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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

認知症の地域予防活動と展開上の基本的な骨格ーQA Room(A-36)

2012-08-30 | アルツハイマー型認知症の予防活動

Q:市町村の保健師さんが、地域住民と協働して実施する活動である、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』に対象を特化した「住民参加型の地域予防活動」を展開する上での基本的なイメージと言うか、「骨格」となる内容及び展開上の留意点について、出来るだけ具体的に説明して欲しいのですが。

      

A:(Kinuko toTadの二人が主宰する)エイジングライフ研究所は、『前頭葉』機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する①「前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」の機能/②「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」の機能及び③「実行機能(=Executive Function) 」により構成されている複合機能体を言うものとする)」を含む/脳全体の機能レベルを、「二段階方式」と名付けている「神経心理機能テスト」を使用して、総合的に判定する手技を(独自に開発)開発して、実務に使用できるよう、「マニュアル」化しています

脳の機能レベル」(A)とそのアウトプットである「症状」(B)と現在の機能レベルをもたらした脳の使い方としての「生活歴」(C)等を詳細に調べ/聞き取りを実施し、規定された「評価/判定基準」に従い、総合的に判定するのです。1995年の活動開始以来、市町村の保健師さん達による行政活動としての「AD型認知症」の「地域予防活動」を提唱すると共に、「認知症予防講演会」及び「二段階方式」の「実務研修会」を実施して、『住民参加型の地域予防活動』を拡大展開し、北海道から九州に跨る全国的規模452の先駆的な市町村との、(有償で/有期)の「二段階方式ソフ」トの使用許諾契約の締結の下で、実践展開の指導を行って来て、(或る時期)、厚生省に呼ばれて、『二段階方式の全国展開を要望される程に/極めて隆盛だった』のですが、厚生省の後身の厚労省が、(アミロイドβ仮説を理論的な根拠とした川下対策、『介護の予防措置』を制度化した)為に、市町村での活動は、極めて例外的に、「請負契約に変更して実施」している市町村だけとなってしまいました。

市町村の「保健師」さん達(地域包括支援センター、在宅介護支援センターを含む)が主体となり、地域と共同して実施する「AD型認知症」に対象を特化した「住民参加型の地域予防活動」の骨格と展開上の留意点の概要は、次のようになります。ないのです。

●  精神科医は、米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である「DSM-Ⅳ」の基準に依拠して、「AD型認知症」の発病の有無を診断する為に(当該基準の「①第一要件」では、(極めて重度の物忘れの症状の確認を要求)していて及び『②第二要件では、失語(紛い)/失認(紛い)/又は、失行(紛い)の症状の確認、極めて重度の症状の確認を要求している為に、「AD型認知症」の診断が専門の精神科医による診断では、(為す術が何も残されていなくて)セルフケアにも重大な支障が有る「AD型認知症」の末期の段階であり、私たち『二段階方式』の区分で言『重度認知症(大ボケ)』の前期又は後期の段階でしか、発病を見つけることが出来ないのです。

その結果、「AD型認知症」は、「原因不明で、治らないタイプの認知症」とされてしまい、その誤った情報が、全国津々浦々、地域の隅々にまで行き渡り、(住民の頭と心に浸み込んでしまっている)のです。誤ったその固定概念を変えさせ、「住民参加型の地域予防活動」を展開していくに際しては、地域住民を対象とした/(認知症は防げる治せる)と題する「認知症予防講演会」による啓蒙が、不可欠となります;

● 更に、市町村が「早期診断の窓口」を常設して、本当の意味での早期の段階(回復が可能な「小ボケ」及び症状の重症化の進行の抑制が未だ可能である(期待できる)「中ボケ」)の段階で発病を見つけて、正常レベルに「回復」させて見せること及び/又は、症状の重症化の進行を抑制してみせることが、『AD型認知症こそが、発病自体の予防が出来る認知症の典型であることの啓蒙にとって、極めて重要で/有効なのです。「右脳」の活用を柱とした自分なりの「目標」(メニュー)の達成による「前頭葉」機能の活性化により、「脳の使い方」としての「生活習慣」の改善と継続的な自助努力の実践を指導して、『「小ボケ」から、「正常」レベルへと回復させてみせることが、(原因不明で治らない恐ろしい認知症と言う迷信が浸透していた)住民全体の考えと意識とを替えることが出来る/極めて有効で有益な施策となるのです!!!

 

       

● 「住民参加型の地域予防活動」の対象となるタイプの認知症は、真の正体が『生活習慣病』である「AD型認知症のみであり、それ以外のタイプの認知症に関しては、それぞれの専門の医師の手に委ねることを、対外的にも/対内的にも、明確にしておくことが重要なのです;「住民参加型の地域予防活動」は、「AD型認知症」の予防を目的/且つ対象とする活動であることを、明確に活動目的として掲げて、参加者が自分なりに「前頭葉機能の活性化」を体験できる場とするのです;

● 『脳イキイキ教室』展開の「実施地区」を選別する順番は、①地域のカクシャク老人やボランティアの組織が、手を挙げて、「住民参加型の地域予防活動」を/自分たちの地域で/是非ともやりたいとの「強い意志と熱い情熱」を示す地域から優先して実施することが、「予防活動を成功に導く」上で、極めて重要なのです(①手が積極的に上がらない地域は、後回しにすることが大切なのです;ここで、②「公平」を優先していたのでは、何時まで経っても動き出さないのです);

● 公民館/或いは集会所が存在するくらいの「小単位」の各地域毎に、「脳イキイキ教室への参加者」の人数は、30~40人を単位とした「小集団」ベースによる、「AD型認知症」の発病の予防を明確な目的とした「脳イキイキ教室」として、行きます。

 

       

 

●  「住民参加型の地域予防活動」は、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能である)『前頭葉』機能を柱とする脳全体の機能が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な自助努力により、「前頭葉」機能を(正常レベルに保ち続けること)を主目的/核心とした及び『第二の人生』での日々の生き方が関わる「全く新しいタイプの活動」なのであり、既存の活動組織を「住民参加型の地域予防活動」展開の為の組織に/そのまま組み替えることは、『絶対に避けるべき問題』なのです(既存組織の/いろいろな制約が、活動の障害になることが多いのです!!)。

