認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

古希を迎えて (B-97)

2017-12-20 | 脳を活性化させる自分なりのテーマを

私も古希を迎える年になりました。今年の11月に70歳になったのです。とはいえ、心意気は、若者達にも負けてはいません。『「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因が分からないし、発病自体を予防することが出来ないし、治すことも出来ないタイプの認知症である』とするのが、世の中の、我が国を含めた世界中の認知症の専門家、権威が主張していることなのです。

 その結果、世界に先駆けて「超高齢化社会」に突入している我が国では、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断(医療現場の実態は、器質的な病変が存在せず廃用性の機能低下が本態である「アルツハイマー型認知症」の診察に際して、使用に何の意味も無いCTやMRI等の機器を使用して高額の診療費を稼ぎながら、回復させることが困難な末期の段階の症状のいくつかの確認だけによる発病の有無の診断:病名をつけるだけの診断というしかないのです)、投薬(ケースにより、半年か1年ほど症状の進行を遅らせることがありうるというのが製薬会社の主張:効きもしない薬を投薬しているのです)及び介護{セルフケアにも重大な支障が出てきて、日常生活面での介護が不可欠となる(末期の段階の症状が発現してきている)お年寄り、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の後半の症状が確認されるお年寄りの介護:このお年寄り達は、他の病気又は老衰により死を迎えることになるときまで、「大ボケ」の枠の範囲で症状がさらに重いものになっていくだけなのです}の為に投入されている税金、「介護関連の総費用」の金額の総額が2015年度ベースで15兆円を超える、天文学的な規模に達して居て、且つ、この先増大の一途を辿るものと予測されてもいるのです。その結果、家族による介護の負担を軽減/排除するという制度創設の本来の目的が脇に置かれようとしていて、家族による介護の弊害が、「老々介護」や「認々介護」や果ては、「介護離職」(年々10万人の単位で増えてきていて、累積で100万人を超えている)と言った重大な社会現象を生み出しているのです。こうした状況を野党やマスコミが取り上げて問題提起すべきなのに、モリカケ問題ばかりを取り上げて騒ぎまくりながら、何故かこうした悲惨な社会状況を取り上げて国民に問題提起しようとしないのが不可思議なのです。北朝鮮問題の議論よりも(和平交渉を主張する野党やマスコミの人達は、和平交渉の対価及び和平協議の先に何が待っているのかを具体的に提示し議論すべきだと思うのです)、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を可能とする方策の問題の議論よりも、モリカケ問題の方が国民にとってより重要なテーマだとでもいうのでしょうか。

私たちが452の市町村で展開を指導してきた住民参加型の「地域予防活動」により、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であって(但し、ここに言う生活習慣とは、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)、早期診断により治すことが出来るし(治せないのは、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階を見落としていて、末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけて居るからなのです)、発病自体を予防することも出来ることが実証されているのです。私たちに権威が無くて、情報の発信力にも乏しいがために、マスコミは、権威が有って情報の発信力もある機関(京大や理化学研究所と言った認知症の専門家が多数所属している専門機関)が発する情報(「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムが不明であり、発病を予防することも症状を治すことも共に困難であるタイプの認知症である)を受け売りで、流し続けているのです。その上、製薬会社が発する情報(発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を遅らせる効能を有する薬の開発が可能であるかのような情報)を流し続けてもいるのです。

そうしたバックグラウンドの存在により、早期診断による「回復」というテーマにも発病自体の「予防」というテーマにも目が向けられない儘で居て、放置された儘の状況に在るのです。学者はというと、科学的な根拠も無く、客観的な根拠となるデータも無く、ただの推測や憶測に基づいただけの、権威だけに頼っただけの主張、所謂「仮説」の類を唱え続けているのです。仮説という意味は、発病の原因であると主張している内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間に存在するべき肝心要の因果関係が立証できない儘であるということなのです。その代表的なものが、アセチルコリン説であり、アミロイドベータ説(我が国では、京大や理化学研究所がその牙城であり、通説の地位にある)タウ蛋白説であり、脳の萎縮説と言う訳なのです。

 学者は、自分の研究内容を学説として声高に主張していれば、それで人生を送るのに十分なのかもしれませんが、私たち一般の庶民はそういう訳にはいかないのです。老々介護、認々介護、介護離職が社会現象化してきているにもかかわらず、様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の発病の予防、早期診断による回復の道が閉ざされたままになっているのです。内容は無いものの、権威が絶大であるそれ等の仮説の類が横行していて、今猶幅を利かせている状況に在るがために、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防可能であるにもかかわらず、見向きもされないで居るのです。一般の人達は、内容の是非を判断する専門的な知識を有していないので、権威によって判断しようとするからなのです。京大とか、理化学研究所などと言う権威が有る機関が主張するとそれを信じてしまうのです。私たち人間の意識的な世界とは比較することが出来ない、比較するべきではないマウス(「アルツハイマーマウス」を含む)が檻の中で餌を探して彷徨するその動きの中に何を求めようと、「前頭葉」という機能どころか、注意の分配力という機能さえ備わっていないマウスの行動がどんな示唆を与えてくれると言うのか、この辺りで原点に立ち返って、研究の成果として主張している内容だけでなくて、研究方法自体を検討しなおすべきだと思うのです。私たち人間の意識的な世界、その世界を構築している「前頭葉」と言う機能、その機能の中核に在る「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能、更には、それらに宿る老化及び廃用性の機能低下という要素に注意を向けるべきなのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」こそが、治すことも発病自体を予防することも出来るタイプの認知症なのです。市町村の保健師さんが活動の牽引車となり、地域のボランティアが運営に参画する「予防教室」の運営、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」が唯一の処方箋となるのです(発病の予防及び早期診断による回復とによって、介護関連の総費用を劇的な規模により、劇的に減少させることが出来る極めて有効な方策となるのです)。発病及び症状が重症化するメカニズム(原因と機序)に鑑みて言うと(問題を提起すると)、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防したり、早期の段階の症状(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病してくる症状)を治したり、症状の進行を遅らせたりする効能を有する「」が開発されることは、未来永劫有り得ない事なのです。更に言うと、末期の段階である「大ボケ」の症状が確認されるお年寄りには、介護の道しか残されていないのです。薬が開発されるかもしれないとの期待(誤ったものであり、薬が開発されることは有り得ない事なのです。)が、保健師さんによる住民参加型の「地域予防活動」展開の重大な妨げになってもいるのです

私たちが意識的に何かのテーマを発想し、行動する為の内容を計画し、実行の手順を組み立て、実行結果のシミュレーションを行い、必要と判断した場合は修正を加えた上で、実行を決断し、脳の各部に実行の指令を行う、それが、それこそが、私たち人間だけに備わる「前頭葉」と言う脳機能の働きであり、その中でも、「注意の分配力」の機能が極めて重要な働きをしているのです。その「注意の分配力」の機能、「前頭葉」と言う脳機能について生じてくる老化及び廃用性の機能低下こそが、原因不明とされてきている、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する原因なのです。アセチルコリンの不足とか、アミロイドベータの蓄積とか、タウ蛋白の蓄積とか、脳の萎縮とかは、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の原因とは無関係のものなのです。そうであるが故に、それらの仮説は全て、何時まで経っても、発病との間の因果関係の存在を立証できないでいるということなのです。「アルツハイマー型認知症」を発病する一つの要因加齢」による機能低下であり、もう一つの要因が「キッカケ」を契機として開始された単調な生活の継続、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無いナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続による廃用性の機能低下なのであり、この二つの要因が同時に存在し充足されることにより、前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、その先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているというだけのことなのです。私たちの主張は、14689例もの生きた人間の意識的な世界、前頭葉」の機能を含む脳全体の機能の機能レベルについての精緻な「脳機能データ」の蓄積とその解析並びに1997年以来452の市町村で展開を指導してきた住民参加型の「地域予防活動」(市町村の保健師さんが牽引車となり、地域のボランティア組織との協働により実施)という活動の成果の分析に基づいた、実証を基礎とした主張なのです。権威がなく、発信力に乏しいが故に(論文を発表したことも無いので)、内容が無くても権威が有る仮説の類に負けているというのが実情なのです。いずれの主張を採用するか、それは、政権与党、政府、最終的には国民の判断と言うしかないのです。

上述したように私も実は、この11月に古希を迎えたのです。古希の祝いにと、Tadと二人きりで、ハワイ旅行を楽しんできたのです。私たちは、HGVC(ヒルトン・グランドバケーションズ倶楽部)のメンバーなのです。ハワイ島のワイコロアビーチ・リゾート内に在るキングスランドとオアフ島のハワイアン・ビレッジ内に在るラグーンタワーを共同所有しているのです。その施設を利用して、15泊16日の旅を楽しんできたという訳なのです。世の中の、言い換えると世界中の認知症の権威が主張している重大な誤りを糺すにこのブログを公開しているのです。来年は更に踏み込んだ活動を展開する予定であり、古希を迎えたという年齢であっても、気力自体は充実しているのです。私たちの活動が、社会派の巨匠であり重鎮である映画監督の目に留まり、映像という手段により情報を発信していくことになったのです。

最後に、ハワイ島で私が撮った写真を楽しんでください。こんな雰囲気のリゾートなのです。

   

     

       

         

            

   

     

       

         

           

   

     

                       See you again !!  サイチェン!!

注)本著作物「Bー97」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

 脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

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アルツハイマー型認知症の予防と早期診断による回復(建白書その5:B-96

2017-12-15 | アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題


&11 新規の専門職の創設による女性の活躍の場の創出と地方の小地域の活性化

(1)  地方の創生が期待されながら、有効で且つ即効的な政策や対策が具体的な施策として立ち上がってきていない現状に鑑み、地方の市町村における「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の全国的な拡大展開は、時流に沿った「女性の活用」というテーマに適した新規の専門職種創生もなるのです。原因不明で治せないし予防することも出来ないとされてきた「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病の予防を担保する唯一の手技であり、極めて実効性が有る「二段階方式」の手技を使いこなす専門職としての女性の専門家集団であって、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが衰えたり活性化したりする機能構造に対する深い知識を持ち、脳の使い方としての「生活習慣」に直接起因して変化する「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの一定の基準に基づいた精緻で客観的な判定並びにナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続により発病してくる「アルツハイマー型認知症」の発病の有無及び症状の段階区分の判定、更には、発病及び症状の重症化をもたらす直接の原因となった日々の脳の使い方としての「生活習慣」(生活歴)の問題点の聞き取りに加えて、「前頭葉」を含む脳全体が活性化し、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防及び/又は症状の改善の為の「生活習慣」の構築/改善の具態的な指導を行う知識と能力と意欲と思いやりの心とを併せ持っていて、極めて実効性が高い活動である「アルツハイマー型認知症」の早期診断による「回復」及び発病自体の「予防」を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の牽引者となる新規の職種の創生となるのです。社会的な意識が高くて有能で意欲のある女性活躍の場の創出及び高齢化と過疎に悩む地方の地域の活性化並びに左脳が主役となる「仕事」とは無縁の「第二の人生」を生きている高齢者の生き方の変革を導くことにより、高齢者の消費活動の活発化による相当程度の経済価値を生み出すことの効果、或いは、それ以上の効果として、上述したように「アルツハイマー型認知症」の発病と早期の段階が見落とされていて放置されたままであることにより末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状が進行した要介護状態の老人の増加に伴い増大し続ける「介護関連の総費用」の大幅な削減にも多大な効果をもたらすことにも繋がるのです。

