認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

# 認知症  発病の原因とアミロイドベータ仮説の重大な誤り (G-06)

2022-06-20 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
 &1  アルツハイマー型認知症の発病原因についての学説状況の激変     
 世の為人の為になることが、とうとう起きました!

アミロイドベータ仮説の考え方に立脚した治療薬の開発という無意味な投資が終わりを告げる時が来たのです。その詳細については、日経バイオテク最新号の記事『世界の製薬業界で注目を集めて来た、アルツハイマー治療薬としての呼び声が高かったエーザイの「アデュカヌマブ」への期待がしぼんでしまい、一時12765円の高値を付けた株価は、5000円台半ばまで下落している』を読んでみて頂きたいのです(スマホで検索すると、読めます)。

アルツハイマー病、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、二次性認知症など、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めているのが、このブログが取り上げる主題である『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症なのです(厚労省の数値は、末期の段階の発病者である「大ボケ」の数値しか算入されていなくて、本当の意味での早期の段階の発病者である「小ボケ」及び「中ボケ」の数は含まれていない為、全体に占める割合が小さいのです)。
⇒皆さんが日ごろ目にし、耳にしているのは、殆どが、アルツハイマー型認知症なのですが、そのアルツハイマー型認知症の発病者について、権威あるとされる専門家達は、重度の記憶障害の症状及び失語、失認、又は、失行の症状の両要件の存在が確認されて初めて発病と考えている為、末期の段階である「大ボケ」の後半のお年寄りの数しか発病者の数に含まれていないのです。
 症状を回復させることが可能である本当の意味での発病の早期の段階である小ボケ及び中ボケの段階のお年寄りが専門家とされる機関や人達から見落とされているのです。
 その結果、『認知症の発病者総数』として厚労省が発表している600万人という数値も、アルツハイマー型認知症の発病者数の中に小ボケ及び中ボケの人数が算入されていないことの反映として、実態よりもはるかに少ない人数となっているのです(小ボケ及び中ボケの総数は、大ボケの総数と同数か、それ以上の人数となるはずなのです)。
アルツハイマー病」(生来的に特定の遺伝子に異常が存する人だけを対象として発病し、若年での発症が特徴)と「このブログの主題」である『アルツハイマー型認知症』(廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であって、「第二の人生」を送る60歳を超える年齢の高齢者だけが発病の対象となる老年での発症が特徴)とは、発病のメカニズムも、発病後の症状の進行度合いも、症状の回復及び発病自体の予防の可能性の有無についても、全く異なることを知らないで、両者をまとめて「アルツハイマー病」と総称していて、書籍でも表記している専門家達が我が国には多いので、注意して下さい。アルツハイマー博士が初めて発見し名前が冠されている遺伝子の異常が原因で発病する本来のアルツハイマー病が認知症全体に占める割合は、1.1%に過ぎないのです。余りにも杜撰な扱いと言うしかないのです。

ところで、『アルツハイマー型認知症』については、世界中の認知症研究の専門家達(学者、医師、製薬会社の研究者)から、異口同音に、『発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、症状の進行を抑制出来ないし、発病自体を予防する方法が分からない』とされてきているのです(現在も)。
その一方で、科学的で客観的な根拠も関連する脳機能データも無しに、「アルツハイマー型認知症」の発病者であり、失語、失認又は失行の症状などの極めて重度の症状が発現していたお年寄り、末期の段階に迄症状が進行していたお年寄りの死後の脳の解剖所見を見て、権威とされる機関(人達)が、構想し、打ち立てた憶測に基づいただけの主張内容が、長い間、世の中を惑わせて来たのです(権威だけを傘に着て、科学的な根拠も裏付けもなく、憶測により構想しただけの仮説【代表的なものが「4つの仮説」】が主張され続けて来た)。
 それら4つの仮説は、『記憶障害が原因で発病する』と誤解により憶測し、その記憶障害を引き起こす原因が、アミロイドベータの蓄積だと想定したものがアミロイドベータ仮説であり、②タウタンパクの蓄積だと想定したものがタウタンパク仮説であり、③アセチルコリンの不足だと想定したものがアセチルコリン仮説であり、④脳の萎縮だと想定したものが脳の萎縮仮説ということなのです。猶、「仮説」とされているのは、アルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の存在を未だに立証できていない為であり、その意味で憶測の類に過ぎないということなのです。
 記憶障害という要因(重度の「物忘れ」の症状)の確認と失語、失認、又は失行の症状(極めて重度の症状)の確認という「2つの要因」の確認があって初めて、アルツハイマー型認知症の発病と診断することが出来るとする規定、世界的に権威が有るとされる『アルツハイマー型認知症』の診断規定であり、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM-Ⅳ』の第一要件が確認を要求している記憶障害と言う要件が重大な誤りであることを知らない儘に、微塵も疑うことなく、記憶障害を惹き起こす原因として、「4つの仮説」が、憶測により、打ち立てられているだけなのです。

