認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

# 認知症 認知症の発病の予防、症状の回復、重症化の進行の抑制方法(G-05の1)

2022-05-08 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

  

(プロローグ)

2025には、我が国の75歳以上の年齢の高齢者の数が、2200万人越え、我が国の総人口の5人に1人の割合を占めることになると予測されているのです。

その場合、『2025年問題』という問題があって、その内容は、『認知症の発病者数が大幅に増加してくることとなり、「介護の費用」の大幅な増加と言う問題並びに発病して「末期の段階」にまで症状が進行した「要介護者」を抱える家族の経済的、精神的及び肉体的な負担の問題が大きな社会問題となる』ということなのです。

現在我が国では、老々介護、認々介護、介護離職という極めて大きな「社会問題」が存在しているのです。2025年問題は、それらの社会問題を更に加速させることになるのです。そうした状況下で、「認知症の発病者」の内の大多数、90%以上の割合を占めているのが、権威とされる人達から、『発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症であるとされている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症なのです。権威とされる人達から、発病の原因が不明とされている為に、私たち「二段階方式が、世界に先駆けて、452を数えた市町村での住民参加型の『地域予防活動』の実践指導により、『発病自体を予防できる』ことを疫学的方法により実証してきているにも関わらず川下である末期の段階、日常の生活面での介護が不可欠となる「大ボケ」の段階」に目を向けただけの、「介護の予防」の措置しか、国策として実施されていないのです。

権威とされる人達は、『アルツハイマー型認知症』については、上述のように、末期の段階で発病を見つけているだけであって、二段階方式の区分で言う本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の発病者の存在について無知であり、気が付いてもいないで、その段階の発病自体を見落としている結果、『様々な種類が数ある認知症のうちの70%程度しか、アルツハイマー型認知症が占めていない』ものと誤解しているのです。

その状況下、2020年の初頭以来、新型コロナに対する有効な感染回避策としての『三密の回避』策という生活習慣の構築と厳格な実践とが政府により推奨され、社会的にも、強く求められ、特に、『第二の人生』を送っている「高齢者達」が、極めて厳格にそうした生活習慣の実践と継続とを厳守してきたことが直接の原因となって、『アルツハイマー型認知症』の新規発病者が激増してきているのです(「小ボケ」の期間は、3年間続き、その後に来る「中ボケ」の期間は、2~3年間続き、その後は、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていくというのが、私たち「二段階方式」が有する『標準的な滞留期間』のデータなのです)。2020年初頭に新規に発病した「お年寄り」であっても、そのお年寄り達は未だ「小ボケ」の段階にあることになり、末期の段階である『大ボケ』の症状にしか関心が無い(知らない)権威達は、当該問題についての認識が無くて、騒いでいないだけなのです。

三密の回避』策という生活習慣の構築と厳格な実践は、言い換えると、仕事とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」にとっては、ナイナイ尽くし単調な『生活習慣(追及している特段のテーマもなく、生き甲斐なく、趣味なく、交友なく、運動もせず、目標となるものもない、「脳の使い方」としての『単調な生活習慣』)を送っているという訳なのです。私たち二段階方式が提示する、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続的な実践こそ、実は、『アルツハイマー型認知症』を発病させる核心的な要因なのです(アルツハイマー型認知症の発病のメカニズムについては、&4を参照)。

 


&1 『 記憶』のメカニズムと「アルツハイマー型認知症」の発病との原因関係の有無

1.「記銘」が容易であるのに対し、「想起」が極めて困難な機能構造面からの理由

(1)「 記憶」のメカニズム

記憶』は、「記銘」して、「保持」して、「想起」するという工程から成り立っています。

通常は、記銘できているのに、想起できないとき、『記憶できていなかった』ということになります。そもそも記銘すること自体に重度の支障=重度の記銘力障害」がある結果、想起することに重大な支障がある病気、重度の記銘力障害が原因で、想起に重大な支障がある病気は、『側頭葉性健忘症』なのであり、「アルツハイマー型認知症」とは厳格に区別されるべき(鑑別されるべき)ものなのです。人間だけに特有である意識的な世界(意識的に何らかのテーマを発想し、実行に移す世界=目的的な世界)に於ける、脳全体の司令塔の役割を担っている肝心要の『前頭葉』の機能レベルが正常であるか / 異常であるかの鑑別さえしないでいて、想起できないという点だけから判定して側頭葉性健忘症であるケースについて、アルツハイマー型認知症の発病だと誤診している医師達が極めて多いのです。

誤診しているとも知らないで、且つ、両者を混同していることにも気づいていない儘に、『アルツハイマー型認知症』の発病者(重度の記憶障害を基礎に発病の診断を行っている為に、殆どのケースが、末期の段階である、大ボケの段階にあるのが特徴。この場合、前頭葉の機能が極めて異常なレベルに衰えてきているものの、「前頭葉」の機能レベルを判定していないのが、医療機関の診断の特徴なのです)にも、その人達なりの目的や意味がある行為だとか言って、暴言や暴力行為、徘徊等について、意味不明の説明を行っているのです。『側頭葉性健忘症』の発病者である場合は、重度の記銘力障害が原因で起きてくるものである「重度の記憶障害」の症状が確認されようとも、「前頭葉」の機能が正常なレベルに保たれている為、自分の日常生活面での様々な困難について、自分なりの言葉で、キチンと状況説明が出来るのが特徴であることさえ知らないでいるのです(それでいて、認知症の専門家等と自称しているのです)。

(2) 超高齢社会に特有な病気である『アルツハイマー型認知症』については、医療機関は、末期の段階で発病を見つける診断(発病のレッテル貼りをしているだけ)を平気で行っていて、その上、アリセプトを含む効きもしない「4種類の薬」のどれかを処方するのです(それら「4種類の薬」は、症状を治したり、症状の進行を抑制したりできる効能は有していなくて、症状の発現の仕方を抑制したり、昂進させるだけの効能しか有していないもの、「単なる対症療法薬」でしかないのです)。国全体の高齢化率が30%に達していて、超高齢社会を迎える(迎えた)世界中の国のうちで、トップランナーであるにも拘わらず、発病の予防についても、早期診断による回復についても、我が国は、無為無策でいるのです。

(3) 対象となる情報左脳がらみの言葉や論理、計算や場合分けなどのデジタルな情報、色や形、時間や空間、感覚や感情などのアナログな情報、身体を動かす情報、或いは、それらが複合、複層し、組み合わされた情報)を記憶する場合は、記銘して、保持して、それを想起するという工程を辿るのです。その場合に、よく記銘されたものが【記銘度が高い程】、よく保持されて、よく想起されることになるのです。よく記銘されている方が、よく想起し易いからなのです。直前に起きたごく短期の記憶、短期の記憶、或いは、長期の記憶となるか否かは、記憶について専門家とされる人達が、従来主張しているようなメカニズム、所謂、『海馬が区分けている』訳ではないのです。

上述した①、②、③の情報を、どのような基準によって、どのようなメカニズムによって、直前に起きたごく短期の記憶、短期の記憶、或いは、長期の記憶に区分けることが出来ると言うのでしょうか。おまけに、人間の記憶のメカニズムとは根本的に機能構造が異なるマウスやマーモ・セット等を材料にして、発病のメカニズムを研究して、そのまま人間の記憶に当てはまると主張しているのが、権威とされる人達の研究態度なのです。そこには、因果関係を立証しようという視点さえもないのです。以下の2で説明する「4つの仮説」は、その記憶のメカニズムについての深い考察さえもなくて、記憶の障害が原因で、『アルツハイマー型認知症』を発病すると、単に憶測により、想定しただけの主張をしているのです。

 

(4) 記憶とは、「意識的な世界」において、様々な脳機能が連携し働いた結果としての産物なのです。このことを言い換えると、『意識が関わった』産物だということになるのです。従って、Tadが提示している『意識の機能構造』を基礎/基盤とした考察が必要不可欠となるのです(「意識の機能構造」については、「G-02-その1とその2」を参照して下さい)。

「意識」の世界は、人間だけに特有な世界なのであり、その核心をなすのが、『注意の分配力の機能』なのです。記銘するには、意欲注意の集中力の機能の発揮度を極力高めて、想起するには、「意欲、注意の集中力」は勿論のこと、注意の分配力の機能の発揮度を極力高めて、「実行機能」を駆使することが、必要不可欠の条件となるのです。『記憶』の研究論文を検索してみると、このことにさえ気づかないで、マウスを使ったりして、実証データを積み上げている人たちが多いのです。あきれてものが言えないというしかないのです。 彼等権威達が、『人間の脳を直接調べてみようとはしない理由は、何なのでしょうか』。

(A) =

〇 上記データは、全て、二段階方式独自の「脳機能データ」なのです。

(5) 『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データが意味する事

上述したように、よく記銘された【記銘度が高いという意味なのですが】情報は、よく想起されるのですが、もう一つ別の側面が存在していることについて、『脳機能データ』の解析結果から、説明しておきましょう。私たち「二段階方式」には、『MMSE下位項目項目困難度』の脳機能データ、14689人のアルツハイマー型認知症の発病患者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階の発病者が含まれているのが特徴)にMMSEテストを実施して得られた脳機能データの解析結果(事象の事実)があります(解析結果は、世界初で、且つ、世界に誇れるレベルのもの)。

このデータによると、「記銘」が極めて容易な項目であるのに対し、「想起」が極めて困難な項目であるとされるのです。具体的なデータで言うと、「記銘」は、「11の下位項目から構成されていて満点が30」であるMMSEの総得点が一桁の得点、7点になっても満点を取る人が最も多い程、極めて容易な項目、当該機能が最後まで残っている項目なのです。『3単語の記銘』は、「注意の分配力の機能」の発揮の度合いにより、記銘度の差異が生じるものの【記銘度の差異により、短期記憶、又は長期記憶となる差異が生じる事になる】、意欲注意の集中力の機能の発揮さえあれば、「3単語の記銘自体は、出来る」項目なのです【「記銘」という項目は、みかん・・でんしゃ・・27と、3つの単語をゆっくり目に連続して言って聞かせた直後に、この通りに復唱してもらうもの】。これに対し、記銘の項目が終わった後で、他の項目の作業を行い、記銘作業の5分後によく想起するには、よく記銘されていること【記銘時の記銘度が高いこと】が必要不可欠となるのであり、「単に記銘するだけでなくて、「5分後によく想起する為」には、記銘時に、『注意の分配力の機能』が高度に発揮されていることが必要不可欠となるのです(詳細は、下記の説明を参照)。

(6)これに対し想起」は、満点を取る人が最も多いのは、総得点が29点の所までであって、総得点が26点になると0点を取る人が最も多くなる項目、『最も項目困難度が高い項目』であり、11の下位項目中では、「最初に衰えていく機能」ということになるのです。

想起」が何故そこまで難しいのかを、「脳の機能面」から説明します。「想起」するには、「3つの単語」を記銘した後、異なる別のテーマを実施してから、記銘の5分後に、「注意の分配力」の機能を最大限に高度に継続して発揮しつつ、付随的な条件をあれこれ付加し、「記憶の倉庫」の中の様々な場所を、あれか、これかと検索して、目的となる単語を探し出す(呼び出す)ことが要求されることになります。想起には、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能の高度な発揮が要求されることに加えて、評価の物差し意識の首座自我)の傘の下で、前頭葉の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能がとなって、実行機能を駆使して、付随的な条件をあれこれ付加し、「記憶の倉庫」の中の様々な場所をあれか、これかと検索して、目的となる単語を探し出してくる作業、言い換えると、メタ認知機能の高度な発揮が要求される為に、『極めて項目困難度が高い項目』になっているという訳なのです(「二段階方式」が、世界で初めて問題提起する、想起という作業時には、「メタ認知機能の高度な行使不可欠という理解が、極めて重要な鍵となるのです)。

      

(7) このことに気付いていない為に、権威あるとされる世界中の専門家たちは、第二要件初期症状として例示する失語失認失行の症状が発現してくるメカニズムを未だに解くことが出来ないで、記憶障害に起因してそれらの症状が発現してくると誤解している上に、物忘れの症状の主観的な観測と判定を基礎とする意味不明の基準である「MCI」(軽度認知障害)とかの基準を持ち出してきているのです。基準とは名ばかりのものであり、あまりにも杜撰な考察というしかないのです(その程度で、なぜ「専門家」と言えるのか)。

⇔『よく記銘された対象情報が、よく想起されることになり』、短期記憶と長期記憶の相違を生じさせる記憶のメカニズムについて、一般化して言うと、『注意の分配力の機能がより高度に発揮されて記銘された情報、即ち、記銘度がより高かった情報程』、『よりよく想起されることになる』訳なのです。このことに加えて、『当該、想起の作業時において、注意の分配力の機能がより高度に発揮された場合ほど』、『記銘の対象となった当該情報をよりよく想起することが出来る』と結論することが出来るのです(海馬は、記憶の対象となる情報の入力機構であり、海馬の働きに支障が存するか否か、また、その程度が、記銘度を左右するものなのではあるが、短期、又は、長期の記憶の差異を生み出す「原因機構ではない」と考えるのです。『側頭葉性健忘症』が、「重度の記銘力障害」が原因で、発病することは、海馬の機能の支障が原因と考えるのです。何故なら、側頭葉性健忘症の発病者は、「重度の記銘力障害」を特徴とするものの、『前頭葉』の機能が正常なレベルにあることが確認されるからなのです=重度の記銘力障害に起因した、重度の記憶力障害の症状が確認されるものの、「かなひろいテストに合格する=前頭葉の機能が正常なレベルにある=注意の分配力の機能が正常なレベルにある」ことが特徴なのです)。

2.アルツハイマー型認知症発病の原因に関して、「4つの仮説」が主張の前提条件とする「DSM-4」の第一要件の規定内容の問題点:

(1) 米国精神医学会が策定した『アルツハイマー型認知症』の診断規定である「DSM-4」の「第一要件」の規定は、『記憶の障害』に起因してアルツハイマー型認知症の症状が発現してくると規定しています(現在は、改訂されて、「DSM-5」が最新の規定なのですが、規定内容が曖昧になりすぎて、「DSM-4」の規定が、未だに権威を保っているのです)。

世界中の専門家達の間で通説の地位にある「アミロイドベータ仮説」は、アミロイドベータという蛋白質が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞に沈着することにより生成された「老人斑」がもつ毒性に因り、神経細胞の大量死が惹き起こされ、記憶の障害が起きてくることにより、『アルツハイマー型認知症』を発病することになると憶測に基づいて主張する仮説なのです。

(2)「他の3つの仮説」も全て、「記憶の障害が原因で、発病する」との前提に立脚していて、「記憶の障害」を引き起こす原因要因として、タウタンパクの蓄積による神経原線維変化(タウタンパク仮説)、アセチルコリンの不足(アセチルコリン仮説)、或いは、脳の萎縮(脳の萎縮仮説)を主張の核心に据えた「憶測に基づいた主張」を展開しているだけなのです。「4つの仮説」の全てが、『アルツハイマー型認知症』の発病との間の因果関係の立証が未だにできないでいるが為に、未だに『仮説の扱いを受けている』という訳なのです(後述のように、『実際にも、因果関係が存在していない』のです)。

(3) 上記1(2)において、データを付して詳細に説明しているように、「アルツハイマー型認知症」の発病者であって、末期の段階の後期の段階にある発病者たち(私たち二段階方式の区分で言う、大ボケの段階の後期にあるお年寄り)でさえ、「記銘」は出来るのです。

MMSEの総得点が10点を切った人達、9点8点、7点の人達でさえ、記銘は未だ満点の3点を取る人達が最も多いという事象事実を考慮すれば、「記憶の障害」に起因して発病するとする「DSM-4」の第一要件の規定内容が誤りなのであり、加えて、第一要件の規定内容が正しいものと想定した仮説である「4つの仮説」の全ての主張内容が誤りであるということになるのです。

   

3.「DSM-4」の第二要件が発病の初期症状として例示列挙する症状の問題点

世界最高の権威、米国精神医学会が策定したものであり、『アルツハイマー型認知症』の診断規定として、権威が有るされる機関や研究者達から未だに妄信されている「DSM-4」の第二要件の規定が、発病の初期症状であるとして確認を要求しているのが、失語、失認、又は、失行の症状なのです(正しくは、外観的には、失語のような、失認のような、失行のような症状というべきものか)。『DSM-4』が、第一要件の規定内容の存在の確認及び第二要件の規定内容の存在の確認をもって、初めて、アルツハイマー型認知症の発病者と診断すべきことを要求していることから、権威とされる機関や研究者たちに以下に述べる「2つの問題」を指摘しておきたいと考えるのです。

〇1つ目は、「重度の記憶障害の症状」が、発病者と判定する不可欠の要件とされているということなのです。私たち「二段階方式」が集積してきた、アルツハイマー型認知症の発病者の極めて多数の「脳機能データ」の解析結果によると、失語や失認や失行の症状が確認されるお年寄りは、MMSEの総得点が一桁の得点、『9点以下のお年寄りの場合』に、初めて確認される症状、即ち、「極めて重度の発病者」だけに確認される症状なのです。

他方で第一要件は、「記憶の障害」の確認を要求しているのです。アルツハイマー型認知症の発病者と判定(診断)される為には、第一要件と第二要件の充足の確認が不可欠とされているのです。その結果として、第一要件が確認を要求している「記憶障害の症状」も、極めて重度の記憶障害の症状」の確認が要求されることになるのです。

〇2つ目は、「アルツハイマー型認知症は、治すことが出来ないタイプの認知症である」とされていることが、そもそも「重大な誤りである」ということなのです。

「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、『性質それ自体として、治すことが出来ないタイプの認知症ではない』のです。上記(1)で説明しているように、『DSM-4』の第一要件及び第二要件の規定内容に基づいて(当該規定内容が、正しいものと妄信していて)末期の段階の症状の発現を確認して初めて発病と診断している結果として、『治すことが出来ないもの』と、認知症診断の専門の医師たちが、『誤解している』だけなのです。

4.『アルツハイマー型認知症』の治療に効く薬は、存在し得ないのです:

(1)  アルツハイマー型認知症というタイプの認知症こそ、治すことが出来るタイプの認知症の典型と言えるものなのです。早期診断実施(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階、本当の意味での早期の段階で発病を見つけること)及び早期治療の実践である「脳のリハビリ」(「前頭葉」が活性化する生活習慣の改善)の継続的な実践により、治すことが出来るし、ケースによって治せなかった場合でも、末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状の重症化が進行することを抑制させることによって、『介護の予防』の効果を上げることが出来るのです。

(2)この場合、『前頭葉の機能レベル』を、精緻に判定することが不可欠の条件となるのであり、現在活用が推奨されている『MCIの基準』(「軽度認知障害」なる基準)では、判定も鑑別も困難であることを問題提起しておきたいのです。「MCIの基準」は、「物忘れの症状」の発現について、『本人及び家族からの申告と診察する医師による外観的で主観的な観察を基礎』としただけのものであり、何等の有効な基準とは、なり得ないのです。それでいて、『MCIの基準に該当する』と判定された場合、診察を担当する医師からは、『アルツハイマー型認知症の発病の前駆的な段階にある』等という意味不明の、客観的で科学的なデータの裏付けさえも無い、主観的な説明が行われるのが常なのです。

(3)そもそも、「物忘れの症状の発現」と「アルツハイマー型認知症の発病」(症状の発現)との間には、『何等の直接的な因果関係自体が存在していない』ことにさえ、未だに、無知で、無頓着な儘なのです。挙句の果てに、症状の進行の抑制について、ケースによっては、ある程度進行を抑制する効果が期待できるかもしれないとして、アリセプトを含む「4種類の薬」のうちのどれかを処方しているというのが、医療現場での実態なのです。それら4種類の薬が、治療の効能は有していなくて、単なる「対症療法薬」でしかないことについて、「認知症の専門家」として診断している彼ら医師達は、知っているのか、どうなのか

そもそも、仏国のように、『健康保険の適用対象から外すべきもの』なのでは?!

⇒その上、「アミロイドベータ仮説」の考え方に基づいて開発されたとされている例の薬、現在は、認可について継続審議中である『アデュカヌマブ』が、万一、認可されるようなことがあったなら、その裏に何があるのかと疑いたくもなるのです。何故なら、アミロイドベータの蓄積(老人斑の生成)と「アルツハイマー型認知症」の発病との間には、何等の因果関係が存在していないからなのです。このことについては、このブログ中で何度も指摘し、問題提起してきているところなのです(実は、「発病自体の予防」についての国策化の提言書の中でも、根拠データを添付し、指摘し、問題提起しているところ)。

本著作物「G-05ー1」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、著作権法の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。

エイジングライフ研究所のHP(左の部分をクリックしてください) 脳機能からみた認知症 (もうひとつのブログ) 


      
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アルツハイマー型認知症と介護の予防、発病自体の予防及び正しい治療の方法(E-08)  

2020-08-08 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

 (プロローグ)『アルツハイマー型認知症』(生まれつき特定の遺伝子に異常がある人だけを対象に発病し、若年発症が特徴である、所謂アルツハイマー病とは全く異なる種類の認知症であることに留意)の発病原因について、世界的に通説の地位にあるとされる(支持する学者の数が多いという意味に過ぎない)アミロイドβ仮説という学説(ハーバード大が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所がその牙城)は、発病の原因を究明しようとして、マウス(アミロイドβを注入したアルツハイマーマウス)を研究対象にしていて、発病の原因が『記憶障害に起因するとの想定』(前提条件)の下で、マウスが檻の中で餌を探して徘徊する行動を研究し、憶測に基づいた仮説を主張し続けているのです。

『記憶障害に起因して発病する』とのアミロイドβ仮説が想定する前提条件自体が重大な誤りであることに、未だに気づいていないのです。発病及び重症化が進行する原因には、私たち人間だけに特有な『前頭葉』という脳機能の顕現である『意識』(意識的な世界)とその機能の廃用性の異常な機能低下の進行という要因が関わっていることに、彼等は未だに気づいていないのです。

その上、世界的に権威があるとされる心理学者や神経科学者や脳科学者達の間では、『無意識が全ての意識を支配している結果、自由意思は存在しない』とする「仮説」が、最近有力視されてきているのです。仮説の根拠とされている、関連する実験(最も有名なのが、Benjamin Libetが行った実験)の結果を、単に誤解したものに過ぎないのです。『注意の分配力』の機能の働きにより、被験者が命題(実行内容、条件及び実行のタイミング)を保持し続けていて、課題を指示通りに実行する直前に、課題の内容とその実行に対する意識的な確認が為されることにより、その分意識度が高くなった注意がその命題に分配されることに起因した血流の変化に気づいていない為実験の結果について、誤った解釈をしているだけなのです。『意識が覚醒』している状態下では、常に、機能構造的に必ず記憶の倉庫と連携し、連動して『評価の物差し』が働くことになること及び意識の覚醒度が低くなっていくにつれて、評価の物差しが働くことが次第に困難になっていくこと並びに意識の覚醒度が極限にまで低下した状態である無意識下では、「評価の物差し」が働かないことを知らないが故の誤りに過ぎないのです。意識の覚醒度が一定の範囲内のレベルにまで低下した状態が維持された状況で初めて起きてくる「夢見る世界」では、その一定の範囲内の状況下で、意識の覚醒度が次第に低くなっていくにつれて、「評価の物差し」の機能が働くことが次第に困難となっていくことも知らないのです。その夢見る世界では、意識の覚醒度が低い為に、支離滅裂の論理や場面が展開されることになります。あれっとか思い何かのテーマや内容の一部に(評価の物差しが働く結果として)疑問を抱き、意識がそこに集中されると、意識の覚醒度が一定のレベルに高まることに因り、『夢から覚める』ことになるのです。もっと、続きを見たかったのにと、夢から覚めた後、臍を噛むこともあるのですが。評価の物差しの働きの度合いと意識の覚醒の度合いとは、リンクしていて、表裏一体の関係に在るのです。こうしたことに気づかないで、実験結果の誤った解釈をしていて「無意識が全ての意識を支配している」などと世間を惑わせないで頂きたいのです。

ところで、此処で取り上げた『評価の物差し=意識の首座=自我』とは、3歳児までにひたすら吸収する『親の背中』が示す物差しを基礎として、18歳ごろまでの自己体験により修正し、最終的に確立されるものであり、『自我』とも評されるもの、後天的に獲得され、完成された自分独自の「物差し」のことなのです。実は、機能構造的に記憶の倉庫と連携し、連動して働く『評価の物差し』の働きにより、意識の覚醒の度合いに拘らず、意識下での全ての『認知』が予め規制されることになるのです。

 『自分独自』のものとしての『評価の物差し』(物の見方、感じ方、考え方、認知の対象の切り取り方)が、意識が覚醒している状態下(覚醒下であって、且つ、覚醒の度合いに関わらず)での、『意識的な世界』に於ける、全ての意識的な事象(思考、思索、着眼、考え方、観方、感じ方、行為、発言、言動、行動)の選択的な処理及び実行を支配しているのであり、そのことを知らない人達が、『無意識が意識を支配していると誤解している』主張、単なる憶測に基づいただけの「仮説」としての主張を行っているに過ぎないのです。彼等には、肝心要の『評価の物差し』という視点が欠如しているのです。猶、付言しておくと、こうした機能構造が存在していても、後天的に獲得され、完成された自分独自の『評価の物差し』の働きであるが故に、意識的な世界が常に支配され、規制を受けてはいても、『自由意思』の発揮自体は、常に、機能構造的に保証されているのです。『アルツハイマー型認知症』の発病の原因は、「意識のメカニズム」が関わること、「意識的な世界」(意識的に何等かのテーマを発想し、実行に移す世界)に於ける『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの反映が、三段階に区分される症状として発現してくることに、専門家達が早く気付いて欲しいと願うのです。更に付言すると、人間の『記憶のメカニズム』は、線虫のそれとは異次元のものなのです。「私たち人間の記憶」は、記憶の倉庫、評価の物差し、左脳、右脳及び運動の脳、前頭葉の実行機能、前頭葉の三本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の全てが関わるのです。記憶の対象となる種々の情報が、区分が解明された種類毎に、異なる脳領域に保存されている程度のことが分かろうとも、記銘度が高い対象は想起されやすいメカニズム及び長期記憶と短期記憶に区分けられる記銘のメカニズム並びに想起に際し、それらを統合して取り出してくるメカニズム、就中、『注意の分配力』の機能の関わり方の解明さえ出来ていない現状のレベルで、記憶の障害に起因してアルツハイマー型認知症を発病することになる等という妄言を展開しているのが、「4つの仮説」のレベルという訳なのです。

 これ等のことに気づかない限り、発病し末期の段階にまで症状が進行し、更に、何年間も生きたお年寄りの死後の脳の解剖所見に認められるだけのものである老人斑や神経原繊維変化や脳の萎縮等が原因と憶測し、想定しただけのものであって、マウスが檻の中で餌を探して彷徨する行動からの単なる憶測に基づいたアミロイドβ仮説やタウ蛋白仮説が、何時までも横行し、世の中を惑わせ続けることになるのです。嗚呼、哀しいかな。権威と呼ばれる人達は、彼等が権威と考える人達の主張については、疑うことをしないのです。その結果として、早期診断により治せるし、発病自体を予防出来る性質のものであり乍ら、CTやMRIやPETまでも総動員して末期の段階で見つけて、発病のレッテル張りをして、更には、治療の効能が無くて、単なる「対症療法薬」(エーザイのアリセプトが代表的)に過ぎない「4種の薬」を処方し、稼げるだけ稼いでいる医療機関の行為が、正当な医療行為であるかのように扱われる結果、『アルツハイマー型認知症』の発病の有無の診断に要する『医療費』の総額が年間10兆円を超えている現状が放置された儘なのです。このことに加えて、末期の段階にまで症状が進行した結果として、セルフ・ケアにも支障が出てくる為に、介護が不可欠のものとなることによる、『介護の費用』の総額が、これまた、年間10兆円を超えている現状が放置された儘なのです。挙句の果てに、『介護離職者』の累計総数が100万人を超えているのです。

 ところで、『発病の原因が、不明で、症状を治すことも、発病を予防することも出来ないもの』とされてきた『アルツハイマー型認知症』について、コペルニクス的転回が、起きようとしているのです。実は最近になって、スエーデンのカロリンスカ研究所を頂点として、ロンドンに拠点を置くランセット委員会や、我が国では、国立精神・神経医療研究センターが、『アルツハイマー型認知症』の発病原因について、日常の『生活習慣』が危険因子と考えられるとの従来の学説とは視点も要因も全く異なる見解を発表したのです(但し、AIの活用により導き出された発病の危険因子の内、学歴や食生活という要因は、無関係の要因であり、第二の人生における脳の使い方としての生活習慣という要因が、真の危険因子なのです)。米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である『DSM-4』の規定が、「第一要件」で確認を要求する「記憶の障害」が発病を惹き起こす核心的な要因であると誤解していて、発病の原因=(「記憶障害」を引き起こす原因)という図式の下に構成した単なる「仮説」(客観的な根拠データがなく、発病との間の因果関係が未だに立証されていない)に過ぎない『4つの仮説』、アミロイドベータ説(老人斑)、タウタンパク説(神経原繊維変化)、アセチルコリン仮説及び脳の萎縮仮説が、未だに、専門家とされる医師や市町村の保健師さん達を混乱させ、世の中を惑わせているのです(その結果として、政府大綱に因る「介護の予防」というテーマが出てきたものの、早期診断による回復も、発病自体の予防も、将来の研究課題と規定されていて、未だに『実施の対象テーマとはされていない』ことが、重大な問題なのです)。

※私たちは、市町村に対する指導活動を開始した1995年以来、一貫して、『「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、「食生活や学歴」は、発病を惹き起こすこととは無関係の要因なのであり、「第二の人生」における「脳の使い方」としての「生活習慣」が、真の要因であることに留意する)並びに『早期診断により治せるし、発病自体を予防できる』と主張しているのです。更には、北海道から九州に跨る452の市町村で、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践展開を指導する中で、私たちの主張内容が正しいことを『疫学的方法により、実証してきている』のです。仮説のような単なる憶測の類とは次元が異なるのです。

※私たちが独自に開発した『二段階方式』(前頭葉の精緻な判定が特徴)の考え方に基づいて及び「二段階方式」の手技を活用して市町村の保健師さんが主導し、展開する住民参加型の「地域予防活動」は、『アルツハイマー型認知症』に的を絞り、特化して、一元的管理の下で行うのが特徴です。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの判定、私たち独自の指標である『MMSE下位項目の項目困難度』通りの低下順の確認、「二段階方式」独自のものである『30項目問診票』との照合により行われる「三段階」に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の確認、廃用性の機能低下を惹き起こした原因である『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続』の確認、関わるそれ等業務の全般が、医師法が定義する『医行為に該当しない』ので、保健師さんが、関わる全ての業務を一元的に実施し、管理することが出来るのです。 二段階方式の実施は、CT、MRI、PET等の機器の使用が不必要な為、必要な売り上げを稼げないので、医療機関は関心が無い。

&1  『加齢』の進行との関係
我が国日本は、世界に先駆けて超高齢社会を実現し、その先頭を走っている状況にある中で、『アルツハイマー型認知症』の発病者数の増加のスピードでも先頭集団にいるのです。発病者数が既に600万人を超えているとされるのです。実は、その数というのは、「末期の段階」の症状が発現しているお年寄り、私たちの区分で言う『大ボケ』のお年寄りの数だけなのです。

認知症の専門家とされる人達が見落としている回復可能な本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りを加えた数で言うと、次のような概数予測数値になるのです。「第二の人生」を送っている60歳代のお年寄りの12%、70歳代の30%、80歳代の50%、90歳代の75%、100歳代の97%ものお年寄りが、『アルツハイマー型認知症』を発病していることになるのです。全ての年代について、「小ボケ」が居て、次いで、「中ボケ」が居て、最後に、末期の段階である「大ボケ」が居るのです。総数が600万人とはいっても、「大ボケ」だけの数なのであり、その余りの多さに、驚かないで頂きたいのです。

私たちが幼かった頃は、還暦を迎えて数年が経つとお迎えが来ていたものなのです。70歳を迎えたお年寄りに『古稀』の祝いがあることが示すように、70歳まで生きる人は稀だったのです(「人生70古来稀なり」の世界が常識だったのです)。超高齢社会を達成した現在は、『人生百年時代』という言葉が夢物語ではなく、普通に語られるようになってきているのです。

アルツハイマー病、脳血管性認知症、二次性認知症など、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めているのが『アルツハイマー型認知症』なのです。『アルツハイマー型認知症』の的確な診断基準が存在していない状況下で、的確な診断が為されない為に、脳血管性認知症と診断されている(誤診を含めて、脳血管性認知症と診断されていることで認知症全体に占める割合が25%になるとされている)25%のうちの「20%分」が、実は、「アルツハイマー型認知症」なのです。脳梗塞などの既往があり、少しばかり頻度や態様が激しい物忘れの症状、或いは、僅かな程度の脳の萎縮がみられると、全て脳血管性認知症と誤診されていたりするのです。それほど、アルツハイマー型認知症については、認知症診断の専門医でさえ、殆ど無知というに等しいのです。

アルツハイマー型認知症を直接に鑑別する診断基準が存在していないので、CTやMRIやPET等の高額な診察費が稼げる機器を多用して、分かっている種類の認知症から順次消去していき、最後まで残ったものについて、記憶障害に関する極めて曖昧なMCI(軽度認知障害)の基準とMMSEのテスト結果等から、アルツハイマー型認知症の前駆的段階、又は発病だと診断しているのです(肝心の『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定する「手技」を持たない=FABやTMTで前頭葉、就中、「注意の分配力」の機能レベルを精緻に判定出来ているなどと誤解した儘なのです。注意の分配力の機能レベルを判定するに際して、FABやTMTが有効と考える人は、『注意の分配力』という機能についての理解が、余りにも浅薄と言うしかないのです)。重度の「記憶障害」の症状(或いは、失語や失認や失行の症状等)という基準だけを頼りに発病の有無を診断する為に、『側頭葉性健忘症』や感覚性失語症などを「アルツハイマー型認知症」の発病と誤診しているケースも多々あるのです〔『側頭葉性健忘症』は、記銘力障害(新しい記憶が入って行かない)に起因した重度の記憶障害の症状及び海馬の萎縮が認められるものの、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、正常な機能レベルに在るのが特徴〕。その上、治療の効能を有しない薬(単なる対症療法薬)を処方しているのです(症状を治すことは出来ないが、症状の進行が半年から1年遅くなる効果が期待されるとかの説明がなされるのが通常)。私たちは、小ボケ、中ボケ、大ボケの各段階に特有で類型的な症状というものを持っているのですが(「30項目問診票」で使用している類型的な症状については、各段階毎に発現してくる症状の順番について、かつて、東京都老人総合研究所に分析して頂いた「発現してくる順番」のデータも保有しているのです)、製薬会社だけでなく彼等医師達も、そうしたデータや基準を持たないのです。MMSEの総得点が10点を切った段階、大ボケの段階の後半になって初めて発現が確認される失語や失認や失行と言った「極めて重度の症状」を、発病の初期症状だと誤解しているのです。学者も、認知症の診断が専門の医師達も、発病との間の因果関係について、何故か『ルーズ』というしかないのです。このブログを書いている私の傍らには、書籍『Diagnostic Criteria From DSM-Ⅳ』とネットで検索して打ちだした26ページの資料『ウィキぺディア アルツハイマー病』が在ります。どちらの資料も、読んで情けなくなる程に、書かれている(紹介されている)内容が、無知に起因した無意味な内容と言うしかないのです。『覚醒された意識の世界』に関わる病気という視点が無いのです。この視点があれば、意識の機能構造と廃用性の機能低下(及びそれをもたらす要因)に目が向くはずなのです。ところが、世界中の専門家達の誰一人として、未だに気づいていないのです。

(2) テレビに出てきて、大学の医学部教授という肩書で、『アルツハイマー型認知症』について、『運動や交遊の機会を増やすことにより発病を予防することが出来る』と発言しつつ、『アミロイドベータの蓄積が原因で発病する』等と、新型コロナで有名になったあの人のように、自分が無知であることに気づかないで、意味不明な内容を物知り顔に語る人達がいるのです。末期の段階の症状であり、もはや治すことが出来なくて「脳のリハビリ」の対象にはならない「重度の段階」(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階)の症状が発現してきているお年寄りに『発病のレッテル』を貼っているだけなのです。『早期診断により回復させることが出来て、発病自体を予防することが出来る認知症』、それこそが「アルツハイマー型認知症」の特徴であることを知らないし、そのことに関心も無いのです。関心があるのは、いかにして売り上げ高を稼ぐかだけなのです。アルツハイマー型認知症の薬とされ販売され、処方される4種の薬は、全て、治療薬ではない(症状を治したり、症状の進行を抑制する効能は有しない)のです。「症状の発現の仕方が激しい」患者の症状に対しては、それの発現を抑制し、「何かをする意欲が消失している」患者に対しては、意欲をある程度亢進させる効果しか期待できないのです。「症状を治す」効能も有していなければ、「症状の進行を抑制」する効能も有していないのです。症状が治る訳ではなくて、症状の発現の程度が抑制され/亢進されるだけなのです(それ等4種類の薬を、飲み続けて居ようとも、発現してくる症状の内容は、更に重いものになっていくだけなのです)。

)廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」(但し、脳の使い方としての『生活習慣』であることに留意する)が本態である『アルツハイマー型認知症』の場合は、症状を治したり、症状の進行を抑制したり、発病を予防する効能を有する『薬』が開発されることは、発病及び症状の重症化が進行するメカニズム(機序)に照らしてみて、未来永劫あり得ないことなのです。意識的な世界における脳の使い方を、前頭葉を含む脳全体が活性化するよう、状況に応じて正しく、適切に「薬」が、操れる等、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム(本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病)に照らして、有り得ない事なのです。発病を予防する薬とか、治療の効能を有する薬とか、進行を抑制する効能を有する薬とか、そうした効能を有する薬を開発できたかのような発言をする人達は、(エーザイの『アリセプト』の前例が有るように、儲かりさえすれば、効かなくても気にしない)だけのこと、妄言を語っているだけなのです。

&2  「アルツハイマー型認知症」発病のメカニズム

(1)  『アルツハイマー型認知症』の発病原因については、アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、アセチルコリン仮説、脳の萎縮仮説と言った、4つの仮説(発病との間の因果関係が実証されていない憶測の類)が世界中の医学会をリードしてきた中で、時間だけが空しく経過するという状況でした(アミロイドベータ説やアセチルコリン仮説に基づいて挑戦された治療薬の開発、過去30年間で200種類もの「アルツハイマー型認知症」の治療薬の開発は悉くが失敗に終わっているのです)。

(2)   ところが、2016年になって、世界的に著名で巨大な規模を誇る研究機関であるスエーデンのカロリンスカ研究所が、「生活習慣」で「アルツハイマー型認知症」の発病リスクを低減することが可能であるとの研究論文を発表し、2017年には、ロンドンに拠点を置く、ランセット委員会が、『生活習慣がアルツハイマー型認知症の危険因子である』との研究論文を発表し、2018年7月には、我が国の国立精神・神経医療研究センターが、『「生活習慣」がアルツハイマー型認知症のリスク因子と考えられる』との研究論文を発表したのです。

(3)脳が壊れてもいない(器質的な原因病変が存在しない)のに発病し、症状の重症化が進行していくアルツハイマー型認知症の発病原因、それは一つには、『加齢』と共に進行する『老化による機能低下』が基盤にあって(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であることが「発病の第一要件」)並びに、異なるもう一つ別の要因であり、加重される要因である、『キッカケ』の発生と継続を契機に心が折れて、意欲を喪失することで開始された単調な生活習慣、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方(ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』)の継続に起因した『廃用性の異常な機能低下』の進行(発病の第二要件)という第二の要因が同時存在ることにより(異なる二つの要因の同時存在に起因した相乗効果により)、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させることが発病及び症状の重症化が進行する直接及び唯一の原因なのです。

簡潔に表現すれば、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』に過ぎないのです。但し、ここに言う『生活習慣』とは、食生活ではなくて、私たち人間だけに特有な『意識的な世界』における脳の使い方としての『生活習慣である』ことが、極めて重要なポイントとなるのです(私たちが「世界で最初」に解明)。後に詳述するように、脳の使い方としての『生活習慣』の改善及び『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』の構築と実践という方法が、『治療、介護の予防及び発病予防』の唯一無二の方法、有効な対策となるのです。『食生活は、無関係。薬は効かない』ということなのです。

認知症の専門家達から、発病の原因が不明とされている「アルツハイマー型認知症」は、超高齢社会に特有な産物であり、『仕事とは無縁となる、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者だけが発病の対象となる』のです。60歳を超えても猶、仕事というテーマの実行を続けているお年寄りは、アルツハイマー型認知症を発病することはないのです(4つの仮説は根本的に誤りの主張であり、「仕事」とは無縁となる『第二の人生』での日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』が問われることになる病気という訳なのです)。※ちなみに、誰の脳にも、「加齢」に起因した脳の老化の進行(”正常老化”の性質)という問題が内在しているので、正常老化の曲線が示すレベル(第二の人生が始まる60歳過ぎになると、最も機能レベルが高かったころの半分くらいの機能レベルに衰えてきている)、『発病の潜在的な対象年齢に到達している』というリスクを抱えているという訳なのです。但し、『加齢』の進行に起因した脳の老化という要件だけでは、『前頭葉』の機能が異常な機能レベルにまで衰えていくことは無いのです(私たち二段階方式が『正常老化の性質』と名付ける「脳機能データ」【=NHKのチコちゃんに叱られるでも取り上げられた】の存在とそのカーブが証明)。

「注意の分配力」の機能を含む『前頭葉』の機能レベルの変化(かなひろいテストを実施)と『左脳及び右脳』の機能レベルの変化(MMSEテストを実施)を同時に並行して検査し、データ化しグラフ化すると(前頭葉の機能レベルを横軸に、左脳および右脳の機能レベルを縦軸に設定)、両者が共に正常なレベルに在るお年寄りから、両者が共に極めて異常なレベルに在るお年寄り達の『脳機能データ』14689例のグラフは、小ボケ、中ボケ、大ボケへと脳の機能が衰えて行くにつれて、加速度的な衰え方の変化を示すことになるのです。

(3)『アルツハイマー型認知症』の早期診断(回復可能である早期段階の判定と「脳のリハビリ」の実施)による回復、介護の予防及び発病の予防の為の神経心理学的手法として開発されたものであり、総合的な神経心理機能テストである『二段階方式』の手技は、平成の大合併前後累計452の市町村において、回復させることが可能な『早期段階』の判定、「脳のリハビリ」の実施による早期の段階の症状からの回復、介護の予防(=大ボケの予防)、発病自体の予防及び地域における『高齢者』のイキイキ活動展開の為の脳活性化体験並びに生活習慣改善の手法として、北海道から九州に至る地域、全国的規模で実践されてきました。

様々な種類がある認知症の90%以上を占めている『アルツハイマー型認知症』の発病の予防を目的とした『生活習慣』改善のための脳活性化体験並びに早期の段階の発見と回復の為の「脳リハビリ」による治療の指導、或いは介護の予防などを目的とした有効な諸施策が、市町村の保健師さんによる『アルツハイマー型認知症』の発病の予防を明確な目的とした脳イキイキ教室(脳活性化体験による発病自体の予防、早期発見による回復並びに介護の予防を目的)の運営や脳の使い方としての生活改善指導として展開され、更には、地域全体の活性化やお年寄りの『生き甲斐創造』活動として世の中に定着することを期待しており、「二段階方式」の考え方、或いは「手技」が全国的に/市町村の/小さな隅々にまで広まっていくよう、今後とも尽力していく考えなのです。市町村による継続的な活動の基礎として、『定型化された有償の使用許諾契約』を個別に(市町村単位で)/又は国と締結していただくことが前提となります。

(4)米国精神医学会が策定した『アルツハイマー型認知症』の診断規定である『DSM-4』が発病の診断に際して、「第一要件」として確認を要求する「記憶の障害」という要件と発病とは無関係なのです(因果関係自体が存在していない)。更に言うと、「DSM-4」の「第一要件」が正しいものとして、その条件を前提として主張されている『4つの仮説』、アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説及び脳の萎縮説の全てが、『アルツハイマー型認知症』の発病原因(発病のメカニズム)とは無関係なのです(それらの仮説が主張する「発病原因」と「アルツハイマー型認知症」の発病との間には、そもそも肝心の「因果関係」自体が存在していないのです)。仮説の中では通説の地位を占めているアミロイドβ仮説を主導するハーバード大学が先頭に立ち、我が国では東大が追随する新たなプロゼクトの報道が一昨年11月にありました。報道によると、発病してしまうと薬が効かないので(治療薬の開発が悉く失敗に終わってきているので)、発病する前に、言い換えると、アミロイドベータの蓄積を出来るだけ早期に捉えて、且つ、アミロイドベータを脳内から除去してしまう方法(「発病の予防」を目的とした方法)の開発に着手したそうなのです。

ところが、『アミロイドベータの蓄積と発病との間には肝心の因果関係自体が存在していない』のです。「アミロイドβ仮説」の主張の概要は、『アミロイドベータが情報を伝達する神経細胞に蓄積することにより生成される老人斑の持つ毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことにより、記憶障害が惹起され、その領域が拡大していくことで、アルツハイマー型認知症を発病する』とする『仮説』なのです。因果関係の存在を否定する数多くの『脳機能データ』が存在するのですが、字数の関係で二つだけ、挙げておきます。

『アルツハイマー型認知症』だけに確認される特徴として、①脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、最初に異常なレベルに衰えて行き発病する【小ボケの段階の症状】。次いで、『前頭葉』の機能が更に機能低下を進行させていく中で同時進行的に、左脳、右脳、運動の脳の順番に機能が異常なレベルに衰えて行く(中ボケの段階を経て末期の段階である大ボケの段階へと移行していく)こと。並びに、②MMSEが左脳及び右脳の働き具合を判定する下位項目について、出来なくなっていく(機能が衰えて行く)厳密な順番が存在し、その順番は、必ず以下の通りとなること(『MMSE下位項目の項目困難度』の事象事実としての『14689例にも及ぶ発病患者の脳機能データ』が存在している)。

想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名。

14689例に及ぶ『アルツハイマー型認知症』発病患者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階を含む)の脳機能データが示す事象事実について、アミロイドベータ説では合理的に説明することが不可能なのです。内容的には、重大な誤りでありながら、「DSM-4」の策定者達及び「4つの仮説」の提唱者達に権威が有る為、それだけのことで、未だに世界を席巻していて、弊害だけをまき散らしているのです。治すことも予防することも出来ないとされる状況が継続したままで、治療薬が一向に開発されないままに、末期の段階の「大ボケ」(セルフケアにも支障が出てきて、介護が不可欠の状態のままで、身体だけが長持ちしている)のお年寄りの数が更なる高齢化の進行という社会状況下で、際限もなく増大することで、『介護関連の総費用』(CTやMRIやPETまで持ち出して、高額の診療費を稼ぎながら、「発病のレッテルを貼るだけ」に過ぎない診断費用、「半年から1年程度症状の進行が遅れるかもしれない」との説明の下で処方される「治療効果は無くて、単なる対症療法薬」でしかない薬の処方の費用、結局のところセルフケアにも重大な支障が出て来て介護が不可欠となる「大ボケ」の段階のお年寄りの限りない増加による介護費用)の総額が、天文学的な規模に膨れ上がってきていて、更には、急激にとめどもなく増加し続けているのです。「一般会計」に載せられて、国会審議にかけられているものと「特別会計」で処理されて、国会審議にかけられていないものの両者を併せると、国民の皆さんが聞いたら泡を吹きそうになる程の天文学的な規模の数字になっていて、然も、毎年膨張する一方で、留まることを知らない状況が放置された儘。負の岩盤が形成されていく状況にあるのです。

