認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

仕事とは無縁の「第二の人生」をどのように生きるべきなのか(B-76)

2017-02-15 | 治療薬の開発は、不可...

 考えて 悩んだ果てに 見つけたり

      第二の人生 我が生きる途 By kinukototadao

 

 (プロローグ)現在「第二の人生」を生きているあなたは、通常の場合であれば、60歳を超えた年齢の「高齢者」だと思うのです。このことを言い換えると、実は、私たちが定義するところの『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症を発病する「第一の要件」を充足している』ことにもなるのです。根拠については、後で詳説しますが、この第一の要件があるが故に、「アルツハイマー型認知症」は、60歳を超える年齢のお年寄りだけが発病の対象となるのです。

そもそも、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、アルツハイマー病、脳血管性認知症、二次性認知症等、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を占めているのです(但し、これは、末期の段階である「大ボケ」の段階に在るお年寄りの数だけではなくて、医療現場が見逃している「小ボケ」及び「中ボケ」の段階にあるお年寄り達の数を含むことに注意してください)。更に注意していただきたいのは、60歳未満の若い年齢で「アルツハイマー型認知症」を発病する人は皆無とは言わないまでも、極めて稀なことなのです。

重度の「記憶障害」の症状さえ確認されると、「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下、同じ)の機能レベルの判定もしないで、或いは認知症と紛らわしい他の病気(例えば、「側頭葉性健忘症」)との鑑別もしないで、なんでも「アルツハイマー型認知症」と診断する人たちがとても多いのです。年が明けたばかりの今年の1月20日のNHKの報道番組『ETV特集(再)。認知症とともによく生きる▽ある認知症の男性がイギリスへ旅に出た…..』。という番組がその典型例なのです。午前零時から午前1時までの番組だったのです。私が、たまたまテレビのスイッチをひねったのが午前零時45分頃のことだったので、終いの方の15分間ほどしか見られなかったのです。その前の番組の内容を見ていたらもっと明確に問題点を指摘できたのですが、僅か15分間程の内容を見ただけで、それが明らかに誤った内容の報道であることは明確に指摘できるのです。

最初は、58歳の時に、「アルツハイマー型認知症」と診断されて(これが、重大な誤診なのですが)、2年後の現在は報道されていた施設で生活しているとのことでした。その施設で暮らしていて、同様に「アルツハイマー型認知症」と診断されているお年寄り全員が、10人或いはそれ以上の数だったと思うのです。その女性は、NHKの報道番組に出てきて、「重度の記憶障害」の症状の為にどのように困難な生活を強いられているか、或いは、どのような面について、どのような工夫をして生活しているかについて詳しく語っていました。その女性は、重度の「記憶障害」の症状ために、食器などを含む様々な生活用品の仕舞い場所が分からなくなってしまうので、i-PADを活用して戸棚毎に、そこに入れてあるものを写真にとって、扉の上の部分に貼っていました。その工夫は、自分自身で思いついて、実行したとのことでした。

 更に娘に勧められて、自分の日々の生活で起きたことやら、出会ったことなどの記録を「ブログ」に載せているとのことでした。また別の男性は、「妻に多々迷惑をかけている自分の日常生活での出来事をユーモアたっぷりに披露」していました。「アルツハイマー型認知症」を発病して、その施設で生活しているとされる他の人達は、そうした発言に笑いながら、或いは手を叩きながら、囃すように、相槌を打っていました。その上、日本からその施設を訪ねていた比較的若い年齢と思われる日本人の男性がその人達と分かれる際は、全員と別れの挨拶としてのハグを交わしたのですが、全員が目を輝かせながら、別れの言葉を交わしながら別れのハグをしたのです。

これらの場面を見るだけで、その人達が発病している病気は、「アルツハイマー型認知症」なのではなくて、全員が「側頭葉性健忘症」であることが分かるのです』。極めて適切に、時には感情をこめて、自分の気持ちを相手に的確に伝えることが出来るのは、その人の前頭葉」が正常なレベルで機能している証拠なのです。重度の「記憶障害」の症状が発現してきている「アルツハイマー型認知症」の発病者(私たちの区分で言う末期の段階の症状が発現してきている「大ボケ」の段階のお年寄り)の場合は、発病のメカニズムについて後述するように、廃用性の加速度的で異常な機能低下が本質であるので、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」の機能から廃用性の機能低下を進行させていくことにより、その働き自体が衰えてきてしまっているので、上述した「側頭葉性健忘症」を発病した患者に見られるような、我が身が置かれている状況を的確に把握し、理解し、且つ適切に言葉で言い表せるということは、全くのこと出来ない、不可能な事なのです

なお、「側頭葉性健忘症」を発病している人の年齢が、60歳を超える年齢の「高齢者」の域に入ってくると、高齢になればなるほど、「アルツハイマー型認知症」を発病する条件を満たしてくるような生活状況から、其れまで健気ともいえる程に頑張ってきた肝心の「意欲」が衰えてしまい、そがれていき、ナイナイ尽くしの「単調な生活」に陥っていくことにより、「アルツハイマー型認知症」を併発していくケースが多い点にも注意していただきたいのです。これは余談になりますが、『NHKは、報道する内容をもっと内部の組織でテェックして、内容が正しいことを確認した上で、流していただきたいと思う』のです。NHKには権威があるので、NHKの報道の内容を国民が正しいものと信じてしまうからです。社会的使命についての意識を高く持って欲しいのです。

認知症の専門家と言いながら、老人性うつ症状や緩徐進行性失語や緩徐進行性失行と「アルツハイマー型認知症」とを混同した「誤診」が医療現場でも多いのです。なにしろ、肝心の「アルツハイマー型認知症」自体についての発病の原因、メカニズムについて無知であり、その症状についても単に外観から捉えただけの知識しか持ち合わせていない人達なのであり、私たちから見ると、発言の内容自体が支離滅裂と言うしかない人達なのです。それでいて、テレビに登場して名医とか紹介されて物知り顔に語る人達のプライドを疑うしかない、専門性を疑うしかないのです。不思議な性格、人格としか言いようがないのです。欧米のような「能力主義」とは関係がない我が国日本社会の特質に基づく生き方、身に着けている「肩書」だけで勝負している人達としか思えないのです。

余談はさておいて、このことを言い換えると、認知症を発症しているお年寄り達の殆どの場合、その大半は、「アルツハイマー型認知症」を発病しているとことになる訳なのです。ところが、その肝心の「アルツハイマー型認知症」については、『発病のメカニズムが分からないし、発病自体を予防したり、或いは、症状の進行を抑制したり、更には、症状を治すことについて、その方法が全くのこと不明』とされてきているのです。これが、世界中の認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師達)や権威があるとされる世界中の研究機関や世界的な大手の製薬会社の一致した見解でもあるのです。その見解の内容は、誤ったものであるにもかかわらず、権威があるというだけの理由で、世界中に浸透しているということなのです。それがために、『真実を言うと、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症こそが、発病を予防することが出来るし、治すことが出来る認知症の典型であるにもかかわらず、発病を予防することが出来ないし、治すことが出来ない』とされてきているのです。

   

& 「アルツハイマー型認知症」の本質と発病のメカニズム

そうした状況の中で唯一、私たちだけが、『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であって、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」に起因した病気であり、発病自体を予防することが出来るし、早期の段階で見つければ治すことが出来る』と主張しているのです。但し、権威があるとされる人達や機関の主張が「因果関係」の立証が為されないままでの、単に「観念的」で「概念的」な主張(仮説)であるのに対して、私たちの主張は、私たちが独自に開発した神経心理機能テストである「二段階方式」という「手技」を活用して集積してきた14689例にも上る極めて精緻な「脳機能データ」の解析結果(発病のメカニズムの裏付けとなるデータ)と北海道から九州に至るまでの全国440を超える市町村での住民参加型の「地域予防活動」と言う、対象を「アルツハイマー型認知症」に特化した『発病自体の予防と早期診断による回復とを明確な目的とした実践型の活動』の成果に基づいた、「実証が伴った主張」でもあるのです。

そして、認知症について権威があるとされる世界中の認知症の専門家達から発病の原因(メカニズム)が分からないとされてきている「アルツハイマー型認知症」について、私たちが定義する発病の「第二の要件」とは、『脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」という機能の廃用性の機能低下(日々の生活面で、使われる機会が極端に少ない状況の下で本来の機能が衰えていくことを言います)の進行、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続という、脳の使い方としての視点で言う「生活習慣」に起因した廃用性の機能低下という問題なのです。ここに定義した「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に充足されることにより、その「相乗効果」による結果として、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、その先に待っているのが、「アルツハイマー型認知症」の発病ということなのです。

「アルツハイマー型認知症」発病の原因は、アミロイド・ベータの蓄積でもなく、タウ蛋白の蓄積でもなくて、脳の使い方としての「生活習慣」、「前頭葉」の出番が極端に少ない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続ということなのです。その実態面から見ても、「第一の要件」を満たしていても「第二の要件」を満たしていなければ、発病の要件が同時に充足されてはいないので、発病することは無いのです。すなわち、60歳を超える年齢のお年寄りであれば誰でも「アルツハイマー型認知症」を発病する訳ではないということなのです。逆に、「第二の要件」を満たしていても「第一の要件」を満たしていなければ、発病の要件が同時に充足されてはいないので、発病することは無いのです。すなわち、60歳未満の年齢の若い人達が、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々継続させていても、「アルツハイマー型認知症」を発病することは無いということなのです。

