認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症予防の為の万年カレンダー (E-10)

2020-10-01 | 仕事とは無縁になる「第二の人生「」をどう生きるか

1日:  抜き足 差し足 忍び足 居眠る間に忍び寄る

               脳の老化と認知症(対象を「アルツハイマー型認知症」に限定)

様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めているアルツハイマー型認知症発病及び症状の重症化が進行する世界は、マウスはおろか、チンパンジーにさえも備わっていない、『注意の分配力」という機能が、構築し、統合し、統括し、管理し、監視し、コントロールしている意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界で様々な程度及び態様による支障(認知症の症状)が発現して来る病気の世界なのであり、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを対象として、その『前頭葉』を含む脳全体の機能に、一つには、加齢と言う要因により、もう一つ別の加重要因であるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下に因り、機能障害が惹き起こされた結果、様々な程度態様による症状、認知症の症状が発現してくる病気が関わる世界なのです。その意識的な世界を脳の機能面から要約すると、左脳、右脳及び運動の脳という3頭の馬が牽引する、三頭立ての馬車の御者の役割脳全体の司令塔の役割を担っているのが、前頭葉前頭前野を言うものとする)という脳機能なのであり、その意識的な世界前頭葉の機能(就中、注意の分力の機能に目を向けることに因って、はじめて、発病のメカニズム及び症状の重症化が進行していく機序を解き明かすことが出来るのです。

この視点に立って、前頭葉意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能について、各々、及び総合した機能レベルを精緻に判定することが出来る独自の手技を開発し、発病のメカニズム及び症状の重症化が進行するメカニズムを解明し、早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防の具体的な方法を開発し、市町村での実践により、主張内容が正しいこと及び顕著な効果を疫学的に証明できているのは、世界中で、私たち、『二段階方式』だけなのです。

「アルツハイマー型認知症」の初期(入口)の段階であり、私達の区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階は、左脳と右脳と運動の脳は正常な機能レベルに在るのですが、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きだけが異常なレベルに衰えてきているのです。「前頭葉」の機能のうち最も重要で基礎的な働きを担う「三本柱」の機能である「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の機能が、加齢による機能低下の進行と加重要因であるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という異なる二つの要因の同時存在が原因で、的確且つ十分には、働くことが出来なくなっているのです。「三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきていることの反映が、状況の判断や発想や企画や計画や洞察やケース・シミュレーションや機転や感動や抑制或いは決断といった、「前頭葉」の個別認知機能群である実行機能(Executive Function)の「認知度」及び「発揮度」に、直接且つ、構造的に影響する為、対象となる情報の認知及び記銘やその保持や想起並びに処理の面でも、機能の発揮が、不十分で、状況や場面に対し、不的確なものとなり、社会生活の面での、思考、言動、或いは行動面での支障として、現れてくるのです(これらは、不活発症状とか、老化現象として片づけられているのですが、実は、脳の機能面から言うと、『前頭葉』の機能障害に起因した症状、すなわち、『アルツハイマー型認知症』の初期症状なのです)。

そのために、的確な状況の判断、発想、計画、創意、工夫、機転といった機能、或いは的確な見通しや意思決定などが要求される、『社会生活』(家の外に出て行き、他人と交わり、何等かの共通のテーマを処理し、実行する世界)の面で、程度や態様を含む種々の支障が出てくるようになるのです。勿論、この段階では、「家庭生活」の面にも「セルフケア」の面にも何の支障も起きてはきません。それぞれの段階で必要とされる「脳の機能のレベル」が異なるからなのです。

