認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の原因、治療と予防の方法-総集編(B-64)

2016-07-15 | アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題

   一億総活躍社会達成への具体策の     提     言

                        有限会社エイジングライフ研究所

 &9 提言する基本構想のアウトライン(国が選定する組織との共同展開による、「実証研究PRJ」

○ 「大ボケ」の段階のお年寄りの「家族介護」は、制度化すべきではない

父母の老後の介護は(「大ボケ」の段階にまで脳の機能が衰えた父母の介護は)、介護する側である家族の社会生活自体を奪い去ってしまうことになるのです。時の見当識も、所の見当識も、果ては、人の見当識さえも殆ど働かないレベルにまで「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下しているお年寄りを、介護し見守るという、実際の生活を想像してみて欲しいのです。介護を期待されている未だ若い家族の人生にとって、自らの社会生活、人生を捨ててまでして、父母の介護という負担を要求すべきというのでしょうか。家族介護の制度化は、我が国が取るべき政策ではないのです。家族主義的な価値観、或いは、その美風は、「家族介護」の正当化に持ち込むべきではなくて、「地域予防活動」を下支えし、活性化させる背景放射として持ち込まれるべきものと、私たちは考えるのです。介護離職と言う社会現象は、国策の誤りなのです。国政に携わる政治家達には、こうした認識を強く持っていただきたいのです。

認知症の大多数、90%以上の割合を占める「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、世界中の専門家達から、「発病を予防することができないし、治すこともできないタイプの認知症である」と言われ続けてきたのです。そのため、60歳を超える年齢の「高齢者」という発病の対象年齢に在るお年寄りにとって、「アルツハイマー型認知症」の発病と言う問題は極めて深刻であり、重大な関心事なのです。「アルツハイマー型認知症」の末期の段階に在るお年寄り達の姿を日常的に目にし、或いは、発病の原因(メカニズム)は未だ解明されておらず、「治すことも予防することも出来ない」タイプの認知症であるとするマスコミ報道を耳にするにつけ、心配や恐怖ばかりが先立って、自分自身が発病した場合に備える為に、出来るだけ倹約し貯金して、日常の消費活動さえも不活発になってしまっている世の中のお年寄り達に対して、私たちの主張である、「アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病であり、脳を活性化する生活習慣の構築とその実践により、発病自体を予防することもできるし、早期の段階で見つけて脳のリハビリに努めれば治すこともできる」ということを広く知らしめたい、周知させたいと強く願っているのです。更には、この提言に在る通り、小さな地域単位ごとに、「地域予防活動」が日本全国、通津浦々に浸透するまで、私たちのこれからの人生を捧げたいとも考えているのです。

その効果的な手段として、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期診断による回復と言う「テーマ」について、このブログで提起している実証研究PRJ(以「実証研究PRJ」と言う)の実施により、「100を超える単位の市町村」で検証し、私たちの主張内容が正しいことを実証して見せることにより、私たちの主張の内容に権威と信頼とがつくことを期待しているのです「アルツハイマー型認知症」は、治すことも発病を予防することも出来ないタイプの認知症であるという「権威あるとされる人達の主張の内容」が誤ったものであっても、権威があるが故に、我が国の隅々にまで浸透してしまっている為に、皆さんがその主張内容を信じ込んでしまっている現状を突き崩すには、私たちの主張内容が正しいことについての権威を付与する必要があり、そのための極めて有効な手段として考え出した「テーマ」なのです。私たちの主張内容が検証され、主張内容の正しさが実証され、そのことが世の中に周知された暁には、「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防を目的とした「地域予防活動」全ての「市町村」で、且つその小さな全ての「地域単位」毎に隈なく実践される日が出来るだけ近い日に達成されることを国民的な課題として、国の重要な政策として、制度化するよう提言したいと考えるのです。

「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期診断による回復を目的とする「地域予防活動」を国民的な将来課題に

日本中の自治体及び日本国にとって、極めて重要で且つ重大なこの「テーマ」を日本中の全ての市町村の地区単位の小さな地域毎に、「地域予防活動」として、近い将来に具体的に実践するシステム及び体制を築く為の基礎となる「実証研究PRJ」を、特定の市町村を対象として先駆的に実施し、私たちが開発した「二段階方式」の手技及び主張の正しさと有効性とを実証的に確認した上で並びにその成果を医学会及びマスコミや政府関係者に対し、更には、国民全体に対して、広報し、啓蒙することが極めて重要だと考えるのです。これまでエイジングライフ研究所の独自の社会活動として展開してきた主張と「地域予防活動」の実績にとっての最大の弱点は、社会に通用し、社会を動かすだけの権威が無いことだからです。

社会的に権威がある組織と共同して行う実証研究PRJの実施による検証により、エイジングライフ研究所の主張内容の正しさと「二段階方式」の手技の有効性と更には、「地域予防活動」の有益生とが確認されることにより、必要な権威が付与される結果、市町村が「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とする「地域予防活動」を展開する上で、並びに将来の可能性としてエイジングライフ研究所が期待している「調剤薬局或いはコンビニ」による「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復(回復させることが可能な早期の段階の判定と脳のリハビリの指導による回復)事業の展開への道が開かれることになる、極めて重大で意義のある問題提起であり、或いは、その転機になると考えているのです。

上から押し付けるのでなく、導入市町村の自発的な活動、住民自身がその展開を強く望むやり方が重要

「アルツハイマー型認知症」の「地域予防活動」は、できるだけ多くの高齢者が、自ら望んで参加することが極めて重要なのです。更には、脳の機能レベルの判定と脳を活性化する生活習慣の改善の指導を担う役割が期待される「保健師さん」達が望んでその職務に従事することが極めて需要なのです(1995年の活動の開始から僅か数年で、厚労省の目に留まり政府に呼び出され、全国展開を要望されるまでになりました。その活動の原動力の中心は、保健師さん達だったのです。極めて優秀で、予防活動の展開に対する情熱が極めて旺盛で、組織を動かす能力にもたけていて、人並み外れた行動力も併せ持っている人達ばかりだったのです。ところが、「地域予防活動」が拡大されるにつれて、それに反比例するかのように、意欲も情熱も低く、行動力もあまりない人達が「二段階方式」の実務研修会に参加してくるようになっても行ったのです。「地域予防活動」を全国的な規模に拡大展開する次のステージでは、この点に対する視点を持っておくことが重要だと考えているのです。その役割の重要性を強く認識し、意欲と情熱をもってその役割を担い、且つ活動を下支えしてくれる地域のボランティア組織を動かせる行動力も併せ持った人材を首長が自ら先頭に立って積極的に投入することが、活動を活発化させ、継続させる原動力を生み出し、延いては、「地域予防活動」の実践の成果を大きなものとさせてくれることに直結するからなのです。

更には、「地域予防活動」の重要な役割を担うことになる「予防教室」の運営の役割の一端を担う「地域のボランティア組織」が積極的に活動に参加し、下支えしてくれることも、「地域予防活動」の活発化と継続性にとっての極めて重要な条件となるのです。上から押しつけたのでは、活動の活発化も継続性も、望めないことをこれまでの活動の歴史の中で、私たちは痛いほど多く経験してきているからなのです。

「二段階方式」の主張内容の正しさと有効性及び有益性の実証を目的とした、権威ある組織の参加によるこの「共同PRJの実施」による検証により、私たちの主張内容の正しさと「二段階方式」の手技の有効性と有益性とが実証され、更には、そのことが全国に広報されることにより、上述した「地域予防活動」の活発化と継続性のキイとなる人達が、「地域予防活動」の実施とその拡大と継続とを強く望むようになる社会状態/情勢が生み出されてくることになると考えているのです。

「二段階方式」のような精緻な神経心理機能テストの手技の活用が不可欠

「地域予防活動」の展開による「早期診断」による回復というテーマ(回復させることが可能である、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の判定並びに脳の使い方としての「生活習慣」の改善となる「脳のリハビリ」の実践指導)にとって、必要不可欠である「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストを活用することが不可欠となります。「アルツハイマー型認知症」の本質は、廃用症候群に属する生活習慣病であって、発病の原因は、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下及びそのアウトプットであり、アミロイドベータの蓄積でもタウタンパクの蓄積でも脳の萎縮でもないからです。医療機関が診断に多用しているCTやMRIやPET等の機器では、「前頭葉」を含む脳の機能レベルを精緻に判定することができないのです。それらの機器は、上述した「アルツハイマー型認知症」の回復可能な「早期の段階」の発見には何の役にも立たなくて、単に、「売上高」を嵩上げし、稼ぐ目的で活用されているに過ぎないのです。回復させることが困難な「末期の段階」(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階)でしか見つけられない/見つけているのが医療現場の実態なのです。

