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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症を発症する「脳の機能レベル」と症状の関係(A-45)

2013-02-11 | アルツハイマー型認知症発病のメカニズム

様々な種類が数ある認知症の内の大多数、(90%以上の割合)を占めている『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』については、1995年に私たち「二段階方式/KinukoとTadの二人が主宰するエイジングライフ研究所」が、「住民参加型の地域予防活動」の実践展開の指導を開始し、僅か数年後には、厚生省に呼ばれて、尾嵜課長から全国展開を要望されるほどの顕著な成果を挙げ、活動を開始してから10年後には、北海道から九州に跨る全国的規模、452の先駆的な市町村に活動範囲が拡大し(国保中央会/各県の国保連合会が、導入先の拡大に大きな貢献をして下さいました!!!)/顕著な成果を挙げていた時期から、今日に至るまでの間だけでも、「AD型認知症」の発病/症状の重症化の進行原因については/「アミロイドβの蓄積(老人斑)」と憶測する仮説、「タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)」と憶測する仮説、「アセチルコリンの不足」と憶測する仮説等/種々の学説が入れ替わり、立ち代り唱えられて来たのです。

それらの仮説は、「発病/症状の重症化が進行するメカ」についての科学的で/客観的な根拠の提示が出来ない儘及び(主張している原因要因と発病/症状の重症化の進行と言う結果との間)の「因果関係の存在」について、実証出来ない儘、うたかたのように出ては消えるのを繰り返して来ているのです。

その結果、我が国だけでなくて、世界中の認知症研究/診断の専門機関(専門家達)の間では、『「AD型認知症」は、「発病の原因が分からないし、治すことも出来ないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症」である』とされていて、『為す術もなく放置されているのが、現状』なのです。そうした原因を作ったのが、診断基準では/米国精神医学会が策定した「DSM-Ⅳ」の規定であり、学説では/「アミロイドβ仮説」という訳なのです!!

AD型認知症」の診断を専門とする精神科医が、診断の現場で行っていることと言えば、「AD型認知症」の発病であると診断する上で/米国精神医学会が定めた「DSM-Ⅳ」の第二要件が確認を要求している失語(紛い)の症状や/失認(紛い)の症状や/失行(紛い)の症状という「重度認知症(大ボケ)」の段階でも/後期(30点が満点である/MMSEの得点が一桁の9点以下)にならないと発現して来ない「極めて重度の症状確認して初めて、『AD型認知症』の発病と診断する愚を犯し続けて来ている結果として、実態面では、「重度認知症(大ボケ)」の後期の段階でしか/「AD型認知症」の発病を見つけられないでいるのです。

 

医療現場のそうした状況の中で憂慮すべきなのは、私たち「二段階方式」の区分で言う末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階の高齢者を「家庭」で/「家族」が介護することを推奨する人達が、未だ少なからずいることなのです。(我が国に在ってはならない老々介護やら、認々介護やら、果ては、「介護離職」が、社会現象化して来ていると言うのに!!

「①軽度認知症小ボケ)」及び/又は、「②中等度認知症中ボケ)」の段階迄であれば、「① 回復させることが可能(小ボケ)」及び/又は、「②症状の重症化の進行の抑制が未だ可能(中ボケ)」なのですが、「重度認知症大ボケ)」の段階に迄/『「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が/極めて異常なレベルに迄衰えて来てしまう』と、(為す術が何も残されていなくて)、「介護」の途しか、残されていないのです。

『AD型認知症』の特徴は、「脳全体の機能レベルが更に加速度的に衰えて行く一方」で、つまりは、「症状が更に重症化して行く一方」で、「身体だけは、しっかりもつのが特徴」なのです。

重度認知症大ボケ)」の段階が始まった時点では/MMSEの換算値は14点あるので、「脳全体の機能レベル」は/3歳児以下のレベルなのですが、身体がもっている間は/(併発した他の病気が原因で、死亡しない限り)、「重度認知症(大ボケ)」の枠の中で、(脳全体の機能が、更に衰え続けて行くことを反映)して、「発現して来る症状が、更に重いものになって行き」、行き着くところは、「植物人間状態」にまで、症状が進行して行くことになるのです。

『AD型認知症』の発病/症状の重症化が進行して行く特徴は、実は、人類最大の難問と言われている『意識』が、関わることなのです!!!

意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔の役割り」を担っている「前頭葉」機能の機能レベル(働き具合)が、『一つには加齢の進行の要因」がもたらす「正常老化の進行」と言う、基盤の要因』に因り及びもう一つ別の要因である、60歳を超えた年齢の高齢者」が、第二の人生」を生きる上で、日々に展開される「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続が惹起する「廃用性の、異常機能低下の進行」と言う加重要因』同時存在即ち、『①と②と言う、「異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合う」ことに因る「相剰効果」に因り、「③前頭葉機能を含む/脳全体の機能」について、『④ 廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行が、惹き起こされて来る』/⑤その行き着く先に、「AD型認知症」の発病/症状の重症化の進行が、待っていると言うことなのです(私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明し、且つ、主張内容が正しいことを、『住民参加型の地域予防活動』の顕著な成果と言う疫学的方法に因り実証済みのものなのです。

(「意識」との関わりを/意識的に避けている)医療の現場では、(「神経心理機能テスト」を活用して「前頭葉」機能を含む/脳全体の総合的な「機能レベル」を調べることをしないで)、CTやMRIなどの機器を使って(「脳の形:脳の委縮の度合い」)を中心に調べているのです。それに付け加えるのが『記憶の障害/重度の物忘れの症状』なのですが、これにも問題があるのです。

「前頭葉」機能を含む/脳全体の総合的な「機能レベル」を調べないので、その結果として発現している『段階的症状』という考えもなく、「DSM-Ⅳ」に規定されている「極めて重度の物忘れの症状」(しばしば取り上げられる症状が、『つい先ほど食事を摂ったばかりなのに、直ぐにそのことさえも忘れる』という症状)並びに、失語紛いの症状)/又は、失認紛いの症状)/若しくは、失行紛いの症状)と言う「末期の段階」にしか発現してこない「極めて重度の症状」が、「AD型認知症」の初期症状であると誤解しているのです。

回復が可能な「軽度認知症(小ボケ)」の段階も、症状の更なる重症化の進行の抑制が未だ可能な「中等度認知症(中ボケ)」の段階も、無知と無関心に因り、見過ごされてしまっているのです(「AD型認知症」の症状を、軽度認知症、中等度認知症及び重度認知症の/(3つの段階)に区分するのは、「二段階方式」独自の区分方法)。これら「早期の段階」では、発現して来ている症状が、「重度認知症(大ボケ)」の段階の症状に比べて、相対的に/遙かに軽いものばかりであり、失語(紛い)や/失認(紛い)や/失行(紛い)といった、極めて重度の症状は、未だ発現していないので、(見過ごされていて)/「AD型認知症」の発病とは診断されないのです!!