彼等は、『アルツハイマー型認知症』を発病して失語失認失行などの症状(「米国精神医学会」が、策定した『DSM-Ⅳ』の第二要件がその確認を要求している症状群)が発現してくるまでに症状が進行していた「お年寄り」(私たち、二段階方式の区分で言う末期の段階である「大ボケ」の後期の症状、すなわち極めて重度の症状が発現していたお年寄り)の死後の脳の解剖所見に認められるアミロイドベータの沈着による老人斑に目を付けたもの(アミロイドベータ仮説)やタウタンパクの蓄積による神経原線維変化に目を付けたもの(タウタンパク仮説)やアセチルコリンの不足に目を付けたもの(アセチルコリン仮説)及び脳の萎縮に目を付けたもの(脳の萎縮仮説)などという「4つの仮説」が、仮説として提唱されて、発病との間の因果関係を立証出来ない儘に、今日まで世界中を混乱させてきたのです。
その筆頭であるアミロイドベータ仮説は、現在もなお世界的に「通説の地位」に在って(支持する学者や研究者の数が多いというだけのことなのですが)、世界中の巨大な製薬会社が、アミロイドベータ仮説の考え方に依拠して、治療薬なるものの開発に投じた総額は、『60~70兆円の規模』にも上ったとされているのです。我が国の製薬会社であるエーザイが発表した薬で、アミロイドベータの蓄積を阻害する効果による治療効果を狙った今回の「アデュカヌマブ」の失敗(アミロイドベータの蓄積を阻害する効果は認められたが、治療効果が認められなかったこと)により、アミロイドベータ仮説は、遂に、幕が下りる日を迎えたのです。
 お年寄りであれば誰でも、100%物忘れの症状があるのです。物忘れの症状は、加齢の進行が原因で発症するものだからです。あろうことか、物忘れの症状があるお年寄りを対象にして、発病の予防効果が認められるとかの謳い文句で、エーザイから認可の申請がなされているアデュカヌマブが、発病の予防にも治療の効果についても、何等の効能が認められなくて、消えていこうとしているという話なのです。EUに対しては、認可の申請が取り下げられたとの報道がなされているのですが、我が国でも、同様に、認可の申請が取り下げられるのでしょうか。報道に注目しておきたいと思っているのです。

そもそも、記憶障害が原因でアルツハイマー型認知症を発病する訳のものではないし、アミロイドベータの蓄積(老人斑の生成)と『アルツハイマー型認知症』の発病との間には、直接の因果関係自体が存在していないのであり、アミロイドベータの蓄積を阻害するどれ程の効果が認められようとも、アルツハイマー型認知症の発病の予防や症状の改善や症状の進行を抑制する効能(言い換えると、治療の効能)を有することにはならないのです。

私たち「二段階方式」は、多種多様の脳機能データを添えて、はるかな昔からこの視点について主張し、問題提起し続けてきたのです(極めて多数の具体的な脳機能データを添え、治療の効能を有しないことを主張し続けてきたのは、世界中で、私たち『二段階方式』だけなのです)。⇒ 世界的に通説の地位を保持し続けてきたアミロイドベータ仮説が破綻したのです。残るのは、少数説であるタウタンパク仮説と異説であるアセチルコリン仮説と脳の萎縮仮説だけなのですが、早晩、それらも消えていくべき運命にあるのです。
ところが、世間の状況はと言うと、未だにアルツハイマー型認知症の権威と称していて、発病の原因については、アミロイドベータ仮説を支持していながら、「発病の予防が可能」であるとして、運動や人付き合いなどの「生活習慣」が重要だ等と、根拠も無しに主張し、本が売れていると自慢する人がいるのです。
⇔ 現在発行されている書籍は、全てがアミロイドベータ仮説支持なのです。
アルツハイマー型認知症の本態について、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病であると主張しているのは、世界中で、私たち二段階方式だけなのです。老化・廃用型の『生活習慣病』であるからこそ、発病の予防が可能であるし、症状を治すことが出来るし、症状の進行を抑制することが出来るのです!)。現実と真実とを指摘すると、『仕事とは無縁の日々となる第二の人生で、ボケーッとした暮らし方をしている高齢者だけがボケるんです!』。

認知症研究の世界中の権威とされる機関や人達は、『アルツハイマー型認知症』の発病の原因について、「記憶の障害」という要因が核心的な要因であるとする仮説(「DSM-Ⅳ」の第一要件が、発病と診断する上で、確認を要求している要因=重大な誤解であり、科学的で客観的な脳機能データの提示さえも無い物)について、アルツハイマー型認知症の発病者であって、失語や失認や失行の症状が確認されるお年寄り、末期の段階の後半にまで症状の重症化が進行していた「お年寄り」の死後の脳の『解剖所見』の内容をベースとして、憶測により、提唱されてきたのが、「4つの仮説」なのです。それ等の筆頭というか、世界的にも通説の地位をほしいままにしてきたアミロイドベータ仮説が破綻し、終焉を迎えたということ、世の為、人の為には、喜ばしい限りなのです!

