認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の『発病の予防』に不可欠な脳(前頭葉)が活性化する生活習慣(H-11)

2023-08-08 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
  
 &1 「アルツハイマー型認知症」の正体に関する「仮説」
(1)様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めているのが『アルツハイマー型認知症』(早期の段階の「小ボケ」及び「中ボケ」並びに、権威が発病の初期症状と誤解している末期段階の「大ボケ」の全てを含む)なのです。
世界中の権威機関は、『アルツハイマー型認知症』について殆ど無知な(原因不明で、治らないし、発病の予防が出来ないと主張)上に、極めて重度の『物忘れの症状』の外観から(神経変性疾患)と誤解し早合点して、本当の正体を解明できていない

(2) 私たち(KinukoとTadの二人だけが主宰するエイジングライフ研究所)は、アルツハイマー型認知症は『意識』(現在も「人類最大の難問」とされている)が関わること及び意識のの『前頭葉』の機能が『注意の分配力』の機能を核心とする「複合機能体」であることに気付き、注意の分配力の機能を核心とする『前頭葉の機能レベル』を精緻に判定できる独自の「神経心理機能テスト」である『二段階方式』の手技を開発し、種々の脳機能データを集積し、解析し、『452の市町村での実践指導(住民参加型の地域予防活動』を通じて、二段階方式の主張内容が正しいことを実証してきたのです。

(3) 手技をマニュアル化し、北海道から九州に跨る全国的規模で、有償/有期の使用許諾契約の締結下、発病の予防と早期発見による早期回復の両面で顕著な成果を挙げて、主張内容が正しく、二段階方式の手技の活用が有効で有益であることを疫学的方法により実証したものの、(100%誤りとも気付かれない儘に)アミロイドβ仮説が登場してきて、「世界的に通説」となり、厚労省までアミロイドβ仮説に惑わされ、「川下対策」に過ぎず、実践の効果も殆ど期待できない『介護の予防』措置が制度化され、全国の市町村が川下対策の為の活動に注力していく中で二段階方式の導入先が、漸次消えていったのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムについて、世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師)の間では、様々な「仮説」が主張されています(主張されている発病の理由と発病との間に因果関係が存在していることの実証が未だに出来ていない為、「仮説」として扱われているのです。テレビに出てきて断定的な言い方をする人達がいますが「仮説」にすぎないのです)。

(5)とはいえ、仮説の提示機関に絶大な権威が有り、中でも、世界的に通説の地位にある『アミロイドβ仮説』は、米国のハーバード大学が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室ー利根川進)という権威が絶大な3つの機関が牙城である為、厚労省も学者も医師もマスコミも『アミロイドβ仮説一辺倒』の現況にあるのです。アミロイドβ仮説を理論的な根拠とし、(ボケても安心な社会作り)を旗印に、川下対策であり、(二段階方式の導入に因る川上対策の発病の予防活動を駆逐した)「介護の予防措置」が市町村の活動として、厚労省の要求(認知症ケアパス作成の手引き)により、全国展開されている成果が、単年度ベースで23兆円もの天文学的な規模での血税の垂れ流しという訳)。

(6) 仮説の全てを挙げるとそれらは、アセチルコリン仮説(エーザイが、アリセプトを開発)、アミロイド・β仮説(エーザイが、アデュカヌマブ及びレカネマブを開発)、タウ蛋白仮説、そして脳の萎縮仮説という、『前頭葉の機能レベル』に関する科学的で/客観的な『脳機能データ』の集積が全く為されていない憶測の類が、世界を惑わせて来たのです。

(7) 仮説の内では、アミロイドβ仮説(アミロイドβというタンパク質が脳内で蓄積して「老人斑」なるものが生成され、老人斑が有する毒性が記憶を伝達する役割を担っている神経細胞の大量での細胞死を惹き起こすことにより、「記憶障害」に起因した症状が惹起されることになることが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカであると主張する仮説)が、これまでは通説の地位を占めてきていたのです。

(8)アミロイドβ仮説に立脚して治療薬の開発に挑んだ欧米のいくつもの巨大な製薬会社をはじめとして、我が国でもその分野では著名な製薬会社を含めて、治療薬の開発に挑んだ全ての企業が治療薬の開発に投資した金額は60~70兆円とされるが、その悉くが失敗したが為に、通説としての地位が揺らぎ始めていて、これまでは少数説の地位に甘んじてきていたタウ蛋白仮説が取って代わろうとしている現況に在るのです(エーザイのアデュカヌマブとレカネマブは、最後の悪あがき現象)。

(9)そのタウ蛋白仮説もアミロイドβ仮説と基本的には同じ考えに基づいていて(タウ蛋白というタンパク質が脳内で消費されないものが蓄積することにより、「神経原線維変化」なるものが構成されて、記憶を伝達する役割を担っている大量の神経細胞の細胞死を惹き起こすことにより、「記憶障害」に起因した症状が惹起されることになることが「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の原因であるとする主張なのです)、近い将来にこの仮説もアミロイドβ仮説と同じ運命を辿ることになるのです。
何故なら、タウ蛋白の沈着と「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化との間には(因果関係が存在していないから)なのです。両仮説共に単なる「憶測」に基づいた主張に過ぎないのです。

