認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

「アルツハイマー型認知症」の治療(早期診断による回復)と発病の予防(C-17)

2018-11-01 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

(プロローグ)様々な種類が数有る認知症の内の90%以上を占めていて、専門家達から治すことが出来ないと言われている「アルツハイマー型認知症」は、治すことが出来る典型的なタイプの認知症なのです。権威たちが、「治すことが出来ない」と言い続けている理由はどこに在るのか。今日は、それを暴いて見せようと思うのです。権威ある人たちは、世の中の信頼にこたえるべきと思うのですが、(プライドをどこかに置き忘れたかのように)分かってもいないことを確信的に語ったりもするのです。『早期診断』による回復も発病の予防も共に可能であるのに(このテーマこそが、真の『介護の予防』となるのに)、徘徊対策を主眼とした介護の予防というテーマしか、取り上げられていないのです。私たちの主張は、全国452の市町村で疫学的に実証されてきているのに、情報の発信力さえないのです(二段階方式の使用料を5年で無償にしたのが誤りだったのです。タダになると、予算化が必要でなくなり、人員の配置がなくなり、市町村では、プロゼクトが消えていくのです)。

  

&1 「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者(私たちが定義する発病の「第一の条件」)が、何かを「キッカケ」にして『前頭葉』を積極的に使わないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を継続していると、出番が少なくなり使われる場面が極端に減った『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の機能低下を進行させていきます(私たちが定義する発病の「第二の条件」)。『加齢』の進行に起因した脳の老化(機能低下)という第一の要因に加えてキッカケを契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な生活が継続され、「生活習慣」となることによる「前頭葉」を含む脳全体の機能の老化(廃用性の機能低下)という第二の要因が加重されて、働きが急速に衰えていきます。異なる「二つの要因」が、同時に存在し、充足される相乗効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです。   世界中の認知症研究の専門家達から、未だに、発病の原因が不明とされている「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについて、「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも上る「脳機能データ」の解析から分かってきたことを基礎に主張しているのです。『DSM-4』が発病の診断に際して、「第一要件」として確認を要求する「記憶の障害」という要件と発病とは無関係なのです(因果関係自体が存在していない)。更に言うと、「DSM-4」の「第一要件」が正しいものとして、その条件を前提として主張されている『4つの仮説』、アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説及び脳の萎縮説の全てが、「アルツハイマー型認知症」の発病原因(発病のメカニズム)とは無関係なのです(それらの仮説が主張する「発病原因」と「アルツハイマー型認知症」の発病との間には、因果関係自体が存在していない)。内容的には、重大な誤りでありながら、「DSM-4」の策定者たち、「4つの仮説」の提唱者たちに所謂権威が有るがために、それだけのことで、未だに世界を席巻していて、弊害だけをまき散らしているのです。治すことも予防することも出来ないとされる状況が継続したままで、治療薬が一向に開発されないままに、末期の段階の「大ボケ」(セルフケアにも支障が出てきて、介護が不可欠の状態のままで、身体だけが長持ちしている)のお年寄りの数が増大する一方で、「介護関連の総費用」の総額が、天文学的な規模に膨れ上がってきていて、更には、とめどもなく増加し続けているのです。この状況を何としても変えさせたいと思うのです。若い世代にこれ以上の負担を残したくないのです。「DSMー4」の規定内容や「4つの仮説」の主張内容は、未だに単なる推測、憶測の域を出ていないのです。私たちが主張する「二段階方式」の主張内容(「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」であり、早期診断により治せるし発病自体を予防することが出来る)が正しいことは、北海道から九州に跨る全国452の市町村での先駆的な活動である住民参加型の「地域予防活動」の実践展開により、疫学的に証明されてきているのです。

「アルツハイマー型認知症」の発病原因について、そのメカニズムについて、専門家とされる人達の考え方について、コペルニクス的転回をもたらす起爆剤になりたいと考えているのです。若い有意な人材を無駄遣いさせないためにも。

&2 廃用性の機能低下が進む条件及び状況

ナイナイ尽くしの単調な生活(脳の使い方としての「生活習慣」)が始まる「キッカケ」の共通項は、次の2点に集約することができます。

)頑張って生きようという「意欲」を支えてきた『生活状況』がなくなる

)頑張って生きようという「意欲を喪失」してしまうような『生活状況』が発生し、継続する

1ナイナイ尽くしの単調な生活とは、目標や喜びや生き甲斐もない生活、より具体的には、趣味や遊びや人付き合いを楽しむこともなく運動もしない生活であり、地域の活性化などのテーマにも関心がない生活及び暮らし方のこと。

