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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の予防を国民的な課題に Q/A Room(A-40)

2012-09-27 | 認知症に対する正しい知識のQ&A

Q: 「働き盛りの若い年代で、認知症が増えて来ている」のタイトルに惹かれ、報道番組を見ました。認知症と診断された3人の方が、家族と一緒に出演していました。その中の一人、40代の方がとても印象に残りました。「アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)」として紹介されたその方の話し振りと話の筋が、説得力があるのに驚きました。時には涙を流しながら、物忘れによる職場や家庭での失敗体験を語るのです。「AD型認知症」の義父を何年も介護した経験がある私には、理解も納得も、出来ない報道内容でした。

            

A:    長生きすれば

          するほど増える 認知症

                    人生60年の昔ぞ 今は恋しき

(撰者 山上小暗の講評)

 あなたが驚いたのも、納得出来ないのも無理はありません。その方は、「AD型認知症」ではなくて、側頭葉性健忘症なのです。「器質的な原因」で、「(重度の記銘力障害)に起因した極めて重度の物忘れの症状」を呈するので、専門の精神科医でさえ/「AD型認知症」とよく間違えるのですが、実は、『前頭葉』機能が/正常なレベルに在るのが特徴でもあるののです。

「AD型認知症」であれば、最初に/異常なレベルに働きが衰える機能が、必ず前頭葉」機能であり、それが必須の要件でもあるので、明確に両者の鑑別が出来るのです。

この人の場合は、神経心理機能テスト前頭葉」機能(前頭前野の穹窿部に局在する/複合機能体を言うものとする)を含む/脳全体の機能レベルを精査してみれば、高度の「記銘力障害」が認められるだけで、前頭葉」機能が、正常範囲に保たれていることが分かる筈なのです。更に、表情が非常に豊かで、動作も機敏で、状況や目的に沿った言動がきちんと取れることが、「アルツハイマー型認知症」とは、根本的に異なる大きな特徴なのです。

ところで、世間で専門家と言われる人達が「アルツハイマー型認知症」と診断するレベルは、私達の区分でいう末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階なのです。(大ボケ)の症状を列記してある項目で確かめてみて下さい。

             

そもそも、「AD型認知症」の発病者であって、(極めて重度の物忘れの症状)の発現が確認出来ている「重度認知症(大ボケ)」の段階の場合は、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている機能である前頭葉」機能が、殆ど機能しないレベルに迄、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して来ている為に、状況の理解も/判断も殆ど出来なくなってしまっているのです。その為、頻発する高度な「物忘れの症状」と言う状況に対しても、切実な問題としての認識や/理解自体が出来ていないので、本人自身の口から、状況を説明することが、殆ど出来ないのです。又、『側頭葉性健忘症』である場合は、(30代~50代止まりの若い年齢)で発症するのが基本であるのに対し、『AD型認知症』である場合の発症年齢は/60歳代以降の「高齢者」だけが対象となるのであり、70歳代、80歳代と高齢になるほど/発症率が高くなるのが、特徴なのです。

タイトルがショッキングな為に、高い視聴率を獲得するのだと思いますが、50歳代での「AD型認知症」の発症例さえも、殆どないのです。

 

世界に先駆けて、誰でもが80歳や90歳まで生きる「超高齢化社会」を実現した我が国では、それと裏腹の現象として、厚生労働省の予測にも見る通り、AD型認知症」を発病し、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の高齢者の人数が、どんどん増えて来ているのが、実情なのです。

この先全国的に高齢化が更に進んでいき、それに連れて「AD型認知症」の末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」お年寄りの数が、更に加速度的に増加していくと予想されています。

現在300万人と報告されている認知症のお年寄りの数は(従来の予測値200万人が、8月の発表で300万人に大幅に増加修正されました)、私達の区分で言う末期段階の重度認知症(大ボケ)」のレベルの人達だけの数なのです。「AD認知症」の/本当の意味での早期の段階であることが見落とされ/放置されている「軽度認知症(小ボケ)」と「中等度認知症(中ボケ)」とを合わせた合計人数は、「重度認知症大ボケ)」の数と同等か/又はそれ以上にもなるのです。

ところで、認知症にもいろんな種類があるのですが、「AD型認知症」が認知症の大多数、90%以上を占めているのです。二番目に多い「脳血管性認知症」は、脳卒中等の既往さえあれば「脳血管性認知症」と診断されている実態があります。実は、それらの大半は、「脳血管性認知症」ではなくて、「AD型認知症」なのです。その他の認知症は、種類は多いのですが、全体に占める比率は極めて小さいのです。認知症の大多数を占めている「AD型認知症」こそ、国民的な課題として、『生活習慣』の改善による「発病自体の予防」と言うテーマに取り組むべきタイプの認知症なのです。

         

   

「AD型認知症」は、「身体がもつのに がもたない」のが特徴の病気なので、「不活発病」とか「老化現象」という感覚的なレッテルだけ貼られて放置されていると、「小ボケ」は「中ボケ」へ、「中ボケ」は「大ボケ」へと、次第に「症状」(段階)が進んで行きます。皆さんも、ただ怖がるだけでなくて、「AD型認知症」に対する正しい知識を持ち、適切な対応をして頂きたいと願うのです。

「AD型認知症」は、認知症全体の90%以上を占めているのです。「AD型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのです。「AD型認知症」は、早期発見により「小ボケ」や「中ボケ」の早期の段階で、発病を見つけることが出来れば、正常レベルに「回復」させる(治す)こと及び/又は、症状の重症化の進行を抑制出来るのです。

「AD型認知症」は『『前頭』葉機能が活性化する「生活習慣」を構築して、日々の生活に取り入れ、継続して実践の自助努力をすることにより、「発病自体を予防」することが出来るのです。

 認知症の診断に携わる精神科医達は、米国精神医学会が策定した診断規定であるDSM-Ⅳの規定を疑いもしないのです。「重度の物忘れの症状」(第一要件)及び「失語(紛い)」、「失認(紛い)」、又は「失行(紛い)」(第二要件)という末期の『重度認知症(大ボケ)』の段階の症状が発現して来ないと、「AD型認知症」の発病だとは、診断しない(考えもしていない)のです。

その結果、「重度認知症(大ボケ)」の段階でしか、発病を見つけてこなかった精神科医の誤解が原因で、『「AD型認知症」は、原因不明で治らないタイプの認知症だという誤った知識』が、日本全国津々浦々にまで浸透してしまっているのです。

 

               

早期発見(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病を見つけて)と早期治療(「前頭葉」機能が活性化する「生活習慣への改善」によって、「回復」及び/又は、重症化の進行の抑制が可能であり、更には、『前頭葉機能が活性化する生活習慣の構築』と継続的な実践の自助努力に因り、「発病自体の予防≪発病時期の先送る)」も可能な普通の病気(廃用症候群に属する、老化・廃用型の単なる「生活習慣病」)に過ぎない病気なのに、誤解が幅を利かせていて、新規発病が野放しの状態に在って、症状の重症化の進行が放置された儘と言う状況なのです。現状のまま放置して手をこまねいていると、高齢化の進展に付随して、今後増え続けることが予想されている「AD型認知症」を発病し/末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の高齢者が増え続けて行くと、「介護保険」制度が、費用規模の面から、制度破綻の危機に直面してしまうことになるのです。

「AD型認知症」の発病者の場合は、『脳が保たないのに、身体だけは保つ』のです。「軽度認知症(小ボケ)」の発症に始まって、「中等度認知症(中ボケ)」を経て、最後は、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階になっても、未だ身体が保つのが特徴なのです。身体が保つので、「AD型認知症」を発病しても、何年間も/生きて行くことになるのです。

「第二の人生」が20年も30年もある「超高齢化社会」を生きるのなら、ただ長生きするだけでは/意味がないのです。敢えて、長生きを望むのであれば、自分らしい「生き甲斐や目標のある生き方」、自分らしい「脳の使い方」を追及して、「前頭葉」機能が活性化する「生活習慣」を構築して、日々継続して実践する自助努力を/我が身に課して、「身体が保つ限り、脳も保たせる」ことを必須条件として、『第二の人生』を生きて行って欲しいのです。本人の心がけと/努力次第で、発病を予防(回避)出来るからです。

 

 注)本著作物(このブログ A-40に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

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アルツハイマー型認知症の原因と予防法(脳の使い方) Q/A総集編(A-39)

2012-09-20 | 認知症に対する正しい知識のQ&A

Q: 認知症の大多数/90%異常を占める『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』を予防するには、脳をしっかりと使う「生活習慣」が大事だと知りました。

ところが、私は幼いころから、音楽や体操は得意だったのですが、勉強(特に国語や算数)が苦手でした。還暦が過ぎたばかりの私が、「脳をしっかり使う生活」をするには、どんなことをどんな風にしたら良いのでしょうか。

      

 A:     することもないまま!

