認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

介護と介護の予防及び早期診断による回復と発病自体の予防 (E-09)

2020-09-01 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

アルツハイマー型認知症』(晩発型アルツハイマー病とも呼ばれる)は、本態が、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、早期診断【小ボケ、中ボケまでの段階で発病を見つけること】により治すことが出来るし、介護の予防が可能であるし、発病自体を予防することが出来るのです。専門家達が、治すことが出来ないとしているのは、症状が重い「末期の段階」で発病を見つけて居るからなのです。症状自体が、記憶の障害に起因して発現してくるとする考え方が、重大な誤りなのです。通説である「アミロイドベータ説」を含む「4つの仮説」の内容も誤りなのです(憶測)。新型コロナへの感染回避を考えて、『3密の回避』を徹底する生活を心がける「お年寄り」達の間で、『アルツハイマー型認知症』を発病するお年寄り、或いは、症状の重症化が進行するお年寄りの数が顕著な増加を示している社会現象を説明することが出来ないのです。「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として治すことが出来ないタイプの認知症ではないのです。認知症診断の専門の医師達が、見つけている段階が遅すぎる為に、治すことが出来ないだけなのです。私たちが、住民参加型の地域予防活動により、疫学的に実証しているように、『アルツハイマー型認知症』こそ、『早期診断により治せるし、介護の予防が可能であるし、発病自体を予防できるタイプの認知症』なのです。

3密の回避策」として、家に籠り(Stay Home)、時間を持て余しているのなら、今日の私のブログを読んで何度か読み返し、『第二の人生』の生き方、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方について、飛沫を飛ばさないよう注意して、お友達と話し合ってみていただきたいのです。何十年もの長い年月を生きることになる、あなたの「第二の人生」を、ボケて(「アルツハイマー型認知症」を発病して)、介護を受けながら生きるのか(身体だけが、長持ち)、ボケないで居て(アルツハイマー型認知症を発病しないで、脳も長持ちさせて)、自分なりの「テーマ」や「目標」があり、自分なりの『達成感や、喜びや、生き甲斐』を得られるとき(瞬間、時間、日、日々)が得られる『第二の人生』を、自分らしく生きるのか、じっくりと考えて頂きたいのです。薬は不要(症状を治したり、症状の進行を遅らせたり、発病を予防出来る効能を有する薬は、存在していないし、開発されることは有り得ないのです)。発病することになるか/ならないか、それは一にかかって、貴方が選択する、脳の使い方としての『生活習慣次第なのです。

&1「介護と介護の予防」、「早期診断による回復と発病自体の予防」

(1) 昨年度決定された【政府大綱】の策定に関わり、有識者会議をリードした専門家とされる人達はと言うと、『アミロイドベータ説』という仮説支持者達なのです。「アミロイドベータ」という蛋白質が神経細胞の周りに蓄積して生成された「老人斑」なるものが、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことで、『記憶の障害』が惹起されて、「アルツハイマー型認知症」を発病することになると主張する「仮説」なのです。未だに、「仮説」の地位に甘んじているのは、【発病の原因と主張する内容(メカニズム、機序)と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係を立証できていない】為なのです。アミロイドベータ説を主張する彼等権威達は、『記銘、保持、想起の3つの行程から構成されている「記憶の機能自体」が、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の機能レベル(発揮度)に、左右される機能構造にあること』も知らないでいて、『注意の分配力』の機能が備わっていない、マウスを研究対象にしているのです。記銘と言う機能も、想起と言う機能も、その発揮度自体が、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の発揮度に直接依存(リンク)しているのです。その結果、中ボケの後半から大ボケの段階にかけて記憶障害の症状或いは、記憶障害に起因した症状が外観的に目立ってくるのは、『第二の人生』を送る日々の生活の中で、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていることに直接起因した廃用性の機能低下の進行という要因により、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能自体が衰えてきていることの反映(アウト・プットとしての認知症の症状の発現)に過ぎないのです。

私たちの主張内容が正しいことは市町村での実践の成果(関連する「脳機能データ」も存在する)により、疫学的に実証されてはいるのですが、アミロイドベータ説という世界中の権威がある彼等の主張内容を含む『4つの仮説』の主張内容と真反対のものであり、その上、権威が無いこともあり、今日現在までのところ、政府を動かすことが出来ないでいるのです。

検索によると、『予防』というテーマの実施については、認知症の家族団体が強く反発しているそうなのです。「予防を強調すると、認知症になった人は努力が足りなかった、その家族も支援が不足していたと受け取られかねない。自己責任となってしまう。一層認知症への偏見を助長させる」と批判したそうなのです。仮説に惑わされた考え(「発病のメカニズム」に対する正しい知識と理解の不足)からくる発言というしかないのです。『①アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病なのであり、②「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状【小ボケ、中ボケ、大ボケ】が発現してくること③早期診断【小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること】と「脳のリハビリ」(注意の分配力の機能の出番が多くて、前頭葉が活性化する生活習慣への改善の実施)の実践により治すことが出来るし、④脳の使い方としての生活習慣、「注意の分配力」の出番が多い自分なりの「テーマ」を選択し、『前頭葉』が活性化する生活習慣の構築と実践により、発病を予防することが出来ること、私たち二段階方式が主張し、主張内容が正しいことを実践の成果により、疫学的に実証してきた上述の主張内容(①~④)が、我が国全体、地方の隅々にまで、広く行き渡っていれば、起きて来ない反応(予防に対する反対)だと考えるのです。発病のメカニズム、発病の予防及び早期診断による回復について『二段階方式』が展開する主張内容が世の中に広まり、市町村での地域予防活動による成果が顕著なものとして、容易に確認されるようになれば、『意欲を喪失する何等かのキッカケ』に遭遇したお年寄りが、立ち止まり、日々の「生活習慣」をチェックする機会を持つことが期待出来るようになれば、「アルツハイマー型認知症」を発病しないで済む可能性が高くなるのです。発病した場合でも、「早期診断と脳のリハビリの実践」により、回復させることが期待できるのです。「キッカケ」が起きるか/否かは、神のみぞ知る世界。不可避というしかないのです。とは言え、『二段階方式』の主張内容についての知識と理解がある人(同居の家族を含む)にとっては、『ボケるか/ボケないか』は、選択することが出来る世界になるのです。