(10) 60歳を超える年齢の高齢者で、現在は「第二の人生」を送っている貴方達は(アルツハイマー型認知症は、老年発症が特徴であり、仕事とは無縁の日々を送る高齢者だけが発病の対象となるのが特徴)、時空をコントロールして行き来することは不可能であっても、私たち人間だけに特有な脳機能である「前頭葉」(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする。以下、同じ)という脳機能により、意識的な世界で、自由な意思と自由な選択という機能を自在に使える自分に、幸せと楽しさを覚えていることと思うのです【但し、「アルツハイマー型認知症」を発病している場合は、除外】。

(11)世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師)から、発病の原因が分からないとされている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症は、現在の貴方には不自由さを感じさせていないはずなのですが、「前頭葉」絡みでの脳機能の使用が思うに任せなくなってくることが、言い換えると、「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに衰えてくることが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の核心的な要因なのです(その原因を探ることが発病のメカニズムの解明に繋がるのです。意識の世界が存在せず、意識の要の前頭葉の機能が備わっておらず、前頭葉の要の注意の分配力の機能が備わっていないマーモ・セットが対象では、憶測が関の山)。

(12)発病/症状の進行を惹き起こす「真犯人(メカ)」は、「器質的な病変」に因る(神経変性疾患)ではなくて、或いは、「記憶の障害」に起因したものではなくて、『機能の低下、廃用性の機能低下に起因したもの』なのです。
世界中の認知症の専門家(学者、研究者、医師)から発病の原因が不明とされてきている「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の真の原因が、実は、此処にあるのです。
    
&2 「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状とその特徴
(1)認知症の専門家とされる人達(権威機関)は、米国精神医学会が策定したアルツハイマー型認知症の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定(現在は改定版のDSM-Ⅴがあるが、医学会への影響、特に仮説に対する影響力は、今なおDSM-Ⅳ が絶大なのです)「第一の要件」として確認を要求している「記憶障害」に起因した症状(実は、これこそが重大な誤りであり、諸悪の根源なのです)が、「アルツハイマー型認知症」の根幹をなしているとの誤った前提に立脚しているので、「記憶障害」に起因した症状らしきもの(DSM-Ⅳの第二要件が、失語、失認、失行(紛い)の症状と、誤解により規定しているもの)を外観的に観察し、それを単に「アルツハイマー型認知症」の症状として、単に羅列しているだけなのです(更に、言葉の上の区分だけで、「中核症状」と「周辺症状」又は随伴症状に二区分するのが通例なのです)。

(2) 私たち二段階方式は、生きた人間の(意識的/目的的な世界)に着目して、その機能レベルを精緻に判定することが出来る神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を独自に開発して、「前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状であり、14689例にも上る生の、憶測ではなくて実際の症例の解析による「脳機能データ」を集積してきている上に、その根拠に基づいて、且つ、考え方及び手技をマニュアル化し、実務化して、北海道から九州に跨る全国的な規模の452に上る市町村(予防活動は、売り胃上げが必要不可欠の医療機関では太守となり得ないので、売り上げが要求されない市町村での展開が実現したに於いて、『対象をアルツハイマー型認知症に特化』した活動、『住民参加型の地域予防活動』として、「アルツハイマー型認知症」の早期発見と回復並びに発病自体の予防という明確な目的のもとに、実践し、主張内容が正しいものであることを疫学的方法により実証してきたのです。

(3)私たち二段階方式が主張し類型化した「アルツハイマー型認知症」の症状及びその特徴は、三段階に区分されるのです。発病の最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階であり(自分で決断できなくて、何かと人を頼ろうとする「指示待ち人」であって、社会生活の面で様々な支障が出てくる段階)、次が「中等度認知症」(中ボケ)の段階であり(口先だけが一端で、言い訳ばかりしている「幼稚園児」であって、家庭生活の面でも様々な支障が出てくる段階)、最後が末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階となるのです(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のせいで、「注意の分配力」の機能が殆ど働かない為に、「実行機能」の行使が殆ど出来無くて、「脳が寝たきり」の状態にあって、食事や入浴、大小便、或いは服を身に着けること等と言った日常生活面での簡単な身の周りの処置であるセルフケアの面にも支障がある脳の機能レベルの発病者)。

(4) 『評価の物差し』(意識の首座=自我)による評価、関心、注意に従い、「注意の分配力」の機能が、前頭葉の個別認知機能群である「実行機能=Executive Function)」を駆使して、状況の分析、理解、洞察、推理、シミュレーション、実行の計画、比較、選択、決定、実行の決断と脳の各部に対する指令などの個別認知機能群を使ってメタ認知し、或いは実体験認知して、所期の目的を達成していく目的的な世界が『意識の世界』であり、その核心の機能であり、それら機能の複合機能体である『前頭葉』の働きにより、意識的に何等かの「テーマ」を実行しようにも、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り(これが真の犯人であり、権威が主張する記憶障害はその一態様であることに気付いていないだけ)、そのことが困難となっているので、社会生活の面(小ボケ)、次いで家庭生活面(中ボケ)にも、更には、セルフケアの面(大ボケ)でも、様々な支障が出てきてくるのです。

