認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

意識的な世界での認知の基盤機能である「評価の物差し」という機能(H-12)

2023-09-09 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ

(プロローグ)
(1)手許に在る引用文献「健康用語辞典」によると、『「認知機能」とは、理解、判断、論理などの知的機能のこと。認知とは理解、判断、論理などの知的機能を指し、精神医学的には知能に類似した意味であり、心理学では知覚を中心とした概念です。心理学的には知覚、判断、想像、推論、決定、記憶、言語理解といったさまざまな要素が含まれますが、これらを包括して認知と呼ばれるようになりました。しかし、一般的には認知機能は主に認知症における障害の程度を表す場合に用いられることが多いようです。認知症では物忘れにみられるような記憶の障害のほか、判断、計算、理解、学習、思考、言語などを含む脳の高次の機能に障害がみられますが、その障害がみられる脳の機能として認知機能と表現されます』と説明されています。
    但し、この説明を読んだだけでは、「分かったようで、分からない」という印象を皆さん持たれるのではないでしょうか。何故なのでしょうか。
その一番の理由は、「認知」が行われる脳のメカニズムについての説明が全くないからなのではないでしょうか。「認知」と言うのは、私たちの意識的(目的的)な世界で起きてきていることなのですが、実は、『意識の機能構造』については未だに殆ど何も分かってはいないのが実情(意識は、人類最大の難問とされている)だからなのです。
(2)アルツハイマー病アルツハイマー型認知症(若年性アルツハイマー型認知症は、側頭葉性健忘症の誤診で生まれた架空の認知症であることに注意)、脳血管性認知症二次性認知症など、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めています(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全てを含む数値。厚労省が600~700万人とする数値は、末期段階の大ボケだけの人数)。
(3) (早期の段階である小ボケと中ボケの段階の発病者が見落とされているにも拘らず)末期の段階(大ボケ)に在る発病者数が我が国や米国では天文学的な規模に膨れ上がっているという問題が世界的にも注目されている「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化のメカニズム(機序)を解明する研究の方法として、我が国を代表する研究機関である理化学研究所や我が国の最高レベルの大学である東大や京大が、「檻の中で餌を探して回るマウスやマーモセットの行動(「記憶」に関わる行動)」を対象にしている理由は、生きている人間の「意識」について、或いは意識が構成されるメカニズム、意識の機能が加齢により低下していくメカニズム及び意識の機能が廃用性の機能低下を起こしていくメカニズム等について無知なせい(十分な知見を有していないこと)、更に言えば、米国精神医学会が策定したアルツハイマー型認知症の診断規定である「DSM-Ⅳ」が「アルツハイマー型認知症」の発病と診断する上での「第一の要件」として確認を要求している『「記憶障害」に起因した症状であること』との規定内容を疑うこともなく盲信(権威の言うことを疑おうともしない)していて、『極めて重度の発病者の外観的な観察と憶測』だけに基づいて、器質的な病変としての『神経変性疾患』であるとの誤解に因る憶測が前提となって、「記憶障害」が発病の原因との想定が最大の理由なのです。
 (4) 様々な程度及び態様の下で発現してくる「アルツハイマー型認知症」の諸症状は、マウスに発症してきているものではなくて、人間(正確には、第二の人生を送る高齢者だけ)を対象として、発症してきている訳なのだから、そのメカニズムについては、人間の「意識」が覚醒下での前頭葉を核心とする『脳の働きという物差し』を介しての症状をダイレクトに研究すべきなのに、その手技を持たないので、マウス(マーモセット)で代用した憶測に基づく主張(「仮説」)を展開しているという訳なのです。
(5)ところが、「意識」が構築される脳機能/機能構造は極めて高度であり、極めて多層/多重の構造から成り立っているものであり、その世界は、それほど単純なものではないので、何時までマウス(マーモセット)を研究してみたところで、全てが「憶測」の域を出られないという意味で、「極めて重大な欠陥」が存する「研究方法」というしかないのです。
(6) その上、神経変性疾患と誤解した「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する原因が「記憶障害」に起因しているとの憶測に基づいた前提、言い換えると、アミロイドベータ(老人斑)やらタウ蛋白(神経原線維変化)等のタンパク質が脳内に蓄積して生成される、(老人斑やら神経原線維変化)なるものが直接の原因で、情報を伝達している神経細胞の細胞死を惹起させることにより「記憶障害」に起因した症状が発現してくることが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状進行の直接の原因であるとの大前提(これまた「憶測」)に立脚した主張を展開しているだけなのです(理化学研究所及び京大並びに東大が我が国では、「アミロイドβ仮説」の牙城なのです)。
社会的に大きな問題なのは、(内容は100%誤りの誤解と憶測とだけで構想されたアミロイドベータ仮説)が、肩書に因る権威から、世の中を惑わせていることなのです。アミロイドベータ仮説が、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が不明で、治すことが出来ないし、発病自体の予防が出来ないタイプの認知症』である等と、我が身、我が頭脳の働きが悪いことを棚に上げて、世の中に対し誤った情報を発信し続けているのです。
厚労省も、精神科医も、市町村も、マスコミも、国民全体が、『廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であり、前頭葉が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践、第二の人生の生き方と創意工夫と自助努力により、発病を予防することが出来る認知症の典型』であるのに、『アルツハイマー型認知症の発病自体の予防』という喫緊の重大な政策課題が制度的に棚上げされてしまったのです。
私たち二段階方式との有償/有期の使用許諾契約の締結の下で、全国的規模452の市町村が活発に展開し、顕著な成果を挙げていた川上対策としての先駆的で自主的な活動、『発病自体の予防を明確な目的』とした活動である「住民参加型の地域予防活動」が急速に消えていくこととなった原因は、川下対策に過ぎない「介護の予防」措置の実施を「認知症ケアパス作成の手引き」という通達により、厚労省が市町村での展開を求めたことに在るのです【御かみからの要求なので、市町村は従うしかないのです】。
※(ボケても安心な社会作り)を旗印にして、川下対策に過ぎない介護の予防措置の展開を求めた通達(認知症ケアパス作成の手引き)は、その中で、介護の予防措置の実施に関わる理論的な根拠として、アミロイドベータ仮説を明記し、措置の対象を選別する基準に、有ろうことか、意味不明で使い物にならないMCIの基準を挙げているのです。
(7)自慢する訳ではないのですが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズム並びに発病を予防する方法及び症状を治す方法に関する私たち「二段階方式」(KinukoとTad二人だけのエイジングライフ研究所)の研究及び主張並びに北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村での実践(アルツハイマー型認知症に特化した活動であり、住民参加型の地域予防活動)の基礎となっている14689例にも及ぶ極めて精緻で、且つ、極めて多数の「脳機能データ」は、生きた人間の「前頭葉」(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした三段階の症状を対象として、私たちが独自に開発した神経心理機能テストである「二段階方式」の「手技」を活用して集積したものなのです。
それらは、事象の事実としての生活習慣の実態を示す精緻な「脳機能データ」(前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした類型的症状)の解析に基づいたものであり、「単なる憶測」による権威の主張(代表が、アミロイドベータ仮説)とは主張の質と程度が根本的(異次元)に異なるのです。

& 1「アルツハイマー型認知症」に関する権威が主張する重大な誤解と誤認
(1)「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の直接の原因は、『第二の人生』を送る高齢者の「前頭葉」を含む脳全体の機能についての廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因、就中、追及するテーマがなくて、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続起因した、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因が発病/症状の進行の原因引き金)となっているというのが私たちの主張なのです。
※(第二の人生を生きる高齢者の日々の脳の使い方としての「生活習慣」の在り方に起因した『廃用性の異常な機能低下の進行』という要因に着目しているのは、世界中で、私たち「二段階方式だけなのです)。
他方で、我が国で最も権威があるとされていて通説の地位にある学説としてのアミロイドベータ仮説が主張の重要な根拠としている『重度の物忘れが特徴神経変性疾患であり、「記憶障害」が「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の直接の原因である(基幹となっている)』とするその主張内容は、『アルツハイマー型認知症』の本態並びに発病/症状が進行するメカニズムに対する、根本的な誤解に基づいた「100%誤った主張内容」というしかないのです。
(2)何故なら、アミロイドベータ仮説の主張の根拠となるデータの基礎とされている「マウス」(アミロイドベータを注入したアルツハイマー病マウスであろうとも同じことなのですが)やマーモ・セットの「記憶」に関わる行動の基礎データを構成しているマウスやマーモ・セットの脳機能には、私達人間だけに特有な機能であり、私達の意識的な世界(目的的な世界)を構築し、統括し、支配し、コントロールしていて、意識が覚醒した状態下での脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』(単体としての機能ではなくて、意欲、注意の集中力及び注意の分配力からなる「前頭葉の三本柱」の機能、「評価の物差し」の機能及び実行機能により構成されていて、前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体であり、人間だけに特有な脳機能であると、私たち二段階方式が主張)と言う脳機能は、そもそも備わっていない(存在していない)ものであるし、「記憶」の働きとその機能レベルについて語るとき不可欠の要素となる「前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称)」の機能の核心を担う機能である『注意の分配力』の機能も、マウスやマーモ・セットには備わっていないことに注意が必要
※ 『アルツハイマー型認知症』の発病者は、注意の分配力の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、『前頭葉』の機能が(機能から)真っ先に異常なレベルに衰えて行くことに無知なのです。
(3)マウスやマーモセットと私たち人間とでは、「記憶」のメカニズム(記銘、保持及び想起に関わる脳機能とそのメカニズム)が根本的に異なるものなのです(「注意の分配力」の働き方が、大きく影響することに注意)。
その上、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも上る精緻な脳機能データ、「アルツハイマー型認知症」の三段階に区分される症状の解析結果から言うと、それらの症状は全て、『「記憶障害」に起因した(記憶障害を基幹とした)ものではなくて、「前頭葉」の機能障害、就中、『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因に起因した(廃用性の異常な機能低下の進行を基幹とした)ものばかりなのです。
※1)末期の段階であり、私たち二段階方式の区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階の場合には、外観的には一見「記憶障害」に起因した症状であるかと誤認し易いものが発現してくる(正しくは、「注意の分配力」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、極めて異常なレベルに在って殆ど働かない為に、評価の物差しと実行機能とが殆ど働かない機能構造の結果)ものなのです。
※2)発病の最初の段階、初期の段階であり、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、「前頭葉」を含む脳全体の機能面からだけでなくて、外観的にも、「記憶障害」に起因した症状はその欠片さえも確認することが出来ないのです(脳の働きという物差しを当てて見ると、「注意の分配力」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因って、異常なレベルにまで機能低下が進行して来た為に、『実行機能』の行使に支障が出て来ていて、複合機能体である『前頭葉』の機能が異常なレベルに在ることのアウト・プットが、小歩危の段階の症状として発現してきていることがわかるのです。
この場合、左脳、右脳及び運動の脳が(且つ、順次その順番に異常なレベルに機能低下が進行して行くのは、「中ボケ」以降のことであることに注意が必要です(「中ボケ」以降は、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することに因って、異常な機能レベルとなり、そのことが中ボケ以降の症状に反映されることになるのです)。 

