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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

認知症の地域予防活動と展開上の基本的な骨格ーQA Room(A-36)

2012-08-30 | アルツハイマー型認知症の予防活動

Q:市町村の保健師さんが、地域住民と協働して実施する活動である、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』に対象を特化した「住民参加型の地域予防活動」を展開する上での基本的なイメージと言うか、「骨格」となる内容及び展開上の留意点について、出来るだけ具体的に説明して欲しいのですが。

      

A:(Kinuko toTadの二人が主宰する)エイジングライフ研究所は、『前頭葉』機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する①「前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」の機能/②「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」の機能及び③「実行機能(=Executive Function) 」により構成されている複合機能体を言うものとする)」を含む/脳全体の機能レベルを、「二段階方式」と名付けている「神経心理機能テスト」を使用して、総合的に判定する手技を(独自に開発)開発して、実務に使用できるよう、「マニュアル」化しています

脳の機能レベル」(A)とそのアウトプットである「症状」(B)と現在の機能レベルをもたらした脳の使い方としての「生活歴」(C)等を詳細に調べ/聞き取りを実施し、規定された「評価/判定基準」に従い、総合的に判定するのです。1995年の活動開始以来、市町村の保健師さん達による行政活動としての「AD型認知症」の「地域予防活動」を提唱すると共に、「認知症予防講演会」及び「二段階方式」の「実務研修会」を実施して、『住民参加型の地域予防活動』を拡大展開し、北海道から九州に跨る全国的規模452の先駆的な市町村との、(有償で/有期)の「二段階方式ソフ」トの使用許諾契約の締結の下で、実践展開の指導を行って来て、(或る時期)、厚生省に呼ばれて、『二段階方式の全国展開を要望される程に/極めて隆盛だった』のですが、厚生省の後身の厚労省が、(アミロイドβ仮説を理論的な根拠とした川下対策、『介護の予防措置』を制度化した)為に、市町村での活動は、極めて例外的に、「請負契約に変更して実施」している市町村だけとなってしまいました。

市町村の「保健師」さん達(地域包括支援センター、在宅介護支援センターを含む)が主体となり、地域と共同して実施する「AD型認知症」に対象を特化した「住民参加型の地域予防活動」の骨格と展開上の留意点の概要は、次のようになります。ないのです。

●  精神科医は、米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の基準に依拠して、「AD型認知症」の発病の有無を診断する為に(当該基準の「①第一要件」では、(極めて重度の物忘れの症状の確認を要求)していて及び『②第二要件では、失語(紛い)/失認(紛い)/又は、失行(紛い)の症状の確認、極めて重度の症状の確認を要求している為に、「AD型認知症」の診断が専門の精神科医による診断では、(為す術が何も残されていなくて)セルフケアにも重大な支障が有る「AD型認知症」の末期の段階であり、私たち『二段階方式』の区分で言『重度認知症(大ボケ)』の前期又は後期の段階でしか、発病を見つけることが出来ないのです。

その結果、「AD型認知症」は、「原因不明で、治らないタイプの認知症」とされてしまい、その誤った情報が、全国津々浦々、地域の隅々にまで行き渡り、(住民の頭と心に浸み込んでしまっている)のです。誤ったその固定概念を変えさせ、「住民参加型の地域予防活動」を展開していくに際しては、地域住民を対象とした/(認知症は防げる治せる)と題する「認知症予防講演会」による啓蒙が、不可欠となります;

● 更に、市町村が「早期診断の窓口」を常設して、本当の意味での早期の段階(回復が可能な「小ボケ」及び症状の重症化の進行の抑制が未だ可能である(期待できる)「中ボケ」)の段階で発病を見つけて、正常レベルに「回復」させて見せること及び/又は、症状の重症化の進行を抑制してみせることが、『AD型認知症こそが、発病自体の予防が出来る認知症の典型であることの啓蒙にとって、極めて重要で/有効なのです。「右脳」の活用を柱とした自分なりの「目標」(メニュー)の達成による「前頭葉」機能の活性化により、「脳の使い方」としての「生活習慣」の改善と継続的な自助努力の実践を指導して、『「小ボケ」から、「正常」レベルへと回復させてみせることが、(原因不明で治らない恐ろしい認知症と言う迷信が浸透していた)住民全体の考えと意識とを替えることが出来る/極めて有効で有益な施策となるのです!!!

 

       

● 「住民参加型の地域予防活動」の対象となるタイプの認知症は、真の正体が『生活習慣病』である「AD型認知症のみであり、それ以外のタイプの認知症に関しては、それぞれの専門の医師の手に委ねることを、対外的にも/対内的にも、明確にしておくことが重要なのです;「住民参加型の地域予防活動」は、「AD型認知症」の予防を目的/且つ対象とする活動であることを、明確に活動目的として掲げて、参加者が自分なりに「前頭葉機能の活性化」を体験できる場とするのです;

● 『脳イキイキ教室』展開の「実施地区」を選別する順番は、①地域のカクシャク老人やボランティアの組織が、手を挙げて、「住民参加型の地域予防活動」を/自分たちの地域で/是非ともやりたいとの「強い意志と熱い情熱」を示す地域から優先して実施することが、「予防活動を成功に導く」上で、極めて重要なのです(①手が積極的に上がらない地域は、後回しにすることが大切なのです;ここで、②「公平」を優先していたのでは、何時まで経っても動き出さないのです);

● 公民館/或いは集会所が存在するくらいの「小単位」の各地域毎に、「脳イキイキ教室への参加者」の人数は、30~40人を単位とした「小集団」ベースによる、「AD型認知症」の発病の予防を明確な目的とした「脳イキイキ教室」として、行きます。

 

       

 

●  「住民参加型の地域予防活動」は、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能である)『前頭葉』機能を柱とする脳全体の機能が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な自助努力により、「前頭葉」機能を(正常レベルに保ち続けること)を主目的/核心とした及び『第二の人生』での日々の生き方が関わる「全く新しいタイプの活動」なのであり、既存の活動組織を「住民参加型の地域予防活動」展開の為の組織に/そのまま組み替えることは、『絶対に避けるべき問題』なのです(既存組織の/いろいろな制約が、活動の障害になることが多いのです!!)。

●  『第二の人生』を生きて行く上で、日々の出番が最も多い「右脳」の活用による「前頭葉」機能の活性化を図り、「右脳」を中心としたメニューの実行(目的の達成)により、(集団の中での)「趣味」や/「遊び」や/「人付き合い」や/「地域活動」や/「運動」を『楽しみながら体験』する体験をさせて、自分なりの喜びや、時には生き甲斐を覚える機会が、獲得できる場とするのです。

●「左脳」を使うのは、基本的には、「右脳」を使う場を盛り上げる為の手段となる(使い方が、主となり)、その意味で、「右脳を重視」した「生活習慣」の構築とその継続的な自助努力に因る『前頭葉機能の活性化』の達成の「重要性に目覚めさせる」ことが、極めて重要なのです!!!右脳の活用を中心とした自分なりの「目的」(メニュー)を達成する生活により、達成感や喜びや生き甲斐が得られる「生活習慣」が、「前頭葉機能」を活性化させ/脳全体の若さを保つの上で、極めて有効であるることを、「脳イキイキ教室」への参加で、実体験させるのです。「前頭葉」の働きを活性化させ/「前頭葉」機能を「正常レベル」に保ち続けさせる為には右脳の活用」を中心とした「目的」/(メニュー)が有る「生活習慣」を構築し、維持することが、重要で不可欠であることを、「脳イキイキ教室」への参加/三角体験を通して、理解させるのです;

● 私たち「二段階方式」が世界に誇る「脳機能データ」の解析結果により、『本態(真の正体)が、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病であるに過ぎないAD型認知症」の極めて重要な特徴/特性として、『「AD型認知症の発病高齢者」には、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行き、脳の機能が極めて異常なレベルに迄衰えて行く際の/極めて厳密で/明確な低下順が存在している』のです。そして、その順番は、『① 「前頭葉機能」⇒ 「左脳」⇒ 「右脳  ⇒「運動の脳」の順番』となるのです!!  ⇔ このことを言い換えると、『「前頭葉」機能が、正常なレベルに保たれている限り、「AD型認知症」の発病は、絶対に起きては来ない』と言う性質が確認されているのです!!!