その結果、「AD型認知症」は、本当の意味での早期の段階である(「①小ボケ」や/「②中ボケ」の段階)で/発病を見つけると/「①正常なレベルに脳の機能を回復させることが出来る(治せる)」し及び、「 ②症状の更なる進行の抑制が、未だ可能(「大ボケ」にはさせないことが、未だ可能) 」であり、究極の目的である「③ 発病自体を予防することも出来る性質のもの」なのであって、即ち、廃用症候群に属する/老化・廃用型の/「生活習慣病」に過ぎないのに、「原因も分からないし、治すこともできないし、予防することもできない病気」に、されてしまっているのです。

AD型認知症」の診断が専門の精神科医達が皆/そのように言うので、権威を重んじる我が国の国民もまた、医師の言葉をそのままに信じるのです。「AD型認知症」は、原因が分からないし、治すことが出来ないし、予防することも出来ないタイプの認知症だとする考え方が、北海道から沖縄まで、全国通津裏裏、離島を含めた我が国の隅々に至るまで、深く浸透してしまっているくのです。

他方で、「脳をどのように使うべきなのか」と言う視点からの/日々の生活の仕方が、発病や/症状の進行を左右する「①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③生活習慣病である」と主張している/私たち「二段階方式」の説を/「疫学的に裏付ける」実態がる出現して来てもいるのです。

被災から約2年弱という僅かな期間しか経過していない/にも拘わらず、東日本大震災の被災地に於いては不活発病』のレッテルを貼られる高齢者達が、異常な規模で出現して来ていて、今もなおその状況が進行しているという実態が、学者たちの間で、問題視されているのです。実は、この人達は、「AD型認知症」発病の最初の段階である「軽度認知症(小ボケ)」の段階の人達なのです。

      

このお年寄りたちの「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルを、「二段階方式」に代表される「神経心理機能テスト」を活用して判定してみれば、左脳も右脳も正常なレベルにあって、司令塔の「前頭葉」機能の機能レベルだけが異常なレベルに衰えて来ていることが分かるのです(「軽度認知症(小ボケ)」の段階)。特に、「前頭葉の三本柱」の機能を構成する「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の機能が異常なレベルに衰えて来ている為に、その直接のアウトプットとしての「症状」(「不活発病」のレッテルを貼られるような症状)が発現しているのです(実は、それこそが、「軽度認知症(小ボケ)」の段階で発現して来る症状なのです)。「AD型認知症」の特徴である、段階的な症状の発現についての知識を持たない人達が、誤って「不活発病」のレッテルを貼り付けているだけということなのです。

「不活発病」のレッテルを張られるだけで/放置された儘の「軽度認知症(小ボケ)」の段階に在る高齢者達は、「小ボケ」の標準的な滞留期間である3年の期間が経過すると、次の段階である「中等度認知症(中ボケ)」の症状を示すようになり、「中ボケ」の標準的な滞留期間である(2~3年の期間)が経過/(発病から5~6年が経過)した後は、速いケースだと/「重度認知症(大ボケ)」の段階の症状を示すようになるのです。「重度認知症(大ボケ)」の段階の症状が発現して来るようになれば、『DSM-Ⅳ』の規定を金科玉条と考えている「AD型/認知症」の診断が専門の精神科医達さえもが、騒ぎ出す事態になる筈なのです。

      

「AD型認知症」は、「第二の人生」を送っている「高齢者」が、日々の生活を送る中での/「脳の使い方」としての「生活習慣」(「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能の出番が極端に少ない/単調な「生活習慣」)の継続に因り、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行」が起きて来ることが原因の病気に過ぎないのです。換言すれば、『自分なりに追及する特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続する生活状況の下では、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能の使われる機会が少なすぎるということなのです。一部の学者が唱えているような、「老人斑の生成」とか「神経原線維変化」等の/器質的な変化が起きてくることが原因で発病する訳ではないというのが、(14689例にも上る)極めて精緻で、多数例の「脳機能データ」を根拠とした、私たち「二段階方式」の考え方なのです。

(コーヒー・ブレイク) 「AD型認知症」の各段階(私達の区分でいう、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階)で発現してくる個別の「症状」(「3段階」に区分される症状)は、使われる機会が極端に少なくなった為に/加速度的に異常なレベルにまで衰えてきた「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルの単なる「アウト・プット」に過ぎないと/私たち「二段階方式」は考えているのです(①「廃用性」の/②加速度的で/3異常な機能低下が進行して行くにつれて、各段階における「脳の働き具合」が、そのまま各段階の「症状」として、発現して来るだけなのです)。 「AD型認知症」研究の専門家達(研究者や精神科医)は、早くこのことに気付いて欲しいと願うのです。

○  脳の働き方とその機能の発揮レベル

「AD型認知症」の最初の段階である「軽度認知症小ボケ)」の段階は、「左脳と右脳」の機能は未だ正常なレベルにあるのですが、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている/複合機能体としての前頭葉」機能の機能レベル(働き具合)だけが、「異常なレベルに衰えて来ている状態なのです。 その為に、複合機能体としての「前頭葉」機能の中で/最も基礎的で且つ重要な働きであり、意識の各構成要素に対する「機能の発揮及び発揮度」を左右している「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が、就中、『注意の分配力』の機能が、様々な場面で、的確且つ十分には働くことが出来なくなって来ているが故の/「AD型認知症の症状」が、発現して来ることとなるのです。

このことを、(脳の機能面)からもう少し詳しく説明すると、「軽度認知症(小ボケ)」の段階では、「意識的/目的的な」思索や思考、発言や行為、更には、行動や言動を実行する為の「テーマ」の中身自体及び「テーマ」の中身を構成をしている構成要素に対する「認知」の為の機能/機構が、正常且つ必要なレベルで、十分には、機能出来なくなって来ている(廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が、そこまで進行して来ている)のです。