(2)私たちの客観的な「脳機能データ」からいうと、『アルツハイマー型認知症』の発病原因に対する正しい知識が不足している結果として、「第二の人生」を送る上での、「脳の使い方」としての生活習慣に対する知識、認識の不足とあるべき生活習慣の構築と実践に対する努力が不足する結果となり、発病し、症状の重症化が進行した訳なのです。『誤った内容の主張』であり、『記憶障害に起因して発病する』とする権威の主張内容に従って、物忘れの症状の程度ばかり気にしていて、肝心要の要因である『脳の使い方としての生活習慣』の在り方、見直しに目が行かなかったことが、「発病」につながり、更には、「早期の段階からの回復」の機会を失う結果につながったのです。権威達の過ちを糺し、世の中に正しい知識と理解を広めて、この国を救いたいと孤軍奮闘しているのです。

注)それまでに営まれてきた自分なりの『生活習慣』、自分なりの「追求すべきテーマ」が有り、自分なりの達成すべき「目標」が有り、自分なりの「達成感や喜びや生き甲斐」が得られていたそれまでの『生活習慣』が、突然降って湧いた『キッカケ』の発生を契機にして維持できなくなり、(「キッカケ」となった状況を排除し、解決することが出来ないままで居て、或いは、その状況が継続されたままで居て)自分らしい第二の人生の生き方、暮らし方が阻害されてしまい、何事に対しても挑戦する『意欲を喪失』してしまうことになるのです(身近で、分かり易い例を挙げると、『大型の台風で、家屋が損壊されてしまい、その上、我が子のように可愛がってきた猫をも失って、何事に対しても、挑戦する「意欲自体を喪失してしまった状況」が、脳の使い方としての「生活習慣」が、継続されていくことになるのです)。

脳の機能面から言うと、「意欲は、全ての源」なのです。「意欲」の機能の上位に、「注意の集中力」の機能があって、その上位に、『注意の分配力』の機能があるのです。「意欲」を喪失した状態が継続されているということは、「注意の集中力」が発揮されなくなること及び「注意の分配力」の機能が発揮されなくなることに直結しているのです。

注意の分配力』の機能は、「3つ以上の異なる複数のテーマ」を同時に並行して選択的に処理し、実行する為に不可欠の機能なのです。私たち人間だけに「特有な機能」であり、『意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界』に不可欠の機能群である『実行機能』(Executive Function)を動かす要の機能でもあるのです。私たちが『前頭葉』の三本柱の機能と名付ける意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が発揮されにくい状況、「脳の機能レベル」としての視点から言うと、『何事に対しても、自らの意思で、挑戦することが出来にくい(出来ない)脳の機能状況が発生』してきて、何事に対しても挑戦することが無い(出来ない)生活が日々継続されていくことになり、その状況(「脳の使い方」としての日々の暮らし方)が『生活習慣してくるのです。標語的な表現を借りて説明すれば、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方)が開始され、継続されていくことになるのです。このことを「脳の機能面」と関連させた説明の仕方をすると、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこととなるその先に、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待ち受けているのです。

実は、「キッカケ」については、何でもありなのです。「意欲」を喪失することになるか/否かは、本人の受け止め方次第なのです。『キッカケ』の類型については、このブログの(A-33)『単調な生活が始まる「キッカケ」となる生活状況の事例』を参照して下さい。

   

&2 『アルツハイマー型認知症」は、脳の使い方としての『生活習慣病』に過ぎない

(1)『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』であれば、『加齢』に起因した脳の老化に因る機能低下という要因が「基礎要因」として存在しているので(発病の第一要件)、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」(食生活とは無関係であり、脳の使い方としての生活習慣という要因であることに留意する)が継続された生活状況下で、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の機能低下の進行という「加重要因」が加わることに因り(発病の第二要件)、すなわち、第一の要因と第二の要因の同時存在、異なる二つの要因が同時に存在し、充足されることによる『相乗効果』に因り、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能についての、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこととなり、その先に、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。これが、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行して行く『真のメカニズム/機序』なのです。猶、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が本態である『アルツハイマー型認知症』の場合、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現して来るのが、特徴となるのです(小ボケ中ボケ及び大ボケに区分される症状が確認される)。猶、三段階の類型的症状については、(E-07)を参照してください。記憶障害の症状、又は記憶障害に起因した症状は、中ボケの段階で初めて確認されるようになり、大ボケの段階でやや目に付く程度で、「小ボケ」の段階では、皆無であり、「前頭葉」の機能障害に起因した症状だけが確認されるのです。大ボケの後半になって初めて確認される「失語や失認や失行」の症状自体が、記憶障害に起因したものではなくて、「前頭葉」の(就中、「注意の分配力」の機能の)機能障害に起因した症状なのです。

