認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の対象は高齢者だけ(A-06)

2012-03-12 | 認知症の大多数は老年性アルツハイマー病

認知症の大多数、90%以上を占めるのが「アルツハイマー型認知症」です。アルツハイマー型認知症は、主に60歳以降の高齢者を対象に発病するので、晩発型(老年性)アルツハイマー病とも言います。

皆さんが普段お目にかかるのは、殆どが、このタイプの認知症なのです。 アルツハイマー型認知症は、60代より70代、70代より80代、80代より90代と、高齢になるほど発病する人の割合が多くなっていきます(年代別の発生頻度は、「N-27」で詳説します)。高齢化率が30%を超えるような町や村、高齢化率がそれほど高くない市や町でもお年寄りが大勢住んでいる地域では、認知症の症状を示すお年寄りの姿をよく見かけるようになります。

生まれつき特定の遺伝子を持つ人にしか発病してこない狭義の若年性「アルツハイマー病」老年性の「アルツハイマー型認知症」とをまとめてアルツハイマー病と呼ぶ人がいますが、以前の報告でも説明したように、両者は全く性質が違いますので注意してください。 

これから先、このブログでは、「アルツハイマー型認知症」に的を絞って、「発病のメカニズム」、「重症度別の回復法」、「適切な介護の仕方」及び「予防法」等について、分かりやすく、説明していきます。その鍵は、症状をもたらす原因である「脳の働き具合」と「それを測る物指し」とにあります。

注)本著作物(このブログA-06に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

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器質的変化ではなくて廃用性の機能低下が本質(A-05)

2012-03-11 | アルツハイマー型認知症の原因

組織や細胞が変形、変性あるいは破壊され、元の形に戻らなくなるように変化することを器質的変化といいます。

「アルツハイマー型認知症」は、アミロイドベータの作用によりもたらされる「老人斑の生成」とか、或いはタウ蛋白の作用によりもたらされる「神経原繊維変化」とかの「器質的変化」が本質の疾患とするのが専門家たちの主張ですが、私たちは、廃用性の機能低下が本質の疾患だと考えています。

「 脳の働き具合」とリンクした「症状」の多数に上るデータの分析結果から、「アルツハイマー型認知症」は、加齢による脳の老化を(第一の要件)とし、前頭葉を使う機会が極端に減少する「単調な生活」の継続による廃用性の機能低下を(第二の要件)として、両者の相乗効果により、脳機能の廃用退化をおこし、加速度的に異常なレベルに機能を低下(退化)させていく病気だと考えています(発病のメカニズムについては、「N-30」 で詳しく説明します)。

         

 「軽度認知症」(小ボケ)のレベル(MMSの換算値が24点~30点)では、左脳と右脳の働き具合は未だ正常レベルにあるのですが、司令塔の「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)の働き具合は、もはや正常レベルにはなくて異常レベルに衰えてきています。但し、このレベルでは、器質的変化は未だ起きていなくて、機能的退化が起きてきているに過ぎません。理由は、この初期の段階で発見できれば、脳のリハビリによって、脳の機能は比較的容易に正常レベルに回復させることが出来る(回復容易)からです(N-36以下で、詳説します)。

「中等度認知症」(中ボケ)のレベル(MMSの換算値が15点~23点)では、左脳と右脳の働き具合も異常レベルに衰えてくる上、司令塔の前頭葉の働き具合は、軽度認知のときに比べて更に異常なレベルに衰えてきています。但し、このレベルでも、MMSの換算値が20点以上を確保できている中等度認知症の前期までの段階であれば、器質的変化は未だ起きてきていなくて、機能的退化が起きてきているに過ぎないのです。理由は、この段階で発見できれば、集団による脳のリハビリでも、脳の機能を正常レベルに回復させることが可能(回復可能)だからです。

更に、MMSの換算値が15点から19点までの中等度認知症の後期レベルに衰えてくると、個別で頻度と密度の濃い脳リハビリを取り入れることにより、回復させることが未だ可能なのですが、家族に大きな負担がかかる条件下での脳リハビリの実施という困難が伴います。