&3  『早期診断と早期治療』による回復(信仰の抑制)

(「三段階」に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の特徴は、概要を示すと、以下の通りとなります)

(1) 標語的な表現による全体的な特徴

ⅰ)「小ボケ」の段階の特徴

「小ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、「指示待ち人」なのです(家の外に出て行き、他人と交わる中で、共通のテーマを実行する世界である『社会生活』の面で、様々な支障が出てきている『お年寄り』のこと)。「小ボケ」の特徴として、わが身に起きている症状の自覚があることに注意して下さい。

ⅱ)「中ボケ」の段階の特徴

(脳の機能年齢は、「6歳児以下~4歳児」のレベル)

「中ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、失敗しては、言い訳ばかりする『幼稚園児』なのです(『家庭生活』の面でも様々な支障が出てきている『お年寄り』のこと)。中ボケになると、わが身に起きている症状の自覚が持てないことに注意して下さい。

ⅲ)「大ボケ」の段階の特徴

(脳の機能年齢は、「3歳児以下~0歳児」のレベル)

「大ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、『セルフケア』の面でも様々な支障が出てきて、日常生活面での「介護」が不可欠となる状態、司令塔である『脳(前頭葉)が寝たきり』の状態にある『お年寄り』のこと。

認知症の診断が専門の医師達は、異口同音に、『アルツハイマー型認知症』は、発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと言いますが、「アルツハイマー型認知症」について無知な発言というしかないのです。

『アルツハイマー型認知症』は、性質それ自体として治すことが出来ないものではないのです。彼等が見つけている段階が遅すぎるだけなのです(「DSM-4」の規定が発病の初期段階の症状として確認を要求し列記している失語、失認、失行の症状が、極めて重度の症状であること、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁になって初めて発現が確認される『極めて重度の症状』であることを知らない。「DSM-4」の規定内容の重大な誤りに気付いていない)。「末期の段階の症状」を基準にして、初めて発病と考えているから治せないだけなのです。

(3)世の中では、「アルツハイマー型認知症」を発病したお年寄りの為の薬として、それらの代表的なものである「アリセプト」を含む4種類の薬が医療現場では処方されています。但し、それらの薬のいずれもの薬が、症状を治す(改善させる)/或いは、症状の進行を遅らせる効能は有していなくて(治療薬ではなくて)、「対症療法薬」(症状の発現の程度を昂進/又は抑制させるだけで、介護する側の労役の緩和の効能しか有していないもの)として販売されていることに注意が必要です。

(4)私達が独自に発見し、住民参加型の「地域予防活動」の活動の柱(根拠)として実践してきた「アルツハイマー型認知症」の症状を治す方法である『脳のリハビリ』(「前頭葉」を含む脳全体の機能を活性化する「生活習慣」の改善、工夫及びその実践)の指導による回復(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことを言う)の可能性と言う視点から、「アルツハイマー型認知症」の症状を「三段階」に区分しているのです。

「小ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により治す/症状の進行の抑制が、比較的に容易

「中ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により症状の進行の抑制が、未だ可能

「大ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により症状の進行の抑制が、最早困難

この区分は、事象事実に基づいたものです(北海道から九州に跨る452の市町村での住民参加型の「地域予防活動」の実践により、疫学的方法により実証して来ている)。『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復、介護の予防及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の主導者は、医師ではなくて、市町村の保健師さんなのです。

※とはいえ、『二段階方式』の手技の理解のレベルと活用のレベルには、それなりの差異があり、結果として、実施品質にもバラツキがあり、治して見せる実績にもバラツキがあるのは事実なのです。一番の問題点は、『副所長が独りで、保健師さんに対する指導を行ってきた』点にあり、国策化(国の事業支援を受けての全国展開)に際しては、「講演」の講師と「ケース指導」を担当できる『女性の専門職集団』を養成したいと考えているのです。

(5) 地域住民に対する情報発信をどれだけ徹底しても、早期診断により、どれだけ多くの「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のお年寄りを治した実績を積んで見せても、末期の段階である「大ボケ」にまで脳機能が衰えていくお年寄りは、或る程度の割合と規模で必ず出現するものなのです(症状を治す為の『脳のリハビリ』の実施には、家族の後押しが不可欠となる)。その『大ボケ』の段階の症状が発現してきているお年寄り、『セルフケア』の面にも様々な支障が出てきて、日常の生活面で『介護』が必要不可欠となる「お年寄り」こそ、『介護保険』で全面的に対応する社会を目指すべきなのです。日本の将来を担うべき若い世代が、自分の人生を捨てて、「大ボケ」の段階に在る親の介護に明け暮れるだけの人生を送る『介護離職』は、我が国に有ってはならない『制度上の重大な社会悪』なのです。

&4  発病自体の予防

(1)『アルツハイマー型認知症』の場合は、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて(早期診断)、『脳のリハビリ』を実施することにより治すことが出来るのです(早期治療)。そのことは、私たちが市町村での実践を指導してきている住民参加型の「地域予防活動」において、実証してきているのです。とはいえ、『脳のリハビリ』の実行、特に、対象者が中ボケの段階のお年寄りである場合は、家族の役割に期待される度合いが高くなり、口で言うほど容易なことではないのです。市町村が、目指すべきは、一次予防、発病自体の予防なのです。矛盾するわけではないのですが、一次予防の効果を高める為には、早期診断による回復の事例を数多く積み上げることが、有効でもあるのです。地域住民に対して、脳の使い方としての生活習慣、『「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築こそが、発病自体の予防となる唯一の方法である』ということに対する関心を喚起する効果が大きいからなのです(「小ボケ」の段階のお年寄りであれば、『脳イキイキ教室』に継続して参加させることで、治して見せることが出来るのです!=このことに関しては、昨年末に厚労省と協議した際、証拠となる複数の市町村での「脳機能データ」を提出済み)。

(2) 世界中の権威ある組織に属する認知症研究の専門家達が、『「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因が不明で、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ない』と主張し、発病の原因については、因果関係の存在すら未だに立証できてもいない『4つの仮説』が幅を利かせている状況で、「仮説の主張内容が正しいものとの前提」に立脚した下で世界中の巨大な規模の製薬会社が開発に挑戦した治療薬は、その悉くが失敗に終わっているのです。我が国で言うと、東大、京大、理化学研究所が、「4つの仮説」の内でも世界的に「通説」の地位にある(支持する学者の数が多いというだけの意味)アミロイドβ仮説の牙城なのです。一般の人達は、権威に対し疑いを持たないので、権威の主張することは、正しいものと考え、無防備に、そのまま信じてしまうものなのです。仮説に基づいた内容を(誤った内容であるとも知らないで)放送し続けている報道番組もあるのです。上述の『側頭葉性健忘症』について、『働き盛りの若い年齢で「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている=「若年性アルツハイマー型認知症」の発病者と呼称している』とする内容(誤った内容)を放送し続けているのです。新聞報道やテレビ番組で最近流行りの『若年性アルツハイマー型認知症』という病気は、実在しないのです(最も重要な要素である『前頭葉』の機能レベルの判定が出来ない為、側頭葉性健忘症と混同しているだけ)。権威もなくて、情報の発信力にも乏しい、私的な研究所に過ぎない『エイジングライフ研究所』が主張しても、市町村になかなか浸透してはくれないのです。「二段階方式」の手技の使用に対して、期限付きの有償期間という考えを導入したのも間違いでした。国策化の暁には、使用期間中は有償とする(有償である期間を付さない)ことに変更する考えなのです。有償でなくなると、予算化が不要となる為、人の配置もなくなり、極めて有効で有益であるはずのPRJが、いつの間にか立ち消えてしまうのです。但し、「二段階方式」の主張内容は、疫学的に実証されているので、近い将来に、必要な権威は確保できることになると考えています。『二段階方式』の考え方が、近い将来に、世界標準になると確信してもいるのです。分かってしまえば、『コロンブスの卵』程度のこととは思うのですが、専門家達は未だに、『誤った場所を誤った方法で、掘り続けている』のです。

米国のハーバード大学が主導し、我が国では東大が追随している発病自体の予防の方法(『アミロイドベータ』の蓄積を出来るだけ早い段階で見つけて、脳内から除去する方法)を新たに開発しようとも、アミロイドベータの蓄積と発病との間に因果関係が存在していないので、発病を予防する方法とはなり得ないのです(上述した、『MMSE下位項目の項目困難度』という事象事実としての指標、私たち二段階方式が、14689例にも上る『アルツハイマー型認知症』発病患者に実施したMMSEテストの結果としての脳機能データを、アミロイドベータ説は、合理的に、科学的に説明することが出来ないのです)。

&5  『注意の分配力』の機能の特徴的な性質

(1)  私たち人間だけに特有な機能であり、私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す際に、必要不可欠の機能である『注意の分配力』の機能を、私たちなりの定義で言うと、過去、現在及び/又は未来に直接及び間接的に関わる『テーマ』であり、異なる複数の錯綜する「テーマ」について(浮かんでは消え、更には再復活して来ることもある種々で多岐に亘る)各々の「テーマ」を記銘度の差異のままに保持しつつ(或いは、それまで、意識の覚醒度が低いところで単に保持していただけのテーマを喫緊の課題として意識度を顕在化させて来ることもある)、同時に並行して、且つ、重層的に及び選択的に処理/実行する(している)脳機能であり、その発揮には、『意欲』及び『注意の集中力』の機能が、その基盤として、常に関わっている「脳機能」なのです。

私達人間だけに特有な世界である意識的な世界(意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界)に於いて、様々な程度及び態様により形成され、構築され、保持されている種々の「意識」(意識状態)に対し、配分の度合いが異なる『注意の機能を分配』し、更にその上で、それらの各「意識」を統合し、統括し及びコントロールする(している)脳機能なのです。私たちが世界で初めて発見した『加齢』という要因のみにより脳の機能が衰えて行く性質(正常老化の性質)により、20歳頃の最盛期の半分程度にまで機能レベルが衰えてきている『第二の人生』を送っている「60歳を超える年齢」の『高齢者』(「アルツハイマー型認知症」を発病する潜在的な可能性が有る唯一の対象群なのです=私たちの二段階方式が定義する発病の第一要件)が、上述の特徴を有する『注意の分配力』の機能を発揮させ得る場及び機会となる日々の脳の使い方としての『生活習慣』を、どのようなテーマを選択し、どのように実行して行くことに因り、どのようにして継続することが出来るのかが、「アルツハイマー型認知症」を発病するか/しないかを区分ける分岐点となるのです。

(2) 私たち独自のデータである「MMSE下位項目の項目困難度」のデータでは、想起、注意と計算が一番目、二番目の順番、早くに衰えていく項目となります。その訳は、「意欲」及び「注意の集中力」の機能は勿論のことなのですが、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能の発揮が最も高度に、且つ、継続的な発揮が要求される項目だからなのです。脳の機能レベルの判定テストに臨んでいるお年寄り達のデータなので、被験者である全員が、それなりに一生懸命取り組んでいて、意欲と注意の集中力は放っておいても発揮しようとするものなのです。「アルツハイマー型認知症」を発病している被験者にとって、最も早くに衰えていく脳機能が、『注意の分配力』の機能ということなのです。『あの人は、頭の回転が速いとか、遅いというときの脳機能』であり、あーしたらこうなる、こうしたらどうなる、あれこれと発想し、創意工夫し、シミュレーションし、検索する際に不可決の機能、それこそが、『注意の分配力』の機能のことを指して言っているのです。専門家が行う唎酒の際も、この『注意の分配力』の機能が大活躍するのです。その注意の分配力の機能こそが、廃用性の機能低下により、真っ先に機能が低下していくものでもあるのです。

(3) 『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方こそが、発病するか/しないかを区分ける核心的な要因なのです。言い換えると、『「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する「生活習慣」とは、『注意の分配力』の機能の出番が多い暮らし方ということになる』のです。『注意の分配力』の機能が管理し、コントロールし、統括する『実行機能』(=Executive Function)の各機能要素、分析、理解、考察、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、検索、評価、比較、選択、判断、決断、抑制、感動等の機能の出番が多い生活を、自分なりに楽しみつつ、行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択し、実行する生活を継続するのです。『生活習慣』となる為には、継続することが出来るということが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が要求されるのです。その「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が達成感の獲得や喜びや生き甲斐に繋がるようなテーマがベスト・ヒットなのです(最も重要なこと:『自分なりの楽しみ、喜び、生き甲斐』に繋がれば、OKなのです)。

&6  発病自体を予防する為の『生活習慣』の構築と継続的実践

 (1)  私たち人間だけに存在する意識的な世界。その時自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿った「テーマ」を発想し、実行すべき発言や、身体の動静や、行為や行動の内容を計画し、実行結果の洞察、推理、シミュレーションを行い、必要な修正を加えた上で、最終的な実行内容を決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対し実行の指令を出すという脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っているのが『前頭葉』と言う脳機能なのです。『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』が、「キッカケ」を契機に意欲を喪失していき、開始された単調な生活、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです(私たちが、世界で初めて解明した『発病のメカニズム』)。※アルツハイマー型認知症』の発病の核心的な要因は、『前頭葉』の廃用性の機能低下に起因した機能障害(any disturbance in executive functioning)という要因なのです。

(2)『アルツハイマー型認知症』を治す方法は、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化するテーマの選択と実践に尽きると言いました。実は、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症の特徴はというと、最初の段階である「小ボケ」の段階は、脳の機能面からいうと、三頭立ての馬車を牽引する三頭の馬、左脳、右脳、運動の脳の機能は未だ正常なレベルにあるのに対して、御者である前頭葉の機能だけが既に異常なレベルにあるのです。「中ボケ」の段階になると、前頭葉の機能が更に異常なレベルにあって、左脳も右脳も運動の脳も異常なレベルにまで機能が低下して来ているのです。

このことを言い換えると、脳全体の機能、前頭葉並びに左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルにあること、具体的な衰え方の順番を考慮した表現からすれば、『「前頭葉」の働きが、正常な機能レベルを保っている限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に起きない』ということなのです。『自分なりの目標の達成感の獲得や生き甲斐や喜びがあり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を楽しみ、或いは、居住地域での「地域活性化活動」に関わり、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方、言い換えると、『注意の分配力』の機能の出番が多くて、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』を構築し、継続することが、発病の予防を担保してくれることになるのです。

※私たちが定義する、『アルツハイマー型認知症』を発病する「第一の要件」は、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であることなのです。従って、『例え年齢が60歳を超える年齢の高齢者』であっても、「第二の人生」を送っていない場合は(畑仕事であれ、裁縫仕事であれ、大工であれ、板前であれ、漁師であれ、会社勤めであれ、名目上ではなくて、実質的に現職である限り、現職で発病することは無いことが、アルツハイマー型認知症の特徴なのです(発病の「第一の要件」からは除外されることになる)。

何故か。その理由は、仕事に従事する為に、「左脳」の出番が極めて多い暮らし方となり、その日々の生活習慣の中で、達成すべき『目標の設定』が有り、『目標』を達成する為に注意の分配力の機能を最大限発揮すべく努力することになるので、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化することとなり、『前頭葉』を含む脳全体の機能が正常な機能レベルを保つことが出来ることになるからです。目標の設定、目標を達成するための種々様々な創意と工夫、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の駆使により、更には、目標の達成による達成感や喜びや生き甲斐の獲得が有るので、注意の分配力の機能の出番が増えて、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、活性化する生活状況及び「生活習慣」が継続されているということなのです。➡あーしたらどうなる、こうしたらどうなる、様々な状況を発想し、対策をシミュレーションし、効果的で最適な対応策を具体的に検索し、選択し、実行に努めることになる為、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の出番が増えて、活性化することになるのです。

こうした状況下では、意欲や注意の集中力の機能は言うまでもないことながら、取り分け、『注意の分配力』の機能(複雑に重層的に錯綜する、複数の異なるテーマを同時に並行して選択的に処理し/実行する為の機能=『実行機能』の発揮に不可欠)の出番が極めて多く、脳全体が極めて高く活性化されることになるのです。その意味で、労働力の減少という側面からの視点に加えて、『アルツハイマー型認知症の発病自体の予防』という視点からも、「第二の人生」に入る為の時期を先送りする再雇用制度(但し、通常の勤務形態ではなく、午前又は午後だけの勤務、一週間の中での勤務日を分割した分割勤務のようなパート勤務及びそのことを反映した労働条件)の検討が必要であり、有効であり、有益だと考えるのです。パート勤務(分割勤務)形態とは言え、仕事がある生活により「第二の人生」の開始時期を先送りすることが、「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防(すなわち、発病時期の先送り)にもつながり、その帰結として、『介護関連の総費用』の絶対額の顕著な規模での増加の抑制/費用の総額の減少に直結することにもなると考えるのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する方法は、『自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を覚える機会があり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を自分なりに楽しみ、或いは、居住地域での地域活性化活動に関わり、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』を構築し、実践を継続することだと言いました。一方で、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の個々の「高齢者」について言うと、「第一の人生」でのキャリアも異なるし、「第二の人生」を送る上での条件(居住する地域の条件)自体が大きく異なる上に、経済的な条件(金銭的な条件及び居住条件)及び家庭的な条件(家族構成及び家族関係)、更には、肉体的な条件も異なる訳なのです。上述の『大枠の条件』をもとにして、自分なりのものを、具体的に工夫して頂く、選択して頂くしか方法がないのです。

(5)その場合も、私たちが提起しようとしている『地域予防活動』(市町村の保健師さんが主導し、地域のボランティアが協力して展開する『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復及び発病自体の予防、更には、介護の予防を明確な目的とした『住民参加型の地域予防活動』)の全国展開を効果的に/顕著な予防の成果が上がることを担保するには、或る程度のパターン化が必要となると考えているのです。『パターン化』して、その中から選択して頂くことが有効な方策と考えるのです。こうしたことにも、先達が居る方がやり易いと考えるのです。『キッカケ』の発生を契機に開始される単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方)が始まるのは、『意欲の喪失』が起きてくるからなのです。何事に対しても、挑戦しようとしなくなるのです。『意欲の喪失』は、自分がその時置かれている状況に対する『深い失望』が原因となって、そこから立ち上がっていこうと出来なくなる、這い上がっていこうと出来なくなる状態のことなのです。積み上げてきた事例を基礎に、このことを言い換えると、『実は、「キッカケ」自体は「何でもあり」ということになる』のです。その人の考え方次第で、キッカケにもなるし、又は、ならないということなのです。数多くの事実としての事象事例でいうと、『飼い猫が死んだ』ことがキッカケになる人もいるのです。『孫が大学に受かって上京し、孫との日々のかかわりの機会がなくなった』ことがキッカケになる人もいるのです。要は、『その状況に対する本人の受け止め方(周りからの支え方)次第』ということになるのです。言い換えると、「キッカケ」になりそうな事件や状況は、何でも有り(人それぞれ、人に依る、誰にでも起きる可能性がある)ということなのです。大規模自然災害、新型コロナ対策としての3密の回避生活の継続。その意味で、すべての『お年寄り』が、対策を『事前に準備』しておく必要があるのです。

)何でも有りなのだから、『意欲を喪失しない為の対策となるものを出来るだけたくさん準備しておけばいい』のです。『出来るだけたくさんの趣味や遊びを楽しむ「生活習慣」を構築』しておく、『出来るだけたくさんの仲間との交遊の輪や交遊の場』を広げておく。

それが、対策になるのです。第二の人生を送っている個々人は、すべてが異なるのです。第一の人生での体験や職場での様々な経験も異なるし、キャリア自体が異なるのです。

考え方も生き方も異なるし、興味や関心の対象も異なるのです。『生活資金』の額も異なるし、家庭環境も家族環境も異なるのです。第一の人生が異なっていたように、『第二の人生』での過ごし方、生き方も異なるのです。それら全ての相違や差異を容認した上で、要は、自分なりの求め方、『生き方』をするしかないのです。『選択の余地無く存在する、現在の自分に許された生活環境の下で、「自分なりの」という条件の下で生きていくしか他に方法は無い』のです。『自分なり』の「テーマ」を選択し、『自分なり』の「目標」を持ち、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」を得られるように、創意工夫して、生きるのです。

)「第一の人生」では、「仕事」という大きなテーマがあります。仕事があるということは、必然的に達成すべき目標があるということです。目標を達成する為に、あれこれと創意工夫がなされることになります。即ち、「前頭葉」の三本柱の機能の一角をなしていて、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能の出番が多く確保されることになるのです。仕事とは無縁となり「左脳」が活躍する機会と場面とが少なくなる『第二の人生』では、残った右脳及び運動の脳が活躍する『テーマの選択』が不可欠となります。趣味や遊びや人付き合いや、居住地域の地区の活性化などの内から、自分なりの「テーマ」を選択して、自分なりの『目標』を持つことが、「アルツハイマー型認知症」とは無縁で「第二の人生」を乗り切るために不可欠となるのです。そこで考えたのです。「左脳」が専管する仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活を送る上での『前頭葉』を活性化させる視点からの何等かの指針、或いは、指標となるものの活用が有益で、有効だと考えたのです。

『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症の発病のメカニズム、発病を予防する為のあるべき「生活習慣」の類型について分かり易く記述した小冊子、基本書が必要で有益だと考えているのです。『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の指標となる内容を標語化した「万年カレンダー」、或いは、「脳イキイキ手帖」等を導入市町村を通じて直販したいと考えてもいるのです。それぞれの原稿は既に書きあがっていて、後は、読み易いように、眺めていても楽しくなるように、表現の仕方を工夫し、挿絵を入れたら、完成なのです。

)身体がもつ限り、「第二の人生」は続いていくのです。そうだとしたら、『身体がもつ限り、脳ももたせる』ことが必要不可欠の条件。誰もが体験する長く続く道、『第二の人生』を、出来れば自分らしく、自分なりに、『自分の路』を、元気に駆け抜けていただきたいと願うのです。その場合にこそ、我が国の『長寿社会の実現』を誇れることになるのです。

)心の痛みに『耐える』機能も『前頭葉』の個別認知機能の一つなのです。『加齢』と共に衰えてきてもいるのです。自分に対する要求の一線を少し低くすることも、対策の一つになると思うのです。その分、目標の達成に対する満足度が高くなる訳です。上を見ればキリがないし、下を見てもキリがないのです。言ってしまえば、『それが、自分の人生』。少し前には、ボケは神様からの贈り物などと説いて回る医師が居たのですが、大間違い。『ボケるべきではない』のです。自分自身の為にも、家族の為にも、我が日本国の為にも。

&7  『地域予防活動』展開の目的と保健士さんの役割

(1)「加齢」に起因した脳の老化による機能低下及びキッカケを契機に開始され継続するナイナイ尽くしの単調な生活習慣(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)に起因した廃用性の機能低下、この異なる二つの要因が同時に存在し、充足される相乗効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っていると言いました。廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である(に過ぎない)『アルツハイマー型認知症』は、早期診断により治せるし、発病を予防することが出来るのです。そのキーとなるのが、脳の使い方としての生活習慣であり、発病及び症状の重症化が進行していく『メカニズム』に照らして、治療薬も予防薬も、有り得ないことなのです。『早期診断』による回復及び発病の『予防』のために為すべき方策、それは、二段階方式の『考え方』に基づいた、且つ、二段階方式の『手技』を活用した対策、『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の全国展開』の国策化です。出来るだけ早期に実施し、且つ、効果を高める為に、出来るだけ小さな地域の「地区単位」で、密に実施すべきなのです。「高齢化率」が高い市町村やお年寄りが集まって住んでいる地域では、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、昼夜の区別が分からなくなるまでに脳の機能が衰えてきていながらも、身体が持つが為に、徘徊するお年寄り(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階のお年寄り)が、極めて多数に上るのです。

(2)「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストによる「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を判定する脳機能テストの実施とテスト結果の判定(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定、症状の三段階区分の判定、「キッカケ」を契機として開始し継続されてきた、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に直接起因したものとしての「廃用性の機能低下」を進行させてきた基盤である脳の使い方としての「生活歴」の具体的な聞き取り)に基づいて、「アルツハイマー型認知症」の回復可能な早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)を判定(鑑別)し、脳の活性化を目的とする「生活習慣」の改善指導(「脳のリハビリ」の指導)を行うことで、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることが出来る(症状を治すことが出来る)システムであり並びに脳の活性化を目的とする「生活習慣」の改善を体験させることを目的とした小地域単位での「予防教室」(Ex.「脳イキイキ教室」)の開催により、参加者の日常生活に「脳の活性化」というテーマを持ち込ませ実践させることにより、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を図る(『前頭葉の機能レベルが正常な人を、正常なレベルのままに維持させる=発病自体を予防出来る』)極めて有効で、有益なシステムなのです。その活動を担う牽引者は、医師ではなくて、保健師さんなのです。医師が担うことになるのは、「脳のリハビリ」により回復させることが困難であり、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してきて、日常の生活面における「セルフケア」にも重大な支障が出てきている段階のお年寄りだけなのです。この段階のお年寄りに対しては、現状使用されている薬(治療の効能は無くて、対症療法薬に過ぎない)が処方されているのです。単なる興奮型(興奮剤)や抑制型(抑制剤)の対症療法薬の使用により、医療機関側も必要な収益を確保できるし、対症療法薬としての効能はあるので、介護する側の労苦を軽減させることには役立ち、それなりのメリットがあるとは言えるのです。

(3) 市町村が展開し、保健師さんが主導する『地域予防活動』は、個別事例の判定及び生活改善指導並びに小地域単位での予防教室の運営の二面性を持つ活動です。

)個別事例の改善指導というテーマについては、個人と密接な継続的関係の維持が不可欠である為、導入市町村の保健師さん(女性)の役割がきわめて重要なのです。更には、個別事例の的確な判定により、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)にあるお年寄りを見つけて、且つ、「脳のリハビリ」の適切な指導により(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導)実際に治して見せる(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに改善させてみせる)ことが、「予防活動」の活発化に大きく寄与することを忘れてはならないのです。保健師さんの主たる業務、第一義的な業務と位置付ける「二段階方式」の活用による『早期診断による回復』を目的とする業務は、「二段階方式」の手技の活用が不可欠のものとなるので、「二段階方式」の手技の活用がおろそかになった教室の運営では、『単に歌って踊るだけの教室』となり、『早期診断による回復も発病自体の予防も期待できないもの、名目的な予防活動になってしまう』のです。「二段階方式」の導入先市町村が拡大していく状況に備え、導入先市町村が地域単位で開催する認知症予防講演会の「講師」が務まり、更に、個別事例の判定及び「脳リハビリ」のための個々のお年寄りに対する「生活改善」の指導が行える専門家であり、導入先市町村の保健師さんを指導できる女性であって、『女性が活躍する社会』の牽引者、象徴的な存在となる女性の専門職集団の養成が重要なテーマとなると考えているのです。

)お年寄りが居住地から歩いて行き来できる程の場所に、間伐材で構築した平屋建ての家を建設し、開放するのです。交流の促進を目的とした『交流の駅舎』を建設し、更に、『お年寄りの脳のイキイキ度チェック』を恒常的に実施し、早期診断による回復と発病の予防を徹底する制度の国策化を実現したいと考えるのです。血圧や体重を何時でも簡便に測定できるのと同様に、お年寄りの「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを「二段階方式」の活用により簡便に/精緻に判定し(脳のイキイキ度チェック)、必要な場合は、脳の使い方としての『生活習慣の改善の指導』が行える場所にしたいと考えるのです。

      本著作物「Dー08」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします。エイジングライフ研究所のHP

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アルツハイマー型認知症と介護の予防、発病の予防及び正しい治療の方法(E-06)

2020-06-06 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

『アルツハイマー病 世界初 iPS創薬治験 今日開始』の見出しが、新聞に載りました。治験が何時までかかるのか知りませんが、結論を先に言うと『この治験も失敗に終わる』のです。アミロイドベータもタウタンパクも、『発病との間に因果関係が存在していない』からなのです。「記憶障害」が原因で、症状が発現してくる訳でもないのです。明確に言えること、これでまた、『アルツハイマー型認知症の予防というテーマの実施が、先送りにされてしまうことになる』ということ。京大は、無意味な期待を世間に抱かせることに対する社会的責任を自覚すべきなのです。彼らにどれだけの権威が有ろうと、『間違った場所を、間違った方法で、単に深く掘り下げているだけ』なのです。本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない『アルツハイマー型認知症』を治す効能を有するが開発されることは、未来永劫有り得ないことなのです。

『第二の人生』を送る上で、自分自身が都度選択すべき前頭葉が活性化し、注意の分配力の機能の出番が多くなる生き方自体を、当の本人の状況に応じて随時選択し決定し、実行させることが出来る薬の開発等、有り得ないのです。『意識的な世界』に無関心であるが為に、マウスを研究対象にしていて、挙句の果てに(治療/予防)薬の開発などというアドバルーンを上げているのです。

『アルツハイマー型認知症』の発病者は、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の高齢者だけに限られている(『老年発症』が特徴)のです。アルツハイマー型認知症の発病者数が、社会問題になる(末期の段階にまで症状が進行してくると、日常のセルフケアにも支障が出てくるので、「介護」が不可欠となり、介護の費用が膨大な額に上ることになる)程の数、極めて多数に上る状況は、先進国の中でも更に高齢化が進んできて、『高齢化社会』と言われる段階に到達してこないと起きてこないのです。発展途上国のような、長生きするお年寄りの割合が低い、高齢化率が低い国(社会)では、社会問題となるような規模での発病者は出てこないのです。『アルツハイマー型認知症』は、高齢化社会及び超高齢社会の落とし子(特有な産物)なのです。

我が国日本は、高齢化率が世界一の水準にあり、既に30%を超えていることをご存知でしょうか。認知症を発病したお年寄りの『介護の問題』を抱えた家族のご苦労する姿を目にし、或いは、大変さを耳にするにつけ、「第二の人生」を送っている皆さんの一番の心配事、それは、ご自身が、『この先、認知症を発病するかも知れない』という不安ではないでしょうか。『アルツハイマ―型認知症』の専門家とされる人達は、『皆さん全員、末期の段階(私たちの区分で言う「大ボケ」)の症状だけが、「アルツハイマー型認知症」の症状だと誤解している』のです。『介護』を必要としない段階の症状、もっと「軽い段階の症状」(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状)の存在自体に気づいていないのです。

(1)ところで、一口に「認知症」と言っても、いろんな種類があることをご存知でしょうか。様々な種類が幾種類もある「認知症」の内で、90%以上の割合を占めているのが、『アルツハイマー型認知症』と呼ばれるタイプの認知症なのです(世界で初めて発見した「アルツハイマー博士」の名前を冠して呼ばれて、特定の「遺伝子」に生まれつき異常がある人だけを対象に発病して、30~50歳までの若年で発症するのが特徴である「アルツハイマー病」とは、全く異なる種類のものであることに注意が必要)。認知症の専門家であるとしながら、我が国では、両者を総称して(混同し)、「アルツハイマー病」と呼ぶ人達が多いのです。『アルツハイマー型認知症は、「前頭葉」が活性化し、注意の分配力の機能の出番が多い「生活習慣」の構築と継続的な実践により、「発病自体の予防」が可能であり、そのことが、『介護の予防』に直結するのです』=二段階方式の活用が有効で不可欠となります。
皆さんが、日頃耳にしたり、目にしたりする認知症のほとんどが、『アルツハイマー型認知症』というものなのです。『アルツハイマー型認知症』というのは、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の『高齢者だけを対象』にしての発病が確認されるのであり、「老年発症」が特徴なのです。更に言うと、『加齢』に起因した脳機能の低下の進行を基礎要因(根底にある条件)とし、もう一つ別の要因、加重要因であるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下の進行(日々の生活習慣の中での『出番が足りない=使い方が足りない』ことにより、働きが衰えて行く)が、発病及び症状の重症化が進行する核心的な要因なのであり、症状は、徐々に、緩やかにしか進行して行かないことが特徴でもあるのです。発病及び重症化の進行の背景には、『加齢』に因る機能低下の進行という要因とナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に因る廃用性の機能低下の進行という二つの要因だけが存在しているのであり、アミロイドベータの蓄積による老人斑とか(アミロイドベータ仮説が主張する原因)、タウタンパクの蓄積による神経原繊維変化とか(タウタンパク仮説が主張する原因)とは、無関係のものなのです。
(2) 私たちが『二段階方式』の手技を活用して集積したデータ(『正常老化の性質』と命名)が有ります。6歳児から100歳までのお年寄りの『前頭葉』が正常な機能レベルにある人達だけを対象としたデータであり、『加齢』に起因した『前頭葉』の機能レベルの変化を調べたものなのです。加齢という要因だけが原因で『前頭葉』の機能レベルが低下していく場合には、その機能レベルは、徐々に、緩やかにしか低下して行かなくて、100歳になっても猶『正常な機能レベルを保っている』ことが分かるのです。『アルツハイマー型認知症』の発病が、単なる加齢の延長線上にあるとする主張は、誤りなのです。即ち、『アルツハイマー型認知症』は、『老年発症』を特徴としている病気であり、発病の対象が『第二の人生』を送っている60歳を超えた年齢の『高齢者』だけに限られているという事象事実が示すのは、加齢に起因した「前頭葉」の機能低下という要因が、『アルツハイマー型認知症』の発病の「基礎(根底)要因である」ことを示しているのです。
何年もかかって、「アミロイドベータ」が徐々に蓄積していくことに因り、老人斑なるものが形成され、その毒性により様々な情報を連絡している神経細胞が大量死して、記憶障害が惹き起こされることに因り、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくると主張する「アミロイドベータ説」(発病の原因について、世界的に通説の地位にある仮説)の主張内容は、科学的な根拠も無く、発病との間の因果関係が存在しない、単なる憶測の類に過ぎないのです。アミロイドベータ説の主張内容が誤りであることについて、私たち二段階方式は、詳述する『MMSE下位項目の項目困難度』という事象事実が提示する「脳機能データ」を含む数多くの証拠資料を持っています。
※1 世界中の専門家達から、未だに『発病の原因が分からないし、発病後は症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症である』とされていて、発病の原因については、4つの仮説が提示された儘なのです。提示された儘という意味は、4つの仮説の全てが、各々が主張する発病の原因と『アルツハイマー型認知症』の発病との間の因果関係の存在を未だに立証できていないのです。
専門家達は、末期の段階の症状しか知らない上に、発病のメカニズムについても、症状の重症化が進行する原因について、発病後どのような症状がどのような機序で発現してくるのかについて、症状を治す、或いは、発病自体を予防する方法について、未だに何も分かっていないのです。
※2何故そんなことが起きているのか。『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行するメカニズムが、私たち人間だけに特有な『意識的な世界』、意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す際に、様々な程度及び態様による支障がおきてくる、認知症の症状が発現してくることに関心が向けられていないことが重大な問題なのです。様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現し、回復させることの可能性の有無及び程度により、『三段階に区分される症状』が発現してくることも知らないのです。『アルツハイマー型認知症』は、『意識』と密接不可分の関係にあることに気が付いていないことが重大問題なのです。『権威達が研究対象にしているマウスには、私たち人間に特有な世界である「意識の世界」自体が存在していない』のです。
※3 意識の機能構造について、私たち『二段階方式』と同じ程度に解明できた人達が、権威とされる世界中の専門家達を探しても、未だに誰一人もいないことが、意識的な世界を構築し、統括し、管理し、コントロールしている機能、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』(就中、『注意の分配力』の機能)について、更には、「前頭葉」の個別認知機能群である『実行機能』と『注意の分配力』の機能との関わり方(個別の「実行機能」の機能発揮上の二重構造の問題)等について、世界中の専門家とされる人達が、未だに、殆ど無知に等しい状態にあること等が結びついていて、原因不明の病気にされてしまい、治すことも発病を予防することも出来ない病気とされ、棚上げにされ、放置されてしまっているという状況にあるのです。世界的に通説の地位にあるアミロイドベータ説という仮説を牽引するハーバード大学(我が国では、東大、京大、理化学研究所が、その牙城)は、反省すべきなのです。社会全体に対する悪影響が大きすぎるのです。何故なら、私たち「二段階方式」が、疫学的方法により実証してきているように(科学的で、客観的な脳機能データが、多数蓄積されてもいる)、『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病(食生活は無関係であり、第二の人生における、脳の使い方としての生活習慣が発病を惹き起こし及び重症化を進行させる核心的で、唯一の要因なのです)に過ぎないのですから。私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る地域、全国452の市町村で実践し、実証してきた『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践の成果として、『早期診断により治せるし、介護の予防が可能であるし、発病自体の予防が可能であることを、数多くの実例により、疫学的に実証してきている』のです。
(3)『アルツハイマー型認知症』の発病原因については、『前頭葉』の個別認知機能(『実行機能』=Executive Functionと総称される)並びに『注意の分配力』の機能が関わっていることに、専門家とされる人達が未だに気づいていないことが、その本態が廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病に過ぎない『アルツハイマー型認知症』を、発病の原因が不明の「マンモス病」に仕立て上げているのです。『発病の原因が分からないし、症状を治すことも出来ないし、発病自体を予防する方法も分からない』と専門家達が言い立てるので、症状を治すことも、発病を予防することも視野には入ってこない、野放しにされてきている結果として、症状が末期の段階にまで進行し、『介護』するしか途が残されていない(身体は持つので、「介護」し続けるしかない)『お年寄り』の『介護費用』だけで、我が国は年間10兆円を超えてしまったということなのです。『原因不明で、治せないし、予防できない』と言いふらすことで、莫大な売り上げを稼ぐ岩盤層が形成されていて、『発病自体の予防』というテーマの実施を妨害しているのではと危惧しているのです。
今回から、3回に分けて、「DSM-4」がその第一要件で確認を要求している内容、記憶障害に起因して症状が発現するとの前提条件自体が誤りであることについて、「二段階方式」の手技を活用し集積してきた14689例にも及ぶ『アルツハイマー型認知症』発病患者の「脳機能データ」を根拠として、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の典型的で類型的な症状を紹介しつつ、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現するのが、『アルツハイマー型認知症』の症状の特徴(回復の可能性の有無及び程度という視点で区分けると、三段階に区分される段階的な症状が発現してくるのが特徴)であることを、分かり易く説明していきたいと考えるのです。世界中の専門家達は、末期の段階(「大ボケ」)の症状にしか関心が無くて、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階(私たち独自の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)が存在していることに、未だに気づいていないのです。

&1    発病の最初の段階(「小ボケ」)
(1)世界中の『アルツハイマー型認知症』研究/診断の専門家とされる人達、言い換えると、「4つの仮説」の提唱者とその支持者、「MCI」の基準の提唱者とその支持者を含む世界中の権威達は、三段階に区分される『アルツハイマー型認知症』の様々な症状について、無知なのです。
彼等は全員、米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM―4」の「第二要件」が規定する症状、「失語、失認、又は失行の症状」を、『アルツハイマー型認知症』の初期症状としていることに何の疑問も抱かないで、その規定内容が正しいものとの前提に立脚した主張を展開し続けてきているのです。彼等の関心は、失語や失認や失行の症状を起点に、それよりも更に重い症状だけが、『アルツハイマー型認知症』の症状であると誤解しているのです。私たちの「二段階方式」が問題提起している本当の意味での早期の段階、回復させることが可能な(「アルツハイマー型認知症」としての症状を治すことが可能な)、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階(の症状)が存在することについて、今なお、無知なのです。友人たちとの交流を楽しみ、町内会の役員をきちんとこなし、たまには、ゲートボールを楽しみ、速足の散歩を率先して実行していて、昨日まで、『第二の人生』を自分なりに楽しんで暮らしていたお年寄りが、一夜明けたら、昼夜の区別がつかなくて夜中に騒いだり、ズボンを頭から被ったり、歯ブラシの使い方も分からなくなり、風呂に入って身体を洗うことさえできないで、トイレでは、大小便を失敗し、その後始末も出来ない(平気でそのままにしている)など、有り得ない事なのです。素人でも、おかしいと考えるのに、肝心の専門家達(学者や医師)は、失語や失認や失行の症状の発現を待って(或いは、それ等よりもっと重い症状の発現により)、そうした症状の発現が『アルツハイマー型認知症』の発病であり、それ等が「初期の症状である」と誤解しているのです。
(2)『小ボケ』の段階で確認される典型的で類型的な認知症としての症状の「8類型」
※1 『アルツハイマー型認知症』の発病の最初の段階であり、私たちの区分で言う『小ボケ』の段階について、脳の機能面からの定義で言うと、後半領域の機能である左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常なレベルに在るのに対して、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルだけが、既に異常なレベルに在ることに注意が必要です。『アルツハイマー型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状(小ボケ、中ボケ、大ボケ)が発現してくるのが特徴なのです。
※2『小ボケ』の段階で発現してくる症状は、「4つの仮説」の全てが前提として想定する条件、「記憶障害」に起因した症状の発現と認められる症状は皆無なのであり、『前頭葉』の機能障害に起因した症状(第一次的に、『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害に起因し、且つ第二次的には、『実行機能』の機能障害に起因した症状)ばかりが発現してくることに注意して頂きたいのです。
世界中の専門家達は、私たち二段階方式が提示する早期の段階、『脳のリハビリ』(『注意の分配力』の機能の出番が多くあって、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の実践とその継続)の実施により、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)を見落とし、回復させることが最早困難な『末期の段階』で、発病を見つけているのです。
□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる
□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない
□ 一日や一週間の計画が立てられず、何も思いつかない様子
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない
□ 根気が続かず、中途半端なことを繰り返し、やりかけが目立つ
□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる
□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて他の人を頼ろうとする
※3 そもそも、『記憶』は、記銘し、保持して、想起するという経路から成り立っているのです。私たちが、「二段階方式」の手技を活用して集積した『アルツハイマー型認知症』の発病患者の症例である14689例にも上る脳機能データ(『MMSE下位項目の項目困難度』のデータ)の解析を根拠として、『「アルツハイマー型認知症」の症状は「記憶の障害に起因して」発現してくる(=「DSM-4」の「第一要件」の規定内容)』との想定自体が重大な誤りであることを問題提起したいのです。記憶の障害に起因して発現するのではなくて、『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきて異常な機能レベルにまで機能が低下してきたことを背景要因(第一次要因)とし、そのことに起因して(機能発揮上の二重構造の関係に因る副次的な結果として)、第二次的に、(「前頭前野」に局在する個別認知機能群である)『実行機能』が、異常なレベルにまで機能低下を進行させてきたことが 直接の原因で、更には、両者の総体としての機能レベルに厳密にリンクする形で、「三段階に区分」される『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してくるのです。
その「最初の段階」が「小ボケの段階」(「前頭葉」の機能だけが異常な機能レベルに在る)であり、次いで、「中ボケの段階」(「前頭葉」だけでなく、左脳、右脳及び運動の脳も異常な機能レベルに在る)が在り、最後に末期の段階である「大ボケの段階」(大ボケの初期でさえ、「注意の分配力」の機能がほとんど機能していないので、「実行機能」がほとんど働いていない)が有るという風に、『三段階に区分される』と主張しているのです。※「DSM-4」の規定の「第二要件」が確認を要求し、初期症状であると規定している失語や失認や失行の症状は、「大ボケの段階」の後半になって初めて発現が確認される、「極めて重度の症状」であると主張しているのです。
(3)下記のデータは、私たちが『二段階方式』の手技を活用して集積した14689人もの「アルツハイマー型認知症」を発病した「お年寄り達」の『脳機能データ』の解析グラフです。
※1『アルツハイマー型認知症』の発病患者であれば、且つ、その場合に限り、『必ず、この項目の順番に出来なくなっていく』ことが、「事象としての事実」なのであり、客観的で、科学的な「脳機能データ」として提示しているのです。この一事をもってしても、発病原因に関する『DSM4』の第一要件の規定内容、「4つの仮説」の主張内容は、両者共に誤りなのです。

  

