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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

意識を彩る「評価の物差し」(意識の首座=自我)の機能(D-03)

2019-06-15 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

 &1 『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の発病のメカ

(1) 『AD型認知症』の発病原因については、世界的に、アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、更には、アセチルコリン仮説と言う『3つの仮説』が提示されているだけなのです。それ等のどの「仮説」も、夫々が発病の原因と想定する要因と「AD型認知症」の発病/症状の重症化の進行との間の因果関係(原因と結果の関係)の存在を実証出来ていない、いわば、憶測の類でしかないのです(3つの仮説の全てが、①米国精神医学会が策定した「DSMーⅣ」の第一要件が規定する内容であり、実際には、重大な誤りの内容の「AD型認知症は、記憶障害に起因して発症する」との規定内容が正しいことを大前提にして、且つ、②症状が末期段階に進行していた高齢者の死後の『脳の解剖所見』を基礎にして、③「原因要因を憶測により構想しただけのもの」、憶測と推測に基づいて主張内容を構想し構築しただけの内容で、裏付ける客観的な「脳機能データ」さえ、存在しないものなのです)!!!

(2) 世界で最も権威があるとして信望されていて、主張内容に対して微塵も疑いがもたれていない米国精神医学会が策定した基準、『DSM-Ⅳ』の第一要件は、『AD型認知症は、「記憶障害」に起因して発病するとの設定』なのですが、『その設定条件自体が、重大な誤りである』ことも知らないで、権威が想定しただけの内容を正しいものと妄信し、追従し、自らも権威だけを傘に着て、「記憶障害」をもたらしそうな条件憶測により想定しただけの原因要因未だに追い求めているのです。『前頭葉機能』という脳機能も、『注意の分配力』の機能も備わっていない、齧歯類の「マウス」(ADマウスとて同じこと)や、マーモ・セット(やっとこさ、哺乳類)を研究の対象としているレベルなのです!!

(3)『 廃用症候群に属する/老化廃用型の/生活習慣病』が本態(真の正体)である『AD型認知症』は、『意識(未だに、人類最大の難問とされる)が関わり、意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている複合機能体である『前頭葉機能から真っ先に、廃用性の/加速度的で/異常な/ 機能低下が進行して行くことにさえ、彼ら権威は、無知なのです!!!
『「AD型認知症」の発病者である場合は、必ず、「前頭葉機能⇒左脳の機能⇒右脳の機能⇒運動の脳の機能」』の順番に、廃用性の、加速度的で、異常な機能低下が進行して行き/発病するのが特徴であり(14,689例の発病者の「脳機能データ」の解析結果と言う、「事象の事実」が存在している)、その意味からも、『前頭葉の機能が活性化する生活習慣』の構築と継続的な実践により、『前頭葉機能が、正常なレベルに保たれている限りは、発病は絶対に起きて来ない』性質の認知症なのです!!!

(4) 世界中の権威機関や専門家達とは異なり別次元、私たち『二段階方式』は、私たち人間だけに特有な世界である『意識的/目的的な世界』を研究の対象にして、左脳右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』、「意識」が覚醒した目的的な世界状に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能前頭前野の穹窿部に局在する/①「前頭葉の三本柱」の機能、②「価の物差し」の機能及び③「実行機能」の三者に因り構成されている複合機能体を言うものとする)に的を絞り、『評価の物差しの機能(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)』及び「実行機能」(Executive Function)」並びに左脳、右脳及び運動の脳の働き具合(機能の発揮度)を左右し/下支えている機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能(総称して、『前頭葉の三本柱』の機能と命名)、就中、重層的且つ複層して、同時に並行して存在している(内容及び覚醒度が異なる)複数の『意識』を構築し、統合し、分離し、統括し、コントロールする要となる機能であり、更に、異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能に焦点を定めて、『私たちが「意識的/目的的」に何等かのテーマを発想し、実行しようとする際に起きて来る』様々な症状が発現するメカ(発病の原因)の解明を主眼として来たのです。

(5) 私たちエイジングライフ研究所独自の考え方と手技である『二段階方式』の主張は、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村で、『AD型認知症の早期診断/早期治療による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践指導による顕著な成果によって、主張内容が正しいことが、疫学的方法により実証されているものなのです(世界初)!!