「重度認知症」(大ボケ)のレベル(MMSの換算値が14点以下)では、左脳及び右脳の働き具合が中等度認知症のときに比べて更に異常なレベルに衰えてくる上、運動の脳も異常なレベルに衰えてきます。その上、脳全体の司令塔の「前頭葉」の働き具合は、中等度認知症のときに比べ更に加速度的に機能が衰えていくので、殆ど機能しなくなってきているのです。加えて、MMSの換算値が14点から11点へと低下してくるにつれ、徐々に器質的変化が現れてきて、10点以下のレベルでは、顕著な器質的変化が起きてきていると考えられるのです。理由は、この末期段階の「重度認知症」の段階では、脳のリハビリに効果が期待できなくなる(回復困難)からです。

アルツハイマー型認知症の専門家といわれる研究者や医師たちは、この末期段階の「重度認知症」の段階だけを捉えて認知症であると判断しているため、本来は機能的退化が本質なのに、器質的変化を起こしていることがアルツハイマー型認知症の本質であると本質を見誤っているのです。

 「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「脳の働き具合」のアウトプットが「症状」の程度・態様として出現してくるものなのです。脳の機能レベルが症状の程度態様とリンクしているわけですから、脳の機能退化がもっと、ずっと軽い段階から且つ症状の進行を段階的継続的に変化移行していくものとして捉え、データを集積し、分析して、的確な判定や診断につなげてほしいと願うのです。

認知症の大多数、90%以上を占める「アルツハイマー型認知症」も、早期発見・早期治療が鍵になるのです。「原因不明で治らない病気」ではないのです。 廃用症候群に属する「生活習慣病」の一つにすぎないのです。 

「生活習慣」と言うと、調和のとれた食事、適切な運動、十分な睡眠などが直ぐテーマにされるのですが、「アルツハイマー型認知症の回復と予防」には、北海道から九州まで日本人全体について、「脳の使い方」と言う視点からの「生活習慣の見直し」が不可欠です。こうした視点からの「脳を活性化する生活習慣」を全国民的なテーマとして、特に、第二の人生に入っている高齢者(及び第二の人生を迎えようとしている50歳代の人たちを含む)に呼び掛けていきたいと考えています(N-54で詳説します)。

注)本著作物(このブログN0-05に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

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主な認知症の種類と全体に占める比率(A-04)

2012-03-10 | アルツハイマー型認知症の原因

わが国では、認知症の患者がどんどん増えてきています。認知症にもいろいろな種類があるのですが、その大多数90%以上を占めるのがアルツハイマー型認知症と呼ばれるものです。その正体は、毎日の脳の使い方としての「生活習慣」に起因する病気、「生活習慣病」なのです(N-30で詳説の予定)。

日本では、「若年性のアルツハイマー病(狭義のアルツハイマー病)」と「老年性のアルツハイマー型認知症」とをまとめて「アルツハイマー病」と総称している人達(機関を含む)がいますが、これは誤解を生むことになるのです。

若年性アルツハイマー病(狭義のアルツハイマー病)は、アルツハイマー型認知症とは性質が根本的に異なるものです。発病のメカニズムも全く異なるものなのです。

 「狭義のアルツハイマー病」は、特定の遺伝子に生まれつき異常が認められる人にしか認知症を発症してこないのです。しかも、発病する年齢は、早いと30代で遅くても50代どまりなのです。

そして、発病後に症状が進行する速さも、「アルツハイマー型認知症」の場合の症状の進行度合いとは全く異なる、比べ物にならない速さで進行するのです。

そのうえ、現在の医療レベルでは、症状の進行を抑制する方法も、症状を回復させる方法もありません。認知症全体に占める割合も、「老年性のアルツハイマー型認知症」が90%を超えるのに対し、狭義の「若年性アルツハイマー病」は1%程度に過ぎないのです。

 注)本著作物(このブログN0-04に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

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  http://blog.goo.ne.jp/quantum_pianist

 

 http://blog.goo.ne.jp/kuru0214/e/d4801838dd9872301e0d491cd8900f1a

 

 


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脳機能のレベルと認知症の症状とのリンク (A-03)

2012-03-09 | アルツハイマー型認知症の予防活動

  アルツハイマー型認知症発病のメカニズムについて、重度の段階でしか認知症であるか否かの判定が困難な方法である脳の萎縮を基準に考えたり、原因ではなくて結果を示しているにすぎないアミロイドベータやタウタンパクによる老人斑の生成や神経原線維変化などを対象とする世間一般のアプローチと比べて、私たちのそれは根本的に異なるものです。

