認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の予防と早期診断による回復(建白書その2:B-92)

2017-10-15 | アルツハイマー型認知症の予防を国民的テー

    

5 「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

○ 私たちの主張の根拠となるのは、「脳機能データ」の解析結果

(1) 世界中の認知症の専門家とされる人達から、発病の原因さえも分からないとされている「アルツハイマー型認知症」について、発病のメカニズムを解明し、理論面から体系化したのは、私たちが世界で初めてなのです。私たちは、脳が壊れてもいないのに、言い換えると、何等の「器質的な病変」が全く確認できないのに、認知症の症状が発現してくることに焦点を当てたのです。私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す過程で、『何が、どのようにして起きてくるのか、その機序を探ろう』と考えたのです。そこで、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の「御者」である「前頭葉」の機能に目を付けたということなのです。私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」の機能構造の特徴並びに「前頭葉」を含む脳全体の「機能レベル」とそれに厳密にリンクした症状という視点から、私たちが開発した「二段階方式」という精緻な「神経心理機能テスト」を活用して、14689例に上る「脳機能データ」を集積し、それを解析したのです。その結果、「二重構造の問題」、「正常老化の性質」及び「廃用性の機能低下」という核心的なテーマに辿り着いたのです。

(2) 「加齢」の進行と言う条件下では、「正常老化」のカーブを描いていただけのものが(緩やかに機能が低下していきつつも、正常な機能レベルの範囲内にある)、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無いナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下が加重された条件下では、異常な機能レベルに向かって放物線のカーブを描きながら加速度的に機能低下が進行していくことに気づいたのです。三頭立ての馬車の御者である「前頭葉」の機能が正常なレベル、正常下限のレベル、異常域に入ってきたレベル、更には、馬である左脳及び右脳の機能レベルが異常域に入ってきたレベルという風に、様々な機能レベル(すなわち、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル)に厳密に対応する形での症状(正常なものとしての症状から、異常なものとしての症状迄)を集積し、解析していくことによって、「アルツハイマー型認知症」の症状が廃用性のものであり、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い「単調な生活」の繰り返しの日々とその継続、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続することが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化を惹き起こす『核心的な要因である』ことを突き止めたのです。様々な仮説の前提とされている「器質的な病変」とは無関係であり、加えて、「記憶障害」とも無関係であることを突き止めたのです。

  

(2)そのノウハウを体系化し、「二段階方式」の手技のソフトという形で実用化し、北海道から九州に至るまで全国440を超える市町村で、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の実践を指導してきたのです。1995年2月に活動を開始して以降、急速に全国的に導入先が拡大していきましたが、合併前に320に上った導入先の数は、平成の大合併の多大な影響を受けて、合併後の新規締結による導入先の数は120までに減少したのです(吸収合併した市側が吸収された側独自の業務の継続を認めなかったことが、最大の原因です。『合併後の対応の仕方が、民間とは、全くのこと異なっていた』のです)。又、合併後も有償期間は5年のままに維持したこともあり、その活動は、現在下火の状況にあります(民間の企業とは異なり、市町村の場合は、有償期間の満了により使用料が不要になると、なぜか活動が下火になっていくのです。予算化が必要でない事業は、人の配置も考慮されなくなり、いつの間にか消えて行ってしまう)。こうした経験から、現在の使用許諾契約の有償期間は、10年の長期にしてあります。事業の継続という面で言うとき、予算化の必要の有無が極めて重要なものとなる市町村の場合は、有償期間が長期に亘ることにより予算化が必要な期間も長期に亘るので、活動が長期に亘り消滅することは無いのではと考える(期待する)からです。

  

(3)とはいえ、「東日本大震災」の被災地の高齢者達に現在起きていて、認知症の専門家たちから(気づかれないで)見逃されている状況、他のどの市町村でも起きなかった規模と発病率の高さでの「アルツハイマー型認知症」の発病並びに何等の調査も対策も実施されないで放置されたままで居るが為に症状の重症化が進行していくと言う状況が、闇の中に閉じ込められたままで進行しているという状況に対して、何等かの措置が{例えば、30くらいの市町村を対象とし、且つ、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが規定する発病の第一の要件の該当者)を対象とした、「二段階方式」の活用による「全数調査」を実施し、発病者の男女別の人数及び重症度の分類調査を確認する}必要となる状況に在ると考えるのです。「東日本大震災」の被災を「キッカケ」として、何事に対しても「意欲を喪失」してしまうという状況が継続している中で、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無いナイナイ尽くしの「単調な生活」に入って行ったお年寄り達が、『半年から1年が経過した後「アルツハイマー型認知症」を発病する』こととなり、小ボケの期間が3年、次いで中ボケの期間が2~3年、発病してから5~6年目以降は末期の段階である大ボケの段階』に入るという、「段階的症状の各期間」の指標から考えるとき、そろそろ、「大ボケ」の段階に入ってきた「お年寄り」達が、然も大量の規模で発現してきているはずだと私たちは考えているのです。早い人の場合であれば、「大ボケ」の段階の初期の症状が発現してきている人達(「大ボケ」の段階としての前半の症状であり、脳の機能面から言うと、MMSEの得点が10点に近づいている人達、言い換えると、MMSEの下位項目である「時の見当識」が、昼夜の区別はつくものの、今の季節が何時なのかが分からなくなってきている人達)が、認知症の専門家達が想像する以上の大量の規模で発現してきているはずだと、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム及び症状が重症化するメカニズムに照らして、私たちは考えているのです。

これまで市町村で実践してきた住民参加型の「地域予防活動」による成果を、世の中に再び、且つ大規模に広めていき、『もっと小さな「地域単位」で、且つ、講演や予防教室の開催回数をもっと増やし、もっと密な内容での生活改善の実践を指導し展開していきたい』と、「古希」を迎えた今は、強い想いの下で考えているのです。認知症の専門家とされる人達、特に医療現場で診断に従事している医師達がアルツハイマー型認知症の症状であると判定するレベル(私たちの区分で言うと、「前頭葉」を含む脳全体の使い方としての「生活習慣」の改善と工夫に基づく治療である「脳のリハビリ」により回復させることが最早困難となる末期の段階である大ボケ」の段階)或いは、「DSM-4」の基準が「アルツハイマー型認知症」の発病であると規定する段階、即ち、「大ボケ」の更に後半の段階(MMSEの得点が一桁になって、失語や失認や失行の症状が確認されるようになってくる段階)のお年寄り達の存在が大量に確認されると、認知症の専門家とされる人達が、「アルツハイマー型認知症」の発病と考え、且つ、その人数の余りの多さに驚くことになるので、マスコミを含め大騒ぎになると考えられるのです。

そこまで行ってしまったのでは遅すぎるのです。手遅れと言うか、「脳のリハビリ」の実践による回復の途(症状が改善する途)が閉ざされてしまい「介護」の方法しか残されていないお年寄り達ということになる訳なのですから。総選挙の洗礼を受けて信任されたばかりの政権担当与党の政策として、そうした末期の段階のお年寄りを被災した家族が介護する等絶対にあってはならないことだと考えるのです。老々介護、認認介護、介護離職は、世界に冠たる繁栄を謳歌し、世界の将来を先取りする形で進行している超高齢化社会の見本となるべきこの日本に有ってはならない社会現象であると考えるのです。実施の規模が小さくて、密度も緩やかな先行的な実践でしかなかったとはいえ、私たちが指導してきた住民参加型の「地域予防活動」という画期的で具体的な「解決策」が有るのですから。

 

 (4)出来るだけ早く現状を把握して、症状の個別のレベルを判定して、本当の意味での早期の段階にあるお年寄り(未だ、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階にあるお年寄り)に対しては、脳の使い方としての「生活習慣」の改善である「脳のリハビリ」を実施すれば、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに回復させることが出来る(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことが出来る)のです。

注)世界中の専門家達から今なお原因不明の病気とされている「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズムを解明する上で、極めて重要な要素、それは、「前頭葉」の三本柱の機能には、「20歳を過ぎると、年をとるにつれて100歳に向かって、緩やかではあるが徐々に働きが衰えていく」という特徴を有する老化曲線、言い換えると「正常老化の曲線」が存在することなのです。それなりに「前頭葉」の出番がある「生活習慣」を維持していても、加齢とともに機能が緩やかにではあるが直線的に衰えて行くという性質があるのです。「左脳」の働きが核となる「仕事」とは無縁の日々となる「第二の人生」が始まったばかりの60~65歳頃には、「前頭葉」の「三本柱」の機能レベルが、最も高い18歳から20歳過ぎ頃のほぼ半分くらいにまで衰えてきていることが注目すべき要点(ポイント)なのです。