       

 

● 「脳イキイキ教室」の運営に係る保健師さん達は、「二段階方式」の考え方に基づき/「二段階方式」の手技の活用に因る「前頭葉機能を含む/脳全体の機能」レベルの精緻な判定及びその経時変化による(改善、維持又は悪化)の評価並びに、評価結果に基づく「生活習慣の改善」指導をする役割りを担うのです;

● 「脳イキイキ教室」の運営は、最初の半年間(状況により1年間)のみ/保健師さんが「メニューの作成」を含む/運営全般に関与するが、それ以降「地域ボランティア」による「自主運営」を基本とします。自主活動の体制下では、保健師さんは、「脳の機能のレベル」の判定評価と生活改善指導だけを担うことになります(保健師さんが、全てを取り仕切っていたのでは、人的な制約から、対象地域を「全域」に拡大していくのが難しくなるからです!!);

     

次に重要なのは、「脳イキイキ教室」に参加するメンバー構成は、「脳の機能レベル」唯一の判定基準として決めることが不可欠だと言うことです。 「脳イキイキ教室」に参加するお年寄りは、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベル正常なレベルの人を対象とすることを「基本の条件」とすることが重要です(但し、「軽度認知症(小ボケ)」は、一定の人数割合以下に抑える条件のもとで、可とします)

○  「社会生活」をそれなりにこなせている、『正常レベル』の/普通のお年寄り達が、基本的に、大多数を占めることになります;

○  次いで、趣味や遊びや人付き合いを生き生きと楽しんでいる、かくしゃく老人が占めます;

○  最後に、家庭生活面には支障が無いが、『社会生活』面に重大な支障が出て来ている「軽度認知症(小ボケ)」の段階の発病者が少人数ながら一角を占めます(重要なことは、「小ボケ」レベルのお年寄り達の全体に占める割合は、必ず25%以下に抑えること。この割合より大きくなると、自主運営が難しくなるのです);

       

○ 「中等度認知症(中ボケ)」レベルのお年寄りも/「重度認知症(大ボケ)」レベルのお年寄りも、「脳イキイキ教室」に入れては、いけないのです(絶対に禁止!);

○ 「軽度認知症(小ボケ)」は、「脳イキイキ教室」に継続的に参加して日々の「生活習慣」自分なりに改善して行く中で、脳の機能が正常レベルに回復して行きますが、「脳イキイキ教室」の主たる目的は、治すことではなくて、「発病を予防」することにあることを、絶対に忘れないで頂きたいのです!!。現実的には僅かな人数の体制下で、「AD型認知症」の発病を予防することを明確な目的とした「脳イキイキ教室」を展開して行くことが求められるのです。「AD型認知症の発病を予防」することが、活動の基本的な目的となる点に、十分配慮することが必要なのです。最初の立ち上がりは/小さな一地区からであっても、最終的には、①全ての地区で、②活発に活動が為されている、③「脳イキイキ教室」が、展開されていることが、極めて重要だからなのです;

● 「中等度認知症(中ボケ)」のレベルになると、集団の中での活動についていくこと自体に、困難が生じてきます(「中等度認知症(中ボケ)」のレベルになると、その機能レベルに見合った「特別の/個別の/メニュー」を(家族の協力の下に)継続して実践しないと、『脳の活性化の効果』が出てくる事自体が難しくなってきて、『脳の機能が向上して来なくなる』のです。その上、「脳の機能レベルが低い分、係わるスタッフの人数も余分の人数が必要になる」のです);

● 「重度認知症(大ボケ)」のレベルになると、①脳の機能レベルの改善だけでなくて、②脳の機能レベルの維持さえもが困難となり、「大ボケ」レベルの枠の中で更に症状が進行して行くことになります。「重度認知症(大ボケ)」レベルに「前頭葉」機能を含む脳全体の機能レベルが、『極めて異常なレベルにまで低下』して来ている高齢者には、『為す術が、何も残されていなくて』、日常生活面での「セルフ・ケア」の面にも/重大な支障が出てきている為に、「介助/介護」を基礎とした対応が殆どとなるのであり、この段階にまで/脳の機能が衰えてくると、「施設」での対応が不可欠となります;

      

かくしゃく老人」はかくしゃくなレベルの儘(現状維持)に、「正常老人」は正常なレベルの儘(現状維持)に、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルを保ち、極少人数での参加が認められている「軽度認知症(小ボケ)」は、正常レベルに(『前頭葉』の機能レベルを)改善/向上させることが、「脳イキイキ教室」に参加を認められた理由であり、運営の目標になることを、忘れないで頂きたいのです(「中等度認知症(中ボケ)」になると、①最高次機能である『前頭葉』機能だけでなくて、②高次機能である「左脳」と「右脳」までもが、「異常なレベルに衰えて来ている」のですが、(But,「軽度認知症(小ボケ)」では、①高次機能である「左脳」及び「右脳」は、未だ正常な機能レベルに在って/②「前頭葉」機能だけが、異常なレベルに衰えて来ているので、③「前頭葉」機能を正常レベルに引き戻してやるだけで良いのです)。繰り返して、注意を喚起しておきますが、『発病の予防』こそが、「第一義的に重要なテーマである」ことを、肝に銘じておいて、頂きたいのです;

○ 「脳イキイキ教室」の対象者に「中等度認知症(中ボケ)」レベルのお年寄りと「重度認知症(大ボケ)」レベルのお年寄りが含まれない(皆無の状態を確保/維持)ということは、一面では、『運営の手間(人手と時間とコスト)が、少なくて済む』ことを意味します。更なる問題点として、「中等度認知症(中ボケ)」レベルのお年寄りは、『現状では、家族が主体』となり、日常の『家庭生活』面での介助が行われているのですが、本来は、『通所型の施設』が中心となって、「回復よりは、更なる症状の進行を抑制すること(末期の段階である「大ボケ」にはしないことを/主たる目的とする対応の在り方が、現実的と考えるのです;

 

       

(コーヒー・ブレイク ーその1)「AD型認知症」を発病して末期の段階である『重度認知症(大ボケ)』のお年寄りを抱えた/家族の/困難で悲惨な状態を、日ごろ目にしている保健師さんは、どうしても「中ボケ」や「大ボケ」の介護に目が行き勝ちなのです。「中ボケ」及び「大ボケ」レベルのお年寄りに対する「介助/或いは介護」自体は、「脳イキイキ教室」ではなくて、家族/或いは、施設が主体となって行われるしかないということを理解し,納得しておくことが重要です。

「発病の予防対策」に徹底して、対策を構築し/実行する(蛇口を、きちんと閉める)のでない限り(介護対策ばかりに、目が行っていたのでは!)、認知症問題(「AD型認知症」が、認知症全体の90%以上を占めていることに注意!!)の解決策は、無いということを理解し、覚悟を決めて、「発病の予防対策」に取り組んで頂きたいのです。

        

 