           余るばかりの私の時間

                身体も脳も、今日も居眠り

 

(撰者 大伴焼餅の講評) 「脳の使い方」の説明に入る前に、「脳の機能」について、概観しておきたいと思います。「脳の働きとそのメカニズム」を知り、且つ理解した上で、自分なりのやり方(脳の使い方)としての『生活習慣』を実践することが大切だからです。

 ①頭のてっぺんの所には、身体を動かす指令を出す「運動の脳」があります。脳卒中で、半身麻痺になる人がいます。「運動の脳」のの部分が壊れると、半身麻痺が起きます。の部分が壊れると、半身麻痺が起きます。「運動の脳」の左の部分が右半身を/右の部分が左半身を動かしているのです。

  ② 脳の後ろ左側部分には、勉強や仕事などをする為の「左脳」があります。「左脳」は、言葉や/計算や/論理や/場合分けなど、「デジタルな情報」を処理しているのです。

 ③ 脳の後ろ右側部分には、趣味や遊びや人付きあいなどを楽しむ為の「右脳」があります。「右脳」は、色や形や音や空間認識や感情など、「アナログな情報」を処理しているのです。

 額のところには、脳全体の司令塔の役割りを担っている前頭葉」機能(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体を言う)があります。私たちが/意識的何かの「テーマ」を実行しようとするとき、どのようなテーマを/どのように実行するか、「運動の脳」を/どのような目的の為に/どのように働かせるか(身体を動かすテーマ)、「左脳」を/どのような目的の為に/どのように働かせるか(言葉や計算や論理や場合分けなどのテーマ)、「右脳」を/どのような目的の為に/どのように働かせるか(色や形や音や空間認識や感情などのテーマ)、全ては/脳全体の司令塔の前頭葉」機能が、周りの状況を判断して決定し、指令を出しているのです(左脳、右脳、運動の脳という3頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の/「御者」の役割をしているのが、「前頭葉」機能なのです)。

 具体的な場面で説明しましょう。 ①老人会でゲートボールを楽しむ時の/周囲の状況や関係等を考慮した遊び方も、②お茶を飲みながら/友達と趣味や遊びや家庭の問題等の世間話に花を咲かせる時の話の展開の仕方も、③友達を家にお呼びして/得意の手料理でもてなす時の相手との関係に配慮したもてなし方も、④家の周りに/樹木を植えたり草花を咲かせたりして/楽しむ時の景観や観る人の視点を考えた配置や植え方も、脳全体の(司令塔の役割り)を担っている「前頭葉機能が、関係し/予測される様々な条件や状況を判断して、為すべき「テーマ」を発想し、実行内容を計画し、「何を/どのようにするか」をケース・ワーク(洞察/推理/シミュレーション/忖度/憶測)した上で/最終的に決定し、脳の各部に、必要な指令を出して、目的を実行させているのです。

     

           

 認知症研究の専門家とされる人達から、未だに、発病のメカニズムが不明であるとされているAD型認知症」の場合は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能を中心とした脳の機能レベル(働き具合)の直接のアウトプット」それ自体が、「症状」として発現して来ることになるのです。それが、「AD型認知症」の「症状」が発現してくるメカニズムなのです。

 年をとる(加齢)につれて、『前頭葉機能の働きが衰えて来る人間であれば誰でも、「前頭葉」機能を含む/脳全体の諸機能についての/『加齢』に伴う機能の老化のカーブ、厳密に言うと、「正常な老化」のカーブが、存在している=「二段階方式」が、世界に誇る「脳機能データ(エイジングライフ研究所提供のデータとして、「NHKの人気番組、チコちゃんに叱られる」にも登場のです。とはいえ、『前頭葉』機能が正常なレベルに在る(保たれている)限りは、「AD認知症}の症状が発現して来ることは、絶対に起きて来ない性質のものなのです!!!

①『第二の人生』を送っている/②「60歳を超年齢の高齢者」が、③ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」継続が、引き金(「加齢」に起因した「正常老化」の進行を/基盤の要因として、正常老化に加重される要因となることに注意)となる事によって、④前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、⑤「廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して来る」事により、⑥働きが異常なレベルに衰えてくる結果として「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルの(反映/アウトプット)、それ自体が、「三段階に区分される類型的症状(「改訂版30項目問診票)」として、発現して来るのが、「AD型認知症」の特徴なのです(私たち「二段階方式」独自の考え方であり、世界初の指標となる主張内容)。

「AD型認知症」の発病としての段階的な症状は、軽い方から(早い段階から)、私たち「二段階方式」の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」、「中等度認知症(中ボケ)、「重度認知症(大ボケ)」の「三段階に区分される類型的症状(「改訂版30項目問診票』として、指標化)が発現して来るのです。解剖所見を基礎とした「仮説」であるアミロイドβの蓄積やら、タウ蛋白の沈着やらが原因で、発病/症状の重症化が進行して行く訳ではないのです(「アミロイドβ仮説」が提示する内容は、100%誤りで、憶測の類いに過ぎない代物)。

 中でも、 複合機能体である前頭葉」の諸機能の機能障害:即ち、様々な認知機能を発揮する上での基盤となる機能、①「前頭葉の三本柱」の機能と私たち「二段階方式」が名付けている機能の「意欲」、「注意の集中力」及び「注意分配力」の機能の「機能障害」に端を発していて、それ以降の連鎖である、②「評価の物差し」の機能の「機能障害」及び③「実行機能」の機能障害へと連鎖が繋がって行くのです(ここに提示する、「機能障害」の連鎖と言う問題も、私たち『二段階方式』が、世界で初めて提起する機能構造の問題なのです)!!

(問題の提起)

① 『AD型認知症』の発病及び症状の重症化の進行は、人類最大の難問とされている「意識」が関わり、(「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている、「前頭葉」機能が、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して行き、異常なレベルに機能が低下して来た、その時が、「AD型認知症」の発病の時なのであり、私たち『二段階方式』の区分で言う、『軽度認知症(小ボケ)』の段階なのです。猶、『軽度認知症(小ボケ)』の段階では、左脳の機能も、右脳の機能も、未だ正常なレベルであることに注意して下さい。

①「前頭葉」機能が更に異常なレベルに機能低下が進行して行く中で、同時進行的に、②左脳の機能レベルも/、③右脳の機能レベルも/共に、異常なレベルとなって来たその時が、「中等度認知症(中ボケ)」の段階であり、更に、「前頭葉」機能も/「左脳」の機能も/「右脳」の機能も、同時進行的に機能低下が進行して行く先に、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階が待っているのです(私たち「二段階方式」は、常に、客観的な主張/提示内容であることを/必達の条件としての課題としていて、3つの段階については、『前頭葉』の機能レベルの精緻な評価/判定に基づく評価点及び換算点の考えを導入した、極めて客観的で、精緻な内容を担保する上での「客観的な基準に因る定義」が、為されているのが特徴です(例えば、言葉とは裏腹に、提示内容が極めて主観的な内容の「MCIの基準」とは、異次元の世界なのです)。

猶、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容及び、「アミロイドβ仮説」の主張内容が、誤りであることの決定的な実証データとして、私たち「二段階方式」が、「正常下限、小ボケ、中ボケ及び大ボケのレベルの高齢者、14,689例」を解析した結果は、『「AD型認知症の発病高齢者である場合は」機能低下が進行して行く(厳密な順番が存在している)』ことを示しているのです。その順番は、『前頭葉機能⇒左脳の機能⇒右脳の機能⇒運動の脳の機能』となるのです!!!