  

& 「アルツハイマー型認知症」は、予防も治すことも出来るのです

 その最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階であり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階があって、最後に、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階が待っているということなのです。私たちが、「アルツハイマー型認知症」の症状を上述の「三つの段階」に区分するのは、その区分自体に極めて重要な意味があるからなのです。「小ボケ」の段階で見つければ、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善という方法であって、「前頭葉」を含む脳全体の働きが活性化する「生活習慣」への改善とその継続的な実施のことを言います。以下、同じ)によって、正常な機能レベルに改善させる(認知症の症状自体を「治す」)ことが容易であり、「中ボケ」の段階で見つければ、「脳のリハビリ」によって治すことが未だ可能であり、「大ボケ」の段階で見つけて居たのでは、見つけてももはや遅すぎる、治すことが出来ないのです。 

末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけるということは、厳しく糾弾して言えば、医療機関が不条理で高額な売り上げを稼げるという意味以外に何の意味もないのです私たちの「二段階方式」のような、保険点数が極めて低い(少額の売り上げしか稼ぐことが出来ない)ものの、極めて精緻な判定ができる「手技」を活用して、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」までの段階で見つけて、「脳のリハビリ」を施せば治すことが出来ることには何の興味も関心も示さないで居て(無関心で居て)、高額の保険点数により高額の売上高を稼げはしても、本当の意味での早期の段階では見つけることが出来ない方法であり、使用自体に意味がないCTやMRIやf-MRIや、果てはPET等の機器を使用して、おまけに、もはや治すことを期待できない(不可能)末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけているのが医療現場の実態なのです。更なる問題点を指摘しておくと、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム及び症状が重症化していくそのメカニズムから言って効くはずもない「」を何種類か処方して、『ケースによっては、症状の進行が緩やかになるかもしれない』とか言って、そもそも効くという根拠自体が極めて疑わしいのに、そのことの根拠を疑うこともしないで、平然と薬を処方しているのです。効能についての「因果関係」の確認に関する具体的な問題点を指摘すれば、「アルツハイマー型認知症」の症状が進行する(重症化する)メカニズムについて、「薬」を開発した製薬会社自体が知らない別の要因が存在するのです。

私たちのように、14689例にも及ぶ極めて精緻な「脳機能データ」の解析という実証資料も持っていないで、当該の薬の効能についての「因果関係」の評価方法自体が誤っていることにも気づかないで居て、薬を製造し、販売しているのです。その結果として、認知症関連の総費用(診断、投薬及び介護関連の総費用であり、その90%以上は、「アルツハイマー型認知症」関連の費用が占めることになる)が2015年度の実績ベースで15兆円を超えてしまっているのです。こんな不条理なことが、何時までも、まかり通っていて良いものなのでしょうか。繰り返して告発します。古希を迎えようという年齢なのに、何故なのか、こうしたことに対してより大きな義憤を覚えるように感じる私という存在があるのです。「DSM-4」(米国精神医学会が規定する、「アルツハイマー型認知症」)の診断規定)という世界最高の権威があると認められていながら、内容自体に重大な誤りがある規定により世界を席巻している米国はさておき、せめて我が国の認知症の専門家達だけでも、「アルツハイマー型認知症」について正しい本質を理解し、住民参加型の「地域予防活動」の拡大展開について、関心を持って欲しいと願うのです。

   

& 専門家達が主張している「仮説」は、その全てが誤りなのです

世界中の認知症の専門家とされる人達から、『原因不明で治らないものとされてきている「アルツハイマー型認知症」こそが、実は、脳の使い方としての「生活習慣」の改善により発病自体を予防することが出来るし、早期診断により「脳のリハビリ」を指導することにより治すことが出来る認知症なのです』。権威がある人達や機関が、主張しているからと言って、正しい主張であるとは限らないのです。

マウスにアミロイドベータを注入したアミロイド・マウスであろうと(京大理化学研究所がその代表格)、玄米にアミロイドベータを注入したアミロイド・米であろうと(東大がその代表格)、両者は共に、目の付け所がその根本から間違っていると言うしかないのです。アミロイドベータの蓄積による老人斑の沈着が、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の細胞死を招き、且つ、そのことが「記憶障害」の症状を惹き起こしているという理解、前提にこそ、重大な誤り、根本的な欠陥が潜んでいるからなのです。両説を唱えている人達に注意を喚起し、問題提起したいのです。皆さんが治療薬の開発の根拠及び基本的な理解の基礎としている「記憶障害」と言う症状は、「アルツハイマー型認知症」の中核的な症状ではないのです。

このことは、私たちの区分による本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状の類型を子細に検討してみれば容易に分かることなのです。皆さんが取り上げる様々な症状、言い換えると回復させることが困難となる「末期の段階」の症状ではなくて、「アルツハイマー型認知症」を発病した14689例のお年寄りの「脳機能データ」、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの直接のアウト・プットとして私たちが「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状として類型化した、回復させることが可能な段階である「本当の意味での早期の段階」の症状を子細に観察し、検討して頂きたいのです。私たちが実証してきた、「脳のリハビリ」により「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに回復させる(「アルツハイマー型認知症」の症状を治す)ことの可能性と言う視点で三段階に区分している「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の症状の類型については、ここを「クリック」してみてください。   

そうすれば、「小ボケ」の段階の症状の中には、「記憶障害」の症状に起因した症状と認められるものは、欠片も存在していないことに気づかれるはずなのです。「アルツハイマー型認知症」の様々な程度及び態様の症状が発現する中核をなす真犯人は、あの「DSM-4」の規定がその「第一の要件」として確認を要求している「記憶の障害」の症状なのではなくて、私たちの意識的な世界を構築し、統合し、支配し、コントロールしていて、左脳、右脳及び運動の脳と言う三頭立ての馬車の「御者」の役割を担っている「前頭葉」と言う脳機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下に直接起因した症状を中核としたものだということに気が付くはずなのです。このブログを読んでおられる皆さんには、衝撃的なことに感じられると思うのですが、実は、世界中の脳科学者、或いは認知症の専門家とされる人達の誰一人として、「前頭葉」と言う脳機能の働きのメカニズムについて、或いは加齢に伴う機能の衰えについて、更には廃用性の機能低下という問題について。殆ど何も知らない、「無知」と言うしかないという現実があることなのです。私たちは、「アルツハイマー型認知症」について、176回にも及ぶこのブログでの掲載により、何百万字と言う単位での私たちの知識や「脳機能データ」を公表してきました。権威は無くても、その内容は真実であり、発病の実態とメカニズムとを完全に説明できているのです。加えて私たちには、市町村で実践指導してきた住民参加型の「地域予防活動」による「実践の成果」が、その証拠として存在してもいるのです。

  

& 健全な超高齢化社会をこの先維持していくためには、住民参加型の「地域予防活動」の拡大展開が必要不可欠のテーマとなるのです            

ところで、「大ボケ」の段階の症状が発現してくるようになるまで何等の対策が採られないままに放置されたままでいると、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能がそこまで衰えてきていると、もはや、「介護」するだけの途しか残されていないのです。その結果、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階のお年寄りの「家族介護」という問題が起きてきて、お年寄りが介護の担い手である場合は、「認認介護」(「介護」だけの生活を強いられることとなったお年寄りが、「アルツハイマー型認知症」を発病していくことになる社会現象)とか、息子や娘などの若い世代が介護の担い手である場合は、「介護離職」(親の介護の為に、それまで就いていた職を失うこととなる社会現象)と言った重大な社会問題に直面することになってしまうのです。我が国は、今まさにこの問題に直面しているのです。だからと言って、「介護」に従事している人達の給料を或る程度嵩上げすれば問題の解決策となるという訳のものではないのです。全く違った施策であり、根本的な解決策があるのですから。

それが何かというと、「アルツハイマー型認知症」だけを対象に特化した活動であり、「アルツハイマー型認知症」の発病自体の「予防」と早期診断による「回復」を明確な活動目的とした住民参加型の「地域予防活動」の拡大展開なのです。それは、「市町村」の保健師さん達と地域のボランティアとの協働による活動であり、私たちが北海道から九州まで全国的に440を超える市町村で先駆的に実践してきた住民参加型の「地域予防活動」の実践の拡大なのです。一つには、実施する市町村事態の拡大であり、もう一つは、実施する地域の最適化、出来るだけ小さな地域単位で密な活動を展開することなのです。実践の対象地域の拡大は言うこともないことなのですが、対象地域を小さくすればするほど活動の効果及び成果が大きくなっていくのです。その活動を維持し拡大していく為の原資は、放置されたままで居るが為に苔むした岩が坂道を転がっていくかのように、増大の一途を辿っている「介護保険」の支出対象を含む介護関連の総費用(「アルツハイマー型認知症」の診断、投薬及び介護の為の総費用。以下、「介護関連総費用」と言う。)の一部を振り向ければいいだけのことなのです。「地域予防活動」の原資の規模が大きくなればなるだけ其れだけ早期に、「介護関連総費用」の額が「地域予防活動」に振り替え投資した額の規模をはるかに上回る規模で急激に縮小していくことになるはずだからなのです。