(コーヒー・ブレイクーその2) 「重度認知症(大ボケ)」の段階に在る高齢者は、症状が発現して来る大本である『「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベル』の/改善の可能性が皆無(①改善の可能性は無くて、②更なる症状の進行を緩やかにすることさえも、期待できない)という」である視点から見ても、「介護内容の充実度の質的及び量的な要求性(家族による介護を期待することは、家族自身の生活の崩壊/介護離職を招くことにつながる)」の視点から見ても、更には、市町村におけるこれまでの活動体験に照らしてみても、「介護保険制度」で/手厚く対応していくより他に方法は無いと、私たち「二段階方式」は、考えているのです。

介護保険制度」で/手厚く対応していく為には、保険料の徴収額を拡大させる方法ではなくて、(様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を占めている【小ボケ/中ボケ/大ボケの全てを含めた数値であることに注意】)認知症、『AD型認知症』に対策を特化した川上対策、(発病の予防自体を明確な目的とした)『住民参加型の地域予防活動』を、我が国の小さな島々の片隅にまで徹底した「国策化に因る全国展開」を、市町村の『保健師さん』と「地域のボランティア(個人/組織を問わない/両建て)」とが協働して展開する時代が、一刻も早く(KInukoとTadにお迎えが来ない内に!!)やってくることを、切に希望しているのです。

 

 注)本著作物(このブログ A-36に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

     

 

  

 

 

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『住民参加型の地域予防活動』に不可欠の保健師さんの役割り-Q/A Room(A-35)

2012-08-16 | アルツハイマー型認知症の予防活動

Q:私は、高齢化率が36%を超える小さな町の保健師です。町には、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』のお年寄りがたくさん居ます。「AD型認知症」のお年寄りを抱えた家族による「介護」の状況や精神的にも経済的にも大きな負担を伴う実態を見るにつけ、どうしても「AD型認知症」の「予防活動」に取り組みたいと思うのですが、「どのような視点をもち、どのような役割を果たす」ことが、私たち保健師に、期待されているのでしょうか。

            

A:「人生60年といわれていた一昔前の時代」とは違って、世界に先駆けて「超高齢化社会」に突入した我が国日本では、『誰でも、80歳や90歳まで生きるのが、当たり前』となっています。

会社や役所勤めの人達のように/必ず定年がある場合が典型的ですが、農林業や漁業や自営業の場合でも、60歳から65歳くらいの年齢を起点にして、『第二の人生』に入るのが通常でしょう。

 この場合、『第二の人生」が20年も30年もある訳ですから、「仕事」と言うテーマを追求する「第一の人生」がどうだったかだけでなくて、「仕事」と言うテーマとは、無縁の日々を生きることとなる『第二の人生』がどうなるかが、とても重要な意味を持ってくることになります。

「第一の人生」がどんなに立派でも、『第二の人生』で早々と/「AD型認知症」を発病してしまって、『第二の人生』の大半が、『日々の暮らしの中で/「介護」を受けるだけの生活と言うのでは、自分らしい人生を全うしたことにはならない』でしょう。その上、家族による「介護の負担」、中でも、親の介護を/その子供が担う為に子供が離職する問題、所謂、「介護離職」の問題を考えると、猶更のことではないでしょうか。

 『第二の人生』の期間がとても長い「超高齢化社会」を皆が生きていくのが当たり前と言う現実を考えれば、更には、「AD型認知症の発病者になった場合の/家族による「介護の負担」、或いは、甚大な規模の額となっている市町村や国の「財政的負担」の重さなどを考えれば、『身体が保つ限り/「脳」もちゃんと保たせて、「AD型認知症」の発病高齢者にならずに/「第二の人生」を完走することが、個人のレベルではもちろん、家族のレベルでも、市町村のレベルでも、国のレベルでも強く求められて来る(=持続可能な超高齢社会の構築と維持!!)』のです。

            

このブログで、度々詳説してあるように、様々な種類が数ある認知症の大多数/90%以上を占めるのが、「AD型認知症」(『老年性アルツハイマー病』とも言います)と呼ばれるタイプの認知症です(脳卒中等の病後に、何年間もかかかって/徐々に認知症の症状が出てくるものが、全て「脳血管性認知症」と診断されカウントされています。脳卒中等の既往さえあれば、「因果関係」を確認することもなく、「脳血管性認知症」とするこの診断のやり方は、実は誤りなのです。そもそも,これは「AD型認知症」なのであり、「AD型認知症」の人数にカウントされるべきものなのです)。

その正体は、東日本大震災の被災地に居住する極めて多くの高齢者が、「AD型認知症」を発病(新規の発病及び症状の重症化の進行)して来ているという実態からも、疫学的に証明されて来ているように、「毎日の生活習慣である/脳の使い方/生き方」が、「AD型認知症」の発病を惹き起こす原因なのであり、真の正体は、「生活習慣病」に過ぎないのです。

様々な種類が数ある認知症の大多数を占めていながら、「原因もわからないし、治す方法もない」と言われ/放置されてきた「AD型認知症」というタイプの認知症は、『「仕事」と言うテーマの遂行とは、無縁の暮らしとなる/「第二の人生」を生きて行く上での、日々の脳の使い方』、(毎日の「脳の使い方」という視点で言うところの)「生活習慣」の改善により、発病自体を予防することも出来るし、早期の段階(私たち『二段階方式』の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ)」の段階)で、発病を見つければ(早期発見)、「脳のリハビリ【=前頭葉機能が活性化する生活習慣への改善と継続的な自助努力】により、治すこと及び/又は、症状の重症化の進行を抑制することが、出来るのです。

世界最高の権威機関と言われる米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である『DSM-Ⅳ』という誤った基準に依拠して診断している精神科医は、発病の末期の段階/為す術が何も残されていなくて介護の対象となる「重度認知症(大ボケ)」の段階の前期/又は、後期で発病を見つけている為に、「原因も分からないし/治らない認知症である」と、誤解しているだけなのです。

様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めている「AD型認知症」の早期発見と早期治療による、回復/症状の重症化の進行の抑制、更には、「発病自体の予防」と言う「テーマ」が、全国の市町村の重要な施策として制度化されて、予防活動に専従できる「保健師」さんを育成して、①対象を、「AD型認知症」に特化した活動(この場合、全ての業務段階で、「医行為」が不必要であり、医師が関与する必要性が皆無なのが、特徴)であり、②居住地域単位で展開する③『住民参加型の地域予防活動』を実践展開することが出来るようになれば、『新規発病者数の大幅な減少の効果』により、個人の心配も、介護に伴う家族の負担も大幅に減少し、市町村や国の財政的な負担も大きく改善されることになるのです。

      

コーヒー・ブレイク

「AD型認知症」についての/医療機関による「診断の実態」をみると、為す術が何も残されていない末期の段階、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」前期又は、後期で、発病を見つけて(「発病のレッテル貼り」をするだけの診断)、『原因も分からないし、治らないタイプの認知症である』と誤解されていて、「早期発見と早期治療」と言う極めて重要な「テーマ」の実施が、放棄放置されているのです。医療機関としての社会的な役割を放棄していると言っても過言ではないでしょう。医療機関(精神科医 )が、「重度認知症(大ボケ)」の前期/又は、後期の段階でしか、「AD型認知症」の発病を見つけられないでいるのは、『DSM-Ⅳ』という/「①極めて高い権威はあるが/②規定内容が重大な誤りである」当該基準に依拠して、医師が、診断する為であることは、このブログで詳細に説明した通りなのです。

       

     

(まとめ) 

