その昔の中国では、身分の高い人々は不老長寿の薬と信じ、水銀化合物を服用していたようだ。毒を体内に取り込んだ唐代の歴代皇帝20人のうち、水銀中毒で命を縮めたという。
「現代の皇帝」ともいえる総書記が頂点に君臨する中国共産党にとって、自由な報道は体制を揺るがしかねない毒なのだろう。広東省の週刊誌「南方週末」の記者たちが、同省共産党委員会宣伝部に対する抗議ストライキに踏み切ったのは、記事の差し替えがきっかけだ。
新年特別号に記載される予定だったのは、憲法に基づく民主政治の実現を訴える記事だった。宣伝部の支持を受け、中国の発達を強調する内容に差し替えられたという。共産党の管理下にある中国メディアで、記者が抗議ストに踏み切るのは異例中の異例だ。
「記者は皆、怒りに震えている」。記者を支持する市民も近くに集まり、「われわれには言論の自由が必要だ」などと訴えた。共産党中央宣伝部は、海外の敵対勢力が介入しているという通知を出し中国メディアを牽引したが、彼らを突き動かしたのは、ジャーナリストとしての矜持(きょうじ)だろう。
ストは収束に向かい、記者は処分されないという。自由な報道は体制維持には毒であっても、長い目で見れば良薬である。
「現代の皇帝」ともいえる総書記が頂点に君臨する中国共産党にとって、自由な報道は体制を揺るがしかねない毒なのだろう。広東省の週刊誌「南方週末」の記者たちが、同省共産党委員会宣伝部に対する抗議ストライキに踏み切ったのは、記事の差し替えがきっかけだ。
新年特別号に記載される予定だったのは、憲法に基づく民主政治の実現を訴える記事だった。宣伝部の支持を受け、中国の発達を強調する内容に差し替えられたという。共産党の管理下にある中国メディアで、記者が抗議ストに踏み切るのは異例中の異例だ。
「記者は皆、怒りに震えている」。記者を支持する市民も近くに集まり、「われわれには言論の自由が必要だ」などと訴えた。共産党中央宣伝部は、海外の敵対勢力が介入しているという通知を出し中国メディアを牽引したが、彼らを突き動かしたのは、ジャーナリストとしての矜持(きょうじ)だろう。
ストは収束に向かい、記者は処分されないという。自由な報道は体制維持には毒であっても、長い目で見れば良薬である。