認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症は、老化廃用型の生活習慣病なのです(その一:C-10)

2018-07-24 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

 

(プロローグ)

   市町村長等各位 

二段階方式」実務研修会 開催ご案内の件 

  拝啓  時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

アルツハイマー型認知症の発病原因については、これまでアセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説、脳の萎縮説と言った、4つの仮説(発病との間の因果関係が立証されていない憶測の類)が世界中の医学会をリードしてきた中で、時間だけが空しく経過するという状況でした(過去30年間で、200種類ものアルツハイマー型認知症の治療薬の開発が失敗に終わっています)。ところが、2016年に、世界的に著名な研究機関であるスエーデンのカロリンスカ研究所(ノーベル生理学・医学賞の選考委員会がある)が、生活習慣でアルツハイマー型認知症の発病リスクを低減することが可能であるとの研究を発表しました。また、我が国の国立精神・神経医療研究センターが、本年7月中旬脳の使い方としての生活習慣がアルツハイマー型認知症のリスク因子と考えられるとの研究を発表しました。私たちがこれまでに発表してきた内容の質と量とに比べると、足元にも及ばないというしかないのですが、意味不明の仮説の類ばかりを主張し、マウスのお尻ばかりを追い掛け回している医学界にとっては、とても良い刺激だと考えるのです。これらの動きを契機に、見方も研究方法も、抜本的に/世界的に見直されるのではと期待しているのです。

脳が壊れてもいない(器質的な原因病変が存在しない)のに発病し、症状の重症化が進行していくアルツハイマー型認知症の発病原因、それは一つには、加齢」と共に進行する老化による機能低下が基礎(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)に在って並びにもう一つの条件、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続)に起因した廃用性の機能低下が加重されることにより(二つの条件が同時に存在し充足されることの相乗効果により)、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接及び唯一の原因なのです。それが、原因不明とされているアルツハイマー型認知症」の正体なのです。簡潔な表現をすれば、『アルツハイマー型認知症は、老化廃用型の生活習慣病』なのです。但し、ここに言う生活習慣とは、食生活ではなくて、私たち人間だけに特有な意識的な世界における脳の使い方としての生活習慣であることが重要なポイントなのです。

アルツハイマー型認知症は超高齢社会の産物であり、第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となるのであり、仕事とは無縁となる第二の人生での日々の生き方、脳の使い方としての生活習慣が問われることになる病気という訳なのです

  アルツハイマー型認知症については、発病のメカニズム、症状が重症化するメカニズム、『脳のリハビリ』(生活習慣の改善)の実施による回復(治癒)の可能性及びその程度により三段階に区分される症状の類型、趣味、交遊、運動、地域活動等、自分なりの目標があり、生き甲斐を覚えることが出来るような第二の人生の送り方が発病を予防することとなる生活習慣の類型、前頭葉が関わる意識の機能構造、前頭葉が活性化するメカニズム、更には、『MMSE下位項目の項目困難度』と私たちが命名する脳の機能が衰えて行く順番に関する脳機能データなど、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病であると主張する内容、根拠及び関連する脳機能データ等の私たちの主張は近い将来に世界標準となるものばかりなのです。私たちの主張内容は、私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技に基づき、アルツハイマー型認知症を発病したお年寄りの前頭葉を含む脳全体の機能レベルとそれに直結した発現としての認知症の症状に関わる14689例もの生のデータ、生きた人間の脳機能データの解析並びに北海道から九州まで日本全域に亘る『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした450を超える市町村での住民参加型の地域予防活動の指導の成果』という実践及び実証に根拠を置くものなのです。我が国だけでなく、世界で唯一、発病との間の因果関係の立証に基づいた主張なのです。

アルツハイマー型認知症の早期診断と回復並びに発病の予防の為の神経心理学的手法として開発された「二段階方式」は、平成の大合併前後累計450もの自治体において、早期認知症の発見、早期認知症からの回復、介護予防、発病予防及び地域における高齢者のイキイキ活動展開の為の脳活性化訓練及び生活習慣改善の手法として全国的規模で実践されてきました。私たちも、このたび実施する実務研修会を通じて、「二段階方式」の理念や内容、実務実施方法と実践レベルが皆様に正しく継承されることを願っています。そして、いろいろな種類がある認知症の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を目的とした「生活習慣」改善のための脳活性化訓練並びに早期の段階の発見と回復の為の脳リハビリによる治療の指導、或いは介護予防などを目的とした有効な諸施策が、自治体や通所介護施設等によるアルツハイマー型認知症の発病の予防を明確な目的とした予防教室(イキイキ教室)の運営や生活改善指導として進められるだけでなく、地域全体の活性化やお年寄りの生きがい創造活動として世の中に定着することを期待しており、「二段階方式」の考え方、或いは「手技」が全国的に/我が国の隅々にまで広まっていくよう、今後とも全力を尽くしていく所存です。研修会の受講者には、二段階方式の手法を詳細に記述した個別事例判定マニュアルAB及び Cの解釈及び活用を容易にする為の「マニュアル使用の手引き」も配布します。猶、20123月1日から、「認知症の早期診断、介護並びに回復と予防のシステム」と題するブログ(Gooブログ)で、私たちの主張の概要を公開しています。kinukototadao と入力して、検索してください。これまでに、210回を超えるナンバーのブログ記事を公開してきています。