(4) 世界中の認知症の専門家達から原因不明とされている「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム、症状が重症化するメカニズム、発病自体を予防する方法及び症状の進行を防止し/抑制し、更には症状を治す方法の解明が、国にとっても、避けて通れない「テーマ」、必要不可欠で喫緊の課題となっているのです。何しろ、厚労省の発表数字だけでも、言い換えると、「アルツハイマー型認知症」を発病してセルフケアにも支障があって介護の道しか残されていない「末期の段階」の症状を呈しているお年寄り(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階のお年寄り)の数だけでも既に600~700万人にも上る上に、その数値自体、この先増加の一途を辿ると予測されているからなのです。
※)ここで皆さんに注意を喚起しておきたいのは、世界中の認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師達)から見過ごされ、見落とされている本当の意味での早期の段階(私たち二段階方式の区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)のお年寄りの合計数は、「大ボケ」の段階に在るお年寄りの数と、ほぼ同数に達する筈ということなのです。

(5)その一方で、「アルツハイマー型認知症」が数有る認知症の内の90%以上の割合を占めているというのに、『器質的な病変に起因した重度の物忘れが特徴の(神経変性疾患)誤解されたアルツハイマー型認知症』は、発病を「予防」することが出来ないし、症状を「治す」ことが出来ないタイプの認知症である』とする医学会の「重大な誤解に基づいた誤った主張」(「憶測」にすぎないが、権威があるが為に、世間ではそれを疑うことなく信じている)が我が国の隅々にまで浸透していて、何等の対策が実施されないままに放置されている現状に対して、対応策を具体的に示すことにより、専門家達だけでなくて皆さん方にも、問題提起したいと考えるのです。

(6)実際には、私たち二段階方式が北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村に於いて、有償/有期の使用許諾契約の締結の下で、対象を「アルツハイマー型認知症」に特化した活動である、住民参加型の「地域予防活動」の展開により、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「脳の使い方としての生活習慣」の構築とその継続的実践により、発病自体を予防することが出来るし、「二段階方式」と称する精緻な神経心理機能テストの活用により、本当の意味での早期の段階(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)を見つけて、日々の「脳のリハビリ」(前頭葉が活性化する脳の使い方としての生活習慣の改善と工夫)に励めば、治すことも/症状の進行の抑制も出来ることを実証してきたのが「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症なのです(私たち二段階方式の主張は、残念なことに権威がないのですが、主張の内容自体は極めて正しいし、そのことを疫学的方法により実証してきても居るのです)。

(7) 東大、京大、理化学研究所が我が国での牙城である『アミロイドβ仮説』の登場に因り、(100%誤りの主張であるとも気付かないで)我が国政府が、(ボケても安心な社会作り)の旗印の下、川下対策である「介護の予防措置」の実施を市町村が展開する制度化の進行の下で(高齢化が進行して行く中で、問題意識と認識とが高かった)市町村に因る先駆的で自主的な活動としての「住民参加型の地域予防活動」という極めて有効で有益な川上対策としての活動、二段階方式の導入先が急速に消えて行ってしまったという訳なのです。

(8)ところが医学会や医療の現場では、『「アルツハイマー型認知症」は、『器質的な原因病変による』神経変性疾患であると誤解されていて、発病の原因が分からないし、発病を予防することが出来ないし、症状を治すことが出来ない』という、権威は有るものの内容自体に重大な誤りがある学説(米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定がその最悪の筆頭)及びその考えを踏襲する『アミロイドβ仮説』等による誤ったメッセージが拡散され、世間に流布しているということなのです。このブログを読まれている皆さんも、恐らく、それらの『権威の主張』をそのままに信じていることと思うのです。

(9)「アルツハイマー型認知症」は、様々な種類が数有る認知症全体の90%以上もの割合を占めているのです。このまま放置しておくわけにはいかないのです(「国士連」を標榜する私たちとしては、誤ったメッセージをこのまま放置して居る訳にはいかないのです。
このまま放置しておいた方が得策と考えるのは、2015年度ベースで15兆円と言う天文学的な規模に上っていて、この先も増大の一途を辿ると予測されている「関連の費用」(ここでは、診断、投薬及び介護関連の総費用を言う)の維持と増加に期待している業界、即ち、副作用が認められるだけで効きもしない薬の製造及び販売に従事している製薬業界、「脳のリハビリ」により回復させることが可能な本当の意味での早期の段階の発見には何の役にも立たないで診断費用だけが高額なCTやMRIやSPECTや果てはPETまで使用して、『為す術が何もない末期の段階で、発病を見つけて居る=発病のレッテル貼りの診察』(売り上げを稼ぐだけの診断)上に、症状の進行を抑制出来る治療の効能は無くて、単なる対症療法薬(症状の発現の仕方を昂進させたり、抑制させるだけのもの=興奮型のアリセプトが代表)という効きもしない薬を処方しているだけの医療機関、身体が持つ限り「前頭葉」を含む脳全体の機能が更に衰えていくことに起因して症状が更に重症化していくお年寄りを単に『介護』するだけの介護業界は、現状の維持を望むだけでなくて、現状の変革による費用の大幅な削減というテーマに対しては抵抗勢力となるのです。

(10)現状の変革という視点では、予防や治療に効能が認められる「薬」の開発というテーマがあり、製薬業界の一部では、他社に先駆けて薬を開発しようとしのぎを削っている現状が在るとは言うものの、『「アルツハイマー型認知症」の本態は、日々の脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病する病気、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのであり、発病/症状が進行するメカニズムに照らして、予防や治療の効能を有する薬が開発されることは、未来永劫有り得ない』事なのです。このまま放置して居ると、介護保険制度が財政面から早晩崩壊してしまうことになりかねないのです。

(11)介護保険制度が財政面から破綻してしまったら、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが末期の段階にまで衰えてきている結果として、回復させることが困難な「末期の段階の症状」が発現してきていて、セルフケアにも重大な支障が出てきて日常生活面での「介護」が不可欠となっているお年寄りを自費で、24時間介護せざるを得なくなるのです。
老老介護「認知症を発病した夫(妻)を年老いた妻(夫)が介護する」とか、認認介護「認知症を発病して症状が重い夫(妻)を認知症を発病して症状が未だ軽い妻(夫)が介護する」とか、介護離職「認知症を発病した両親を子供が介護するために已む無く離職する」等の社会現象が常態化してしまうことになるのです。その意味で、皆さんにとっても、「他人事ではない」のです。

&2「評価の物差し」の原型(雛形)となるもの
(1)私たち人間の意識的(目的的)な世界を構築する上で、「前頭葉」の重要で不可欠な機能要素の一つである「評価の物差し」としての機能自体は、DNAで受け継がれる性質のものではなくて、あくまで後天的に形成されるものなのです(これに対して、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の潜在的な能力は、先天的な能力、即ち、DNAで引き継がれ受け継がれてくる能力なのです)。

(2)3歳までの幼児期における体験、自分を取り巻く環境、特に「父母や祖父母や兄や姉の背中」を中心とした家族及び家庭環境の下での実体験のみを基礎として「評価の物差し」の「原型」が形成され(非選択的にそのままに吸収されることにより形成されたもの)、4歳児から18歳ごろまでの体験(実体験及び伝聞体験)の積み重ねにより、言わば好むと好まざるとにかかわらず(悩み、迷い、挑戦し、或いは拒絶し、或いは選択して、最終的には自分なりに受け入れることにより)、そうした種々の体験の集積が、生まれつきの機能としての「本能」だけで生き、行動し、生活し、生存している3歳までの世界とは異なり、3歳までに形成された「前頭葉」の「原型」(雛形)の影響を強く受けながらも並びに原型(雛形)の上に加重され、加味され、溶け込んでいくことにより、基本的には 18歳に至るまでの過程で、「最終的な自分独自の評価の物差し」を形成し、確立していくことになると私たち二段階方式は考えているのです。但し、その場合に注意すべきは、同じ背中を見て育っても、左脳タイプであるか、右タイプであるかの差異に因って、『受け止め方が異なることとなる為に、染まり方異なることとなる』ことに注意が必要です。

(3)なお、ここで私たち二段階方式が言う「評価の物差し」(意識の首座=自我)とは、自分独自の物の見方、捉え方、感じ方、考え方、選択の仕方、或いはそれらの表現や表出の程度及び態様を決定する評価基準、観察基準、選択基準並びに価値規範、行動規範及び行動指針のことを言います。
(4) 私たちの意識的(目的的)な世界を構築し統括し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」と言う脳機能は、多重で多層の機能構造をしているので、私たちの意識的な世界における認知は、必ずこの「評価の物差し」を通して形成されることにより、「前頭葉」の個別認知機能群である『実行機能』(Executive Functionと総称されているもの)が各々の機能を発揮することになる構造になっていると考えられるのです。

(5) 言い換えると、意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を実行していく上での、置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマの実行内容の企画と計画、計画内容の実行結果についてのシミュレーションと修正、或いは、計画内容の実行の仕方及びその実行内容の表現や表出としての言動や態度や行動を選択するに際しての自分独自のやり方の選択及び決定と決断に意識的には非選択的に関わってくる「評価、関心、注意、選択及び行動」の規範/指針のことなのです。

(6)また、「非選択的に関わってくることになる」とは、程度の如何に拘わらず意識が覚醒された瞬間に「評価の物差し」としての網が「前頭葉」の各種の個別認知機能全体を覆ってしまい(意識しているとの自己認識はないものの、きちんと機能する程度の意識「意識」の覚醒度の下で、「評価の物差し」が働いていている、言い換えると、先ずは、或るレベルの意識の覚醒度の下で「評価の物差し」の機能が働き、その上で、意識の覚醒度がより高いレベルで、評価の物差しが機能することに因り、捉える対象の認知が行われていると私たち二段階方式は考えているのです)、状況の理解と判断も、テーマの発想も、テーマに沿った実行内容の企画や計画も、結果のシミュレーションンによる修正も、或いは、それらの表出程度や態度の選択も全て、その「評価の物差し」による評価、関心、注意、選択を通しての認知が行われるという、『制約条件』の下で発揮されることになるという『機能の作用機序』の機能構造的な存在を言うのです。分かり易い別の表現を借りて説明すると、「評価の物差し」の潜在的な機能状態が構成しているのが「人格」、或いは「人柄」であり、顕在的な機能状態が構成しているのが「心」、或いは「気持ち」であると考えているのです。

(7) 通常のケースとしては、4歳児に至る前までの「幼児期」に形成された『親の背中』を基礎とした「評価の物差し」の「原型」(雛形)を根源として、その色眼鏡をかけた状態で、その後の体験(実体験及び伝聞体験)により加味、加重、或いは付加された価値規範を自分なりに受け入れる中で、必要な修正や変更がなされていき、最終的には18才頃までに、自分なりに確立された独自の「評価の物差し」(価値規範、評価規範、或いは行動規範)を完成させていくことになると私たち二段階方式は考えているのです。
そうした自分独自の「評価の物差し」(=意識の首座)が形成され確立されていく過程は、或いは、精神分析学や心理学の専門用語で言う「自我」の形成及び確立の過程でもあると言い換えることが出来るでしょう。

(8)なお、「三つ子の魂百まで」、或いは「頭禿げても浮気はやまぬ/産屋の風邪は一生つく/産屋の癖は八十までなおらぬ/漆剥げても生地は剥げぬ/噛む馬はしまいまで噛む/子供は大人の父親/雀百まで踊り忘れず/痩せは治るが人癖は治らぬ/病は治るが癖は治らぬ」等の古くから言い慣わされてきた諺が示しているように、4歳児に至る前迄の幼児期に形成された評価の物差しの「原型」(雛形)を基礎とし、その後18歳ごろまでに完成された評価の物差しは、それ以降の人生での様々な体験をもってしても容易には変更できない程に、最終的な自分なりの或いは自分独自の「評価の物差し」を形成し、確立し、完成されてしまうと考えるのです。