2)ナイナイ尽くしの単調な生活が始まるメカニズムはというと、(一)に規定する『生活状況の喪失』又は、(二)に規定する『生活状況の継続』により、そのことがキッカケとなって、一つの条件としては、『キッカケ』が発生する以前に自分を支えてくれていた生活、「第二の人生」を送っていく上で、自分なりの目標が有り、喜びや生き甲斐を覚える基礎となっていた『元の生活』(生活習慣)が失なわれること、又は、もう一つ別の条件とは、『元の生活』にとって代わるだけの『新たな生活』を見つけ出せなくて(打ち立てられなくて)、何事かに対し、立ち向かっていき、努力し、挑戦する『意欲』が徐々に薄れていき、やがては、何もしようとはしなくなるのです(意欲を喪失していくことになる)。その結果として、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続されていくことになるのです(自分が置かれている状況を理解し、分析し、判断するにも、何らかのテーマを発想し、何らかの行為や行動を起こすにも、一定レベル以上での『意欲の継続的な発揮を基礎とした注意の集中力及び注意の分配力の発揮』が必要不可欠なのです)。

その生活状況の継続に起因して、『前頭葉』の三本柱の機能である『意欲』、『注意の集中力』及び『注意の分配力』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるのです。即ち、そのことを反映した、反射的な効果として、『前頭葉』の個別認知機能(実行機能)自体も廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させることとなり、異常な機能レベルに衰えてきている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの直接的な反映(反射的な効果)としての「アルツハイマー型認知症」の様々な態様による症状が、「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の段階の症状として、順次、発現して来ることになるのです。

3アルツハイマー型認知症」の症状は、失語や失認や失行の症状の発現が最初の段階で起きてくる訳のものではなくて(「DSM-4」の第二の要件の規定内容は、重大な誤り)、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状が、本当の意味での早期の段階の症状なのです。

&3 「アルツハイマー型認知症」の症状からの回復

(1)  さて、『治すには、どうしたらいいのか』。第一の要件は、『早期診断』なのです。『脳のリハビリ』により回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」(治すことが比較的容易)及び「中ボケ」(治すことが未だ可能)で見つけることが大前提なのです。末期の段階である「大ボケ」で見つけて居たのでは、「治すことはもはや困難」なのです。権威が言うことを鵜呑みにしないでいただきたいのです。『アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ないものではないのです。「DSM-4」の規定の第二要件を鵜呑みにして、失語や失認や失行の症状と言った、(30点が満点のMMSEの得点が一桁になるまでに『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきていることによる)極めて重度の症状の確認を待って初めて発病と診断していることが重大な誤りなのです。治すことが出来ないのは、見つけて居る段階が遅すぎるだけなのです』。

(2)早期の段階で見つけたとして、治すということについての具体的な処方箋はあるのかということなのですが、普遍的な表現を借りれば、発病前の本人が日々行っていた『元の生活習慣』に引き戻すということが、その人のその症状を治すための処方箋なのです。

(3)『自分なりの生き甲斐」や喜びがあり、それなりに時間が経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を自分なりに楽しみ、或いは、居住地域での地域活性化活動に関わり、自分なりの目標」がある日々の暮らし方』という、『元の生活習慣』に引き戻すことが、治す為の『処方箋』になるのです(保健師さんによる脳の使い方としての生活習慣の改善指導が不可欠となる。発病前の本人の暮らし方を詳しく聞き取り、現在置かれている状況の下での「最善策」を探り、実行させるのです)。その場合、当の本人の前頭葉を含む脳全体の機能レベル(小ボケ、中ボケの前半、又は、中ボケの後半)への配慮が不可欠であること並びに全てが『ステップ・バイ・ステップ』であることが、注意事項なのです。急いては、事を仕損じることになるのです。

1)発病及び症状重症化の進行のメカニズムから言うと、症状を治したり、症状の進行を遅らせたり、或いは、発病を予防する効能を有する薬が開発されることは、未来永劫有り得ない事なのです。

2)脳全体の機能が正常な機能レベルにあれば、就中、「前頭葉」が正常な機能レベルにあれば、設定する目標が大きなものであればある程、「目標」を達成する過程で、或いは、「目標」の達成により、生き甲斐や喜びを覚えることが増え、又は、大きくなり、目標の遂行課程での脳機能への効果もそれだけ大きくなるはずなのですが、「脳のリハビリ」の対象者は、「前頭葉」の機能が異常なレベルにある小ボケ、或いは、「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常なレベルにある中ボケの段階のお年寄りということになるのです。「脳のリハビリ」の実施上設定するテーマ及び目標は、脳の機能レベルの問題に配慮したもの、余り大き過ぎない目標とか、達成する上での困難さが余り大きくなり過ぎない目標であることを考慮することが重要な視点となるのです。達成することが可能であり、努力の継続実施が可能なものでなければ、必要な「脳のリハビリ」の効果を期待できないからなのです。末期の段階である大ボケ」の段階の「お年寄り」の場合は、『もはや治すことは困難となる』ことを忘れないで頂きたいのです。『脳のリハビリ』により前頭葉を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに引き戻すことが出来る(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことが出来る)のは、「小ボケ」及び「中ボケ」までの段階のお年寄りなのです。「アルツハイマー型認知症」も、普通の疾患と同じ。『早期発見、早期治療』が不可欠となるのです。

