小部屋日記

映画、音楽、本…好きなものに愛をこめて・・
コメント、TB大歓迎です!

完全なる報復

2011-08-30 | カ行の映画

Law Abiding Citizen(2009/アメリカ)【DVD】
監督:F・ゲイリー・グレイ
出演:ジェイミー・フォックス、ジェラルド・バトラー、ブルース・マッギル、コルム・ミーニー

正義とは何か──。

ジェラルド・バトラーとジェイミー・フォックスが共演するクライム・サスペンス。妻子を殺され復しゅうに燃える男とエリート検事のスリリングな心理戦。

妻と幼いひとり娘を2人組の暴漢に惨殺されたクライド(ジェラルド・バトラー)。犯人は逮捕されるが証拠が乏しく、裁判での負けを恐れた担当検事のニック(ジェイミー・フォックス)は、司法取引で主犯格の罪を軽減してしまう。納得のいかないクライドだったが、彼にはどうすることも出来なかった。それから10年後、クライドの壮大な復讐計画がはじまる・・・。


アメリカの司法取引の問題をついたサスペンスもの。中盤まではよかった。
愛する家族を殺され復讐の鬼になるクライド。用意周到、まるでレクター博士のような知能犯。
復讐の小道具を自ら開発、残虐な殺し方でいたぶり方が半端じゃない。足切断は目をそむけてしまったし、判事が殺されるシーンは心臓ドキッ。


まあクライドの身になったら、凶悪犯が禁固5年で社会にでてくるなんて許されないことだし、そりゃ復讐したくなるのもわかる。
観る者に制度の欠陥を訴えかけてくる。
でも司法関係者まで皆殺しはやりすぎ。女検事さんはかわいそう・・
「司法制度を変えるため」とか言ってたけど、完全に個人的復讐になっちゃった。抜け穴が発見されたあたりからトーンダウン。簡単に鞄がみつかってしまうのも今までの犯行の完璧さと比べたら雑。最後の終わり方もあっさりでもの足らなかった。

途中まで4.5点、後半は3点かなあ。中盤までよかっただけに惜しい映画でした。
ジェラルド・バトラーはこういう役柄でもいい人にみえる。全裸シーンはサービスショットかな。笑
この映画、スティーブン・キングの09年ベスト映画の7位です。確かにキングが好きそうな題材でしたね。

★★★☆(5段階☆は0.5)

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きみがくれた未来

2011-08-28 | カ行の映画

Charlie St. Cloud(2010/アメリカ)【DVD】
監督: バー・スティアーズ
出演:ザック・エフロン/アマンダ・クルー/チャーリー・ターハン/オーガスタス・プリュー/ドナル・ローグ/キム・ベイシンガー/レイ・リオッタ

サム、最愛の弟。ずっと一緒だよ。
つないだ手は一生離さない。


「ハイスクール・ミュージカル」のザック・エフロン主演のファンタジードラマ。
意外にもスピリチュアルな物語でした。

ヨットの才能に恵まれ、奨学金で大学進学も決まっていたチャーリー(ザック・エフロン)。しかし交通事故を起こし同乗していた11才の弟サムは死亡、奇跡的にチャーリーは助かる。
5年後、進学もヨットも諦め、墓地の管理人になったチャーリーの日課は死んだサムとの野球の練習。そんなある日、高校のヨットレースのライバルだったテスと再会、彼の人生の転機が訪れる・・・


原題は主人公の名前。突然の弟の死から立ち直れないチャーリー。
いつまでも幻影の弟とのキャッチボールにこだわり、前へ進めない。
事故のシーンや、墓場での死んだ友人との会話などハッとさせられる。
そんな彼の前に現れた高校時代のライバルの女性。
恋愛がチャーリーを変えていく・・・そんな展開だと思いながらみてたら、意外な事実が・・・。

ポイントは弟は幻影ではないということと、チャーリーを助けた救命士の「奇跡的に生き残ったのは意味がある」という言葉。
せつなかったのは、最後に弟が微笑みながら一人で旅立つシーン。生と死のはざまの世界は「ラブリーボーン」を思い浮かべます。
死者は生き残った者を見守り、生き残った者は前を向いて歩いていけなけばならない。そこはよく伝わってきました。


「ハイスクール・ミュージカル」のようなハツラツとしたイメージのザック・エフロンが、今回は体つきもマッチョになって、暗めな役柄。苦悩してる彼もなかなかいいです。
全編でずっぱりで、ファンにはたまらないとは思いますよ~
惜しいのはヒロインがイマイチだったかな。ザックの引き立て役みたいで。。
キム・ベイシンガー、レイ・リオッタ がチョイ役なのが豪華。
ヨットや湾、森の風景など映像はきれいでした。
予備知識なしで見た方がよいかも。地味ですが、なかなかよかったです。