   

& 専門家達は、「DSM4」の規定内容の重大な誤りに気付くべき

認知症の専門家とされる人達が『「アルツハイマー型認知症」は、治すことが出来ないタイプの認知症である』としているのは、失語や失行や失認と言った「大ボケ」の段階の症状の中でも更に後半にならないと発現が確認できない極めて重い症状(医療現場で用いられているMMSEテストの成績で言うと、30点が満点であるそのテストの得点が一桁にならないと、発現が確認されない極めて重度の症状)の確認を要求している米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」の規定の重大な誤りに気付かないで居るからなのです。医療の現場では、その規定を金科玉条として信望し、それに依拠して診断しているのです。「見つけている段階が遅すぎる」結果として、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つければ、「脳のリハビリ」により、治すことが出来るにもかかわらず、「治すことが出来ないもの」として放置されたままになっているのです。

上述した住民参加型の「地域予防活動」の拡大展開は、発病の「予防」にも「治す」にも、医行為自体が必要とされなくて、高額な費用が掛かる医療機器の使用も不必要で、薬の投与も不必要で、危険が全く無くて、大した費用もかからなくて、本人にとっても、家族にとっても、自治体や国にとっても良いことづくめの施策なのです。唯一、現状のように何等の対策を打たないで放置したままで居ることにより、天文学的な規模での不条理な「売上高」の獲得を享受している、製薬会社と医療機関とが、売上高の減少と言う問題に直面することになるだけのことなのです。

   

& 「アルツハイマー型認知症」の予防に対する個人としての対策

上述したように、認知症(その90%以上を占めているのが「アルツハイマー型認知症」なのですが)関連の総費用が、2015年度ベースで年間15兆円を超える規模に膨れ上がっている訳なのですが、予防にも早期診断による回復にも何等の対策が実施されないままで放置されている結果、この先更に加速度的に介護関連総費用の額が増大の一途を辿るものと予測されてもいるのです。そこで今回のこのブログでは、政府としての対策や市町村での地域行政施策の在り方は脇に置いておいて、「個人」として、どのように対応し、対処すべきなのかを、「第二の人生」を送っている貴方自身の問題として、言い換えると、『貴方自身が、「アルツハイマー型認知症」を発病することなく、「第二の人生」を完走するには、どのような生き方、脳の使い方としての「生活習慣」を構築し、日々実践していけば良いのか』についての一つの具体的な指針となるものを提供してみたいと考えるのです。「物忘れ」の症状が頻回になってきていて、その程度と態様とが進んできていると自覚している貴方にとって、最も注意すべきことは、『何かの「テーマ」について考える場合であれ、行為や言動や行動を起こす場合であれ、肝心要の「意欲」の機能自体が、自分が気が付いている以上に衰えてきている』という問題、「正常老化の性質」の問題の存在を理解し、確認し、自覚することなのです。     

〇 私たちが定義する発病の第一の要件の根拠となる脳機能データ

このことについては、世界中の脳科学者達の誰もが及び世界中の認知症の専門家達の誰もが未だに気が付いていないテーマ、それが、『「前頭葉」の個別認知機能の発揮度と「前頭葉」の三本柱の機能との関係』として私たちが発見した、『脳機能発揮面における重構造の関係』という問題の存在なのです。状況の理解と判断、判断に沿ったテーマの発想、発想テーマに沿った発言、行為或いは行動内容の企画と計画、実行結果についての洞察、推理及びシミュレーション、シミュレーション結果に基づく修正、実行内容並びにその程度及び態様の選択、実行の決定と脳の各部に対する実行の指示その他抑制や感動や共感等の「前頭葉」の個別の認知機能は、「前頭葉」の三本柱の機能の発揮の度合いにリンクして、その機能の発揮度が形成されるメカニズムになっているという問題の存在のことなのです

そのことに加えて、この「前頭葉」の三本柱の機能には、「正常老化の性質」と私たちが名付けている生来的な性質があるのです。「前頭葉」が生き生きと働くような「テーマ」を日々追求して生活していようとも、「加齢」とともに働き具合が次第に低下していくという(生まれながらに備わっている)生来的な性質が誰にでも備わっているということなのです。私たちが「60歳を超える年齢の高齢者」という条件を、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」として定義している根拠がここにあるのです。我が国で「第二の人生」が始まる65歳くらいの年齢になると、「前頭葉」の三本柱の機能の働き具合が、最盛期である20歳代の前半の頃のそれに比べて半分くらいに衰えてきていることを「脳機能データ」が示しているのです。

脳の使い方としての「生活習慣」とは無関係に、20歳代の前半をピークとして、その後は、100歳に向かって緩やかに直線的に衰えていくという性質、「正常老化の性質」に起因して「前頭葉」の三本柱の機能レベルが或るレベル以下に低下してきていて、且つ「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が(私たちが定義する発病の「第一の要件」)、何かを「キッカケ」として、その人がその時遭遇した精神的、肉体的及び/又は経済的な逆境に対して、立ち上がり、這い上がって行こうとする意欲を喪失してしまった結果、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まり継続されていくとき(私たちが定義する発病の「第二の要件」)、「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に充足されることの相乗効果によって、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性加速度的異常機能低下を進行させていくこととなり、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。

「アルツハイマー型認知症」発病の予防となる生活習慣の構築

「アルツハイマー型認知症」の本質は、廃用症候群に属する「生活習慣病」であり、且つ、そのことのゆえに、脳の機能に衰えていく「厳密な順番」があるのが特徴なのです。私たちが集積してきた14689例にも及ぶ「脳機能データ」の解析によると、廃用性の機能低下により最初に異常なレベルに機能が衰えていく脳機能は、私たちの「意識的な世界」(意識的に何かのテーマを発想し、実行しようとする世界)を構築し、統括し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」と言う機能なのです。これを言い換えると、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに保たれている限りは、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に無いということなのです。「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群(使われる機会が極端に少ないことにより、その機能が異常なレベルに衰えていくもの)に属する「脳の使い方」としての「生活習慣」に起因した病気なのです。従って、発病を予防するには、「前頭葉」の出番が出来るだけ多い「生活習慣」を構築して、実践することに尽きるのです。発病を予防する効能を有する薬も、症状を治す効能を有する薬も、症状の進行を遅らせる効能を有する薬も、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化していくメカニズムからして、未来永劫開発されることは絶対に無いと言い切れるのです。生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が習慣化し継続されている状況下で、飲む(貼る)だけで、それまで居眠りしていた「前頭葉」が目を醒まして活性化するなど、絶対に有り得ないことなのです。

日々継続して実践できるもの(「テーマ」)であって、実行する上であなたなりの「目標」が設定できるものであって、その目標を実行すること自体があなたにとって「楽しいもの」であって、目標を達成する過程で、或いは目標を達成したことによって、貴方なりのうれしさ、喜び、或いは生き甲斐が得られるもの、それを出来るだけたくさん見つけて、独りで「仕事」を実行するみたいに黙々と実行するのではなくて、出来れば気心が知れた仲間達と一緒にやれるものを見つけていただきたいのです。自分なりの目標が設定できて、やることの嬉しさや喜びや感動や生き甲斐を得られるということは、貴方の「前頭葉」がそのことを高く評価しているということなのです。あなた自身の「前頭葉」の中に構築されていて、様々な場面での貴方なりの選択をさせているあなた独自の「評価の物差し」が、そのことを評価しているが故のことなのです。

このことを言い換えると、そうした楽しさや嬉しさや喜びや、或いは生き甲斐を得られる「テーマ」であり、「目標」であり、日々の「実践」であるということを、あなたの(あなた独自の;貴方に特有の)物差しである「評価の物差し」が認めているということは、あなたの評価の物差しが、活発に働き、「前頭葉」の三本柱の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が活性化した生活であることの証明であり、そうした「生活習慣」(脳の使い方としての「生活習慣」であって、食生活とは無関係ということに留意してください)こそが、あなたにとって、「前頭葉」の出番が多い「生活習慣」であることの証明であり、ボケとは無縁で「第二の人生」を完走できる道しるべともなるのです。

 〇趣味、遊び、人付き合い、運動、或いは地域興し等の社会活動という「テーマ」

 「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「第二の人生」での「生き方」、脳の使い方としての「生活習慣」が問われることになる病気なのです。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本質である「アルツハイマー型認知症」の発病を予防するには、「前頭葉」を含む脳全体をしっかりと使ってやる「生活習慣」を構築し、実践することが必要不可欠の条件となるのです。「仕事」とは無縁になる「第二の人生」で、趣味や遊びや人付き合いや運動、或いは地域興し等の社会活動といった「テーマ」の中で、自分なりに興味や関心がもてる「テーマ」を見つけて、自分なりの「目的」や「目標」がある生活の実践、自分なりの「生き甲斐」や「喜び」が得られる「生活習慣」を構築し、実践することが出来るか否かが問われることになるのです。60歳を超える年齢の高齢者であって、未だ現職の人が、「アルツハイマー型認知症」を発病することがあるのは、極めて例外的な事例であるとは言え、事実なのですが(但し、名目だけの会長職や社長職や茶道の先生等の地位にある人が発病の対象となるのであり、名実ともに実権を握っている状況の人は発病の対象とはならないことに注意)、殆どの場合は、「第二の人生」を送っている「仕事」とは無縁のお年寄りだけが発病の対象となるのです。世界中の認知症の専門家とされる人達の間で、『発病の「原因が」分からないし、「治す」ことができないし、発病自体を「予防」することもできない』とされている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「左脳」が主役となる「仕事」とは無縁の生活が日々続くことになる「第二の人生」でのあなたの「生き方」が問われる病気なのです。