&4 「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する方法

発病を予防する為の「生活習慣」の構築「五ヶ条」  

(1) 私たちの脳機能データによると、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病が本態であるアルツハイマー型認知症の場合は、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に機能が衰えて行くのです。 私達が社会生活を営んでいく上で不可欠の働きをしていて、脳全体の『司令塔』の役割を担っている『前頭葉』が正常に働いている限りは「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないということなのです

「アルツハイマー型認知症」を未だ発病していなくて、日常の「社会生活」面で何等の支障が出てきていないお年寄り、未だ正常なレベルに在るお年寄り達、これを言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が未だ正常なレベルに在るお年寄り達がいるのです。次いで、「アルツハイマー型認知症」を発病していて、社会生活」面で様々な支障が出てきているお年寄り達、言い換えると、左脳、右脳及び運動の脳は未だ正常な機能レベルを保っているものの、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに衰えてきているお年寄り達がいるのです(私達の区分で言う『小ボケ』の段階)その次には「家庭生活」面でも様々な支障が出てきているお年寄り達、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常なレベルに衰えてきているお年寄り達がいるのです(私達の区分で言う『中ボケ』の段階)。そして最後に「セルフケア」の面にも様々な支障が出てきていて、日常生活面での『介護が必要』なお年寄り達がいるのです。末期の段階にあるお年寄り達がいるのです(私たちの区分で言う『大ボケ』の段階)。即ち、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「中ボケ」の段階のそれよりも更に異常なレベルに衰えてきているお年寄り達がいるのです。

「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化に対応する形で、順次、「小ボケ」(回復容易)、「中ボケ」(回復が未だ可能)、「大ボケ」(回復はもはや困難)の三段階に区分される段階的な症状が発現してくるのが特徴』なのです。ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続している生活状況の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことにより(脳が老化を加速させることにより)、「アルツハイマー型認知症」の発病、更には、重症化の進行が待っているということなのです。

(2) 第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、趣味もない、遊びも楽しまない、友達づきあいもしない、運動もしない、これといった目標もない生活、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を日々続けていると、運動の脳、左脳、右脳と協働する場面が大幅に減ってきて、あーしたらどうなる、こうしたらどうなる等の検索やシミュレーションをした上で、何をどうするのかを決める「脳の司令塔」としての「前頭葉」の出番が、極端に少ない単調な「生活習慣」の継続により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させることとなって、間違いなく「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです。

(3)上述した発病及び症状が重症化していく原因、そのメカニズムに鑑み、『「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する方法は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が正常な機能レベルを保っている(異常なレベルに衰えてこない)「生活習慣」の継続が不可欠の条件となる』のです。『前頭葉』を筆頭にして、脳全体が活性化する生活、脳の使い方としての「生活習慣」の構築が唯一無二の予防方法となるのです。「アルツハイマー型認知症」の発病との間に何の因果関係も存在していない「アミロイドベータ」を、どんなに早い時期に脳内から除去しようと、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続しているお年寄りを発病から予防することは出来ないのです。

「左脳中心」、仕事偏重だった「第一の人生」とは生き方を変え、仕事とは無縁となる『第二の人生』では右脳中心の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、『自分らしさ』を前面に出せるような生き方をし、毎日の生活の中に、実践の過程や目標達成の結果に「楽しみ」を感じられ、「喜び」や「生き甲斐」が得られる『テーマ』を見つけ、自分がイキイキとしていると感じられる「脳の使い方」としての「生活習慣」を打ち立てることが、発病を予防する為の必要不可欠の条件となるのです。

(4)「趣味や遊びや人付き合いや、地域活動等を中心とした生活」の中に、「生き甲斐」や「喜び」が得られるような「目標」の設定と実行、「生活上の張りのある生き方」を見つけ、自分らしい生活の楽しみ方をして、何かに挑戦する「意欲」が湧いてくるような生活習慣を組み立て、実践するのです。

①   熱中し、夢中になれる、趣味や遊びをできるだけたくさん体験し;

②   趣味や遊びを通じて、できるだけ多くの仲間と交わり;

③   趣味や遊びや人付き合いや地域活動に、「生き甲斐」や「目標」や「喜び」を見つけて;

④   精神的な張りと緊張感のある毎日を過ごしながら;

⑤   速足の散歩やラジオ体操など、毎日、運動するのです。

)発病の予防に関心を向けさせるための鈎となる「交流の駅」の設営

(1) 早期診断(本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病を見つけること)により、実際に治して見せることが極めて重要なのです。『「アルツハイマー型認知症」は、仕事とは無縁となる「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」が、発病させたり、症状を治したり、発病を予防する上で、唯一絶対的な要因である』ことを地域住民に対し情報発信していくのです。「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて(早期診断)、『脳のリハビリ』(「前頭葉」を含む脳全体が活性化するための「生活習慣」の改善とその継続)としての「生活習慣」の改善により実際に治して見せる事が、発病自体の『予防』というテーマに関心を喚起することとなり、更には、『発病の予防』対策、即ち、『「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築とその実践』という「テーマ」に対しても関心を喚起することになるのです。