※2「項目困難度」が高い順に、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となります。
「事象の事実」としての当該「脳機能データ」によると、「記銘」という項目は、11の下位項目により構成されていて、30点が満点である『MMSE』の総得点が、10点を切った段階(「大ボケ」の後半の段階)になって初めて、『満点でない人の方の数が満点の人の数よりも多くなる』ことを示しています。項目困難度が極めて低い項目である(『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能レベルが、極めて異常なレベルにまで低下してきていても、正解できるお年寄りの数が多い項目である)ことを示しているのです。
他方、「想起」という項目は、11の下位項目の内で最初に出来なくなっていく項目なのです(項目困難度が最も高いことを意味する)。MMSEの総得点が28点を切った段階で(マイナスが2点となった段階で)、満点でない人の数の方が多くなることを示しているのです。その理由は、「想起」するに際して「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の発揮が要求されるのですが、それらの機能の中でも、特に、『注意の分配力』の機能の発揮が高度に要求される項目であることが重要なのです。詳細を記述すると、想起は、『注意の分配力』の機能(異なる複数のテーマを、同時に並行して処理する上で、不可欠の機能)の発揮により、所謂『実行機能』(分析し、理解し、洞察し、推理し、シミュレーションし、比較し、選択し、検索し、抑制し、感動する等の機能)の発揮が顕現化されることになるのであり、私たち人間だけに備わる特別の機能であり、「前頭葉の三本柱」の機能の内で、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能が少しでも異常なレベルに衰えてくると、「想起」(想起するには、分析、洞察、推理、シミュレーション等の機能の活用が必要)がそれだけ困難になることを意味しているからなのです。これに対し、記銘は、意欲及び注意の集中力の機能しか要求されないので、11の下位項目中、4番目に容易な(中々衰えて行か無くて、ずっと保たれていく機能)項目であると言うことになります(『MMSE下位項目の項目困難度』のデータは、「大ボケ」の段階のお年寄りにしかテストを実施しない権威者には、未知のものなのです)。
※3「記憶」について言うと、「記銘度」が高い内容は、良く保持され、良く想起されるものなのです。『直前に食事をしたことさえも忘れている』という症状は、もともと記銘度自体が低いことを意味するのです(『前頭葉の三本柱』の機能が異常なレベルに機能低下してきた反映により記銘する機能が極めて異常なレベルにまで衰えてきている)。そうした症状は、「大ボケ」の後半になって(脳の後半領域の認知機能テストである「MMSE」の総得点が10点を切った段階で)、初めて発現してくる症状(「極めて重度」の症状)であることが分かるのです。
(4) 猶、『アルツハイマー型認知症』研究の専門家とは言え、脳の機能レベルを判定するに際し、MMSE(又は、長谷川式)しか実施しないのですが、これでは脳の後半領域(左脳及び右脳)の機能レベルを判定しているに過ぎず、肝心の意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルの判定が行われていないのです。これでは、『脳全体の機能レベル』をきちんと判定していることにはならないのです。脳の後半領域の機能レベルだけでなく、同時に、『前頭葉』の機能レベルを判定しているのは、世界中で、私たち「二段階方式」だけなのです。「二段階方式」の手技では、『かなひろいテスト』により、『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することが出来るのです。
※ 前掲した『小ボケ』の段階で発現が確認される様々な症状は、「認知症」の症状、『アルツハイマー型認知症』発病患者の本当の意味での初期(最初の段階)に確認されるものばかりです。ところが、認知症診断を専門とする医師は、「DSM-4」の規定が確認を要求している失語、失認、失行の症状、並びにそれ等よりももっと重い症状だけが、『アルツハイマー型認知症』の症状であると誤解しているのです。その為、小ボケや中ボケの段階の症状が発現してきて、何かがおかしいと感じている同居の家族が、発病した「お年寄り」を伴って診断に訪れても、「発病してはいない=アルツハイマー型認知症の症状は発現していない」と診断してしまうのです。「失語や失認や失行」などよりも軽い段階にそれなりに関心がある医師でも、「物忘れの症状」の程度や頻度だけで構成されたものであり、判定基準と言うには極めて曖昧な内容であり、お粗末に過ぎるMCI(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)と言った意味不明の基準を持ち出して、発病の前駆的状態にあると説明して、発病の予防の為と言い4種の「対症療法薬」(実際の効能としては、症状を治したり、症状の進行を遅らせる治療の効能は有していなくて、症状の発現の程度や仕方をコントロールする効能しか有していない「4種の薬」の内のどれか)を処方するのが医療現場の実態です。
(5)『アルツハイマー型認知症』の発病としての最初の段階である『小ボケ』の段階の症状が発現してきているお年寄りの脳の何処にも、「器質的な原因病変」はその欠片も見当たらないのです。加えて、「記憶障害」に起因したと考えられそうな症状は全くのこと確認できなくて、それらの全てが、異常なレベルにまで機能が低下した『前頭葉の三本柱』の機能障害を第一次原因とし、『実行機能』の機能障害を第二次原因とした症状ばかりなのです。
ⅰ)『小ボケ』の段階で発現してくる症状は全て、『前頭葉』の機能の中で最も基礎的で且つ重要な働きであり、『意識』の構築、統合及びコントロールに関わる機能であって、『実行機能』の発揮度及び認知度を下支えし/左右している『前頭葉の三本柱』の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能)が、異常なレベルにまで機能低下が進行してきた結果として、的確、且つ十分には働かなくなってきていることに直接起因して、発現してくるのです。
ⅱ)私たち人間だけに特有な意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す際に不可欠の機能である『実行機能』(Executive Function)の発揮は、『前頭葉の三本柱』の機能により左右され/下支えられている機能関係(「実行機能」の機能発揮上の二重構造)が存在しているので、『注意の分配力』の機能(異なる「複数のテーマ」を同時に並行して処理する上で不可欠の機能)を中核とした『前頭葉の三本柱』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させ、異常なレベルに機能が低下したことが「第一次的な原因」となり、『実行機能』の機能の発揮度が異常なレベルに低下していくこと(第二次的な原因)により、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してくるのであり、その最初の段階が『小ボケ』の段階であり、次いで『中ボケ』の段階を経て、最後に末期の段階である『大ボケ』の段階という風に、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分」される症状が発現してくるのが特徴なのです。⇒『末期の段階』(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階)の症状にしか関心が向いていない世界中の専門家達(学者、医師)は、『脳のリハビリ』の実践により、回復させることが可能である本当の意味での早期の段階(「小ボケ」、「中ボケ」の段階)の存在に、未だに、気付いていないのです【※私たちが規定し、取り上げる「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の基準及び類型的症状の例示と、『MCI』の基準が取り上げる『アルツハイマー型認知症の前駆的状態としての「物忘れの症状」とする主張内容』とは次元が異なるのです】。
※『アルツハイマー型認知症』は、仕事とは無縁となる「第二の人生」を送る上での脳の使い方としての『生活習慣』(食生活は無関係)に起因した病気なのであり、徐々に、緩やかに、段階的に、症状が進行して行くのが特徴なのです。「アミロイドベータ」の蓄積(老人斑)や「タウタンパク」の蓄積(神経原繊維変化)により「記憶障害」が惹起されることが原因で、発病すると主張する人達は、科学的で合理的で客観的な証拠資料の提出と因果関係の立証を行う『社会的な責任がある』はずなのです。
(6)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルにまで衰えてきていることが原因で惹き起こされる『実行機能』の機能の発揮度(認知度)は、『小ボケ』の段階で、既に異常なレベルのものとなっているのであり、そのことに起因して、発現してくる症状は、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が未だ正常な機能レベルに在ろうとも、認知症の症状、『アルツハイマー型認知症』の症状の発現と考えるべきなのです。即ち、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引している、「三頭立ての馬車」の『御者』の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常なレベルに在る、言い換えると、『前頭葉の三本柱』の機能と『実行機能』の両者が、異常な機能レベルに在ることが原因で(の機能的な反映として)発現してくる『小ボケ』の段階の症状は、認知症としての症状、『アルツハイマー型認知症』の症状と考えるべきものであるというのが、私たち「二段階方式」の考え方なのです(※廃用性の機能低下が進行し、左脳及び右脳までが、異常なレベルに衰えてきた時=【脳全体の機能が異常なレベル】から、「中ボケ」の段階が始まります)。従って、『前頭葉』の機能も『注意の分配力』の機能も備わっていない「マウス」が、檻の中で餌を探し彷徨する動きを何時まで/何処まで追いかけてみたところで(マウスに起きてくる「記憶の障害」の程度を突き詰めて、何時まで、検証してみたところで)、何も出て来はしないことを、アミロイドベータ説の支持者達に注意喚起したいのです。
※1『「小ボケ」』の段階では、セルフケアの面では何の支障も起きては来ません。家庭生活の面でもさほどの支障は起きてきません。家の外に出て行き、他人と交わり、何等かの共通のテーマを処理することが要求される『社会生活』の面で様々な支障が起きてくることになるだけなのです。勿論、極めて重度の症状である「失語や失認や失行の症状」とは無関係の世界なのです。
※2「小ボケ」は、『脳のリハビリ』(「注意の分配力」の機能の出番が多くて、『前頭葉』が活性化する自分なりのテーマの実践)という『生活習慣』の改善と継続的な実践により、比較的容易に、症状を治すことが出来るのです{『早期診断』(「早期の段階」の診断)と『早期治療』(「脳のリハビリ」の実施)が有効なのです}。
※3私たちが実証してきた『脳のリハビリ』の実施に因る治療の可能性の有無という視点に、専門家とされる人達が早く関心を持ち、気づいて頂きたいと願うのです(「小ボケ」は、比較的容易に回復させられ、「中ボケ」は、回復させることが未だ可能であり、「大ボケ」は、回復させることが最早困難となる)。

&2  意識的な世界と『前頭葉』(就中、「注意の分配力」)の機能
(1)『アルツハイマー型認知症』発病の最初の段階である『小ボケ』の段階について、「脳の機能面」から定義すると、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が未だ正常な機能レベルに在るのに対して、脳全体の司令塔の役割、左脳、右脳及び運動の脳という「三頭の馬」が牽引する三頭立ての馬車の『御者』の役割を担う『前頭葉』の機能だけが、既に異常な機能レベルに在るということが、極めて重要な視点であり、要因です。左脳、右脳及び運動の脳の三頭の馬がどんなに元気であろうとも(正常な機能レベルに在ろうとも)、肝心の『御者』が居眠りをしていたのでは(異常な機能レベルに衰えていたのでは)、馬車は、安全で適切なスピードで、適切な道を経由し、所定の時間までに、本来の目的地に行き着くことは出来ないのです。脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、異常なレベルに衰えてきている以上、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、『意識的な世界』におけるアウトプットそれ自体が全て、異常なものとなることが、重要な要因なのです(この段階で既に、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してきていると考えるべきものなのです=発病の最初の段階であり、社会生活の面で支障が出てくる「小ボケ」の段階の症状が発現している)。⇒次いで、家庭生活面での支障が出てくる「中ボケ」の段階が有り、最後に、セルフケアの面でも支障が出てきて、日々の生活面で『介護』が不可欠となる末期の段階である「大ボケ」の段階があるのです。
(2)今回取り上げた『小ボケ』の段階の症状を子細に、深く観察してみれば、典型的で類型的な症状として掲げられた症状の全てが、「記憶障害」とは無関係のものであり(「記憶障害」に起因して発現してきたものではなく)、『前頭葉』の機能障害、就中、『前頭葉の三本柱の機能』の機能障害を背景(要因)とした、『実行機能』(Executive Function)の機能障害の反映(アウトプット)であることが分かるのです(極めて重要な視点)。例えば、『アルツハイマー型認知症』の末期の段階である「大ボケ」の後半の段階で確認される症状であり、『直前に食事をしたばかりなのに、食事を食べていないと言い張る症状』、『畑に行くと言って、夜中に家を出て行こうとする症状』、『ズボンを頭から被ったりする症状』、『自分の子供を配偶者と間違える症状』等、それら全ての症状が、『前頭葉』の機能障害(加齢に起因した機能低下の進行を背景要因とし、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続された廃用性の機能低下の進行を加重要因として、「二つの異なる要因」が、同時に存在し充足されることによる「相乗効果」により、言い換えると、「前頭葉の三本柱」の機能の機能障害の進行に起因した『実行機能』の機能障害が惹き起こされた結果として)=両者が異常な機能レベルに衰えてきた『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットそれ自体が、即ち、『アルツハイマー型認知症』の症状として発現しているのです。
それら全ての症状が、「記憶障害」に起因して発現してくるとする専門家達の見解は(「DSM-4」の第一要件の規定の内容並びに「4つの仮説」の各主張内容及びそれらの学説の支持者達の主張内容)、末期の段階の症状を概観から眺め、「推測し、憶測しただけの主張内容」というしかないのです。未だに「仮説」の域を出ないのも、そこに原因(欠陥)があるのであり、肝心の『因果関係の存在の立証が、未だに出来ていない』という結果に繋がっているのです。⇒記憶障害(に起因した症状)自体が、廃用性の機能低下を加重要因とする「前頭葉の三本柱」の機能の機能障害に起因して起きてきているのです。
(3)『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、食生活とは無関係。左脳の出番が多い仕事とは無縁の日々の暮らしとなる第二の人生を送る上での、脳の使い方としての生活習慣に関わる病気であることに留意する)に過ぎないというのが、『意識的な世界』に着目し、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階の発病患者である14689例の「お年寄り達」の、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現する症状について、「二段階方式」の手技を活用し集積した『脳機能データ』の解析を根拠としての、私たち『二段階方式』独自の主張です。
『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした形で発現してくるのが特徴である『アルツハイマー型認知症』は、『老年発症』(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者だけが発病の対象となる)が特徴となるのです。『左脳』が専管する仕事とは無縁の日々の暮らしとなる、『第二の人生』での脳の使い方としての『生活習慣』が、発病するか/しないか並びに重症化が進行するか/しないかを決定づける唯一の要因なのです。『意識の世界』を構築し、統合し、統括し、コントロールする『前頭葉』の出番の確保、就中、『注意の分配力の機能』の発揮が不可欠である『実行機能』の必要十分な出番をどのようにして確保することが出来るかが、発病を予防する上で、『第二の人生を送っている「お年寄り」に問われることになる』のです。仕事とは無縁の第二の人生を送る生活の中で、自分なりのテーマと目標が有り、自分なりの喜びや生き甲斐を覚える体験をすることが出来ているのか/否かが問われることになるのです。
※1『注意の分配力』の機能は、異なる複数の「テーマ」を同時に並行して、選択的に処理/実行する為に不可欠の機能であり、『ああしたらこうなる、こうしたらああなる』等と洞察し、推理し、検索し、シミュレーションする為に不可欠の機能であり、咄嗟の判断が要求される場面(「頭の回転の速さ」が求められる場面)で、回転の速さを左右している機能でもあるのです(その異常なレベルへの衰えが、「お年寄り」の軽微な自動車事故の原因となっている脳機能でもあるのです。※事故を起こした後は、取り調べに対するQ/A問答の間、ゆっくりと考えられるので、普通に見えてしまうのです)。
(4)『アルツハイマー型認知症』について語る上で、もう一つ別の極めて重要な問題が有ります。様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状について、世界中の専門家達(学者、医師)は、『早期の段階』の症状について、『前頭葉』を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることが可能である(認知症としての症状を治すことが可能である)本当の意味での早期の段階の症状(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階(症状)について、存在自体を知らないのです。
⇒彼等は全員、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM-4』の規定の重大な誤りに気づいていなくて、疑うことも無く、金科玉条のものとして信じ込んでいるのです。その「第二要件」が『失語や失認や失行の症状が「アルツハイマー型認知症」の初期症状である』と規定している為、そのことを鵜呑みにし、そうした症状を含む更に重い症状だけが、『アルツハイマー型認知症』の症状だと誤解しているのです。「失語や失認や失行の症状」が、脳の後半領域(左脳及び右脳)の働き具合を判定する神経心理機能テストであり、11の下位項目から構成されていて、満点が30点である『MMSE』の総得点が、一桁の得点にしかならないまでに『前頭葉』を含む脳全体の機能が衰えてきている「お年寄り」だけにしか発現が認められることが無い極めて重度の症状であることに気づいていないのです。その結果、認知症専門の医師までもが、末期の段階の症状の確認を待って初めて発病と考え診断していて、『「アルツハイマー型認知症」は、治すことが出来ないタイプの認知症である』等と誤った主張を展開し続けているのです。
(5) 私たちが意識的に何かの「テーマ」を実行しようとするとき、どのような「テーマ」をどのように実行するか、「運動の脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」、「左脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」、「右脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」、全ては司令塔の『前頭葉』が周りの状況を分析し、理解し、判断して、実行すべきテーマを選択し、決定し、実行の計画を立て、実行結果をシミュレーションし、最終的な実行内容を決定し、実行の決断をして、脳の各部(左脳、右脳、運動の脳)に実行の指令を出しているのです。
その『前頭葉』には、発想したり、計画したり、工夫したり、推理やら洞察したり、或いは機転を利かせたり、更には、抑制したり、感動したり等様々な個別認知機能(総称して、『実行機能』=Executive Functionと呼ばれる)が、詰まっているのです。更に、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、種々ケースワークした上で実行「テーマ」の内容や実行の仕方を選択し、最終的に実行の決断をする為に必要な『評価の物差し』(三つ子の魂百まで)という大事な働きがあります。『評価の物差し=自我』という機能は、後天的に獲得され、完成されるものであり、本人だけの独自性が備わる脳機能でもあるのです。状況の分析や理解や判断に際して、独自の在り方を選択する源であり、実行のテーマや実行内容、実行の仕方やその程度及び態様を選択的に構想し決定する独自の機能なのです。眼前の景色や人物であれ、概念的な思考の世界のものであれ、対象をどのような視点で、どのように切り取るのか、認知対象の切り取り方、捉え方、或いはその内容を決めているのが、『実行機能』の発揮に先立つ働きをしている脳機能であり、私たち人間だけに特有な機能である『評価の物差し』の機能(「二段階方式」独自の命名であり、見解。権威ある識者が、『無意識』が『意識を支配』している結果等の問題提起で言っているもの)なのです。

自分なりの/自分独自のものの見方、感じ方、考え方、対象の切り取り方及び評価の基礎に、この『評価の物差し』の機能の働きがあることを、先ずもって、理解する必要があるのです。『「実行機能」、「評価の物差し」、「記憶の倉庫」が、「前頭葉の三本柱」の機能(=「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の総称であり、その核心的な機能が「注意の分配力」の機能)の働きにより、構築され、統合され、管理され、コントロールされつつ並びに連絡し、連携し、共同して働くことに因り、『私たち人間だけに特有な世界』である『意識的な世界』(最も人間に近い種であり、DNAの99%が人間と同じと言われている「チンパンジー」の脳の中にも構築されることが無い世界)を創出していると私たちは考えているのです(『意識』は、世界中が新型コロナ対策に追われている今日現在でも猶というか、未だに解明されていない人類未知の「テーマ」)。
これが、『意識的な世界=意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界』における私達人間だけが獲得した脳の働き方のメカニズムなのです。運動の脳、左脳、右脳という「三頭立ての馬車」をあやつる御者の役割をしているのが、「前頭葉」なのです。三頭の馬を十分に働かせられるのも、不十分にしか働かせられないのも、『前頭葉』の働き方次第ということになるのです。

『加齢』に起因した機能低下を基礎要因として(私たちが定義する発病の「第一要件」)及び仕事とは無縁の日々の暮らし方となる「第二の人生」を送る上で、使われる機会が極端に少ないナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した、廃用性の異常な機能低下を加重要因として(私たちが定義する発病の「第二要件」)、司令塔の『前頭葉』の働きを含む脳全体の働きが、加速度的に異常なレベルに衰えて、社会生活や(小ボケ)、家庭生活や(中ボケ)やセルフ・ケア(大ボケ)等に支障が起きてくるのが、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症なのです。
※ 『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』である(但し、「食生活」とは無関係で、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる第二の人生における脳の使い方としての生活習慣であることに留意)と言うのが私たちの主張です。脳全体の司令塔の『前頭葉』の機能が、異常なレベルに衰えてきた時点で、ほんの少し前に食事をしたばかりなのに、そのことさえ思い出せないなど「極めて重度の記憶障害」の症状が出てくるようになるはるか前の段階で、『アルツハイマー型認知症』の発病は、既に始まっているのです。そのことに認知症研究の専門家とされる人達が、未だに気づいていないことが、重大問題なのです。その事情が背景にあり、『介護』という問題認識しか、世の中に存在していなくて、早期診断による回復にも、発病自体の予防にも、何等の関心が寄せられていないのです。『アルツハイマー型認知症』の発病の診断(診断とは名ばかりのものであり、介護が不可欠となる「末期の段階」の症状を確認して、発病と診断していること)、治療の効能が全く存しない単なる「対症療法薬」の処方と投与並びにセルフケアにも重大な支障があり、日常の生活面での「介護」が不可欠となっていること、それらの費用(診断、処方、介護)の総額が単年度ベースで20兆円を超えてきていることに、国民全体が、問題意識を持って欲しいのです。

&3  『前頭葉』の三本柱に潜む『正常老化の性質』
(1)『前頭葉』には、詳しく言うと「前頭葉の三本柱」の機能には、30歳代以降、『加齢』と共に働き具合が衰えていくという性質(私たちの命名である、『正常老化の性質』)が潜んでいるのです。とは言え、『加齢』という要因(私たち、二段階方式が主張する、発病の「第一要件」)だけでは、『アルツハイマー型認知症』を発病することにはならないことに注意が必要です。60歳代に発病の端を発し、70歳代、80歳代、90歳代、命の極まりともいえる年齢の100代にもなると殆どのお年寄りがという風に、『年をとればとるほど発病者の割合が増加していく』という実態だけを見て、「発病は、加齢の延長線上にある」と主張する人達もいるのですが、それは、誤りなのです。発病するには、もう一つ別の要因であり、「加重要因」である、「第二の人生」を送る日々の生活においてナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続されているという要因(私たち、「二段階方式」独自の主張であり、発病の「第二要件」として規定)の存在が、不可欠となるのです。
(2) 仕事とは無縁となる『第二の人生』の送り方、とりわけ、「脳の使い方」としての『生活習慣の在り方』は人により様々です。仕事一筋の第一の人生を送ってきたお年寄り、働きバチに徹した生き方(脳の使い方としての生活習慣)を送ってきたお年寄りにとっての、『第二の人生』を送る上でのテーマ探しは、相当な困難が伴うことになります。『時間は有り余るのに、することが無い毎日』を送ることになり易いのです。元々そうした傾向が強かったお年寄りにとって、新型コロナの感染回避対策として極めて有効で重要なものである『3密の回避』を目的とした日々の暮らし方は、『前頭葉』にとっては、赤信号となるのです。
(3)  4月7日の大号令の発令から、既に2か月が過ぎようとしてているのです。この先何ヶ月かの期間、こうした状況が更に継続されていくことになると、『アルツハイマー型認知症』の症状の重症化が進行して行く(「小ボケ」の段階⇒「中ボケ」の段階。「中ボケ」の段階⇒「大ボケ」の段階)「お年寄り」達の数が増加して行くことに加えて、『アルツハイマー型認知症』を発病してくる(「発病の最初の段階」である『小ボケ』の段階の症状が発現してくる)「お年寄り」達の数が激増して来ることになると考えていて、そうした事態を危惧するのです。
本態が廃用性症候群に属する生活習慣病に過ぎない『アルツハイマー型認知症』は、『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築と実践の継続により、発病自体を予防することが出来るものであり、早期診断により治すことが出来るのです。『アルツハイマー型認知症』を発病し、重症化の進行により末期の段階にまで症状が進んでセルフケアにも重大な支障が出てきて、「介護」が不可欠の状態にある「お年寄り」の人数が、600万人もいるとされているのです(厚労省の予測数値)。「自分が住んでいる家も分からなくて、徘徊するお年寄り」の世話に、国を挙げて注力するよりは、発病自体の予防、早期診断による回復を国策として展開すべきなのです。国民全体がそうした意識を持つ上での障害物、それが、権威とされる人達が声高に発言する誤った主張の存在、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、いったん発病すると治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ない』とする情報発信なのです。認知症研究/診断の権威であると言いつつその一方で、誤った情報を流し続けているのです。
(4)「第二の人生」を送る上での経済的基盤について、大多数のお年寄りの場合、余裕が無いのです。高額の退職金があって、その上に、厚生年金と企業年金とを受給している余裕のお年寄り達は、少数派なのです。僅かな退職金と雀の涙ほどの額でしかない国民年金、それが、「第二の人生」を送るお年寄りの大多数の実態なのです。そもそもが、『経済面でも、アルツハイマー型認知症の発症の面でも、不安で仕方が無い』のです。その上、降って湧いた『新型コロナ騒ぎ』。世界全体を大恐慌のような状況が襲ってくることになると予測されてもいるのです。世界全体が経済的にもつながり、グローバル化が進んだ現在では、我が国日本も、その例外ではあり得ないのです。中小企業の倒産や連鎖倒産が相次ぐようになり、失業者が続出してくるようになり、社会全体が不安定化して行く状況の中で、更に、「コロナ不安」を抱えて生きていくのです。
そうした大きな不安を抱えた、精神的にも不安定な状況下で、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方を言います)が開始され、継続されていくことになるのです。その結果、『加齢』に起因した「前頭葉」の正常な機能低下という基礎要因に加えて、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続されていることに起因した廃用性の異常な機能低下という加重要因が進行してくることになるのです。即ち、『基礎要因』と『加重要因』とが同時に存在する『相乗効果』に因り『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く結果、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現してくるのです。
(5)その発病の最初の段階を、私たちは「軽度認知症」(小ボケ)と名付けているのです。『アルツハイマー型認知症』の最初の段階であり、私達の区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階は、『左脳と右脳と運動の脳は未だ正常なレベル』にあるのですが、私たち人間だけに特有な世界、『意識的に、何かの「テーマ」を発想し、実行に移す世界』における脳全体の『司令塔の役割』を担っている『前頭葉』の機能だけが異常なレベルに衰えてくるのです。この場合に、『実行機能』と総称される「前頭葉」の個別認知機能群(分析、理解、判断、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、決断、抑制、感動etc.)の機能の発揮度のレベルを左右し、下支えしているのが、「前頭葉の三本柱」の機能なのであり、就中、私たち人間だけに特有な機能である『注意の分配力』の機能の働き無しには、『「実行機能」が働く場は、顕現してくることが出来ないという構造』が存在している(『実行機能』の機能発揮上の「二重構造」が存在)ことの理解が重要なのです。※『二重構造』の存在の効果及び結果、『前頭葉の三本柱』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことに付随して、『実行機能』の機能障害が惹起されてくる(発揮度自体が異常なレベルに低下してくる)こととなり、そのことを直接に反映した様々な支障が、三段階に区分される『アルツハイマー型認知症』の段階的な症状として発現してくることになるのです(二段階方式が世界で初めて解き明かした、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する「メカニズム」です)。
(6)「二段階方式」の手技を活用して集積してきた極めて多数の『アルツハイマー型認知症』発病患者の「脳機能データ」である「前頭葉の三本柱」の機能に宿る『正常老化の性質』、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の典型的で類型的な症状、更に、MMSEのテスト結果が示す『MMSE下位項目の項目困難度』が示す衰えていく脳機能の順番のデータから、①『加齢』に起因した正常な機能低下の進行という条件は、『前頭葉の三本柱』の機能に関してだけでなく、『実行機能』についても同時に、起きてきていると考えられること並びに②『第二の人生』におけるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行という条件は、「小ボケ」の段階では、『前頭葉の三本柱』の機能及び『実行機能』についてのみ直接的な影響が起きてきていて、「中ボケ」の段階以降から、脳の後半領域の機能である左脳、右脳及び運動の脳にも直接的な影響が及んでくるものと考えているのです。
※1『前頭葉の三本柱』の機能である「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の各機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルにまで衰えてきている直接の反映として(付随して)、『実行機能』の発揮自体が機能障害を起こしてきて、機能の発揮度が異常なものとなります(『実行機能』の機能発揮上の二重構造の関係)。両者が機能障害を起こしていることの直接の反映として、『アルツハイマー型認知症』の発病の最初の段階である『小ボケ』の段階の症状が、両者の更なる機能低下が進行しつつ、加えて左脳、右脳及び運動の脳の異常な機能低下が同時並行して(加重されて)進行していくことに起因して『アルツハイマー型認知症』の症状の重症化が進行していき、「中ボケ」の段階を経由して、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになるのです。
※2 『小ボケ』の段階の症状は、記憶障害でなくて、『前頭葉』(「前頭葉の三本柱」の機能及び「実行機能」)の機能障害に起因して発現してくるのです。
『&1』で例示した症状は、一見、「意欲」や「注意の集中力」や「注意の分配力」の機能障害だけに起因した症状のように見えます。実際には、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能障害だけでなくて、同時に(付随して)、『実行機能』の機能障害を反映した症状であることの理解が重要です。『実行機能』の機能の発揮並びにそれに関わる認知及び認知度が、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の発揮の度合いに左右されているだけでなく(機能障害の進行度合いが、そのまま影響する)、最も肝心なのは、『注意の分配力』の機能の発揮の度合いに大きく影響されることに、注意が必要です。そもそも、『注意の分配力』の機能が発揮される上で、「意欲」及び「注意の集中力」の発揮が必ず関わること並びに『実行機能』が機能を発揮するには、『注意の分配力』の機能の関わりが必要不可欠となるのです。

※3ここに、『注意の分配力』の機能とは、「異なる複数のテーマを、同時に並行して処理する為に不可欠の機能である」ことを基本的な性質としつつ、咄嗟の判断が不可欠の場面では、『注意の分配力』の機能が高度に発揮され、高速回転していることが要求されるように、「高速回転」状態で『実行機能』の機能が発揮される為には、そもそも『注意の分配力』の機能が高度に発揮されていて、高速回転していることが不可欠となるのです。「前頭葉の三本柱」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、異常なレベルにまで機能が低下してきている『小ボケ』の段階の症状では、「意欲」や「注意の集中力」が機能障害を起こしてきて、不十分にしか働かなくなっていることは理解しやすいのです。他方で、『注意の分配力』の機能が、機能の発揮度(認知度)を支配し/下支えしている関係にある『実行機能』の発揮に関わる症状は、二重構造という機能構造を理解していないと、読み取りにくいのです。
例えば、自分が置かれている状況の分析や理解、或いは、その判断、更には、状況判断に沿った為すべき「テーマ」の発想、「テーマ」の実行計画、実行結果のシミュレーション、シミュレーションの結果に基づく比較及び選択、更には、実行の決断など、此処に例示したような『実行機能』の発揮は、時間を十分に駆けて、ゆっくりと使うのであれば、「小ボケ」の段階、特に、「小ボケ」の段階の初期にある「お年寄り」の場合であれば、それなりの結果を出すことも、十分あり得るのです。他方で、『咄嗟に』とは言わないまでも、通常・或いはそれ以上の速さでの機能発揮が要求される場面では、様々なレベルでの「支障」が起きてきてしまうのです。「二重構造」の問題について十分な理解が出来ている人でないと、「小ボケ」の段階で発現してくる認知症としての症状の正しい分析と理解は、出来ないのです。
)「加齢」に起因した「前頭葉」の機能低下のカーブは、極めて緩やかです。これに対し、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下が加重された廃用性の加速度的で異常な機能低下のカーブは、グラフ表示では、急激なカーブを示すのです。第二の人生の期間が何十年間も続く経年的な変化で言うと、『アルツハイマー型認知症』の症状は、何年もかけて、徐々に、緩やかに、段階的にしか進行して行かないことが特徴なのです。第一次的には、『前頭葉の三本柱』の機能が、高度な機能から順番に、注意の分配力の機能、注意の集中力の機能、意欲の順番に、廃用性の機能低下が進行していき、その第二次的な影響が、『実行機能』の機能の発揮度に現れてくるのです。この『機能発揮上の二重構造のメカニズム』の存在の理解が、『アルツハイマー型認知症』の発病及び重症化が進行するメカニズム(原因、機序)の理解に不可欠なのです。
※4ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が更に継続されている生活条件の下で、「前頭葉の三本柱」の機能並びに「実行機能」の両者が共に、廃用性の加速度的で異常な機能低下を更に進行させていくこととなる結果、標準的な滞留期間を挙げると、『アルツハイマー型認知症』発病の最初の段階である「小ボケ」の期間(3年)に次いで、「中ボケ」の期間(2~3年)があって、最後は、末期の段階である「大ボケ」の期間が続くことになるのです。猶、『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が真の本態なのであり、死亡の原因とはなり得ないのです。「大ボケ」の期間は個々まちまちであり、本人の身体が持つ限り、続いていくことになるのです。※事象事実である「標準的な滞留期間」の存在、これもまた、「4つの仮説」の主張内容が誤りであることを示す客観的な証拠資料です。
(7) 『前頭葉の三本柱』の機能が異常なレベルに衰えたその機能構造的な反映が、状況の判断や、発想や企画や計画や洞察や推理や機転や決断や抑制、或いは、感動等といった『前頭葉』の各種個別認知機能(=「実行機能」)の「認知度」及び「発揮度」に直接影響してくる為に、対象となる情報や思考の認知及び記銘やその保持や想起並びに処理の面でも、機能の発揮が不的確で不十分なものとなるのです(「二重構造」の反映結果)。その結果として、自分が置かれている状況の分析や理解や状況判断、実行すべきテーマの発想、実行の計画、創意、工夫、機転といった機能、或いは、洞察や推理やシミュレーションに基づいた見通しや意思決定等が要求される『社会生活』(家の外に出て行き、他人と交わり、何等かの共通のテーマを実行することが要求される)の面での、程度や態様を含む様々な支障が出てくるようになります。「社会生活」面での種々のトラブルが生じてくるようになるのです。これは単なる「老化現象」ではなく、且つ、記憶障害に起因した症状でもなく、廃用性の加速度的で異常な機能低下の直接の反映としての『前頭葉(種々の個別認知機能群=実行機能)』の機能障害に起因した症状(development of multiple cognitive deficits manifested by disturbance in executive functioning)、即ち、『アルツハイマー型認知症』の症状と言うべきものなのです。この視点に気が付かない限り、『アルツハイマー型認知症』発病の真の原因の解明に、行き着くことは無いのです。私たちがこれまでに集積してきた『アルツハイマー型認知症』の発病患者の「脳機能データ」を一目見るだけで、そのことの合点が行くはずなのです。
上述したナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されている下で、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことにより、「小ボケ」の段階では未だ正常なレベルにあった「左脳」及び「右脳」までもが異常なレベルに機能低下してくるので、「家庭生活」面に支障が出てくるようになる「中等度認知症」(中ボケ)の段階に入っていき、最後には、末期の段階でありセルフ・ケアにも支障が出てくる「重度認知症」(大ボケ)の段階へと症状が進行していくことになるのです。認知症の専門家とされる人達は、『前頭葉』の機能レベルという視点を持たないか、それを精緻に計測し判定することが出来る「二段階方式」のような精緻な手技を持たないので、外観から見た「症状」という視点だけからしか、判定/鑑別出来ないのです。
(8)世界中の専門家達(学者、医師、製薬会社の開発担当研究者達)から、『発病の原因が、不明である』とされていて、未だに因果関係の立証さえ出来ていない「4つの仮説」が存続し続けていることに対し、専門家達に視点を整理して、私たち「二段階方式」が解き明かした『アルツハイマー型認知症』の正体について、もう一度問題提起しておくことにしましょう。
※ 『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界、「意識的に為すべき何等かのテーマを発想し、実行の計画を立て、実行結果についての洞察、推理、シミュレーションを行い、実行の内容、程度及び態様の最終的な選択と決定を行い、実行の決断を下して、実行の指令を、脳の各部に対して出す機能の結合体(統合体)が構築している世界の核心的な機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉(前頭前野部に局在)』の個別認知機能群(=『実行機能』)の機能の発揮度(機能の発揮と認知度)を左右し/下支えている機能である『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能から構成される)について、惹き起こされてきた廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行によって、『実行機能』の機能の発揮度(認知度)自体が機能障害を起こしてくる直接の反映としての『アルツハイマー型認知症』の症状は、回復の可能性という視点により、三段階に区分される段階的な症状が発現してくるものであること。更に、『前頭葉の三本柱』の機能及び『実行機能』の機能障害を惹き起こす要因は、二つに区分けされるものであること。
一つが、加齢に起因した機能低下という要因(発病の第一要件=基礎要因)であり、もう一つ別の要因が、「第二の人生」を送る上で日々展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下という要因(発病の第二要件=加重要因)であること。異なるこの二つの要因が、同時に存在し、充足される相乗効果に因り、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこととなり、その結果として、『アルツハイマー型認知症』の発病としての、三段階に区分される症状が発現してくるものであること。三段階に区分される症状は、『脳のリハビリ』の実施による回復の可能性の有無及び程度により、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」に区分されるものであること。なお、『脳のリハビリ』とは、「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような「自分なりのテーマ」を選択して、日々実践して、『生活習慣』として継続することにより『前頭葉』が活性化してくる「脳の使い方」としての「生活習慣」の改善及びその継続的な実践を言います(「食生活とは無関係」)。
(9) 医療の現場を眺めると、高額の費用が必要なCTやMRI等の画像診断機器を活用している医師が相当数居る訳ですが、そうした機器の活用では「脳の形」を判定することは出来ても「脳の働き具合」を判定することは出来ないのです。「脳の働き具合」を判定できる機器であるf-MRIやPETを活用しようとも、『前頭葉』の機能レベル(個々人の「前頭葉」の機能レベルについての経時的な変化)について、何らかの処理テーマに沿って精緻に判定することは出来ないのです。その結果、外観から分かり易い「記憶の障害」に関わる症状で、程度が重い症状ばかりに目が行くことになるのです。「記憶の障害」に起因した認知症レベルの症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルが、「中ボケ」の段階にまで衰えてきて、初めて発現してくることになること及び『重度の記憶障害』に起因した症状ともなると、末期の段階である「大ボケ」の段階で初めて発現が確認されて、権威者が取り上げることになるのです。

&4  本稿の要点の整理(  脳の「老化現象」と「認知症の症状」とを鑑別する必須条件)
ここで皆さんに注意を喚起しておきたいのは、『小ボケ』の段階に特有な症状は(&1に詳細な症状を列記)、単なる「老化現象」ではないということなのです。老化現象なのであれば、その人の『前頭葉』の機能は正常なレベルでないといけないからです。医師や研究者を含め認知症の専門家とされる人達は、私達人間だけに備わる特有な機能である『前頭葉』の働き方のメカニズムに精通していないか、又は関心がないか、或いは『前頭葉』の機能レベルを精緻に計測し判定する手技自体を持たないので、外観のみから判断する結果、『前頭葉』の機能が異常なレベルに衰えてきたことに起因して発現している症状(『アルツハイマー型認知症』の症状)を「前頭葉」の機能が未だ正常なレベルにあって発現してくるのが特徴である「老化現象」と誤解しているだけなのです。
※1(&1)に列記してある症状は、私たちの区分で言うところの「軽度認知症」(小ボケ)の段階で発現する「アルツハイマー型認知症」の典型的な症状なのです。この「小ボケ」の段階では未だ、「左脳も右脳も運動の脳」も全て正常な機能レベルにあることに注意が必要です。「小ボケ」の段階では「社会生活」面だけに支障が出てくるようになり、次いで「家庭生活」にも支障が出てくるようになり(中ボケ)、末期の段階(大ボケ)になると、「セルフケア」にも支障が出てくるようになるのが、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行の特徴なのです。

※2『脳のリハビリ』の継続的な実施により、「小ボケ」の段階では、比較的に容易に回復させることが可能であり(認知症の症状が治る)、「中ボケ」の段階では、治すことが未だ可能であり、「大ボケ」の段階にまで重症化が進行してしまうと、回復させることが最早困難となるのです。⇒医療現場では、専門医と言いながら、回復させることが最早困難となる末期の段階で(末期の段階の症状を確認して初めて)発病であると診断し、『発病のレッテルを張っているだけ』なのです。

※3『アルツハイマー型認知症』の専門家(学者、医師、研究者)とされる人達は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「段階的な症状」が発現してくるのが「アルツハイマー型認知症」の特徴であるにも拘わらず、そのことに全く気づかないでいるのです。重度の記憶障害の症状を中心としたレベルの症状をアトランダムに並べ立てているだけなのです。※その上に、『MCI』(軽度認知障害)という基準を持ち出してきて、物忘れの症状の程度や頻度を中核とした判定を行い、その状態が、『アルツハイマー型認知症』発病の「前駆的状態」であると主張して、「MCI」の状態にあると判定された人達の内の何パーセントかが、数年後には、『アルツハイマー型認知症』を発病することになると説明しているのです(認知機能の判定には、肝心要の『前頭葉』の機能レベルの判定が為されないで、左脳と右脳の判定検査である「MMSE」テストしか実施しないのです=御者が眠り込んでいるのに、馬だけを診断している)。

 本著作物「Eー06」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。 

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介護の予防のテーマの次に待つ『アルツハイマ―型認知症』の発病自体の予防(E-05)

2020-05-10 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

様々な種類が数ある認知症という病気の内で、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症が、90%以上の割合を占めています。皆さんが日ごろ目にしたり、耳にする認知症は、その殆どのケースが、アルツハイマー型認知症なのです生来的に特定の遺伝子に異常がある人だけを対象に発病し、若年での発症が特徴であり、重症化が極めて急激に進行するのが特徴であり、現在での医療技術の下では、治すことも発病を予防することも不可能である「アルツハイマー病」とは、全く異なるものであることに注意して下さい)。両者間の重要な相違を知らず、混同し、両者をまとめて「アルツハイマー病」と総称する誤った情報発信をしている学者や医師が、我が国には多いのです。『アルツハイマー型認知症』と「アルツハイマー病」とは、厳格に区別すべきものです。

『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に属する老化加齢に起因した「前頭葉」を含む脳全体の機能低下)・廃用型(ナイナイ尽くしの単調な生活習慣、脳の使い方としての生活習慣の継続に起因した「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下)の『生活習慣病』に過ぎないのです。
但し、「加齢」による機能の低下が基礎要因ではあるものの(発病の第一要件)、『加齢の延長線上に「アルツハイマー型認知症」の発病が有るとする考え方』は、誤りなのです。「第二の人生」を送る上での、「脳の使い方」としての生活習慣が発病するかしないかを区分ける決定的な要因なのです。ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続という要因が発病を決定づける核心的な要因、加重要因なのです(発病の第二要件)。

第一の要因と第二の要因が、同時に存在し、充足されることに因る「相乗効果」により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性加速度異常な機能低下を進行させていく、正しくその先に、『アルツハイマー型認知症』の発病並びに症状の重症化の進行が待っているということなのです(私たちのみが主張し、疫学的方法により実証済みである『「二段階方式」独自の見解』)。
『アルツハイマー型認知症』は、老年発症が特徴であり、第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者だけを対象として発病し、発病後の症状の進行が極めて緩やかにしか進行しないのが特徴であり、何年もかけて、徐々に、緩やかに進行して行くものなのです。
様々な程度及び態様により発現してくる「アルツハイマー型認知症」の症状は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルにリンクして発現してくるものであり、且つ、三つの段階(私たちの区分で言う、小ボケ中ボケ及び大ボケ)に区分されるのが特徴です。
廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であるアルツハイマー型認知症は、早期診断(「小ボケ」及び「中ボケ迄」の段階で、発病を見つけること)及び「脳のリハビリ」の実践(『前頭葉』を含む脳全体が活性化する生活習慣の工夫と実践)により、治すことが出来るし、「介護」が不可欠となる末期の段階(大ボケ)にまでは進行させないことに因り、介護の予防が可能であり、更には、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する生活習慣注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるような、自分なりのテーマの選択と日々の実践とその継続)により、発病自体を『予防』することが出来るものなのです(疫学的方法により実証済み)。
 あ~、嘆かわしや! 認知症研究/診断の専門家と自称しつつ、誤った情報を発信し続けていることに、何時になったら、気付いてくれるのでしょうか。

現在は、世界中が新型コロナの蔓延、パンデミック化の危機的状況に置かれています。我が国も、その渦中にあります。私たち国民全員が、行動を慎み、『3密』を出来るだけ回避する生活行動に注意し、注力すべき時なのです。更に、国民の知る権利を保障する視点から言うと、報道の「テーマ」、内容及び視点について、最も厳しく公正で、中立であるべき機関であるにも拘らず、一部の偏向したマスコミが、専門家ぶり、元~とかの肩書だけの人達を度々テレビに登場させ、為すべき具体的な対策を提言も出来ないのに、抽象的な言葉ばかりを並べ立て、いたずらに不安をあおる発言ばかりさせていることに憤りを覚えるのです。先の展開の予測を具体的に見通せない人ほど、「抽象的な言葉」を使用するものなのです。ミクロの視点で重箱の隅を探して、あらさがしに現を抜かすのでなく、もっとマクロ的な視点を持つべきと言いたいのです。

ところで、我が日本国憲法は、その第11条及び第97条に規定を置き、基本的人権の保障を高らかに謳っています。とは言え、其れは無制限のものではありえないのです。第12条の規定が、自由及び権利の濫用の禁止と公共の福祉の為に利用すべき旨を定めていることからも明白なのです。抽象的な危機感を念頭にしているだけで、過度の人権擁護を主張する野党やマスコミの主張に惑わされることなく、個々人が、明確な目的意識をもって、『3密』を出来るだけ回避する行動をきちんととるようにしたいものです。民主主義を標榜し、実態的にも、過度な程に民主化された我が国では、其れしか方法が無いのですから。これほどの状況下にあっても、他の民主主義国家が採用している程度の強権を伴う政策の発動の採用が認められないのが我が国なのです。その分、個々人の高い自覚と自省とが要求されているのです。憲法に関連する条項を入れることについて、『議論することさえ拒否している』のが野党なのです。国会は、国民に代わって、議員が議論する場所なのです。

我が国の対策を批判している外国の人達や機関に対して、結果で示してやろうではないですか。世界中で蔓延し、猛威を振るっている「新型コロナ」と言えども、『重症化し、或る程度許容できる規模を超えた死亡という結果が、起きてこないものであれば』、どんなに蔓延したところで怖くはないし、経済活動を抑制する必要もないのです。ロックダウンとか、オーバーシュートとか、世間の不安をあおることばかりを言い立てている輩に振り回されてはいけないのです。今日の本題である「アルツハイマー型認知症」の発病者数は、『発病の対象が高齢者に限られる』という特徴を有していて、厚労省の予測値で500万人を超えていても、介護に要している費用だけで年間10兆円を超える規模になっていても、野党もマスコミも全く関心が無く、問題にもしないのです。「アルツハイマー型認知症」は、廃用性症候群に属する単なる生活習慣病である為に、発病しても死亡することが無い性質(「死亡原因とはなり得ない」性質)のものだからです。新型コロナで発病した人達の内で、「重症化が進行し、更には死亡している人達は、高齢者に限られている」のです。高齢者対策に的を絞り、『発病後の重症化を回避する対策に医療機関の資源を高度に集中する』考え方を徹底すべきなのです。表に現れていない感染者数がどれほどの規模のものであろうとも(検査の実施数を最大限に拡大することが、最も重要なものではないのです)、現時点における我が国の『死亡者総数は、700人を切っている』のです。総人口が一億人を超えていて、世界第三位の経済大国である我が日本における『新型コロナの発病による死亡者総数は、世界のどの国と比較してみても、桁が違うほど少ない人数』なのです。我が国の対策に自信を持つと共に、「大恐慌」以来とも予測されている規模の不況を克服する為の経済活動を再開するに際しては、『高齢者対策』に的を絞り、医療機関内、介護施設内での、或いは、享楽施設発クラスターが発生しないことに注力し、高齢者の重症化の回避及び重症者対策に、ダイヤモンドプリンセス号の感染者対策で活躍した自衛隊を活用すべきなのです。所謂、野外病院の建設、各地に大型のテントを設営し、保健所及び医療機関が行っている機能を補完することを目的としての活動、『不足していて「医療の崩壊」が危惧されている医師、看護師及び機材の不足を自衛隊が補完すべき』と考えるのです。今こそ国会で、野党も議論に加わり(野党の国会議員と言えども、血税で、議員資格を維持して貰っていることを想い出すべき)、こうした喫緊の課題、テーマについて、真剣に意見を交換して欲しいのです。徐々に、且つ、出来るだけ早期に経済活動を全面的に再開し、活発化させていかなければ、我が国が経済面から、破綻してしまうのです。これまでに構築してきたサプライチェーンを、アメリカが中国から引き揚げていく、デカップリングの動きに際して、技術的に高度で利幅の多い分野の受け皿として、我が日本が手を挙げる絶好の機会なのです。その為に提供する財政的支援の原資が必要であり、ポピュリズム的な施策は、今のような時期にこそ、排除すべきものなのです。


 私たち(二段階方式)は、今こそ、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防を国民的なテーマとして追及すべきだと考え、問題提起したいのです。生活習慣の創意工夫により、実現できるからなのです。認知症の診断を専門として数多くの症例を見てきたと言いながら、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断については、米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM-4」の規定の「第二要件」が確認を要求する失語や失認や失行のような症状の発現、極めて重度の症状の発現の確認を待って初めて、発病であるとの診断を行っているのです。発病のメカニズムについて無知であるが為に、加えて言うと、「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現する三段階に区分される症状が発現してくる(私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」)ことも知らないのです。おまけに、診断に際しては、CTやら、MRIやら、SPECTや、果てはPETまでも総動員して、治すことは愚か、症状の更なる進行を抑制することも出来なくて、介護するしか他に方法が残されていない末期の段階」で発病を見つけていて、発病のレッテルを貼るだけのものでしかない診断並びにせっかく発病を見つけても遅すぎる末期の段階、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階で発病と診断している為に、日常の生活面での「介護」が不可欠である為に、(高額の診断費を荒稼ぎ)発病を見つけても、発病の診断と投薬(治療の効果が無くて、症状の発現の程度を抑制し/或いは高揚させる効能でしかない対症療法薬の処方と投与)の為の費用が要るだけのものなのです。末期の段階で発病を見つけたところで、『もはや治すことは出来ないし、症状の更なる進行を抑制することは出来ない』のです。症状を治したり、症状の更なる進行を抑制するには、「小ボケ」及び「中ボケ」の症状が発現してくる本当の意味での早期の段階で発病を見つけて、『脳のリハビリ』(『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の工夫と継続的な実践)を実施することが不可欠だからなのです。治すことも症状の進行を抑制することも困難である末期の段階、『大ボケ』の段階で見つけて、「発病のレッテルを貼る」だけで、何の意味も無い「診断」と効きもしない(「治療の効能」を有していなくて、「症状の進行を抑制する効能」も有していない単なる対症療法薬」(症状の発現の仕方を抑制したり/高揚させたりする効果しか有していない薬)の処方と投与に要している費用だけで10兆円並びに介護に要する費用が10兆円、両者を併せて20兆円を超える規模の費用が単年度ベースの規模で毎年発生していて、この先更に増加する一方と予測されている状況にあるのです。この問題について、野党の国会議員もマスコミも何等の問題意識を持ってはいないのです。

