小部屋日記

映画、音楽、本…好きなものに愛をこめて・・
コメント、TB大歓迎です!

プライドと偏見

2006-07-30 | ハ行の映画
Pride and Prejudice
(2005/イギリス)

原作はイギリスの作家ジェーン・オースティンの名作「自負と偏見」。
18世紀のイギリスの男女の恋愛が基本です。
当時は結婚が全てだった女性たち。
古くさいと思っていたけど、現代にも通じるものがある。
主人公を演じたキーラ・ナイトレイの魅力が光ります。
当時の生活様式(階級社会)、田舎の田園風景も美しい。
ピアノの調べがロマンチック。

●ストーリー●
18世紀のイギリス。当時の女性は地位が低く、お嫁にいくことで庇護されていた。べネット家は5人の娘をもつため、母親は娘たちの前途を心配しているのだ。
そんな時、家のそばに独身の資産家ビングリーが引っ越してくる。
べネット家の長女ジェーンとビングリーは惹かれあう。
反対に次女エリザベス(キーラ・ナイトレイ)はビングリーの友人ダーシー(マシュー・マクファディン)のプライドの高さに嫌悪感を持つ。
その後、ジェーンとビングリーは離れてしまうが、ダーシーが二人を無理やり別れさせたことを知り、激怒するエリザベス。
しかし二度と会うこともないと思っていたダーシーに偶然会ってしまう・・・・・


少し前に同じ作家原作の「エマ」を見ましたが、恋愛関係に陥ろうとする男女に、口出しする友人というのが似てますね^^;
18世紀イギリスの恋愛は堅苦しい。
男性は女性と会ったらおじぎをしたり、肌に触れあうことなんて考えられない。
唯一の社交場は舞踏会や夕食会のダンスなのです。

エリザベスが受けるダーシーの第一印象は無愛想、高慢、ダンスもすすんでしない。
ユーモアもないし、笑うこともない。私も暗いヤツ。。。と思った。
エリザベスは頑固でどちらかというと型にはまろうとしない女性かな。
私の想像では結婚が人生の全てとは思ってないようにみえた。



見た目はお似合いのカップルですが、ほんとのところはダーシーはプライド、エリザベスは偏見が邪魔をしているのです。
かっこつけたがる男性と思い込みの激しい女性・・・現代にもありますよね。
食い違いもよくあることです。
事がうまく運ばないのは今も昔も変わらないな。
エリザベス役のキーラは役にすんなりはまってましたね。
妹と結婚した将校さんは、どことなくオーランド・ブルームに似てたな

18世紀イギリスの中流家庭の家族の姿がよく描かれていました。
父は娘を嫁に出すのは寂しいと思っていますが、母はこっけいなほど娘を結婚させることが人生の大イベントと考えている。
これも女性として、選択権のなかったこの時代、幸せな人生を送ってほしいという親心ですね。
出遅れないために政略結婚も受け入れる。女性にとって受難の時代でした。

オールイングランドロケ。ダーシーの格調高き邸宅や広大な荒野が楽しめます。


「プライドと偏見」公式サイト

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2006劇場公開映画~勝手に選ぶ上半期ベスト5~

2006-07-28 | カ行の映画
7月の終盤になってしまいましたが、
独断と偏見に満ちた今年前半のベスト5を選んでみたいと思います!
劇場で観た映画は21本でした。

第1位:「V フォー・ヴェンデッタ」

予告編の雰囲気と本編は違っていました。とても面白かった!!!
ラストは切なくて涙が出たほど、このミステリアスな仮面の男〈V〉に感情移入してしまいました。
独裁国家に立ち向かう血の復讐鬼。
テロと革命は紙一重。
イギリスで実際にあった事件を題材にしているので、話に奥行きがある。
チャイコフスキーの音楽もナイスな選曲でした。
全編仮面に覆われているヒューゴ・ウィービング&スキンヘッド=ナタリーの熱演が光っていました。

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第2位:「ブロークバック・マウンテン」

同性愛を扱った作品。
二人のカウボーイの悲恋もの。
先にアニー・プルーの原作を読んで感動!映画を観て号泣。
偏見と闘いながら、二人の愛は静かに20年間も続くのです。
そして今、主人公イニスに残ったものは雄大なブロークバック・マウンテンの小さな絵はがきと美しい思い出。
愛されることはなかった互いの妻たちも悲しい。
イニス役ヒース・レジャーの演技には泣けた。
ジェイク・ギレンホールの子犬のような目に