(2)その為の効果的な方法が、出来るだけ小さな『地域単位』で展開する住民参加型の『地域予防活動』の密な展開ということなのです。出来るだけ大きな効果を獲得するには、お年寄りが歩いて行き帰りできる距離に、頻繁に活用できる「交流の場」と「交流の機会」を提供する為の『交流の駅』を建設し、設営することが、反復し、継続するという重要な条件獲得上不可欠となるのです。その場にいること自体が、「他人との交流」を促し、必然的に、「前頭葉」の出番を多くすることに直結するのです。第二の人生を送っていて、暇を持て余しているお年寄り同士の交流、カクシャク老人との交流、若い世代との交流の場を提供するのです。家族間の、世代間の交流さえも少なくなってきている状況の打破にもつながり、お年寄りが多い地方の地域の活性化を呼び起こすのです。『人的な交流の活発化が、物的及び金銭的な活発な流れをも引き出し、地方の地域の活性化による「地方の創生」にもつながる』と考えるのです。 

1)全国452の市町村の指導を副所長独りで担当という状態下では、『二段階方式』の手技を活用して『地域予防活動』を推進する保健師さんに対しての十分な『個別指導』を為し得なかったとの反省から、「二段階方式」の手技による『個別事例の判定と脳の使い方としての「生活習慣」改善の指導』及び『ボケ予防講演会』の講師を担当できる『女性の専門職集団』を養成する考えなのです。

2)認知症の専門家達から『発病の原因が分からないし、症状を治せないし、発病を予防することが出来ない』とされている「アルツハイマー型認知症」について、早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の全国展開の為の要石として、女性の専門職集団が活躍することにより、『女性が活躍する社会』を実現する牽引車となり、更に、「早期診断により、症状を治す」ことが、「発病の予防」に直結して、現状においては、要介護に陥った場合の自己費用の負担を心配して、日常行動を抑制し、費用の出費を抑制し、貯蓄に走る「お年寄り」の行動を転換させ、家の外に出て行き、交流の駅を拠点にして、獲得した仲間と共同して行う、地域の催事や祭りの復活等の地域興し活動が『地方創成』にも貢献すると考えるのです。

3)お年寄りが居住地から歩いて行き来できる程の場所に、間伐材と竹で構築した平屋建ての家を建設し、開放するのです。交流の促進を目的とした『交流の駅』を建設し、更に、『お年寄りの脳のイキイキ度チェック』を恒常的に実施し、早期診断による回復と発病の予防を徹底する制度の国策化を実現したいと考えるのです。血圧や体重を何時でも簡便に測定できるのと同様に、お年寄りの「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを「二段階方式」の活用により簡便に/精緻に判定し(脳のイキイキ度チェック)、必要な場合は、脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導が行える場所にしたいと考えるのです。『発病自体を予防し及び早期診断により回復させる』ことが先決となるべきなのです。最優先の政策課題とするのです。それでも何らかの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進んだお年寄りについては、その全員を対象としての「介護保険」制度の適用により、「老老介護」、「認認介護」、「介護離職」と言った超高齢社会で初めて発現した社会悪を一掃したいと考えるのです。

二段階方式」の手技を活用した市町村による「地域予防活動」を展開するすべての市町村が体験することが有ります。「前頭葉」が活性化する「体験教室」として運営される『脳イキイキ教室』への参加者が、異口同音に発する言葉があるのです。『こんなに声をあげて笑ったことは、これ迄何年間も体験しなかったこと。教室に参加して、皆さんといろいろな世間話をするのが楽しくて、私の脳が生き返ったような気がする』という共通の認識であり、言葉なのです。「仕事」とは無縁になる「第二の人生」では、何か特別の「テーマ」というものが無くて、暇を持て余す日々。『時間だけは余る程有るのに、することが無い』毎日を過ごして暮らすことになり、『家に籠り勝ちの生活』が続くことになるのです。実は、そうした生活、暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』が、ボケの予備軍の創出、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが規定する、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」)達の「生活環境」或いは、「生活習慣」を「アルツハイマー型認知症」を発病し易い生活状況に導き、落とし込んで行っているのです。

ボケの予防対策、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する第一歩となるのが、「家に籠り勝ち」のお年寄りを家の外に追い出して、他人と交わる場に出かけさせて、他人と交わる機会を与えることなのです。そこで必然的に「社会生活」に遭遇することとなり、「前頭葉」機能の出番、就中、『注意の分配力』の機能の出番が増えてくると言うことなのです。