二段階方式」を活用して集積した「脳機能データ」の解析により、「前頭葉」を含む脳の機能の加齢による老化という要因を発見し、且つこの要因に着目し、『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』と言う条件を「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一の要件」として私たちは規定しているのです。私たちが集積してきたデータによる予測では、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの年齢別の割合は、「第二の人生」が始まる60歳代では12%となり、70歳代では30%、80歳代では二人に一人となる50%、90歳代では75%を数えていて、加齢の極まりである100歳代では97%にもなるのです。但し、この数値は、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の全てを含む数値であって、医療現場が発病と診断している及び厚労省が発病者数として発表しているのは、「アルツハイマー型認知症」の末期の段階である大ボケ」の段階の人達だけであることに注意していただきたいのです。厚労省が推定値として発表している我が国全体で500万人と言う数値には、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りは含まれていないのです。実は、「小ボケ」と「中ボケ」とを併せた数は、「大ボケ」の数の2倍にもなるのです。

 

老化のカーブを左右する要素は、脳の使い方としての「生活習慣」

(1)自分なりの生き甲斐や達成すべき目標があり、趣味や遊びや交遊や運動を楽しむ生活の機会が多くあり、地域興し等の活動にも興味があるお年寄り、日々の生活の中で、たくさんの量と質のよい情報が「前頭葉」に送られてくるような「生活習慣」が継続されているお年寄りは、老化の曲線は緩やかなものとなり、身体が持つ限り脳も保てる、所謂「かくしゃく老人」への道が開けてくるのです(「かくしゃく老人」である場合の特徴として言えることは、脳の使い方としての「生活習慣」が、早々とボケていく「お年寄り」のそれとは、対極の内容の「生活習慣」を送っているということなのです。世の中で言われているような「食生活としての生活習慣」ではなくて、「脳の使い方としての生活習慣」の顕著な相違が存在するのです)。

「アルツハイマー型認知症」は、老年性アルツハイマー病とも別称されているように、発病する対象者は60歳を超える年齢の高齢者であり、60歳代よりは70歳代の方が、70歳代よりは80歳代の方が、80歳代よりは90歳代の方が、発病率が高くなっていくのです。「発病の原因」そのものが、加齢と言う要素と脳の使い方としての「生活習慣」という要素に起因したものであるが故に、年齢が上がれば上がるほど、発病するリスクが高くなっていくという特徴が、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の特徴なのです。

(2)上述した年齢別の発病率からも明らかなように、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であれば(私たちが規定する発病の「第一の要件」の充足)、誰もが「アルツハイマー型認知症」を発病する訳ではないのです。そこには、もう一つ別の明確な条件が存在するのです。それこそが、発病の「第二の要件」として私たちが規定する条件、脳の使い方としての「生活習慣」なのです(ここに言う、生活習慣とは、「食生活」ではないことに注意してください)。

私たちが規定する発病の「第二の要件」とは、脳の使い方としての生活習慣、即ち、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が、継続されていることなのです。ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていて、量も少なく、質も劣る情報しか脳に送られてこない(左脳、右脳、運動の脳を介して、最終的には「前頭葉」に送られてくる種々の情報)「生活習慣」が継続されているお年寄りは、発病の「第一の要件」(正常老化による機能低下)と「第二の要件」(廃用性による機能低下)とが同時に充足される相乗効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が加速度的で異常な機能低下の曲線を描き、急速に低空飛行の状態に入っていくことになるのです(「二段階方式」の活用により集積した14689例にも及ぶ「脳機能データ」が示す「加速度的な老化曲線」のデータが、実証データなのです)。

   

○ アルツハイマー型認知症の症状は「前頭葉」の機能レベルを基礎

(1)「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」(脳の使い方としての「生活習慣」)を継続させていると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、その行き着く先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っていると言いました。  

そこに言う廃用性の機能低下の場合は、「前頭葉」の機能(就中、「前頭葉」の三本柱の機能)が最初に衰えを開始し進行していき、次いで、左脳、右脳、運動の脳の順に衰えが開始され、進行していくのです(詳細については、後述)。廃用性の機能低下が原因で、「前頭葉」の三本柱の機能が衰えていくとき、注意の分配力、注意の集中力、意欲の機能の順に早くに衰えていく、即ち、機能がより高度で複雑なものから、より低いものへと順番に衰えていくのが「アルツハイマー型認知症」の特徴なのです(添付の資料である「MMSE下位項目の項目困難度」の指標のデータを参照してください)。

(2)脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常機能低下の進行により異常なレベルに衰えてきたその時から左脳も右脳も運動の脳も、その全てが未だ正常な機能レベルに在ることに注意すること)、「前頭葉」を含む脳全体としての機能レベルのアウトプットとしての症状が、「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくるのです。以下に要点を概説するように、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」では、「前頭葉」が「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」により構成される三頭立ての馬車の「御者」の役割を担っているのです。「前頭葉」の機能レベルこそが脳全体としての機能レベルの核心なのであり、認知症の症状、「アルツハイマー型認知症」の症状自体も、『「前頭葉」の機能レベルを核心とした脳全体の機能レベルを直接に反映したものとなる』のであって、「記憶障害」に起因した症状ではないのです。

(3)私たち人間の意識的な世界では、全ての思考、行為、行動や言動が、或いは、感情や表情の表出が、必ず「前頭葉」の機能を介してアウトプットしてくる機構になっているのです(「前頭葉」が、脳全体の司令塔の役割を担いつつ、「意識的な世界」を構築し、統括し、支配し、コントロールしている=三頭立ての馬車の御者が「前頭葉」)。もう少し詳しく説明すると、私達の「意識的な世界」では、「前頭葉」が、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳と協働し、且つそれらを統括し、支配し、コントロールしながら、状況の理解と判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想と選択、選択した「テーマ」についての実行すべき内容の企画や計画、実行結果に対する考察、洞察、推理やシミュ・レーション、シミュ・レーションに基づいた実行内容の修正、実行手順の組み立て、実行の程度及び態様の考察と選択、更には、実行の決断、決断に基づく脳の各部への実行の指令等を行っているのです(Executive Function)。こうした過程での個別認知機能の機能の発揮度を左右し/下支えしているのが「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能であり、就中、「注意の分配力」の機能の働きが極めて重要なものとなっているのです(猶、「前頭葉」の三本柱の機能の働き具合、機能レベルを精緻に判定できるのが、「かなひろいテスト」なのです。このテストは、この点の精緻な判定に関して言うと、f-MRIやPETよりも優秀なのです!)。

(4)このメカニズムの下で脳全体が機能するが故に、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、「キッカケ」を契機としたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の開始とその継続の下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルに衰えてきたことに起因して(リンクして)、それを直接反映したアウトプットとしての症状、「アルツハイマー型認知症」の「段階的な症状」が発現してくることになるのです。そして、脳の機能が「小ボケ」の段階では、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに在るその総体としての脳機能レベルのアウトプットそれ自体が「小ボケ」の症状として発現するのです。脳の機能が「中ボケ」の段階では、「小ボケ」の段階よりも更に加速度的に機能が低下してきた「前頭葉」の機能に加えて、「左脳」及び「右脳」の機能も異常なレベルに衰えてきて、その総体としての脳機能レベルのアウトプットそれ自体が「中ボケ」の症状として発現するのです。脳の機能が「大ボケ」の段階では、「中ボケ」の段階よりも更に加速度的に機能が低下してきた「前頭葉」の機能に加えて、「左脳」及び「右脳」の機能も「中ボケ」の段階よりも更に異常なレベルにあって、更には「運動の脳」の機能も異常なレベルに衰えてきて、その総体としての脳機能レベルのアウトプットそれ自体が「大ボケ」の段階の症状として発現するのです。認知症の専門家とされる人達は、(小ボケ及び中ボケの段階の症状が存在していることを知らないで、見落としているが故に「アルツハイマー型認知症の症状」と単に考えている(実は「大ボケ」の段階の)症状だけを(治せないものとの前提に立っていて)、単に羅列しているだけなのです。