『発病自体の予防及び早期診断による回復』は、100歳までも生きるのが不思議とはされない社会、超高齢社会を生きるお年寄り、「第二の人生」を送る60歳を超えた年齢の高齢者にとって、個人(本人)の尊厳の維持及び確保にも直結するテーマなのです。超高齢社会に生きるお年寄りは、『アルツハイマー型認知症』を発病して、更には症状の重症化が進行して、『介護』を受けながら生きていくのが普通と考えてはいけないのです。『身体が持つ限り脳も持たせて自分らしく「第二の人生」を送るのが当たり前の社会』を目指すべきなのです。その為の最も有効な方策が、私たち二段階方式が、実践の成果をもとにして、提案している『発病自体の予防』という施策なのです。

(2)世界中の全ての権威が主張している内容が、発病との間の因果関係の立証が出来ていない単なる「仮説」である上に、重大な誤りの内容であっても、私たちの主張内容が彼等のそれとは異次元の高い品質レベルの内容であって、極めて多数の市町村での地域予防活動の成果により正しいことが疫学的に実証されていても、権威が無いということだけで、現在のところ、政府を動かすことが出来ていないというジレンマを抱えている訳なのです。【政府大綱】では、『介護の予防』が当面の実施テーマとされていて、早期診断による回復及び発病自体の予防というテーマは、今後の『研究テーマ』という位置づけなのです。

権威ある専門の医療機関も、社会に問題提起すべき役割を担っているはずのマスコミも、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の発病者に気づいていなくて(知らない)、何等の問題意識が無いのです。彼等が問題にしているのは、新型コロナへの有効な感染防止策としての『3密の回避』策の徹底という生き方、日々の暮らし方が求められている現在の状況下で、末期の段階の発病者、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階のお年寄りについて、症状の更なる重症化が進行している(「大ボケ」の段階という枠の中で、更に重い症状へと移行して来ている)ことについての、それなりの問題意識があるだけなのです(特養や老健施設の従事者達から、そのことが声高に訴えられている現在の状況に在るのです=大ボケになると、手の打ちようがなくなるのです)。

(3)『大ボケ』の段階にまで(大ボケの段階の症状が発現して来るまでに)症状の重症化が進行してしまうと(『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してしまうと)、治すことは最早困難となるのであり、介護の途しか残されていないのですが、本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で発病を見つけることが出来れば、「脳のリハビリ」の実践(「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような、自分なりに関心が持てて、目標の設定が出来る「テーマ」を選択して、継続的に実践すること)により、症状を治すことが出来るのです(「アルツハイマー型認知症」こそ、早期診断と早期治療が有効なタイプの認知症なのです=医師達が、末期の段階の症状を基準にして、発病を見つけている為に、治せないだけなのです)。

「大ボケ」について、私たちの脳機能面からの定義に基づいた区分で言うと、『前頭葉』の機能が異常なレベルに在って【かなひろいテストが不合格=年齢別の基準値以下の判定数値を示す】、左脳及び右脳の機能レベルを判定するテストであるMMSEの換算値が【14点以下0点迄】の『お年寄り』のことなのです。症状で言うとその幅は極めて広く、身体が持つ限り(アルツハイマー型認知症の本態は、廃用性症候群に過ぎないので、アルツハイマー型認知症の発病が原因で死亡することにはならないのです=死因にアルツハイマー型認知症を挙げる医師は、アルツハイマー型認知症の本質を知らないのです)『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルが更に低下して行くことに厳密にリンクした更に重い症状が、順次発現して来ることとなり、長く身体が持つお年寄りの場合は、最終的には、植物人間状態になるまでに脳機能が低下して行くことになるのです(介護の費用が留まることなく増大して行くだけ=家族介護を美化するのは間違いなのです=家族介護に実際に携わった個々の家族が、色々な意味で、自分の行為を美化することは否定できないのですが、社会的な問題として、或いは、社会的な風潮として、家族介護を美化するのは間違いなのです。『大ボケのレベルに在るお年寄りの介護こそ、全員を「介護保険」で対応すべきと考えるのです=『介護離職は、我が国に有ってはならない社会問題なのです。政府が採るべき実現可能な対応策が、具体的に提示されているからです)。

モリカケ問題とか、桜の花見会問題とか、あんな些末な問題を取り上げて騒ぎ立てる程に暇を持て余しているのなら、二段階方式の国策化による、住民参加型の地域予防活動展開の是非についてこそ、口角泡を飛ばした議論を国会の場で展開して頂きたい、そのことを、野党の議員達に切に望むのです。私たち二人とも、『古希を超えた年齢』なので、残された時間が多くはないのです。