 専門家達から、発病の原因が分からないし、発病すると治せないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症であるとされ、放置されてきた『アルツハイマー型認知症』は、実は、宝の山なのです。全国452の市町村での先駆的「実践活動」により、その考え方が正しいことが疫学的に実証されたものであり、早期診断による回復、介護の予防、更には、発病自体の予防について、効果が顕著であり、客観的で、極めて大きな「成果」を残してきている「二段階方式」の考え方及び「二段階方式」の手技は、正に、この難局を救う為の「打ち出の小槌」となるのです。
 『皆さんが、国民全体が、関心を抱き、問題意識を持って欲しい』と切に願うのです。

私たちが提案するのは、『アルツハイマー型認知症』に的を絞った特化した活動であって、『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復介護の予防、更には、発病自体の予防を明確な目的とした、住民参加型の地域予防活動の国策による全国展開という「テーマ」の実行です。
 今日のテーマは、『アルツハイマー型認知症は、老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、仕事とは無縁の日々となる、第二の人生を送る上での、脳の使い方としての生活習慣こそが、発病するかしないか/症状の更なる重症化が進行するかしないかを区分ける核心的で、決定的な要因である』ことについて、『二段階方式』の手技の活用により集積した14689例にも及ぶ『アルツハイマー型認知症』の発病患者の「脳機能データ」の解析結果を取り上げ並びに北海道から九州に跨る452の市町村で、エイジングライフ研究所と導入先市町村との契約に基づいて実践した、予防活動の成果を根拠にして、分かり易く説明し、問題提起したいということなのです。
「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として、治すことが出来ないものではないのです。その真の本態(性質)は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、治せるし、介護の予防が可能であり、発病自体を予防することが出来るものであると言いました。世界中の専門家達が、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと主張しているのは誤りなのです。末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけている(DSM4の第二要件が確認を要求している失語や失認や失行の症状が、初期症状であると誤解している)が為に、治すことが出来ないだけなのです。
 この場合、問題提起し、注意を喚起しておきたい極めて重要な「テーマ」が有ります。
以下の「二点」についての注意が必要で、問題意識が不可欠なのです。
「アルツハイマー型認知症」の発病患者の症状を治したり、症状の進行を抑制し介護の予防を達成するには、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で、対応することが不可欠の条件となるのです(「アルツハイマー型認知症」の診断に従事する医師達は、症状を治すこと及び症状の進行を抑制することに因り介護の予防が可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の存在に気づいていなくて、「大ボケ」の初期の段階のことを早期の段階と誤解していて、早期診断という言葉を使っていたりするのです)。
もう一つ重要な事、「アルツハイマー型認知症」の様々な症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、「三段階」に区分される症状が発現してくることに関係していることなのです。発病の最初の段階である「小ボケ」の段階では、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常なレベルに在るのに対して、肝心かなめの『前頭葉』の機能だけは既に異常な機能レベルに衰えてきていることなのです。「中ボケ」の段階になると、前頭葉の機能は更に異常な機能レベルに機能低下が進行してきていて、おまけに、「小ボケ」の段階では未だ正常な機能レベルに在った左脳、右脳及び運動の脳までもが、廃用性の機能低下の進行に起因して、異常なレベルに衰えてきているのです。末期の段階である大ボケの段階になると、前頭葉を含む脳全体の機能が更に異常なレベルにまで衰えてきていて、「前頭葉」の諸機能の内で中核的な機能群である『実行機能』(分析、理解、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、選択、比較、判断、決断、指令、抑制、感動等の機能の総称)の機能の発揮度に関わる核心をなす機能である『注意の分配力』の機能(異なった複数のテーマを、同時に並行して処理する上で不可欠の機能)が、ほとんど機能しえないまでに衰えてきているのです。そのことが原因で、「大ボケ」の後半の段階になると、ズボンを頭から被ったり、鋏みがなんであるか、その使用の目的と方法を理解できなかったり、夜中に家へ帰ると言って、騒いだりするようになるのです。
早期の段階で見つけて治すにも、介護の予防を達成するにも、発病自体の予防を達成するにも、「前頭葉」の機能レベルという要因が、「極めて重要なものである」ことを知っておいて頂きたいのです(『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することが出来る手技は、私たちの二段階方式の手技以外には、世界中を見渡しても存在してはいないのです。医療機関や研究機関が、認知機能のレベルの判定として提示するデータや判定結果は、MMSEという神経心理機能テストの使用【我が国では、判定上の欠陥がある改訂版の長谷川式がよく使用されている】は、「左脳」及び「右脳」の機能レベルを判定することが出来る手技であって、前頭葉の機能レベルを判定することは出来ないのです)。『認知機能のレベル』の判定と言う為には、『前頭葉の機能レベルの判定が必要不可欠の条件となる』にも拘わらず、医療機関も研究機関も、そのことに気づかないか、気づかないふりをしているのが実情なのです。
「前頭前野」に局在する『前頭葉』の機能(就中、「注意の分配力」の機能)は、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」、『意識的に何かのテーマを発想し、実行の計画を練り、組み立て、シミュレーションして、最終的な実行内容を選択し、決定して、実行に移す決断を行い、脳の各部にその指令を出す機能=左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者の役割』)を担っていることに気づいて、関係する脳機能データを集積し、分析し、理論を組み立て、市町村での実践により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証しているのは、私たち「二段階方式」だけなのです。
私たち「二段階方式」以外の組織や人達、世界中の研究機関や学者や研究者や医師達の誰一人として、意識の世界に関わる病気だという肝心かなめの要因に気づいていないのです(「記憶の障害」が原因で発病すると想定するDSM4の第一要件の規定内容は、重大な誤りであり、その規定を正しいものとして前提条件に置き、提示しているだけの憶測の類に過ぎない4つの仮説の内容も誤りなのです)。発病の原因について「4つの仮説」が提唱されている中で、世界的に通説の地位にある「アミロイドベータ説」でさえ(我が国では、東大、京大、理科学研究所がその牙城)、「意識」も存在していなければ、「前頭葉」の機能も備わっていなければ、「注意の分配力」の機能も備わっていない『マウス』を、研究材料にして、憶測に基づいただけの、誤った主張を展開しているのが実態なのです。

 
(プロローグ) 様々な種類が数ある認知症のうちの90%以上を「アルツハイマー型認知症」が占めています。アルツハイマー型認知症については、世界中の専門の研究者や医師達が、発病の原因が分からないし、発病すると治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ないタイプの認知症であるとしているのです。そうした状況の中で、発病の原因に関しては、「4つの仮説」が提示されてきています。猶、「仮説」という意味は、各々の仮説が想定し、主張する発病の原因(メカニズム)と『アルツハイマー型認知症』の発病との間に存在するべきものである『因果関係』そのものが、未だに立証されていないということなのです。
※ Aという原因が存在しないならば、Bという結果は発生しないという条件が確認される場合は、AとBとの間に、直接の『因果関係』が存在すると考えられるのです(AがBを生起させる場合、Aを原因、Bを結果といい、AとBには因果関係があると考えるのです)。
※ 4つの仮説の概要はと言うと、世界的に専門家達の間で支持され通説とされているのが、「アミロイドベータ説」です。この説は、アミロイドベータという蛋白質が脳内に蓄積し、「老人斑」が形成されることに因り、老人斑が有する毒性が情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことに因り、記憶の障害が惹き起こされることに起因して、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくると主張する仮説です。
米国ではハーバード大学が、我が国では東大、京大、理化学研究所などがその牙城です。単なる仮説であり、科学的で客観的な根拠データさえも無く、実際には、後述するように主張内容自体が誤りなのですが、その権威から、世界中の専門家達を誤った方向に導いているのです。おそらく皆さんも、その仮説を信じているのでしょうけど。
「タウタンパク説」は、従来は少数説であったのですが、アミロイドベータ説の主張内容に依拠して、世界中の大規模な製薬会社が治療薬の開発に挑戦し、且つ、それらの全てが失敗に終わったという結果と状況により、アミロイドベータ説の信頼が崩れていく状況の中で、支持が少しばかり広まってきているものであって、タウという蛋白質が脳内に蓄積して形成される神経原繊維変化が、「記憶の障害」を惹き起こすことに起因して、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくると主張する仮説です。最近、『タウ蛋白が脳内に僅かでも蓄積した場合に、鋭敏に検知することが出来る方法が開発されて、アルツハイマー病(正しくは、「アルツハイマー型認知症」)の早期発見に役立つと期待されているとの報道が有りました。研究発表者達の肩書を見て、皆さんの期待も膨らむのでしょうが、『タウ蛋白の脳内蓄積の早期検知が、「アルツハイマー型認知症」の発病の早期発見に役立つことは、有り得ない』事なのです。タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化とアルツハイマー型認知症の発病との間には、肝心の因果関係自体が存在していないからなのです。この研究もまた、早晩、『捕らぬ狸の皮算用』に終わるのです。立派な肩書を背負ってしまうと、発病の原因に器質的な病変の存在を追い求めてしまうのでしょうか。「前頭葉」の使い方が足りない、『注意の分配力』の機能の出番が極端に少ない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「廃用性の機能低下」という要因には、どうしても、目が向かないのでしょうか。

これ等の他に、アセチルコリンの不足が原因で記憶の障害が惹き起こされることに起因して「アルツハイマー型認知症」の症状が発現するとする仮説が、「アセチルコリン説」であり、脳の萎縮の進行が原因で「記憶障害」が惹き起こされることに起因して「アルツハイマー型認知症」を発病するとする仮説が「脳の萎縮説」です。
いずれにしろ、「4つの仮説」は、単なる憶測の類であり、誤った仮説であることは、私たち「二段階方式」が集積し、保有する、14689例にも上る「アルツハイマー型認知症」の発病患者に特有な「脳機能データ」が示唆する事象事実としてのデータが根拠なのです。
アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、脳の後半領域の機能レベルを判定する神経心理機能テストである「MMSEの下位項目」について、項目が出来なくなっていく(関係する機能が衰えていく)厳格な順番が存在することなのです。MMSEの下位項目を構成している11の下位項目について、以下の順番の通りに出来なくなっていくという特徴が確認されるのです。その厳格な順番とは、次の通りです。
(項目困難度が高い順に)    想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、
   三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、命名、復唱の順番となります。
発病者であれば、必ずこの順番に出来なくなっていくのです。老人斑の毒性により神経細胞が侵されて、大量死し、この順番に出来なくなっていく等、有り得ないのです。
「二段階方式」の手技の実施により、「アルツハイマー型認知症」の発病患者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階を含むもの)として判定された14689例もの各症例が示している『MMSEの実施結果』である「MMSE下位項目の項目困難度」のデータは、「4つの仮説」の主張内容が誤りであることを示す、科学的で客観的なデータ(事象事実)であり、且つ、『事実としての事象の確認』ということから、上述の「4つの仮説」の各主張内容は、全てが誤りであり、「単なる憶測」に過ぎないことを指摘しておきたいと考えるのです。

                                            
 権威がある機関や人達が主張する内容は、そのまま信じてしまいがちなのですが、殊に
『アルツハイマー型認知症』に関しては、世界中の専門家達の主張の内容が誤りなのです。
治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと彼等がこぞって主張する為に、
末期の段階にまで症状が進行してきているお年寄りの数が、厚労省の予測数値で500万人もいるとされながら、「介護の費用」だけで単年度ベースで10兆円を超えてきているとされながら、野党も、マスコミも、無関心という状態にあるのです。
早くこの問題に関心を持って頂きたいのです。私たち二人も、古希を超えた年齢に在り、意欲と気力と体力が何時まで保てるか自信が無いのです。
※全国を12のエリアに区分して、各エリアごとにNPO法人を立ち上げ、「二段階方式」の考え方を理解して、「二段階方式」の手技を十分に使いこなし、住民参加型の地域予防活動を地域単位で立ち上げる際に不可欠である「ボケ予防講演会」の講師が務まり、地域予防活動の牽引車となる市町村の保健師さんを指導する「実務研修会」の講師が務まる「女性の専門職集団」を養成して、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防の世間が驚くような「顕著な成果」を挙げてみせたいとの意欲に燃えてはいるのです。この分野で女性の専門職集団が活躍することに因って、女性が活躍する社会の道標となるような一里塚を刻ませたいとも考えているのです。更には、新型コロナ対策で我が国の社会経済全体が深く沈みこんでしまった状況から這い上がる希望の光をともしたいと考えてもいるのです。

第二の人生を送っているお年寄りが、発病を予防することに強い関心を抱き、自身の生き方としての「脳の使い方」を創意工夫することに因り、社会活動が活発になり、人的交流が活発化すれば、消費自体も拡大し、高齢化が進んだ地域の活性化にもつながると考えるのです。その結果として、自己自身が「アルツハイマー型認知症」を発病する年齢が先送りされることに因り、「診断費用」及び「介護の費用」が両者共に大幅に減少していくことにも直結することになるのです。
両者を併わせると現在単年度ベースで20兆円を超える規模になることを考えると、国家の財政という面から見ても、極めて魅力ある「テーマ」となるはずなのです。

                                        

&1 「アルツハイマー型認知症」の症状は、「三段階」に区分されるべき
様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状は、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルにリンクした「三段階」に区分される症状が発現してくるのが特徴なのであり、それ等は、軽い方から順番に、小ボケ、中ボケ及び大ボケの『三つの段階』に区分されるのです。
※ ここで注意すべきは、「脳の機能レベル」というとき、『前頭葉』を含むという条件が、
極めて重要なのです。意識的な世界は、脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉の機能、就中、注意の分配力の機能を欠いていたのでは、無意味なことになってしまうからです。
ところが、認知症/認知機能の専門家とされる人達でさえも、認知機能とか、脳の機能の低下や改善という言葉を使いながら、前頭葉を無視しているのです(「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定する手技を持たない為に、意図的に外しているとしか思えないのですが)。
彼等は、脳の機能が改善したという際に、MMSEのデータしか提示してこないのです。
因果関係や論理に杜撰な人の場合は、物忘れの症状の主観的な改善という要素を、評価の対象にしていたりするのです。意識の機能構造にも無知であり、前頭葉の機能についても無知というしかないのです。実力でなくて、肩書だけで生きている人達が多いのです。
此処で注意すべきは(極めて重要な事実として)、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階では、左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在るのに対して、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界において、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが、既に異常な機能レベルに衰えてきていることなのです。
※ 上述した「事実としての事象の存在」を、上記「4つの仮説」のいずれもが、科学的及び客観的に説明することが出来ないのです。言い換えると、この事象事実の存在だけでも、「4つの仮説」の主張内容が誤りであると断定できるのです(反論を期待しています)。
 『アルツハイマー型認知症』の症状について、段階区分という考えを提示する専門家は、二段階方式を除いては、世界中を見渡しても、全く存在していないのです。アメリカ精神医学会が策定した診断規定である『DSM-4』(現在は、「DSM-5」が提示されているが、その規定内容は、基準とはなり得ないレベルというべきもので、破綻しているので、 取り上げない)の第一要件が、「記憶の障害」の確認を要求していること、更には、第二要件が、失語、失認又は失行の症状の発現の確認を要求していることから、「アルツハイマー型認知症」研究の世界中の専門家とされる人達は、その「第一要件」及び「第二要件」の規定内容自体が重大な誤りであることに気づいていないで(規定内容を疑うことさえもしないで)、『規定内容が、正しいものであるとしての前提に立脚』し、様々な「仮説」を提示して、更には、『失語や失認や失行の症状が、アルツハイマー型認知症の初期症状である』と想定した議論を繰り広げているのです。『MCI』(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)という概念を提示し、「アルツハイマー型認知症」の発病の前駆的状態であるとする仮説の支持者達も、同様に、誤った考え方であることを指摘しておきたいのです。「MCI」という誤った基準が横行している現状に対し、注意を喚起しておきたいのです。
※MCIは、『物忘れの症状』の程度及び頻度を判定基準の主たる要件としているものなのですが、そもそも、『記憶障害という要因が、「アルツハイマ―型認知症」の発病(様々な程度及び態様に因る症状の発現及び症状の進行)の基礎要因であるとする考え方に立脚していて(「DSM-4」の「第一要件」の規定内容が正しいものとする前提に立脚した考え方) 、その一点だけを取り上げてみても、発病の「判定基準」とはなり得ないものなのです。

                               

&2 早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の標準的な「滞留期間」
 「アルツハイマー型認知症」の発病原因(メカニズム)に関する『4つの仮説』並びに『DSM-4』の規定内容 は、全てが誤りなのです。様々な程度及び態様により発現する「アルツハイマー型認知症」の症状は、「記憶の障害」に起因して発現するという考え方自体が重大な誤りなのです。『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する単なる生活習慣病(但し、「食生活」は無関係であり、「第二の人生」における「脳の使い方」としての生活習慣が、発病するかしないか/症状の更なる重症化が進行するかしないかを決定づける、核心的な要因であることに留意する)に過ぎないというのが、私たち「二段階方式」独自の主張なのです。※ 私たちのこの主張は、北海道から九州に跨る、全国452の市町村で前駆的な試みとして実践展開された、アルツハイマー型認知症の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動の成果により、疫学的に実証されてきているものなのです。世界中の権威が主張していることとは、真反対の主張内容(アルツハイマー型認知症は、早期診断と脳のリハビリの実践により、治せるし及び介護の予防が可能であるし、更には、前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践により発病自体を予防することが出来ると主張しているのです)であること並びに権威が不足しているが為に、情報の発信力に乏しく、注目されないだけなのです(厚労省の認知症施策推進室とは、脳機能データ及び活動の成果データを提供し、昨年末に協議済み)。


第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者に偶々起きてきた何等かの「生活状況」の発生が「キッカケ」となり、何事に対しても『意欲を喪失』した状況が継続する中で、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な脳の使い方としての生活習慣=あーしたらどうなるか、こうしたらどうなるか等、創意、工夫、シミュレーションする為の不可欠の機能である注意の分配力の機能の出番が極端に少なくなる単調な日々の暮らし方)が始まってから、半年も経過すると、アルツハイマー型認知症発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状が発現してきて、発病から3年の間が「小ボケ」の期間、次の段階である2~3年の期間が、「中ボケ」の期間で、発病から、5~6年の期間が経つと、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになる」というのが大原則であり、判定の「標準的な指標」となります。『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、「三段階」に区分される認知症の症状が発現してくるのが特徴なのです。
発病の早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までに発病を見つければ、脳のリハビリ(前頭葉が活性化する生活習慣の実践の工夫=注意の分配力の機能の出番が多くなるようなテーマの選択とその継続)の実践により、症状を改善させ/治すことが出来る(=認知症の症状が改善し、治る)のですが、末期の段階である「大ボケ」のレベルになると、中ボケレベルへの回復を期待することさえも、もはや困難となります。その「大ボケ」のレベルの中で、脳のリハビリという「脳の使い方としての生活習慣の改善」により、症状の更なる進行を緩やかにする程度の改善がみられることはありますが、「中ボケ」レベルへの改善の見込みさえも極めて低いものになってしまいます。とはいえ、「大ボケ」レベルで、運動の脳や右脳を刺激する「生活習慣の改善」を試みることもなく、介護だけしているのでは、症状は、大ボケの枠組みの中で更に重いものになっていきます。同じ「大ボケ」のレベルといっても、大河の幅のようにその症状の幅は極めて広いものなのです。
⇒ 身体が持つ「お年寄り」の場合であれば、「植物人間」状態にまで進行して行くのです。
※ 『アルツハイマー型認知症の「三段階」の症状の基本となる

「脳機能レベル」の区分とその定義          

キッカケ』の発生を契機に何事に対しても『意欲を喪失』してしまい、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方)が開始され、継続されていると、半年から1年が経過する内に、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してくるのです。発病後も、相変わらず、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続される中で、前頭葉を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに因り、小ボケに始まり、中ボケの段階を経て、最後は末期の段階である大ボケの段階へと、症状の重症化が進行していくことになるのです。それだけのことなのです。「4つの仮説」が憶測に基づいて主張している原因で発病し、症状の重症化が進行していっている訳ではないのです。

左脳の出番が多く、期限を設定された上での実行の目標の設定が有り、一定の成果を挙げる為に、自分が置かれている状況の分析と理解、実行内容の企画及び計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、比較、検討、決断等、仕事という『一大テーマ」が第一の人生ではあったのです。

左脳が主管する『仕事』を実行する上で、実行機能が活性化し、働くために不可欠の機能である『注意の分配力』の機能の出番が極めて多い「第一の人生」とは全く異なる生活が起きてくるのが『第二の人生』なのです。第二の人生は、全てのお年寄りにとって、『仕事』とは無縁となる日々の暮らしが待っているということなのです。仕事とは無縁の日々となる第二の人生で、どのような「テーマ」を選択し、「注意の分配力」の機能の出番を出来るだけ増やしてやることに因り、『前頭葉』の働きを活性化するのかが問われることになる、それが第二の人生なのです。『第二の人生』での、「脳の使い方」としての『生活習慣』こそが、『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないかを区分ける唯一の核心的な要因なのです。

私たち人間だけに特有な意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能は、「加齢」と言う要因により徐々に、緩やかに機能が低下して行きます。そうした日々を送っている、第二の人生を送っているお年寄りに、或る日、意欲を喪失させてしまうような状況や出来事が発生して、そうしたた状況が、何か月も、半年以上も、場合によっては、1年も、継続していくことになるのです。そうした日々の暮らしの中で、何事に対しても「意欲を喪失」していき、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が始まり、継続されていくことになるのです。加齢の進行という要因のみでは、徐々に、緩やかにしか機能が低下して行かなかった、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていることに因り、「廃用性の機能低下」という別の要因が重なって来ることになるのです。『加齢』に起因した機能低下の要因に、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下という要因が加重されることに因り、前頭葉を含む脳全体の機能が、廃用性加速度的異常な機能低下を進行させていくことになるのです。その先に待っているのが、『アルツハイマー型認知症』の発病であり、更には、重症化の進行ということなのです。

 下図に示すのは、発病の最初の段階である「小ボケ」に端を発し、次いで、「中ボケ」の段階があって、最後に末期の段階である「大ボケ」の段階という三段階に区分される症状が発現してくるのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴であることを図で示しているのです。世界中の、『アルツハイマー型認知症』の権威が有るとされる機関(や学者や研究者や医師)の、どれ一つとして(誰一人として)、症状が三段階に区分されることに気づいていないのです。失語や失認や失行みたいな症状が「初期症状」であると規定する「DSMー4」の規定の「第一要件」の内容を疑うことも無く、それらよりももっと重い症状ばかりに関心があって、『脳のリハビリ』という方法により、正常なレベルに回復させることが可能な、本当の意味での早期の段階、私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状が存在していることに、未だに気が付いていないのです。「物忘れの症状」の頻度や程度を主観的に評価しただけの『MCI』(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)とか言う意味不明の判定基準を持ち出し、『アルツハイマー型認知症』発病の前駆的状態であると物知り顔に説明する自称専門家が多いのには、あきれるのです。『前頭葉』の機能について、無関心というよりは、無知というしかないのです。

 ※ 「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとリンクした三段階に区分される症状
    最初が  ;次いで  ;最後に

 


回復させることが可能である本当の意味での早期の段階「小ボケ」や「中ボケ」の段階であれば、「脳の使い方」(「前頭葉」の使い方=『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマの選択と実行)としての意味で言う『生活習慣』の影響により前頭葉の「三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)の出番が増えたり減ったりする中で、脳の機能レベルの顕著な「改善」や「低下」が見られるのです。又、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されているように見えてはいても、実際の生活実態を聞き取ってみると、それなりに「プラスの要因」の生活が入り込んでいたり、逆に「マイナスの要因」の生活が入り込んでいたりするものなのです。上述の基準に適合しないケースは、&4に例示する「プラス要因」と「マイナス要因」の「生活習慣」の質と量とが脳に働いて、『アルツハイマー型認知症』の段階的な症状の回復や更なる進行に実質的で大きな影響を与えているのです。
       
エイジングライフ研究所の『二段階方式』を活用するときは、定期的に最高次機能の「前頭葉」及び高次機能の「左脳と右脳」の働き具合を神経心理機能テストで測定し、「生活実態」の聞き取りから生活の自立度を判定し、更に、「生活歴」の聞き取りからその期間中の「生活習慣」としての脳の使い方を具体的にチェックします。『二段階方式』では、神経心理機能テストによる定期的な脳の働き具合の総合的な判定結果を、「改善」、「維持」、「低下」の三段階に区分し判定します。そして、対象期間中の「生活習慣」を脳の機能レベルの判定結果と照らし合わせるのです。「改善」、「維持」、「低下」の各々のケースについて、その人の脳を活性化させるような「生活習慣」としての生活実態があったのか、プラス要因やマイナス要因がどのように入り混じっていたのか、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続したままだったのか等を詳細にチェックするのです。そうした判定の下、脳の機能レベルの変化(改善、維持、低下)と対象期間中の脳の働き具合を支える「生活習慣」としての生活実態とは、必ず合致している(リンクしている)ことが分かるのです。
        
そうした極めて多数の事例の分析とデータの積み重ねから、下記「老化のスピード差」の期間が導き出されているので、この「小ボケ」、「中ボケ」の期間は標準的な指標となるのです。この指標となる期間と実際のケースの期間との間に差異があるときは、「プラス要因」と「マイナス要因」とが複合して脳の機能レベルの変化に影響を与えているのです。その実態を丁寧に確認する作業がとても重要なのです。こうした多数のデータの積み重ねから、専門家たちから原因も分からないし治らない病気とされている「アルツハイマー型認知症」を発病する原因は、「加齢」(60歳を超える年齢)が第一の要因であり、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」が第二の要因であることが分かったのです。
この場合、どのような『生活習慣』が脳の活性化に効果的なのかについては、標準的なものを類型化して導き出すことはできるのですが、絶対的なものはなくて、あくまで相対的なものだということが留意すべき重要なポイントです。その「生活習慣」を個々の本人の「前頭葉」がどのように評価したのかが、前頭葉の「三本柱」の意欲、注意の集中力と注意の分配力の働き具合に直接影響するからです。更に、「小ボケ」と「中ボケ」のレベルであれば、「生活習慣」の改善により正常レベルへの脳機能の回復が可能であることが分かったのです。但し、「大ボケ」のレベルにまで脳の機能が衰えてしまった人達は、「中ボケ」レベルへの機能の回復さえも期待できないことも分かったのです。「アルツハイマー型認知症」の場合は、早期発見と早期治療が極めて重要だということなのです
※ 小ボケや中ボケの段階では(大ボケの初期でも)、それなりのことを話すので、「アルツハイマー型認知症」の診断の専門家とされる医師達も、ごまかされてしまうのです。
現在、殆どの医療機関で行われているような、「重度の記憶障害」(物忘れの症状)を基準にして診断する方法では、回復困難な「大ボケ」しか見つけることが出来ないのです。
回復可能な「小ボケ」と「中ボケ」の早期段階を見逃してしまうと、回復の見込みはなくなり、介護だけの対応しか残されないことになってしまうのです(身体が持つ限り、「介護」が必要な期間が継続されていき、介護の費用も必要となる訳なのです)。介護保険の料率を引き上げるばかりの対策で問題が無いというのでしょうか。「新型コロナ」後であろうとも、そうした社会状況下では、逆に、「第二の人生」を送るお年寄りの生活行動が単調なものになりがちであり、発病者数の増加、重症化の進行に伴う介護費用の更なる増加が進行していくことになるだけと考えるのです。
※ 認知症診断の専門医と言いながら、発病の原因については、世界的に「通説の地位」にある「アミロイドベータ説」を支持していて(権威に頼っているだけ)、加えて、「DSM-4」の規定の「第一要件」が確認を要求している 失語や失認や失行のような症状が「アルツハイマー型認知症」の初期症状であると誤解したままで居て(権威を盲信しているだけ)、そうした症状よりも、もっと軽い段階の症状が有るはずとは考えもしないで(探求心不足)、その必然の結果として、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状ばかりに関心があって、
「アルツハイマー型認知症」は治すことが出来ないものと誤解して居ながら、治療の効果が確認されてもいない薬である、「4種の対症療法薬」を処方しているのが、医療現場の実態なのです。患者やその付き添いの家族に対しては、『治療の効能は認められていないが、「ケース」によっては、症状の進行が半年から1年程度遅れることが期待される』とする製薬会社の宣伝文句の通りに発言し、何の疑念も抱かないのです。
※ ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されている状況下では、前頭葉の機能(就中、注意の分配力の機能)の出番が極端に少ないものになってしまうので、使われる機会が極端に少ない(出番が極端に少ない)ことに起因した廃用性の機能低下が進行していくこととなり、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下していくことになります。その結果、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルにリンクした症状が発現してくることになり、症状の重症化が進行していくことになるのです。

&3 脳の老化のスピード差をもたらす「生活習慣」の要因の存在と確認
&4の図は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化、機能レベルの低下、改善に関わる要因が、アミロイドベータの蓄積による老人斑(アミロイドベータ説)やタウタンパクの蓄積による神経原線維変化(タウ蛋白説)とは無関係のものであり、或いは、アセチルコリンの不足(アセチルコリン説)や脳の萎縮の進行(萎縮説)とも無関係のものであることの事象事実の存在と確認を示すものなのです。
「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合には、本当の意味での早期の段階である(「脳のリハビリ」の創意工夫及びその継続的な実践により、回復させることや介護の予防が可能であるという意味)「小ボケ」及び「中ボケ」の段階について、標準的な滞留期間が確認されると言いました。その標準的な滞留期間に差異が生じているケースについては、その背後に(その核心的な要因として)、脳の使い方としての生活習慣(脳の使い方としての「生活歴」)が存在していることを示す(実証する)脳機能データが存在しているのです。
私たち「二段階方式」の手技を活用する際には、『前頭葉』を含む「脳全体の機能レベル」に厳密にリンクした症状(「三段階」に区分される類型的で典型的な症状を確認する様式である「30項目問診票」を活用する)に関わる14689例の症例が有り、当該症状の発現の基礎となっている発病前後の脳の使い方としての生活習慣の具体的な内容(過去の「生活歴」)の聞き取りが、必須の実施項目とされているのです。脳の老化を加速させる生活要因及び脳の老化を引き戻す或いは老化の進行を抑制する生活習慣の要因の類型を分かり易く定型化したものが、上記種々の要因なのです。
此処に提示する要因の存在、MMSE下位項目の項目困難度(MMSEが判定する左脳および右脳の機能についての検査項目の出来なくなっていく厳格な順番の存在)のデータ及び本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)についての標準的な「滞留期間」の存在及びその確認に関わる諸「脳機能データ」は、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である『DSM-4』の「第一要件」の規定内容、「アルツハイマー型認知症」の発病原因(発病のメカニズム)に関して提示されている『4つの仮説』の主張内容が、共に(全て)誤りであることの「客観的で科学的な証拠データ」なのです。

&4 脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の類型
原則:「キッカケ」が起きてから、半年から1年で発病する:
「発病後は、小ボケが3年、中ボケ2~3年、5~6年経つと大ボケ」が標準的な期間:
標準期間に合致しない場合は、下記の要因(プラス要因又は、マイナス要因)を加味。

  

   本著作物「Eー05」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用するに際しては、『著作権法』の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。 
エイジングライフ研究所 (ホームページ) & 脳機能からみた認知症(もうひとつのブログ)  

 

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権威が無知な、所謂、『若年性アルツハイマー型認知症』の真の正体とは(C-08)

2018-05-14 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

『若年性アルツハイマー型認知症』の名前で、テーマにした報道、『3050歳代という働き盛りの若い年齢層の間で、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている』と題するテレビ番組や新聞報道に接するとき、驚くと同時に不安になって関心が高まる人達が相当多いのではないかと思うのです。

NHKが、何度も何度も、何年間にもわたり、繰り返して報道する程高い視聴率を稼げるのでしょう。これまで私のブログ中でも何度かこの「テーマ」を取り上げてはいるのですが、今回は、放置できない状況及び組織的な活動としての新たな動きが出て来たので、メインテーマとして取り上げ、その(重大な誤り)の内容を指摘し、関係者に注意を促したいと考えるのです。


&1  『若年性アルツハイマー型認知症』の真の正体とは

「若年性アルツハイマー型認知症」は、誤診と誤解が元での『架空の認知症』

(1) 発病する年齢に関して言うと、「アルツハイマー型認知症」が第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけを対象として発病するという特徴、言い換えると、老年発症型であるのを特徴とするのに対して、「側頭葉性健忘症」の場合は、若年発症型を特徴としていて、30~50歳代の若い年齢での発症特徴(稀に、60歳以降で発症するケースもある)である為に、両者の無知からくる誤解誤診により、『若年性アルツハイマー型認知症』という現実には存在しない「架空の存在の認知症」が、医療機関による誤診を発信源(情報源)として、権威機関も含めて世の中に(世界的にも)広く、大手を振って、まかり通っているのです。

(2) その背景には、世界中の認知症研究及び診断の専門家とされる人達(学者、製薬会社の研究者及び医師)でさえ、肝心要の「アルツハイマー型認知症」に対しても、発病の原因(メカニズム、機序)が全く解明できていなくて不明とされているという事情【アミロイドβ仮説、タウ蛋白説及びアセチルコリン仮説という『3つの意味不明な仮説が提示されている』だけでなくて、様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状についても、「中核症状と周辺症状」と言う言葉による区分をするだけで、症状が発現してくる元である「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」との機能構造面との関係が、殆ど、分かっていないという事情が存在しているのです。

〇  診断の誤りの基礎となる「記憶障害」の症状という要件

(1) 後述するように、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」に限られる(アルツハイマー型認知症は、老年発症が特徴)のです。

若年者3050歳代の年齢)であっても、重度の記憶障害の症状さえ確認されると、「アルツハイマー型認知症」の発病者であるとする誤診(『若年性アルツハイマー型認知症』の発病であるとの診断)がまかり通っているのですが、正しくは、『側頭葉性健忘症』であるのを誤診しているのです{稀に、感覚性失語症』(sensory aphasia)を誤診しているケースも見受けられる

(2) 30~50歳代の若い年齢で「アルツハイマー型認知症」を発病していると診断された当事者等(彼らは、誤診だとは知らないで、若年性アルツハイマー型認知症の発病と信じて居る)でつくる「日本認知症本人ワーキンググループ」が協力して、東京都健康長寿医療センターが製作したとされるパンフレットであり、「若年性アルツハイマー型認知症」と診断(実は、誤診)されたばかりの人に向けた『本人にとってのより良い暮らしガイド』と題された「ガイドブック」の内容は、本来なら、「側頭葉性健忘症」の発病者に対して提供されるべきものであって、「アルツハイマー型認知症」の発病者(「DSM-4」の規定に準拠しての診断がなされている場合は、末期の段階である大ボケの段階の症状が発現してきている人達となる)に対して提示しても、意味がないこととなる(本人自身が期待に沿えない)のです。

(3) &4で例示している症状のレベルと内容から言っても、「大ボケ」の段階の症状が発現してきている「アルツハイマー型認知症」の発病高齢者の場合には、「前頭葉」を含む脳全体の機能の働き具合という機能面からすると、ガイドブックの内容を理解することが出来ないだけでなくて、読むことさえも出来ない筈なのですから。『アルツハイマー型認知症』の発病者で、末期の段階である大ボケの場合であれば勿論のこと、自分の「日々の生活」(あるいは、その在り方)に活用することなど不可能ということになる訳なのですから。

(4) 他方で、「側頭葉性健忘症」の発病者である場合には、後述のように、(重度の記銘力障害に起因した)「重度の記憶障害の症状」に加えて、脳の萎縮(海馬の萎縮)が確認されることがあっても、「DSM4」の規定が確認を要求する失語、失認又は失行(紛い)の症状は確認されないのです。側頭葉性健忘症」の発病者は、「前頭葉」の機能が(正常なレベルに在る為)、ガイドブックの有用性を理解できるし、ガイドブックを生活に活かすことも出来るのです。配布する相手を間違えないで頂きたいのです。

(5) 問題を整理して提起すると、『「重度の記銘力障害に起因した」「重度の記憶障害」及び「海馬の萎縮」は、共に、「側頭葉性健忘症」の発病を確認できる重要な要素ではあるものの、「アルツハイマー型認知症」の発病を確認できる要素ではないということなのです。

(6) ところが現実の医療の現場では、『「重度の記憶障害」の症状と「脳の萎縮(海馬の萎縮)」という要素の確認だけにより、「アルツハイマー型認知症」の発病(この場合に即して言うと、「若年性アルツハイマー型認知症」の発病)という重大な誤診がまかり通っているということなのです(裏を返せば、いい加減な診断が行われているということになるのです)。

(7)「アルツハイマー型認知症」の発病者であれば、末期の段階の症状が発現している「大ボケ」(セルフケアにも支障)の段階のお年寄りだけでなくて、其れより軽い段階の症状を呈している「中ボケ」(家庭生活にも支障)及び「小ボケ」(社会生活に支障)の段階のお年寄りでさえも、私たちの意識的な世界を創出し、構築し、支配し、管理し、コントロールしている機能であり、脳全体の「司令塔」の役割を担っている『前頭葉』の機能が、すでに異常なレベルに衰えてきていることを知らないか、見落として診断しているのです。

(8) 認知症の専門家とされている人達と言っても、『自分が置かれている状況を理解し、判断して、状況判断に沿った何らかの「テーマ」を発想し、発想したテーマの実行内容を企画し、計画して、実行した場合のシミュレーションに基づいて必要な修正を加えた上で実行を決断し、脳の各部に対して実行の指令を出す』という役割と機能を有している『前頭葉』という複合機能体について無知であるか、浅薄な知識しか有していない上に、そもそも、「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定する「手技」を持ち合わせていない人達なのですから。

(9) 更に問題を指摘すると、医療機関による診断に際しては、米国精神医学会が策定した診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定基準に依拠して、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断が行われるのが通常なのです。

(10) その「第二要件」が確認を要求しているのは、失語、失認又は失行(紛い)の症状と言う極めて重度の症状なのです。脳の後半領域の働き具合を判定するMMSEの実施を基礎として言うと、30点が満点のMMSEの得点が9点以下しかならない人達の場合にしかそれらの症状の発現は確認されないのです。加えて言うと、その第一の要件での確認が要求されている「記憶の障害」の症状の発現は、第二の要件で確認が要求されている症状の確認と同時に確認が要求されているものなのです。即ち、極めて『重度の記憶障害の症状』が確認される人達ということになる訳なのです。そうした症状が確認されていて、「アルツハイマー型認知症」の発病者であるとの診断を受けた人達の脳の働き具合、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに照らして言うと、上述したように、『ガイドブックを活用できる脳の機能レベルにはない』人達と言うことになる訳なのです。

(11) &4で例示してある「大ボケ」の段階の症状を参照して頂ければ、私の指摘/問題提起に納得いただけると思うのです。再度注意を喚起すると、『発病の年齢』という視点から言っても、『「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」という視点から言っても、「側頭葉性健忘症」が正しい診断であるべきものを(病名も含めて)「若年性アルツハイマー型認知症=現実には実在していない架空の認知症」の発病であると誤診しているだけ』なのです(こうした誤診は、世界中で行われているのです)。

)「記憶」は、記銘、保持、想起という3つの工程から構成されるのです。

(1)「アルツハイマー型認知症」の末期の段階(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階)で確認される『記憶障害の症状』(「記憶障害」に起因した症状。以下、同じ)が発現してくるメカニズムについて脳の機能面から言うと、私達が「前頭葉」の三本柱と呼ぶ、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能について生じてくる「加齢」に基づいた機能低下(正常老化)並びにナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に基づいた廃用性の異常な機能低下(発病を惹き起こす引き金)という要因に起因して(その二つの要因が同時に存在することに因る『相剰効果』)記銘及び想起の機能が極めて異常なレベルにまで衰えて行くことが、「記憶障害」の症状(記憶障害に起因した症状)が発現するメカニズムなのであって、「仮説」が主張しているようなアミロイドβの蓄積〈老人斑)とか、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)とか、アセチルコリンの不足とかは、単なる憶測の類のものであって、直接の原因とは無関係の代物に過ぎないのです。仮説の提唱者/支持者達には、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムを解明する上で最も重要なテーマである、脳の機能面から見た『意識的な世界』という視点が欠けているのです。

(2)『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのであり(『脳の使い方』としての生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が決定的な要因)、早期発見と早期治療による「回復」及び「症状の進行の抑制」並びに「発病自体の予防」が可能なものであるにも拘わらず、『発病の予防も、治すことも困難なタイプの認知症である』とする彼等権威の主張、重大な誤りである主張内容が(超高齢社会に到達した/到達しようとしている)世界中の国々を混乱させているのです。

〇 医療現場での誤診とその原因

注)医療現場では、二つの重大な誤診横行しているのです。その一つが、「アルツハイマー型認知症」に対する誤診であり、もう一つが「側頭葉性健忘症」(temporal amnesia)に対する誤診なのです。

(1) 様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めているのが「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症なのです。

我が国を含む世界中の認知症の専門家とされる人達の間では、『「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因がわからないし、見つけても治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされているのです。

(2)『「アルツハイマー型認知症」は、早期診断により治すことが出来る』と私たち二段階方式が主張してきているように、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までに見つけることが出来れば、「脳のリハビリ」(「前頭葉」を含む脳全体の機能が「活性化」する為の日々の脳の使い方、「生活習慣」の改善)を継続的に実践することにより、回復(治す)こと/症状の進行を抑制することが出来るものなのです。

(3) 治すことが出来ないとされているのは、見つけている段階が遅すぎるせい末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけている)なのです

(4) 見つけている段階が遅すぎる原因は、米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-Ⅳ』の規定内容の重大な誤りにあるのです。

DSM-Ⅳ』の規定が確認を要求している第一の要件及び第二の要件の規定内容自体に、共に重大な誤りの内容であることこそが、諸悪の原因なのです。

(5) 医療現場の実際の診断に際しては、世界中で最も権威があるとされるDSM-Ⅳ』の規定に従って診断が行われる状況にある為その誤った内容の通りに同じ誤りを踏襲することになるという訳です。

〇 『DSM-Ⅳ』の規定内容の重大な誤り

(1)第一の要件が確認を要求している内容とは、『「記憶の障害の症状」が確認されること』が、「アルツハイマー型認知症」の発病であると診断する上での必要条件とされているのです。「記憶の障害」という要件と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の、直接の因果関係自体が存在していないのに(因果関係の存在を実証できていないのに、策定した権威ある人達の協議により)記憶の障害が必須の要件であると想定され、規定されただけの程度のものでしかないのです。

(2) 仕事とは無縁となる第二の人生での日々の脳の使い方としての生活習慣、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』継続起因した廃用性の異常な機能低下という条件、『廃用性の異常な機能低下に起因した前頭葉」の機能障害』を第一に確認すべき必要条件とすべきものを、「前頭葉」という機能自体について無知でありながら、権威だけが極めて高く評価された人達の寄せ集めの集団が、重大な誤った内容の規定内容を生み出し、世界中を混乱させてしまった張本人なのです。

(3)アミロイドβ仮説も、タウ蛋白仮説も 、アセチルコリン仮説も、全ての仮説が、「DSM-Ⅳ」の規定が、第一の要件(必要条件)として確認を要求している『記憶の障害』(「記憶の障害」に起因して)という要件が正しいもの』との前提に立脚していて、「記憶の障害」を惹き起こさせる原因(要因、条件)探しに奔走することになってしまったのです(第一の要件が重大な誤りの条件であることを知らないで/疑ってみもしないで)。

(4) 第二の要件が確認を要求している内容、『失語、失認又は失行(これは、規定の誤りであり、正しくは紛い)の症状」が確認されることが、「アルツハイマー型認知症」の発病であると診断する上での、十分条件とされている』のです。

(5) この要件こそが、医療現場での診断について、末期の段階の症状しか見つけることが出来なくさせてしまった元凶であり、早期の段階の症状(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状)を見落としてしまうことにさせてしまった張本人なのです。

(6) 付言しておくと、策定した彼等自身が気づいていないことなのですが、「失語、失認又は失行(紛い)の症状」が確認されるお年寄りの脳の働き具合はというと、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の御者の役割を担っている「前頭葉」の機能が極めて異常な機能レベルにあって殆ど機能していない状態にあることに加えて、左脳及び右脳の働き具合も、MMSEで判定される機能レベルで言うと、30点が満点であるMMSEの得点が一桁にしかならないレベルにある、言い換えると、極めて重度の症状(私たちの区分で言う大ボケの段階の更に後半の段階で初めて発現が確認される症状)が発現してきている人達だけが、「アルツハイマー型認知症」の発病者と診断されることにされてしまったのです。

(7) 策定者達自身が、「アルツハイマー型認知症」の発病原因だけでなくて、「アルツハイマー型認知症」の症状についても、ほとんど無知というしかないのです。

(8) 昨日まで、隣人たちに交じって、ゲートボールや日帰り旅行を楽しんでいたお年寄りが、一晩寝たら、日常の会話もままならなかったり、ズボンのはき方が分からなくて頭から被ってみたり、同居の家族の顔も名前もわからなくなっていたり、夜中に家中の電気を消して回ったり、畑に行くと言い張って家を出て行こうとしたりしはしないのです。

(9) そうした「末期の段階」の症状、重度の症状が出てくる前の段階、もっと軽い段階、『脳のリハビリ』により正常なレベルに回復させること/症状の更なる進行の抑制が可能な『本当の意味での早期の段階が存在していること』を、彼ら自身が知らない、無知から来た暴挙だと指摘し、指弾したいのです。

&2  『側頭葉性健忘症』と「アルツハイマー型認知症」の鑑別

 〇 脳の機能面から見た「側頭葉性健忘症」の特徴

高度の物忘れ」(器質的な原因に因る新しい情報が入って行かないタイプの記銘力障害が原因で記銘できない為に、保持想起も出来ないことが原因での記憶障害が、外観からの観測だけで、アルツハイマー型認知症発病者の重度の物忘れとして診断されていることが極めて多い病気)が特徴的であるため、専門家にもアルツハイマー型認知症と間違われることがよくあるのが、「側頭葉性健忘症」なのです。

(1)「二段階方式」の手技による脳の機能検査を実施してみると、高度記銘力障害のほかには、「前頭葉」の機能(改訂版かなひろいテストで判定)及び大脳後半領域の機能(MMSEで判定)共に正常範囲に保たれていることが分かるのです。「前頭葉」を含む脳全体の神経心理機能を順々に精緻に調べていくと、『「アルツハイマー型認知症」とは全く異なる病像が見えてくる』のが「頭葉性健忘症」なのです。