  

(5)「脳のリハビリ」により回復させることが可能である(認知症の症状を治すことが可能である)本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う小ボケ及び中ボケの段階)の症状は、認知症としての症状であることが気付かれないで居て(見落とされていて)、「アルツハイマー型認知症」の発病としての症状であることが見過ごされているのです。その内の一部の症状が、MCIMild Cognitive Impairment)とか言う極めて杜撰で粗雑な概念であり、基準である考え方の下に、「アルツハイマー型認知症」を発病するリスクが高い状態(発病の予備状態)として、説明されていたりするのです。

これらの場合に注意すべきことは、「アルツハイマー型認知症」の症状は、「器質的な病変」が発病の原因となっているのではなくて、及び「記憶障害」に起因して症状が発現してくるものでもなくて、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な脳機能低下の進行が発病の直接の原因だと私たちは主張しているのです。そうであるが故に、極めて微量のアミロイドベータの蓄積、或いは、タウ蛋白の蓄積を、どれ程早い段階で検出しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発現を検知することにはならない、「早期発見」には繋がらないのです。ハーバード大学や東京大学が向かおうとしている新たな方向は、根本的な誤り、極めて重大な誤解を前提とした発想に過ぎないのです。

 

廃用性の機能低下が原因であるからこそ、本当の意味での「早期の段階」で見つければ、「回復」させる(治す)ことが可能なのです

(1)発病の最初の段階となるのが、「軽度認知症」(小ボケ)の段階で、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階があって、最後に、「重度認知症」(大ボケ)の段階があるのです(小ボケに始まり、中ボケの段階を必ず経由して、大ボケの段階に至るという経路が「アルツハイマー型認知症」に特有な症状重症化の過程の特徴なのです)。

医療現場では、誤りだらけの内容が規定されていることにも気づかないで居て、あの「DSM-4」の規定の基準に依拠して診断が行われているのです。第二の要件で確認が要求されている失語や失認や失行の症状が確認されるお年寄りとは、末期の段階である「大ボケ」の段階の枠の中でも更に後半にならないと発現が確認されない極めて重度の症状が発現しているお年寄り達なのです(MMSEの得点が14点以下 0点までが「大ボケ」の段階なのですが、失語や失認や失行の症状が確認されるお年寄り達は、30点が満点であるMMSEの得点が一桁の得点にしかならない程、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してきている人達、言い換えると、極めて重度の症状を呈している人達のことなのです)。

(2)医療現場では早期診断と銘打った診察が横行しているのですが、それは、「脳のリハビリ」により正常なレベルに「前頭葉」を含む脳全体の機能を回復させることが出来る(認知症の症状を治すことが出来る)本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)ではなくて、「失語や失認や失行の症状」の発現が未だ確認されない段階とはいえ、あくまで、末期の段階であり、「脳のリハビリ」により回復させることが困難となる「大ボケ」の段階で見つけて居るにすぎないのです。『早期診断とは名ばかり』なのです。末期の段階であり、回復させることが困難となる「大ボケ」の段階で見つけることに何の意味があるのか、医師としての良心の呵責を感じないのかと問いたいのです。その上、効きもしない「薬」を処方してもいるのです(『症状を治す効能は有しないが、ケースにより、半年から1年程症状の進行が遅くなることが有るかも知れない』等と、製薬会社の受け売りのままに処方しているのです。医師が気にするのは、副作用の有無とその程度だけなのです。「症状を遅らせる効能を有する薬は存在しないのです(このブログの「A-34」を参照)。

(3)「脳のリハビリ」により正常なレベルに回復させること(厳密にいうと、前段階の中ボケの段階にさえも)が困難となるという意味での末期の段階である「大ボケ」の段階は、症状の重さの幅が大河の川幅のように極めて広いのです。「大ボケ」の枠組みの中で、何等かの他の病気(老衰を含む)が原因で死を迎えることになるその時まで、症状の更なる重症化が進行していくことになるのです(「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」なのであり、「アルツハイマー型認知症」が直接の原因で死亡するということは起こり得ない事なのです。「アルツハイマー型認知症」が直接の原因で死亡したとの診断は、診断した医師が、「アルツハイマー型認知症」の本態について無知と言うだけのことなのです)。

上述した意味、回復させることは困難であり、「大ボケ」の枠の中で更なる重症化が進行していくだけという意味からも、「大ボケ」の段階の症状の発現が確認されているお年寄りの「家族介護」は、介護する家族側に精神的、肉体的、経済的な負担を強いるだけでなく、介護する側の社会生活自体を奪うものであり、「老老介護や認認介護や介護離職」を生むこととなり、国の採るべき政策としては、絶対に避けるべきものであると言うことを強調しておきたいのです。

住民参加型の「地域予防活動」を全国展開し、介護関連総費用の増加に歯止めをかけ、更には、絶対額自体を大幅に減少させて、何等かの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまった「お年寄り」の介護にこそ、「介護保険」を全面的に適用すべきものと考えるのです。政権与党の責任ある政策の実施を期待するものなのです。

 

○ 食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」が原因

「アルツハイマー型認知症」の発病の予防も症状の回復の方法も、「仕事」とは無縁となる「第二の人生」での、脳の使い方としての「生活習慣」、即ち、「生き方」が問われることになるものなのです。

お昼にはココアを飲んで、夕食時には赤ワインを飲んで(カマンベールを食するとより効果的という説がテレビで紹介されてもいるのですが)、出来るだけ青魚を多く食するようにして、更には「サプリメント」をたくさん摂ってDHA&EPAを補おうとも、自分なりの「目標」となるものが無い生活、生きがいなく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無いナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を日々続けていたのでは「アルツハイマー型認知症」の発病を回避することは出来ないのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能を活性化させる「生活習慣」の確立こそが、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防し並びに「脳のリハビリ」を工夫し実践させることが、早期の段階(小ボケ及び中ボケ)から正常なレベルに回復させることができる(症状を治すことができる)唯一無二の方法なのです。

 

〇「アルツハイマー型認知症」の治療薬/予防薬の開発は、発病のメカニズムから考えて、未来永劫不可能な事なのです

(1)極めて重要なことなのでここで付言しておくと、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防したり、又は症状を治癒させたり、若しくは症状の進行を遅らせたりする効能を有する薬が開発されることは、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムからして未来永劫有り得ないことなのです(詳細な説明の内容は、kinukototadaoと入力して検索し、Gooブログ「認知症の早期診断、介護並びに回復と予防のシステム」のB-73及びB-74を参照 してください)。

何故なら、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する上での核心となる要素は、今日でもなお認知症の専門家達の間で世界的に権威があるとされる「DSM-4」が診断の第一の要件に規定する「記憶障害」の症状(或いは、「記憶障害」に起因した症状)ではなくて、廃用性の加速度的で異常な機能低下を原因とした「前頭葉」の機能障害(「実行機能」の障害)に起因した症状だからです。

『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い「単調な日々」の暮らし方、「脳の使い方」としての視点で言う、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されている状態下で(私たちが規定する発病の「第二の要件」の充足)、薬を飲むだけで/貼るだけで、発病を予防することができたり、症状の進行を遅らせることができたり、或いは、症状を治すことができたりする効能が発揮されるということは、廃用性の加速度的で異常な機能低下に直接起因して発病し、症状が重症化していくという「前頭葉」を含む脳全体の働き方/衰え方のメカニズムからして、絶対に有り得ないことなのだ』ということを指摘し、強調しておきたいのです。

   

(2)「前頭葉」を含む脳全体の働き具合(総体としての機能レベル)のアウト・プットそのものが、三段階(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくるものなのです。アミロイドベータ説やタウ蛋白説や脳の委縮説を唱える人達が言うように、(神経細胞の大量死という)「器質的な病変」が原因で脳内での「情報の連絡」機能の不具合による「記憶障害」を惹き起こし、そのことに直接起因して、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してきている訳ではないのです。