即ち、『意識』が覚醒した、意識的/目的的な世界に於ける/思考、発言、行為、行動、言動等の実行の過程で/機能すべき前頭葉」機能の構成要素として、「実行機能」と総称されている個別の認知機能(分析、理解、発想、企画、計画、工夫、考察、予見、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、修正、機転、創造、感動、決定、判断、抑制、忍耐、指示等の機能)の発揮及び発揮度を支配し、下支えている機能である「前頭葉の三本柱」の機能、就中、『注意の分配力』の機能について、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して来たことの直接の反映、私たち「二段階方式」が世界で初めて解明した、「機能発揮上の二重構造」に起因した、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能障害が惹起されて来ること、即ち、それら三者の複合機能体である『前頭葉』機能の機能障害に起因した「AD型認知症」の発病なのであり、最初の段階である「軽度認知症(小ボケ」の段階の症状が、発現して来ることになるのです。

私達が開発した「二段階方式」と言う神経心理機能テストを活用し、この「前頭葉の三本柱」の機能を調べてみると、高齢者と呼ばれる年代の入り口の60歳代にもなると大幅に衰えてきて、70歳時にはピーク時の20歳代の半ばに比べて半分程度にまで衰えて来ているのです。80歳代、90歳代と年をとるにつれて、脳の機能レベルは更に低空飛行になって行きます。「前頭葉」機能の各構成機能が働く際の「認知度」を左右している「意欲、注意集中力及び注意分配力という「前頭葉の三本柱」の機能には、「生活習慣」の如何に関わらず、20歳代の半ばをピークとして、「加齢の進行と共に、働きが、正常な機能レベルの範囲内に在り乍らも/緩やかなカーブを描きつつ、衰えていく」という性質があるのです(加齢要因に起因した「正常老化」の性質)。実は、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、『注意の分配力』の機能は、「記憶」の工程である「記銘」、「保持」及び「想起」の機能の発揮及び発揮度にも/深く関わっていて、直接影響しているのです(30歳代の後半から、いわゆる「物忘れ」の症状が発現してきて、加齢に伴い、その程度態様が進行して行くのは、このメカの故なのです)!!

「自分が置かれている状況を理解し、判断して、何をどのようにするかを企画し、あれこれの視点からの結果を、ケース・シミュレーションした上で、最終的な実行内容を選択し、脳の各部に実行の指令を出している」それが、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」機能の役割だと言いました。そして、あれこれの視点から結果をケース・シミュレーションした上で、最終的な実行内容を「選択」出来るのは、「前頭葉」機能に内在する評価の物差しの機能が、確立されていて(これが、所謂「自我」の確立)、且つそれが、きちんと働いている故でもあるのです。

こうした、『意識が覚醒した/目的医的な世界に於ける』意思決定のさまざまな過程で必要となる前頭葉機能の働き具合が、揺らいできている(機能が、異常なレベルに衰えて来ている)最初の段階が、「軽度認知症(小ボケ)」の段階なのです。意識的/目的的な思考、発言、行為、行動、言動等を実行する世界で、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」機能が、壊れてもいないのに(器質的な原因が、存在していなくて異常なレベルに機能が衰えて来たことが、症状が発現して来る真の原因である(私たち「二段階方式」は、極めて精緻で多数の「脳機能データ」の解析から、使われる機会が極端に少ないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続する中で、①廃用性の/②異常な/機能低下が、③加速度的に進んで来たことに因り即ち複合機能体としての「前頭葉」機能が、異常なレベルに迄衰えて来たことのアウト・プットそれ自体が、「AD型認知症(小ボケ)」の症状として、発現してきている)と考えているのです。従い、「症状の重症化の進行を遅らせることが出来る治療薬」の開発は、「AD型認知症」の発病/症状の重症化が進行して行くメカに照らして『未来永劫、有り得ないこと』だと考えているのです!!

「軽度認知症(小ボケ)」の段階になると、発想が湧いてこないし、見通しも立たないし、何をどうするのかという「テーマの発想/構想と計画や工夫」が的確に出来なくなるのです。 『意欲』が、出てこなくなり、毎日をボンヤリと過ごし、居眠りばかりするようにもなります。何等かの「テーマ」に取り掛かっても、「注意の集中力」が続かなくて、「あれも遣り掛け、これも遣り掛け」という風に、中途半端になってしまうのです。頭の回転が鈍くなってしまって、かってのようにテキパキと物事を処理することが出来ないのです。その人らしい「生活態度」が消えていき、「こんな人ではなかったのに」と周りから言われるようになります。「人柄の本質」自体が、変わっていくような症状(前述した、「前頭葉の評価の物差しとしての機能レベルのゆらぎに起因)を示して来るのです。「軽度認知症(小ボケ)」のイメージは、何事も人を頼るようになって、一日や一週間の計画も立てられず、指示してもらわないと動けない「指示待ち人」が特徴。

「AD型認知症」は、発病後の症状の進行が緩やかであり、何年もかけて徐々に/段階的に進んで行くのが特徴です。発病後/急激に症状が進行していき、僅か2~3年で寝たきり状態になってしまう「狭義のアルツハイマー病」とは、発病原因(発病のメカニズム)だけでなく、症状の進行度合いも、全く異なるのです。

「中等度認知症(中ボケ)」は、脳の司令塔である「前頭葉」機能のレベルが、「軽度認知症(小ボケ)」のときより更に異常なレベルに加速度的に衰えて来ている上に、「軽度認知症(小ボケ)」のときは未だ正常だった高次機能の「左脳」と「右脳」と「運動の脳」の働きも、異常なレベルに衰えて来ていて、「前頭葉」機能を含む/脳全体の働き具合が異常なレベルに衰えて来ています。「中等度認知症(中ボケ)」の高齢者の(脳の機能年齢)は、「6~4歳児」相当のレベルと考えて下さい。

「中等度認知症(中ボケ)」の段階になると、「意識の覚醒度」を左右する、「意欲、注意集中力と注意分配力」の機能が、「軽度認知症(小ボケ)」の時よりも/更に低い機能レベルに衰えが進行して来ていて、更に不十分にしか働かなくなります。その結果、左脳がらみの論理的思考や計算、或いは言葉に対する理解や判断力、更には右脳がらみの色や形や時間や空間などに対する認知能力にも、重大な支障が出て来ます。状況の判断、物ごとの理解や見通し等の判断力が、「6~4歳の幼児」程度となる結果、「家庭生活」の面にも/重大な支障が起きて来るようになります。

