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退職

2013-02-05 08:39:53 | Weblog
<石の上にも3年>という諺に対応する英語の表現は、<ころがる石はこけむさず>。絶えず職業を変えるのは懸命ではない。

という戒めは万国共通かもしれないが、大卒の3人に1人が入社した会社を3年以内でやめてしまうこのご時世、どこまで説得力があるのかは定かではない。どんな職業でも定年まで完走した充足感は、経験した人でなければ分からないと思う。

家族や職場の同僚から祝福されながら、一抹のさみしさに包まれるのだろうか。遠くない未来を想像してしまう。定年という人生の節目を静かに迎えられなかった人たちが全国にいる。

「駆け込み退職」を批判されている県職員や教員、警察官だ。条例改正による退職手当引き下げを前に退職したか、希望する人は埼玉県や愛知県など、8県で460人を超えるという。

最も多かった埼玉県は、教職員の退職予定者の約1割だった。3学期が終わるまで、臨時教員を確保するなど、教育委員会は対策に追われている。年金制度へ不安や先行きの見えない老後の暮らしのために、退職金を減らしたくない気持ちはわかる。

それぞれ事情があるのだから、責められない。条例の制度設計の方に問題があったのではないか。埼玉県では、最後まで子どもたちと過ごし、仕事を全うしたいと考える教員が圧倒的多数だ。むしろ、そのことを誇りに思いたい。