我が国日本は、世界中を見渡してみても、『超高齢社会』を走る先頭のランナーなのであり、65歳を超える年齢の『高齢者』の数が総人口に占める比率が、28.7%にも達しているのです。3600万人もの高齢者が、「第二の人生」を生きているのです。そうした高齢者にとって、今回の新型コロナの感染は特別の意味を持っているのです。高齢者が感染し易い上に、持病がある人の場合は、重症化するリスクが高いともされているからです。70歳以上の「高齢者」が新型コロナに感染した場合は、死亡率が20%近くにもなるとデータで示されると、猶更のこと。その上に、反政府意識が格別に高い我が国の幾つかのマスコミが危機感を日々あおりまくるので、恐怖心さえ抱いているのです。そうした状況の中で、感染回避策に有効として、『3密の回避』が求められている訳なのです。「3密の回避」が徹底される日々の生活、『脳の使い方』としての「生活習慣」をこれほど長い間継続してきた、お年寄り、『第二の人生』を送っている高齢者達の間に、密かに浸透して行っている問題、専門家達さえ気づいていない問題が、存在していることに警鐘を鳴らしたいのです。新型コロナの感染問題に対する恐怖心と『3密の回避』策に対する徹底の必要性の理解(然も、恐怖に駆られた、格別の理解が特徴)という新たな、これまでに経験したことのない生活状況の発生とその継続を「キッカケ」として、何事に対しても挑戦することが無い日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』(脳の使い方としての生活習慣をいうものとする)が開始され、継続しているのです。我が国全体に亘る、例外をほとんど見ることが無い、「脳の使い方」としての『生活習慣』、「第二の人生」を送っている「高齢者」の3密の回避に徹底した日々の暮らし方としての特徴が確認されるのです。

その帰結として、『アルツハイマー型認知症』の発病者(「小ボケ」の段階の症状が発現しているお年寄り)の顕著な増加の問題と、更には、重症化が進行している既発病者(小ボケ➡中ボケ及び中ボケ➡大ボケ)の顕著な増加の問題が起きてきているのです。この問題について、「末期の段階」の症状が発現している「大ボケ」のお年寄り達間で起きている、重症化の進行(大ボケの段階という枠の中での、更なる症状の重症化の進行)については、施設の管理者達や市町村の保健師さん達から声が上がってきているのですが、その前の段階であり、私たちの区分で言う、本当の意味での早期の段階である「小ボケ発現及び「中ボケへの進行、更には、「中ボケ」から「大ボケ」への進行という問題は、専門家達に気づかれていなくて、『闇の中の問題』でしかないのです。認知症の診断が専門の医師達でさえ、『末期の段階』である「大ボケ」の症状が発現しているお年寄りにしか関心が無くて(明確に指摘すると、知らない)、全くのこと気づいていないのです。彼等は、肝心要の『前頭葉』(「意識的な世界」に於ける脳全体の「司令塔」の役割を担っている脳機能であり、私たち人間だけにしか備わっていない機能。勿論、「マウス」には、備わってはいないのです)の機能レベルを精緻に判定できる手技を持たない為、本当の意味での早期の段階であり、「脳のリハビリ」の実践により回復させることが可能な(症状を治すことが可能)「小ボケ」及び「中ボケ」の段階に無知で、無関心という訳なのです。『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定できる手技は、我が国だけでなくて、世界中を見渡してみても、私たち「二段階方式」の『かなひろいテスト』しか、実用化されていないのです(TMTやFABによる判定では、結果が杜撰に過ぎるのです)。

その上、『若年性認知症』とか銘打って、間違った情報を流し続けている番組が有るのです。60歳よりも若い年齢での発病者を『若年性認知症』、60歳以上での発病者を『老年性認知症』として区分しているということでした。猶、その番組が取り上げていた対象である認知症は、正確に表現すると、「アルツハイマー型認知症」のことなのです(但し、生来的に特定の遺伝子に異常が存在している人達だけを対象として発病が確認されるものであり、30歳代から50歳代どまりの「若年発症」が特徴である、所謂、「アルツハイマー病」とは全く異なる種類のものであるので注意して下さい。)。