(2) 市町村が「二段階方式」を導入し、上述した「交流の駅舎」で活発に交流しつつ同時にその場が早期診断による回復と予防の場ともなるのです。家に籠り勝ちの生活状態から、家を出て「交流の駅舎」に出かけていくことによって交遊の機会が増えることにより、そこで出会った趣味や遊びや交遊を通じて、自分なりの目標があり、目標を達成することによる自分なりの喜びや感動や生き甲斐を覚えられる生活が見つかり、「前頭葉」の出番が多い生活を構築することが出来るのです。更には、何時でも必要に応じて、発病の有無及び症状の程度の判定と適切な「生活習慣」の改善の指導が受けられるシステムを構築するのです。

(3) 介護事業者(及び/又は、コンビニ)が早期診断による回復(「小ボケ」の段階から「中ボケ」の段階へ並びに「中ボケ」の段階から「大ボケ」の段階へと症状が進行すること、即ち、症状の重症化を抑制/防止するという意味での改善を含みます。「脳のリハビリ」により回復させることが可能な段階である「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での「早期の段階」に留めることを目的とするという意味なのです。多大なコストが必要となる段階、日常の生活面での「介護」が不可欠となる段階、末期の段階である「大ボケ」の段階に症状が進むことを防止することを目的とするのです)に特化した介護予防事業の展開も、将来の有効な施策として考える必要があると思うのです。「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて、出来るだけ多くの患者を正常な機能レベルに回復させる為の「生活改善」の指導業務を担いつつも、「介護」が不可欠となる「大ボケ」にさせないだけで、「介護関連の総費用」の大幅な削減に寄与出来るはずなのです。そうした意味に限定された「介護予防」(発病の予防は、必要な収益を挙げることが期待出来ないので、市町村の専管事項とするのです)の為に特化した事業をコンビニが当該市町村から請け負い及び介護事業者(コンビニ)が、「二段階方式」を導入して、随時に、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定、「アルツハイマー型認知症」としての症状の確認及び症状の段階区分の判定並びに脳の使い方としての「生活改善」の改善の為の指導を実施するシステムを構築し、それを制度化する政策の実施をも検討していただきたいのです(介護事業者に対する委託の事例としては、静岡県牧之原市、新潟県十日町市の事例があります)。猶、「介護事業者」が、「二段階方式」を導入して、脳を活性化する生活体験により、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防しながら高齢者同士が助け合い、日常の共同生活をする事業を展開している事例としては、山形県米沢市の「有限会社なごみの部屋」が唯一存在するだけなのです(このケースは、収益を度外視した、社会奉仕の観点で実施されている事例)。

(4)上述の介護予防事業は、小さな地域単位で、且つ密に実施すればする程参加者の「前頭葉」を含む脳全体の機能の改善効果が期待出来るのです。「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防という業務の遂行に高度な専門職としての女性を活用する「新規の職種」が生み出され及び高齢化率が高い地方の市町村の活性化にも大きく寄与することが出来ると考えるのです。

(5) 更に付言すれば、上述の事業を展開し地方を活性化させるために必要な支援資金は、「アルツハイマー型認知症」の発病自体のの予防の効果と早期診断による回復(認知症の症状を治すこと)の成果によって、現在何等の対策が実施されない状況の中で「介護」の対象でしかない「大ボケ」レベルの段階の発病者数の大幅な減少(削減)という効果により十分に賄うことが期待できるのです。

1)現行の介護保険制度の下では、「小ボケ」や「中ボケ」の段階のお年寄りが「アルツハイマー型認知症」の発病者として介護保険の適用の対象とされるケースはなくて、介護保険制度適用の対象者は、末期段階の症状が出てきている「大ボケ」レベルのお年寄りだけなのです。しかも、「大ボケ」レベルのお年寄りは、回復は期待できないので、その対策方法は、「介護」によるしか他に方法がないのです。介護保険費用のとめどない増大支出に不安を抱いて、「家族介護」の方向に舵が切られつつありますが、「大ボケ」の段階にあるお年寄りを「家族が介護する」制度下では、介護する側の家族自身も共倒れし、介護離職と言う社会現象に代表されるように、介護する側の家族の社会生活自体が失われていくことになるのです。

米国精神医学会が策定した「DSM-4」の規定の誤りに気付かないだけでなく、それを正しいものとして信望している結果として、アセチルコリン説とか、アミロイドベータ説(現在での通説)とか、タウ蛋白説とか、或いは、脳の萎縮説とかの単なる推測に基づいただけの「仮説」が未だに幅を利かせていて、「記憶障害」が「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくる基礎に在るものと誤解していて、発病の予防が困難なものとされている上に、早期診断による回復も放置されたままで居るが為に、日常生活面での「介護」が不可欠の状態となる「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまで放置されたままで居るのです。

その結果、「老々介護」とか認々介護」とか「介護離職」(現在の累積総数で言うと、100万人を超えているのです)と言った社会現象が重大な社会問題になってきているのが我が日本国の現状であり、世界に恥ずべき状況と言うべきなのです。何故なら、『廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」は、発病自体を予防することが出来るものであるし、早期診断により回復させることも出来るもの』だからなのです。「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防し、早期診断による回復をシステム化することで家族介護の必要性は激減するはずなのです。「大ボケの段階のお年寄り」こそ、介護保険全面的に対応できる体制を構築してこそ、世界に誇れる制度と私たちは考えるのです。

2)「アルツハイマー型認知症」は、基本に脳の老化という条件を抱えている病気なので(発病の第一の要因)、何等の対策を講じないままでいると、高齢になるに従って「アルツハイマー型認知症」を発症するリスクが更に高くなっていくのです。何かを「キッカケ」にして(周りから見れば、ほんの些細な事でも、本人にとって意欲を喪失させるような出来事であれば)、廃用性の機能低下をもたらす原因となるナイナイ尽くしの単調な生活」が始まるのです(かわいがっていた猫が死んでも、そのことが「キッカケ」となるのです)。「意欲」は、何かのテーマを発想する上でも、何かの行為を行う上でも、何かの言葉を考え付き発する上でも、必要不可欠の脳機能であり、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている「前頭葉」の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能)の一角を担う機能なのです。従って、何かをキッカケ(分かり易い事例で言うと、東日本大震災の被災により家族や財産や職場を失うこと)として意欲」を喪失する状況が生じてくると、何事に対しても意欲を失ってしまい、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥ってしまい、その生活習慣が継続してしまうことになるのです

(6)更には、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現するメカニズム及び症状が重症化していくメカニズムについて無知であり、加えて、認知症の専門家とは名ばかりであり、権威だけに拠って立って発言している人達からは、「小ボケ」は「不活発病」とかの名前を冠されるだけで及び「中ボケ」は「年のせい」(老化現象)として放置されているのが、現状なのです。「小ボケ」及び「中ボケ」レベルの「お年寄り」の「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに回復させる為に及び正常なレベルにある者を正常なレベルのまま維持させる為には(早期診断による回復と発病自体の予防を実現する為には)、「二段階方式」の手技の活用による住民参加型の「地域予防活動」が必要不可欠であり、その実施品質が高く、実施地域の単位が小さく、開催頻度が密なものである程、上述した、現状天文学的な規模に達している「介護関連の総費用」の大幅な削減効果が期待できることにもなると考えるのです。

(7)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定を含む「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定と鑑別及び私たちが回復の可能性と言う視点から区分する「三段階に区分される症状」の判定並びに正常なレベルに回復させることを目的とした「脳のリハビリ」の指導という「生活改善」指導を中核の事業としつつ、「前頭葉」機能の活性化を目的とした「生活改善体験」をテーマとする「短期滞在型の体験型ツアー」事業を、特定市町村(Ex.静岡県の三島市)での「医療特区」事業として試験的に実施してみることを提案したいのです。

(8) 「二段階方式」を導入して「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を展開する市町村に対しては、 本事業の実施対象地区に住むお年寄り(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者)を対象として、「前頭葉」機能を活性化する「生活習慣」を構築する為の指針となる小冊子/万年カレンダー/脳イキイキ手帖を配布することとします(春夏秋冬の四季ごとに区分された『脳イキイキ手帖』を一冊。「アルツハイマー型認知症」の特徴及び脳を活性化させる「生活習慣」の要点などを標語的に表現し/暦年ごとに制作される『万年カレンダー』を一冊、「アルツハイマー型認知症」の発病、典型的な症状の類型に基づいた段階区分、早期の段階からの回復の為の処方箋、発病自体の予防の為の「生活習慣」の構築等について分かり易く書かれた『小冊子を一冊』、毎年度徴収される介護保険料の一部を原資として、導入市町村に対して給付し、市町村から住民に配布させることとするのです。こうした方策もまた、「二段階方式」の導入に拍車をかける有効な施策となると考えるのです。

前頭葉」が活性化する生活習慣の構築が「アルツハイマー型認知症」の発病の予防策となることを理解させることが重要なのです。左脳が主管する「仕事」とは無縁の「第二の人生」を送っているお年寄りに対して、脳イキイキ手帖、万年カレンダー及び小冊子を導入市町村が配布し、脳が活性化する「生活習慣」の構築と実践という「テーマ」を日々の生活面で学習させることが大切なのです。

&12「高齢者」の生活の活性化による「一億総活躍社会」への貢献

介護費用の心配から貯蓄に励む「高齢者」の消費行動の特徴

我が国は今や、国全体で高齢化率が27%を超える程の超高齢化社会に突入しています。65歳以上の年齢の「高齢者」が3000万人を超えるのです。厚労省の予測では、今後わが国では、認知症を患う人の数が増加の一途を辿ることになるとされています(実は、そのうちの90%以上を「アルツハイマー型認知症」が占めるのです)。そうした高齢者の心配を煽るかのように、テレビ番組が、「認知症を発病した場合、一人当たりの自費部分の負担金額を考えると、2000万円以上の金額を介護の費用として別枠で貯蓄しておくことが必要不可欠」等と具体的な数値を示して報道していたりするのです。

そうした現状での高齢者の意識は、『認知症を患って、要介護の状態になった時に備えて、日々の消費を節約してお金を貯めておく』と言うのが基本にあるのです。その結果、古くなった現住住居のリフォームはおろか、趣味や遊びや交遊などに係る消費行動も抑制し/不活発になって、ひたすら「貯蓄」に励んでいるのが現状なのです。

