Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

「サービス精神をすべて発揮」(小野島大)

2006年05月25日 | Weblog
ファットボーイ・スリムの評が、朝日新聞の夕刊に掲載されていた。小野島氏の文章でタイトルがこれ。まあまさにそんな感じだったなー。「すべて」とあるあたりが重要かな。「観客のほうを見ることもなく黙々とプレイする黒衣的DJも多いが、ファットボーイは手を振り、手拍子をうながし、愛嬌を振りまき、はては客席に降りてきて観客にエフェクターを操作させたりと旺盛なサービスを遺憾なく発揮。お客様を喜ばせることが自分の使命と思い定めた、その芸人根性には頭がさがる。」と。そういえば、先日行った大谷先生の「フランス革命」でも、演奏した狩生さん(ぼくより若い、というかAと同い年だから「くん」かな)が「お客さんから2000円くらいもらってんのに、今日のこの演奏では、、、」みたいなこと言っていて、どんなに小さなシーンの場合であれ音楽業界は経済観念(というかお客さんからお金もらっているという意識)が高いのかな、と思った。(コンテンポラリー・)ダンスの世界で、満足できない公演をしたダンサーが「すいません、お金返したいです」みたいなこと言わないものなー、冗談でも。

ところで、いま横浜レンガ倉庫で行われている宮沢章夫の『モーターサイクル・ドンキホーテ』が気になっているのですが、評判が聞きたいです。見た方、「えんぺ」に書き込みとかしてくださいませんでしょうか。結局日曜日の公演が売り切れで行けなくなったので、行くことに消極的になっているのです、が、つまり、日曜日のアフター・トークに「あの」グリーンブラット先生が登場するのですよね、それ聴きたかった一人なのです、ぼくは。『ルネサンスの自己成型』『驚異と占有』で有名なあのグリーンブラットが関わる今回の舞台、期待と不安が入り交じり、結局いまは行くことに消極的になってしまっているのです。けれども、そりゃ気になるわけです。どこまで、あるいはどういう仕方で「役割演技」によるブレイクスルーを宮沢氏が舞台上で語っているか、フォローしているのか、どうか。見たいような、見たくないような、、、是非どなたか、感想を聞かせてください。