 分かりやすく説明しましょう。自転車のチューブに空気を入れる「空気ポンプ」という機器があります。「アルツハイマー型認知症」は、空気をチューブに運ぶ紐状のゴム管の部分(脳で言えば、情報を伝達する神経線維)に支障が起きてくることが認知症の症状発現の原因だというのが、アミロイドベータ説やタウ蛋白説や脳の委縮説の考え方なのです。これらの考えに立脚しているので、ゴム管を繕って空気が漏れる量を少しでも抑える効果を期待できるはずとされているのが、現在販売されている4種類の薬ということなのです(治療薬ではなくて、「症状」の進行を遅らせる効果を狙うだけのものだそうですが、私たちはそのことの因果関係の確認自体が粗雑だと考えています。「生活要因」による影響という要因を見落としているからなのです。「A34」を参照してください)。

 私達は(廃用性の機能低下説)、ゴム管の部分に支障があるからではなくて、ポンプを押して空気を押し出してやる部分(脳で言えば、情報を処理・発信してやる前頭葉等の機能)に支障が起きてきて(「廃用性の加速度的で異常な脳機能低下」)、脳が正常に働かなくなったことが「症状」発現の原因だと考えているのです(「二段階方式」の活用により私達が集積してきた「脳機能データ」は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウトプットそれ自体が「アルツハイマー型認知症」の症状だということを示唆しているのです)。いくらゴム管を繕っても(神経細胞を壊すアミロイドベータの量を少なくしたり、脳の外に排出してやる)、そもそもポンプを押す作業をしない限り(脳の機能を意識的に働かそうとしないのでは)、空気は十分に流れない(情報の処理も発信もない)ということなのです。

(3)アミロイドベータ説やタウ蛋白説の考え方の人達が開発を目指している「アルツハイマー型認知症」の「治療薬」とは、異常なレベルに機能が衰えている「前頭葉」を含む脳の機能レベルを、飲むだけで(貼るだけで)、正常なレベルに引き戻すことが出来る薬と言うことになります。ナイナイ尽くしの単調な生活が日々繰り返され継続されている生活習慣の下で(ポンプを押してやろうとはしない生活状態下で)、飲むだけで/張るだけで、失語や失認や失行の症状が確認されるところまで機能が低下していた「前頭葉」を含む脳全体の機能が正常なレベルに回復してくる(空気が管全体に激しく流れ出していく)効能を有する薬が開発されることは有り得ないのです。

そもそも、アミロイドベータ(老人斑)の蓄積やタウ蛋白(神経原線維変化)の蓄積により、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の大量死が惹起された状態下で、言い換えると、「器質的な病変」が惹起されていて、薬を飲む/貼るだけで、当該薬の効能により、神経細胞の大量死という器質的な病変がなくなり、症状が消えるという発想自体が、奇想天外な発想と言うしかないのです。権威ある著名な研究機関に所属していて、且つ、認知症研究の専門家とされていて、「アルツハイマー型認知症」の発病原因に関する様々な仮説(アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説、脳の萎縮説)を唱えている人達は、その社会的な影響に対する責任を自覚して、自説の内容と「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化との間の因果関係実証して見せるべきだと思うのです。何時まで、推測憶測に基づいただけの「空想物語」を語り続けるつもりなのですか。貴方が拠って立っているはずの「権威」が泣いていませんか?

(4)「重度認知症」(大ボケ)のお年寄りを抱えて介護に追われる家族の精神的、経済的負担は筆舌に尽くし難い程大きいので、治療効果がある新薬への期待はとても大きいのです。とは言え、そこに現実の可能性は存在しないのです。治療薬の開発は、絵空事だからです。飲むだけで(貼るだけで)正常レベルに回復させることがあたかも可能であるかのような「新薬開発」の言葉がマスコミの記事で踊る度に、市町村による住民参加型の「地域予防活動」への取り組みが遠のいていくことになるのです。過去何度繰り返されてきたことか。

  

(5)日本全体での高齢化率が30%を超えた時(現在は、27%を超えたところ)、取り返しのつかない状態が来るのです。予防は、啓蒙活動(講演会の実施やパンフレットの配布)だけでは足りないのです。早期診断による回復の窓口と小規模単位集落ごとの住民参加型の「地域予防活動」の密で活発な実践が不可欠だと考えるのです。

我が国の医師や研究者や学者が、「前頭葉」のことを、或いは意識的な世界の機能構造のことを知らなさ過ぎるのです。正常老化の性質、機能発揮上の二重構造の問題、ナイナイ尽くしの「単調な生活」に陥っていくその「キッカケ」、更には、脳の使い方としての「生活習慣」に起因する廃用性の機能低下などと言う基本のテーマについてさえ、何も知らなくて、マウスばかりを追いかけまわして、有り得ない事なのに薬(治療薬や予防薬)の開発という夢を追い掛け回しているだけなのです。若く有為な人材の無駄遣い、税金の無駄遣い、時間の無駄遣いに過ぎないと言うのに!無駄なことに人材や税金や時間を使う前にやるべきなのは、『アルツハイマー型認知症の発病とそれらの仮説との間の因果関係を立証して見せるべき』なのです。

必要な因果関係の立証というテーマを脇に置いたままで居て、発病する前の状態、「認知機能」が未だ正常な状態時に、アミロイドベータの蓄積の兆候を捉えて、アミロイドベータそのものを脳内から排除する(解消させる)などという発想は、「世迷い事」なのです。

注)本著作物「Bー92」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

 脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)


 

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アルツハイマー型認知症の予防と早期診断による回復(建白書その1:B-91)

2017-10-01 | アルツハイマー型認知症の予防を国民的テー

                                                   

                            建  白  書

       認知症予防活動の専門家/専門職集団としての

            保健師さん集団がプロデュースする

                住民参加型の「地域予防活動」の全国展開

 

              「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防

                明確な目的とした:住民参加型の「地域予防活動」の実践により;

   お年寄り、地方、地域の活性化による「介護関連総費用」(診断、投薬

   及び介護の総費用)の劇的なスピードによる大幅な削減を達成する道標

   となる実証研究PRJ及びモデル事業PRJの提言

   (有)エイジングライフ研究所  理事長 高槻忠男/副理事長 高槻絹子 

 

&1 「アルツハイマー型認知症」に関する学説と諸問題の概観

○ 「DSM-4」の規定の重大な誤りと私たちの主張の概要

(1)我が国には、現在500万人を超える数の認知症患者がいて、この先さらにその数は増大の一途をたどるというのが厚労省の予測です。私たちのデータによると、いろいろな種類が数ある認知症のうち、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症を発病している人が認知症全体の90%以上を占めているのです(注:脳血管性認知症が25%を占めるとされるのですが、そのうちの20%分は「アルツハイマー型認知症」を誤診したもの。「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者が、或る日突然発症した脳卒中の「後遺症」を抱えた日状生活を余儀なくされたことをキッカケとして、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続されている生活の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させたことに起因して発病した「アルツハイマー型認知症」が正しい診断であるのに、脳卒中の後遺症と「記憶障害」の症状の確認だけで短絡的に「脳血管性認知症」の発病と診断する誤診が多すぎる医療現場の実態を反映したもの。GooブログkinukototadaoA-1及び74を参照)

然も、「アルツハイマー型認知症」の診断に際して医師達は、米国精神医学会の診断基準である「DSM-4」の規定内容に依拠して発病の有無を判定するので、「アルツハイマー型認知症」を発病していると診断された人達は、重度の「記憶障害」の症状に加えて、「失語や失認や失行」の症状が確認されたお年寄り、すなわち、極めて重度の症状が発現しているお年寄りということになるのです。注)「DSM-4」の規定内容自体の問題点については、&5での説明と問題提起を参照してください。

(2)失語や失認や失行の症状が確認された人達ということは、MMSEの得点でいうと、一桁の得点」しか取れない人達のことなのです。「DSM-4」の規定は、第一の要件である「記憶の障害」の症状には程度や態様に関する規定がなく、第二の要件である「失語失認失行」症状は詳細について後述するように、極めて重度の症状であり、並びに第二の要件も第一の要件も共に同じ人物に同じ診断時に確認されることが要求されることから、「記憶の障害」の症状も極めて重い症状の確認が要求されることになるのです。その帰結として、『昨日、レストランに行って何を食べたかを忘れていても、第一の要件には該当しないが(認知機能が正常者の物忘れの症状とされる)、レストランに行ったこと自体を忘れているのは第一の要件に該当する症状となる(認知症の症状としての記憶障害の症状とされる)等の極めて不明瞭な例示がなされるのが、認知症の専門家達に共通した説明の仕方なのです。そうした重大な誤り及び問題点を内包していることに注意が向けられていない結果、「DSM-4」の規定に余りにも権威があるが為に、世界中の認知症の専門家とされる人達から「アルツハイマー型認知症は治すことができない」タイプの認知症されてしまったのです。

