小部屋日記

映画、音楽、本…好きなものに愛をこめて・・
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スリーデイズ

2011-09-26 | ア行の映画

THE NEXT THREE DAYS(2010/アメリカ)【劇場公開】
監督:ポール・ハギス
出演:ラッセル・クロウ/エリザベス・バンクス/ブライアン・デネヒー/レニー・ジェームズ/オリヴィア・ワイルド/リーアム・二ーソン

逃げ切れるのか?

2008年のフランス映画「すべて彼女のために」を、ハリウッド・リメイクしたサスペンス・アクション。
無実の罪で投獄された妻を救うために奮闘する男の物語。


オリジナルは見てません。殺人事件の犯人にされた妻の無実を信じ、大学教師の夫が妻の脱獄計画をたてる。
証拠が揃っていて弁護士もお手上げ状態、絶望してしまった妻は自殺未遂、家族としてはなんとか救いたい。
犯罪に無縁だった人間が家族を守るため、犯罪者になってしまう。
まさに「すべて彼女のために」。
主人公を演じるラッセル・クロウの熱演に力が入ってしまいます。


脱獄囚の知恵を借り、夫は綿密に計画をたてる。
まあ素人がここまでするか?って思わんでもないけど、脱獄させるために刑務所に仕掛けをするにもしくじって吐いてしまったり、危なっかしくて見てる方はハラハラ。
ずうーとひっかかったのが、ほんとに妻は無実なのか?ということ。
終盤に明かされますが、みてのお楽しみ・・

思わせぶりなシーンが多く、公園で知り合ったシングルマザーとの間に何かあるかな?て深読みしたり・・・。 
大げさな物語にも思えたけど、ラッセル・クロウの演技はサスガでした!
リーアム・二ーソンの登場は短かった、、、
実は映画館のはしごして2本目だったのでウトウトしてしまったのが失敗でした。。

★★★☆(5段階☆は0.5)

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パリ20区、僕たちのクラス

2011-05-06 | ア行の映画

ENTRE LES MURS(2008/フランス)【DVD】
監督・脚本: ローラン・カンテ
出演:フランソワ・ベゴドー/ローラ・バケラー/シェリフ・ブナイジャ・ラシェディ/ジュリエット・デマーユ/ダラー・ドゥコゥール

笑って、怒って、ぶつかって生きる。
教師フランソワと24人の生徒達。


第61回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。
原作となった小説「教室へ」の作者でもあるフランソワ・ベゴドーが教師役で出演。
パリ20区にある中学のクラスのお話。


カンヌで賞をもらった作品は自分と相性がよく、楽しみにしてました。
予備知識なしで観たので、ドキュメンタリーなのかそうじゃないのか区別がつかないほど自然な演出に驚き。

新学期。この中学に赴任して4年目になる国語教師のフランソワの授業がはじめる。彼が受け持つクラスは問題児ばかりで、とにかく先生の話をきかない、私語が多いなど反抗的な生徒ばかり。別の先生がブチギレるのも無理ない。
でもフランソワ先生は根気良く授業を進める。
パリの20区は移民が多く言葉がわからない生徒や、生徒同士の人種差別があったりと一筋縄ではいかない。


学級崩壊ともいえるけど生徒のモラルの低下が問題。
学校も社会の一部で秩序は子供のときから培われるもの。親、学校、地域社会などまわりの環境が影響してくる。
生徒と先生の激しい言い合いは人間と人間のぶつかりあい。フランス人は一歩もひかないところが凄い!
でも子供はナイーブだから、先生のささいな一言がとりかえしのつかないことになってしまう。
もうすぐ定年の先生が新入の先生に“根性”が必要といってたけど、忍耐と情熱がないと教師は続けられないですね。


教育は人間を形成するうえで基礎だということを改めて考えさせられた。
とにかく台詞の応酬でひきこまれるし、生徒たちはみな素人ですが生き生きしてたし自然な演技がよかった。
ドキュメンタリーではないリアルさが売りの作品、面白かったです。

★★★★☆(5段階☆は0.5)

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アンストッパブル

2011-01-08 | ア行の映画

Unstoppable(2010/アメリカ)【劇場公開】
監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン、クリス・パイン、ロザリオ・ドーソン