ところで、「アルツハイマー型認知症」の正体は、「生活習慣病である」ということには、二つの重要な側面があります。

① 1つは、「予防したり治したりするには、投薬や手術や治療など、必要となる全ての業務について、の医行為を必要としない」ということなのです。

言い換えると、「仕事の遂行と言うテーマ」とは、無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を、日々生きて行く上での「脳の使い方」という視点と意味で言う「生活習慣」の在り方が核心の問題となるのであり、そうした「生活習慣」の改善の為の指導こそが、①発病の予防並びに、②症状の回復及び/又は、③症状の重症化の進行の抑制の為に有効な『唯一つの方法』となるのです。

「AD型認知症」こそ、『保健及び予防』活動の/最も重要な対象となる「テーマ」なのです。そこでは、医師ではなくて「保健師」さんが、その担い手となるのです。

② もう1つ、回復可能及び/又は、衆生の重症化の進行の抑制が可能である/本当の意味での「AD型認知症」の早期の段階である「軽度認知症(小ボケ)」と「中等度認知症(中ボケ」)の段階の診断(発病の「早期発見」)と『早期治療(回復及び症状の重症化の進行の抑制並びに発病自体の予防には、投薬や手術や治療といった「医行為」は、一切必要とならなくて、「日々の/脳の使い方としての『生活習慣の改善の為の指導』だけが、必要/且つ有効な対策方法となるのであり、CTやMRIの使用は不必要であり、「二段階方式」に代表される(But,保険点数が極めて低い) 「神経心理機能テスト」の活用だけで、十分ということになるのです!!! 

       

      

(コーヒー・ブレイク)CTやMRIの活用が不必要とされ、(保険点数が、極めて低い) 「神経心理機能テスト」の活用だけで十分だとされると、①「AD型認知症」の早期発見と早期治療に因る/②回復及び/又は、③症状の重症化の進行の抑制並びに④発病自体の予防という「テーマ」は、事業としてペイするだけの一定規模での収益を挙げることが、全く期待出来できない事になるのです。事業としてペイするだけの収益が期待できないことが明白な/早期発見による回復や予防という「テーマ」について、医療機関に大きな役割を果たすことを期待することは無理なことなのです。

 

      

 

結論から先に言うと、①必要な規模での収益はあげられなくても、費用が減るメリットがある為に、②自治体や国でしか、「AD型認知症」の早期発見による回復や/発病自体の予防という「テーマ」には対応出来ないということなのです。こうした視点に立脚すれば、①「AD型認知症」に対象を特化した『早期診断と早期治療の実施』に因る回復及び『生活習慣の改善指導』を核とした発病自体の予防活動(A)と言うテーマと/ ②「AD型認知症」以外のタイプの認知症及び認知症と紛らわしい病気の診断とその対応(B)とでは、『対応の在り方』を根本的に従来とは異なる視点から考える必要があると考えるのです。即ち、前者(A)は市町村(地域包括支援センター及び在宅介護支援センターを含む)やNPOが主として担当し、後者(B)は医療機関が専権事項として担当するという、両者の「棲み分け」の議論が必要になってくるのではないかと考えるのです(私たち「二段階方式」では、そうした問題点の存在の認識から、『二段階方式』テストの実施結果により、(A)又は、以下に添付の図式にみるように、(B)への振り分けを、パターン化して、実務化しています(452の市町村での展開で、医療機関や、介護施設との間での、対応(振り分け問題)が問題となったケースは、皆無であり、実態としては、むしろ喜ばれていたようなのです。

 ※ 下記の図式は、『二段階方式 個別事例判定マニュアル 使用の手引き』(『手技の解説編 考え方&注意点』のP.51に載せられていて、実務化されています。

 

              

 

 

         

 日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入していますが、この先、高齢化が更に進んでいく中で、なにもしないでこのまま手をこまねいていると、高齢者の大半は、「体が持ちながら、脳が持たない結果として、行き着くところは認知症老人」という悲惨な将来像が、はっきりと見えてきているのです。

これからの市町村の保健師さん達は、「脳の健康」という視点から、『超高齢化社会』を支える「重要な役割」を担うことになるのです。対象を「AD型認知症」に特化した「住民参加型の地域予防活動」の担い手としての『専門家集団』としての役割、①1つは:「早期診断」の窓口活動により、回復可能な及び/又は、症状の重症化の進行の抑制が可能である「早期段階」の発見(「早期発見」と「早期治療」を担い、②もう1つは:「前頭葉機能を含む/脳全体の機能を活性化する生活習慣」の啓蒙活動/構築と継続的実践の自助努力の具体的な指導活動により、『発病を予防』する為の「地域予防活動」の核心活動となる『地域単位での、脳イキイキ教室』の運営の要の役割りを担うのです(プラスして、「地域のボランティアの活用が重要」となる)。

「AD型認知症」の早期診断による回復並びに居住地域単位での『脳イキイキ教室の運営』を基盤の活動とする『住民参加型の地域予防活動』の浸透により、『発病自体の予防』の考え方が地域全体に浸透して行き/定着して行けば、認知症に関わる種々の問題は大きく改善されていくのです。認知症の大多数、90%以上を、「AD型認知症」が占めているからなのです。

             

 地域単位で運営する「AD型認知症」の「発病の予防を明確な目的とした/脳イキイキ教室」での具体的な自己体験を基礎として、個々の住民自体が、(前頭葉機能が活性化)する生き方、趣味や遊びや人付き合いを通じた、自分なりの「脳活性化策」を、日々の生活の暮らし方の中に取り込み、発病自体の予防に効果的な「自身の具体的な生活習慣」として構築行くための「脳の健康の在り方」を指導する役割を担うことが、保健師さんに求められてくるのです。介護保険で期待されている、従来型の「身体介護サービス」提供の担い手ではなくて、「お年寄りの生き甲斐創造」の手助けとなる新しいタイプのサービスを提供する担い手になって頂きたいと願うのです。   

 注)本著作物(このブログ A-35に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

             

   

 

 

 

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「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する方法 Q/A Room(Aー34)

2012-08-09 | 認知症に対する正しい知識のQ&A

Q:私達夫婦は、今年中に古希を迎えます。ここまで長生きしてくると、一番心配なのは、アルツハイマー型認知症になることです。脳がイキイキと働くような生活を毎日していれば、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する』には、ならないという話を友達から聞いたのですが、どんな方法が脳を活性化させるのでしょうか。簡単な方法があるなら、教えてください。

     

A: 私たち「二段階方式」は、意識的/目的的に、何等かの特定の「テーマ」を実行する際の、「前頭葉」機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする)を含む/脳全体の働き具合(機能レベル)とそのアウト・プットである(症状)について、「二段階方式」と呼称している神経心理機能テストを使って、詳細に調べ分析してきました。通常の正常なレベルから、正常下限のレベル、「AD型認知症」の発病後の段階、私たち「二段階方式」独自の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」のレベル、「中等度認知症(中ボケ)」のレベル、更には末期段階の「重度認知症(大ボケ)」のレベルに至る、三段階に区分された『「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベル』の変化及び脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/各レベル毎での「類型的症状」の症状が発現して来る程度及び態様の変化(及び時系列的な系時変化)について、極めて多数のデータを集積して来ました。(「小ボケ」から「中ボケ」、「中ボケ」から「大ボケ」へと症状が進行するその間、①廃用性の/②異常な機能低下の進行が本態である「AD型認知症」の発病高齢者の脳機能の衰え方は、③加速度的に進むのが特徴であり、この点に注意することが重要なのです。

 特に、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」のレベルでは、脳の機能(就中、右脳及び運動の脳)が、或る程度機能している「重度認知症(大ボケ)」の前期のレベル(MMSEの換算後の得点が、14点以下以下~10点以上迄)の発病高齢者と、後期のレベル(MMSEの換算後の得点が、一桁、9点以下~0点迄)の発病高齢者とを比較した場合、脳の機能レベルのアウトプットである『症状』が、全く異なる内容及び程度のものとなることに注意して下さい。