 

1 「三段階」に区分される「アルツハイマー型認知症」の類型的な症状

認知症研究(診断)の専門家と言いながら、学者も研究者も医師も、アルツハイマー型認知症症状について無知と言うに等しいのです。彼等は、米国精神医学会が策定した「DSM4」の規定を微塵も疑うことなく、金科玉条として敬い、診断基準として依拠しているのです。その第一の要件にも、更には、第二の要件にも重大な誤りが存在することに気が付いてはいないのです。その結果として、アルツハイマー型認知症の症状が失語や失認や失行と言った極めて重度の症状30点が満点のMMSEの得点が、一桁にしかならないまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下して来ているお年寄りだけにしか確認されることが無い末期の段階の症状】を出発点として(それらの症状が早期の段階の症状であると誤解したままで)アルツハイマー型認知症の症状を捉えようとしているのです。この段階で症状を捉えていたのでは、治すことは不可能であるし、発病の原因や症状が重症化していく原因に迫ることは出来ないのです。私たちが、人間だけに特有な世界である意識的な世界、その世界を構築し、統括している機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下、同じ)の機能に着目し並びに「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状として集積したアルツハイマー型認知症の症状の類型を三段階に区分してお見せします。アルツハイマー型認知症の症状は、いきなり、失語や失認や失行等の症状が発現してくるのではなく(失語や失認や失行の症状の確認がアルツハイマー型認知症の発病と診断する十分条件であるとする「DSM4」の第二の要件は重大な誤りなのです)、最初に小ボケの段階があり、次いで中ボケの段階があり、最後に大ボケの段階があるのです。徐々に、段階的に重症化が進行してくるものなのです。お分かり頂けるでしょうか。「脳のリハビリ」により回復させることが出来る(治すことが出来る)「小ボケ」の段階も「中ボケ」の段階も見落とされているのです。彼等が見つけて居るのは、末期の段階の「大ボケ」の段階の症状であり、ここまで脳の機能が衰えてきていると、治すことは出来ないのです。アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病であり、性質それ自体として治すことが出来ないものなのではなくて見つけて居る段階が遅すぎるが故に治すことが出来ないだけのことなのですCTやらMRIやらSPECTやら、果てはPETまで持ち出して、極めて高額の診療費を稼ぎながら、治すことが出来ない段階である大ボケの段階で「アルツハイマー型認知症」を見つけている(アルツハイマー型認知症の発病と診断している)医師達は、何を目的として診断を行っているのか、単なるレッテル張りに過ぎないのではないでしょうか。その上、効きもしない薬を処方して、製薬会社の謳い文句通りにオウムのように、『うまくいけば、1年から1年半くらい、症状の進行が遅れることが期待される』等と説明していたりするのです。副作用ばかりで、効くはずがないことを知らないし、疑ってみもしないのです。発病及び症状が進行するメカニズムに照らしてみて、そもそも効くはずがないのです。

  

&2「小ボケ」(軽度認知症)の段階の典型的な症状の類型

(1)   脳の機能面からの定義

「アルツハイマー型認知症」の極く初期の段階である「軽度認知症」(「小ボケ」)は、左脳と右脳と運動の脳は機能レベルが未だ正常レベルにあるのですが、『脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きだけが、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、異常な機能レベルに衰えてきている』のが特徴なのです(「二段階方式」の手技による判定と鑑別の基準)。脳の後半領域の機能である「左脳」と「右脳」の働き具合を調べる神経心理機能テストであり、大抵の病院であれば活用しているMMSEの得点は、合格範囲内に在るのです(「二段階方式」の場合は、テストの粗点ではなくて、独自の換算点を使用していますが、換算点が24点以上になります)。それに対し、肝心の「前頭葉」の働き具合は、不合格となります(年齢別に設定された「基準点」に対して、不合格となります)。左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者である「前頭葉」が居眠りし始めているということなのです。御者が居眠りしている状態下では、馬車は目的地には行き着けないのです。御者が目的地や目的地に行く道を忘れている訳ではないのです。「前頭葉」は、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界を構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている機能なのです。左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が正常な機能レベルに在ろうとも、「前頭葉」が異常な機能レベルに在る状態下では、その働きに起因したアウトプットは全て異常なものとなるのであり、アルツハイマー型認知症の症状として発現するのです。前頭葉の機能が備わっていなくて、注意の分配力の機能が備わっていなくて、意識的な世界が存在してもいないマウス(アルツハイマー・マウスとて同じこと)の行動からの憶測ばかりで何が見えてくると言うのでしょうか。学歴や肩書は一流でも、主張の内容は箸にも棒にもかからないものばかりではないですか。

猶、「加齢」に起因した機能低下のカーブ(下記左側の図)と廃用性の機能低下が加重されたことに起因した加速度的で異常な機能低下のカーブの図(下記右側の図)を示します。全く異なるカーブであることがお分かりいただけるでしょうか。小ボケ、中ボケ及び大ボケの各段階の症状の基礎には、この加速度的で異常な機能低下が横たわっているということなのです私たちの主張の根拠には、14689例のアルツハイマー型認知症の発病者の脳機能データが存在しているということなのです