エイジングライフ研究所では、独自に開発した「二段階方式」と呼ばれる脳の働き具合とそのアウトプットである症状とをリンクさせて判定する方法により、アルツハイマー型認知症の予防を目的とする17年間に及ぶ市町村での実践活動の中で、極めて多数のデータを蓄積してきました。

「脳機能と症状とのリンク・データ」が示す「アルツハイマー型認知症発病のメカニズム」を、このブログの中で、簡潔に要約して載せたいと思います。東日本大震災を被災した高齢者が他のどの地域の高齢者とも比較にならないほどの高い割合で発症すれば、「アルツハイマー型認知症は、生活習慣病である」ということの疫学的証明となり世の中の考えを変える契機ともなるでしょう。  

        

 人生60年と言われていた一昔前の時代と違って、世界に先駆けて超高齢社会に突入した現在の日本では、誰でも80歳90歳まで生きるのが当たり前となっています。

会社や役所勤めの人のように定年がある場合がもっとも典型的ですが、60歳前後の年齢を起点にして、第二の人生にはいるのが通常でしょう。

人生60年と言われ、第二の人生の期間が殆どなかった昔の人達の老後とは違って、私たちには第二の人生が20年も30年もある訳ですから、第一の人生がどうだったかだけでなく、第二の人生がどうなるかがとても重要な意味を持ってくることになります。

 第一の人生がどんなに立派でも、第二の人生ではやばやとボケてしまったのでは、人生を全うしたことにはならないでしょう。アルツハイマー型認知症は、狭義のアルツハイマー病とは症状の進行の度合いが全く異なるのです。症状が、何年もかけて、徐々に段階的にしか進行しないのが特徴です。世間でアルツハイマー型認知症を発病してから死亡するまでの期間について言及しているものを見かけますが、あの数値は、末期段階の「重度認知症」から数えた数値なのです。私たちが問題にしている、「軽度認知症」の段階と「中等度認知症」の段階を加えると、「脳はもたないのにはるかに長く身体はもつ」ところが、このタイプの認知症の特徴なのです。

 高齢化がどんどん進んでいく中で、独居老人や老夫婦のみの世帯がしだいに増加してきている現状をふまえるとき、お年寄りが、「いつまでも元気なままでいられる」、「身体が持つ限り、脳もちゃんともたせる」、或いは、「年齢相応の社会生活が送られるレベルに脳の機能を保つ」ための施策が、すべての市町村で切実に求められているのです。

注)本著作物(このブログN0-03に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

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毎週取り上げるテーマの予定(A-02)

2012-03-04 | ブログ全体の構成とテーマ

 具体的に分かりやすい事例やまとめを載せていくようにもしたいと考えています。
  次回から各回で取り上げるテーマの予定を、順番に書いておきます。

 (N-03)  脳機能のレベルと認知症の症状とのリンク        
 (N-04)  主な認知症の種類と全体に占める比率

 (Nー05)   器質的変化ではなくて廃用性の機能低下が本質
 (N-06)  アルツハイマー型認知症の対象は高齢者だけ 

 (Nー07)  脳を活性化させる魔法の散歩
 (N-08)  精神科医は、回復可能な「軽い段階」を見落としている 
 (N-09)  末期段階の症状が認知症との誤解が世間の常識に

 (Nー10)  脳血管性認知症と因果関係の確認

 (Nー11)  脳血管性認知症に対する問題の提起 
 (N-12)  「不活発病」の正体と回復方法  
 (N-13)  脳の働きで見つける認知症と症状の3段階
 (N-14)  認知症の重症度別の人数の実態

 (Nー15)  アルツハイマー型認知症は、治せる防げる 
 (N-16)  「軽度認知症」(小ボケ)と脳の働き具合
 (N-17) 「軽度認知症」(小ボケ)に特有の症状 

 (Nー18) 「中等度認知症」と脳の働き具合

 (Nー19) 中等度認知症」に特有の症状     
 (N-20)  「重度認知症」(大ボケ)と脳の働き具合
 (N-21)  「重度認知症」(大ボケ)に特有の症状 

 (N-22)  アルツハイマー型認知症の回復と予防を国民的なテーマに
 (N-23  老化の物忘れと認知症の記憶障害 
 (N-24)  意識的な行為と脳の働き方
 (N-25)  認知症の専門家は、「前頭葉」の働きを無視している
 (N-26)  認知症の年齢別発症頻度とその意味 
 (N-27)  年齢別の発症頻度の高さと日本人の価値観
 (N-28)  「かくしゃく老人」と生活の楽しみ方