老化による脳の機能低下であれ、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下であれ、最初に衰えを開始してくるのは、注意の分配力の機能なのです。そうした視点及び問題意識により提案するのが、『交流の駅』の建設であり、運営なのです。交流の駅の運営費用は、市町村が負担し(原資となるのは、「介護関連の総費用」の金額の減額により獲得される資金)、運営は、地域に居住するボランティアが(自己のボケ予防対策ともなるので)主導しつつ保健師さんと協働するのです。その場合、当の保健師さんは、「二段階方式」の考え方に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して、教室参加者であるお年寄りの『脳のイキイキ度チェック』(必要な個別のケースでは、「生活習慣」改善の為の具体的な指導を行う)が主たる業務となるのですが、運営も協働することが、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」事業』の円滑な運営に寄与することにもなると考えるのです(交流の場と機会を与える『交流の駅』の建設は、空き地、廃校の活用、空き家の借り上げを考える)。日常的に他人と交わる機会を持つことが、ボケ予防の第一歩となるのです。

&5「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」を国民的な課題に

(1)    上述のように、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけが、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者となるのです。日本中の全ての自治体及び我が日本国にとって、極めて重要、且つ、重大なテーマとなる『「二段階方式」の手技に基づいて実施される「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の展開』を国策として展開することにより、今や単年度ベースで20兆円に迫ろうとする天文学的な規模に上る介護関連の総費用の額(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断、薬の処方と投与及び介護関連の費用の総額)のとめどない膨張をせき止め、更には、減額することが出来るのです。国民的な課題として、国策化を出来るだけ早急に議論すべきなのです。

(2)  ノーベル医学賞・生理学賞の判定組織が在るスエーデンのカロリンスカ研究所をはじめとして、ロンドンに拠点を置くランセット委員会、更には、我が国の国立精神・神経医療研究センターなどが、アルツハイマー型認知症の発病原因(危険因子について)、従来提唱されてきた、「DSM-4」の規定や「4つの仮説」とは全く異なる、或る意味で、それらの主張内容を根底から覆し、否定する見解を打ち出してきているのです(そこで提示した「生活習慣」が発病の危険因子と考えられるとの新機軸の考え方を打ち出したもの。とは言え、AI技術の活用がベースなので、内容的には、未だ底が浅い)。

私たちは、彼等の主張に遥かに先んじて、且つ、はるかに、科学的、体系的で、論理的な主張内容及び基礎となる脳機能データの集積と解析の下、1995年の活動開始以来、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病であり、早期診断により治せるし、発病自体を予防することが出来る』と主張し、累計数ではあるものの、北海道から九州にまたがる452に上る市町村での『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の実践』を指導してきていて、『二段階方式』の考え方が正しいことを、疫学的に実証してきてもいるのです。

(3)    とはいえ、私たちには権威が無く、情報の発信力にも乏しいが為に、導入先の市町村(の保健師さん)は、周りの大学や組織から何かを言われると(いったん死滅した神経細胞が生き返るはずがないのに、『治せる』とはどういうことなのかなどと発言されると)、自信が揺らいでしまうのです。国が指定し、当事者が望む大学や組織と私たちとが共同して、例えば、東日本大震災の被災地であった市町村50と被災しなかった日本海側の市町村50とを併せた100の市町村で、『二段階方式』の考え方に基づき、「二段階方式」の手技の活用による『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の実践展開』を3年間行うこと、「二段階方式」の考え方が正しいことの検証並びに「二段階方式」の手技の活用により、早期診断により治せること及び発病自体の予防が可能であることを検証する為のPRJである『検証PRJ』 の実施が必要であり、有益であると考えているのです。『検証PRJ』の実施により、『「二段階方式」の考え方が正しいことが実証される』ことにより、『地域予防活動』展開の核となる保健士さんが自信を持って活動できるだけでなく、『地域住民自体』も積極的に活動に参加することとなり、地域予防活動の展開を支える役割が期待される『地域のボランティア』が意欲をもって、参画してくれる下地が出来ると考えるのです。保健師さんも、地域住民も、地域のボランティアも、みんなが正しい知識を持ち、正しく理解し、積極的に参加し、参画することが、早期診断による回復の成果にも発病の予防の成果にも、大きく影響すると考えるのです。これまでの『経験』が、その重要性を教えてくれているのです。

(4)    早期診断(本当の意味での早期の段階である小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること)により、実際に治して見せることが極めて重要なのです。『「アルツハイマー型認知症」は、仕事とは無縁となる「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」が、発病させたり、症状を治したり、発病を予防する上で、唯一絶対的な要因である』ことを脳の使い方としての「生活習慣」の改善という方法により、多数例により実際に治して見せることによって、地域住民全体に対し情報発信していくのです。小ボケ及び中ボケの段階で見つけて(早期診断)、『脳のリハビリ』としての「生活習慣」の改善により治して見せる事が、発病自体の『予防』というテーマに関心を喚起することとなり、更には、『「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築とその実践』という「テーマ」に対しても関心を喚起することになるのです。その為の効果的な方法が、出来るだけ小さな地域単位での住民参加型の「地域予防活動」の密な展開ということなのです。 

&6「二段階方式」の手技実施の概要

加齢」による機能低下の進行という要因に加えて、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続による廃用性の機能低下の進行という要因が存在し、二つの異なる要因が同時に存在し、充足される状況の下で、その両要因の相乗効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなる結果、『アルツハイマー型認知症』を発病する及び症状が重症化することになるというのが私たち独自の主張であり考え方なのです。