小ボケの段階に特有な症状を後に例示しますが、「記憶障害の症状」、或いは、「記憶障害に起因した症状」は、その欠片も確認されないのです。末期の段階ではなくて、ごく初期の症状を観察し、分析する方がより正しく理解できるものなのです。その意味でも、「DSM4」の規定がアルツハイマー型認知症の発病と診断する上での第一の要件として確認を要求している内容(記憶の障害/記憶の障害に起因した症状)は根本的に間違った内容であり、加えて、「DSM4」の規定の「第一要件」が正しいものとの前提に立って主張が展開されている『4つの仮説の類』自体も、重大な誤りと言うしかないのです。

加齢による機能低下    廃用性が加重された機能低下のカーブ

      

 2アルツハイマー型認知症の症状は、『DSM4』が規定し、主張するような『記憶障害』に起因して発現してくる訳ではないのです

大ボケの段階の更に後半で初めて発現が確認される症状である失語や失認や失行の症状のいずれもが、記憶障害に起因したものではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたことの反映(前頭葉を含む脳全体の機能レベルの反映)に過ぎないことに気が付かないでいるのです。アルツハイマー型認知症の症状としての、失語の症状は前頭葉と左脳が、失認の症状は前頭葉と右脳が、失行の症状は前頭葉と右脳および運動の脳が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきて異常な機能レベルに在ることが直接の原因で、且つ、その機能レベルの反映として発現しているに過ぎないことに、専門家達は気が付いていないのです。器質的な原因病変は存在しないし、記憶の障害に起因してという要件は、誤解に基づく憶測が条件設定の基礎にあるだけなのです。

3)個別認知機能の機能発揮面における「二重構造」の問題

 状況の理解判断、テーマの発想選択、実行内容の企画計画並びに実行結果の洞察推理及びシミュレーション、シミュレーションの結果に基づいての比較検討修正並びに選択と決定、更には、実行の決断etc.(これらの機能は、前頭葉の個別認知機能の一端を表記したもの)、意識的に何かのテーマを発想し、選択し、実行する過程では、上述したような前頭葉の個別認知機能が働くことが不可欠となるのです。ところがそれらの個別認知機能が働くには、私たちが前頭葉の三本柱の機能と名付けている機能である意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能が(取り分けて、注意の分配力の機能が)関与することが不可欠となるのです。『前頭葉の三本柱の機能が、前頭葉の個別認知機能の発揮度を支配し、下支えしている』関係、私たちが『機能発揮上の二重構造』と呼ぶ関係(問題)が存在しているのです。

4)「加齢」に起因した機能低下と廃用性の機能低下

第二の人生」を送っている60歳を超えた年齢の高齢者である場合には、上述した(2)の脳機能データが示すように加齢による機能低下と言う問題が基礎に在って、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されているお年寄りの場合には、加えて、同じく(2)の脳機能データが示すように単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という問題が、前頭葉の三本柱の機能の発揮度を左右しているものなのです。言い換えると、加齢による機能低下と単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下という二つの要因が同時に存在していることの相乗効果の反映として、前頭葉の三本柱の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていく(機能が、十分には発揮されなくなる)ことになるのです。その結果として、前頭葉の個別認知機能の発揮度が前頭葉の三本柱の機能レベルを反映したものとなるのです。認知症研究の専門家達に脳の機能面から問題を提起すると、「アルツハイマー型認知症」の各段階の症状は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルを直接、且つ、厳格に反映したものとして発現してきているということなのです。私たちの意識的な世界、自分が現在置かれている状況の理解と判断、更には、そうした状況の判断に沿って、私たちが意識的に何かのテーマを発想し、選択し、実行に移す(移そうとする)世界では、前頭葉を含む脳全体の機能レベルを厳密に反映したもの(前頭葉を含む脳全体の機能レベルの直接的な反映)としてのアウトプットそれ自体が、症状、アルツハイマー型認知症の症状として、具体的には三段階に区分される症状として発現してくるものなのです。これこそが、アルツハイマー型認知症の症状が発現するメカニズムなのです。4つの仮説が提起しているような、アセチルコリンの不足とか、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされてくる結果として、アルツハイマー型認知症の症状が発現してきている訳のものではないのです。その意味で、4つの仮説の類は、単なる憶測/空想の産物に過ぎないのです。『DSM4』の規定内容も、4つの仮説の類も、全てが誤りなのです。世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師)から未だに原因不明のものとされているアルツハイマー型認知症の発病のメカニズムは、私たちが明らかにしてきたメカニズム、誰の脳にも起きてくる性質のものである「加齢」による機能低下(正常老化)と特定のお年寄りの脳だけに起きてくる性質のものであるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下異常な老化)という二つの要因が同時に存在し、充足されるという相乗効果による廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行直接の原因として反映し、発現してくるもの、この程度のものに過ぎないのです。分かってしまえば、コロンブスの卵程度の世界という訳なのです。専門家達は、想像力や憶測する能力が逞しすぎるのです。