医療機関は何故、「前頭葉」の機能レベルを精緻に、且つ容易に判定できる、「二段階方式」の「神経心理機能テスト」を使用しないのか。それは、「神経心理機能テスト」自体に対する保険診療点数が極めて低いがために、必要な売上高を稼ぎ出すことができないのが一番の理由なのです。医療機関は、赤字を出してでも、その社会的使命に応えて、「二段階方式」のような精緻な神経心理機能テストを使用しようとは考えないのです。「アルツハイマー型認知症」の患者数が天文学的な規模であるので、それ自体は無理からぬことではあるのですが、だからと言って、「アルツハイマー型認知症」の早期診断、回復させることが可能な「小ボケ」及び「中ボケ」の段階を見落として(見つけられないで居て)、回復させることが困難な末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけて、しかも、「効きもしない薬」を処方して良い理由は無いはずなのです。CTやMRI、果てはPETまで動員して診断してもらって、高い診察費を払わされて、挙句の果てに、回復させることが困難な末期の段階である「重度認知症」の段階(「大ボケ」の段階)でしか見つけてもらえないで居て、皆さんはそれで満足なのですか。保険診療だから良いのですか。エイジングライフ研究所は、50を超える大規模な病院と「二段階方式」の使用許諾契約(有償ですが、社会的な貢献という視点から、市町村と同じ条件にしたのですが)を過去に締結したことがありますが、それらの全ての病院が、使用を継続できない理由として、上述の理由を挙げてきたという重い事実があるのです。

 「アルツハイマー型認知症」の診断には、発病の判定であれ、重症度の判定であれ、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定が不可欠となるのです。更には、一部の医療機関が使用している「長谷川式」では、「神経心理機能テスト」の使用であるとはいえ、脳の後半領域の機能レベルの判定が或る程度出来ても(それ自体が、不完全と言うしかない上に)、肝心の「前頭葉」の機能レベルを判定することはできないのです(このことは、神経心理機能テストである「MMSE」についても同じことが言えることなのですが)。「前頭葉」の機能レベルに加えて、脳の後半領域の判定を行い、更には、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていく「原因」である、脳の使い方としての「生活習慣」を詳細に聞き取り、総合的に判定している(且つ、精緻な判定ができる)のは、世界広しと言えど「二段階方式」だけなのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを精緻に判定する「二段階方式」の手技が不可欠のものとする「神経心理機能テスト」は、その活用に対する保険診療点数が現状では極めて低く、CT(「前頭葉」の機能レベルの判定ではなく、脳の形や器質的な変化の判定)やMRI或いはPET(「前頭葉」の機能レベルの変化について、或る程度は判定できるが、精緻な判定は出来ない)等の機器の出番が全く必要とされない下では、「アルツハイマー型認知症」の早期の段階の判定と「脳リハビリ」の指導による回復は、医療機関が事業として継続的に実施する上で必要とする規模での「収益」を稼ぎ出すことができないので使用できないということになるのです。

その上、「治療の効果を期待することはできないが、症状の進行を遅らせる効果がケースにより期待できる」との触れ込みで、現在使用されている「薬」さえも使用できないとしたら、一定規模の収益を獲得できることが至上命題である「医療機関」にとって、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防も、発病の診断も、更には症状を治すことも、共に、取り上げるべき「テーマ」ではなくなってしまうということなのです。治療を遅らせる効果があるとして販売されている「薬の効果」については、必要な因果関係の証明がなされてはおらず、症状の進行を遅らせる要因として考えるべき「他の重要な要素」に気づいていないだけなのです(私たちが集積した「脳機能データ」から、このことを指摘できるのであり、その根拠は、「症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因-(A-34)」に詳しく説明がしてあります)。現在使用されている4種類の薬の開発者(製薬会社)や医師は、私たちが集積してきた上述の「脳機能データ」が意味する内容について、反省の意味も込めて、十分に読み込んでいただきたいのです。

私達が生活する場面、言い換えると私達が意識的に何かの「テーマ」を実行しようとする世界では、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」が、「左脳」、「右脳」、「運動の脳」と協働し、且つそれらを支配し、コントロールしながら、自分が置かれている状況の判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想、テーマの実行内容の企画と計画、ケースシミュレーションに基づく必要な修正、実行の決断と脳の各部に対する実行の指令が行われているのです。廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」(食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」が、発病の原因)を本質とする「アルツハイマー型認知症」の場合には、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」から(「前頭葉」の機能だけが最初に)廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくのが特徴なのです(この発病の最初の段階が、私たちの区分で言う「小ボケ」の段階)。脳全体の司令塔の役割、三頭立ての馬車の「御者」の役割を担う「前頭葉」が廃用性の加速度的で異常な更なる機能低下を進行させていく中で、同時進行的に、馬である「左脳」、「右脳」、「運動の脳」の順に廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくのです。「前頭葉」を含む脳全体の加速度的で異常な機能低下が進行していくにつれて、脳全体の機能レベルを厳密に反映したその機能レベルの直接のアウト・プットとして、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくるのです。それらの症状は、私たちの区分では、「小ボケ」(「脳のリハビリ」により回復させることが容易)、「中ボケ」(回復させることが未だ可能)、「大ボケ」(回復させることは困難)の三段階に区分されるのです。専門家とされる認知症の研究者や医師達が、未だに、このことにさえ気づいていないのです。

 生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」の継続、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が繰り返される日々、言い換えると、脳の使い方としての単調な「生活習慣」に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していく結果として、「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきた際に、「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」の全ての機能が正常なレベルにあろうとも、脳全体の機能レベルのアウトプットは、もはや正常なものではないのです(私たちが規定する、「アルツハイマー型認知症」の最初の段階である「小ボケ」の段階で発現する認知症の症状は、あの「DSM-4」がその第一要件に規定する「記憶障害」に起因する症状ではなく、「前頭葉」の機能障害に起因する症状だけなのです)。勿論のこと、回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階では、「DSM-4」が第二の要件に規定する失語、失認、失行の症状は、その欠片さえも確認することが出来無いのです。失語や失認や失行の症状は、回復させることが困難となる「末期の段階」、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の更に後半の段階、MMSEの得点が一桁(30点が満点)になって初めて発現してくる症状なのです。「アルツハイマー型認知症」の発病であるとする診断に際して、これらの症状の確認を要求している「DSM-4」(世界的な権威があるとされる米国精神医学会の診断規定)の規定の条件に依拠して診断している限り、回復させることが困難な「末期の段階」(私たちの区分で言う、「大ボケ」の段階)でしか見つけることが出来ないのです。そのことにも気づかないで居て、「アルツハイマー型認知症」は治らないタイプの認知症であると誤解し、公言しているだけなのです。そんなレベルの医師達が、何故か、「名医」として各局のテレビに登場してきて、中核症状とか周辺症状とかの意味のない区分に拘泥して、物知り顔に語るのが現状なのです。

意欲、注意の集中力及び注意の分配力と言う「前頭葉」の三本柱の機能の加齢による機能低下に、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に起因した廃用性の機能低下が加わることにより、「前頭葉」を含む脳全体の機能の低下が加速度的に進行していくとき、「三本柱」の機能低下に起因する「前頭葉」の個別認知機能の発揮度が低下していく構造になっているのです。自分が置かれている状況の判断も、実行すべき「テーマ」の発想や実行内容の計画も、ケース・シミュレーションも、果ては実行の意思決定も、不十分、不適切にしか行えないで、「優柔不断」がお定まりのコースになってしまい、その人らしさを表す様々な指標が失われていくことになるのです(「小ボケ」の段階で確認される症状の類型については、「B-32」を参照してください)。その結果、「小ボケ」の段階では、家庭生活やセルフケアには何らの支障が起きてこないのですが、「社会生活」面での様々な支障が起きてくるようになるのです。

「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下に起因して、且つ、その機能レベルに厳密にリンクした認知症の症状が発現してくるのが特徴である「アルツハイマー型認知症」の場合は、「記憶障害」に起因する症状が確認されるのは、中ボケの後半になってからであり、失語や失認や失行の症状が確認されるのは、大ボケの後半で「MMSE」の得点が一桁になってからのことなのです。その意味で、「DSM-4」が規定する「アルツハイマー型認知症」の診断基準としての「第一の要件」及び「第二の要件」の内容は、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階を判定する(見つける)基準としては、両者ともに誤った内容だということを指摘しておきたいのです。このような重大な欠陥を内包する「DSMー4 」の規定(米国精神医学会が定める「アルツハイマー型認知症」の診断規定)の基準に依拠して「アルツハイマー型認知症」の発病の診断を行う限り、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階を見つけることは、絶対に出来ないからです。医療の現場で使用されている「早期診断」という言葉は、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階のことではなくて、末期の段階である「大ボケ」の段階の中の比較的早期のことを言っているに過ぎないのです。そこで見つけて、薬を飲ませることが目的であり、しかもその薬は症状の更なる進行を遅らせることが期待されているというだけのものでしかないのです(但し、この薬の効能については、私たちは、因果関係についての反論となる「脳機能データ」を保有しており、その主張の概要は「A-34」に示す通りなのです。症状の更なる進行を遅らせている効果は、薬以外の別の要因であることを示す資料です(このデータが示す要因を排除した治験でない限り、有効性についての「因果関係」を立証しているとは評価できないはずなのです)。そもそも、回復させることが困難な「大ボケ」の段階で見つけることに、何の意味があるというのでしょうか。