(2)「アルツハイマー型認知症」の場合、特に末期の段階である「大ボケ」の場合には、「前頭葉」の機能が(就中、実行機能を駆使する働きの注意の分配力の機能が)極めて異常なレベルに低下してきて殆ど働かなくなって来ているので、自分が置かれている状況の理解と判断が困難となっているだけでなく、重度の記憶障害(物忘れ)の状況に対して、切実な問題としての認識と理解とに欠けるのですが、それとは対照的に、「側頭葉性健忘症」の場合には、「前頭葉」の機能が正常なレベルに在る為にちゃんと働いているので、「重度の物忘れの症状」(重度の記銘力障害が原因での物忘れの症状)に対して切実な問題としての認識があり、『高度の物忘れがあり、日々の生活面で困っている』という本人自身の訴えがとても切実で、切迫感を持っているのが特徴なのです。

(3) 側頭葉性健忘症は、新しい記憶が全く入っていかない(高度の記銘力障害)という障害なので、手続き記憶(お茶の入れ方、お風呂の入り方など)といわれる生活習慣になってしまったような記憶では、トラブルはあまり起きないのです。

(4)なお、頭部CTでは余り特徴がみられないのですが、MRIを用いた海馬の断層撮影を実施してみると、大抵は両側(時に一側)の海馬顕著な萎縮を確認できることが多いのです(『海馬の萎縮』という特徴が認められるのです)。

(5)「アルツハイマー型認知症」発病の場合とは異なり側頭葉性健忘症の場合は、「前頭葉」がちゃんと働いているので(正常な機能レベルにあることが確認されるので)、会議中に豊かな発想の発言や提言が出来ていたのに、会議が終わった後は、高度の記銘力障害原因で肝心のテーマ内容についての記銘度が極めて低い為に想起できない(結果として)、記憶が残っていない為に、会議時に決められた重要テーマを忘れてしまっていて(記銘できていない為に、保持も想起することも出来ない)、周囲から驚かれるような失敗(「アルツハイマー型認知症」についての正しい知識を有していない医師や周囲から、「アルツハイマー型認知症」を発病しているのかと誤解され/疑われる類の失敗)をしてしまったりするのです。

〇 脳の機能面から見た「アルツハイマー型認知症」の特徴

(1)「アルツハイマー型認知症」の発病者は、第二の人生を送っている60歳を超える年齢高齢者に限られること(老年発症が特徴の認知症)を知るべきなのです。

その原因は、私たちが発病の「第一の要件」に掲げる『正常老化の性質』に起因しているものだからなのです。3050歳代の若い年齢で発病する『若年性アルツハイマー型認知症』患者というものは、そもそも存在していないのです。

(2)そして、鑑別する為の更なる特徴はというと二つの客観的な要件が存在しているのです。その一つは、私たち人間だけに特有な機能であり、私たちの『意識的な世界(目的的な世界)』(私たちが意識的に何かのテーマを発想し、目標や目的をもって、それを実行に移す世界)を創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている機能であり脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』(前頭前野穹窿部局在する「前頭葉の三本柱」の機能、「評価の物差しの機能=意識の首座=自我」及び「実行機能」により構築される複合総合機能体を言うものとする)の機能から異常なレベルに衰えていくのが特徴なのです。

(3)『小ボケ』の段階では、左脳も右脳も運動の脳も全てが正常な機能レベルにある中で、肝心の「前頭葉」の機能だけが既に異常なレベルにあるのです。更に言うと、『中ボケ』の段階になると「前頭葉」の機能が「小ボケ」の段階のときよりも更に異常なレベルに衰えてきていて、且つ、左脳も右脳も共に異常なレベルに衰えてきているのです。更に、末期の段階である『大ボケ』の段階になると「前頭葉」の機能並びに左脳及び右脳の機能が『中ボケ』の段階のときよりも更に異常なレベルに衰えてきているのです。この段階になると、肝心の「前頭葉」の機能(就中、「注意の分配力」の機能)が、殆ど働かなくなってきているのです。世界中の認知症の専門家とされる人達が、此の重大な要件(要素)を知らない(気づいていない)のです。

(4) 様々な程度及び態様により発現してくる小ボケ、中ボケ及び大ボケの段階の各症状は、『加齢』に起因した正常老化の性質による機能低下という第一の要件が規定する条件内容及び日々の暮らし方における脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの『単調な「生活習慣」の継続』に起因した廃用性の異常な機能低下という第二の要件が規定する条件内容が同時に存在し充足される『相乗効果』に因り、『廃用性の加速度的で異常な機能低下』が進行して行くことが、直接、且つ唯一の原因で発現してきたもの、言い換えると、『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』に厳密にリンクした症状が特徴なのです。

(5)世界中の権威が未だに気づいていないこと、私たち二段階方式が世界に誇るのは、『廃用性の加速度的で異常な機能低下』が発病及び症状が重症化していく原因である「アルツハイマー型認知症」は、且つ、「アルツハイマー型認知症」である場合に限り、MMSE を実施し判定した場合に確認される特徴として、下位項目について出来なくなっていく厳密な順番が存在するのです(私たちが発見し、命名する『MMSE下位項目の項目困難度の指標』という脳機能データ)。

その順番は、必ず、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。

これは、二段階方式の手技を活用して判定し鑑別した14689例に上る「アルツハイマー型認知症」患者の(小ボケ、中ボケ及び大ボケの各段階を含む)精緻な「脳機能データ」が示唆する客観的な事象の事実なのです。

(6)発病の原因について様々な「仮説」の類を提示し、主張している専門家達の誰一人として、この事象事実としての「脳機能データ」の存在に無知であり及びその重要な意味に気づいていないのです。上述した、客観的なデータの存在というバックグラウンドの下に、医療現場で行われている『重度の記憶障害の症状の存在の確認による鑑別』という誤った方法ではなくて、『「前頭葉」の機能レベルが正常なものであるか(「側頭葉性健忘症」)、異常なものであるか(「アルツハイマー型認知症」)の判定並びにMMSEの下位項目が出来なくなっていく順番の通りであるか(「アルツハイマー型認知症」)、順番とは異なるか(「側頭葉性健忘症」)を検査する方法により、『側頭葉性健忘症』と『アルツハイマー型認知症』との鑑別を的確、且つ精緻に行うことが出来ることを指摘し、問題提起しておきたいのです。

&3  『アルツハイマー型認知症』の真の正体と見分け方

〇 老化廃用型の「生活習慣病」が本態なのです

アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する「生活習慣病」であり、発病するかしないかを決定づける「第一の要件」(必要条件)が「加齢」であり(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること)、「第二の要件」(十分条件)が脳の使い方としての単調な「生活習慣」の継続(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続なのです。

この二つの条件が同時に充足される状態の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての『廃用性の加速度的で異常な機能低下』が進行していくことにより、「アルツハイマー型認知症」を発病し、症状の重症化が進行していくことになるのです。

〇 「前頭葉」の正常老化のカーブ

私たち「二段階方式」の手技を活用して集積した「前頭葉」の正常老化のカーブは、以下の図に示す通りなのです(「前頭葉」の個別認知機能の働き具合を左右し、下支えしている脳機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の『加齢』に伴う緩やかな機能低下のカーブが存在しているのです)。

  この図は、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し、下支えしている機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の加齢による機能低下の「緩やかな下降カーブ」を示すもの。

〇 廃用性の加速度的で異常な機能低下のカーブ

誰の脳にも生来的な性質として存在している脳の正常老化のカーブに起因して機能が低下していく要因に加えて、第二の人生を送っている60歳を超える年齢に達した「高齢者」の日々の暮らし方脳の使い方としての生活習慣)、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という要因が加重されることにより、『前頭葉』を含む脳全体の機能が(以下の図に示すように)、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるのです(二段階方式は、アルツハイマー型認知症の発病患者であると判定された『14689例の脳機能データ』の解析結果を保有)。

  この図は、『アルツハイマー型認知症』を発病しているお年寄りの「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下のカーブを示すもの(右側⇒左側⇒左下方向)=前頭葉の機能が異常なレベルに衰えてくると、左脳と右脳の機能レベルが(3つの段階)に区分されることが読み取れるのです。

   (左のグラフは、14689例の発病患者の生の脳機能分布図)

  (小) (中)  (大)

&4  『アルツハイマー型認知症』の各段階別の症状の類型

(1)アルツハイマー型認知症の症状は、私たちが回復させることが出来る可能性と程度により三段階に区分する症状から成り立っているのであり、「アルツハイマー型認知症」の発病であると診断する上で、「DSM-Ⅳ」が「第二の要件」で確認を要求している失語や失認や失行(紛い)の症状は、末期の段階である「大ボケ」の段階でも更に後半になって、具体的には、MMSEの得点が一桁にしかならなくなってきて初めて発現してくる極めて重度症状なのです。

(2)「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」、それぞれの段階に「類型的で特有な症状」をまとめて順番に並べて表示したものは、このGooブログの(G-12)を参照して下さい=kinukototadao と入力し、クリックして下さい。

 (コーヒー・ブレイク) 服を自分で着られなくなり、ズボンを頭から被るとか;自分の家が分からなくて、徘徊して迷子になるとか;同居してる家族の顔も分からないとか;失禁した服を平気で着ていたりしたら、自信を持って、その人はボケている(「アルツハイマー型認知症」を発病している)と皆さんは思うのではないでしょうか。正確に言うと、これは、「アルツハイマー型認知症」の末期段階の症状(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状)なのです。

 こうした症状が出てくるもっと前の「軽い段階」(小ボケ及び中ボケの段階)があるのを、世界中のアルツハイマー型認知症研究の専門機関(専門家達)や専門の医師達までもが、見落としているのです。元凶は、「DSM-4 」の規定の誤り。

 昨日まで、ゲートボールをしたり、町内会の旅行に参加して楽しんでいたお年寄りが、一夜明けたら、洋服が着られないとか、現在居住している自分の家が分からないとか、同居している家族の名前や顔が分からないとかにはならないのです。回復が困難な末期段階の「大ボケ」(重度認知症)の段階でしか、「アルツハイマー型認知症」を見つけられないでいる医療機関は、その社会的な使命を果たしていると言えるのでしょうか。 

   本著作物「Cー08」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。 

   エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

   脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)


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アルツハイマー型認知症の発病原因に関する仮説の主張内容は全てが誤り (C-07)

2018-04-15 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

  静岡県伊東市富戸の『空中庭園と楼閣』 J-Garden(Tel:090-4268-3027)


   そもそも特定の病気についての学説であれば、発病のメカニズムの解明や治す方法や発病を予防する為の方法について主張内容を提示するのが役目だと思うのです。

    ところが、「アルツハイマー型認知症」については、学説が果たす役割が全く逆の状況に在るのです。このきわめて不条理な状況に対し、挑戦してきているのが、

    私たちエイジングライフ研究所なのです。いづれの主張内容が正しいのか、そろそろ、決着をつけるべきだと考えるのです。


  ところで世の中は、というか、特に医学会は、権威に弱いのですね~

    様々な種類が数有る認知症の内の90%以上の割合を占めていて、発病の原因について様々な『仮説』ばかりが横行している「アルツハイマー型認知症」。

      仮説の中でも、我が国だけでなくて世界的にも「通説」として多数の学者に支持されているのがアミロイドベータ説(アミロイドカスケード仮説)なのです。

           とはいえ、肝心の「因果関係」の立証が未だに出来てもいないというのに、何時まで、アミロイドベータ説を主張し/支持し続けるのでしょうか。

      権威は最高でも、内容が全く無い主張ではないですか。憶測の上にさらに憶測を重ねた、屋上屋を架しただけの主張:社会的責任を考えて、いたずらに、

            世の中を混乱させないでいただきたいのです。

               私たちエイジングライフ研究所からの問題提起に対して、可能であれば、出来るだけ早い時期に応えていただきたいのです。


      仕事とは無縁になる「二の人生」での脳の使い方としての日々の暮らし方、脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用性の加速度的で異常な

     機能低下が直接の/唯一の原因で発病し、症状の重症化が進行していくタイプの認知症、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり

       私達が北海道から九州に至る広域の全国 452の市町村で実践指導した『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした

                         住民参加型の地域予防活動』という方法により、早期診断による回復も発病自体の予防も可能であることを実証してきているというのに、

       『発病の原因が分からないし、治すことも予防することも出来ないタイプの認知症である』として、マンモス病にしてしまい世の中を混乱させてしまった原因は、

                           貴方達の「仮説の類」の展開、それらの意味不明で不毛な主張内容にあることを自覚すべきなのです。                               

&1通説であるアミロイドベータ説の主張の要点

〇 仮説として主張されている様々な学説の存在

様々な種類が数ある認知症のうちの90%以上の割合を占めていながら、世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師)から発病の原因がわからないし、治すことが出来ないし、予防することも出来ないタイプの認知症であるとして放置されたままにされている「アルツハイマー型認知症」の発病原因については、アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウタンパク説、脳の萎縮説などの「仮説」が、主張されています。仮説とは、学説主張の内容と発病との間の肝心の因果関係が立証されていないが為に、推測や憶測の類に過ぎないとの扱いを受けているということなのです。

〇 アミロイドベータ説とは

上述の仮説の内でも、通説としての地位にあるのが、今日取り上げる、アミロイドベータ説なのです。「アルツハイマー型認知症」の発病の原因に関する仮説であり、主張され出してから数十年が経つというのに、未だに発病との間の因果関係の存在を立証できてもいないのです。我が国では、京大、理化学研究所、東大がその牙城なのです。

そのアミロイドベータ説が、「アルツハイマー型認知症」の発病との関係に関して主張する概要はというと、何等かの機序により脳内に蓄積したアミロイドベータというたんぱく質が、情報を伝達する役割を担っている神経細胞に蓄積してきて「老人斑」が生成されることにより、その老人斑が持つ毒性により神経細胞の大量死が惹き起こされることとなり、そのことに直接起因して、「記憶の障害」が惹き起こされることにより「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現してくると主張する仮説なのです。テレビに出てきて語る専門家達の内で、仮説であることを隠す人がいるのですが、発病との間の因果関係を未だに立証することが出来ていない仮説の類なのです。

〇 東大が発表した新たな取り組みの概要

最近の新聞報道によると、『アミロイドベータ仮説が発病の原因と主張している「アミロイドベータ」の沈着を抑える光触媒を開発したこと及び当該触媒をアルツハイマーマウスの脳に投与することにより「アミロイドベータ」の沈着を抑える効能が確認されたこと並びに当該触媒をアルツハイマーマウスに投与して、「記憶障害」の症状が改善されるか否かを確認することにより「アルツハイマー型認知症」の発病を抑制する効能を確認する作業に入る』と東京大学が発表したとのことなのです。マウスにアミロイドベータを注入した「アルツハイマーマウス」が餌を探して檻の中を彷徨する行動を調べて、当該触媒を投与したマウスの記憶障害の症状の改善効果を確認するということのようなのです。私たち人間の脳の場合の「記憶」については、「前頭葉」の機能、就中、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている意欲、注意の集中力及び「注意の分配力」の機能の機能レベル並びにその働き具合が極めて重要な要因となるのです。そのことさえも知らないで居て、「前頭葉」という脳機能が備わってもいない、更には、「注意の分配力」という機能が備わっていないマウスの行動を基礎としての仮説を主張しているのでは、権威が泣くのではないですか。私のこのブログ中の(C-05)『「アルツハイマー型認知症」の予防カレンダー(老化と物忘れ)』の中の一節である『「脳の機能面から見た記憶のメカニズム」とは』を検索して読んでみていただきたいのです。

&2 アミロイドベータ説の重大な誤り

〇「記憶の障害(に起因して)」という要件は、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係の内容の条件設定なのです

アミロイドベータ仮説が主張の核心とする、『アミロイドベータの沈着により生成された老人斑が情報を伝達する役割を担っている、神経細胞の大量死を惹き起こすことが直接の原因で「記憶の障害」が惹き起こされる』とする前提自体が、実は、重大な誤りなのです。

私たちの「脳機能データ」、「二段階方式」の手技を活用して判定し、集積した14689例に上る精緻な症例、「アルツハイマー型認知症」の各段階(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)の発病者の脳機能データの解析により確認された衰えていく順番に関するデータ、私たちが『MMSE下位項目の項目困難度』と名付けている「脳機能データ」によると、「アルツハイマー型認知症」の場合には、且つ、「アルツハイマー型認知症」の場合だけに確認される特徴として、MMSEで判定される左脳及び右脳の働き具合のテスト判定の結果として、機能が衰えていく項目(出来なくなっていく項目)に極めて厳密な順番が存在するのです。その順番とは、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番となるということなのです。そもそも「記憶」は、対象となる情報を「記銘」してから、その全部または一部を「保持」して、最後に「想起」するという段階から構成されているのですが、MMSEの総得点が26点のとき既に、満点が3点である「想起」の得点は、0点をとる人が最も多くなっているのです。これに対し、記銘の場合は、MMSEの総得点が7点になるまでの間ずっと、満点の3点をとる人が最も多いのです。記銘」は「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により相当程度に衰えてきていてもなお出来るのに対して、「想起」は真っ先に、且つ、早々と出来なくなっていくということになっているのです。

〇 アミロイドベータ仮説が大前提とする条件自体が誤りなのです

アミロイドベータ仮説が主張の核心とする、『アミロイドベータの沈着により生成された老人斑が情報を伝達する役割を担っている、神経細胞の大量死を惹き起こすことが直接の原因で「記憶の障害」が惹き起こされてくる』とする前提自体が『仮に正しいとしたならば』、想起に関わるニューロン群が真っ先に老人斑の持つ毒性に侵されるということになってしまうのです。『MMSE下位項目の項目困難度』と私たちが名付けている脳機能データが示す順番(「アルツハイマー型認知症」の発病者だけに特有の物であり、厳密な順番が存在する)は事象事実としての存在なのです。アミロイドベータ説の考え方が仮にも正しいものであるとするならば、『老人斑の持つ毒性が、この順番に関係するニューロン群を侵していく』と言う荒唐無稽で、極めて不合理な結論を受け入れることを余儀なくされてしまうのです。

更なる問題を提起すると、「アルツハイマー型認知症」の症状の本当の意味での早期の段階であり、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階の症状は、廃用性の機能低下に起因した前頭葉」の機能障害を直接の原因とした(就中、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常な機能レベルにまで衰えてきたことを直接反映した)症状だけなのであり、「DSM-4」の規定が確認を要求しているような極めて重度の「記憶障害」の症状(或いは、重度の記憶の障害に起因した症状)は、その欠片も確認されないのです。

アミロイドベータ説は、上述した重大な誤りに気付くことなく、『記憶の障害』が「アルツハイマー型認知症」と診断する上での「第一の要件」であるとする「DSM-4」の規定を妄信していて、マウス(アミロイドベータを注入したアルツハイマ-マウスも同じこと)が餌を求めて檻の中を彷徨する行動の軌跡を基礎として、「記憶の障害」を惹き起こす犯人としてのアミロイドベータをターゲットとして、「アミロイドベータ」の沈着を抑える光触媒を開発したというだけのことだと言いたいのです。『アミロイドベータの蓄積による老人斑の持つ毒性が、「アルツハイマー型認知症」を発病させる上での直接の犯人ではない(直接の因果関係が存在しない)としたら、発表した研究は何のための研究なのかということになる』訳なのです。

アミロイドベータ仮説が正しい物との前提に立って、血液からアミロイドベータを検出する分析技術の開発に期待が高まっているのですが、そもそもアミロイドベータが「アルツハイマー型認知症」の原因物質だとする前提自体が誤りなのであり、マスコミや製薬業界が騒ぎ立てようとも(アミロイドベータの増減を簡単に分析できる技術が開発されても)、何も起きては来ないのです。予防薬や治療薬の開発をどのような夢を描いて夢見ようとも(関連する企業の株価がどのように反応しようとも)、未来永劫決して実現されることは無いのです。「アルツハイマー型認知症」の本態は、アセチルコリンの不足とか、アミロイドベータの沈着とか、タウ蛋白の沈着とか、脳の顕著な萎縮とかとは無関係の物(結果ではあっても、原因ではない)なのであり、老化廃用型生活習慣病に過ぎない』からなのです。世の中は、権威を信じすぎるのです。特に、この「アルツハイマー型認知症」に関しては、余りにも権威の主張に追随し過ぎているのです。アミロイドベータ説の主張者や信望者が前提としている『「DSM-4」の規定自体に重大な誤りがある』のであり、特に、『その「第一要件」の内容自体が因果関係の立証と言う客観的なデータに基づいたものではなくて、権威ある人たちが寄り集まって、憶測や推測に基づいて条件設定しただけのもの』だからなのです。私たちが問題提起しているテーマ、『「アルツハイマー型認知症」の発病者の場合は、特有な事実として、衰えて行く脳の機能に厳密な順番が有り、左脳及び右脳の働きの機能低下については、MMSEで判定される下位項目については、出来なくなっていく厳密な順番が存在している。想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番となる』という事象事実が厳然として存在しているのです。MMSEの下位項目の判定データに関わる14689例にも上る「アルツハイマー型認知症」の発病者の「脳機能データ」が示す客観的な指標の存在、この事象事実について、従来主張されてきた全ての仮説、アミロイドベータ説、タウタンパク質、アセチルコリン説、脳の顕著な萎縮説は、合理的に説明することは不可能なのです。それらの仮説の全てが、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因とは無関係である(発病との間に直接の因果関係自体が存在していない)からなのです。猶、上述した「脳の機能が衰えていく順番の指標」は、「アルツハイマー型認知症」の判定に際しての極めて重要な客観的な指標となるのであり、他の種類の認知症との鑑別並びに認知症と紛らわしい病気との鑑別の上でも極めて有用な指標となるのです。 

&3 「アルツハイマー型認知症」の真の正体

〇 老化廃用型の、且つ、脳の使い方としての「生活習慣病」が本態

「アルツハイマー型認知症」は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけを対象として発病するものなのです(30~50歳代の若い年齢で発病する、所謂、「若年性のアルツハイマー型認知症」というもの自体が存在していないのです。側頭葉性健忘症や失語症等を誤診しているだけなのです) 。「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一の要件」としては、「加齢」に伴う脳の老化(加齢に起因した脳の正常老化による機能低下)と言う問題が存在するだけなのです。発病の決定的な条件である「第二の要件」は、キッカケを契機に開始され継続されてきたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い日々の暮らし方という、単調な脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用性の機能低下なのです(そのことに尽きるのです)。私たちが定義する「第一の要件」と「第二の要件」とが、同時に存在し、充足されることにより、(「前頭葉」の三本柱の機能の廃用性の機能低下の進行を核心としつつ、且つ)「前頭葉」を含む脳全体の機能について、両者の相乗効果によって廃用性の加速度的で異常な機能低下が惹き起こされ継続されていくことが、発病の唯一の原因であり、症状が重症化していく唯一の原因なのです。そこには、アミロイドベータ説/タウ蛋白説が前提としている「記憶の障害」に起因してという条件は存在していなくて、且つ、発病の原因とアミロイドベータの蓄積による老人斑の生成/タウ蛋白の沈着による神経原線維変化とは無関係のものなのです。アルツハイマー型認知症」を発病させている真の犯人は、学者たちが追い求めているような「器質的な病変ではなくて、仕事とは無縁になる「第二の人生」に於ける脳の使い方としての「生活習慣」に起因した「廃用性の機能低下に過ぎないのです。「DSM-4」の規定に惑わされて、末期の段階で発現して来る極めて重い症状に幻惑され、器質的な病変が犯人だと見込み違い(勘違い)しているのですマウスを追い掛け回している限り、気づくことは出来ないのです。私たちの区分で言う「小ボケ」の段階で見つければ、「脳のリハビリ」により症状を治すことが比較的に容易であり、「中ボケ」の段階で見つければ、症状を治すことが未だ可能であり、末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけたのでは症状を治すことはもはや困難となるという事実、中でも、MMSEの得点が一桁にしかならなくなってくる段階であり、「DSMー4」の規定が第二の要件で要求している失語や失認や失行の症状が確認される段階で見つけたのでは症状を改善させることさえも困難となるという事実から推測(憶測)すると、発病の原因及び症状の重症化の進行とは無関係のものではあるが、百歩譲って、アミロイドベータの蓄積による老人斑の沈着/或いは/タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化なる要素が症状を改善させることさえもが困難となる原因要素の一つの要因としては、従犯的な働きをしている可能性としては考えられるのかもしれない程度の譲歩はしてみてもいいのかなとは思うのですが、その視点に限ってみても、決して正犯でも共謀共同正犯でもありえないと考えるのです。

「アルツハイマー型認知症」は、治せるものなのです

再度指摘し問題提起しておきます。「アルツハイマー型認知症」は、それ自体の性質としては早期の段階(小ボケ及び中ボケ)で見つければ治すことが出来るのです。認知症の専門家達の間では、『「アルツハイマー型認知症」は、治せないタイプの認知症である』とされているのですが、早期診断により治せるのです。治すことが出来ないのは、大ボケ(MMSE の得点が 14~0点)の更に後半の段階、MMSEの得点が一桁(9点以下)になって始めて出てくる症状であり、「DSM-4」の規定が「第二の要件」で確認を要求している失語や失認や失行の症状が確認されて初めて、「アルツハイマー型認知症」の発病であるとする診断基準のせいに過ぎないのです。分かり易く言うと、見つけて居る段階が遅すぎるだけのことなのです。「DSM-4」の規定の「第二の要件」に惑わされていて、もっと軽い段階の症状が見落とされているのです。

〇 時間と人材の無駄遣いでしかない

たとえマウスにアミロイドベータを注入した「アルツハイマーマウス」を実験材料に使用しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発病との因果関係を立証することには繋がらないし、ましてや、「アルツハイマー型認知症」の予防薬や治療薬の開発にも繋がらないのです。私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界意識的に何かのテーマを発想し、実行しようとする世界)、その世界を創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする)と言う機能について起きてくる『加齢」に伴う機能低下』というテーマと『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣に起因して生じ、進行してくる廃用性の機能低下』という二つの核心的なテーマの存在に気づかない限り、何処まで/何時まで、マウス(「アルツハイマーマウス」を含む)を追いかけ続けようとも、目標とする成果を挙げることは絶対に出来ない、時間と人材の無駄遣いに終わるだけだということを問題提起しておきたいのです。              

&4 不条理極まりない状況の放置

 〇「DSM4」の規定の内容の誤りの放置という状況が生み出したもの

 アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(お年寄り)の日々の暮らし方、脳の使い方としての「生活習慣」の在り方に直接の原因がある病気なのです。言い換えると、日々の脳の使い方としての「生活習慣」、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に直接に起因した廃用性の機能低下の進行が唯一の原因となって発病してくる病気に過ぎないのです。米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-4」の規定が第一の要件で確認を要求しているところの『「記憶の障害」に起因して発病するもの』という重大な誤りに気付かないで居て(疑いもしないで、盲信しているだけで居て)、且つ、「記憶の障害」という条件を満足しそうな(惹き起こしてきそうな)ものと推測/憶測した「テーマ」に各々の視点から焦点を当てただけの仮説の類(アセチルコリンの不足が原因だと推測するアセチルコリン説、アミロイドベータの蓄積により生成される老人斑が原因だと推測するアミロイドベータ説、タウ蛋白の蓄積により発現する神経原線維変化が原因だと推測するタウ蛋白説、脳の萎縮の進行が原因だと推測する脳の萎縮説)が主張され続けてきているだけの状況なのです。それ等全ての仮説の大前提とされている『DSM4』の規定の「第一の要件」の内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在の立証が為されていない状況が現在もなお継続している状況の下で、それ等の仮説の類の全てが今なお、発病の原因と主張する内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在の立証が為されていない状況が継続しているのです。発病との間に因果関係自体が存在していないのであれば、そうした主張や研究は何の意味も持たないということになるのです。肝心の因果関係の立証を脇において置き去りにしたままで、その仮説に立脚した新たなテーマを発表し続ける東京大学のやり方に納得がいかないのです。

 〇 医療現場における診断の実態と問題点

 「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定に医療機関がCTMRISPECTや、果てはPET等の機器を使用したがる理由は何か。極めて不条理な実態が存在するのに放置された儘なのです。CTMRISPECTPETの使用については、保険点数が極めて高いことから高額の診療費を稼ぎ出すことが出来るという意味はあるものの、発病の有無の診断には不必要であるというだけでなくて、無意味というべきものなのです。「アルツハイマー型認知症」の診断に携わる医療現場では、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断に際して、機器を有している病院であれば、CTMRISPECTや、PETまでも繰り出して診断しているのです。「アルツハイマー型認知症」についての学説が何も語ることが出来ていないのを奇禍として、高い診察費を稼ぐ目的の為にやりたい放題なのです。

 様々な仮説を提示し唱えている人達を含む世界中の認知症の専門家達から発病の原因(機序)が分からないし、様々な程度及び態様により発現してくる症状を規定する条件も分からないし、症状を治す方法も分からないし、発病自体を予防する方法も分からないとされている「アルツハイマー型認知症」は、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』での産物なのです(マウスとは無関係の世界なのです)。具体的には、私たちが『意識的』に何かのテーマを発想し実行しようとする際に支障が出てくる病気なのです。これを脳の機能面から具体的に説明すると、『加齢』に起因した脳の機能低下を「第一の条件」としていて、更には、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下を「第二の条件」(発病を決定づける要因)としているのです。この「二つの条件」が同時に存在し充足されることにより発病するというのがそのメカニズムなのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきた直接の結果として、言い換えると、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを直接反映したものとしての、認知症の症状が発現してくる病気、廃用症候群に属する生活習慣病なのであり、仕事とは無縁になる「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」が問われることになる病気なのです。第二の人生での『生き方』が、発病及び症状の重症化が進行していく上での決定的な要素となるのです。

注)私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」については、皆さんの日常生活における経験からも容易に理解できることだと思うのです。自分が置かれている状況を理解し、判断して;ぞの状況判断に沿った「テーマ」を発想し;発想したテーマの実行内容及び手順を企画し、計画して;実行結果のシミュレーションに基づいて必要な修正を加えた上で;最終的な実行内容及び実行の手順を選択して決定し;更には、実行の決断に基づいて、左脳、右脳及び運動の脳に対し実行の指示を出すのが、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」という脳機能なのです。此処に赤字で示した機能が「前頭葉」の個別認知機能であり、私たちが確認しているものだけでも優に60を超える数になるのです。その『個別認知機能』の機能の発揮度を左右し/下支えしているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能なのです。世界中の脳科学者達の誰もがこれまで気づいていない構造、私たちが、『個別認知機能の機能発揮上の二重構造』と名付ける問題が、そこには存在しているのです。その意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能について:生来的に宿る性質としての『加齢に伴う機能低下』という問題並びに『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下』という問題が核心をなしているのです。両者の同時存在(両条件の同時充足)により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていく中で、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを反映した症状が「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくるだけのことなのです。左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者の役割を担っているのが、『意識的な世界』を創出し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている「前頭葉」の役割であり、マウスは愚か、DNAの97%が人間と同じであるとされるチンパンジーにも備わっていない脳機能なのです。様々な態様及び程度により発現して来る「アルツハイマー型認知症」の症状は、「DSMー4」の規定や上述した各種の「仮説」が大前提として理論や体系を組み立てている核心である『記憶の障害に起因して発現してくるもの』なのではなくて;ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続している状態の下で、廃用性の機能低下に起因して、「前頭葉」の機能低下を核心とした脳全体の機能が異常なレベルにまで、加速度的に進行していくことが唯一の決定的な原因となって発現して来るもの』なのです。『廃用性の機能低下が原因で発病し、症状の重症化が進行していく性質のものであるからして(各種の仮説が主張する原因とは無関係のものであるが故に)、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までに見つけて(『早期診断』により)、『脳のリハビリ』に励むことにより(「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」への改善とその実施により)、「アルツハイマー型認知症」の症状を改善させ/更には治すことが出来るのです。私たちは、「前頭葉」を含む脳全体の機能の回復の可能性(「アルツハイマー型認知症」としての症状を治すことが出来るか否か/及びその可能性の程度)により、小ボケ、中ボケ及び大ボケの『三段階』に区分しているのです。認知症研究の専門家とされる人達、就中、上述した各種の仮説の提唱者及び支持者達に、出来るだけ早く、この問題(テーマの存在)に気付いて欲しいと切に願うのです。マウス(アルツハイマーマウスを含む)を追い掛け回したり、血液中に僅かでも含まれるアミロイドベータの検出を可能とする技術の開発が時間の無駄に終わると主張する理由を理解して欲しいのです。

 更なる問題を提起すると、アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断に不可欠で最も重要なのは、三頭立ての馬車の御者である『前頭葉」の機能が、正常なレベルに在るのか、異常なレベルに在るのかを精緻に判定出来ること』なのです。その上で、MMSEを活用した判定方法による、左脳及び右脳の機能レベルの判定が必要となるのです。「アルツハイマー型認知症」の発病であることを最終的に確定する条件として、MMSEにより判定された下位項目について、被験者が出来なくなっていく順番の確認並びにキッカケを契機に開始され継続されてきたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣の存在の確認が不可欠ということになるのです。私たちが開発し、体系化し、実用化した「二段階方式」の手技を除いて、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無並びに症状の段階の判定を的確に、精緻に、合理的に実施できる手技は、世界中を見渡しても存在していないのです。

 更に言えば、その「二段階方式」の手技は、市町村の「保健師」さんが住民参加型の「地域予防活動」の要として使用できるように、マニュアル化され、実務化されてもいるのです。当該『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」』に参加している個々の「お年寄り」及び/又は地域毎の脳の機能レベルの変化を精緻に判定し評価した「脳機能データ」を集積し/活用できるソフトである「エイジング」(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化についての判定及び評価データ並びにその基礎となった「生活習慣」の改善との相互関係の評価に関わる脳機能データ)をも開発していて、随時使用できる体制が準備されているのです。マウスのお尻を追い掛け回している人達や組織とは次元が異なるレベルに在るのです。無名の小さな組織であり、権威と情報の発信力に乏しいが為に世間に知られていないだけなのです。

 〇 治療薬及び予防薬は、未来永劫開発され得ないことなのです

 私たちが明らかにしてきたように、「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態であるので、治療薬(症状を治したり、症状の進行を遅らせる効能を有する薬)や予防薬は未来永劫開発されることは不可能だということを指摘しておきたいのです。発病を予防するにも/症状の進行を遅らせるにも/症状を治すにも、脳の使い方としての「生活習慣」というテーマが唯一のターゲットとなるのであり、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の確立/改善が、唯一の方法となるのです。猶、巷で喧伝されている「脳を活性化させる方法」についての、左脳、右脳、運動の脳の活性化だけに焦点を当てた主張/視点は、肝心の「前頭葉」と言う脳機能についての無知からくる提案であり、脳全体が活性化する条件としては「前頭葉」の活性化が大前提となることを指摘しておきたいのです。最近は、脳の活性化(「前頭葉」の活性化)に関連して、「デュアルタスクの実行」という作業テーマが提案され、もてはやされているのですが、その核心を担っているのは、『注意の分配力』の機能なのです。実は、『注意の分配力』という機能は、デュアルタスクどころか、浮かんできては消え、消えては浮かんでくる異なる十を超えるテーマを同時に並行して処理することが出来る脳機能なのです。仲良しのお友達を助手席に同乗させて、同時に並行して、BGMに大好きなマライア・キャリーの歌を流した状態下で、世間話に花を咲かせつつ、行き交う車の流れや信号や道路標識にも注意を分配しつつ、車を運転している状況に照らしてみれば、実感することが出来ると思うのです。脳の活性化、就中、『脳の機能面から見た「前頭葉」が活性化した状態』がどのようなものであるかを具体的に理解できると思うのです。「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化していくメカニズム(原因)を解明(理解)する上で、私たち人間だけに特有な機能である『前頭葉』という脳機能及び『注意の分配力』の機能並びに『意識的な世界』についての専門家達の理解が極めて不足している(且つ、そうした認識さえもが欠如している)現在の状況を嘆くしかないのです。生きた人間の「意識的な世界」に関わる脳の機能構造を究明しようとすることもなく、マウスを追いかけまわして、徒に「仮説に仮説を重ねている」状況、なんとかならないのでしょうか。これで、専門家と言えるのでしょうか。あの「DSM-4」の規定が第二の要件で確認を要求している失語、失認、失行の症状の発現の基礎(核心)に在るものは、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルに衰えてきている機能レベル(働き具合)の反映であることに気づくべきなのです。

 〇対応が可能であるのに、何等の対応策が実施されない状態の放置

 上述の状況が続いている結果として、『「アルツハイマー型認知症」は治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないタイプの認知症である』とする誤った考えが世の中に定着してしまっているのです。我が国の隅々にまで浸透しているのです。そうした仮説のそうした誤った主張内容にも拘わらず、ごくわずかな市町村が「二段階方式」の考え方と手技に基づいて、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を実践しているという例外を除いて、早期診断による回復というテーマも発病の予防というテーマも見向きもされないで放置されている結果として、我が国における「介護関連の総費用の額」(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断、投薬及び介護に要する費用の総額)が、2015年度ベースで15兆円を超える天文学的な規模に達していて、この先その額はさらに増加する一方だと予測されているのです。こうした数値がマスコミに取り上げられるようになったのも最近のことであり、誰もが気にもしていないのです。 「アルツハイマー型認知症」の発病原因に関する学説の全てが出鱈目の内容であり、 「アルツハイマー型認知症」の発病の有無に関する医療現場の診断の基準及び手技自体が出鱈目と言う不条理な状況が放置されている現状を変えるべく、これといった方法も見つからないままに、孤軍奮闘の状況に在るのです。何かいい方法は無いのでしょうか。                                     

&5軽度度認知症」(小ボケ)に特有で、代表的な類型的症状の8項目

〇 脳の機能レベルと「小ボケ」の段階の症状との関係

「アルツハイマー型認知症」の最初の段階であり」、「脳のリハビリ」(「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「生活習慣」の改善とその実践)により正常な機能レベルに改善させる(認知症の症状を治す)ことが比較的に容易な段階である「小ボケ」の段階を脳の機能の面から定義すると、『左脳も右脳も運動の脳も正常な機能レベルに在って、脳全体の司令塔の役割、左脳、右脳及び運動の脳が牽く三頭立ての馬車の御者の役割を担っている「前頭葉」の機能だけが廃用性の加速度的な機能低下の進行により異常なレベルに低下して来ている』のです。加えて言うと、「小ボケ」の段階の症状は、その全てが、廃用性の機能低下に起因した「前頭葉」の機能障害が原因である(だけを反映した)症状であるのが特徴なのです。このことについてもまた、アミロイドベータ仮説を含む上述した全ての仮説の類は、合理的な説明が不可能だということを指摘しておきたいのです。

〇 「小ボケ」の段階に確認される典型的な症状の類型

 □ 喜怒哀楽の感情の表出が減り、何事に対しても興味や関心を示さなくなる

 □ 自分からは、ほとんど話をしかけてこなくなる

 □  朝は遅くまで寝ていたにもかかわらず、昼間に居眠りする姿が目立つようになる

 □ ちょっと面倒な内容の話になると、直ぐに分からないという

 □ 電話での対応が上手くできなくなる

 □  外出することを嫌がるので、外出する機会が極端に少なくなってくる

 □  友達とも会いたがらなくなる

 □  おしゃれに対して、関心や興味を示さなくなる

 ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」」の継続に起因して廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因となって脳の機能が異常なレベルに衰えて行くことの直接の反映としての「アルツハイマー型認知症」の症状が、例示したような症状となって発現してくるという訳なのです(症状がさらに進んだ段階である中ボケ及び末期の段階である大ボケの段階の症状も同じメカニズムで発現してくるもの)。加えて、それらの症状の発現は、アセチルコリンの不足とか、アミロイドベータの蓄積とか、タウタンパクの蓄積とか、脳の萎縮とかの「仮説」が、発病を引き起こす原因として主張しているものとは、無関係のものであることを指摘しておきたいのです。 

 本著作物「Cー07」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。 

  エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

  脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

 

 

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アルツハイマー型認知症は、早期診断による回復と発病の予防が可能 (Cー06’)

2018-04-01 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

 2018年の3月12日。東日本大震災の発生から7年もの歳月が過ぎた日の翌日。テレビも新聞も、震災からの復興ばかりが取り上げられていて(然も、ハード面が主体)、大震災の被災をキッカケにして意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が開始され継続している被災地の高齢者の間では、「アルツハイマー型認知症」の大量の発生と症状の重症化が進んでいるという内容の報道は皆無だったのです。日経新聞だけが、誌面3面を割いて、高齢化の進行と軌を一にして世界的な規模で天文学的な規模で大量に発症している 「アルツハイマー型認知症」について、『発病の原因(メカニズム)に関する定説が存在しない現在の状況(アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説、脳の萎縮説等の「仮説」しか主張されていない)、加えて、治療薬の開発がことごとく失敗に終わっている状況を伝えているのが目に付いただけでした。そこで、認知症の専門家達(学者、研究者、医師達)に対する問題提起と警鐘を鳴らす目的で、更には、このブログが、我が国の有力者(政治家、経済人、学者)で、我が国及び我が日本国民に対して強い想いを抱く人の目に留まり、情報の発信を含めた何等かの行動(活動)が開始されることを願い、このブログの内容(C- 06)を公開することにしたのです。

&1「アルツハイマー型認知症」の発病原因と学説の問題点

「DSM-4」の規定の重大な誤りに気づくことなく及びその誤った内容を踏襲し、更にそれに立脚した仮説の問題点

(1) 我が国には、現在500万人を超える数の認知症患者がいて、この先さらにその数は増大の一途をたどるというのが厚労省の予測です。私たちのデータによると、いろいろな種類が数ある認知症のうち、アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症を発病している人が認知症全体の90%以上を占めているのです(注:脳血管性認知症が25%を占めるとされるのですが、そのうちの20%分は「アルツハイマー型認知症」を誤診したもの。「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者が、或る日突然発症した脳卒中の「後遺症」を抱えた日状生活を余儀なくされたことをキッカケとしてナイナイ尽くしの単調な生活習慣が開始され継続されている生活の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させたことに起因して発病した「アルツハイマー型認知症」が正しい診断であるのに、脳卒中の後遺症と「重度の記憶障害」の症状の確認だけで短絡的に「脳血管性認知症」の発病と診断する誤診が多すぎる医療現場の実態を反映したもの。GooブログkinukototadaoA11の詳細な説明を参照してください)。然も、「アルツハイマー型認知症」の診断に際して医療現場の医師達はというと、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断基準である「DSM-4」の規定の内容に依拠して発病の有無を判定するので、「アルツハイマー型認知症」を発病していると診断された人達は、「記憶障害」の症状(第一の要件で確認が要求されている)に加えて、「失語や失認や失行」の症状(第二の要件で確認が要求されている)が確認された「お年寄り」ということになるのです。ところが、この基準に従って診断すると、専門家に気づかれていない、もっと軽い段階の症状が存在することを見落としてしまうことになるのです。「アルツハイマー型認知症」の症状について私たちは、「脳のリハビリ」により回復させることが出来る可能性及びその程度により、「軽度認知症」(小ボケ)、「中等度認知症」(中ボケ)及び「重度認知症」(大ボケ)の三段階に区分します。「三つの段階」に区分することについては、以下の重要な意味があるのです。なお、ここに言う、「脳のリハビリ」とは、「前頭葉」を含む脳全体の機能を活性化させる「生活習慣」を言います(食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意)。

「小ボケ」:脳のリハビリにより回復させる(認知症の症状を治す) ことが比較的に容易な段階

「中ボケ」:脳のリハビリにより回復させる(認知症の症状を治す) ことが未だ可能な段階

「大ボケ」:脳のリハビリにより回復させる(認知症の症状を治す) ことが最早困難な段階

後述するように、「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する「生活習慣病」に過ぎないので、脳の使い方としての「生活習慣」の改善という方法により、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに改善させること、言い換えると、早期診断(本当の意味での早期の段階、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までに見つける)により、「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことが出来るのです。此処で更なる問題点を指摘しておくと、「DSM4」が「第二の要件」で確認を要求している症状である失語失認又は失行の症状は、脳の後半領域の部位である「左脳」及び「右脳」の働き具合を判定する神経心理機能テストであり30点が満点であるMMSEの得点一桁にしかならないまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてきている場合に初めて症状の発現が確認されるという極めて重度の症状であることに、医療現場の医師達を含む認知症の専門家とされる人達が、未だに気づいていないのです。治すことが出来ないというのは、「アルツハイマー型認知症」の性質自体に由来するのではなくて、彼等が見つけている段階が遅すぎる、即ち、見つけて居る症状が末期の段階の症状であるがゆえに治すことが出来ないだけのことなのです認知症の専門医と言いながら、彼等は、本当の意味での早期の段階、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が存在することも、それ等の症状の特徴も知らないだけでなく、それ等の症状を紛らわしい他の病気に起因した症状と区別し、鑑別する為の手技さえも持ち合わせていないのです失語失認失行の症状は、末期の段階更に後半になって初めて確認される症状であり、極めて重度の症状が発現している状態なのだということさえも知らないのです。発病のメカニズム及び症状が重症化していくメカニズムを知らないだけでなく、多岐に亘る症状についても末期の段階の症状以外の症状については殆ど何も知らないで、副作用ばかりで、症状の改善には何の効能も認められない何種類かの薬を治療薬と称して、平然と処方しているのです。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態であり、「前頭葉」を含む脳全体の機能について進行してくる廃用性の加速度的で異常な機能低下を反映して、且つその機能レベルに厳密にリンクした症状が発現してくる「アルツハイマー型認知症」は、三段階の段階的な症状を示すものなのです。昨日の夜まで正常な機能レベルであったお年寄りが、一夜明けたら、末期の段階の症状が出てきたということは絶対に無いのです。上述のように、最初は小ボケの段階の症状が発現してきて、次いで中ボケの段階の症状が出てくるようになって、最後に、末期の段階の症状が出てくることを認知症の専門家とされている人達が知らない、気づいていないだけのことなのです。

〇「DSM-4」の規定が確認を要求している『失語や失認や失行の症状』が確認される「お年寄り」ということは、即ち、30点が満点のMMSEの得点が一桁の得点しか取れないお年寄り(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の更に後半の段階にあるお年寄り)達のことなのです

DSM-4」の規定についての問題点を指摘すると、「アルツハイマー型認知症」の発病と診断する上での第一の要件として確認が要求されている記憶の障害の症状には程度や態様に関する規定がなく、第二の要件として確認が要求されている失語失認失行(又は、実行機能の障害と規定している)」の症状は、上述のように極めて重度の症状であとること並びに第二の要件も第一の要件も共に同じ人物に同じ診断時に確認されることが要求されることからして、「記憶の障害」の症状も極めて重い症状の確認が要求されることになるのです。その帰結として、『昨日、レストランに行って何を食べたかを忘れていても、第一の要件には該当しないが(認知機能が正常者の物忘れの症状とされる)、レストランに行ったこと自体を忘れているのは第一の要件に該当する症状となる(認知症の症状としての記憶障害の症状とされる)等の極めて不明瞭な例示がなされるのが、認知症の専門家達に共通した説明の仕方なのです。世界的な権威を未だに誇っているとはいえ、規定内容について重大な誤りがあることを専門家達が気付いていないことが重大問題なのです。重大な誤り及び問題点を内包していることに注意が向けられていない結果、「DSM4の規定に余りにも権威がある為、世界中の認知症の専門家とされる人達から、「アルツハイマー型認知症は治すことができない」タイプの認知症にされてしまったのです。失語(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常な機能レベルにまで衰えてきている「前頭葉」及び左脳の機能障害を反映した症状)失認(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常な機能レベルにまで衰えてきている「前頭葉」及び右脳の機能障害を反映した症状)失行(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常な機能レベルにまで衰えてきている「前頭葉」並びに右脳及び運動の脳の機能障害を反映した症状症状、或いは、其れよりも更に重い症状だけが「アルツハイマー型認知症」の症状であるとされてしまい(重大な誤解なのです)、其れよりも軽い症状は、「アルツハイマー型認知症」の症状の対象から外されてしまう(結果として見落とされてしまう)ことになり、そのことが定着してしまったのです