私が医療センター勤務時代、金子医師と私が中核となったPRJチームの共同作業により開発した『かなひろいテスト』は、『前頭葉』の三本柱の機能の働き具合を(言い換えると、前頭葉の働き具合を)精緻に調べ、評価し、判定することが出来る極めて優れた神経心理機能テストなのです。専門医たちがしばしば診断に不可欠と言い訳して使用しているCTMRIPET等とは比べ物にならない程の『優れモノ』なのです。診断時の使用に対して、厚労省が定めている保険点数が低すぎる(安価すぎる)のが、玉にキズなのですけど。

 (5) 「軽度認知症」(小ボケ)に特有で、代表的な症状の8項目

発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる

何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない

一日や一週間の計画が立てられず、なにも思いつかない様子

問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない

根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけが目立つ

目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる

歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く

自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする

)「アルツハイマー型認知症」の発病としての症状、言い換えると、「小ボケ」の段階の症状が発現してきているお年寄り達の脳の何処にも、「器質的な原因病変」はその欠片も見当たらないのです。加えて、「記憶障害」に起因したと考えられそうな症状は全くのこと確認できなくて、それらの全てが、「前頭葉」の三本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した(を反映した)症状ばかりなのです。

それらの症状は全て、「前頭葉」の機能の中で最も基礎的で且つ重要な働きであり、意識の構成要素に対する「認知度」及び機能の発揮度を下支えし/左右している機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能(「前頭葉」の三本柱の機能)が的確、且つ十分には働かなくなってきていることが直接の原因なのです。その結果、自分が置かれている状況の理解と判断、状況判断に沿ったテーマの発想、実行すべき行為の企画と計画、実行結果のシミュレーションと必要な修正、実行の決断に対して、「前頭葉」の個別認知機能が正常な機能レベルでは働くことが出来ないのです。更には、認知している対象である「記憶」の各構成要素の内容についても、「記銘」、「保持」及び「想起」の機能の発揮が不十分なものとなっているのです。「小ボケ」の段階では、日常の「社会生活」面で発生してくる種々のテーマを実行するのに必要となるレベルでの「前頭葉」の認知機能が、潜在的な機能レベルの低下により、十分には発揮出来ない機能状態に在るのです。こうした事態は、「空気ポンプ」に例をとって説明すれば、空気をチューブに送る役割のゴム管部分に支障があるからではなくて(アミロイドベータ説やタウ蛋白説の考え方:情報を伝達する役割を担っている神経細胞の大量の細胞死が主因だとする考え方)、そもそも、チューブに空気を送り込む働きをする役割のポンプの部分自体の機能がちゃんと働いていないせいなのです(脳全体の司令塔としての役割を担っている「前頭葉」の廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した機能発揮レベルの低下が主たる要因で関連する情報の伝達及び情報の処理が的確に行われなくなっているに過ぎないのです)。意欲が湧かない、注意の集中力が発揮できない/発揮が続かない、注意の分配力が働かないことが症状として際立つ「小ボケ」のイメージは、家の外に出て行って、他人と交わり、何らかの共通目的を実行する場である社会生活面での様々な支障が出てくるのが特徴なのです。自分が置かれている状況を理解し、判断して、状況判断に沿ったテーマを発想し、選択して、実行の内容を企画計画して、実行の結果をシミュレーションした上で、実行の内容を決定し、実行を決断する上での様々な支障が目立つ人、何かにつけて人を頼ろうとする『指示待ち人』が特徴なのです。上述の機能面の理解に立って、上掲の8項目について、見直してみてください。それらの症状が、「記憶の障害」に起因したものではないことを理解頂けるでしょう。

 

&3「中ボケ」(中等度認知症)の段階の典型的な症状の類型

(1)  脳の機能面からの定義

脳のリハビリに励むこともなく、相変わらずナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されたままで居ると(小ボケの段階が3年も続いていると)、次は、中ボケの段階に移っていくことになります。前頭葉の機能が更に異常なレベルに衰えてきている上に、小ボケの段階では正常な機能レベルに在った左脳、右脳及び運動の脳までもが異常なレベルに衰えてきているからなのです。かなひろいテストは不合格のままでMMSEの換算点が23点以下15点以上の範囲の人達です。前頭葉を含む脳全体の機能レベルを反映した症状が発現してくる「中ボケ」のイメージは、「家庭内の簡単な用事」程度のこともちゃんと出来ないのに(家庭生活面で様々な支障が出てくるようになる)、口先だけは一人前、『言い訳のうまい、幼稚園児』が特徴です。「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきているとはいえ、「小ボケには、自覚があります。「意欲も湧かないし、根気が続かないし、てきぱき出来ないし、発想も湧かないし、物事に感動することもないし・・・」と感じていて、『以前の自分と比較して、自分のどこかがおかしい』という自覚を明確に持っていて、自分の状態に「不安」を感じているのです。ところが「中ボケ」の段階になると、「前頭葉」の機能レベルが更に異常なレベルに低下してきている上に、左脳及び右脳の機能も異常なレベルに低下してきている為に、そうした自覚を持つこと自体が出来なくなります。自分の状態に対する自覚がないので、不安も全く感じていないのです。逆に、家族が『こんなところが、おかしいと』指摘しても、『そんなことはない。私は、ボケてなんかいない』と言い張り、自分のおかしな行動についての、一端の言い訳(ヘリクツの類)ばかりを並べ立てるのが特徴なのです。廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、前頭葉の機能がそこまで衰えてくると、自分自身のおかしさに、気づくことが出来なくなるのです。前頭葉を含む脳全体の機能年齢は64歳児のレベルとなります(口先が達者な言い訳ばかりする幼稚園児)。