〇「高齢者」の意識を変えさせ、消費行動を活発にさせる有益で有効な秘策

これまで様々な「仮説」が提示され、発病の原因が不明で、発病を予防することも治すこともできないとされてきた「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であることが解明されたのです。脳を活性化する「生活習慣」の構築とその実践により、「アルツハイマー型認知症」を発病する危険は日々遠のいていくのです。趣味や遊びや交遊や運動を自分なりに楽しむ生活、そうした日々の過ごし方が、生き甲斐や喜びのある生活につながり、高齢者の「前頭葉」を含む脳全体の機能が活発に働くことになり、「前頭葉」の機能レベルを正常な機能レベルに保ったままの状態で死を迎えることになる、言い換えると、『身体が持つ限り脳も正常な機能レベルに保ち続けて、第二の人生を送り、完走することが出来る』ということなのです。趣味や遊びや人付き合いを楽しむ「生活習慣」の構築とその実践が、「アルツハイマー型認知症」の発病の危険を小さなものとし、発病して「要介護状態」に陥る日を、遠のいていかせることに直結していくのです。講演等の啓蒙活動によりこのことを我が国の隅々にまで浸透させ、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」ができるだけ小さな単位の地域で/且つ出来るだけ多い頻度で(例えば、10日に1度半日)実践される体制とシステムとが全ての市町村で整った暁には、同時に、「高齢者」による活発な「消費活動」が我が国の隅々で、高齢化率の高い地方の田舎においても、発生しているという新しい流れが生まれてきているはずなのです。お風呂が少々傷んできていても、或いは、台所が少々傷んできていても、改善は愚か修繕もしないで消費行動を出来るだけ抑制し、その分を貯蓄に回すといった考え方/行動から180度転換した生き方、 趣味や遊びや交遊を活発にする生活を楽しむために、お風呂を快適なものに改善し、更には、台所を新しい様式のものに改善して、お友達を読んで食事を一緒に楽しむといった風に「生活の在り方」を前向きに変えることが、前向きで活発な「消費活動」にも結び付いていくことになるのです。

そうした消費行動が、生き方が、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」の生活として常態化してきたとき、はじめて、「一億総活躍社会」が現実のものとなってくるのです。「第二の人生」を送っている3000万人近くもの「お年寄り」に、就労の機会を与えることは不可能事なのです。それよりは、家に籠り勝ちのお年寄りを家の外(「交流の駅舎」)に出て行かせて、趣味や遊びや人付き合いを自分なりに楽しむ生き方に変えさせ、その副次的な産物として、消費活動を活発なものにさせることにより、「第二の人生」を送っている「お年寄り」も生き生きとして暮らしている社会、それこそが、一億総活躍社会」のあるべき姿だと考えるのです。

〇高齢者の消費行動の活発化が地方の小地域を活性化させることに繋がる

(1)上述したように、『「アルツハイマー型認知症」は、予防することも治すこともできないタイプの認知症である』との認知症の専門家達が発する誤った主張に基づく情報を鵜呑みにし、信じ込んでいる為に、日本中の「第二の人生」を送っている「お年寄り」達は、「アルツハイマー型認知症」を発病し、要介護状態に陥った時に必要となる巨額の「介護費用」の負担(自己負担分の増加)を心配して、「消費活動」を意識的に抑制し、「貯蓄」に励んでいるのが実情なのです。

そうしたお年寄り達が、「検証PRJ」の結果に基づく広報を信頼して、『原因不明で治すことができないもの』と信じ込み発病を恐れてきた「アルツハイマー型認知症」が、『脳を活性化させる「生活習慣」の構築により、発病自体を予防することができるし、早期の段階で見つけて「脳のリハビリ」に励めば、治すこともできるタイプの認知症である』と確信的に考えるようになれば、その反映として、消費活動を抑制し貯蓄に励んでいる現在の不活発な行動態様から、「趣味や遊びや交遊や運動を自分なりに楽しむ生活」に時間と費用をかけ、脳を活性化させる「生活習慣」の構築と実践という、従来のお年寄りの行動パターンには見られなかった「行動態様」に大きく舵を切ることにより、「消費活動」が活発になることが期待されるのです。その対象となるお年寄りの数が3000万人なのですから、消費を抑制している現状から消費を活発にするようになることの格差の経済的な効果と規模がとても大きいのです。特に、「高齢化率」が高い地方や地域にその顕著な効果が発現することになると考えられるのです。

脳の活性化、就中、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能を活性させるには、「アルツハイマー型認知症」の発病の対象者となる「お年寄り」(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」)の生活環境上の特殊性という問題点に注意を向ける必要があるのです。「第二の人生」を送っているということは、脳の機能面から言うと、「仕事」とは無縁の生活環境に在るということなのです。言葉や計算や論理や場合分けなどのデジタルな情報を処理するのが「左脳」の役割であり、「第一の人生」での最も重要なテーマであった「仕事」を処理する機能なのです。その「仕事」を処理するというテーマとは「無縁の生活」になるのが「第二の人生」ということなのです。従って、仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活環境の中で、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させるというとき、「右脳」が主役となるテーマの実践、言い換えると、『趣味や遊びや人付き合いや居住する地域の催事の復活や町興し等』に関わりを持つことが必要不可欠のものとなるということなのです。そうしたテーマを目標として活動するには、現状の「家に籠る生活」から抜け出して、「家の外に出ていく」ことが出発点となるのです。

(2)その場合、お年寄り達が交流する場所としての平屋建ての施設(「交流の駅舎」)を自治体が保有する土地を活用して、自治体保有の施設として、そこに常設することを提案したいのです。そして、駅舎の建設用資材には、国有林の間伐材及び竹林の伐採による竹材を使用するのです。更なる施策として、国有林の間伐材の伐採作業及び放置されている竹林の伐採作業のみを対象として、且つ安全な作業部分のみを対象として、地域の予防教室に継続して参加しているお年寄りが構成員となるNPOのみを有資格者として、その伐採作業を請け負わせるような政策を制度化するのも考慮すべき一つの施策と考えるのです。但し、当該伐採作業によりNPOが稼ぎだした作業代は、「交流の駅舎」での交遊の費用(例えば、お茶代/お菓子代に充てたり、或いは、行楽地へのバス代など)に充てることをNPOの活動目的に入れさせることも制度化するのです。「交流の駅舎」の自主的運営は、「予防教室」に参加している高齢者に任せるものとし、「交流の駅舎」での交流には、誰であれ参加できることとするのです(地域内外の高齢者達は勿論のこと、壮年の人達も、年少の人達も、子供たちも交流に参加できる場にするのです)。高度経済成長に突入する以前の我が国の地方にかつて存在した交流の場、「地域の老若男女が全て一緒になって交流した場」を再現させるのです。地域に居住する「お年寄り達」を主体として、老、荘、青の頻繁な交流の場を確保することが発病を予防し、活発な消費活動にもつながり、更には、地方の再生にも、或いは、「一億総活躍社会」の実現にもつながると考えるのです。

(3)更には、そうした「前頭葉を含む脳全体を活性化させ脳を生き生きとさせる生活」の構築の拠点となる自身の住居のリフォーム(例えば、交遊の場としてのリビングの改築、食事を友人と楽しむ為の台所の改築、一日の疲れを癒す為の風呂場のリフォーム等に限定する)に対し、「予防教室」に継続して参加していることを条件として、住宅のリフォームに要した費用の一定割合に相応する金額を補助する政策を制度化するのです。そうしたテーマにも高齢者の関心が向くようになれば、関連する消費行動の活発化による経済的な規模も大きくなる上、高齢化率が高く商業活動が不活発な地方の経済の活性化の起爆剤にもなり得ると期待できるのです(発想の大転換を呼び起こすことにもなりうる)。

(4)それと時を同じくして、住民参加が亜tの「地域予防活動」を展開する上でその基盤、中核となる「高齢者」の脳の機能レベルを定期的に判定する業務が女性を核心として実施される社会が実現することにもなるのです。どんな小さな役場であっても、専門的なレベルでの「二段階方式」の手技を使いこなせる保健師さん(基本的には、女性)が居て、その保健師さんが、まるで小さな町の診療所のかかりつけ医のように、「交流の駅舎」に行けば、「二段階方式」の手技を活用して、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを何時でも判定してくれ、改善、維持又は低下の判定結果に対応した、脳の使い方としての「生活習慣」のチェックと必要に応じて「生活改善の助言と指導」をしてくれる地域社会を実現させる、それを、「一億総活躍社会」を実現する上での重要な政策及び施策の中核の一つに据えるのです。保健師さんの人数に余裕がない場合は、退職後の保健師さん(但し、保健師の資格は必要条件とはならない)を市町村【または、厚労省】が臨時雇用し(介護保険徴収額の一部を充てることもありうる)、当該業務に従事してもらえる制度化を実行すれば良いのです。

(5)「検証PRJ」実施の結果として、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病であり、脳を活性化させる生活習慣の構築と実践により、発病自体を予防することができるタイプの認知症であること並びに早期の段階を判定することにより治すことができる』というエイジングライフ研究所の主張内容が正しく、且つ、「二段階方式」の手技が有効で有益であることが実証された場合、「検証PRJ」及び「Model事業PRJ」に引き続く次のステージとなる「テーマ」、最終的には全国展開を目標とする住民参加型の「地域予防活動」を展開すること並びに対象市町村及び対象地域の拡大による活動の活性化により、「前頭葉」を含む脳全体の機能ベルの維持(正常な機能レベルのままに維持されること)により、安倍政権が重要政策として掲げる「一億総活躍社会」の象徴ともなる「高齢者」による「消費活動」の活発化と「女性が活躍する社会」が、同時に、且つ、名実ともに内容が備わった社会が実現されることになるのです。

(6)更には、従来は、増大する一方と予測されていた「アルツハイマー型認知症」を発病して要介護者となった年寄りに対する介護保険の適用により発生する巨額の介護費用やその診断に関わる巨額の医療費(診察費及び投薬費用)が年々増加していくと言う現状がそのまま推移される場合に比べて、そうした巨額の費用(介護関連の総費用)が劇的に削減されていく社会状況が、現実のものとして実現されることになると考えるのです。

(7) 上記の目標となる社会を早期に実現する上での原資としては、「前年度」の介護保険の保険料の徴収総額の0.1%相当額を翌年度の活動の支援の為の原資として活用するよう「制度化」するのです(「二段階方式」を導入して、住民参加型の「地域予防活動」を実践する導入先市町村の数が1/2を超えた時は、1%相当額とするのです)。