(5)「脳のリハビリ」(発病者の脳の機能レベルに見合った生活改善であり、「評価の物差し」、「注意の分配力」及び「実行機能」の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の改善の工夫と実践により『前頭葉』が活性化する生活習慣の継続的な実践)により、正常なレベルに回復させることが可能であるか否か/及びその可能性の程度により私たち二段階方式が三段階に区分しているものであって、「小ボケ」は回復/症状の進行を抑制させることが基本的に可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は症状の進行の抑制さえも、最早困難な脳の機能レベルとなるのです(私たち二段階方式の区分には上記深い意味があるのです。権威機関は、意味不明な中核書状と周辺症状とに、言葉の上だけで区分して満足している)。

(6)「アルツハイマー型認知症」の全ての段階の全ての症状は、『DSM-Ⅳ』が規定しているような「記憶障害に起因した症状」(根本的に誤った見解なのです)なのではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての「廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに直接起因した症状」ばかりなのです。
それであるが故に、檻の中で餌を探して歩きまわるマウス(アミロイドベータを注入したアルツハイマーマウスであっても同じこと)の記憶についてどんなに詳しい研究調査を実施しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムの解明には何の役にも立たないし、若い有為な人材の無駄遣いに終わるだけ。

(7) 私たち人間の『意識的(目的的)』な世界で生じてくる「記憶のメカニズム」自体が、マウスの記憶のメカニズムとは根本的に異なる脳の機構と機能により構築されていることさえも無視した、憶測だらけの、且つ間違いだらけの主張に過ぎないのです。
以下に列記する「アルツハイマー型認知症」の様々な症状について、それらの全てが、記憶障害に起因したものではないことを確認し、理解していただきたいのです。
    
&3 [ 小ボケのチェックリスト](「軽度認知症」(小ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記しておきます)
□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる;
□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない;
□ 一日や一週間の計画が立てられず、何も思いつかない様子;
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない;
□ 根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけが目立つ;
□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる;
□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く;
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする;
※「小ボケ」の段階では、『意欲』がわいてこない、『注意の集中力』が長続きしない、『注意の分配力』の機能の働き具合が悪いという症状の特徴、『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害に起因した症状、即ち、『前頭葉』の機能障害に起因した症状しか確認されないことに注意して下さい。
※そもそも、器質的な原因病変が存在していないものである「アルツハイマー型認知症」の発病としての記憶障害自体が、「前頭葉の機能障害」に起因して発言してくるものなのです(=中ボケの症状の場合も、大ボケの症状の場合も同じこと)。
         
&4 【中ボケのチェックリスト】(「中等度認知症」(中ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記しておきます)
□ 簡単な計算さえもしなくなり、お札ばかりで買い物をするので、やたらと小銭がたまる
□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、簡単な庭仕事さえもきちんとできない)
□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない
□ 服の着方に無頓着で、重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る。裏表や前後ろに着る)。
□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたまま
□ 料理の味付けが変になる(塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)
□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)
□ 季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)
※単純な記憶障害が原因ではなくて、脳の機能面から言うと、『注意の分配力の機能に因る実行機能の行使力の発揮度に異変が生じてきている』ことが直接の原因での症状が発現してきていることに注意して下さい。  
      
&5【大ボケのチェックリスト】(「重度認知症」(大ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記しておきます)
 □ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている
□ 風呂に入るのを嫌がり、怖がるようになる
□ 服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする
□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる
□ 大小便を失敗しても、後の処置や始末ができない(大小便で汚れた下着を、押し入れなどに隠すようなこともあります)
□ 今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする
※一見すると、記憶障害の要因絡みに見える症状の全てが、「脳の働き」という物差しを当てて、脳の機能面から精緻に判定すると、『注意の分配力』の機能が殆ど働かなくなっている為に実行機能の行使がほとんどできない脳の機能レベルに在ることが、症状が発現してくる真の原因だと』気付くのです。
※ 末期の「大ボケ」の後期の段階(MMSEの得点が一桁)で確認される極めて重度の症状(簡単な挨拶程度の会話もままならない、歯ブラシを片手に茫然自失、ズボンを頭から被る)等の症状を外観から見て、「極めて重度の記憶障害を核心とする神経変性疾患」だと早合点し、誤解に因り憶測したこと自体が、権威機関の誤りの出発点だったのです。

&6 アルツハイマー型認知症が神経変性疾患であり、(「記憶障害」が発病の核心の要因)とする権威の主張は誤り:
(1) 注意して頂きたいのは、小ボケ、中ボケ及び 大ボケの各段階で発現が確認される類型的症状は、『それら症状の全てが、記憶障害に起因したものではない』点です。仮説を提示し/支持する権威機関は、症状の外観的で主観的な観察結果から、「(神経変性疾患)としての記憶障害に起因した症状の発現である』と誤解して、仮説を構築しているのです。