 (Nー29)  「アルツハイマー型認知症になるお年寄り」の特徴
 (N-30)  「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

 (N-31)  アルツハイマー型認知症の早期診断と回復並びに予防

 (N-32)  ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まる「キッカケ」 

 (N-33)  単調な生活が始まる「キッカケ」となる生活状況の事例  

 (N-34)  症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因 
 (N-35)  「東日本大震災」の被災地における「地域予防活動」が重要
 (N-36)  アルツハイマー型認知症の治療法は、「脳のリハビリ」

 (N-37)  アルツハイマー型認知症を予防するための「五カ条」 
 (N-38)  アルツハイマー型認知症の脳の衰え方の特徴
 (N-39)  MMS下位項目の衰え方とその規則性

 (N-40)  アルツハイマー型認知症の早期診断(判定) と「二段階方式」
 (N-41)  個別・集団別のデータとその時系列管理

 (N-42)  「二段階方式」の活用とアルツハイマー型認知症の予防活動
 (N-43)  市町村による地域予防活動の展開

 (N-44)  認知症の主な種類とその比率 Q/A  

 (N-45)  アルツハイマー型認知症の診断と基準 Q/A

 (N-46)  物忘れは認知症の始まりなのか Q/A  

 (N-47)  介護及び予防活動は、何を基準に考えるのか Q/A   

 (N-48)  アルツハイマー型認知症の脳の働きと症状との関係 Q/A     

 (N-49)  アルツハイマー型認知症のチェックリスト(小ボケ) Q/A   

 (N-50)  アルツハイマー型認知症のチェックリスト(中ボケ) Q/A   

 (N-51)  アルツハイマー型認知症のチェックリスト(大ボケ) Q/A   

 (N-52)  アルツハイマー型認知症の段階的症状(総集編) Q/A    

 (N-53)  アルツハイマー型認知症の早期発見とその方法 Q/A     

 (N-54) アルツハイマー型認知症を予防する脳の活性化方法Q/A      

 (Nー55)  地域予防活動と保健師さんに期待される役割ーその1 Q/A   

  (Nー56) 認知症の地域予防と脳を活性化する生活習慣の指導 その2 Q/A     

  (Nー57) 認知症の地域予防活動と展開上の基本的な骨格 その3 Q/A     

   (Nー58) アルツハイマー型認知症の発病と単調な生活習慣 Q/A     

  (Nー59) アルツハイマー型認知症とその治療薬の開発 Q/A     

  (Nー60) アルツハイマー型認知症の原因と予防法 Q/A総集編

  (Nー61) アルツハイマー型認知症の予防を国民的な課題に Q/A     

  (Nー62) アルツハイマー型認知症の最初の段階と不活発病 Q/A     

  (Nー63) アルツハイマー型認知症と脳の機能レベルとの関係 Q/A     

  (Nー64) アルツハイマー型認知症からの回復と治療薬 Q/A     

  (Nー65) アルツハイマー型認知症の発病とそのキッカケ 

  (Nー66) アルツハイマー型認知症の発病と単調な生活が始まるキッカケ

  (Nー67) アルツハイマー型認知症の症状の進行と段階的症状の各期間

  (Nー68) 単調な生活が始まるキッカケとなる生活状況(1)

  (Nー69) 単調な生活が始まるキッカケとなる生活状況とその経過(2)

  (Nー70) 保健師さんが核になるアルツハイマー型認知症の地域予防活動(1)

  (Nー71) 保健師さんが核になるアルツハイマー型認知症の地域予防活動(2)

  (Nー72) アルツハイマー型認知症専門ブログ(発病の原因、回復と予防)

  (Nー73) アルツハイマー型認知症の正体は、生活習慣病なのです

  (Nー74) 脳血管性認知症の診断に関わる種々の問題の指摘と国民的課題の提起

  (Nー75) アルツハイマー型認知症の症状は、こんな風に段階的に現れるものなの

  (Nー76) アルツハイマー型認知症を発症する脳の機能レベルと症状との関係

  (Nー77) アルツハイマー型認知症発病の原因を知る鍵と、脳の働き方のメカニズム

  (Nー78) アルツハイマー型認知症の発病原因と生き方(日本人の価値観)(1)