※1『アミロイドベータ』の蓄積(老人斑の生成)を阻害し、又は、抑制する効能が確認されようとも、アルツハイマー型認知症の発病の予防に対しても、症状の重症化の進行の抑制に対しても、何等の効能が認められないことが確認されたことの意味が大きいのです。
※2記憶障害という要因が原因で(要因に起因して)アルツハイマー型認知症を発病するとの仮説自体が誤りであり、記憶障害という要因ではない他の要因が関わることが確認されたことの意味が大きいのです。
※3アルツハイマー型認知症研究の専門家とされる機関や人たちにとっては、アデュカヌマブの失敗によるアミロイドベータ仮説の破綻により、元の木阿弥状態に立ち戻ってしまった(4つの仮説の全てが破綻し、何もない元の状態に戻ってしまった=発病の原因が不明の学説状況に立ち戻ることになる)という訳なのですが、そのこと自体は、世の為人の為になることであり(仮説は、徒に、世の中を惑わせて来ただけ)、権威はなくとも、私たち『二段階方式』独自の主張(アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないとする内容)は、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の成果によって、主張内容が正しいことが、疫学的方法により実証されているものであり、世界的にも注目されていくことになると確信しているのです。
※4私たち「二段階方式」の主張内容は、アルツハイマー型認知症の発病原因が器質的な原因病変は存在していなくて、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』が関わっていること、「意識の覚醒の度合い」を左右している機能である「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、二段階方式が独自に命名している)が関わっていることがkey条件とする主張なのですが、権威達が、未だに気付いていないのです。
※5意識的な世界』は、自分が置かれている状況の分析理解評価判断、状況判断に沿った実行テーマの発想、実行テーマの実行内容についての企画計画、実行結果についての洞察推理憶測シミュレーション、シミュレーション結果についての検索比較選択、実行の決断、実行の指令、その他、抑制感動など、実行機能(”Executive Function”)と総称されるそれら「個別の認知機能群」(赤字表記したもの)の機能の発揮度を左右し、下支えているのが注意の分配力の機能を核心機能とする前頭葉の三本柱の機能であり(二段階方式が初めて解明し、「実行機能の機能発揮上の二重構造」と名付けている機能構造の関係)、前頭葉の三本柱の機能に生じてくる『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』の結果として、実行機能の機能の発揮レベルが
異常なレベルに低下して行くことが、アルツハイマー型認知症の発病及び症状の重症化の進行の直接の原因であることについて(「二段階方式」が初めて解明したもの)、何時になったら、権威と呼ばれる機関や人達が気付くのか、「それが一番の問題」なのです。
 記憶障害が原因(に起因して)ではなくて、『前頭葉の三本柱』の機能に生じてくる廃用性の機能低下の進行及び当該廃用性の機能低下をもたらす要因であり、仕事とは無縁の日々の暮らしとなる「第二の人生」を送る中で起きてくる何等かの『キッカケ』の発生を契機に「意欲」を失くしてしまい、ナイナイ尽くしの単調な、脳の使い方としての『生活習慣が開始され、継続されて行くことが、発病を惹き起こし症状の重症化を進行させる要の要因なのです。
意欲を失くしてしまう「キッカケ」は、「第二の人生」を送る高齢者であれば、誰にでも、何時、なんどき起きてきても不思議ではない、極くありふれた事柄や状況なのです(本人がそれで意欲をなくせば、「キッカケ」となる)。
 言い換えると、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病に過ぎないのであり、第二の人生を送る上での『生き方』が問われる病気ということなのです(アルツハイマー型認知症の発病のメカニズムの詳細は、G-05の&4を参照して下さい)。
※6様々な程度及び態様により発現してくる「アルツハイマー型認知症」の症状は(二段階方式が小ボケ、中ボケ及び大ボケの三段階に区分している症状群)、上記※5の機能構造によって発現してくるのであり、前頭葉を含む脳全体の機能レベル厳密にリンクした三段階に区分される類型的な症状が発現してくるものなのです(「二段階方式」の場合は、「かなひろいテスト」で判定される前頭葉の機能レベル並びにMMSEで判定される左脳及び右脳の機能レベルについて、小ボケ、中ボケ、大ボケの定義がなされていて、且つ、各段階毎に特有な類型的症状が『30項目問診票』として定型化されています)。
前頭葉』を含む脳全体の機能レベルが、「小ボケ」レベルと判定されたお年寄りは、30項目問診票による生活実態は、小ボケの類型的症状が発現していて、「中ボケ」レベルと判定されたお年寄りは、30項目問診票による生活実態は、中ボケの類型的症状が発現していて、大ボケレベルと判定されたお年寄りは、30項目問診票による生活実態は、大ボケの類型的症状が発現していることが確認されることとなります。
 このことに加えて、アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、MMSE下位項目の項目困難度のデータ(14689例の発病患者の解析データ)が示す低下順の通りであることの確認が必須の事項として行われるのが、「二段階方式」の特徴となります。
そのうえで、テスト結果から導き出される発病のキッカケが起きた時期を対象として及びそれ以降の現在に至るまでの生活実態(脳の使い方としての生活習慣であり、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が現在まで継続されていること)の確認を行うのが、二段階方式の判定の仕方(アルツハイマー型認知症の発病の有無並びに症状の三段階区分及び類型的症状の発現の実際の確認)の特徴なのです。すべての面で、客観的で精緻な判定(鑑別)が行われるのです。
ところが、世に専門家と言われている人たちは、余りにも主観的、外観的で、杜撰な判定方法を平然と行っているのです。専門家とされる人たちは、何等の定義も無しに、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとの関連も無しに、言葉の表現だけで、中核症状と周辺症状とに区分けるのが通常なのです。