「中等度認知症(中ボケ)」の段階になると、食器の片付けや、洗濯物の取り込み、庭の草むしりといった、『家庭内の/簡単な用事程度のこと』さえも、きちんと出来なくなります。「6~4歳の幼児」がやる程度にしか、出来ないのです。せっかく洗ってくれたお茶碗は/もう一度洗いなおさないといけないし、庭の草取りをしてもらうと/花の苗まで抜いてしまいます。この程度にまで脳の機能が衰えて来ていても、「DSM-Ⅳ」の「第二の要件」が確認を要求している「極めて重度の症状」/『失語(紛い)/又は失認(紛い)/若しくは失行(紛い)の症状が発現して来ていないと、せっかく家族が病院に連れて行っても、「AD型認知症」の発病とは診断されないのです。「中等度認知症(「中ボケ」)」のイメージは、(家庭内の簡単な用事程度のこともちゃんとできない)のに、口先だけは一人前、「言い訳の上手い幼稚園児」が特徴

「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えて来ているとはいえ、「軽度認知症(小ボケ)」には、未だ自覚があります。「意欲も湧かないし、根気が続かないし、テキパキ処理出来ないし、発想も湧かないし、物事に感動することもないし・・」と自身が感じていて、「以前の自分と比較して、自分のどこかがおかしい」という自覚を明確に持っていて、自分の状態に「不安」を感じているのです。ところが、「中等度認知症」(中ボケ)の段階になると、そうした自覚を持つこと自体が出来なくなってくるのです。自分の状態に対する自覚がもてないので、不安も全く感じてはいないのです。

逆に、「こんなところが、おかしい」と家族が指摘しても、「そんなことはない。私は、ボケてなんかいない」と言い張るのです。自分のおかしな言動についての、一端の言い訳(ヘリクツの類)ばかりを並べ立てるのです。

「中等度認知症(中ボケ)」の段階になっても/手をこまねいて(家族を含む周りの人達にも/状況が理解されていなくて)、相変わらず、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続していると、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能についての、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下が、更に進行して行き、「重度認知症(大ボケ)」の段階に入って行きます。

「AD型認知症」の末期の段階である、「重度認知症大ボケ)」の段階は、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能の機能レベル(働き具合)が、「中等度認知症(中ボケ)」の段階よりも/更に異常なレベルに衰えて来ているのです。左脳と右脳と運動の脳の働きも、幼稚なレベルの機能が、僅かに残っている程度である上に、脳全体の司令塔の役割をしている前頭葉」は殆ど機能しなくなっているのです。大本の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が、殆ど働かない機能レベルに在る為に、①『機能発揮上の二重構造』の関係に因り、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」の機能の発揮及び発揮度も、殆ど (機能していなくて/立ち上がっていなくて)、②そのことに起因してメタ認知」機能が殆ど機能していないことに連動し、③メタ認知に僅かに遅れて、連動し/随伴する「実体験認知」機能が殆ど働いていないことが原因で、「DSM-Ⅳ」第二要件が確認を要求する失語紛い)の症状、又は失認(紛い)の症状、若しくは失行(紛い)の症状が発現して来る(「DSM-Ⅳ」の第一要件が確認を要求する記憶障害が原因で、それらの極めて重度の症状が発現して来ている訳ではないので念の為)『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルに在るのです。猶、「重度認知症(大ボケ)」の高齢者の(脳の機能年齢は、「3歳児以下」のレベル)と考えて下さい。 

脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」機能が、殆ど寝たきりの状態になっている「重度認知症(大ボケ)」の段階になると、これまでの人生で何度となく体験して体に浸み込んでいるような「言葉」や「テーマ」或いは「状況」に対しては/或る程度の対応が出来るのですが、折々に直面する新しい状況や身体に浸みこむほどの経験がないテーマに対しては殆ど対応出来ないのです。

脳全体の司令塔の「前頭葉」機能が、殆ど働かなくなっている上に、左脳や右脳や運動の脳が極めて不十分にしか働かない「重度認知症(大ボケ)」は、「大ボケ」の枠の範囲の中で、症状が更に、進行して行くので、自分の身の回りのことをする「セルフ・ケア」の面にも重大な支障が出て来ます。食事をしたり、服を着たり脱いだり、お風呂に入ったり、トイレの後始末をしたりといった、身の回りのことも/自分で出来なくなり、日常生活面での「介助」/「介護」が必要となるのです。

(コーヒー・ブレイク)

そもそも、記憶は、「記銘」して、「保持」して、「想起」して来るという経路を辿るもの。「重度認知症大ボケ)」の段階になると、直前の事さえ忘れてしまうような重度の記憶障害の症状(ほんの少し前に食事をしたことさえ/覚えていないような症状)が、例示としてしばしば取り上げられています。(前頭葉機能を含む/脳全体の機能)が、「大ボケ」の段階にまで/廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して来ると、脳全体の司令塔の役割りをしている「前頭葉」機能、中でも、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能が、殆ど働かなくなって来ているので、「保持」及び「想起」に必要な程度での/「記銘自体が、出来なくなって来る」のです。いろいろな「テーマ」の内容を記銘する為の/記銘度自体が極めて低いので、保持も、就中、「想起」が、極めて困難になって来るのです。(その結果)として、「直前の出来事さえも覚えていない/想起出来ない」ということになるのです。

次に、「中等度認知症(中ボケ)」の段階では、「昔の出来事」は、(認知症の重い症状が出ている人とは、とても思えない程の)かなりなレベルで、思い出すことが出来るのです。

その一方で、「最近起きた/新しい出来事」についての記憶が、とても困難になるのです。その理由は、「意欲」、「注意集中力」と「注意分配力」の機能が/不十分にしか働かなくなっている為に、「記銘」する際の/「記銘度が、とても低いものになってしまうことが、原因なのです。昔の記憶は、年が若くて(「前頭葉の三本柱」の機能が正常なレベルにあった為に)、「記銘度」自体が高かったころの記憶ということになり(記銘度が高いと、長期に保持されるので)、今でも思い出す(想起する)ことが出来るのです。

 

  注)本著作物(このブログ A-45に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

 

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アルツハイマー型認知症の段階的で類型的症状の指標(A-44)

2013-02-01 | アルツハイマー型認知症の三段階の症状

 一口に、「認知症(ボケ、痴呆)」と言っても、いろんな種類があるのをご存じでしょうか。

アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)」というタイプの認知症は、様々な種類が数ある「認知症」の内の大多数、(90%以上の割合を占めている)のです!