生きて帰れたら、いいたいことがあるんだ。

通算5回目となるトニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンのコラボレーション。
2001年5月にオハイオ州で発生した貨物列車暴走事故をもとに制作されたアクション大作。
手に汗握るって、こういう映画のことですね。
はじめから終わりまで、ドキドキしながら見てました。


アメリカ・ペンシルベニア州で停車中の無人の貨物列車が、整備士の人為的ミスで暴走。
二人の鉄道員が列車を止めるために奮闘する物語。
実際にあった話というのが恐ろしい・・・


人間模様もあるけれど、一番は列車の暴走シーンに尽きますね。
暴走列車は時速100キロ以上、危険な薬物を大量に積載した列車は走る凶器。
車をけちらかし、脱線器も役立たず、まるでバケモノ。スピルバーグの「激突」みたい。
ベテラン機関士と新人車掌の乗った列車が暴走列車と連結、ブレーキをかけるがオーバーヒート、ひ~!
魔のカーブがあるわ、スリルの連続。車で追いついたおっちゃん、good job! 笑
CGでは表現できない迫力。見せ方がうまくて、見入ってしまいますね。

デンゼル・ワシントンの渋い演技がいい。大音響の音楽もよかった。
ノンストップで中だるみなく楽しめました。映画館でみるべき映画ですね。

★★★★☆(5段階☆は0.5)

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アルフィー

2010-12-09 | ア行の映画

Alfie(2004/アメリカ)【DVD】
監督:チャールズ・シャイア
出演:ジュード・ロウ/マリサ・トメイ/オマー・エップス/ニア・ロング/ジェーン・クラコウスキー/スーザン・サランドン

プレイボーイの恋愛放浪記。

1966年に公開された、マイケル・ケイン主演の同名タイトル作品をリメイク。


小さな会社のリムジン運転手アルフィー。お金と素敵な女性を求めてアメリカへやってきたイギリス人。
全編、彼が語りながら物語は進んで行く。
女性をひっかけるその1は、まず身なりから・・・
バーゲンで買ったブランド物のスーツ。ピンクのシャツ、香水はほどほどに。
なにか、キザが歩いているようなもの。笑
不思議とジュード・ロウが演じると嫌らしく見えないのがサスガ!役にハマってますねー。


次から次へと女性をひっかけ、相手が本気になったらサヨナラ。
主婦、シングルマザー、友人の彼女、ゴージャスな女性、セレブな女性と渡り歩くのですが、人生そんなに甘くない!
愛を返してくれない男なんて・・・・

アルフィーは、愛されるのが怖い。外見だけでは真の愛はつかめない。
モテる男の落ちぶれていくサマはなんとも切ないです。

ゴージャスだけど、やっかいな女性を演じたシエナ・ミラーはなかなかよかった。
マリサ・トメイ、スーザン・サランドンなどの女性陣からそっぽ向かれたジュードは、かわいそうに見えた。
つい手をさしのべてしまいたくなるのが彼の魅力なのかも・・

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アデルの恋の物語

2010-09-01 | ア行の映画

L'Histoire d'Adele H.(1975/フランス)【WOWOW】
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:イザベル・アジャーニ/ブルース・ロビンソン/シルヴィア・マリオット/ジョゼフ・ブラッチリー

「愛は私の宗教」
恋の情熱にとり憑かれた一人の女の真実の物語


19世紀の文豪ヴィクトル・ユーゴーの娘アデルの数奇な半生を巨匠フランソワ・トリュフォー監督が映画化した、フランス恋愛映画の金字塔。史実に基づいた物語。
アデルを演じた当時19歳のイザベル・アジャーニの熱演が光ります。

1863年、文豪ヴィクトル・ユーゴーの娘アデルは初恋の相手である英国騎兵隊中尉のピンソンを追ってカナダまでやってくる。かつてアデルを愛したピンソンだったが、すでに彼女への愛はなく冷たい態度をとる。あきらめきれないアデルの行動は日に日に常軌を逸していく。




恋に取り憑かれた女性の物語ですが、哀れというしかない。
ストーカーはいつの時代でもいたんですね・・・。それも著名人の娘、偽名を使い親まで欺いていたとは。
男を追って、はるばるフランスからカナダに移住。下宿に泊まり愛する男につきまとう。
相手は女たらしでもおかまいなし。勝手に部屋に入り込みラブレターをポケットにいれる。売春宿を覗き込む。男装までして会おうとする。現代なら犯罪者として逮捕されてしまうだろうね。。
男に「君はエゴイストだ!」といわれ、嫌がられても諦めない姿は、愛情のなせる技というより妄執。