前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを直接、且つ、厳密に反映したものが、「アルツハイマー型認知症」の各段階に特有な症状として、発現してくるのです。従って、「二段階方式」の手技では、最初に、脳の機能レベルを判定するテストを実施します。「前頭葉」の働き具合(機能レベル)については「かなひろいテスト」を左脳と右脳の働き具合(機能レベル)についてはMMSEを実施します。

脳の活性化、或いは、脳の廃用性の機能低下というテーマを考える時、「前頭葉」の働きを見過ごしてはならないと考えるからなのです。左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車御者、脳全体の司令塔の役割を担っているのが「前頭葉」という脳機能だからなのです。前頭葉が、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』(意識的に何かのテーマを発想し、実行する世界)を構築し、統括し、支配し、コントロールしている機能なのです。然も、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを判定する作業に入る前に、脳の後半領域の機能である左脳及び右脳についての判定テストの実施結果である「MMSEの下位項目の項目困難度」の基準に照らして、被検者のテスト結果であるMMSEの下位項目の衰え方の順番をチェックし、『基準通りの順番であるか否か』を確認します。猶、アルツハイマー型認知症の場合には(その場合に限り)、MMSEの下位項目に出来なくなっていく厳密な順番が存在するので(14689例の症例が示す「MMSE下位項目の項目困難度」のデータ)、MMSEの粗点により、そのことを最初に確認していきます。厳密な順番通りでなければ、そのケースは、『アルツハイマー型認知症の発病では、なくて』、他の種類の認知症、又は、認知症と紛らわしい他の種類の病気であるからなのです。

)「アルツハイマー型認知症」である場合は(その場合に限り)、MMSEの下位項目は、厳密に以下の順番に出来なくなっていく(関連する脳機能が衰えていく)ことになるのです。鑑別上の極めて重要な指標です。

     順番=想起注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となります。

アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウタンパク説及び脳の萎縮説のいずれの仮説も、事象事実としてのこの厳密な順番の存在の理由を合理的、科学的に説明することは出来ない相談なのです。

「DSM-4」の第一の要件の規定内容及びそれを前提とした主張である上記4つの仮説の主張内容がともに誤りであることのダメ押し的な証拠を提示しておきましょう。前回のブログ(C-10)の&2(5)で「小ボケ」の段階の典型的な症状の類型を提示してある中に、(□目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる)というのがあります。表情が出てこない(表情を表現できない)のが小ボケの特徴なのですが、実は、「小ボケ」の段階の特徴として、(□相手の表情を読み取れなくなる)というのがあるのです。私たちは様々な種類の「前頭葉」の機能テストを開発する中で、『表情読み取りテスト』というのを開発したのです。お母さんの顔の表情で、楽しそうに笑っている顔、悲しそうに泣いている顔、激しく怒っている顔、何かに困惑し困っている顔の4つの表情について、顔の表情が表現された言葉と顔の表情とをあてはめさせるテストなのです。「前頭葉」が異常なレベルに衰えてきた「小ボケ」の段階で既に、このテストに不合格となるのです。このテストは、「前頭葉」の三本柱の機能である意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能、就中、注意の分配力の機能の働き具合を判定するテストなのです。「記憶力」を判定するものではないのです。カードの絵の表情から得られる様々な情報をもとに、あれこれとシミュレーションする能力が発揮できないので、必要な理解と判断が出来ないのです。「下位項目の衰えていく順番通りである」ことが確認された時は、次いで、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定を、基準に従い、小ボケ、中ボケ、又は、大ボケの三段階に区分し判定します。

「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(A)が判定されたときは、次いで、聞き取りにより、発現している症状の確認及び三段階に区分されるどの段階にあるかの確認作業を行います(前頭葉を含む脳全体の機能レベルが小ボケと判定されたお年寄りは、直接本人から、中ボケ及び大ボケと判定されたお年寄りについては家族その他の付き添い者から聞き取りを行います)。

二段階方式の考えでは、前頭葉を含む脳全体の機能レベルの直接の反映として、三段階に区分される『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してくることになります。「前頭葉を含む脳全体の機能レベル(A)」=「認知症の症状の段階(B)」が成立しているか否かを、基準となる「30項目問診票」(小ボケ、中ボケ及び大ボケの三段階に区分された類型的な症状の指標)に照らして確認する作業を行うのです。レベルが「小ボケ」(中ボケ/大ボケ)と判定されれば、必要な種類と数だけの「小ボケ(中ボケ/大ボケ)の段階の症状」が確認出来るか否かを聞き取りによりチェックし、確定するのです。

(A)= (B) が成立している場合は、前頭葉を含む脳全体の機能について、「廃用性の加速度的で異常な機能低下」を惹き起こす原因となった過去の脳の使い方としての「生活習慣」の継続の実態の確認(脳の使い方としての「生活歴」の聞き取り)作業(C)が行われます。