「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能について、加速度的に、廃用性異常な機能低下が進行して行く中で、最終的には/殆ど機能しなくなる「重度認知症(大ボケ)」の後期までの間は、とても幅広い症状を示すのです。①『前頭葉』を含む/②脳全体の/③機能レベルのアウト・プットが、「AD型認知症」の発病としての(三段階に区分される)『類型的な症状症状(改訂版30項目問診票)』として、発現して来るものなので、各段階ごとの症状の程度差は、極めて幅広く、且つ深いのが特徴なのです。

その為に、同じ「重度認知症(大ボケ)」のレベルの枠内(①「前頭葉」機能が所定の異常なレベルに機能低下して来ていて、且つMMSEの換算後の得点さえも、(14点以下~0点迄)と言う[大河の川幅のように幅が広く]/症状の程度の深さ-浅さも異なる為に、症状の更なる進行につれて、「介護する上での負担」が/どんどん大きくなって行くのです〔猶、極めて重要な「脳の働きと言う物差し」を当ててみると、(前頭葉機能⇒左脳の機能⇒右脳の機能⇒運動の脳の機能と言う、『機能低下の厳密な順番』が確認出来るのが、「AD型認知症」の(発病高齢者である場合に)「特有な特徴」なのであり、この視点は、「介護」の現場では、極めて重要な道具となり得る/「使い勝手がいい道具」となる筈だと考えるのです!!

他方で、エーザイ等の製薬会社は、「AD型認知症」の症状の進行を遅らせる効果があるという宣伝文句で/いろんな薬を開発し、『治療薬』と称して販売していますが、私たち「二段階方式」が、これまでに集積して来た/極めて精緻で、多数の「脳機能データ」の解析結果(14,689例に上るデータの解析)から言えば、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されしたままで居て、飲むだけで(貼るだけで)、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が改善してくる(或いは、脳機能の衰え方が改善される/異常な機能低下の進行が抑制される)ような「治療薬」は、私たち『二段階方式』が解明した「AD型認知症」の発病/症状の重症化が進行して行くメカに照らして、 未来永劫、開発できるはずがない(開発されることは、有り得ない)と考えているのです。更には、テレビのコマーシャルに出てくるような、飲むだけで「前頭葉」機能活性化するような(サプリメントや/食物)もないと考えているのです!!

    

 

 「AD型認知症」の発病/症状の重症化が進行するメカについての、世界中の権威があるとされている研究機関やの専門家たちは、長い年月にわたって「重度認知症(大ボケ)」のレベルに在った発病高齢者の「死後の脳の解剖所見を基礎とした類推や憶測」によって、「アミロイドβの蓄積に因る(老人斑)やら/タウ蛋白の沈着に因る(神経原線維変化)とやらによって、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の大量死が引き起こされることに起因して、「AD型認知症」の症状(「記憶の障害」を基盤とした種々の症状)が、発現して来るとの憶測がベースであり、「因果関係の存在について、未だにその実証が出来てもいない仮説に、今日現在も猶、しがみついている有様なのです。

       

私たち「二段階方式」が世界に誇れる「AD型認知症」の症例についての、「脳の働き具合の変化」とそれに厳密にリンクした症状の変化に関する「脳機能データ」の分析結果から言うと、『「アミロイドβ仮説や、タウ蛋白仮説が憶測により提示している内容、「神経細胞が大量に侵されて、死滅して、情報が伝達されなくなってくる為に/AD型認知症の症状が発現して来る訳ではないのです。「前頭葉」機能の出番が極端に少ない「生活習慣」、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続により、「意識」が覚醒下/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行により、機能の発揮及び発揮度が、異常なレベルへと更には、極めて異常なレベルへと、衰えが進行して行く(使われる機会が極端に減少することで、脳の働き自体が、加速度的に衰えて行く)ことのアウトプットが、「AD型認知症」の段階的な症状として、発言して来る真の原因(メカ)なのです。

それ故、症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが、加速度的に衰えて行くにつれて、それに相応した程度及び態様での症状が出てくるだけのことなのです。「脳の機能レベル」とリンクさせた「症状」について、「軽度認知症(小ボケ)」、「中等度認知症(中ボケ)」、「重度認知症(大ボケ)」の症状の段階的な変化を調べて行けば、直ぐに分かることなのです。「AD型認知症」の専門家と称する人達は、世の中に数多いのに、この程度のことが何故分からないのかと、不思議でならないのです。

                

認知症の専門家達から「原因不明で、治らない」と言われ続けてきた「アルツハイマー型認知症」は、脳の使い方という視点からの「生活習慣病」に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」が「生活習慣病」であるということは、「アルツハイマー型認知症」を予防する(脳の働きを正常レベルに保つ)には、「普段の生活習慣」が決め手になると考えて下さい。決め手になる生活習慣とは、「前頭葉」の本柱(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」)の出番が多い生活を自分なりに工夫構築して、「前頭葉」の働きを活発にしてやる日々の脳の使い方、「生き方」のことなのです。

意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔)としての役割を担っている/(複合機能体)としての脳機能である『前頭葉機能の働きは、自分の置かれている状況を分析/理解/判断して、状況に沿った「テーマ」を発想し、「テーマ」を実行する内容/手順/程度を企画・計画し、実行した場合の結果をシミュレーションし、シミュレーション結果に基づいて/実行すべき最終的な内容や手順や程度を選択し/決定し、決定した内容に基づいて、必要な指令を脳の各部(左脳/右脳運動の脳)に対して出すという(一連の作業)を、取り仕切ることなのです。この一連の作業の取り仕切りを/一定レベル以上で実行するには、一定レベル以上の「認知機能」の発揮が要求されることになります。その認知機能の発揮及び発揮度を支える基礎となるのが、「前頭葉の三本柱」の機能就中、複合機能体であり、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能と言うことなのです。

上記の「機能発揮」の関係を細分化して説明すると、①「意欲」及び「注意の集中力」の機能に、機能の発揮及び発揮度を下支えられている「注意の分配力」の機能が;②「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)に因る評価/注意/関心/観方に従い(に基づいて);③「実行機能(Executive Function)」を駆使して、④『メタ認知』し;⑤メタ認知に僅かに遅れて連動し/随伴する「実体験認知」により、⑥所定の目的を実行して行くことになるのです【=By Tadの「思考実験」と各種脳機能データとの整合性の結果  ❕ 】

    

              

ところで、「脳を使う」と言うと、「第二の人生」を送っている「高齢者」の誰もが、「第一の人生での体験」をもとにして、自信をもって、直ぐに、「左脳」を使う(仕事や勉強をする)イメージをお持ちだと思いますが、「AD型認知症」の発病を予防(発病時期の先送り効果)する為の「前頭葉機能を活性化」させる上での、エース・ピッチャーは、実は、「右脳」なのです。

皆さんは、「時間が、あっという間に経ってしまう、あの楽しい体験」をお持ちでしょう。こんな時間こそ、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が極めて活性化している、イキイキと働いている時間なのです。「意識が覚醒した/目的的な世界」に於ける(脳全体の司令塔)の役割りを担っている『前頭葉』機能の働きを活発にする(機能レベルを、極めて高い状態にする)のに最も効果的な方法は、「右脳」をしっかり使う生活、趣味や/遊びや/人づきあいをしっかり「楽しむ生活」を、日々継続して送る(営む)ことが不可欠になるのです。「趣味や遊びや人づきあい」などを楽しむことで、自分なりに目標や喜びや生き甲斐があり、意欲が湧いてくるような毎日を過ごすのです!!