(9)3つ児、4歳児前の幼児というのは、「父母や祖父母や兄や姉の背中」を中心とした自分を取り巻く家族及び生活環境の下での体験に対して、「前頭葉」の機能がそこまでは発達していない機能レベルに在ることの反映として、それらを評価したり、批判したり、反発したり、選択したりする能力を未だ持っていないので、それらの体験を何の疑いもなくそのまま「自分の価値観、評価規範及び行動規範」として、ただひたすらに、非選択的に受け入れ、取り込むだけなのです。恐ろしいのは、「父母や祖父母や兄や姉の背中」が暗に示す価値観/規範が、そのままその子の「前頭葉」の「評価の物差し」となってしまい、そのまま入り込んで、「評価の物差し」の「原型」を形成してしまうことなのです。

(10)但し、たとえ双子であっても、先天的に受け継いだ「DNA」の資質の差に加えて、その子が(左脳優位=言葉、計算、論理、場合分け等のデジタル情報の処理に特化した機能)に生れついたのか、或いは(右脳優位=感情、感覚、感性などのアナログ情報の処理に特化した機能)に生れついたのかの差異の影響が強くあるので、更には、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能から構成される「前頭葉」の三本柱の機能の潜在的な能力の機能差という問題があるので、その双子が同じ環境で育ち同じ体験をしたとしても、二人の受け止め方が違うことになるのです。その結果、たとえ双子であっても異なった「評価の物差し」を形成していくことになることについての理解も重要なことなのです。

& 3   状況を理解した上で判断し、実行すべき「テーマ」の内容と実行内容の組み立て及び実行の仕方を規制している規範が、「前頭葉」の「評価の物差し」なのです:
(1)今年は、桜の開花も筍の収穫も例年に比べて随分と遅かったせいで、5月に入った先月も、近所の竹やぶで何度も雨後の「筍狩り」を体験することが出来ました。ところが、“先の穂”が地面から大きく突き出している状態(これは、筍としては収穫が遅くて、果肉が固くなってきている)であれば、この私でもすぐに気が付くのですけど、筍の“先の穂”が未だ地面に隠れている状態(この状態で掘りあげると、果肉が未だやわらかくて、上物)である場合は、私が目を皿のようにして竹林の中をあちこち眺めまわして、歩き回ってみても、何処に筍が在るのかが全くのこと分からないのです。

(2)その場合に、見つけ方を幼児期から体験していて筍堀りの名人であるTadに教わると、地面の下に未だ隠れていて、私には今まで見えていなかった筍の在り処が分かるようになるのです。他の地面とは異なり、よく眺めて観察してみると、其れとは直ぐには分からない程ではあるものの「地面が僅かに盛り上がって、少しヒビが入っている」所を見つけることが出来るのです。そこを掘ってみると、地面を割って今にも地上に出てこようとしている状態の筍が隠れているのです。

(3)それを一度体験してしまうと、竹林の中のあちこちに、同じような個所(筍が隠れている場所)が私の目でも確認できるようになってくるから不思議なのです。Tadから教わった、筍が隠れて居そうな地面の見方を実体験したことによって、私の「前頭葉」の「評価の物差し」に、単に眺めていただけでは発見することが出来ない竹林の中の地面に隠れている筍の在り処の発見の仕方という「新たな物差し」が加わったことになり、竹林の地面の状況を的確に判断できるようになったということなのです。

(4)今日は、近所のお庭(花のお庭)を見に行くつもりだったのだけど、あいにくのこと朝方から雨が降り続いていて、おまけに昼過ぎからは風も強くなってきている状態なのです。已むを得ずというか、仕方がないので、ぼんやりと庭の景色を眺めながら物思いにふけっているのが今の私の状況なのです(実は、こんな時こそ、SPECTやPETをもってしても容易に知ることが出来ない、「前頭葉」という脳の機能構造についての極めて有益な実体験をすることが出来るのです)。

(5)とは言え、目に物理的に映ったものがそのまま認知されて見えているという訳のものではないということを、皆さんにも知っておいて頂きたいのです。夫に対しては何事につけて厳しい目を向けて、口調も厳しく、内容も厳しく、声の響きも厳しい妻が、他人に対しては全く逆の態度をとるのも、「評価の物差し」が常に被った状態で、意識的な世界が展開されるが故のことなのです。覚醒された意識状態の下では、あらゆる種類、程度及び態様の下で行われる認知(「前頭葉」の個別認知機能による認知)というものは、必ず、「評価の物差し」という傘を被った状態/条件下で行われているという機能構造になっているというのが私たち独自の見解なのです(意識の覚醒度が最も浅いところ、言い換えると、所謂、意識の覚醒度がより低いところで「評価の物差し」がその機能の傘を広げていて、「評価の物差し」が傘を広げているそれよりも意識の覚醒度が高いところで、且つ、『「前頭葉」の個別認知機能の機能発揮により生じる「当該認知」に関わる意識の「覚醒度」が低いものから意識の「覚醒度」が高いものへと順番に積み上げられていく』という機能の発揮状態/機構のイメージを私自身は想像しているのです:そこには、「意識」の形成及び機能の発揮に関わる「多重で多層の機能構造」という問題が横たわっているということなのです)。

 &4 「前頭葉」の個別認知機能の機能発揮面に関わる二重構造の問題
(1)「前頭葉の三本柱」の機能である、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能の機能発揮レベルが上昇してくるにつれて、「意識」(その本態的な性質について、「意識」という静態的なものではなくて、「意識状態」という動態的なものであると私たち二段階方式は考えているのです)の「覚醒度」(単純に、意識とか無意識と言う概念を用いるのではなくて意識の「覚醒度」(=覚醒の度合い)という概念が必要だと考えているのです。

(2)『「無意識」が「意識」を支配している』という概念は根本的に誤った概念であって、「意識(状態)」の覚醒度が低くなっていってその極限に近づいた状態が「無意識」と表現されている概念に相当しているのであり、多層、多重の機能構造を有している意識の覚醒状態下では、意識の覚醒度が相当程度低い状態下であっても、「前頭葉」の個別の認知機能がそれなりに機能している状態があることを知るべきなのです(その詳細については、B-09からB-12迄を読んでみてください)。
機能発揮のメカニズムについて言うと、「前頭葉」の三本柱の機能がより高いレベルで発揮されるのにリンクして「前頭葉」の個別認知機能の機能の発揮度自体が高まり、且つ意識の「覚醒度」が上昇してくると言う機能構造にあるものと、私たちは考えているのです。

(3)大きな緑の塊のように見えるブウゲンビリアの巨木を眺めていると、天に向かって勢い良く伸びている先の部分に一群の花が、赤紫色をした花が咲き出してきていて、下の方に目を転じると、注意を凝らしてみないとよくは分からない程に小さな花が無数に咲き出してきているのが分かるのです。実は、そうした認知自体がすでに、「評価の物差し」と言う機構を介してしか存在しない意識的な世界のことなのだということを皆さんに理解して頂きたいのです。ブーゲンビリアの樹の捉え方、姿や形や雰囲気など、見えるかどうかは勿論のこと、どのように見えるか、或いはどのように感じられているか、それらの全てが、「評価の物差し」と言う機構を介して初めて、覚醒されたレベルとしての「意識(意識状態)」に上ってきて、現実化し、具体化してきているものなのです。今にも赤紫色の花が樹全体に上から下まで咲きだしてきそうな様子の以下の写真を元にして、分かり易く説明をしてみたいと思います。

(4) 上掲の写真をもとにして、且つ皆さんの想像力をたくましくして、先ず、庭全体の景色をぼんやりとした気分で眺めてみてください。何処か特定の場所や、特定の木や花に焦点を当てる、意識を集中させることはしないでください。そう、なんとなく、然も、「意欲」も「注意の集中力」も「注意の分配力」の機能も機能レベルが極力低い状態、意識状態の覚醒度が極力落ちている状態にして、その状態で庭全体の景色をぼんやりと眺めている気分になってみてください。そして、意欲と注意の集中力と注意の分配力の機能の機能レベルを、しばらくの間、順次上げてみたり、下げてみたりして、準備運動をしてみてください。庭の景色全体の捉え方や見え方や特定の木の葉の色の濃淡の度合いが、その都度、変化して見えることに気づいて頂けたでしょうか。

(5)この変化を体感し、実感できたら、今度は、葉の色が濃くなってきたその天に近い場所から今まさに赤紫色の花が咲きだしてきている、ブーゲンビリアの樹の写真をターゲットにして、同じ現象を体感してみてください。「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルを上げる、即ち、「意識状態の覚醒度」を上げて行って、ブーゲンビリアの樹の「特定の一点」に意識を集中させて見つめていると、葉の形や花の形までもがくっきりと浮かび上がって見えるでしょう。逆にそこから、「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルを次第に下げていくことにより「意識」の覚醒度を下げていくと、ブーゲンビリアの樹の個々の葉の形や花の形は見えなくなっていき、全体が一つになって、単に緑色の塊としか映らなくなってくることに気づくでしょう。上の写真では、十分にはその変化を実感できなかった方は、今度はご自分の家の庭の実物の木で体験してみてください。もっとよく実感できることでしょう。景色の捉え方、見え方、感じ方が変化するということは、言い換えると、都度、認知機能を発揮している「前頭葉」の個別認知機能の機能の発揮度自体が、「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルに厳密にリンクして変化していることを意味しているということなのです。

(6)「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムとの関連で言うと、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが「前頭葉」の三本柱の機能の機能低下、一つには「加齢」に起因した「正常老化の性質」の影響により、もう一つには、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下により、両者が「同時に充足される」条件下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することにより、「アルツハイマー型認知症」が発病してきて、症状が重症化していく世界、言い換えると、意識的な世界における「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの低下を直接に反映した「アルツハイマー型認知症」の症状の世界があることに気づかれることと思うのです。

(7)後述するように、世界中の認知症の専門家(学者、研究者、医師達)から発病の原因が不明とされている「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、私たちが意識的に何かを感じ、捉え、考え、発言し、行為し、或いは行動しようとする際に、脳が壊れてもいないのに(器質的な病変が脳内の何処にも見当たらないのに)、社会生活や家庭生活やセルフケアなどの面で様々な支障が出てくる病気なのです。その発病の原因について私たちは、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下こそが真の犯人(原因)だと主張しているのです。その根拠となるデータは、マウス(アルツハイマー病マウスを含む)が檻の中で餌を探して動き回ることから憶測して得られているもの(マウスの「記憶」に関わるデータとされている)とは、質的に全く異次元のものなのです(生きた人間の、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を集積して得られた14689例もの精緻な「脳機能データ」なのです)。