●  『第二の人生』を生きて行く上で、日々の出番が最も多い「右脳」の活用による「前頭葉」機能の活性化を図り、「右脳」を中心としたメニューの実行(目的の達成)により、(集団の中での)「趣味」や/「遊び」や/「人付き合い」や/「地域活動」や/「運動」を『楽しみながら体験』する体験をさせて、自分なりの喜びや、時には生き甲斐を覚える機会が、獲得できる場とするのです。

●「左脳」を使うのは、基本的には、「右脳」を使う場を盛り上げる為の手段となる(使い方が、主となり)、その意味で、「右脳を重視」した「生活習慣」の構築とその継続的な自助努力に因る『前頭葉機能の活性化』の達成の「重要性に目覚めさせる」ことが、極めて重要なのです!!!右脳の活用を中心とした自分なりの「目的」(メニュー)を達成する生活により、達成感や喜びや生き甲斐が得られる「生活習慣」が、「前頭葉機能」を活性化させ/脳全体の若さを保つの上で、極めて有効であるることを、「脳イキイキ教室」への参加で、実体験させるのです。「前頭葉」の働きを活性化させ/「前頭葉」機能を「正常レベル」に保ち続けさせる為には右脳の活用」を中心とした「目的」/(メニュー)が有る「生活習慣」を構築し、維持することが、重要で不可欠であることを、「脳イキイキ教室」への参加/三角体験を通して、理解させるのです;

● 私たち「二段階方式」が世界に誇る「脳機能データ」の解析結果により、『本態(真の正体)が、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③「生活習慣病であるに過ぎないAD型認知症」の極めて重要な特徴/特性として、『「AD型認知症の発病高齢者」には、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行き、脳の機能が極めて異常なレベルに迄衰えて行く際の/極めて厳密で/明確な低下順が存在している』のです。そして、その順番は、『① 「前頭葉機能」⇒ 「左脳」⇒ 「右脳  ⇒「運動の脳」の順番』となるのです!!  ⇔ このことを言い換えると、『「前頭葉」機能が、正常なレベルに保たれている限り、「AD型認知症」の発病は、絶対に起きては来ない』と言う性質が確認されているのです!!!

       

 

● 「脳イキイキ教室」の運営に係る保健師さん達は、「二段階方式」の考え方に基づき/「二段階方式」の手技の活用に因る「前頭葉機能を含む/脳全体の機能」レベルの精緻な判定及びその経時変化による(改善、維持又は悪化)の評価並びに、評価結果に基づく「生活習慣の改善」指導をする役割りを担うのです;

● 「脳イキイキ教室」の運営は、最初の半年間(状況により1年間)のみ/保健師さんが「メニューの作成」を含む/運営全般に関与するが、それ以降「地域ボランティア」による「自主運営」を基本とします。自主活動の体制下では、保健師さんは、「脳の機能のレベル」の判定評価と生活改善指導だけを担うことになります(保健師さんが、全てを取り仕切っていたのでは、人的な制約から、対象地域を「全域」に拡大していくのが難しくなるからです!!);

     

次に重要なのは、「脳イキイキ教室」に参加するメンバー構成は、「脳の機能レベル」唯一の判定基準として決めることが不可欠だと言うことです。 「脳イキイキ教室」に参加するお年寄りは、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベル正常なレベルの人を対象とすることを「基本の条件」とすることが重要です(但し、「軽度認知症(小ボケ)」は、一定の人数割合以下に抑える条件のもとで、可とします)

○  「社会生活」をそれなりにこなせている、『正常レベル』の/普通のお年寄り達が、基本的に、大多数を占めることになります;

○  次いで、趣味や遊びや人付き合いを生き生きと楽しんでいる、かくしゃく老人が占めます;

○  最後に、家庭生活面には支障が無いが、『社会生活』面に重大な支障が出て来ている「軽度認知症(小ボケ)」の段階の発病者が少人数ながら一角を占めます(重要なことは、「小ボケ」レベルのお年寄り達の全体に占める割合は、必ず25%以下に抑えること。この割合より大きくなると、自主運営が難しくなるのです);

       

○ 「中等度認知症(中ボケ)」レベルのお年寄りも/「重度認知症(大ボケ)」レベルのお年寄りも、「脳イキイキ教室」に入れては、いけないのです(絶対に禁止!);

○ 「軽度認知症(小ボケ)」は、「脳イキイキ教室」に継続的に参加して日々の「生活習慣」自分なりに改善して行く中で、脳の機能が正常レベルに回復して行きますが、「脳イキイキ教室」の主たる目的は、治すことではなくて、「発病を予防」することにあることを、絶対に忘れないで頂きたいのです!!。現実的には僅かな人数の体制下で、「AD型認知症」の発病を予防することを明確な目的とした「脳イキイキ教室」を展開して行くことが求められるのです。「AD型認知症の発病を予防」することが、活動の基本的な目的となる点に、十分配慮することが必要なのです。最初の立ち上がりは/小さな一地区からであっても、最終的には、①全ての地区で、②活発に活動が為されている、③「脳イキイキ教室」が、展開されていることが、極めて重要だからなのです;

● 「中等度認知症(中ボケ)」のレベルになると、集団の中での活動についていくこと自体に、困難が生じてきます(「中等度認知症(中ボケ)」のレベルになると、その機能レベルに見合った「特別の/個別の/メニュー」を(家族の協力の下に)継続して実践しないと、『脳の活性化の効果』が出てくる事自体が難しくなってきて、『脳の機能が向上して来なくなる』のです。その上、「脳の機能レベルが低い分、係わるスタッフの人数も余分の人数が必要になる」のです);