 

       

KinukoとTadからの説明)  意識的/目的的に何等かの「テーマ」を発想し、実行しようとするに際して必要不可欠の、「状況の理解判断」、「テーマの発想」、「実行内容の計画」、『実行した場合に予測される結果についての事前の洞察推理シミュレーション」、「最終的な実行内容の選択、決定」、「実行の決断」等と言った①『前頭葉』機能の諸機能の発揮は、②「評価の物差し」の機能が行う評価/注意/関心/観方に基づいて、③『注意の分配力』の機能が、④「実行機能」を駆使することが必要不可欠であり、且つ、それらの過程での、各種認知機能を発揮する上で、(一定の機能レベル)の下での「認知機能の発揮/機能の発揮度の確保が要求されることになります。「機能の発揮度」が低いと、上述した「前頭葉の各種認知機能」が、ちゃんと働かないからです。

 その各過程での情報の交信(受け取り、処理、発信)に要求される「機能の発揮度は、「前頭葉」機能の中で/最も基盤となる機能である『前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能)が、正常なレベルの下で働くことが、必要不可欠の条件となります。この①「前頭葉の三本柱(意欲⇒注意の集中力⇒注意の分配力)」の機能に下支えられる形で、②「評価の物差し」の機能及び③「実行機能」が、所定の機能を発揮し、発揮度が確保される機能構造、私たち「二段階方式」が世界中で初めて発見し(解明した)ものであり、『機能発揮上の二重構造』の関係と名付けているものが、存在していのです。

 この機能構造の下で、『意識覚醒した/目的的な世界』では、①『評価の物差し』の機能に因る/評価/注意/関心/観方に従い、②『注意の分配力』の機能が、③「実行機能」を駆使して、所定の目的を実行し、目標を達成して行く」のであり、その意味で、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割を担っている)『前頭葉』機能は、「前頭前野の穹窿部」に局在する「前頭葉の三本柱」の機能/「評価の物差し」の機能/及び「実行機能」により構成されている『複合機能体』であると言うのが、私たち「二段階方式」が、(世界で初めて独自の見解として、提示する「テーマ」なのです。

    

そもそも、この「前頭葉の三本柱」機能の機能レベルは、「高齢者」と呼ばれる年代の入り口の60代にもなると、『加齢』に因る「正常老化の性質」の下で/機能レベルが大幅に衰えて来て、70代では/ピーク時の(20代の前半)時に比べて/半分程度に迄衰えて来ているのです。80代、90代と年をとるにつれて、更に低空飛行になって行くのが特徴なのです。

前頭葉の三本柱』の機能に内在する性質、私たち「二段階方式」が世界で初めて発見し、私たち独自の呼称を付している『正常老化の性質』は、上述した「機能発揮上の二重構造の問題」が、複合機能体としての『前頭葉』の機能にも存在していることとなる訳なのであり、所謂、『前頭葉の活性化』と言うテーマを語る際には、「前頭葉の三本柱」の機能に内在する「正常老化の性質」の問題並びに(①「前頭葉の三本柱」の機能、②「評価の物差し」の機能及び③「実行機能」の)複合機能体である『前頭葉』機能を構成している要の機能が、「前頭葉の三本柱」の機能であることの理解が、極めて重要となる訳なのです(即ち、『①「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」に因る/②「機能障害」の連鎖が開始される出発点が、『前頭葉の三本柱の』機能なのです!!

 

        

(まとめ)

どのような「テーマ」の、どのような実行の仕方によって、「脳をしっかりと使う機会を/どのように確保するのか」と言うことなのです。「薬」も、「サプリメント」も、「食事」も、全く関係ないのです。もしも効果があると言う人(機関や企業)がいたら、その人(機関や企業)は、「AD型認知症」発病のメカニズムを理解していない人(機関や企業)なのです。

 その意味で老婆心ながら提言すると、「仕事一筋」の生き方、「左脳偏重」の生活習慣を疑うこともなく、社会的な規範として抵抗もなく受け入れて「第一の人生」を送ってきた人達は、特に大きなリスクを抱えていることになるのです。こうした生き方をしてきた(価値観/「評価の物差し」の機能)に支えられて「第一の人生」を送ってきた)人達は、「第二の人生」に入っていくと、「仕事」以外のことには、価値を見出し難いのです。第一の人生での体験が少ないことも一因なのですが、「趣味とか/遊びとか/運動とか」に価値が見出せなくて、「熱中」することが出来ないのです。年をとった自分がそうしたことに「熱中」することに評価がおけないし、恥ずかしいことと考える人達も少なくないのです。「若い者が働いているのに、年寄りが遊んでなんかいられない」等と公言するのです。その上、(昔の時代とは、異なり)/最近の日本人は、相互に家に呼び合うような「密な人づきあい」は、余りしない文化なのです。

うした価値観を変えることが出来ない人達は、「第二の人生」が始まり、生きていく上での「楽しみや/喜びや/「目標」や/「生き甲斐」を与えてくれていた「仕事」がなくなったとき(仕事と言うテーマとは日々が無縁の暮らし方となるのが、「第二の人生」の特性なのであり)、「仕事以外のテーマ」をどのように設定して、どのように「脳を使う場」を持って、毎日を過ごしたらいいのかが、分からないのです。「生き甲斐」や「喜び」や「感動」を与えてくれるものもなく、「目標」となるものもなく、『有り余る時間をもてあます』ことになる人が、意外と多いのです!

(そうした生き方)しか選択出来ない人たちが、『「第二の人生」が始まったら、数年しか経っていないというのに、早々とボケて行く』ことになる訳なのです!!

 生き甲斐や目標もなく、趣味や遊びや人付きあいもなく、運動もしない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を送っていると言うことは、脳の機能面から言うと、「前頭葉」の機能の中でも最も基本的で不可欠な機能であり、「認知度」(認知機能を発揮する度合い)を左右し/下支えする働きをしている前頭葉の三本柱」の機能の出番が/極端に少ない生活を送っているということになるのです。

即ち、もともと「加齢」により機能が衰えていく性質(「正常老化」の性質)を持っている『前頭葉の三本柱』の働きが、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されている状況の下で、脚の筋肉と同じように、廃用性の異常な機能低下を起こして来ることになるのです。「認知機能」を発揮する上での機能発揮上の(「二重構造」と「三層構造」)のメカニズムが働く結果として、「前頭葉の三本柱」の機能が、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下」を起こし/機能低下の度合いが進行して行くにつれて、「評価の物差し」の機能に、更には、「実行機能」に連鎖して行くことの反映(結果)として、理解、考察、発想、創意、企画、計画、観察、分析、洞察、推理、予見、シミュレーション、抑制、工夫、修正、機転、興味、創造、感動、判断及び決断等の「前頭葉」機能の認知機能の働き具合も/連鎖、連動して、機能の発揮度が異常なレベルに低下して行くのです

ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続する状況の下で、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能廃用性の異常な機能低下を起こし/重症化が進行して行くとき、私たちがこれまでに集積して来た「脳機能データ」によると、加速度的に全体としての機能が衰えていくのです。このことについて、「前頭葉の三本柱」以外のそれらの認知機能の衰え方についての直接のデータとしての蓄積が無いので、推測(仮説)の域を出ないのですが、そもそもそれらの個々の認知機能自体にも、「加齢に伴う正常な老化」の性質が有り、且つ、使われる機会が極端に少ない生活習慣が継続するもとでの、『廃用性の異常な機能低下という性質がある』のではないかと/考えるのです。

個々の認知機能がもっている「二面の性質」と上述する「二重構造」との問題が、相互に作用することにより、それらの「相剰効果」として、私たち「二段階方式」が集積してきた「脳機能データ」が示す/「加速度的な機能低下の進行」が起きてきているのではないか/と考えるのです。

       

  そこで、いよいよ「脳の使い方」主題に入りたいと思います。「脳を使う」ということは、意識的/目的的に、何等かの「テーマ」を実行するということなのです。

ところで、脳を使うって/どんな「テーマ」を実行することだと/あなたは思っているのですか。 ①「仕事」をすることですか? ②「勉強」することですか?  ③「遊ぶ」ことは、どうですか?

