さっぽろ物理塾です

ここは私の五感と第六勘の場所です。
過去現在未来の時空を行き来するでしょう。
希望を込めての日記・エッセイです。

さっぽろ物理塾 ピアノで表現する音のない世界

2014-01-17 09:48:10 | 日記・エッセイ・コラム

不思議な印象で思い出すのです。
昨年10月15日、キタラで上杉春雄ピアノコンサートがありました。
懇意にしている知人のご子息です。

クセナキスのヘルマを聞きました。
彼は解説で 素粒子が飛び交う世界 をイメージしたようです。
私は 最近の素粒子論に少しかぶれていますので 興味しんしん
でした。
頭に ニュートリノや光子やヒッグス粒子やダークマターなどが飛
び交います。
4次元時空や9次元空間を飛び交います。物質や反物質の世界
がチカチカします。

音のない世界です。
それをピアノで演奏しています。

ふと思いました。
素粒子の世界を頭でイメージしていることに似ているな、と。

不思議な共感を得ました。

クセナキスは、1930年代ヨーロッパの激動を知っての人生だな、
と想像しました。
あの頃の物理学者エンリコフェルミ―やキュリー達の、したがって
彼らの弟子たちのレジスタンスのことを知っている、と想像しました。
私が共感した時代の人達です。
そんな想いで ヘルマ を聞きました。

ピアノ演奏は、ときにはとても鮮烈でした。
奇想天外でした。
私には 深いところで 静かなのです。