● 「重度認知症(大ボケ)」のレベルになると、①脳の機能レベルの改善だけでなくて、②脳の機能レベルの維持さえもが困難となり、「大ボケ」レベルの枠の中で更に症状が進行して行くことになります。「重度認知症(大ボケ)」レベルに「前頭葉」機能を含む脳全体の機能レベルが、『極めて異常なレベルにまで低下』して来ている高齢者には、『為す術が、何も残されていなくて』、日常生活面での「セルフ・ケア」の面にも/重大な支障が出てきている為に、「介助/介護」を基礎とした対応が殆どとなるのであり、この段階にまで/脳の機能が衰えてくると、「施設」での対応が不可欠となります;

      

かくしゃく老人」はかくしゃくなレベルの儘(現状維持)に、「正常老人」は正常なレベルの儘(現状維持)に、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルを保ち、極少人数での参加が認められている「軽度認知症(小ボケ)」は、正常レベルに(『前頭葉』の機能レベルを)改善/向上させることが、「脳イキイキ教室」に参加を認められた理由であり、運営の目標になることを、忘れないで頂きたいのです(「中等度認知症(中ボケ)」になると、①最高次機能である『前頭葉』機能だけでなくて、②高次機能である「左脳」と「右脳」までもが、「異常なレベルに衰えて来ている」のですが、(But,「軽度認知症(小ボケ)」では、①高次機能である「左脳」及び「右脳」は、未だ正常な機能レベルに在って/②「前頭葉」機能だけが、異常なレベルに衰えて来ているので、③「前頭葉」機能を正常レベルに引き戻してやるだけで良いのです)。繰り返して、注意を喚起しておきますが、『発病の予防』こそが、「第一義的に重要なテーマである」ことを、肝に銘じておいて、頂きたいのです;

○ 「脳イキイキ教室」の対象者に「中等度認知症(中ボケ)」レベルのお年寄りと「重度認知症(大ボケ)」レベルのお年寄りが含まれない(皆無の状態を確保/維持)ということは、一面では、『運営の手間(人手と時間とコスト)が、少なくて済む』ことを意味します。更なる問題点として、「中等度認知症(中ボケ)」レベルのお年寄りは、『現状では、家族が主体』となり、日常の『家庭生活』面での介助が行われているのですが、本来は、『通所型の施設』が中心となって、「回復よりは、更なる症状の進行を抑制すること(末期の段階である「大ボケ」にはしないことを/主たる目的とする対応の在り方が、現実的と考えるのです;

 

       

(コーヒー・ブレイク ーその1)「AD型認知症」を発病して末期の段階である『重度認知症(大ボケ)』のお年寄りを抱えた/家族の/困難で悲惨な状態を、日ごろ目にしている保健師さんは、どうしても「中ボケ」や「大ボケ」の介護に目が行き勝ちなのです。「中ボケ」及び「大ボケ」レベルのお年寄りに対する「介助/或いは介護」自体は、「脳イキイキ教室」ではなくて、家族/或いは、施設が主体となって行われるしかないということを理解し,納得しておくことが重要です。

「発病の予防対策」に徹底して、対策を構築し/実行する(蛇口を、きちんと閉める)のでない限り(介護対策ばかりに、目が行っていたのでは!)、認知症問題(「AD型認知症」が、認知症全体の90%以上を占めていることに注意!!)の解決策は、無いということを理解し、覚悟を決めて、「発病の予防対策」に取り組んで頂きたいのです。

        

 

(コーヒー・ブレイクーその2) 「重度認知症(大ボケ)」の段階に在る高齢者は、症状が発現して来る大本である『「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベル』の/改善の可能性が皆無(①改善の可能性は無くて、②更なる症状の進行を緩やかにすることさえも、期待できない)という」である視点から見ても、「介護内容の充実度の質的及び量的な要求性(家族による介護を期待することは、家族自身の生活の崩壊/介護離職を招くことにつながる)」の視点から見ても、更には、市町村におけるこれまでの活動体験に照らしてみても、「介護保険制度」で/手厚く対応していくより他に方法は無いと、私たち「二段階方式」は、考えているのです。

介護保険制度」で/手厚く対応していく為には、保険料の徴収額を拡大させる方法ではなくて、(様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を占めている【小ボケ/中ボケ/大ボケの全てを含めた数値であることに注意】)認知症、『AD型認知症』に対策を特化した川上対策、(発病の予防自体を明確な目的とした)『住民参加型の地域予防活動』を、我が国の小さな島々の片隅にまで徹底した「国策化に因る全国展開」を、市町村の『保健師さん』と「地域のボランティア(個人/組織を問わない/両建て)」とが協働して展開する時代が、一刻も早く(KInukoとTadにお迎えが来ない内に!!)やってくることを、切に希望しているのです。

 

 注)本著作物(このブログ A-36に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

     

 

  

 

 

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『住民参加型の地域予防活動』に不可欠の保健師さんの役割り-Q/A Room(A-35)

2012-08-16 | アルツハイマー型認知症の予防活動

Q:私は、高齢化率が36%を超える小さな町の保健師です。町には、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』のお年寄りがたくさん居ます。「AD型認知症」のお年寄りを抱えた家族による「介護」の状況や精神的にも経済的にも大きな負担を伴う実態を見るにつけ、どうしても「AD型認知症」の「予防活動」に取り組みたいと思うのですが、「どのような視点をもち、どのような役割を果たす」ことが、私たち保健師に、期待されているのでしょうか。

            

A:「人生60年といわれていた一昔前の時代」とは違って、世界に先駆けて「超高齢化社会」に突入した我が国日本では、『誰でも、80歳や90歳まで生きるのが、当たり前』となっています。

会社や役所勤めの人達のように/必ず定年がある場合が典型的ですが、農林業や漁業や自営業の場合でも、60歳から65歳くらいの年齢を起点にして、『第二の人生』に入るのが通常でしょう。

 この場合、『第二の人生」が20年も30年もある訳ですから、「仕事」と言うテーマを追求する「第一の人生」がどうだったかだけでなくて、「仕事」と言うテーマとは、無縁の日々を生きることとなる『第二の人生』がどうなるかが、とても重要な意味を持ってくることになります。