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第3位:「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」

衣装ダンスを開けたら、そこはナルニアという白い世界だった・・・
透明感を感じさせるファンタジーもの。
戦闘シーンは控えめで、面白みはないかもしれないけど、
主人公である素直な兄弟たちに好感がもてました。
末っ子のルーシーとフォーンのタムナスさんとのからみが微笑ましい!
CGのライオンのリアルさに圧倒。

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第4位:「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」

とても衝撃的。
ナチスドイツの時代、21歳の女性が死をかけて訴えたもの。
それは自由、正義、平和。
これは真実の物語。
信念を貫く姿は美しいです。
でも現実は非情で残酷。
観終わって、席を立てなかったですね。

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第5位:「RENT/レント」

ブロードウェイミュージカルを映画化したもの。
オープニングの出演者が歌う「シーズンズ・オブ・ラブ」は最高~!
人間の躍動感、呼吸が感じられて感動しました。
人生辛いこともあるけど、みんなで手を取りがんばろうよ!
ベタだけど、心地よい。
生の舞台が観てみたい!

記事はコチラ


以上、5作品でした。
次点は「プロデューサーズ」でした。

〈これから観たい映画〉
「スーパーマン リターンズ」「マッチポイント」
「X-MEN:ファイナルディシジョン」「ユナイテッド93」
「ワイルドスピード×3 TOKYO DRIFT」「イルマーレ」
「プラダを着た悪魔」・・・

下半期も心に残る映画に出会いたいなー!(´▽`)

クラッシュ

2006-07-25 | カ行の映画

Crash
(2005/アメリカ)

今年のアカデミー賞作品賞に輝いた映画。
「ブロークバック・マウンテン」と争いました。
偏見と人種差別を扱うヒューマン作品。
群像劇で、それぞれの出来事がつながりをもっているので、注意深く観てないと、わからなくなる恐れも・・・
重い題材の割には、観た後、不思議と心があったかくなりました。

●ストーリー●
大都会LAでひとつの車の衝突事故が起きる。
黒人刑事グラハム(ドン・チードル)は同僚とともに巻き込まれてしまう。と、偶然そのそばで発見された黒人の死体の捜査にひきつけられる。
その前日、ペルシャ人の雑貨経営者は銃砲店でいわれなき人種差別をうける。
極端な人種差別主義者の白人警官ライアン(マット・ディロン)は黒人夫婦に屈辱を与える。
アフリカ系黒人青年2人は白人夫婦を襲って車を盗む。
それらの事件が思わぬ方向に展開していく・・・


真っ向から人種差別を扱っていますが、それだけではないと思う。
偏見、先入観によって、人間は過った方向に行ってしまう。
憎しみにもつながり、人を傷つけてしまう。
クラッシュとは人と人がぶつかりあうこと。
ぶつかりあわないとその痛みもわからないんですね。
その痛みを理解することで、相手も救われるのです。



白人警官ライアンは父親が職を失ったこともあり、黒人に深い恨みを持っている。
人種差別が激しく、同僚も嫌悪感を抱くほど。
黒人夫婦を容疑者扱いし、屈辱をあたえるが偶然、その妻の事故に遭遇する。
ひどい事故で妻を助け出そうとするが、妻はライアンが屈辱をうけたあの警官だと知ると、彼を拒否する。
しかし生きるか死ぬかの場面でライアンは必死になって妻を助け出す。
警察官として、ではなくて人としてやるべきことをライアンはしたのです。このシーンは印象的でした。
警官役のマット・ディロンと妻役サンディ・ニュートンはいい演技でしたねえ。
マットは少し太ったとはいえ、面差しは昔のままです。

ペルシャ人の雑貨経営者のエピソードは、以前に噂を聞いてましたがちょっと美しすぎるような気も・・・
でも絶望的な状況で光がみえました。
光といえば、暗闇に浮かぶ無数の車のヘッドライトは人間の魂のようにも思えたなあ。
おどろおどろしいものではなくて・・・
闇にそのままおちてしまう者、希望を見いだす者。
人間は理性の生き物ですが、ちょっとした成り行きで感情的になり取り返しのつかないことをしてしまう。
う~む・・・・と考えさせられる。
音楽が効果的でよかったです!