④「趣味や/人付き合い」を楽しむことは、どうですか? 5

 ①「勉強」するということは、「左脳」を主に使うことになります。「左脳」は、言葉、論理、計算、場合分け等の「デジタルな情報の処理」を担当しているからです。

「仕事」をすることが、脳を使うことですか? 「仕事」も「勉強」と同じく、「左脳」を主に使うことになります。

③「遊ぶ」ことや「趣味や人付き合い」を楽しむことは、「右脳」を主に使うことになります。「右脳」は、色や形や音や時間や空間、感情等の「アナログな情報の処理」を担当しているからです。④「散歩」をすることは、「運動の脳」を使うことになります。「運動の脳」は、身体を動かす働きを担当しているからです。

  ここで忘れてならないことは、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉」機能のこと。「左脳」が/「デジタルな情報の処理」を実行するときも、「右脳」が/「アナログな情報の処理」を実行するときも、「運動の脳」が/「身体を動かす」ときも、三頭立ての馬車(左脳、右脳、運動の脳の三頭の馬が牽引)の御者の役割をしている前頭葉」機能の指示なしには、勝手には動かない仕組みになっているからです。三頭の馬のどれかが動くときには、必ず「前頭葉」機能からの指示があるのです。言い換えると、「前頭葉」機能に因る、支配管理の機能発揮構造の下で、『前頭葉』機能自体が、(三頭の馬を主導しつつ、同時に協働して)働くというのが、「意識的/目的的な世界」に於ける、人間の脳が働くときのメカニズムなのです。言い換えると、「三頭立ての馬車」を運行する場面では、(場面があるということは)、不可分的に/「前頭葉」機能が働く場面が、必ず有ると言うことになる訳なのです。

        

「AD型認知症」の発病を予防(「発病時期」の先送り効果)する方法とは、日常生活のいろんな場面で、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能をしっかり使ってやることなのです。

「趣味」や/「遊び」や/「人づきあい」や/「運動」/或いは、「地域活動等の社会活動」を/自分なりのやり方で「楽しむ」生活「習慣」化することに尽きるのです。

自分なりの/「楽しみ」や/「喜び」や/「目標」や/生き甲斐」が得られる『生活習慣』/『第二の人生』の生き方を、継続して送ることで、「前頭葉」機能の出番を増やしてやる(しっかり使ってやる)ことに因り、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、「活性化」する生き方を日々に実行して生きて行くしか/他に方法は無いと言うのが、データと実践に裏付けられた私達の考えなのです。

『第二の人生』を、ボケとは無縁で/自分らしく活き活きと生きる為に不可欠な「生活習慣」を打ち立てる上での「大原則」。「左脳」中心、(仕事偏重)だった「第一の人生」とは生き方を変えて、『第二の人生』では、「右脳」重視の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、自分らしさが前面に出るような生き方をして、自分がイキイキしていると感じられる『脳の使い方』としての視点と意味で言う(「生活習慣」)を/毎日の生活の中に打ち立て/継続して実践することが、必要不可欠の条件となるのです。

 

      

 やることが楽しくて、「意欲」が自然と湧いて来て、熱中できるような「テーマ」、「注意を集中」したり/「注意を分配」(複数の異なった「テーマ」を同時並行して実行する機能 )したりすることが、できるだけ多い「テーマ」に取り組む中で、自分らしい「生き方」、自分らしい「生活の楽しみ方」を追及し、そうした暮らし方(「生活の仕方」)が「生活習慣化」するよう、意識的に自助努力して頂きたいのです。

○ 熱中し、夢中になれる/趣味や遊びを、出来るだけ多く持つ

○ 出来るだけ/たくさんの友達と/出来るだけ親しく交わる

○ 自分なりの/楽しみや、喜びや、生き甲斐の元となるテーマと目標を見つける

○ 精神的な張りと/適度に緊張感のある毎日を過ごす

○ 散歩程度でも良いから、運動する機会を出来るだけ多く持つ

 

            アディオス!   再見!  さようなら!!

 

   注)本著作物(このブログA-39に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  

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「アルツハイマー型認知症」の発病と「段階的な症状」Q/A Room(A-38)

2012-09-13 | 認知症に対する正しい知識のQ&A

Q: 私は63歳になったばかりだというのに、68歳になる『アルツハイマー型認知症(「以下、「AD型認知症」と略記する)』の夫を抱えて、自宅で介護をしています。認知症とはいえ夫は身体が丈夫なので、ちょっと目を離すと/家の外に出て行き、そのまま徘徊してしまうのです。おまけに、昼夜の区別もつかないらしく、夜中にも何処かへ出かけようとすることがあります。

    私には、趣味や遊びや交友を楽しむ/自由な時間は全くなく、「介護」に追われるだけの毎日なのです。

 「AD型認知症」の新薬が出て来るというので期待したのですが、それもつかの間のことでした。出てきたのは「治療薬」ではなくて、これまでの薬と同様に、症状の進行を遅らせる効果が期待できる可能性がある程度のものでしかないことがわかりました。私たち庶民には費用が高いので、病院にも施設にも預けることが出来ません。このままでは、私自身がまいってしまいそうです。

        

A:        雨降って、

              転ぶと!

                  ボケが忍び寄る。

 

(撰者 Tadの講評) 足元がおぼつかない高齢のお年寄りが、雨が降って、何かの弾みに滑って転んで、複雑骨折をして、何カ月間か/病院のベッドに伏せったままでいると、二つの問題を抱えることになります。(1つは)、身体の問題で、脚の筋肉が廃用性の委縮を起こして歩行が困難になるのです。(他の1つは)、の問題で、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉」機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体ことを言うものとする)が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行により異常なレベルにまで、機能の衰えが進行して来ることが原因で、「AD型認知症」の発病としての症状(発病の最初の段階である軽度認知症(小ボケ)」の段階の症状が、発現して来るのです。

 「老人斑」ができたせいでも、「神経原線維変化」が起きてきたせいでもないのです。転んで、複雑骨折したことが「キッカケ」となって、何か月も病院のベッドに伏せったままで、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が続き「前頭葉」の出番が極端に少ない日々を過ごしているうちに、「前頭葉」が老化を加速させ、機能が異常なレベルに迄認知症です。ところが、「AD型認知症」は、未だに発病の原因がわからないとされているのです。発病の原因については、アミロイドβの蓄積が犯人とする「アミロイドβ仮説」と/タウ蛋白の沈着が犯人とする「タウ蛋白仮説」とが、足元が揺らぎながらも今のところ生き残っています。アミロイドβやタウ蛋白の作用により/神経細胞大量死が引き起こされる為に発病するという「仮説」なのです。

 

       

 