(2)「脳の働き」という物差しを当てて、『前頭葉の機能及び注意の分配力の機能のレベルとその働き具合の結果』という視点からの『精緻な脳機能データ』の集積と解析の結果は、真の要因は、『注意の分配力の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』による『注意の分配力の働きのレベルの直接的な反映』が、複合機能体であり、意識的な世界/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担う『前頭葉』の機能レベルの直接的な反映(私たち二段階方式が世界で初めて解明した機能発揮上の二重構造の関係により、「注意の分配力」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が生じて異常なレベルに機能レベルが衰えてきたことによる評価の物差しの機能及び実行機能の働き具合への、直接的で構造的な反映の結果なのです)を介しての症状の発現/症状の進行の『真犯人』なのだということなのです(単なる記憶障害という要因ではなくて、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行の要因が、真犯人なのです!)。

 &7 症状の発現及び症状重症化のメカニズムについての正しい理解
-「器質的な病変」が発病の原因ではない
(1)認知症の専門家とされる権威機関(人達)は、「アルツハイマー型認知症」発病の末期の段階(私たち二段階方式の区分で言う「大ボケ」の段階)の様々な症状、就中、極めて重度の症状外観から観察して並びに末期の段階の症状が発現して猶何年間も生きたお年寄り達の死後の脳の解剖所見に共通して見られる特徴としての「老人斑」(アミロイドβ仮説の根拠)、「神経原線維変化」(タウ蛋白仮説の根拠)、或いは「脳の顕著な萎縮」(脳の萎縮仮説の根拠)等の器質的な病変に着目して、発病の原因が「器質的な病変」にあるに違いないと最初から決めつけ、思い込んでいる結果の誤解なのです。
(神経変性疾患と誤解して)、「重度の記憶の障害」を惹起する要因で、そのことが器質的な病変に起因すると考えられそうなものばかり(アミロイドβの蓄積と老人斑、タウ蛋白の沈着と神経原線維変化、脳の顕著な萎縮等)を(各々の仮説を構築する上での「発病の原因」)に組み込みんだ結果、迷路に入り込んでしまっているのです。

(2)「記憶の障害」が発病及び症状進行の「直接的な原因ではない」のです。
「アルツハイマー型認知症」の症状が重いものになるにつれて、記憶の障害に起因した症状であるかと誤解しやすいものが増えてくるのは事実なのですが、実は、それらの全ての症状が、記憶の障害に起因したものではないことを知る極めて有効で客観的な方法が存在するのです。
それは、私たちの意識的で目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている『前頭葉』という脳機能に着目した方法です。
「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の特徴はというと、脳内に何等の器質的な病変が見当たらないのに、「アルツハイマー型認知症」の様々な程度及び態様での症状が発現してくることなのです。その原因は、「前頭葉」を含む脳全体廃用性加速度的異常な機能低下の進行の要因が、発病及び症状重症化の真犯人なのです。

(3)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが正常な状態から始めて、その機能レベルを順次下げていきつつ、同時に「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を精緻に判定し、鑑別していくことにより、前述した、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の症状が発現してくることを客観的な基準とデータに基づいて、観察し、確認することが出来るのです。
但し、その為には、私たちが独自に開発した「二段階方式」の「手技」に代表されるような精緻な「神経心理機能テスト」の活用が不可欠であり(「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症との精緻な鑑別が出来並びに「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい認知症以外の他の病気との精緻な鑑別が出来るのです)、それは、CTやMRIやSPECTやPETをもってしても困難なことなのだということを指摘しておきたいのです(医療機関が、CTやMRIなどの機器を使用して、「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定に挑戦することなく、単に、海馬の萎縮を確認して、極めて重度の物忘れの症状等から発病と診断するのは、売り上げを稼ぐだけの無意味な診断というしかないのです)。

(4)意識的な/目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔の役割」を担っていて、言い換えると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者の役割を担っている『前頭葉』と言う脳機能が(注意の分配力の機能、評価の物差し及び実行機能を介して)構築し、統括し、支配し、コントロールしている私たちの意識的/目的的な世界は、極めて複雑で、様々な機能が複雑に絡みつつ統合されていて、且つ重層的な機能構造から成り立っている上に、そこで発現してくる「意識」自体が、静態的ではなくて動態的なものであり(意識の覚醒の度合い異なる複数の意識の同時存在と平行的処理及びコントロールが為されるシステム下での人間だけに特有な世界)、私たちが独自に主張しているような世界、『「意識状態」であって、且つ、そこには「意識の覚醒度」という問題が存在しており』、何かのテーマを考え実行しようとしている状態下では、「テーマ」を構成する各要素ごとに形成された「意識の覚醒度」がそれぞれに異なる「多重で、且つ多層の意識状態=意識の世界」が存在しているので、CTやMRIやSPECTやPETを総動員しようとも、精緻なことは何等の判定も、鑑別も出来ないことを知るべきなのです(売り上げが立つが、使用の意味がない)。