「第一の人生」がどんなに立派でも、『第二の人生』で早々と/「AD型認知症」を発病してしまって、『第二の人生』の大半が、『日々の暮らしの中で/「介護」を受けるだけの生活と言うのでは、自分らしい人生を全うしたことにはならない』でしょう。その上、家族による「介護の負担」、中でも、親の介護を/その子供が担う為に子供が離職する問題、所謂、「介護離職」の問題を考えると、猶更のことではないでしょうか。

 『第二の人生』の期間がとても長い「超高齢化社会」を皆が生きていくのが当たり前と言う現実を考えれば、更には、「AD型認知症の発病者になった場合の/家族による「介護の負担」、或いは、甚大な規模の額となっている市町村や国の「財政的負担」の重さなどを考えれば、『身体が保つ限り/「脳」もちゃんと保たせて、「AD型認知症」の発病高齢者にならずに/「第二の人生」を完走することが、個人のレベルではもちろん、家族のレベルでも、市町村のレベルでも、国のレベルでも強く求められて来る(=持続可能な超高齢社会の構築と維持!!)』のです。

            

このブログで、度々詳説してあるように、様々な種類が数ある認知症の大多数/90%以上を占めるのが、「AD型認知症」(『老年性アルツハイマー病』とも言います)と呼ばれるタイプの認知症です(脳卒中等の病後に、何年間もかかかって/徐々に認知症の症状が出てくるものが、全て「脳血管性認知症」と診断されカウントされています。脳卒中等の既往さえあれば、「因果関係」を確認することもなく、「脳血管性認知症」とするこの診断のやり方は、実は誤りなのです。そもそも,これは「AD型認知症」なのであり、「AD型認知症」の人数にカウントされるべきものなのです)。

その正体は、東日本大震災の被災地に居住する極めて多くの高齢者が、「AD型認知症」を発病(新規の発病及び症状の重症化の進行)して来ているという実態からも、疫学的に証明されて来ているように、「毎日の生活習慣である/脳の使い方/生き方」が、「AD型認知症」の発病を惹き起こす原因なのであり、真の正体は、「生活習慣病」に過ぎないのです。

様々な種類が数ある認知症の大多数を占めていながら、「原因もわからないし、治す方法もない」と言われ/放置されてきた「AD型認知症」というタイプの認知症は、『「仕事」と言うテーマの遂行とは、無縁の暮らしとなる/「第二の人生」を生きて行く上での、日々の脳の使い方』、(毎日の「脳の使い方」という視点で言うところの)「生活習慣」の改善により、発病自体を予防することも出来るし、早期の段階(私たち『二段階方式』の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ)」の段階)で、発病を見つければ(早期発見)、「脳のリハビリ【=前頭葉機能が活性化する生活習慣への改善と継続的な自助努力】により、治すこと及び/又は、症状の重症化の進行を抑制することが、出来るのです。

世界最高の権威機関と言われる米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である『DSM-Ⅳ』という誤った基準に依拠して診断している精神科医は、発病の末期の段階/為す術が何も残されていなくて介護の対象となる「重度認知症(大ボケ)」の段階の前期/又は、後期で発病を見つけている為に、「原因も分からないし/治らない認知症である」と、誤解しているだけなのです。

様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めている「AD型認知症」の早期発見と早期治療による、回復/症状の重症化の進行の抑制、更には、「発病自体の予防」と言う「テーマ」が、全国の市町村の重要な施策として制度化されて、予防活動に専従できる「保健師」さんを育成して、①対象を、「AD型認知症」に特化した活動(この場合、全ての業務段階で、「医行為」が不必要であり、医師が関与する必要性が皆無なのが、特徴)であり、②居住地域単位で展開する③『住民参加型の地域予防活動』を実践展開することが出来るようになれば、『新規発病者数の大幅な減少の効果』により、個人の心配も、介護に伴う家族の負担も大幅に減少し、市町村や国の財政的な負担も大きく改善されることになるのです。

      

コーヒー・ブレイク

「AD型認知症」についての/医療機関による「診断の実態」をみると、為す術が何も残されていない末期の段階、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」前期又は、後期で、発病を見つけて(「発病のレッテル貼り」をするだけの診断)、『原因も分からないし、治らないタイプの認知症である』と誤解されていて、「早期発見と早期治療」と言う極めて重要な「テーマ」の実施が、放棄放置されているのです。医療機関としての社会的な役割を放棄していると言っても過言ではないでしょう。医療機関(精神科医 )が、「重度認知症(大ボケ)」の前期/又は、後期の段階でしか、「AD型認知症」の発病を見つけられないでいるのは、『DSM-Ⅳ』という/「①極めて高い権威はあるが/②規定内容が重大な誤りである」当該基準に依拠して、医師が、診断する為であることは、このブログで詳細に説明した通りなのです。

       

     

(まとめ) 

ところで、「アルツハイマー型認知症」の正体は、「生活習慣病である」ということには、二つの重要な側面があります。

① 1つは、「予防したり治したりするには、投薬や手術や治療など、必要となる全ての業務について、の医行為を必要としない」ということなのです。

言い換えると、「仕事の遂行と言うテーマ」とは、無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を、日々生きて行く上での「脳の使い方」という視点と意味で言う「生活習慣」の在り方が核心の問題となるのであり、そうした「生活習慣」の改善の為の指導こそが、①発病の予防並びに、②症状の回復及び/又は、③症状の重症化の進行の抑制の為に有効な『唯一つの方法』となるのです。

「AD型認知症」こそ、『保健及び予防』活動の/最も重要な対象となる「テーマ」なのです。そこでは、医師ではなくて「保健師」さんが、その担い手となるのです。

② もう1つ、回復可能及び/又は、衆生の重症化の進行の抑制が可能である/本当の意味での「AD型認知症」の早期の段階である「軽度認知症(小ボケ)」と「中等度認知症(中ボケ」)の段階の診断(発病の「早期発見」)と『早期治療(回復及び症状の重症化の進行の抑制並びに発病自体の予防には、投薬や手術や治療といった「医行為」は、一切必要とならなくて、「日々の/脳の使い方としての『生活習慣の改善の為の指導』だけが、必要/且つ有効な対策方法となるのであり、CTやMRIの使用は不必要であり、「二段階方式」に代表される(But,保険点数が極めて低い) 「神経心理機能テスト」の活用だけで、十分ということになるのです!!! 