文豪の娘というのもアデルを苦しめていて、家出したことが彼女を奔放にさせた。ただ純粋すぎて他の選択肢が考えられなかったんだろうな。
最後は正気を失い、愛する人の顔さえわからなくなってしまうアデル。。
時代背景や環境にもよるけども、強い恋愛感情は時に自分を見失ってしまうものです。
一人の女性の恋物語にしてはロマンチックとはほど遠い、苦しいお話ですね。

イザベル・アジャーニの出世作でもあり、凛とした美貌が際立っていて、ひきこまれてしまう。
トリュフォー監督は映画の中にチラッとでてきますが、52歳の若さで亡くなられたとは知らなかった。「恋のエチュード」「日曜日が待ち遠しい!」はみたことあり。
ユーゴーは国葬になったほど、偉大な方だったのね。(無知でした...)

★★★★(5段階☆は0.5)

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赤んぼ少女

2010-08-31 | ア行の映画

(2007/日本)【WOWOW】
監督:山口雄大
出演:水沢奈子/野口五郎/斎藤工/板尾創路/堀部圭亮/亜紗美/生田悦子/浅野温子

あの伝説のトラウマ作品、
戦慄の映画化!


楳図かずお原作の同名の漫画を映画化したホラー。
孤児院から実家に引き取られた15歳の少女を襲う謎の赤ちゃん・タマミの復讐劇。


原作は読んでないですが、美少女、嵐の中のタクシー、洋館などサスペリア風な雰囲気。
孤児院で育った15歳の少女・葉子は生き別れになっていた両親の屋敷へ引き取られることになる。父親は喜んで出迎えてくれるが、母親はぬいぐるみを手放さず葉子に冷たい。そして屋敷の中から赤ちゃんの鳴き声が・・・・・


スローテンポなんだけど、途中まではホラーとしてはいい線いってる。
母親の浅野温子などキャストもはまってるんじゃないかな。父親の野口五郎って演技できるとは知らなかった。
一番悔やまれるのはタマミの造形があまりにもチープ。。。ひどい。予算がなかったのかどうだか知らないけど、クオリティを一気に下げてる。
醜い容姿、赤ん坊のまま成長が止まってしまった哀しい宿命を背負った娘タマミ。
悲哀が感じられていいはずが、終盤はただの殺戮マシーン化したモンスターにみえて仕方ない。。
R15ということで、ギロチンで腕が切れたり、犬の生首はヒ~~。

楳図かずおの原作を映画化というのは、ハードル高いんだろうな。
よく頑張ったほうかも。
おろち記事はコチラはまあまあの出来だったのにな。
映画をみた夜、変な夢みてしまったのはこの映画のせい??汗

★★☆(5段階☆は0.5)

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乙女の祈り

2010-08-27 | ア行の映画

Heavenly Creatures(1994/ニュージーランド・アメリカ)【DVD】
監督:ピーター・ジャクソン
出演:メラニー・リンスキー/ケイト・ウィンスレット/サラ・パース/ダイアナ・ケント/クライブ・メリソン

さあ、愛のために、ママを殺そう。

1954年にニュージーランドで実際に起きた殺人事件の映画化。監督は「ロード・オブ・ザ・リング」「ラブリー・ボーン」のピーター・ジャクソン。
脚本はジャクソン監督の妻であるフラン・ウォルシュ。


クライストチャーチの女子高に通う内気なポーリーンと、イギリスから転校してきたワガママ娘のジュリエット。育ってきた環境はちがっても、しだいに惹かれ合う二人。
空想好きの二人は日記や詩、物語をつくって、将来作家になることを夢見る。
森を下着で走りまわったり、二人だけの楽園をつくるのだ。


仲の良さがレズビアンなのかどうかは判断できないけど、親密になっていくふたりを心配した親たちは、無理矢理引き離そうとする。
そしてポーリーンとジュリエットは計画的犯行によって、ポーリーンの母親を殴り殺す。それも執拗なんだよね・・実際、母親の体には45か所も傷が残ってたらしい。