 &5 「アルツハイマー型認知症」の本態の理解と捉え方に関する学説の誤り
(1)「アルツハイマー型認知症」の発病の原因については、アセチルコリン仮説、タウ蛋白仮説、或いは脳の萎縮仮説などの様々な「仮説」が、これまで唱えられてきているところなのですが、発病及び症状重症化のメカニズム(機序)については、米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」の規定が主張する「器質的な病変」としての「記憶障害」が基礎(基幹となっているとなっている)との誤解が世界を席巻しているのです。
上述したアセチルコリン仮説、アミロイドベータ仮説或いは、タウ蛋白仮説の全てが「神経変性疾患」との誤解が基礎に在る「器質的な病変」としての「記憶障害」に起因して、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現し及び症状の重症化が進行するとの誤解に基づいた様々な主張を展開しているのです。
(2)驚くなかれ、世界中の名だたる研究機関や大学や製薬会社で主張されている/治療薬の開発の根拠とされている全ての「学説」が、科学的に根拠のある客観的なデータではなくて、主張の内容と発病との間の「因果関係の実証」が未だに為されていないままに(単なる「仮説」のままに)、「憶測」に基づいた「誤った内容」の主張を展開し、繰り返しているというのが、「アルツハイマー型認知症」の世界なのです。
 我が国もその例外にもれず、東大も京大も理化学研究所(MIT研究室)も、未だに「仮説」としての主張、単なる憶測の域を出られてはいない主張であるアミロイドβ仮説を標榜していて、それが我が国での通説の地位を占めているのです。
(3)とは言え、『アミロイドβ仮説』の主張の考えに依拠して治療薬の開発というテーマにに挑んだ世界的に大規模な欧米の製薬会社をはじめとして、我が国を代表する製薬会社も含めてその全ての企業が、治験の段階で開発に失敗したと表明しているのが現状、実態なのです。
上場している企業は、開発の見込みがないと表明するとたちまち株価の下落に見舞われることになるので、開発中の治療薬に期待が持てるかのような発言をするのが常なのですが、その本態が、廃用症候群に属する単なる生活習慣病であるにすぎない「アルツハイマー型認知症」の場合は、発病を予防したり、症状の進行を抑制/防止したり、或いは、症状を治す効能を有する『薬が開発されること』は、未来永劫有り得ない事なのです。既に市販されている薬の中で、『症状自体を治す効能は有していないが、ケースによっては、症状の進行を或る程度は遅らせることが期待できる』とされている薬は、実は、当該薬の服用と症状の進行を遅らせる効能との間に要求される因果関係の把握及び評価がずさんなだけのことなのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、私たちが、意識的(目的的)に何かを考え、発言し、行為し、或いは行動しようとする際に、「前頭葉」を含む脳全体の機能について「器質的な病変」が何等見当たらないにもかかわらず、様々な支障(認知症の症状)が出てくること、具体的には、状況の理解と判断、実行すべき「テーマ」の発想、実行内容の組み立て、実行結果のシミュレーション、シミュレーションに基づく修正、最終的な実行内容の決定及び実行の決断、脳の各部に対する実行の指令等の「前頭葉」の個別認知機能の機能発揮面での様々な支障が出てくる病気であり、私たちは、その原因は、「器質的な病変」としての「記憶障害」に起因したものではなくて、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に起因した廃用性の機能低下、「前頭葉」の三本柱の機能を基幹とした「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が発病及び症状重症化の直接の原因だと主張しているのです。

(5)私たち人間の「意識的(目的的)な世界」における「前頭葉」の個別認知機能の機能の発揮及び発揮度が「前頭葉の三本柱」の機能の中核をなす『注意の分配力の機能』の機能レベルに直接にリンクして変化するという機能構造、「機能発揮上の二重構造の関係」にあるということを理解しない限り、何時まで経っても、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムを解明することは出来ないことを問題提起したいのです。その肝心の「前頭葉の三本柱」の機能には、誰の脳にも生来的な性質としての「正常老化の性質」が宿っている、これを言い換えると、『脳の使い方としての「生活習慣」の如何に拘わらず、正常な機能レベルを保ちつつも、加齢と共に、緩やかなカーブを描きながら次第に働き具合が衰えていくという性質が存在している』という、14689例にも及ぶ生きた人間の脳機能データ、私たち二段階方式独自の「脳機能データ」の解析結果から問題提起しておきたいのです。

&6 「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムとは
(1)加齢に従い機能が緩やかに衰えていくという「前頭葉の三本柱」の機能に生来的に宿る性質、「正常老化の性質」により、正常な機能レベルを保っているとはいいながらも、最盛期の20歳代前半の頃の半分程度にまで「前頭葉」の三本柱の機能が衰えてきている『60歳を超えた年齢の「高齢者」』(私たちが主張する「発病の第一の要件」)が、「キッカケ」の発生と継続を契機として開始された脳の使い方としての「生活習慣」、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を日々継続していると(私たちが主張する「発病の第二の要件」)、「前頭葉の三本柱」の機能の核心をなす『注意の分配力の機能』が、「評価の物差し」の機能の発揮及び発揮度を下支え、「実行機能」を行使する為の出番が極端に少ない生活条件下で、廃用性の異常な機能低下を進行させていくこととなるのです。
(2) その結果、第一の要件と第二の要件とが同時に充足される結果として、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなる、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです(器質的な病変が原因ではなくて、機能低下、就中、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により「前頭葉」の三本柱の機能が衰えていくことの反射的な効果として、「前頭葉」の個別認知機能の機能の発揮度自体が同様に衰えていくことになるのです)。

(3)自分が置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿った実行「テーマ」の発想、実行内容の企画と計画、実行の結果のシミュレーションによる修正、実行の程度及び態様の決定、実行の決断と脳の各部に対する実行の指示等の全ての個別認知機能の機能の発揮度が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という上述のメカニズムの影響を受けることになるのです。その結果が、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクする形での「アルツハイマー型認知症」の症状として発現してくると言うことなのです。

(4)ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されている生活条件の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことにより、「前頭葉」が異常な機能レベルにまで衰えてくることにより「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してきて(「小ボケ」の段階:社会生活の面で様々な支障が起きてくる)、且つ「前頭葉」が更なる廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていきつつ同時に左脳、右脳及び運動の脳も廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことにより、症状の重症化が進んで行くことになり、「中ボケ」の段階(家庭生活面での様々な支障が起きてくる)を経て、最後は末期の段階である「大ボケ」の段階(セルフケアの面でも様々な支障が起きてきて、日常生活面で介護が不可欠のものとなる)に至ることになるのです。

(5) 「アルツハイマー型認知症」の発病及び私たちが回復の可能性の有無及び程度という視点から「三段階」に区分する認知症の症状の重症化は、全てこのメカニズム(機序)の枠組みの下で、認知症としての症状が発現し、更には、症状が重症化していくものなのです。

(6)私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能、左脳、右脳及び運動の脳により構成されている三頭立ての馬車の御者の役割を担っている「前頭葉」という脳機能の働きについて、言い換えると、意識的に何かの「テーマ」を実行していく上での、置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマの実行内容の企画と計画、計画内容の実行結果についてのシミュレーションによる修正、或いは計画内容の実行の仕方及びその実行内容の表出である言動や表情や態度の選択、最終的な実行内容の決定と決断及び脳の各部に対する実行の指示について、上述のメカニズム(機序)に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことが直接の原因で、「アルツハイマー型認知症」の様々な程度及び態様による症状が発現してきているということなのです。
(7)「前頭葉」は、左脳、右脳及び運動の脳との情報のやり取りを行うことにより、個別認知機能を発揮させているので、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」が異常な機能レベルに衰えてきたその時から、言い換えると、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階のアウトプットは既に異常なものとなっている、言い換えると、認知症の症状、「アルツハイマー型認知症」としての症状が発現しているということになるのです。

(8)認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師)は、因果関係の立証が為されないままに主張されてきた単なる「仮説」でありながらも、拘泥し、疑うこともなく信じてきた『「記憶障害」が、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の基礎となり、基幹をなしている』とする憶測と思い込みによる視点からではなくて、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」の継続、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に起因した「前頭葉」と言う脳機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の基礎となる(基幹を構成している)』という視点に立脚して、私たちが区分し類型化している「三段階」の各症状について、観察しなおし、鑑別し、判定し、診断して頂きたいと切に願うのです。

(9) 発病自体も症状の重症化の進行も、そもそも器質的な病変が原因ではないし、言い換えると、アセチルコリンの不足が原因ではないし、アミロイドベータの蓄積が原因ではないし、タウ蛋白の蓄積が原因でもないのです。そして、私たちが三段階に区分して類型化している「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の様々な症状発現の核となっているのは、世界的に権威があるとされている「DSM-4」の規定や我が国では未だに有力な学説として主張されている仮説である「アミロイドベータ説」(東大、京大及び理化学研究所がその牙城)や同じく仮説である「タウ蛋白説」が主張しているような「記憶の障害」ではなくて(情報を伝達する役割を担っている神経細胞の細胞死が原因となって「記憶障害」に起因した認知症の症状を発現させている訳ではなくて)、「前頭葉」の機能障害なのだ(「前頭葉」をその中核として、且つ「前頭葉」を含む脳全体の機能について、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続が原因で廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに起因して認知症の症状が発現してきているのだ)ということを理解していただけたでしょうか。

(10)「アルツハイマー型認知症」の末期の段階、私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階で発現してくる症状である「便で便器の縁を汚しても、後始末が出来ない」とか、「同居している家族の名前も顔も分からない」とか、「風呂に入っても、身体を洗おうとはしない」とか、「昼と夜の区別がつかなくなり、夜中に畑に行くと言い張って騒ぐ」などと言った症状は全て、「記憶の障害」に起因した症状なのではなくて、「前頭葉」の機能障害を骨格とした症状、言い換えると、『前頭葉を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下をそこまで進行させてきているその直接の結果として発現している症状であり、且つ、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状なのです。

&7 予防も早期発見による回復も出来ない(誤り)とする現状を放置したままで良いのか
(1)器質的な病変が「アルツハイマー型認知症」発病の原因であるとの大前提、そして、「記憶障害」の症状が「アルツハイマー型認知症」の症状の基幹となっているとの前提、この二つの「重大な誤り」に気づかないで居て、更には、その二つの前提に拘泥して研究や治療薬の開発を行っている限り、「アルツハイマー型認知症」の本質が、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」(但し、此処に言う「生活習慣」とは、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)であるという正解に辿り着くことは、何時まで経っても出来ない相談だということを明確に指摘しておきたいのです。

(2)時間の無駄遣い、若い有能な人材の無駄遣い、コストの無駄遣いであり、税金の無駄遣いでもあるのです(認知症研究の専門家とか、認知症診断の専門家といいながら、「前頭葉」と言う脳機能の欠片さえも備わってはいないマウスを追い掛け回していたり、器質的な病変に起因した「記憶障害」の症状が「アルツハイマー型認知症」の基礎をなすとの仮説に拘泥したままで居たり、末期の段階の症状ばかりに目が向いたままで居て、発病自体を予防することが出来ることに気づかないで居て、早期の段階で見つけることにより治すことが出来ることにも気づかないで居て、効きもしない薬を処方し投与していて、日常の生活面、セルフケア面での介護が必要不可欠となる末期の段階にまで症状が進んで行くことが放置されたままで居ることにより、年間で15兆円を超える税金が垂れ流しの状態で放置されたままなのです。

(3)何時になったら、私たちの主張と450を超える市町村で展開してきた住民参加型の「地域予防活動」の実績とその成果とに陽が当たり、陽の目を見て、政治家や官僚や国民全体が「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防と早期の段階で見つけて治すという「テーマ」に真剣に取り組む日が来ることになるのでしょうか。垂れ流しのままに放置されて、現在すでにその規模が天文学的な金額に膨れ上がっていて、この先さらに増大の一途を辿るものと予測されている上記費用の1%、或いは2%でも使って、住民参加型の「地域予防活動」に人材(専門職としての指導者となるべきは、社会進出が未だ不十分な女性を積極的に活用する)と費用とを投入し、我が国の隅々に至るまで、出来るだけ小さな地域単位で、密に展開しさえすれば、高齢化が急激に進行しつつ疲弊していく一方の地方住民と地方経済は活性化を取り戻し(具体的な方法の提案内容については、このブログの「B-61」~「B-65」を参照してください)、上述した天文学的な規模に膨れ上がっている費用、税金を驚異的で劇的なスピードと規模とで、大幅に削減することが可能なのです!!