 (2) 「中等度認知症」(中ボケ)に特有で、代表的な症状の8項目

簡単な計算さえもしなくなり、お札ばかりで買い物をして、やたらと小銭がたまる

家庭内の簡単な用事程度のこともきちんと出来ない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、簡単な庭仕事さえもきちんと出来ない)

自分が飲む23種類の服薬管理が出来ない

服の着方に無頓着で、重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る。裏表や前後ろに着る)

入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたまま

料理の味付けが変になる(塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)

行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)

季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)

小ボケの段階が3年も続いていると、次は、中ボケの段階に移っていくことになります。前頭葉の機能が更に異常なレベルに衰えて行く上に、小ボケの段階では正常な機能レベルに在った左脳、右脳及び運動の脳までもが異常なレベルに衰えて行くからなのです。「かなひろいテスト」は不合格のままで、MMSEの換算点が23点以下15点以上の範囲の人達です。「時の見当識」が揺らいでくるので、MMSEで測定される「時の見当識」(5点が満点)の得点は、41点の幅となります(猶、小ボケは、5点。大ボケは、0点になります)。更に、

アルツハイマー型認知症である場合は(且つ、その場合に限り)、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳格な順番があり、時の見当識についていうと、日、年、月、季節、昼夜の順番に出来なくなっていくのです。□季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)という中ボケの症状は、季節が分からなくなってきているという「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの反映であり、□今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐという大ボケの症状は、昼夜が分からなくなってきているという「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの反映であり、いずれの症状も、記憶障害の症状でもなければ、記憶障害に起因した症状でもないのです

 

 &4「大ボケ」(重度認知症)の段階の典型的な症状の類型

(1)   脳の機能面からの定義

「中等度認知症」(中ボケ)の段階になっても「老化現象」と勘違いして気づかないまま手をこまねいて居て、脳のリハビリに励むことなく、相変わらずナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下が更に加速度的に進んでいく為に、中ボケの期間が 23年間続いた後は末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階に入っていきます(猶、「DSM4」の規定がアルツハイマー型認知症と診断する上での十分条件として確認を要求している失語、失認又は失行の症状は、大ボケの段階でも後半になって初めて発現が確認される症状、「MMSEの得点が一桁になって初めて発現が確認される」ことになる、極めて重度の症状であることに注意して頂きたいのです。「第二の要件」に従って、アルツハイマー型認知症発病の有無を診断している限り、「せっかく見つけても手遅れ」、治すことは最早出来ないのです。

大ボケの段階になると、「前頭葉」を含む脳全体の働きが「中等度認知症」の段階よりも更に異常なレベルに衰えてきているのです。左脳と右脳の働きも、幼稚なレベルの機能が僅かに残っている程度である上に、脳の司令塔の役割を担っている「前頭葉」は殆ど機能しなくなってきているのです。「大ボケ」のイメージは、「脳の寝たきり」なのです(セルフケアにも支障が出てきて、介護が必要となる)。即ち、「意識的な世界」における「前頭葉」の個別認知機能の認知度及び機能の発揮度を支配し/下支えしている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が殆ど働かなくなってきている状態なのです。「重度認知症」(大ボケ)の脳の働きは、3歳児以下(下は、0歳児まで)のレベルと考えて下さい。「前頭葉」、左脳、右脳の機能が更に異常なレベルに衰えていく中で、MMSEの換算点が14点以下から大ボケの段階に入っていき、一桁の点数になってくるあたりから、「DSM4」の規定の第二の要件が確認を要求している失語や失認や失行などの症状が発現して来ることになるのです。

医療現場では、大ボケの段階の前半の症状を誤って、「アルツハイマー型認知症」の初期という表現を使用しているのですが、「脳のリハビリ」により回復させることが可能な本当の意味での早期の段階とは、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までのことなのです。「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してくると、最早治すことは出来なくなるのです。身体がもつ限り(何らかの病気や寿命により死を迎えることになるまで)、前頭葉を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、最終的には植物人間のような状態にまで脳の機能が衰えていくことになるのです。大ボケの段階になると、その初期においてさえ、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が殆ど寝たきりの状態になっている為、これまでの人生で何度となく体験して身体に浸み込んでいるような「言葉」や「テーマ」、或いは「状況」に対しては或る程度の対応が出来るのですが、折々に直面する新しい状況や身体に浸みこむほどの経験が無いテーマに対しては、理解することも対応することも出来ないのです。精神科医が「アルツハイマー型認知症」であると診断する第一の要件である「重度の記憶障害」の症状は、「認知」能力それ自体の低下の進行と「記銘」、「保持」及び「想起」の機能が極めて不十分にしか働かない為に起きてくるものなのです。脳の司令塔の「前頭葉」が、殆ど働かなくなっている(寝たきり状態に在る)上に、左脳や右脳や運動の脳も極めて不十分にしか働かない「大ボケ」の段階では、自分の身の回りのことをする「セルフケア」にも支障が出てきます。食事をしたり、服を着たり脱いだり、お風呂に入ったり、トイレの後始末をしたりといった、身の回りのことも自分で出来なくなり、日常生活面での「介護」が不可欠の状態となるのです。