(4)  世界中の認知症研究(診断)の専門家達から、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症であるとされている『アルツハイマー型認知症』は、①左脳が専管する仕事とは無縁の日々の暮らし方となる「第二の人生」を送っている60歳を超えた年齢の「高齢者」だけを対象にして発病するものであり、②何等かのキッカケの発生を契機に意欲を喪失することが基礎に在って、日々の脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方を言う)が開始され、継続されたことに起因して、発病し、症状の重症化が進行して行く認知症なのです。更には、③『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、小ボケ、中ボケ及び大ボケの「三段階」に区分される症状が発現して来るのが特徴なのです。簡潔に定義すると、『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、④早期診断により治せるし、介護の予防が可能であるし、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症なのです。➡⑤『アルツハイマー型認知症』は、性質それ自体として治すことが出来ないタイプの認知症ではないのです。専門の医師達が見つけている段階が遅すぎるがために治すことが出来ないだけなのです(「末期の段階」である「大ボケ」の段階の症状の確認を基礎として、発病と診断している=米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規程である『DSM-4』の第二要件が確認を要求する失語や失認や失行の症状及び/又は、それらの症状よりも更に重い症状の発現を確認して、初めて発病と誤解し、診断しているのです(実は、失語や失認や失行の症状が、11の下位項目から構成されていて、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁の点数になるお年寄りにしか確認されない症状、「極めて重度の症状である」ことにさえも、気づいていないのです)。「二段階方式」の手技を活用して判定された「アルツハイマー型認知症」の発病患者、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全ての段階を含む14689例に上るお年寄り達の「脳機能データ」が、証拠資料(事象事実)として存在しているのです。

(5)新型コロナの感染防止策としての『3密の回避』が、第二の人生を送っている高齢者達の間で、厳密に守られる生活が日々継続していて、生活習慣化が定着して行っている状況の中で、実は、『アルツハイマー型認知症』を発病するお年寄り(「小ボケ」)の数が、想像を超える規模で、日々増加している状況が、深く静かに進行して行っているのです。

➡ このことを確認するには、三頭立ての馬車の御者、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定出来る手技(例えば、「二段階方式」の【かなひろいテスト】に相当するもの)の活用が不可欠となるのですが、『アルツハイマー型認知症』の診断が専門の医療機関でさえも、そうしたレベルの手技を持ってはいないのです。

彼等は、馬車を牽引する馬の役割でしかない左脳及び右脳の機能レベルを判定する為の手技である【MMSEテスト】の実施でお茶を濁しているのが実態なのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベル(認知機能のレベル)を精緻に判定する手技を持たないので、物忘れの症状の程度や態様を基準とした「MCI」(軽度認知障害)等という、極めて杜撰な基準を持ち出してきて、「アルツハイマー型認知症発病の前駆的状態」であるとか言った、『素人まがいの診断と説明』を行っているのです。その上、治療の効能も、症状の進行を遅らせる効能も、全くのこと有してはいない、4種の単なる「対症療法薬」の何れかを処方しているのです。※『アルツハイマー型認知症』は、私たち人間だけに特有な「意識的な世界」、私たちが『意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界』を構築し、統合し、管理し、コントロールしている『前頭葉』という脳機能が関わる(就中、「注意の分配力」の機能が関わる)認知症なのです。世界中の権威達は、そのことを知らないで、『前頭葉』という脳機能自体を具有していない『マウス』を研究材料にしていて、誤解と無知に基づく、内容が誤った情報を未だに発信し続けているのです。権威としての社会的責任感が希薄なのです。

 

&3 「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化が進行する真の原因

(1)アルツハイマー病、二次性認知症、脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症など、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めているのが、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症なのです。その『アルツハイマー型認知症』について、『発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ない』とするのが、世界中の専門家とされる人達(学者、製薬会社の研究者、医師)の主張なのです。発病及び症状の重症化が進行する原因については、アミロイドベータ説、タウタンパク説、アセチルコリン説及び脳の萎縮説の『4つの仮説』が提示されているのです。4つの仮説の何れもが、それぞれが主張する発病の原因(メカニズム)と「アルツハイマー型認知症」の発病との間に存在するはずの因果関係について、未だに立証できていない為に、「仮説」(憶測の類)の地位に甘んじた儘なのです。

(2)私たちエイジングライフ研究所は、『アルツハイマー型認知症』対策に的を絞っていて、1995年の活動開始以来、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であり、「脳の使い方」としての生活習慣の改善により早期の段階で見つければ治すことが出来るし、「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築と実践の継続により、発病自体を予防することが出来る』と主張しているのです。これまでに、北海道から九州に跨る累計で452の市町村を対象とした活動の指導、『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践展開により、私たちの主張が正しいことを疫学的に実証してきているのです。

アルツハイマー型認知症』を発病する対象者は、①「左脳」が専管する『仕事』とは無縁の日々を送ることになる『第二の人生』を送っている②60歳を超えた年齢の『高齢者に限られるのが特徴なのです。その理由は、『加齢』に起因した脳機能の低下という問題が基礎に在るからなのであり、これこそ、私たちが規定する「発病の第一要件」なのです。私たちが規定する「発病の第二の要件」は、『第二の人生』の過ごし方における、脳の使い方としての『生活習慣』の問題なのであり、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方)に起因した廃用性の機能低下の進行のことなのです。「第一の要件」と「第二の要件」とが、同時に存在し充足されることに因る相乗効果に因り『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性加速度的異常機能低下を進行させていく結果『アルツハイマー型認知症』を発病することになるのです。

