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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

「AD型認知症」の発病のトリガー(引き金)となる要因(F-01)

2025-05-15 | アルツハイマー型認知症に対する正しい知識

  

(プロローグ)

超高齢社会を代表する病気である『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』は、様々な種類の認知症がある中で、権威が見落としている本当の意味での早期の段階であり、私たち「二段階方式の区分で言う『小ボケと中ボケ』の段階の発病者を、権威が発病としている末期の段階である『大ボケ』の段階の発病者の数に加えると、様々な種類が数有る認知症の内の90%以上を占めるのです。

我が国日本は、高齢化率が世界でトップの地位にあるので、「厚労省の予測数値」なのですが、「AD型認知症」の発病者数も、2025年には700万人程になると予測されているのです(但し、前述したように、早期の段階である「小ボケ」と「中ボケ」が世界的に見落とされていて、末期の段階である「大ボケ」だけの数なので、実際には、もっと多い数になるのです)。

その「AD型認知症」については、世界中の専門家とされる機関や人達でさえ、殆どが推測や憶測の類の知識しか有していないのです(憶測がベースでの「仮説」しか提示できていない)。

『前頭葉機能』の機能レベルを精緻に判定出来る手技を持たない為に、「物忘れ」などの症状を外観的に観測しただけの評価をするだけなので、本当の意味での早期の段階、脳のリハビリの実施により治すこと及び/又は、症状の進行を抑制することが可能である「軽度認知症(小ボケ」及び「中等度認知症(中ボケ」の段階のお年寄り達が見落とされているのです。早期の段階に対する何等の対策が実行されないままで放置されていて、末期の段階の症状が発現して来ているお年寄り、「重度認知症(大ボケ」の段階の症状が確認され「介護」が不可欠となる「お年寄り」の数が増え続けていて、我が国で言うと、「介護の費用」に投入している血税の額だけでも、『単年度ベースで13兆円を超えてきている』のです。発病者数が年々増加して来ていて、その上、「小ボケは中ボケへ、中ボケは大ボケ」へと重症化が進行しているのです。

「AD型認知症」の発病の有無の判定及び症状の重症度の判定について、厚労省が市町村に出している通達の「認知症ケアパス作成の手引き」をみても、客観的で科学的な方法が示されていないのです。「物忘れの症状」についての「主観的な言葉」だけの表現、何段階にも区分された『言葉だけでの基準』が存在するだけで、「客観的な手技」が何等示されていないのです。

『介護の予防』と言う明確な「テーマ」が設定されていても、何の役にも立たないのです。私たち「二段階方式」は、「AD型認知症」発病患者の「脳機能データ」と452の市町村での「実践の成果」を基礎とした「客観的な基準」と事象事実としての「客観的なデータ」が特徴でもあるのです。恣意的となるので、言葉の表現だけでの「主観的な基準」は、排除しているのです。

 門外漢である私、Tadに分かっていることが、世界中の専門家達(学者、医師、製薬会社の研究者達)に、何故、分からないのか不思議に思うでしょう。私Tadは、私達人間だけに特有である『意識が覚醒した目的的な世界』との関わりに注目して研究してきたのに対して、世界中の専門家達はと言うと、「意識の構築、或いは覚醒」に不可欠の機能である「注意の分配力」の機能や、複合機能体である「前頭葉機能備わっていないマウス」(アミロイドβを注入しただけの「アルツハイマー・マウス」とて同じこと)を研究対象にしてきているからなのです。彼等はと言うと、未だに、その問題点に気づいてもいないのです。

認知機能の障害』を核心の問題としながら、肝心要の機能である/「前頭葉機能」の機能レベルを測ろうともしないで、脳の後半領域、左脳と右脳の機能レベルを『MMSEテスト』で判定するだけで終わりにして、推測や憶測ばかりしているのです。誤った内容の研究結果を何十年間も主張し続けていて、平気なのです。

後に提示するNewsweek誌のレポート記事によると、 米国でのアルツハイマー病患者(正しくは、「AD型認知症」の発病患者)は、2050年までに1400万人に達すると予測されていて、治療と介護のコストが、年間で2兆ドル(現在の為替相場で日本円に換算して、220兆円)を超えることになると予測されているとのことなのです。65歳以上の年齢の高齢者人口が3600万人超の人数の老人大国で、高齢化率が世界でトップの地位にある我が国日本の場合は、どのような規模の予測が為されているのでしょうか。『発病自体の予防及び早期診断による回復と言うテーマは、将来の研究課題である』(「政府大綱」の第一条の規定内容)として、棚上げにして、高みの見物を決め込んで居ても良いというのでしょうか。喜寿を迎えたこの私は、老婆心が騒いで仕方ないのです。

&1 Newsweek誌の記事が語る内容と問題点

(1) 今年2021年の1月19日号Newsweek誌の署名入り特集記事「アルツハイマーの真の原因を探せ」(P44~49)の概要を以下に示しておきます。

①この20年間に、世界中の製薬会社が「AD型認知症」(記事では、「アルツハイマー病」と表記されているが、正しくは、「AD型認知症」のこと。以下、同じ)の治療薬の開発に投じてきた金額は、総計6000億ドル(現在の為替相場で日本円に換算すると、66兆円)。その殆どは、「アミロイドβ仮説」の考え方を基礎にした開発投資であり、アミロイドβの蓄積を早期に発見して、蓄積を阻害又は除去する方法の発見に注がれたこと。

理由は、アミロイドβの蓄積が、脳細胞の大量死と思考力や記憶力の低下をもたらすとする「アミロイドβ仮説」が支配的(世界的に通説の地位)であった為。②ところが、開発投資の結果、意図した「治療薬」の開発が悉く失敗に終わっていて、未だに、有効な治療薬の開発が出来ていない状況に在ること(日本円に換算して、総額で66兆円もの開発資金を投じた、146種類を数える「AD型認知症の治療薬」の開発投資が全て失敗に終わったそうなのです)。

(2) 「アミロイドβ仮説」の最大の問題点は、アミロイドβの蓄積により生ずる「老人斑」が持つ毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死をもたらして、且つ、そのことにより『記憶障害』が引き起こされ/その範囲が拡大していくことが直接の原因で、「AD型認知症」を発病し/症状の重症化が進行していくことになる」との主張が、未だに仮説の儘であり、発病との間に存在するはずの因果関係の存在を実証出来ていないことにあるのです。

⇒私たち、二段階方式は、(アミロイドβの蓄積と発病との間に直接の因果関係は存在していなくて)、その意味で、アミロイドβ仮説の主張内容は誤りであるとして、前回のブログで示した(証拠である3種類の脳機能データ)を提示しているのです(「アミロイドβの蓄積AD型認知症の発病/症状の重症化の進行と言う/両者の間には、因果関係(原因と結果の関係)が存在していないので、アミロイドβの蓄積を阻害/排除したところで、症状の進行の抑制には繋がらないというのが論理的な帰結となる)。私たち二段階方式は、「前頭葉機能機能障害」、即ち、「第二の人生」を送る高齢者だけを対象として/起きて来る要因、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」という要因が、発病を惹き起こす/症状の重症化を進行させる(真の要因)であると主張しているのです。

(3) Newsweekの記事では、アルツハイマー病が遺伝子の異常が原因で発病することと併せて、「AD型認知症」についても発病を引き起こす遺伝子が存在するのではないかとの考え方が紹介されているのですが、何等の科学的で客観的な根拠も無い、夢想の類に過ぎないことを指摘しておきたいのです。このような天衣無縫な空想が出てくる度に、『AD型認知症の発病自体の予防及び早期診断による回復』の為の扉を開ける機会が遠のいていくことになるのです。少なくとも、『AD型認知症』については、『権威とされる人達の主張内容が、誤った内容』なのであり、世の中を惑わせ、害悪となっているのです。一部の権威者は、『アミロイドβ仮説』を信望していながら、『家の外に出て行き、他人と親しく交わる機会を多く持つこと、或いは、楽しく運動する機会を多く持つこと』が、『AD型認知症の症状の進行の抑制に効果が有る』と主張するのですが、その根拠が何なのか、聞いてみたいのです。それこそ、交遊や運動の機会を多く持つ生活習慣が、アミロイドβの蓄積を阻害し又は抑制する効果を持つとの主張について、両者間の『因果関係の存在』を実証出来ている科学的で客観的な手技を活用した客観的な(生きた人間の脳機能データ)を開示して頂きたいと望むのです。

&2 アルツハイマー病と『AD型認知症』の発病のメカの相違点

(1) 『アルツハイマー病』は、生まれつき特定の遺伝子(現在、4つの遺伝子が確認されている)に異常がある人だけが発病の対象となるものであり、①若年発症が特徴で、②急速に症状の重症化が進んで行き、③治すことも、症状の進行を抑制することも、発病自体を予防することも出来ないタイプの認知症なのです。「アルツハイマー」が認知症全体に占める割合は、僅か1%なのです。

(2) 『AD型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、①老年発症が特徴であり、『第二の人生』を送る上での「脳の使い方としての視点と意味で言う生活習慣」、即ち、自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものがない/単調な日々の脳の使い方ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因して発病するものであり、②何年もかけて/徐々に/段階的に/症状が進んで行くのが特徴であり、③早期診断と「脳のリハビリ=前頭葉が活性化する生活習慣」の継続的な実践により、治すこと及び/又は、症状の重症化の進行を遅らせることも可能であり、更には、『前頭葉機能が、活性化する生活習慣』の創意工夫とその継続的な実践の自助努力に因り、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症なのです。「AD型認知症」が認知症全体に占める割合は、90%以上を占めるのです(皆さんが、日頃耳にしたり、目にする認知症は、その大多数が、「AD型認知症」なのです)。認知症全体に占める割合が25%程度とされている「脳血管性認知症」の診断が杜撰であり、そのうちの20%相当分が、「AD型認知症」を誤診したものなのです。

(3) 若年性認知症(代表例が、アルツハイマー病)の内の過半数を占めるとされている「若年性アルツハイマー型認知症」は、実在して居ない架空のものであり、「側頭葉性健忘症」を誤診しているだけのものなのです。

※1意識的/目的的な世界における『脳全体の司令塔の役割』を担っている『前頭葉機能』から真っ先に/異常なレベルに衰えて行くのが特徴である『AD型認知症』の発病患者である場合は、且つ、権威とされる人達(医師を含む)が発病者であると診断するレベル(二段階方式の区分で言う、末期の段階の『大ボケ』の症状が確認されるレベル)の人達であれば、人前で、自分が置かれている日常生活上の困難な状況について、自分なりの言葉で整理して訴えることなど到底出来ないのです。権威とされる人達が、「AD型認知症」の発病とは考えてもいないレベル、もっと軽い段階である「中ボケ」のレベルでさえ出来ないのです。

※2『側頭葉性健忘病』の発病者であれば、「重度の記銘力障害と海馬の萎縮」が確認されるのが特徴である一方で、「前頭葉機能」が正常なレベルにあることが特徴なのです。『側頭葉性健忘症』の患者である場合には、人前で、自分が置かれている日常生活上の困難な状況について、自分なりの言葉で整理して訴えることが出来るのです。

⇒権威とされる人達(医師を含む)は、「前頭葉機能」の機能レベルを精緻に評価し、判定出来る手技を持たないので、両者の区分けが出来ないのです。

⇒私たち「二段階方式」が独自に開発した「改訂版かなひろいテスト」は、一見簡単に見えるのですが、やってみると、なかなか手ごわいものなのです。意欲、注意の集中力、就中、注意の分配力の機能の働き具合について、個々に評価できて、且つ総合的に評価できる極め付きの『優れモノ』なのです。

前頭葉の三本柱」の要の機能である『注意の分配力』の機能が、『評価の物差し=意識の首座=自我』及び『実行機能』の働きと働き具合(機能レベル)とを支配し、下支えしていること、二段階方式の言葉で言う「機能発揮上の二重構造の関係にある」ことに着眼して開発されたテストなのです。

改訂版かなひろいテスト』により、『前頭葉機能の機能レベル』について、精緻に評価し、判定することが高度なレベルで出来るのです。

&3  『AD型認知症』の発病のメカを解明する上での関門

(1) 「AD認知症」の発病のメカ及び症状が重症化するメカと機序を解明するには、『意識的/目的的な世界』と『意識の機能構造』を理解することが不可欠となるのです。これまでに、意識の機能構造を解明した人が存在していない為もあって、『AD型認知症』と「意識的/目的的な世界」とを絡めて考える研究者がいないことが、問題なのです。この両者を、脳の機能面と言う視点から絡めて研究しない限り『「AD型認知症」の発病/症状の進行のメカの解明は、困難となるのです。

(2) 例えば、「夕食の食材」を買いに行くとしましょう。夕食にどんなものを、何人前作るのか。肉料理にするとして、どんな肉にするのか。すきやきにするなら、野菜は何と何が要るのか。しらたきのほかには、何が要るのか。砂糖はあるか。醤油は。二人で食べるなら、肉の量はどれくらい要るのか。こうしたシミュレーションが事前に行われて、最終的な内容を決定して、関係するお店に買い物に行くことになる訳です。都会なら、スーパーへ行くことに。実は、この程度のことであっても、「注意の分配力」の機能が正常なレベルで機能していない限り困難なことになってしまうのです。末期の段階である「大ボケ」や、その前の段階である「中ボケ」の段階で出来なくなるだけでなくて、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階でも無理なのです。

こうした実態、認知症研究の専門家とされる人達が存在自体に気づいていない段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」と言う本当の意味での早期の段階であっても、この程度のことでさえ、きちんと処理できなくなる実態について、権威とされる人達(診断を業務とする医師達を含めて)が、無知なのです。その結果、彼らは、推測や憶測にばかり頼ることとなり、迷走しているのです。有るのは、権威と言う傘だけ。