&2 「4つの仮説」が道を踏む誤ることとなった原因となる「意識」との関係
権威があるとされる人達は全て、発病の原因について器質的な病変が存在しているものと決めつけていて、彼等の誰一人として、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症が、『意識的な世界』(目的的な世界)が関わる認知症であることを知らないし、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である等とは考えていないのです(G-05を参照して下さい)。
そのことに加えて、様々な程度及び態様により発現してくる症状が『前頭葉』を含む脳全体の機能レベル厳密にリンクしていることさえ知らないのです。
中核症状とか周辺症状とか意味不明の区分をして悦に入っているのです。
本当の意味での早期の段階(二段階方式の区分で言う小ボケ及び中ボケの段階)で発病を見つけて、早期治療(実行機能を駆使する注意の分配力の機能の出番が多い生活習慣の構築と継続的な実践による『前頭葉』の活性化をもたらすこととなる生活習慣の改善である「脳のリハビリ」の実践)により、症状を治せることも、症状の進行を抑制することが出来ることも知らないのです。 
彼等専門家が注目しているのは、「極めて重度の物忘れの症状」なのであり、「物忘れの症状」を主観的な言葉でいろいろ区分し表現しただけのものでしかない『MCI軽度認知障害)』などの極めて主観的で根拠データも無い基準を持ち出してくるのです。発病者に対する何らかの措置(症状の回復、或いは、症状の重症化の進行の抑制)を考える上で、こうした区分は、言葉の上での区分であるだけで、『何の役にも立たない代物』という訳なのです。
※1アルツハイマー型認知症の症状は、性質それ自体として治すことが出来ない訳のものではないのです。⇒医師たちが発病を見つけている段階が遅すぎる、末期の段階で発病を見つけている(「重度の物忘れ」の症状及び失語、失認又は失行の症状の両者の確認を待って初めて発病と診断している=「重大な誤り」の規定内容である「DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定内容が正しいものとする診断であり、末期の段階で発病と診断しているもの)為に、治せないだけ(権威と自称し乍ら、「DSM-Ⅳ」の権威に溺れている)。

重ねて言うと、発病の原因について器質的な原因病変を想定したものであり、米国精神医学会が策定したアルツハイマー型認知症診断規定である「DSM-Ⅳ」の「第一要件」が確認を要求している「記憶の障害」という要因が重大な誤りであることに気付かない儘に、鵜呑みにし、「記憶の障害」をもたらす原因として憶測し、想定しただけのものであるアミロイドベータの沈着(老人斑)に的を絞ったアミロイドベータ仮説、或いは、タウタンパクの蓄積(神経原繊維変化)に的を絞ったタウタンパク仮説、又は脳の萎縮やアセチルコリンの不足が発病を惹き起こす核心的な要因と主張してきた「4つの仮説」が、全て破綻したのです。即ち、『記憶の障害が原因で発病するとの想定自体が誤りであった』ということになるのです。

世界中の権威とされる様々な機関が、長年に渡って、権威だけを傘に着て、誤った主張(4つの仮説の主張)を展開し続けてきて、肝心の医療現場でも、末期の段階で発現してくる『極めて重度の物忘れの症状』を、主観による観察だけに依拠して、発病の有無を診断してきたのです(発病のレッテル貼り以上の意味を持たない診断)。その上、治療の効能が全く存しない、単なる対症療法薬(発現してくる症状を抑制し、又は、昂進させるだけの効能でしかない薬=アリセプトを含む4種の薬)に過ぎない「4種の薬」を処方してきたのです。現状からして、アデュカヌマブの認可はないと思うのですが、「アリセプトを含む4種の対症療法薬」を健康保険の適用対象から除外することになるのか/否か、注視していきたいと考えているのです。
ところで、数えきれない程の数の権威が有るとされる専門の機関や専門家達が研究して来ていながら、なぜ「誤った内容の仮説」ばかりが浮かんで来ては、消えていくのでしょうか。それはアルツハイマー型認知症の発病のメカニズムが、『意識が関わる』からなのです。その『意識』については、現在でもなお、『人類最大の難問』として、機能構造自体が不明のものとされているのです。このTadが提示している『意識の機能構造図と意識の機能構造に対する私見』をこのブログの『G-02』で提示してあるので、読んで見てください。
 
&3  『アルツハイマー型認知症』の発病と「意識の機能構造」との関係
今日は、「意識の機能構造」とアルツハイマー型認知症の発病及び症状の重症化が進行するメカニズムとの関係について、世界中の専門家達に先駆けて、出来るだけ分かりやすく、脳機能データや類型的症状群と関連させながら、説明してみたいと考えるのです。この視点は、これまでに誰一人として、提示できていない内容なのです。『アルツハイマー型認知症』に的を絞って、公開し続けてきたこの私、Tadのブログも、累積総字数が500万字を遥かに超えてきているのです。『著作権が自動的に成立している内容のもの』なので、部分的であれ、内容の一部を引用する場合は、著作権法が要求する「引用の手続き」に厳密に従って頂くことをお願いしておきます。世界中で唯一のものであり、正しい内容であり、『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の指導により、疫学的な方法により、主張内容が正しいことが実証されているものなのです。