(6)『前頭葉機能』の機能レベル精緻に判定出来るのは、私たち二段階方式の『改訂版かなひろい』テストしか存在していないのです。MMSEでは無理なのです(MRIやPET等の高額の機器を使用していても、医療機関には、小ボケ及び中ボケを精緻に判定する能力が無いのです。本当の意味での早期の段階である小ボケ及び中ボケ見落としている)。『AD型認知症』を研究している学者達も、「AD型認知症」の診断の専門の精神科医も、意識的/目的的に何等かのテーマを実行する世界を構築し、管理し、統括し、コントロールしている要の機能である『注意の分配力』の機能について、余りにも無知に過ぎるのです。「デュアル・タスク」等の言葉を使用して、分かったような発言をしていても、実際には、殆ど何も分かっていないのです。

(7) 「AD型認知症」の専門家と言うと、世界中を見渡せば、星の数程もいるのです。とはいえ、『AD型認知症』の発病の原因について、因果関係の存在を実証出来ていて、極めて多数の科学的で、客観的な「脳機能データ」の裏付けを持っているのは、我が国だけでなくて、世界中を見渡してみても、私たち『二段階方式』(Kinuko とTadの二人だけのエイジングライフ研究所)の主張内容だけなのです。他は、全てが仮説であり憶測の類でしかないのです。

&2  『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした段階的で/類型的な症状の発現
(1) 私たち二段階方式は、「AD型認知症」の正体は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病に過ぎないと考えているのです(世界初で、唯一)。
第二の人生』での脳の使い方としての「生活習慣」が、発病及び症状が進行していく核心的な要因であり、食生活や糖尿病の発病とは無関係なのです。
(2) 「AD型認知症」は、器質的な原因病変が何等確認されないのに、私たちが、何等かの追求すべき「テーマ」を意識的/目的的発想し、実行に移そうとする際に、様々な程度及び態様での認知症の発病としての症状が出てきて、重大な支障が出てくるのが特徴なのです。このことを言い換えると、『「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルに/厳密にリンクした、三段階に区分される類型的症状が発現して来る』ものなのです(軽い方から、「軽度認知症(小ボケ)」、「中等度認知症(中ボケ)」、「重度認知症(大ボケ)」の順に、段階的に発現して来るのが特徴なのです)。

(3)『脳のリハビリ』の実施という方法により、『治す』/「症状の進行を抑制する」ことが可能な/本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で発病を見つけるには、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』の機能レベル(正常なレベルか、異常なレベルか)を/精緻に判定することが出来る『手技』の使用不可欠となるのです。

※1 手足の機能である脳の後半領域の機能(左脳及び右脳)については、MMSEという世界的に活用されている神経心理機能テストが存在している。他方脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能については、(極めて精緻なレベルで評価し、判定できる主義としては)、私たち「二段階方式」が独自に開発した神経心理機能テストである「改訂版かなひろい」テストしか存在していないのです。

※2「改訂版かなひろい」テストは、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能レベルを、個別に及び総合して判定することが出来るのです。私たち「二段階方式」の考え方は、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能が、複合機能体である『 前頭葉』機能 の構成要素としての「評価の物差し」の機能及び「実行機能」の機能レベルを左右し/下支えている機能構造機能発揮上の二重構造の存在)の発見と理解が、評価及び判定の基礎となっているのです。

(4)『機能発揮上の二重構造の存在』に気づいたからこそ、〔「評価の物差し」に因る評価、関心、注意、観方に従い、「注意の分配力」の機能が、「実行機能」駆使して、メタ認知し、メタ認知に僅かに遅れて連動し/随伴する形での「実体験認知」により、所定の目的を実行し、初期の目標を達成して行くのが、「意識が覚醒した/目的的な世界」だとの理解が基礎〕となって、意識が隠せ英下/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている複合機能体としての/『前頭葉機能』についての、精緻な機能レベルの評価、判定ができる手技である『改訂版かなひろい』テストの開発に成功することが出来たのです。

※ 今回は、あなた独自の『意識的な世界』の彩を決定している脳機能である『評価の物差し』について説明したいと思うのです。「評価の物差し」と意識的な世界との関わり方についての、私たち独自の考え方を提示したいと考えるのです。何故なら、この『評価の物差し』の働き無しには意識的な世界における、あなた特有の認知は起きてこないのですから。