(3) ①現在自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、②状況判断に沿った「テーマ」を検索し、発想し、抑制し、③テーマを実行する為の実行内容を企画し、計画して、④実行の仕方を創意工夫して、⑤実行の結果を洞察推理推論推察シケース・シミュレーションして、⑥シミュレーション結果に基づいて比較し、検討し、選択し、⑦実行の決断をして、⑧実行に移す。ここに、赤字で示した機能が、『評価の物差しの機能」と協働して機能を発揮している『実行機能』と呼ばれている個別認知機能群のことなのです。

DNAの98%が人間と同一と言われているチンパンジーにさえも備わっていない脳機能、評価の物差しの機能/実行機能、就中、核心の機能である『注意の分配力』の機能(異なる3つ以上の「テーマ」を同時に並行して処理する上で不可欠の機能であり、あの人は頭の回転が速いというときの機能の発揮の度合いと速さにも関わる機能)、更には、それら機能の複合機能体である『前頭葉機能』が関わるのが「意識的/目的的な世界」、意識的/目的的に何等かのテーマを発想し、実行に移す世界なのです。

意識』については、人類最大の難問として、未だに誰一人として解き明かせていないテーマなのですが、このTadは、『AD型認知症』の発病のメカニズムを研究してきた過程で、(発病者の「脳機能データの解析」と自身の脳を使った「思考実験」とにより)意識についても、或る程度理解が進んできていると自負してもいるのです(『ブログのG-02-その1』で、Tadが考える『意識の機能構造図』を公開中)。

(4) 実は、「意識が覚醒した/目的的な世界」に於いて、「評価の物差しの機能及び実行機能」が、協働して働く(機能を発揮する)度合いが、意欲注意の集中力、就中、注意の分配力の機能に支配され、下支えられている機能関係を、私たち「二段階方式」では、『評価の物差しの機能及び実行機能の機能発揮上の二重構造の関係』と名付けているのです。この「二重構造の関係」と後述する「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」という要因に気づかない限り、『AD型認知症』の発病のメカニズム及び症状が重症化して行くメカと機序を解明することは出来ないのです。絡めて研究してきたのは、世界中でただ一人、この私、Tadだけなのです。

私たち「二段階方式」は、生きた人間の「脳機能データ」と452の市町村での実践の成果を主張内容の基礎にしていて、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証して来ているのです。

ところが、「アミロイドβ仮説」の主張者や支持者達は、「注意の分配力」の機能も、「前頭葉機能」も備わっていない、ましてや『意識』の世界が存在していない、「マウス」を研究材料にしている為に、何時までも「仮説の儘」なのです。主張内容と発病との間の因果関係の存在を実証出来ない儘で居て、推測と憶測とが主張の根拠なのです。「無関係の場所」を、ただ深く掘り続けているだけであることに、未だに気づいてもいないのです。

(5) 「前頭葉」とは、前頭前野の穹窿部に局在する「①評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」の機能、「②前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称)」の機能及び「③実行機能(Executive Function)」の三者により構成されている(複合機能体)なのです。『実行機能』は、&3(3)で赤字表記した個別認知機能の総称なのです。この機能構造の理解と知見及び「評価の物差しの機能及び実行機能の機能発揮上の二重構造」の理解と知見が「基礎」に在って、「前頭葉の三本柱」の機能の個々の機能レベル及び総体としての機能レベルを評価し、判定出来る方法を開発したことに因り、複合機能体である「前頭葉機能」の機能レベルの判定が可能となり、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルについての客観的で、精緻な判定が可能となり、「脳が活性化する生活習慣」と言う視点での評価と指導が出来る「脳のリハビリ」という方法の開発へと繋がったのです。このことは、極めて重要な知見、ノウハウでもあるのです。世の中の脳科学者達は、こうした理解と知見を持たない為、実行機能の働き具合や前頭葉の働き具合を直接評価し、判定することしか頭に無くて、結果として、有効な手技の開発が出来ない儘なのです。

 

&4 「AD型認知症」の発病のメカニズム

(1) 米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定の第一要件の内容並びにアミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説が憶測により想定している前提条件の『AD型認知症は、記憶の障害に起因して発病する』という考え方自体が、重大な誤りなのです。

①『記憶障害に起因して発病する』との誤った考えに立脚し、②アミロイドβの蓄積により生ずる「老人斑」が持つ毒性が情報を連絡する役割を担っている「神経細胞の大量死」を惹き起こすことが原因で、記憶障害が起きてくる結果、「AD型認知症」を発病するという主張、(二重の誤りを)重ねた想定自体が、何時まで経っても発病との間の因果関係の存在を実証することが出来ない仮説に甘んじさせているのです。実は、『両者間には、因果関係が存在していない』ことについて、私たち二段階方式は、「3種類の、精緻で極めて多数の、生きた人間で、「AD型認知症」を発病した高齢者達の脳機能データ」を、提示出来るのです。

『AD型認知症』は、『前頭葉の三本柱の機能』の機能障害に端をはして、⇒『評価の物差しの機能及び実行機能』の機能障害、⇒それら三者の複合機能体としての『前頭葉機能』の機能障害に起因して発病するというのが、私たち「二段階方式」独自の考え方なのです。

ちなみに、「記憶の障害」自体も、更には、物忘れの症状を含むその結果としての「記憶の障害に起因した症状」も、「前頭葉の三本柱の機能」の機能障害(⇒評価の物差しの機能及び実行機能の機能障害、ひいては、前頭葉機能の機能障害)に起因して、発現して来るものなのです。このことの理解が、『AD型認知症』の発病のメカ(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が核心的な要因)を解明する上で不可欠の条件となることを、世界中の研究者達に問題提起しておきたいのです。

更に問題提起しておくと、「前頭葉の三本柱の機能」の機能障害自体は、60歳を超えた年齢の「高齢者」が、「第二の人生」を送る上での「脳の使い方」としての生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続と言う要因が、核心となる原因要因なのです

(2) 「評価の物差しの機能及び実行機能」の機能の発揮度を支配し、下支えている機能である/『前頭葉の三本柱』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り/異常なレベルに機能が衰えて来ることに因って、『評価の物差しの機能及び実行機能』の発揮度自体が異常なレベルのものとなり(二重構造の関係)、それら三者の複合機能体としての『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能の/機能レベルのアウトプットそれ自体が異常な症状として発現して来る(=AD型認知症の症状)というのが、「二段階方式」の考え方なのです(世界で初で、且つ、唯一の考え方でもある)。

(3) この場合、意欲及び注意の集中力の機能に下支えられていて、『前頭葉の三本柱』の機能の内で最も高度で核心の機能である『注意の分配力』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行する場合には、最初に衰えて行くことが極めて重要なのです。

このことは、私たち二段階方式独自のデータ(世界で初めて解析し、発見したもの)である『MMSE下位項目の項目困難度』という事象事実を基礎とした「脳機能データ」が示しているのです。

注意の分配力の機能が正常に働かないと、二重構造の関係から、『評価の物差しの機能及び実行機能』の機能の発揮及び発揮度自体が、正常なものではなくなってしまう為に、意識的/目的的に何等かのテーマを発想し、実行に移す世界、意識的(目的的)な世界で、様々な程度態様に因る「AD型認知症」の発病としての症状が発現して来ることになるのです。例えば、「DSM-Ⅳ」の第二要件が規定している失語や失認や失行(実は、紛い)の症状も、このメカの下で発現して来ているだけのものなのです。そこには、「器質的な原因病変」は存在していなくて、アミロイドβやタウタンパクの蓄積も無関係の世界なのです。

※1下記の①の図は、「加齢の進行と言う要因」(発病の基盤の要因)だけにより「前頭葉機能」の機能レベルが低下して行く曲線を示しています(=徐々に、緩やかにしか機能低下が進行していかないのが特徴)。それに対し、下記②の図は、「AD型認知症の発病者」の「前頭葉機能」の機能低下が進行して行く曲線(=発病の加重要因である廃用性の異常な機能低下が、加重された結果としての曲線加速度的/異常な機能低下が進行して行くのが特徴)を示しています。

下記の③の図は、「AD型認知症」発病患者14689人に対し実施した「二段階方式」のテスト結果(横軸前頭葉の機能レベルを判定する「改訂版かなひろいテスト」の結果であり、縦軸左脳と右脳の機能レベルを判定する「MMSEテスト」の結果を示しています。

 ①加齢に起因した機能低下のカーブ(前頭葉の「正常老化の曲線」)

 ②廃用性の機能低下と言う要因が/加重された機能低下のカーブ

 ③ 「二段階方式」の手技を活用して集積した「脳機能データ」が根拠

※2 両者を区分けている要因は、『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』と言う要因、「第二の人生」を送る上で、日々展開され、継続されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という要因により惹き起こされるものなのです。発病との間の因果関係を未だに実証できない儘である推測や憶測の類に過ぎないアミロイドβの蓄積(アミロイドβ仮説)でもなければ、タウ蛋白の沈着(タウ蛋白仮説)でもなければ、アセチルコリンの不足(アセチルコリン仮説)でもないのです。

(4) 「AD型認知症」の発病の対象者が「老年発症」を特徴としていて、「仕事」とは無縁の日々となる「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」に限られているのは、一つには、「加齢」の進行に起因した機能低下の進行が「基盤の要因」であることが関わるからであり、二つには、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した/廃用性の異常な機能低下の進行が、「加重の要因」であるからなのです(猶、廃用性の機能低下を惹き起こす生活習慣の要因とは、「脳の使い方」としての『生活習慣』要因であって、食生活や学歴や糖尿病の発病等とは、無関係であることに留意)。

(5) 『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病である』というのが、私たち「二段階方式」の主張なのです(世界初で、唯一の主張内容)。猶、ここに言う『生活習慣』とは、第二の人生を送る上での、脳の使い方としての「生活習慣」であり、自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い/『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』を言います(私たち「二段階方式」独自の造語)。

『①加齢』の進行に起因した「正常な機能低下の進行」という「基盤の要因」と/『②ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続』に起因した「廃用性の異常な機能低下の進行」という「加重要因」の同時併存、即ち、異なる/①と②の「二つの要因」が、同時に並行して存在し、重なり合うことに因る『相剰効果』に因り、廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下が進行して行くその先に、『AD型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです(私たち「二段階方式」独自の主張であり、世界で初)。

&5 治療、重症化の抑制及び介護の予防並びに発病自体の予防

(1) 廃用症候群に属する/老化・廃用型の/生活習慣病]が本態である「AD型認知症」は、早期発見と早期治療により①治す/症状の進行を抑制することが出来るし(小ボケの段階)、②症状の進行を抑制することが未だ可能なのです(中ボケの段階)。一旦発病すると、治すことが出来ないとされているのは、医師たちが/発病を見つけている段階が遅すぎる末期の段階であり、為す術が何も残されていなくて、介護するだけの「大ボケ」の段階で/発病を見つけていて(発病のレッテル貼りだけの診断)、本当の意味での早期の段階である、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のことを知らないし、見つける為に不可欠となる『前頭葉機能の機能レベル』を精緻に評価し、判定することが出来る手技を持っていない為に、治せないだけなのです。

(2) 治す為には、「早期診断」と「早期治療」が不可欠:

   小ボケ 治すこと及び症状の進行の抑制が/可能

   中ボケ   症状の進行の抑制が]未だ可能もはや

   大ボケ   症状の進行の抑制さえも/もはや困難( 為す術が何も残されていない!)

➡ 世界中の権威達から、「原因不明で治せない」とされている『AD型認知症』は、性質それ自体として治せないものではない、医師達が発病を見つけて居る段階が遅すぎるせいで、治せないだけのことなのです。

猶、症状を治したり、症状の進行を抑制する方法とは、「脳のリハビリ」(『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに見合った内容での「脳のリハビリの継続的な実践」、即ち、「注意の分配力」の機能の出番が多くて、『前頭葉機能』が活性化する「生活習慣」の工夫と継続的な実践の自助努力)を言います。

猶、厚労省の指導により、市町村が実践している『介護の予防』においては、対象者が『AD型認知症を発病しているのか否か、発病している場合は、症状がどの段階に在るのか』の判定に際して、「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定が為されていなくて、介護の予防措置の対象の選別基準が「MCIの基準」とされていて、「物忘れの症状」の外観的な判定と脳の後半領域である左脳と右脳の機能レベル判定の手技であるMMSEの実施のみという手法では、恣意的な判定とおざなりの対応しかできないことを注意喚起しておきたいのです。

言葉で何段階にも区分はしていても、客観的に判定出来る手技が無いのでは、適切なタイミングと内容とによる「介護の予防」の実践が、お題目に終わるしかないのです。

(3) 先に述べた、脳の機能面から説明しておきます。意識的/目的的に、何等かの「テーマ」を発想し、実行するには、様々な場面で、個別の『実行機能』(Ex.分析、解析、理解、判定、判断、発想、想像、創造、妄想、空想、企画、計画、予測、推測、洞察、推理、シミュレーション、比較、検討、検索、選択、詮索、決心、決断、抑制、興味、関心、感心、感動etc.)が働くには、『注意の分配力』の機能が関わることが必要不可欠となるのです。『注意の分配力』の機能の関わりなしには、「意識的/目的的な世界」は存在し得ない(構築されない)のです。

その「注意の分配力」の機能の出番が多くて、継続されるような「テーマ」を実行することが、生活習慣化される(反復継続して実践されるという意味)ことに因り、「前頭葉機能が活性化する」(巷の表現を借りれば、脳全体が活性化する)ことになるのです。

(4) 左脳の出番が多い「仕事」とは無縁の日々となる『第二の人生』を送る上で、「自分なりの特定のテーマの追求」の下での「前頭葉機能」が活性化する自分なりの『生活習慣』を構築して、継続して実践することに因り、「AD型認知症」の発病を予防することが出来ることになるのです。何故なら、「AD型認知症」の発病の場合は、前頭葉機能から真っ先に、異常なレベルに衰えて行くものだからなのです。

言い換えると、『前頭葉機能が正常な機能レベルに保たれている限り、「AD型認知症」を発病することは、絶対に起きてはこない』のです!!!