(5)  私たち人間だけに特有な「意識的/目的的な世界」で起きていること:
認知症全体の90%以上(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全てを算入した数値)
を占めている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症の特徴はというと、私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとする際に、器質的な原因病変が全く確認されないで居て、脳の機能面から観た記憶の障害も確認できないのに、『前頭葉の三本柱』の機能に生じて来た廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因が、『機能発揮上の二重構造』により、評価の物差し及び実行機能の機能レベルに直接反映されて、それら機能の『複合機能体』である『前頭葉』の機能レベルへの直接的な反映として、自分が置かれている状況の分析と理解と判断、状況判断に沿った「テーマ」の発想、実行内容の企画と計画、実行の結果何が起きてくることになるかの洞察、推理、ケースシミュレーション、シミュレーションに基づく修正と比較による選択、最終的な実行内容の決定、実行の方法、程度及び態様に関わる選択と決定、実行の決断、決断に基づいた脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対する実行の指令等の個別認知機能群(個別認知機能の総称が、Executive Function )の発揮に因る『自身の脳内だけでの(メタ認知)及び自身の脳外との(実体験認知)』について、前期諸機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因となり、様々な程度及び態様での支障が起きてくる病気、それこそが『アルツハイマー型認知症』の症状の発現なのです。

(6)  真の原因は、「評価の物差し」に因る判断に従い、「実行機能」を駆使して、同時に並行して、異なる「複数の意識」を操り並びに異なる「複数のテーマ」を処理する「注意の分配力」の機能が核心の『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に端を発し、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに及ぶことになる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因に起因した病気(アルツハイマー型認知症)なのです(私たち二段階方式が世界で初めて解明し、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』という実践の成果による疫学的方法により、主張内容が正しいことを実証済み):
私たちが生きた人間の『前頭葉』と言う脳機能(就中、異なる複数の意識を、同時に並行して構築し、管理し、コントロールし、並びに異なる複数のテーマを同時に並行して処理する機能、更には、咄嗟の判断と処理にも不可欠の機能である『注意の分配力』の機能)に焦点を定めて、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を調べ上げて分かったことは、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化には「異なる二つの要因」が同時に存在(並存)していることなのです。
その一つが、私たちが発病の「第一の要件」に掲げる「加齢要因に基づく、正常な機能低下=正常老化の進行」という要因の問題であり、他の一つが(ナイナイ尽くしの単調な生活習慣)の継続に因る「廃用性異常な機能低下の進行」という要因の問題であり、『異なるこの二つの要因が、同時に並存し、充足される』条件下で、即ち、『異なる二つの要因の同時存在に因る相剰効果に因り』、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての廃用性加速度的異常機能低下が進行していくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病(前頭葉機能だけが異常な「小ボケ」)及び症状の重症化の進行(中ボケを経由して、末期の大ボケへと進行する)が待っていることが解明されたのです(By 二段階方式)。  

(7)「加齢」に起因した機能低下の問題(発病の「第一の要件」):
「前頭葉」の廃用性の機能低下の進行に関連して理解することが不可欠となるのが、私たちが14689例にも上る「脳機能データ」の解析を通じて解明した『「前頭葉」の個別認知機能の発揮度に関わる機能発揮上の二重構造の問題』というテーマなのです。観察、考察、判断、理解、考慮、企画、計画、洞察、推理、推察、シミュレーション、修正、創意、工夫、構想、構築、比較、検討、評価、反省、抑制、感動、決定、決断等、私たちが大まかに数えただけでも60を超える数の様々な種類の機能が集積していることで知られる「前頭葉」の「個別認知機能」は、各々の機能を単独に/複数の機能を同時に並行して、機能を発揮する上で、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と呼ぶ「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能により、機能の発揮が下支えられ並びに機能の発揮度が支配されているという機能構造、言い換えると、「機能発揮上の二重構造の関係」にあるということなのです。然も、「前頭葉」の三本柱の機能には、脳の使い方としての「生活習慣」の如何にかかわらず、『加齢』と共にその機能が衰えていくという重要な、且つ、誰の脳にも存在する生来的な性質(「正常老化の性質」と呼称)が内在している。

(8)その機能レベルが衰えていくカーブに関する私たちの脳機能データによると、20歳代の前半の頃にピークを迎えてからは、正常な機能レベルを保ちつつも加齢とともに直線に近い緩やかなカーブを描きつつ衰えていき、「第二の人生」が始まる60歳代の半ば頃になるとピーク時の半分くらいの機能レベルとなり、それ以降も、100歳代に向かって緩やかに下降していきつつ衰えていくという特徴があるのです。この加齢に起因した老化のカーブを私たちは、「正常老化のカーブ」と呼んでいるのです。「アルツハイマー型認知症」の発病と症状が重症化する原因は、私たちが規定する発病の「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に充足されることにある(注意を要するのは、「第一の要件」と「第二の要件」とのいづれか一方を充足するだけでは、発病することにはならないのです。若者がナイナイ尽くしの単調な生活習慣に陥っているからと言って発病することにはならないし、お年寄りが「前頭葉」が活性化する生き生きとした生活を楽しむ生活習慣を送っている場合には発病することは無い)。