★★★★(5段階☆は0.5)

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太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男

2011-08-27 | タ行の映画

(2011/日本)【DVD】
監督:平山秀幸
出演:竹野内豊、唐沢寿明、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳、板尾創路、光石研、柄本時生、近藤芳正、酒井敏也、ベンガル、阿部サダヲ

生きて、日本に帰ろうー。

原作はドン・ジョーンズの実録小説「タッポーチョ『敵ながら天晴』大場隊の勇戦512日」。
太平洋戦争末期のサイパン島で、たった47人の兵を率いて45,000人の米軍を相手に神出鬼没の抗戦を続けた大場栄大尉。彼の勇姿は、やがてアメリカ軍から“フォックス”と呼ばれ、米軍の心をも動かしていく。
実在した大場大尉と、彼の下で戦った日本兵たちの過酷な戦闘を描いた物語。

日本映画ですが、日米合作のようなつくり。
こんなことが実際にあったということに驚きました。
主人公の大場栄大尉はネットで調べたら同郷(愛知県)の方で、また驚き。
大場大尉がどんな人だったかというよりも、日本軍が投降するまでの過程、米軍とのかかわりあいなどを重点に描かれてるんじゃないかな。
日本軍、アメリカ軍の視点の違いはイーストウッド監督の硫黄島2部作に通じるものがあるかもしれません。
サイパンに日本人の民間人がいたなんて知らなかったし、第二次世界大戦のことって当事国なのに知らないことがいっぱいあります。。。

アメリカ軍は、早く戦争を終わらせるために躍起になり日本軍のゲリラ戦に振り回される。民間人も巻き込んで戦場は地獄。
自決についても軍人の自決と民間人の自決は意味合いがちがっていて、民間人が犠牲になったことはより悲しいことです。


終戦になってもその事実を知らず、山を下りない日本軍。
軍人が、投降するということは相当勇気のいることだったと思う。大尉が米軍の将校に軍刀を渡す姿は誇り高き日本人の姿でした。
彼の最後の台詞が戦争の全てを物語っていますね。

あれから66年、戦争を知らないわれらは、当時の人が何を思いながら生きていたか、そこから学び、認識することが大事なことだと思いますね。
俳優では、スキンヘッドの唐沢寿明は今までのイメージと180度ちがってびっくりでした。

★★★★(5段階☆は0.5)

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SHERLOCK(シャーロック)

2011-08-23 | サ行の映画

(2010/イギリス)【BSプレミアム】
出演:ベネディクト・カンバーバッチ/マーティン・フリーマン/ルパート・グレイヴス

もしも、あの名探偵が現代に生きていたら・・!?
ロンドンを疾走する、21世紀のシャーロック・ホームズ


コナン・ドイルの原作を大胆にアレンジした「21世紀版シャーロック・ホームズ」。2010年、イギリスBBCで放送され大反響を呼んだ話題作が日本上陸。
3夜連続放送。
22日 第1回「ピンク色の研究」A Study in Pink
23日 第2回「死を呼ぶ暗号」The Blind Banker
24日 第3回「大いなるゲーム」The Great Game

現代版のシャーロック・ホームズという設定は、置き換えたことも忘れてしまうほど違和感がない。シャーロック・ホームズというと、TVシリーズやロバート・ダウニー・Jr主演の映画を思い浮かべるけど、21世紀版のこちらも負けてません!

ずば抜けた推理力の持ち主であり、ちょっとアブナくて、スピーディなシャーロック。自称探偵コンサルタントで、捜査もスマートフォンやGPSなど現代的なアイテムを駆使して犯人を追い詰めていく。
相棒になる元軍人のジョン・ワトソンは、シャーロックをうさん臭く思いながら、いつのまにかペースに乗せられる。
ルームシェアしていて、二人でディナーしてるとゲイにまちがわれるふたり。でもさほど嫌がってないし、ふたりの微妙な関係もいいです。会話はイギリス人らしく自虐的で皮肉が効いてますね。
メールがそのまま文字で出てきたり、映像も工夫があります。


シャーロック役のベネディクト・カンバーバッチはハマっていて、長ゼリフが多いです。声優さんの声がカッコいい。
レストレード警部役の人、どこかで見たなあと思ったら「モーリス」のルパート・グレイヴスだったのね。。いや~オッサンになりました。

ちなみにホームズ役のベネディクト・カンバーバッチは「つぐない」「ブーリン家の姉妹」に出演。最新作はスピルバーグ監督の「戦火の馬」。
ジョン役のマーティン・フリーマンは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの前章となる『The Hobbit(原題)』の主演に決定し、現在撮影中とか。

今日の第二回も楽しみです。

NHK-BS公式サイト

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かぞくはじめました

2011-08-17 | カ行の映画

Life As We Know It(2010/アメリカ)【Blu-ray】
監督:グレッグ・バーランティ
出演:キャサリン・ハイグル、ジョシュ・デュアメル、ジョシュ・ルーカス、クリスティーナ・ヘンドリクス、ヘイズ・マッカーサー

もし大嫌いな人と、一緒に子供を育てることになったら?