 ○ 実証結果の発表が社会的に極めて大きな反響を呼ぶこととなる

実証を目的とする「共同研究PRJ」の実施により、関連「マニュアル」に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して、エイジングライフ研究所が主張する「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム並びにその正体、発病の予防の可能性と予防の方法及び早期の段階の判定と回復の方法について、その有効性と有益性が実証されたときは、その成果を学会に共同して発表し(米英の医学雑誌に対する寄稿を含む)、更にはマスコミや政府関係者及び国民に対し、広報及び啓蒙活動を展開することを期待しているのです。

その場合、「アルツハイマー型認知症」の「地域予防活動」を全国的な規模で展開し、活動を拡大していくための不可欠の準備として、「二段階方式」の手技を高度なレベルで活用することができ及び個別事例の判定と脳リハビリによる生活改善の指導並びに地域予防活動の開始に先立つ活動として必要不可欠となる認知症の予防講演会の「講師」が務められる人材を最小限100人程度は養成し、確保しておく必要があると考えているのです(公募により獲得した人材を養成する)。市町村が「地域予防活動」を展開するに際してその企画、展開指導及びボランティアの組織化、特に中核となり極めて重要な業務である個別事例の判定と生活改善の指導業務を担当する「保健師さん」のレベルは、意欲、能力の両面で様々なレベルのものとならざるを得ないのです。

「地域予防活動」の核となる業務、「二段階方式」を活用して「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを精緻に判定し、「脳のリハビリ」の指導により脳の使い方としての「生活習慣」の改善を指導し、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階にある本当の意味での「早期の段階」のお年寄りを、正常なレベルに回復させてみせるという重要な役割を担う「保健師さん」を指導する役割を担うのが「女性の講師達」なのです。

    

&10 「実証研究」の対象となる「モデル地区」の選定

「アルツハイマー型認知症」の「地域予防活動」を国民的なテーマとする状況を創出する原動力となるという私たちの最終目的が実現される上記の状況をスタートさせる為の試金石、政府も、自治体の首長も、それを支える官僚の皆さんも、「二段階方式」に基づく「地域予防活動」の実践活動の主体となるべき市町村の保健師さん達も、更には、小単位の地域毎でのボランティア活動の主体となる組織の人達も、目的を十分に理解し、納得したうえで実践活動に参加していただけるような下地となる特定のモデル市町村での先駆的(実験的で実証的な)実践活動として、全国道州制の構想単位毎に幾つかの市町村を、更には、東日本大震災の被災地の市町村の全ての市町村を(両者合計で100くらいの市町村)「二段階方式」に基づく、「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とした「地域予防活動」の特別事業対象として選び、発病の予防及び早期診断による回復の成果を具現化し、実証してみせたいと考えるのです。

「東日本大震災」の被災地の市町村を対象に加える目的は、他のどの地域と比較しても異次元と言える程の割合で「アルツハイマー型認知症」を発病している「60歳を超える年齢の極めて多数の高齢者」の存在実態を明らかにすることができると考えているからです。その実態が明るみに出ることにより、私たちの主張内容の正しさが疫学的にも証明されることによって、他の市町村での「二段階方式」の導入と「地域予防活動」を実践する地域の拡大のスピードが加速されることになると考えるからです。

〇 例えば、長野県上高井郡小布施町のような実戦経験がある市町村をモデルの対象地区に

実証を目的とする共同研究PRJの検証モデル地区(「二段階方式」に基づく種々の主張とその成果を検証するモデル市町村)の一つに、長野県上高井郡の小布施町を推薦したいと考えているのです(現在、当社が、請負事業として平成15年度より「地域予防活動」を継続して展開中でもあります)。

小布施町は、観光立地条件にも優れているだけでなく、町の全体が小規模地区単位での「地域予防教室」が展開されていて、例えば、東京などの大都市に居住する高齢者が「脳イキイキ教室」での生活体験をする場合の「医療特区」としての将来的な候補地としてバック・グラウンドが十分に整っているからです。

&11 「二段階方式」の主張内容の実証後、「地域予防活動」を全国的規模に拡大する

○ 発病の予防も早期診断による回復も、医療機関には期待困難

いろいろな種類が数ある認知症の中で、「アルツハイマー型認知症」は全体の90%以上を占めているのです〔脳血管性認知症が、25%を占めているとするのが多数説ですが、それは、脳梗塞の既往さえ認められると、全て脳血管性認知症だと誤診する医療現場の問題があるのです。正しくは、20%の部分は「アルツハイマー型認知症」なのです。(25%=5%+20%)〕。(詳細な説明とその根拠は、公開中のGooブログ「認知症の早期診断、介護並びに回復と予防のシステム」のA-10及びA-11を参照してください)。

「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防し並びに早期診断による本当の意味での早期の段階(私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つけて「脳のリハビリ」により正常な機能レベルに回復させる「二段階方式」の手技が日本全国津々浦々で実践される状況が来れば、発病の予防を考えることもなく、蛇口を開きっ放しにしたままで居て、その上回復させることが困難な末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけて、死ぬまで介護するだけの現在の制度設計下(CTやMRIや、果てはPETまで動員して、失語や失認や失行といった、MMSEの得点が一桁にならないと発現しない「重すぎる症状」の確認を規定している「DSM-4」に依拠して/むしろそのことを奇禍として、回復させることが困難な末期の段階「大ボケの段階」で見つけるだけ)での、医療機関による何の意味もない診断をなくすことが出来るのです。言葉はよくないのですが、(現状は、血税が垂れ流しにされているだけ)なのです。

○ 発病の予防と早期診断による回復を国民的な政策課題に

現在の制度設計の下で、医療機関による何の意味もない「診断」に支出している巨額の費用と早期の段階で見つければ回復させることが可能である「アルツハイマー型認知症」を「治すことができない」マンモスに仕立て上げて、介護するしかない状況が作り出されているが為に不可避となっている「介護」に支出している巨額の費用について、「地域予防活動」を全国的な規模で、且つ「小単位の地域」毎に、実践する日が実現されれば、それら無駄な費用の大半(相当な程度)を抑制することさえも可能になるのです。

「地域予防活動」による発病自体の予防と「早期診断」に基づく回復の活動により軽減された費用を小さな地域単位で実施される「地域予防活動」展開の原資に投入して、更なる拡大展開を図るというサイクルが実現されれば、そのプラスとマイナスの差による効果の規模から言って、社会面(家族介護が常態化するのを回避できる)からも、財政面(介護保険制度が財政面から破綻するのを回避できる)からも、極めて意義のある活動になり得ると考えるのです。エイジングライフ研究所の主張内容の正しさを検証する「実証研究PRJ」の成功が、「アルツハイマー型認知症」の予防を目的とする「地域予防活動」を我が国の隅々にまで展開するという「国民的な政策課題」として議論することとなる転機/起爆剤にしたいと考えるのです。

 &12 二段階方式の活用と「アルツハイマー型認知症」の発病の予防及び早期診断による回復を目的とした「地域予防活動」の展開方法の概要

○ 前提となる条件

①認知症全体の90%以上を占める「アルツハイマー型認知症」(狭義の「アルツハイマー病」とは、発病のメカニズムも発病後の進行過程も予防及び治療の可能性も全く異なるものであることに注意してください)について、回復させることが可能な早期の段階(「小ボケ」と「中ボケ」)の判定及び脳の使い方としての「生活習慣」の改善(「脳のリハビリ」)の指導による回復並びに発病の予防の為の「地域予防活動」の展開を明確な事業目的とします。

②「実証研究PRJ」により実証研究の対象に選定され、「地域予防活動」を展開する市町村は、エイジングライフ研究所と導入契約(「二段階方式」の手技の「有償の使用許諾契約」)を締結して、エイジングライフ研究所が開発した「二段階方式」の手技に基づいた実践を行うものとします。

③「二段階方式」の手技を実践する保健師さんは、エイジングライフ研究所が開催する「実務研修会」を事前に受講し、「マニュアル」に基づく「二段階方式」の手技の実務研修を受けるものとします。

④導入市町村は、「アルツハイマー型認知症」の個別ケースについて、早期の段階の発見とその症状から回復する為の脳の活性化を目的とした生活習慣の改善指導(「脳リハビリ」の指導)を行うと共に、地域単位での地域住民の自主参加による「地域予防活動」を実践するものとします。

「二段階方式」による「アルツハイマー型認知症」判定の概要

①神経心理機能テスト(「前頭葉」の機能レベルを「かなひろいテスト」で、左脳と右脳の機能レベルを「MMSE」で判定する)により、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(A)を判定し、脳全体の機能レベルの直接のアウト・プットとして現れる症状(B)を「30項目問診票」により確認し、「前頭葉」を含む脳全体の機能の低下を加速させた原因である脳の使い方としての「生活習慣」、言い換えると、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続と言う視点での「生活歴」(C)を聞き取りで確認する。