皆さんが普段見かける「認知症を発病した人」は、その大半が、「AD型認知症」の発病者ということなのです(猶、90%と言う数値は、私たち「二段階方式」独自のものなのです。私たち「二段階方式」が提示する数値だけでなく、根拠となっている「脳機能データ」の質と量自体が、所謂権威と言われている(個人や組織)と比べた場合、異次元と言える程、極めて精緻で、且つ、極めて多数の「(生きた人間の)生の脳機能データ」を集積し、解析したものなのです。敢えて、問題を提起するなら、米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定内容や、世界的に通説の地位に在る「アミロイドβ仮説」等の、憶測がベースのレベルの内容とは、それこそ、異次元の質と量の/生の『(生きた人間の)「前頭葉機能を含む/脳全体の脳の機能レベルを基礎とした「脳機能データ」が提示内容の基礎/根拠となっているのであり、私たち「二段階方式」が提示/主張している『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する原因とメカを含む、種々の提示/主張内容は、近い将来に、必ず『世界標準』になるものとの自負を持って、活動し、更には、グーブログ上で無料公開しているのです(書籍を発行しないのは、全ての発行書籍が、内容が出鱈目で、客観的なデータの裏付けが無く、発病/症状の進行との間の、「因果関係の存在の実証程度のことも未だに出来ていない、アミロイドβ仮説を真っ先に、高々と掲げている世界に身を置く事に対して、嫌悪を覚えるからなのです)。

実は、世界中の権威/機関(専門の研究者や、認知症の診断が専門の精神科医を含む)から、『発病の原因/メカが分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないタイプの認知症』と言われているのが、今日の主題である「AD型認知症」のことなのです。『発病及び症状の重症化が進行するメカが分からない』と、世界中の権威ある機関や専門家が、マウスなんかにアミロイドβを注入した「アルツハイマー・マウス」とかのおしりを追いかけまわして、一緒に迷走し、時間とコストを無駄にして、過ごしているのに対し、『①「AD型認知症の発病/症状の重症化が進行するメカ」を解明した上で、②北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村との/有償で・有期の使用許諾契約の締結』の下で、『③対象を、「AD型認知症に特化した活動」であり、④「早期発見と早期治療」に因る症状の正常なレベルへの回復、更には、「発病自体の予防」を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の実践展開の指導により、⑤極めて顕著な成果を挙げて、④主張内容が、正しいことを、「疫学的な方法により、実証済みなのが、(KinukoとTadの二人が主宰する)「エイジングライフ研究所」なのです

このブログ上で、後述して、明らかにして行くように〔なお論文をカロリンスカ研究所や/ランセット委員会や/サイエンス誌に提出したらと、サジェストして下さる方が何人か居て下さるのですが、実践/実証がTadの流儀なので、①先ずは、ブログ上で無料公開し、②その次は、国策化に因る全国展開をと、考えているところなのです〕、Tadが提示する内容は、有ろうことか、『「AD型認知症」の発病及び症状の重症化が進行するメカについて 、「人類最大の難問」とされている「意識」との関わり、就中、『「意識」が覚醒した/目的的な世界と「前頭葉機能」との関わり方を主題として、説明している』のが、特徴なのです。猶、その『前頭葉機能』については、単体ではなくて、「①前頭前野の穹窿部に局在する、②「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、Tadが名付けたもの)、②「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)の機能=Tad独自の考え」及び「実行機能(=Executive  Function)」の/(3つの機能)により構成されている複合機能体であると、Tadは考えているのです(=Tad自身による「思考実験」の成果)。猶、『評価の物差し』の機能については、次の項目である≪B≫の中の特定の項目中で、詳細に説明する予定です(現在のグーブログ中では、「B-83」なのですが、今回の整理作業に因り、NO.Xが変わる筈)。

私達が意識的/目的的に、何等かの「テーマ」を実行しようとするとき、いろいろな原因というか、何か「特定」の原因によって、①前頭葉」機能を含む/②脳全体の機能が/③異常なレベルに機能低下が進行したことにより、日常の生活面(社会生活の面、家庭生活の面、又はセルフケアの面に重大な支障が出てくる(認知症の症状が出てくる)病気のことを「認知症」と言うのです。脳の機能を全般的(両側性)に異常なレベルに低下させている原因によって、どんなタイプの認知症であるか、その種類が分類されているのです。ただ、認知症の大多数、90%以上を占めている「AD型認知症だけは、「原因がわからないし、治すことが出来ないし、予防することも出来ない」とするのが、世界中の認知症の専門家と言われる人達/専門機関の、これまでの考え方なのです。

猶、「DSM-ⅣⅣ」及び「アミロイドβ仮説」は、両者共に、『「AD型認知症」のことを、「①重度の物忘れが特徴の/②神経変性疾患」と憶測している』のですが、根本的に誤った内容の主張/見解なのです。それに対して、私たち「二段階方式」は、『第二の人生』を生きる「高齢者」が、日々を生きて行く上で、展開する「脳の使い方」としての視点と意味で言う『生活習慣』が、発病及び症状の重症化の進行を惹き起こす要因(加重要因)であると考えていて、『「AD型認知症」の真の正体(本態)は、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎないと主張しているのです(詳細な内容及び根拠の提示については、後述)。

前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、異常なレベルに低下して来ていることが、「直接の原因」となって、「3つに区分される生活面」に、「重大な支障」があると認める程度とは、言い換えれば、当該支障が、病的な症状」として/認められるレベルのものと言うことなのです。

例えば、30歳代の後半から誰にでも起きてきて、『加齢』と共に/その程度や/頻度が進んで行く症状、所謂物忘れの症状」は、「前頭葉」機能の基盤的機能である「前頭葉の三本柱」の機能、即ち、「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の各機能が、「加齢」と言う要因に因り/機能低下が進行して来る性質に起因するもの(私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明し、「正常老化の性質」と名付けているもの。但し、この症状は、「前頭葉」機能の機能障害とは、機能低下の進行のレベル自体が異なり、正常な機能レベルの範囲内に在ることが特徴(「前頭葉の三本柱」の機能の加齢と言う要因による機能低下に起因して発現して来る、『正常な物忘れの症状』であることに/注意して下さい。但し、「前頭葉」機能の機能レベル(正確には、「注意の分配力」の機能の、(加齢と言う要因)に起因して、即ち、(機能低下の進行に付随して起きてくる症状)なのだけど、こうした程度/態様のものは、「病的な症状とは、言わない」のです。機能レベルの衰えが、進行して行くとはいえ、「前頭葉」の機能レベル自体が、(正常な範囲を保っている)中での、機能低下の進行を反映した症状に過ぎないからなのです!!