日々の脳の使い方、特に「右脳」を主体として、運動の脳や左脳をいかに使うかによって、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の出番ができるだけ多い「生活習慣」を構築し、実践することによって、発病自体を「予防」することができるのです。気心が知れた仲間達と交わりながら、その「テーマ」自体を考えること、実行することにより、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能がよく働くこと、意欲が湧いてきて、注意の集中力が上がってきて、注意の分配力の機能が回転を速めてあれこれとシミュレーションしたり、てきぱきと決定し、処理する機能の発揮度が上がってくる状況にある生活が維持されることにより、「前頭葉」の「個別認知機能」の発揮度が上がってくるようになるからなのです。

但し、そうした生活状況が「生き甲斐」や「喜び」を与えてくれる「楽しいもの」であるか否かを判断するのは他ならぬ、あなた自身の「前頭葉」、言い換えると、あなた自身の「前頭葉」に備わっているあなた自身の「評価の物差し」という機能なのです。だからこそ、他人の真似事をするのではなくて、自分なりのテーマを選択し、自分なりに実行することが求められることになるのです。「仕事」とは無縁になる「第二の人生」で、趣味や遊びや人付き合いや運動、或いは地域興し等の社会活動等の「テーマ」の中で、自分なりに興味や関心がある「テーマ」を見つけて、自分なりの「目的」や「目標」がある生活の実践、自分なりの「生き甲斐」や「喜び」や「楽しみ」が得られる「生活習慣」を構築し実践することが、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で、「第二の人生」を完走することにつながる「唯一、無二の方法」なのです。「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病が本質であり、「アルツハイマー型認知症」を発病しない(発病を予防する)為には、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する自分なりの生活上の「テーマ」を出来るだけたくさん持つことが必要となるのですが、その際心すべきは、「継続は力なり」ということなのです。一時期だけというのではなくて、長く継続していくことが必要となるのです。その為には、大きな「テーマ」ばかりを追い求めるのではなくて、むしろ、小さな「テーマ」をたくさん積み重ね、積み上げることが大事なことなのです。

   

& アルツハイマー型認知症の発病を予防する為の「五か条」

「第二の人生」を、ボケ(「アルツハイマー型認知症」の発病)とは無縁で、自分らしく活き活きと生きるために不可欠な「生活習慣」を打ち立てるための「大原則」。ここからが、今日の最後のテーマです。

「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、脳の使い方としての「生活習慣」(ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続)に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行の結果発病するものであるが故に、最も高度な機能である「前頭葉」の機能が異常なレベルに低下してくることが発病の発端となるのです。言い換えると、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」という脳機能の働き具合が正常なレベルに在る限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に起きてはこないということなのです。従って、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する方法とは、「前頭葉」を活性化させる「生活習慣」の実践と継続と言うことになるのです。「前頭葉」を活性化させ、正常な機能レベルに保ち続けるには、「前頭葉」の三本柱の機能である、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」を日々実践することが必要不可欠のことなるのです。特に、「注意の分配力」の機能の出番が多いテーマの実行が重要となるのです。

「左脳」中心、仕事偏重だった第一の人生とは生き方を変えて、「第二の人生」では、右脳重視の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、自分らしさが前面に出るような生き方をして、自分がイキイキしていると感じられる脳の使い方(生活習慣)を日々の生活の中に打ち立てることが「必要不可欠の条件」となるのです。「左脳」を中心に据えて、「周りの人達に負けまいと頑張って生きてきた第一の人生」での「生き方」に大きく舵を切って、「右脳」を中心に据えて、「他人は他人として、自分なりの生活の楽しみ方」を追求すること、自分の置かれた状況を肯定して、自分なりに人生を楽しむ生き方が、「第二の人生」では要求されるのです。「この生き方」こそが、「アルツハイマー型認知症」を予防する唯一無二の「特効薬」となるのです

「意欲」が自然と湧いて来るような自分なりのテーマ、「注意を集中」したり「注意を分配」したりする(複数の異なったテーマを同時に並行して実行する機能のこと )ことができるだけ多い「テーマ」に取り組む中で、自分らしい「生き方」、自分らしい「生活の楽しみ方」を追及し、そうした暮らし方(「生活の仕方」)が「生活習慣化」するよう努力して欲しいのです。

一、熱中し、夢中になれる趣味や遊びをできるだけたくさん持つ

二、たくさんの友達とできるだけ親しく交わる

三、自分なりの生き甲斐や、喜び、目標となるものを見つける

四、精神的な張りと適度に緊張感のある毎日を過ごす

五、散歩程度でも良いから、運動する機会を出来るだけ多く持つ     

「アルツハイマー型認知症」は、認知症の専門家達が騒ぎ出す末期の段階、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階で見つけることには何の意味もないのです。治すことも、症状の進行を抑制することも出来ないのですから。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本質である「アルツハイマー型認知症」は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてくることが発病の最初の段階(私たちの区分で言う「小ボケ」)となるのです。逆に言えば、「前頭葉」が正常に働いている(正常な機能レベルにある)限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは、絶対に起きてこないことなのです。

その「前頭葉」が正常な機能レベルを保ちつつ、生き生きと働いている状態を保つには、人生を自分なりに楽しむ「生活習慣」を組み立てて、「前頭葉」の出番が出来るだけ多い生活を心がけることが、必要不可欠の条件となるのです。

趣味や遊びや人づきあいといった「右脳」重視の生活が、「前頭葉」の働きを活性化させ、或いは前頭葉の元気を取り戻させるのに最も効果的なのです。

趣味も遊びも人づきあいも苦手と言う人には、「運動の脳」からの刺激が意外と効果的なのです。一日一時間の速足での散歩が目標(一日5000歩の速足での散歩が目安)となります。「速足での散歩」を継続していると、その顕著な効果として、「前頭葉」の三本柱の一角を担う「意欲」という脳機能の潜在的な能力が拡大されることになるのです。その帰結として、「物忘れ」の症状が減ることになります。意欲の潜在的な機能が拡大されるということは、対象情報を記銘する際の記銘度が高くなるからなのです。 

カミングアウト) 実はこの私、現在降って湧いたと言うか、突如の入院中の身なのです。帯状疱疹の刺すような痛みが6ヶ月も続いた上に、その後遺症としての腱と筋肉の激烈な痛みとが5ヶ月続いた矢先のこと、採血の結果で血糖値が594にもなっていて否応なく緊急入院させられているのです。ショックとストレスと睡眠不足とにより、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能と言う「前頭葉」の三本柱の機能が殆ど働かないまでに衰えてきていて、今回のブログのテーマについての全体構成がままならない脳の機能状態に在るのです。普段は、16ケタの無意味な数字でも目に入ると覚えてしまう私の脳が、たった3ケタの血糖値の数値が記憶出来ない程の状態に在るのです。退院の日はまだ未定なのですが、退院した暁には、きちんと構成しなおして(題名は変わることになりますが)、同様の内容でのブログを書きますので、今回は、この不出来極まりない内容で我慢してください。           

注)本著作物(B-76に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

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アルツハイマー型認知症の治療薬の開発は、夢物語(B-73)

2016-12-15 | 治療薬の開発は、不可...

&「アルツハイマー型認知症」の発病とアミロイドベータの蓄積とは無関係なのです

〇最新の新聞記事報道の内容

『イーライリリー社 アルツハイマー型認知症の治療薬の「第3相試験」で主要評価項目の達成ならず』(2016-11-24)との見出しで、米国の大手製薬メーカーが、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発に失敗したとの報道がありました。大きな期待が寄せられていたが故に、同社の株価は同日大幅な下落をしたのでした。

同社は、記者発表の際に、軽度の「アルツハイマー型認知症」患者に対する治療薬候補のモノクローナル抗体solanezumab(ソラネズマブ)の第3相試験において、主要評価項目であった認知機能低下の抑制効果が示されなかった為に、製品化を断念し、規制当局への申請を見送ることにしたと発表したのでした。  同社は、「アルツハイマー型認知症」に対する新薬の開発で製薬業界をリードしてきたので、同様の新薬を開発してきた他社への影響も大きいとのことなのです。これまでにも、日本の製薬メーカートップの10倍以上の売り上げ高の規模を持つ欧米のトップ三大製薬メーカーの全てが、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発に失敗しているのですが、今回のイーライリリー社も同様の運命をたどることとなったのです。失敗したというよりは、私たちがこれまでに指摘し、問題提起してきたように、『アミロイドベータの蓄積と発病との間の因果関係そのものが存在しないのだから(不可能なこととは、気づかないで居て)』、無駄な投資を続けてきただけのことなのです