②廃用症候群に属する「生活習慣病」である「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む脳全体の機能の低下には明確な順序(MMSEで判定される認知機能に、衰えていく順番の「規則性」)があり(エイジングライフ研究所が集積した「脳機能データ」の解析による)、そのことをテストの結果から確認すること及び脳の使い方としての「生活歴」の確認により、「二段階方式」の手技のみにより「アルツハイマー型認知症」の発病の有無(「アルツハイマー型認知症」の場合は、必ず、A=B=Cが成立する)並びにその症状の段階を精緻に判定することができるのです。

ⅰ)「二段階方式」の手技により「アルツハイマー型認知症」について、認知症のレベル(症状の程度)も判定することができる:

「小ボケ」-脳の使い方としての生活習慣の改善による脳の活性化により、正常レベルへの回復が容易

「中ボケ」-脳の使い方としての生活習慣の改善による脳の活性化により、正常レベルへの回復が未だ可能(小ボケレベルへの回復を経由して正常レベルに回復させることが出来る)

「大ボケ」-回復させることは困難(中ボケレベルへの回復さえも困難となる)

ⅱ)また、「二段階方式」の手技により、「アルツハイマー型認知症」以外の認知症の種類の判定並びに認知症と紛らわしい病気の判定も高度に判定可能なので、どの病院に送るかを適切に判断できる。

〇 「アルツハイマー型認知症」の「地域予防活動」を展開する活動の目的と要となる保健師さんとボランティア組織の役割

1.「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストによる「前頭葉」を含む脳の機能テストの実施とテスト結果の判定に基づいて、「アルツハイマー型認知症」の回復可能な早期の段階を判定し、脳の活性化を目的とする生活習慣の改善指導(「脳リハビリ」の指導)を行うことで正常なレベルへの回復を可能にさせるシステムであり並びに脳の活性化を目的とする生活習慣の改善(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)を体験させることを目的とした小地域単位での「予防教室」の開催により、参加者の日常生活に「脳の活性化」というテーマを持ち込ませ実践させることにより、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を図る(脳の活性化を生活習慣化させることによって、「前頭葉」の機能レベルが正常な人を、正常なレベルのままに維持させる)理論的に体系化された、且つ440を超える市町村で実証された成果に裏打ちされた、実務的な「システム」なのです。

2.従って、活動の目的は、市町村の窓口における「個別事例の判定及び改善指導」と地域住民参加による小地域単位での「予防教室の運営」の二面性を持つ活動となります。

(1)個別事例の判定及び改善指導というテーマについては、個人と密接な継続的関係の維持が不可欠であるため、導入市町村の保健師さん達(女性)の役割が極めて重要なのです。更には、個別事例の的確な判定により、「小ボケ」や「中ボケ」の段階にあるお年寄りを見つけ、且つ、「脳リハビリ」の適切な指導により(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の適切な指導により)実際に治して見せる(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに改善させてみせる)ことが、「地域予防活動」の活発化に大きく寄与することを忘れてはならないのです。「前頭葉」の機能テストを含む「脳の機能テスト」(脳の機能レベルを「二段階方式」のテストで調べてもらうこと)に対するお年寄り側の抵抗感を払拭させる上で、大きく寄与するだけでなく、逆に、積極的に「脳の機能テスト」を受ける雰囲気が住民の間に醸成されてくることになるからです。

(2)地域住民の自主的な参加による小地域単位での「予防教室」の運営というテーマについては、「脳の機能テスト」を実施する保健師さんの役割と脳を活性化するテーマの実施にかかわる予防教室の自主活動と運営(脳の活性化に資するテーマの選択、実施企画、実施指導及び組織化と運営)を担当する地域の各種ボランティア組織の参画とその役割分担がきわめて重要となるのです。

3.なお、「二段階方式」の手技については、その実施が「医行為」を含まない為に、保健師さんが全ての面について実施でき、活動を広範囲に展開できることが大きなメリットとなるのです。

    

&13「高齢者」の生活の活性化による「一億総活躍社会」の達成策

介護費用の心配から、貯蓄に励む高齢者の消費行動

 認知症を発病した人達(その90%以上の人達が、「アルツハイマー型認知症」の発病者なのです)の、発病の有無の診断費用、投薬の費用、並びに介護のための費用の総計が、2015年度の実績ベースで、年間15兆円を超えるところまで来ているのです。我が国の財政を考えるとき、天文学的な規模に達していて、なおかつ増大の一途を辿るその費用は、既に1100兆円を超える規模の残高の政府債務を負っている我が国の財政にとって極めて大きな脅威でもあるのです。現状はデフレが問題となってはいるものの、この先のことを考えるとインフレの到来、最悪の場合にはハイパー・インフレの問題さえ脳裏をよぎるような状況に置かれているのです。私たちの将来と、子や孫たちの将来を考えると、とてつもない不安に襲われるのです。 そうした現状に対する高齢者の意識には、「認知症を患って、要介護の状態になった時に備えて、日々の消費を節約してお金を貯めておく」と言うのが基本にあるのです。その結果、趣味や遊びや交遊などにかける費用の支出(消費活動)も不活発になって居て、ひたすら「貯蓄」に励んでいるのです。

  高齢者の意識を変えて、消費行動を活発にさせる秘策

 これまで様々な「仮説」が提示され、発病の原因が不明で、発病を予防することも治すこともできないとされてきたアルツハイマー型認知症」の正体は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病であることが解明されたのです。脳を活性化する「生活習慣」の構築とその実践により「アルツハイマー型認知症」を発病する危険は日々遠のいていくのです趣味や遊びや交遊や運動を自分なりに楽しむ生活、そうした日々の過ごし方が、生き甲斐や喜びのある生活につながり、高齢者の「前頭葉」を含む脳全体の機能が活発に働くことになり、「アルツハイマー型認知症」の発病の危険を小さなものとし、発病して「要介護状態」に陥る日を、遠のいていかせることに直結していくのです。講演等の啓蒙活動によりこのことを我が国の隅々にまで浸透させ、「地域予防活動」ができるだけ小さな単位の地域で実践される体制とシステムとがすべての市町村で整った暁には、同時に、「高齢者」による活発な消費活動が我が国の隅々で、高齢化率の高い地方の田舎においても、発生しているはずなのです。

  高齢者の消費行動の活発化による地方の活性化

「アルツハイマー型認知症は、予防することも治すこともできないタイプの認知症である」との認知症の専門家達が発する誤った主張を鵜呑みにし、信じているが為に、日本中のお年寄り達は、「アルツハイマー型認知症」を発病し要介護状態に陥った時に必要となる巨額の「介護費用」を心配して、消費活動を意識的に抑制し、「貯蓄」に励んでいるのが現状なのです。

 そうしたお年寄りたちが、本実証研究PRJの結果に基づく広報を信頼して、「脳を活性化する生活習慣の構築と実践」により、原因不明で治すことができないものと信じ込み発病を恐れていた「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症が、「脳を活性化させる生活習慣の構築により発病自体を予防することができるし、早期の段階で見つけて、脳のリハビリに励めば治すこともできる」タイプの認知症であると確信的に考えるようになれば、その反映として、消費活動を抑制し貯蓄に励んでいる現在の不活発な行動態様から反転した自己実現をテーマとした活発な消費行動に、言い換えると、「趣味や遊びや交遊や運動や社会活動を自分なりに楽しむ生活」に時間と費用をかけて、脳を活性化させる生活習慣の構築と実践という従来見られなかった行動態様に大きく舵を切ることになり、消費活動が活発になることが期待されるのです。

 (1) その場合、お年寄り達が交流する場所としての平屋建ての施設 「交流駅舎」)を自治体が保有する土地を活用して、自治体保有の施設として、小さな単位集落ごとに一戸建設するのです。そこに、集落で生活している老年、壮年、青年、子供達(老年が主体となるのですが)が集い合い、語らい合い、助け合い、交流し合う場にするのです。駅舎の建設用木材は、国有林の間伐材を使用するのです。更なる施策として、国有林の間伐材の伐採作業のみを対象として、且つ安全な作業部分のみを対象として、地域の予防教室に継続して参加しているお年寄りが構成員となっているNPOのみを有資格として、その伐採作業を請け負わせるような政策を制度化するのです。 但し、当該伐採作業によりNPOが稼ぎだした作業代は、交流駅舎での交遊の費用に支出することをNPOの活動目的に入れさせることも制度化するのです。交流駅舎の自主的運営は、予防教室に参加している高齢者に任せるものとし、交流駅舎での交流には、誰であれ参加できることとするのです(地域内外の高齢者達は勿論のこと、壮年の人達も、年少の人達も、交流に参加できる場にするのです)。

 高度経済成長に突入する以前の我が国の地方にかつて存在した交流の場、「地域の老若男女が全て一緒になって交流した場」を再現させるのです。老、壮、青、子供たち、すべての年代の人達の頻繁な交流が、生きていく上での不可欠な「意欲」を高め、活発な消費活動にもつながり、ひいては、地方の再生にもつながると考えるのです。