(2) 「重度認知症」(大ボケ)に特有で代表的な症状の8項目

着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている

風呂に入るのを嫌がり、怖がるようになる

服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする

家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする

自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる

大小便を失敗しても、後の処置や始末ができない

今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ

痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする

)これらの症状が「記憶障害」に起因したものだと主張する、その科学的及び医学的な根拠は何なのか。私たちは、意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」と言う脳機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたその直接の結果、殆ど機能しえないまでに衰えてきた脳の機能レベルを直接反映しているに過ぎないと主張しているのです。それは、推測や憶測ではなくて、14689例もの生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「アルツハイマー型認知症」の症状の解析結果なのです。

私達が服を着るとき、ズボンであるか、上着であるかを判断し、上着であれば裏表がどちらか、ボタンをかけるタイプかどうか、どのような手順で着ればいいか等を的確に見極めた上で、必要な動作を、適切な手順で的確に行っているのです。上掲の『服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする』と言った症状、「アルツハイマー型認知症」としての症状は、「記憶の障害」が原因で服を正しく着ることが出来ない訳ではないのです。上着とはどういうものであり、どのようにして、どのような手順で着るものなのかを忘れたが為に着ることが出来ない訳ではないのです。「前頭葉」の三本柱の機能の中でも最も高度な機能であり最も早く衰えて行く機能である「注意の分配力の機能」(異なった「テーマ」を同時に並行して処理する為の機能)が殆ど機能しないまでに機能低下してきていることが直接及び中核の原因で、加えて、左脳、右脳及び運動の脳までもが廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたことが直接の原因で、『服を正しく着ることが出来ない』だけなのです。『家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする』という症状も同じことなのです。「子供を配偶者と間違える」のは、記憶障害に起因している症状ではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを反映しただけのもの、就中、『注意の分配力の機能が、殆ど働かないレベルにまで、廃用性の機能低下の進行により機能が低下してきている』為なのです≪動物名想起テスト≫。

DSM4」の規定が「第二の要件」で確認を要求している失語、失認又は失行の症状も『服を正しく着ることが出来ない』症状の事例で説明したのとまったく同じメカニズムの下で発現してくるものなのであって、『「記憶障害」に起因して、それらの症状が発現してきている』との考え自体が、重大な誤り、誤解に基づく単なる憶測なのです。

「アルツハイマー型認知症」としての症状は、「記憶障害」に起因した症状だとする考えは(典型例で言うと「DSM4」の規定が、第一の要件としてその確認を要求している訳なのですが)、科学的、医学的及び論理的な根拠があるものなのではなくて、死後の脳の解剖所見に見られる老人斑(アミロイドベータ説)、神経原線維変化(タウ蛋白説)、或いは脳の萎縮(脳の萎縮説)を犯人と決めつけていて、加えて、外観から観測し、推測し、憶測しただけの症状らしきものを根拠としているだけの仮説、肩書に物を言わせただけの主張に過ぎないのです。「器質的な原因病変」とか、「記憶障害に起因」したものとか言うトラウマに凝り固まっていて、肝心要の要件である、『「前頭葉」を含む脳全体の機能低下』と言う視点並びに『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』と言う重大で不可欠の要因を見落としてしまっているのです。『木を見て森を見ず』と言うべきでしょうか。

 

&5 三段階に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の特徴

(1)   標語的な表現による全体としての特徴

ⅰ)「小ボケ」の段階の特徴

上掲の症状の類型にも観察されるように、「小ボケ」の段階の特徴を一言、簡潔な表現で語れば、「指示待ち人」なのです。

ⅱ)「中ボケ」の段階の特徴(6歳児以下~4歳児のレベル)

上掲の症状の類型にも観察されるように、「中ボケ」の段階の特徴を一言、簡潔な表現で語れば、「言い訳のうまい幼稚園児」なのです。

ⅲ)「大ボケ」の段階の特徴(3歳児以下~0歳児のレベル)

上掲の症状の類型にも観察されるように、「大ボケ」の段階の特徴を一言、簡潔な表現で語れば、セルフケアも出来なくて、日常生活面での介護が不可欠となる状態、「脳が寝たきり」の状態にあるのです。

(2) 症状の回復(症状が治せる)とその可能性

世の中では、「アルツハイマー型認知症」の症状を発病したお年寄りの為の薬として、それらの代表的なものである「アリセプト」を含む4種類の薬が医療現場では処方されています。但し、それらの薬のいずれもの薬が、症状を治す(改善させる)効能は有していなくて、言い換えると、治療薬ではなくて、対症療法薬(すべての患者に効能が期待できるのではなくて、ケースによっては、症状の進行を半年から1年、遅らせることが期待できるものとするのが、製薬会社自体の謳い文句)として販売されているのです。私たちは、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、活性化される要因/不活発となる要因に区分される「生活習慣」としての要因の存在から、『それらの治療薬は、主張する効能との間に要求される因果関係自体が存在しないもの』と考えているのです。それらの治験の評価段階で、私たちが独自に発見した要因である「症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす生活要因」の存在について無知であるが為に、「因果関係の不存在」という真実の実態を見落としているだけのことなのです(誤った評価をしている)。