様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした上述の住民参加型の「地域予防活動」が活発となり、対象地域が急速に拡大していけばいく程、「アルツハイマー型認知症」の診断と投薬及び発病者の介護に支出される「医療費と介護費用とが削減される」金額の総額の方が活動を支援する為に拠出する費用の金額の総額をはるかに上回ることになるのです。最終的には、1%程度を当該活動に投入する程の政府の意気込みが欲しいのです。1%相当額を投入すれば、現状増加の一途を辿っていて留まることを知らない「介護関連の総費用」(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断、投薬及び「介護」の為の費用)の増加を抑制出来るだけではなくて、何割もの規模で大幅に削減することさえ可能となると考えているのです。発病自体を予防することの費用削減効果(診断と投薬費用の削減)、早期診断による回復(「小ボケ」及び「中ボケ」からの回復)及び介護が不可欠となる末期の段階にまで症状が進行することの抑制効果(「小ボケ」から「中ボケ」、更には、「中ボケ」から「大ボケ」の段階に入ることの先送りにより、末期の段階であり「介護」が不可欠となる「大ボケ」の段階での滞留者数の大幅な減少の効果)による費用削減効果により、毎年度天文学的な規模での費用削減効果が期待できることになるのです。発病自体を予防することを基本の政策とし、本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケ)で見つけて治すことに努め、介護が不可欠となる「大ボケ」にまで症状が進行していくお年寄りの数をも激減させるという考え方なのです。

  

&13 その他の問題点の整理

〇「二段階方式」の手技の活用の主体となるのは「保健師さん」

(1) これまで増大の一途を辿ってきていて、既に単年度ベースで15兆円を超える規模にまで膨れ上がってきている「介護関連の総費用」の総額の抑制、或いは、大幅な削減と言う不可避のテーマにとって、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」という政策は、極めて有効、有益であり、現実の政策としても達成可能なテーマとなるのです。その住民参加型の「地域予防活動」の展開に際しては、早期診断による回復及び発病の予防という「テーマ」を実現する上で必要不可欠のもの(「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化するメカニズムを解明していて、理論的にも体系化され完成されていて、実用化されていて、効果自体が実証されている「手技」)、私たちが独自に開発した手技であり、実施品質の面では様々な問題点があったとはいえ、累計では452の市町村が導入して実践した、世界で唯一の解決のための有効で有益な処方箋である「二段階方式」の「手技」を活用することが不可欠となります。

精緻な神経心理機能テストであり、「前頭葉」の機能レベルを含む脳全体の機能レベルを精緻に判定することが出来、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定と鑑別及び症状の重症化の程度、更には、廃用性の機能低下を惹き起こしてきた直接の原因である「生活歴」(脳の使い方としての「生活習慣」)の聞き取りなどを含む「二段階方式」の手技は、使用について適用される「保険点数」が極めて低いものであるが為に、医療現場での活用が期待できないのです(必要な規模での収益を稼げない)。一方では、CTやMRIやPET等の機器の使用では、極めて高額の費用が必要となり、且つ、専門の医師が診断を行う必要があるにも拘わらず、肝心の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを精緻に判定することができないのです。それらの機器を使用しただけの「診断」では、売り上げを稼ぐことには効果的であっても、肝心の診断には何等の効果もないのです。実際の医療現場では、それらの機器を使用して高額の診療費を稼いでいながらも、「脳のリハビリ」による回復が最早困難であり、「介護」が不可欠となる段階、末期の段階である「大ボケ」の段階で「アルツハイマー型認知症」を見つけて居るという有様なのです。

「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での早期の段階であり、「脳のリハビリ」により回復させることが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の診断(判定)には、全くのこと効果がないのです。従って、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」を本態とする「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を可能にする住民参加型の「地域予防活動」の展開については、その主役を、医師ではなくて、市町村の保健師さんに期待するしかないということなのです。

(2)  更には、「前頭葉」の潜在的な機能レベルの変化を精緻に判定することが出来る「二段階方式」の手技は、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無及び重症化の程度の判定並びに正常なレベルへの回復の為の「脳のリハビリ」の実践指導にも、更には、発病を予防する為の「前頭葉」が活性化する生活体験としての「予防教室」の開催及び日々の「生活習慣」の改善指導にも、その全ての面について、医師法に定める「医行為」が関与する機会が全くないので、医師ではない保健師さんが実務面、実施面及び運営面での主体となることが出来ることが大きなメリットとなるのです。加えて、医療機関が「二段階方式」の手技を使用することに熱意を示しても、「二段階方式」の手技の使用に対する保険点数が極めて低く、CTやMRI(「前頭葉」の機能レベルの判定ではなく、脳の器質の判定)或いはPET(「前頭葉」の機能レベルをある程度は判定できるが、精緻な判定は出来ない)等の機器の出番が全く必要とされない「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復を行う上で不可欠の「脳リハビリ」の指導にも(更には、薬は効かないので、投薬も不要となる)、更には、「予防教室」での「前頭葉」が活性化する生活習慣の指導にも、或いは、予防教室参加者の体験の効果を判定するにも、CTやMRIやPET等の医療機器の出番が全くないので医療機関が事業として、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を継続的に実施する上で、必要とする規模での収益を稼ぎ出すことができない』のです。

その上、「治療の効果を期待することはできないが、症状の進行を遅らせる効果がケースにより期待できる」との触れ込みで、現在使用されているさえも使用できないので、一定規模の収益を獲得できることが至上命題である「医療機関」にとっては、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防も発病した症状を治すことも、両者ともに、取り上げるべきテーマではなくなってしまうのです(エイジングライフ研究所が活動を開始したごく初期の段階で、老健施設を傘下に持つ規模が大きい50を超える数の医療機関が、「二段階方式」の導入契約を締結し、「実務研修会」にも受講者を派遣してきたのですが、その殆ど全ての機関が、『「二段階方式」の神経心理機能テストを実施するテスターを雇う人件費さえ賄えない』という、それだけの理由で、「二段階方式」の使用を止めて行ったのです)。

(3)『半年から1年ほど、ケースによっては、症状の進行を遅らせる効果が期待できる』として処方されている「薬」の効果については、肝心の因果関係の精緻な証明がなされてはおらず、症状の進行を遅らせる要因として考えるべき「脳の使い方としての日々の生活要因」という「他の重要な要素」に気づいていないだけのことなのです(私たちが集積した「脳機能データ」の解析により得られた指標である『症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因』という根拠資料から、そのことを明確に指摘することが出来るのです)。

)「アルツハイマー型認知症」の診断という業務が、医療機関にとって必要な収益を上げる形で執り行えているのは、実は、発病の予防には見向きもしないで、且つ、「脳のリハビリ」により正常なレベルに回復させることが可能である本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)にも見向きもしないで、末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけて効きもしない「」を処方するという不条理な診断がまかり通っているからなのです。その上、上述したように、回復可能な早期の段階ではなくて、介護の道しか残されていない段階、末期の段階である「大ボケ」の段階を見つけるだけの為に、売り上げを稼ぐだけのものに過ぎないCTやMRIやPETを使用していたりもするのです。私たちのやり方では、「二段階方式」の手技では、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無を直接に判定するやり方なのですが、医療現場では、他の種類の認知症や認知症を紛らわしい病気を順次排除していき、最後まで残ったものについて、「重度の記憶障害」の症状の有無と脳の後半領域(左脳と右脳)の働き具合を調べるためのMMSE(長谷川式の場合も相当多い)の実施結果から(肝心の「前頭葉」の働き具合を判定する手技を持たないので、「前頭葉」の働き具合は脇に置いたまま)、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無を判定しているだけなのです。その上、本当の意味での早期の段階については無知であるため、末期の段階という認識さえも無くて、「記憶の障害」に起因したらしき重い症状だけの確認に励んでいるという訳なのです。国立病院でも、大病院でも、こんな程度の診断がまかり通っているのです。

(4)私たちが生活する場面、言い換えると私たちが意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行しようとする世界では、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」が、左脳、右脳、運動の脳と協働し、且つそれらを統括し、支配し、コントロールしながら、テーマの実行が行われているのです。その結果、「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきた時、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常なレベルにあろうとも、脳全体としての機能レベルのアウトプットは、もはや正常なレベルのものではないのです。私たちが規定する、「アルツハイマー型認知症」の最初の段階である「小ボケ」の段階の特徴は(「小ボケ」の段階で発現する認知症の症状は)、「前頭葉」の機能障害、就中、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能について生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した症状だけなのです。「記憶障害」に起因した症状は、その欠片も確認されないのです。

「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の基盤にあるのは、「前頭葉」の三本柱の機能の加齢による機能低下に、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続していることに起因した廃用性の機能低下が加わることなのであり、「加齢」による機能低下という要因に「廃用性の機能低下」という要因が重なり、加重されることで、「両者の同時存在」と言う要因が原因となり、「前頭葉」を含む脳全体の機能が加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、「アルツハイマー型認知症」の症状(三段階に区分される症状)が発現し、重症化が進行していくことになるだけのことなのです。私達が開発した脳機能データ管理ソフトである「エイジング」は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化を判定(改善、維持、低下)するものなのですが、介護保険の適用の有無(有無と適用されている認定区分)を新たに加え、事業の有効性の判定基準とするのです。

(5)締めくくりに簡単で分かり易い事例で説明します。定年退職後に地方公務員(学校の先生や役場に勤務する人達)が早々とボケる(「アルツハイマー型認知症」を発病する)ケースが実態として多いのも、「お年寄り」が滑って転んで骨折して入院すると僅かな期間の経過でボケる(「アルツハイマー型認知症」を発病する)ことが多いのも、「アミロイドベータ」(老人斑)や「タウ蛋白」(神経原線維変化)が急激に蓄積されて、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の大量の細胞死が急増するからではないのです(単なる妄想の類)。更に付言すると、アミロイドベータの蓄積もタウ蛋白の蓄積も、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因とは無関係のことでもあるのです(発病との間の肝心の因果関係が未だに立証されてもいないにも拘らず、権威ある人達や組織が主張しているので、医学会でそれなりの発信力を保っているというだけのことなのです)。

『私たちの主張には、権威もなく、発信力にも乏しい』のですが、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、何等かの出来事や生活状況の大きな変化の発生という「キッカケ」の発生を契機として、何事に対しても「意欲」を喪失した生活状況、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続する状況下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することが「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症を発病する「真の原因」なのです。この私たちの主張に権威づけをすることが、我が国の今後にとって極めて重要なことだと主張したいのです。様々な種類が数有る認知症の内の90%以上の割合を占めていて、世界中の認知症の専門家達から『発病の原因が分からないし、症状を治せないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされてきている『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する「生活習慣病」を本態とするものであり、早期診断により回復させることが出来るし、発病自体を予防することが出来るもの』だからなのです。『一旦発病してしまうとその症状を治すことは出来ない』ものとされている理由は、「アルツハイマー型認知症」それ自体の性質によるのではなくて見つけて居る段階が遅すぎるだけということなのです。そうした誤った状況を作り出した主犯が、規定内容自体に重大な誤りが存する「DSM4」の規定ということなのです。