(9)とはいえ、年齢別の発病率(この場合、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全ての段階のお年寄りを含む総数を基礎としていることに留意する)が、60歳代では12%、70歳代では30%、80歳代では50%、90歳代では75%、加齢の極まりの100歳代では97%という風に、年を取れば取るほど発病の割合が高くなるその第一の要因は、この「第一の要件」に存するものと私たちは考えるのです。

(10) 廃用性の異常な機能低下の進行問題(発病の「第二の要件」)とは:
「アルツハイマー型認知症」の年齢別の発病率が上述のような高い割合を示すとは言え、年を取ればだれでも「アルツハイマー型認知症」を発病する訳ではないことも確かなのです。80歳代の50%が発病するとはいえ、残りの50%は発病していないわけなのです。つまりは、「アルツハイマー型認知症」発病の原因(要因)について、上述した「第一の要件」以外のもう一つ別の要因が存在するということなのです。「加齢」による「前頭葉」の三本柱の機能について、その機能レベルの低下だけであれば、第二の人生が始まったばかりの60歳代という年齢で、「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてくるものではないのですが、「前頭葉」の機能低下については、もう一つ別の要因が存在しているのです。

(11) それを私たちは、「廃用性の異常な機能低下の進行」と呼んで「正常老化の性質」による機能低下とは区別しているのです。正常老化の性質は内因性の遺伝的な要素なのですが、廃用性の異常な機能低下の要因は、外因性の「生活習慣」の要因、具体的には、「仕事とは無縁」の日々となる『第二の人生』を生きる上で展開される『脳の使い方』としての『単調な生活習慣』の要因なのです。

(12) 私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という「三頭立ての馬車の御者の役割」を担っている『前頭葉』と言う脳機能が、追及している自分なりのテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、出番が極端に少なくなった「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の異常な機能低下を進行させていくことにより異常なレベルに衰えてくると言うことなのです。
その結果、「前頭葉の三本柱」の機能が廃用性の異常な機能低下を進行させていくことにより、機能発揮上の二重構造の関係にある「前頭葉」の構成機能である「評価の物差し=意識の首座=自我」及び個別認知機能群である「実行機能」自体の機能の発揮度が、その機能構造の反射的な効果として、同時進行的に、異常なレベルに機能低下が進行していくことになるのです。
即ち、それら機能の複合機能体である『前頭葉』の機能について「「廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行」くことになると言う訳なのです。

(13) 発病の原因も症状重症化の原因も不明とされてきている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症は、私たちが主張する発病の「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に存在し、充足される『生活習慣』の状況下で、両条件の同時存在に因る『相剰効果』に因り、複合機能体としての『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行き、機能の衰えが異常なレベルに進行して行く先に、発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。
左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在って、前頭葉の機能だけが異常なレベルに衰えが進行してきたその時から、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してきて(私たちの区分で言う「小ボケ」の段階:社会生活面で様々な支障が出てくるようになる)、その後は、「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていきつつ、左脳、右脳及び運動の脳までもが廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、異常な機能レベルに衰えて来るその時から私たちの区分で言う「中ボケ」の段階が始まり(家庭生活面でも、様々な支障が出てくるようになる)、更には、「前頭葉」を含む脳全体の機能が更なる廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことにより、末期の段階であり、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階(食事をしたり、服を着たり脱いだり、風呂に入ったり、大小便をしたり/後始末をしたりなどの、セルフケア面にも、様々な支障が出てきて、日常生活に介護が必要となる)に入っていくことになるのです。

(14) 従って、アミロイドβの蓄積やタウ蛋白の沈着を(除去できたからと言っても)、それらの蓄積/沈着と『アルツハイマー型認知症』の発病/症状の進行との間には、『因果関係が存在していない』ので、「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行を抑制することは、有り得ないのです。
猶、「前頭葉」の機能を中核として左脳や右脳や運動の脳との連携を含めて、私たちの意識的/目的的な世界で繰りひろげられる意識の内容とか程度、或いはその異常なレベルであるか否かの計測や判定や鑑別をするに際しては、CTやMRIやSPECTやPETを持ち出そうとも、何の役にも立たないのです。
    
&8 早期診断と「脳のリハビリ」による正常な状態への回復
-サプリメントも薬も効かない世界:
(1)上述したように、『「アルツハイマー型認知症」の本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病であり、その場合に言う「生活習慣」とは、「脳の使い方」としての生活習慣であり、食生活は無関係』ということは、発病を予防する方法は、複合機能体である「前頭葉」の出番が出来るだけ多い「生活習慣」を構築し、それを継続して実践することが唯一の方法となるのであり、症状の重症化を抑制し/防止し、或いは症状を治すには、「脳のリハビリ」が唯一の方法となるのであって、いかなる種類のサプリメントも薬も何等の効能を発揮することは出来ない〈あり得ない〉ということなのです。 
(2)  医療現場での診断の問題点
医療現場では、アミロイドβ仮説の考えを是認して受け入れていて並びに「DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定内容を疑うことなく信望しているので、外観的な「記憶障害」に起因しているとの誤解に基づいた症状の判定と失語や失認や失行紛いの症状(脳の後半領域の働き具合を判定する上で有効な「MMSE」を実施すると、30点が満点の得点が一桁にしかならない程に脳の働き具合が衰えてきている人達だけに発現が確認される症状、極めて重度の症状なのです)を確認することにより初めて(極めて重度の症状を確認して、初めて)、「アルツハイマー型認知症」の発病と診断しているだけなのです。