(3)そもそも『第二の人生』に入っているということは、通常の場合であれば、高齢者と呼ばれる年齢になっているということなので、『加齢による前頭葉の老化の問題』(第一の要件)を誰でも抱えているのです。それでは、高齢者は誰でも「アルツハイマー型認知症」を発病するのかと言うとそうではないのです。70歳代のお年寄りの30%が「アルツハイマー型認知症」になるのに対し、80歳代になっても50%のお年寄りは「アルツハイマー型認知症」にならないで、それなりに「社会生活」を送ることが出来ているのです。「アルツハイマー型認知症」になるかならないか、その差はどこからくるのか。「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りは、「カクシャク老人」と呼ばれる人達の生活振りとは対照的な生活振り(脳の使い方としての生活習慣)を送っているのが特徴なのです。その特徴的な生活振り(「生活習慣」)とは、『時間だけはたっぷりと有るのに、することが何もない毎日』を送っていることなのです。発生原因や経緯が問題なのではなくて、『単調な日々の暮らし方』という事実が問題なのです。これと言った「テーマや目標も無く」、ボンヤリと暮らすだけの毎日、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々送っているだけなのです。

第二の人生に入っていったお年寄りの中で、とりわけ『アルツハイマー型認知症』を発病するお年よりは、日々の脳の使い方という視点から見た『生活習慣』に問題があるのです(発病の第二の要件)。言い換えれば、脳の司令塔の役割の「前頭葉」(三頭建ての馬車の御者)の使い方に問題があるということなのです。『アルツハイマー型認知症』になるか、ならないか、その差は、毎日の「前頭葉の使い方の差」、毎日の生活の中で「前頭葉の出番(とりわけ、核心をなす機能である『注意の分配力』の機能の出番)が、どの程度あるのか、ないのか」にあるのだということを、『第二の人生』を送っている『お年寄り』は、深く心に刻んで頂きたいのです。

 (4) 意識的に何かの「テーマ」を実行しようとする時、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、実行すべき「テーマ」とその内容を企画し、その実施結果を、洞察、推理、シミュレーションした上で、どのような内容の行為、行動、発言、言動をどのように実行するのかを最終的に選択し、実行の意思決定をしているのが、脳全体の「司令塔」の役割を担っている『前頭葉』(「前頭前野」を言うものとする)という脳機能の働きなのです(その中核となる機能が、『注意の分配力』の機能なのです)。

ナイナイ尽くしの「単調な毎日」では、前頭葉の出番が少なすぎて、働く場面が足りないということなのです。働く場面が足りない(使われる場面が、余りにも少な過ぎる)ので、「前頭葉」が廃用性の機能低下を起こしてしまうのです。明日からと言わず今日のうちに、この点に焦点を当てて、日々の過ごし方をチェックしてみて頂きたいのです。「前頭葉」が不十分にしか使われないことで起きてくる「廃用性の機能低下」は、小ボケ、中ボケ、大ボケと症状が進むにつれて、直線的ではなくて、放物線を描き、加速度的に衰えていくのが特徴なのです(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの低下の進行程度に従い、次第に、もっと重い内容の症状が発現して来ることになるのです=「4つの仮説」では、説明不可能)。

注)「廃用性の機能低下」とは、当該器官を不十分にしか使わないことが一定期間継続すると、そのことが原因で当該器官の機能が障害されることを言います。廃用性症候群による機能障害は、膝の筋肉のような肉体的なものだけではなくて、精神的なもの(脳の機能)にも起きるのです。これまでの説明でお分かりのように、「アルツハイマー型認知症」は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であるというのが私たちの主張です。専門家達が主張しているような、脳の委縮や、アミロイドベータの蓄積(老人斑)やタウタンパクの蓄積(神経原繊維変化)が原因で起きてくる病気ではないのです。

 

&4 新型コロナの感染回避策としての『3密の回避』と発病のリスクとの相関

(1)「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行との関係

私たちが定義する「発病の第二要件」の規定内容と説明の個所を読み返してみて下さい。新型コロナの感染回避策として求められている、『3密の回避』という方策について、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方という視点から捉えてみて頂きたいのです。『第二の人生』を送る『高齢者』については、症状の重症化のリスクの高さという要因が加わっているのです。マスコミが連日のように、はやし立てるので、恐怖心も相当高いのが実態と言えるのではないでしょうか。その結果、『アルツハイマー型認知症が廃用性症候群に属する、脳の使い方としての生活習慣病であり、その意味で、「3密の回避」を徹底する為の家に籠る生活が、状況により、発病をもたらす危険なものだ』との知識を持ち合わせていないお年寄り達の間で、「3密の回避」策が必要以上に徹底して行われているのではないかと、危惧しているのです。此処で言う『3』とは、密閉、密集、密接のことを言います。新型コロナ感染症の予防を巡り、政府や自治体はこれら三つの「密」を避けて欲しいと繰り返し呼び掛けている訳なのです。猶、『3』のそれぞれの意味は、「換気の悪い密閉空間」、「多数が集まる密集場所」及び「間近で会話や発声をする密接場面」を言うとされています。この三つが重なると、感染者の集団発生(クラスター)が起きやすいことが、国内外の調査で分かった為なのです。これまでに、屋形船、ライブハウス、カラオケ、懇親会、接触を伴う飲食などの場での、集団感染が確認されている訳なのです(この他に、介護施設、医療施設、運動クラブ等の共同生活寮)。

どの「密」も、会話などで飛び散るしぶきに含まれるウイルスを吸い込みやすい環境が問題とされているのです。その上、軽症者や自覚症状がない人もウイルスを排出するという、今回の「新型コロナ」の特徴が、感染者の拡大に拍車を掛けてもいるのです。