「クラッシュ」公式サイト

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第2弾指定バトン

2006-07-23 | バトン
水曜日のシネマ日記のテクテクさんより、『第2弾指定バトン』を受け取りました。いただいたのは5月でした。
ほんとに遅くなってごめんなさい!m(__)m

で、今回は大好きな松井秀喜バトンです~♪
テクテクさん、どうもありがとね~

質問は・・・
Q1.最近思う「松井秀喜」
Q2.この「松井秀喜」には感動!!!!
Q3.直感的「松井秀喜」
Q4.好きな「松井秀喜」
Q5.こんな「松井秀喜」は嫌だ!!!!
Q6.この世に「松井秀喜」が無かったら
Q7.次に回す選りすぐりのエンターテイナー5人


ではやってみたいと思いまーす。



Q1.最近思う「松井秀喜」
復帰が待たれますが、くれぐれも無理はしないでほしい。
8月復帰と本人は語っていますが、どうも9月になりそうかな。
まだ全力でのスイングは耐えられないらしい。
ヤンキースは今、アリーグ東地区2位。8月、9月は修羅場が待っていると思うので、松井の活躍に期待したいです。

Q2.この「松井秀喜」には感動!!!!
いつも全力でプレーする姿はもちろん、重い速球をビシビシ投げてくるメジャーの投手からホームランを打つ松井には感動します。

Q3.直感的「松井秀喜」
ゴジラ!←当然(´▽`)
やっぱりホームラン!

Q4.好きな「松井秀喜」
1、ホームランを打って、チームメイトに頭を撫でられて(byジーター)迎えられ、笑顔をみせるところ。
2、甲高いハハハの笑い声。調子がいい時ですね。
3、スーツ姿もいいですが、ピンストライプのユニ姿はチームの中で一番似合う♪
きりがないので省略・・・

Q5.こんな「松井秀喜」は嫌だ!!!!
メジャー1年目の“ゴロキング”と呼ばれた絶不調の頃は暗い日々でした。
松井の場合はスランプに入ると長いので、ファンも我慢強くなるかな。タイムリーエラーで負けも嫌だ~

Q6.この世に「松井秀喜」が無かったら
人生が面白くないかも・・・・
松井は私に夢を与えてくれる大事な人です!
あとは長いおつきあいの掲示板の方々とは出会わなかったわけで
私がネットにはまることもなかったでしょう^^
松井のおかげでたくさんの人と知り合えたことは、私の財産ですね。

Q7.次に回す選りすぐりのエンターテイナー5人
○○の大ファンと公言されてる方にまわしたいと思います。
6つのQの「」の中にあてはめてくださいね。

映画とはずがたりの伽羅さんには『ジョニー・デップ』でお願いします。
おじいさん.OR DIE TRYING.のろびんさんには『シカゴホワイトソックス』でお願いします。
王様の耳はロバの耳のnonさんには『ディズニー☆』でお願いします!
What's Little Sheep?こひつじの毎日。のめりのさんには『歌舞伎』でお願いします!(お好きな歌舞伎役者さんでもいいよ)
オガチャン的ライフ~松井秀喜早期回復祈願のオガチャンさんにはもちろん『松井秀喜』でお願いします!

強引なお願いですが(^^)ゞ、いつものとおりスルーでも結構ですよ。重複されていたら、ごめんなさい。

毎度お世話になっているボネットさん、重複してしまったのでまた別の機会にでも

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

2006-07-18 | ハ行の映画

Pirates of the Caribbean: Dead Man's Chest
(2006/アメリカ)

先行上映で観てきました。
大ヒット海洋アドベンチャー第2弾。
前作「呪われた海賊たち」より面白かったです。
1作目から話が続いてますので、前作を見てない人は戸惑うかもしれない。
でも、そこはディズニー!
テーマパークのようにエンターテイメントに徹しています。
完結編に向けての序章・・・

●ストーリー●
海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)は不死の海賊バルボッサからブラックパール号を奪い返したが、自分の魂と引き換えに〈深海の悪霊〉デイヴィ・ジョーンズと血の契約を交わしており、その期間が終わったことでおびえていた。
それから逃れる手段はただ一つ!〈死者の宝箱〉をみつけること。
その頃、海賊の息子ウィル(オーランド・ブルーム)と総督の令嬢エリザベス(キーラ・ナイトレー)は結婚式をあげていたが、ジャックを助けたことで二人は逮捕されてしまう。
釈放の条件はジャックが持っている〈北を指さない羅針盤〉。
お互いの思惑がからみあい、再び巡り会う3人の新たな冒険がはじまる・・・
そして深海に眠る秘密とは・・・?