論文を何処のどの機関にも提出してきていないので、「4つの仮説」が息絶えた今、専門家達の間では、『何もない元の木阿弥状態』が起きてくるかもしれないのですが、実態としては、Tadのこのブログが公開されているという訳であり、国策化が実現すれば、数年内に世界標準になると考えているのです。
なにしろ、我が国日本では、私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る452の市町村において、個別の『有償契約の締結』の下で実践指導してきた、『アルツハイマー型認知症に対象を特化した活動』であり、『発病自体の予防及び早期診断と早期治療による回復を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践による成果として、主張内容が正しいことが、実証されているのです。その活動の成果により、『アルツハイマー型認知症の本態は、器質的な原因病変とは無関係のものであり、且つ、記憶障害に起因して症状が発現してくる訳ではないこと及び廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病に過ぎないこと』並びに『二段階方式が提示するそれらの主張内容が、正しいことが、疫学的方法により実証されている』のです。※1だからと言って、「二段階方式」の考え方による、「二段階方式」の手技の活用による活動であり、『対象をアルツハイマー型認知症に特化した活動』、『住民参加型の地域予防活動』の国策化による全国展開の提言が、採用されることになるのかどうかについては、未だ不確定なのです。発病の予防についての『自助努力の要請』を好ましくないと考える圧力団体と政党とが存在していることが背景にあるのかと疑うのです。新型コロナ問題発生の初期にも、感染回避策の実施についての『自助努力』の要請は、時のマスコミからも反対されたことを想起。

※2私たち二段階方式だけが、アルツハイマー型認知症の本態について、『廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病』であると主張しているのです(この内容は、世界初で、唯一のもの=他の誰も、未だに主張していない)。
このことを言い換えると、『アルツハイマー型認知症は、第二の人生を送る上で展開される脳の使い方としての生活習慣の在り方が、発病するか/しないかを区分ける決定的で核心的な唯一の要因なのであって、「第二の人生」を送る上での自身の生き方が問われる病気』ということになるのです。第二の人生を送っている高齢者の皆さん、このブログの「G-05」を読んでみて、そこに書いてある通りに実行してみてください。納得がいくはずです『G-05の&6』。
※3  ブログの『G-05』で詳細について説明している私たち「二段階方式」の考え方に基づき、「二段階方式」の手技を活用し、国策による『全国展開』を実現し、我が国の隅々にまで浸透させていきたいと考えているのです)。

&4『アルツハイマー型認知症』の症状と「意識的な世界」との関係 
(1) 一番の問題は、様々な種類が数ある認知症の内の大多数90%以上の割合を占めている(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階の発病者を含むことに注意)アルツハイマー型認知症の発病の原因が『意識が関わる』ことなのです。
ところが、「意識」は、『人類最大の難問である』とされていて、その機能構造を解明できた専門家が未だに居ないのです。私Tadが、このブログの「G-02」で問題提起しているようなレベルでの議論が未だに為されていないことが問題なのです(意識の機能構造に無知で、且つ、アルツハイマー型認知症が意識と関わるタイプの認知症であることに、誰一人として、気付いていない)。
(2)『アルツハイマー型認知症というタイプの認知症は、意識的に、且つ目的的に、何等かのテーマを発想し、実行に移す際に、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした様々な支障、小ボケ、中ボケ及び大ボケの「三段階に区分される症状」が発現してくるのが特徴』なのです。専門家とされる人達が主張しているような「記憶の障害に起因して発現してくる訳のものではないし、器質的な病変が原因で発病してくる」訳のものでもないのです。『本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎない』(但し、此処で言う「生活習慣」とは、食生活とは無関係のものであり、仕事とは無縁の日々となる「第二の人生」を送る上で展開される脳の使い方としての『生活習慣』を言うことに留意する)という私たち二段階方式独自の主張内容が、近い将来に世界標準になると確信しているのです。私たち「二段階方式」の主張内容は、現在も、『世界中で唯一無二のもの』ではあるものの、主張内容が正しいことを、疫学的方法によって実証済みのものであり、根拠となる科学的で客観的な「脳機能データ」が多種多数存在し、集積されているのが特徴なのです。
それらの脳機能データのうちでもっとも重要な脳機能データが、MMSE下位項目の項目困難度の指標、小ボケ及び中ボケの期間についての「標準的な滞留期間の存在」及び「脳の老化のスピード差」をもたらす「生活習慣要因」なのです。

(3) 『意識的な世界の特徴』
〇 私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』(DNAの99%が人間と同じとされる「チンパンジー」にも存在していない世界)は、左脳、右脳、運動の脳が牽引する「三頭立ての馬車」を運行する世界であり、御者の役割を担っているのが『前頭葉』なのです。『前頭葉=単体の機能ではなくて、脳機能総合体としての機能であることに注意(前頭前野に局在する脳機能総合体としての機能)』は、『意識的な世界(目的的な世界)に於ける『脳全体の司令塔の役割』を担っているのです【G-02の説明を参照】。
  
〇 「注意の分配力」の機能の核心的な役割
何かを考えるにも、何かの行為をするにも、何かの行動を起こすにも、何かの言葉を発して何かについて語るにも、「意欲」という機能と「注意の集中力」という機能が正常なレベルで機能することが出来ることが不可欠となることについては、皆さんも、経験的に理解し、了解できることと思うのです。そうした意識的な世界(且つ、目的的な世界)では、実は、上記二者に加え、『注意の分配力』という機能が必要不可欠となることについては、皆さんはあまりご存じないと思うのですが、専門家達が(アルツハイマー型認知症の専門家達だけでなくて、脳機能の専門家達も含めて)、それ程には、詳しいことを知らないという状況にある為、彼等は、憶測ばかりして発言し、書籍を書き、論文を発表しているのです。注意の分配力の機能とは、Tad流に説明すれば、3つ以上の異なるテーマ同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、複数の異なる意識の構築、維持、管理及びコントロールに不可欠の機能であり、咄嗟の判断や処理に不可欠の機能(”あの人は、頭の回転がとても速い人”と言う場合の、頭の回転の速さが、注意の分配力の機能のことを言っているのです)であり、加齢に因る機能低下の進行についても及びナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行についても、『前頭葉』の三本柱の機能のうちで最も早くに機能低下が進行していく機能なのです。
 記憶は、記銘、保持、想起の行程から成り、よく記銘された情報(記銘度が高かった情報)がよく保持されよく想起されるのです。その記銘度の高さ/低さ及び想起の機能レベルの高さ/低さを左右している要の機能が注意の分配力の機能なのです。