『3つの密を避ける為の手引き』なるものによれば、新型コロナへの感染を防ぐ為には、単に「3密を回避」するだけでなくて、感染リスクを下げる為に、『ゼロ密を目指す』ように推奨されているのです。その為、『3密に当てはまる場所に行かないことを前提にして、不要不急の外出は控え、前述した条件のいずれかを満たす場所はなるべく回避する』よう、求められているのです。最近では、『家族内感染や職場内感染の事例が増加してきている』傾向にあるのです。『新型コロナに感染すると、重症化し易く、場合によっては、死に至ることさえある』とマスコミが騒ぎ立てる状況下では、「第二の人生」を送っていて、60歳を超える年齢の高齢者は、『何処へ逃げて行き、何をして、どのように過ごせばいいのかについて、迷いと不安を抱く毎日』という訳なのです。結果として、『3密の回避』という日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の徹底とその継続とが、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の開始と継続に繋がる結果として、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化を進行させることに直結した状況が確認されてきている訳なのです。

(2)初期、中期及び末期の段階の「三段階」に区分される症状の存在が特徴

私たちの「脳機能データ」によると、『アルツハイマー型認知症』は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、三段階に区分される症状が発現して来るのが特徴です。三段階に区分される症状の標準的な各「滞留期間」は、「小ボケ」の期間が発病してから3年間であり、「中ボケ」の期間が2~3年間であり、「大ボケ」の期間は、身体が持つ限り【老衰や、何等かの病気が原因で死を迎えることになるまで】続いていくことになるのです。認知症の診断が専門の医師達は、失語や失行や失認の症状、或いはそれらの症状よりも更に重い症状にしか関心が無くて、それ等よりも軽い症状については、「不活発症状」であるとか、「老化現象」であるとか言い張るのです。加えて、『前頭葉』の機能が正常なレベルに在るか/異常なレベルに在るかを精緻に判定し、鑑別できる手技を持たない為に誤解していて、「アルツハイマー型認知症」の症状とは考えていないのです。失語や失認や失行の症状が初期症状であると誤解しているために、それ等より「軽い症状」(「アルツハイマー型認知症」の症状であり、「小ボケ」や「中ボケ」の段階の症状)が確認されても、無視してしまうか、場合によっては、『MCI』(軽度認知障害)とかの意味不明の極めて杜撰な基準を持ち出し、「アルツハイマー型認知症」発病の『前駆的な段階の症状』であると説明しているのです。

小ボケ』の症状は、脳の機能面から言っても、脳全体の司令塔である『前頭葉』の機能だけが異常な機能レベルに在って、左脳と右脳の機能は正常な機能レベルに在る為、症状だけからでは、素人の皆さんには理解が出来にくいことと思うのですが、他方で、『中ボケ』については、『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常なレベルに在る為(「前頭葉」の機能だけでなくて、MMSEの判定対象である左脳及び右脳の機能も異常な機能レベルに在る)、単なる老化現象ではないことが理解できると思うのです(日常生活で、寝食を共にしている家族であれば、異常な症状であることが、理解し易いはずなのです=中ボケの段階になると、家庭生活の面でも、様々な支障が出てくることになるからです)。

『標準的な滞留期間』と「個々の実際のケース」とを比較すると、僅かな期間の差異が認められる場合があります(滞留期間が、短い場合と逆に長い場合)。この場合は、個々のお年寄りの生活習慣について、『前頭葉』を活性化させた具体的なプラス要因が(逆の場合は、『前頭葉』の廃用性の機能低下を更に進行させたマイナス要因が)確認できるのです。

 

&5 発病を予防するには、『前頭葉』が活性化する生活習慣の選択と実践が不可欠の条件

 (1)『前頭葉』が活性化する機能構造と発病のメカニズムとの関係

私たち人間だけに特有なものである『意識』の機能構造については、人類にとって最大の難問とされているのです。世界的な心理学者や、脳科学者でさえ、考えること自体を放棄したいと語るほど、『意識の機能構造』は極めて複雑であり、不可解で、難解なものとされているのです(今日現在も、猶)。その意識を構築し、統合し、管理し、コントロールしている核心的な機能が、『注意の分配力』の機能の働きであると、私たちは考えているのです。『注意の分配力』という機能の働き方を簡潔に表現するならば、「3つ以上の異なる複数のテーマを同時に並行して、選択的に処理及び実行する上で不可欠の核心的な機能」ということになります。例えて説明すると、私たち人間だけに特有な「意識的な世界」、『意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す世界』は、脳の機能構造面から言うと、左脳右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する『三頭立ての馬車』の『御者』の役割りを担っている『前頭葉』という脳機能が、状況の全て、関連し、連携して働く脳機能の全体をコントロールしている世界なのです。

その『前頭葉』という脳機能は、「記憶の倉庫」、「評価の物差し」、「実行機能」、私たちが『前頭葉の三本柱の機能』と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び『注意の分配力』の機能が連絡し、連携し、協働する機能構造をしているのです。記憶の倉庫は説明不要でしょう。評価の物差しについては、前回のブログ(E-08)の説明を参照して下さい。実行機能(Executive Function)とは、何かの「テーマ」実行する際に不可欠の脳機能なのです。自分がその時置かれている状況の分析、理解、判断。状況判断に沿った実行すべき「テーマ」の発想。「テーマ」の実行内容の企画、計画。実行した場合の実行の程度と態様及び結果に関する洞察、推理、シミュレーション。シミュレーション結果に基づいた比較、選択。実行の決断及び脳の各部に対する実行の指令。更には、抑制や感動等の機能の総称。