(3)世界中の認知症の専門家達から、『「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防する方法も見当が付かない』とされているのですが、『「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣病であることに留意する)である』と言うのが、私たちの主張なのです(その詳細は、次回のブログの&5で説明します)。日常の生活面における「脳の使い方」という視点で言うところの廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症こそが、発病自体を予防することができるし、早期の段階で見つけると治すこともできるものなのです

(4)そして、私たちが主張する発病の要件二つに特定されているのです。その発病の第一の要件は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』なのです。「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、60歳を超える年齢の「高齢者」に限られるということに注目して頂きたいのです。その基礎となるのは、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」における「前頭葉」を中核とした脳の機能構造のメカニズムなのです。脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちが意識的に何等かの「テーマ」を発想し、実行しようとする世界、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下、同じ)の機能自体に、私たちが「正常老化の性質」と名付ける性質、生活習慣の如何に関わらず加齢と共に働きが衰えていくという性質、『「正常な機能レベル」を保持しつつも、緩やかなカーブを描き乍ら衰えて行く』という性質が存在することなのです。

(5)そして、私たちが規定する発病の第二の要件とは、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無いナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続すること』、言い換えると、食生活と言う生活習慣ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病するのが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の特徴なのです。それ故にこそ、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因としての「器質的な病変」は何等存在していなくて、且つ、様々な程度及び態様の下で発現してくる症状は、「記憶の障害」に起因して発病してくる訳のものではないということが極めて重要な視点となるのです。その意味で、「DSM4」が規定する内容も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因に関わる様々な「仮説」としてのアセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウタンパク説及び脳の萎縮説の主張内容も全て、それらの主張内容は根本的に誤っている、即ち、基本の理解が根本的な誤解を前提にしたものと言うしかないのですそれらの「仮説」の最大の弱点と言うか、欠点を、一言にして言えば、『木を見て、森を見ずの類』なのです

(6)何かを「キッカケ」として、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続していると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の機能低下を起こしてくることになるのです。第一の要件と第二の要件とが同時に充足される相乗効果により「前頭葉」を含む脳全体の機能が、「廃用性の加速度的で異常な機能低下」を進行させていくことになるのです。その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を発病の原因とする「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が認知症の症状として発現してくるのが特徴となるのです(「三段階の症状」の発現が特徴となる)。

(7)加えて、廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因して症状が段階的に発現してくる「アルツハイマー型認知症」の場合には、「前頭葉」を含む脳の機能に衰えていく明確な順番があるのが特徴です。最初に、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の機能が加速度的で異常な機能低下を起こしてきます。次いで、より高度で複雑な機能の順番に、「左脳」、「右脳」、「運動の脳」の機能の順番に、且つ、少しずつ遅れる形で「前頭葉」を核としつつ「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して来るのが特徴なのです。従って、「脳のリハビリ」という脳の使い方としての「生活習慣」を改善する方法により「前頭葉」を含む脳全体の機能を回復させる(認知症の症状を治す)ことが出来るか否かという視点から、小ボケ(回復させることが容易)、中ボケ(回復させることが未だ可能)、大ボケ(回復させることは、最早困難)という「三段階」に区分される認知症の症状が順次発現し、進行していくことになるのです。

(8)私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技の場合は、「前頭葉」の機能レベルを「かなひろいテスト」により、左脳及び右脳の機能レベルを「MMSE」により判定します。「MMSE」で判定するとき、左脳と右脳の機能については、想起、計算、三段階口頭命令、時の見当識、所の見当識・・・・の順番に、衰えてくるということなのです(14689例の臨床事例の解析結果)。この順番に衰えていかないときは、「アルツハイマー型認知症」ではないのです。「アルツハイマー型認知症」以外の「認知症」であるか、或は、認知症と紛らわしい「病気」ということになるのです(「マニュアル-C」を参照)。それ程この順番、『「前頭葉」だけが最初に衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳の順番に衰えていくこと。更には、「MMSE」で判定される「下位項目の衰え方」には、「想起、計算、三段階口頭命令、時の見当識、所の見当識・・・・の順番に衰えていく 」という「衰え方の規則性」があること(「MMSE下位項目の項目困難度」)』という私たち独自の指標に関する資料は、極めて有益で重要な客観的な指標であり、私たちの実務マニュアルである「二段階方式 個別事例判定マニュアルA」の巻末に根拠データが添付してあります

(9)「衰え方の規則性」というこの厳密で客観的な指標は、廃用性のものである「アルツハイマー型認知症」の場合に特有のものであり、他の種類の認知症との鑑別及び認知症と紛らわしい他の病気との鑑別(例えば、重度の記憶障害の症状を示していても、「アルツハイマー型認知症」ではなくて、「側頭葉性健忘症」であることの鑑別、或いは、「緩徐進行性失語」であることの鑑別)に極めて有効なのです。なお、この規則性は、14689例にも上る「アルツハイマー型認知症」の症例の精緻な「脳機能データ」の解析により求められたものなのです。

〇 発病者数に関わる真実としての実態と問題点の指摘

(1)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が発現してくるのが「アルツハイマー型認知症」の特徴なのです。私たちは、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルという考え方の下に、「脳のリハビリ」によって正常なレベルに回復させることの可能性の有無及び程度という視点から、軽い順に、回復させることが容易「軽度認知症」小ボケ)、回復させることが未だ可能「中等度認知症」中ボケ)、そして回復させることが困難な末期の段階としての「重度認知症」大ボケ)という「三つの段階」に区分して判定しています(発病患者が訴える認知症の症状の重症化の順番について、私たちのデータを当時の東京都老人総合研究所が解析してくれた資料が基礎となっています)。

(2)「アルツハイマー型認知症」は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されている条件下で緩やかにではあるが身体がもつ限り症状が進行していく特徴があり、キッカケが発生し何事にも意欲を喪失した生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が始まって半年から1年迄の期間が発病までの期間であり、「小ボケ」の期間が3年間、「中ボケ」の期間が2~3年の期間続いて、発病して5~6年目以降になると末期の段階である、「大ボケ」の段階に入っていくことになるのです(「標準となる期間」としての指標)。

(3)「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる為の「生活習慣」の改善と工夫とその実践を目的とする「脳のリハビリ」により回復させることが可能な(「アルツハイマー型認知症」としての症状を治すことが出来る)本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つけることなく(その段階を見逃したままの状態で居ると)、医療現場での現在の診察状況に見られるように、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されたままの状態で放置した儘で居ると、やがては、末期の段階であり、回復させることが困難な「大ボケ」の段階にまで進んで行ってしまうのです。その最も大きな見落とされている問題点はと言うと、「小ボケ」の人数と「中ボケ」の人数とを併せた人数は、「大ボケ」の人数の少なくとも2倍以上にはなるということであり、この数値は住民参加型の「地域予防活動」の実践指導に基づく私たちの経験値でもあるのです。

(4)現在、厚労省が発表している「アルツハイマー型認知症」を発病している人達の数500万人超という数字は、上記三段階区分でいえば、末期の段階である大ボケ」の段階の人達だけの数であるということに注目していただきたいのです。「アルツハイマー型認知症」の診断基準として世界的に権威がある「米国精神医学会の診断規定」の「DSM-4」の要件(診断基準としての第一要件及び第二要件)に従い診断している限り、「脳のリハビリ」によって回復させることが困難な末期の段階(私たちの区分でいう重度認知症「大ボケ」の段階)の更に後半の段階、言い換えると、MMSEの得点が一桁にしかならないまでに、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してきていて極めて重度の症状が発現してきている段階でしか、「アルツハイマー型認知症」(その症状)を見つけることができないことになってしまうのです。