その番組が取り上げていたのは、アルツハイマー病ではなくて、「アルツハイマー型認知症」なのです。そもそも、「アルツハイマー型認知症」の真の本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者のみが発病の対象となる、「老年発症」が特徴であることを知らないために、そうした内容の番組を組んだのでしょう。では、番組で取り上げられ、登場していた人達の真の病気はなんであったのか。番組の内容から察するに、彼等の病気は、正しくは、『側頭葉性健忘症』という病気なのです。『側頭葉性健忘症』は、そもそも認知症ではないのです。

 認知症は、認知機能の障害の一種であり、後天的な脳の器質的障害/或いは廃用性の異常な機能低下の進行により、いったん正常に発達した機能が不可逆的に低下(器質障害が原因である場合)/或いは可逆的に低下(廃用性の機能低下が原因である場合で、早期の段階の場合)した状態(認知機能に障害がある状態)を言うものなのです。認知機能は、理解、判断、論理などの知的機能のことを言い、前頭葉、左脳、右脳及び運動の脳の働きが関わるのであって、中でも、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』が最も高度な機能なのです。

 前頭葉の機能が正常なレベルにある『側頭葉性健忘症』は、その意味でも、認知症ではないのです。重度の記銘力障害」(「脳の変性」が原因で、新しい記憶が、入って行かない)と海馬の萎縮が認められる特徴を有する為に、『記憶の障害起因して、アルツハイマー型認知症の症状が発現するもの』とする想定条件自体が重大な誤りであることに気づかないで居て、即ち、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムに対する誤解から、「アルツハイマー型認知症」と間違えられるケースが極めて多いのです。その結果、若年で「側頭葉性健忘症」を発病した人が、「アルツハイマー型認知症」の発病者であると誤診されて、この世に実在していない病気、『若年性アルツハイマー型認知症』の発病者であるとされているということなのです。専門家とされる医師達が、発病のメカニズムだけでなくて、症状自体についても、殆ど知らない/知られていない(知っているのは、治すことが最早困難である、『末期の段階』の症状についての、外観的な知識だけ)のが、様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症なのです。

 私たち「二段階方式」のように、『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することが出来る『手技』さえ持っていれば、両者を鑑別することは、難しくはないのです。両者を鑑別する為の客観的な手技と視点を持たない上に、「記憶障害」という要素が、「アルツハイマー型認知症」発病の要因であると誤解していることが原因なのです(ディレクターに助言した医師が、無知)。『記憶の障害』と或いは、記憶の障害の症状(記憶の障害に起因した症状を含む)と『アルツハイマー型認知症』の発病との間に直接の因果関係は存在していないのです。

記憶の障害自体が、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の廃用性の機能低下の進行による機能障害起因して発現してくることに、未だに気が付いていないことに警鐘を鳴らし、問題提起しておきたいのです。一昨日の新聞記事報道にある『人工的に組み合わせた蛋白質を用いて、シナプスをつなぎ直すことに成功』しようとも、『アルツハイマー型認知症』の治療に役立つ治療法とはならなのです。この試みもまた、これまでの各種事例と同様に、『記憶障害という要因が、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因である』と想定したもの(客観的なデータの裏付けがない、憶測や推測、重大な誤りの前提に基づいた主張であり、試み)という類のものでしかないのです。

注)本態が、廃用性症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』【但し、、食生活は関係なくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)であるにすぎない『アルツハイマー型認知症』は、『第二の人生』を送る上での日々の暮らし方「脳の使い方」としての『生活習慣』が発病するか/しないかを区分ける唯一の要因なのです(E-09の&5を参照)。

『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方が、発病するか/しないかを区分ける核心的な要因なのです。『アルツハイマー型認知症』の発病を予防する『生活習慣』とは、『注意の分配力』の機能の出番が多くて、『前頭葉』が活性化する暮らし方ということになるのです。『注意の分配力』の機能が管理し、コントロールし、統括する『実行機能』(Executive Functionの各構成要素=分析、理解、考察、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、検索、評価、比較、選択、判断、決断、抑制、感動等の機能)の出番が多くて活性化する暮らし方を自分なりに模索し、楽しみ乍ら行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択して、実行する生活を継続するのです。『生活習慣』となる為には、継続出来ることが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が必要なのです。そうした「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、自分なりの楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が達成感の獲得や喜びや生き甲斐に繋がるような「テーマ」の実践が、有効な方法となるのです。それ以外に方法は無いのです。薬も、機能性表示食品も効かない世界なのです。