〇『単に歌って踊るだけの教室』では、何の意味も無いのです

個別の脳の機能レベルを判定することもなく、それら様々な機能レベルに在るお年寄りを集めて、「集団で歌を歌う、集団で体操をする、集団で昔話をする」といったやり方が、施設や市町村の教室で実施されています。どこかの大学の教授が、『が活性化する』などと言うとすぐにそれが、流行になるのです。実は、その教授自体が、意識の機能構造とか、或いは、脳が活性化することが「どの脳」のことを意味しているかを考えもせずに(知らないで)提案しているのです。何人かのお年寄りを対象に試してみて、物忘れの症状が少しばかり改善したというだけで(ある教授の場合は、14人のお年寄りを集めて実施したら、MMSEの得点が平均で14.0だったものが14.5 にまで上昇がみられて、『極めて有意な数値だった』と自慢してさえいるのです)、『脳が活性化した』などと騒いではいけないのです。

「前頭葉」を含む脳全体の機能が正常な機能レベルに在るお年寄りであれば、毎月半日集まって、持ち寄った自慢の漬物やお茶菓子を食べながら、お茶を飲んで、世間話に花を咲かせるだけでも、脳の後半領域(馬である左脳と右脳)の働き具合だけを判定する手技であるMMSEの得点は24点以上30点までのレベルの中で(脳の後半領域の機能が正常な機能範囲に在ることを示す)2点も3点も容易に動くことになるのです。動かないのは、かなひろいテスト」の成績なのです(「左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての「馬車」の御者である「前頭葉」の機能レベルは、その程度のことでは容易には改善しないのです)。

加えて、物忘れの症状が改善した場合に、それが、記銘が改善したことによるものなのか、想起が改善したことによるものなのかの差異さえも知らないで居るのです。意欲と注意の集中力の機能レベルが上昇すると、記銘の得点が上昇するのですが、想起の得点が上昇するには、意欲と注意の集中力の機能レベルの上昇に加えて注意の分配力の機能レベルが上昇することが不可欠の条件となるのです。

認知症の専門家と言いながら(騒がれていながら)、この程度のことも知らない(「脳機能データ」を有していない)ということなのです。『脳が活性化する』ということは、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界意識的に何かのテーマを発想し、実行の手順を組み立て、実行する世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳全体の司令塔、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者である「前頭葉」と言う脳機能、就中、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が、その中でも最も高度な機能である注意の分配力の機能の潜在的な機能レベルが一定範囲のレベル以上に上昇してくることが必要な条件となるのです。「前頭葉」の機能レベルの変化(改善、維持、低下)を精緻に判定できるのは、現状、世界的にみても、「かなひろいテスト」以上の「手技」は開発されてはいないのです。ある大学の教授がその道の第一人者であるとして、何時も得意げに持ち出す、「PET」と言えども、到底無理なことなのです。

いずれにしろ、特定の行為ではなくて、日々の生活の中で様々なテーマ及び形により実践される脳の使い方としての具体的な「生活習慣」の継続的な実践の結果として、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能の潜在的な機能レベルがどのように変化したのか(改善、維持、低下)を個々人について精緻に判定することにより、個々人の脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導に直結させるものでなければ、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による「回復」にも発病の「予防」にも繋がらない』ということが重要なのです。その意味で、『「単に歌って踊るだけ」では、生活習慣の改善にも、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復にも発病の予防にも繋がらない』ということを指摘しておきたいのです。

〇 未来永劫有り得ない事である「薬」の開発に関わるマスコミの報道の姿勢と問題点

最後に、もう一つ重要な「問題」を確認して筆をおくことにします。既にこの建白書の中での重要なテーマとして取り上げ問題提起しては有るのですが、保健師さんが主導し、地域のボランティアやボランティア組織が協働する形で推進していくことになる住民参加型の「地域予防活動」を展開し促進させていく上で、極めて大きな障害を生み出すものが、「薬の開発」に関わるマスコミの報道なのです。

すなわち、『発病を予防したり、症状の進行を抑制したり、或いは、症状を治す効能を有する「薬の開発」が、あたかも可能であるかのごとき期待を国民に抱かせてしまう危険がある』予防薬/治療薬の開発の可能性に関わる、研究機関や製薬会社の様々な発表とそれに対するマスコミの報道姿勢(受け売り報道)の問題のことなのです。「薬」の開発の報道が流れる度に保健師さんの自信が揺らぐのです。

様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(発病の第一の要件、何かを「キッカケ」として何事に対しても「意欲」を喪失してしまい、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続される(発病の第二の要件)ことが発病の原因、二つの要件が同時に充足されることによる相乗効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接の原因で発病するもの、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態であるが故に、発病を予防したり、症状の進行を抑制したり、症状を治すことが出来る薬が、開発されることは未来永劫有り得ない事なのです。製薬会社が株価を気にして発表する薬の臨床試験の楽観的な見通しの発表をそのまま受けて、薬の開発が真近いかのごとき報道が多すぎるのです。

そうした視点及び意味からも、上述した「検証PRJ」及び「モデル事業PRJ」の早期実施が重要であることを強調しておきたいのです。  

注)本著作物「Bー96」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

 脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

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東日本大震災の被災地での高齢者の発病の実態調査を(B-95)

2017-12-01 | アルツハイマー型認知症発病の真の原因

&1 私たち(エイジングライフ研究所)の主張の概要

〇 「アルツハイマー型認知症」を発病する対象が60歳を超える年齢の高齢者に限られる理由としての「正常老化の曲線」の存在

世界中の専門家達から今なお原因不明の病気とされている「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズムを解明する上で、極めて重要な要素、それは、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている機能である「前頭葉」の三本柱の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能のことを、私たちがその特徴と重要性に鑑みて命名したもの)には、『20代半ばを過ぎると、年をとるにつれて100歳に向かって、緩やかではあるが徐々に働きが衰えていく』という特徴を有する老化曲線、言い換えると「正常老化の曲線」(これまた、私たち独自の命名)とも呼ぶべき加齢と共に機能が緩やかに低下していく特徴的な曲線が存在することなのです。それなりに「前頭葉」の出番がある「生活習慣」を維持していても、加齢とともに機能が緩やかにではあるが直線的に衰えて行くという性質があるのです。「左脳」の働きが核となる「仕事」とは無縁の日々となる「第二の人生」が始まったばかりの65歳頃には、「前頭葉」の「三本柱」の機能レベルが、最も高い18歳から20代の半ば過ぎ頃のほぼ半分くらいにまで衰えてきていることが注目すべき要点(ポイント)なのです。加齢に伴う脳の老化と言う問題が存在していることを示しているのです。

 私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ精緻な「アルツハイマー型認知症」の症例群とその基礎データとしての「脳機能データ」の解析により、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者としての役割を担っている「前頭葉」を含む脳の機能の加齢による老化という要因を発見し、且つこの要因に着目し、『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』と言う条件を「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一の要件」として私たちは規定しているのです。私たちが集積してきたデータによる予測では、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの年齢別の割合は、「第二の人生」が始まる60歳代では12%となり、70歳代では30%、80歳代では二人に一人となる50%、90歳代では75%を数えていて、加齢の極まりである100歳代では97%にもなるのです。但し、この数値は、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の全てを含む数値であって、医療現場が発病と診断している及び厚労省が発病者数として発表しているのは、「アルツハイマー型認知症」の末期の段階である「大ボケ」の段階の人達だけであることに注意していただきたいのです。厚労省が推定値として発表している我が国全体で500万人と言う数値には、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りは(認知症の専門家達が見落としていて)含まれていないのです。

 &2 老化のカーブの傾き具合を左右する要素は、脳の使い方としての生活習慣

 (1)自分なりの追求すべき特定のテーマが有り、生き甲斐達成すべき目標があり、趣味や遊びや交遊や運動を楽しむ生活の機会が多くあり、地域興し等の活動にも興味があるお年寄り、日々の生活の中で、たくさんの量と質のよい情報が「前頭葉」に送られてきて処理されているような「生活習慣」が日々継続されているお年寄りは、老化の曲線は緩やかなものとなり、身体が持つ限り脳も保てる、所謂「かくしゃく老人」への道が開けてくるのです(「かくしゃく老人」である場合の特徴として言えることは、脳の使い方としての「生活習慣」が、早々とボケていく「お年寄り」のそれとは、対極の内容の「生活習慣」を送っているということなのです。両者の間には、世の中で言われているような「食生活としての生活習慣」でなく、「脳の使い方としての生活習慣」の顕著な相違が存在するのです)。「アルツハイマー型認知症」は、老年性アルツハイマー病とも別称されているように、発病する対象者は60歳を超える年齢の高齢者だけであり、60歳代よりは70歳代の方が、70歳代よりは80歳代の方が、80歳代よりは90歳代の方が、発病率が高くなっていくのです。「発病の原因」そのものが、発病の『第一の要件』である加齢と言う要素に起因した機能低下正常な老化)及び加重要因であり発病の『第二の要件』である脳の使い方としての単調な「生活習慣」の継続という要素に起因した廃用性の異常な機能低下(異常な老化)であるが故に、年齢が上がれば上がるほど、発病する割合が高くなっていくという特徴が、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の特徴なのです。

 (2)上述した年齢別の発病率からも明らかなように、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であれば(私たちが規定する発病の「第一の要件」の充足)、誰もが「アルツハイマー型認知症」を発病する訳ではないのです(即ち、加齢の延長線上に発病が有る訳ではないのです)

そこには、もう一つ別の明確な条件が存在する(第一要因に対する加重要因のです。これこそ、発病の「第二の要件」として私たち「二段階方式」が規定する条件、脳の使い方としての単調な「生活習慣」の継続(自分なりに追求する特定のテーマがなく、生き甲斐無く、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣)という要因の存在なのです(但し、ここで言う「生活習慣」は、脳の使い方生き方の意味であり、「食生活」や糖尿病の発病とは無関係でであることに注意)。

私たちが規定する発病の「第二の要件」とは、脳の使い方としての生活習慣、即ち、自分なりに追求する特定の「テーマ」がなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が、継続されていることなのです。ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていて、量も少なく、質も劣る情報しか脳に送られてこない(左脳、右脳、運動の脳を介して、最終的には「前頭葉」に送られてくる種々の情報)「生活習慣」が継続されている高齢者は、発病の「第一の要件」(加齢に伴い生じてくる正常な老化による機能低下)と「第二の要件」(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下)とが同時に充足される相剰効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能廃用性加速度的異常な機能低下の曲線を描き、急速に低空飛行の状態に入っていくことになるのです(「二段階方式」の手技の活用により集積した14689例にも及ぶ「脳機能データ」が示す「加速度的な老化の曲線」のデータが、実証データなのです)。『その行きつく先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っている』ということなのです。