1作目を予習しておけばよかったと反省・・・
忘れているキャラもいて、この人何者だっけ?という場面も・・・
不動のメンバー、ジャックのひょうひょうとした佇まい。
無鉄砲の王子様ウィル、気の強い男勝りのエリザベスもそのまんま。三角関係もつづく。

ありえないシーンも多かったですが、ジョニー・デップのコミカルな演技は爆笑でした。
圧巻は敵役のデイヴィ・ジョーンズのキャラでしょう。
タコの妖怪でヌルヌルしていて気持ち悪い。。執着心は人一倍強い。
地の果てまでも追ってきそうで嫌な奴~
潮、腐った魚の臭いがしてきそう(´□`;)



キーポイントの〈死者の宝箱〉を手にするために、原住民も入り乱れ登場人物たちが翻弄されます。
中盤から見せ場の連続。
デイヴィ・ジョーンズの僕クラーケンはタコの怪物ですが、でかい触手で船を引きずり込むのです。
これが大スペクタクル映像。
飽きさせない!・・・危うしジョニー~~

えええ???意外な人物に唖然、騒然...

そのまま続編につながっていきますね。
完結編を早く見せてくれ~
海賊ものは冒険、ロマンに満ちていて題材的に面白いです。

おしまいに、あるネタが隠されているのでエンドクレジットが始まっても席を立たないように。
最後の最後までディズニー印。笑った!(/lll´▽)/
2時間30分はちと長い。2時間ぐらいにまとめたほうがよかったかも。
途中、集中力が切れそうになったが、でも満足です。

完結編は『At World's End』(2007年5月全米公開)。
ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズが登場します。

★★★★☆(5段階☆は0.5)

「ディズニー」公式サイト

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ヘイフラワーとキルトシュー

2006-07-16 | ハ行の映画

Heinahattu ja Vilttitossu
(2002/フィンランド)【DVD】

タイトルは女の子の名前。
しっかりものの姉ヘイフラワー、お転婆で生意気な妹キルトシュー。
その姉妹と家族を描いたフィンランド映画。72分

●ストーリー●
しっかりものの姉ヘイフラワーは1週間後には小学1年生。
家には家事が苦手なママ、ポテトの研究に没頭しているパパがいますが、お転婆でわがままな妹キルトシューをひとりにさせるのはとても不安。
ヘイフラワーが家族のことを心配して、神様にお祈りしてることを誰も知らない。
キルトシューのわがままさに我慢がならなくなったヘイフラワーは、急に口を聞かなくなる。
お隣さんも巻き込んでの大事件・・・


北欧映画ということで、一番はインテリアが見どころです。
カラフルな色づかい、かわいい壁紙andファブリック類、そして小物・・・。カントリー調でも洗練されていて、インテリア好きにはたまりませんね。
お話は姉妹の話ですが家族のふれあいの大切さを描いてます。

妹のキルトシューは活発でやりたい放題。
ギャーギャー騒ぐし、気にいらないと家出してしまうし。
お行儀のいいおねえちゃんのヘイフラワーは、いつも妹のおもりで損な役目。
パパやママもヘイフラワーに頼りきり。
家族の運動会で“ズル”したキルトシューのあまりの我侭さに、
ヘイフラワーはキレてしまう。
「私はいい子じゃない!!」とヘイフラワー。
世渡りのうまい妹、へたな姉という感じでしょうかね・・・
この姉妹を演じた二人は素人臭さもありますが、自然でいいと思う。
ファッションもかわいいなー♪

お隣さんのセラピーで、バラバラになっていた家族はひとつになります。
そのセラピーとは、カラフルなパン生地をスライム状にして遊ぶのです。う~む(?)なセラピー・・
登場人物が変な人たちですが、本人たちは至ってまじめなんですよね^^;
ママのヘアスタイルはびっくりさせられた!チャレンジャーだなあ。