(問題提起/啓蒙)一部の専門家が主張している『「加齢」の延長線上に、「AD型認知症』の発病が有る』と言う考え方は、根本的な誤りなのです。即ち、『「AD型認知症」の発病であるという為には、①「第二の人生」を送っている/「高齢者」であること及び②ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続していると言う(加重要因)の存在が確認されることが、必要不可欠の条件となることを、忘れないで頂きたいのです!!! 

他方で、前頭葉」の機能レベル自体が異常なレベルに衰えてきた結果として発現して来る「記憶障害」の症状は、(病的な症状)として、捉えないといけないと考えるのです。したがって、問題となる「記憶障害の症状」が、病的な症状であるのか/否かは、『前頭葉」機能自体が、正常なレベルであるのか、それとも、前頭葉」機能自体が、異常なレベルであるのかによって、評価及び区分すべきものだと、私たち「二段階方式」は、考えていて、③『前頭葉』機能の機能レベルを、精緻に評価/判定することが出来る手技である『二段階方式と呼称する手技』を開発し、④「AD型認知症」の発病の有無及び段階的な症状の段階区分の評価判定に活用しているのです。

日常のどんな「生活面」で/どのように重大な支障が出てくる(認知症としての「症状」が出てくる)のかは、高度なレベルから順に、「社会生活面」、「家庭生活面」、「セルフケア面」の3つに区分した上で、(3つの段階的な区分)及び当該各段階毎に発現する特有で類型的な症状)とを組み合わせて、〔「軽度認知症小ボケ)」/「中等度認知症中ボケ)」/「重度認知症大ボケ)」〕、且つ、具体的な症状の類型を提示して(「改訂版30項目問診票」)、説明し、且つ実証されるべきものと、私たち「二段階方式」は考えていて、「AD型認知症」の特徴である、「段階的な症状」の評価及び判定基準について、その区分を使用しているのです。

どんな内容、レベルのものであっても、「社会生活」で要求される脳の機能レベルというものは/「家庭生活面」で要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されるし、「家庭生活面」で要求される脳の機能レベルというものは/「セルフケア面」で要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されることについては、誰しも異論はないと思うのです。

最も重要なのは、客観的な手法/手技に因り、正しく判定すること!! 唯一の例外として、世界中の専門の医師達にも余り知られていない、脳の変性に起因する「側頭葉性健忘症」という、病気があるのです。この病気で発現する記憶障害の症状は、「前頭葉」の機能レベルが正常なレベルであっても、記憶障害の症状の程度態様が、「極めて病的な物忘れの症状として発現して来る(然も、この病気の特徴として、①「極めて重度の記銘力障害」が原因で/ ②新しい記憶が形成されないという特徴的な症状を示す)ので、専門家もこの点だけは注意が必要。ところが、「側頭葉性健忘症」であるケースを、「AD型認知症」であると誤診するケースが、世界的にも、極めて、多いのです。哀しいことに、我が国もその例にもれず、『ボケても安心な社会作り』の政策の「マスコット(見せ金)」に活用されている状況に在るのです!!!

私達は、上述した視点に立って、この3つの生活区分に対応する①前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベル」と/②それに厳密にリンクした「段階的で/類型的な症状」について、『生きた人間の脳機能データ』であり、(14,689例)にも上る極めて多数で/極めて精緻な「脳機能データ」を集積し、解析して来ていることが、自慢なのです。

「3つの段階」は、『前頭葉』を司令塔にして協働しながら働く「左脳及び右脳」の機能レベル(働き具合)の廃用性の異常な機能低下が同時に進行し、且つ加速度的に衰えていくときの、衰え方を、私達が開発した「二段階方式」と呼称する「神経心理機能テスト」を使って、調べた精緻な結果を示しているのです。北海道から九州を含む全国的な規模での、極めて多数例が集積された「脳機能データ」の解析により、世界中の認知症研究/診断の専門家達から「発病の原因が分からないし、治せないし、予防が出来ないタイプの認知症」とされている「AD型認知症」には、回復が可能な「軽度認知症(小ボケ)」の段階に始まって、次いで、②症状の進行の抑制が未だ可能な「中等度認知症(中ボケ)」の段階を経て、最後に、③為す術が何も残されていなくて/介護の対象となる末期の段階、「重度認知症(大ボケ)」の段階があることが、分かったのです

専門家達が、『「AD型認知症」は、治すことが、出来ない』と言っているのは、末期段階の/「重度認知症(大ボケ)」の段階でしか、発病を見つけることが出来ない内容の規定となっている診断基準/米国精神医学会が策定した「DSM-Ⅳ」を診断の拠り所にしているせいに過ぎないのです!!!

「二段階方式」の手技を活用して、脳の機能の衰え方を詳しく調べてみると、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②速度的で/③異常な機能低下が進行して行く際は(使われる機会が、極端に少ないことにより/機能が異常なレベルに低下して行くことを言うことに注意)、「規則的な衰え方の厳密な順序がある」ことが、分かるのです。「AD型認知症」の発病である場合には、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が(から真っ先に)、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して行き、次いで、(左脳⇒右脳⇒運動の脳)の順番に機能低下が進行して行くこと並びに、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした(三段階に区分される)「段階的な症状」が発現してくるのが特徴なのです。

突然、「失語(紛い)/又は失認(紛い)/若しくは失行(紛い)」と言う「極めて重度の症状」が発現して来る訳ではなくて、それとも分からない程に軽いもの「軽度認知症(小ボケ)」から、必ず、「中等度認知症(中ボケ)」を経由して、最後に/末期の段階である「重度認知症(大ボケ」の段階へと進行して行くという明確な機序が存在していて、『徐々に、段階的に、症状の重症化が進行して行く』という、「症状」の発現の仕方にも/明らかな特徴があることが、分かっているのです。「若年性アルツハイマー病」とも、「脳血管性認知症」とも、症状の進行/発現の仕方が、全く異なることを、是非、専門家の方たちに、知っていて欲しいのです。

専門的になるので、もっと先のブログで説明するつもりなのですが、(廃用性の異常な機能低下が、加速度的に進行して行くのが特徴である「AD型認知症」の発病者は、『左脳と右脳の衰え方にも「極めて厳密で、明確な規則性がある」/(MMSEという「神経心理機能テスト」で計測される/11の下位項目について、廃用性の機能低下が進行して行くとき/明確で、厳密な順序とパターンが、決まっている)のが、「第二の特徴」なのです。このことは、日本中だけでなくて、世界広しといえど未だ誰も知らない(私たち「二段階方式」以外には、誰も気付いていない)ことなのです!!!