アルツハイマー型認知症」を発病するには、上述した「第一の要件」(老化による正常な機能低下)と「第二の要件」(廃用性の異常な機能低下)とが同時に充足されること必要不可欠の条件となると言いました。どちらか一方の要件を満たすだけでは、「アルツハイマー型認知症」を発病しないということなのです。その意味で、NHKが一大キャンペーンを張った報道(『働き盛りの50歳代で、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている』)の内容は、根本的な誤りを犯していると言うしかないのです。番組にもしばしば登場した人達(30歳代から50歳代までの年齢の人達)の全ての人達が、『「アルツハイマー型認知症」を発病していたのでは無くて、全く異なる性質の病気である「側頭葉性健忘症」を発病している人達なのです。誤診に基づいた、「誤った内容の報道」だということなのです。「アルツハイマー型認知症」と「側頭葉性健忘症」とを区分ける「二つの重要な相違点」が存在するということを知らないのです。一つは発病する「年齢」と言う条件なのです。「アルツハイマー型認知症」の場合は、60歳を超える年齢の高齢者が発病の対象となり、年齢が高齢になるほど発病率が高くなっていくのに対して、「側頭葉性健忘症」の場合は、50歳代以下の若い年齢層が発病の対象となるのです。もう一つの条件は、「前頭葉」の機能レベルが根本的に異なるという条件なのです。「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」の機能から真っ先に異常なレベルに衰えて行くものでり、末期の段階にまで症状が進行して行った結果としての『重度の物忘れの症状』が発現してくるのに対して、「側頭葉性健忘症」の場合は、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに在るのが特徴なのです。『「側頭葉性健忘症」の場合は、「重度の記銘力障害に起因した」「重度の記憶力障害」の症状が春減するものであり、「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定しさえすれば、両者は容易に鑑別できるものなのです。前頭葉の機能レベルを判定することなく(精緻に判定できる手技を持たないので)外観的な重度の記憶障害の症状だけから短絡的に「アルツハイマー型認知症」の症状だと決めつけ発病者の年齢が若いことから、架空の病気「若年性アルツハイマー型認知症」だと誤診しているだけのものなのです。その誤診をそのまま受け売りして、そのまま報道したと考えられるのです。

〇「アルツハイマー型認知症」は、老化・廃用型、且つ、前頭葉機能障害型ともいうべき「廃用症候群」に属する『生活習慣病』なのです。

「アルツハイマー型認知症」の本態を特徴的に捉えて説明すると、『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、老化廃用型、且つ前頭葉の機能障害型とも言うべき廃用症候群に属する「生活習慣病」である』ということなのです。「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(発病の「第一の要件」)の「前頭葉」の機能について進行してきている条件、全ての「高齢者」の「前頭葉」に内在する性質としての、「加齢」に伴って進行してくる「正常老化の性質」に起因した機能低下という要因(老化)が発病の「第一の要件」であり、そのことに加えて、「キッカケ」を契機として開始されたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「前頭葉」を含む脳全体の廃用性異常な機能低下の進行(廃用)が発病の「第二の要件」であり、発病の第一の要件と発病の第二の要件とが同時に充足されている生活状態の下で、その相剰効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性加速度的異常な機能低下を進行させていくその先にアルツハイマー型認知症」の発病及び症状の進行が待っているということなのです。

発病及び症状進行を惹起する直接的な要因は、アミロイドベータの蓄積(老人斑の沈着)とも、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)とも無関係のものであり、且つ、様々な程度及び態様の下で発現してくる「アルツハイマー型認知症」の諸症状は、「記憶の障害」に起因して発現してくる訳ではないのです。

 その意味で、「DSM-Ⅳ」の規定内容も、アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説及び脳の萎縮説等の全ての「仮説」の主張内容も、科学的な根拠も無く、客観的に検証可能な方法により実証されているものでもなく、言い換えると、単なる推測の類に過ぎないのです。

今猶有力な学説の地位に在る「アミロイドベータ説」を含む様々な「仮説」が主張の根拠(基礎)にしているのは、「アルツハイマー型認知症」を発病して/更にその上に、失語や失認や失行(紛い)の症状と言った極めて重度の症状(30点が満点のMMSEの得点が、一桁になるまでに、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきた末の症状であることにさえも気づかないで居て)が確認されてから何年間も生きたお年寄りの死後の脳の解剖所見から類推しただけの物であったり、或いは、「前頭葉」という脳機能が備わっていない(注意の分配力の機能も備わっていない)「マウス」(「アルツハイマーマウス」を含む)が檻の中で餌を探してうろつきまわる行動から憶測しただけの物であったりする程度のものなのです。主張の内容自体は、科学的でも、客観的なデータに基づいたものでもないのです。

&3 「アルツハイマー型認知症」の症状は、「前頭葉」の機能レベルを基盤としている
(1)「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」(脳の使い方としての「生活習慣」)を継続させていると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、その行き着く先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っていると言いました。そこに言う廃用性の機能低下の場合は、「前頭葉」の機能(就中、「前頭葉」の三本柱の機能)が最初に衰えを開始し進行していき、次いで、左脳、右脳、運動の脳の順に衰えが開始され、進行していくのです。廃用性の機能低下が原因で、「前頭葉」の三本柱の機能が衰えていくとき、注意の分配力、注意の集中力、意欲の機能の順に早くに衰えていく、即ち、機能がより高度で複雑なものから、より低いものへと順番に衰えていくのが「アルツハイマー型認知症」の特徴なのです。

(2)脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルに衰えてきたその時から(左脳も右脳も運動の脳も、その全てが未だ正常な機能レベルに在ることに注意すること)、「前頭葉」を含む脳全体としての機能レベルのアウトプットとしての症状が、「アルツハイマー型認知症」発病の症状として発現してくるのです。

以下に要点を概説するように、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」では、「前頭葉」が「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」により構成される三頭立ての馬車の「御者」の役割を担っているのです。「前頭葉」の機能レベルこそが脳全体としての機能レベルの核心なのであり、「アルツハイマー型認知症」の症状自体も、『「前頭葉」の機能レベルを核心とした脳全体の機能レベルを直接に反映したものとなる』のであって、「DSM-Ⅳ」の第一の要件として挙げられている条件並びに「仮説」が立脚している条件である『「記憶の障害」に起因した症状』ではないのです。

(3)私たち人間だけに特有な世界である「意識的(目的的)な世界」では、全ての思考、行為、行動や言動が、或いは、感情や表情の表出が、必ず「前頭葉」の機能を介してアウトプットしてくる機構になっているのです(「前頭葉」が、脳全体の司令塔の役割を担いつつ、「意識的(目的的)な世界」を構築し、統括し、支配し、コントロールしている=三頭立ての馬車の御者が「前頭葉」)。もう少し詳しく説明すると、私達の「意識的な世界」では、「前頭葉」が、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳と協働し、且つそれらを統括し、支配し、コントロールしながら、状況の理解と判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想、比較と選択、選択した「テーマ」についての実行すべき内容の企画や計画、実行結果に対する考察、洞察、推理やシミュ・レーション、シミュ・レーションに基づいた実行内容の修正、実行手順の組み立て、実行の程度及び態様の考察と選択、更には、実行の決断、決断に基づく脳の各部への実行の指令等を行っているのです(Executive Function)。

異なる複数の意識が並存し、異なる複数のテーマの同時並行処理が必要な状況下で、『注意の分配力』が、「評価の物差し=意識の首座=自我)」による評価、注意、関心、観方に基づいて、「実行機能」を行使して、先行するメタ認知及び随伴し連動する実体験認知しているのが、意識が覚醒された(覚醒の度合いは様々に異なる)世界(意識的で、目的的な世界)なのです。

こうした過程での個別認知機能の機能の発揮度を左右し/下支えしているのが「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能であり、就中、「注意の分配力」の機能の働きが極めて重要なものとなっているのです。この「注意の分配力」の機能が殆ど働かなくなる大ボケ」の後期になると、『挨拶程度の日常会話さえ困難となり、夜中に騒いだり、徘徊したり、ズボンを頭から被ったりするようになる』のです。

(4)上述したメカニズムの下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、「キッカケ」を契機として開始されたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続の下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルに衰えてきたことに起因して(リンクして)、それを直接反映したアウトプットとしての症状、「アルツハイマー型認知症」の「段階的な症状」が発現してくることになるのです。そして、脳の機能が「小ボケ」の段階では、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに在るその総体としての脳機能レベルのアウトプットそれ自体が「小ボケ」の症状として発現するのです。脳の機能が「中ボケ」の段階では、「小ボケ」の段階よりも更に加速度的に機能が低下してきた「前頭葉」の機能に加えて、「左脳」及び「右脳」の機能も異常なレベルに衰えてきて、その総体としての脳機能レベルのアウトプットそれ自体が「中ボケ」の症状として発現するのです。末期の段階である「大ボケ」の段階では、「中ボケ」の段階よりも更に加速度的に機能が低下してきた「前頭葉」の機能に加えて、「左脳」及び「右脳」の機能も「中ボケ」の段階よりも更に異常なレベルにあって、更には「運動の脳」の機能も異常なレベルに衰えてきて、その総体としての脳機能レベルのアウトプットそれ自体が「大ボケ」の段階の症状として発現するのです。認知症の専門家達は、小ボケ及び中ボケの段階の症状が存在していることを知らないで、見落としているのです。

(5)「脳のリハビリ」により回復させることが可能である(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことが可能である)本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う小ボケ及び中ボケの段階)の症状は、「アルツハイマー型認知症」としての症状であることが気付かれないで居て(見落とされている)、「アルツハイマー型認知症」の発病としての認知症の症状であることが見落とされているのです。その内の一部の症状が、MCI(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)とか言う極めて杜撰で粗雑な概念であり、基準である考え方の下に、「アルツハイマー型認知症」を発病するリスクが高い状態(発病の前駆的状態)と説明されているのです。

これらの場合に注意すべきことは、「アルツハイマー型認知症」の症状は、① ①「器質的な病変」が発病の原因となっているのではなくて及び②「記憶の障害」に起因して症状が発現してくるものでもなくて、③ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が発病の直接の原因だと私たち「二段階方式」は主張しているのです。そうであるが故に、極めて微量のアミロイドベータの蓄積、或いは、タウ蛋白の蓄積を、どれ程早い段階で検出しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発現を検知することにはならない、「早期発見」には繋がらないのです。

&4 廃用性の機能低下が原因であるからこそ、本当の意味での早期の段階で見つければ、回復させる(治す)ことが可能なのです

(1)発病の最初の段階となるのが、「軽度認知症」(小ボケ)の段階で、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階があって、最後に、「重度認知症」(大ボケ)の段階があるのです(小ボケに始まり、中ボケの段階を必ず経由して、大ボケの段階に至るという経路が「アルツハイマー型認知症」に特有な症状重症化の過程の特徴なのです)。 医療現場では、誤りだらけの内容が規定されていることにも気づかないで居て、あの「DSM-Ⅳ」の規定の基準に依拠して診断が行われているのです。第二の要件で確認が要求されている失語や失認や失行(紛い)の症状が確認される高齢者とは、末期の段階である「大ボケ」の段階の枠の中でも更に後期にならないと発現が確認されない極めて重度の症状が発現している高齢者なのです。