 「AD型認知症」の末期段階の症状(「重度認知症(大ボケ)」のレベル)を何年間も呈していたお年寄りの解剖所見を基礎とする「仮説」に基づいて、「AD型認知症」の診断基準が構築され、世界で最も権威があるとされる米国精神医学会の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定にみられるように、「記憶障害」が診断の最も重要な(第一の要件)とされているのです。それを前提に、「失語」や「失行」や「失認」などの「重い症状」が認められることが(第二の要件)とされています。但し、この二つの要件を充足すると、「セルフケア」に支障が出て来るレベルになるので、日常生活に「介助」が不可欠になります(私たちの区分で言う「重度認知症」の段階であり、回復は困難)。

 注意すべきは、(第二の要件)の一番最後に、(失語紛い、失認紛い、失行紛いの症状又は実行機能の障害と言う位置づけで)「実行機能の障害」が挙げられている点です。「実行機能」とは、脳全体の司令塔である「前頭葉の機能」のことです。「AD型認知症」の場合は、「前頭葉」の機能が最初に異常なレベルに衰えていくことで、「前頭葉の機能障害の症状」が最初に発現してくることが見逃されている(或いは、そのことを理解していない)のです。

 「記憶の障害」の問題ではなくて、「前頭葉の諸機能」の障害すなわち、色々な認知機能を発揮する上での基礎となる三本柱の意欲、注意集中及び注意分配機能の障害並びに発想、企画、構成、計画、観察、分析、理解、把握、考察、洞察、推理、予見、シミュレーション、抑制、忍耐、創意、工夫、修正、機転、関心、興味、創造、感動、判断及び決断等の機能の障害、更にそれらに加えて最終的な実行内容を選択する上で不可欠な機能である「評価の物差し」としての評価機能の障害という「各種の前頭葉機能の障害」のアウトプットによる「症状」最初に発現してくることを見落としているのです(この最初の段階が回復容易な「軽度認知症」であり、この段階では、記憶の障害に起因する症状は全く認められないのです)。

      

『AD型認知症』の症状は、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的な症状」が、発現して来るのが特徴なのです(「改訂版30項目問診票)」 「AD型認知症」の場合は、最初に、『前頭葉』機能だけが異常なレベルに衰えてくるのです(「軽度認知症(小ボケ)」の段階)。最初の「軽度認知症(小ボケ」)の段階では、「社会生活面」に重大な支障が起きてくるようになります。次いで、「高次機能」の左脳も/右脳もが、異常なレベルに機能低下が進行して来る「中等度認知症(中ボケ)」の段階では、「家庭生活面」にも重大な支障が起きて来るようになります。最後の、末期段階の「重度認知症(大ボケ)」の段階になると、「セルフケアの面」にも、重大な支障が起きてきて、日常生活面での介助/介護が必要になるのです。

 (KinukoとTad からの注釈) 

このブログで何度も指摘して来たように、『「AD型認知症」の発病/症状の重症化が進行して行く原因/メカには、「意識」が覚醒した/目的的な世界』が、関わるのです。「アミロイドβ仮説」は、

人類最大の難問と言われている「意識」との関わりを意識的に避けて、「重度の物忘れの症状」の外観的な観察憶測と/末期の段階の症状が発現していた『大ボケの段階の高齢者』の/死後の「脳の解剖所見」に観察される「アミロイドβの蓄積が生成する(老人斑)」をベースに、『重度の物忘れが特徴の神経変性疾患』と見間違い、視点を同じくする「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定が確認を要求する「記憶障害」を惹き起こす原因要因として、『アミロイドβの蓄積により生成されてくる「老人斑」の毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こす』ものと、想定した仮説を構想しただけのものであり、彼等は、『「アミロイドβの蓄積(老人斑)」と「AD型認知症」の発病(症状の重症化の進行)との間の、核心的な要件、因果関係の存在を、未だに実証出来てもいない』のです。⇔実は、私たち「二段階方式」は、『「アミロイドβの蓄積(老人斑)」と「AD型認知症」の発病(症状の重症化の進行)との間には、「因果関係自体が、存在していない』ことを明確に実証出来ている『3種類の、精緻で、多数の「脳機能データ」』を、このブログ上で公開して来ているのです『Tadのブログ(H-05)』。

(以下の、&1/&2は、Tadの『思考実験』により確認された成果であり、世界初の問題提起!!

&1:  『意識が覚醒した/目的的な世界』は、左脳/右脳/運動の脳の(3頭の馬が牽引する)「三頭立ての馬車」が運航して行く世界であり、(馬車の運行)を支配し、管理している「御者の役割」を担っているのが、『前頭葉』機能なのです。

&2:『意識が覚醒した/目的的な世界】は、『「評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」が下す/評価/注意/関心/観方に従い(に基づき)、「注意の分配力」の機能が、「実行機能(Executive Function)」を駆使して、「メタ認知」し、メタ認知に僅かに遅れて、連動し/随伴する「実体験認知」により、所定の目的を実行し、目標を達成して行く世界』なのです。

「AD型認知症」発病の最初の段階、「識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割り)を担っている『前頭葉』機能の働きだけが異常なレベルに衰えて来ていて、左脳も右脳も運動の脳も/働きが未だ正常なレベルに在る段階なのです。この「軽度認知症(小ボケ)」の段階で発現してくる症状は、「AD型認知症」の発病としての症状なのです。認知症の専門家たちの間で「不活発病」とか「軽度認知障害(MCI)」等の名前で呼ばれていて、何等の注意の換気も対策も施されないで/放置されているだけなのです。ところがこの段階「軽度認知症(小ボケ)」の期間が、3年間も続くと、私達の区分で言う「中等度認知症(中ボケ)」の段階に進んでしまうのです。そのことに「精神科医」でさえ、(気付いていない)と言うことなのです。

その結果として、「重度記憶障害/(極めて重度の物忘れの症状)」の症状が出て居て、且つ「失語(紛い)」とか/「失認(紛い)」とか/「失行(紛い)」とかの/末期段階に見られる重度の症状が出てくる「重度認知症(大ボケ)」の「前期」又は「後期になって初めて「AD型認知症」の発病と診断DSM-Ⅳ」の診断基準)していたのでは、「遅すぎる」のです。

この段階で見つけていたのでは、せっかく見つけても手遅れなのです。「AD型認知症は、原因も分からないし、治らない」病気にされてしまうのです。

私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での実践展開を指導し、極めて顕著な成果を挙げて、私たち「二段階方式」の主張内容が正しい事を/疫学的方法により実証した/『住民参加型の地域予防活動』の実績面からしても、「軽度認知症(小ボケ)」は回復及び又は症状の重症化の進行の抑制が可能であり、「中等度認知症(中ボケ)」は症状の重症化の進行の抑制が未だ可能であり、「重度認知症(大ボケ)」は(為す術が何も残されていなくて、介護の対象となるだけ)なのです

 

※(権威が提示している内容は、真っ赤な大嘘)        

 「AD型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む/脳全体の機能の衰え方に厳密にリンクして、「前頭葉」機能を含む/脳全地の機能レベル(反映)アウトプットが、「三段階に区分される症状」として、発現して来るのが特徴なのです。(アミロイドβ仮説や/タウ蛋白仮説)を唱える人達が言うように、神経線維の脱落による脳内での「情報の連絡」の不具合が、「記憶障害」を中核として「AD型認知症」の症状を発現して来る訳ではないのです。そもそも、外観から目に付きやすい「記憶障害/重度の物忘れ」の症状が、「AD型認知症」発病の第一の要件であるとの誤解が、「AD型認知症」発病のメカの解明方法を、迷路に嵌まり込ませている根本の問題なのです。真の/正しい原因要因は、「記憶障害」と言う要因ではなくて、(①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行に、起因)した「前頭葉」機能の機能障害と言う要因)なのです。従い、問題となるのは、『記憶障害を引き起こす原因要因の解明』ではなくて、前頭葉機能の①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下を惹き起こす要因の解明』なのです。