)(A)≠(B)の場合は、このケースは、この時点で、『「アルツハイマー型認知症」では、ないもの』と判定されます(詳細な記述内容は、「個別事例判定マニュアル」のCを参照)。

二段階方式」の手技では、MMSEのテスト結果により、本人の意欲を喪失させてしまう契機となった出来事や状況の発生及び変化(「キッカケ」)を確認する作業が重要です。本人や周囲が知らない間に、いつの間にかナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まることは絶対にないのです。必ず、『キッカケ』が存在するのです。キッカケの具体的な内容を確認することが、その後に必要となる、「脳の機能レベル」の改善につながる生活習慣の改善の具体的な指導の基礎となるからなのです。キッカケを確認したのちは、本人が何事に対しても意欲を喪失してしまい、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が開始され、且つ、これまで継続されてきたことを確認する(C)のです。キッカケを契機に開始され、現在まで継続されてきたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が、前頭葉を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下をここまで進行させてきたはずだからです。

「アルツハイマー型認知症」の発病である場合には、必ずA= B=Cが成立するのです。かくして、小ボケ又は中ボケと判定されたときは、前頭葉を含む脳全体の機能レベルを正常な機能レベルに回復させる(端的に言うと、アルツハイマー型認知症の症状を治す)為の不可欠で、唯一の方法である、脳の使い方としての生活習慣の改善(脳のリハビリ)の為の具体的な指導を行うことになるのです。単に「レッテル」だけを貼るのではなくて、実際に症状を治す為の対策となる、具体的な「生活習慣」の改善策としての処方箋が説明され、指導されることになるのです。単なる掛け声よりも、症状を治して見せる事の積み重ねが、『発病の予防』という問題に対する地域住民の関心を呼び起こす起爆剤にもなるのです。

)A=B≠Cの場合、「生活歴」の聞き取りにより、廃用性の機能低下を惹き起こし、進行させる原因となったナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が確認出来ない時は、アルツハイマー型認知症ではないものと判定されます。

&7 「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」全国展開の為の『Model 事業PRJ』の実施

(1)『「二段階方式」の手技に基づいて実施される「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の展開』を、日本中の全ての市町村の出来るだけ小さな地域の地区単位で展開する為の効果的な手法、システム及び事業の実施結果に関わる情報共有の為の連絡体制のパターン化等を実現する為の基盤となる『Model事業PRJ』の早急な実施が極めて重要となると考えているのです。

(2)『検証PRJ』の実施結果による確認を経て、私たちが開発した「二段階方式」の手技及び主張内容の正しさと実効性と有効性と有益性とが検証されたやり方を基礎としつつも、或る一定の規模での『Model事業PRJ』の実施によって、より効果的に、且つ、簡便に実施する手法の工夫と改善及びそうした手法のパターン化及びモデル化(標準化)を徹底させることが、この先導入市町村が急速に拡大していく上で不可避的に起きてくる実施品質のバラツキを抑制し、平準化して、早期診断による回復及び発病の予防についての成果のバラツキを抑制することにも繋がると考えるのです。

(3)『検証PRJ』の実施中に大枠の予定を予め計画しておき、『検証PRJ』の成功を確認した場合は、遅滞なく、『Model事業PRJ』の実施に移ることが必要な手順と考えるのです。その場合、実施期間は、2年間とし、対象市町村は、検証PRJの対象とは異なる地域の100の市町村とするのです。 

(4)『検証PRJ』及び『Model事業PRJ』の実施結果により、全国展開が有益と考えられるときは、『介護関連の総費用の額』の1%相当額を原資にして、順次全国展開を図っていくのです。事業活動の効果(早期診断による回復及び発病自体の予防の成果)により、『介護関連の総費用の額』が客観的なデータの裏付けの下で、極めて有効との成果の確認があれば、『更なる金額の膨張をせき止め及び減額させた効果の方が使用コストよりはるかに大きくなるはず』であり、事実としてのそのことの『確認手続き』をきちんと採ったうえで、1%から2%へ、2%から3%へと順次費用を拡大させ、地域予防活動の実施市町村の数を増やしていくのです。全市町村の、小さな地域の隅々にまで、『二段階方式』の考え方に基づき及び「二段階方式」の手技を活用した「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」が展開されていき、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」の在り方、暮らし方に十分な配慮がなされていったとき、我が国では、老老介護とか、認認介護とか、或いは、 介護離職とかの悪しき『社会現象』は、幻影となっているはずなのです。誰もが、「第二の人生」を長生きすることに喜びと生き甲斐を覚えられる『理想の社会』が到来しているはずなのです

&8 「第二の人生」を自分なりにイキイキと生きることの対策が不可欠

 (1)  私たち人間だけに存在する意識的な世界。その時自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿った「テーマ」を発想して、実行すべき発言や、身体の動きや、行為や行動の内容を計画し、実行結果の洞察、推理、シミュレーションを行い、必要な修正を加えた上で、最終的な実行内容を決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対し実行の指令を出すという脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っているのが「前頭葉」と言う脳機能なのです。「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、キッカケを契機に開始された単調な生活、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。