実行機能の『機能発揮上の二重構造の問題』の存在
実行機能(Executive Function )と総称される『前頭葉』の個別認知機能群(&1の※5で、それらの一部を赤字で例示表記)について最も重要でありながら、世界中の脳科学の専門家とされる人達の誰一人として、未だに気付いていないテーマが、『実行機能の機能発揮上の二重構造のメカニズムの存在』という問題なのです。
実は、実行機能には、『それ自身については、機能を発揮する為の機能要因が欠けている』という問題が存在しているのです。それでは、どのようにして機能を発揮しているのかというと、『実行機能』の機能の発揮度を下支えし、支配し、コントロールしているのが「注意の分配力」の機能であるということなのです。
このことに加えて、意欲の機能の上位機能として注意の集中力の機能が存在し、注意の集中力の機能の上位機能として注意の分配力の機能が存在しているという機能構造が存在していることにも注意が必要なのです。言い換えると、注意の分配力の機能の機能の発揮度を下支えているのが注意の集中力の機能であり、注意の集中力の機能の機能の発揮度を下支えているのが意欲の機能であるという意味での『三層の機能構造が存在している』ということなのです。
この機能構造に鑑みると、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったテーマを発想し、テーマの実行内容を企画し、計画しようとするに際して、前頭葉の三本柱の機能が意欲、注意の集中力、注意の分配力の三層構造に従って機能の発揮度を高めて/下げていくことにより、その機能構造の先にある機能である、個別認知機能群(総称して実行機能と呼ばれている機能群)の機能の発揮度が左右されることになるのです。
その機能構造の結果として、『前頭葉』の三本柱の機能が、加齢の進行に因る機能低下の進行とナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に因る廃用性の機能低下の進行という、異なる二つの要因の同時存在に因る相乗効果に因り、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくとき、その『直接の結果』として(直接の因果関係が存在)、実行機能機能の発揮度異常なレベルに加速度的に低下して行くこととなり、ひいては、『前頭葉』の機能(意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている機能)自体について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことになるのです。この機能構造こそ、アルツハイマー型認知症の発病及び症状の重症化の進行の真の原因、『惹き起こすメカニズム』なのであり、「記憶障害に起因して発病する」との仮説である『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容及び「4つの仮説」の主張内容は、『共に重大な誤りの内容である』と言えるのです。
此処で重要な視点を提示します。実行機能は、メタ認知する為に必要不可欠の機能なのです。『前頭葉』の三本柱の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに直接リンクして、実行機能の機能の発揮度も、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことになる為に、意識的な世界(目的的な世界)で、メタ認知機能が異常な機能レベルにまで加速度的に低下してくることの直接の結果として、末期の段階である大ボケの後半にもなると、ズボンを頭からかぶったり、歯ブラシを手に握っても、どうしていいのかが分からなかったり、何かの拍子に家の外に出ると、そのまま徘徊したりするようになるだけなのであって、それらは、「記憶障害」に起因した行動(症状)ではないのです。
上記機能構造及び機能関係の帰結として、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした『アルツハイマー型認知症』の症状群が発現してくることになるのです(「二段階方式」では、小ボケ、中ボケ及び大ボケの『三段階』に区分される「類型的な症状」が発現してくると主張している)。⇔(「アルツハイマー型認知症」の発病患者であって、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全ての段階の症例を含む、14689例の発病患者の『脳機能データ』が基礎となる)。
『DSM-Ⅳ』の「第二要件」が確認を要求している症状群である、失語、失認、失行の症状も、此処に提示した、機能構造及び機能関係を基礎としたものであり、『前頭葉』を含む脳全体の機能についての、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行というメカニズムに因り発現してくる症状という訳なのであり、第一要件が確認を要求している記憶障害に起因して発現してくる症状ではないこと(第一要件の規定内容が誤り)の問題提起をしておきたいのです。 