趣味や/遊びや/人づきあい]といった「右脳」重視の生活が、「前頭葉」機能の出番を増やし/働きを活性化させることになり、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、(正常レベルに、継続して維持される)ことになるのです。趣味や/遊びや/人付き合いが、苦手な人は、「運動の脳」を使うことが/脳を活性化させる上で意外と効果的なのです。

    

  

「左脳」を使うテーマも勿論あっていいのですが、皆さんが思っている程の効果はありません。「第二の人生」を送っているということは、仕事はもうテーマにならないので、「勉強」ということになります。ところが、勉強が好きで好きで、食事をするのも忘れて、勉強に熱中した経験があるような人は、恐らく、極めて稀派だと思うのです。まして60歳を超えた年齢の「高齢者」であり、且つ「第二の人生」を送っていると言うのであれば、なおさらのことだと思うのです。

一昔前迄では、小学校の低学年レベルの「平仮名で書かれた文章(おとぎ話)の音読」とか、「一桁の足し算と引き算程度の簡単な計算」(これらは、共に「左脳」を使うテーマなのです)をすることが、脳の活性化に役立つとして教育事業者などから提案されていました。このような程度のものでも、その作業をしているときには、関係する脳がそれなりのレベルで働くのは当たり前のことなのです。必要とされる脳機能の程度は低くても、「前頭葉機能が絡む/意識的で/目的的な世界」であることに、変わりがないからです。その時の脳の作用を「f-MRI」などを使って計測しても、それが「効果を証明することにはならない」のです。そのとき、そこに「意識的な世界」があり、関係する脳の機能が働いていると言うことを証明しているだけのことだから、なのです!

これに特化した生活(上記の音読と簡単な計算に没頭する生活習慣)を何カ月間か継続させた上で、(趣味や遊びや人づき合いを楽しむ生活を排除しないと因果関係の有無の正しい評価が出来ないことに注意!!)、当該高齢者の「前頭葉」の機能レベルの変化(改善の有無)を/私たちの「二段階方式」のように、「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定出来るものがあれば、その「神経心理機能テスト」を活用して、計測評価してみれば、効果があるのかないのかが/はっきりと分かる筈なのです。私たち「二段階方式」は、このようなレベル/種類の「左脳」刺激の方法では、大事な時間をかける割に、「前頭葉」機能の活性化と言う問題に関しては、大した効果が期待出来ない/むしろ、ほとんど期待できないので、極力排除するよう指導しているのです。そ

もそもが、複合機能体である「前頭葉」機能が活性化する状況を作り出すメカから言うと、『「意識」が覚醒した/目的的な世界』は、左脳右脳及び運動の脳の(3頭の馬)が牽引する「三頭立ての馬車」を運行する世界であり、馬車の運行を支配し/管理しているのが、「御者」である『前頭葉』機能と言うことなのです。

前記機能構造の下で、その『前頭葉』機能の機能の発揮及び発揮度を支配し、下支えしている機能が、「意欲」/「注意の集中力」の機能に下支えられている『注意の分配力』の機能なのです。

更に言うと、前記機能構造の下で発生して来る『意識が覚醒した/目的的な世界』では、①「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)の機能に因る(評価/注意/関心/観方)に従い/(に基づいて)、②「注意の分配力」の機能が、③「実行機能(=Executive Function)」を駆使して、④『メタ認知』し、⑤メタ認知に僅かに遅れて、連動し/随伴する「実体験認知」により、所定の目的を実行し、達成して行く、脳の機能構造をしているのです(脳機能の発揮に関わる/各段階における『機能発揮上の二重構造』の問題が関わって来ることに注意【=By Tadの「思考実験」の成果に因り、世界で初めて発見した『機能発揮上の二重構造』の問題が関わってくるのです!!。

猶、私たち人間だけに備わっている特有な機能である『注意の分配力』と言う脳機能の働きの特徴は、① 『(内容及び覚醒度が異なる)複数の意識」を/同時に並行して、構築し/管理し/統合し/コントローるする為に、不可欠の機能であり及び② (内容及び目的が異なる)【3つ以上】の複数の「テーマ」を/同時に並行して、処理する為に、不可欠の機能であり並びに③咄嗟の判断と/咄嗟の処理を実行する為に、不可欠の機能なのです。

従い、『前頭葉機能が、活性化する為の必要不可欠の条件』として、前記「注意の分配力」の機能が働く場面が存在している事が大前提となるのであり、必要不可欠の条件となるという訳なのです。

※ その意味で、過去のある時期に、一世を風靡した『デュアル・タスク(=異なる、二つのテーマの/同時並行処理)』の概念は、前記、機能構造に無知だったということなのです。

    

       

第二の人生を過ごしている高齢者にとっては、やるのが楽しくて、時間があっという間に経って、またやりたくなるような「趣味」や「遊び」や「人づきあい」を積極的に楽しむ、「右脳」がらみの生活習慣の構築とその継続的な実践とが、脳を活性化(正確には、前頭葉機能を活性化)させる為に、不可欠なのです。それを実感出来ているときは、①「意欲」が湧き出ていて、②「注意の集中力」の機能の発揮が長続きしていて、且つ、③「注意の分配力」の機能が、同時に並行して、異なる複数の「テーマ」を/同時に並行して活発に処理出来ているときなのです!!

言い換えると、そうした時間は、「前頭葉の三本柱」の働きが、極めて活性化している/生き生きと働いている時間と言うことなのです。 

 

                 

 

私たち、KinukoとTadの二人が主宰する『エイジングライフ研究所』が、独自に開発した「二段階方式」のシステムを導入している市町村では、「二段階方式」を活用して、「AD型認知症」の「予防教室(名称はいろいろで、通常は、『脳のイキイキ教室』の名称で、住民に説明)に参加している高齢者達全員の脳全体の機能レベル(前頭葉、左脳及び右脳)を定期的に検査し、所定の基準に基づき、三段階に区分して評価(「改善」、「維持」及び「悪化」)しています。その評価の基礎データと評価結果とは、「二段階方式」の「管理ソフト」により、個人別/男女別及び地域単位別に集計され、「時系列管理」されます。極めて多数の「脳機能データ」の解析の結果から、上述した問題/成果が確認されているのです。      

「第一の人生」、(一生懸命に生きてきた)過程で、「 仕事」一筋(「左脳」一辺倒の生活習慣)の人生を送って来ていて、「右脳」がらみの生活習慣である「趣味」も/「遊び」も/「人づきあい」も苦手と言う人には、「運動の脳」からの刺激が、取り組みやすい上に/意外と効果的なのです。

その場合、『一日一時間の速足での散歩/目標(5000歩が、トータルの歩数の目安)」です。その場合も、散歩をするのが楽しくなるような「一工夫」が大切です。散歩するのに安全な場所を選び、散歩してみたくなるような場所を探し、家族や友人仲間と談笑しながら/一緒に歩くと、効果が一層大きくなります。

 

注)本著作物(このブログ A-34に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

      

   

 

 

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『アルツハイマー型認知症』発病の早期発見方法 Q/A Room(A-33)

2012-08-02 | 認知症に対する正しい知識のQ&A

Q:77歳になる私の義父が、先日近くの大学付属病院で診察を受け、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』と診断されました。

診断してくれた/「AD型認知症」の診断が専門の精神科医は、『「AD型認知症」は治らない病気なので、(家族みんなで「介護」してあげて下さい)と言われて帰ってきました。

発病の原因に関する学説としては、「アミロイドβの蓄積が原因とする説」と/「タウ蛋白の沈着が原因とする説」が有力ではあるが、どちらも「仮説」であって、「実際のところは、良く分からないのだ」と言われました。然も、「アミロイドβの蓄積が、発病の原因とする仮説(アミロイドβ仮説)は、その仮説自体を否定する有力なデータが出て来ている状況だとも言われました。