(2)  その場合、「アルツハイマー型認知症」の特徴として、「前頭葉」の機能が最初に衰えを開始し、進行させて行くのです。その理由は、前述の、分析、理解、判断、計画、洞察、推理、決断等の「前頭葉」の『個別認知機能』(総称して、「実行機能」と言います)の働き具合を支配し、下支えしているのが意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能(「前頭葉の三本柱の機能」)であるという、個別認知機能発揮に関わる二重構造の関係が存在しているのです。従って、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が衰えて行くこと、一つには「加齢」という要素が原因である老化による機能低下に起因して、更にもう一つ別の異なる要素としての、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続が原因である廃用性の機能低下に起因して、この二つの異なる要因が同時に存在している相乗効果により、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことになるのです【「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例に上る「アルツハイマー型認知症」発病者に対して行った、「かなひろいテスト」とMMSEの同時実施による集積データ】。

 事象事実としてのその「脳機能データ」の解析結果が示していることは、実行機能を下支えしている前頭葉の三本柱の機能の内でも、最初に衰えて行くのが、『注意の分配力』の機能なのです(「加齢」による機能低下の面でも、「廃用性」の加速度的で異常な機能低下の場合も、常に、確認される事実なのです)。アルツハイマー型認知症を発病させない為には、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルを保てるような「生活習慣」の維持継続が必要不可欠であると言いました。このことを言い換えると、『注意の分配力』の機能が正常な機能レベルを保てるような生活習慣、脳の使い方としての『生活習慣』の維持継続が必要不可欠であるということなのです。

 (3)  この場合に、注意の分配力』の機能とは、過去現在及び/又は未来直接及び間接的に関わる『テーマ』であり、異なる複数の錯綜する「テーマについて(浮かんでは消え、更には再復活して来ることもある種々で多岐に亘る)各々の「テーマ」を記銘度の差のままに保持しつつ(或いは、それまで単に保持していただけのテーマを喫緊の課題として意識に顕在化させて来ることもある同時並行して、且つ、重層的処理する(している)脳機能であり、その発揮には、意欲及び注意の集中力の機能が常に関わっている脳機能なのです。上述のように、様々な程度及び態様により形成され保持されている種々の各「テーマ」に対して、配分の度合いが異なる「注意を分配」し、更にその上で、それらの「テーマ」を統合し、統括し及び処理する(している)脳機能なのです。『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(「アルツハイマー型認知症」を発病する潜在的な可能性が有る唯一の対象群なのです)が、上述の特徴を有する『注意の分配力』の機能を発揮させる場を、いかにして、どのように確保するのかが、「アルツハイマー型認知症」を発病するか/しないかの分岐点となるのです。

 (4)  とは言え、『第二の人生』を送っているということは、言い換えると、『左脳』が主管する『仕事』とは無縁の人生を送っているということでもあるのです。「第一の人生」を生きていく上では、仕事という命題が日常的に存在し(「仕事人間」の場合は、常に、一日中、昼も夜もなく、心の全体を占めていて)、仕事が要求する目標やテーマに追われていて、時間が足りない毎日を送ることが出来ていたのです。『注意の分配力』の機能の出番は勿論のこと、意欲の機能や注意の集中力の機能の出番も多かったのです。ところが「第二の人生」が始まってみると、「仕事」とは無縁の生活が始まってみると、何処からも、誰からも、何の要求も指示も送られて来ないのです。結果として、『時間だけは有り余るほどあるのに、することが無い毎日』、『注意の分配力』の出番が少ない日々を送ることになるのです。

 (5)  自分なりのテーマや目標があって、『あーすればこうなる、こうすればあーなる』という風に、洞察し、推理し、シミュレーションし、状況を判断して、自分なりのやり方を決定する、それら自分なりの様々な場面が存在する「暮らし方」の中に、『注意の分配力』の出番が種々存在し得るということなのです。趣味でもいい、遊びでもいい、交遊でもいい、運動でもいい、環境の整備、或いは、催事の企画や計画、祭りの復活等、自分が居住する地域を活性化する為の「地域活動」への参加でもいいのです。ともすれば陥りがちとなる「家の中に籠り勝ち」の暮らし方を止めて、家の外に出て行き、他人と交わり、自分なりの「テーマ」を見つけることが不可欠なのです。そうしたテーマを実行し、継続する暮らし方により、自分なりの目標が持てて、喜びや生き甲斐を覚えることに繋がる日々の「暮らし方」、脳の使い方としての『生活習慣』の構築が、発病を予防する唯一絶対的な方法なのです。本態が、『廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」である「アルツハイマー型認知症」の発病を予防したり、症状の進行を抑制したり、症状を治す効能を有する薬が開発されることは、発病及び症状重症化の『メカニズム』に照らして言うと、未来永劫、有り得ないのです。このことを国民全体に周知徹底させ、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を全国展開すべきなのです。

 本著作物「Cー17」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する

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 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)         脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)


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