       

      

(コーヒー・ブレイク)CTやMRIの活用が不必要とされ、(保険点数が、極めて低い) 「神経心理機能テスト」の活用だけで十分だとされると、①「AD型認知症」の早期発見と早期治療に因る/②回復及び/又は、③症状の重症化の進行の抑制並びに④発病自体の予防という「テーマ」は、事業としてペイするだけの一定規模での収益を挙げることが、全く期待出来できない事になるのです。事業としてペイするだけの収益が期待できないことが明白な/早期発見による回復や予防という「テーマ」について、医療機関に大きな役割を果たすことを期待することは無理なことなのです。

 

      

 

結論から先に言うと、①必要な規模での収益はあげられなくても、費用が減るメリットがある為に、②自治体や国でしか、「AD型認知症」の早期発見による回復や/発病自体の予防という「テーマ」には対応出来ないということなのです。こうした視点に立脚すれば、①「AD型認知症」に対象を特化した『早期診断と早期治療の実施』に因る回復及び『生活習慣の改善指導』を核とした発病自体の予防活動(A)と言うテーマと/ ②「AD型認知症」以外のタイプの認知症及び認知症と紛らわしい病気の診断とその対応(B)とでは、『対応の在り方』を根本的に従来とは異なる視点から考える必要があると考えるのです。即ち、前者(A)は市町村(地域包括支援センター及び在宅介護支援センターを含む)やNPOが主として担当し、後者(B)は医療機関が専権事項として担当するという、両者の「棲み分け」の議論が必要になってくるのではないかと考えるのです(私たち「二段階方式」では、そうした問題点の存在の認識から、『二段階方式』テストの実施結果により、(A)又は、以下に添付の図式にみるように、(B)への振り分けを、パターン化して、実務化しています(452の市町村での展開で、医療機関や、介護施設との間での、対応(振り分け問題)が問題となったケースは、皆無であり、実態としては、むしろ喜ばれていたようなのです。

 ※ 下記の図式は、『二段階方式 個別事例判定マニュアル 使用の手引き』(『手技の解説編 考え方&注意点』のP.51に載せられていて、実務化されています。

 

              

 

 

         

 日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入していますが、この先、高齢化が更に進んでいく中で、なにもしないでこのまま手をこまねいていると、高齢者の大半は、「体が持ちながら、脳が持たない結果として、行き着くところは認知症老人」という悲惨な将来像が、はっきりと見えてきているのです。

これからの市町村の保健師さん達は、「脳の健康」という視点から、『超高齢化社会』を支える「重要な役割」を担うことになるのです。対象を「AD型認知症」に特化した「住民参加型の地域予防活動」の担い手としての『専門家集団』としての役割、①1つは:「早期診断」の窓口活動により、回復可能な及び/又は、症状の重症化の進行の抑制が可能である「早期段階」の発見(「早期発見」と「早期治療」を担い、②もう1つは:「前頭葉機能を含む/脳全体の機能を活性化する生活習慣」の啓蒙活動/構築と継続的実践の自助努力の具体的な指導活動により、『発病を予防』する為の「地域予防活動」の核心活動となる『地域単位での、脳イキイキ教室』の運営の要の役割りを担うのです(プラスして、「地域のボランティアの活用が重要」となる)。

「AD型認知症」の早期診断による回復並びに居住地域単位での『脳イキイキ教室の運営』を基盤の活動とする『住民参加型の地域予防活動』の浸透により、『発病自体の予防』の考え方が地域全体に浸透して行き/定着して行けば、認知症に関わる種々の問題は大きく改善されていくのです。認知症の大多数、90%以上を、「AD型認知症」が占めているからなのです。

             

 地域単位で運営する「AD型認知症」の「発病の予防を明確な目的とした/脳イキイキ教室」での具体的な自己体験を基礎として、個々の住民自体が、(前頭葉機能が活性化)する生き方、趣味や遊びや人付き合いを通じた、自分なりの「脳活性化策」を、日々の生活の暮らし方の中に取り込み、発病自体の予防に効果的な「自身の具体的な生活習慣」として構築行くための「脳の健康の在り方」を指導する役割を担うことが、保健師さんに求められてくるのです。介護保険で期待されている、従来型の「身体介護サービス」提供の担い手ではなくて、「お年寄りの生き甲斐創造」の手助けとなる新しいタイプのサービスを提供する担い手になって頂きたいと願うのです。   

 注)本著作物(このブログ A-35に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

             

   

 

 

 

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市町村による一次予防を目的とした『住民参加型の地域予防活動』の展開 (A-23)

2012-05-31 | アルツハイマー型認知症の予防活動

&1『 発病の 早期の段階』の見つけ方とその特徴

(1) 『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』を、①回復可能な「軽度認知症」(小ボケ)の段階及び②重症化の進行の抑制が未だ可能な「中等度認知症」(中ボケ)の段階【=本当の意味での早期の段階】で見つけるには、③「神経心理機能テスト」の使用が不可欠となるのです。

(2)  然も、「神経心理機能テスト」による『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベル精緻な判定と過去の「生活歴」の聞き取りに基づいての『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能を活性化させる為の『「脳の使い方」としての視点と意味で言う『生活習慣の改善』指導【=「脳のリハビリ」の実践指導】とが、判定と治療、更には、『発病自体の予防』の為の/唯一の方法となるのであり、投薬や手術や治療といった「医行為は、不必要」なのです。

※ ここで特記しておきたい『注意事項』としては、 1つの理由としては、「発病の有無及び症状の段階区分の判定(診断)の方法」が、高額な売り上げが立つ/CTやMRIが必要ではなくて、逆に、保険点数が極端に低い(売り上げが極めて低いものとしかならない)「神経心理機能テスト」の使用が不可欠となる為に、『医療機関にとっては、事業としてペイしない』ということが、極めて重要なポイントなのです。加えて、もう一つ別の理由としては、『本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であるにすぎない「AD型認知症」は、「発病の予防」や/「治療(=症状の回復及び/又は重症化の進行の抑制)の効能を有する薬(治療薬)は、発病及び症状の住所化が進行するメカに照らして、未来永劫、開発されることは、有り得ない』ことでもあるのです!!!