私達が独自に発見し、住民参加型の「地域予防活動」の活動の柱(根拠)として実践してきた「アルツハイマー型認知症」の症状を治す方法である「脳のリハビリ」(「前頭葉」を含む脳全体の機能を活性化する「生活習慣」の改善、工夫及びその実践)による回復(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことを言う)の可能性と言う視点から、「アルツハイマー型認知症」の症状を三段階に区分しているのです。

小ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により治すことが、比較的に容易

中ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により治すことが、未だ可能

大ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により治すことは、最早困難

 

本著作物「Cー10」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。 

   エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

   脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

 

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 キラウエア火山の噴火とハワイ島の景観(臨時投稿)

2018-07-15 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

ハワイ島で宿泊するヒルトンのキングスランドは、現在噴火しているキラウエア火山のほぼ反対側になるコナ・コーストに在るので、加えて距離も相当離れているので、余り影響はないのではと考えていたのです。ところが実際に行ってみると、風向きの影響のせいで、ヒロの町よりも影響が大きかったのです。いつものようなクリーンな青空ではなくて、なんとなく表面を薄く刷毛で・掃いたような感じだったのです。空の状況を反映して海の色も、いつものようなエメラルド・グリーンとはいかなかったのです。とはいえ、ハワイは、気分転換にはもってこいの地だったのです。ときには、思い切った気分転換を図らないと、平凡で長い「第二の人生」を乗り切ることは出来ないと、つくづく実感したのでした。『定年後の第二の人生をどう生きるか』と題する書籍が、どの書店でも山積みにされていて、販売数を誇っている今日この頃なのです。時間ばかり余っていて、することが無い毎日。生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な毎日。ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されていると、『廃用症候群』に属する「生活習慣病」が本態である、あの恐ろしいアルツハイマー型認知症があなたを襲ってくることになるのです(1995年の市町村での予防活動の活動開始以来、私たちが一貫して主張してきた基本的内容の概要が整理してありますので、【C-07】及び【C-09】を参照して見てください)。

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ところで、古希を過ぎる年齢になると、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界(意識的に何かのテーマを発想し、選択し、実行する世界)を構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」(前頭前野を言うものとする)の重要な機能の一つである意欲の低下と様々なマイナス要因を形成する出来事の発生に対する耐える力とが目に見えて衰えてくるのを実感することになるのです。加齢により、潜在能力としての機能レベルの低下が進行してくるからです。

最もショックが大きいのは、年齢が近い友人の病気による死亡。自分にもそうした機会が迫ってきていることを気づかされることになるからです。

何か良い対処策はないかと思案して、考えたのです。意欲を増強し、耐える力を回復させるには、何か楽しいこと、時間があっという間に経つテーマを実行することが最も効果的なのです。

今年に入って始まったキラウエア火山の噴火が、ハワイ島の景観等にどのような影響を与えているのかを知りたいと思っていたところなので、『ハワイ旅行』に行ってこようと思いついたのです。

 善は急げ! 626日に成田発。75日に成田帰着。オアフ島3日間の滞在、ハワイ島5日間の滞在の日程で実行してきたのです。

何時もは2週間の滞在となるのですが、今回は、宿泊施設を営まれておられる近所の奥様同伴と言うことで、少し短い、『10日間の旅』となったということなのです。

 私が撮った写真を中心に、弥次喜多道中をご紹介します。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・

 & オアフ島初日(6/26)

  ホノルル空港から一直線に宿泊先のヒルトン・グランドバケーションズ・クラブ(HGVC)のHawaiianビレッジへとタクシーで向かいました。今回宿泊したのは、グランド・ワイキキアン。

 私たちが所有しているラグーン・タワーのオーシャン・フロント【2LDKプレミア】は、予約が満室となっていて取れなかったのです。

 チェック・インの受付付近  ラグーン   

   ワイキキビーチの向こうにはダイヤモンドヘッドが 

 私達が所有(共同所有)しているラグーンタワー。Hawaiianビレッジに在る4つのリゾート棟の内で一番の人気なのです

  

そのオーシャンフロントに在る2LDKプレミアの部屋が私たちが権利(共同所有権並びに一定期間の宿泊の権利)を有しているもの。

   今回宿泊したグランド・ワイキキアン

  チェックインの後は、アラモアナ・ショッピングセンターで買い物を楽しみました。洋服をあれこれ試着してみるだけでも、気分が十二分にリフレッシュされるのです。


&オアフ島二日目(6/27)

翌朝早起きして、ダイヤモンドヘッド登山を敢行したのです。この後、バスでシーライフ・パークまで行き、57番線に乗り換えて、山中突破を敢行し、中華街やイオラニ宮殿がある官庁街を経由して帰りました。

     


&オアフ島三日目(6/28)

オアフ島の最終日は、ワイキキビーチに点在するハレクラニ、モアナ・サーフライダー、ロイヤル・ハワイアン等の有名ホテルでお茶の時間を楽しみ

ました。

 夕方からは、スター・オブ・ホノルル号に乗船して、ディナー・クルーズを楽しみました。

 

