手技療法の寺子屋

手技療法の体系化を夢みる、くつぬぎ手技治療院院長のブログ

手技療法習得へのステップ3‐ トリートメント その3

2009-07-18 20:00:00 | 学生さん・研修中の方のために
新しいテクニックを学ぶ時のアドバイスを、もう少し続けたいと思います







トリートメントのステップというのは、前の2つの段階で身につけたことをベースにして、幅を広げていく段階だといっていいかもしれません。


ちょうどカラオケでいうなら、持ち歌のレパートリーを増やすということと同じです


(ちなみに私は、カラオケが大の苦手です)


「リラクゼーション」「メンテナンス」で行ったことは、歌ならボイストレーニングに相当します。


こう例えれば、トリートメントとして行われる各テクニックは、ポップスやロック、あるいはド演歌に含まれる曲と同じといえます。


ですから、関心を持ったテクニックから気軽に学びましょう。







そのテクニックが教えてくれる、新しい視点を体験しましょう。


はじめっから疑ってかかるのも、信じきって鵜呑みにするのも、どちらも良くありません


カラオケに行ってマイクを持つと、すっかりその世界に入り込むけど、歌い終わるとケロッとしている方、みなさんの身近にもいらっしゃると思います


このような態度は、新しいテクニックを学ぶときにも大切かもしれません。あやかりましょう


(カラオケに関しては、私にゃとうていムリですが)







つまり、はじめは先入観を持たずに素直に受け入れ、云わんとしていることがわかったら、それが納得できるものであるかどうか判断するわけです


学ぶときには、そのテクニックにはどのような特徴があるか?長所は?短所は?を常に念頭におきましょう。


それまでの固定観念がひっくり返ることもあるかもしれません。それもひとつのチャンスです







実際問題としてテクニックにも相性があり、いまいち覚える気にならないとか、学んでみたものの使う気にならないというものも当然出てきます。


私の場合は胸椎スラストのテクニックにある、患者の体幹を抱え込んで行うチェスタードロップ(ドッグテクニックと呼ぶ人もいます)や、うつ伏せになった患者の脊椎を押す(←厳密には違いますが)バリットテクニックは、どうも受けつけませんでした。


歌の中にはどうも自分には馴染まない曲ってありますよね。それと同じことです。


馴染まないテクニックはムリに自分の中に取り入れなくても、学んだことによって視野が広がっているはずなのでムダにはなっていません。







主体性をもって、何が今の自分に必要かを冷静に判断しながら、積み木を重ねるように一歩ずつ学んで自分のものにしていって下さい。


いろいろなテクニックを学ぶことを通して、筋骨格系のはたらきというものを肌で感じ、自分なりにまとめていきましょう。


その過程で自分なりの核、つまりスタンスができてくれば、テクニックの名称に振り回されることはなくなり、それぞれのテクニックの良いところを自分の中にとりこんでいくことができます。





こうなればしめたもの






ある程度レパートリーが増えてきたら、身につけたテクニックを整理しておくとよいでしょう。