アルツハイマー型認知症」は、私たちの区分で言う「小ボケ」(軽度認知症)及び「中ボケ」(中等度認知症)の段階で見つければ、治すことが出来る(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の方法である「脳のリハビリ」により「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに回復させることが出来る)、即ち、『「アルツハイマー型認知症」は、早期診断により治すことが出来る』ものであるにも拘らず、『「アルツハイマー型認知症」は、治すことが出来ない』とする誤った考えが世界中に定着してしまったということなのです。更に、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築により、発病自体を予防することが出来るのです。『アルツハイマー型認知症は発病を予防することが出来ないし、症状を治すことが出来ない』とする医学界、認知症の専門家達の主張は重大な誤りであり、その根源は、「DSM4」の規定内容の誤りにあるのです。DSM4」の規定こそが諸悪の根源と言うべき重大な誤った内容を規定しているのです。「DSM 4」の規定に余りにも権威が有るが為に(規定された内容という訳ではなくて、規定を策定した人達が極めて権威が有る人達だったというだけの理由なのですが)、世界中の認知症の専門家とされる人達が迷路に迷い込んでしまう結果を招来しているのです。DSM4」の規定が確認を要求している規定内容が重大な誤りであるにもかかわらず、専門家とされる全ての人達が、「アルツハイマー型認知症」の発病が「記憶の障害」に起因したものとの誤解の下に並びに「記憶の障害」を惹き起こす原因と想定した且つ死後の脳の解剖所見に見られる共通項としてのり特徴である老人斑、神経原線維変化、脳の萎縮等に目を付けただけの憶測を基礎としただけのアセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウ蛋白説及び脳の萎縮説などの「仮説」を生み出してきているのです。アセチルコリンの不足が原因で記憶障害が起きてきているとか、アミロイドベータの蓄積により生成される老人斑の蓄積により(タウ蛋白の蓄積により生じてくる神経原線維変化により)、脳内での情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされることが原因で記憶障害が起きてきているとかの仮説の類(誤った憶測や推測の上に積み上げられただけの主張)を生み出してきたのです(「DSM-4」という仮説に屋上屋を架した仮説の類なのです)。

その結果として、各々の主張内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在を立証できないまま、「記憶障害」が関わっているかもしれないとの推測を基礎とした外観的な症状の確認だけを根拠として、「アルツハイマー型認知症」の症状の類型らしきものを羅列しているという状況に在るのです。その肝心の症状の類型と言うと、これまた、「DSM-4」の規定が第二の要件で確認を要求している失語や失認や失行と言った極めて重度の症状の確認を足掛かりとしつつ、且つ、それよりもさらに重い症状が「アルツハイマー型認知症の症状であると誤解しているのです。その結果、本当の意味での早期の段階(「脳のリハビリ」により治すことが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)の症状を見落としていて、末期の段階(「脳のリハビリ」により治すことが最早困難な段階)である「大ボケ」の段階の更に後半の段階(「前頭葉」の機能レベルが、「かなひろいテスト」により不合格と判定される異常な機能レベルに在る上に、左脳及び右脳の機能レベルを判定するMMSEの得点が一桁の得点にしかならない異常な機能レベル)、言い換えると、そうした「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルにリンクして(機能レベルの反映として)発現してくる極めて重度の症状だけが「アルツハイマー型認知症」の症状であると誤解し、その権威に裏付けられてはいるが内容的には「誤った情報」を世界中に発信し続けているという訳なのです。「記憶障害」に起因して発病するものとの仮定の条件である「第一の要件」の規定内容自体が重大な誤りである上に、失語、失認、又は失行と言う極めて重い症状の確認を要求している「第二の要件」の規定内容が、末期の段階の症状だけに世界中の専門家達の目を向けさせてしまうこととなった結果、『早期診断による「回復」が可能であるにも拘わらず、治すことが出来ないタイプの認知症であるとされてしまい』、一旦発病すると、日常の生活面での「介護」が不可欠となるタイプの認知症に大化けさせられてしまっているということなのです。認知症の専門家とか言いながら、「DSM4」の規定内容を(誰一人として)疑おうとはしないのです。その上、本態が廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であることに気づくことさえなく、器質的な病変を原因としたものに違いないとの誤った思い込みから、アミロイドベータ説やタウ蛋白説や脳の萎縮説等の「仮説」が横行する状況が生まれてくることにもなっているのです。

(2)後にそれぞれ典型的な症状の類型を8例づつ「小ボケ」の段階の症状、「中ボケ」の段階の症状及び「大ボケ」の段階の症状として例示するように、生きた人間の意識的な世界、「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下、同じ)が創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている意識的な世界における「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクしたものとしての「アルツハイマー型認知症」の症状について、私たちが独自に開発した精緻な神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を活用して14689例もの症例を集積したのです。その解析により提示された「アルツハイマー型認知症」の症状は、器質的な病変とも記憶の障害に起因したものとも無関係のものであり、「前頭葉」の機能障害(disturbance in executive functioning)に起因したもの(小ボケ)、又は、「前頭葉」の機能障害を核心とした脳全体の機能障害及びその機能レベルを反映したもの(中ボケ及び大ボケ)と言うべきものばかりなのです。更なる問題を提起すると、「アルツハイマー型認知症」としての症状は、私たちの調査研究により、「脳のリハビリ」により回復させることが可能であるか否かの物差しにより「三段階」(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)に区分されるものであることが明らかになったのです。

14689にも上る精緻な症状の類型を解析して得られた結果について言うと、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能に宿る「正常老化の性質」(後述する)、私たち人間の意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能である「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている「前頭葉」の三本柱の機能の機能メカニズムの存在、言い換えると、個別認知機能の機能発揮上での二重構造の問題、更には、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下という問題に辿り着くことによって、『「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症が、一つには加齢」の進行による機能の「老化」と言う要件に起因して、更にもう一つには、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続、脳の使い方としての「生活習慣」を直接の原因とした廃用性の機能低下に起因して発病する病気、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」である』ことを解明することが出来たのです。このメカニズムに気が付かない限り、何時まで、どれほど有能な人材をつぎ込もうとも、マウス(アルツハイマーマウスを含む)が檻の中で餌を探して彷徨する活動を追い続けようとも、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因(メカニズム、機序)を解明することは不可能ということを指摘しておきたいのです。時間と人材の無駄遣いに終わるだけなのです。老々介護認々介護介護離職という社会的に極めて重大な負の社会現象を招来している病気、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化するメカニズムの解明というテーマなのですから、権威等はかなぐり捨てて、今こそ、実力で勝負すべき時なのではないでしょうか。私たちは、何時でも、誰とでも、どの機関であろうとも、論争に応じ、「仮説」ばかりが横行する不毛な議論に終止符を打ちたいと考えるのです。

(3)世界中の認知症の専門家達から、『「アルツハイマー型認知症」は、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防する方法も見当が付かない』とされている訳なのですが、『「アルツハイマー型認知症」こそが、早期診断により回復させることが出来るものであり、加えて、発病自体を予防することが出来る』タイプの認知症なのです。「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」である(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣病」であることに留意する)』と言うのが、私たちの主張であり、452の市町村での「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」として、私たちの主張内容が正しいことを実証してきたのです。私達に不足しているのは権威が無いことと情報の発信力に乏しいことだけ。私たちが政府に提示しようとする建白書は、私たちの主張内容と「二段階方式」の手技とに、権威付けと情報の発信力が取得されることにより、「アルツハイマー型認知症」に対する対応の世界(診断、投薬及び介護)に激変を起こさせ、天文学的な規模に膨れ上がっている「介護関連の総費用」を劇的に減少させる具体的な方策を提示し、提示した方策が国策として採用されることを願うものなのです。

(4)認知症の専門家達の間では、「アルツハイマー型認知症は、治すことも予防することもできない』とされているのですが、それこそが重大な誤りなのであって、日々の「脳の使い方」としての生活習慣に起因して発病する認知症、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症こそ、「前頭葉」が活性化する「生活習慣」の確立と実践とにより発病自体を予防することができるものであるし、早期の段階で見つければ、「脳のリハビリ」により治すこともできるものなのです。そして、私たちが主張する発病の要件二つに特定されるのです。発病の第一の要件は、『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』なのです。実態面からも、『「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、60歳を超える年齢の「高齢者」に限られる』ということに注目して頂きたいのです。その基礎ともなるべき条件が、『私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」における「前頭葉」を核心的基盤とした脳の機能構造のメカニズム』なのです。我が国だけでなくて、世界中の認知症の専門家達から発病の原因が不明とされてきている「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「器質的な病変」の存在とは無関係のものである上に、様々な程度及び態様により発現してくるその症状は、「記憶の障害」に起因したものではないのです。その特徴は、私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行しようとするに際して、社会生活面や家庭生活面やセルフケアの面での様々な支障が出てくる、段階的な症状が発現してくるところにあるのです。その発病及び三段階に区分される段階的な症状が重症化する原因(メカニズム)を理解するには、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」、「前頭葉」という脳機能が創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている世界及びそれ自体を構築している脳の機能構造に目を向けることが不可欠となることを問題提起したいのです。その場合に、最初の争点となるのが、誰の脳にも生来的に存在している「正常老化の性質」という問題なのです。

左脳、右脳及び運動の脳という馬が牽引する三頭立ての馬車の「御者」の役割、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちが意識的に何等かの「テーマ」を発想し、実行しようとする世界、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」を創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている「前頭葉」の機能自体に、私たちが「正常老化の性質」と名付ける性質、生活習慣の如何に関わらず「加齢」と共に働きが衰えていくという性質、『「正常な機能レベル」を保持しつつも、緩やかなカーブを描きながら徐々に衰えて行く』という性質が存在することなのです。脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」と言う脳機能に宿る生来的な性質、「正常老化の性質」こそ、「アルツハイマー型認知症」を発病するメカニズムという視点から第一番目に考慮すべき条件、言い換えると、発病の第一の要件」を規定する条件ということなのです。

「正常老化の性質」が発病の基礎として存在するがゆえに、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、「高齢者」に限られることになるのです。テレビ報道でたびたび情報発信され、高視聴率を上げている報道番組『働き盛りの若い年齢で、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている』の内容は、根本的に誤った内容の報道なのです。「側頭葉性健忘症」を知らないでいて、「アルツハイマー型認知症」の症状を知らないでいて、共通項としての記憶障害の内容の差異も知らないでいて、更には、両者を鑑別する要件としての「前頭葉」の機能レベルの差異の問題も知らないでいて、両者を混同しているだけのことなのです。出演者は、全員が、「アルツハイマー型認知症」と診断された人たちとの紹介がなされているのですが、全員が「側頭葉性健忘症」の発病者というのが正しい診断なのです。報道番組が出演させていた対象者の年齢、3050歳代で発症するとされている『若年発症型の「アルツハイマー型認知症」というのは、そもそも、この世に存在していない』のです。肝心の報道内容が誤った内容の報道番組なのです。

(5)更に、私たちが主張する発病の第二の要件とは、キッカケを契機として開始される単調な日々の暮らし方、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無いナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続すること』なのです。すなわち、食生活と言う生活習慣ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病するタイプの認知症であり、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下に起因して発病するのが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の特徴だということなのです。それ故にというか、そのことに関連して問題を提起すると、「アルツハイマー型認知症」の発病原因としての「器質的な病変」は何等存在していなくて、且つ、様々な程度及び態様の下で発現してくる症状は、「記憶障害」に起因して発現してくる訳のものではないということが極めて重要な視点となるのです。その意味で、「DSM4」が規定する内容も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因に関わる様々な「仮説」としてのアセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウタンパク説及び脳の萎縮説等の全ての主張、それらの主張内容は、根本的に誤っていて、基本の視点が根本的な誤解と単なる憶測に立脚したものと言うしかないのです。

(6)何かを「キッカケ」として(「キッカケ」の類型については、kinukototadao と入力して、Gooブログの「A-68」を参照してください)、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続していると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の機能低下を起こしてくることになる(使われる機会が極端に少ない脳の使い方としての「生活習慣」の継続により、当該の脳機能の働き自体が衰えていくことになる)のです。世界中の認知症の専門家達の誰一人として未だに気づいていない要因であり、脳の使い方としての生活習慣」に起因した「廃用性の機能低下」という要因こそが、「アルツハイマー型認知症」を発病するかしないかを決定づける要因、すなわち、『決定的な要因』となるのです。上述した発病の第一の要件と第二の要件とが同時に存在し、充足される相乗効果により「前頭葉」を含む脳全体の機能が、「廃用性の加速度的で異常な機能低下」を進行させていくことになるのです。その先に、「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです。端的な表現を借りて本質を定義すると、アルツハイマー型認知症」は、『老化廃用型の生活習慣病』なのです。再度確認し問題を提起しておくと、「器質的な病変」とも無関係のものであり、「記憶の障害」に起因して症状が発現してくる訳のものでもないのです。

(7)廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を発病の原因とする「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が認知症の症状として発現してくるのが特徴となるのです(「三段階の症状」の発現が特徴となる)。注)アミロイドベータやタウタンパクの蓄積量とは無関係なのです。加えて、廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因して症状が段階的に発現してくるアルツハイマー型認知症」の場合には、「前頭葉」を含む脳の機能に衰えていく明確な順番があるのが特徴なのです(私たちが独自に開発した精緻な神経心理機能テストである「二段階方式」を活用して集積し、解析した14689例にも上る「アルツハイマー型認知症」の症状が示す客観的な事実としての脳機能データが根拠となっているのです)。最初に、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」の機能が加速度的で異常な機能低下を起こしてきます。次いで、より高度で複雑な機能の順番に、「左脳」、「右脳」、「運動の脳」の機能の順番に、且つ、少しずつ遅れる形で「前頭葉」を核としつつ「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して来るのが特徴なのです。従って、「脳のリハビリ」という脳の使い方としての「生活習慣」を改善する方法により「前頭葉」を含む脳全体の機能を回復させる(認知症の症状を治す)ことが出来るか否かという視点から、小ボケ(回復させることが容易)、中ボケ(回復させることが未だ可能)、大ボケ(回復させることは最早困難)という「三段階」に区分される認知症の症状が発現し、順次進行していくことになるのです(症状が「三段階」に区分されることを、専門家とされる人達が未だに知らないのです)。

(8)私たちが独自に開発した「二段階方式」手技の場合は、「前頭葉」の機能レベルを「かなひろいテスト」により、左脳及び右脳の機能レベルを「MMSE」により判定します。「MMSE」で判定するとき、左脳と右脳の機能については、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番に衰えてくるということなのです。この順番に衰えていかないときは、「アルツハイマー型認知症」ではないのです。それ程この順番、『「前頭葉」だけが最初に衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳の順番に衰えていくこと。更には、「MMSE」で判定される「下位項目の衰え方」には、「想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番に衰えていく 」という「衰え方の規則性」がある(「MMSE下位項目の項目困難度」)』という私たち独自の指標に関する資料は、極めて有益で重要な客観的な指標となるのです。アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウタンパク説、脳の萎縮説等のいづれの仮説も、この事象事実としての厳格な順番の存在を合理的に説明することはできないと考えるのです。

(9)「衰え方の規則性」というこの厳密で客観的な指標は、廃用性のものである「アルツハイマー型認知症」の場合に特有のものであり、他の種類の認知症及び認知症と紛らわしい他の病気(例えば、重度の記憶障害の症状を示していても、「アルツハイマー型認知症」ではなくて、「側頭葉性健忘症」であることの鑑別、或いは、「緩徐進行性失語」であることの鑑別等)との鑑別にも極めて有効なのです。猶、この規則性は、14689例の「アルツハイマー型認知症」の症例からなる「脳機能データ」の解析により求められたものなのです。機能それ自体がより高度で複雑なものから順番に衰えて行くという厳密な、且つ事象事実としての客観的な基準の存在は、『「アルツハイマー型認知症」の本態が、廃用性の機能低下を基礎とした廃用症候群に属する「生活習慣病」であるが故の物であり、様々な「仮説」としての主張であるアセチルコリン説(アセチルコリンの不足)や、アミロイドベータ説(アミロイドベータの蓄積による老人斑の生成)や、タウ蛋白説(タウ蛋白の蓄積による神経原線維変化)や、脳の萎縮説が主張する内容は、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因とは無関係』(発病の原因ではなくて、結果)と私たちは考えているのです。

〇「アルツハイマー型認知症」の発病者数に関わる実態の問題点

(1)発病の原因となる「器質的な病変」が存在している訳でもなく、「記憶の障害」に起因して症状が発現してくる訳でもなく及び症状の重症化が進行していく訳でもなく、様々な程度及び態様の下での症状が発現してくるのが「アルツハイマー型認知症」の特徴なのです。他の種類の認知症とは異なる、更なる「特徴」はと言うと、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が発現してくる、それが「アルツハイマー型認知症」の大きな特徴なのです。私たちは、人間だけに特有な世界である意識的な世界を創出し、構築し、統括し、支配し、コントロールしていて脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」及び「前頭葉」を含む脳全体の機能が、キッカケを契機に開始され単調な脳の使い方としての日々の暮らし方、すなわち、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方(脳の使い方としての「生活習慣」)、言い換えると、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行というメカニズムの下、且つ、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクしたものとしての症状の発現という機序に注目した基準の下、「アルツハイマー型認知症」の症状の区分についても、「脳のリハビリ」により正常なレベルに回復させることの可能性の有無及び程度という視点から、軽い順に、回復させることが容易「軽度認知症」(小ボケ)、回復させることが未だ可能「中等度認知症」(中ボケ)、そして回復させることが最早困難な末期の段階としての「重度認知症」(大ボケ)という「三つの段階」に区分して判定し、類型化しているのです。このことに関して特筆すべきは、認知症の専門家とされる人達が、本当の意味での早期の段階である小ボケ及び中ボケの段階の症状について気付いていない(見落としていて)、無知だということなのです。専門家達の目は、「DSM-4 」の規定に惑わされていて、末期の段階である大ボケにしか目が向けられていないのです。

(2) 世界中の認知症の専門家とされる人達から発病及び症状の重症化が進行していくメカニズムが分からないとされていて、客観的な根拠もなく、発病との間の因果関係の立証も未だに為されていない儘である様々な「仮説」の類だけが横行している「アルツハイマー型認知症」は、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い「単調な生活」の繰り返し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」が継続されている条件下で、徐々にではあるが廃用性の加速度的で異常な機能低下にリンクした症状の重症化が進行していく(身体がもつ限り症状が進行していく)のが特徴であり、キッカケの発生を契機にして開始された単調な日々の暮らし方、何事にも意欲を喪失した生活の繰り返し、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が始まって半年から1年迄の期間発病までの期間であり、「小ボケ」の期間が3年間、「中ボケ」の期間が2~3年の期間続いて、発病して5~6年目以降になると末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていくことになるのです(私たちが類型化した、発病後の各段階の症状の滞留期間の目安としての指標となる『「標準となる期間」としての指標』)。

(3)「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる為の「生活習慣」の改善と工夫とその実践を目的とする「脳のリハビリ」により回復させることが可能な(「アルツハイマー型認知症」としての症状を治すことが出来る)本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つけることなく(その段階を見逃したままの状態で)ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続された状態で放置した儘で居ると、やがては、医療現場での現在の診断状況に見られるように、末期の段階であり、回復させることがけられ最早困難となる「大ボケ」の段階にまで進んで行ってしまうのです。その最も大きな見落とされている問題点はと言うと、「小ボケ」の人数と「中ボケ」の人数とを併せた人数は、「大ボケ」の人数の少なくとも2倍以上にはなるということであり、この数値は住民参加型の「地域予防活動」の実践指導に基づく私たちの経験値でもあるのです。

(4)現在、厚労省が予測値として発表している「アルツハイマー型認知症」を発病している人達の数は、上記三段階区分でいえば、「大ボケ」の段階の人達だけの人数である(「小ボケ」と「中ボケ」の人たちは入っていない)ということに注目していただきたいのです。「アルツハイマー型認知症」の診断基準として世界的に権威がある「米国精神医学会」の診断規定の「DSM-4」の要件(診断基準としての第一要件及び第二要件)に従い診断している限り、「脳のリハビリ」によって回復させることが困難な末期の段階(私たちの区分でいう重度認知症大ボケ」の段階)の更に後半の段階、言い換えると、MMSEの得点が一桁にしかならないまでに、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下してきていて極めて重度の症状が発現してきている段階でしか、「アルツハイマー型認知症」(その症状)を見つけることができないことになってしまうのです。

&2 医療の現場における診断の実態とその問題点

〇 私たちの研究と市町村での住民参加型の地域予防活動としての実践の成果に基づく結論

私たちが開発した「二段階方式」の手技の活用により集積した14689脳機能データと450を超える市町村で実施した地域予防活動実践の成果に基づく結論として、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「廃用症候群に属する単なる生活習慣病である」(但し、その「生活習慣」とは、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)と主張しているのです。世の中で言われる食生活としての生活習慣とは、無関係なのです。私たちが開発した「二段階方式」のような、精緻な神経心理機能テストを活用すれば、「本当の意味での早期の段階」(私たちの区分で言う、小ボケ及び中ボケの段階)で容易に発病を判定することができるし、廃用症候群に属する「生活習慣病」をその本態とする「アルツハイマー型認知症」の場合は、本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ、「脳のリハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)により正常なレベルに回復させることができる(症状を治すことが出来る)ものなのです。

世界中の認知症の専門家達が『「アルツハイマー型認知症」は治すことが出来ないタイプの認知症である』としているのは、病気それ自体の性質によるのではなくて、彼らが見つけて居る段階が遅すぎるだけのことなのです。彼らは、米国精神医学会が策定した「DSM-4」を微塵も疑うことなく、正しいものとして扱い、そこに規定された診断基準(第一の要件及び第二の要件)に依拠して診断しているが為に、末期の段階であり私たちの区分で言う「大ボケ」の段階でしか「アルツハイマー型認知症」を見つけることが出来ないでいるが為に、『治すことが出来ない』と誤解しているだけなのです。『世界中の認知症の専門家達の間で、発病の原因が分からないとされていて、治すことも予防することも出来ない病気である』とする誤った情報が今なお発信され続けているのです。

アルツハイマー型認知症」の症状であるとして、認知症の専門家達が著作した幾多の書籍で紹介されている症状は、回復させることが可能である本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)の症状は記述されていなくて(「アルツハイマー型認知症」の症状であることが気付かれていないために見落とされている)、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状だけが取り上げられ並べられているだけなのです。そうした知識の下では、周りの家族が『何かが、おかしいな』と勘づく段階、「小ボケ」(社会生活の面で重大な支障が出てくるようになる)及び「中ボケ」(家庭生活の面でも重大な支障が出てくるようになる)の症状が発現してきている段階では、病院には連れて行かないのです。末期の段階である「大ボケ」(「セルフケア」の面でも重大な支障が出てくるようになり、日常生活面での介護が不可欠となる)の症状が発現してきて、或いは、その症状が更に重いものになっていき、『家族が、最早自分たちの手に負えない』と考えるようになって初めて、病院に連れて行くことになるのです。その結果、認知症の診断を専門とする医師達でさえ、そうした重度の症状にしか出会ったことが無いこととなり、『重い症状だけが、「アルツハイマー型認知症」の症状なのだ』と誤解してしまうのです。悪循環が起きるのです。

 ☆  添付資料 二段階方式で採用している「三段階」に区分される「アルツハイマー型認知症」の類型的症状(小ボケ、中ボケ、大ボケの段階的な症状の存在に気づいて欲しいのです)

)「軽度度認知症」(小ボケ)に特有で、代表的な類型的症状の8項目

□  居眠りする姿が目立つようになる

□ 喜怒哀楽の感情の表出が減り、興味や関心を示さなくなる

□ 自分からは、ほとんど話をしかけてこなくなる

□  内容は正しいが、話し出すときのタイミングが変になる

□ ちょっと面倒な内容の話になると、直ぐに分からないという

□ 電話での対応が上手くできなくなる

□  外出する機会が少なくなってくる

□  友達と会いたがらなくなる

□  おしゃれに対し、関心や興味を示さなくなる

その場合、最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が最も早くに衰えていく関係上、そのアウトプットとしての症状が、例示したような症状となって発現してくるという訳なのです。加えて、それらの症状の発現は、アセチルコリンの不足とか、アミロイドベータの蓄積とか、タウタンパクの蓄積とか、脳の萎縮とかの「仮説」の類が、発病を引き起こす原因として主張しているものとは、無関係のものであることを問題提起しておきたいと考えるのです。

ⅱ)「中等度認知症」(中ボケ)に特有で、代表的な類型的症状の8項目

□ 簡単な計算さえもしないで、お札ばかりで買い物をするので、小銭がたまる

□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、簡単な庭仕事さえもきちんとできない)

□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない

□ 服の着方に無頓着で、重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る。裏表や前後ろに着る)。

□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたまま

□ 料理の味付けが変になる(塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)

□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)

□ 季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)

注)早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)であれば、「脳のリハビリ」により正常な機能レベルに回復させることができる(認知症の症状を治すことができる)のです。「前頭葉」を含む脳全体の機能が末期の段階である「大ボケ」の段階にまで、廃用性の加速度的で異常な機能低下により衰えてくると、もはや回復させることは困難となり、(セルフケアの面でも支障が出てきて)「介護」の途しか残されなくなるのです。

ⅲ)「重度認知症」(大ボケ)に特有で、代表的な類型的症状の8項目

□ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着を平気で着ている

□ 風呂に入るのを嫌がり、怖がるようになる

□ 服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする

□ 家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする

□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる

□ 大小便を失敗しても、後の処置や始末ができない

□ 今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ

□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする  

 早期診断と脳のリハビリにより回復させる(治す)ことが可能であり、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「生活習慣」の構築と実践により発病自体を予防することが可能であるにもかかわらず、権威ある人達からの誤った情報が発信され続けている(「アルツハイマー型認知症」は、治すことも予防することも出来ないタイプの認知症であるとされたままで居て、行政面及び政策面からの何等の対策が実施されないで放置されたままになっている)状況の下で、「介護関連の総費用」の規模(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断、投薬及び介護の為の総費用の金額)が、2015年度単年度ベースで、15兆円を超える規模になっていて、この先さらに増大する一方と予測されてもいるのです。この不条理極まる状況を放置しておいて良いものなのでしょうか。北朝鮮問題を含む緊迫する世界の状況を見向きもしないで、モリカケ問題ばかりに熱中している野党の議員やマスコミや国民の皆さんの見識を問いたいのです。

 

本著作物「Cー06」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、

(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。 

  エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

  脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

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アルツハイマー型認知症の予防カレンダー(老化と物忘れ)C-05)

2018-03-15 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

   物忘れ、反省工夫が利けば、年のせい  !!

今日の課題

物忘れ」の症状がたびたび起きてきて、その頻度が増してくると、気になるというよりも、少しばかり不安になるのではないですか。ほら、例の話、「アルツハイマー型認知症」を発病しているのかもしれないとの、先日のテレビ番組の報道内容が想い出されるあなただから。あなたの年齢はというと、「高齢者」と呼ばれる年齢で、「第二の人生」を送っている方なのでしょ。おまけに、テレビに出てきたその認知症の専門家とかが、軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)とかいう概念というか、考え方があるとか紹介していたしね。その人が、『「アルツハイマー型認知症」は、発病する何十年も前から、原因物質であるアミロイドベータというタンパク質が脳内に蓄積し始めている』とか、言っていたし。それが溜ってきていて、物忘れの頻度が増してきているのかもしれないとの不安が募るのでしょう。

その医学部教授の話では、『「アルツハイマー型認知症」を発病した状態とは言えないものの年齢不相応の「物忘れ」の症状が確認されるときは、「軽度認知障害」と呼ばれる状態であり、数年後には、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が多く含まれていて、「アルツハイマー型認知症」発病の予備軍ともいうべきものだ』と断定的な言い方で説明が為されていたから余計に不安を感じるのでしょう。ところで私の知り限り、テレビに出てきて、認知症の専門医だとか、大学の医学部の教授だとかの肩書で紹介された人達の誰一人として、本当の意味での専門家だと感じさせられた人は一人もいないと断言できるのです。「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム及び症状が重症化するメカニズムについても「アルツハイマー型認知症」の症状自体についても良く分かっていない人達ばかりというのが私の正直な印象なのです。「アルツハイマー型認知症」は、第二の人生を送っている高齢者にとっては最大の病気といっても過言ではない病気なのに、殆ど何も知られてはいないのです。世界中唱えられている学説の全てが未だに仮説」であり(発病との間の因果関係の存在を立証できていないので、仮説とされる)、診断や治療に携わる医療現場の医師達の全てが、「アルツハイマー型認知症」の症状についてさえ良く分かっていないのが実情なのです。彼等は、末期の段階(私たちの区分でいう「大ボケ」の段階)の更に後半になって初めて発現してくる失語失認失行等の症状が、早期の段階の症状であると誤解しているのです(それらの症状を起点にしてもっと重い症状が、「アルツハイマー型認知症」の症状だと誤解している)。彼等は、本当の意味での早期の段階、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のことを全くのこと知らないのです。彼等が早期の段階の症状であると勘違いしている症状であり、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-4」の規定が第二の要件で確認を要求している失語失認失行の症状が、実は、末期の段階で初めて発現してくる症状であり(30点が満点のMMSEの得点が一桁にならないと発現を確認できない極めて重度の症状)、もっと軽い段階の様々な症状が存在することさえも知らないのです。その誤解と勘違いの結果として(早期の段階で見つければ治せるものを、全ての医療機関が末期の段階の症状を基準にして見つけている為に)、『「アルツハイマー型認知症」は、治らない病気にされてしまっている』のです。認知症の専門家達から、『原因不明で治らないもの』という誤ったメッセージが発信され続けているが為に、我が国での「アルツハイマー型認知症」の発病者数(然も、末期の段階のお年寄り)が、500万人を超えるところまで来ているのです。早期診断による回復にも発病の予防にも何等の対策が打たれないまま介護関連の総費用の額(診断、投薬及び介護)が年間で15 兆円を超えるところまで来ていて、介護保険制度が財政面から破綻しそうな勢いなのです。先日上京の折に、丸善で書籍を読みまくったのですけど、全てが、でたらめの内容の物ばかりだったのです。

〇「物忘れ」の症状の発現は、誰でもが経験するもの

簡単な記憶のテスト」をして、点数が悪いと「アルツハイマー型認知症」を発病しているかもしれない等と判定したりする番組が「高齢者」である視聴者に受けるのです。「アルツハイマー型認知症」を発病して、周囲からもそれと分かる症状が見受けられる人達は、必ず高齢の「お年寄り」だからなのでしょう。そうした番組に関心を示すのが、物忘れの頻度が増してきていて、そのことが気に懸かっているお年寄り達だからなのでしょう。物忘れの症状は、通常であれば、「30歳代の若い年齢」で初発してくるものであり、年を取るにつれて、その頻度が増していく性質のものなのです。その原因は、実は、脳の機能構造自体にあるのです。加齢」とともに脳の機能が老化していく、具体的には、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能について、加齢とともにその働き具合が緩やかなカーブを描きつつ、且つ、正常な機能レベルの範囲内で、機能の低下が進行していくという性質、私たちが「正常老化の性質」と名付けている生来的な性質が誰の脳にも存在しているからなのです。従って、年を取っていくにつれて、例外なく(何時頃から初発し、どの程度に症状が進行して行くかはそれぞれとはいえ)、物忘れの症状が確認されるようになり、頻度が増していくことになるのです。

上述したアミロイドベータ説という仮説(世界的に通説の地位にある)が主張するマジック(憶測)を解き明かしましょう。『アミロイドベータ何十年もかけて情報を伝達する役割を担っている神経細胞に蓄積し、その蓄積により生成される老人斑がもつ毒性により神経細胞の大量死が惹き起こされる為に記憶障害が惹き起こされることが、「アルツハイマー型認知症」の様々な症状を発現させることになる』という主張が、実は、単なる憶測の類に過ぎないのです。『「老人斑」の持つ毒性神経細胞の大量死を惹き起こすことにより「記憶の障害」が引き起こされてくることが基礎となり、「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現する』という肝心の論理自体が、単なる憶測であり、両者の間の因果関係自体が立証されていないのです。この仮説が依拠する立場はというと、DSM4の規定が「第一の要件」で確認を要求している「記憶の障害』が基礎にあって、「アルツハイマー型認知症」の様々な症状を惹き起こしてくるという仮説をそのまま鵜呑みにして、大前提に据えているのです。そこから出発して、一つには、「アルツハイマー型認知症」を発病して、失語失認失行といった極めて重度の症状が確認されていたお年寄りの死後の脳の解剖所見に見られる老人斑が「記憶障害」を惹き起こしている犯人に違いないとの憶測なのです。更に、発病のメカニズムも症状の進行のメカニズムも全く異なる、生来的なDNAの異常が原因で認知症の症状が発現する『アルツハイマー病』患者の死後の脳の解剖所見にも同様の老人斑の蓄積が確認されることを根拠として、記憶障害犯人説という仮説を組み立てているにすぎない、『屋上屋を架した仮説』というレベルのものなのです。彼等は『正常老化の性質』の存在にも気づいていなくて、更に言うと、『「物忘れの症状』(記憶障害の症状)が「正常老化の性質」に起因して発現する」という仕組みに気づいていなくて、アミロイドベータの蓄積が「記憶障害」をもたらすとの前提に立脚して、更には、何十年もかけてアミロイドベータが脳内に蓄積していくという仮説を組み立てているだけなのです(物忘れの症状が発現する仕組みを知らないで加えて、早い人では30歳代から物忘れの症状が発現して来て、年を取るにつれてその程度や態様が複雑になってくるという実態に目を付けただけの組み立てなのです)。その根拠はというと、私たちが主張の基礎データとしているような生きた人間の「前頭葉」の働きのメカニズムとその働き具合というのではなくて、「前頭葉」という機能が備わってもいない(「注意の分配力」という機能も備わっていない)マウスが檻の中で餌を探して彷徨する足跡ばかりを追いかけまわして、さらなる憶測に基づいた主張(仮説)を展開しているだけなのです。

「アルツハイマー型認知症」の真の正体

物忘れの症状は、単なる脳の老化現象であり、誰しもが発症を経験する性質のものであるのに対し、『「アルツハイマー型認知症」の発病は、「加齢」とともに発病する割合が高くなっていく』という特徴を有するものの、誰もが発病する訳のものではないのです。そこには、私たちが発病の第二の要件として定義する厳格な条件が存在する(発病する為には必要不可欠の条件となる)という事実が存在しているのです。私たちが「アルツハイマー型認知症」を発病する為の第二の要件として規定する条件とは、キッカケの発生を契機として意欲を喪失してしまったが故の日々の暮らし方、言い換えると、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続すること』なのです。第二の要件を充足する生活習慣(食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)に直接に起因して、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が廃用性の機能低下を進行させていくこととなり、私たちが定義する発病の第一の要件の充足(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること)により、加齢に起因した(正常老化の性質に起因した)脳の老化(機能低下 )という条件に対して、第二の要件の充足に起因した廃用性の機能低下という要件が加重されることにより(第一の要件と第二の要件とが同時に存在し充足されることの相乗効果により)、「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っている(「小ボケ」の段階の症状が発現してくる)ということなのです。同様のメカニズムの下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、且つ、「前頭葉」、「左脳」、「右脳」及び「運動の脳』の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が同時に進行していくことにより、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ』の順番に、各々の段階に特有な症状が順次、発現してくることになるのです。私たちは、「二段階方式」の手技を活用して集積した「脳機能データ」、即ち、生きた人間の「前頭葉」の三本柱の機能の正常老化のカーブ並びに「アルツハイマー型認知症」の発病患者の「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の機能低下を反映した、且つ、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状に関わる廃用性の加速度的で異常な機能低下のカーブの存在という客観的なデータ解析に基づいた主張をしているのです。「アルツハイマー型認知症」について、その発病及び症状が重症化していくメカニズム(機序)を解明し、理論的にも体系化して、早期診断による回復及び発病自体を予防する方法を創出し、更には、北海道から九州に至る全国452の市町村で、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を指導し、主張の内容が正しいことを客観的なデータにより実証してきたのは、私たちだけなのです。

注)私たちは、東日本大震災が発生した翌年の3月以降継続して、『東日本大震災の被災地の高齢者達の間では、被災をキッカケとして、何事に対しても意欲を喪失してしまい、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていることに直接起因して、「アルツハイマー型認知症」を発病してくるお年寄り達/症状の重症化が進行しているお年寄り達の数が、他のどの地域と比較しても異次元といえる程の極めて高い割合により確認されることになること及び早期の対策が必要不可欠であること』を予告し、警告し、問題提起してきたのです。被災から既に7年が経過しているというのに、未だに誰も問題にしないのです。認知症研究の専門家とか専門機関も、テレビや新聞等のマスコミもこの問題を取り上げようとはしないのです。取り上げていたのは、復興に関わるテーマばかり。私たちが提起している『「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行』というテーマも極めて重要なのです。このまま放置して居ると、あと数年のうちに、末期の段階であリ、最早治すことが出来なくなり、介護の途しか残されていない『大ボケ」の段階のお年寄りが、どの被災地でも、あふれ出てくる状況になるはずなのです(災害公営住宅に居住する高齢者の今後の動向に、特に注意する必要があるのです)。逆に言えば、大震災の被災をキッカケにして、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥り、その単調な「生活習慣」が継続していく生活状況の下で、「アルツハイマー型認知症」を発病した人達の大半は、未だ「中ボケ」又は「小ボケ」の段階にあるということなのです。本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ、「脳のリハビリ」により元の正常な機能レベルに戻すことが出来る(認知症の症状を治すことが出来る)のです。そうなのです!『今なら、未だ間に合う』のです。大震災の被災と言う予期せぬ大災害の傷跡も消えない「お年寄り」やその「家族」に、「アルツハイマー型認知症」の発病、或いは、末期の段階にまで症状が重症化していて、もはや治すことが出来なくて介護の途しか残されていない年老いた親の「介護」という重荷を背負わせてはならないと訴えたいのです。「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する「生活習慣病」なのであり、「アルツハイマー型認知症」こそが、早期診断による回復及び発病の予防が可能なのです。「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」が国策として、且つ、この被災地の市町村を手始めとして実施され、更には、全国の市町村の隅々にまで行き渡り実施される日が一日も早く実現されることを切に願うのです。

〇 マウスではなくて、生きた人間の「脳の働き」を対象とすべき 

アルツハイマー型認知症」の症状としての最大の、一番の特徴は何か。それは、「DSM4』の規定が第一要件で確認を要求している「記憶障害」(又は、「記憶障害」に起因したもの)ではないのです。一番の特徴はというと、『「前頭葉」の機能障害、それも、廃用性の機能低下が進行した「前頭葉」の機能障害に直接起因したもの』なのです。そのことに未だに気づかないでいて、「DSM4」が第一の要件で確認を要求している「記憶障害」を惹き起こしそうな仮説の標的、アセチルコリンの不足とか、アミロイドベータの蓄積(老人斑)とか、タウタンパクの蓄積(神経原線維変化)とか、脳の萎縮とかが原因だと想定しただけの憶測に基づいた主張、アセチルコリン説、アミロイドベータ説、タウタンパク説、脳の萎縮説等の仮説の類が主張され続け、関連する誤った内容の情報が発信され続けているという訳なのです。主張(仮説)の内容と発病との間の因果関係の立証が未だに出来ないまま、何時まで情報を発信し続けるのか。

アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、私たちが意識的に何かの「テーマ」を発想し、発想したテーマの実行内容を計画し、実行の手順を組み立て、実行結果をシミュレーションした上で修正し、最終的な実行内容を選択して、実行の決断をし実行するに際して、脳が壊れてもいないのに(何等の器質的な病変が存在してもいないのに)社会生活面や、家庭生活面や、果ては、セルフケアの面でも重大な支障が出てくる病気なのです。その鍵は、「意識」の機能構造であり、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えする「前頭葉」の三本柱の機能との二重構造の問題であり、「前頭葉」の三本柱の機能に潜む「正常老化の性質」の問題であり、「前頭葉」の廃用性の機能低下の問題なのです。それ等のいづれのテーマも、マウス(アルツハイマーマウスを含む)とは、無縁のものばかりなのです。アミロイドベータ説なる仮説を展開して我が国の医学会をリードしている立場にある東大、京大及び理化学研究所の研究者の皆さん、何時まで、マウス(アルツハイマーマウスを含む)のお尻を追いかけ回すおつもりなのですか。肝心の因果関係の立証が出来ないままで居るというのに、どこまで、アミロイドベータ説に固執するのですか。皆さんが微塵も疑うことなく信望し、仮説の大前提にしている『記憶の障害』という条件(「DSM4」が「第一要件」に規定する条件)は、重大な誤り(誤解)であって、「前頭葉」の機能障害、就中、『「前頭葉」の廃用性の機能低下』という条件に変更すべきものだということを指摘しておきたいのです。その証拠に、「アルツハイマー型認知症」としての最初の段階、社会生活面に支障が出てくる「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、「DSM-4」の規定が第一の要件で定義し、想定し、確認を要求しているような程度及び態様での「記憶障害」の症状(記憶障害に起因した症状)は、その欠片さえも確認できないのです。更に重要な事実、私たちが、『MMSE下位項目の項目困難度』と名付けている事象事実としての脳機能データの存在なのです。「アルツハイマー型認知症」を発病した患者である場合は、「MMSEの下位項目」に、出来なくなっていく厳格な順番があるという事実なのです。その順番とは、必ず、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番に出来なくなっていく(機能が衰えていく)のです。私達が日常生活を送る上で最も基本的な機能であり、不可欠の機能である「時の見当識」についても、必ず、『日、年、月、季節、昼夜』の順番に衰えていくのです。これは、14689例のアルツハイマー型認知症の発病患者に関わる脳機能データが示す厳然たる事象事実なのです。

アミロイドベータ説(やタウタンパク説)は、アミロイドベータの蓄積による老人斑の生成(やタウタンパクの蓄積による神経原線維変化)が情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことが原因で、記憶障害に起因した(記憶障害を基礎とした)「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現してくるとの「仮説」なのですが、上述した「MMSE下位項目の項目困難度」という事象事実を、どのように合理的に説明できるというのでしょうか。この一事をもってしても、アミロイドベータ説(やタウタンパク説)は、破綻しているのです。「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する原因が、『廃用性の機能低下』であるからこそ、高度な機能から順番に衰えていくという、厳格な順番が存在するのです。

〇 「DSM-4」の規定こそが諸悪の根源

私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」、私たちが意識的に何かを行おうとするに際して、意識的な世界を創出し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている脳機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下、同じ)の廃用性の機能低下という問題には、未だに、全くのこと気付いていないのです。「意識」の機能構造及び「前頭葉」の廃用性の機能低下を理解できない限り、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムを解明することは出来ないのです。

様々な程度及び態様により発現してくる「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が、「記憶障害が基礎となって発現しているとの誤解の上に立って、様々な仮説を並べ立てているだけなのです。米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM4」の規定が「第一の要件」で確認を要求している「記憶障害」に起因した症状という条件、仮定としての条件が重大な誤りであることにも気づかないで居て、それに追従しているだけなのです。アルツハイマー型認知症」の様々な症状は全て「前頭葉」の機能障害が核心に在って発現してくるものなのです。記憶障害」という要件の設定自体が重大な誤りであることにも気づかないで、テレビに出てきて、権威ある人や機関の仮説や主張を(実は、単なる受け売りでいて)、いかにも物知り顔に語っていたりするのです。医療現場で診察に携わっている医師達も、様々な種類の認知症及び認知症と紛らわしい病気を消していき、最後まで残ったものについて、「重度の記憶障害」の症状らしきものを確認した場合に、「アルツハイマー型認知症」と診断しているのが実態なのです。

廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」が本態であり、発病の原因が器質的な病変とは何の関係もないのに、なんの理由で、CTとかMRIとか、果てはPETまで持ち出すのですか。高額の診療費を稼ぐ以外にどのような目的と理由があるというのですか。おまけに、早期診断と称していながら、「脳のリハビリ」により回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状はことごとく見落としていて末期の段階の症状、「脳のリハビリ」により回復させることが最早困難となる段階の症状、私たちの区分でいう「大ボケ』の段階の症状のうちでも更に後半の段階の症状である失語失認失行の症状という極めて重度の症状及び僅か数時間前に食事をしたことさえも思い出せないレベルの極めて重度の記憶障害の症状を確認して初めて、「アルツハイマー型認知症」の発病と診断する意義とその目的はどこにあるのですか。単なる『レッテル貼り』に過ぎないのではないですか。

〇 脳の機能面から見た「記憶」のメカニズムとは

記憶』というのは、対象を「記銘」し、それを「保持」して、「想起」するという3つの過程を辿るものなのです。物忘れをするということは、想い出せない(想起できない)ときにそう考えるのです。私たちが独自に開発した精緻な神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも上る脳機能データによると、実は、専門家達が言う『記憶のメカニズム』の説明それ自体が、上述した医師のように、客観的な根拠データさえなく、単なる憶測に基づいた極めて大雑把なものなのです。本当は、良く分かっていないということなのです。

私たちの脳機能データによると、よく記銘」されたものは、よく「保持」されて、よく「想起」されるのです。その意味からいうと、よく「想起」する為には、よく「記銘」することが必要条件になります。よく記銘されたということは、対象となる情報についての「記銘度』自体が高いという意味になります。その「記銘度」の高さ/低さを左右する条件が、記銘時における記銘の対象に対する「意欲」及び「注意の集中力」の機能の高度な発揮であり、加えて、「注意の分配力」の機能の高度な抑制ということになるのです(「注意の分配力」の機能というのは、異なった複数のテーマ注意を分配して、且つ、それらを同時に並行して管理し、処理する為の機能なのです。したがって、記銘度を高める為には、注意の分配力の機能を抑制することが要求されることになるのです。気にかかる心配事があるとそれに注意が分配されてしまい、心ここに無い状態となり、物忘れが増えるのはこのメカニズムのためなのです)。それらの基礎的な枠組みの下で、よく「想起」するには、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の全てが高度に発揮されることが必要条件となるのです。かくして、最もよく想起される(思い出すことが出来る)のは、最も高度に記銘された対象であって(記銘時に興味や関心が高かったもの、或いは、記銘時に辛く悲しい感情が増幅されていたもの、又は、何とかして覚えようと記銘時に何度も繰り返したものetc.)、想起する際に想起の機能自体が良く働く状態に在った場合には、よく想起することが出来る(良く思い出すことが出来る)ことになるのです。但し、この「想起」という機能についての加齢による機能低下という問題が重要なことなのです。もちろん、記銘及び保持の機能についても、加齢による機能低下の問題が存在しているのですけど、MMSEの下位項目のうちで最も早くに機能が衰えていくのが「想起」という機能なのです。その理由は、「想起」の機能を発揮する上で、「注意の分配力」の機能の発揮が必要不可欠となるからなのです。意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能という「前頭葉」の三本柱の機能のうちで最も早くに機能が衰えていくのが、「注意の分配力」の機能なのです。「海馬」は、情報が集まってくる場所に過ぎないのであり、「長期の記憶」と「短期の記憶」とを仕分けているとかいう仮説は、単なる憶測に過ぎないのです。人間の脳を解剖してみたくらいのことでは、様々な異なる種類のニューロン群が個別に及び/又は協同しつつ、重層的に、且つ、輻輳して、更には、継続的に発火することにより起きてくる「記憶」の機能構造を解明することはできないのです。そもそも、私たちの「記憶」の対象となる情報は、アナログな情報とデジタルな情報とが複雑に絡み合って構成されているものなのです(ついさっき、ハナミズキの枝にとまって、ヒマワリの種をついばんでいたツガイの二羽のシジュウカラ夫婦の光景を思い出してみれば、容易に分かることなのです)。それを長期の記憶短期の記憶とに区分けているのが海馬である等と奇想天外な発想を言い出したのは、何処の誰だと言うのでしょう。長期と短期とに区分ける上でのどのような基準が考えられるというのでしょうか。奇想天外で、全く馬鹿げた発想と言うしかないのです。長期記憶と短期記憶とは海馬が区分ける結果ではなくて、上述の記銘時の条件左右された結果として長期に記憶されるものもあれば、短期にしか記憶されないものがあるだけと考えるのです。