医療の現場における診断の実態とその問題点

「アルツハイマー型認知症」については、「発病を予防することも、治すこともできない」タイプの認知症であるとの考えが、世界中の学者や研究者や医師達の間で定着しているその一方で、発病の原因(メカニズム、機序)についての様々な仮説(アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説、脳の萎縮説等)が横行しているのが現状なのです(ブログのB-89及びB-90で、問題点を指摘してあります)。

○ 私たちの研究と市町村での実践活動の成果に基づく結論

私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技の活用により集積した14689例の「脳機能データ」と440を超える市町村で実施した「地域予防活動」の実践の成果に基づく結論として、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「廃用症候群に属する単なる生活習慣病である」(但し、その「生活習慣」とは、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)と主張しているのです。私たちが開発した「二段階方式」のような、精緻な神経心理機能テストを活用すれば、「本当の意味での早期の段階」(私たちの区分で言う、小ボケ及び中ボケの段階)で容易に発病を判定することができるし、詳細について後述する「発病のメカニズム」についての私たちの見解にみるように、廃用性の生活習慣病をその本態とする「アルツハイマー型認知症」の場合は、本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)により正常なレベルに回復させることができる(症状を治すことが出来る)ものなのです。世界中の認知症の専門家達が『「アルツハイマー型認知症」は治すことが出来ないタイプの認知症である』としているのは、病気それ自体の性質によるのではなくて彼らが見つけて居る段階が遅すぎるだけのことなのです。彼らは、米国精神医学会が策定した「DSM-4」を微塵も疑うことなく、正しいものとして扱い、そこに規定された診断基準(第一の要件及び第二の要件)に依拠して診断しているが為に、末期の段階であり私たちの区分で言う「大ボケ」の段階でしか「アルツハイマー型認知症」を見つけることが出来ないでいるが為に、『治すことが出来ない』と誤解しているだけなのです。

2 エイジングライフ研究所の主張の概要と活動の歴史

〇 主張の概要と「二段階方式」の手技の活用の成果

(1)   世界中の認知症の専門家とされる人達(学者や研究者や医師達)から、発病の原因が不明とされてきていて、発病者数が超大型の病気である「アルツハイマー型認知症」について、発病のメカニズムを解明し、「アルツハイマー型認知症」が廃用症候群に属する「生活習慣病」であること並びに『アルツハイマー型認知症は、左脳が主体となり活躍する「仕事」とは無縁の「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」、生き方自体が問われる病気であること』を解明し、理論的に体系化し、更には、市町村の保健師さんが「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を展開し、維持していく上での要ともなる「二段階方式手技」として実用化しました(別送する二段階方式個別事例判定マニュアルA; 二段階方式個別事例判定マニュアルB;二段階方式個別事例判定マニュアルC及び二段階方式個別事例判定マニュアル使用の手引き並びに脳機能データ管理ソフト「エイジング」をご参照ください)。それらの実務書は、1995年の活動開始以来、保健師さんから提起された実務面での様々な問題を解決して、より使いやすいものへと、何度も改訂されて現在に至っているものなのです。

(2)   発病を予防する方法として、脳の使い方としての生活習慣の改善と言う方法を創出し、市町村での住民参加型の「地域予防活動」の実践により、その有意性、有効性及び有益性を実証してきました。市町村での地域予防活動は、実施地域としては北海道から九州までの広範囲に亘り、これまでに累積数で452の市町村を数えますが、予防教室の開催頻度は「月当り1回、半日」である上に、僅かな数の例外を除いて、当該市町村内での全面的な実施には至らず、部分的な実施であったこと並びに平成の大合併により吸収された市町村で実施されていた活動が、実施していなかった相手市町村を吸収した側の都合で(「事業の見直し」という名目のもとに)廃止に追い込まれたことなどもあり、加えて、導入後5年の経過で、「二段階方式システム」の使用の対価が無償となることにより予算化が不要となることから活動が下火となって行ったという事情が有りました。

ご参考までに、長野県小布施町及び豊科町(現在は、吸収合併により安曇野市)の各実績データを添付します。事業の実施からは、極めて僅かな費用及び保健師さんの人数投入により達成されたこのデータに鑑みて、『小さな地域単位で、且つ、もっと密に(例えば、10日に1回半日予防教室を開催する)実施すると共に、最終的には全域に広めて実施するだけで、極めて大きな効果(「アルツハイマー型認知症」の発病者数の減少、発病時期の先送り、「小ボケ」及び「中ボケ」の滞留期間の延長、或いは、「大ボケ」の人数の現象により、「介護関連総費用」(診断、投薬及び介護に関わる総費用)の大幅な、且つ、劇的な規模とスピードとでの削減効果が期待できる』のです。  

(3)   認知症の専門家達から「治すことも、発病を予防することも出来ない」とされている「アルツハイマー型認知症」について、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階の存在の解明と回復の可能性の有無と程度により三段階に区分し判定する精緻で、且つ簡便な手法である「二段階方式」の手技を開発し、完成させました。

(4) 「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な状態に回復させるための手法としての「脳のリハビリ」脳の使い方としての生活習慣の改善)の手法を創出し、有効性及び有益性を実証してきました。

(5) 「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期診断による回復の為の「二段階方式」の手技を柱として活用する住民参加型の「地域予防活動」の展開について、1995年の活動の開始から現在に至る期間中での実施数は、累計で452を数える市町村での実践の指導をしてきました(年度ごとに更新しつつ、5年の期間を有償とする、「使用許諾契約」の締結を条件。なお、有償期間は現行では10年に変更されています。システム使用の対価となる使用許諾契約に基づく使用料は、市町村単位で月額3万円が現行です。合併前は、1万円でした。同一市町村内で、例えば複数の課が使用しても使用料は同じです。使用料は、近いうちに月額5万円に改定の予定です)。

(6) 「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する生活習慣病であり、発病自体を予防することができるし、早期の段階で見つけて脳のリハビリに努めることにより治すことができることを、Gooブログへの掲載(内容を公開)という方法により、広報活動を行ってきました(kinukototadaoと入力し検索:2012年3月に投稿を開始して以来、これまでの掲載回数は、193回を数えます。字数で言えば、累計で400万字を超えます)。「アルツハイマー型認知症」の発病の原因とそのメカニズム、症状が進行する原因とそのメカニズム、発病自体を予防する方法とそのメカニズム、早期の段階の判定と回復させる方法とそのメカニズム、更にはその根拠となる脳機能データと住民参加型の「地域予防活動」の実践による成果等について、関連する「脳機能データ」も例示しつつ、これだけ精緻に、体系的に且つ理論的に解説した書物は、日本だけでなくて、世界中にも例がないものと自負しています。勿論、その主張内容の品質の高さ、内容の正しさ、主張の根拠についての実証という面からも、他に例がないものと自負しています。

   

&3「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状は、「前頭葉」を含む「脳全体としての機能レベル」を直接反映したもの

○私たち人間だけに特有な「意識的な世界」を構築し、支配し、コントロールしている「前頭葉」という脳機能

(1)無意識の世界、意識は覚醒してはいないが意識度が低い世界、或は条件反射の世界は置いておいて、覚醒された意識度の世界、私たちが意識的に何かを、或は何かの「テーマ」を発想し、実行しようとする世界では、「前頭葉」という脳の機能が脳全体の「司令塔」の役割を担いつつ、時の経過と不可分に重層的に働いているのです。

(2)前頭葉」は、左脳、右脳及び運動の脳と言う三頭立ての馬車の御者としての機能を担っていて、三頭の馬と協働しつつ、且つそれらを支配し、コントロールしながら思考や思索、言動や行動などを組み立て、実行しているのです。何等かのテーマについての思考も、行為も、何等かの「テーマ」についての言動も、行動も、或はその程度や態様も、その全てが「前頭葉」の支配とコントロールの下に、且つ、必ず「前頭葉」を介して、そのアウトプット自体が行われているのです。意識的な世界における「前頭葉」を含む脳全体の加速度的で異常な機能低下の進行に起因したものであり、総体としての脳の機能レベルの直接の反映としてのアウト・プットそれ自体が、「アルツハイマー型認知症」の「三段階」に区分される症状として、発現してくるのです。その特徴は、何等の「器質的な病変」が確認されないこと並びに「記憶障害」に起因した症状として発現する訳のものではないことなのです。この二つの点の理解について、「DSM4」の規定自体も及び認知症の専門家とされる人達の理解も重大な誤解をしていることを指摘し、問題提起しておきたいのです。