 (2)更には、そうした「脳を生き生きとさせる生活」の構築の拠点と なる自身の住居のリフォーム(例えば、交遊の場としてのリビングの改築、食事を友人と楽しむ為の台所の改築、一日の疲れを癒す為の風呂場のリフォーム等)に対し、「予防教室」に継続して参加していることを条件にして、住宅のリフォームに要した費用の一定割合に相応する金額を補助する政策を制度化するのです。 そうしたテーマにも高齢者の関心が向くようになれば、関連する消費行動の活発化による経済的な規模も大きくなる上、高齢化率が高く商業活動が不活発な地方の経済の活性化の起爆剤にもなり得ると考えるのです。

 (3)それと時を同じくして、「地域予防活動」を展開する上でその基盤、中核となる「高齢者」の脳の機能レベルを定期的に判定する業務が女性を中核として実行される社会が実現することにもなるのです どんな小さな役場であっても、専門的なレベルでの「二段階方式」の手技を使いこなせる保健師さん(基本的には、女性)が居て、その保健師さんが、まるで小さな町の診療所のかかりつけ医のように、役場の窓口に行けば、「二段階方式」の手技を活用して、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを定期的に判定してくれ(1年間に2回)、改善、維持又は低下の判定結果に対応した、「脳の使い方としての生活習慣」のチェックと必要に応じて「生活改善の助言と指導」をしてくれる社会を実現させる、それを、「一億総活躍社会」を実現する上での重要な政策及び施策の中核の一つに据えるのです。

 (4)「実証究PRJ」実施の結果として、「アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病であり、脳を活性化させる生活習慣の構築と実践により、発病自体を予防することができるタイプの認知症であること並びに早期の段階を判定することにより治すことができる」というエイジングライフ研究所の主張内容が正しく、且つ、「二段階方式」の手技が有効で有益であることが実証された場合、「実証究PRJ」に引き続く次のステージとしての、そして、最終的には全国展開を目標とする「地域予防活動」を展開すること並びに対象市町村及び対象地域の拡大による活動の活性化により、「前頭葉」を含む脳機能全体の機能ベルの維持(正常な機能レベルのままに維持されること)により、安倍政権が政策目標として掲げる高齢者による消費活動の活発化と女性が活躍する社会が同時に実現されることになるのです

 従来は、増大する一方と予測されていた「アルツハイマー型認知症」を発病して要介護者となった年寄りに対する介護保険の適用により発生する巨額の費用やその診断に関わる巨額の医療費とが年々増加していくと言う現状がそのまま推移される場合に比べて、そうした巨額の費用が劇的に削減され、逓減されていく社会状況が、近い将来に現実のものとして達成されてくると考えるのです。

 (5) 上記の目標となる社会を早期に実現する上での原資としては、 前年度の介護保険の保険料の徴収総額の0.1%相当額を翌年度の活動の支援の為の原資として活用するよう制度化するのです。

 この制度化により、上述の諸活動が活発となり、対象地域が拡大していけばいく程、「アルツハイマー型認知症」の診断、投薬及び発病者の介護に支出される「医療費と介護費用とが削減される」金額の総額の方が、「地域予防活動」を展開する為に拠出する費用の金額の総額を上回ることになると考えるのです。

 注)本著作物(Bー64に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

    

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アルツハイマー型認知症の原因、治療と予防の方法-総集編(B-63)

2016-07-01 | アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題

   一億総活躍社会達成への具体策の             提     言 

「アルツハイマー型認知症」発病の予防を目的とする特定市町村での地域予防活動の実証を基礎に全国の市町村における実施を将来的な課題とする実証研究の提言

                          (有) エイジングライフ研究所

   (B-63)とその 目         次

&6 「アルツハイマー型認知症」の段階的症状と各段階の期間          

&7 「アルツハイマー型認知症」は早期の段階で見つければ治せる    

&8「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する「生活習慣」

    

&6「アルツハイマー型認知症」の段階的症状と各段階の期間

○ 「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

前回のブログの &5で詳細に説明したように、 60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが規定する発病の「第一の要件」)にとって、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が日々繰り返され継続される、「生活習慣」の下では(発病の「第二の要件」)、出番が極端に少なくなった「脳の機能」(「前頭葉」を含む脳全体の機能)が、「第一の要件」と「第二の要件」が同時に充足され重なり合うことの相乗効果により、加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるのです。その行き着く先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです(通常は、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まってから早くて半年、遅くて1年程の期間の経過後に発症します)。

 ○「前頭葉」を含む脳の機能レベルの直接のアウト・プットが症状

いろいろな種類が数ある認知症の中で、私たちのデータから推測すると、認知症全体の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてくることに、直接に起因して発現する認知症の症状、私たちが回復の可能性という視点から三段階に区分する「アルツハイマー型認知症」の「段階的な症状」が発現してくるのが特徴なのです(内在する「正常老化」の性質に、廃用性の機能低下が加わることで、脳全体の機能の低下が加速される)。「アルツハイマー型認知症」の症状とその進行とは、発病の最初の段階であり、私たちの区分と呼称で言う「軽度認知症」(小ボケ)に始まり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階を経て、最後は末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階へと進むのです。

○「アルツハイマー型認知症」の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の「機能低下の規則性」を反映

 (1)私達が集積してきた「脳機能データ」の解析によると、「アルツハイマー型認知症」の場合には、廃用性の機能低下により脳の機能が衰えていく時、その「衰え方」に以下の特徴が確認されるのです。

ⅰ)「前頭葉」が廃用性の加速度的な機能低下を起こしてきて異常なレベルに衰えていく結果、「社会生活」に支障を起こす原因となる症状が最初に出てくる(軽度認知症「小ボケ」:この段階では、左脳と右脳と運動の脳の機能は、未だ正常なレベルのままなのです);

ⅱ)ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続を条件として、「前頭葉」が廃用性の加速度的な機能低下を継続する中で、次の段階からは、同時に「左脳」と「右脳」が廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてきて更に異常なレベルに衰えていく結果、「家庭生活」に支障を起こす原因となる症状が出てくる(中等度認知症「中ボケ」);

ⅲ)ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続を条件として、「前頭葉」並びに左脳、右脳及び運動の脳が廃用性の加速度的で異常な機能低下を同時並行して更に進行させていく結果、「セルフ・ケア」にも支障を起こす重度の症状が出てくる(重度認知症「大ボケ」)。

注)ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に終止符を打って、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「生活習慣」の構築とその実践(「脳のリハビリ」の実践)により、正常な機能レベルに回復させることが出来るのは中ボケまでの段階であり、「大ボケ」の段階にまで脳の機能が衰えてくると、回復させることはもはや困難となるのです。認知症の専門家達が、{「アルツハイマー型認知症」は、治らないタイプの認知症である}と主張しているのですが、それは誤りであり、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階で見つけているせいに過ぎないのです。

ⅳ)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが、小ボケ、中ボケ、更には、大ボケの段階へと衰えていくとき、MMSで測定される「下位項目」には衰えていく順番に「規則性」が認められるのです(「下位項目」が出来なくなっていく順番の「規則性」とそのパターンについては、14689例の精緻な脳機能データの解析により確認されているものです)。

ⅴ)「二段階方式」テストにより得られる上記「4つの特徴」を客観的な指標として活用することにより、「アルツハイマー型認知症」の判定(診断)に際しては、他の種類の認知症との鑑別並びに認知症と紛らわしい病気との鑑別が精緻で容易なものになるのです。

(2)米国精神医学会の診断規定DSM4」の規定の「第二の要件」の問題点(誤り)

ⅰ)「DSM-4」の第二の要件」は、失語、失認、失行又は実行機能の障害(「前頭葉」機能の障害のこと)のいずれかの症状の確認を要求しています。ところが、「アルツハイマー型認知症」の症状としてのこれら全ての症状は、私たちが意識的に何かを実行しようとする際に起きてくる症状のことなのです。