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&5 『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状の発現
1.様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状群は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした『三段階』に区分される「段階的な症状」が確認されるものなのです。
2.小ボケは、社会生活面での支障が出てきて、中ボケは、家庭生活面でも支障が出てきて、末期の段階である大ボケは、セルフケアにも支障が出てくる為、日常の生活面での「介護が不可欠」となります。
3.『小ボケ』の段階(発病の「最初の段階」)
『小ボケ』の段階を脳の機能レベルの面から定義すると、馬車を牽引する役割である左脳、右脳及び運動の脳の「機能レベル」は、未だ正常な機能レベルである(MMSEの換算値が24点以上)ことが確認されるのに対して、馬車の運航を操る御者の役割、意識的な世界(意識が覚醒した目的的な世界)における脳全体の『司令塔』の役割を担っている『前頭葉』の機能は、既に異常なレベルに衰えてきていることが確認されるのです(なお、私たち、二段階方式では、『前頭葉』の機能レベルについては、『かなひろいテスト』により、左脳及び右脳の機能レベルについては、MMSEテストにより判定します)
〇「小ボケの段階に特有な類型的症状の14例」
□ 発想が乏しくなり、画一的な行動が目立つようになってくる
□ 何事をするにも億劫で、何かをやろうとする意欲が見られない
□ 同じ食材を買ってくることが多く、献立の単調さが目立つ
□ 一日や一週間の計画が立てられず、テーマを自分で思いつかない
□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと昼間に居眠りしている
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない
□ 根気が続かず、中途半端な繰り返しや、やりかけの家事が目立つ
□ ぼんやりしていることが多く、何もしないが指示されるとできる
□ お化粧や髪の手入れや服装など、おしゃれに無関心になる
□ 自分に自信がなくて、何かにつけて他の人に頼ろうとする
□ 歩くとき前屈みの姿勢になり、小股でトボトボと歩く
□ 目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情になる
□ 思い込みや思い違いが多く、指摘しても訂正や変更が効かない
   □ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかないでいる
4.『大ボケ』の段階(発病の「末期の段階」)
『大ボケ』の段階を脳の機能レベルの面から定義すると、馬車を牽引する役割である左脳、右脳及び運動の脳の「機能レベル」も、異常な機能レベルである(MMSEの換算値が14点以下0点迄)ことが確認されることに加えて、馬車の運航を操る御者の役割、意識的な世界(意識が覚醒した目的的な世界)における脳全体の『司令塔』の役割を担っている『前頭葉』の機能が、中ボケの段階よりも更に異常なレベルに衰えてきている(極めて異常なレベルに衰えてきていて、注意の分配力の機能がほとんど働かない状態に在る)ことが、確認されるのです(『MMSE下位項目の項目困難度』の指標の脳機能データが基礎)。
〇「大ボケの段階に特有な類型的症状の14例」
□ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ているようになる
□ 風呂に入るのを怖がり、嫌がるようになる
□ 服を正しく着られなくて、ズボンを頭から被ったり上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、自分の子供を配偶者と間違えたりするようになる
□ 食事や挨拶をしたことなど、直前に起きたことを直ぐに忘れてしまうようになる
□ 家庭生活に全面的な介助が必要となる(食事、入浴、排泄)
□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがるようになる
□ 大小便を失敗しても後の処置ができない(大小便で汚れた下着を押し入れに 隠すようなこともあります)
□ 自宅の方向が、たびたび分からなくなる(そのまま、徘徊することにもなる)
□ 同居している家族の名前も顔も分からない(家族かどうかも分からない)
□ 昼なのか夜なのかが分からなくて、夜中に騒ぐようになる(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 傷んだものを平気で食べたり、食べ物でないものを口にするようになる
□ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つようになる
 □ 誰も居ないのに「人が居る」と言ったりするようになる  

5.私たち二段階方式では、『アルツハイマー型認知症』の発病の有無を判定するに際して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルの判定の実施並びに前頭葉を含む脳全体の機能レベルにリンクした三段階に区分される症状の発現の確認作業を実施します。
認知症の診断が専門の精神科医は(このブログでは、「アルツハイマー型認知症」のことを「ボケ」と言います)、ボケの発病を見つけるのに、「脳の働き具合」を調べないで、症状だけで(然も、「重度の物忘れ」の症状を核とした症状だけで)、その上、「末期の段階の症状」から発病を見つけようとするのです。思考の類であれ、行為の類であれ、或いは、行動であれ、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、私たちが意識的に何かを行おうとする場合に、脳が壊れてもいないのに(「器質的な病変」が何処にも見当たらないのに)、様々な程度及び態様での認知症の症状が出てくる病気のことを言うのです。私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている注意の分配力の機能を構成機能とする『前頭葉』という脳機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、異常な機能レベルにまで衰えてきた時から、「アルツハイマー型認知症」の発病としての「認知症の症状」が発現して来ているのです(発病の最初の段階である「小ボケ」の段階)。

従って、器質的な病変ばかりを探し求めていたのでは、或いは、失語や失認や失行と言った末期の段階でも更に後半にならないと発現が確認されることが無い症状ばかりを追い掛け回していたのでは、又は「前頭葉」と言う脳機能が備わってもいない「マウス」(アミロイドベータを注入したアルツハイマー・マウスを含む)の行動を追い掛け回していたのでは、何時まで経っても「アルツハイマー型認知症」を発病させている真の犯人にはたどり着けないというのが私たちからの問題提起であり、専門家達に対する警告でもあるのです。

「脳の働き具合」、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを客観的な手法で調べないで、「記憶障害」の症状の有無とその程度ばかりに焦点を当てていて、且つ末期の段階の「症状」だけからボケを見つけようとしていたのでは、「脳のリハビリ」により回復させることが可能な本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされてしまうだけでなく、『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、原因も分からないし、治らない』ことにされてしまうので、川下対策(介護)だけに目が行き、川上対策(発病自体の予防と早期診断と早期治療による回復)に対しては、無為・無策の儘に放置されてしまうことになるのです。