注)本著作物「Hー12」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 


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アルツハイマー型認知症の『発病の予防』に不可欠な脳(前頭葉)が活性化する生活習慣(H-11)

2023-08-08 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
  
 &1 「アルツハイマー型認知症」の正体に関する「仮説」
(1)様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めているのが『アルツハイマー型認知症』(早期の段階の「小ボケ」及び「中ボケ」並びに、権威が発病の初期症状と誤解している末期段階の「大ボケ」の全てを含む)なのです。
世界中の権威機関は、『アルツハイマー型認知症』について殆ど無知な(原因不明で、治らないし、発病の予防が出来ないと主張)上に、極めて重度の『物忘れの症状』の外観から(神経変性疾患)と誤解し早合点して、本当の正体を解明できていない

(2) 私たち(KinukoとTadの二人だけが主宰するエイジングライフ研究所)は、アルツハイマー型認知症は『意識』(現在も「人類最大の難問」とされている)が関わること及び意識のの『前頭葉』の機能が『注意の分配力』の機能を核心とする「複合機能体」であることに気付き、注意の分配力の機能を核心とする『前頭葉の機能レベル』を精緻に判定できる独自の「神経心理機能テスト」である『二段階方式』の手技を開発し、種々の脳機能データを集積し、解析し、『452の市町村での実践指導(住民参加型の地域予防活動』を通じて、二段階方式の主張内容が正しいことを実証してきたのです。

(3) 手技をマニュアル化し、北海道から九州に跨る全国的規模で、有償/有期の使用許諾契約の締結下、発病の予防と早期発見による早期回復の両面で顕著な成果を挙げて、主張内容が正しく、二段階方式の手技の活用が有効で有益であることを疫学的方法により実証したものの、(100%誤りとも気付かれない儘に)アミロイドβ仮説が登場してきて、「世界的に通説」となり、厚労省までアミロイドβ仮説に惑わされ、「川下対策」に過ぎず、実践の効果も殆ど期待できない『介護の予防』措置が制度化され、全国の市町村が川下対策の為の活動に注力していく中で二段階方式の導入先が、漸次消えていったのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムについて、世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師)の間では、様々な「仮説」が主張されています(主張されている発病の理由と発病との間に因果関係が存在していることの実証が未だに出来ていない為、「仮説」として扱われているのです。テレビに出てきて断定的な言い方をする人達がいますが「仮説」にすぎないのです)。

(5)とはいえ、仮説の提示機関に絶大な権威が有り、中でも、世界的に通説の地位にある『アミロイドβ仮説』は、米国のハーバード大学が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室ー利根川進)という権威が絶大な3つの機関が牙城である為、厚労省も学者も医師もマスコミも『アミロイドβ仮説一辺倒』の現況にあるのです。アミロイドβ仮説を理論的な根拠とし、(ボケても安心な社会作り)を旗印に、川下対策であり、(二段階方式の導入に因る川上対策の発病の予防活動を駆逐した)「介護の予防措置」が市町村の活動として、厚労省の要求(認知症ケアパス作成の手引き)により、全国展開されている成果が、単年度ベースで23兆円もの天文学的な規模での血税の垂れ流しという訳)。

(6) 仮説の全てを挙げるとそれらは、アセチルコリン仮説(エーザイが、アリセプトを開発)、アミロイド・β仮説(エーザイが、アデュカヌマブ及びレカネマブを開発)、タウ蛋白仮説、そして脳の萎縮仮説という、『前頭葉の機能レベル』に関する科学的で/客観的な『脳機能データ』の集積が全く為されていない憶測の類が、世界を惑わせて来たのです。

(7) 仮説の内では、アミロイドβ仮説(アミロイドβというタンパク質が脳内で蓄積して「老人斑」なるものが生成され、老人斑が有する毒性が記憶を伝達する役割を担っている神経細胞の大量での細胞死を惹き起こすことにより、「記憶障害」に起因した症状が惹起されることになることが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカであると主張する仮説)が、これまでは通説の地位を占めてきていたのです。

(8)アミロイドβ仮説に立脚して治療薬の開発に挑んだ欧米のいくつもの巨大な製薬会社をはじめとして、我が国でもその分野では著名な製薬会社を含めて、治療薬の開発に挑んだ全ての企業が治療薬の開発に投資した金額は60~70兆円とされるが、その悉くが失敗したが為に、通説としての地位が揺らぎ始めていて、これまでは少数説の地位に甘んじてきていたタウ蛋白仮説が取って代わろうとしている現況に在るのです(エーザイのアデュカヌマブとレカネマブは、最後の悪あがき現象)。

(9)そのタウ蛋白仮説もアミロイドβ仮説と基本的には同じ考えに基づいていて(タウ蛋白というタンパク質が脳内で消費されないものが蓄積することにより、「神経原線維変化」なるものが構成されて、記憶を伝達する役割を担っている大量の神経細胞の細胞死を惹き起こすことにより、「記憶障害」に起因した症状が惹起されることになることが「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の原因であるとする主張なのです)、近い将来にこの仮説もアミロイドβ仮説と同じ運命を辿ることになるのです。
何故なら、タウ蛋白の沈着と「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化との間には(因果関係が存在していないから)なのです。両仮説共に単なる「憶測」に基づいた主張に過ぎないのです。

(10) 60歳を超える年齢の高齢者で、現在は「第二の人生」を送っている貴方達は(アルツハイマー型認知症は、老年発症が特徴であり、仕事とは無縁の日々を送る高齢者だけが発病の対象となるのが特徴)、時空をコントロールして行き来することは不可能であっても、私たち人間だけに特有な脳機能である「前頭葉」(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする。以下、同じ)という脳機能により、意識的な世界で、自由な意思と自由な選択という機能を自在に使える自分に、幸せと楽しさを覚えていることと思うのです【但し、「アルツハイマー型認知症」を発病している場合は、除外】。

(11)世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、医師)から、発病の原因が分からないとされている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症は、現在の貴方には不自由さを感じさせていないはずなのですが、「前頭葉」絡みでの脳機能の使用が思うに任せなくなってくることが、言い換えると、「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに衰えてくることが、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の核心的な要因なのです(その原因を探ることが発病のメカニズムの解明に繋がるのです。意識の世界が存在せず、意識の要の前頭葉の機能が備わっておらず、前頭葉の要の注意の分配力の機能が備わっていないマーモ・セットが対象では、憶測が関の山)。

(12)発病/症状の進行を惹き起こす「真犯人(メカ)」は、「器質的な病変」に因る(神経変性疾患)ではなくて、或いは、「記憶の障害」に起因したものではなくて、『機能の低下、廃用性の機能低下に起因したもの』なのです。
世界中の認知症の専門家(学者、研究者、医師)から発病の原因が不明とされてきている「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化の真の原因が、実は、此処にあるのです。
    
&2 「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状とその特徴
(1)認知症の専門家とされる人達(権威機関)は、米国精神医学会が策定したアルツハイマー型認知症の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定(現在は改定版のDSM-Ⅴがあるが、医学会への影響、特に仮説に対する影響力は、今なおDSM-Ⅳ が絶大なのです)「第一の要件」として確認を要求している「記憶障害」に起因した症状(実は、これこそが重大な誤りであり、諸悪の根源なのです)が、「アルツハイマー型認知症」の根幹をなしているとの誤った前提に立脚しているので、「記憶障害」に起因した症状らしきもの(DSM-Ⅳの第二要件が、失語、失認、失行(紛い)の症状と、誤解により規定しているもの)を外観的に観察し、それを単に「アルツハイマー型認知症」の症状として、単に羅列しているだけなのです(更に、言葉の上の区分だけで、「中核症状」と「周辺症状」又は随伴症状に二区分するのが通例なのです)。

(2) 私たち二段階方式は、生きた人間の(意識的/目的的な世界)に着目して、その機能レベルを精緻に判定することが出来る神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を独自に開発して、「前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状であり、14689例にも上る生の、憶測ではなくて実際の症例の解析による「脳機能データ」を集積してきている上に、その根拠に基づいて、且つ、考え方及び手技をマニュアル化し、実務化して、北海道から九州に跨る全国的な規模の452に上る市町村(予防活動は、売り胃上げが必要不可欠の医療機関では太守となり得ないので、売り上げが要求されない市町村での展開が実現したに於いて、『対象をアルツハイマー型認知症に特化』した活動、『住民参加型の地域予防活動』として、「アルツハイマー型認知症」の早期発見と回復並びに発病自体の予防という明確な目的のもとに、実践し、主張内容が正しいものであることを疫学的方法により実証してきたのです。

(3)私たち二段階方式が主張し類型化した「アルツハイマー型認知症」の症状及びその特徴は、三段階に区分されるのです。発病の最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階であり(自分で決断できなくて、何かと人を頼ろうとする「指示待ち人」であって、社会生活の面で様々な支障が出てくる段階)、次が「中等度認知症」(中ボケ)の段階であり(口先だけが一端で、言い訳ばかりしている「幼稚園児」であって、家庭生活の面でも様々な支障が出てくる段階)、最後が末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階となるのです(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のせいで、「注意の分配力」の機能が殆ど働かない為に、「実行機能」の行使が殆ど出来無くて、「脳が寝たきり」の状態にあって、食事や入浴、大小便、或いは服を身に着けること等と言った日常生活面での簡単な身の周りの処置であるセルフケアの面にも支障がある脳の機能レベルの発病者)。

(4) 『評価の物差し』(意識の首座=自我)による評価、関心、注意に従い、「注意の分配力」の機能が、前頭葉の個別認知機能群である「実行機能=Executive Function)」を駆使して、状況の分析、理解、洞察、推理、シミュレーション、実行の計画、比較、選択、決定、実行の決断と脳の各部に対する指令などの個別認知機能群を使ってメタ認知し、或いは実体験認知して、所期の目的を達成していく目的的な世界が『意識の世界』であり、その核心の機能であり、それら機能の複合機能体である『前頭葉』の働きにより、意識的に何等かの「テーマ」を実行しようにも、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り(これが真の犯人であり、権威が主張する記憶障害はその一態様であることに気付いていないだけ)、そのことが困難となっているので、社会生活の面(小ボケ)、次いで家庭生活面(中ボケ)にも、更には、セルフケアの面(大ボケ)でも、様々な支障が出てきてくるのです。

(5)「脳のリハビリ」(発病者の脳の機能レベルに見合った生活改善であり、「評価の物差し」、「注意の分配力」及び「実行機能」の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の改善の工夫と実践により『前頭葉』が活性化する生活習慣の継続的な実践)により、正常なレベルに回復させることが可能であるか否か/及びその可能性の程度により私たち二段階方式が三段階に区分しているものであって、「小ボケ」は回復/症状の進行を抑制させることが基本的に可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は症状の進行の抑制さえも、最早困難な脳の機能レベルとなるのです(私たち二段階方式の区分には上記深い意味があるのです。権威機関は、意味不明な中核書状と周辺症状とに、言葉の上だけで区分して満足している)。