「AD型認知症」の発病原因は、どれを信じたらいいのでしょうか。そもそも、治せる可能性は、無いのでしょうか。

      

 

A:テレビ番組が、いろんな種類の認知症の番組を組むので、御承知の方も多いかと思いますが、一口に「認知症」と言っても、認知症にも/色々な種類があります。更に、①治せる種類の認知症(例えば、「二次性認知症」が代表例)もあれば、②治せない認知症もあるのです。

一口に、認知症と言っても、脳を養っている大小の血管の障害である/脳梗塞や脳出血などが原因で発病する「脳血管性認知症」もあれば、遺伝子の異常が原因で/若い年齢を対象として発病する「若年性アルツハイマー病」もあります。そのほかにも、いくつかの種類の認知症がありますが、それらが認知症全体に占める割合は、極めて僅かなのです。

マスコミが大々的に取り上げて、国民的な課題にすべきなのは、「AD型認知症」老年性アルツハイマー病とも言います)なのです。

この「AD型認知症」は、様々な種類が数ある認知症の大多数、90%以上を占めている上に、①精神科医が、末期の段階であるとは知らずに/初期の段階であると誤解している段階/私たち「二段階方式」の区分で言う末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階ではなくて、②本当の意味での早期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」及び 「中等度認知症(中ボケ)」の段階で、発病を見つけることが出来れば(「早期発見」)、③『脳のリハビリ/(前頭葉の機能が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践の自助努力=早期治療)』により、④症状を回復させることが出来る(治せる)し、⑤症状の更なる重症化の進行を抑制出来るし、更には、⑥自分なりの特定の「テーマ」の追求により、『前頭葉』機能を含む/脳全体が活性化する「生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力により、「発病自体を予防」することも出来るのが、「AD型認知症」の特徴でもあるのです。

           

 世界中の認知症の権威(専門家/機関)は、「AD型認知症」は(治せないタイプの認知症だ)と言っていますが、それは、『重大な2つの過ちが原因』なのです。

1つ目の過ちは、発病の末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」のレベルにあった高齢者の『死後の/脳の/解剖所見』に基づいて、「AD型認知症」の発病原因を理解(憶測)しようとしている過ち(誤り)なのです。「重度認知症(大ボケ)」の段階に在った『発病高齢者』は、長期澗にわたって、「前頭葉」機機能を含む/脳全体の働きが/殆ど機能しないレベルの状態下で/日々を生活していた為(が保たないのに、身体が保つのが、「AD型認知症」の特徴!!)、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が/①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行に因り、極めて異常なレベルに在ったことのアウトプットそれ自体が、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の後期での/発現が確認される/極めて重度の症状である/④失語(紛い)の症状、⑤失認(紛い)の症状、⑥失行(紛い)の症状の発現を外観から見て、『アミロイドβの蓄積(老人斑)やら、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)等が、情報を連絡している神経細胞に作用して、「神経細胞の脱落や消失をもたらすこと」が、発病/症状の重症化の進行を惹き起こしている原因要因だと、勝手に決めつけただけなのです。

概観的にも/はっきりとした形で目に付くもの、『神経細胞の脱落や/消失に』対して、過度に目が行き/核心の原因要因なのではと憶測し、誤解したに、「記憶の障害(極めて重度の「物忘れの症状」の発現)」を、『AD型認知症』の発病の有無を判定する上での『第一の要件』と考えるもう1つ別の過ちを犯すことになったのです。

そのことは、米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定内容が侵している同じ過ちにも繋がっている(屋上屋を架した「二重の誤り」)のです。「DSM-Ⅳ」の規定は、『世界中で、最も権威がある』とされてはいるものの、(規定内容的には、二つの重大な誤りがある)診断基準なのです!!

その「二重の過ち」とは、原因である「認知」を左右している前頭葉」機能の①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行と言うテーマ(極めて重要で核心的な要因)に対しては、目が向けられない儘で居て、④『前頭葉』機能を含む/⑤脳全体の機能レベルに/⑥厳密にリンクした症状と言う視点が欠如していて、⑤機能低下の結果でしかない症状、特に目がつきやすい「記憶の障害の症状(極めて重度の物忘れの症状)を、「AD型認知症」の発病を確認する『第一の要件」として、確認を要求すると言う『重大な誤りの規定内容となっている』のです!!

 

       

 

 精神科医(医療機関)が「AD型認知症」の発病の有無の診断を行う際は、この「二重の重大な過ち」を犯している「DSM-Ⅳ」の診断基準依拠して診断が行われるので、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能の機能レベルの改善策である『脳のリハビリ』の継続的な実践の自助努力により、①正常なレベルへの回復及び/又は、②症状の重症化の進行が抑制出来るという視点と意味から言うと(問題点を指摘するなら)、本当の意味での早期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分である「軽度認知症(小ボケ)及び「中等度認知症(中ボケ)」の段階の発病高齢者を見落としてしまい、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階の発病高齢者しか見つけられないでいる(「発病者であると言うレッテルを貼るだけの診断」)結果として、「AD型認知症」を、『原因不明で、且つ、治らないタイプの認知症である』と誤解しているのが、医療現場の実態なのです。

私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る全国的規模、452の先駆的な市町村との有償/有期での『二段階方式ソフトの使用許諾契約』の締結の下で、「①早期発見と早期治療に因る/症状の回復及び/又は、②症状の重症化の進行の抑制/並びに③発病自体の予防明確な目的とした住民参加型の地域予防活動」の実践の顕著な成果に因って、『私たち、「二段階方式』の主張/提示内容が、正しいこと』を、疫学的方法により/実証済みなのであり、厚生省の時代には、当時の尾嵜課長から、『国策化に因る「二段階方式」の全国展開』を要請されるほどだったのです。『国として出来ることは、何でもする』とまで言って頂いたのですが、当時は、私たち(KinukoとTad)が未だ,50歳になったばかり(孔子の時代の言葉では、50歳は、『五十にして、天命を知る/知名』と言う諺はあるのですが、未だ歳が若くて、(二人の/自身のライフスタイルの追求から)、全国展開をお断りした経緯があるのです。

現在は、「後期高齢者の年齢」に到達して、自身が望んだライフスタイルの追求は、それなりに満足が行ったものだったので、最後のお勤めにと、(当時の/菅官房長官の御支持を得て)、(厚生省の後身である)厚労省に対して、『二段階方式の考え方に基づいた及び手技を活用した(住民参加型の地域予防活動)の全国展開』を提案し/協議が行われたのですが、『米国では、ハーバード大学とMITが牽引し、我が国では、東大/京大/理化学研究所(MIT研=利根川進)が、「アミロイドβ仮説」の牙城を形成している状況』の下で、(アミロイド仮説の主張/提示内容とは/眞反対の内容である)私たち「二段階方式の国策化」については、今度は、無回答だったのです。  

 

   

 

世界最高の権威機関である、「米国精神医学会」が策定した「AD型認知症の診断基準」である『DSM-Ⅳ』の規定/提示内容について、私たち「二段階方式」が提示し/問題提起する 上記「2つの過ち」については、次の「3つの根拠」を指摘できるのです。

即ち、1つ目は、「AD型認知症」の本当の意味での早期の段階である「軽度認知症(小ボケ)」の段階、又は、「中等度認知症(中ボケ」)の段階で、発病を見つける(早期発見)と、『脳のリハビリ」の継続的な実践の自助努力によって、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、①/正常なレベルに回復して来る(認知症が治る)こと及び/又は、②症状の更なる進行の抑制が出来ることなのです。