(2)医療現場では早期診断と銘打った診察が横行しているのですが、それは、「脳のリハビリ」により正常なレベルに「前頭葉」を含む脳全体の機能を回復させることが出来る(認知症の症状を治すことが出来る)本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)ではなくて、「失語や失認や失行(紛い)の症状」の発現が未だ確認されない段階とはいえ、あくまで、末期の段階であり、「脳のリハビリ」により回復させることが困難となる「大ボケ」の段階で見つけて居るにすぎないのです。『早期診断とは名ばかり』なのです。末期の段階であり、回復させることが困難となる「大ボケ」の段階で見つけることに何の意味があるのかと問いたいのです。その上、効きもしない「薬」を処方してもいるのです(『症状を治す効能は有しないが、ケースにより、半年から1年程症状の進行が遅くなることが有るかも知れない』等と、製薬会社の受け売りのままに処方しているのです。医師が気にするのは、副作用の有無とその程度だけなのです。

(3)「脳のリハビリ」により正常なレベルに回復させること(厳密にいうと、前段階の中ボケの段階にさえも)が困難となるという意味での末期の段階である「大ボケ」の段階は、症状の重さの幅が大河の川幅のように極めて広いのです。「大ボケ」の枠組みの中で、何等かの他の病気(老衰を含む)が原因で死を迎えることになるその時まで、症状の更なる重症化が進行していくことになるのです(「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」なのであり、「アルツハイマー型認知症」が直接の原因で死亡するということは起こり得ないことなのです。「アルツハイマー型認知症」が直接の原因で死亡したとの診断は、診断した医師自身が、『「アルツハイマー型認知症」の本態について無知』と言うだけのこと)。

(4)上述した意味、回復させることは困難であり、「大ボケ」の枠の中で更なる重症化が進行していくだけという意味からも、「大ボケ」の段階の症状の発現が確認されている高齢者の「家族介護」は、介護する家族側に精神的、肉体的、経済的な負担を強いるだけでなく、介護する側の社会生活自体を奪うものであり、「老老介護や認認介護や介護離職」を生むこととなり、我が国の採るべき政策としては、絶対に避けるべきものであると言うことを強調しておきたいのです。住民参加型の「地域予防活動」を全国展開し、「介護関連総費用」の増加に歯止めをかけ、更には、絶対額自体を大幅に減少させ、何等かの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまった「高齢者」の介護にこそ、「介護保険」を全面的に適用すべきものと考えるのです。介護保険制度導入の本旨は、「家族による介護」の負担を軽減することにあったはずなのです。

  

&5 アルツハイマー型認知症の発病原因に関する「仮説」に、屋上屋を架すべきでない

様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」については、世界中の認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師)から、発病の原因(メカニズム、機序)が全く分からないし、症状を治すことも/症状の進行を抑制することも/進行を止めることも出来ないし、発病自体を予防する方法も皆目見当がつかないとされてきているのです。その一方で、発病の原因(メカニズム、機序)に関しては、様々な「仮説」が主張されてきているのです。「仮説」とされているその意味は、それぞれの仮説が発病の原因(メカニズム、機序)として主張しているその内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間に存在するべき「因果関係」の立証が、未だに為されていないということを意味するのです。その結果として、それらの「仮説」の存在自体が、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ない』タイプの認知症であるとする誤ったメッセージを発信し続けている源となっているのです(あの世界的な権威が有るだけで内容が重大な誤りの規定である「DSM-Ⅳ」の規定と同じく、これまた、諸悪の根源と言うしかないのです)それらの仮説」の提示者には「発病との間の因果関係の存在」を実証すべき重大な社会的責任があると思うのです。

注1)「アルツハイマー型認知症」の発病の予防や治療に対して活用できる可能性が有るとするこの発表の内容もまた、単なる「仮説」に過ぎないことに注意する必要があるのです。この内容を言い換えると、『この薬の服用により、アミロイドベータの蓄積が阻害され/或いは蓄積したアミロイドベータが脳内で解消され/或いは脳の外に排出されたからと言って、そのこと自体が、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防/或いは症状の治療に役立つ(効能が確認される)ことに直結することを意味している訳のものではない』のです。

何故なら、この新たな「仮説」自体が、『「アルツハイマー型認知症」の発病は、アミロイドベータの蓄積が直接の原因である』との前提に立脚した主張に過ぎないのです。従来唱えられてきて未だに仮説でしかない状態に在る「アミロイドベータ説」の主張内容が正しいものとの前提に立脚した新たな「仮説」に過ぎないということが、実は、極めて重要な問題を含んでいるということなのです。アミロイドベータの蓄積と「アルツハイマー型認知症」の発病(或いは、症状の重症化の進行)との間の因果関係が未だに立証されてはいないという重大な未解決の問題が存在しているからなのです。問題点を単刀直入に、或いは分かり易い言葉で表現すれば、諺に言いう、『屋上屋を架す』ということに過ぎないのです。そもそも「アミロイドベータ説」が主張され始めてから数十年が経過しているというのに未だに因果関係が立証されていない「仮説」のままで居る真の理由はというと、『仮説の内容自体が誤りである』からなのです。それ故に、時間がどれだけ経過しようとも、或いはどれだけ有能な人材を投入しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在を立証できないで居るということなのです。その主張内容が重大な誤りであることを、私たちが「二段階方式」の手技を活用して、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状として集積した14689例に上る「アルツハイマー型認知症」の症例に関わる精緻な「脳機能データ」の解析結果を基礎として、反論してみることにしましょう。

注2) アミロイドベータ説は、その主張内容の概要を此処に示すと、『「アミロイドベータ」という蛋白質が何等かの機序で脳内の神経細胞に大量に蓄積することにより「老人斑」が生成され、沈着した「老人斑」の持つ毒性が、脳内で情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量の細胞死を惹き起こすことにより、様々な情報の連絡の不具合が起きてくることが原因で「記憶の障害」が惹起されることとなり、その「記憶の障害」に直接起因した「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現してくる』と主張している「仮説」なのです。このことを言い換えると、この考え方は、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定と同じ考え方、発病と診断する為の第一の要件として確認を要求している「記憶の障害」(或いは、「記憶障害」に起因した機序)が、第二の要件で確認を要求している「失語、失認又は失行」(紛い)の症状が発現する直接の原因であるとする考え方と同一のものに過ぎないのです。

注3 そもそも「記憶」は、記銘して、保持され、そして想起されるという行程を辿るものなのです。私たちが集積した脳機能データの解析結果に基づいて説明すると、『記憶の対象となった情報についての「記銘度」が高いものであればある程、よく保持され、よく想起されるものなのです。その「記銘度」を決定づけ/左右する要素はと言うと、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の関わり方次第ということなのです。意欲及び注意の集中力の機能が高度に発揮されていて、逆に、注意の分配力の機能の働きが抑制された状態に在る程、「記銘度」が高くなるのです。意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が高度に発揮されている状態下では、且つ、三者の中で最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が高度に発揮された状態に在る程、よく「想起される」ことになるのです。14689例もの「かなひろいテスト」の解析結果が実証しているのです。加えて問題を提示し指摘すると、3点が満点の「記銘」は、30点が満点のMMSEの総得点が4点以下になって初めて0点となる事例が最も多くなるのに対し、3点が満点の「想起」は、MMSEの総得点が26点になった段階で既に0点となる事例が最も多くなるのです。上述したように、「想起」は、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている「前頭葉」の三本柱の機能の内で最も高度な機能である注意の分配力の機能が高度に発揮されることを要する機能であることが、『「記銘」と「想起」の困難度の差異となって現われて来る』ことを意味しているのです。このデータ解析の意味するところは、『「アルツハイマー型認知症」の症状が発現して来ている人達の「脳機能データ」を基礎として「記憶の障害」が確認されるメカニズムを子細に検討してみた結果として、そこで確認される「記憶の障害」は、アミロイドベータの蓄積とか老人斑の生成とか、老人斑の持つ毒性とか、老人斑の持つ毒性が神経細胞の大量死を招いているとか、老人斑の蓄積により神経細胞が大量死しているとか、神経細胞の大量死が記憶の障害をもたらしているとか、そうした原因で惹起された記憶の障害に起因して「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してきているとか言った、アミロイドベータ説が主張している様々な要因が全て単なる憶測に過ぎないことを示しているのです』。

加えて、重要な問題点を指摘すると、私たちの区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状の発現が確認される高齢者であれば、『「脳のリハビリ」により「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを、正常な機能レベルにまで改善させることが出来る、言い換えると、「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことが出来る』という、厳然たる事実が存在しているということなのです。『「アミロイドベータ」の蓄積により「老人斑」が形成されて、情報を連絡する役割を担っている神経細胞に老人斑が沈着し、絡みつくことによって、神経細胞の大量死という器質的な病変が惹き起こされてきているのだとしたら、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状が発現していたお年寄り達の脳に起きた現象、「脳のリハビリ」により症状が改善し治るという現象(事実)をどのように説明することが出来るのでしょうか。「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている機能であり、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付ける意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能は、最も高度な機能から順番に、注意の分配力の機能、注意の集中力の機能、意欲の機能の順番に、廃用性の機能低下により機能が衰えて行くのです(アミロイドベータの蓄積とか老人斑の沈着とか、更には、神経細胞の大量の細胞死とかとは無関係に起きてくるものなのです)。「二段階方式」の手技を活用して集積された14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」の発病者の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル、更には、「前頭葉」の三本柱の機能に関わる精緻な「脳機能データ」の解析結果は、『三段階に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の様々なレベルの症状の発現と「記憶の障害」とは無関係である』ことを示しているのです。言い換えると、『「アルツハイマー型認知症」の三段階に区分される様々な症状は、「前頭葉」の機能障害{ cognitive disturbance in executive functioning }、就中、「前頭葉」の三本柱の機能障害を基底にして/に起因して発現してくるものである』ということを示しているのです。

注4) 「二段階方式」の手技を活用して、判定し集積した14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」の発病と判定された典型的な症状のうち、私たちの言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階で確認される典型的で、且つ、「小ボケ」の段階に特有な症状を8例、既にこの建白書中で開示しました。そこに見られる様々な症状は、「キッカケ」を契機として開始され、生活習慣化して継続された脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因して惹き起こされた廃用性の機能低下がもたらした「前頭葉」の機能障害に起因した症状だけであって、「記憶の障害」に起因した症状はその欠片さえも確認されないのです。更に付言すると、「末期の段階」の症状であり、私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階で発現してくる典型的で、且つ、「大ボケ」の段階に特有な症状であり、例示した症状の内で、例えば、『服を正しく着られず、ズボンを頭から被ったり、上着に足を通したりする』とか、『同居している家族の顔も名前も分からなくて、配偶者を娘と間違えたりする』とか、『自宅に居ても落ち着かず、外に出ていきたがる』等の症状は、「記憶の障害」が基底にある訳ではなくて、「注意の分配力」の機能が殆ど働かないという「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを直接に、且つ、そのままに反映した症状に過ぎないのです。それらの症状を「記憶の障害」に起因した症状だとする主張は、単に外観から眺めて推測した主観に基づくだけのもので、客観性に欠けるというしか無いのです。