(5) 私たちの『意識的/目的的な世界』(意識的/目的的に、何等かのテーマを発想し、実行に移す世界)は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車を運行していく世界と言えば、分かりやすいでしょう。御者が居眠りしていたり、眠り込んでいたら、馬車の適切な運航は困難となるでしょう。脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、異常なレベルにまで機能低下が進行して来たとき意識的な世界(目的的な世界)は、様々な程度及び態様に因る重大な支障が出てくる世界、『AD型認知症』の発病の世界が出現して来ることになるのです。

(6)『AD型認知症を発病するか/しないか』を区分ける真の要因は、アミロイドβの蓄積(老人斑の数)でもないし、記憶障害の有無や程度でもないのです。『要因、唯一の条件』は、『仕事とは無縁となる「第二の人生」を生きる上での、「脳の使い方としての生活習慣」の在り様、「生き方」が問われることになる』こと、脳の機能面から説明すると、『前頭葉機能が活性化している日々の暮らし方の継続に因り、前頭葉機能を正常なレベルに保ち続けること』が、『発病を予防する(発病時期を先送りする)唯一の条件となる』のです!!!

&3  川上対策が/最も有効で/有益で/低コストなのです
(1)『前頭葉』が自分なり活性化する生活習慣を構築して、『明日も、その生き方を継続して、「第二の人生」を送っていくことが、自身に納得がいっていること』不可欠の条件となるのです。その条件の確保と維持が、「AD型認知症」の発病を予防する(「発病時期の先送り)為の必要不可欠の条件なのです。「第二の人生での自身の生き方が問われる認知症」が、『AD型認知症の正体』なのです。

※ CTやMRIやPETまで持ち出し、高額な診察費を稼ぎながら、末期の段階で発病を見つけているだけの、「発病のレッテル貼り」の診断、末期の段階にしか目がいかなくて「ボケても安心な社会の構築」が目標とされているのが現状なのです。

(2) 川上対策であり、最も有効である『発病の予防対策』を棚上げにして(政府大綱の第一条で、発病の予防は将来的な検討課題と規定している)、新規発病者数が増加の一途を辿っていて、何等の有効な対策が為され無い儘に症状が進行して、末期の段階(大ボケ)の高齢者達が溢れてきた結果、「介護保険制度」が財政面から破綻しそうな状況が放置された儘なのです。

(3) 私たちが規定する『二つの要因』、1つ目は、『加齢』の進行に起因した正常老化の進行という要因、2つ目は別の要因である『第二の人生を送る上で日々展開され、継続されていく脳の使い方としての生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣の継続」に起因した廃用性の異常な機能低下の進行という要因、『異なるこの二つの要因同時に並行して存在し、重なり合う』ことに因り、その『相剰効果』に因って、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性加速度的異常な機能低下を進行させて行くことが原因となり、「AD型認知症」を発病し、更には、症状の重症化進行して行くのです(疫学的に実証済み)。アミロイドβの蓄積も、タウ蛋白の沈着も、アセチルコリンの不足も、「AD型認知症」の発病原因とは無関係であり、それらの要因と発病/症状の重症化の進行との間には、「因果関係」が存在していないのです。

(4)『AD型認知症』の初期(最初)の段階であり、私達の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階は、左脳と右脳と運動の脳は未だ正常機能レベルに在るのですが、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」機能だけ異常なレベルに衰えて来ているのです。ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続している中で、廃用性加速度的異常な機能低下が進行して来た「前頭葉三本柱」の機能が、就中、その中でも核心をなす『注意分配力』の機能が、必要十分な機能レベルでの発揮が出来なくなってきていることの反映が、機能発揮上の二重構造により「評価の物差し」及び「実行機能」の機能発揮にも反映されていているのが、「軽度認知症(小ボケ)」の段階の特徴です(「中等度認知症(中ボケ)」以降は、左脳と右脳と運動の脳も異常なレベルに機能低下が進行してきて、そのことが症状に反映されてくるのです)。