&ハワイ島初日(6/29

ハワイ島は、ヒルトン・グランドバケーション倶楽部の在る・ワイコロア・ビレッジのキングス・ランドに宿泊しました。・自前のゴルフコース2つに囲まれた、緑あふれるリゾートです。中でも長江の流れかと見間違うような、長くて広大なプールは、圧巻きです。ワイコロアビレッジには、ヒルトンのホテル群、ヒルトンのリゾート群(ベイ・クラブ、コハラ・リゾート、キングス・ランドの3つのリゾート)が有ります。私たちはキングスランドの2LDKプレミアを所有しています。リゾートの中は広大過ぎて、歩いて行き来することは出来ないので、無料のバスを利用するか、レンタカーで動くことになります。

滝が2か所、ジャグジー風呂が3か所に在る、広大なプールです。         受付棟  

        

 

    ・3Fの部屋から写したマウナ・ロア(標高4100M) 


&ハワイ島 二日目(6/30)

 ドトールのコーヒー園を散策した後、コモ・ストアで100%のコナコーヒー豆を大量に購入しました 

 夕方ヒルトンホテルに行き、広大な敷地内を舟と電車で遊覧した後、夕日を鑑賞しに行きました  

 ハンモックに横たわって、夕日を待って、   落日を堪能しました  


&ハワイ島三日目(7/1)

 霧が出るのを避けるため、早朝からキングスランドを後にして、マウナ・ケアとマウナ・ロアの真ん中を貫通する形で新しくできた高速道路を高速で突破して、ヒロに向かいました。

ヒロの町中で昼食をとり、シグゼーンを訪ねた後、ウクレレを購入しました。弾き語りに挑戦してみようと考えたからです。

ヒロの町を後にして、熱帯植物園であるトロピカルガーデンに向かいました。

               

そして、トロピカルガーデンの後は、定番のワイピオ渓谷。


ハワイ島四日目(7/2)

 マウナ・ケアの山頂から朝日が昇るのを見るツアーに参加しました(AM1.30~AM8.30)。帰ってからは、ひと眠りした後、プールで過ごしました。


ハワイ島五日目(7/3)

 近くのリゾートを見て回りました。

 西武が所有していたホテルは、ウエスチーンGに買収されて、改装され、すっかり様子が変わっていました。

        

  マウナ・ケア・リゾートでは、様々なタイプの(葉の形と花の色がさまざまに異なる)プルメリアを見て回りました。

      


 ハワイ旅行のリフレッシュにより元気が出てきたところで、8/1から、新たなブログ記事を書いて公開します。  

      ところで、朗報です!!

 別冊日経サイエンス【2017年12月16日発行】”最新科学が解き明かす脳と心”の記事の中で、『生活習慣で認知症のリスク低減 大規模調査で見えたカギ』と題する編集記事を見つけました。

 それは、あの有名なスエーデンのカロリンスカ研究所が発表した最新の研究結果であり、様々な種類が数有る認知症の内の大多数を占めているアルツハイマー型認知症が生活習慣病であると主張するものなのです。私たちが発表してきた内容の質と量とに比べると、足元にも及ばないというしかないのですが、意味不明の仮説の類ばかりを主張し、マウスのお尻ばかりを追い掛け回している学界にとっては、とても良い刺激だと考えるのです。アルツハイマー型認知症の発病原因に関する4つの仮説(アセチルコリンの不足が原因とするアセチルコリン説、アミロイドベータの蓄積が原因とするアミロイドベータ説、タウ蛋白の蓄積が原因とするタウ蛋白説、脳の萎縮の進行が原因とする脳の萎縮説)は全てがたんなる憶測の類、発病との間に因果関係は存在していないものばかりなのです。脳が壊れてもいないのに(器質的な原因病変が存在しない)、一つには「加齢に起因した機能低下が基礎第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であることに在って及びもう一つの条件、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下が加重されることにより、両者が同時に充足されることにより、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接及び唯一の原因で発病し、症状が重症化していく、それが、アルツハイマー型認知症の正体なのです。

  アルツハイマー型認知症については、発病のメカニズム、症状が重症化するメカニズム、回復(治癒)の可能性及びその程度により三段階に区分される症状の類型、発病を予防する方法、前頭葉と意識の機能構造、前頭葉が活性化するメカニズム、更には、『MMSE下位項目の項目困難度』と私たちが命名する脳の機能が衰えて行く順番に関する脳機能データなど、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意)であると主張する内容、根拠及び関連する脳機能データ等の私たちの主張は、近い将来に世界標準となるものばかりなのです。私たちの主張内容は、私たちが独自に開発した「二段階方式」の手技に基づき、アルツハイマー型認知症を発病したお年寄りの前頭葉を含む脳全体の機能レベルとそれに直結した発現としての認知症の症状に関わる14689例もの生のデータ、生きた人間の脳機能データの解析並びに北海道から九州まで日本全域に亘る『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした450を超える市町村での住民参加型の地域予防活動の指導の成果』という実践及び実証に根拠を置くものなのです。我が国だけでなくて、世界で唯一のものなのです。

  See you again!!



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