〇「ボケの三段階」 = =   ⇒ 

   

コーヒー・ブレイク) 「AD型認知症」の発病の最初の段階である「小ボケ」からの回復及び症状の更なる重症化の進行の抑制が未だ可能である「中ボケ」を末期の段階である「大ボケ」にさせない事は、本人にとっては勿論のこと、家族にとっても大きな意味があります。ところが、回復可能な「小ボケ」の段階及び更なる重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」を見つけるには、私たちの「二段階方式の手技」のような、極めて高度で精緻な判定能力を有する「神経心理機能テスト」の使用が不可欠となるのです。CTやMRIでは、更には、f-MRIやPETを使用してみたところで、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病を見つけることは出来ないのです。「小ボケ」又は、「中ボケ」の段階で発病を見つけられないで、放置されたままでいると、症状の重症化が進み、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の段階になります。

CTやMRI、或いは、f-MRI,果ては、PETまで総動員しようとも、売り上げを稼ぐことには役立つっても、「重度認知症(大ボケ)」の段階で、発病を見つけていたのでは、せっかく見つけても手遅れ、為す術は何も残されていなくて、「発病のレッテル貼り」の診断でしかないこととなるのです。

 

&2『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階の類型的症状」の発現が特徴         

(1) テレビが、いろいろな種類のものを取り上げるので、認知症にも種類がたくさんあることはご存じだと思います。その種類がいろいろある認知症の中で、「AD型認知症」が認知症全体の90%以上を占めているのです(But,この数値は、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の、全ての段階の発病者が含まれていることに注意して下さい。厚労省が発表する予測数値は、「大ボケ」の人数だけなのであり、「小ボケ」と「中ボケ」の人数は、入っていない数値なのです!!)。

(2) 高齢化の更なる進行が予測される中で、「AD型認知症」を発病する高齢者達の数も増え続けることが予測されているのです。その、「AD型認知症」こそ、保健師さんにとって、「保健及び予防活動」の最も重要な対象となる「テーマ」だということではないでしょうか。

(3)「AD型認知症」は、症状の回復が可能な「小ボケ」及び/症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」の段階での発病の発見(判定)には、CTもMRIも/f-MRIもPETも、不必要なのです。「本当の意味での早期の段階」、発病を見つけることが出来れば、①正常レベルへの回復及び又は、②症状の重症化の進行の抑制が可能である上に、『その為の治療は、薬の投与が、不必要』なのです。診断している医療機関も、薬を開発している製薬会社も、複合機能体である『前頭葉』と言う機能についての知識と理解が、浅過ぎるのです!!!

          

(4) 私たち「二段階方式」が蓄積してきた「AD型認知症」を発病した『高齢者』達の多数の「脳機能データ」を解析すると、「小ボケ」から「中ボケ」へ/、「中ボケ」から「大ボケ」へ/と症状の重症化が進行して行くにつれて、『前頭葉」機能の機能レベル(働き具合)が、加速度的に衰えていくことが分かるのです。発病の末期の段階である「大ボケ」のレベルになると、「前頭葉」機能は、殆ど機能していないことが分かるのです。状況を判断し、実行すべきテーマを発想し、その実行の内容を組み立て、内包する判断基準である『評価の物差し【=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス】の機能』に因る、評価/注意/関心/観方に従い(に基づいて)、最終的な実行内容を決定する働きをしている複合機能体であり、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能の働き方/働き具合が、「薬を飲む(貼る)」ことで、機能が回復したり及び/又は、症状の進行が遅れることなど、発病/症状の重症化が進行して行くメカに照らしてみた場合、絶対に有り得ないことなのです。『前頭葉』機能は、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役目を担っている脳機能であり、謂わば、左脳、右脳、運動の脳の三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の運行を支配管理する『御者』なのです。「脳全体の機能」を回復させるには、『前頭葉』の機能を真っ先に回復させることが、必要不可欠の条件となるのです。その『前頭葉 』機能を、回復させるには、しっかりと「使う」こと以外に、他に方法は無いのです。薬が効くような代物ではないのです!!!

(5) 「早期段階の判定及び早期段階からの回復や/重症化の進行の抑制、更には、発病自体の予防(発病時期の先送り)」の為に、「AD型認知症」の発病の有無及び発病の段階区分の判定並びに『前頭葉』機能を含む脳全体の機能を「活性化」させる為の「生活習慣の改善」を目的とした指導の実施に際して、必要不可欠となる「神経心理機能テスト」の使用が、保険点数が極めて低い為に、『医療機関にとっては、事業として必要となる収益を上げることが期待出来ない』のです。医療機関といえども事業体ですので、最低限でも必要な規模での収益が上がらない事業を、継続的に実施して行くことは、出来ない相談なのです。従って、「収益はあげられなくても、費用が減るメリットがある」ことで事業として継続して展開できる/自治体や国でしか、対応が期待できないということになるのです。

         

&3 『末期の段階での発病の発見』ではなくて、本当の意味での『早期の段階での発病の発見』に目を転じるべき

(1)  日本は世界に先駆けて『超高齢社会』に突入しています。この先、高齢化が更に進んでいく中で、医療機関も国も市町村も、『発病自体の予防』及び『早期発見と早期治療』に対して、何もしないで/手をこまねいて放置していると、高齢者の大半は、「身体が保ちながら、脳が保たない」結果として、行き着くところは、「AD型認知症を発病し及び症状の重症化が進行して、介護が不可欠となる高齢者」の人数の更なる増加という、悲惨な将来像が、はっきりと見えて来ているのです。