アミロイドベータ説に依拠した開発であろうと、或いはタウ蛋白説に依拠した開発であろうと結果は同じことなのです。私たちがこのGooブログ上で何度も指摘し、問題提起してきているように、両者(仮説)ともに、「アルツハイマー型認知症」発病の原因なのではなくて、発病の結果に過ぎないからなのです。私たちが20年も前から主張してきているように、「アルツハイマー型認知症」の真の正体は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです。私たちの意識的な世界を構築し、支配し、統括し、コントロールしているのは「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)という脳機能であって、様々な程度及び態様で発現してくる「アルツハイマー型認知症」の症状は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続される状況下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきた「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットに過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現してくるものであり、アミロイド・ベータの蓄積量とかタウ蛋白の蓄積量とかとは無関係の関係にあるのです。直接的な関係があるのは、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下とその結果としての機能レベルという問題なのです。コーヒーブレイクで詳説するように、その廃用性の機能低下は、一つには、60歳を超えた年齢の「高齢者」であること(生来的に脳機能に内在している加齢に伴う脳機能の「正常老化」と言う問題の存在)、そしてもう一つには、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下という問題が直接の原因なのです。この二つの条件が同時に充足されるとき、言い換えると、60歳を超えた年齢の「高齢者」が、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが何も無い「単調な生活」を日々繰り返していると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させることとなり、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。アミロイドベータの蓄積による老人斑の生成とかタウ蛋白の蓄積による神経原線維変化とか言う器質的な病変が「アルツハイマー型認知症」発病の原因ではないのであり、廃用性の機能低下こそが発病の真の原因なのです

 このことは、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとその機能レベルに厳密にリンクした症状について、高度に正常な機能レベル(矍鑠老人)、通常の正常な機能レベル(普通のお年寄り)、正常下限の機能レベル、異常な機能レベルではあるが軽い段階(小ボケ)、異常な機能レベルでやや重い段階(中ボケ)、異常な機能レベルで重い段階(大ボケ)、異常な機能レベルで極めて重い段階(失語や失認や失行等の症状が確認されるようになる「大ボケ」の後半の段階)という風に連続したものとして「脳機能データ」を集積し解析してみれば容易にわかることなのです。末期の段階の症状が発現しているお年寄りばかりを対象として追いかけ、おまけに、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルについての客観的な指標さえも持たないで、「記憶障害」の症状を核とした外観的な症状ばかりに着目して研究していたのでは、何時まで経っても、「アルツハイマー型認知症」の本質、発病の仕組みや、治す仕組みや、発病自体を予防する方法の核心に迫ることは出来ないのです。「アルツハイマー型認知症」こそが、発病自体を「予防」することが出来るし、本当の意味での早期の段階で見つけると「治す」ことが出来るタイプの認知症であるにもかかわらず、認知症の専門家とされ世の中での権威が認められている人達が、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因自体が分からないし、治すことが出来ないし、予防することが出来ない』と言って、誤った情報を世間に流し続けてきているのです。

世界で一番の「権威」があるとは言いながら、内容的には重大な誤りがある米国精神医学会の「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-4」の規定内容を信じている限り、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを解明することは出来ないし、本質を理解することは出来ないことなのです。「アルツハイマー型認知症」の本質が、脳の使い方としての単なる「生活習慣病」であることは、二段階方式を活用して私たちが集積してきた14689例にも及ぶ精緻な「脳機能データ」と北海道から九州までに至る440を超える市町村で展開してきた住民参加型の「地域予防活動」の成果が証明しているのです。アルツハイマー病を含む他のすべてのタイプの認知症とは性質が根本的に異なり、様々な種類のそれらの認知症とは全く異なる視点である機能低下、就中廃用性の機能低下という視点が不可欠となるのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、超高齢化社会におけるお年寄り自身の日々の脳の使い方としての「生活習慣」、生き方自体が問われる認知症なのです。

とはいえ、我が国を含めて世界中の「アルツハイマー型認知症」の研究者(学者、製薬会社の研究者、医師)達は皆、「前頭葉を」含む脳全体の機能の廃用性の機能低下という私たちの主張には目もくれないで、器質的な病変が発病の原因であると信じていて(これこそが重大な誤りなのですが)、アミロイド・ベータの蓄積が駄目なら(欧米を含む他国の製薬会社は、根拠とならないとしているのに、何故か我が国だけは、東大、京大、そしてあの理化学研究所が、未だに信じているのです)、今度はタウ蛋白の蓄積に目を向けることになり(これも誤りなのですが)、それも駄目なら又何らかの標的を見つけることになるのでしょう。

コーヒー・ブレイク

米国製薬会社大手のイーライ・リリー社は、アミロイド・ベータ説の考えを基礎とした治療薬の新薬の開発で業界をこれまでリードしてきました。 開発の基礎となっている考え方は、アミロイドカスケード仮説です。アミロイド・ベータというタンパク質が脳内に蓄積して老人斑を生成することにより、その毒性が、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の細胞死を惹き起こすこととなり、そのことが原因となって「記憶障害」を引き起こす結果として、「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現してくることになるという考え方に立脚しているのです。その仮説に立脚して、アミロイド・ベータの蓄積を阻害する薬を開発することにより、「アルツハイマー型認知症」の発病を食い止める/症状の進行を食い止める/症状を治すことが出来るはずとの」前提に立ったものなのです。脳内でアミロイドβタンパク質(Aβ)が凝集して老人斑(アミロイド斑)として沈着し、その結果情報を伝達する役割を担っている神経細胞の細胞死が惹き起こされることが原因で「アルツハイマー型認知症」が発病するとの前提(仮説)に立脚しているものなので、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発は、アミロイドベータの除去を目的としたアミロイドベータの産生酵素であるβ-セクレターゼやγ-セクレターゼの産生を阻害する効能が期待される様々な阻害薬の開発が行われてきたという訳なのです(但し、主張されている考え方と発病との間の因果関係が未だに立証出来ていない「私たちからいうと、因果関係そのものが存在していない」、単なる「仮説」に過ぎないのです。両者の間に因果関係が存在するとの大前提に立っての開発なので、私たちが問題提起してきているように、両者の間に因果関係が存在しないがために、結局のところ、無駄な投資にしか終わらないということなのです)。

  

「アルツハイマー型認知症」を患って、何年間もかかって症状が進行していき、末期の段階である「大ボケ」の段階の更に後半の症状である失語や失認や失行等の極めて重度の症状が発現してきたお年寄りの死後の脳の解剖所見に共通して観察される老人斑(その他、神経原線維変化及び脳の萎縮)を基礎とした仮説にすぎないのです。更にこの「仮説」には、二つの重大な欠陥(誤り)が存在していることを指摘しておきたいのです。

一つ目、『「アミロイドベータの蓄積と記憶障害の症状の発現」又は「アミロイドベータの蓄積量と記憶障害の症状の程度」との関係、これらの間には、因果関係が存在していない』という問題なのです。私たちの「脳機能データ」の解析によると、「アルツハイマー型認知症」の症状の一つとして発現してくる「記憶障害」の症状が①発現してくる及びその症状が②重症化してくる上でのメカニズムは、アミロイド・ベータの蓄積とは無関係であって、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の機能低下(私たちが定義している発病の「第一の要件」である加齢に起因した「正常老化」の性質による機能低下と発病の「第二の要件」であるナイナイ尽くしの単調な生活の継続に起因した「廃用性の機能低下」による機能低下という二つの条件が同時に充足されることによる「相乗効果」によって惹起される廃用性の加速度的で異常な機能低下)こそが、その真犯人だからなのです(ここを「クリック」してください)。

そしてもう一つ別の要因、二つ目の問題点は、『アルツハイマー型認知症の様々な症状は、「記憶障害」の症状に起因して、発現してくるものではない』ということなのです。この問題点については、以下に引用する私のブログ記事(B-57)で詳しく論じていますので、お読みください。

イーアイリリー社は、今後も、「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発を続けるとの声明を発表していて、同業他社も同様の声明を発表しているのですが、それらは、株価の大幅な下落を意識しての空念仏にも似た声明に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムからして、発病自体を予防したり、治したり、或いは、症状の進行を抑制したりする効能を有する薬の開発は有り得ないこと、未来永劫どのような視点での開発であれ不可能なこと、言い換えると、単なる夢物語というか「絵空事でしかありえない」ことだからなのです。

私たちの意識的な世界を構築し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能の廃用性の機能低下という問題に目が向かないでいる限り、天文学的な金銭規模での無駄な開発投資が果てしなく続けられていくことになってしまうのです。我が国の製薬業界の研究者の皆さん、「アルツハイマー型認知症」の研究に従事している東大や京大や理化学研究所の研究者の皆さん、今こそ、虚心坦懐になって、『「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム(原因)は、器質的な病変が原因なのではなくて廃用性の機能低下が原因なのだ』という私たちの主張、「脳機能データ」の解析結果としての問題提起に目を向けて頂きたいのです。