ⅱ)私達の意識的な世界は、「前頭葉」が左脳、右脳及び運動の脳と協働し、且つ、それらを支配し、コントロールしつつ、自分が置かれている状況の理解と判断に基づく「テーマ」の発想、「テーマ」の実行内容の企画及び計画、実行の手順の組み立て、計画した内容の実行結果のシミュレーションに基づいた実行内容及び態様の選択に基づく実行が行われているのです。器質的な機能障害が起きてきているわけでもないのに(脳が壊れてもいないのに)、意識的に何かを実行すること自体に支障が起きてくるのが「アルツハイマー型認知症」なのです。学者や研究者達は、自分が置かれている状況の理解と判断に基づく「テーマ」の発想、「テーマ」の実行内容の企画及び計画、実行の手順の組み立て、計画した内容の実行結果のシミュレーションに基づいた実行内容及び態様の選択に基づく実行を行うには、「前頭葉」の三本柱の機能、中でも、注意の分配力の機能が働くことが不可欠となること並びに「DSM-4」が第二要件に規定する失語や失認や失行の症状が確認される人達の「前頭葉」は殆ど機能していないこと、就中、「注意の分配力」の機能が殆ど機能していないことを知るべきなのです。意識的に何かの「テーマ」を実行する場面では、自発性、観察、分析、考察、洞察、推理、推論、想像、問題の発見と理解、状況の判断、興味、関心、発想、連想、企画、計画、創意、工夫、予見、予測、シミュレーション、区別、比較、切り替え、執着、評価、修正、具象化、抽象化、整理、段取り、組み立て、機転、抑制、感動及び判断等、「前頭葉」の機能を構成している各種の高度な「個別の認知機能」(猶、「学習」機能は、大脳辺縁系の機能であって、「前頭葉」の機能ではないことに留意する)を正常に発揮する上で、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが不可欠となるのです。認知度が一定レベル以下だと、例示した「前頭葉」の各種個別の認知機能自体が必要なレベルで発揮されなくなるのです。そうした個別の認知機能によるその「認知度」の高さ或いは低さを左右しているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能なのです(「認知度」と「発揮度」とが共に、「三本柱」の機能の発揮レベルと「リンク」している)。この意識的な世界を構築する上で不可欠の機能要素である「前頭葉」の個別の認知機能を語るには、私たちが自我を完成させていく上で獲得した自分独自の「評価の物差しの機能」(自分独自の物の見方、感じ方及び考え方としての物差しのことを言うものとする)と自己体験と伝聞の集積体としての「記憶の倉庫の機能」の働きを忘れてはならないのです。プールの脇に在って、無数の花を咲かせているブーゲンビリアの巨木、露天風呂の脇の花壇に在って、しとしと降り続く梅雨の長雨に濡れて、濃い紫色の花を風に揺らせているグラジオラスの花、薄紅色の可憐な花を咲かせている百合の花の存在、形、色、或いは、それらが醸し出している風情、それらを私たちが意識的に認知し、認識し、観察し、感受し、感動する上で、「前頭葉」の「個別の認知機能」、「前頭葉」の「三本柱の機能」、「評価の物差しの機能」及び「記憶の倉庫の機能」が協働することによって初めてそうした世界が開けること及び私たち個々の、且つ、独自の意識的な世界が構築され発現してくるものであること、更には、個別の認知機能の認知度及び発揮度を左右しているものが、私たちが「前頭葉」の「三本柱の機能」と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能であること、そうした意識的な世界での「前頭葉」を含む脳全体としての認知構造、働き具合及び衰えるメカニズム等に気づくことが、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカ二ズム、又は、症状の発現のメカニズム、或いは、症状の重症化のメカニズムを解明する上で必要不可欠の「テーマ」となるのです。それ等とアミロイド・ベータの蓄積とかタウ蛋白の蓄積とかは、まったくの無関係なのだということに早く気づいて欲しいと願うのです。このブログの最後で提案してある、「交流の駅」の活動に継続的に参加している「高齢者」の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルについて、その経時変化を3年間でも追跡してみれば、容易に判明することなのです。

私たちの意識的な世界、私たちが意識的に何等かの「テーマ」を実行しようとする世界では、「左脳」(言葉、計算、論理や場合分けなどのデジタルな情報を処理する為に機能特化している)、「右脳」(色、形、空間の認知や感情の処理などのアナログな情報を処理する為に機能特化している)及び「運動の脳」(身体を動かすために機能特化している)と言う「三頭立ての馬車」の御者の役割を「前頭葉」が担っているという脳の機能構造の理解を受け入れてください。

ⅲ)その為、「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を起こしてきて、「アルツハイマー型認知症」の最初の段階〔私たちが定義する「軽度認知症」(小ボケ)の段階〕では、手足である左脳も、右脳も、運動の脳も、その全てが未だ正常な機能レベルに在るのに対して、司令塔の役割を担う「前頭葉」の働き具合だけが異常な機能レベルに在って、且つその結果として、「前頭葉」の機能障害の症状だけが発現してくるのです。「アルツハイマー型認知症」の末期の段階〔私たちが定義する「重度認知症」(大ボケ)の段階〕の症状が確認されるようになると、それら全ての症状は、異常なレベルに衰えてきていて、殆ど機能することができなくなっている「前頭葉」の働きを中核とした脳全体の働き具合(廃用性の加速度的で異常な機能低下により、「前頭葉」だけでなく、左脳も右脳も運動の脳も その全ての機能が異常なレベルに低下してきている)を直接に反映したものとなってしまうのです。「アルツハイマー型認知症」の所謂末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の更に後半になって初めてその発現がみられる失語や失認や失行などの症状は、「脳のリハビリ」により正常な機能レベルに回復させること(治すこと)がもはや困難な機能レベル、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの直接のアウト・プットとしての症状なのです。回復させることが困難になるこの段階で見つけていることこそが、医療現場の重大な誤りだと指摘しておきたいのです。

ⅳ)「意識的な世界」における全てのアウト・プットは、「前頭葉」が脳全体の司令塔としての役割を担う機能構造の下で、且つ「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(各々について、正常な機能レベルから異常な機能レベルを含む)の総合的な機能状態を必ず反映した症状、私たちが三段階に区分する様々な症状として、発現してくるのです(「DSM-4」が規定する「第二の要件」は、失語や失認や失行の症状と実行機能の障害を同列に扱い、並列で規定していることからも、この「重要な視点を欠いている」と言わざるを得ないのです)。

「アルツハイマー型認知症」の症状であり、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現している人達(換算後のMMSの得点が14点以下0点までの人達)の内で、その後半の脳機能レベルの人達、換算後の「MMSの得点が一桁」になっていて発現してくる「失語の症状」が確認される人達では、「前頭葉」が殆ど機能していない状態にあって且つ、左脳もわずかにしか働かなくなっているのです。それよりも更に脳の機能が衰えてきている段階で発現してくる「失認の症状」や、その段階よりも更に脳の機能が衰えてきている段階で発現してくる「失行の症状」は、右脳も、運動の脳も、ほんの僅かにしか機能し得なくなっているのです。これらの症状が発現するその基本には、「前頭葉」を含む脳全体の機能を異常なレベルにまで衰えさせた、廃用性の加速度的で異常な機能低下が原因(基礎に在る)なのだと私たちの「脳機能データ」が教えているのです。

ⅴ)「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり、その発病の原因はと言うと、廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した、「前頭葉」を含む脳全体としての脳の機能レベルであり、その機能レベルのアウトプットとしての段階的な症状が発現してきているだけなのです。その意味で、「アルツハイマー型認知症」の特徴は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密に対応する形で認知症の症状が発現してくるのが特徴となるのです。とはいえ、その本質が、器質的な変化が原因ではなくて、廃用性の機能低下が原因であるために、「小ボケ」の段階であれば、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)により容易に正常なレベルに回復させることが出来る(治すことが出来る)のであり、「中ボケ」の段階で見つければ、脳のリハビリにより正常なレベルに回復させることが未だ可能なのです(この場合も、小ボケのレベルを経由したうえで、正常なレベルに回復してくるのです)。

しかし乍ら、「大ボケ」の段階で見つけたのでは(「前頭葉」を含む脳全体の機能が、大ボケの段階にまで衰えてきていたのでは)、治すことは出来ないのです(中ボケの段階に回復させることさえも出来なくなるのです)。注)小ボケ、中ボケ、大ボケの各段階ごとの前頭葉を含む脳の機能レベルの定義については、Gooブログ(kinukototadao と入力して 検索)のA-16、A-18、A-20)を参照してください。アミロイドベータの沈着による老人斑とか、タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化とか、或いは脳の萎縮とか言った「器質的」な変化が「アルツハイマー型認知症」発病の原因ではないのです。

「DSM4」が第一の要件に規定する「記憶障害」の症状は、小ボケの段階では全く確認されないし、中ボケの段階になっても最後の段階、大ボケの直前にならないと発現してこないことに注目すべきなのです。アミロイド・ベータもタウ・タンパクも、脳内での情報の伝達に不可欠の重要な役割を担うたんぱく質なのです。アミロイド・ベータやタウ・タンパクの沈着や蓄積が神経細胞を侵し、それが原因で情報の連絡の不具合が起きてきて、「記憶障害」の症状を発現させているというストーリーは、誤解に基づく空想、「妄想」に過ぎないのです。研究者は、情報伝達に不可欠であるそれらのたんぱく質が、脳内に残留する結果として、神経細胞を侵すことになるその仕組みを調べるべきなのではないでしょうか。必要なのに使われなくなることによって(ナイナイ尽くしの「単調な生活」習慣が原因で)、神経細胞を侵すほど大量に残留することになるたちは考えるのですが、いかがでしょう。

ⅵ)症状の確認に際して、左脳、右脳、運動の脳と並列に「前頭葉」を扱う内容の規定となっている「第二の要件」は、上述の説明から容易に分かる通り、規定内容(条件)に重大な誤りがあるのです。