両者について、「前頭葉」の機能レベルを判定しないで(出来ないために)、おまけに、記憶障害と海馬の萎縮という要素だけで、推測し、憶測している為、混同し、現実にはこの世に実在しない『若年性アルツハイマー型認知症』が、実在しているかのような「間違った内容の番組」となっているのです。側頭葉性健忘症」は、重度の「記銘力障害」と海馬の萎縮が確認されるものの、『前頭葉の機能が、正常な機能レベルに在る』ことが特徴なのです。他方で、『アルツハイマー型認知症』は、「前頭葉」の機能レベルが真っ先に異常なレベルに衰えて行くのが特徴なのです。

発病の最初の段階である「小ボケ」の段階を脳の機能面から定義すると、左脳と右脳の機能が正常なレベルに在るものの、肝心の、前頭葉の機能が既に異常なレベルに在ることが確認できるのです。更に言うと、専門家達が発病と騒いでいる「大ボケ」の段階にあるお年寄り達の脳の機能レベル、就中、『前頭葉』の機能レベルを判定すると、極めて異常なレベルに在ることが確認されるのです。中でも、『注意の分配力』の機能が殆ど機能しないレベルにまで衰えてきていることが分かるのです。その帰結として=『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が発現してくるのが、「アルツハイマー型認知症」の特徴なので、挨拶程度の簡単な日常会話程度の言葉のやり取りも出来なくなり/ズボンを頭から被ってみたり/風呂に入っても身体を洗うことに注意が行かなくなり/歯ブラシを握っても、どうしていいのかわからなくなり/何かの拍子に家の外に出たら、そのまま何キロも歩き続けて、自宅に帰れなくて、徘徊したりする症状が出てくるようになるだけなのです。脳の機能面という物差しを持たない人達が、外観的な症状だけから憶測して、ただ訳もなく歩き回っているだけのものに過ぎない行為、所謂、徘徊に対して、何か特別の目的が有るかのような「誤った解説」を行っているのです。赤字で例示した症状、「大ボケ」の後半の段階で確認されえるようになる、それらの症状が発現する原因は、「記憶の障害に起因して、発現してくるものではないのです。日常会話程度の簡単な内容の言葉を忘れている訳ではないし、ズボンの着方を忘れている訳ではないし、身体の洗い方を忘れている訳ではないし、歯ブラシの使い方を忘れている訳ではないし、居住している家を忘れている訳ではないのです。すべては前頭葉の機能障害、もっと核心的な機能で言えば、『注意の分配力』の機能が殆ど働かなくなるまでに、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきたことが、直接の原因なのです。左脳が専管する『仕事』とは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』での「脳の使い方」としての『生活習慣』自体に、直接の原因が存在しているのです。

)『加齢』と言う要因のみが原因で発現してくる記憶障害の症状【所謂、物忘れの症状=前頭葉の機能が正常なレベルの下で発現する症状】とナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下という要因が加重されることで発現してくる記憶障害の症状【正しくは、アルツハイマー型認知症の症状としての記憶障害の症状=前頭葉の機能が異常なレベルの下で発現する症状)とは、根本的に異なるものなのです。前頭葉の機能レベルという視点が無くて(精緻に判定できる手技自体を持たない)、MCI(軽度認知障害)などという、「物忘れの症状」を外観的に観察するだけの診断基準を持ち出してきて、アルツハイマー型認知症発病の前駆的状態に在るとかの診断が行われるのが通常なのです。