&4  『AD型認知症』の発病/症状が進行するメカ

(1) 発病及び症状が進行していく核心的な要因は、仮説が主張する「記憶障害」ではなくて前頭葉』の機能障害なのです。

私たちが「前頭葉の三本柱」の機能と名付けている意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能が、一つには、『加齢』の進行に起因した老化の進行による正常な機能低下の進行により、もう一つは、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行により、異なる二つの要因が同時に存在するその相剰効果に因り、機能発揮上の二重構造の関係にある前頭葉の『評価の物差し及び実行機能』が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこと(中ボケの段階からは、左脳、右脳及び運動の脳の機能低下の進行が加わることに注意)の直接の反映としての「AD型認知症」の症状(『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状)が、三段階(「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」に区分される「類型的な症状」として発現してくるのが、『AD型認知症』の特徴なのです。

(2)「前頭葉の三本柱」の機能異常な機能レベルに衰えてきたこと及びその更なる進行反映が、評価の物差し及び実行機能(中ボケ以降は、左脳、右脳、運動の脳が、且つ、その順番に)の発揮度に直接的に反映されて機能発揮上二重構造反映)、複合機能体である『前頭葉』機能の機能レベル並びに左脳、右脳及び運動の脳の機能レベルに反映されるのです。前頭葉の三本柱の機能の機能レベルに厳密にリンクしたものとしての評価の物差し及び実行機能の発揮度が、状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察やケース・シミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断といった、個別認知機能の「発揮度」に直接影響する為に、対象となる情報の認知並びに記銘、保持及び想起、更には、処理の面でも、機能の発揮が不的確で不十分であった「軽度認知症(小ボケ)」の段階を出発点に、「中等度認知症(中ボケ)」の段階を経由し、殆ど働かないことの反映として、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階の症状が発現してくることになるです。

(3)『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベル厳密にリンクした/反映としての三段階に区分される様々な症状が、最初に社会生活の面(小ボケ:回復させることが容易)だけに、次いで家庭生活の面(中ボケ:回復させることが未だ可能)にも、最後にセルフケアの面(大ボケ:回復させることは、最早困難)に於ける症状の段階的な発現を特徴としていて、思考、言動或いは行動の面に徐々に緩やかな進行という形で現れてくるのが「AD型認知症」の症状の特徴なのです。

&5  脳全体の司令塔としての「前頭葉」の諸機能とその役割

(1) 額のところにある『前頭葉』機能(前頭前野に局在する複合機能合体)は、脳の最高次の機能です。運動の脳、左脳及び右脳を統括し、「脳全体の司令塔の役割」を担っています。私達人間だけに特有意識的な(自由で選択的な)意思や思考や行為や言動や行動の世界では、「左脳」が「デジタルな情報」の処理を専任的に行なうときも、「右脳」が「アナログな情報」の処理を専任的に行なうときも、「運動の脳」が「身体」を専任的に動かすときも、三頭立ての馬車の『御者』の役割をしている『評価の物差し』の機能による把握評価選択なしには、勝手には動けない仕組みになっているのです。 三頭の馬の、どれかが動こうとする際は、必ず事前に、司令塔である『評価の物差し(=自我=意識の首座=脳の中のもう一人の私/ホムンクルス)」の機能による状況の把握評価と理解に因る選択とが為されているのです(例えば、「右脳」の働きにより、樹上から下方に向かって、滝が流れ落ちるように、真っ盛りに咲いている眼前のブーゲンビリアの樹の風情を、あなた特有の切り取り方としての色や形で、あなた特有に感得するに際しても、『評価の物差し』の機能が被った状態としての右脳の機能発揮でしかないのです)。

(2)『評価の物差し』の機能が最初に、且つ、最優先に働くという「の機能」の下、『評価の物差し』の機能による評価、関心、注意、観方に従い、『注意の分配力の機能』が『実行機能』を駆使することに因り、「意識的な世界」(目的的な世界)での、人間の脳が働くメカなのです。但し、『意識的な世界』には、意識に覚醒されてはいなくても脳機能としては選択的に働いている世界が存在することを注意喚起しておきたいのです。睡眠中に夢を見ている場合に代表される世界、一定の機能レベルにはあるが、意識の覚醒度が低い状態にある世界、即ち、「前頭葉機能」を含む/脳全体の選択的な機能状態が存在しているのです(「無意識」ではないのです。意識について、意識の覚醒の度合い=覚醒度という視点を持たないが為に、見落とされている世界が有るのです)。