分かり易い具体的な症状を挙げて説明すると、末期の段階である「大ボケ」の段階にある「アルツハイマー型認知症」患者が、自分が排便した後に、トイレが汚れていても、その後始末が出来ないのは、後始末の仕方を忘れているからではないのです。我が身の行為が惹き起こした状況の理解が出来ない上に、その状況に対しての採るべき対策や対応の仕方についての発想や組み立てができないのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能が必要なレベルで働いてくれないことが原因で、自分が置かれている状況の理解が出来ないし、何をどのようにすればいいのかを思い立たないし、分からないだけなのです。「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、脳が必要な機能レベルで働いてくれないことにより、対応することが出来ないだけのことなのです。自分が置かれているその状況に対して、意識的に何をどのようにしたら良いのかが組み立てられなくなっているのです。ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に起因した、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「前頭葉」を含む脳全体の機能がそこまで衰えてきてしまっていて、状況の理解と判断に応じた、対応すべき適切な実行内容を組み立てた上で、的確に実行するという作業が出来なくなっているという訳なのです。「アルツハイマー型認知症」の様々な症状は、「記憶の障害が原因で発現してきている訳ではないのです。皆さんは一番肝心なところで勘違いしているのです。

その原因は、米国精神医学会の診断規定である『DSM4-4』の規定内容にあるのです『DSM-4』の規定は、「アルツハイマー型認知症」と診断する上で、「記憶の障害の症状」(第一要件に規定)並びに「失語、失認又は失行の症状」(第二要件に規定)の発現の確認を要求しているからなのです。この規定が世界的に権威があるとされているが為に、皆さんはその規定を疑いもせずというか、その規定内容を大前提として主張されているアミロイドベータ説とかタウ蛋白説とか、或いは脳の萎縮説とかの仮説を基礎とした治療薬の開発を組み立てている訳なのですが、そもそも『「DSM-4」が規定する内容自体に重大な誤りが存在する』という点に気づいていないことこそが大問題なのです(欧米の巨大な規模の製薬メーカーが、アミロイド・ベータ説の考えに則った「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発に、相次いで失敗したことを反映する形で、これまではアミロイドベータ説の陰に隠れた少数説でしかなかったタウ蛋白説が急に脚光を浴びてきているのですが、タウタンパク説もアミロイドベータ説と同じく、タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化が情報を伝達する役割を担っている神経細胞の神胞死を惹き起こすことが「記憶障害」の症状発現の原因との考えに立脚しているものなので、これまた同じ途を辿ることになるのです)。「DSMー4」の規定内容が正しいものとしての大前提に立って、「アミロイドベータ説やタウ蛋白説」に則った開発の条件及び内容を計画していたのでは、何時まで経っても、どれだけの規模の開発資金を投入しようとも、どれだけ優秀な人材を投入しようとも、未来永劫開発に成功することは有り得ないことなのです(ここを「クリック」してください)。もう一度警告しておきます。「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病(但し、脳の使い方としての「生活習慣病」)に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」発病の真の原因は、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続という脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下ということなのです。学者や研究者の皆さんがこれまで拘泥し続けてきている『器質的な病変が発病の真犯人だとの思い込み』から解放されない限り、何時まで経っても、「アルツハイマー型認知症」の発病の仕組みを解明することは出来ない相談なのです。

                                                                 

以下に掲載する内容(&1~&6)は、私のブログ記事(B-57)からの「引用」です

&1 私たちの眼前に同時存在するのは、重層的な「意識」の世界

 お風呂に身を沈めて、ゆったりと朝の入浴を楽しみながら、この庭の景色をぼんやりと眺めているのです。その時、上の庭の全体像を私の目が捉えているのです。その全体像を一つの視野に入れた時、複数の様々な覚醒レベルでの「意識」と言うか、或いは意識とは二次元的な性質のものもではなくて、三次元むしろ四次元的な意識状態と言うべきものであり、その「意識度」(個々の意識の覚醒度)が異なる意識の世界が、複数存在していることに気づいていただきたいのです。「主題」となって意識されていない世界も、意識度は「主題」のそれよりは低いものの、別の意識の世界として、複数の意識の一つとして、存在しているのです。「主題」となる対象を右奥のブーゲンビリアの木から庭の中央に据え付けられているピザ窯に移したとき、主題こそ変わっても、同じように視野の中に捉えられている「意識度」が主題よりも低い複数の意識の世界が、そこには、存在しているのです。私たちの意識の世界は、基本的には、このような『意識度が異なる複数の意識の世界」の同時存在と言う形で構成されているのです。そのことを可能にしている脳機能が、今日のテーマであり、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能、就中、「注意の分配力」の機能と言うことなのです。思考や言動であれ、或いは、行為や行動であれ、意識的に行われるそれらの世界は、この「注意の分配力」の機能なしには存在しえないのです。私が語っている、こうした「意識」の世界とそれを可能にしている「注意の分配力」の機能の働きについては、日本はおろか、世界中の心理学者も脳科学者も、誰一人として、問題提起したことは無い、世界初の話なのです。この先、脳全体の司令塔の役割を担いながら、専門家達による研究が遅れていて、未知の領域に近い、「前頭葉」(前頭前野のことを言うものとする。以下同じ)と言う機能の働きやそのメカニズムが明らかになるにつれて、今日の私の問題提起と説明が注目されることになるのです。私たちの意識的な世界と「前頭葉」の機能とは切っても切れない関係にあるのですから。

私がこのテーマを今日持ち出すのは、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを理解する(解明する)上で、早期診断による回復(治療)の方法を解明する上で、或いは発病自体を予防する方法を解明する上で、「前頭葉」の機能、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能から構成される「前頭葉」の三本柱の機能(私たち独自の命名)、就中、「注意の分配力」の機能の理解が必要不可欠のものとなるからなのです。

 アミロイド・ベータを注入したアミロイド・マウスも、アミロイド・ベータを吸収させたアミロイド・米も、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムの解明にも、とりわけ、「アルツハイマー型認知症」の治療薬/予防薬の開発にも無関係だということを指摘しておきたいのです。何故なら、それらの説(仮説)が主張の根拠にしている、アミロイド・ベータの沈着と「アルツハイマー型認知症」の発病との間には、何らの「因果関係」も存在しないからなのです。

「アルツハイマー型認知症」の様々な症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能の器質的な変化が原因なのではなくて、機能的な変化、廃用性の加速度的で異常な機能低下が原因で発現してくるものだからなのです。この極めて重要な要素が見落とされているのです。

解剖所見に基づく誤解が、「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズムの解明の妨げとなり、逆に、その「誤解」に基づく研究方法への「拘泥」が迷路へと彷徨いこませているということを指摘しておきたいのです。廃用性の機能低下という視点も、研究者にとって価値あるテーマだと思うのですが。「研究者」、「専門家」というプライドが、邪魔をしてしまうとでも言うのでしょうか。

「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」(脳の使い方としての「生活習慣」に起因する病気)に過ぎないのであって、早期診断(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」までの段階で発病に気付いて、「脳のリハビリ」を実践させること)により回復させることが出来るし(治すことが出来る)、発病自体を予防することが出来る(脳の使い方としての「生活習慣」の改善と工夫に基づく、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる生活の実践が不可欠の条件)病気なのです。世の中の権威のある人達や組織、学者や研究者や医師達は、「DSM-4」の規定に惑わされて、「アルツハイマー型認知症」の中核症状が「記憶の障害」(第一の要件として規定されている)であると誤解し、第二の要件が規定し確認を要求している失語、失認、又は失行と言った極めて重い症状(私たちが末期の段階として規定する「重度認知症」の段階でも、更にその後半の段階、30点が満点のMMSEの得点が一桁にならないと発現してくることが無い極めて重度の段階の症状)が発現してきていないと、「アルツハイマー型認知症」の発病とは考えないのです。余りにも遅い段階、極めて重度の症状の確認に基づく診断であるが故に、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)及び「中等度認知症」(中ボケ)の段階で見つけて、「脳のリハビリ」を施せば治すことが出来るタイプの認知症であるにもかかわらず、『治すことが出来ない病気』にされてしまっているのです。

脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続こそが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状進行(重症化の進行)の唯一の原因なのです。なお、ここで私たちが言う「単調な生活」の継続とは、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続のことであり、こうした「生活習慣」こそが、発病及び重症化の真犯人なのです。それ故に、廃用症候群に属する「生活習慣病」であるというその本質から(発病のメカニズム)、症状の進行を遅らせる効能を有する薬も、治療の効能を有する薬も、発病自体を予防する効能を有する薬も、未来永劫開発されることは有り得ないことなのだということを指摘し、強調しておきたいのです。脳の使い方としての「生活習慣」の改善と工夫こそが、発病を予防する唯一の方法となるのであり、「脳のリハビリ」こそが、症状の進行を防止し及び症状を改善させる唯一の方法となるのです。

アミロイドベータ説は世界的には否定された仮説であるにも拘らず、何故か、我が国だけ、アミロイド・マウスとか アミロイド・米とか、肝心の因果関係の立証が為されないままに、意味不明の材料とデータを基礎にして、意味不明の主張が有力視されていて(いずれの仮説も、我が国を代表する東西の国立大学の医学部が主張している)、税金と人材と時間とが無駄に使用されているのが現状なのです。

アミロイドベータの蓄積による老人斑の出現も、タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化の出現も、共に、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現の原因ではなくて、発病の結果としての単なる副産物に過ぎないのです。一番肝心である因果関係の立証がなされないままで居る単なる「仮説」であるにも拘らず、東大及び京大という両国立大学が我が国では権威があるがゆえに、有力な主張であるかのような誤解を世間に与えているのです。こんな意味もない仮説に、大事な税金を投入するなどもってのほかのことだと思うのです。それ程潤沢な資金があるのであれば、私たちが提唱じている住民参加型の「地域予防活動」の全国展開に振り向けた方が、よほど国民の為になると思うのです。大事な血税なのですから。