(2)どんなに些細なテーマであれ、どんなに大きなテーマであれ、意識的な世界では、必ずこのような工程を経て実行されているのです。言い換えると、何等かの実行テーマがある生活においては、常にこうした「脳機能の出番」が有るということになるのです。高齢者の皆さんであれば、日々の生活習慣の中で体験していて理解し易いものに、膝の筋肉の問題があります。「歩くという日常動作」が、明らかに減少した生活習慣が継続されていると、ちょっとした坂でさえも、歩くのが困難になってくるのです。使われないことが継続されているために、膝の筋肉について、『廃用性の筋萎縮による機能低下』が進行して来るからなのです。脳も同じことなのです。ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方)が継続されていると、『廃用性の機能低下』が進行してくることになるのです。仕事とは無縁の日々の生活となる『第二の人生』を送っている高齢者が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(「脳の使い方」としての「生活習慣」)が継続されている生活状況の下で、『アルツハイマー型認知症』を発病し、症状の重症化が進行して行くことになるのです(小ボケ➡中ボケ➡大ボケ)。これこそが、発病及び重症化が進行する真の原因(メカニズム)なのであり、権威達が主張する、アミロイドベータの蓄積やタウタンパクの蓄積とは無関係なのです。意識的な世界における実行機能の活用、前頭葉の活性化は、注意の分配力の機能の働きが関与しない限り、「意識の世界」も、「意識的に何かのテーマを実行する世界」も機能しえないし、存在し得ない、機能構造の関係になっているのです。DNAの98%が人間と同一のものとされるチンパンジーにさえも、『意識の世界』は存在していないのです。その意識の世界を構築し、統合し、管理し、コントロールしている要の核心的な機能である『注意の分配力』という脳機能について、世界中の専門家達が、未だに無知に過ぎるのです。

(3) 我が国及びその社会を維持する上で不可欠である、一定規模での活発な経済活動の再開に伴い、新型コロナが再び勢いを増してきて、全国的に感染者数が増加して来ている状況に在ります。そうした中に在って、「要支援」の状態にあった高齢者や「要介護」の状態にあった高齢者達の間で、『アルツハイマー型認知症』の症状の更なる重症化が進行してきているとする顕著な変化が確認されてきていることは、新聞やテレビの報道の通りなのです。

問題は、本当の意味での早期の段階であり、『脳のリハビリ』の実践により治すことが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が存在すること自体が、認知症の診断の専門家とされる医師達も知られていなくて、騒がれているのは、末期の段階である「大ボケ」の段階の「お年寄り」達の症状の進行の問題だけなのです(『大ボケの段階という枠の中で、更に重い症状に進んできている』。見落とされている要因の方が、実は、重大なのです。

『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化の進行と直接の「因果関係」が存在している要因は、一つには、『加齢』に因る機能低下の進行であり、更にもう一つ別の要因、加重要因である、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という要因なのです。➡新型コロナの発病を防ぐ最も重要な対策であるとされている『3密の回避』という「脳の使い方」としての『生活習慣』の継続が、脳の機能面という視点から言うと、『注意の分配力』の機能の出番が少なくて、『前頭葉』の活性化が得られ難い日々の暮らし方の継続となっている訳なのです。『3密の回避』に励んでいる日々の暮らし方、脳の使い方としての「生活習慣」の下で、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の機能低下が進行して行くことになるということなのです=発病(「小ボケ」の発症)及び更なる症状の重症化が進行(「小ボケ」から「中ボケ」、「中ボケ」から「大ボケ」)しているということなのです。このことが、専門家である医師達にさえ気づかれない儘に、進行しているのです。それは、『アルツハイマー型認知症』を発病する高齢者の顕著な増加という問題が、重大な社会問題として認識されていないということなのです。『アルツハイマー型認知症』の診断の専門家とされる医師たちは、「アミロイドベータ説やタウタンパク説や脳の萎縮説やアセチルコリン説」という仮説、発病との因果関係が確認できない憶測の類に惑わされていて、私たちエイジングライフ研究所の区分で言う、本当の意味での早期の段階であり、『脳のリハビリ』により症状を治すことが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階(及びその類型的な症状群)について、無知であり、何等の問題意識を持っていないのです。専門医と言いながら、彼等は、脳の機能レベルを判定するに際して、「左脳及び右脳」の機能レベルを判定する為の機能テストに過ぎないMMSE(人によっては、「長谷川式」を使用)を使用しているだけなのです。『認知機能』がどのレベルに在るのかを判定する為には、肝心かなめの脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルを判定することが不可欠の条件となるのです。ところが、専門家と言われる彼等は、『前頭葉』の機能レベルを判定していないのです。その根本的な理由は、『前頭葉の機能レベル』を精緻に判定することが出来る手技を持っていないからなのです。