(3) 気に懸かっている『心配事』が、何時もあなたの心を大きく占めている状態下で、そのとき手に持っていた「スマホ」を、その時目についた場所に置くのです。これは、その時、そのテーマ(スマホを目についた場所に置く)自体は、選択的で意識的な行為なのです。心配事に注意の分配量の大半が注がれていて、そのテーマに配分されていた注意の分配量が少なかった為に、記銘度が極めて低くなり、後で想起することが出来ない(どこにスマホを置いたのかが思い出せない)だけのことなのです。屡々、『無意識に・・した』という言葉が乱用されるのですが、そのメカニズムは上述した通りであり、「無意識」が支配しての行為ではないのです。

(4)「前頭葉の三本柱」の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の顕在的な発揮度を意識的に次第に下げて行くとき、(「前頭葉」機能の機能の発揮度と意識との関わりを調べていけばいく程)意識的な世界でありながら専門家とされる人達から「無意識」の世界と混同されている世界があることに私たちは気付いているのです。思考、行為、言動、或いは行動のいずれであるかを問わず、それ等を一定のレベルで行うには、「意識」が一定レベル以上の度合いで覚醒されていることが不可欠であり、その意識の覚醒度合いは、意欲注意の集中力及び注意の分配力の働き具合に左右されていると考えているのです。

(5) 肝心要の「前頭葉の三本柱」の機能には内在的な性質としての加齢に起因した機能の老化の進行(「正常老化の性質」)が存在していることを私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積してきた極めて多数の「脳機能データ」が証明していて、『AD型認知症』を発病する対象が60歳を超える年齢の「高齢者」だけに限られることともリンクしているのです。

(6)「脳の機能の顕在的な発揮度とその機能の潜在的な機能レベル」という視点から言えば、「AD型認知症」の最初の段階である「軽度認知症(小ボケ)」の段階では、「左脳」も「右脳」も「運動の脳」も潜在的な機能レベル自体は未だ正常なレベルにあるのです。三頭の馬はどれも未だ正常なレベルにあって、脳全体の司令塔の役割を担っていて「三頭建ての馬車」の御者である「前頭葉」の潜在的な機能レベルとしての働き具合だけが「異常なレベル」に衰えてきている状態なのです。その為、『前頭葉』の機能の中で最も基礎的で且つ重要な働きであり、分析、理解、発想、計画、創意、工夫、洞察、推理等「前頭葉」の各個別認知機能による「認知度」及び「発揮度」を左右し/下支えている「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び『注意の分配力』の機能の潜在的な機能レベル自体が異常なレベルに衰えてきている為に、様々な場面で、状況や目的に即しては(又は、状況や目的に十分には)「前頭葉」の各種個別認知機能を十分には発揮できなくなっているが故の「本当の意味での初期症状」が発現してくることになると考えているのです。御者(前頭葉機能)の機能障害だけに起因した症状の発現という『極く初期の段階が存在する』のです。

&6  「廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病」が、真の正体

(1)『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが発見し、「正常老化の性質」と名付ける加齢に因る脳の老化が進行しているお年寄りであり、私たちが規定する発病の「第一の要件」)が、何等かを「キッカケ」の発生と継続により、心が折れて、立ち上がり/這い上がっていこうとする『意欲』を喪失してしまい、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を日々継続させる中で(私たちが規定する発病の「第二の要件」)、私たちが発見し、機能発揮上の二重構造と呼ぶ関係の機能であり、実行機能の機能の発揮度を左右し/下支えている機能である「前頭葉三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の潜在的な機能が、廃用性加速度的異常な機能低下を進行させて行くその反映として『評価の物差し』及び『実行機能』の潜在的な機能機能低下を進行させていくことが、「AD型認知症」の発病及び症状の重症化を進行させていく上で(際し)の唯一で核心的な原因なのです。このメカニズムの存在は、二段階方式の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ膨大で精緻な『脳機能データ』が証明しているのです(世界初で、私たち「二段階方式」独自の発見なのです)。