そして、ヘイフラワーがいよいよ学校へいく日。
「行ってきます!」と元気に出かける姿を見守るパパとママには、成長した娘がまぶしく映るのでした。いつもはうるさいキルトシューもどこか寂しげ。

全体にほのぼのしていて、女の子チック。
モデルのSHIHOが翻訳監修してます。
フィンランドの短い夏の自然の風景も楽しめます。

「ヘイフラワーとキルトシュー」公式サイト

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ウルトラヴァイオレット

2006-07-12 | ア行の映画

ULTRAVIOLET
(2006/アメリカ)

ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSFスーパーアクションもの。
といってもミラのプロモーション映画ですね。
上映時間1時間半と非常にコンパクトな作品。
シャーリーズ・セロンの「イーオン・フラックス」の姉妹編か・・・

●ストーリー●
21世紀末、ウイルスに感染した〈ファージ〉と彼等を抹殺しようとする人間政府の激しい闘いが始まった。
驚異的な能力をもった〈ファージ〉に恐れを抱いた政府は、彼等を一瞬で殺すことのできる兵器を開発する。
〈ファージ〉の生き残り達はその兵器を奪うため、一人の殺し屋を送り込む。
その名はヴァイオレット(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。
愛する夫と子供を政府に奪われた彼女の思いは復讐のみ。
だが、その兵器が9才の少年だと知り、その少年を守るため彼女は人間政府に立ち向かう・・・


オープニングのアメコミと音楽(どことなくスパイダーマン風)は期待させられたが、
最後まで単調でした。

復讐に燃える美しき人間兵器ヴァイオレット。
しかし、わが子を失った悲しみは決して忘れることはなく、自分の敵でもある少年を助けたいと思うのです。
〈ファージ〉のヴァイオレットは長く生きられない。
限りない時間の中で、一人の少年を守るため、銃はぶっ放すわ、剣をふりまわすわ、必殺キックだっ!
とても余命わずかな人間だとは思えません(笑)
ビルの壁をバイクで走行しちゃうのはびっくり。
重力にも負けない!


↑ミラの必殺キック!強烈!(>_<")


この9歳の少年の顔がふけてる・・・可愛げがない。。。
もう少し愛らしかったらなあ。
悪役である人間政府の首領もインパクトがなかったですね。
凄みがない。

とにかく主人公ヴァイオレットを演じたミラ・ジョヴォヴィッチのアクションにつきるでしょう。
中国の舞のような身のこなしはきれいです。
〈ファージ〉は牙を持ってますが、ミラは牙も似合ってます。
下から見下ろす切れ長メイクの眼がシャープでロングの黒髪と相性がいい。
黒髪が一瞬で紫に、へそ出しジャンプスーツが白、赤、黒と変化するのが面白いなあ(# ^▽^ #)
ミラのビジュアルは楽しませてくれます。

肝心の映画の内容はイマイチ。
近未来ものは題材的に出尽くした感じかな・・・
★★★(5段階☆は0.5)

「ウルトラヴァイオレット」公式サイト

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サイレントヒル

2006-07-09 | サ行の映画

SILENT HILL
(2006/アメリカ)

元の題材はコナミの大ヒットゲーム。
灰の降る街、霧の中のサイレントヒル。
そこへまぎれこんだ母と娘の運命は・・・?
そして隠された真実とは?
久々に観た本格派(なのかな)ホラー作品でしたが、完成度はまあまあでは。
ただスプラッタ系でもあるのでむごいシーンもありで、この手に弱い方はおすすめしません・・・
PG12指定

●ストーリー●
ローズ(ラダ・ミッチェル)とクリス(ショーン・ビーン)は娘シャロンの情緒不安定さに悩んでいた。
シャロンが口ずさむ「サイレントヒル」という言葉・・・
「サイレントヒル」という街がウェストバージニア州に実在することを知ったローズは、クリスが止めるのも聞かず、シャロンと車で訪ねる。
途中、路上の少女を避けようとして事故を起こす。
意識を取り戻したローズだが、シャロンの姿が消えていた。
そしてまわりは霧に覆われた「サイレントヒル」。
恐怖と戦いながら、ローズはシャロンをみつけだそうとするが・・・




何年ぶりに劇場でホラー映画を観ましたが、音が耳に不快(例えると黒板に爪をたてるような音)で気になりました。
サイレンの音も不安感をもたせますね。

娘シャロンは実は養女。シャロンの生い立ちが関係している物語。
「サイレントヒル」という街は30年前の大火災で、たくさんの人々が亡くなっているのです。
誰も近づかない曰くつきの街。