(5)「小ボケ」の段階に特有で類型的な症状は、次の通り

□ ぼんやりしていることが多くて、何もしないが、指示されるとできる

□ 自分に自信がなくて、何かにつけて他の人に頼ろうとする

□  同じ食材を買ってくることが多くなり、献立の単調さが目立つようになる

□ 根気が続かなくて、中途半端な繰り返しや、やりかけの家事が目立つ

□ 一日や一週間の計画が立てられず、テーマを自分で思いつかない

□ 何事をするにも億劫で、何かをやろうとする意欲が感じられなくなる

□ これまでなら感動していたことにも、それほど感動しなくなる
□ 問いかけに対する反応が遅くなり、生き生きした笑顔が見られない

□ 発想が乏しくなり、画一的な行動が目立つようになってくる
□ お化粧や髪の手入れや服装など、おしゃれに無関心になる

□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと昼間でも居眠りしている
□ 思い込みや思い違いが多く、指摘しても訂正や変更が効かない
□ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかないでいる

□ 目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情になる
□ 歩くとき前屈みの姿勢になり、小股でトボトボと歩く
※1「二段階方式」による判定では、「AD型認知症」の発病の有無及び症状の段階区分の判定に際して、『前頭葉機能』を含む/「脳全体の機能レベル」がどの程度であるかを重視しています。

「AD型認知症」というタイプの認知症は、私たち人間だけに特有な世界である『意識的/目的的な世界』、意識的/目的的に何等かの実行「テーマ」を発想し、実行に移すに際して、『前頭葉機能』が働く様々な場面での認知症としての症状が発現して来るのが特徴だからなのです。だけ

※2「小ボケ」の段階を脳の機能レベルから定義すると、左脳、右脳及び運動の脳は正常な機能レベルに在るものの、「前頭葉機能」の機能レベルだけが既に異常なレベルに衰えて来ているのです。

左脳、右脳及び運動の脳という『3頭の馬が牽引する3頭立ての馬車』の御者の役割、即ち、意識的/目的的な世界における「脳全体の司令塔の役割り」を担っている『前頭葉機能』だけが異常なレベルに在る『小ボケの段階で、意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行する際に起きて来る/様々な支障が認知症としての症状、『AD型認知症』の症状と考えるべきものなのです。

馬車を牽引する馬がどれほど元気でいようと、肝心の御者が居眠りしている状態下では、その御者は、馬車を適切な道を通って、的確に運行することは出来ないのです。『小ボケ』の段階の症状こそが、本当の意味での発病の初期症状なのです。

※3上記に列記し、例示した項目、「小ボケ」に特有で、類型的な症状は、全て、「記憶障害」に起因した症状ではなくて、「前頭葉の三本柱」の機能障害に起因したもの、すなわち、『前頭葉機能』の機能障害に起因したものばかりなのです。

※4「AD型認知症」の『発病の最初の段階』である「小ボケ」の段階では、「家の外に出て行き、他人と交わり、何らかの共通のテーマを適切に実行し、的確に処理すべきことが要求される『社会生活面』だけ/での様々な支障(認知症の症状の反映)が出て来ることになるのです。「脳の機能レベル」及び「前頭葉機能機能障害」という/極めて重要な視点を持たない(肝心の前頭葉機能の機能レベルを精緻に判定出来る手技さえも持たない)権威達は、未だに、末期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の段階)にしか注目していなくて(出来ていなくて)、(権威と言う傘を着た)誤った情報を流し続けて来ているのです。

   

&6  究極の「介護の予防」の事業効果をもたらすもの、それは、『発病自体の予防』

(1) 「AD型認知症」を発病して、末期の段階にまで症状の重症化が進行して行き、更に何年間もの間生きた(廃用性症候群であるにすぎない「AD型認知症」の発病患者であれば、「AD型認知症」の発病そのものが原因で死亡することは無いのです。真の死因は、他に有るのを誤診しているだけなのです。身体が持つ限り、症状は更に重いものになって行き、最後は植物人間状態にまで進行していくものなのです)「お年寄り達」の死後の『脳の解剖所見』に共通に確認されるのが、①アミロイドβの沈着(老人斑)であり、②タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)であり、③脳の顕著な萎縮と言うことなのです。

そうした数多くの解剖所見に接した専門家とされる人達は、「器質的な原因病変」が存在しているはずだと思い込んでしまうのです。その結果、「アミロイドβの蓄積」が発病の原因に違いないと思い込んだ人達が主張(支持)しているのが「アミロイドβ仮説」なのであり、「タウ蛋白の沈着」が発病の原因に違いないと思い込んだ人達が主張(支持)しているのが「タウ蛋白仮説」なのであり、「アセチルコリンの不足」が発病の原因に違いないと思い込んだ人達が主張(支持)しているのが「アセチルコリン仮説」なのです。

そもそもこれらの要因は、『発病の結果としての産物』に過ぎないのであり、発病の原因ではないので、それらの仮説は、何時まで経っても、発病との間の因果関係の存在を実証出来ない儘で居て、20年近くも「仮説の地位」に留まった儘で居ると言う訳なのです。

(2) 私たち「二段階方式」は、『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないものであり、①早期発見【小ボケ及び中ボケの段階で、発病を見つける】と②早期治療【脳のリハビリの実施】の実施により③治せるし、④介護の予防【介護が不可欠となる末期の段階、大ボケになる時期を遅らせる】が可能であるし、更には、⑤発病自体の予防【注意の分配力の機能の出番が多くて、前頭葉機能が活性化する『生活習慣』の構築と実践の継続の自助努力により】が可能であると主張しているのです。

私たち二段階方式の主張内容が正しいことは、北海道から九州に跨る452の市町村との「二段階方式」の使用許諾契約の締結(10年間のみ有償で、その後は無償とした契約)による先駆的な活動の結果(顕著な成果)として、疫学的に実証済みなのです。

私たち「二段階方式」の特徴は、「意識的な世界」との関わりとその具合とに注目して、発病の有無及び症状の重症度を脳の機能レベルと言う視点から捉えて、定義していることなのです。その核となる要素が、「前頭葉機能の/機能レベル」なのです。

私たち人間だけに特有な世界である「意識的/目的的な世界」の要の機能が、『前頭葉機能』なのです。分かり易く表現すれば、意識的/目的的な世界は、左脳、右脳、運動の脳が牽引する三頭立ての馬車を運行する世界であり、馬車の運行を支配し、管理する御者の役割を担っているのが、「前頭葉機能」なのです。

左脳(デジタルな情報の処理に特化した機能であり、言葉や計算や論理や場合分けを取り扱う機能=仕事や勉強に不可欠)、右脳(アナログな情報の処理に特化した機能であり、形や色や空間や時間の経過を取り扱う機能=趣味や遊びや人づき合いに不可欠)、運動の脳(アナログな情報の処理に特化した機能であり、身体を動かすこと及び形あるものの動きの認知に不可欠)を操る機能であり、『脳全体の司令塔の役割』を担っているのが、『前頭葉機能』と言う/複合機能体なのです。

(3) 「意識的/目的的な世界」との関わり方に注目していて、「前頭葉機能」の機能レベルを中核として、左脳と右脳の機能レベルとの関係を評価して、全体を総合的に判定する「二段階方式」では、発病の最初の段階(小ボケ=社会生活面だけに、重大な支障)、途中の段階(中ボケ=家庭生活面でも、重大な支障)及び末期の段階(大ボケ=セルフケアにも、重大な支障が出てきて、介護が不可欠)の三段階に区分して判定するのです。このことに加えて、各段階に特有で類型的な症状を10項目ずつ整理して、指標化したものが、「改訂版30項目問診票=各段階の症状について、その段階で発現してくる順番に、累計的症状を並べた画期的なもの」なのです。

注意すべきは、「小ボケ」の段階としての「脳の機能レベル」なのです。

二段階方式では、「小ボケ」は、「左脳も右脳も正常な機能レベル」に在って、「前頭葉機能の機能レベルだけが異常なレベル」に在ると定義されているのです(それぞれに正常と異常とを区分ける客観的な指標による「基準値」が設定されている)。言い換えると、『前頭葉機能が正常な機能レベルを維持している状態を保ち続けることが、発病の予防となる=発病時期の先送り』と言うことなのです。その根拠が、上記&4(3)の※1の③の「脳機能データ」なのです。

世界中のどの権威ある機関と言えども、「AD型認知症」の発病の有無の判定については、「認知機能の障害」と言う要件が最も重要としつつも、脳の後半領域である左脳と右脳の機能レベルを判定する為の「MMSEテスト」のデータしか提示できていないのです。最も肝心で要となるデータ、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」の/精緻な機能データを提示出来るのは、私たち「二段階方式」だけなのです。

NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる』で引用された脳機能データは、左脳と右脳の機能データがハーバード大学が提供したものであり、前頭葉機能の機能データが私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)が提供したものなのです。

※「前頭葉機能が正常な機能レベル」を/何年間もの間維持させることが出来る(発病自体を予防することが出来る=究極の「介護の予防効果」の成果の獲得)生活習慣体験の場が、住民参加型の地域「脳イキイキ教室」の運営なのであり(単に「歌って、踊るだけ」の教室では、効果が少なくなるのです=二段階方式の手技の活用により、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルを定期的に判定して、低下したお年寄りに対しては、脳の使い方としての「生活習慣」の改善を具体的に提起することが必要不可欠となるのです)、その成果グラフを以下に示しておきます。

 

    本著作物「Fー01」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所帰属しています。 

 

 

   

  

 

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「AD型認知症」と権威の仮説及び二段階方式の主張の概要 ( D-01)

2019-04-01 | アルツハイマー型認知症に対する正しい知識

&1「仮説」が幅を利かせていて、誤診が横行する医療現場

今日は、新元号発表の日。東日本大震災の発生から、8年の歳月が過ぎて、道路や箱モノの復興が華々しく取り上げられる中で、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する』の発病及び症状の重症化の進行というテーマは、どのマスコミのテーマにもならなかったのです。重大なテーマではないからという訳ではなくて、問題の存在についての認識が欠如しているせいなのです。世界中の認知症研究の権威ある専門機関(専門家)の無知による誤解が世の中を誤らせ、深く静かに潜行する形で、今もなお日毎に取り返しのつかない方向に向かって進んで行っているのです。

『AD型認知症』が記憶障害に起因して発病すると誤解した儘、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」、自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行真犯人であることも知らないで、権威だけで生きている誰かの話を鵜呑みにして、実際にはこの世に実在していない架空の病気である『若年性アルツハイマー型認知症』とか言う造語まで作り出されているのです。正しくは、側頭葉性健忘症脳の変性が原因で起きるものであり、新しい記憶が入って行かないという極めて重度の記銘力障害に因る極めて重度の物忘れの症状を特徴とするものの、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が正常な機能レベルに在るのが特徴なのです)であることも知らないで、視聴率が高いせいなのか、何度も繰り返してテレビ放映されていたりするのです。『働き盛りの若い年齢で、AD型認知症を発病する人たちが増えてきている』等の見出しが躍っていたりするのです。

後述する発病のメカニズムから言うと、「AD型認知症」は、社会問題になる程の規模での発病という事態は、高齢化率低い国では起きてこないのです。『超高齢(化)社会』を達成した社会(国)でしか発現することが無い認知症であり、現職で(肩書だけの場合を除く)仕事を続けているお年寄りは発病の対象とはならないで、第二の人生を送っている60歳を超える年齢のお年寄りだけが発病の対象となるという特徴を有するのです。そうした基本的なことも知らないで(気づかないで)、更に言うと、『前頭葉』機能という脳機能自体が備わっていなくて、異なった複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能である『注意の分配』の機能が備わっていない『マウス』(アルツハイマー・マウスとて同じこと)のお尻を追い掛け回している程度の研究内容を基礎としてい乍ら、『アミロイドβが蓄積して生成される老人斑の持つ毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことが原因で、「記憶障害」が惹き起こされ、そのことが原因で、『AD型認知症発病することになる』等という奇妙な学説(アミロイドβ仮説と呼ばれる)を著書で取り上げたり、テレビに出てきて物知り顔に語る人達が多いのに驚かされるのです。『因果関係の存在の有無』に無関心で、支離滅裂な主張が幅を利かせている不可思議な状況に在るのです。『AD型認知症』について言うと、権威が有る人達や機関が言っていることこそが、誤っているのです。

2DSM-Ⅳ」の規定内容の重大な誤り及び「3つの仮説」の問題点

『AD型認知症』発病のメカ、早期発見と早期治療による「AD型認知症」の症状の回復、症状の進行の抑制及び介護の予防と適切な介護の在りかた、そして個人及び地域単位での『AD型認知症の発病の予防』の方法について、正しい情報を発信することが、私たち「二段階方式」の役割りなのです。システム化され、実務化され、マニュアル化された「二段階方式」と呼ばれる私たちのシステムの使用は、有償で/有期なのですが、(使用許諾契約の対象は、市町村の健康・保健・福祉課など、在宅介護支援センター、地域包括支援センターに限定されています)、このブログの中でも、その概要を逐次みなさんに公開していく予定なのです。勿論、関連する「脳機能データ」も逐次公開していく予定。

『AD型認知症は、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ない』タイプの認知症であるとする世界中の認知症研究の専門家達の主張の内容が根本的に誤りであり、『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎず、早期診断と早期治療により治せるし、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症である』ことを、世の中に広く浸透させて行きたいと考えるのです。