私たちは、「失語や失認や失行」の症状も、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続する生活習慣により、「前頭葉」の機能だけでなくて、左脳、右脳及び運動の脳までもが「廃用性の加速度的で異常な」機能低下を進行させたことが直接の原因で発現してくる症状だと考えているのです。

「大ボケ」の段階(MMSの得点が、14点以下0点まで)にまで、脳全体の機能が低下してくると、「脳のリハビリ」によって回復させることが困難になってしまうのです(直前の「中ボケ」の段階に回復させることさえ困難になってしまうのです)。

DSM4」が第二の要件として確認している失語や失認や失行の症状が発現している人達は、MMSの得点が更に低くなってきて、「一ケタの得点」にしかならない人達なのだということに注目していただきたいのです。

 ○ 失語、失認、又は失行の症状の発現と脳の機能レベルとの関係

末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベルは、私たちの意識的な世界を支配しコントロールしている脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」が殆ど機能していない状態にあって、且つ、言葉や計算や論理や場合分けといった機能をつかさどる役割の左脳も僅かにしか働かなくなっていて(「DSM-4」の規定する第二の要件からすれば、「失語の症状」が確認されているはず)、或いは、更に機能が衰えてきている段階では、アナログな情報の処理を行う役割を担う右脳も僅かにしか機能しなくなっていて(「DSM-4」の規定する第二の要件からすれば、「失認の症状」が確認されているはず)、それよりも更に機能が衰えてきている段階では、運動の脳も僅かにしか機能しなくなっているのです(「DSM-4」の規定する第二の要件からすれば、「失行の症状」が確認されているはず)。

「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくる失語、失認又は失行の症状は、「前頭葉」の機能が正常なレベルにあって起きてくる「通常の失語や失認や失行の症状」とは、発現のメカニズム自体が根本的に異なるのです

「アルツハイマー型認知症」の症状としての失語、失認、又は失行の症状は、「前頭葉」の機能レベル自体が症状発現の直接の原因なのであり、その基礎の上に立って働く構造となっている左脳、右脳、又は運動の脳のそれぞれの機能レベルをも間接的に反映したアウトプットであるという理解が不可欠だと指摘しておきたいのです。

小ボケに始まり、中ボケの段階を経て、大ボケの症状が発現してくるようになるまでに廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、更にその上に、失語や失認や失行等の症状が確認されるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてくると(言い換えると、大ボケの症状が発現してきて更に失語や失認や失行の症状が発現してくるまでに「脳全体の機能が低下した状態」が何年間か継続していると)、「廃用性の機能変化に加えて、器質的な変化が重複する形で起きてくる」のではないか、と考えるのです。つまり、失語や失認や失行の症状は、本来的には「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたことを直接の原因として発現した症状だと考えているのです。

「DSM-4」が第二の要件に規定する「失語」や「失認」や「失行」の症状がみられるのは、換算後のMMSの得点が一桁になってからのことなのです。失行の症状が出てくるのは、失語や失認に遅れるのです。

失行のパターンが、「観念失行」であれ、「着衣失行」であれ、「構成失行」であれ、「前頭葉」の機能が殆ど働かなくなっていて、左脳や右脳の機能までもが僅かにしか働かなくなっていて、そうした脳全体の機能レベルを基礎として、意識的に何かのテーマをどの程度実行できるのか/出来ないのかが問われることになる訳なのです。

末期の段階である大ボケの段階の更に後半になって発現してくる症状である、ズボンを頭から被ったりするのは、ズボンのはき方を忘れたからでも、体が動かないからでもなくて、ズボンをはくこと自体の意味が理解できなくなっているからなのです。自分が置かれている状況を判断したり、実行すべき「テーマ」の意味や目的を理解する上で不可欠の「前頭葉」の機能がほとんど働かなくなってきていることが原因なのです。

行為の意味も理解できない、形も不十分にしか認知できなくなっている脳の機能レベルでは(司令塔の「前頭葉」の機能を含む脳全体の機能レベルに鑑みて)、何かの「テーマ」に沿った体の動きを実行しようにも、「期待されるレベルのことは、実行できなくなっている」ということに過ぎないのです肝心の「御者」が眠り込んでいる)

意識的に何かの目的で身体を動かす際には、「前頭葉」が左脳、右脳及び運動の脳と協働し、且つそれらを支配しコントロールしながら、身体を動かそうとするテーマ、目的、意味を理解した上で、実行の手順を組み立て、目的となる身体の動かし方をシミュレーションし、最終的な決断を行ってから、指示を出しているのです。従って、司令塔の「前頭葉」の働き具合や左脳と右脳と運動の脳の機能レベルと言う視点で考えると、MMSの得点が6~8点のレベルでは、然も御者が眠り込んでいては、器質的な原因ではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能的な原因から、合目的的な動作が出来なくなっていると考えるべきなのです。

「アルツハイマー型認知症」を発病して何年もが経過し、大ボケの段階にまで脳の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきて、さらに大ボケの期間が何年間も続いた人達の死後の脳を解剖したとき観測される様々な器質的変化(老人斑の沈着、神経原繊維変化、脳の萎縮等)は、廃用性の機能低下が進行していき末期の段階の後半にまで進んで行く過程で、使われる機会が減り酵素により分解される量が減ったアミロイド・べータやタウ・タンパクが大量に蓄積した結果としての残留物であり、この段階になって初めて器質的な変化が発生したのではないかと考えるのです(廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した認知症の症状の発症原因ではなくて、末期の段階にまで症状が進行し、且つその状態が何年間も継続した末で発現してきた状態、言い換えると、発病の結果としての「副産物」だと考えるのです)。

 ○「アルツハイマー型認知症」の症状の進行とその期間

60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが規定する「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」)が、「第二の人生」を生きていく日々の生活の中で「前頭葉」の出番が極端に少ない単調な生活習慣、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続される(私たちが規定する「アルツハイマー型認知症」発病の「第二の要件」ことにより、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことに厳密、且つ直接的にリンクして(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに直接的に呼応する形で)、「アルツハイマー型認知症」の症状が段階的に進んでいくこととなるので、「小ボケ」の期間が3年、「中ボケ」の期間が2年あって、その後は何らかの他の病気(老衰を含む)が原因で死を迎えることになるまで「大ボケ」の期間が続くことになるのです。

「アルツハイマー型認知症」を発病していても、そのことが直接の原因で死亡することはなく、身体がもつ限り、言い換えると「何らかの他の病気(老衰を含む)が原因となって死を迎えることになる」その時まで、大ボケの枠の中で、更なる症状の重症化が進行していくことになるのです。「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまうと(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが、そこまで低下してしまうと)症状の更なる進行を止めることさえも/ましてや、回復させることもできなくなるので、「介護の費用」が増大していくだけということになってしまうのです。そのため、「老/老介護」や「認/認介護」や「介護離職」と言った社会問題が顕在化して来ることになるのです。認知症のお年寄りの世話をするための公的費用(診察、投薬及び介護の費用)が年間で15兆円を超える規模になってきて、我が国の政治家も官僚も、蛇口を開きっ放しにした状態で放置して居て、桶から水があふれそうになり慌てているだけ(発病の予防にも、早期診断による回復にも目を向けないで居て、「介護保険」の財政的な破たんが現実化する状態に大騒ぎしているだけ)なのです。皆さんの問題意識は、どうなのですか。

 ○ アルツハイマー型認知症と「アルツハイマー病」との相違点

第二の人生を送っているお年寄り達の間での発症、老年発症を特徴とする(極めて僅かな例外事例を除いて、60歳以降の年齢の「高齢者」だけが発病の対象となる)廃用型の「アルツハイマー型認知症」の場合は、若年発症を特徴とする(30歳代から50歳代までの年齢の人だけが発病の対象となる)遺伝子異常型の「アルツハイマー病」の場合とは、発病のメカニズムも、発病後の症状の進行具合も、治療の可能性の有無という点についても、さらには発病を予防する方法の有無という点についても、根本的に異なるものと言うべきものなのです(「アルツハイマー型認知症」と「アルツハイマー病」との「呼称の統合」は、大間違いなのです)。

   

&7 アルツハイマー型認知症は、早期の段階で見つければ治せる

○ボケの治療は脳のリハビリ「小ボケ」の場合

「アルツハイマー型認知症」も一般の病気と同じこと、早期発見、早期治療が肝心なのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の機能低下が本質であるので、早く見つける程、回復する可能性が高いのです。私たちは、回復の可能性と言う視点から、「アルツハイマー型認知症」の症状について、以下の三段階に症状を区分しているのです。

「軽度認知症」(小ボケ)で見つければ、簡単に治せます(回復容易)。

「中等度認知症」(中ボケ)で見つければ、手間はかかり大変だけど、家族の協力があれば何とか治せます(回復は、未だ可能)。

「重度認知症」(大ボケ)で見つけていたのでは、見つけても手遅れ、治らないのです(回復は、困難)。

世間では、「アルツハイマー型認知症」の末期段階の大ボケの症状を物指しとして見つけようとするので、せっかく見つけても治らないのです(「3つの段階」に分けられることにも、気づいていない)。

