デジカメぶらりぶらり

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新年会

2013-01-05 08:33:00 | Weblog
数年前のにぎわいが幻のようだ。生活の党の小沢一郎氏が元日、東京都内の私邸で恒例の新年会を開いたが、主席した現職国会議員は十数人。

2年前の約120人から十分の一に減ってしまった。政権党の幹事長として権勢を誇った3年前には、当時の菅直人副総理、平野博文官房長官ら閣僚を含む166人が、ひれ伏すかのごとく、「小沢詣で」をしたのだから隔世の感がある。

幹事長時代、小沢氏は参院選で自民党にとどめを刺し、政権基盤を固めることに集中した。百戦錬磨の政治家らしい判断だったが、菅首相が唐突に消費税増税を訴えたことが響き、民主党は惨敗した。

振り返れば大きな分岐点だった。民主党を離党した小沢氏が主導して脱原発の民意の受け皿として、急ごしらえで結党された日本未来の党は総選挙で敗れた。その後の分裂騒動は、小選挙区と比例代表で640万余りの票を投じた有権者への裏切りだった。

再び政権を取った安倍晋三首相は、憲法改正に強い意欲を見せる。衆院に続き、改憲に必要な3分の2の勢力を与えるのか、7月の参院選は、日本の針路を左右する重要な選挙になる。

新年会で小沢氏は「自民党の独り勝ちを許すわけには行かない」と語り、野党で候補者を調整する必要があると語った。「壊し屋」の実績をまた一つ積み上げた小沢氏に、その力がまだ残っているのか。

あけまして

2013-01-03 08:31:00 | Weblog
あけまして、おめでとうございます。2013年も、よろしくお願いします。今年こそは、紅白歌合戦を最後まで見て新年を迎えようと頑張った子もいるでしょう。

始めて起きたまま年を越して新年のあいさつを交わし、ちょっとだけ大人になったような誇らしい気になったのを思い出します。ついうとうとして、気がつけは新年という子もいるでしょう。

そんなお子さんに、詩のお年玉を、阪田寛夫さんのとても短く素敵な詩『ななくさ』を。<ななくさ/なずな/おみなえし/にほんの/そらに/たねをまけ>。みなさんの生活に、幸せの種がまかれ、芽吹き出す一年でありますように。

ピアニスト

2013-01-01 09:40:51 | Weblog
全身の骨が折れた状態で生まれた赤ん坊がいた。わずかの圧力でも骨が砕ける難病だ。幼少時は歩くこともできず、身長は1メートル以上は伸びなかった。

南フランスの音楽一家に生まれ、マイルス・デイビスやウェス・モンゴメリーなどのジャズに浸って成長した。3歳までに彼らの曲をそらんじて歌うことができ、13歳には優れた即興ピアニストになっていた。

名門レーベルのブルーノートと米国人以外で始めて契約したミシェル・ベトルチァーニは、並外れた音楽的才能とだれでも愛される人柄が際立つアーティストだった。スタッフに抱えられてピアノの前に座らされた小さい人間が、こんなに力強い音を出せるのかと驚かされた。

パワフルさと叙情性が同居する演奏に聞き入った。今年、公開されたドキュメンタリー映画「情熱のピアニズム」では、名だたるミュジシャンとの共演映像のほかに、多くの女性との恋愛秘話が当事者の口から語られて興味深かった。

生きることにどん欲で、障害によってあきらめたことは一度もなかった。情熱は周囲に感染した。命を燃焼し尽くすかのように、天才ピアニストは200回もの公演を重ねた翌年の1999年1月、肺炎が原因で亡くなった。36歳だった。

12月28日が生誕50年。パリにある墓地でショパンの隣に眠っている。