AD型認知症』の発病原因については、米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-Ⅳ』並びに世界的に「通説」の地位にあるアミロイドβ仮説を筆頭に、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説という『3つの仮説』が提示されています。ところが、「DSM-Ⅳ」の規定内容は、「AD型認知症」の発病と診断する上で不可欠の条件として、第一要件では、『記憶障害』の確認を要求していて、第二要件では、失語、又は失認、若しくは失行(紛い)の症状の確認を要求しているのです。その結果、11の項目からなっていて、30点が満点である MMSEの得点が一桁になるまでに「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて来た発病患者だけにしか確認されることが無い極めて重度の症状』の発現の確認を要求する結果となっているのです。

「DSM-Ⅳ」の規定はというと、その「第二要件」が「AD型認知症」発病の初期症状として挙げ、確認を要求しているのが「失語紛い」(器質的な原因病変は存在していないが、発病により日常の簡単な言葉のやり取りさえも困難なレベル)、「失認紛い」(器質的な原因病変は存在していないが、発病により歯ブラシ程度のものの認知さえも困難なレベル)、又は、「失行紛い」(器質的な原因病変は存在していないが、ズボンをはく程度のことさえも困難なレベル)という症状なのです。『第二の要件』の重大な誤り(問題点)は、私たち「二段階方式」の区分で言う末期の段階である『重度認知症(大ボケ)』の段階の更に後期になって初めて発現が確認される極めて重度の症状を発病の初期症状であると誤解していて、それらの症状の発現が確認されないと、「AD型認知症」の発病と診断してはならないと規定していること。脳の後半領域の機能である左脳及び右脳の機能レベルを判定することが出来る神経心理機能テストであるMMSEを基準に問題点を指摘すると、30点が満点であるMMSEの得点が一桁になって初めて発現してくる『極めて重度の症状』である失語や失認や失行(紛い)の症状の確認が発病と診断する為の不可欠の条件と規定していること。

私たち「二段階方式」が、本当の意味での早期の段階の症状であるとして提起している段階、「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ)」の段階の存在に気が付かないで(見落としていて)、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の更に後期になってからでないと発現が確認できない「極めて重度の症状」を発病の初期症状だと規定しているのです。その結果、『出来るだけ早期の段階で見つけて、治せる病気であれば治して見せる事が医師本来の役目、医療機関の社会的責任である筈』なのに、失語や失認や失行(紛い)と言う、極めて重度の症状の確認を基礎として発病とする診断が、まかり通ることになってしまった結果、発病のレッテルを貼るだけの役割に満足して、日常生活に介助や介護が不可欠となる末期の段階(「大ボケ」)のお年寄りを、徒に増産し続けているのが現状なのです。

『内容自体が重大な誤りである』この規定が、世界中の認知症研究の専門家達を迷路に迷い込ませ、早期診断による回復及び発病自体の予防という最も重要な「テーマ」を闇の中へと葬り去ってしまったのです。『3つの仮説』の全てが、「DSM-Ⅳ」が「第一要件」で確認を要求しているもの、『記憶の障害』に起因して『AD型認知症』の症状が発現してくるものと誤解し、『記憶の障害』を惹起する原因として、アミロイドβの蓄積という条件を想定したのがアミロイドβ仮説であり、タウ蛋白質の沈着という条件を想定したのがタウタンパク仮説であり、アセチルコリンの不足という条件を想定したのがアセチルコリン仮説なのです。それらのいずれもが、科学的な根拠をもっていない、単なる「憶測の類」に過ぎないのです。

『アミロイドβ仮説』という仮説を先頭に立って牽引して来た米国のハーバード大学及びMITが世界的に大きな影響力を持っていて、我が国では/東大/京大/理研(MIT研=利根川進)が追随し、我が国での牙城を形成し、国内に多大の『悪影響を及ぼしている』状況に在るのです(我が国では、猫も杓子も「アミロイドβ仮説」なのです)。その一方では、アミロイドβ仮説の考えに基づいて、我が国だけでなくて、世界中の巨大な規模の製薬会社が挑戦した「AD型認知症」の治療薬の開発が、悉く失敗に終わった状況に在るのです。そのため、発病してからでは、薬が効かないので(治療の効能を有する薬の開発がことごとく失敗に終わった、即ち、一旦発病してしまってからでは、治療することが極めて困難な事という認識に到達した)、『アミロイドβ仮説が正しいものとする大前提は変更せずに、維持した』儘で、『発病を予防するというテーマを今後は追及して行く(方法論としては、「アミロイドβ」が僅かでも脳内に蓄積が検出される出来るだけ早期に、アミロイドβを脳内から除去する方法を開発していく)』という考え、治療の方法を追求することを断念して、発病の予防へと方針を大転換いていて来ているのです。治療から予防へ。『聞こえだけは良いのですが、中身が全くのこと無い』のです。昨年の後半になって始まり、3年間を目途に実行していくテーマだというのですが、『3年先になって得られる結論』を私たちが今日、明確に指摘しておきたいと、老婆心ながら思うのです。そんなところを掘っても、何も出て来はしないのです。その理由はというと、『そもそも、アミロイドβの蓄積と「AD型認知症」の発病との間には、因果関係自体が存在していないからなのです。

 此処で核心的な問題点を指摘しておくと、『そもそも、「記憶障害」自体が、「前頭葉」機能の機能障害に起因して惹起されて来るもの』なのです。

「AD型認知症」は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因して『前頭葉』機能の/廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下が進行して行き、『前頭葉機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映』としての症状(私たち「二段階方式」の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階の症状であり、前頭葉機能」の機能障害に起因した症状だけが、発現して来る段階なのです(「AD型認知症」の発病としての初期段階の症状という訳なのです)。『脳の働きと言う物差しを当ててみる』と、「AD型認知症」の発病の最初の段階である『軽度認知症(小ボケ』の段階では、左脳右脳運動の脳も全てが未だ正常な機能レベルを維持している中で、「意識」が覚醒した/目的的な世界における/脳全体の司令塔の役割りを担っている前頭葉」の機能だけが既に異常な機能レベルに衰えて来ているのです⦅14689例もの「脳機能データ」が根拠)。「AD型認知症」の発病の直接の原因は(症状が発現してくる直接の大本は)、「記憶障害」にあるのではなくて(『記憶障害に起因して』ではなくて)、『「前頭葉」の機能障害』にある(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因した前頭葉機能の機能障害が直接の原因)ことに専門家とされる人達が気付いていないだけなのです。

&3 「二段階方式」(エイジングライフ研究所)の考え方の独自性

私たちが1995年の活動開始以来一貫して主張してきているように、『様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を占めている「AD型認知症」というタイプの認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病に過ぎないのです。「AD型認知症」の発病を規定する条件は、一つには、①『「加齢」に起因した脳機能の老化の進行(=正常老化の進行)という要因』即ち、(第二の人生を生きている60歳を超える年齢の高齢者であること)であり、もう一つ別の要因が、これに加重される条件としての、「脳の使い方」としての『生活習慣』という要因、②『第二の人生』を送る生活状況下でのナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という要因の存在が、Key条件なのです!!③『「前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について惹起されてくる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因が、発病を惹き起こす直接の原因』なのです。第一の要因/基盤の要因(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること)に加えて、第二の要因/加重要因(仕事というテーマとは無縁の日々を送ることとなる「第二の人生」を送る上でのナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続)と言う要因の同時/存在、即ち、((①と②と言う)『異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うこと』に因る、『相剰効果』によって、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこととなり、そのことが唯一で直接の原因となって、『AD型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行して行くことになるのです。

廃用症候群に属する、老化・廃用型の「生活習慣病」であるに過ぎない「AD型認知症」は、性質それ自体として治せないものではなく、「早期診断」と「早期治療」により治せるし、発病自体を予防することが出来る認知症』なのです。『精神科医達が見つけて居る段階が遅すぎる為に、治すことが出来なくなってしまっている』ということなのです!!!

注1)1995年の活動開始以来、私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る全国的規模、452もの市町村で実践を指導して来た先駆的な活動である『AD型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の顕著な成果によって、『疫学的方法』により、主張内容が正しいことを実証済み』なのであり、『AD型認知症は、性質それ自体として治らないタイプの認知症ではないのです。医師達が見つけている段階が遅すぎるが故に、治すことが出来ないだけ』なのです(見つけるのが遅すぎる、言い換えると、(「DSM-Ⅳ」の規定の誤りに気が付かないで、むしろその権威を過度に信頼し盲従していて、失語、失認、又は、失行(紛い)の極めて重度の症状が初期症状であると誤解したままで居て/末期の段階で発病を見つけているから、治せないだけなのです。

注2)厚生省の時代には、当時の尾嵜課長から全国展開を強く要請された/「二段階方式」の考え方に基づき、「二段階方式」の手技を活用した/『AD型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を目的とした住民参加型の地域予防活動』は、何処へ行ってしまったのか。一つには、平成の大合併で消滅したのです。『地域予防活動』を展開していた高齢化率が高い小さな町や村が、高齢化率が低くて関心が無かった大きな市に吸収されることで業務の見直しの名目により消滅させられてしまったのです。もう一つは、二段階方式の使用について、10年間だけ有償としたために、以降は無償となることにより予算化が不要となることに因り、保健師さんの配置がなくなり消滅していったのです。不条理と言うしかないのですが。そのことに加えて、2010年にアミロイドβ仮説が登場して来て、世界的に通説となり、わが国でも、東大、京大、理化学研究所がアミリドベータ仮説の牙城となったことが大きい(公明党の要求もあり、厚労省までもが、アミロイドβ仮説に追随した)。

私たち「二段階方式」には、「DSM-Ⅳ」の規定内容も、「3つの仮説」の内容も、両者共に誤りであることを実証している『客観的な証拠がある』のです。私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積してきた14689例にも上る極めて多数の症例、「AD型認知症」を発病している患者【小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階の症例を含むもの】の脳機能データが示す客観的な証拠、事象の事実としての「脳機能データ」が存在しているのです。その中でも、極め付きの「2つの証拠」を示しておくことにしましょう。

1つは、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が核心的な要因で発病し、症状の重症化が進行するタイプの認知症、「AD型認知症」の発病患者である場合には、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の厳密な順番に機能が衰えて行くことが特徴であり;更なるダメ押しの証拠としての、2つ目はMMSEテストを実施した場合、「AD型認知症」の発病患者である場合には(且つ、その場合に限って)、出来なくなっていく厳密な順番が存在すること:すなわち、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番に出来なくなっていくのです。このことを説明すると、項目困難度が高い項目から順番に出来なくなって行くということなのです。この二つ目の特徴は極めて重要であり、『AD型認知症』の発病であることの判定並びに他の種類の認知症(例えば、「AD型認知症」との誤診が極めて多い、『脳血管性認知症』との鑑別)との鑑別及び認知症と紛らわしい他の病気(例えば、AD型認知症との誤診が多い、側頭葉性健忘症との鑑別)との鑑別の上で、重要で『客観的な指標』となるのです。

「AD型認知症」研究の専門家とされる人達等は、何故、憶測の類程度のものにしか辿り着けないでいるのか不思議なのです。因果関係に極めてルーズと言うしかないのです。末期の段階(私たちの区分で言う「重度認知症(大ボケ」の段階)の症状ばかりに目が行っていて、私たちが提起している段階、『脳のリハビリ』により回復させる(症状を治す)ことが可能である本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)の存在に、未だに気付いていないのです。

『AD型認知症』は、廃用症候群に属する老化廃用型生活習慣病であること(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)並びに早期の段階で見つけて(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のこと)、更には、「脳のリハビリ」(「前頭葉」を旗頭として、前頭葉を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の工夫、改善、構築と実践)を実施することにより、症状を治すことが出来るし及び『前頭葉』を含む脳全体が活性化する生活習慣の構築と実践により発病自体を予防することが出来るのです。加えるに、『AD型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病が本態であるとする私たちの主張は、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での「住民参加型の地域予防活動」の実践展開の指導により、顕著な成果を上げえt、疫学的方法により実証されてきている』のです。その意味で、「AD型認知症」の発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する『』が開発されることは、未来永劫、起こり得ない事と断言できるのです。

廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」が本態である「AD型認知症」は、薬が効かないし、発病の有無や早期段階の診断にCTやMRIやPET等の機器の使用は不要なので、医師が必要とする売り上げが稼げないのが特徴でもあるのです。「二段階方式」の神経心理機能テストの活用により、発病の早期の段階を精緻に判定できるのです。それらの面を考えても、市町村の保健師さんが主導する『一次予防』(脳イキイキ教室の開催と定期的な脳イキイキ度チェック)こそが、最も効果的なのです。何等の対策も実施されないまま放置されていることに因り、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、そのことに因り、末期の段階の症状(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状)が出てくることになり、更に症状が進行していき、ついには、同居の家族の顔もわからず、自分が今住んでいる家の方角もわからず、昼か夜かの区別もつかない状態の発病者(必ず、「お年寄り」なのです)が、何処に帰るか、何処に行くかの選択も出来ないまま徘徊するのが、高齢化が進んだ市町村では、常態化しているのです。

&1   エイジングライフ研究所が提案する『住民参加型の地域予防活動』とは

『二段階方式』の考え方及び二段階方式の手技の活用による住民参加型の『地域予防活動』は、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを対象とした活動になります。私たちが集積した14689例にも上る『AD型認知症』発病患者【本当の意味での早期の段階であり、回復させることが可能な小ボケ及び中ボケの段階の患者並びに末期の段階であり、回復させることが最早困難である大ボケの段階の患者の全ての段階の患者を含むもの】の症例が指し示す、事象事実としての「脳機能データ」を基礎としているのです。『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルとその機能レベルに厳密にリンクして発現してくる症状との関係について、『脳の働きと言う物差し』を活用し、脳の使い方としての意味で言うところの『生活習慣』に着目して、「AD型認知症」の発病原因(メカニズム、機序)を解明し、市町村による「地域予防活動」に活用し、実践展開の結果として、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証してきているのです(『憶測の類』とは、レベルが異なる)。