  (Nー79) アルツハイマー型認知症の発病原因と生き方 (2)

  (Nー80) 発病の引き金となる単調な生活の開始とそのキッカケ

  (Nー81) ナイナイ尽くしの単調な生活が始まるキッカケとその類型

  (Nー82) アルツハイマー型認知症の予防と脳を活性化させる生活習慣

  (Nー83) アルツハイマー型認知症の進行、段階的症状と治療の可能性

  (Nー84) アルツハイマー型認知症の治療と回復に係る問題点

  (Nー85) アルツハイマー型認知症の治療ー小ボケからの回復

  (Nー86) アルツハイマー型認知症の治療ー中ボケからの回復


 

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「アルツハイマー型認知症」の解説は、どのブログも誤りだらけ ( A-01)

2012-03-01 | アルツハイマー型認知症の早期診断

(プロローグ)
(1) このブログは、様々な種類が数ある認知症の内の大多数90%以上を占めていて、認知症研究の世界中の専門家達から原因もわからないし、治すことも出来ないし、発病の予防も出来ないタイプの認知症とされている『アルツハイマー型認知症』について、先駆的な市町村での自主活動であり、私たち「二段階方式」の考え方に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して、「有償/有期の使用許諾契約」の締結の下で実践展開され、主張内容が正しいことが『疫学的方法により実証済みのもの』である種々の内容について、出来るだけ分かりやすく世の中に、(特に東日本大震災を被災された高齢者達とその家族に)知らせたいとの思いから、根拠となる脳機能データの開示を含め、概要を無料で公開するものです。


(2)『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズム、早期発見と早期治療に因る認知症からの回復、症状の進行の抑制及び適切な介護の在りかた、そして地域単位での「住民参加型の地域予防活動」の展開による『アルツハイマー型認知症』の発病の予防(発病時期の先送り)の仕方(脳イキイキ教室の運営が基盤)がテーマです。

(3) マニュアル化され、システム化された「二段階方式」と呼ばれる、そのシステムの使用は、有償/有期となっていますが、(使用許諾契約の対象は、市町村の健康・保健・福祉課、在宅介護支援センター、地域包括支援センターに限定されています)この報告の中で、その概要を逐次みなさんに公開していく予定です。

(4)『アルツハイマー型認知症』については、世界で最も権威があるとされている「米国精神医学会」が策定した「アルツハイマー型認知症」の『診断基準』である『DSM-Ⅳ』における定義で、「重度の記憶障害」の確認を第一の要件としている為に、『アルツハイマー型認知症』の専門家とされる「精神科医」による診断では、認知症が気がかりで訪れる人の診断の際、「重度の記憶障害」の症状を示している場合でないと「アルツハイマー型認知症」とは診断されないと言う結果を導くこととなってしまったのです。

※1 世界中の、アルツハイマー型認知症の権威(機関や精神科医)は、「アルツハイマー型認知症」について、重度の記憶障害の症状の発現を特徴とする「神経変性疾患」だと誤解しているのです(正しい中身/正体/本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないもの=私たち「二段階方式」独自の見解)。

※2  回復/症状の更なる進行の抑制が可能である、本当の意味での早期階階(私たち「二段階方式」独自の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)を見つけるには、「DSM-Ⅳ」の第二の要件の「失語、失行、失認」の項目を削除した上で、最後に取り上げられている、「実行機能の機能障害」という文言を『注意の分配力の機能障害に起因した実行機能の機能障害を介する/呈する前頭葉の機能障害』という要件を『第二の要件』とすることが、不可欠となるのです。