(2) 厚労省が発表している「認知症の発病高齢者の数200万人」と言う数値は、『AD型認知症』を発病した、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の「高齢者」だけの人数なのです。「重度の記憶障害(物忘れの症状)」という誤った医療指針の為に見逃されている回復可能な「小ボケ」及び症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」とを合わせた人数は、「大ボケ」の2倍相当にもなるのです。然も、「大ボケ」の2倍の人数にもなる「小ボケ」と「中ボケ」の段階の高齢者達は、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を見直して、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が活性化化する『生活習慣』を構築し、継続的な実践の自助努力により、『第二の人生』を送る上での/日々の暮らし方(生き方)に取り込むことにより、①正常レベルに回復させること(「小ボケ」)及び/又は、②症状の重症化の進行の抑制が未だが出来る(「中ボケ」)」のです。市町村を主体として、「AD型認知症」の発病自体の予防並びに早期段階の発見と早期段階での治療の実施により、回復し及び/又は、「重度認知症」に重症化していく人達の数を減らす「政策」を制度化して、国策として、市町村により、実行して行くべきなのです。その上で、「重度認知症(大ボケ)」の高齢者達に対する『介護保険の適用』を手厚くすることが必要だと考えるのです。

(3) このブログで詳細に説明してきたように、「AD型認知症は、原因も分からないし/治らない病気」という考えは、極めて重大な誤りなのです。「重度の記憶障害(極めて重度の物忘れの症状)」という誤った医療指針に基づいて、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の高齢者ばかりを見つけて診断してきた、精神科医の誤解が最大の原因なのです。これまでのブログで詳細にメカを説明し、開示した根拠となる「脳機能データ」からも分かるように、「AD型認知症」の本態(真の正体)は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないなのです。早期段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)で見つけて、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を見直し、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が活性化する「生活習慣」を、日常生活に取り込むことにより、①正常レベルに「回復」させることが出来るし、②症状の重症化の「進行を抑制」出来るし、③発病自体を「予防すること」も、出来るのです。

(4)  『第二の人生』を送っている高齢者を多数抱える/個々の市町村が実施の主体となり、行政活動の中の主要な「テーマ」として、「AD型認知症」の予防活動を位置づけ、地域全体の総力を結集する形で、取り組むことが重要なのです。その為には、「AD型認知症」の予防活動に取り組む専門の保健師さんを配置して、地域のいろいろな組織やボランティアを取り込み、継続的な自主活動として、「地域単位」で/『住民参加型の地域活動』として、『発病自体の予防』に取り組むしか、問題を解決する途は、無いのです。

          

&4  まとめ

(1)「AD型認知症」の発病を予防する為の「生活習慣」の改善と継続的な実践の自助努力を目的とした 『生活改善の指導』は、脳を生き生きと使う「生活習慣」を個々人が日常生活に取り組み、確立するむことが核になります。それは、趣味なく交遊なく、運動もせず目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」とは、裏返しの生き方が、「指針」になるのです。

(2) 「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割を担っている)『前頭葉』機能に十分な情報が上がっていき、『前頭葉』の司令塔としての機能がフルに働くような『生活習慣』、特に、趣味や遊びや人付き合いの働きを司る「右脳」を十分に活用した『第二の人生での生き方』を指標として、指導することが重要となります。これまでは、「身体の健康」というテーマについて大きな役割を果たしてきた保健師さん達は、これからは、「脳の健康」という大きな「テーマ」(身体が保つ限り、脳も保たせる)について、重要な役割を果たすことが期待されているのです。「介護保険」で期待されている、従来型の「身体介護サービス」提供の担い手ではなくて、「生き甲斐創造の手助け」となる/新しいタイプのサービスを提供する担い手に,是非とも、なって頂きたいと願うのです。

 

 注)本著作物(このブログ A-23に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『アルツハイマー型認知症』の発病者の個別・集団別のデータと時系列管理(A-22)

2012-05-21 | アルツハイマー型認知症の予防活動

認知症全体の90%以上を占めていて、専門家たちから原因も分からないし治らない病気と言われてきた「アルツハイマー型認知症」は、1995年以来、私たち「二段階方式=エイジングライフ研究所」が、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村における「住民参加型の地域予防活動」(個別の早期発見と回復/重症化の進行の抑制を明確な目的とした地域単位での予防活動)により、廃用症候群に属する、老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないことが、実証済みなのです。東日本大震災の被災地の高齢者を追跡調査していけば、このことが、今後数年のうちに疫学的にも証明されることになるでしょう。「アルツハイマー型認知症」の症状は、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルリンクさせて判定することにより、①正常な機能レベルに回復させることが可能な「軽度認知症」(小ボケ)及び②症状の重症化の進行の抑制が未だ可能である「中等度認知症」(中ボケ)並びに、為す術が何も残されていなくて、セルフ・ケアにも重大な支障が出て来る/末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の、「三段階に区分」することが、出来るのです。

             

「アルツハイマー型認知症」の早期段階(①「小ボケ」及び②「中ボケ」)と判定された人達は、脳を活性化させることを目的とした個別の「生活改善」(『脳のリハビリ』=生活習慣の改善)の指導により、①正常レベルに回復させること及び/又は、②重症化の進行を抑制することが出来ます。但し、(自身の生活自立状態に対する自覚が持てなくなっている)「中ボケ」の症状の重症化の進行の抑制には、家族ぐるみでの協力が、不可欠となります。その意味で、地域予防活動を展開するには、地域単位及び家族ぐるみでの「アルツハイマー型認知症」に対する正しい知識と十分な理解が欠かないのです。市町村における「地域予防」活動の展開に際しては、「講演(演題は、ボケは防げる治せる)」を通じての啓蒙活動が、極めて重要な役割を担うことになります。

 