(3)言葉や計算や論理や場合分けなどのデジタルな情報の処理を担う左脳も、感情や情景、色や形や空間や時間の経過等アナログな情報の処理を担う右脳も、身体を動かす機能を担う運動の脳も、私たち人間の意識的な世界では、それらが単独で働くことはなくて、必ず、『「前頭葉」を介して働く』という機能発揮上のメカニズムが存在しているのです。従って、「脳が活性化」するということについても、或は、「脳の機能が衰えていく」ということについても、「前頭葉」が必ず関っていることになるのです。脳の働き具合と言うとき、自分がその時置かれている状況の理解と判断やテーマの発想から計画した内容の実行に至る過程での、「前頭葉」の関与の仕方/或いはその度合いがどのようであるか、そのことが極めて重要なのです。取り分けて、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現の仕組み及び段階的に発現してくる症状の特徴とその意味について、この視点を持つことが極めて重要なものとなるのです。

三段階に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状

(1)「アルツハイマー型認知症」の症状、私たちが回復の可能性という視点で三段階に区分するその段階的な症状は、「前頭葉」の働き具合、言い換えると、「前頭葉の機能レベルと密接不可分の関係にあるのです。認知症の専門家とされる人達は、未だにこのことに気づかないで居て、中核症状とか周辺(随伴)症状とかの意味のない区分に終始し、満足しているだけなのです。廃用症候群に属する生活習慣病が本態である、『「アルツハイマー型認知症の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルがそのまま認知症の症状として、発現してくるものであり」、その症状は、「小ボケ」(軽度認知症)に始まり、「中ボケ」(中等度認知症)を経て、最後は、末期の段階である「大ボケ」(重度認知症)の段階に進んでいくことさえも知らないでいるのです。

(2)上述したメカニズムにも気づかないで居て、脳の活性化とか「アルツハイマー型認知症」の予防とかいうテーマについて、テレビに出てきて語る認知症の専門家とされる人達が大勢いるのです。三頭立ての馬車の老馬を若い馬に取り換えたからと言って、御者の手綱さばきが良くなることには直結しないことが重要なのです。日常の生活面で「左脳」を使う場面が少しばかり多くなったからと言って、そのことが「前頭葉」の機能レベルの上昇には直結しないのです。生活改善の効果の判定で「二段階方式」の場合は、改善、維持、低下という判定を行うのですが、左脳及び右脳の働き具合の変化を判定するMMSEの得点は、容易に3点も4点も動くのに対して、「前頭葉」の働き具合の変化を判定する「かなひろいテスト」の得点は、脳の使い方としての「生活習慣」における「前頭葉」の三本柱の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能)の出番の多少の程度を敏感に捉えることが出来る手技であるのですが、容易に変化しないのです(機能レベルが容易には向上しないのです)。残念なことに、認知症の専門家達も脳科学者達も、このことについてのデータを有していない、全くのこと無知と言うしかないのです。

(3)「脳が活性化された」、就中、「脳機能が改善された」ことを何を根拠にして、確認しているのか、一度、聞いてみたいのです。PET好きのどこかの大学の教授のように、「物忘れの回数が減った」等と素人が考えるような基準を持ち出さないでいただきたいのです。老人保健施設や介護施設で、脳を活性化するテーマとして、盛んにおこなわれている、「日々の生活の中に簡単な足し算や引き算をする時間を組み込むこと、或いは、ひらがなで書かれたおとぎ話を音読する時間を取り入れた」からと言って、そのことが、「前頭葉」機能の上昇に直結する訳ではないということを強調しておきたいのです。そんな子供だましのような「テーマ」を脳の活性化に役立つと信じて日常の生活に取り込んでいるお年寄り達が、趣味も遊びも人付き合いも中断して、朝も昼も夕方もその「テーマ」をやり続けるだけの生活を3ケ月間も実行し継続してみれば、「前頭葉」が活性化するどころか、意欲が衰え、注意の集中力も衰え、注意の分配力の機能も衰えてきていることを知ることになるのです(「かなひろいテスト」を;数十人という単位の被験者全員に実施して見れば、容易に確認できる)。

前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとその変化を客観的な基準で判定するのが、私たちが開発した「二段階方式」の手技の特徴

(1)「二段階方式」の場合は、「前頭葉」機能の改善、維持又は低下について、それ自体を直接、然も客観的な基準で評価することができるのです。私たちが指導してきた住民参加型の「地域予防活動」として展開される「脳イキイキ教室」に参加しているお年寄り達の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化を、「二段階方式」という精緻な神経心理機能テストを活用して、客観的な基準に従って評価しているのです(現状では、基本的には1年間につき2回の判定、活動の開始時と終了時の2回だけ、定期的に判定を実施しています)。

(2)「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期診断による回復とを明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」という枠組みの中で、「予防教室」(脳イキイキ教室)を長期にわたり継続し実践している市町村の場合は、脳機能データの管理ソフトである「エイジング」の活用により、個人別及び地域別、更には、男女別の脳機能データ、個人毎の「前頭葉」を含む脳の機能レベルの「改善、維持、低下」に関する経時変化のデータが取得され保管されることになるのです。

(3)認知症の発病の予防、具体的には、いろいろな種類が数多くある認知症全体の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」は、小さな単位毎に運営が行われています(費用対効果の視点で言うと、出来るだけ小さな地域を単位として、出来るだけ開催回数を増やし密に活動を行うことが、効果がより大きくなるのです)。それらの活動の拠点となる「予防教室」に参加しているお年寄りの「脳機能データ」の推移を比較してみると、教室が長期に亘って運営され継続されている「予防教室」に参加しているお年寄り達の方が教室の運営存続期間がそれよりも短い予防教室のお年寄りたちの場合よりも、脳機能の改善効果が大きいという明確なデータが存在し、確認されているのです。要介護認定者の割合を比較してみても、同様の結果が確認されているのです(添付する長野県「小布施町」及び「豊科町」のデータを参照してください)。

4「前頭葉」の諸機能と機能発揮上の「二重構造」のメカニズム

○ 「前頭葉」の諸機能についての概観

 (1)一口に「前頭葉」の個別認知機能といっても様々なものがあり、私たちが確認しているものだけでも、七十種類もの数になります。以下に、その代表的なものをいくつか挙げてみることにします。自分が置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想と選択、選択した「テーマ」の実行に係わる内容の企画と計画、計画した内容を実行した場合の結果の予測、洞察、推理、ケース・シミュレーション、ケース・シミュレーションに基づく修正、最終的な実行内容、手順及びその程度と態様の決定、実行の決断と脳の各部に対する実行の指令。状況の理解と判断に基づいて、自分が行おうとする/行っている言動や行動や感情の発露の行き過ぎに必要な抑制をかけるのも「前頭葉」の機能であり、何かに感動するのも「前頭葉」の重要な機能なのです。更には、これらの個別の認知機能が発揮されるときの機能の発揮度の問題があるのです。そして、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしているものが、後で詳説する私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名づけている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのです(機能発揮上の「二重構造」の問題)。

(2)私たちの意識的な世界、思考であれ、言動であれ、行為であれ、私たちが意識的に何かを実行しようとする世界では、先ずもって、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」という脳機能が正常な機能レベルにあることが要求されるのです。左脳、右脳、運動の脳という三頭立ての馬車の御者の役割を担う「前頭葉」が、三頭の馬を支配し、コントロールすることにより、私たちの意識的な世界での状況の理解と判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想、発想したテーマの実行内容に関わる企画と計画、計画した内容の実行とが成り立っているのです。言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が「或る一定の異常なレベル」に衰えてくること、そのことに直接起因して、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の様々な症状が発現してくることになるのです(「二段階方式」の手技では、「前頭葉」の機能レベルを「かなひろいテスト」により、『正常な機能レベルであるのか、異常な機能レベルであるのか』を判定しているのですが、年齢別の客観的な基準が設けられているのです。そのさまざまな症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが直接、且つ厳密に反映され、その機能レベル自体のアウト・プットとしての「アルツハイマー型認知症」の症状、私たちが回復の可能性の有無及び程度という視点から「三段階」に区分する症状が、発現してくるものなのです。