(6)「アルツハイマー型認知症」の全ての段階の全ての症状は、『DSM-Ⅳ』が規定しているような「記憶障害に起因した症状」(根本的に誤った見解なのです)なのではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての「廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに直接起因した症状」ばかりなのです。
それであるが故に、檻の中で餌を探して歩きまわるマウス(アミロイドベータを注入したアルツハイマーマウスであっても同じこと)の記憶についてどんなに詳しい研究調査を実施しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムの解明には何の役にも立たないし、若い有為な人材の無駄遣いに終わるだけ。

(7) 私たち人間の『意識的(目的的)』な世界で生じてくる「記憶のメカニズム」自体が、マウスの記憶のメカニズムとは根本的に異なる脳の機構と機能により構築されていることさえも無視した、憶測だらけの、且つ間違いだらけの主張に過ぎないのです。
以下に列記する「アルツハイマー型認知症」の様々な症状について、それらの全てが、記憶障害に起因したものではないことを確認し、理解していただきたいのです。
    
&3 [ 小ボケのチェックリスト](「軽度認知症」(小ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記しておきます)
□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる;
□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない;
□ 一日や一週間の計画が立てられず、何も思いつかない様子;
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない;
□ 根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけが目立つ;
□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる;
□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く;
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする;
※「小ボケ」の段階では、『意欲』がわいてこない、『注意の集中力』が長続きしない、『注意の分配力』の機能の働き具合が悪いという症状の特徴、『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害に起因した症状、即ち、『前頭葉』の機能障害に起因した症状しか確認されないことに注意して下さい。
※そもそも、器質的な原因病変が存在していないものである「アルツハイマー型認知症」の発病としての記憶障害自体が、「前頭葉の機能障害」に起因して発言してくるものなのです(=中ボケの症状の場合も、大ボケの症状の場合も同じこと)。
         
&4 【中ボケのチェックリスト】(「中等度認知症」(中ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記しておきます)
□ 簡単な計算さえもしなくなり、お札ばかりで買い物をするので、やたらと小銭がたまる
□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、簡単な庭仕事さえもきちんとできない)
□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない
□ 服の着方に無頓着で、重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る。裏表や前後ろに着る)。
□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたまま
□ 料理の味付けが変になる(塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)
□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)
□ 季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)
※単純な記憶障害が原因ではなくて、脳の機能面から言うと、『注意の分配力の機能に因る実行機能の行使力の発揮度に異変が生じてきている』ことが直接の原因での症状が発現してきていることに注意して下さい。  
      
&5【大ボケのチェックリスト】(「重度認知症」(大ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記しておきます)
 □ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている
□ 風呂に入るのを嫌がり、怖がるようになる
□ 服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする
□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる
□ 大小便を失敗しても、後の処置や始末ができない(大小便で汚れた下着を、押し入れなどに隠すようなこともあります)
□ 今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする
※一見すると、記憶障害の要因絡みに見える症状の全てが、「脳の働き」という物差しを当てて、脳の機能面から精緻に判定すると、『注意の分配力』の機能が殆ど働かなくなっている為に実行機能の行使がほとんどできない脳の機能レベルに在ることが、症状が発現してくる真の原因だと』気付くのです。
※ 末期の「大ボケ」の後期の段階(MMSEの得点が一桁)で確認される極めて重度の症状(簡単な挨拶程度の会話もままならない、歯ブラシを片手に茫然自失、ズボンを頭から被る)等の症状を外観から見て、「極めて重度の記憶障害を核心とする神経変性疾患」だと早合点し、誤解に因り憶測したこと自体が、権威機関の誤りの出発点だったのです。

&6 アルツハイマー型認知症が神経変性疾患であり、(「記憶障害」が発病の核心の要因)とする権威の主張は誤り:
(1) 注意して頂きたいのは、小ボケ、中ボケ及び 大ボケの各段階で発現が確認される類型的症状は、『それら症状の全てが、記憶障害に起因したものではない』点です。仮説を提示し/支持する権威機関は、症状の外観的で主観的な観察結果から、「(神経変性疾患)としての記憶障害に起因した症状の発現である』と誤解して、仮説を構築しているのです。

(2)「脳の働き」という物差しを当てて、『前頭葉の機能及び注意の分配力の機能のレベルとその働き具合の結果』という視点からの『精緻な脳機能データ』の集積と解析の結果は、真の要因は、『注意の分配力の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』による『注意の分配力の働きのレベルの直接的な反映』が、複合機能体であり、意識的な世界/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担う『前頭葉』の機能レベルの直接的な反映(私たち二段階方式が世界で初めて解明した機能発揮上の二重構造の関係により、「注意の分配力」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が生じて異常なレベルに機能レベルが衰えてきたことによる評価の物差しの機能及び実行機能の働き具合への、直接的で構造的な反映の結果なのです)を介しての症状の発現/症状の進行の『真犯人』なのだということなのです(単なる記憶障害という要因ではなくて、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行の要因が、真犯人なのです!)。

 &7 症状の発現及び症状重症化のメカニズムについての正しい理解
-「器質的な病変」が発病の原因ではない
(1)認知症の専門家とされる権威機関(人達)は、「アルツハイマー型認知症」発病の末期の段階(私たち二段階方式の区分で言う「大ボケ」の段階)の様々な症状、就中、極めて重度の症状外観から観察して並びに末期の段階の症状が発現して猶何年間も生きたお年寄り達の死後の脳の解剖所見に共通して見られる特徴としての「老人斑」(アミロイドβ仮説の根拠)、「神経原線維変化」(タウ蛋白仮説の根拠)、或いは「脳の顕著な萎縮」(脳の萎縮仮説の根拠)等の器質的な病変に着目して、発病の原因が「器質的な病変」にあるに違いないと最初から決めつけ、思い込んでいる結果の誤解なのです。
(神経変性疾患と誤解して)、「重度の記憶の障害」を惹起する要因で、そのことが器質的な病変に起因すると考えられそうなものばかり(アミロイドβの蓄積と老人斑、タウ蛋白の沈着と神経原線維変化、脳の顕著な萎縮等)を(各々の仮説を構築する上での「発病の原因」)に組み込みんだ結果、迷路に入り込んでしまっているのです。

(2)「記憶の障害」が発病及び症状進行の「直接的な原因ではない」のです。
「アルツハイマー型認知症」の症状が重いものになるにつれて、記憶の障害に起因した症状であるかと誤解しやすいものが増えてくるのは事実なのですが、実は、それらの全ての症状が、記憶の障害に起因したものではないことを知る極めて有効で客観的な方法が存在するのです。
それは、私たちの意識的で目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている『前頭葉』という脳機能に着目した方法です。
「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の特徴はというと、脳内に何等の器質的な病変が見当たらないのに、「アルツハイマー型認知症」の様々な程度及び態様での症状が発現してくることなのです。その原因は、「前頭葉」を含む脳全体廃用性加速度的異常な機能低下の進行の要因が、発病及び症状重症化の真犯人なのです。

(3)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが正常な状態から始めて、その機能レベルを順次下げていきつつ、同時に「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を精緻に判定し、鑑別していくことにより、前述した、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の症状が発現してくることを客観的な基準とデータに基づいて、観察し、確認することが出来るのです。
但し、その為には、私たちが独自に開発した「二段階方式」の「手技」に代表されるような精緻な「神経心理機能テスト」の活用が不可欠であり(「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症との精緻な鑑別が出来並びに「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい認知症以外の他の病気との精緻な鑑別が出来るのです)、それは、CTやMRIやSPECTやPETをもってしても困難なことなのだということを指摘しておきたいのです(医療機関が、CTやMRIなどの機器を使用して、「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定に挑戦することなく、単に、海馬の萎縮を確認して、極めて重度の物忘れの症状等から発病と診断するのは、売り上げを稼ぐだけの無意味な診断というしかないのです)。

(4)意識的な/目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔の役割」を担っていて、言い換えると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者の役割を担っている『前頭葉』と言う脳機能が(注意の分配力の機能、評価の物差し及び実行機能を介して)構築し、統括し、支配し、コントロールしている私たちの意識的/目的的な世界は、極めて複雑で、様々な機能が複雑に絡みつつ統合されていて、且つ重層的な機能構造から成り立っている上に、そこで発現してくる「意識」自体が、静態的ではなくて動態的なものであり(意識の覚醒の度合い異なる複数の意識の同時存在と平行的処理及びコントロールが為されるシステム下での人間だけに特有な世界)、私たちが独自に主張しているような世界、『「意識状態」であって、且つ、そこには「意識の覚醒度」という問題が存在しており』、何かのテーマを考え実行しようとしている状態下では、「テーマ」を構成する各要素ごとに形成された「意識の覚醒度」がそれぞれに異なる「多重で、且つ多層の意識状態=意識の世界」が存在しているので、CTやMRIやSPECTやPETを総動員しようとも、精緻なことは何等の判定も、鑑別も出来ないことを知るべきなのです(売り上げが立つが、使用の意味がない)。

(5)  私たち人間だけに特有な「意識的/目的的な世界」で起きていること:
認知症全体の90%以上(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全てを算入した数値)
を占めている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症の特徴はというと、私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとする際に、器質的な原因病変が全く確認されないで居て、脳の機能面から観た記憶の障害も確認できないのに、『前頭葉の三本柱』の機能に生じて来た廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因が、『機能発揮上の二重構造』により、評価の物差し及び実行機能の機能レベルに直接反映されて、それら機能の『複合機能体』である『前頭葉』の機能レベルへの直接的な反映として、自分が置かれている状況の分析と理解と判断、状況判断に沿った「テーマ」の発想、実行内容の企画と計画、実行の結果何が起きてくることになるかの洞察、推理、ケースシミュレーション、シミュレーションに基づく修正と比較による選択、最終的な実行内容の決定、実行の方法、程度及び態様に関わる選択と決定、実行の決断、決断に基づいた脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対する実行の指令等の個別認知機能群(個別認知機能の総称が、Executive Function )の発揮に因る『自身の脳内だけでの(メタ認知)及び自身の脳外との(実体験認知)』について、前期諸機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因となり、様々な程度及び態様での支障が起きてくる病気、それこそが『アルツハイマー型認知症』の症状の発現なのです。

(6)  真の原因は、「評価の物差し」に因る判断に従い、「実行機能」を駆使して、同時に並行して、異なる「複数の意識」を操り並びに異なる「複数のテーマ」を処理する「注意の分配力」の機能が核心の『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に端を発し、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに及ぶことになる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因に起因した病気(アルツハイマー型認知症)なのです(私たち二段階方式が世界で初めて解明し、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』という実践の成果による疫学的方法により、主張内容が正しいことを実証済み):
私たちが生きた人間の『前頭葉』と言う脳機能(就中、異なる複数の意識を、同時に並行して構築し、管理し、コントロールし、並びに異なる複数のテーマを同時に並行して処理する機能、更には、咄嗟の判断と処理にも不可欠の機能である『注意の分配力』の機能)に焦点を定めて、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を調べ上げて分かったことは、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化には「異なる二つの要因」が同時に存在(並存)していることなのです。
その一つが、私たちが発病の「第一の要件」に掲げる「加齢要因に基づく、正常な機能低下=正常老化の進行」という要因の問題であり、他の一つが(ナイナイ尽くしの単調な生活習慣)の継続に因る「廃用性異常な機能低下の進行」という要因の問題であり、『異なるこの二つの要因が、同時に並存し、充足される』条件下で、即ち、『異なる二つの要因の同時存在に因る相剰効果に因り』、「前頭葉」を含む脳全体の機能についての廃用性加速度的異常機能低下が進行していくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病(前頭葉機能だけが異常な「小ボケ」)及び症状の重症化の進行(中ボケを経由して、末期の大ボケへと進行する)が待っていることが解明されたのです(By 二段階方式)。  