(2) 一つのデータは、『前頭葉』の機能が最初に異常なレベルに衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に異常なレベルに衰えていくという、衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及びもう一つ別のデータは、MMSEテストを実施し発病者であることが確認された人たち(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。その順番は、項目困難度が高い方から、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです(「アミロイドβ仮説」では、この順番を説明できない)。

(3)「AD型認知症」の最初の段階である「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、『前頭葉機能の機能障害』に起因した症状しか発現が確認されないのです。自分が置かれている状況の分析と理解と判断も的確には/不十分にしか出来なくなるのです。自発的な発想も工夫も計画も出来なくなってくるのです。何をどうするのかという「テーマの発想と実行の計画や工夫」が、出来なくなってくるのです。

テーマを実行する上で不可欠である実行の態様や程度、自分が置かれている状況や相手との関係などのケース・シミュレーションも、不十分にしか出来なくなります。その上、最終的な選択と決断も足元が揺らいでくるのです(何事に対しても他人を頼る『指示待ち人』が、『小ボケ』の段階の「お年寄り」の特徴となるのです)。

(4) 意識的に(目的的に)、何かの「テーマ」を発想し、実行を計画し、決断する上で必要不可欠の働きをしている「意欲」が不十分にしか発揮できなくなってしまうのです。何かの「テーマ」に取り掛かってみても、「注意の集中力」が続かなくて、「あれも遣り掛けこれも遣り掛け」という風に、中途半端になってしまうのです。『注意の分配力』が十分には働かないので、頭の回転が鈍くなってしまい、かつてのように『テキパキと用事を処理することができない』し、発想が湧いてこないので、『毎日をボンヤリと過ごして、居眠りばかりするようになる』のです。臨機応変とか機転が利くとかとは無縁の人となり、「あーしたらどうなるか、こうしたらどうなるか」と言った脳の使い方、『注意の分配力』の機能の出番が極端に少ない毎日を送る「生活習慣」が、日々繰り返されていくのです。最初の「小ボケ」の段階で、『これまでの本人を特徴づけていた「その人らしさ」が、日々の暮らし方の中から、消えて行ってしまう』のです

(5) その人らしい、物の見方、感じ方、捉え方、考え方、或いはそれらの表出の程度及び態様を決定する「前頭葉」の評価機能である行動指針(「評価の物差し」)の反映としての生活態度が変化してしまうのです。『元は、こんな人では、なかった』と周りから言われるようにもなるのです。此処で注意すべきは、『そうした変化は、「評価の物差し」の基準内容自体が変化した訳ではないということなのです』。評価の物差しの働き方(機能の発揮の度合い)が変化したに過ぎないのです。

(6) 他人に対する言動や対応の仕方を含めて、あたかも「人柄の本質」自体が変わったかのような「特徴的な症状」を示してくるのですが、それは、「前頭葉」の三本柱の機能である意欲注意の集中力及び注意の分配力潜在的機能レベル自体が、異常なレベルに衰えてきていることが直接の原因となり、「前頭葉」の『評価の物差し』としての顕在的な機能の発揮度が異常なレベルに低下していることを反映した認知症の症状なのです。『前頭葉の三本柱』の機能の潜在的な機能自体が異常なレベルに衰えているので、『その反映』として、日常の生活面での『前頭葉機能』の顕在的な発揮度それ自体が異常なものとなり、そのことが、『アルツハイマー型認知症』発病としての「初期症状」として発現することになるのです。

(7) 世界中の認知症研究の専門家達は、DSM4の第二要件が発病と診断する上で確認が必須と規定している症状、極めて重度の症状である失語、失認、失行(紛い)の症状が初期症状であると誤解している為に、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う小ボケ及び中ボケの段階(両者ともに、脳のリハビリの実施により治すことが可能な段階なのです)を見落としているのです。重大な誤りである「DSM-4」の規定内容を妄信し、失語や失認や失行の(紛いの)症状が確認されて初めて発病と診断誤解に基づく誤診)している為に、(脳のリハビリにより、最早治すことが出来ない段階)末期の段階である「大ボケ」の段階で初めて発病と診断していて、『AD型認知症は、治すことが出来ないもの』と誤解しているのです。

&7(Tadが提示する『評価の物差し(意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)』の機能とは)