注5) 「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、機能が衰えていく厳格な順番があるということを既に提示しました。そして、MMSEで判定している脳の後半領域の機能、「左脳」及び「右脳」の機能についても、衰えて行く厳密な順番が有り、「MMSE下位項目の項目困難度の指標」と名付けているこの指標は、「アルツハイマー型認知症」であるか否かの判定に際して、極めて重要で、且つ、客観的な指標としての役割を担ってくれるのです。その厳密な順番とは、『想起、注意と計算、三段階口頭命令、時の見当識、所の見当識、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名』と言う項目の順番に極めて厳密に衰えて行くのです(出来なくなっていくのです)。更に下位項目の一つである「時の見当識」について示すと、日、年、月、季節、昼夜の順番に、厳格にこの順番に出来なくなっていく(機能が衰えて行く)のです。「MMSE下位項目の項目困難度」と命名するこのデータは、14689例もの「アルツハイマー型認知症」を発病していると判定されたお年寄り達の脳機能データであり、然も、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の全てを含んだデータでもあるのです。厳格な事実として存在するこの特徴を、「アミロイドベータ説」を主張する人達は、どのように説明することが出来るのでしょうか。

『アミロイドベータが蓄積して老人斑が生成され、その「老人斑」の持つ毒性が情報を連絡する役割を担っている「神経細胞」の大量の細胞死を惹き起こさせるに際して、対象となる特定の脳の機能(様々な機能部位が相互に連絡され、統括されながら複雑に構築されている所定の機能を発揮する機能部位の合目的的ともいうべき働きの発揮により構築され、創出される機能)を正確にピンポイントで直撃し、私たちが集積し解析して確認している上述の機能の順に(言い換えると、より高度で複雑な機能から/順次、其れより機能が低いものへと言う順番に/極めて厳格に)、その働きを奪っていくことが有り得る』等と、憶測に基づいた強弁を張るのでしょうか。

 

&6 警鐘(東日本大震災の被災地での高齢者の発病の早急な実態調査の実施を)

マウス等の動物実験によるメカニズムの解明や、臨床経験は、人の疾患原因についての仮説の構築に役立つものであり、重要な手法であることを否定するつもりは有りませんが、それ自体は、人の疾患原因の直接的な証拠となるものではないことを軽視すべきではないと考えるのです。「アルツハイマー型認知症」は、私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行しようとする世界で、社会生活面や家庭生活面やセルフケアの面で重大な支障が起きてくる病気だからです。その意識的な世界を構築し統括し支配しコントロールしているのが「前頭葉」という脳機能であり、「前頭葉」の機能障害を基底(核心)として「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現してくるものなのです。私達のような小さな研究機関でさえ、「二段階方式」という神経心理機能テストの開発と活用により、14689例に上る精緻な「脳機能データ」の集積とその解析、更には、450を超える市町村で実施してきた住民参加型の「地域予防活動」の展開という方法により疫学的に実証してきてもいるのです

私達には権威もないし、発信力にも乏しいのですが、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病、脳の使い方としての「生活習慣」に基づいて「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことに直接起因して、且つ、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを反映した「認知症の症状」が発現してくるものであり、建白書中の&7で詳述したように、「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の構築とその実践により「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防することが出来る事並びに「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の工夫とその実践)という方法により「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常な機能レベルに回復させることが出来る(「アルツハイマ-型認知症」の症状を治すことが出来る)こと、加えて「脳のリハビリ」による回復の可能性の有無及びその程度により、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の「三段階」の症状に区分される』と主張しているのです。更には、北海道から九州までの広域に亘る452の市町村で、私たちが独自に開発した精緻な神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を活用した活動として並びに「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の展開により、私達の上記の考え方及びその主張内容が正しいことを実証してきてもいるのです。

1) 私たちが電話での状況の聞き取りを行った結果によると、東日本大震災の被災地の市町村では、道路や港湾などのインフラや建物や住居といった、ハードの復興に人的な資源も取り込まれてしまっている状況に在り、役場の人手自体が不足している状況に在るのです。そのため、被災以前には、「二段階方式」を導入して「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を展開していた市町村のほぼ全数が、『有償の期間が満了したことにより、使用料は、無償』の時期に在りながらも、活動が休止された状態に在るのです。私たちに十分な発信力(権威)が有りさえすれば、震災後に保健師さんの人手とボランティアの人手の両者が足りない状況に在ろうとも、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化していく状況に対し、手をこまねいて傍観するような状況は生まれてこなかったはずと考えるのです。『権威ある機関が闇夜に鉄砲を打つかのような研究方法と憶測だらけで人間の意識構造に無関心でマウスばかりを追い掛け回した結果としての的外れの内容の仮説を流し続けている』ことにも重大な悪影響を受けているのです。

その中の何人かの保健師さんからの情報によれば、大震災の被災後「大ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄り達(末期の段階であり、「脳のリハビリ」により認知症の症状を治すことが最早困難なレベルにあるお年寄り達)の数が大幅に増えてきていて、大ボケの段階に在るお年寄りへの対応だけで手いっぱいの状況にあるという現実の状況下では、早期診断による回復にも/更には、発病自体の予防を目的とした活動である予防教室の運営にも手が回らないとのことなのです。「大ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄り達の数が大幅に増えてきているということは、裏返して言うと、重度の記憶障害の症状を判断の目安としつつ、末期の段階の症状の確認を「アルツハイマー型認知症」の発病と診断する医療現場の医師からは見落とされたままで居る本当の意味での早期の段階のお年寄り(「脳のリハビリ」により症状を改善させ/症状を治すことが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄り)の為の「脳のリハビリ」の指導にも、発病自体を予防する上での効果が確認されている住民参加型の「地域予防活動」としての予防教室の運営にも手が回らない状態で居て、放置されたままになっているということなのです。

2)新聞報道によると、東日本大震災の被災者の大多数は、今なお、経済的に極めて苦しい状況に置かれているようなのです。そうした状況下にありながら、その上に、末期の段階であり、「脳のリハビリ」により回復させることが最早困難となっている脳機能レベルに在って、「大ボケ」の段階の症状が発現してきている「お年寄り」の介護の負担(家族による介護)まで背負わせてもいるのです。今こそ、何事にも最優先の課題として、東日本大震災の被災地の市町村でこそ、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を出来るだけ小さな地区単位で、且つ(交流の駅舎を建設し、常設して、「予防教室」の開催頻度を増やして)、出来るだけ密に活動を展開すべきだと考えるのです。

まず最初に実施すべきは、実態調査なのです。東日本大震災の被災地で『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」を対象として(私たちが定義する「アルツハイマー型認知症」発病の第一の要件)、「二段階方式」の手技を活用して、且つ、当該市町村の保健師さんの協力を得て、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無及び症状の区分(私たちの区分で言う「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の三段階の区分)を判定するとともに、早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階にあると判定されたお年寄りに対しては、「小ボケ」の段階にあるお年寄り(「かなひろいテスト」が不合格で、且つ、MMSEテストの総得点が24点以上)、「中ボケ」の前半の段階にあるお年寄り(「かなひろいテスト」が不合格で、且つ、MMSEテストの総得点が23点以下20点以上)及び「中ボケ」の後半の段階にあるお年寄り(「かなひろいテスト」が不合格で、且つ、MMSEテストの総得点が19点以下15点以上)の区分毎に、それぞれの段階に合ったレベル及び内容の「脳のリハビリ」を実施すべきなのです。

3)その活動により、一つには、東日本大震災の被災地で第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者たちの間で起きてきている現象、他のどの地域の同じ高齢者達と比較した場合に、異次元と言える程の割合で「アルツハイマー型認知症」を発病していることを確認し並びに更なる問題提起として、もう一つの問題の提起、それらのお年寄りに対する「脳のリハビリ」の実践指導(「前頭葉」の活性化を核心とした脳全体の活性化、脳の使い方としての「生活習慣」の改善及び工夫とその実践)により、それらのお年寄りの「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常な機能レベルに引き戻して見せる(「アルツハイマー型認知症」の症状を治して見せる)ことにより、世界中の認知症の専門家達から原因不明で治らないものとされてきた「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、早期診断(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の判定)及び「脳のリハビリ」の実践により治すことが出来ることを実証してみせるのです。加えて、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を出来るだけ小さな地区単位で、且つ、出来るだけ密な活動の展開を指導していくことにより、発病自体を予防することも出来ることを疫学的に実証してみせるのです

4)その成果についての情報を我が国の他の市町村に対して発信し、更には、超高齢化社会を迎えて「アルツハイマー型認知症」の発病者の増大が大きな社会問題となっている諸外国に対しても情報発信し、広報することにより、ハード面での復興をアピールするだけでなくて、『「アルツハイマー型認知症」の本態が老化廃用型の「生活習慣病」、脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用症候群に属する「生活習慣病」であることを疫学的に解明し、実証してみせた、更には、発病自体の予防と早期診断による回復とが脳の使い方としての「生活習慣」の改善と工夫により可能であることを疫学的に実証してみせた広域に亘る地域として、加えて、世界的にも稀な規模の大震災を被災し驚異的な復興を成し遂げた地域として、被災地のお年寄り達だけでなくて、老若男女の全てにとっても、生活面だけでなく心の面からの復興に大きな貢献をしてくれることになると考えるのです。同時に、そうした情報の発信が、世界中から賞賛を獲得することにもなると考えるのです。

5)世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師達)から、『発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ない』タイプの認知症として放置されたままで居る結果、我が国や米国などの超高齢化社会に突入した先進国に特有な社会現象として、発病者数自体も天文学的な規模に増えてきている(末期の段階である「大ボケ」の症状が発現してきているお年寄りの人数で言うと、我が国で500万人超、米国で1000万人超)超大型の認知症である「アルツハイマー型認知症」が、『老化廃用型の「生活習慣病」、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり、早期の段階で見つけて「脳のリハビリ」を実施することにより治すことが出来るものであるし、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築と実践により発病自体を予防することが出来るものである』ことを東日本大震災の被災地で疫学的に実証してみせ(できれば、30の市町村を対象とする)、我が国だけでなくて世界に向けて発信する事の意義は極めて大きなものとなると確信するのです。我が国の全ての市町村で、その隅々にまで、発信された情報が浸透することにより、これまで『発病を予防することも治すことも出来ないタイプの認知症である』という重大な誤った内容でありながら、権威が有る人達や機関から情報発信されることにより、発病及び症状の重症化の進行が放置されてきた「アルツハイマー型認知症」に対する考えを根本的に大変革させることとなるのです。「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」が急速に全国の市町村に浸透していくことになる、その起爆剤となることが期待できるのです。

6)東日本大震災の被災地では、今日も新たな発病者が多数出現してきていて、「小ボケ」の段階から「中ボケ」の段階へ、「中ボケ」の段階から「大ボケ」の段階へと症状の重症化が進行しているのです。『待ったなし!』の状況に在るのです。再度問いかけたいのです。『いいのですか? このままにしておいて!』。

注)本著作物「Bー95」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

  脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)


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