猶、上述した「脳の機能の衰え方の厳密な規則性」は、「AD型認知症」に特有のものなので、認知症の症状を発現している人が、「AD型認知症」であるかどうかの判定・鑑別(或いは、「認知症」と紛らわしい病気との鑑別)の強力な武器ともなるので!!

これまでのブログの中で何度も言及してきたように、「AD型認知症」について専門家と言われている人達は皆さん、「原因も分からないし、治すこともできないし、予防することもできない」と言っています。それは、「重度の記憶障害」を認知症診断の第一の要件と考える重大な誤り(米国精神医学会が策定した診断基準規定である『DSM-Ⅳ』に規定された内容の誤り)により、「見つけている段階が遅すぎるだけ」なのです。末期の段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階でしか、発病を見つけられないでいる結果、「原因もわからないし、治せないし、予防できない」だけなのです。本来の性質から言えば、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎないのです。「AD型認知症」は、「前頭葉」機能の出番が極端に少ない生活習慣(自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標もない、ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』)が継続する中で、廃用性の異常な低下が加速度的に進行して来ることが原因で、認知症の症状が発現してくる病気なのです。「加齢」と共に衰えていく性質(私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明した「正常老化の性質」を内包しているとはいえ、それなりに使ってやっていれば、そこそこ機能がもつのに、使ってやる機会が極端に少ない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続している為に、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能が、異常なレベルに加速度的に衰えて行くだけのこと』なのです(「アミロイドβ」も、「タウ蛋白」も、「アセチルコリンの不足」も、発病の原因とは無関係なのです!!)。

加速度的なカーブを描いて急速に衰えていきつつ、「廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行」が原因で発病する「AD型認知症」(老年性の「アルツハイマー病」と呼称する人達もいます)は、(遺伝子の異常が生まれつき備わっている人達だけを対象に発病)して、極めて短期間に症状が進行していく若年性の「アルツハイマー病」とは、全く異なり、症状が何年もかけて、「徐々に/段階的に」進んでいくのが特徴なのです。最初に回復が可能な「小ボケ」の段階があって、次いで、症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」の段階があって、最後に(為す術が、何も残されていなくて、「介護」の対象でしかない)「大ボケ」の段階があるのです。 昨日まで正常だったお年寄りが、一晩寝たら、突然自分の家が分からなくなったり/同居している孫娘の顔も分からなくなったりは、絶対にならないのです(「脳血管性認知症」の場合にのみ、且つ、障害された脳血管の部位と程度と範囲との関係では、こうしたことも起きて来るのですが)。

「キッカケ」の発生と継続を契機にして、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が日々継続するようになって、「小ボケ」の期間が(3年間)、「中ボケ」の期間が(2~3年間)で、発病してから(5~6年間)が経過すると「大ボケ」になるのが、大原則なのです。

 私たち「二段階方式」の定義に言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階は、高次機能の/左脳も、右脳も、未だ正常な機能レベルにあって、脳全体の司令塔の「前頭葉」の機能だけが、異常なレベルに衰えて来ているのです。認知症の「現行の定義」からすると、私たち「二段階方式」が言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階は、脳全体が異常なレベルにあることにはならないので、認知症を発病していることにはならないのではと考えた人は、なかなか鋭い人と言えるのですが、「今一歩」なのです!!

何故かと言うと、脳の機能面から考えると、工事苦悩である「左脳も右脳も運動の脳も」、『意識』が関わる世界、「意識」が覚醒した/目的的な世界では、必ず、(脳全体の司令塔の役割り)を担っている「前頭葉」機能の統括下/管理下/コントロール下のもとに、働いているからなのです。従って、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於いては、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルのアウト・プットとしての思索や思考/発言や行為/行動や言動は、全てが、機能が異常なレベルに衰えている「前頭葉」機能の(機能障害を伴ったアウト・プット)になってしまうのです。

『意識が覚醒した/目的的な世界』を分かり易く説明すると、『左脳、右脳、運動の脳という「三頭の馬」が牽引する/「三頭立ての馬車」を、「御者」の役割を担っている「前頭葉」機能が、運行を統括し、支配し、管理している世界』なのです。御者である「前頭葉」の機能が異常なレベルにあって、馬車を牽引する「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」を制御しているので、アウト・プットとしての行為や行動は、『「前頭葉」の機能障害が反映されたものになってしまう』のです。

 「意識」の世界が関わる意識的/目的的な世界では、全てが、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルを反映したものとなるのです。「前頭葉」機能だけが異常なレベルにあって/「左脳、右脳及び運動の脳」は未だ正常な機能レベルにある「軽度認知症(小ボケ)」の段階では、脳全体の機能レベルのアウト・プットとして、「社会生活面」に重大な支障が出てきている状態(症状)を、必ず確認することが出来るのです。つまり、『「脳全体の機能」が、異常なレベルにあることを要求している現行の定義自体に誤りがある(或いは、不正確な記述と言ってもいい)のであり、「前頭葉の機能」が/異常なレベルにあるとする定義が正しいのです。定義自体を変えてやらないと(米国精神医学会の診断基準である「DSM-Ⅳ」のような「重度の段階の症状」を、発病を確認する「診断基準」としていたのでは、本当の意味での早期の段階、「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ」)の段階を/見落としてしまうことになるのです。

近年、「MCI/軽度認知障害」という概念が提案されていますが、相変わらず「記憶」を中心とした「外観的な観察が主体の症状」からのアプローチとなっていて、『複合機能体である「前頭葉」機能の/機能障害という視点を欠いている為に、対象領域があいまいすぎて/使い物にならないのです。

ところで、「前頭葉」は、意欲、注意の集中力及び注意の分配力を「三本柱」として、自発性、発想、計画性、工夫、理解、判断、機転、洞察力、推理、創造力、好奇心、感動、抑制力といった、私達が「社会生活」を送る上でなくてはならない極めて高度な機能を集積しています。「軽度認知症(小ボケ)」は、この「前頭葉」の機能が異常なレベルにあるために、上述したような(「前頭葉」の高度な機能)の障害が小ボケの「症状」として現れてくるというメカニズムなのです。認知症の専門家や医師達は、このことに気づく必要があるのです。文末に整理してある「軽度認知症(小ボケ)」の症状を、この視点からよく観察してみていただきたいのです。では