※3『アルツハイマー型認知症』は「意識が覚醒した世」界であり、目的的な世界が関わる認知症なのです。意欲及び注意の集中力に下支えられた『注意の分配力』の機能が、「評価の物差し(意識の首座=自我)」に因る評価/関心/注意に従い、前頭葉の個別認知機能群である「実行機能(Executive  Function)を駆使して、目標を達成していく上での、重大な支障が起きて来る認知症なのです。
その発病を惹き起こす/症状の進行を加速させていく引き金となる要因(原因)は、「DSM-Ⅳ」がその第一要件で確認を要求している「記憶障害」という要因ではなくて、仕事というテーマの遂行とは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を生きる高齢者の日々「脳の使い方」としての生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の要因なのです(自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動する機会も無く、目標も無く、何かを楽しみ/喜びを感じる機会も無い、単調な生活習慣が継続する為に発病/症状の更なる進行が惹き起こされる老化・廃用型の生活習慣病なのです)。
※4  或る日降って沸いた出来事/状況(キッカケの発生と継続に因り、『今日も、明日も、明後日も、そうした状況が継続して行く暮らし方、「脳の使い方」としての単調な『生活習慣』の継続に対して、自分自身が納得がいかないのに、その状況の解消が出来ないことで、心が折れて意欲を喪失し、何事に対しても挑戦できなくなることに因って、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』開始され、継続されていくことになるのです(『前頭葉』の機能について廃用性の異常な機能低下が進行して行く先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです=私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」の段階)。

※5 「DSM-Ⅳ」の規定は、第一要件及び第二要件共に、『重大な誤りの内容』の規定なのです。

注)本ブログ中では、「前頭葉」は、前頭前野の穹窿部に局在する「複合機能体」であるとの考え(By Tad)の下で説明して行きます。。

(5) そのベース(重度の記憶障害の発現を特徴とする神経変性疾患との誤解)の上で、家族も重度の記憶障害の症状が出てくるようようになって、どうにも手に負えなくなって初めて精神科医のところに連れていくので、「アルツハイマー型認知症は、原因も分からないし、治らない病気」に、されてしまったのです。

(6)『アルツハイマー型認知症』は、治らない病気ではないのです。発病を見つけている段階が遅すぎる、言い換えると、末期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の後期で、失語や失認や失行紛いの症状を確認して初めて、発病を見つけている(発病のレッテル貼りをしているだけの診断)から、原因も分からないし、治らないだけなのです。   

(7) その結果、回復/症状の更なる進行の抑制が可能な極めて軽度の認知症の段階は、「不活発病」や「脳のフレイル」や「老化現象」の名前を張られるだけで、見過ごされ、放置されたままなのです。


  


    
(私たち「二段階方式」は、意識との関わりに着目し、『意識が覚醒した世界に於ける脳全体「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定できる手技を独自に開発して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的症状」を指標化しているのです』。   

※1「不活発病」/「脳のフレイル」のレッテルを貼られているのが、最も初期の段階の症状(小ボケ=回復/症状の更なる進行の抑制が可能)であり、「老化現象」と混同されているのが中期の段階の症状(中ボケ=症状の更なる進行の抑制が未だ可能)であり、原因も分からないし治らない介護の対象とされているのが末期の段階の症状(大ボケ=症状の進行の抑制さえも、最早困難)なのです。

※2『アルツハイマー型認知症』に関して出版されている本は、その殆どを読みました。「アルツハイマー型認知症」をテーマにしているブログやホームページも、それなりのレベルで書かれているものは、殆ど読みました。

それらの殆どの記事で、『アルツハイマー型認知症』の発病原因や症状の進み方の特徴、或いは、症状の進行の抑制等について書かれている内容は、『誤りだらけ』と言うほかありませんでした

(8) 『アルツハイマー型認知症』のことをテーマにしているこのブログでは、根拠となる多数の脳機能データを開示することにより、専門家を含めて世間の『アルツハイマー型認知症』に対する誤解を解消させていく一助となればと考えています。

(9)開示する内容は、エイジングライフ研究所が1995年の活動開始以来、440を超える市町村で(市町村の保健師さん達との共同により)展開してきた、アルツハイマー型認知症の早期発見と回復及び発病の予防を明確な目的とした「脳イキイキ教室」の運営を主眼とする「集団での地域予防活動」の実践の成果に基づきデータ化され、システム化されているものの概要です。

(10)この記事は、3月11日から、週1回のペースで、テーマに分けて具体的な内容を載せる予定です。 アルツハイマー型認知症について、正しい知識を世の中に広め、早期発見と回復並びに予防と密接な関係がある、日々の『脳の使い方』としての「生活習慣」の改善(猶、食生活は、無関係の要因なので、注意して下さい)に向けて、国民的な関心を呼び起こしたいと考えています。

注)本著作物(このブログN0-01に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。特に、医学会や介護の分野に籍を置く人たちは、一部の(内容や脳機能データや様式)の引用に際しては、著作権法の規定の順守/厳守をお願いします。

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