〇 「物忘れ」を起こさせる脳の機能構造

ところで、私たちが意識的に何かのテーマを実行しようとする世界、例えば、今日の二人分の夕食の献立を考えて、且つ、Tadの好みも考慮しながら、どんな料理と献立にするのかを考え、組み立てようとする場合に、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/支配している機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が、実は、加齢により機能が衰えていくという性質、私たちが発見し、「正常老化の性質」と名付けている性質を生まれながらに具有しているということが重要なことなのです。その性質が、生まれながらに誰の脳にも具有されているが為に、30歳代以降になると、脳の使い方としての「生活習慣」の如何に拘わらず、症状の程度及び態様の差はあるものの、「物忘れ」の症状が発現してくることになるのです。そして、「加齢」とともに機能が老化し低下していくという「正常老化の性質」が、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分力」の機能に内在することにより、18歳から20歳代の半ば迄が機能のピークを形成し、65歳ころには、ピーク時の半分程度に機能が衰えてきて、70歳代、80歳代、90歳代と年をとればとる程、「前頭葉」の三本柱の機能が更に老化し、衰えていくことになるのです。但し、その一方で、異常なレベルにまで衰えていくことは無いことが重要なことなのです異常なレベルにまで衰えていくには、もう一つ別の要因、私たちが発病の「第二の要件」として定義する脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用性の機能低下という要因の存在が不可欠となるのです。「物忘れ」の症状が、誰であれ30歳代から発現してきて、加齢と共に頻度が増してきて、程度が重くなってくるという症状の特徴自体が、上述の、「正常老化の性質」に起因したもの/反映したものということなのです。これは、私たちが集積した「前頭葉」の三本柱の機能に関わる「脳機能データ」が示している客観的なデータであり、且つ、私たちだけが有しているデータでもあるのです。「正常老化の性質」に起因した「物忘れ」の症状は、程度や頻度がどれほどのものであろうとも、その場合、「前頭葉」の機能は正常な機能レベルにあることが特徴なのです。そのせいで、冷蔵庫の扉を開けた時、『あれ、私って、何を取ろうとしていたんだっけ?』といったことが、しばしば起きてくるようになるのです。

他方で、先の医師により提示された、「アルツハイマー型認知症」の症状としての「記憶障害」の症状というのは、物忘れの症状の発現とは全く異なるもの、別次元の世界のものなのです。「アルツハイマー型認知症」の発病は、『「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者だけを対象として確認される』(私たちが定義する、発病の「第一の要件」なのです。「前頭葉」の三本柱の機能に起きてくるものであり、老化に起因した機能低下が条件)という事象事実が存在する一方で、年を取れば誰れでも「アルツハイマー型認知症」を発病する訳のものでもないことも事実なのです。もう一つ別の条件が必要となるのです。その発病を左右する条件(発病するかしないかを決定づける条件)とは、私たちが発病の「第二の要件」として定義しているものなのです。私たちが定義する発病の「第二の要件」とは、何かをキッカケに何事に対しても意欲を喪失してしまい、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続している』ことなのです(「前頭葉」の三本柱の機能に起きてくるものであり、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下を惹き起こすこととなる)。私たちが規定する発病の二つの要件(「加齢」に起因した正常老化の性質に基づく機能低下とナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下)という二つの条件が同時に存在し、充足されることによる「相乗効果」により、「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させることになる、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っていて、更には、症状の重症化の進行が起きてくるものなのです。私たちが、『「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病である』と主張する根拠がここにあるのです。

 然も、先の医師を含めて認知症の専門家とされる人達が提示する「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合に確認される「記憶の障害」の症状はというと、彼らが盲従し信望している「DSM-4」の規定が「第一の要件」で確認を要求している「記憶障害」に該当するものであり、且つ、「第二の要件」で確認を要求している失語、失認、又は、失行の症状が確認されている「お年寄り」の症状ということになるのです。実は、そうした症状が確認されるお年寄りを、脳の機能レベルの基準で説明すると、30点が満点であるMMSEの得点が一桁の人達、具体的な指標としては、MMSEの下位項目である「時の見当識」{日、年、月、季節、昼夜の順に出来なくなっていく(満点は、5点)}が0点にしかならなくて、『今が、昼なのか、夜なのかさえも分からない迄に、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきているお年寄り達』ということになるのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能が正常なレベルに在るお年寄りに確認される症状としての「物忘れ」の症状と比較すること自体が、その人達の知見が危うい内容のものである(アルツハイマー型認知症の症状のことが、根本的に良く分かっていない)ことの証左なのです。権威だけを頼りにしていて、「アルツハイマー型認知症」については、何も分かってはいない人達なのです。

)上述したように、「アルツハイマー型認知症」を発病する為には、私たちが規定する発病の「第一の要件」(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること)を充足しているだけでは足りない、発病はしないのです。分かり易く言うと、30歳代や50歳代の若い年齢の人達が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を継続していたところで、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に有り得ないということなのです。私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した「脳機能データ」という客観的なデータが示しているように、その年齢の下では、「前頭葉」の機能がそこまで低下した状態にはならないからなのです。「正常老化の性質」に起因した「加齢」による脳機能の衰えに起因した機能低下に加えて、私たちが発病の「第二の要件」として規定する条件である、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下という条件が加重されることが必要不可欠となるなのです。「加齢」による脳機能の衰えに起因した機能低下の場合には、緩やかに低下していきつつも、正常な機能レベルの範囲内にあるままなのです。ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下が加重されることにより初めて、加速度的で異常な機能低下のカーブを描いていくことになるのです。そして。「前頭葉」の機能が異常な機能レベルに低下した(機能低下が進行した)時初めて、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです(小ボケの段階)。年齢不相応の「物忘れ」の症状が確認されるからと言っても、そのことだけであれば、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という事実が存在しないのであれば、「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないのです。テレビで名医と紹介されていたからと言っても、そんないい加減な説明を聞いて慌てふためくよりは、ご自身の日々の暮らし方、日々の脳の使い方としての「生活習慣」をチェックしてみてください。

〇 あなただけに教える秘密

アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態なのです。したがって、廃用性の加速度的で異常な機能低下という要因を発病及び症状が重症化する原因とするものである為に、最も高度な機能である「前頭葉」が最初に異常な機能レベルに衰えてくるのです。発病の最初の段階である「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルにあり、左脳も、右脳も、運動の脳もすべてが未だ正常な機能レベルにあるのが特徴なのです。このことを言い換えると、『「前頭葉」の機能が未だ正常な機能レベルにあれば、脳全体の機能が正常ということであり、その場合は、例え「物忘れ」の症状が、年齢不相応に頻度や程度が激しいものであっても、「アルツハイマー型認知症」を発病していることにはならない』ということなのです。

 ところで、ここで耳寄りな情報を、あなただけにお届けしたいと思います。「前頭葉」という機能は、脳全体の司令塔の役割を担っていて、自分が置かれている状況を理解し、判断して、状況判断に沿ったテーマを発想し、発想したテーマの実行内容を計画し、実行内容の実行の手順を組み立て、実行の結果のシミュレーションに基づいて必要な修正を施し、実行の決断をして、脳の各部に対し実行の指令を出す働きをしているのです。「前頭葉」の機能が正常なレベルにあるか否かを簡便にチェックする方法、それは、『物忘れ、反省と工夫が利けば、年のせい』という標語なのです。「物忘れ」が激しいという自覚反省があり、「物忘れ」が起きないように工夫する対策が出来てさえいれば(例えば、忘れてはいけない大事なことは、メモにして身に着けておくようにするetc. )、その場合は、「前頭葉」が正常なレベルに在って正常に機能している証拠ですので、困る事態は起きないし、「アルツハイマー型認知症」の発病とも無関係ということになるのです。

エピローグ)世の中に、「物忘れドック」なるものがあるのをご存知でしょうか?比較的小さな病院では見受けられないのですけど、大きな病院では、臆面もなく「物忘れドック」と銘打って、ホームページなどで診察を勧誘しているのです。犬の健康診断ではなくて、「アルツハイマー型認知症」の早期発見につながる診断と言う触れ込みなのです。ところが、その広告文言を子細に読んでみると、肝心の「アルツハイマー型認知症」については、基本的に良く分かっていないということが良く分かるのです。 世界中の認知症の専門家達から、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、症状を治す方法がないし、発病を予防することも出来ない』とされているのです。いくつか主張されている学説も、主張の内容と発病との間の因果関係が立証できない「仮説」のままというのが現状なのです。その「物忘れドック」では、「医学的・科学的にしっかりと検証された検査をして診断していきます」との説明がなされてもいるのです。『どんな検査をするのか」というと、通常のお決まりのコースでは、『「MRI検査」や「問診」』とあります。病院によって若干の違いは有りますが、だいたいの検査としては、まず「MRI」で脳内に異常(脳梗塞や脳出血や脳の萎縮の有無とその程度など)がないかどうかを調べます。また、記憶の倉庫(これまた仮説)とされる「海馬」という部位を含む脳全体の萎縮度の検査をします。次いで、「記憶力テスト」や「認知機能テスト」を行い(但し、彼等が使用している認知機能テストは、MMSEや長谷川式等の脳の後半領域の働きの具合を判定するものであって、肝心の「前頭葉」の働き具合を判定することは出来ないのです)記憶や認知機能が低下しているかどうかを調べるというものなのです(肝心要の「前頭葉」の機能については、関心がないというよりは、実際は、無知なのでしょう)。

  そして、こうした検査によって、患者に起きている「記憶障害」の症状としての物忘れの症状が「アルツハイマー型認知症」としての「記憶障害」の症状であるか否かの診断が出来ること並びに当該検査を受けることが患者の今後の「アルツハイマー型認知症」の発病のリスクとその程度についての指針となる(早期診断となる)とも謳っているのです。「物忘れドック」が診断の大前提としていること、それは、『記憶障害の症状が、様々な内容、程度及び態様の下で発現してくる「アルツハイマー型認知症」の症状の根幹(基礎)となる症状であり、その程度により、「アルツハイマー型認知症」の発病の危険度を判定できる』ということなのですが、実はこれこそが「重大な誤り」なのです(「DSM-4」の規定が第一の要件で確認を要求している「記憶の障害』という要件が重大な誤りであることにも気づかないで、それを正しいものとの前提に立って居て、受け売りの主張を展開しているだけのことなのです)。

 私たちの「二段階方式」の手技は、「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状(「脳のリハビリ」により正常な機能レベルに「前頭葉」を含む脳全体の機能を回復させ得る可能性の程度により、三段階に区分している症状の類型としての「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の症状)を生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能とその機能レベル並びにその発現としての症状の面から客観的に判定し、鑑別するのに対して、世界中の認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師)は全て、単に外観からの症状のみを観察し、想像や推測や憶測により、仮説を展開しているに過ぎないのです。そうした研究態度からは、回復させることが可能なレベルとしての視点から私たちが本当の意味での早期の段階として区分し、取り上げている「小ボケ」や「中ボケ」の段階の症状には、気づかないで居て(見落としてしまって居て)、且つ末期の段階である「大ボケ」の段階の症状を外観的に観察して、「記憶の障害」の症状が根幹をなしているとの誤解をしているのです。

 例えば、『着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている』、『風呂に入るのを嫌がる』、『服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり上着に足を通したりする』、『家庭生活に全面的な介助が必要(食事、入浴、排泄)』、『自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる』、『大小便を失敗しても、後の処置ができない(大小便で汚れた下着を、押し入れなどに隠すようなこともあります)』、『今が昼なのか夜なのかが分からなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きて、家中の電気をつけて回る。会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)』、『痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものでも口にする』、『言葉にはならない独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ』。『家族の名前や顔が分からなくなり、子供を配偶者と間違える』と言った症状が発現している直接の原因は、それらの仮説が主張する「記憶の障害」に在るのではなくて、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因して、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行したこと、言い換えると、殆ど機能しなくなってきている「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルにあることを知らないでいるだけなのです。私たちは「二段階方式」という簡便で保険点数も極めて低く安価ながら、極めて精緻なレベルで、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを判定することが出来る「手技」を持っているのですが、彼等はというと、CTやらMRIやらf-MRIやらSPECTやら、果てはPETまでも総動員して、極めて保険点数が高い機器を診断に思う存分使用しながら、売上高を稼ぐだけで、然も「アルツハイマー型認知症」の診断とは名ばかりで、殆ど何も分かっていないというレベルの診断を平然と行っているのです。「アルツハイマー型認知症」に効く薬(発病の予防薬、又は、症状を治す効能を有する治療薬)は、存在しえないのです。発病の第一の要件は、加齢に起因した脳の老化という問題であり、発病の第二の要件は、脳の使い方としての「生活習慣」に起因した病気である「アルツハイマー型認知症」の場合は、第一の要件を解決する薬は存在しえないし、第二の要件を解決する薬も存在しえないのです。世界中の製薬会社が、どれだけの開発費、どれだけの時間及びどれだけの数の優秀な人材を投入しようとも、『発病を予防する効能を有する薬及び症状を治すことが出来る効能を有する治療薬は、未来永劫開発されることはあり得ない』のです。

 本著作物「Cー05」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、

(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

 

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アルツハイマー型認知症の予防カレンダー(脳の老化)C-04

2018-03-01 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

   J-Garden 富戸

亀のようにゆったりとしてゆっくりと歩む、

    ウサギのように脱兎のごとくではないものの速く進む、

     あなたの生き方が決めるのが脳の老化のスピード

〇 プロローグ

皆さんの周りでよく見かけるタイプの認知症、様々な種類が数ある認知症のうちの90%以上の割合を占めていて、超高齢化社会を達成した国でしか大量の発病が起きてこないもの、それが、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病なのです。但し、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについては、未だに定説が無く、原因不明とされているのです。有るのは、憶測や推測に基づいただけの仮説の類、アセチルコリン説アミロイドベータ説タウタンパク説、或いは、脳の萎縮説といった様々な仮説(主張内容と発病との間の因果関係の立証が出来ていない為に、仮説と呼ばれる)が唱えられている一方で、世界中の認知症の専門家達から、『発病及び症状が重症化していく原因(機序)が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とも言われていて、そのその『誤った情報が今猶発信され続けているのです。「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行をテーマとしつつ、それとの関連で、「脳の老化」と言うテーマを取り上げてみようと思い立ったという訳なのです。

つい先日も、国立長寿医療研究センターが、アルツハイマー病の(正しくは、「アルツハイマー型認知症」のというべきもの)原因とされる(正しくは、未だに発病との間の因果関係が立証されてはいないが、一部の学者から発病の原因ではないかと推測されているところの)タンパク質(アミロイドベータ蛋白質、或いは、タウタンパク質)を僅かな量の血液から高精度で検出できる技術を確立したと発表したばかりなのです。その報道に接した皆さんは、素晴らしい研究だと思うでしょう。実は、その表現自体には裏があって、正確な発表内容とは言えないのです。正確に言うと、アミロイドベータもタウタンパクも「アルツハイマー型認知症」を発病させる原因物質ではないかとの仮定に立った検出技術に過ぎないのです。アミロイドベータの蓄積(老人斑)も、タウタンパクの蓄積(神経原線維変化)も 、「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在自体が未だに立証できてもいない単なる「仮説に過ぎないのです。どんなに精緻なレベルで、血液中から検出できたからといって、それがどうしたのという世界なのです。「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係が存在しない場合には、何の意味もないことなのです。

私達は、「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」(ただし、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病する病気)に過ぎないと主張しているのです。加えて、脳の使い方としての「生活習慣」、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築と実践及び改善と工夫により、発病自体を予防できるし、早期診断により治すことが出来ると主張しているのです。認知症の専門家とかの仮説の類とは異なり、私たちの主張は、北海道から九州までの452の市町村での住民参加型の「地域予防活動」の実践とその指導の中で実証されてきてもいるのです。加齢」に伴う脳の老化正常老化の性質)という要因とナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下という要因、この二つの要因の同時存在こそが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する真の原因であって、アミロイドベータの蓄積による老人斑の生成も、或いは、タウタンパクの蓄積による神経原線維変化も、両者ともに発病の結果であって発病の原因ではないと考えるのです。『そもそも、「記憶の障害」が「アルツハイマー型認知症」発病の第一に確認されるべきテーマだとする「DSM4」の規定内容自体が重大な誤り』なのであり、その重大な誤りを前提に仮説を組み立てているのがアセチルコリン説であり、アミロイドベータ説であり、タウタンパク説であり、脳の萎縮説なのです。肝心要の因果関係の立証という重大なテーマを脇に置いたままでいて、権威を笠に着ただけの主張でしかないのです。

  

 閑話休題

老化といっても、肌の老化であれば、若い時から気になるものなのですけど、『脳の老化』は、表面に見えてこないし、それとは気づかないうちに緩やかに進行してくるものなので、「物忘れ」もそれほどひどくはないし、40や50歳とかの年齢では、誰しも気には止めないことなのでしょう。とはいえ、あなたは、もはや『高齢者

肌のしわが深く刻まれていて、周りの異性たちからは気にも留められない存在になってしまったあなたなら、肌の老化などそれほどの悩みではないでしょう。今一番の悩みといえば、深いしわが幾重にもより重なり、より集まっているあの「脳」という場所の、老化という問題でしょう。若いころにはそれ程気にもしていなかったあの「物忘れ」の症状が、何時でも何処でも顔を出すようになってきているからでしょう。おまけに言葉も出なくなってきていて、『ほら、あの人よ!』とか、『ほら、あれのことよ!』とか、あれしか言葉が出てこなくなっている今日この頃なのでしょう。『物忘れは、ボケの始まりだ』とか周りから揶揄されたり、テレビに出てきて迷走する迷医が、MCI(軽度認知障害)とかの、いかにもそれらしい言葉を持ち出してきて、物忘れが「アルツハイマー型認知症」の予備段階の症状であるかのごとき説明をしていたりすると、不安感が募ってくるのでしょう。こと、「アルツハイマー型認知症」については、『認知症の専門家とされる人達が主張している発病の原因なるものも、「アルツハイマー型認知症」の症状として紹介されている類型も、更には、様々な症状は、「記憶障害」に起因して発現してくるとされていることなども、その全てが単なる思い付き、出鱈目で、主張内容を裏付ける客観的な根拠データが存在していない』と言ったら 我が耳を疑うことでしょう。そもそも、「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくる最初の段階(私たちの区分でいう「小ボケ」の段階)では、『記憶障害の症状、或いは記憶障害に起因した症状は、その欠片さえも確認され無い』のであって、『確認出来るのは、前頭葉」の機能障害に起因した症状ばかり』なのです。私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』、意識的に何かを行おうとする世界、その核心をなしている「前頭葉」という脳機能に焦点が当てられていないのです。恐らくは、「意識」の機能構造についての知見が浅薄であるか、或いは、その機能構造にかかわる判定のための肝心の手技自体を有していないからなのでしょう。何しろ、彼等はというと、マウス(アルツハイマーマウスを含む)が檻の中で餌を求めて彷徨するデータを追いかけまわして、仮説の根拠としている訳なのですから。マウスには、「前頭葉」という脳機能も備わっていないし、「注意の分配力」の機能も備わっていないことを、どう考えているのでしょうか。

今日の耳寄り情報(これは、国家機密なの)

 米国精神医学会の診断既定である「DSM4」の規定内容の重大な誤りに気付いていなくて、やみくもにその規定内容を信望しているだけの人達、認知症の専門家達が未だに知らない世界があるのです。それは、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症には、本当の意味での早期の段階であり、「脳のリハビリ」により元の正常な機能レベルに回復させることが出来る(認知症としての症状を治すことが出来る )段階があるということなのです。「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル及びその機能レベルに厳密にリンクした症状であり、『脳のリハビリ』(「前頭葉」を含む脳全体の機能の活性化を目的とした、脳の使い方としての「生活習慣」の改善及びその実践を言います)により回復させることの可能性及びその程度から、私たちが「三段階」に区分する類型的な症状の段階があるということなのです。その最初の段階が「小ボケ」の段階であり(「脳のリハビリ」により治すことが比較的に容易)、次いで「中ボケ」の段階があり(「脳のリハビリ」により治すことが未だ可能)、最後に末期の段階である「大ボケ」の段階がある(治すことは最早困難であり、「介護」の途しか残されていない)ということを認知症の専門家達が未だに知らないのです。彼等は、「DSM4」の規定が第二の要件で確認を要求している失語失認、又は、失行の症状が「アルツハイマー型認知症」の早期の段階の症状であると誤解したままでいるのです。失語、失認、又は、失行の症状は実は、30点が満点のMMSEの得点が一桁にしかならないまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてきて初めて発現が確認される極めて重度の症状であることさえも知らないのです。その重大な誤りの結果として、早期の段階で見つければ(小ボケ及び中ボケの段階で見つければ)治すことが出来るものであるにも拘わらず、極めて重度の症状を基準にしてそれよりもさらに重い症状だけに焦点が当てられている結果として、治らないものと誤解されているだけなのです。簡単に言うと、専門家達(医療現場の医師をも含めて)が見つけている段階が遅すぎる、治すことが出来なくなる末期の段階の症状(失語や失認や失行と言った症状を基準にしてそれよりもさらに重い症状)を見つけて居るということなのです。

 

症状は、「三段階」に区分されるのです

左脳が専管する仕事とは無縁の日々となる「第二の人生」を送っている60を超える年齢の「高齢者」であるあなた。自分なりの目標があり、趣味や遊びや人付き合いもそれなりに楽しんでいて、時には、居住地域の町興しなどにも関わることがあり、自分なりの喜びを覚える時もあり(極めてまれとはいえ、自分なりの感動があったりして)、自分なりに生き甲斐もおぼえている第二の人生を過ごせていると自負してもいたのです。そんなあなたの「意欲」を喪失させてしまうような何等かの「キッカケ」の発生が契機となり、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まり、半年から1年間が経過すると「アルツハイマー型認知症」を発病することになったのです。発病してから3年間が「小ボケ」の期間、「中ボケ」の期間が23年間続き、発病から56年経つと「大ボケ」になるというのが大原則であり、私たちが三段階に区分する症状の標準的な期間となります。東日本大震災が発生したのは、2011年の3月でした。あれから、7年の月日が経過しようとしているのです。そろそろ、末期の段階である「大ボケ』の段階の症状の発現が確認される人たちの姿が目に付くようになってきているはずなのです(但し、失語や失認や失行の症状が発現してくるのは、末期の段階のさらに後半になってのことなので、未だずいぶんと先の事になってしまうのです。そんな段階で「アルツハイマー型認知症」の発病を見つけることに、何の意味があるというのでしょうか)。「大ボケ」のレベルになると、中ボケレベルへの回復を期待することさえも最早困難となるのです。その「大ボケ」のレベルの中で、運動の脳や右脳を刺激する「生活改善」により、症状の進行が緩やかになる程度の改善がみられることはありますが但し、それも、MMSEの得点が14~10点までの段階でのことであり、一桁になるとそれさえも期待できなくなってしまうのです。「前頭葉」が殆ど働かなくなってくるからなのです、「中ボケ」レベルへの改善の見込みさえも極めて低いものになってしまうのです。そこまで廃用性の機能低下が進行してしまうと、右脳や運動の脳は、大ボケの枠の中での或る程度の働きが未だ期待できるのですが、肝心の「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)の機能が働かなくなってきてしまうのです(せっかくの刺激を認知できなくなってしまうのです)。 とはいえ、「大ボケ」のレベルで(但し、MMSEの得点が14~10点までの場合に限る)右脳や運動の脳を刺激する「生活改善」を試みることさえもなく、介護しているだけでは、症状は更に重いものになっていくだけなのです。同じ「大ボケ」のレベルといっても、大河の幅のようにその幅は極めて広いものなのです(身体が何時までも持つ人の場合であれば、前頭葉だけでなくて、左脳も右脳も運動の脳も働かなくなり、まるで植物人間のような状態になるまで、脳全体の機能が衰えて行くだけになるのです)。

「小ボケ」や「中ボケ」のレベルの間であれば、脳の使い方としての「生活習慣」の影響により「前頭葉」の「三本柱」の出番が増えたり減ったりする中で、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの顕著な「改善」や「悪化」が見られるのです。言葉によるコミュニケーションが可能なので、「脳リハビリ」の意味を本人が理解できるので、家族の支えと後押しとがあれば、「脳のリハビリ」を続けることができるからなのです。また、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されているように見えてはいても、実際の生活実態を詳細に聞き取ってみると、それなりに「プラス要因」の生活が入り込んでいたり、逆に「マイナス要因」の生活が入り込んでいたりするものなのです。上述の症状が進行する標準的な期間の基準に適合しないケースは(症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因:ここを「クリック」して下さい)に例示する「プラス要因」と「マイナス要因」の「生活習慣」の質と量とが脳に働いて、「アルツハイマー型認知症」の症状の更なる進行や回復に影響を与えているのです。このことは、極めて重要な意味を示唆しているのです。「前頭葉」の機能が正常な機能レベルにある段階を保っている限りは、「アルツハイマー型認知症」を発病することは無いということなのですが、それを決定づける要因が、脳の使い方としての「生活習慣」であるということなのです。

   

症状の期間と脳の使い方としての「生活習慣」の影響       

エイジングライフ研究所の「二段階方式」を活用するときは、定期的に「前頭葉」(かなひろいテスト)並びに「左脳」及び「右脳」(MMSE)の働き具合を神経心理機能テストで測定し、「生活実態」の聞き取りから『30 項目問診票』に照らして生活の自立度を判定し、更に、「生活歴」の聞き取りからその期間中の「生活習慣」としての脳の使い方を具体的にチェックします。「二段階方式」では、神経心理機能テストによる定期的な脳の働き具合の総合的な判定結果を、「改善」、「維持」、「悪化」の三段階に区分し判定します。そして、対象期間中の「生活習慣」を脳の機能レベルの判定結果と照らし合わせるのです。「改善」、「維持」、「悪化」の各々のケースについて、その人の脳を活性化させるような「生活習慣」としての生活実態があったのか、プラス要因やマイナス要因がどのように入り混じっていたのか、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続したままだったのかを詳細にチェックするのです。そうした判定により、脳の機能レベルの推移(改善、維持、悪化)と対象期間中の脳の働き具合を支える生活実態としての「生活習慣」の内容とは、必ず合致していることが分かるのです。

そうした極めて多数の事例の分析とデータの積み重ねから、上記「老化のスピード差」の標準的な期間が指標として導き出されているので、この「小ボケ」、「中ボケ」の期間は標準的な指標となるのです。ところで、「大ボケ」の期間というものは存在しません。「大ボケ」の段階にまで症状が進行してくると、身体がもつ限り(「アルツハイマー型認知症」は、単なる廃用症候群であり、「アルツハイマー型認知症」の発病が原因で死に至ることは無いのです。老衰により及び他の何らかの病気が原因で、死を迎えることになるまで)、「大ボケ」の枠の中で症状が更に進行していくことになるのです。

この指標となる期間と実際のケースの期間との間に差異があるときは、「プラス要因」と「マイナス要因」とが複合して脳の機能レベルの変化に影響を与えているのです。その実態を丁寧に確認する作業がとても重要なのです。こうした多数のデータの積み重ねから、専門家たちから原因も分からないし治らない病気とされている「アルツハイマー型認知症」を発病する原因は、「加齢」(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」)が第一の要因であり、その年齢の下での日々の脳の使い方としての「生活習慣」であり、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が第二の要因(発病するかしないかを最終的に決定する、決定的な要因であることが分かったのです。

  

なお、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始されるキッカケについては、標準的なものを類型化して導き出すことはできるのですが、絶対的なものはなくて、あくまで相対的なものだということが留意すべき重要なポイントです。その「キッカケ」を個々の本人の「前頭葉」がどのように評価したのかが、「前頭葉」の「三本柱」の意欲、注意の集中力と注意の分配力の働き具合に直接影響するからです。ある日突然降ってわいた「キッカケ」の発生を契機として意欲を喪失してしまい、ナイナイ尽くしの単調な日々が始まり継続することが、「アルツハイマー型認知症」の発病に直結していくことになるのです。

更に、「小ボケ」と「中ボケ」のレベルであれば、日々の「生活習慣」の改善により、正常レベルへの脳機能の回復が可能であることが分かったのです。但し、「大ボケ」のレベルにまで脳の機能が衰えてしまった人達は、「中ボケ」レベルへの機能の回復さえも期待できないことも分かったのです。「前頭葉」を含む脳全体の極めて異常なレベルに低下した機能レベルの問題並びに「前頭葉」及び「左脳」の異常なレベルへの機能低下によりコミュニケーション自体が機能しないので、本人が「脳リハビリ」の意味も目的も理解できなくて、「脳のリハビリ」自体が実行できないからなのです。従って、「アルツハイマー型認知症」の場合は、早期発見(小ボケ及び中ボケの段階での発見)と早期治療(「脳のリハビリ」の実践)が極めて重要だということなのです。猶、ここで言う「治療」とは、「前頭葉」の出番が増えて活性化するような脳の使い方としての「生活習慣」の改善のことを言います。飲む(貼る)だけで「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を回復させる効果があるような薬は、この世の中には存在するはずがないので注意してください。

現在、殆どの医療機関で行われているような方法、「重度の記憶障害」の症状の確認並びに「失語、失認又は失行」の症状の確認を基準にした「アルツハイマー型認知症」の発病の有無を診断する方法では、末期の段階であり、「脳のリハビリ」の実施により回復させることが最早困難な「大ボケ」の段階(あるいは、その後半の段階)でしか見つけることが出来ないのです。回復可能な「小ボケ」と「中ボケ」の段階という本当の意味での早期の段階を見逃してしまうと、回復の見込みはなくなり、「介護」だけの対応となってしまうのです。

  

〇 仕事とは無縁の「第二の人生」を、どのように生きれば、良いのか

年を取って、高齢者と呼ばれる年齢になってくると、第二の人生を送るような年齢になってくると、誰もが気になるのが「脳の老化」という問題です。一口に脳の老化とは言っても、実は、二つの種類があることさえも知らない(気づいていない)のです。その一つは、皆さんもご存じのものである「加齢」に起因した脳機能の低下、所謂、『脳の老化』と言われている問題であり、もう一つ(別の)ものが、脳の使い方としての「生活習慣」ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に起因した『廃用性の機能低下』という問題なのです。

今日は、この二つの要因に言及しつつ、ボケないで(「アルツハイマー型認知症」を発病しないで)「第二の人生」を完走するには、どのような生活習慣、脳の使い方としての「生活習慣」、平たく言えば、日々の暮らし方としての「生き方」を実践すべきなのかを取り上げてみようと、思い立ったのです。「アルツハイマー型認知症」は廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」、あなたの「生き方」が発病するかしないかを、更には、発病後に治すことが出来るかどうかを決定する要因(決定的な要因)となるからなのです。アミロイドベータの蓄積とかタウタンパクの蓄積とか脳の萎縮とかとは無関係なのです。

アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の特徴は、年をとればとるほど発病する人の割合が増えていくのです。60歳代で12%、70歳代で30%、80歳代では50%、90歳代になると75%、加齢の極まりである100歳代では97%ものお年寄りが発病するのです(此処に掲げた%は、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全てを含む数値であって、厚労省が発表している「大ボケ」だけの数値ではないので、注意してください)。このデータが示しているように、長生きすればするほど発病の可能性が高くなるのが「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の特徴なのです。その発病のメカニズムをよく理解して、発病するリスクをできるだけ少なくしていただきたいと願うのです。万一発病した場合にも、必ず「早期診断」により、回復してきていただきたいのです。『「アルツハイマー型認知症」こそが、早期診断により治せるし、発病自体を予防することが出来る』タイプの認知症なのですから。あなたの生活習慣、脳の使い方としての生活習慣、「第二の人生」での「生き方」を点検して、見直すべきは見直して、足りないところは補う努力をして頂きたいのです。東大や京大や、あの理化学研究所までもが、アミロイドベータの蓄積(老人斑)が発病の原因だとか言っている世界では、ましてや、『「アルツハイマー型認知症」は、治すことも予防することもできない』などと公言している現状では、現実感がなくて(具体的な意味が、分からなくて)、どう対応していいかが分からない為に、かえって無関心になってしまうのでしょう。アミロイドベータ説もタウタンパク説も脳の萎縮説も、全てが仮説であり、主張している原因と発病との間の因果関係さえ立証することが出来ないでいて、権威だけを笠に、間違った情報を発信し続けているだけなのです。このブログをお読みになった今日から、それらの仮説の類を闇の彼方へと葬り去って頂きたいのです。「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であるという私の主張を信じ、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」を真剣にチェックし、見直し、改善して頂きたいのです。

第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であるあなた。これは、私たちが、「アルツハイマー型認知症」発病の第一の要件に掲げる条件なのです。「第一の要件」の内容は、誰の脳にも、生まれつき存在している性質、私たちが独自に開発した精緻な神経心理機能テストである「二段階方式」の活用により集積した「脳機能データ」を解析する過程で発見した性質であり、「正常老化の性質」に起因した脳機能の老化に係る機能低下の問題なのです。脳の使い方としての「生活習慣」の如何に拘わらず、「正常な機能レベル」を保ちつつも、100歳に向かって緩やかにではあるが、働きが直線的に衰えていく(脳の機能が老化していく)という性質があるのです。   

 この性質が存在するが故に、私たちは、『第二の人生を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であること』を、「アルツハイマー型認知症」発病の第一の要件に掲げているのです。米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM4』が発病の第一の要件に掲げている「記憶の障害』という条件とは、視点自体が及び根拠自体が根本的に異なるのです。「DSM-4」の規定が第一の要件に掲げる条件の内容は、権威はあるものの、客観的な基礎となるデータの根拠がなくて、外観的に観測した憶測に基づいただけのものであるのに対し、私たちが掲げる内容は、権威と情報の発信力は無いとはいえ、事象事実にも合致していて及びその事象事実を裏付ける客観的な基礎データに基づいているのです。『「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけなの』であり、「特定の範囲の全数調査」という実測値に基づいた私たちの経験値による年齢別の発病率は、上述したような数値になるのです。この数値の意味するものそれは、『発病のメカニズムを知らないで、脳の使い方としての「生活習慣」を見直さないままに、問題点に気づかないままに、なんとなく「第二の人生」を送っている』とすると、大半のお年寄りは、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるということなのです。

  

なお「脳機能の老化」の場合にいう、「脳」というのは、理解、判断、考察、企画、計画、洞察、推理、比較、選択、決断、抑制、或いは、感動等の機能を構成している「前頭葉」の個別認知機能の働き具合を左右し/下支えしている脳機能であって、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と呼ぶ意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能のことなのです。この「正常老化の性質」は、30歳代になると誰もが経験することになる、脳の老化現象としての症状、所謂、「物忘れ」の症状を初発させてくる真の犯人なのです。私たちが集積した「前頭葉」の三本柱の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能のこと)老化のカーブは、18歳~20歳代の半ばまでが最盛期で、この後は、年齢を重ねるごとに緩やかながらも直線的な低下のカーブを描いていくのです。「第二の人生」が始まる65歳頃までには、最盛期の半分程度までに機能が衰えてきて、その後も100歳に向かって直線的に衰えていくものなのです。「正常老化の性質」が症状を発現させている「物忘れ」の症状は、年をとればとるほど、頻度が増していき、程度及び態様も重く複雑化していくものなのですが、物忘れの症状の先には必ず 、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現が待っている』という訳ではないのです。物忘れがボケの始まりではない』ということなのです。テレビ番組に出てきた認知症の専門家と紹介された講師が、出演者に記憶のテストを実施するなどは、専門家とは名ばかりで、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化していくメカニズムについて無知なだけでなくて、「アルツハイマー型認知症」の症状についても無知な人というしかないのです。『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、「正常老化の性質」に起因した「脳の老化」が進んでいる「お年寄り」だけが、発病の対象となることから、若者は関係ないし、ましてや、「働き盛りの若い年齢の人達(30歳代~50歳代まで)も無関係なのです。『「前頭葉」の機能が正常なものであるか否かをチェックしさえすれば、容易に鑑別することが出来るのです。廃用性の機能低下を本態とする「アルツハイマー型認知症」は、最も高度な機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たち人間だけに特有なものである「意識的な世界」を創出し、構築し、支配し、管理し、コントロールしている「前頭葉」の機能から衰えが順次進行していくというのが特徴となる』のです。

)「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、私たちが発病の「第一の要件」に掲げているように、『60歳を超える年齢の「高齢者』に限定される』ことになるのが事象事実として厳然と存在しているのです(『30歳代~50歳代までの働き盛りの若い年齢で、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達が増えてきている』として話題を呼んだテレビ報道番組、或いは、『30歳代~50歳代の年齢の人達が対象となる若年発症型の「アルツハイマー型認知症」の人達を支援するネットカフェ』等のテレビ報道番組は、誤った内容の報道なのです。番組の報道局は、報道の内容が重大な誤りの内容であることも知らないで、何度も何度もこれらの番組を放送しているのです。『重度の「記憶障害」の症状が共通に観測されていようとも、「アルツハイマー型認知症」の場合は、「前頭葉」の機能レベルが異常なものであるのに対し、「側頭葉性健忘症」の場合は、「前頭葉」の機能レベルが正常なものであるのが両者を区分ける重要なメルクマールなのです。加えて、側頭葉性健忘症の記憶障害の症状の特徴は、「新しい記憶が入っていかない」という点だけの障害なのです)。番組を指導した医師は、「アルツハイマー型認知症」についても、「側頭葉性健忘症」についても無知な人なのでしょう。

  

「アルツハイマー型認知症」の発病を決定づける真の要因

とはいえ、『「高齢者」と呼ばれる年齢になれば、誰もが「アルツハイマー型認知症」を発病することになる訳のものでものない』のも、厳然たる事実なのです。緩やかなカーブを描きながら、「加齢」の進に伴って「前頭葉」の三本柱の機能の機能低下(脳の老化)が進行していくという「正常老化の性質だけでは、「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないのです。「物忘れ」の症状が、どれだけ頻回に発現してこようとも、脳の正常老化のシグナルではあっても、脳の異常な老化、廃用性の機能低下のシグナルではないのです。両者の差異に気づいていないで、物忘れの症状が一つの目安であるかのような説明をする認知症の専門家が数多いのですが、根本的な誤りを犯しているというしかないのです。正常老化の性質だけでは、それがどこまで進行していこうとも(どれだけ加齢が進もうとも)異常なレベルにまで「前頭葉」の機能が低下することにはならないのです。機能は緩やかなカーブを描きながら低下していくものの、正常な機能レベルという範囲内でしか機能低下が進行していかない、それが、「正常老化の性質」の特徴なのです。それを異常な機能レベルにまで機能低下を進行させる要件とは何か、それが今日のテーマである、脳の使い方としての生活習習慣」なのです。

 「アルツハイマー型認知症」の発病を左右する決定的な条件は、私たちが発病の「第二の要件」として規定する条件、キッカケを契機に開始される脳の使い方としての生活習慣」であり、具体的には、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない『単調な日々の暮らし方』、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続され、「生活習慣」化することなのです。上述した発病の「第一の要件」(「正常老化」の性質に起因した「加齢」による脳機能の老化としての機能低下)に加重される条件としての機能低下、すなわち、発病の「第二の要件」(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続することによる廃用性の機能低下)とが同時に存在し充足される条件下での「相乗効果」により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であるというのが、私たちの主張なのです。認知症の専門家とされる人達が主張している「アミロイドベータ説」も(我が国では、東大、京大、理化学研究所がその牙城)、「タウタンパク説」も、「脳の萎縮説」も、その全ての学説(仮説)が、「アルツハイマー型認知症」の本態を見誤ったものであり、それらの仮説の主張内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係自体が存在していないものであることを指摘したいのです。

   

あなたへの提言

結論から先にいうと、『「アルツハイマー型認知症」は、老化廃用型生活習慣病』に過ぎないのです。但し、そこで注意しなければならないこと、それは、『発病を左右する「生活習慣」とは、「食生活」ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」、就中、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」である』ということなのです。AI技術を駆使する時代の新産物として、カレーや地中海料理を食したり、葉酸(ビタミンM)を摂取することが、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防に効果があると主張する学者が現れてきたりもしているのですが、全くの間違いなのです。たとえどれだけ多くの項目を解析しようとも、カレーや地中海料理をよく食べるとか、赤ワインを好み、、葉酸を毎食後摂取している等の「食生活」がらみの生活習慣ばかりで、肝心の『脳の使い方としての生活習慣』に関わる項目が載っていないデータを解析してみたところで、AI技術なるものを駆使して引き出され、共通に確認された項目として「カレー」或いは「地中海料理」を頻繁に食するとか、「葉酸を頻繁に摂取する」とか、「赤ワインをよく飲んでいる」とかが確認されたというだけのことであり、AI技術の活用自体が発病の「予防」との間の「因果関係」を立証した訳のものではないのです。それなりに権威ある学者が、言い切った事により、正しい主張であるかのような間違った評価を得ているというだけのものなのです。

本著作物「Cー04」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、

(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

  エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

  脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

   

 

 

 

 

 

 

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アルツハイマー型認知症の予防カレンダー(感動) C-03

2018-02-15 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

       あなたには、遠い過去の記憶になってしまったの それは感動!!