「軽度認知症「小ボケ」」の次の段階を私たち「二段階方式」では、「中等度認知症(中ボケ)」と呼んで、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階と区別しています。認知症の専門家とされる人達は、「DSM-Ⅳ」の基準に依拠して「AD型認知症」の診断を行うので、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階にならないと、発病とは診断しないのです。ところが、「軽度認知症(小ボケ)」の段階なら/「回復が可能」であり、「中等度認知症(中ボケ)」の段階なら/「症状の進行の抑制が、未だ可能」であるのに対し、「重度認知症(大ボケ)」の段階になると/為す術が何も残されていなくて、「介護」するだけなるのです。「重度認知症(大ボケ)」の段階)になって初めて、「AD型認知症」の発病を見つけている診断(「発病のレッテル貼り』をするだけの診断に/何の意味があるのか/疑問を呈しておきたいのです。

最後になりますが、以下に「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の順にそれぞれの段階に「特有な症状」をまとめて順番に並べて表示しておきます。「AD型認知症」の症状(「前頭葉」を含む脳の機能レベルにリンクした症状)の進行具合が明確に読み取れることと思います。脳の機能が、前頭葉の三本柱の「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の異常な衰えに始まり、次第に左脳、右脳、運動の脳と異常な衰えが進んでいくことの結果として、症状が出てきて、その症状も次第に重くなっていく(「段階的な症状」を示していく)ことが分かることと思います。専門家達が考えているような、情報を連絡する神経線維が(アミロイドベータやタウ蛋白によって侵されていく)ことにより、認知症の「症状」が重くなっていくわけではないことに、早く気付いて欲しいと願うのです。

&3 「AD型認知症」の三段階に区分される「類型的症状」

○  [ 小ボケのチェックリスト]

☆脳の機能としては、 「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が異常なレベルに衰えてきたことのアウトプットとしての「症状」を示すのが特徴です(この段階では、左脳や右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在るのです。そのトータルの脳機能レベルのアウトプットが、この段階の症状なのです)。

〇(4つ以上に該当していると、「小ボケ」のレベルであることが疑われます)。

(1)「小ボケ」のチェックリスト(「小ボケ」に特有な症状を/推定される順番に並べ替えて、列記/「改訂版かなひろいテスト」に不合格=「前頭葉」の機能が異常なレベルが前提となります)。
 
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(『注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えて来た為、様々な場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、自分ではどんなテーマをどのように実行したら良いのか思いつかなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来にくくなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを何度も繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れている)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚えている雰囲気が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと居眠りするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在る為、実行機能の一要素である「実行テーマ」を発想する機能が発揮できなくなってくる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)した「大ボケ」の段階の症状の発現を初期症状だと誤解しているのです。「介護」の仕事に従事している人達は、本態が、廃用症候群に属する老化廃用型の『生活習慣病』であることを知らない。その結果、症状の重症化の進行自体が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこととなる為に、より高度な機能の順番に、『前頭葉の機能⇒左脳⇒右脳⇒運動の脳』の厳密な順番に衰えが進行して行くことも知らない。
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる      

○ 「中ボケ」のチェックリスト

 ☆この段階になると、脳の機能としては、 「前頭葉」の機能の三本柱である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が「小ボケの段階」よりも更に加速度的に衰えてきたことによる「前頭葉の各種機能」の衰えに加えて、左脳や、右脳も異常なレベルに衰えてきています。「中ボケの段階での症状」は、そのトータルの脳機能レベルのアウトプットとしての「症状」を示しているのです。

〇(4つ以上に該当していると、「中ボケ」のレベルであることが疑われます)。

(2)『中ボケ』の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても日付があやふやになる(今日が何日なのか、あやふやになる)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事(洗濯、掃除、片付け)も出来なくなる
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行くことになる「時の見当識」が衰えて、季節の感覚が分からなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる)ので、
 
(4)(『DSM-Ⅳ』の第二要件が規定する内容が正しいと信じている)為に、精神科医は、「小ボケ」や「中ボケ」の段階の存在自体を知らない(無知、無関心)ので、上記に提示した「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです!!

○ 「大ボケ」のチェックリスト 

 ☆この段階になると、脳の機能としては、前頭葉の三本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が加速度的に衰えてきたことによる「前頭葉の各種機能」の更なる衰えにより、前頭葉の機能がわずかにしか機能していない(殆ど機能していないような状態)に加えて、「左脳や、右脳や運動の脳」の機能も更に異常なレベルに衰えてきています。。「大ボケの段階での症状」は、そのトータルの脳機能レベルのアウトプットとしての「症状」を示しているのです。

〇  (「小ボケ」及び「中ボケ」の各段階の症状について、各段階毎に(4つ以上が、該当)して、更に、「大ボケ」の項目に(3つ以上)が、該当していると、『大ボケ』のレベルであることが、疑われます)。

㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からなくなる(人の見当識がなくなる)
㉔ 田んぼに行く、会社に行くとか言い、夜中に騒ぐようになる(時の見当識もなくなる)
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする       

(最後に、コーヒー・ブレイク) 服を自分で着られなくなり、ズボンを頭から被るとか;自分の家が分からなくて、徘徊して迷子になるとか;同居してる家族の顔も分からないとか;失禁した服を平気で着ていたりしたら、自信を持って、その人はボケてると皆さんは思うのではないでしょうか。正確に言うと、これは、「AD型認知症」の末期の段階の症状なのです。こうした症状が出てくるもっと前の「軽い段階」(回復が可能な「小ボケ」及び症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」の段階)があるのを専門の精神科医でさえ見落としているだけなのです。「AD型認知症」は、脳の機能レベル(「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の機能レベル)に厳密にリンクした段階的な症状(「小ボケ」の症状、「中ボケ」の症状及び「大ボケ」の症状)が発現して来るのが、「AD型認知症の特徴なのだ」ということを、きちんと理解して頂きたいのです。

「或る日は/小ボケの症状を示し、次の日には/中ボケの症状や/大ボケの症状を示すようなことは、絶対に無い」のです。

   注)本著作物(このブログ A-44 に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

 

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