(1)『評価の物差し』の機能自体は、あくまで後天的に形成されるものなのです。「4歳になる前/3歳児まで」の幼児期における体験、自分を取り巻く環境、特に「父母や祖父母や兄や姉の背中」を中心とした家族環境の中での実体験を基礎として「評価の物差し」の「原型」が形成され、4歳児から18歳ごろまでの体験(実体験及び伝聞による体験)の積み重ねにより悩み、迷い、或いは拒絶し、挑戦し、好むと好まざるにかかわらずそうしたもろもろの体験の集積が幼児期に獲得したその原型の上に加味され、溶け込んでいく中で、最終的に自分としての独自のものを形成し、確立していくのです。

(2) なお、ここで私たちが言う『評価の物差し』とは、自分独自の物の切り取り方、見方、感じ方、受け止め方、考え方、或いは、それらの表出の程度及び態様を決定する評価注意関心観察感受表現、表出、思考、言動及び行動指針のことを言います。言い換えると、意識的に何かの「テーマ」を実行していく上での、置かれている状況の分析、理解、判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマの実行内容の企画と計画、計画内容の実行結果についてのケース・シミュレーション、或いは、計画内容の実行の仕方及びその実行内容の表出である言動や態度を選択するに際しての自分独自のやり方の選択及び決定と決断に非選択的に関わってくることになる「評価、観察、選択、行動規範」のことなのです。

※ なお、「非選択的に関わってくる」とは、程度のいかんに拘わらず意識が覚醒された瞬間に「評価の物差し」としての網が「前頭葉」の各種の個別構成機能全体を覆ってしまい、状況の分析、理解及び判断も、テーマの発想も、テーマに沿った実行内容の企画や計画も、結果のケース・シミュレーションンも、或いはそれらの表出程度や態度の選択も全て、その「評価の物差し」による非選択的な評価が下された制約の下で実行されることになるという意味なのです。

(3)  通常のケースとしては、4歳児となる前(3歳児まで)の幼児期に形成されたその「原型」を基盤として、その色眼鏡をかけた状態で、その後の体験(実体験及び伝聞体験)により、加味或いは付加され、修正された規範(価値観)を自分なりに受け入れ、構築する中で、必要な修正や変更がなされていき、最終的には18才頃までに自分なりに確立された独自の『評価の物差し』(価値規範、評価規範、観察規範、或いは行動規範)を形成していくことになるのです。そうした自分独自の「評価の物差し」が形成され、確立されていく過程は、同時に、精神分析学や心理学の専門用語で言う「自我」の形成及び確立の過程と重なるものと言えるのです。

(4) なお、「三つ子の魂百まで」、或いは「頭禿げても浮気はやまぬ/産屋の風邪は一生つく/産屋の癖は八十までなおらぬ/漆剥げても生地は剥げぬ/噛む馬はしまいまで噛む/子供は大人の父親/雀百まで踊り忘れず/痩せは治るが人癖は治らぬ/病は治るが癖は治らぬ」等の古くから言い慣わされてきた諺が示しているように、全てを吸収する4歳以前幼児期に形成された『評価の物差し』の「原型」は、4歳児以降の人生での様々な体験をもってしても、容易には変更できない程、最終的な自分なりの/或いは,自分独自の『評価の物差し』を形成し、確立していくことに対する影響が極めて大きいのです。

(5) 4歳児前の幼児、『3つ児』というのは、「父母や祖父母や兄や姉の背中」を中心とした自分を取り巻く家族環境の中での体験に対して、それらを評価したり、批判したり、反発したりする能力を未だ持っていないので、それらの体験を何の疑いもなくそのまま、ただひたすらに受け入れるだけなのです。恐ろしいのは、「父母や祖父母や兄や姉の背中」が示す価値観が、そのままその子の「前頭葉」の『評価の物差し』の原型となってしまうこと、無抵抗に「前頭葉」に入り込んで行き、浸み込んで行き、「原型」を形成してしまうことなのです。But,同じ「親の背中」を見て育った双子でも、「評価の物差し」の内容が異なるのは、(左脳タイプ、右脳タイプ、運動の脳タイプ)と言う、受け止める側の脳の偏り方が異なることに因り、4歳児以降~18歳に至る過程での、積み上げ方が異なる為なのです。

      本著作物「D-03」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

 

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