 脳全体の司令塔の役割を担っていて、三頭立ての馬車の御者である『前頭葉』の機能レベルを『改訂版かなひろいテスト』により、馬車を牽引する役割をしている二頭の馬、左脳及び右脳の機能レベルを「MMSE」により、二つの神経心理機能テストの実施結果から総合的に、「前頭葉」を含む「脳全体の機能レベル」とその機能レベルにリンクし、その機能レベルを厳密に反映したものとしての「AD型認知症」の発病の有無及び三段階に区分される症状の段階の判定並びに症状を治すための方法である「脳のリハビリ」の実施内容の指導を行うのが、「二段階方式」の手技の特徴なのです。

その過程では、『キッカケ』の発生と継続を契機に、心が折れて、「意欲を喪失」することで開始されたナイナイ尽くしの単調な『生活習慣自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い/『単調な日々の暮らし方』)に起因した/廃用性の異常な機能低下の進行というバックグラウンドの存在を、「脳の使い方」としての単調な「生活習慣」の継続に関わる聞き取り作業である『生活歴』の聞き取りにより、確認するのです。その基礎の上で、『脳のイキイキ教室』を開いた期初の時点で「二段階方式」の手技により判定した「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」と教室を閉じる期末の時点で「二段階方式」の手技により判定した「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」という両者の脳機能データの比較により、改善、維持、低下の三段階の区分により判定し、低下と判定された個別のケースについては、低下をもたらした原因である当該期間中の脳の使い方としての「生活習慣」を具体的に点検し、「脳のリハビリ」の為の『生活改善指導』を行っているのです。 

『前頭葉機能』の個別認知機能を協働して発揮する為の機能/機構である『評価の物差しの機能』及び『実行機能』の機能の発揮及び発揮度を左右し/下支えしている機能が、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのです。即ち、「評価の物差しの機能」及び「実行機能」の機能の発揮及び(機能の発揮度)との間には、『機能発揮上の二重構造』という仕組みが存在しているのです。あーしたらこうなる、こうしたらあーなるという風に、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況の理解と判断に沿った実行「テーマ」を発想し、実行の内容及び実行の仕方を企画し、計画し、実行結果を洞察し、推理し、シミュレーションして、最終的な実行内容及び実行の仕方を選択し、決定し、実行の決断を下して、実行に移す指令を左脳、右脳及び運動の脳に下す為の仕組みである『評価の物差しの機能』及び『実行機能』が、協業して、正常に機能するに際して、『異なった複数のテーマを同時に並行して処理する』ことが要求されるのであり、そのことを可能にしている機能がチンパンジーにさえも備わっていなくて、私達人間だけに特有な機能である『注意の分配力』という機能なのです。私たちが世界で初めて発見したこの『機能発揮上の二重構造の仕組み』と意識的な世界における『注意の分配力』の機能構造とその重要性とに気が付かない限り、何時までマウスのお尻を追い掛け回しても、「AD型認知症」を発病させている『真犯人』の割り出しに成功することは、可能性が皆無と言うことになるのです。

注意の分配力』の機能は、最近唱えられるようになり、有名になった『デュアル・タスク』(異なった二つのテーマを同時に並行して実行する)という程度の作業の実行で、脳が活性化し、機能が向上するなどと宣伝しないで欲しいのです。肝心要の「前頭葉機能」が活性化し、その機能レベルが向上しているのでなければ、「脳の機能が向上した」とは言えないのですから。注意を喚起しておきます、複合機能体としての「前頭葉機能」が活性化し、機能が向上したと言えるためには、『自分なりの目標が有り、自分なりに趣味や遊びや交遊を楽しめる生活が有り、そうした生活が継続されて生活習慣化が達成されている』という基礎/基盤に立脚した「脳の使い方」としての「生活習慣」の継続が不可欠の条件となるのですから。

 私たち、エイジングライフ研究所が政府に『提言書』として提出している内容と目的は、「AD型認知症」を発病する対象となるお年寄り(「AD型認知症」を発病する対象となるのは、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の高齢者のみなのです)を対象として、「二段階方式」の考え方に基づいて及び二段階方式の手技を活用して「AD型認知症」(だけを対象として)の早期診断による回復及び介護の予防並びに発病の予防を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の実践展開なのです。『二段階方式』の考え方に基づいて、市町村が開催する「脳イキイキ教室」への参加と「二段階方式」の手技の活用により実施される(教室の開始時及び終了時の二回実施)「脳のイキイキ度チェック」とを基礎として(必要な個別ケースについては、「脳のリハビリ」の実践指導を実施)、地域住民の早期診断による回復(小ボケ、中ボケの段階からの『回復』を第一義的な達成目標とし、何らかの事情により回復させることが出来なかったケースについては、末期の段階である大ボケには進行させないことに因り『介護の予防』という効果の達成を第二義的な達成目標とする)、更には、講演や書籍の配布による『前頭葉』を含む脳全体が活性化する『生活習慣』の構築と実践の継続についての『啓蒙活動』の展開により、『発病自体を予防』することを目的としているのです。 

&2 深く静かに潜行していて、いつの間にか天文学的な規模に膨張している

厚労省が発表する「AD型認知症」の発病者数は増加の一途  介護関連の総費用(CTやMRIやSPECTや、果ては、PETまで持ち出して、極めて高額の診察料を稼ぎ出しながらも、治すことが最早困難な末期の段階で発病を見つけて居るという『レッテルを貼るだけ』のものでしかない診断の為の費用の増加、副作用ばかりで症状の進行を遅らせる効能さえも確認されない、効きもしない薬の処方と投与の費用の増加、食事をしたり、服を着たり脱いだり、トイレの後始末をする程度のことにも支障が出てきていて、セルフ・ケアにも支障があって、日常生活面での介助や介護が必要なお年寄りが増加の一途をたどるのに任せている状況下での介護の費用の増加)の金額は、年々増加の一途を辿っていて、「うなぎのぼりの状態」にあるのです‼ 老老介護や、認認介護や、介護離職を野放し状態にした儘で良いのですか?今日も、全国の市町村の、いたるところでの、徘徊老人の安否情報の提供を依頼する役場の拡声器が、大きな声で呼びかけているのです!

『アAD型認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病に過ぎないのであり、早期発見と早期治療により治せるし、発病自体を予防することが出来るもの』なのです。更には、『AD型認知症は、性質それ自体として、治すことが出来ないタイプの認知症ではない。医師達が見つけている段階が遅すぎるが故に、治すことが出来ないものと誤解されているだけ』なのです。その上、『前頭葉機能が活性化する「生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力により、症状を治すことが出来るし、発病自体を予防することが出来るのが、AD型認知症の特徴』でもあるのです。この基本的な考え方を、(何等かの背景事情の存在により)『国策による実施』の実現の見通しが低いと判断した時は、何らかの方法により国民に分かってもらう為の別の方策を考えていくつもりでもあるのです。若い世代が自己の人生を投げ出して、発病した親の介護をする、所謂、『介護離職』は、絶対に我が国に有ってはならないことなのです(総字数を300万字に迄整理/圧縮したブログを、長男がオーナー企業で有る(株)インスパイアでAI化して貰い、KinukoとTadの二人が主宰するエイジングライフ研究所の名前で、公開して行く考えでもあるのです)。

私たち人間だけに特有な世界、『意識的/目的的な世界』を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉機能」、就中、その構成要素である「評価の物差しの機能」及び「実行機能」の機能の発揮及び発揮度を左右し/下支えしている基盤の機能である意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能(「評価の物差しの機能」及び「実行機能」の/機能発揮上の二重構造の問題が存在)、中でも、人間だけに特有な機能である『注意の分配力』の機能に目がいかないで、注意の分配力の機能は愚か、『前頭葉』機能という脳機能自体が備わっていないマウスのお尻を追いかけまわしている認知症研究の専門家とされる人達に言いたいのです。現在皆さんが掘り続けている場所をどこまで深く掘ってみたところで、何も出ては来ないのです。世間を徒に混乱させない為にも、そのことに早く気が付いていただきたいのです。産官学の共同PRJなるものの幾つかについての情報も集めてみました。発病の原因について、『アミロイドβ仮説』を主張の根拠として掲げながら、運動や交遊の機会を増やすことが、或いは、彼らが開発した「脳トレ」テストの実践が、「AD型認知症」の発病の予防につながるとの説明を読むと、あきれるというよりは、哀しくなってしまうのです。

&3 「軽度認知症(小ボケ)」の段階

ついこの間まで、特段の支障もなく「社会生活」を送れていて、自分なりに趣味や遊びや交遊や運動を楽しむ生活を送ってきていて、地域の催事や行事への参加や参画を楽しんでいたお年寄りが、或る日突然、失語や失認や失行(紛い)と言う極めて重度の症状が出て来て、『セルフケア』にも支障が出てきて、「介護」が不可欠になる等の症状が起きて来たりはしないのです。AD型認知症は、症状が、段階を追って/徐々に/緩やかに進行していくのが特徴。最初に、小ボケの段階の症状が、次いで、中ボケの段階の症状が出てきて、最後に、末期段階の大ボケの症状が出てくるものなのです。

)「軽度認知症(小ボケ)」の段階では、左脳も右脳も運動の脳も全てが正常な機能レベルを保っているのに対して、「社会生活」面で発生してくる種々のテーマを実行するのに必要となるレベルでの「前頭葉」機能だけが、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、異常な機能レベルに在るのです。こうした事態は、「空気ポンプ」に例をとって説明すれば、空気をチューブに送る役割のゴム管部分に支障があるからではなくて(アミロイドβ仮説や/タウ蛋白仮説等の考え方であり、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の大量の細胞死に起因した記憶障害が発病の原因だとする考え方)、そもそも、チューブに空気を送り込む働きをする役割のポンプの部分自体の機能が十分には働いていないせいなのです(脳全体の司令塔としての役割を担っている「前頭葉」の廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した機能障害、当該機能の発揮レベルの低下が主たる原因で関連する情報の伝達及び情報の処理が的確に行われなくなっているに過ぎないのです)。意欲が湧かない、注意の集中力が発揮できない/発揮が続かない、注意の分配力がきちんと働かないことが症状として際立つ「小ボケ」の段階での症状のイメージは、家の外に出て行って、他人と交わり、何らかの共通目的を実行する場である社会生活面での様々な支障が出てくるのが特徴なのです。自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿ったテーマを発想し、実行の内容を企画計画して、実行の結果をシミュレーションした上で、実行の内容及び実行の仕方を決定し、実行を決断する上での様々な支障が目立つ人、何かにつけて人を頼ろうとする『指示待ち人』が特徴なのです。上述の機能面の理解に立って、上掲の8項目について、見直してみてください。それらの症状が、「記憶の障害」に起因したものではないことを理解頂けるでしょう。

&4「中等度認知症(中ボケ)」の段階

(1)  「脳のリハビリ」に励むこともなく、相変わらずナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されたままで居ると(小ボケの段階が3年も続いていると)、次は、中ボケの段階に移っていくことになります。廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、『前頭葉機能』が更に異常なレベルに衰えてきている上に、「小ボケ」の段階では未だ正常な機能レベルにあった左脳、右脳及び運動の脳までもが異常な機能レベルに衰えてきているからなのです。「改訂版かなひろいテスト不合格のままでMMSEの換算点が23点以下15点以上の範囲の人達を言います。前頭葉を含む脳全体の機能レベルを反映した症状が発現してくる「中ボケ」のイメージは、「家庭内の簡単な用事」程度のこともちゃんと出来ないのに(「家庭生活」の面でも、様々な支障が出てくるようになる)、口先だけは一人前、『言い訳ばかりしている、幼稚園児』が特徴です。「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきているとはいえ、「小ボケ」には、自覚があります。「意欲も湧かないし、根気が続かないし、てきぱき出来ないし、発想も湧かないし、物事に感動することもないし・・・」と感じていて、『以前の自分と比較して、自分のどこかがおかしい』という自覚を明確に持っていて、自分の状態に「不安」を感じているのです。ところが「中ボケ」の段階になると、「前頭葉機能」の機能レベルが更に異常なレベルに低下してきている上に、左脳及び右脳の機能も異常なレベルに低下してきている為に、そうした自覚を持つこと自体が出来なくなります。現在の自分に起きてきている状態に対する自覚がないので、不安も全く感じていないのです。逆に、家族が『こんなところが、おかしい』と指摘しても、『そんなことはない。私は、ボケてなんかいない』と言い張り、自分のおかしな行動についての、一端の言い訳(ヘリクツの類)ばかりを並べ立てるのが特徴なのです。廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、前頭葉機能がそこまで衰えてくると、自分自身のおかしさに、気づくことが出来なくなるのです。「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルを反映した脳の機能年齢は6~4歳児のレベルとなります(口先だけが達者で、言い訳ばかりする『幼稚園児』)。

小ボケの段階が3年も続いていると、次は、中ボケの段階に移っていくことになります。前頭葉の機能が更に異常なレベルに衰えて行く上に、小ボケの段階では正常な機能レベルに在った左脳、右脳及び運動の脳までもが異常なレベルに衰えて行くからなのです。「かなひろいテスト」は不合格のままで、MMSEの換算点が23点以下15点以上の範囲の人達です。「時の見当識」が揺らいでくるので、MMSEで測定される「時の見当識」(5点が満点)の得点は、4~1点の幅となります(猶、小ボケは、5点。大ボケは、0点になります)。

更に、「AD型認知症」である場合は(且つ、その場合に限り)、MMSEの下位項目について、(下記に列挙する出来なくなっていく厳格な順番)があり、時の見当識についていうと、日、年、月、季節、昼夜の順番に出来なくなっていくのです。□季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)という中ボケの症状は、季節が分からなくなってきているという「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの反映であり、□今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐという大ボケの症状は、昼夜が分からなくなってきているという「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの反映であり、いずれの症状も、『前頭葉機能』の機能障害、就中、「注意の分配力」の機能が顕著に異常なレベルにまで低下して来ていることが直接の原因なのであり、「3つの仮説」が想定した前提としての「記憶障害の症状」でもなければ、「記憶障害に起因した症状」でもないのです。 MMSE開項目の項目困難度』の順番は、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名と言う「厳密な順番が存在している」のです。