「記憶障害」をメインターゲットとすることが誤りであることについて、 分かりやすい例で説明しましょう。

自転車のチューブに空気を入れる「空気ポンプ」という機器があります。「AD型認知症」は、空気をチューブに運ぶ紐状のゴム管の部分(脳で言えば、情報を伝達する神経線維)に支障が起きてくることが症状発現の原因だというのが、アミロイドβ仮説やタウ蛋白仮説の考え方です。この考えに立脚しているので、ゴム管を繕って空気が漏れる量を少しでも抑える効果を期待出来るとされているのが現在販売されている4種類の薬ということなのです(治療薬ではなくて、「症状」の発現の仕方を亢進/又は、抑制させるだけの効能の薬、『単なる対症療法薬』に過ぎず、エーザイアリセプトが、症状の発現の仕方を亢進させる「興奮型の対症療法薬」の代表)。

私たち「二段階方式」は(廃用性の機能低下説)、ゴム管の部分に支障があるからではなくて、ポンプを押して空気を押し出してやる部分(脳で言えば、情報を処理発信してやる前頭葉の機能)に支障が起きてきて(「廃用性の機能低下」)、脳が正常に働かなくなったことが「症状」発現の原因だと考えているのです(私たち「二段階方式」が集積して来た/精緻で多数の脳機能データは、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベルの「アウトプットそれ自体が、三段階に区分される類型的類型的症状として発現して来る」ということを示しているのです)。

⇒ いくらゴム管を繕っても(神経細胞の修復)、そもそもポンプを押す作業をしない限り(脳の機能がちゃんと働かないのでは)、空気は流れない(情報の処理も発信もない)のです。

 

(問題提起/警告/警鐘)

ところで、「アミロイドβ仮説や/タウ蛋白仮説や/アセチルコリン仮説」の考え方の人達が研究陣となって、開発を目指している「AD型認知症」の「治療薬」とは、異常なレベルに機能が衰えている「前頭葉」を含む脳の機能レベルを、飲むだけで(貼るだけで)、正常なレベルに引き戻す/或いは、症状の更なる進行を抑制又は遅らせることが出来る薬と言うことになります。

『AD型認知症の』本態(真の正体)は、①廃用症候群に属する/②老化・廃用型の/③生活習慣病に過ぎないのであり、④発病/症状の重症化が進行するメカに照らして、上記に言う意味/効能を有する「治療薬」が開発されることは、未来永劫有り得ない事を、問題提起し/警告し/警鐘を鳴らしておきたいのです(『アリセプトの二の舞を演じることだけは、絶対に、避けるべき!!

 

       

 

(まとめ)

 『意識が覚醒した/目的的な世界』をコントロールしている、(脳全体の司令塔の役割)を担っている 『前頭葉』機能の/廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行とその原因/メカニズムから考えたとき、「AD型認知症」の症状の進行を遅らせる効能を持った薬(真の「治療薬」)が、開発される事は、(有り得ない)事なのです。「重度認知症(大ボケ)」のお年寄りを抱えて、日々「介護」に追われる/家族の精神的、経済的負担は筆舌に尽くし難い程大きいので、治療効果がある新薬への期待はとても大きいのです。とわ言え、「治療薬」の開発は、非現実だからです。

儲けることしか考えていない、エセ企業の、絵空事に騙されないで、頂きたいのです。

 飲むだけで(貼るだけで)「AD型認知症」を発病した高齢者の、「症状の進行を、遅らせることが、あたかも可能であるかのような「新薬開発」の言葉がマスコミの記事で踊る度に、市町村による「発病の予防」活動への取り組みが、遠のいて行くことになるのです。日本全体での高齢化率が30%を超えた時、取り返しのつかない状態がやって来るのです。

廃用症候群に属する/老化・廃用型の/『生活習慣病』が真の正体である「AD型認知症」の発病自体の予防は、啓蒙活動だけでは足りないからです。

①早期診断の窓口と/②小規模単位集落ごとでの「住民参加型の地域予防活動」の実践の継続とが、不可欠だからです。

 

注)本著作物(このブログ A-38に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

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アルツハイマー型認知症の「介護の予防」/『発病自体の予防』Q/A Room(A-37)

2012-09-06 | 脳を活性化する生活習慣を考える

Q:様々な種類が数ある認知症の大多数90%以上を占めている『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』は、発症させる犯人を/『アミロイドβの蓄積とする説(アミロイドβ仮説)、タウ蛋白の沈着とする説(タウ蛋白仮説)、アセチルコリンの不足とする説(アセチルコリン仮説)」と言う「3種の仮説」が唱えられて来ました。それらの「仮説」は、「原因と結果の関係/因果関係」の存在の実証が出来ない儘及び「正しい発病のメカ」を 提示/説明出来ない儘に、「権威だけを笠に着た/憶測の類に過ぎないレベル』の提示/主張内容が、幅を利かせて来たのです。「AD型認知症」は、認知症の研究や/診断の専門家達の間では、結局、①「発病の原因が分からないタイプの認知症」とされて、②「症状の重症化の進行」が放置されて来ていて、③(為す術が何も残されていない)末期の段階、私たち『二段階方式』の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の前期(30点が満点のMMSEの得点が14点~10点迄)/又は、後期(MMSEの得点が9点以下/一桁)の段階で初めて発現して来る「極めて重度の症状【(DSM-Ⅳ)の第二要件が確認を要求している失語紛い、失認紛い、失行紛いの症状のこと)】を確認して初めて/発病と診断されていて、(発病を見つけるだけで、何等の治療や予防対策も行われないまま)放置されて来ているのです。

ここで、市町村の保健師さんや/施設で介護の業務に従事されている方に注意して欲しいことは、①『失語紛い、失認紛い、失行紛いの症状は、②「DSM-Ⅳ」の第一要件が確認を要求している「記憶障害」に起因した症状と言う規定自体が重大な誤りだということ 』。正しい理解は、『①「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が、②廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して、③極めて異常なレベルに迄、「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能が衰えてきたことの/④アウトプットとして発現している症状(「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルの反映として発現して来ている症状)に過ぎないものなのです!!』⇔『重度認知症(大ボケ)』の「一つ前の段階」である『中等度認知症(中ボケ)/(脳の機能年齢で言うと、6~4歳児)』の段階の発病者は、『2~3種類の服薬の自己管理が、出来ない』のです!『①「説明書を読む」ことは出来るし(失語紛いの症状は、無い)、②自分なりの言い訳を語ることも出来るのですが(失語紛いの症状は、無い)、説明書に書かれた内容について、何をどのようにすれば良いのかの/組み立てと理解が出来ない脳の機能レベル【=「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルのせいで、服薬管理が出来ない』だけのこと!!