「アルツハイマー型認知症」を治す(「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を正常な機能レベルに引き戻す)には、脳の使い方としての日々の「生活習慣」を「前頭葉」の出番が多い生活に変えて、「前頭葉」の働きを活発にしてやることが必要不可欠となるのです。

脳を使うというと、簡単な足し算や引き算の計算に励むとか、平仮名で書かれたおとぎ話を音読するとか、左脳に注目するのが世間のやり方なのですが、「前頭葉」の働きを活発にするのに最も効果的な方法は、「右脳」をしっかり使う生活、言い換えると、趣味や遊びや人づきあいをしっかり楽しむ生活を送ることなのです。

趣味や遊びや人づきあいを楽しむことで、自分なりに目標や喜びや生き甲斐があって、意欲が湧いてくるような毎日を過ごすのです。趣味や遊びや人づきあいを自分なりに楽しみ、その発想や企画や計画、実施方法や態様のシミュレーション、或いは、実行の過程や結果について、喜びや生き甲斐を覚えると言った生き方、右脳中心のテーマや生活の工夫と実行が、「前頭葉」の出番を増やし、働きを活性化させ、或いは「前頭葉」の元気を取り戻せるのです。やるのが楽しくて、時間があっという間に経って、またやりたくなるような趣味や遊びや人づきあいを自分なりに楽しむ生活とその仕方を工夫するのが大切なのです。

小ボケの症状が出てきているということは、「脳と言う側面」からいうと、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の働き具合が、既に正常なレベルにはなくて、異常域に入ってきているということなのです。自分で「テーマ」を見つけることが出来ないし、肝心の意欲も湧いてこなくなっているのです。周りが助けて、本人なりに毎日を楽しめる「生活習慣」を組み立て手挙げることが必要なのです。本人が辿ってきた過去の「生活習慣」に遡って、どんなことに熱中していたのか、どんなことなら意欲を持って取り組めていたのかを家族や周りの人達が調べてあげることも必要なのです。

○ 趣味も遊びも人づきあいも苦手と言う人には、運動の脳からの刺激が意外と効果的なのです(ここを「クリック」してください)。この場合、一日一時間の「速足での散歩」が目標となります(5000歩が目安)

 &8「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する「生活習慣」

○ 発病を予防するための「五箇条」

一、熱中し、夢中になれる趣味や遊びをできるだけたくさん持つ

二、気心が知れた関係の友達と交わる機会をできるだけ多く持つ

三、自分なりの生き甲斐や喜び、目標となるものを見つける

四、精神的な張りと適度に緊張感のある毎日を過ごす

五、散歩程度でも良いから、運動する機会を出来るだけ多く持つ

 ○ 「アルツハイマー型認知症」とは無縁で、自分らしくいきいきと生きる為に不可欠な「生活習慣」を打ち立てるための「指針」

「左脳」中心、「仕事偏重」だった第一の人生とは生き方を変えて、第二の人生では、「右脳」重視の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、自分らしさが前面に出るような生き方をして、自分がイキイキしていると感じられる脳の使い方(「生活習慣」)を毎日の生活の中に打ち立てることが「必要不可欠の条件」となるのです。

「左脳」を中心に据えて、「周りの人達に負けまいと頑張って生きてきた」第一の人生での「生き方」に大きく舵を切って、「右脳」を中心に据えて、「他人は他人として気にせず、自分なりの生活の楽しみ方」を追求すること、「自分の置かれた状況を肯定して、自分なりに人生を楽しむ生き方」が、第二の人生では要求されるのです。「この生き方」こそ、「アルツハイマー型認知症」を予防する唯一無二の、「特効薬」なのです。「キッカケ」となる状況が起きたときに、特にこの考え方、生き方が、立ち上がる「意欲」を喪失させない上で、必要となるのです。

「意欲」が自然と湧いて来るような自分なりのテーマ、「注意を集中」したり「注意を分配」したりする(複数の異なったテーマを同時並行して実行する「前頭葉」の機能 )ことができるだけ多い「テーマ」に取り組む中で、自分らしい「生き方」、自分らしい「生活の楽しみ方」を追及し、そうした暮らし方(「生活の仕方」)が「生活習慣化」するよう努力する生き方が必要不可欠となるのです。

 ○ 「超高齢化社会」の目標は、身体だけでなくて、脳も持たせること

「アルツハイマー型認知症」は、脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」が廃用性の加速度的で異常な機能低下により、衰えてくることが発病の最初の段階なのです(「小ボケ」)。逆に言えば、「前頭葉」が正常に働いている(正常な機能レベルにある)限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないのです(14689例の脳機能データがそのことを示している)。その「前頭葉」が生き生きと働いている状態を保つには、人生を自分なりに楽しむ「生活習慣」(食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣)を組み立て、「前頭葉」の出番が多い生活を日々心がけることが不可欠となるのです。

趣味や遊びや人づきあいといった「右脳」重視の生活が、「前頭葉」の働きを活性化させ、或いは「前頭葉」の元気を取り戻させるのに最も効果的なのです。

 ○「地域予防活動」を小地域単位で展開する為の活動拠点となる「交流の駅」の建設と運営

真の意味での「一億総活躍社会」と言うのは、その対象となる一億の人達の「前頭葉」を含む脳全体の働き具合が正常な機能レベルに在ることが大前提となるのです。世界でも稀な程のこの超高齢化社会に在って、本当の意味での、或いは、健全な意味での「一億総活躍社会」とは、「身体だけでなくて、肝心の脳が健全な状態、正常な機能レベルに保たれている社会」であることが、本人の精神的な意味からも、家族関係の健全性の意味からも、更には、国家の健全な財政と言う視点からも不可欠の条件となることを、私たち自身が、我が国の社会全体が理解すべきなのです。家の外に出て行って、他人と交わり、共通のテーマをそれなりのレベルで実行できるには、「前頭葉」が正常な機能レベルに在ることが大前提となるからです。私たちの意識的な世界を支配しコントロールしていて、左脳、右脳及び運動の脳と言う三頭立ての馬車の御者である「前頭葉」と言う脳機能が、正常な機能レベルで働くことが出来なくなった時、意識的に何かの「テーマ」を実行しようにも、家の外に出て行って、お友達と「趣味」や「遊び」を楽しもうにも、様々な程度態様の支障が出てきて、自分の脳の力では対応しきれない状態に陥ってしまうのです。その「前頭葉」が使われることが極端に少ない、出番が極端に少ない「生活習慣」の下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が起きてきて、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の働き具合が異常なレベルに衰えてきた時、実は、「アルツハイマー型認知症」が既に始まっている(「小ボケ」の段階に入っている)からなのです。

「一億総活躍社会」の提言の内容を見ていて感じるのは、「絵に描いた餅」ばかりということなのです。「介護施設で働く従業員の給料を少しばかり上げたり、人数をある程度増やす」などと言うのは、発想自体が貧困に過ぎるのです。この先も認知症を発病するお年寄りが増え続けることが発想の前提になっているからです。根本的な解決策」となるのは、認知症全体の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の発病の予防と早期発見による回復と言う「テーマ」を国策化することなのです。今日は、その展開策としての一つの例として、以下に具体的に提案しておきましょう。

間伐材を活用して、老若男女が交流する場として、トイレ、水道、台所、土間の空間及び休憩室を備えた、平屋建ての「交流施設」を「高齢者」が自宅から徒歩で通うことが出来る小さな地域単位ごとに一つ建設するのです。建屋の周りには、花壇も設置して、活動に参加するお年寄りが四季の花々を植えて、管理することにするのです。建設場所は、小学校の跡地を含め、国や市町村が保有する遊休の土地を活用するのです。

建設と運営のための費用は、介護保険の一部から拠出するのです。交流が活発化することで、「高齢者」の「アルツハイマー型認知症」の発病が予防され及び発病の時期が先延ばしされることにより、余るほどの「おつりが出てくる」ことになるのです。

「交流の駅」は、ともすれば家に籠りがちな「高齢者」が外に出て行って、他人と交わる場、「前頭葉」を含む脳全体脳を活性化させる重要な場となるのです。人と交わって、とりとめのない話題について談笑し、時には花壇の世話をするだけでも、「前頭葉」の出番が有るので、脳活性化の効果は大きいのです。

出来るだけ全ての階層の老若男女が交流することを目的としつつ、実態としては、「第二の人生」を生きている「高齢者」が交流の中心となる場とするのです。「交流の駅」の運営は、カクシャクな高齢者が自主的に運営すれば、その企画や計画の場を持つこと自体が、その人達自身の脳の活性化ともなるのです。

日常的な交流の場としつつ、一方では、地域の人的な交流の活性化を目的とした春夏秋冬の季節ごとに一つの行事を高齢者が中心となって企画し、実行するする場ともするのです。お茶を飲んで、日常の些事について談笑するだけでも、脳は活性化するものなのですから。

 注)本著作物(Bー63に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

   エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

   脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

 

 

 

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