(3) せっかく見つけても手遅れ、為す術が何も残されていない大ボケの後期」の段階で確認される症状から、発病と診断するものであり(=発病のレッテル貼りをするだけの診断が横行)、それは末期の段階の更に後半になって初めて発現が確認される極めて重度の症状を基礎とした診断であり、せっかく見つけても何の意味もないのです。その認識さえも無くて、副作用だけあって、治したり、症状の更なる進行を抑制し/又は防止する効能を有しない薬、言い換えると、治療効果は無くて、症状の発現の仕方を昂進させたり、抑制させるだけの「対症療法薬」(興奮型のエーザイのアリセプトが代表=治療薬としての効能は皆無)を何種類か処方しているだけなのです。売り上げを稼ぐという目的以外に、こうした診断に何の意味があるのかと、当該医療行為自体の目的及び意味を疑うのです。
    
&9  脳の機能構造面から見た「脳が活性化する」と言う意味
(1) 意識的な世界と「前頭葉」の機能の活性化
私たち人間の脳が活性化するということは、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」の機能自体が活性化することを意味することになるのです。「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を起こしてくるだけで、上述した「小ボケ」の症状が発現してくることになる訳なのですから。こうした基礎的な知識さえも持たないで居て、脳の活性化についての本を出版したり、テレビに出てきて語る人達が多数いることに違和感を覚えるのです。

(2)「注意の分配力」の機能の重要性に着目した「デュアル・タスク」という言葉を持ち出そうとも、「物忘れの症状」が減ったくらいのことで脳が活性化されたなどと騒ぎ立てているようでは、「前頭葉」と言う脳機能についての理解が未だ極めて浅いというしかないのです。
    
 &10 「アルツハイマー型認知症」を予防する「生活習慣」とは
(1) 貴方にもできる「アルツハイマー型認知症」発病の予防
「脳の活性化」とはすなわち、「前頭葉」の活性化であると言いました。
私の今回のブログを気を入れて読んでこられた方は直ぐに気付かれたことと思うのですけど、「前頭葉」の活性化、言い換えると、「前頭葉」の個別認知機能を活性化させるには、機能発揮上の「二重構造」の問題が存することを想い出して頂けたのではないでしょうか。そうなのです、「前頭葉」の個別認知機能を活性化させるには、「前頭葉」の三本柱の機能を活性化させることが必要条件となるのです。実行するに際して「意欲」が湧いてきて、「注意の集中力」が高まってきて、更には、「注意の分配力」の機能がフルに回転して『実行機能=Executive Function』を駆使するような「テーマ」を見つけて、生活習慣化して実践することが求められるということなのです。

(2)「生活習慣化」するというのは、何年間もの長期に亘って実践することが「前頭葉」の潜在的な機能レベルを高め、且つ、そのこと自体が「アルツハイマー型認知症」の発病の予防に直結する条件となるからなのです。このブログ中で何度も指摘してきているように、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病を本態とする「アルツハイマー型認知症」(ツイート中で、AD型認知症と略記)は、左脳も、右脳も、運動の脳も未だ正常な機能レベルに在る中で、最も高度な機能である「前頭葉」の機能だけが異常な機能レベルに衰えてくることにより認知症を発病する、言い換えると、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに在る限り「アルツハイマー型認知症」を発病することは起きては来ないのです(14689例の発病患者の『脳機能データ』が根拠)。
  
&11『 前頭葉が活性化』する「生活習慣」の構築と継続的な実践
(1)それでは、「第二の人生」を送っている60歳を超えた年齢の高齢者である貴方にとって(言い換えると発病の「第一の要件」に該当している)、どのような「テーマ」を見つけて実践すれば良いのか。実は、何か特定の/特別の「テーマ」というものはないのです。

(2) 言葉や計算や論理や場合分け等デジタルな情報を専管的に処理する「左脳」が関わる「仕事」とは無縁の「第二の人生」を送っているのが通常のケースなので、仕事以外の「テーマ」、右脳や運動の脳を使う趣味や遊びや人付き合いや運動や地域興し等の「テーマ」の中で、要は、自分なりに興味や関心が持てるものであって、その「テーマ」の実行を企画したり計画したりするだけで、或いは、その「テーマ」を実行する上で自分なりの「目標」の設定が出来て、その「目標」遂行の過程自体が楽しくて及び「目標」達成の結果が、自分なりの喜びや楽しみや、場合によっては「生き甲斐」をもたらしてくれることになるもの、言い換えると、貴方の『前頭葉』を活性化してくれる『脳の使い方としての生活習慣』であれば、何でも良いということなのです。