5「重度認知症(大ボケ)」の段階

(1)  「中等度認知症」(中ボケ)の段階になっても「老化現象」と勘違いして気づかないまま手をこまねいて居て、「脳のリハビリ」に励むことさえもなく、相変わらずナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、「前頭葉機能」を含む脳全体の機能の/廃用性の加速度的で異常な機能低下が更に進んでいく為に、中ボケの期間が 23年間続いた後は末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階に入っていきます(猶、「DSM-Ⅳ」の規定が、「AD型認知症」と診断する上での十分条件として確認を要求している失語、失認又は失行(紛い)の症状は、大ボケの段階でも後半になって初めて発現が確認される症状、「MMSEの得点が一桁になって初めて発現が確認される」ことになる、極めて重度の症状であることに注意して頂きたいのです。「第二の要件」に従って、「AD型認知症」発病の有無を診断している限り、せっかく見つけても手遅れ、治すことも/症状のさらなる振興の抑制もは、早出来ないのです。

発病の末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階になると、「前頭葉」機能を含む/脳全体の働きが「中等度認知症」の段階よりも更に異常なレベルに衰えて来ているのです。左脳と右脳の働きも、幼稚なレベルの機能が僅かに残っている程度である上に、脳の司令塔の役割を担っている「前頭葉」は殆ど機能しなくなってきているのです。挨拶程度の日常会話を交わすにも、ハサミとか歯ブラシ等、手に持っているものの用途を理解するにも、ズボンをはくにも、肝心の注意の分配力の機能がほとんど働くことが出来ないまでに、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきていることが原因で、極めて重度の症状が発現してくるのが、「AD型認知症」なのです。『AD型認知症と言うタイプの認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である』と言う、私たちの主張は、実証されてもいるのです。

大ボケ」のイメージは、「脳の寝たきり」なのです(セルフ・ケアにも支障が出てきて、介護が必要となる)。即ち、「意識的な世界」における「前頭葉」の個別認知機能の認知度及び機能の発揮度を支配し/下支えしている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が殆ど働かなくなってきている状態にあるのです。「重度認知症」(大ボケ)の脳の働きは、3歳児以下(下は、0歳児まで)のレベルと考えて下さい。「前頭葉」、左脳、右脳の機能が更に異常なレベルに衰えていく中で、MMSEの換算点が14点以下から大ボケの段階に入っていき、一桁の点数になってくるあたりから、「DSM-Ⅳ」の規定の第二の要件が確認を要求している失語や失認や失行(紛い)の症状が発現して来るのです。

医療現場では、大ボケの段階の前半の症状を誤って、「AD型認知症」の初期という表現を使用しているのですが、「脳のリハビリ」により回復させることが可能な本当の意味での早期の段階とは、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までのことなのです。大ボケ」の段階の症状が発現してくるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してくると、最早治すことは出来なくなるだけのことなのです(AD型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ない訳ではない極めて重度の症状である失語や失認や失行の症状が初期症状だと誤解しているがために、医師達が見つけて居る段階が遅すぎるが故に、治せないだけなのです)。身体がもつ限り(何らかの病気や寿命により死を迎えることになるまで)、前頭葉を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、最終的には植物人間のような状態にまで脳の機能が衰えて行くことになるのです。

私達が服を着るとき、ズボンであるか、上着であるかを判断し、上着であれば裏表がどちらか、ボタンをかけるタイプかどうか、どのような手順で着ればいいか等を的確に見極めた上で、必要な動作を、適切な手順で的確に行っているのです。上掲の『服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする』と言った症状、「AD型認知症」としての症状は、「記憶の障害」が原因で服を正しく着ることが出来ない訳ではないのです。上着とはどういうものであり、どのようにして、どのような手順で着るものなのかを忘れたが為に着ることが出来ない訳ではないのです。「前頭葉」の三本柱の機能の中でも最も高度な機能であり最も早く衰えて行く機能である「注意の分配力の機能」(異なった「テーマ」を同時に並行して処理する為の機能)が殆ど機能しないまでに機能低下してきていることが直接及び中核の原因で、加えて、左脳、右脳及び運動の脳までもが廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたことが直接の原因で、『服を正しく着ることが出来ない』だけなのです。『家族の名前を間違えたり、配偶者を我が子と間違えたりする』という症状も同じことなのです。「配偶者を我が子と間違える」のは、「記憶障害」に起因している症状ではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを反映しただけのもの、就中、『注意の分配力の機能が、殆ど働かないレベルにまで、廃用性の機能低下の進行により機能が低下してきている』為なのです。「DSM-4」の規定が「第二の要件」で確認を要求している失語、失認又は失行の症状も『服を正しく着ることが出来ない』症状の事例で説明したのとまったく同じメカニズムの下で発現してくるものなのであって、『「記憶障害」に起因して、それらの症状が発現してきている』との考え自体が、重大な誤り、誤解に基づく単なる憶測なのです。

2)例示した、発病の最初の段階である小ボケの症状、それに次ぐ、中ボケの症状、末期の段階である大ボケの症状は、「記憶障害」に起因して発現するものではないのです(専門家達の想定条件の誤り)。発病の第二の要件であり、発病するか否か及び症状が重症化するか否かを決定づける核心的な要素である、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という要因が、「前頭葉機能」の機能障害を惹き起こす真犯人なのです。「前頭葉機能」の個別認知機能を協働して発揮する機能関係に在る/「評価の物差しの機能」及び「実行機能」の機能の発揮及び発揮度を左右し/下支えている機能であり、最も高度な機能である「注意の分配力」を筆頭にして並びに注意の集中力及び意欲という機能が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続により、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことが直接の原因となり、①「実行機能」の発揮度を次第に低いものにしていくことに因り、②前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベルが徐々に低下して行き③機能レベルが次第に異常なレベルのものとなり④且つ、その状態が更に進んで行くことの直接の反映としての、⑤「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした、三段階に区分される「AD型認知症」の症状を発現させていくのです。これが、「AD型認知症」を発病させ、症状の重症化を進行させている真犯人、真のメカニズムなのです。このことを理解するには、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」に目を向けること、『評価の物差しの機能』及び「実行機能」と「前頭葉の三本柱」の機能との間に横たわる「機能発揮上の二重構造」の関係、両機能が働く上で不可欠である「注意の分配力」の機能の働き方、更には、「脳の使い方」としての「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に起因した「廃用性の異常な機能低下の進行」と言う引き金となる要因の理解が不可欠となるのです。実は、それらは、マウスには備わっていないもの(無関係のもの)ばかりなのです。

    本著作物「Dー01」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

    

 

 

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「アルツハイマー型認知症」の正体は、「老化・廃用型の生活習慣病」(A-43)

2013-01-11 | アルツハイマー型認知症に対する正しい知識

      

 

   

 

      

 

      

 

(プロローグ)

 このブログは、認知症の専門家達(学者や、精神科医)から、「発病の原因が分からないし、治らない病気」と言われ続けて来た『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の真の正体(発病のメカ、特有な症状と緩徐で/段階的な症状の進行の仕方、回復及び重症化の進行の抑制並びに発病自体の予防の方法、更には、市町村による「地域予防活動」の展開等)について、市町村の保健師さんと/「第二の人生」を生きている高齢者の皆さんに、分かりやすく解説する目的で、無料で公開しています。

昨年は、東日本大震災の被災地の「高齢者」に、出来るだけ速く多くのことを知らせたいとの思いから、3月に開始して71回ブログの記事を書きました。今年は、毎月1日、11日、21日の各3回、ブログの記事を書いていくつもりです。「AD型認知症」に関する私たち「二段階方式」の考えの体系は、マニュアル化されている内容だけでも、「個別事例判定マニュアルA、B、Cの/A4版三部作」で/590頁になります(その他、「個別事例判定マニュアル使用の手引き」が/145頁、「二段階方式による手技のフローチャート解説」及び「典型事例集による個別事例判定の仕方の解説」等があります)。ブログに書かれている/都度の記事を読んで頂くだけで、「AD型認知症」に関する/私たち「二段階方式」の『考え方の概要』を、分かり易く伝えられるよう、出来るだけ工夫して、書くようにしたいと考えています。

 

○   AD型認知症」を発病する対象は、「高齢者」だけ

一口に認知症と言っても、いろいろな種類があることをご存知でしょうか。「AD型認知症」、脳血管性認知症、二次性認知症、レビー小体型認知症、アルツハイマー病等、認知症にもいろいろな種類があるのです。そうした数ある認知症の中でも、その大多数、90%以上を占めているのがAD型認知症というタイプの認知症なのです(認知症のうちの20%を/「脳血管性認知症」が占めると主張する人達がいますが、その人達は、脳血管の障害と認知症の症状との間の「因果関係」の確認が極めてルーズな人達なのです。因果関係をきちんと把握し確認すると、実際の数値5%程度 にしかならないのです。残りの15%相当分は、脳血管性認知症ではなくて、「AD型認知症」なのです。両者をきちんと見分ける術を知らないので、このようないい加減な数値になっているのです。

これまで、「AD型認知症」と言うタイプの認知症については、認知症の研究者や医師など専門家と呼ばれる人達の間では、「AD型認知症は、原因もわからないし、治せないし、予防することも出来ないタイプの認知症だ」と言われて来ているのです。

ところで、実態面から見たとき、「AD認知症」は、基本的に、『第二の人生』を生きている/60歳を超える年齢の「高齢者だけを対象に発病するので、『老年性(晩発型)アルツハイマー病』とも呼ばれているのです。但し、生まれつき(特定の遺伝子に異常が存する人にしか発病してこない)『狭義の若年性アルツハイマー病』と『老年性の/AD型認知症』とをまとめて/「アルツハイマー病」と呼ぶ人達がいるのですが、『両者は、全く異なる性質のもの』なので、注意して下さい(両者は、発病のメカが全く異なるものなのに、「解剖所見が似ている」という程度の理由で、両者の本質を誤解して、混同しているだけのことなのです)。

 

    

つまり、皆さんが普段目にしている認知症のお年寄り達は、その殆どが、「AD型認知症」の人達なのです。そして、「AD型認知症」は、『第二の人生』を生きている/60歳を超える年齢の「高齢者だけを対象として発病して来るという、極めて重要な「特徴」を有するのです(この極めて重要な要素に/目を向けていないが為に、世界中の認知症の専門家と呼ばれる人達が、「AD型認知症」の「発病のメカ」を/未だに解明出来ないでいるのです)。その上、「AD型認知症」は、60代より70代、70代より80代、80代より90代、90代より100歳代と、高齢になる程発病する人の割合が多くなっていくという特徴を有するのです。従って、「高齢化率」が35%を超えるような町や村、高齢化率がそれ程高くない市や町でも/高齢のお年寄りが/大勢住んでいる地域では、「AD型認知症」の症状を示すお年寄りの姿を、よく見かけるようになるのです。

これから先、このブログでは、「AD型認知症」に的を絞って、「発病のメカニズム」、「重症度別の段階的症状及びその回復/重症化の抑制の方法」及び「発病の予防法」等について、専門家と呼ばれている人達に「問題提起」しつつ、且つ、市町村の保健師さんと「第二の人」生を生きている「高齢者」にも、分かりやすく説明していきます。「AD型認知症」を発病するメカを解明する鍵は、「前頭葉機能含む/脳全体の働きと言う物指し」にあることを/心に留めておいて欲しいのです。

 

  

○   研究者や精神科医は、回復可能な「軽い段階」(小ボケ及び中ボケ)を見落としている

□ 服を自分で着られなくなり、ズボンを頭から被る;とか

□ 自分の家が分からなくて、徘徊して迷子になる;とか

□ 同居している、家族の顔も分からない;とか

□ お漏らしした服を、平気で着ている;とか

□ つい先ほど食事を摂ったばかりなのに、そのことをすっかり忘れている等。

 

こんな症状が見られるようになると皆さんは、「その人はAD型認知症の発病者」だと考えるのではないでしょうか。正確に言うと、こんな症状が出ている人は、為す術が何も、残されていなくて、介護するだけの、末期の段階「重度認知症(大ボケ)」の人なのです。こんな「極めて重度の症状」が出てくる/もっと前の、回復可能な及び/又は症状の重症化の進行の抑制が可能な本当の意味での早期の段階である「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ」の段階があることを、精神科医が見落としているだけなのです。

失語紛い)/失認紛い)/失行紛い)という「末期段階」にならないと発現することがない「極めて重度の症状」(私たちの区分でいう「重度認知症大ボケ)」の段階の後期の症状)を診断の要件として規定している「DSM-Ⅳ」の基準に依拠して診断する限り、回復可能な及び/又は重症化の進行の抑制が未だ可能な(早期の段階)である「軽度認知症(小ボケ」及び「中等度認知症(中ボケ」が見落とされて、為す術が何も残されていない末期の段階」/『重度認知症(大ボケ』だけに焦点が当てられてしまうのです。その結果、『「AD型認知症は、原因不明で治らないし、予防が出来ないタイプの認知症」という「誤った見解」が、精神科医の診断を通して、「世間の常識」になってしまっているのです。

 

    

脳血管性認知症』の発病の場合ならいざ知らず、「AD型認知症」の場合は、 昨日まで正常で、趣味や遊びや人付き合いを楽しめていたお年寄りが、一夜明けたら「服を自分で着られなかったり」、「自分の家が、分からなかったり」、「家族の顔が、分からなかったり」等の症状は、絶対に起きては来ない性質のものなのです。それ等の「症状」は、「AD型認知症」発病の「末期の段階」である、『重度認知症(大ボケ)』の段階の発病者にのみ見られる症状なのです。