「サイレントヒル」はローズがいる世界と、ローズを探しにきたクリスがいる世界と二つ存在するのです。
ローズのいる世界はまるで悪夢。
途中出会った女性警官と二人でシャロンを探し出しますが、女性たちは度胸があるなあ。
黒こげのゾンビやら三角巾をかぶった得体のしれない物たちが次から次へとローズ達に襲いかかる。
顔が包帯で覆われた女性の看護師さん(?)の団体が突然メスで切りあうところもすさまじい。。。血しぶきが!!(>o<)
これゲームに出てくるキャラたちですね。

CGを駆使し、地獄とはこういうところなのかなあと思わせてくれます。
個人的には“奴ら”は気持ち悪くて苦手。。なんとか堪えました・・

要するに、30年前に狂言的な街の一部の人たちによって“ある悲劇”が生まれ、ローズたちが巻き込まれてしまったのです。
見どころは娘を救いたい!!というローズの母性が強調されてること。
現実と非現実がうまくとけあっていると思いました。
最後はミステリアスで余韻が残りますね。
もしかして続編あり?
主に活躍(被害者、加害者ともに)するのは、みな女性というのが面白い。

そういえば、映画の中でジョニー・キャッシュの歌が流れてました。
この前、「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」を見たのでたぶん。

ローズ役のラダ・ミッチェルは母親役を熱演。
ショーン・ビーンの父親はあまり役にたっていなかったなあ。ちょっともったいない。
男性の影が薄い映画でしたねえ。
シャロン役の子役のジョデル・フェルランドはなんと3役こなしていますが演技がうまかったです。
土屋アンナが歌う日本版のテーマソングも耳に残りました。

幻想的な映像、ラダ・ミッチェル好演で高評価も、むごいシーンは好きじゃないので0.5減点で
★★★☆(5段階☆は0.5)

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レジェンド・オブ・ゾロ

2006-07-08 | ラ行の映画

The Legend of Zorro
(2005/アメリカ)

1作目を見てませんが、十分楽しめました。
黒マスク、黒マント、黒馬のトルネード、炎につつまれたZの文字!
オープニングのビジュアルがかっこいい。
貧しい者の味方、悪と戦うヒーローもの。
といってもゾロの奥さん、子どもも強い!!
子役のアドリアン・アロンソ君、バンデラスを食ってたぞ。
ラテンヒーローアクション第2弾。


●ストーリー●
1850年、カリフォルニアがアメリカの州になろうとしていた。
ゾロことアレハンドロ(アントニオ・バンデラス)は妻エレナ(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)、わんぱく盛りの息子ホアキン(アドリアン・アロンソ)と、正体を隠しこの地を守っていた。
家のことを顧みない夫に妻は不満を漏らし、夫婦の間に離婚の危機が・・・引退も考えるゾロ。
その頃、アメリカを滅ぼそうとする秘密結社がある計画をたてていた。
やがて、その計画に3人は巻き込まれていく。
ゾロは決意する!
「もう一度、マスクをつける勇気と力を私に!!」




とても人間くさいゾロを描いています。
自身のアイデンティティーに苦しむ姿は、ヒーローものではありがちですけどね。
正義の味方として活躍する一方、家庭では家のことを手伝ってくれない、子どもと遊んでくれないなど、妻の不満は増すばかり。
普通の家庭と同じですねえ。
引退も考えていたゾロですが、そこはラテンの血が騒ぐ。
友人が殺され、黙っていられなくなったゾロに家族にまで危機がせまる。
「家族は命だ!」とゾロは叫ぶ!
アントニオ・バンデラスが正義感にあふれ情熱的なゾロ役にはまってます。

でもって、妻エレナもなかなか!
セクシーで勇敢、今回は夫に黙って潜入捜査もしてます。
美しさを武器に訳ありなフランス人の伯爵に近づく。
エレナ役のキャサリン・ゼータ・ジョーンズのコスチュームやヘアスタイルはスカーレット・オハラを彷佛とさせますねえ。
独立心が強いところもそっくりだし^^

CGなしのスタントアクション。
荷馬車をおいかける激走など生身の人間の動きは迫力があります。
最後の汽車での攻防は面白かったですが、汽車がミニチュアってわかってしまったのが残念・・・
劇場で見ると、また違っていたかも。

しかしながらシンプルなつくりで好感もてます!
メキシカンな音楽もよい。
ところどころにコミカルなシーンもありで、ゾロと愛馬トルネードが汽車の上にいたら、背後にトンネルがせまってきてトルネードが目をギョロ!のシーンにクスッ!