〇 今日の課題

第二の人生」を送るようになって、あなたは、どのくらいの年数が経ちましたか。

足腰は、未だ大丈夫ですか。「」の働き具合は、どうですか。どのような日々の

暮らし方」(脳の使い方としての「生活習慣」)をしていますか。「趣味遊び

人付き合い」で、あっという間に時間が経っていることが有りますか。達成しようと

している何等かの「目標」がありますか。自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を感じ

る時がありますか。 これまでの過ごした方について、 他人はいざ知らず、自分らし

生き方」がそれなりに出来ている/送れているといますか。感動」すること

はありますか。どんな事に感動し、どんな時に感動を覚えていますか。

感動するという機能は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」(「前頭前野」を言うものとする。以下。同じ)という脳機能を構成している個別認知機能の中で、アルツハイマー型認知症発病の簡易な判定上極めて重要な機能の一つ。 

アルツハイマー型認知症を発病した最初の段階、私たちの区分でいう「小ボケ」の段階では、左脳右脳運動の脳の全てが正常な機能レベルに在って、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに衰えてきているのです。この場合、極めて重要なことであり注意すべきなのは、「前頭葉」の機能が異常なレベルにあるときは、脳全体の機能が異常なレベルというのではなくても(左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常であっても)そのアウトプットである症状は、認知症のレベルの症状となる、即、「アルツハイマー型認知症」の症状であるということなのです。何故なら、私たちの意識的な世界は、「前頭葉」が、創出し、構築し、統括し、支配し、コントロールしている世界だからなのです。思考であれ、行為であれ、表情や感情の表出であれ、言葉の発出であれ、全ては、「前頭葉」を介して行われその「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウトプットとして発現されるものなのです。この機能構造を分かり易く表現すると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽く三頭立ての馬車の「御者」の役割を担っているのが、「前頭葉」という脳機能なのです。『「三頭の馬」の機能が正常であっても、「御者」が居眠りしていたのでは、馬車は目的地に行き着くことはできない』のです。意識的な世界」に於ける、脳機能の意識的な働きとしての全ての作用は、「前頭葉」を介して行われるものであるので、そのアウトプットそれ自体が症状の発現となり、(左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在って)「前頭葉」だけが異常な機能レベルに衰えている「小ボケ」の段階の症状は、既に認知症の症状、「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくるのです。従って「小ボケ」の段階では、「前頭葉」の機能障害(Disturbance in Executive functioning)の症状だけが発現してくるのが特徴となるのです。

  小ボケ」の段階での認知症の症状のチェックリスト

□ 複数のことに注意が分配できなくて、3つの用事が同時にさばけない

□ 発想が乏しくて、画一的な行動が目立つ

□ 機転がきかなくて、創意工夫ができない

□ 何事をするにも億劫で面倒がり、何かをやってみようという意欲が見られない

□  同じ食材を買ってくることが多く、料理の献立の単調さが目立つ

□ 一日や一週間の計画が自分で立てられず、何も思いつかない様子

□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと居眠りしている

□ これまでなら感動していたことに対して感動しない

問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない

□ ぼんやりしていることが多く、自分から何もしないが指示されると出来る

□ 根気が続かず中途半端な事を繰り返し、やりかけの家事が目立つ

目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情

□ 反応が遅く動作がもたもたしていて、階段をトントンと降りられない

□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く

□ 手際が悪くなり、家族数に関係なく多すぎる量の料理を作る

自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする

□ 髪の手入れや、おしゃれに無関心

□ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかない

 

この「小ボケ」の段階で確認される「アルツハイマー型認知症」の症状の類型のうちで、日常私たちのレベルでも確認でき、発病をチェックする上での、一つの重要なキーとなるもの、それが、「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の機能低下を加速させて異常なレベルに衰えてきていること、就中、最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が、十分には機能し得なくなったことの証左としてアウト・プットしてくる代表的な一つが、『何事に対しても、感動しなくなる』という症状の発現なのです。上掲の症状中の赤字の項目の3つの症状を含む4つの症状の確認が出来る場合は、「前頭葉」の機能が既に異常なレベルにあることが推定されるのです。「前頭葉」の機能、より詳細に言うと、「前頭葉」の個別認知機能(理解、判断、発想、企画、計画、考察、洞察、推理、修正、比較、検討、選択、決定、決断、指示、感動、抑制etc.)の機能の発揮度を左右し、/下支えしている機能が、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と呼ぶ「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのです。それらの中でも、最も高度で複雑な機能であり、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続される状況下で廃用性の機能低下により最も早い段階から機能が低下していくのが、「注意の分配力」という機能なのです(14689例の「脳機能データ」の解析結果)。米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-4」の規定内容は誤りなのです。権威が有る人達が集まって策定したものであろうと、世界中の認知症の専門家達の間にどれほどその考えが広まっていようと、その内容自体に重大な誤りがあるのです。その第一の要件で確認が要求されている『「記憶の障害」に起因したもの』という要件は、『「前頭葉」の機能障害に起因したもの』と変えるべきものであり、第二の要件で確認が要求されている『失語、失認、又は失行の症状』という要件は削除されるべきものなのです。第一の要件が重大な誤り(外観的な観測を基礎とした憶測に基づいただけのもの)でありながら、認知症の専門家達はそれを前提として犯人探しをしていて、記憶の障害をもたらしそうな要因だけに焦点が当てられている結果、アセチルコリン説や、アミロイドベータ説やタウ蛋白説や脳の萎縮説などの仮説が横行しているのです。第二の要件では、30点が満点のMMSEの得点が一桁にならないと発現が見られない極めて重度の症状の確認が要求されている為に、それよりも軽い段階の様々な症状が存在している(私たちの区分で言う小ボケ、中ボケの段階及び大ボケの段階の前半の症状)にも拘わらず、無視され続けてきているのです。小ボケ及び中ボケまでの段階で見つければ、「脳のリハビリ」の実践により治すことが出来るのです。治すことが出来なくなる「末期の段階」で見つけることに何の意味があるというのでしょうか。               

世界中の脳科学者の誰も、認知症の研究者の誰も、未だに気づいていないのですが、「注意の分配力」の機能は、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている機能であり、或いは、自分が置かれている状況の理解や判断、更には、為すべき「テーマ」を発想したり、実行すべき内容を計画したり、実行の手順を組み立てたりする上で不可欠の機能なのです。上述した「前頭葉」の個別認知機能(理解、判断、計画、考察、修正、検討、決定、決断、指示、感動etc.)、就中、(発想、企画、洞察、推理、比較、選択、抑制)の機能の発揮には、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、この「注意の分配力」の機能の働きとその働き具合が重要で必要不可欠となるということなのです。

意欲注意の集中力の高度な機能レベルを有する哺乳類に属する動物は数多いのですけど、「注意の分配力」の機能までもが高度に備わっている動物は、私たち人間だけなのです。この「注意の分配力」の極めて高度な機能レベルを獲得したが故に、私たち人間だけが文明を起こし、ここまで高度な文化を構築することが出来た最大の原動力(理由)なのです。人間だけに特有なものとは言わないまでも、その機能の発揮レベルは、他の動物(チンパンジーやイルカ、或いは、カラス等)とは比較にならない異次元極めて高度なものなのです。この「注意の分配力」の機能こそが、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復にとっても、発病自体の予防にとっても、必要不可欠の機能なのです。「前頭葉」の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能の廃用性の機能低下という「テーマ」に気が付かない限り、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム及び症状が重症化するメカニズムを解明することは出来ない相談なのです。先日も某テレビ局が、アミロイドベータ説に則った説を紹介する講師を登場させ、「アルツハイマー型認知症」の予防についての解説番組が組まれていたのですが、内容の余りの支離滅裂さに愕然とするしかなかったのです。

 

注意の分配力」の機能は、最近では、脳科学者や認知症の専門家達がデュアル・タスクという言い方で説明している機能(運動しながら掛け算をするなどの作業、異なった二つの作業テーマを同時に並行して実行する事が脳の活性化に寄与するとして奨励されている)でもあるのです。ところが、「注意の分配力」の機能というのは、デュアル・タスク等に代表されるような簡単な機能ではないのです。意識が十分に覚醒された意識状態下では、「注意の分配力」の機能の働きとその働き具合により、様々な内容で、程度も態様も種類も異なる、極めて多数の「テーマ」に注意が分配されていて、個別に/及び又は同時に並行して、更には重層的に、意識的な処理が行われているのです(無意識の下での処理が行われているというのは誤解であり、全体及び/又は個別の対象に対し向けられた意識の覚醒度、即ち、私たちが言う「意識度」が異なっている為に、処理すべき対象により、機器が有する能力ではその存在を検知することが出来ない程度のものが、多数、且つ、同時に存在し、並行処理されていることが知られていないだけなのです)。更に注意を喚起すべき物として問題提起しておくと、『極めて多数の「テーマ」に注意が分配されていて、個別に/及び/又は同時に並行して、更には重層的に、「意識的な処理」が行われているその状態の下で、意識の「核心となる対象」自体が、時々刻々と変化していく、交代させられていく』ということなのです。「注意の分配力」の機能が同時に並行して、創出し、統括し、支配し、管理し、処理している個別のテーマ毎に、状況によっては、数十を数える異なったテーマが、同時に、意識的に処理され、或いは、コントロールされていて、然も、注意が最も多く配分される対象である「核心となるテーマ」が場合により(状況の判断の変化により、興味や知覚の対象の変化により、或いは、何等かの動機に基づく発想により)、時々刻々と変化し、交代させられていくのです。加えて言うと、核心となるものの対象が時々刻々と変化している状況の下で、全体をカバーするテーマ(意識が覚醒された状態下での/全体としての意識対象となる枠組み)は維持され続けてもいる。それが、意欲及び注意の集中力の機能の発揮の度合いと連動する機能構造の下で、『注意の分配力』の機能が、統括し、支配し、管理し、コントロールしている世界、私たち人間だけが獲得した「意識的な世界」なのです。私たちが日常的に体験している状況、例えば、車を運転している状況を例に考えてみれば、分かり易いでしょう(「車の運転」という事例での、分かり易く具体的な説明については、ここを「クリック」して下さい)。私たちが日常的に体験している世界を観察してみれば、それらは、決して無意識下に処理が行われているものなのではなくて(『助手席の友達との会話に夢中になっていて、ふと気づいたら、今日行くべき道ではなくて、何時も買い物で行き慣れている道に入ってしまっていた』という体験は、皆さんも覚えが、あると思うのです。生き慣れた道に入る為にハンドルを切った行為は、無意識による行為ではなくて、意識的な行為、自由な選択に基づいた行為なのです。「注意の分配力」の配分が主に会話に集中していて、道の選択に配分された量が極めて少量であったが為に、そのことに対する意識度が低かっただけのこと)、それら個別のテーマに分配されている「注意の分配力」の機能発揮上での機能差(注意の分配量の配分差に基づいた意識の覚醒度の差異及び/又は意識度の差)が存在しているが故に、或るテーマの処理は意識下であるかの如き関係領域での血流の変化(或いは、脳波の変化)なるものを検知することとなり、別の様々なテーマは、検知されることがないままに、無意識の仕業であると誤解されているだけのことなのです。所謂、「閾下プライミングの技法」による実験結果に対する推理は、誤解に基づいた独善的な結論というしかないのです。若くして認知神経科学の世界的な研究者と評判のフランス人研究者であるスタニスラス・ドアンヌ(Stanislas Dehaene)が得意げに発表した書籍である『意識と脳』の関連する部分の記述内容もまた、憶測と推理の山。

 彼がその書籍の中で例示的に取り上げ説明に利用している、チェスを題材に反論を試みることにしましょう。チェスのグランドマスターは、盤面を一目見さえすれば、自動的にそれを有意味ないくつかの構成要素に分けて解析することで駒の配置を評価し、最適の手を繰り出すことが出来るとし、その処理の源泉は、無意識的な視覚の力であると記述しているのです(「無意識」が、様々に変化する不特定の状況下に提起される不特定のテーマをきちんと処理することが出来るという、観測に基づいた独善的な結論付け)。変化する相手の駒組に対して、実行すべき最適の駒組は、彼が、過去の体験(実践体験及び知識としての習得体験)を基礎として最適の手順及び駒組であるとして整理し、『記憶の倉庫』に記憶し保存してあるものを、相手の手順及び駒組に対して比較、検討、シミュレーションし、さらなる強手を発想した上での選択に基づいた最適の手順及び駒組なのであり、その過程自体が「注意の分配力」の機能の配分の度合いが小さいことに起因したものであるが故に、意識の覚醒度/意識度が低くて、使用されている機器の検知能力が不足しているが為に、実際には存在していた「意識の働き具合」を検知できなかったというだけのことであって、無意識下の行為(無意識的な視覚の仕業)と考えるのは重大な誤解というしかないのです。その時相手が指した駒組が「記憶の倉庫に蓄積された」対象の中に有るものであれば、(一定の機能に機能特化した特定のニューロン群によりコード化され、モデュール化され、且つ、ネットワーク化されているであろう)種々のパターンの駒組の中から行われる最適な選択には、「注意の分配力」の機能の配分がそれだけ小さなもので済むのに対し、新機軸で/見かけたことがない駒組が指された場合には、それに対する最適の駒組を「記憶の倉庫に蓄積された」対象の中に有るものと比較し、検討し、選択する/見つからない場合には、新機軸の指し手を発想するに際して、「注意の分配力」の機能を配分する必要度及び必要量が増す結果、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の全ての機能が極限までに高度に発揮される反映として「意識の覚醒度/意識度」が高まり、機器が意識的な行為であると検知し易いだけのことだと、私たちは考えるのです。機器により検知できないものは全てが「無意識の仕業である」と考える独善的な誤謬に過ぎないのです。大雪で立ち往生している車列の状況を伝える発言の内容の脳波は計測できても、発言する僅か前に先行して為されている発言内容を構成する為の脳の働き(意識的な仕業)に関わる脳波は、現在の検知器の能力では把握されていないだけなのです。 

 モデュール化され、パターン化されているもの、或いは、それに近いものに対して行われる選択は、比較容易であるというだけのものであって、それらに対する『選択』は、あくまで「意識的な所業」なのでり、『無意識選択がなされている訳ではない』と考えるのです。私たちの意識的な行為、就中、意識的な選択は、私達が自我を構築し、確立させていくことにより獲得した自己独自の評価の物差し』(自分独自の、対象及び状況に対する捉え方、見方、感じ方、考え方、やり方)に従い自由意思に基づいて行われている意識的な所業なのです(ここを「クリック」して下さい)。実験方法の不備に気付かないで、無意識が意識に優越しているとか/無意識が意識を支配しているとか、独善的で短絡的な結論を振り回さないで頂きたいのです。                         

ディープラーニングの機能を更に高度化させた人工知能がどこまで発達し高度化されようと、人工知能で種々の所業が行われるロボットと人間とは根本的に違うのです。ロボットによる選択は、モデュール化された態様、モデュール化された選択肢からの選択でしかなく、人間のような自由意思に基づいた発想とか/場合によっては自由意思に基づいた誤った選択というものは、あり得ないのです。その意味で、『無意識の仕業としての自由意思に基づいた選択』は有り得ないし、「注意の分配力」の機能の働き具合の程度及び態様に対する知見が少ない、知識が浅薄である人達が、上述の誤った結論を導き出しているのではないかと考えるのです。

今日のこのブログ記事を書くに際して、「感動」をテーマにすること及びその全体の流れの構成をどのようにするかを決めたら(注意の分配力の機能を使って、全体をシミュレーションし、特定の流れと構成を選択したら)、後は、ただ打ち出すように筆が進むのです。この場合、感動という今日の「テーマ」の保持とテーマに沿った全体としての流れの中で、個々の文章の内容が形成され打ち出されていくことになるのです。個々の文章を形成し打ち出していく作業工程(A)は、当然のことながら意識的な作業である訳なのですが、今日のテーマに沿っているか(B)並びに全体の流れに沿っているか(C)の確認作業も意識的な作業として同時に並行して行われているのです。注意の分配量の差異が、意識の覚醒度の差異となって表れてきていると私たちは考えるのです。Aの作業に対する注意の分配力配分が多くて意識の集中度が高い結果として意識度が高い為に、意識の自覚有り、B及びCの作業に対する注意の分配力配分が少くて意識の集中度が低い結果として意識度が低い為に意識の自覚無いだけのことと考えるのです。機器を活用した検出の視点から言うと、Aの作業時は、脳波の検出(血流の測定)が容易であり、B及びCの作業時は、脳波の検出(血流の測定)が比較困難となるというだけのことではないでしょうか。

意識」とは、自己(自己の世界)と他者(他者の世界)を区別し、識別できる脳機能であり、「前頭葉」の核心的な機能を言うものであって、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能から構成される「前頭葉」の三本柱の機能並びに判断、理解、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、修正、決断、抑制、感動等から構成される「前頭葉」の個別認知機能「評価の物差し」の機能及び「記憶の倉庫」の機能により構成されていて、「前頭前野」という部位に局在し、機能の発揮面で連結され統合された脳の機能の総合体(ネットワーク)を言うものと私たちは定義しているのです。然も、「意識」なるものは、世の中の哲学者や心理学者や脳科学者達が言うような『意識と無意識』という観念的な世界のものではなくて、『意識状態とその覚醒度』(クオリアと称される意識の質感が連動している)という具体的で動態的なものであり、「前頭葉」という脳機能、就中、「注意の分配力」の機能を核心とした「前頭葉」の三本柱の機能とアナログ情報の処理に機能特化した右脳の作用の産物であると考えるのです。「前頭葉」の三本柱の機能の発揮度が高まるにつれて、そのことに連動して( 反映する形で)意識状態の覚醒度が高まり及び意識の質感が増すという相関関係が構築されているのです。興味や関心が高い対象となる事象についての質感の高陽を感じることを皆さん日常的に体験済みだと思うのです。私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界を創出し、構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳機能である「前頭葉」の機能、就中、その核心をなす機能である「注意の分配力」という極めて重要な機能についてさえも、未だに誰も分かっていないのです。覚醒された「意識」(意識状態)は、有るか(1)無いか(0)ではなくて、「前頭葉」の三本柱の働きにより、就中、「注意の分配力」の働きにより、異なった対象及び内容(程度及び態様の差異を含む)毎に、時系列の関わりの中で、創出され、構築され、統括され、支配され、管理され、コントロールされているのです。全体を包括する/個々に特定された意識として形成され、保持され、維持され、変化し、消滅し、復活してくるのです。サルなどの動物実験では、到底はかり知ることが出来ない、極めて複雑で、重層的で、輻輳していて、それでいながら統括されてもいるのです。たとえ人間の生きた脳を使おうとも、働きの因果関係については、はかり知ることはできないのです。何故なら、文字や言葉での表現が同じテストテーマを提示しようとも、その捉え方、理解の仕方、実行の仕方は、個別に内容が異なるその人独自の評価の物差し」及び「記憶の倉庫」の働きを介して行われることになるからなのです。更には、テスト実施時の「前頭葉」の三本柱の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配」の機能)の発揮の度合いもまた、テストの実施者ごとに異なっていることを知るべきなのです。

  

情動」だけに突き動かされて生きればいい動物と人間を区分けるのが「意識」という脳機能なのです。人間の場合は、大脳辺縁系に属する扁桃体による情動により無意識的に突き動かされるのではなくて、情動抑制して、選択的に実行する世界である「意識的」な世界、置かれている状況を「判断」し、状況判断に沿った「テーマ」を「発想」し、「テーマ」の実行内容を計画し、実行の手順を組み立てて、実行に移す意識的な世界を創出し、構築し、支配し、管理し、コントロールしている人間だけに特有な脳機能である「前頭葉」と言う機能が備わっているのです。その意識的な世界Homunculus(ホムンクルスの小人)、それが、「意識」という脳機能だと考えるのです。意識」は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」と言う脳機能の中で最上位に属する脳機能であり、意識というか「意識状態」を量子論者の観点から記述すると、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付ける意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能の発揮の度合いが基盤に在って及び同時にアナログ情報の処理に特化した機能である右脳が結びつくことにより、所謂、意識の質感、論者が言う「クオリア』(感覚意識体験)を創出させ、変化させていると考えるのです。前頭前野」こそ、意識を創出し、構築し、統括し、支配し、コントロールしている部位、「意識の座」であると私たちは考えるのです。

評価の物差し』及び『記憶の倉庫』という自分に独自の機能を右目と左目を覆う眼鏡に備え付けていて、「注意の分配力」の機能を核心とした「前頭葉」の三本柱の機能を手足にして、「前頭葉」の個別認知機能を縦横に使いこなす脳機能、それが意識という脳機能であり、『意識』という脳機能が鎮座している部位、謂わば『意識の座』と言うか、それが『前頭前野』であると言うのが、私たち独自の「仮説」なのです。チンパンジーやサルどころか、マウスを使って、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因を解明しようとする等、解明する上で不可避のテーマである『私達人間の意識的な世界』には全くのこと目が向けられていないのが、医学会の現状なのです。目を向けている、直視し、正面から対峙し、研究しているのは、世界広しと雖も、現状では、私たちだけなのです。『ローマに通じるのは、この道だけ』なのに! 

      

〇 あなたへの提言

ところで、「アルツハイマー型認知症」の発病、最初の段階である「小ボケ」の段階の症状として発現するまでに、そこまで、「前頭葉」の機能が衰えてきたその直接の原因はというと、権威ある人達(機関)、認知症の専門家とされる人達が提唱している「仮説」の類であるアミロイドベータの蓄積(老人斑)でもなければ、タウタンパクの蓄積(神経原線維変化)でもなければ、脳の萎縮でもないのです。生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下こそが真犯人なのです(分かってしまえば、『コロンブスの卵』)。

分かりやすく言うと、使い方が足りないということが発病の原因なのです。左脳が主管する「仕事」とは無縁になる「第二の人生」という日々の生活の中で、『前頭葉」の出番が少なすぎる生活の継続』が発病の直接の原因ということなのです。「前頭葉」の使い方、言い換えると、「前頭葉」の三本柱の機能の使い方、更に的を絞れば、『「注意の分配力」の機能の「使い方が足りない』ということなのだから、解決策は、それらの機能を/その機能をしっかりと使ってやるということに尽きるのです。三頭立ての馬車とはいえ、「左脳」という馬の出番が極端に少なくなる「第二の人生」で、どうすることが、右脳と運動の脳を駆使して、趣味や遊びや人付き合い、或いは、地域興し等のテーマをどのように取り込むことが、あなたの「前頭葉」をしっかりと使うことになるのか、よく考えてみて欲しいのです。それが、今日の「テーマ」なのです(やっと、本題に入れた!!)。

その具体的な解決策を述べる前に、皆さんに、注意を喚起しておきたいことが有るのです。それは何かと言うと、「アルツハイマー型認知症」研究の権威者とか言いながら、憶測や推測に基づいただけの内容を、権威だけに頼って主張し、誤った情報を発信している人達が多いので、そのことに注意が必要ということなのです。カレーを食するのが予防に効くとか、葉酸(ビタミンM)を摂取するのが予防に効くとか、ココアを飲んだり、赤ワインを飲むのがいいとか、地中海料理を食するのがいいとか因果関係の確認もなされていないで、権威に任せて彼等が流した情報の受け売り、風評や風説の類のことなのです。或いは、『足し算や引き算などの簡単な計算に取り組んだり、平仮名で書かれたおとぎ話を音読する生活習慣が、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防したり、治したりするのに効果的』だと主張している機関は、その因果関係について確たる証拠を提出すべきだと考えるのです。その為には、大勢の仲間たちと一緒にするのではなくて実施環境を厳重に制限し管理して、『一人だけで、朝、昼、夜と毎日一定の時間実施する』こととし、『データを収集するその期間中は、趣味や遊びや人付き合いを遮断させて』実施していただきたいのです。何故なら、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例に上る脳機能データの解析結果は、脳の使い方としての生活習慣の影響が、アルツハイマー型認知症」の発病、症状の進行及び症状からの回復に大きく影響することを示しているのです大勢の仲間達と一緒に上記のテーマを実施している環境下では、実施前後での仲間達との談笑や触れ合いの場脳機能の改善や低下の抑制に大きく影響するものだからなのです(症状の継続期間と「脳の老化のスピード差』に関わるデータの解析結果の概説については、ここを「クリック」して下さい)。

「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定出来る「かなひろいテスト」でさえも、実施環境における、テスターと被検査者との間の感情の交流の濃淡がテスト結果に反映される経験則から、念の為に注意を喚起しておきたいと考えるのです。指導者一人につき僅かな数での被検査者とすることや、テスト結果を大げさにほめて見せたり被検査者との会話の場を増やすなどの行為や環境は、効果の判定上は、絶対に避けるべきものなのです。テスト自体の効果というのではなくて、テスト実施時(実施前後)の環境の影響面からの効果を排除できないからなのですマタマタ余談はさておき、本題に戻って、話を進めることにしましょう。

アルツハイマー型認知症」は、器質的な病変が存在していなくて、「記憶障害」に起因して症状が発現してくるわけのものでもなくて、それでいて、私たちが意識的に何かの「テーマ」を発想実行しようとする際に、社会生活面に支障が出てくるようになり(私たちの区分でいう、「小ボケ」の段階。「脳のリハビリ」により治すことが容易)、次いで家庭生活面に支障が出てくるようになり(私たちの区分でいう、「中ボケ」の段階。「脳のリハビリ」により治すことが未だ可能)、最後にセルフケアの面にも支障が出てきて日常生活面での「介護」が必要となる(私たちの区分でいう、「大ボケ」の段階。「脳のリハビリ」により治すことは最早困難となるのです。そこまで症状が進んでくると、中ボケの段階に引き戻すことさえも原則的には困難となり、身体がもつ限り、言い換えると、老衰を含む他の何らかの病気が原因で死を迎えることになるその時までも、「大ボケ」の枠の中で、症状がさらに重くなっていくことになる)認知症なのです。

アルツハイマー型認知症」の専門家(権威)と称していながら、彼等のうちの誰一人として、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階がある、三段階に区分されることさえも知らないで、見つけても意味がない世界、『末期の段階である「大ボケ」の段階の症状だけが、「アルツハイマー型認知症」の症状であると誤解していて』、更には、『「アルツハイマー型認知症」は、治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ない』とする『発病及び症状重症化のメカニズムを知らないで、誤解に基づいた、「誤った情報」を世の中に発信し続けている』のです。世界的には「通説の地位」にあるとはいうものの、発病の原因として主張されている内容自体が誤った内容の「仮説」である「アミロイドベータ説』の牙城である東京大学、京都大学、理化学研究所に所属していて、「アルツハイマー型認知症」の研究業務に従事している研究者達は、その社会的な責任を自覚すべきなのです。何時まで、マウス(アルツハイマーマウスを含む)を追いかけ続けようとも、「前頭葉」という脳機能を備えていない「マウス」(アルツハイマーマウスを含む)の行動をどれ程ひつこく追跡し、どれほど子細に観察し、詳細に分析しようとも、確たる成果を得ることは、絶対に出来ないことなのですから。

 

 「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない日々の暮らし方ナイナイ尽くし単調な生活習慣」が継続する状況の下で、そのことに直接起因して廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが発病の原因なのであり、その結果として、認知症の症状が発現してきて、更には、症状が重症化していくことにもなるのです(三段階に区分される症状が特徴)。

上述の加速度的で異常な廃用性の機能低下の進行に起因して「前頭葉」を含む脳全体としての機能レベルのアウトプットそれ自体が、「アルツハイマー型認知症」の三段階に区分される症状として発現してくる構造にかんがみ、脳全体が正常な機能レベルにある限りは、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくることはないということなのです。加えて、『最初に発現してくる症状である「小ボケ」の段階の症状が、「前頭葉」だけの機能低下に起因したものである』ということは、『「前頭葉」の機能が正常な機能レベルを維持している状態にある限り、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくることは無い』ということなのです。すなわち、「前頭葉」の機能が正常なレベルを保っている限りは、言い換えると、その大本となる脳の使い方としての「生活習慣」を保っている限りは、「アルツハイマー型認知症」を発病することにはならないということなのです。『脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が活性化する「生活習慣」の構築と実践とその維持が、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する』ことになるのです。発病を予防する「生活習慣」となっているかどうか/その生活習慣を維持することが出来ているかどうかを検証する簡便な一つの指標は、『仕事とは無縁の「第二の人生」を送っている日々の生活の中で、「感動」することが出来る「テーマ」を持っているかどうか、どの程度に「感動」する瞬間を体験出来ているか』なのです(「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する為の「五ヶ条』については、ここを「クリック」して下さい。                   

 本著作物「Cー03」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、

(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。 

エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

  脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)


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アルツハイマー型認知症の予防カレンダー(脳の転倒) C-02

2018-02-01 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

   

  身体の転倒が呼び込むことになる脳の転倒!!

○ 今日の課題

雨降って、転ぶとボケが忍び寄る

  皆さんの周りで、日常的に、よく交わされていて、耳にする言葉ではありませんか。

お年寄りが、雨が降って滑りやすくなった軒先で、転んで、複雑骨折して、2~3ヶ月間程入院してしまい、寝ては食い、食っては寝る(眠る)だけのユッタリとした養生生活を続けていると、身体は元の状態に戻ってきているのに脳が転倒してしまい、ボケが始まってくることを示唆した、経験則に基づいた言葉なのです。

そのボケこそが、あの恐ろしいアルツハイマー型認知症のことなのです。

入院して養生していた僅か3ヶ月程の間に、アミロイドベータが急激に蓄積して、それにより生成した「老人斑」が神経細胞の大量死を招いた結果として、重度の「記憶障害」の症状に起因した「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してきたとでも言うのですか(「アミロイドベータ」仮説が主張する発病のメカニズム)。

ところがそのお年寄りが退院して、骨折が治っているので、カラオケに熱中して、毎夜のようにカラオケバーに出没して、演歌にはまり、それも、超ド級のド演歌を歌いまくるようになったのです。そうした生活が来る日も来る日も繰り返されていく中で、なんと、「アルツハイマー型認知症」の症状が、私たちの区分でいう「小ボケ」の段階の症状が、忽然と消え失せてしまったのです(ちなみに、このお年寄り、『簡単な足し算や引き算、ひらかなつづりの、物語を音読すること等は、一切していなかった』ことを注意書きしておきます)。

その上、そこで知り合ったお友達と、安・近・短の国内旅行を楽しむようになって、旅行の楽しみを覚えて、台湾にまでお友達と、海外旅行に出かけるまでになって、趣味や遊びや交遊を楽しむ機会が増えて、かつては『何もすることがなくて有り余っていた時間』が、足りなくなるような生活が続くようになってくるという事象事実を、それらの「仮説」の類は、どのように説明出来るというのでしょうか。自分なりに熱中できて、『時間があっという間に経って』しまう「趣味」を見つけて、その趣味を通じてのお友達との密な「交遊」が出来るようになり、親しくなったお友達と毎日のようにカラオケを歌っては、時には、旅行にも出かける生活をエンジョイしている日々の生活という脳の使い方としての「生活習慣」が構築され継続していることにより、居眠りし始めていた『前頭葉』が目を醒まし、更には、生き生きと働くようになったことが、「アルツハイマー型認知症」を発病していたそのお年寄りの症状(最初の段階である「小ボケ」の段階の症状)が消えた(認知症の症状が治った)真の原因だということに、認知症の専門家達は何時になったら気づいてくれるのでしょうか。『「アルツハイマー型認知症」は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけを対象として、且つ、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続により発病する病気』、『脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病し、症状の重症化が進行していく』ことになる病気、簡潔に表現すれば、『本態廃用症候群に属する生活習慣病老化廃用型の「生活習慣病」に過ぎない』のです。

このケースで説明すると、発病の経過はこうなのです。この人元々高齢者なので、加齢による脳の老化が進行していた(私たちが規定する発病の「第一の要件」である「正常老化」の進行)。転倒する前も、日々の暮らし方(脳の使い方としての「生活習慣」)は不活発で、趣味や遊びを楽しむタイプではなく、人づきあいも少ない人だった。それが、転倒による複雑骨折と更には入院をキッカケにして、何事に対しても更に意欲を落としてしまい、加えて、入院後の生活も(友達がいない為に訪ねてきてくれる人もなく)、寝ては食い、食っては寝る[眠る]だけのナイナイ尽くしの単調な生活の繰り返しだった。結果、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により(私たちが規定する発病の「第二の要件」の充足)、「アルツハイマー型認知症」の発病となったのです(「小ボケ」の段階)。なお、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の開始と発病までの期間は、通常であれば半年間なのですが、それ以前の生活習慣及び発病時の年齢とにより、それよりも早いこともあれば、少し遅いこともあります。

   

あなたへの提言

第二の人生」を送っていて、60歳を超える年齢の「高齢者」であるあなた。

 仕事に追い立てられていた第一の人生とは様変わり、

 仕事」とは無縁の日々となる「第二の人生」では、何かに

  追い立てられる気持ちになることもないでしょう。言わば、

 毎日が、小春日和。ついつい、居眠りをしたくもなるでしょう。

 そんなあなたに、今日は、『大事な提案』をしてみたいのです。

 権威がどうのこうのと言わないで、先ずは、聞いてみて下さい。

    

 セルフケアにも重大な支障が出てきて、日常の生活面での「介護」が不可欠となるお年寄り、「アルツハイマー型認知症」の末期の段階の症状(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状)が発現してきているとされるお年寄りの数が、我が国では500万人を超えているとされて、米国では1000万人を超えているそうなのです。

権威がある人や機関は、『「アルツハイマー型認知症」は発病の原因(メカニズム/機序)が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防する方法もない』と主張しているのです。彼等には権威が有り、情報の発信力が有るので、『その主張内容に重大な誤りがある』にも拘わらず、我が国の隅々にまで浸透しているのです。誰もが、そのことを信じて居て、微塵も疑うことをしないのです。発病という事態をただ恐れるだけで、思いつく対策と言ったら、『発病して介護が必要な状態になった時に備えて、消費行動を抑制し、貯蓄に励む』だけなのです。「高齢化率」が30%近くに達している我が国では、4000万人近い「お年寄り」が生きている訳なので、『消費に与える悪影響は極めて大きい』のです。安倍政権がどんなに頑張っても、消費者物価指数が、なかなか、期待値に達してはくれないのです。

その一方では、発病の原因について、アミロイドベータ説や(我が国だけでなくて、世界的に通説の地位にある)、タウタンパク説や、脳の萎縮説などの「仮説」(発病との間の因果関係が立証されていない為に仮説と呼ばれている)が提唱され、横行してもいるのです。これらの仮説は、提唱されてから数十年が経過しているというのに、未だに、仮説でしかないのです。立証の方法が難しいのではなくて、実は、それらの仮説が発病を惹き起こす原因としている内容と発病との間に因果関係自体が存在していないからなのです

   

)治療薬の開発および投薬に関わる不条理

 ご存知のように、「アルツハイマー型認知症」の治療薬として4種類の薬が製造されていて、医療現場で医師により処方され使用されているのが現状なのです。患者に寄り添い、症状の変化をつぶさに観察している心ある医師は、副作用に心を痛めつつ、効能を確認できないとして処方を止めていくのです(目標とされている売り上げを達成できない不利益が、我が身に降りかかろうとも)。心無い医師は、副作用を気にしつつも、売り上げと言う我が身の利益の為に、効能を確認できないことを知りながら、処方を続けるのです。

そもそも、当の製薬会社自身が、『販売している当該の薬は、症状を改善させる効能を有してはいない』としているのです。『治療の効能(症状を改善すること)は期待出来ないが、ケースにより、半年から1年程、症状の進行を遅らせることが期待できる』としているものなのです。ところが、「アルツハイマー型認知症」の症状について、発現してくる「アルツハイマー型認知症」の態様は極めて複雑であり、発現してくる各種の個別の症状に発現する厳格な順番がある訳ではないのです。「脳のリハビリ」により回復させることが出来るか否か及びその可能性の程度により三段階に区分が出来るだけであって(私たち独自の区分である「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の三段階)、『半年から1年程、症状の進行が遅れる』ということ自体が、眉唾物なのです。そもそも、私たちのように「三段階」に区分する学者自体が居なくて、専門家や専門機関はというと、『末期の段階の症状を核とした、雑多な症状を羅列』しているだけなのです。症状の内容が変化するのではなくて、症状の程度の進行が遅れると解釈しても、やはり、それは眉唾物と言うしかないのです。加えて言うと、当の本人が飲んだ場合と飲まなかった場合とを直接比較することは不可能なのであり、当該薬の効能に関する因果関係の蒐集データ自体がずさんと言うしかないのです。

私たちは、『販売されている薬は全て「アルツハイマー型認知症」の症状を改善させたり、或いは、症状の進行を遅らせる効能は有していない』と確信しているのです。激しく症状が発露する患者に対しては抑制型を、意欲も気力も沈み込んでしまう患者には興奮型(そうした意味での効能は有しているので)を投与しているだけであるのに、且つその限度での効能しか見られていないのにも拘わらず、医師自身が、症状の改善効果があったと誤解しているだけのことなのです。医師自身が、『「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム、症状の重症化が進行するメカニズムを知らないだけでなくて、そもそも「アルツハイマー型認知症」の様々な症状自体についてよく分かっていない』ということなのです。

アミロイドベータ説の考えに立脚した「治療薬」の開発は、開発に挑戦した国内外の製薬会社の全てが、失敗に終わっているのです。アミロイドベータの蓄積(老人斑の生成)が「アルツハイマー型認知症」を発病させる原因ではないからなのです真の原因は、キッカケを契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下なのです。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」の場合は、症状を改善させたり、症状の進行を遅らせたり、更には、発病自体を予防する効能を有する薬が開発されることは、未来永劫、絶対に有り得ない事なのです。アミロイドベータ説を主張し続けていて、我が国での牙城である東大、京大及び理化学研究所の反論を聞きたいと願うのです。できれば、公開討論をと願うのです。私たちが独自に開発した精緻な神経心理機能テストである「二段階方式」の手技の活用をして集積した『生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定を対象としていて、且つ、14689例に上る人数の「脳機能データ」の解析結果』が示す客観的な指標である『「アルツハイマー型認知症」の場合には、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」を含む脳全体の機能について、衰えて行く厳格な順番が有り、「MMSE下位項目の項目困難度」と私たちが呼称する、客観的な指標が存在する』その事象事実を、「仮説」に過ぎないアミロイドベータ説に基づいて、どのように説明し、反論するのかを聞いてみたいのです。

          

様々な種類が数有る認知症全体の90%以上を占めていて、認知症の専門家や専門機関から『発病の原因やメカニズムが分からないし、治すことも予防することも出来ないタイプの認知症である』とされている「アルツハイマー型認知症」の発病を左右する決定的な要因は、アミロイドベータの蓄積による老人斑の生成でも、タウタンパクの蓄積による神経原線維変化の出現でもなくて、脳の萎縮でもないのです。その発病を左右する決定的な要因は、「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」なのです。「アルツハイマー型認知症」は、老化廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、「アルツハイマー型認知症」こそが早期診断により治せるし、発病自体を予防できるタイプの認知症なのです。

キッカケを契機に開始され継続される日々の暮らし方(脳の使い方としての「生活習慣」)、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が日々繰り返されていると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の機能低下を進行させていくこととなり(使われる機会が極端に少ないことにより廃用性の機能低下が進行するもの)、「加齢」による脳の老化としての機能低下という要因に加えて、廃用性の機能低下が加重されることにより、両要因の同時存在による「相乗効果」の結果として、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくこととなるのです。その先に、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現(「脳のリハビリ」により回復させることが容易な「小ボケ」)が待っているのです。更には、症状の重症化(「脳のリハビリ」により回復させることが未だ可能な「中ボケ」、最後は、末期の段階であり、最早回復させることが困難となる「大ボケ」)が進行していくことになるのです。

 ここに私が挙げた要因こそが、「アルツハイマー型認知症」の発現及び症状重症化の要因(真の犯人)なのです。認知症の専門家とか言いながら、「アルツハイマー型認知症」の症状が「三段階」に区分されることさえも知らないでいるのです。

米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-4』の規定の重大な誤りにも気づかないで居て、微塵も疑うことなく、むしろそれを信望しているのです。東大、京大、理化学研究所という権威ある機関の主張とは言っても、彼ら自身が、仮説に過ぎないDSM-4』の規定に立脚した更なる仮説を主張して居るという有様なのです(『仮説の上に仮説と言う有様であり、『屋上屋』を架しているだけの主張』)。DSM-4』の規定の「第一の要件」で確認が要求されている「記憶の障害」が発病の原因だと誤解して(外観から見ての単なる憶測であり、客観的な根拠データが提示されていない)、末期の段階の更に後半の極めて「重度の症状」が確認されていた「お年寄り」の死後の「解剖所見」に見られる特徴に着目しただけの主張である、アミロイドベータ説(老人斑に着目)、タウ蛋白説(神経原線維変化に着目)、或いは、萎縮説(脳の萎縮に着目)等の「仮説」を(根拠を立証することが出来ないままに)権威だけを笠に着て、何十年も主張し続けているのです。

おまけに、「第二の要件」で確認が要求されている失語、失認、失行の症状が、末期の段階の更に後半になって初めて出てくる極めて重度の症状であることさえも知らないで居て(30点が満点のMMSEの得点が一桁にならないと発現してこない極めて重度の症状であり、廃用性の機能低下により、このレベルにまで、「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてくると、昼夜の区別さえつかなくなってしまうのです)、重大な誤りであるその主張内容を発信し続けているのです。事のついでに指摘しておくと、「MMSEの下位項目」の一つである「時の見当識」は(「アルツハイマー型認知症」を発病している患者の場合は)、日、年、月、季節、昼夜の順番に、必ずこの順番に衰えて行く(出来なくなっていく)のです。その理由は、「アルツハイマー型認知症」が廃用症候群に属する「生活習慣病」であるからなのであり、廃用性の機能低下が進行していく場合には、必ず、『より高度なものから順番に機能が衰えて行く』という厳密な機序が存在しているからなのです(14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」」の症例解析に基づいた「MMSE下位項目の項目困難度」と私たちが呼称する「脳機能データ」が根拠となっているのです)。

)私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行に移そうとする世界、私たち人間だけに特有な世界である「意識」の世界は、「前頭葉」が創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている世界であり、『意識』は、「前頭葉」の各種認知機能の中でも、最も重要な脳機能なのです。脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽く三頭立ての馬車の「御者」である「前頭葉」が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接の、且つ、唯一の原因で発病してくる病気、それが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症なのです。

『廃用性の機能低下』、キッカケを契機にして開始された脳の使い方としての「生活習慣」、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の生活、暮らし方、言い換えると、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続により、使われる機会が極端に少なくて出番が減ってしまった「前頭葉」が廃用性の機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の「重症化」の進行(「小ボケ」が最初の段階で、次いで、「中ボケ」の段階となり、最後に末期の段階である「大ボケ」の症状が発現してくる)が待っているということなのです。

 意識的な世界とか前頭葉の機能は人間だけに特有なものであり、私たちは、それに的を定めて研究を進めてきたのです。アミロイドベータ説の牙城である東大、京大及び理化学研究所は、マウス(アルツハイマーマウスを含む)が檻の中で餌を探して徘徊する行動に関わる「記憶の障害」(「DSM4」の規定がその第一要件で確認を要求しているもの)というテーマに的を定めて研究を進めてきているのです。マウスには意識的な世界は無いし、「前頭葉」という脳機能もないし、第一、『「記憶の障害」が、「アルツハイマー型認知症」の様々な種類及び態様の症状が発現する基盤となっている』とする[DSM-4]の規定(米国精神医学会が策定した診断規定)自体が、重大な誤りなのですから。その既定の内容を疑うこともせずに、単に踏襲し、大前提に据えるなど、名門の権威が泣いていませんか。加えて、「失語や失認や失行の症状」(「DSM4」の規定がその第二要件で確認を要求しているもの)は、MMSEの得点が一桁になるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてきて初めて発現が確認される極めて重度の症状なのです。末期の段階である「大ボケ」の段階の更に後半にならないと発現してこない症状なのです。極めて重度の症状の確認を待って初めて、「アルツハイマー型認知症」の症状だと診断する重大な誤りを犯していること、正しくは、『見つけるのが遅すぎるから、治らないだけ』なのです。性質本来から言うと、『「アルツハイマー型認知症」こそが、早期診断により治せるし、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎない』のです。最初に社会生活面に支障が出てきて、次いで、家庭生活面に支障が出てきて、最後に、セルフケアにも支障が出てきて「介護」が不可欠となるという、「三段階の症状」の発現が特徴となるものなのです。いきなり、失語や失認や失行の症状が発現して来るわけではないのです。

   

  言葉だけでは、人を説得するのが難しい。早く、映像化をと願うのです。

 閑話休題

神代の昔から、それこそ、神武天皇の御代の昔から『信じる者は、救われる』と言うではないですか。私たちには、権威もないし、情報の発信力もないとはいえ、北海道から九州に至る、全国452の市町村での展開を指導してきた住民参加型の地域予防活動という、確たる実績があるのです。早期診断による回復も発病自体の予防も、脳の使い方としての「生活習慣」が決定的な要因であることを実証してきてもいるのです。私たちが、「アルツハイマー型認知症」の初期症状として類型化している症状に該当する項目が4項目以上確認できる父母を抱えている方達は、だまされたつもりで、「小ボケ」の段階からの回復に関わる私のブログを読んだ上で、トライしてみてください。対策をナニモ実行しないでこのまま放置していると、やがては「中ボケ」の段階の症状が出てくるようになり、その先には、「脳のリハビリ」により回復させることが困難となる「末期の段階」であり、私たちの区分でいう「大ボケ」の段階の症状が出てくるようになるのです。そこまで、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてしまうと、最早「介護」の途しか残されていなくて、『世にいう「介護離職」が現実の問題となってくる』のです(「三段階」に区分される「アルツハイマー型認知症」の症状の類型については、ここを「クリック」してください)/「小ボケ」からの回復の方法及び介護者側の留意点については、ここを「クリック」して下さい)。

大ボケ」の段階の症状が出て来たのでは、見つけても手遅れなのです。「小ボケ」、「中ボケ」までの段階、本当の意味での早期の段階で見つけることが出来れば、『脳のリハビリ」により治すことが出来る』のであり、更に言うと、家族介護の負担もそれほど大きくはなく、治すことが出来た場合の家族及び当の本人の喜びも極めて大きなものとなり、その場合には、「家族による介護」自体に大きな価値が生み出されても来るのです。廃用症候群に属する生活習慣病を本態とするアルツハイマー型認知症」こそが、早期診断による回復及び発病自体の予防を実現(期待)できるタイプの認知症なのです。その意味でも、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してきているお年寄りの「家族による介護」は、絶対に制度化すべきではないと訴えたいのです。健全な超高齢化社会に在ってはならないことだと考えるのです。この問題について、政治家に任せるだけではなくて、国民全体の問題として、真剣に考えるべき時期に来ていると思うのです。

   

      

   下の段の写真は、次回に取り上げる『J-Garden』の庭の写真の一部です。今は冬の季節なので、庭に咲く花の種類が限られるのですが、春には様々な花が咲き誇る庭となるのです。

  本著作物「Cー02」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、

(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

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アルツハイマー型認知症の予防カレンダー(脳の居眠り)  C-01

2018-01-15 | 仕事とは無縁になる「第二の人生」をどう生きるか

   朝遅くまで寝ていたのに、昼にも居眠り!!

〇  今日の課題

あなたの脳(前頭葉)は、時々居眠りしていませんか?脳はよく使うと活性化してくるし、使い方が足りないと、居眠りします。 居眠りの原因である生活状態(脳の使い方としての日々の暮らし方)を放置したままで居ると、あの恐ろしい「アルツハイマー型認知症」を呼び込むことになってしまうのです(①葉酸[ビタミンM]を摂取して、日々脳内にどれだけの量を取り込もうとも、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防することには繋がらないのです。②発病を左右する決定的な要因は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が「前頭葉」という脳機能について開始され、進行してくることなのです。③葉酸の抗酸化作用が脳の萎縮の進行を予防するとの説明が為されているのですが、そもそも、脳の萎縮が発病の原因ではないのです。 ④葉酸の摂取   は、調査対象者に共通項として確認されたと言うだけのものであり、カカオや赤ワインが予防に効くとする類の主張と同じなのです)。

アミロイドベータ蛋白やタウ蛋白の蓄積が発病の原因だとか、ビタミンM の摂取が発病を予防するとか、如何にもそれらしい香りを放ってはいても、誤りなのです。

権威が主張するものが常に正しい訳のものではないのです。特に、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについての諸学説について言えるのです(新しいものが出てくる度に飛びつくのがテレビとは言え)。

〇  あなたへの提言

趣味や遊びごとには興味がないし、人付き合いも苦手。これと言った目標もないし、打ち込めるものもない。ただ、時間だけが過ぎていく日々の暮らし。そんな毎日では、脳の老化が日々に加速していくのです。

前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです。することがナニモナイというあなたには、とりあえず、速足の散歩お勧めします(速足の散歩の効能は、ここを「クリック」して下さい) 

(わたし)

私は、「アルツハイマー型認知症」の研究者であり、早期診断による回復と発病予防に対する伝道師です。認知症の専門家とされる人達の重大な誤りを糺す為に、このブログを掲載し始めてから、はや7年近くになろうとしています(このブログでの記事公開は、300万字越え)。

市町村で先駆的な展開を指導してきた、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動」提唱者であり、指導者です(地域予防活動については、ここを「クリックしてください)。累積数は、452を数えるものの、世の中に認知されているとは言い難く、予防業務自体の実施者である保健師さんも、『予防も治すことも出来ない』と主張している認知症の専門家、権威の声に押されて、自信が揺らいでもいるのです。それを後ろから応援し、支えるのは、国民の声、みなさんの声なのです。

 アルツハイマー型認知症は早期診断により治せるし、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症なのです。発病を予防できないし、治せない』とする認知症の専門家、権威の言っていることは重大な誤りなのです。

「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であり、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」、あなたの日々の『生き方』が問われることになる病気なのですが(「アルツハイマー型認知症」の正体の詳しい説明については、ここを「クリック」してください)。

『治せないし、発病の予防も出来ない』という誤った情報を発信し続けている専門家達の社会的責任は重大で糾弾されるべきものなのです。発病自体の予防に目もくれず、早期診断による回復の途も閉ざされて、回復させることが困難で護の途しか残されていない末期の段階である「大ボケの段階のお年寄りが際限なく生み出されている現状では、介護関連の総費用の額(末期の段階を見つけているだけのアルツハイマー型認知症の発病の有無の診断、症状の進行を半年から1年遅らせられることが有るかもしれないと製薬会社が主張する儘の効きもしない薬の投薬及びセルフケアにも重大な支障が出てきているお年寄りの介護に投入されている税金の総額)が、単年度規模で15兆円を超える天文学的な規模に達していて、この先更に増大の一途を辿ることになると予測されてもいるのです(三段階に区分される症状からの回復の可能性については、ここをから「クリック」してください))。15兆円を1万円札の新札で積み上げると(150Km!)もの高さに積みあがるのです!

みなさん、良いのですか、このままにしておいて。

(方向転換)

   私のブログの対象者は、認知症が専門の研究者や医師達

   であるがために、文章が長く、専門用語が多く、一般の

   皆さんには読みにくいかと思うのです。

   専門家達に問題を提起し、誤った内容を指摘する為の提言

   の内容は、ほぼ書き尽くしたので、今後は、趣を変えて、

   皆さんに対する提言を目的とした表現及び内容のブログに

   変えて行こうと考えたのです。できれば、読みやすい漫画

   形式にしたいのですが、「文章」でしか表現する能力が

   無いのです。よろしくおねがいします。

        なお、今年1年間はこのやり方に変える予定ですので、

   アルツハイマー型認知症に関する詳しい説明は、この

   ブログの私のバックナンバーで読んでください。

〇 写真で辿る(ハワイに始まりハワイで終わる)この10年の

  私の足跡(写真の後ろ姿から、脳の老化も進んでいるのが、

  お分かりいただけるでしょうか)

      

      

        

        

    

    

    

    

    

   

    

    

    

    

     

    

    

     

    

    

    

    

    

     

    

    アディオス!

 本著作物「Cー01」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、

(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

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