他方で、「脳をどのように使うのか」と言う視点からの/日々の「生き方」が発病や回復を左右する「生活習慣病」であるとする説が、次第に有力視されて来ているようなのです。『東日本大震災の被災から1年半という僅かな期間しか経過していない」にも、拘わらず、東日本大震災の被災地に於ける異常な規模での「AD型認知症」の新規発病者達の発現(然も、高齢者だけが、発病の対象となっている)の報道等を見ていると、私たち『二段階方式』の主張の正しいことが、悲惨極まりない「東日本大震災の被災地の高齢者達による/大量の新規発病者の発現」と言う事象の事実によって、疫学的に証明されて来ているのかなとも思うのです。

A:      あれもこれも  

             ナイナイ尽くし

                  出番が少ない 脳は老化を加速する

 

撰者 Tadの講評)これまで「生活習慣」と言うと、世界的に、身体の健康」と言う視点だけの側面が取り上げられて来ました。日本でも、市町村の保健師さん達が中心となり、「食生活」や「運動」に配慮した『健康な生活』をテーマとして、「身体」に焦点を定めた指導をしてきた結果、世界に先駆けて「超高齢社会」を作り上げることが出来たのです。誰でもが、80歳や90歳まで生きる「長寿社会」を実現出来たのです。

 ところが、「長寿社会」が実現された裏腹の現象として、『人生60年と言われていた時代』には問題とならなかった/認知症の問題、中でも、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を認占めるAD型認知症を発病する『高齢者』の数が、うなぎ上りに増え続けて来て、大きな「社会問題」となって来たのです。厚生労働省の見通しでは、この先更に高齢化が全国的に進行して行く中で、同時進行的に/「AD型認知症」を発病する「高齢者」の数も増え続けて行くと予測されているのです。

(為す術が何も残されていなくて/介護するだけ)の末期の段階/私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の段階で/初めて発現して来る『①極めて重度の物忘れの症状及び ②極めて重度の失語(紛い)/失認(紛い)/失行(紛い)の症状を確認して初めて/「AD型認知症」の「発病だと騒いでいるのです。末期の段階で/初めて発病を見つけているだけで/何の対策も打たないで(早期発見と早期治療による「回復」も、「発病自体の予防対策」もしないで)/「介護」の対象となる『高齢者』の数が増え続けるままに放置していると、「介護保険制度」の維持さえも困難になってくる程の規模なのです。

AD型認知症」の発病高齢者数の凄まじいと表現して良い程の/急激な増加と言う現実に対して、我が国日本の政府がとった対策はと言うと、①最も有効で有益で低コストである川上対策である筈の「新規発病の予防対策」は「政府大綱の第一条の規定で、棚上げ」した儘で; ②『ボケても安心な社会作り』と言う「末期での対策」を旗印にした/③「アミロイドβ仮説」と言うボケた仮説を理論的根拠にした(「認知症ケアパス作成の手引き」中での説明)/④「介護の予防措置実施の制度化により/⑤末期での医療対策に10兆円超もの血税の投入/更には、末期での介護対策に13兆円超もの血税の投入により、厚労省の年間の予算規模は、毎年度膨れ上がる一方で、立案した当の官僚の出世は、保証されたようなもの!?!

 誰でもが80歳や90歳まで生きるのが当たり前の長寿社会、『第二の人生』が20年も30年もある「超高齢社会」では、脳の健康」と言う視点、言い換えると脳の使い方と言う視点からの生活習慣」の在り方、『仕事とは無縁の日々を生きることとなり/左脳の出番が大きく減少して来るという「第二の人生」での日々の脳の使い方生き方が、極めて重要なテーマとなるのです。世間で認知症の専門家と言われる人達から、「原因も分からないし、治すこともできない病気」と言われ続けて来た「AD型認知症」と言うタイプの認知症は、『第二の人生』を生きる「高齢者」の/日々の「脳の使い方」としての『生活習慣』の在り方が、「発病」を左右し/症状の「回復」/重症化の進行の「抑制」/更には、「発病自体の予防」を左右する生活習慣病なのです!!!

 

       

Q: 生き甲斐となるものもなく、楽しめる趣味もなく、熱中している遊びもなく、これといった交友もなく、身体を動かすことにも興味がなく、目標として掲げるものも何一つない、言わば「ナイナイ尽くしの」単調な生活習慣が繰り返されていくだけの日々! そうした日々の生活振りが、どうやら「第二の人生」を送る上での/あなたの「生活習慣」のようですね。

A: 時間はたっぷり有るのに/することが無い毎日、ただぼんやりと暮らすだけの「調な生活習慣」が、日々繰り返されていて、そうした日々の「単調な脳の使い方」/「仕事とは無縁の日々の暮らしとなる「第二の人生」の最中での、単調な日々の生き方」が継続している生活習慣だと言うのですね。そんな毎日を過ごしていたのでは、使われる機会が極端に少なくなった「前頭葉」機能(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする)が居眠りし始めて、「前頭葉」の「老化」が/日々加速して行くことになるのです。「高齢者」の皆さんが、日常生活面で体験していて分かり易い例で言えば、「脚」の筋肉の「廃用性萎縮」による機能低下、あれと同じことが、の司令塔の「前頭葉」で起きてくるのです。但しの筋肉は、「筋肉の萎縮」と言う分かり易い形で発現して来るのですが、(就中、高度な複合機能体としての要の機能である『前頭葉機能」の場合は、筋肉の萎縮ではなくて/(使われる機会が極端に少ない/出番が極端に少ないことに起因した/当該機能を構成している全体の機能について/且つ厳密な低下順の条件の下での/①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行と言う複雑な形態をとるのが特徴となるのです。

 ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」継続する中で、前頭葉」機能が日々老化を加速させていって、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行と言う事態(使われる機会が極端に少ないことによって、機能が異常なレベルに/加速度的に衰えて行くことを起こしてくるその先に/あなたを待っているのが、高齢者のあなたや(あなたの周りの家族が)一番恐れている、あのAD型認知症という認知症の発病と言う事態なのです。あなたの住んでいる市町村(或いは、住んでいる地域)の高齢化率が30%を既に超えているなら、あなたの周りには、「AD型認知症」を発病した「高齢者」の姿を3つの全ての段階の発病高齢者達」を合わせた人数による/発病高齢者の割合を言っていることに注意してください。

厚生労働省が総数300万人と発表しているのは、「重度認知症(大ボケ)」レベルの発病高齢者達だけの数であることに注意が必要です。「小ボケ」と「中ボケ」とを合わせた数は、「大ボケ」の数(300万人)と同等/またはそれ以上の人数になるというのが、私たち「二段階方式」が「脳機能データからの」結論なのです。

ところが、「AD型認知症」の診断の専門家である精神科医は、米国精神医学会が策定した『AD型認知症』の診断基準である「DSM-Ⅳ」の第一要件が確認を要求する「記憶障害=極めて重度の物忘れの症状」及び要件が確認を要求する失語(紛い)失認(紛い)失行(紛い)といった「重度認知症(大ボケ)」の段階の「後期」で初めて発現して来る/極めて重度の症状が確認出来ないと「AD型認知症」の発病とは診断しないのです。「小ボケ」も「中ボケ」も共に/「大ボケ」の予備軍であるにも拘わらず「DSM-Ⅳ」の診断基準を金科玉条とする誤りを犯している為に、「小ボケ」は「不活発病」とされて見落とされ、「中ボケ」は「年のせい」として放置されているのです。

 認知症の大多数90%以上を占める「AD型認知症」は、「身体がもつのに/が持たない」こと及び「何年もかかって、(前頭葉機能を含む)脳全体の機能の衰えに/厳密にリンクして、徐々に段階的に、症状の重症化が進んでいく」ことが、特徴なのです。何も対策を講じないまま放置していると、「小ボケ」は「中ボケ」に、「中ボケ」は「大ボケ」へと、徐々に段階が進んでいくのです。「大ボケ」の段階にまで/脳全体の機能が衰えてしまったら、(せっかく、発病を見つけても)手遅れ、(為す術が何も残されていなくて)「介護」の対象となるだけなのです。

AD型認知症」の各段階(小ボケ、中ボケ、大ボケ)で発現してくる「段階的で/類型的な症状」は、①「仕事」と言うテーマとは無縁の日々を生きて行く『第二の人生』を生きている「高齢者の/②『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、③追及する特定のテーマが無い単調な日々の暮らし方/、④『生き甲斐なく/趣味なく/交遊無く、/運動する機会も無く/地域の活動に参加する機会も無く/目標となるものが無い/ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因した機能レベルの加速度的な低下、即ち、⑤(使われる機会が極端に少なくなった)為に、⑥脳全体の機能が急速に衰えて来た(①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下の進行)が真の原因で、⑦「前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベル(各段階における脳全体としての機能レベル)のアウト・プットとして、⑧発現して来ているに過ぎないものなのです。

(問題提起):① 「AD型認知症」の発病/症状の重症化の進行と言う問題は、② 人類最大の難問と言われている『意識が、覚醒した/目的的な世界』が関わるのです!!!