2つ目は、「神経心理機能テスト」として世界的に活用されている「MMSE」テストの実施により、『脳の後半領域/左脳及び右脳』の衰えて行く状態を調べてみると、MMSEで測定される脳の機能(機能レベル)について、衰えて行く厳密な順番が有る(出来なくなっていく項目の順番に、明確な「規則性」が有る)ことなのです(=「MMSE下位項目の項目困難度」の指標!!)。

最後の3つ目は、このブログ上で度々指摘し/問題提起して来たように、「東日本大震災」の主な被災地である岩手県、宮城県、福島県に居住している/『第二の人生』を送っている「60歳を超える年齢の高齢者」達の間で、(被災しなかった地域の「高齢者達」とは、比較にならないほどの/極めて高い割合に因る/極めて多数例に上る/「AD型認知症」を発病した「高齢者達」が確認されて来ていて、その人数の「異常な多さ」は、この先更に、注目されて行くことになる筈と考えているのです。

      

マスコミ報道によると、見解を求められた東北大学の或る教授は、東北3県で起きている最近の状況について、それを「異常な現象」だとコメントしています。これは、「異常な現象」ではなくて、「AD型認知症」の発病のメカに関わる「構造的な問題」なのです!!!

AD型認知症」と言うタイプの認知症の真の正体(本体)は、「仕事」の遂行と言う「テーマ」とは無縁の日々の暮らし方となり、日々の「脳の使い方」としての視点と意味で言う「生活習慣」(従い、食生活やら/飲酒やら/喫煙やら/学歴やらは、無関係)の在り方が、根本的に異なって行く第二の人生』を生きて行く、「60歳を超えた年齢の高齢者」にとっての、「脳の使い方」という視点からの生活習慣病であるという/私たち「二段階方式」の主張/提示内容が、疫学的に実証されている結果となっているからです。

「異常な現象」等という誤った見方をして/このまま放置していると、この先、これらの地域に居住するもっと多くの『第二の人生を生きて行く高齢者達』が、「AD型認知症」を発病することとなり(①極めて多数の新規の発病高齢者の出現及び②極めて多数の発病高齢者の症状の重症化の進行)の問題が、「極めて大きな社会問題」となって来る筈なのです。

 これまで、認知症の専門家たちから「原因不明で、治らない」と言われてきた「AD型認知症」は、『(仕事)と言うテーマとは/日々が無縁の暮らし方となる『第二の人生』を「高齢者」が生きて行く上での「脳の使い方」という視点からみた「生活習慣病」なのであり、「早期発見」、「早期治療」が大切な、普通の病気だった』のです。

早く見つける程、回復する可能性が高いのです。その上、「前頭葉」機能を含む脳全体の活性化という「生活習慣の改善」により、予防することも出来るのです。

①「軽度認知症(小ボケ)」の段階で発病を見つけて(早期発見)、「脳のリハビリ」を実践すれば(早期治療)、治せる及び/又は、症状の更なる進行の抑制が、可能なのです。

「中等度認知症(中ボケ)」の段階で発病を見つけて(早期発見)、「脳のリハビリ」を実践すれば(早期治療)、症状の更なる進行の抑制が、未だ可能なのです。

③「重度認知症(大ボケ)」の段階にまで、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能の機能が、「①廃用性の/②加速度的で/③異常機能低下が進行して来て、(極めて異常なレベルにまで)脳全体の機能の衰えが、進行してしまうと、「為す術が何も残されていなくて」、セルフ・ケアにも重大な支障が有る為に、「介護の対象」となるだけとなり、『身体が保つ限り、「大ボケ」の枠の中で、更に、機能低下が進行して行き、行き着くところは、「植物人間状態になる」まで、症状が進行して行く』のです。

 

               

 

 

                  

 

 認知症の診断が専門の精神科医達は、「AD型認知症」発病の末期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症大ボケ)」の前期及び/又は後期又に発現して来る「極めて重度の症状(特に、極めて重度の「物忘れの症状」)を(物指し)として、「AD型認知症」の発病を見つけているのです。それでは、『発病を見つける段階が遅すぎるので、発病をせっかく見つけても、治らないのです。貴女のお父さんも、末期の段階で見つけられていて、「AD型認知症」の発病との診断を受けているのです。もっと早い段階、(「小ボケ」及び「中ボケ」)で見つけられるように、医療機関が、見つける方法/基準を変える必要があるのです。

医療機関は、よくCTやMRIを使いますが、CTやMRIなどで脳の萎縮を調べても、「AD型認知症」発病の早期の段階を見つけることは、出来ないのです。

回復可能及び/又は、症状の更なる進行の抑制が未だ可能な「本当の意味での早期の段階」を見つけるには、「二段階方式」に代表されるような、「神経心理機能テスト」の活用による「前頭葉」機能の機能レベルの変化を含む/脳全体の働き具合を調べる方法に変える必要が、不可欠となるのです。但し、神経心理機能テストの活用は、回復可能な早期の段階を正確に見つけることができるのですが、保険点数が低すぎる為に、『一定規模での売り上げが至上命令となる医療機関としては、高額なCTやMRIとの併用でないと事業的にペイしないので、神経心理機能テストを単独では、活用出来ない裏事情が、大きなネックになっているのです。

             

 

まとめ

 ところで、このブログ上で「AD型認知症」の発病者の「①症状の回復(治す)及び/又は、②症状の進行の抑制」の方法と言うときは、①「軽度認知症(小ボケ)」と②「中等度認知症(中ボケ)」だけを対象として、方法を説明しています。③「重度認知症(大ボケ)」の段階にまで脳の機能が衰えてくると、『「中ボケ」の段階に回復させることは愚か、症状の進行の抑制でさえも最早困難』だからなのです。

理由は、「重度認知症(大ボケ)」の段階に迄、脳の働きが衰えてきていると、とりわけ脳の司令塔の役割をしている前頭葉」の三本柱の機能(「意欲」、「注意の集中力」と「注意の分配力」)が殆ど働かなくなってきているので、どんな「生活改善」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)策を実施しようにも、本人の三本柱の機能がそれに反応することが出来ず(改善策の意味を理解出来ないし、継続的に実行する意欲が出てこないし、実行に必要なレベルでの注意の集中力の機能や/注意の分配力の機能も働かない)、生活改善の実質的な効果が出てこないからなのです。

情報を伝達する神経線維の働きに問題があるのではなくて、情報を発信する源である「脳自体が機能していないことが原因」なのです。

専門家(研究者や医師)は、早くこのことに気付いて欲しいのです。

しばしば取り上げられる「老人斑」とか「神経原線維変化」とかは、「AD型認知症」を発症させている真の原因ではないのです。

「仕事の遂行と言うテーマとは、(日々が無縁の)暮らし方となる『第二の人生』を送る「高齢者」にとっての、「脳の使い方」としての視点と意味で言う「生活習慣」であり、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続の下で、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割を担っている)『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、加速度的で/異常な/廃用性の機能低下を、惹き起こし/進行させて行くことの副産物(結果)であって、原因ではないのです。その副産物(結果)を生み出す犯人として、アミロイドβの蓄積(老人斑)とか/タウ蛋白の沈着(神経現線維変化)を追いかけている限り、何時まで経っても真犯人(原因)を見つけることが出来ないのです。東日本大震災の主な被災地である岩手、宮城、福島の極めて多人数の高齢者達が、「AD型認知症」を発病(新規の発病及び症状の重症化の急激な進行)して来ていると言う事実が、「AD型認知症」は生活習慣病であるという私たち「二段階方式」の主張を、疫学的に証明しているのです。

  注)本著作物(このブログ  A-33に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

        

    

 

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