「アルツハイマー型認知症」は原因不明で治らない病気と言う誤った知識が地域住民の間に浸みこんでいます。「講演」によって、『「アルツハイマー型認知症」は、「脳の使い方」としての視点と意味で言う「生活習慣病」』なのであり、『「前頭葉」機能を含む/脳全体が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践の自助努力によって、「治す」ことも「予防」することも出来るタイプの認知症』なのだという「知識」を、地域住民の間に浸透させることが、活動の開始と広がりを獲得する上で不可欠の条件となるのです。

       

「住民参加型の地域予防」活動を効果的に展開するには、継続性が不可欠です。従って、「地域予防」活動を展開する上で、活動データの時系列管理が必要となります。個々の被検査者の神経心理機能テスト結果、脳の機能レベルの判定結果、生活の自立度の判定結果及び脳機能レベルについての評価結果(改善、維持、悪化)などの個人別の脳機能データ並びに判定及び評価結果等についての時系列管理が必要となってくるのです。

私たち「二段階方式(エイジングライフ研究所)」が開発した『二段階方式の管理ソフト(「エイジング」)』は、こうしたデータの管理を、個人別及び集団単位(グル-プ別、地域別、男女別)で、且つ時系列管理することが出来るようになっています。このソフトの活用により、「アルツハイマー型認知症」に対する発病を予防するための正常レベルにある人達への「生活改善」の啓蒙、早期段階にあると判定された人達の「正常レベルへの回復/重症化の進行の抑制」のための「生活改善」の指導のための支援及び指導等の諸施策の効果を/個人単位で及び集団(地域)単位で、時系列管理及び評価が出来る優れものなのです!!

        

下記に「エイジング使用の手引き」の一部を表示します。

  各ボタンの機能一覧(主な機能を赤字で表示)

この管理ソフト「エイジング」を活用することによって、定期的な健診(判定)システムが完成することになります。

      

「アルツハイマー型認知症」は、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めているのです。

「アルツハイマー型認知症」は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのです。

「アルツハイマー型認知症」は、早期発見(①「小ボケ」や②「中ボケ」の段階で発病を見つける)と早期治療(脳の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」の実践)により、①正常レベルに「回復」させる(治す)こと及び/又は②症状の重症化の進行を抑制すること出来るのです。

その上に、「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』機能を含む/脳全体が活性化する「自分なりの生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力により、「発病自体を予防」することが、出来るのです!!!

       

「重度の記憶障害(物忘れの症状)」という誤った指針により、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の段階でしか、発病を見つけてこなかった精神科医の誤解が原因で、『「アルツハイマー型認知症」は、原因不明で治らない病気だという、極めて重大な誤解』が、日本全国津々浦々にまで、浸透してしまったのです。

『(権威や認知症の診断が専門である精神科医)に因る誤解が幅を利かせている現状』が放置されていて、何らの対応も対策もとられていないのです。現状のまま放置して手をこまねいていると、高齢化の進展に符合して、今後増え続けることが予想されている『アルツハイマー型認知症』の発病高齢者達に対する、「介護保険」の適用は、費用面から制度破綻の危機に直面してしまうのでハト、危惧しているのです。

 注)本著作物(このブログA-22に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHP(ここをクリックしてください)

 

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脳機能のレベルと認知症の症状とのリンク (A-02)

2012-03-09 | アルツハイマー型認知症の予防活動

 エイジングライフ研究所では、独自に開発した「二段階方式」と呼ばれる『前頭葉』機能に的を絞った脳の働き具合及び①『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに/②厳密にリンクした三段階に区分される類型的症状を指標化していて(改訂版「30項目問診票)」、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の発病の予防を目的とする(17年間に及ぶ市町村での実践活動)の中で、極めて多数のデータを蓄積して来ました。

「脳機能と症状とのリンク・データ」が示す「AD型認知症の発病のメカ」を、このブログの中で、簡潔に要約して載せたいと思います。東日本大震災を被災した高齢者が他のどの地域の高齢者とも比較にならない程の高い割合で発症すれば、私たち「二段階方式」が主張/提示している内容である「AD型認知症は、生活習慣病である」ということの疫学的証明となり世の中の考えを変える契機ともなると考えるのです。  

        

 人生60年と言われていた一昔前の時代と違って、世界に先駆けて超高齢社会に突入した現在の日本では、誰でも80歳90歳まで生きるのが当たり前となっています。

会社や役所勤めの人のように定年がある場合がもっとも典型的ですが、60歳前後の年齢を起点にして、『第二の人生」に入るのが通常のことでしょう。

人生60年と言われ、「第二の人生」の期間が殆どなかった昔の人達の老後とは違って、超高齢社会の先頭を直走る我が日本国の場合には、「第二の人生」が20年も30年もある訳ですから、第一の人生がどうだったかだけでなく、「第二の人生」がどうなるかが(とても重要な意味)を持ってくることになります。

 第一の人生がどんなに立派でも、「第二の人生」で早々と(ボケてしまった/AD型認知症を発病した)のでは、人生を全うしたことにはならないでしょう。『AD型認知症』は、狭義の「アルツハイマー病」とは、症状が発現するメカも/症状の進行の度合いもが、全く異なるものなのです。「AD型認知症」の場合は、症状が、何年もかけて、徐々に/段階的にしか進行しないのが特徴です。

世間で、「AD型認知症」を発病してから死亡するまでの期間について言及しているものを見かけますが、あの数値は、末期段階の「重度認知症」から数えた数値なのです。私たちが問題にしている、「軽度認知症」の段階と「中等度認知症」の段階を加えると、「脳はもたないのに、はるかに長く身体はもつ」ところが、このタイプの認知症の特徴なのです。

 高齢化がどんどん進んでいく中で、独居老人や老夫婦のみの世帯がしだいに増加してきている現状をふまえるとき、「第二の人生を生きる高齢者」が、「いつまでも、元気なままでいられる」、「身体が持つ限り、脳もちゃんともたせられる」、或いは、「年齢相応の社会生活が送られるレベルに脳の機能を保つ為の施策が、全ての市町村で、切実に求められているのです。

注)本著作物(このブログ A-02に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

    

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