様々な種類が有る認知症の大多数/90%以上を占めていて、専門家達から、「原因も分からないし、治らない」とされている 「AD型認知症」というタイプの認知症は、「何年もかけて、徐々に、段階的に、症状が進行していく」(三段階に区分された/類型的症状を示す)のが、もう一つの特徴なのです。

米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-Ⅳ』の規定内容を微塵も疑うことが無い精神科医が、「AD型認知症」発病の「初期症状」と言っているものは、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の症状の中の「初期」の症状(MMSの換算値で14~10点のレベル)及び/又は、「後期」(MMSの換算値が一桁/9点以下のレベル)のことなのです。

ここまで『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルが、低下して来ていると、「せっかく見つけても、治らない」ことになるのです。

 

  

○   「器質的」変化ではなくて、『廃用性の異常な機能低下』が本質のにんちしょう、それが、「AD型認知症」なのです。

組織や細胞が変形、変性あるいは破壊され、元の形に戻らなくなるように変化することを、『器質的変化』といいます。「AD型認知症」は、アミロイドβの蓄積(「老人斑」)や/タウ蛋白の沈着(「神経原線維変化」)」という「器質的変化が本質の疾患とするのが、専門家達の多数説」ですが、私たち「二段階方式」は、「廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下の進行が本質の疾患」、即ち、『①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の// ③「生活習慣病」に過ぎない』と考えているのです(「廃用性」の異常な機能低下とは、使われる機会が極端に少なくなることにより、脳本来の機能が、異常な機能低下を進行させて行くことを言います。

◎「AD型認知症」は、人類最大の難問と言われている「意識が覚醒した/目的的な世界が関わるタイプの認知症 」だと、私たち『二段階方式』は、主張しているのです。

意識が覚醒した/目的的な世界」に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている機能が、『前頭葉機能と総称されている/複合機能体(前頭前野の穹窿部に局在する/①「前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の三者を総称して命名)」、②「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)の機能及び③「実行機能=Executive Function」により構成されている複合機能体である』と、私たち『二段階方式』は、主張しているのです。

◎「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能の働き具合を含む(核心として)/「脳全体の機能レベル」について、『二段階方式』と呼称する独自の手技である「神経心理機能テスト」を開発し、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルを、極めて精緻なレベルで評価し、判定出来ているのは、私たち『二段階方式』だけなのです。

 

◎  『AD型認知症』の真の正体を、私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明!!!

&1『AD型認知症』は、人類最大の難問と言われている「意識」が関わり、「真の正体(本態)」は、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎないのです!!!

&2『AD型認知症』は、「意識」が覚醒した目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている/「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/三段階に区分される「類型的症状」が、発現して来るのが、特徴なのです。

&3 『AD型認知症』は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」機能から真っ先に、次いで、「左脳」/「右脳」/「運動の脳」の厳密な順番に、廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下が進行して行くことに因り、①発病し、更には、②症状の重症化が進行して行くのが、特徴なのです。

&4AD型認知症」は、①『第二の人生』を生きている(60歳を超える年齢の「高齢者」)だけが発病の対象となるのであり、「老年発症」が特徴なのです。

加齢」による脳の老化(誰の脳にも/生来的な性質として/内在している「正常老化の性質」)を「第一の要件(基盤の要因)」とし、②「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/(脳全体の司令塔の役割)を担っている「前頭葉」機能を使う機会が、極端に減少する「単調な生活習慣/ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続による/廃用性の異常な機能低下を「第二の要件(加重要因)」として、③『①と②と言う、「異なる二つの要因」が、「同時に並存」することに因る/「相剰効果により、『「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能について、④廃用性の、⑤加速度的で、⑥異常な機能低下が進行して行くその先に、『AD型認知症』の発病⑦【「軽度認知症小ボケ)」】及び重症化の進行⑧中等度認知症(中ボケ」】を経由して、末期の段階である【「重度認知症(大ボケ)」へと重症化が進行して行く】のが、特徴なのです。

&5  私たち『二段階方式(KinukoとTadの二人が主宰するエイジングライフ研究所)』は、北海道から九州に跨る全国的規模/452の市町村との有償で/有期の「使用許諾契約」を締結下上で、対象を「AD型認知症」に特化し/(発病自体の予防を明確な目的とした)先駆的な活動、『住民参加型の地域予防活動』の実践展開を指導し、顕著な成果を挙げて、私たち「二段階方式の主張内容が、正しい」ことを、疫学的方法により、実証済みなのです。

 

  

   

 (早期発見と早期治療)  

『AD型認知症』の発病の最初の段階である 「軽度認知症(小ボケ)」のレベルは、(①「改訂版かなひろいテスト」で、『前頭葉』機能が異常なレベルと判定されていて、②MMSEの換算値が(30点~24点)で、「左脳」及び「右脳」の機能は、正常なレベルと判定されていること)の段階で注意しなくてはならない「極めて重要なポイント」、それは、脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」機能の働き具合(機能レベル)だけが、もはや正常レベルにはなくて/異常なレベルに衰えてきていることです(「AD型認知症」の場合は、このように、「前頭葉」機能の働きだけが先行して衰えていくことが、特徴)なのです。

米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定のように、「失語紛い)」、「失認紛い)」、「失行紛い)」と言う、末期の段階である「重度認知症(大ボケ」の後期にならないと発現することがない極めて重度の症状」とリンクした記憶の障害極めて重度の物忘れの症状」を、発病と診断する上での条件(基準)としていたのでは、前述のような「発病の初期の段階」を見逃してしまうことになるのです。但し、この「軽度認知症」(小ボケ)のレベルでは、「①軽度なレベルでの/②「前頭葉」機能の異常な低下」が、起きてきているに過ぎないのです。理由は、この「軽度認知症(小ボケ」の段階で、発病を発見出来れば、『脳のリハビリ/前頭葉機能が活性化する生活習慣への改善と継続的な自助努力による実践によって、脳の機能は正常なレベル」に、回復させることが可能(万一、改善出来ない場合でも、症状の重症化の進行を抑制出来る)だからです。

「中等度認知症(中ボケ)」のレベル( ①「改訂版かなひろいテスト』が不合格で、②MMSEの換算値が23点~15点)では、高次機能である「左脳と右脳」の働き具合も異常なレベルに衰えて来ている上に、司令塔の「前頭葉」機能の働き具合は、「軽度認知症(小ボケ)」のときに比べて/更に異常なレベルに衰えて来ているのです。但し、「中ボケ」のレベルでも、MMSEの換算値が20点以上を確保出来ている中等度認知症」(中ボケ)」の前期までの段階であれば、(機能レベルの改善維持が未だ可能な範囲/程度での)異常な低下が起きて来ているに過ぎないのです。理由は、この段階で発見できれば、集団生活レベルでの「脳のリハビリ」でも、更なる重症化の進行の抑制が未だ可能だからです(「大ボケ」にまで衰えて行くのを、抑制出来る)。

更に、MMSEの換算値が(19点から15点迄)の中等度認知症(中ボケ)」の後期レベルに衰えてくると、①脳の機能レベルに見合った個別の内容と②密度の濃い「脳のリハビリ」を取り入れることにより、『重症化の進行の抑制』(末期段階の「大ボケ」にはさせないこと)が、未だ可能なのですが、家族を含めた支援態勢と相当な条件下での脳リハビリの実施という困難が伴うことになります。

そして、「重度認知症」(大ボケ)のレベル(MMSEの換算値が、14点以下)では、①「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」の機能レベル(働き具合)が、「中等度認知症(中ボケ)」のときに比べて、更に異常なレベルに衰えて来ているくる上に、②脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」機能の働き具合は、中等度認知症のときに比べ/更に加速度的に機能が衰えて来ているので、(殆ど、機能し得なくなって来ている)のです。そして、「重度認知症(大ボケ」の後期(MMSEの換算値が、一桁/9点以下になって来ると、「DSM-Ⅳ」第一要件が提示している(記憶障害)が原因ではなくて要因が原因ではなくて、〔「実体験認知」に先行し/「実体験認知」を導く機能である「メタ認知」機能が、殆ど機能し得ないことが原因〕で、第二要件が提示している失語紛い)/失認紛い)/失行紛い)の症状が発現して来る、と私たち「二段階方式」は考えているのです。

 

   

(まとめ)

「AD型認知症」の専門家といわれる精神科医は、前述した「DSM-Ⅳ」の規定に依拠して診断を行う為に、この末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階の前期又は/後期の症状だけを捉えて、「AD型認知症」を発病した症状であると診断しているのです。その為、本来は、『①廃用性の、②加速度的で、③異常な機能低下の進行の「アウト・プット」としての症状の発現でしかないもの』を、②『器質的変化に起因した症状の発現である』と憶測する誤解/勘違いをしていて、「AD型認知症」の本質を見誤っていると、私たち「二段階方式」は考えるのです。

「AD型認知症」は、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルのアウト・プット(反映)それ自体が、「三段階に区分される段階的な症状」として発現してくるだけのものなのですな。

私たち「二段階方式」の定義区分で言う『前頭葉』機能を含む/「脳全体の機能レベル(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)」に対応する形で、「三段階」に区分される/特有な「段階的な症状小ボケの症状、中ボケの症状及び大ボケの症状)」が、発現して来るのです。『脳の機能レベル(「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベル)』が、発現して来る「症状」の程度及び態様と厳密にリンクしている訳なので、『①前頭葉機能を含む/脳全体の機能についての/②機能レベルの/異常な低下の進行』が、もっと早い/軽い段階から、且つ症状の進行を、段階的/継続的に変化・移行行くものとして捉えて、関連する「脳機能データ」を集積し/分析することが、「AD型認知症」の本態(真の正体)を解明する上で、必要不可欠となるのです。

 

  

 

様々な種類が数有る認知症の大多数、90%以上を占めている「AD型認知症」も、(正体が分かってみれば)、一般の病気と同様、早期発見と早期治療が、鍵になるのです。

軽度認知症(小ボケ」と「中等度認知症(中ボケ」の段階で/発病を見つけることが出来れば、『脳のリハビリ(「前頭葉」機能を中心とした脳全体の活性化を目的とする「生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力)により、「治す」(脳の機能を正常なレベルに回復させる/小ボケ)ことが出来るのです。「AD型認知症」の診断が専門の精神科医は、「DSM-Ⅳ」の基準に依拠して診断を行い、末期段階の「重度認知症(大ボケ)の段階になって初めて発現して来る「①極めて重度の物忘れの症状」及び「失語(紛い)、又は失認(紛い)、若しくは失行(紛い)」と言う、②極めて重度の症状の発現を確認して初めて、「AD型認知症」の発病であると診断するのです。その結果、『「AD型認知症」は、治すことが出来ない認知症』にされてしまっただけなのです。

「AD型認知症」は、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎない認知症であることを、早く理解してほしいと願うのです。更には、『発病を予防することが出来るタイプの認知症』の典型でもあるのです(このことについては、市町村による「住民参加型の地域予防活動」の展開方法という「テーマ」で、詳しく説明する予定です。 

 

『警告/啓蒙/警鐘』

&1 ①「AD型認知症」の診断が専門の『精神科医』は、末期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う『重度認知症(大ボケ」の前期(MMSEの得点が、14点~10点迄)又は、後期(MMSEの得点が一桁/9点以下)で、初めて発現して来る「重度の症状/又は極めて重度の症状]の発現を確認して初めて、「AD型認知症」の発病だと診断しているのです!!

&2   「AD型認知症」の研究者であり、それなりに権威を認められている学者でさえ、『MCI/Mild Cognitive Impairment(軽度認知障害』と言う基準に追従する発言をしていて、『「AD型認知症の発病者(上述のように、実は、末期の段階である重度認知症(大ボケ)の段階に在る発病者」と/「同数くらいの数の「MCI」の該当者が存在していると、テレビに出て来て、得意げに公言している状況なのです。

&3  私たち「二段階方式」が、「AD型認知症」の発病の最初の段階として問題提起している「軽度認知症(小ボケ」の段階を見つけるには、『前頭葉』機能の機能レベルを精緻に判定出来る手技が、必要不可欠となるので、彼らは、知る由もない世界なのです。発病の次の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「中等度認知症(中ボケ」の段階の発病者のことを、「AD型認知症」の発病者とは知らないので、『発病の前駆的段階=「軽度認知障害」』と言う概念を思いついた程度ではないかと、憶測/忖度するのです。

 

       (注)本著作物(このブログ A-43に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

 

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アルツハイマー型認知症の段階的症状の標準的な滞留期間が持つ意味(A-42)

2012-11-11 | アルツハイマー型認知症に対する正しい知識

 

                       

 

或る日降って湧いた/「自分自身にとっての/不都合な出来事や状況の発生」が、①昨日も/今日も/明日も/明後日も継続して行く状況及び②その不都合な出来事や状況の継続を排除する為の道筋が全く見えてこない状況の下で、そのことが、③「キッカケ」となり、④心が折れて/⑤『意欲を喪失する為に開始されることとなる/日々の「単調な暮らし方」であり、「生き方」でもあり、脳の使い方としての視点と意味で言う『生活習慣』のことを、比喩的な表現を借りて言うならば、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』のことであり、より具体的には、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊無く、運動する機会も無く、地域の活動に参加する機会も無く、目標となるものも無い「単調な日々の暮らし方」のことを言う』のです。

その『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が始まってから、5~8ケ月後には、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』発病することとなり、発病してから(3年間)が、『軽度認知症(小ボケ)」の期間であり、次いで、「中等度認知症(中ボケ)」の期間が(2~3年間続いて、発病してから(5~6年)の期間が経過すると、末期の段階である「重度認知症大ボケ)」になる」と言うのが「大原則(標準的な滞留期間)の存在」であり、症状の回復及び/又は、症状の重症化の進行の抑制が可能な/本当の意味での早期の段階」である、「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ)』の段階に於ける『標準的な滞留期間』の指標となります。