妄想が激しいのは女性はよくあるけど、思春期の頃ってエキセントリック。
傷つきやすく未熟な時代。暴走すると止まらなくなる。少年、少女のキレる事件は現代にも通じるものがあるかな。
二人の少女が夢想するファンタジーシーンは監督らしさが出ていて、「ロード・オブ・ザ・リング」につながるんですね。
ジュリエット役のケイト・ウィンスレットは演技が上手い。
ショッキングな事件にしては、多感な少女時代の物語でした。

後日談として、ポーリーン・パーカーとジュリエット・ヒュームは刑務所に入るが、まだ若いということで死刑を逃れ、二度と会わないということを条件に釈放された。
映画が公開後、イギリスの小説家アン・ペリーはジュリエットは私と自ら名乗りでた。

★★★★(5段階☆は0.5)

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アイデンティティー

2010-08-22 | ア行の映画

IDENTITY(2003/アメリカ)【DVD】
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ジョン・キューザック/レイ・リオッタ/レベッカ・デモーネイ/アマンダ・ピート/ジョン・ホークス/アルフレッド・モリナ/クレア・デュヴァル/ウィリアム・リー・スコット

ここに集まったのではない。
ここに集められたのだ。


ゲオで旧作が80円だったんで、まとめて借りてきました。
いや~やられた!って感じ。よくできたサイコサスペンスです。
監督は「17歳のカルテ」「ニューヨークの恋人」のジェームズ・マンゴールド。


嵐の夜、人里離れた一軒のモーテルで身動きのとれない男女が集まってくる。
交通事故にあった被害者の家族、加害者の運転手と女優、売春婦、囚人と警官、そしてモーテルの管理人。つながりのなさそうな彼等だが、あるひとつの共通点があった。


ネタばれ厳禁!
最初から突飛な出来事ばかりで、目が離せない。まあケータイが通じないとか雨で道路封鎖というのも何かあるなとは思うけど、囚人と警官、モーテルの管理人など怪しげな人ばかり。
偶然が重なったり、途中でおかしいなと思ったら、全ての謎が明かされる・・
ネタばれできないので、とにかく観てのお楽しみ。
脚本がよくできていて、90分とコンパクトにうまくまとめてある。
交通事故のシーンは「ファイナル・ディスティネーション」みたいで思わずアッ!と叫んでしまった。
オチも効いてます。
レイ・リオッタ(いかにも怪しげ)、ジョン・キューザックがよかったな。
田舎のモーテルは雰囲気あるし、殺され方もヒッチコックのサイコみたいで恐怖感いっぱい、夏の夜にはオススメ。面白かったです。

★★★★☆(5段階☆は0.5)

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ウルトラ I LOVE YOU!

2010-07-26 | ア行の映画

All About Steve(2009/アメリカ)【DVD】
監督:フィル・トレイル
出演:サンドラ・ブロック/ブラッドリー・クーパー/トーマス・ヘイデン・チャーチ/デーモン・レノ

こんなメチャクチャな愛情ってアリ!?

サンドラ・ブロックが最低主演女優賞〈ラジー賞〉をとった話題のラブコメディ。
最低スクリーン・カップル賞(サンドラ・ブロック、ブラッドリー・クーパー)も受賞。
日本ではDVDスルーになってしまいました。。


主人公メアリー(サンドラ・ブロック)は変わり者なクロスワードパズル作家。マシンガントーク連発でKYな女性。根はピュアな人なんだけどね。
親の計らいでハンサムなTVカメラマンのスティーブ(ブラッドリー・クーパー)と出会い、一目惚れ。
男性をスキになると一直線、執拗に追い回すストーカーに変身。色気もないし、これじゃ相手も逃げ出してしまう。


サンドラ・ブロックの役柄は確かにイタイ。金髪も似合わないし・・・
演出、脚本が悪いんだよね。
それでも赤いブーツはいて、ペンギンのようにちょこちょこ走るサンドラ・ブロックは可笑しい。相変わらずのコメディアンぶりはおもしろい。
ファッションの色使いとかポップで、時代設定はいつの頃だろう?
ラブコメにしては、終盤はラブに関係ない出来事が起きたりしますが、サンドラファンの方は楽しめるんじゃないかな。
NG集のブラッドリー・クーパー、笑い過ぎ!

★★☆(5段階☆は0.5)

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