&6  持続可能な超高齢社会を維持していく方策とその道標を示す役割
(1) 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症」は、その性質上『老年発症』が特徴なのであり、若年層が多くて厚い「発展途上国」には無縁のものであり、老年層が多くて厚い「超高齢社会」に到達している我が国日本を筆頭に及び超高齢社会に到達しようとしている米国やフランス(一人っ子政策を長期に亘り採ってきた隣国中国が、近い将来に仲間入りしてくることになる)などで、極めて大きな社会問題が生じてきているのです。
(2)  アルツハイマー型認知症は、症状の進行が極めて緩やかであり【小ボケの期間は3年間、中ボケの期間は2~3年間】、その後は末期の段階の大ボケの期間となり、大ボケのレベルの範囲の中で、身体が持つ限り症状の更なる重症化が進行して行くのが特徴なのです。「小ボケ」の段階は、社会生活面だけに支障が出て来るのですが、「中ボケ」の段階になると家庭生活面にも支障が出てくることとなり、末期の段階である「大ボケ」の段階になると、食事や入浴や、身の回りの世話などのセルフケアにも支障が出て来る為、日常の生活面での介護が不可欠となるのです。身体が持つお年寄りの場合は、植物人間状態にまで症状の重症化が進行して行くことになるのです。現在の日本は、介護保険制度があるものの、十分な介護の措置が取れていなくて、「家族介護」にしわ寄せが行っていて、老老介護、認認介護、更には、介護離職(累計数100万人突破)が放置された儘と言う状況に在るのです。ところがこの状況に対し、安倍政権の桜の花見問題程度のことに何年間も追及の矛先を向け続けてきている野党も、マスコミも、全くのこと、何故か騒ごうとはしないのです。

(3) 世界的な権威があるとされる機関や専門家達が、通説とされてきたアミロイドベータ仮説を筆頭とする「4つの仮説」にしがみつき、マウスやマーモ・セットのお尻を追い掛け回し、無意味な論争を続けてきたのです。他方で我が国では、論文を提出していないがために無名で、専門家達の注目を集めることが無かったとはいえ、私たち『二段階方式』が、北海道から九州に跨る累計数で452にも上る市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の指導により、『アルツハイマー型認知症は、①早期診断と早期治療により症状を治すことが出来るし/症状の更なる進行を抑制出来るし、②「前頭葉」が活性化する生活習慣の改善と継続的な実践とにより発病自体を予防することが出来る』タイプの認知症であることについて、「疫学的な方法によって実証してきている」 のです。

(4)「二段階方式」の考え方に基づき、「二段階方式」の手技を活用して、対象を「アルツハイマー型認知症」に特化して、発病自体の予防(第一次予防)を目的として、市町村の健康課(健康保健課)が活動推進の核となり、(発病の有無の判定、三段階に区分される段階的症状の判定、早期段階の発病者に対する回復の為の「脳のリハビリ」の実践指導の業務を含む)、更には、発病自体の予防の為の生活習慣の実践体験を目的とする『脳のイキイキ教室』の運営について、地域のボランティアが参画し、「第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者」である地域住民が参加者となる『住民参加型の地域予防活動』を国策として制度化し、我が国の全ての市町村に、更には、その隅々に迄、活動の展開を広げていくことを希望しているのです(高齢化が高度に進行している地方の地域の活性化にも繋がる副次効果が期待できる)。
(5) 客観的な評価に基づいて算出された、その効果に関する「脳機能データ」(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルについて、改善、維持、低下の三区分により極めて精緻に判定が出来るソフトである「エイジング」を開発済み)についても、岸田政権の中枢に対して提示済みなのです。

(6) 産業の米とされている半導体のシェアを、世界の市場の大半を、過去には握っていて、競争相手として米国から恐れられ、日米経済摩擦が激しくて【このTadは、630億円の規模であって、当時世界最大の移転価格訴訟と報じられた米国政府に対する訴訟を統括し、理論の構築と実証を主導して、最終的には勝利した経験を有する】、当時世界第二位の経済大国であった我が国日本は、現状世界第三位とは言え、昔日の面影は全くないのです。
(7) 米国が主導する中国からのデカップリングの戦略に基づく具体的な進行の中で、我が国が、真の活力ある経済大国として復活する(日本に陽が、復た高く昇る)為の戦略と戦術の構築が政治家と官僚に求められている現在において、国連での議論が全く進展していないテーマ、もう一つの重要なテーマとなる、『持続可能な、超高齢社会』を構築し、維持する為には、『アルツハイマー型認知症』の発病自体を予防する為の政策(究極の福祉政策で、極めて有効で、有益な福祉対策となる)の国策化による実施が不可欠となると考えるのです。
この面で、『世界をリードできるのは、現状、我が国日本だけ』なのです。
様々な種類が数有る認知症の内の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の本態が、『廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」である』ことを解明し、452にも上る極めて多数の市町村での「先駆的な活動」(住民参加型の地域予防活動)の実践展開により、主張内容が正しいこと並びに実践の成果が極めて顕著なものとなることを、疫学的方法により実証してきているのは、私たち「二段階方式」だけなのですから(世界でも初の試みであり、極めて顕著な成果を挙げてきているものなのです)。

(8) あとは、アルツハイマー型認知症の発病の予防の国策化による全国展開の制度化により、持続可能な超高齢社会を構築し維持する方策を世界に示して、そのリーダー的存在となり、国威を発揚する野望と大望を有する真の大物政治家の出現と決断待ちと言うことになるのです。➡ 7月に実施される参院選後の、決断と連絡を心待ちにしています。

本著作物「G-06」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。 
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