独身の男女が、ひょんなことから他人の赤ちゃんを育てるにことになるラブコメディ。
震災の影響で劇場未公開となってしまった映画。いい映画なので中止じゃなくて延期すればよかったのになあ。


事故死した夫婦の共通の友人だった仲のよくない男女が、子供の後見人に選ばれ他人の赤ちゃんを育てることになる。ありえないけど、あるかもしれないお話。
当然のごとく戸惑う二人。責任感から養育にふみきるわけだけど、現実は甘くない。
うんちの世話で、お互いが相手に押し付けるシーンはリアル^^;
自由気ままだった生活が一変・・子供の世話に明け暮れる毎日。
いうことをきいてくれない子供に振り回されるふたり。
仕事にも影響してきてイライラはつのるばかり。これでいいのか・・?

現実問題、子育てもお金がかかるわけで働いてるふたりといえど、そのためには夢もあきらめなくちゃいけない。優雅な独身貴族には戻れない。
心のすれちがいから二人は離れるけど、男女の間には愛が芽生えていたのです。


自分のことだけ考えていればいい生活からは得られない新たな喜び。それを分かち合う幸せ。
まあ細かいことはぬきにして、偽りの家族が本物の家族になるというホンワカさせられるドラマでした。おせっかいな隣人達も笑えます。

キャサリン・ハイグルはこういう役にピッタリ。表情が豊かでまじめなキャリアウーマンが似合います。ジョシュ・デュアメルはトランスフォーマーの軍人役のイメージが強いんだけど、マッチョなモテ男という設定がハマり役。赤ちゃんもカワイイ。
ホリーが恋心を抱く医師役のジョシュ・ルーカスは、笑顔がさわやかで好きな俳優さんです♪
いろんな映画にでてほしいなー。

★★★★(5段階☆は0.5)

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ツリー・オブ・ライフ

2011-08-15 | タ行の映画

The Tree of Life(2011/アメリカ)【劇場公開】
監督・脚本: テレンス・マリック
出演:ブラッド・ピット/ショーン・ペン/ジェシカ・チャステイン

父さん、その時あなたは、僕に何を求めたのだろう・・・?

三か月ぶりの更新になってしまいました~
コメントもほっぽらかしで、ほんとにごめんなさい。m(_ _)m
心に余裕がなくなってたというのが理由ですが、またぼちぼち更新していきたいと思ってます。
毎度のごとく、気分次第な私ですがおつきあいくださいませ。
さて映画鑑賞も久しぶりで、実はトランスフォーマーを見るはずだったのだが、チケットの問題でツリー・オブ・ライフにしました。

1950年代半ば、テキサスの田舎町で暮らすオブライエン一家。
厳格な父親と優しい母の間で葛藤しながら毎日を送る長男ジャック。やがて大人になったジャックは少年時代を回想する・・。


ファンタジードラマというべきか。配給はディズニーなのね・・
テレンス・マリック監督の映画は未見ですが、第64回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。
個人的にカンヌ国際映画祭で賞をとった作品は好みだったりするんですが、今回は非常に難解な映画でした。


冒頭の光のビジュアルでイヤな予感がしたんだけど、的中・・・
宇宙、恐竜に????
ヒューマンドラマと思って観にいくと、がっかりするんじゃないでしょうかね。
映像はきれいだけど、イマジネーションの世界(BBCのネイチャードキュメンタリー風・・)がやたら長い。
テーマは“人生には2つの生き方があって自然に生きるか、神の恩寵に生きるか”ということだけど、神の恩寵というのが私にはよくわからないんだよね。
宗教ぽいつぶやきもついていけなかった。




それでも家族のドラマはひきつけられて、繊細な演出はかなりつくりこんであります。
息子たちを支配しようとする父親、優しくて美しい母親の対比、緊張感ただよう家族の団らんとかもよく描かれていてよかった。
子役の演技も自然で、母親役の女優さんが透明感があって印象的でした。
ショーン・ペンは実質10分ぐらいしか出演してないのでは。。。

まあいいたことはわかるんだけど、哲学的な映画で私には高尚すぎた(笑)
ウィキペディアをよむと、企画の段階でブラッド・ピットの役は最初ヒース・レジャーで計画されてたとか。ブラピもいいけど、ヒース・レジャーでみたかった気もしますね。
予告編でブラピの最新作「マネーボール」やってましたねー。
好きな野球ものなので、公開が楽しみです!(こっちのほうが自分のガラにあう・笑)



★★★(5段階☆は0.5)

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