 

&2 重層的な意識の存在と注意の分配機能との関係

○  意識的な行為の世界と「前頭葉」の個別認知機能によるその認知度及び機能の発揮度の仕組み

意識的に何かの「テーマ」を実行する場面では、自発性、観察、分析、考察、洞察、推理、想像、理解、興味、関心、発想、連想、企画、計画、創意、工夫、予見、予測、シミュレーション、比較、修正、具象化、抽象化、整理、機転、抑制、感動及び判断等、「前頭葉」の機能を構成している各種の高度な認知機能を正常に発揮する上で、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが不可欠となるのです。認知度が一定レベル以下だと、例示した「前頭葉」の各種個別の認知機能自体が必要なレベルで発揮されなくなるのです。そうした個別の認知機能によるその「認知度」の高さ或いは低さを左右しているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能なのです(「認知度」と「発揮度」とがともに、「三本柱」の機能レベルと「リンク」している)。

「前頭葉」を中核の機能として、有機的な連携のもとに「左脳」や「右脳」や「運動の脳」も参加して、脳全体で何をどのように実行するのかを組み立てるには(自分が置かれているその状況を判断し、判断に沿って実行すべき「テーマ」をいくつか発想し、その中から1つを選択し、その実行内容及び実行の程度と態様とを組み立てるには)、先立って且つ常に、必要な機能レベルでの「意欲」の継続的な発揮が不可欠となるのです。自分が現在置かれている状況と環境の判断をベースとして、様々な状況の変化を予測して考慮しつつ、いく通りかのケース・シミュレーションを経た上で最終的な実行内容及び実行の程度と態様とを決定し、最終的に実行に移すには、「注意の集中力」と「注意の分配力」の機能の継続的な発揮が不可欠となるのです。

上述のように、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能は、「三頭立ての馬車」の「御者」の役割、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能の構成要素である「個別の認知機能」によるその認知度及び機能の発揮度を左右し、下支えする働きを担っていて、個別の認知機能を十分に発揮するに際しての「二重構造」の関係(私たちのネーミング)が存在しているのです。 

世界中の脳科学者や認知症の専門家とされる人達の誰もが未だ気づいてはいないその「テーマ」である、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムが解明され、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」という脳機能の働き方のメカニズムにも注目が集まることにより、やがては、「重層的」な意識の同時存在とそれらの覚醒度という「テーマ」が、専門家達に注目される時代がやってくることになるのです。「前頭葉」の三本柱の機能が担う重要不可欠のものとして、覚醒度が異なる複数の「意識」が重層的に、且つ同時に存在する状況下での全体の及び/又は個別の「意識」の覚醒度を支配し、コントロールする機能を有しているという、脳の機能構造面からの問題を提起しておきたいと思うのです。

   

もちろんのこと、そのテーマには、「前頭葉」の三本柱の機能の一つであり、廃用性の機能低下という視点で言うと最初にその機能が衰えていくところの機能、「注意の分配力」の機能が直結しているということになるのですが。

「意識」が存在している世界と言っても、その「意識」の覚醒度が様々に異なる世界、対象となる特定の「主題」に絞り込まない限り基本的には常に複数の重層的な「意識」が構成されて存在しているという、私たち人間だけに特有の「意識」の世界に、脳科学者達が未だ気づいていないだけのことなのです。

或る特定の「主題」に「意識」を集中させて、一定レベルでの機能を発揮させるには、「意欲」と「注意の集中力」の機能の発揮が不可欠となり、複数の「主題」について「意識」を同時に分配させて、一定レベルでの機能を同時に発揮させるには、「意欲」と「注意の分配力」の機能の発揮が不可欠となるのです。但し、我が身が置かれている状況下での「主題」を選択し/特定の内容に意識を集中させる機能は、「前頭葉」の三本柱の機能ではなくて、別の機能である「状況を判断する機能」ではないかと私たちは考えているのです。「評価の物差し」が関与することによって/且つ同時に、「覚醒された意識」の世界が出現することになるのです。「前頭葉」と言う機能部位には、カメラのレンズの焦点を特定の主題に選択的に切り変えるかのような機能が備わっているのです。

ナイナイ尽くしの単調な生活の継続に起因する廃用性の加速度的で異常な機能低下を本質とする「アルツハイマー型認知症」の場合には、脳の機能に衰えていく明確な順番があり、「前頭葉」の三本柱の機能、就中最も高度な機能である「注意の分配力」の機能から異常なレベルに衰えていくのです。私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、上述したような意識の世界は、脳の機能面から説明すると、自分が置かれている状況の理解と判断も、テーマの発想も、テーマに沿った実行内容の企画や計画も、実行結果についてのシミュレーションも、最終的な判断も、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、注意の分配力の機能の発揮が明確に不十分/不適切な状態になるまでに機能低下してきているということを基礎とした世界、「意識度」の世界にあることを知るのです。

      

&3  アルツハイマー型認知症の段階的な症状の態様とその特徴

○「軽度認知症」(小ボケ)の段階で発現する症状の特徴

□ 発想が乏しくなり、画一的な行動が目立つようになってきた

□ 何事をするにも億劫で、何かをやろうという意欲が見られない

□  同じ食材を買ってくることが多く、献立の単調さが目立つ

□ 一日や一週間の計画が立てられず、テーマを自分で思いつかない

□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと昼間に居眠りしている

□ これまでなら感動していたことにも感動しなくなった

□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない

□ 根気が続かず、中途半端な繰り返しや、やりかけの家事が目立つ

□ ぼんやりしていることが多く、何もしないが指示されるとできる

□ お化粧や髪の手入れや服装など、おしゃれに無関心になってくる

□ 自分に自信がなくて、何かにつけ人を頼ろうとするようになった

□ 歩くとき前屈みの姿勢になり、小股でトボトボと歩く

□ 目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情になった

□ 思い込みや思い違いが多く、指摘しても訂正や変更ができない

□ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかないでいる

上に挙げた症状はすべて、私たちが定義する「軽度認知症」(小ボケ)の段階に特有な「アルツハイマー型認知症」の症状なのです。

上記症状のうちの4つ以上に該当するお年寄りで、60歳を超える年齢の高齢者である場合、「二段階方式」による神経心理機能テストを実施すると、殆どの場合、次のことが必ず確認されることになるのです。

① 「前頭葉」の機能レベルが、異常なレベルに衰えてきていること。

②  左脳も右脳も運動の脳も全て未だ正常な機能レベルにあること。

③ 何かを「キッカケ」にして(典型的なケースの例示をすると、先の「東日本大震災」のような大きな災害の被災)、生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が日々繰り返され継続されていること

④ ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まるその「キッカケ」となった出来事の発生或いは生活状況の変化は、判定時から起算し半年から3年半前の範囲の期間内に起きていること。

      

&4「軽度認知症」(小ボケ)の症状が発現するメカニズム

〇「アルツハイマー型認知症」の最初の段階の症状

上記に列挙した本当の意味での初期症状、すなわち「アルツハイマー型認知症」の最初の段階の症状(「小ボケ」の症状)は、実は、「記憶の障害」とは関係がないのです。私たちが何かのテーマについて文章で考えを表現するとしましょう。どのようなテーマについて、どのような筋を展開し、どのような内容で表現内容を構成するか、或は、どのような言葉の表現方法を使用するか、全ては、「注意の分配力の機能」(異なった複数のテーマを同時に処理する機能)の適切なレベルでの働きなしには実行することが困難となるのです。

言葉を介して、何かのテーマについて、相手とコミュニケーションを適切に実行するにも、同様に、注意の分配力の機能が適切なレベルで働くことが不可欠となるのです。自分が置かれている現在の状況を理解して、其の上で、様々な対応の仕方(テーマの発想、実行内容の企画と計画、実行の程度と態様)をシミュレーションして、適切な選択を行い、最終的な実行内容を判断し決定しようにも、「注意の分配力」の機能が、廃用性の異常で加速度的な機能低下を進行させてきている「小ボケ」の機能レベルの下では、もはや期待困難なことなのです。この「小ボケ」の段階で、上述したあらゆる場面で、その人らしさは失われていることにも気付いてほしいのです。

アミロイド・ベータの蓄積による老人斑の沈着やらタウ蛋白の蓄積による神経原繊維変化などによる神経細胞の脱落や滅失とやらが原因となって、「記憶障害」の症状を発現させ、且つそのことが、先に列挙した「小ボケ」の症状を発現させているわけではないことを知るべきなのです。アミロイド・ベータ説にこだわる学者や研究者の皆さん、何時まで、アミロイド・ベータやタウ蛋白とやらに執着し続けるつもりなのですか。