意識的な世界」、「意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界における「脳全体の司令塔の役割」を担っている『前頭葉』の機能レベルを判定することが出来ないで、外観から憶測しているだけの診断である為に、このような重大な間違い(過ち)を起こしているのです。アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、我が国だけでなくて、世界中の専門家達から、私たちの区分で言う、「小ボケ」や「中ボケ」の段階は、発病しているとは考えられていないのです。米国精神医学会が策定した診断規程である『DSM-4』の第二要件が、失語や失認や失行の症状が確認されて初めて発病と診断すべきものと規定していて、その規定内容自体が重大な誤りであると認識されていない為に、加えて、第一要件が、記憶の障害に起因して発病するとの、これまた重大な誤りの内容である為に、『重度記憶障害の症状』が確認されることが、アルツハイマー型認知症の発病の要件であるとされているからなのです。医師が、アルツハイマー型認知症の発病者であると診断するお年寄りは、規定内容が共に誤りである「DSM-4」の診断規定の第一要件第二要件両者を充足している『お年寄り』に限られるということになるのです(=極めて重度の「記憶障害」の症状が確認されることになる)。他方、私たち「二段階方式」の規定内容では、アルツハイマー型認知症は、第一要件の要因基礎要因である、加齢に起因した機能低下の進行)が有るので、必ず、老年発症が特徴となるのです。逆に、側頭葉性健忘症は、若年発症が特徴なのです。然も、両者を鑑別する上での最も重要な要素は、『前頭葉』の機能レベルが、正常なレベルに在るのか(=側頭葉性健忘症)/異常なレベルに在るのか(=アルツハイマー型認知症)なのです。上述のように、『DSM-4』の第二要件の規定が、「失語や失認や失行の症状」(極めて重度の症状)の確認を要求している為、医師が、「アルツハイマー型認知症」を発病していると診断する人達は、極めて重度の記憶障害の症状を示すということになってしまうのです。そうした根本的に誤った内容の診断規定に依拠した診断が医師達に因り行われている上に、対象者の年齢が、60歳未満である場合には、更なる過ちを犯した診断である、『若年性アルツハイマー型認知症』の発病者であると誤診されてもいる訳なのです(認知機能の検査として、医師たちが実施しているMMSEや長谷川式は、左脳と右脳の機能レベルしか判定出来なくて、肝心の『前頭葉』の機能レベルの判定が置き去りにされているのです)。

あの番組で取り上げられていた発病対象者の発病時年齢が若いことと、何時でも、何処でも見かける『アルツハイマー型認知症発病患者』(=お年寄りで、末期の段階の大ボケの症状が発現している=このブログのE-07の&4の症状を参照)の日常行動の内容のレベルとの、余りの乖離に驚き、関心が湧くために、視聴率が高くて、何度も繰り返して、間違った内容であることも知らないで、彼等が、『側頭葉性健忘症』の発病者であることも知らないで、『若年で、「アルツハイマー型認知症」を発病した人達』というコンセプトで、番組を組み続けているのではないかと憶測するのです。何時まで、こんな『重大な誤りの内容』の番組が放送され続けられるのでしょうか。『アルツハイマー型認知症』を発病したお年寄りの姿は、『高齢化率』が高い町や高齢者が多く集まって住んで居る団地などに行けば、容易に出会え/詳しい生活状況を知ることが出来ます。そうしたお年寄りの姿とNHKのあの番組が取り上げていた『若年性アルツハイマー型認知症』の発病者とされていた人達の姿とは、余りにも異なることに気が付くと思うのです。単に年齢が若いか/老いているかの差ではないのですから。症状自体が異なる、言い換えると、『前頭葉の機能レベル(就中、「注意の分配力」の機能レベル)自体が根本的に異なるレベルに在る』こと自体のアウトプットが、全く異なる症状を示してくるということなのです。番組を制作したディレクターの側に責任があるのではなく、間違った内容をディレクターに教授した医師(或いは、学者❓)の側に責任があるのです。「アルツハイマー型認知症」について、殆ど何も知らないで、「側頭葉性健忘症」のことも知らないで、それでいて、「専門家ぶって誤った情報を発信している人達、エセ専門家達」が多いのです。この不条理な状況を糺すには、どうすれば良いのか。