(7)「加齢」に起因した機能低下の問題(発病の「第一の要件」):
「前頭葉」の廃用性の機能低下の進行に関連して理解することが不可欠となるのが、私たちが14689例にも上る「脳機能データ」の解析を通じて解明した『「前頭葉」の個別認知機能の発揮度に関わる機能発揮上の二重構造の問題』というテーマなのです。観察、考察、判断、理解、考慮、企画、計画、洞察、推理、推察、シミュレーション、修正、創意、工夫、構想、構築、比較、検討、評価、反省、抑制、感動、決定、決断等、私たちが大まかに数えただけでも60を超える数の様々な種類の機能が集積していることで知られる「前頭葉」の「個別認知機能」は、各々の機能を単独に/複数の機能を同時に並行して、機能を発揮する上で、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と呼ぶ「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能により、機能の発揮が下支えられ並びに機能の発揮度が支配されているという機能構造、言い換えると、「機能発揮上の二重構造の関係」にあるということなのです。然も、「前頭葉」の三本柱の機能には、脳の使い方としての「生活習慣」の如何にかかわらず、『加齢』と共にその機能が衰えていくという重要な、且つ、誰の脳にも存在する生来的な性質(「正常老化の性質」と呼称)が内在している。

(8)その機能レベルが衰えていくカーブに関する私たちの脳機能データによると、20歳代の前半の頃にピークを迎えてからは、正常な機能レベルを保ちつつも加齢とともに直線に近い緩やかなカーブを描きつつ衰えていき、「第二の人生」が始まる60歳代の半ば頃になるとピーク時の半分くらいの機能レベルとなり、それ以降も、100歳代に向かって緩やかに下降していきつつ衰えていくという特徴があるのです。この加齢に起因した老化のカーブを私たちは、「正常老化のカーブ」と呼んでいるのです。「アルツハイマー型認知症」の発病と症状が重症化する原因は、私たちが規定する発病の「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に充足されることにある(注意を要するのは、「第一の要件」と「第二の要件」とのいづれか一方を充足するだけでは、発病することにはならないのです。若者がナイナイ尽くしの単調な生活習慣に陥っているからと言って発病することにはならないし、お年寄りが「前頭葉」が活性化する生き生きとした生活を楽しむ生活習慣を送っている場合には発病することは無い)。

(9)とはいえ、年齢別の発病率(この場合、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全ての段階のお年寄りを含む総数を基礎としていることに留意する)が、60歳代では12%、70歳代では30%、80歳代では50%、90歳代では75%、加齢の極まりの100歳代では97%という風に、年を取れば取るほど発病の割合が高くなるその第一の要因は、この「第一の要件」に存するものと私たちは考えるのです。

(10) 廃用性の異常な機能低下の進行問題(発病の「第二の要件」)とは:
「アルツハイマー型認知症」の年齢別の発病率が上述のような高い割合を示すとは言え、年を取ればだれでも「アルツハイマー型認知症」を発病する訳ではないことも確かなのです。80歳代の50%が発病するとはいえ、残りの50%は発病していないわけなのです。つまりは、「アルツハイマー型認知症」発病の原因(要因)について、上述した「第一の要件」以外のもう一つ別の要因が存在するということなのです。「加齢」による「前頭葉」の三本柱の機能について、その機能レベルの低下だけであれば、第二の人生が始まったばかりの60歳代という年齢で、「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてくるものではないのですが、「前頭葉」の機能低下については、もう一つ別の要因が存在しているのです。

(11) それを私たちは、「廃用性の異常な機能低下の進行」と呼んで「正常老化の性質」による機能低下とは区別しているのです。正常老化の性質は内因性の遺伝的な要素なのですが、廃用性の異常な機能低下の要因は、外因性の「生活習慣」の要因、具体的には、「仕事とは無縁」の日々となる『第二の人生』を生きる上で展開される『脳の使い方』としての『単調な生活習慣』の要因なのです。

(12) 私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という「三頭立ての馬車の御者の役割」を担っている『前頭葉』と言う脳機能が、追及している自分なりのテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、出番が極端に少なくなった「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の異常な機能低下を進行させていくことにより異常なレベルに衰えてくると言うことなのです。
その結果、「前頭葉の三本柱」の機能が廃用性の異常な機能低下を進行させていくことにより、機能発揮上の二重構造の関係にある「前頭葉」の構成機能である「評価の物差し=意識の首座=自我」及び個別認知機能群である「実行機能」自体の機能の発揮度が、その機能構造の反射的な効果として、同時進行的に、異常なレベルに機能低下が進行していくことになるのです。
即ち、それら機能の複合機能体である『前頭葉』の機能について「「廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行」くことになると言う訳なのです。

(13) 発病の原因も症状重症化の原因も不明とされてきている『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症は、私たちが主張する発病の「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に存在し、充足される『生活習慣』の状況下で、両条件の同時存在に因る『相剰効果』に因り、複合機能体としての『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行き、機能の衰えが異常なレベルに進行して行く先に、発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。
左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在って、前頭葉の機能だけが異常なレベルに衰えが進行してきたその時から、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現してきて(私たちの区分で言う「小ボケ」の段階:社会生活面で様々な支障が出てくるようになる)、その後は、「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていきつつ、左脳、右脳及び運動の脳までもが廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、異常な機能レベルに衰えて来るその時から私たちの区分で言う「中ボケ」の段階が始まり(家庭生活面でも、様々な支障が出てくるようになる)、更には、「前頭葉」を含む脳全体の機能が更なる廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことにより、末期の段階であり、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階(食事をしたり、服を着たり脱いだり、風呂に入ったり、大小便をしたり/後始末をしたりなどの、セルフケア面にも、様々な支障が出てきて、日常生活に介護が必要となる)に入っていくことになるのです。

(14) 従って、アミロイドβの蓄積やタウ蛋白の沈着を(除去できたからと言っても)、それらの蓄積/沈着と『アルツハイマー型認知症』の発病/症状の進行との間には、『因果関係が存在していない』ので、「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行を抑制することは、有り得ないのです。
猶、「前頭葉」の機能を中核として左脳や右脳や運動の脳との連携を含めて、私たちの意識的/目的的な世界で繰りひろげられる意識の内容とか程度、或いはその異常なレベルであるか否かの計測や判定や鑑別をするに際しては、CTやMRIやSPECTやPETを持ち出そうとも、何の役にも立たないのです。
    
&8 早期診断と「脳のリハビリ」による正常な状態への回復
-サプリメントも薬も効かない世界:
(1)上述したように、『「アルツハイマー型認知症」の本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病であり、その場合に言う「生活習慣」とは、「脳の使い方」としての生活習慣であり、食生活は無関係』ということは、発病を予防する方法は、複合機能体である「前頭葉」の出番が出来るだけ多い「生活習慣」を構築し、それを継続して実践することが唯一の方法となるのであり、症状の重症化を抑制し/防止し、或いは症状を治すには、「脳のリハビリ」が唯一の方法となるのであって、いかなる種類のサプリメントも薬も何等の効能を発揮することは出来ない〈あり得ない〉ということなのです。 
(2)  医療現場での診断の問題点
医療現場では、アミロイドβ仮説の考えを是認して受け入れていて並びに「DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定内容を疑うことなく信望しているので、外観的な「記憶障害」に起因しているとの誤解に基づいた症状の判定と失語や失認や失行紛いの症状(脳の後半領域の働き具合を判定する上で有効な「MMSE」を実施すると、30点が満点の得点が一桁にしかならない程に脳の働き具合が衰えてきている人達だけに発現が確認される症状、極めて重度の症状なのです)を確認することにより初めて(極めて重度の症状を確認して、初めて)、「アルツハイマー型認知症」の発病と診断しているだけなのです。

(3) せっかく見つけても手遅れ、為す術が何も残されていない大ボケの後期」の段階で確認される症状から、発病と診断するものであり(=発病のレッテル貼りをするだけの診断が横行)、それは末期の段階の更に後半になって初めて発現が確認される極めて重度の症状を基礎とした診断であり、せっかく見つけても何の意味もないのです。その認識さえも無くて、副作用だけあって、治したり、症状の更なる進行を抑制し/又は防止する効能を有しない薬、言い換えると、治療効果は無くて、症状の発現の仕方を昂進させたり、抑制させるだけの「対症療法薬」(興奮型のエーザイのアリセプトが代表=治療薬としての効能は皆無)を何種類か処方しているだけなのです。売り上げを稼ぐという目的以外に、こうした診断に何の意味があるのかと、当該医療行為自体の目的及び意味を疑うのです。
    
&9  脳の機能構造面から見た「脳が活性化する」と言う意味
(1) 意識的な世界と「前頭葉」の機能の活性化
私たち人間の脳が活性化するということは、私たちの意識的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」の機能自体が活性化することを意味することになるのです。「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を起こしてくるだけで、上述した「小ボケ」の症状が発現してくることになる訳なのですから。こうした基礎的な知識さえも持たないで居て、脳の活性化についての本を出版したり、テレビに出てきて語る人達が多数いることに違和感を覚えるのです。

(2)「注意の分配力」の機能の重要性に着目した「デュアル・タスク」という言葉を持ち出そうとも、「物忘れの症状」が減ったくらいのことで脳が活性化されたなどと騒ぎ立てているようでは、「前頭葉」と言う脳機能についての理解が未だ極めて浅いというしかないのです。
    
 &10 「アルツハイマー型認知症」を予防する「生活習慣」とは
(1) 貴方にもできる「アルツハイマー型認知症」発病の予防
「脳の活性化」とはすなわち、「前頭葉」の活性化であると言いました。
私の今回のブログを気を入れて読んでこられた方は直ぐに気付かれたことと思うのですけど、「前頭葉」の活性化、言い換えると、「前頭葉」の個別認知機能を活性化させるには、機能発揮上の「二重構造」の問題が存することを想い出して頂けたのではないでしょうか。そうなのです、「前頭葉」の個別認知機能を活性化させるには、「前頭葉」の三本柱の機能を活性化させることが必要条件となるのです。実行するに際して「意欲」が湧いてきて、「注意の集中力」が高まってきて、更には、「注意の分配力」の機能がフルに回転して『実行機能=Executive Function』を駆使するような「テーマ」を見つけて、生活習慣化して実践することが求められるということなのです。

(2)「生活習慣化」するというのは、何年間もの長期に亘って実践することが「前頭葉」の潜在的な機能レベルを高め、且つ、そのこと自体が「アルツハイマー型認知症」の発病の予防に直結する条件となるからなのです。このブログ中で何度も指摘してきているように、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病を本態とする「アルツハイマー型認知症」(ツイート中で、AD型認知症と略記)は、左脳も、右脳も、運動の脳も未だ正常な機能レベルに在る中で、最も高度な機能である「前頭葉」の機能だけが異常な機能レベルに衰えてくることにより認知症を発病する、言い換えると、「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに在る限り「アルツハイマー型認知症」を発病することは起きては来ないのです(14689例の発病患者の『脳機能データ』が根拠)。
  
&11『 前頭葉が活性化』する「生活習慣」の構築と継続的な実践
(1)それでは、「第二の人生」を送っている60歳を超えた年齢の高齢者である貴方にとって(言い換えると発病の「第一の要件」に該当している)、どのような「テーマ」を見つけて実践すれば良いのか。実は、何か特定の/特別の「テーマ」というものはないのです。