一番は息子ホアキン役のアドリアン・アロンソ君の魅力につきます。
撮影当時10歳。ゾロの息子ということで、賢くて頼もしい役をすんなり演じてます。
裏話としてキャサリン・ゼータ・ジョーンズにお花をプレゼントしたりして、そこは既にラテン男気質を発揮(笑)
撮影が終わり、アドリアン君と別れるときはみんな泣いてしまったそう。
とても愛らしい男の子なのです。
続編が製作されるかどうかわかりませんが、成長したアドリアン君を見てみたいです!
悪役の伯爵役ルーファス・シーウェルも華麗な剣さばきを披露。
バンデラス、キャサリンも傷だらけだったそう。役者も大変です。。

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ゴーメンガースト

2006-07-08 | カ行の映画

GORMENGHAST
(2000/イギリス)

イギリスBBC放送製作のゴシックファンタジー。
迷宮の城ゴーメンガーストで繰り広げられる古の掟を守ろうとする者と反逆者との戦い。
いかにもイギリスらしいダークな味わいと皮肉なユーモアもあり。
原作はマーヴィン・ピーク。今まで知らなかった物語です。
お城の雰囲気はハリー・ポッター風。
キャラクターがみなアクが強く個性豊か(グロい)なかなかおもしろかったですね。

●ストーリー●
時は中世、ゴーメンガーストの城主グローン家に跡取り息子のタイタスが誕生する。
貧民出身で厨房で働くスティアパイク(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は自分の運命を変えたい、果てはこの城を崩壊させたいと企み、グローン伯爵の大事にしている書庫に火をつけ、その結果伯爵は気がふれ、自殺する。
そして、幼いタイタスが77代当主となる。
しかしタイタスは掟に縛られた貴族の生活になじめない。
逆にこの城を乗っ取りたいスティアパイク。
二人は運命に逆らうことができるのか?・・・


ファンタジーといっても、魔法が出てくるわけでもなく、ゴーメンガーストに暮らす人々、狭い貴族社会が描かれています。

同じ人間なのに、差があってもいいものか!という一人の若者スティアパイクが現われる。
6才の時に厨房に連れてこられ、毎日働かされる毎日。
外の世界を見てみたいという憧れがゴーメンガーストを崩壊させたいという野望につながっていく。
自分からは手を汚さず、狡猾な手段で王を死にやり、周りの者を殺していく。

タイタスには姉フューシャがいますが、男子ではないということで生まれた時から孤独で妄想にふける毎日。籠の中の鳥ですね。
そのフューシャに近づくスティアパイク・・・この二人のシーンは唯一、ロマンチック(笑)

ゴーメンガーストを受け継ぐ者となったタイタスは、幼い時から自由を渇望していますが、
運命からは逃げられないと王妃は言う。さて、タイタスどうする・・・・?

という物語ですが、
伯爵が気がふれフクロウになったり(滑稽)、豚のような料理長、鳥しか興味がない貫禄ありの王妃、白塗りの伯爵の双児の姉など奇怪(^^;)な人々はインパクトあり!
規則に縛られた貴族の生活など階級社会に向けての風刺がきいていますね。

ゴーメンガーストの迷路と何千もある部屋、白い猫の部屋、すみれ色の空など幻想的な映像。
衣装が豪華です。スターウォーズ・エピ1のアミダラ姫のよう。

俳優ではジョナサン・リース・マイヤーズが暗い情熱を秘めているスティアパイク役を熱演しています!
悪魔的でカミソリのようなキャラ♪
新作のM:I:3でトム・クルーズと共演してますよ。
知ってる俳優では、伯爵の家来としてクリストファー・リー、タイタスの先生役でスティーブン・フライが出演。
クリストファー・リーは「ロード・オブ・ザ・リング」などイギリス原作のファンタジー作品には欠かせない役者ですね。
映画化はされないのかな。

BBC「ゴーメンガースト」サイト

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