対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

背伸びしたくなる季節

2005-08-07 23:59:33 | 雑談
はっきり言って余計なお節介なのだけど、棋書を大量に読んでいる手前、他の人が薦めている棋書が口出ししたくなってしまうことがある。

過日、WINGの談話室で図の「定石の『咎め方』を教えてほしい」というログを読んで目を剥いた。
無論、親切な上級者が「これも定石なんですよ」で話は終わったのだけど、加えてその上級の方が、この定石が厚みを志向しているという考え方を理解するために「依田ノート」を薦めていたのには更に驚いてしまった。

「依田ノート」は書評でやや厳しく書いたが、その内容が初段程度の人には非常に良いのは否定しなかったつもりだ。
だから他の人が、初段ぐらいの人に薦める分には全く口出しするつもりはない。
しかし図の定石を知らない人に、この本を薦めるのはさすがにどうかと思ってしまう。
そもそもそういう質問が出るということは二間にヒラくAの定石の二間にヒラく意味も良く分かっていないのじゃないのかなぁ?
その会話をしていた人たちの間ほどの信頼関係はないので、私は横から「石倉先生の『これでOK初級突破法』が良いと思いますよ」と軽く薦めるにとどめたが、ちょっといびつな成長をしないか心配である(というわけで冒頭)。

やさしい棋書を繰り返し読むことは「恥ずかしい事では無い」。
こと碁に「恥ずかしいと思う気持ち」は厳禁。
むしろ難しい棋書をウンウンいいながら読むより遥かに効果的で、上達も早いと思う。
「初級のくせに生意気な」と言われてしまうかも知れないが、まだ発展途上の囲碁でなく私は将棋でこのことは痛感し、確信した。
チクン先生も「とっておき上達法」という本で「大斜などの難解定石を知っているのに基本死活を知らない子どもよりは、基礎的な定石しか打てないけれど、一手一手にしっかり意味がある手を打っている子どもに弟子入りを勧めている」と書いておられれた。
「何ごとも基礎・土台が大事」とは良く言うが、私はこの歳になって囲碁にそれを教えられている気がする。