     2日: 初心忘るべからず 吾が座右の銘

       ボケの発病 脳が居眠り    

私達の意識的な思考や行為、言動或いは行動は、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」が「左脳」や「右脳」や「運動の脳」と協働しつつ、且つそれらを主導し、コントロールして実行されています。左脳、右脳、運動の脳の「3頭の馬」が牽引する三頭立ての馬車御者の役割を担っているのが、『前頭葉』という脳機能なのです。

朝方目覚めて寝床から起き上がるにも、尿意を催して、トイレに行くにも、顔を洗って自分好みにお化粧するにも、ニュースを早く知ろうと新聞受けに新聞を取りに行くにも、朝食の用意のため電気釜のスイッチを入れるにも、今日の行動予定に見合った服に着替えるにも、それ等「意識的な世界」(意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界)では全て脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きなしには実行することが出来ないのです。もっと正確な言い方をすると、「前頭葉」がちゃんと働いていないと、こうした行動を『必要とされるレベルできちんと実行することは出来ない』のです。「前頭葉」が正常なレベルで機能していて初めて、目的となる行動を、意図したレベルで、きちんと実行することができるのです。その意味で、「アルツハイマー型認知症」の発病者であると診断される場合は、『前頭葉』の機能自体が極めて異常なレベルに衰えてきていることになるので、NHKが若年性認知症(正確な表現で言うと、若年性アルツハイマー型認知症の発病者)として、番組で取り上げていた人達の言動や行動は、極めて異質なもの、驚きの内容のものである(ボケているお年寄りとは全く異なるレベルの思考や発言や言動や行動である)として、誰もが関心を持つ為、視聴率が高くなり、NHKが幾度も番組を組むことになっているのではないかと、憶測するのです。

 自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿ったテーマを発想し、テーマの実行を企画し、計画し、実行結果を洞察し、推理し、シミュレーションし、シミュレーション結果に基づき比較し、評価し、選択し、最終的な実行内容及びその程度と態様を決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に実行の指令を出し、その後の進行状態を管理し、コントロールしているのが、『前頭葉』という脳機能なのです。

赤字表記例示している上述した前頭葉の個別認知機能のことを総称して『実行機能Executive Function)』と世間では呼んでいるのですが、その際に、『実行機能の機能発揮上の二重構造』という問題が、存在していることに世界で初めて気づいたのが、私たち「二段階方式」なのです。『実行機能』の機能の発揮の程度は(前頭葉の個別認知機能に備わる機能が、様々な場面で、どの程度及びどのように発揮されるのかという意味)、『意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能に左右され、下支えられている』(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能がどの程度及びどのように発揮されているかに、依存し、左右されているという意味)という問題の存在なのです。

 更なる問題を提起すると、『注意の分配力』という機能の存在なしには、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界は存在し得ないということなのです。世界中の認知症研究の専門家達から、発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないタイプの認知症であるとされてきている『アルツハイマー型認知症』は、何等の器質的な原因病変が確認されないのにもかかわらず、私達が意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す際に、『社会生活』面、『家庭生活』面及び『セルフケア』の面という風に、様々な生活のレベルで、更には、様々な程度及び態様により(脳のリハビリの実施により回復させることの可能性の有無及び程度により、小ボケ、中ボケ及び大ボケの三段階に区分するのが私たち二段階方式の考え方なのです)症状が発現してくるという特徴が確認されるのです。『注意の分配力』の機能については、世界中の専門家達の知識が、無知に等しいという程に未だに浅いことが、「アルツハイマー型認知症」の発病原因の解明方法として、(極めて重大な誤りであることに未だに気づいていない)『マウス』(アルツハイマーマウスを含む)の行動の研究を基礎に置くといった方法を未だに継続させているのです(通説とされるアミロイドベータ説の信望者達のことであり、未だに、誤った方法で、誤った場所を掘り続けているのです)。