「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、左脳も右脳も運動の脳もすべてが正常な機能レベルにあるのに対して、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに衰えてきているといいました。異常なレベルに衰えているその機能とは、「注意の分配力」の機能を中核とした「前頭葉」の三本柱の機能のことなのです。「前頭葉」の三本柱の機能には、誰にでも確認される、生来的な性質としての「正常老化の性質」(私たちが発見した性質)が内包されているのです。日々の暮らしの中で、「前頭葉」の出番が十分に確保されている脳の使い方としての「生活習慣」を構築し、実行していても、「加齢」とともに衰えていくという性質があるのです。20歳の前半を折り返し点として、100歳に向かって、緩やかではあるが直線的に衰えていくという性質のことなのです。65歳ごろには、最盛期の20歳の前半のころの半分くらいに衰えてきているのです。従って、加齢と共に「正常老化の性質」という条件が進行してきた60歳を超える年齢の「高齢者」が(私たちが定義する、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」)、何かを「キッカケ」にして、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々継続していると(私たちが定義する、「アルツハイマー型認知症」発病の「第二の要件」)、第一の要件と第二の要件とが同時に充足されることによるその相乗効果として、「前頭葉」の三本柱の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになる、その行き着く先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているという訳なのです。

その最初の段階が、「脳のリハビリ」により正常なレベルに回復させることが容易な段階であり(私たちの区分で言う、軽度認知症「小ボケ」の段階)、次いで、「脳のリハビリ」により回復させることが未だ可能な段階があり(私たちの区分で言う、中等度認知症「中ボケ」の段階)、最後に、回復させることがもはや困難となる段階(私たちの区分で言う、重度認知症「大ボケ」の段階)があるのです。認知症の専門家とされる人たちは、「小ボケ」の段階も、「中ボケ」の段階も見落としていて、末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけているために、「アルツハイマー型認知症」は治すことができないタイプの認知症だと、誤解による確信を抱いているということなのです。

「アルツハイマー型認知症」の末期の段階の更に後半にならないと発現がみられない症状であり、後述する「DSM-4」が「第二の要件」として規定する「失語や失認や失行」といった症状の確認を要求している(私たちの脳機能データによると、MMSEの得点が一桁にまで低下して来ない限り、これらの症状は確認することができないのです)米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」の規定は、「アルツハイマー型認知症」と診断するための「第一の要件」として「記憶の障害」による症状の確認を要求しているのですが、上述したように、「アルツハイマー型認知症」の中核をなす症状は、「記憶の障害」に起因する症状なのではなくて、「前頭葉」の機能障害に起因する症状なのです。「前頭葉」の廃用性の機能障害を中核とし、それに加えて、左脳、右脳及び運動の脳の廃用性の機能障害が起きてくる、脳全体としての機能レベルのアウト・プットそれ自体が、「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状として発現してくるのです。

その意味で、世界的に権威があるとされている「DSM-4」の規定自体が、「第一の要件」及び「第二の要件」の規定の内容の両者共に、重大な誤りであることをここで再度指摘しておきたいのです。

     

&5「前頭葉」という脳機能について学者や研究者や医師達は理解不足

〇 私たちの意識的な世界は、「前頭葉」が構築し、支配し、コントロールし、統括しているものなのです

 私たちは、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を占めている、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症に特化して、早期診断による回復と発病自体の予防を目的とした「地域予防活動」の実施を市町村の保健師さんを通じて、且つ地域のボランティア組織の協力を得ながら、小さな地域単位で展開して、市町村全体に拡大する活動を1995年以来北海道から九州までの地域にまたがる累計440を超える数の市町村で全国展開し、早期診断による「回復」及び発病の「予防」の両面で実践の成果を挙げてきているのです。

 ところが、世界中の専門家達の間では、「アルツハイマー型認知症」は治すことも予防することも出来ないタイプの認知症とされてきているのです。その根本的な原因は、認知症の専門家とされる人達が、脳全体の司令塔の役割を担い、私たち人間の意識的な世界を構築し、支配し、統括している「前頭葉」と言う脳機能について無関心である上に、「意識」についても無知なことにあるのです。私たちのように、「二段階方式」と言う精緻な神経心理機能テストを活用して、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを測定し、同時にその脳機能レベルに厳密にリンクした「症状」と脳の使い方としての「生活習慣」と言う「生活歴」を詳細に調べ、正常なレベルから始めて、正常下限、「小ボケ」、「中ボケ」の前半、「中ボケ」の後半、「大ボケ」と言う風に段階を追って、順を追って判定し、鑑別して行けば、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、脳の器質的な変化が原因で発病してくるのではなくて、機能的な変化、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の異常で加速度的な機能低下が原因で発病してくるという「発病のメカニズム」を容易に解明することが出来るのです。

「アルツハイマー型認知症」の発病の原因を器質的な変化に求め、「前頭葉」を含む脳全体の機能的な変化(廃用性の加速度的で異常な機能低下)という視点に気づかない限り、脳の使い方としての「生活習慣」の改善と工夫/脳のリハビリという方法によって発病の予防も、早期診断による回復も可能である、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であるにすぎない病気を、発病の原因も分からないし、発病を予防することも治すこともできない病気、マンモスに仕立て上げ、効きもしない薬を処方して血税を垂れ流し、(「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の異常で加速度的な機能低下が症状の発現及び症状の進行の唯一の原因である、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の発病のメカニズムを考えるとき、開発することがそもそも不可能であると考えられる)「治療薬や予防薬」の開発という無意味なテーマに、血税を垂れ流し続けることになるのです。政治家の皆さん、官僚の皆さん、もっと大事で、緊急を要する税金の使い道は、有るのではないですか。

皆さんが絶大な信頼を寄せている医学会と言う世界は、実に摩訶不思議な世界なのです。主張内容の正しさ/深さよりも、主張者の権威の方が重視される世界なのです。「アルツハイマー型認知症」の診断規定である、米国精神医学会の診断規定「DSM-4」の「第一要件」及び「第二要件」の規定内容には、両者共に重大な誤りが有るにもかかわらず、我が国だけでなくて世界中を席巻しているのです。アミロイドベータというタンパク質の蓄積と「アルツハイマー型認知症」の発病との間には肝心の因果関係が存在していないにも拘らず、我が国では、著名な東西の両国立大学の医学部が主張している(因果関係の立証が未だに為されていない、単なる「仮説」)がために、我が国では有力視されていて、早期診断の方法の開発とか、治療薬/予防薬の開発とかの名目の実現の可能性が全く無いプロゼクトに、巨額の大事な血税が無駄に使われているのです。

&6「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発は、未来永劫不可能

認知症全体の90%以上の割合を占めていて、世界中の学者や研究者や医師達から、「発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防する方法もわからない」とされている「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです。脳の使い方としての「生活習慣」の改善と工夫を実践することにより発病自体を予防することが出来るし、早期の段階で見つけて(私たちの区分で言う小ボケ及び中ボケの段階で見つけて)、脳の使い方としての生活習慣の改善(脳のリハビリ)を実践することにより治すことも出来るタイプの認知症なのです。末期の段階、私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階で見つけているから治せないだけなのです。

 人は誰でも例外なく、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能(私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けているもの)が、加齢とともに、衰えてくるものなのです。40を超える機能が確認される「前頭葉」の「個別認知機能」の認知度及び機能の発揮度を下支えし、支配している、「前頭葉」の「三本柱の機能」には、脳の使い方としての「生活習慣」の如何に拘わらず、20歳代の前半を折り返し点としてそれ以降は、加齢と共に緩やかではあるが機能が衰えていくという性質、私たちが「正常老化」の性質と名付けている性質が生来的な性質として内在しているのです。

脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちが意識的に何かをしようとする際になくてはならない働きをしている「前頭葉」を含む脳全体の機能が、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」の継続、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の下で、使われる機会が極端に減ったことに起因した加速度的で異常な廃用性の機能低下の進行により【情報を伝達する神経細胞が、器質的な病態を発現してくること又は廃用性の萎縮を起こすことにより、「記憶機能」が低下することが発病の原因なのではなくて、1つの要因としては「正常老化の性質」に起因する加齢による機能の老化が、もう1つの要因としては使われる機会が極端に少ない生活習慣の下で(神経細胞の再生が弱まってしまい)、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能からなる「前頭葉」の三本柱の機能を中心として、各種の認知機能自体が廃用性の機能低下を起こしてくることの2つの要因が同時に充足される相乗効果により「前頭葉」を含む脳全体の加速度的で異常な機能の衰えが進むことが発病及び重症化の原因であると私たちは考えているのです】、60歳を超える年齢の「高齢者」のみを対象として発病する老年性の「アルツハイマー型認知症」は、症状が何年もかけて、徐々に段階的に緩やかに進んでいくのが特徴なのです。その最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階なのです。

60歳を超えた年齢の「高齢者」が(私たちが規定する発病の「第一の要件」)、何かを「キッカケ」として(ここを「クリック」してください)、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、言い換えると、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々継続させていると(私たちが規定する発病の「第二の要件」)、「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に充足される相乗効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになり、その行きつく先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということ、このことが原因不明と言われている「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムなのです。一部の学者が主張し拘泥しているアミロイドベータの蓄積も、タウ蛋白の蓄積も、「アルツハイマー型認知症」の発病とも、症状の進行(重症化)とも無関係(主張する原因と発病との間の因果関係が存在しない)の関係なのです。「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムが、脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に在ることからして、発病自体を予防したり、治したり、或いは症状の進行を遅らせる効能を有する「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発は、絶対に有り得ない、不可能なことだということをここに明確に指摘しておきたいのです。

  注)本著作物(Bー73に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

   エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

   脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)


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