○ 「前頭葉」の個別認知機能の発揮度と「二重構造」の問題

(1)私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付ける、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が、理解、判断、発想、企画、計画、想像、推理、洞察、考察、構成、修正、選択、感動、抑制、決断、指示等「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしているという問題、私たちが、機能発揮上の「二重構造」と名付ける機能構造の問題の存在とその理解が、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを理解する上で及び/又は症状を理解する上で必要不可欠の「テーマ」でもあるのです(この機能構造は、私たちが世界で初めて見つけたものなのです)。従って、日常の生活面で、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていることにより、三本柱の機能個別の認知機能が個別に及び/又は両者並行して廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてくることにより、私たちが区分する「軽度認知症」(小ボケ)に始まり、次いで「中等度認知症」(中ボケ)を経て、最後に末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階の症状が発現してくることになるのです。そして、末期の段階である「大ボケ」の症状が発現している段階では、症状が発現する基礎である「前頭葉」を含む脳全体の機能の機能レべルの問題、具体的には、「前頭葉」の三本柱の機能の内でも最も高度で複雑な機能である「注意の分配力」の機能が殆ど働かない、(状況と「テーマ」によっては、僅かに働くことがある)というレベルにまで衰えてきていることが分かるのです。

(2)「DSM-4」の規定が、「アルツハイマー型認知症」」の発病と診断する為の「第二の要件」に規定している症状が発現してくる段階、30点が満点であるMMSEの得点が一桁になり、「失語や失認や失行」等の症状が発現してくる段階は、「前頭葉」の三本柱の機能の内でも最も高度で複雑な機能である「注意の分配力」の機能が殆ど働かないという脳の機能レベルを反映したものとしての症状なのだということを理解する必要があるのです。「失語や失認や失行等」の症状も、「器質的な病変」に起因したものではなく、更には、「記憶障害」に起因したものでもなくて、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な生活の継続、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因して惹起された「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下、就中、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因した症状に過ぎないのです。例えば、『服を正しく着られず、ズボンを頭から被ったり、上着に足を通したりする』とか、『同居している家族の顔も名前もわからなくて、配偶者を娘と間違えたりする』とか、『自宅に居ても落ち着かず、外に出ていきたがる』等の症状は、「記憶の障害」が基礎にある訳ではなくて、意識的な世界を構築し、統括し、コントロールしている「前頭葉」の機能、就中、「前頭葉」の三本柱の機能の核心である「注意の分配力」の機能が殆ど働かないという条件下での「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルをそのまま反映した症状に過ぎないのです。

(3)様々な種類、程度及び態様の下で発現してくる「アルツハイマー型認知症」の症状は、「器質的な病変」とは関係が無くて、「記憶障害」に起因したものでもなくて、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して発現したもの、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを直接反映した症状に他ならないのです。アセチルコリン説も、アミロイドベータ説も、タウ蛋白説も、脳の萎縮説も、それら全ての学説について、『仮説としての主張内容と「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病(発症)及び症状の重症化の進行との間には、直接の「因果関係」自体が存在していない』ということが重要なのです

(4)「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の正体、発病のメカニズムを解明し、或いは、発病の予防や治す方法を開発する為には、「器質的な病変」や「記憶障害」に起因した症状と言う要素にばかり目を向けて探し求めるのではなくて、視点自体を根本的に変えて、「前頭葉」の個別認知機能の機能発揮面での「二重構造」の問題という「テーマ」に目を向けることが必要不可欠となるのです。

注)「前頭葉」の個別認知機能が正常なレベルにあっても、「加齢」により「前頭葉」の三本柱の機能がそれなりに衰えてくると、言い換えると、「意欲」、「注意の集中力」及び注意の分配力」の機能の「加齢」に伴う機能低下により、記銘時の記銘度が低下し、想起の機能レベルも低下してくる為、「物忘れ」の症状が発現してくるのです(「前頭葉」の機能レベルが正常であっても、言い換えると、「かなひろいテスト」の結果は、合格のレベルでありながらも、「物忘れ」が起きてくるのです)。なお、「注意の分配力」の機能というのは、複数の異なった「テーマ」を同時に並行して処理し、実行する際に不可欠の脳機能なのです。

○「前頭葉」の三本柱の機能に内在する「正常老化」の曲線

(1)脳全体の司令塔で、置かれている状況を理解し、判断し、何かのテーマを思いついたり、実行の為の計画を立てたり、手順を工夫したり、洞察や推理をしたり、機転を利かせたり、抑制をかけたり、各種の高度な働きを担当している「前頭葉」の機能、中でも、その個別の認知機能を正常に発揮する上でとりわけ重要であって、「前頭葉」の個別認知機能の「発揮度」や「認知度」の高さ、或は低さを直接左右し/下支えしている「前頭葉」の三本柱の機能である、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能には、以下に説明するように、趣味や遊びや交遊や運動を仲間と自分なりに楽しむ生活があり、自分なりの目標や楽しみや生き甲斐がある生活(それなりに「前頭葉」の出番がある生活)を送っていても、『正常な機能レベルを保ちつつも、「加齢とともに、それらの機能が緩やかなカーブを描きつつ、老化し、衰えていく」という重要な性質があるのです』(私たちは、これを「正常老化の性質」と呼んでいます)。

(2)私たちが集積してきた年齢別の「脳機能データ」を基にして簡潔に説明すると、「前頭葉」の三本柱の機能には、18歳から20代の半ばまでがピークで、20代の半ばを過ぎる頃から100歳に向かって、緩やかではあるけれど直線的に衰えていくという性質があるのです。「第二の人生」が始まって間もないころ、60歳代半ばにもなると、「三本柱」の働き具合は、ピーク時の18歳から20代の半ばの頃に比べ、潜在的な機能レベルとしての働き具合が半分以下のレベルになっているのです。70代、80代、90代、100歳代と、年をとればとる程、「三本柱」の働きが更に衰えていって、どんどん低空飛行になっていくという性質があるのです。但し、脳が活性化する「生活習慣」の維持により、「前頭葉」の働きが正常な機能レベルを維持できている限りは、「加齢」が進んで行こうとも、「アルツハイマー型認知症」を発病することはないのです。最も高度な機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに在る時は、左脳及び右脳の機能も正常な機能レベルにあるので、脳全体としての機能が正常な機能レベルにある、即ち、「アルツハイマー型認知症」の発病は起きてこないのです。このことはすなわち、「加齢」と共に「前頭葉」の三本柱の機能が機能低下を進行させていこうとも、『「前頭葉」が活性化して正常な機能レベルを維持できる「生活習慣」の構築により、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防することが出来る』ということを意味している訳なのです。

(3)認知症の大多数90%以上を占めていて、高齢化率が高い市町村や高齢化率が高い地域等で、普段よく目にし、或は、耳にしている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、その発病のメカニズムを考えるとき、「前頭葉」の三本柱の機能に「正常老化の性質」という問題が内在しているという理解が極めて重要になるのです。私たち人間だけに特有な世界であり、私たちが意識的に何等かの「テーマ」を発想し、実行しようとする世界、私たちの「意識的な世界」を構築し、統括し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔としての役割を担っているのは「前頭葉」という脳機能であり、その「前頭葉」の三本柱の機能に加齢と共に働きが衰えていくという性質、私たちが「正常老化の性質」と名付けている性質が内在していることに気づくことが、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを解明する上で、必要不可欠のテーマとなるのです。「前頭葉の正常老化」という問題が基本にあるから、「アルツハイマー型認知症」は、若者には関係なくて、「60歳代以降のお年寄りだけが対象になる」のです(私たちが規定する、発病の「第一の要件」)。

注)「アルツハイマー型認知症」についての本質、発病や症状重症化のメカニズムを理解した時、『「特定の種類のDNAの異常」という問題が生来的に存在する人だけを対象として発病し、30歳代から50歳代までと言う若い年齢での発病、若年発症を特徴とする「アルツハイマー病」とは、根本的に異なるタイプの認知症なのだ』ということをも知っておいて頂きたいのです。両者を混同しているうえに、両者をまとめて「アルツハイマー病」と呼称する等、もっての他のこと、『そのようなレベルの人達は、認知症の専門家とは名ばかりで、「アルツハイマー病」についても、「アルツハイマー型認知症」についても、無知である』ことがお分かりいただけるでしょうか。

注)本著作物「Bー91」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

 

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