日常の簡単な挨拶や世間話程度の会話であれ、服を着る行為であれ、歯を磨く行為であれ、入浴したり洗顔をする行為であれ、それ等程度の行為であれ、『記憶』が核となる要因ではないのです。核となる要因とは、『注意の分配力』の機能【3つ以上の異なる複数のテーマを同時に並行して選択的に処理し、実行する為に不可欠の機能であり、私たち人間だけに備わる機能であって、DNAの98%が同じとされるチンパンジーにも備わっていない脳機能】が、正常なレベルで機能することが出来る『脳の機能レベル』に在るか/どうかということなのです。➡この点について、側頭葉性健忘症の発病者(若年での発症が特徴)とアルツハイマー型認知症の発病者(老年での発症が特徴)について、『前頭葉の機能レベルの精緻な判定』を実施してみれば、容易に両者を正しく鑑別することが出来るのです。両者を混同した診断を行っている医師達に対する、私たち『二段階方式』からの助言(問題提起)です。真摯に受け止めて頂きたいのです。➡ 注意の分配力の機能については、デュアル・タスク(異なる二つのテーマの、同時並行した処理)が重要であるとされ、日々の生活習慣での取り組みが提起されているのですが、余りの無知に驚かされるのです。そもそも、注意の分配力の機能が構築し、統合し、統括し、管理し、コントロールしている『意識』自体が、常に、多重多層の異なる複数の存在なのであり、友達を助手席に乗せて、世間話に花を咲かせ乍ら、好きなBGMを楽しみ乍ら、移り変わる景色も楽しみ乍ら、多数の車が行き交う途を、信号にも注意を向け乍ら、溝にはまることも無く、安全に運転するなど、70歳を超えた年齢の高齢者にとっても、さして難しいことではないことを知るべきなのです。

アルツハイマー型認知症』の発病の原因要素が、『記憶障害』という要因であると想定しているのが、米国精神医学会が策定した診断規程である『DSM-4』の規定であり、その第一要件は、発病との診断に際しては、『記憶障害に起因』して症状が発現してきていることの確認を要求しているのです。「第一要件」の規定の内容が正しいものとの前提に立脚して、アミロイドベータの蓄積、タウタンパクの沈着、脳の萎縮、アセチルコリンの不足が、発病の原因と想定されている「記憶障害」を惹き起こしている原因であると想定(仮定)しただけの「憶測」に基づいた学説である『4つの仮説』が提示され、主張されているのです。

『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する真の原因は、一つには、加齢に起因した脳機能の老化の進行による機能低下という要因なのであり、更にもう一つ、別の加重される要因としての、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という要因なのです。60歳を超える年齢の高齢者が(加齢に因る機能の低下という要因=「発病の第一要件」)、『第二の人生』を送る生活過程において、「キッカケ」を契機に、開始され継続された単調な『生活習慣』、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、生活習慣の継続に因る要因(ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した「廃用性の機能低下」に因る要因=「発病の第二要件」)という加重要因の存在により、即ち、第一の要件と第二の要件とが同時に存在し、充足されることによる相乗効果に因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことの先に、発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです。

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病(但し、「食生活」とは関係が無くて、「脳の使い方」としての『生活習慣』であることに留意)であるというのが、私たち「二段階方式」の主張なのです。「社会生活」の面であれ、「家庭生活」の面であれ、「セルフケア」の面であれ、「前頭葉」が正常なレベルで機能していない限り、それらの生活面で様々な程度及び態様に因る支障が出てくる(「アルツハイマー型認知症」としての症状が発現してくる)ことになるのです。           

二段階方式手技を活用して集積した精緻な脳機能データ、『アルツハイマー型認知症』発病者の前頭葉を含む脳全体の脳機能レベルを解析した『事象事実』としての「脳機能データ」が証明しているのです。脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が、正常な機能レベルで働くことが出来なくなった時から(私たちの区分で言う小ボケ)、「アルツハイマー型認知症」はもう始まっているのです。左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常な機能レベルで働くことが出来ていても、肝心の司令塔の「前頭葉」が正常なレベルで機能出来なくなったときから(異常なレベルに衰えてきたときから)、「アルツハイマー型認知症」はもう始まっているのです(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルであることが、全てのアウトプットに構造的に反映されることになるのです)。