(3)その条件に合致するものでさえあれば、何か一つのものに集中し、熱中するのも良いし、或いは逆に、アレにもコレにもいろいろなものに手を出すやり方でも良いのです。
世界中の認知症の専門家達から発病の原因が不明であるとされてきている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、私たちが規定する発病の要件、発病の「第一の要件」(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)と「第二の要件」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されていること)とが同時に充足されることにより、認知症を発病することになるのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」を発病することになるか/ならないか、それは、「第二の要件」に該当するかしないか、言い換えると、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」次第ということなのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「第二の人生」での貴方の日々の「生き方」が問われることになる病気(認知症)なのです。 
   
(エピローグ)
(1) 私のブログは字数が多くて、写真を或る程度は挿入するものの、3万字の枠が殆ど字で埋められてしまいます。テーマと全体の流れとを頭の中で構成しさえすれば、あとはただ打ち出すだけなので、朝飯前の作業で終わるのが通例なのですけど、実は、このところ苦労しているのです。2016年の3月に帯状疱疹を発病して以降、3種類もの様々な病気が一気に噴き出してきて、「一生分」を、その1年間で体験したみたいな状況が続き、殆ど寝ていない(言葉に言い尽くせない程の激痛が続いた為に、昼も夜も何時寝たのか分からない程の状態が続き、何らかの運動で身体を動かすことも、頭を十分使うこともなく、15ヶ月間もの長期に亘って、「前頭葉」の出番が少ない生活を過ごしてしまったのです。

(2)左腕全体が全く動かない程になっていた「帯状疱疹」の後遺症としての極度の筋肉痛が、このところやっと和らいで来て、現在は、就寝中に2~3度痛みで目が醒める程度には良くなってきてはいるのです)せいで、私の「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の機能低下を進行させてしまい、「正常域」に在るレベルでの機能レベルを保っているとは言うものの、潜在的な機能レベルが大きく落ち込んでしまっているからなのです。「意欲」も、「注意の集中力」も、更には、肝心の「注意の分配力」の機能も衰えてしまってきているのです。そのせいで、僅か 3万字程度のブログを書くというのに、かつてとは異なり、頭の中での構成がままならないのです。全体を構成するには、メタ認知機能の発揮により、テーマの発想、構成の順序及び内容の洞察、推理、シミュレーションが不可欠であり、書き出す為の事前のシミュレーションをするのに必要な「注意の分配力」の機能が思うようには働いてくれないのです。こんなことは、発病前には体験しなかったのです。

(3)「注意の分配力」と言う脳機能の重要性を我が身の実体験により、改めて思い知らされているのです。「前頭葉」の三本柱の機能、その中でも最も高度な機能であり、正常老化の性質に起因した場合であれ/廃用性に起因した場合であれ最も早くに衰えていく機能である「注意の分配力」の機能を、出来るだけ早期に回復させる為には、何等かの「テーマ」に熱中して打ち込むのが一番効果的なことは分かっているのですけど、そうした「テーマ」を今の私の「前頭葉」は、思いつかないのです。活動的なKinukoからは、何かにつけて、「小ボケ」呼ばわりされているというのに。    

(4) その上、夏の始まりを告げる梅雨の季節は、私にとっては一番苦手な時期なのです。家の外に出かけて行って、何かの「テーマ」に挑戦しようにも、雨がしとしと降っていたのでは、格好の「テーマ」自体を探すのに一苦労するからです。昨日も今日も雨の天気。激しくは無いけど、しとしと雨が降っているのです。何をしようかと思案に暮れていた時、ハタと思いついたのです。『そうだ!富戸のJ-GARDENへ行って、ご夫妻との会話を楽しんだり、雨に濡れた風情の庭の景色や雰囲気や音楽等を楽しみながら、意欲が湧いてきたところで、今日のブログを書けば良いんだ!』。

(5)  露天風呂の脇の石造りの螺旋階段を登って行くと屋上はテントを張って、キャンプが出来るような仕様になっています。その屋上からは、伊豆大島が東南方向の間近にあって、更には、北側方向にはダイヤモンドヘッドが眺められ、目線が尾根伝いに追っていくと、水平線に落ちて、その南方向の延長線は大島につながっているという訳なのです。 その水平線のほぼ真ん中の辺り、晴れた日には房総半島を望むことが出来るというパノラマティックな仕掛けになってもいるのです。 右脳の働きが突出しているご主人は、一枚の図面さえ引くことなく、この異空間を構成する様々な建物や塔やモニュメントを造り上げてきたのです。右脳が未発達で、何かにつけて、左脳に頼るしかないTadには、憧れの気持ちも交じってとても眩しい存在なのです。上の庭の南側にあるのがこれまたご主人手作りの温室なのです。今は、薄いピンク色の花が真っ盛りのブーゲンビリアの巨木と黄色をした色のアラマンダの花が甘い香りを振りまきながら咲き誇っています。その部屋の中に”緩いくの字”に曲がった木製の手造りのテーブルがあって、差込口が設置されているので、そこに小型のパソコンを持ち込んで、このブログを書いているところという訳なのです。  

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