キッカケ」が発生してから、「AD型認知症」を発病するまでの期間は、極めて短い人から(4~6ケ月)、或る程度長い人(8~10ケ月)とが/居ることに注意して下さい。滞留期間に差が出て来る理由は、「キッカケ」が発生した時の/①本人の「年齢」(第一の要件)並びに②「キッカケ」となった(出来事/生活状況)の「質と量の差」及び③本人の受け止め方「心が折れて、意欲を喪失することとなる(受け止め方)の程度の差」によるものなのです。

実は、更なる問題、「見逃されやすい問題」が有ります。「AD型認知症」を発病した後「軽度認知症(小ボケ)」の期間及び「中等度認知症(中ボケ)」の期間、即ち、『(小ボケ)は3年間;中ボケは(2~3年間)と言う「標準的な滞留期間」に関しても、それぞれの「標準的な滞留期間」と比べた場合に、(より短い期間の場合)と(より長い期間の場合)とが有る事なのです。その場合の」滞留期間差が生じて来る理由は、(下図『発病者に確認される脳の老化のスピード差』に例示する、①「脳の老化を加速させる条件」が発生したこと【この場合は、重症化の進行のスピードが速まる為に、より早く次の段階へと進むことになります。即ち、(小ボケ)は、(中ボケ)に/(中ボケ)は、(大ボケ)になるのです】又は、②「脳の老化を引き戻す条件」が発生したこと【この場合は、(小ボケ)は(小ボケ)の儘で/(中ボケ)は(中ボケ)の儘で、同じ段階の中で「滞留期間が、より長く」なって行き、症状は、「改訂版30項目問診票」に提示した症状の/より軽い症状の方へと変化/改善して行くと言う形になります】により、具体的な「滞留期間」の差が生じて来る)のです。

【 注!!】エーザイは、『「AD型認知症」の症状の進行を遅らせる効能を有する「治療薬」との謳い文句で、「アセチルコリン仮説」を理論的な根拠とする「アリセプト」を開発/販売』して、大儲けした会社。『AD型認知症』を、極めて重度の物忘れが特徴の「神経変性疾患」だと誤解していた上に、真の正体は、「廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である」事にも、無知な儘更には、アリセプトの効能の評価に関しても、上記に説明した、『生活習慣要因の影響を排除しない儘』に、投薬と症状の進行の抑制との間の「因果関係の有無の評価も、極めて杜撰」と言わざるを得ない代物なのです。アリセプトの真の正体は、「AD型認知症の症状の進行を遅らせる効能を有する治療薬と言うのは、真っ赤な大嘘」、症状の発現の仕方を亢進させるだけの\興奮型の「単なる対症療法薬でしかないのです。

生活歴」を聞き取る際は、この(具体的な生活実態)を聞き出すことが、必要かつ重要なことなのです。なお、「大ボケ」の期間は、症状が「大ボケ」のレベルに進んできてから死亡するまでの期間であり、個人ごとに異なり、一定の期間というものはありません。世の中の認知症の専門家といわれる人達は、「大ボケ」のレベルの症状が出てきて初めて「AD型認知症」の発病であるとの診断をしているので、末期の段階である「大ボケ」の期間だけを取り上げて「認知症の期間」と言っているのですが、正確に言うと、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各期間を合計した期間が、本当の意味での「AD型認知症の期間」なのであり、ケースによっては/相当な長期にわたることになるのです。「がもたないのに、身体がもつ」、それが、「AD型認知症」の特徴なのです。

 

 

(まとめ)

米国精神医学会が策定し、世界的な権威を誇る「AD型認知症」の診断基準である『DSM-Ⅳ』の規定は、第一要件では、「記憶障害=極めて重度の物忘れの症状」の確認を要求していて、且つ、第二要件では、「失語紛い)、失認紛い)又は、失行紛い)と言う/極めて重度の症状の確認を要求」している為に、認知症の診断が専門の精神科医は、私たち「二段階方式」が提示する本当の意味での早期の段階であり、早期発見と早期治療に因り、回復及び又は、症状の更なる進行の抑制が可能である「軽度認知症(小ボケ)/(回復可能)」や、「中等度認知症(中ボケ)/(進行の抑制が未だ可能)」の段階を見落としていて末期の段階である『重度認知症(大ボケ)/(為す術が何も残されていなくて、介護の対象となるだけ)』で発病を見つけるという重大な誤りを犯しているのです。

本当の意味での早期の段階であれば、『前頭葉』機能の活性化を目的とした「生活習慣」の改善(「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の出番が増える「生活習慣」を/極力増やす『生活テーマ』の取り込みを工夫すること)により、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルの「改善」が期待出来るのです。廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して来た(使われる機会が、極端に少ない生活習慣の継続により、脳全体の機能が/異常なレベルに衰えてくること)直接の結果として、低下した脳全体の機能レベルに/厳密にリンクした「三段階に区分」される類型的な症状が発現して来る訳なのであり、(言い換えると、世の中の専門家と呼ばれる人達が言っているような、アミロイドβの蓄積や/タウ蛋白の沈着が原因で、神経細胞の大量死が惹起されて来た直接の結果として、「AD型認知症」の症状が発現して来ている訳ではないのです。

前頭葉」機能を含む/脳全体の機能を使う機会が増えてくる生活習慣が継続される(「脳の使い方」としての「生活習慣」の改善)により、脳全体の機能が回復して来る(小ボケ)/症状の重症化の進行が抑制される(中ボケ)のです。但し末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」のレベル(この段階のみをとらえて、世の中の専門家達は、「AD型認知症」の初期と診断しています)になると、最早、(為すべきことは、何も残されていなくて)、大河の川幅のように幅が広い(大ボケ)のレベルの中で、運動の脳や右脳を刺激する「生活習慣の改善」の継続により、(更なる、症状の進行が、或る程度緩和される)ことは、期待できるのですが、「中ボケ」レベルへの改善の見込みは、殆ど期待出来無くて、極めて困難なものになってしまうのです。

個々人の/実際の生活の場面では、上図(脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因)に例示してあるように、それなりに「プラス要因」の生活習慣(脳全体の働きを/活性化させ、機能を改善させる生活習慣)が入り込んで来たり、逆に、「マイナス要因」となる生活習慣(脳全体の働きを/不活発にさせ、機能を悪化させる生活習慣)が入り込んで来たりするものなのです。

発病者の各段階(「小ボケ」、「中ボケ」)での具体的な滞留期間が、「標準的な滞留期間の数値基準」に適合しないケースでは、上の図に例示する「プラス要因」/或いは「マイナス要因」と考えられる要因が入り混じり、或いは重なって起きてくることの「生活習慣」の質と量とが脳全体に働いて、「AD型認知症」の症状の更なる「進行」や/「回復」に影響を与えているだけなのです。

 エイジングライフ研究所の「二段階方式」を実践活用するときは、「前頭葉」機能の働き具合及び「左脳と右脳」の働き具合を/神経心理機能テストで定期的に/精緻に測定・評価し、「生活実態」の聞き取りから確認される『生活の自立度(症状の三段階区分)』を判定し(「脳全体の機能レベル」のアウト・プットとしての「症状」の発現の確認)、更に、「生活歴」の聞き取りから、その対象期間中の「脳の使い方」としての『生活習慣』を具体的にチェックします。その上で、「神経心理機能テスト」により、『前頭葉機能含む/脳全体の働き具合の総合的な判定結果を、「改善」、「維持」、「悪化」の三段階に区分して評価し、対象期間中の「生活習慣」を/脳全体の機能レベルの判定結果と照らし合わせるのです。「改善」、「維持」、「悪化」の各々のケースについて、その人の脳を活性化させるような「生活習慣」としての生活実態が/どうであったのか、「プラス要因」や「マイナス要因」が/どのように入り混じっていたのか、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続したままだったのか等を、詳細にチェックするのです。そうした評価によると、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルの推移(改善、維持、悪化)と対象期間中の脳の働き具合を支える「生活習慣」としての「生活実態/脳の使い方としての生活歴」とは、必ず合致していることが分かるのです。

 

 そうした極めて多数の事例の分析と「脳機能データ」の積み重ねから、上記「老化のスピード差」の期間が導き出されているので、この「小ボケ」、「中ボケ」の期間が「標準的な指標」として、大多数のケースには、合致することになるのです。この指標となる期間と実際の個別のケースの期間との間に差異があるときは、「プラス要因」と「マイナス要因」とが複合して脳の機能レベルの変化に影響を与えているので、その実態を丁寧に確認する作業がとても重要なのです。こうした極めて多数で/極めて精緻な内容の「脳機能データ」の積み重ねから、専門家達から(原因も分からないし治らない病気)とされている「AD型認知症」を発病する原因要因は、「加齢」(60歳を超える年齢の高齢者であること)が、「第一の要因/基盤となる要因」であり、その年齢の下での「脳の使い方」としての「単調な生活習慣」(ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続)が、「第二の要因/加重要因」であることが分かったのです。「第一の要因」と「第二の要因」と言う、『異なる二つの要因』が並存する事(同時に並行して、存在していることに因り、二つの要因が、同時に充足されることとなる)の『相剰効果』に因り、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下が進行して行くことに因り(発病を惹き起こす真の原因)、「AD型認知症」を発病して来ること並びに、発病後も、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が、継続して行くことに因り、「症状の重症化」が進して行くことが、確認されて/真の原因を解明出来たのです。

猶、上記の場合に、どのような『生活習慣』が、脳全体の活性化及び脳全体の機能レベルの改善に繋がるのかについては、上述の例示のように、標準的なもの類型化して導き出すことは出来るのですが、絶対的なものはなくて、あくまで相対的なものだということが留意すべき重要なポイントなのです(実際の例なのですが、『同居の孫とのカラオケ』にのめり込んで、症状が改善したケースもあるのです!!

その「生活習慣」を/個々の本人の「前頭葉」機能(『評価の物差し』の機能がどのように評価したのかが、「前頭葉の三本柱」の意欲、注意の集中力と注意の分配力の働き具合に直接影響しているからなのです。ところが、「東日本大震災」を被災した地域のお年寄りの場合は、上述したケースとは、状況が根本的に異なることに注意が必要だと考えています。未曾有の大災害がもたらした「生活状況」と復興に向けての国や自治体の一向に進まない対応振りという問題とが重なっているのです。

今回の被災では、「前頭葉の三本柱」の機能の大本の機能である、「意欲」自体を大きく阻害してしまう「種々の喪失体験」並びに「マイナス要因」としての「生活状況」の実態が、極めて大きく且つ数も多い上に、脳全体を活性化させる「プラス要因」となる状況が/極めて想定しにくい状況にあるからです。現地を訪ねて見えるのは、全体的な復興が遅々として進んでいないことと、個人のレベルでの「目標」を構築することが出来難い生活状況(脳全体を活性化させるような「テーマ」の構築と維持が、期待出来難い生活状況)に置かれたままで居るという現実でした。

このような環境下では、上述した「進行の標準的な滞留期間」の基準よりも速く、「症状」が次の段階に進んで行ってしまう(「小ボケ」が/「中ボケ」に、「中ボケ」が/「大ボケ」に進むまでの期間が短くなってしまう)のではないかと、危惧せざるを得ないのです。

 

問題提起/警鐘/警告)

「二段階方式」を導入して、「AD型認知症」に対象を特化した/『住民参加型の地域予防活動』を展開している市町村での実践指導を通じて、本当の意味での早期の段階である「軽度認知症小ボケ)」と「中等度認知症中ボケ)」の段階であれば、日々の「脳の使い方」としての視点と意味で言う『生活習慣』の改善と継続的な実践の自助努力とに因り、①正常レベルへの脳機能の回復が可能であること及び/又は、②症状の重症化の進行の抑制が可能であることが、実証されたのです。但し、③末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」のレベルに迄/脳の機能が衰えてしまった人達は、「中ボケ」レベルへの機能の回復さえも期待出来ないことも分かったのです。

従って、真の正体が、『①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病」に過ぎない』認知症である『AD型認知症』の発病者である場合は、「早期発見と早期治療」が/極めて重要だということなのです。

また、『認知症の予防』という「テーマ」について言えば、世界中で/認知症の専門家と言われている人達が「予防」というときは、「脳血管性認知症」/又は、「二次性認知症」のみを対象として考えているという問題があります。余談になりますが、私たちの知る限りでは、「予防」というテーマの対象に/「AD型認知症」を正面から取り上げているのは、東京都老人総合研究所だけではないかと思います。認知症の大多数は、「AD型認知症」であること及び「AD型認知症」は、廃用症候群に属する/老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、『前頭葉』機能を含む/脳全体が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な自助努力とにより、『発病自体を予防することが出来る(=発病時期の先送り)』のだということを声を大にして、世界中のの専門機関(専門家達)に、問題提起しておきたいのです。

現在、殆どの医療機関で行われているような、「極めて重度の記憶障害/物忘れの症状」及び失語(紛い)、失認(紛い)、失行(紛い)の症状と言う/「極めて重度の症状」を基準にして、発病の有無を診断する方法では、(為す術が何も残されていなくて、介護の対象となるだけである)「重度認知症(大ボケ)」の段階でしか、「AD型認知症」の発病を見つけることが出来ないのです。

「重度認知症(大ボケ)」の段階のお年寄りの「介護」を/家族の手だけに委ねるのは、家族の精神的及び経済的負担が大きすぎて、国の政策として取るべきものとは考えがたいのです。「老老介護」/「認認介護」/果ては、「介護離職」などが、此の我が国日本で、『社会現象』化して来ているのです。このような社会状況を放置していることは、絶対に許されないのです。

対策としては、極めて有効で/有益で/低コストで実現実践できることを、私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村との「有償で有期の/二段階方式ソフトの使用許諾契約」の締結の下で、実践指導し、顕著な成果を挙げて、実証済みのものである『住民参加型の地域予防活動』を、国策化して、全ての市町村で/保健師さんと地域のボランティアとの共同で、全国展開すべきなのです。  

          

 

注)本著作物(このブログ A-42に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

   

 

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