① 『意識が覚醒した/目的的な世界は/ ②複合機能体である『前頭葉』機能が/ ③ 脳全体の司令塔の役割りを担っている世界であり、④ 「左脳」/「右脳」/「運動の脳」の(3頭の馬)が牽引する「三頭立ての馬車」が運航する世界であり、⑤ 「三頭立ての馬車」の運行を支配し/管理している『御者』の役割を担っているのが、『前頭葉』機能という訳なのです。 

① 『意識が覚醒した/目的的な世界』は、②「評価の物差し=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス」が行う、評価/注意/関心/観方に従い(に基づき)、③ 「注意の分配力]の機能が、「実行機能(Executive Function)」を駆使して/④状況の理解と判断、実行テーマの発想/実行の企画と計画/実行すべき内容の洞察、推理、ケース・シミュレーション/実行内容の修正/実行の決定と決断、時には、実行の抑制等を経て、⑤脳の各部に実行の指令を出すことに因り、⑥ 所定の目標を実行し、目的を達成して行く世界なのです。

①世界的に通説とされていて、②東大/京大/理研(MIT研=利根川進)が我が国での牙城を形成している『アミロイドβ仮説/「アミロイドβの蓄積(老人斑)」による神経細胞の大量死が、発病を惹き起こす犯人(原因)と主張する仮説』は/、③100%誤りの出鱈目な内容であり/、④『「アミロイドβの蓄積(老人斑)と「AD型認知症の発病/症状の重症化の進行との間には、肝心要の関係、因果関係が存在していない』のです!!

① 『「DSM-Ⅳ」の第二要件が、発病と診断する上で確認を要求している極めて重度の症状である失語紛い)/失認紛い)/失行紛い)の症状』は、第一要件が確認を要求する「記憶障害=極めて重度の物忘れの症状」が発病を惹き起こしている原因要因ではない(無関係の代物)のであり、真の原因要因である『「加齢に起因した正常老化の進行」と言う基盤の要因に対する、加重される要因であり、発病及び症状の重症化の進行を惹き起こしている「真の原因要因」、『第二の人生』を生きる『60歳を超える年齢の高齢者』の日々の「脳の使い方としての生活習慣」と言う要因なのであり、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊無く、地域の活性化への参加の機会も無く、運動する機会も無く、目標となるものが無い単調な日々の暮らし方)』の継続と言う要因なのです。

『「DSM-Ⅳ」の規定が、重大な誤りであることの/脳の機能面からの説明と指摘!!』

① 「AD型認知症」の発病及び症状の重症化が進行して行く世界は、人類最大の難問と言われている『意識』が関わる世界なのであり、②「DSM-Ⅳ」の第一要件が提示している『記憶障害』という単純な要因が惹き起こしている訳のものではないのです(憶測の類とはいえ、策定者達の発想力が、単純過ぎるのです!)。

① 『「意識」が覚醒した/目的的な世界』では、②「評価の物差し」の機能が行う評価/注意/関心/観方に従い、③『注意の分配力』の機能が、④「実行機能」を駆使して/⑤(必ず先行する機能構造である)『メタ認知』し、⑥ メタ認知に僅かに遅れて、連動し、随伴する「実体験認知」に因り、⑦ 所定の目標を実行し、目的を達成して行く機能構造の世界になっている【=By Tadの思考実験による成果/確認)のです(①メタ認知と②実体験認知の機能構造の存在は、「リべットの実験」の正しい解釈から生まれた考え方なのです/無意識と意識の両者に区分する考え方は、間違いなのです!)。

この機能構造の下で、①『AD型認知症』の発病『高齢者』であり、② ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続して来ていたが為に、③ 『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能について、④ 廃用性の/加速度的で/異常な機能低下が進行して来て/⑤ 私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の段階の後期(MMSEの得点が、9点以下の一桁)のレベルとなる迄に、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能の『機能レベル自体が、極めて異常なレベルに迄低下して来ている』発病者だけに確認される症状である;⑥(失語紛いの症状/簡単な朝の挨拶程度の発言も、ママならない;失認紛いの症状/歯ブラシを片手に、茫然自失の状態;失行紛いの症状/ズボンをはこうとしていて、頭から被ってしまう)が発現して来る真の原因は、⑦上記に説明したとおりの機能構造の問題であり、⑧『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能の機能レベルが、極めて異常なレベルにまで/機能の低下が進行して来て/殆ど機能出来ていない状態に在ることが原因で、⑨『メタ認知』機能が殆ど働かない為に、⑩僅かに遅れて、連動し、随伴する「実体験認知」機能も/殆ど発揮出来ない「脳全体の機能レベルに在る事の反映/アウト・プット』と言うことなのです。

 

        

 

(まとめ)

 「第二の人生」に入っているということは、高齢者と呼ばれる年齢になっているということなので、誰でも、「加齢による『前頭葉機能の/正常老化の問題を抱えているのです(発病を惹き起こす基盤となる要因であり、「発病の第一の要件」)。「社会生活」がそれなりに送れていて、「前頭葉」機能の働きが/正常なレベルにあっても、「加齢」と言う要因によって、「前頭葉」機能は機能の老化が、緩やかに進んで行っているのです(「正常老化」の進行)。ところが、高齢者は誰でも、「AD型認知症」を発病するか/と言うと、そうではありません。70代のお年寄りの30%が、「AD型認知症」を発病するのに対して、80代のお年寄りの50%は「AD型認知症」を発病していないで、それなりに「社会生活」を送れているのです。

 「AD型認知症」を発病することに:なるか/ならないかその差はどこから来るのでしょうか。「脳の使い方」と言う視点からの日々の生活振り生活習慣」に大きな差異があるのです。

「AD型認知症」を発病する高齢者は、「カクシャク老人」と呼ばれる高齢者達の/日々の生活振り(食生活では、無くて/「脳の使い方としての生活習慣」であることに注意して下さい)とは対照的な生活振りを送っているのが特徴なのです。

「AD型認知症」を発病することとなった「高齢者」達は、『時間だけは、たっぷりと有るのに、することが何もない毎日を日々送っているのが特徴なのです(発病の引き金を引く加重要因であり、「発病の第二の要件」

「AD型認知症」を発病するお年よりは、『第二の人生』を送る日々の生活の中で、「脳の使い方」という視点と意味で言う「生活習慣」自体に、大きな問題があるのです。

脳の使い方」は、言い換えれば、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔である)「前頭葉」機能の(使い方の問題)でもあるのです。「AD型認知症」を発病することになるのか/ならないのか、その差は、毎日の「前頭葉機能の使い方の差にあるのです。ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続が、脳全体の司令塔である「前頭葉」機能の①廃用性の/異常な/老化の進行と②機能の異常なレベルへの低下惹き起こして来るのです。

 私たち「二段階方式」が集積して来た/極めて多数例に上る『AD型認知症』の発病高齢者の「脳機能データ」の解析結果は、『AD型認知症』の発病高齢者である場合には、「脳機能についての/極めて厳密な機能低下の順番」の存在が、確認されているのです。その低下順は、低下順が早い方から順番に:『①前頭葉機能⇒ ② 左脳 ⇒ ③右脳 ⇒ ④運動の脳』の順番となるのです。

従い、(① 論理的な帰結としても / ②実態による実証からも) : ③ 『「前頭葉」機能が、正常なレベル維持出来ている」限りは、④『「AD型認知症」の発病は、絶対に起きては来ない』性質のものなのです!!!

 

 注)本著作物(このブログ A-37に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 

      

 

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