何等かの原因で脳の機能が全般的に機能低下したことにより、私達が意識的に何かを実行しようとするとき、生活面に支障が出てくる病気のことを「アルツハイマー型認知症」と言います。どんな生活面で支障が出ているのかは、高度なレベルから順に「社会生活」、「家庭生活」、「セルフケア」の3つに区分されます。どんな内容、レベルのものであれ、「社会生活」を行うのに要求される脳の機能レベルは、「家庭生活」に要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されるし、「家庭生活」を行うのに要求される脳の機能レベルは「セルフケア」に要求される脳の機能レベルよりも高いものが要求されることについては、誰も異論はないと思うのです。また、「脳の機能が異常なレベルに低下」していることが原因で生活面に「支障」があると言うことは、支障が「認知症の症状」として認められると言うことなのです(「加齢」という要因だけの場合は、発現してくることが無いことに注意が必要)。

私たちは、こうした視点から、社会生活、家庭生活、セルフケアの『3つの生活区分』に対応した「脳の機能レベルリンクした症状」について、二段階方式のデータを蓄積してきたのです。蓄積されたデータを分析し、「アルツハイマー型認知症」の脳の機能の衰え方とそれに対応した症状、「三段階に区分」され、且つ、それぞれに「グループ分け」された「段階的症状」をパターン化してきてもいるのです(このブログの「E-07」の類型的症状を参照して下さい)。

 脳全体の司令塔の 「前頭葉」の働きが異常なレベルに衰えてきている人達、言い換えると「アルツハイマー型認知症」の症状を示している人達は、脳の働き具合とそれに対応した症状のレベル及び正常なレベルへの回復の可能性と言う視点から区分すると、軽いほうから回復させることが容易な「軽度認知症」(「小ボケ」:社会生活面に支障)、回復させることが未だ可能な「中等度認知症」(「中ボケ」:家庭生活面にも支障)、及び回復させることが最早困難な「重度認知症」(「大ボケ」:セルフケア面にも支障)の「三つの段階」に区分されるのです。様々な程度及び態様により発現してくる「アルツハイマー型認知症』の症状について、世界中の専門家達は、末期の段階の症状、私たちの区分で言う「大ボケ」の症状だけが、認知症の症状を示すものとしているのですが、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、「3段階に区分される症状」の発現が確認されるのが、「アルツハイマー型認知症」の特徴なのです。彼ら専門家とされる人達は、他の権威ある【機関や人たち】の主張(例えば、『DSM-4』の規定内容や世界的に通説の地位にあるアミロイドベータ説の主張内容 )について、微塵も疑うことが無く、金科玉条のものとして敬い、信望している結果として、『末期の段階』の症状にしか目が行ってなくて(関心が無くて)、誤解していて、『アルツハイマー型認知症は、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ない』などと重大な誤りの内容を、今日現在もなお、日々情報発信しているのです。挙句の果てと言うか、我が国政府も、『介護の予防』が当面の課題であるとしていて、発病自体の予防というテーマは、今後の研究課題という位置づけに終わっているのです(有識者会議が導いた結論)。

※ 東日本大震災の翌年、20123に書き始めたこのブログは、総数の字数で500万字を超えました。書くべき「テーマ」は書き尽くし、著作権も自動的に発生しているので、今後は趣を変えて、『万年カレンダー』タイプで、書いてみようと思い立ったのです。このブログ上で公開してきた「二段階方式」の主張内容が、近い将来に、必ず、『世界標準になる』と確信しています。

本著作物「E-10」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所帰属しています。 

このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。 

   エイジングライフ研究所 (ホームページ) 

                 & 脳機能からみた認知症(もうひとつのブログ)  

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする