さっぽろ物理塾です

ここは私の五感と第六勘の場所です。
過去現在未来の時空を行き来するでしょう。
希望を込めての日記・エッセイです。

新型コロナウイルス画像を初めて見たとき

2020-08-19 10:51:07 | 日記・エッセイ・コラム

 2月のことであったか、新型コロナウイルスが知られるようになって、顕微鏡写真が
TVに表示された。何度も同じ画像が表示されて、ふと蘇った。
 終戦から数年間に対馬海峡や津軽海峡に漂う機雷の写真や図が何度も新聞に掲載され
ていたことを、思い出した。この機雷に触れて、連絡船や漁船が沈没したり損傷した新
聞記事たびたび報道されていた。父は朝鮮半島に複数回、行き来したので、母は朝の飯
台に影膳をしていたものだ。子供たちは影膳に祈ってから食事した。ご飯は、一升瓶で
ついた玄米に、ジャガイモまたはイモつるを刻んだものが入っていた。僕は幾春別国民
小学校1年生であった。
 
 今年7月に入って、妻が中公文庫「流れる星は生きている」(藤原てい著) を購入し
て読んでいた。数学者 藤原正彦の母上であるので、僕も読んだ。新聞書評で知ってはい
たが、凄惨としか言いようのない戦後満州からの引き揚げ体験記録だ。
 改めて、気を引き締めた。

 「熱源」を読んで、ブロニスワフ・ピウスツキへの関心が蘇って「ブロニスワフ・ピウ
スツキ伝」(沢田和彦著・成文社)を読んでいる。彼はヴィ・ナロードに徹した人である。
ツルゲーネフの猟人日記も読んで、深く考える。ロシア農奴と言われる農民の実情を慈愛
の眼差しでち密に文学表現していることを知った。ここには暴力革命の視点は無い。
どれもこれも関わりあることに、21世紀だからこその叡智をじっと考える。