「三頭の馬」(左脳右脳および運動の脳)が元気な状態にあろうとも、肝心要の「御者」、脳全体の司令塔の役割を担っている(前頭葉)が居眠りしている状態(機能が異常なレベルに衰えている)では、正しい道を通って、予定された時間までに、目的地に行きつくことが出来ないのです。『脳のリハビリ』の実施による回復の可能性の有無及び程度により、三段階に区分される『アルツハイマー型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現してくることさえも、彼等は知らないのです。失語や失認や失行と言った症状【11の下位項目により構成されていて、30点が満点である「MMSE」の総得点が一桁の得点になって初めて発現が確認される極めて重度の症状なのです】が、「初期症状だと誤解」した儘なのです。彼等は、症状を治すことが出来なくて、介護の途しか残されていない末期の段階で見つけて、『発病のレッテル張り』をするだけで、自分の診断結果に満足しているのです。

(4)「脳の使い方」としての『生活習慣』が発病するか/しないかを区分ける要となる

『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方こそが、発病するか/しないかを区分ける核心的な要因なのです。『アルツハイマー型認知症』の発病を予防する『生活習慣』とは、『注意の分配力』の機能の出番が多くて、『前頭葉』が活性化する暮らし方ということになるのです。『注意の分配力』の機能が管理し、コントロールし、統括する『実行機能』(Executive Functionの各構成要素=分析、理解、考察、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、検索、評価、比較、選択、判断、決断、抑制、感動等の機能)の出番が多くて、活性化する暮らし方を自分なりに模索し、楽しみ乍ら行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択して、実行する生活を継続するのです。『生活習慣』となる為には、継続出来ることが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が必要なのです。そうした「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、自分なりの楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が達成感の獲得や喜びや生き甲斐に繋がるような「テーマ」の実践が、ベスト・ヒットなのです。

 

&6 『発病自体の予防』が政府の施策となるか否かは、国民の皆さんの選択次第

(1)『アルツハイマー型認知症』は、治すことも予防することも出来る認知症なのです。

市町村の保健師さんが活動の牽引車となり、地域のボランティアが運営に参画する「発病自体の予防教室」(Ex.「脳のイキイキ教室」)の運営、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』が、唯一の、効果的で有益な処方箋となるのです(発病の予防及び早期診断による回復により、単年度で10兆円を超える規模とされる『アルツハイマー型認知症の発病者であり、要介護のお年寄り』の介護に要している総費用を、劇的な規模により、劇的に減少させることが期待出来る、極めて有効で、有益な方策なのです。➡累積総数452の市町村での実践により、疫学的に実証済み)。

(2)発病及び症状が重症化するメカニズム(原因と機序)に鑑みて言うと(問題を提起すると)、『アルツハイマー型認知症』の発病を予防したり、早期の段階の症状(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病してくる症状)を治したり、症状の進行を遅らせたりする効能を有する「薬」が開発されることは、未来永劫有り得ないのです。

発病及び症状が進行するメカニズム(機序)と『前頭葉』を含む脳全体の脳の機能レベルから明言すると、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が確認される「お年寄り」は、『介護の途しか残されていない』のです(身体が持つ限り、「大ボケ」の段階の枠の中で、更に、重い症状へと移行していくだけなのです)。将来、治療や予防の薬が開発されるかもしれないとの期待(誤ったものであり、薬が開発されることは有り得ない事なのです)が、保健師さんによる「住民参加型」の『地域予防活動』展開に対する重大な妨げになってもいるのです。薬を開発する製薬会社自体が、発病のメカニズムを全く知らないことは、これまでの開発がすべて失敗に終わっていることからも、明らかなことなのです。

(3)私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行する為の内容を計画し、実行の手順を組み立て、実行結果のシミュレーションを行い、必要と判断した場合は修正を加えた上で、実行を決断し、脳の各部に実行の指令を行う、それが、私たち人間だけに備わる『前頭葉』と言う脳機能の働きなのであり、その中でも、『注意の分配力』の機能が極めて重要な働きをしているのです。その「注意の分配力」の機能、「前頭葉」と言う脳機能について生じてくる老化及び廃用性の機能低下という要因こそ、原因不明とされてきている、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状が重症化する真の原因なのです。アセチルコリンの不足とか、アミロイドベータの蓄積とか、タウ蛋白の蓄積とか、脳の萎縮とかは、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の原因とは無関係のものなのです。4つの仮説は全て、何時まで経っても、発病との間の因果関係の存在を立証できないでいるのです。

(4)『アルツハイマー型認知症』を発病する第一の要因が『加齢』による機能低下であり、もう一つ別の加重要因が、「キッカケ」を契機として開始された単調な「生活習慣」の継続、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続による廃用性の機能低下であり、異なるこの二つの要因が同時に存在し充足される相乗効果に因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくこととなり、その先に、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待っているというだけのことなのです。私たちの主張は、14689例もの『前頭葉』の機能を含む脳全体の機能の精緻な「脳機能データ」の蓄積とその解析並びに累積総数で452の市町村で指導してきた住民参加型の『地域予防活動』の実践の成果とその分析に基づいた、疫学的な実証を基礎とした主張なのです。

    権威がなく、発信力に乏しいが故に(論文を発表したことも無いので)、内容が無くても、権威と情報の発信力が有る「仮説の類」に、発信力で負けているというのが実情なのです。

いずれの主張を採用するか、それは、政権与党、政府、最終的には国民の皆さんの判断と言うしかないのです。

本著作物「Eー09」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所帰属しています。 

このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。 

エイジングライフ研究所 (ホームページ) & 脳機能からみた認知症(もうひとつのブログ)  

 

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