(2) 言葉や計算や論理や場合分け等デジタルな情報を専管的に処理する「左脳」が関わる「仕事」とは無縁の「第二の人生」を送っているのが通常のケースなので、仕事以外の「テーマ」、右脳や運動の脳を使う趣味や遊びや人付き合いや運動や地域興し等の「テーマ」の中で、要は、自分なりに興味や関心が持てるものであって、その「テーマ」の実行を企画したり計画したりするだけで、或いは、その「テーマ」を実行する上で自分なりの「目標」の設定が出来て、その「目標」遂行の過程自体が楽しくて及び「目標」達成の結果が、自分なりの喜びや楽しみや、場合によっては「生き甲斐」をもたらしてくれることになるもの、言い換えると、貴方の『前頭葉』を活性化してくれる『脳の使い方としての生活習慣』であれば、何でも良いということなのです。

(3)その条件に合致するものでさえあれば、何か一つのものに集中し、熱中するのも良いし、或いは逆に、アレにもコレにもいろいろなものに手を出すやり方でも良いのです。
世界中の認知症の専門家達から発病の原因が不明であるとされてきている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、私たちが規定する発病の要件、発病の「第一の要件」(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)と「第二の要件」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されていること)とが同時に充足されることにより、認知症を発病することになるのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」を発病することになるか/ならないか、それは、「第二の要件」に該当するかしないか、言い換えると、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」次第ということなのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「第二の人生」での貴方の日々の「生き方」が問われることになる病気(認知症)なのです。 
   
(エピローグ)
(1) 私のブログは字数が多くて、写真を或る程度は挿入するものの、3万字の枠が殆ど字で埋められてしまいます。テーマと全体の流れとを頭の中で構成しさえすれば、あとはただ打ち出すだけなので、朝飯前の作業で終わるのが通例なのですけど、実は、このところ苦労しているのです。2016年の3月に帯状疱疹を発病して以降、3種類もの様々な病気が一気に噴き出してきて、「一生分」を、その1年間で体験したみたいな状況が続き、殆ど寝ていない(言葉に言い尽くせない程の激痛が続いた為に、昼も夜も何時寝たのか分からない程の状態が続き、何らかの運動で身体を動かすことも、頭を十分使うこともなく、15ヶ月間もの長期に亘って、「前頭葉」の出番が少ない生活を過ごしてしまったのです。

(2)左腕全体が全く動かない程になっていた「帯状疱疹」の後遺症としての極度の筋肉痛が、このところやっと和らいで来て、現在は、就寝中に2~3度痛みで目が醒める程度には良くなってきてはいるのです)せいで、私の「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の機能低下を進行させてしまい、「正常域」に在るレベルでの機能レベルを保っているとは言うものの、潜在的な機能レベルが大きく落ち込んでしまっているからなのです。「意欲」も、「注意の集中力」も、更には、肝心の「注意の分配力」の機能も衰えてしまってきているのです。そのせいで、僅か 3万字程度のブログを書くというのに、かつてとは異なり、頭の中での構成がままならないのです。全体を構成するには、メタ認知機能の発揮により、テーマの発想、構成の順序及び内容の洞察、推理、シミュレーションが不可欠であり、書き出す為の事前のシミュレーションをするのに必要な「注意の分配力」の機能が思うようには働いてくれないのです。こんなことは、発病前には体験しなかったのです。

(3)「注意の分配力」と言う脳機能の重要性を我が身の実体験により、改めて思い知らされているのです。「前頭葉」の三本柱の機能、その中でも最も高度な機能であり、正常老化の性質に起因した場合であれ/廃用性に起因した場合であれ最も早くに衰えていく機能である「注意の分配力」の機能を、出来るだけ早期に回復させる為には、何等かの「テーマ」に熱中して打ち込むのが一番効果的なことは分かっているのですけど、そうした「テーマ」を今の私の「前頭葉」は、思いつかないのです。活動的なKinukoからは、何かにつけて、「小ボケ」呼ばわりされているというのに。    

(4) その上、夏の始まりを告げる梅雨の季節は、私にとっては一番苦手な時期なのです。家の外に出かけて行って、何かの「テーマ」に挑戦しようにも、雨がしとしと降っていたのでは、格好の「テーマ」自体を探すのに一苦労するからです。昨日も今日も雨の天気。激しくは無いけど、しとしと雨が降っているのです。何をしようかと思案に暮れていた時、ハタと思いついたのです。『そうだ!富戸のJ-GARDENへ行って、ご夫妻との会話を楽しんだり、雨に濡れた風情の庭の景色や雰囲気や音楽等を楽しみながら、意欲が湧いてきたところで、今日のブログを書けば良いんだ!』。

(5)  露天風呂の脇の石造りの螺旋階段を登って行くと屋上はテントを張って、キャンプが出来るような仕様になっています。その屋上からは、伊豆大島が東南方向の間近にあって、更には、北側方向にはダイヤモンドヘッドが眺められ、目線が尾根伝いに追っていくと、水平線に落ちて、その南方向の延長線は大島につながっているという訳なのです。 その水平線のほぼ真ん中の辺り、晴れた日には房総半島を望むことが出来るというパノラマティックな仕掛けになってもいるのです。 右脳の働きが突出しているご主人は、一枚の図面さえ引くことなく、この異空間を構成する様々な建物や塔やモニュメントを造り上げてきたのです。右脳が未発達で、何かにつけて、左脳に頼るしかないTadには、憧れの気持ちも交じってとても眩しい存在なのです。上の庭の南側にあるのがこれまたご主人手作りの温室なのです。今は、薄いピンク色の花が真っ盛りのブーゲンビリアの巨木と黄色をした色のアラマンダの花が甘い香りを振りまきながら咲き誇っています。その部屋の中に”緩いくの字”に曲がった木製の手造りのテーブルがあって、差込口が設置されているので、そこに小型のパソコンを持ち込んで、このブログを書いているところという訳なのです。  

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アルツハイマー型認知症の真の正体と神経変性疾患と誤解した世界中の権威機関の誤り(H-10)

2023-07-27 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 14689例の発病患者の『精緻な脳機能データ』の集積と解析

1.廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が本態(犯人)である『アルツハイマー型(AD型)認知症』は、発病者である場合には、『脳の機能が衰えていく厳密な順番が存在』するのです

(1)  様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めていながら、『アルツハイマー型(AD型)認知症』については、世界中の研究者や医師達が殆ど無知なのです。
第二の人生」を生きる「高齢者」だけが、発病の対象となる「老年発症」を特徴としていて、早期発見(小ボケと中ボケまでの段階で発病を見つける)と及び早期治療(脳のリハビリの実践)により、症状の回復治すこと)も、症状の進行の抑制も可能である上に、「意識が覚醒した状態下での脳全体の司令塔の役割り」を担っている要の機能である『前頭葉』が活性化する生活習慣(脳の使い方としての意味で言う生活習慣であり、食生活や糖尿病の発病とは無関係であることに留意するへの改善と継続的な実践によって、『発病自体の予防も可能なのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
様々な種類が数ある認知症の内で、『アルツハイマー型認知症は、発病自体の予防ができる認知症の典型』なのです(アミロイドベータ仮説やらタウ蛋白仮説等の「器質的な原因病変」が存在するとの前提で構想されただけの根拠データも無い、権威だけを傘に着た出鱈目な主張が、世界中を誤らせているのです。誤っている代表例が、我が国の厚労省が23兆円もの血税を垂れ流しながら推進する「ボケても安心な社会作りの政策」なのです!)。

※1生まれつき特定の遺伝子「現在は、4つの遺伝子が特定されている」に、異常が確認される人達だけを対象として発病し、働き盛りの30~50歳代の若年で発病する(若年発症)が特徴の「アルツハイマー病」とは、全く異なる性質ものなので注意して下さい。
※2 わが国では、『アルツハイマー型認知症』(認知症全体の90%以上を占める) と「アルツハイマー病」(認知症全体の1%程度)とをまとめて、アルツハイマー病と【混同に因り】呼称する専門家(紛いの人たち)が、極めて多いのですが、彼らは『アルツハイマー型認知症』に無知な人達なのです。

(2) 世界中で、私たち二段階方式だけが、『アルツハイマー型認知症』の発病原因、症状の進行のメカニズムと機序を解明し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証しているのです(452の市町村での住民参加型の地域予防活動の実践展開の指導の顕著な成果により、実証済みなのです)。
私たち二段階方式だけが、『脳のリハビリ前頭葉が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)』の実施に因る回復及び症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度により三段階に区分する「類型的症状」、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに応じた内容で、回復及び症状の進行を抑制する為の「脳のリハビリ」の実施方法、発病自体を予防する為の『前頭葉が活性化する生活習慣』の構築と改善指導とについて、考え方を確立し、手技を確立しているのです。

※ 私たち二段階方式は、独自の手技を確立して、実務化し、マニュアル化していて、『アミロイドβ仮説』の考えに立脚した「介護の予防措置」が厚労省の通達で全国展開される前迄の時期、北海道から九州に跨る全国的規模452の先駆的な市町村の活動であり、有償/有期の『使用許諾契約』を締結し、市町村での(保健師さんが活動を牽引する主体となる住民参加型の地域予防活動)の展開の成果により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により、実証しているのです(論文を何処にも、発表していないので、無名なだけ)。

(3) 私たち二段階方式は、「意識的(目的的)」な世界である『意識が覚醒した状態』下での、「脳全体の司令塔の役割」を担っている複合機能体としての『前頭葉』の機能、就中、「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、二段階方式が命名)の核心をなす機能であり、(異なる複数の意識」の構築と管理を同時に並行して処理)する為に不可欠の機能であり、(異なる複数のテーマ」を同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、(咄嗟の判断と処理)に不可欠の機能である『注意の分配力』の機能の働きと働き方に着目して、二段階方式独自の手技の活用による『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』に、厳密にリンクした「三段階に区分する類型的症状」(小ボケ、中ボケ、大ボケの各10項目づつの改訂版30項目問診票)を客観的に、且つ、精緻に評価し、確認しているのが特徴なのです。
集積した14689例にも及ぶ発病患者の『精緻な脳機能データ』を解析し、実務化し、マニュアル化し、Gooブログ上でも無料で公開してきているのです。

※1『アルツハイマー型認知症』の発病患者だけに特徴的に確認される、様々なデータを集積し、解析してきているのです(神経変性疾患誤解し、極めて重度の物忘れの症状の発現が特徴的と誤解し、言葉の遊びに過ぎない中核症状と周辺症状の区分で満足している権威機関とは、レベルが異次元なのです)。

※2 世界的な影響力を今日もなお保持し続けている米国精神医学会が策定した『DSM-Ⅳ』の規定内容(「記憶障害」の確認を要求している第一要件も、失語、失認、失行(紛い)の症状の確認を要求している第二要件も、共に重大な誤解と誤りによる規定内容なのです。

※3『 DSM- Ⅳ』の規定内容が正しいことを前提とした上で、極めて重度の記憶障害に起因した症状らしき様相を呈する失語、失認、失行(紛い)の症状の外観的で主観的な観察結果により、憶測し、構想しただけの仮説、アミロイドベータ仮説の主張内容は、100%誤りなのです(本ブログ中で、誤りである根拠データについて説明してあります)。

※4 失語、失認、失行の症状は、(器質的な病変)の存在が原因で発現してくる症状なのであり、「アルツハイマー型認知症」の症状は、単なる(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発現してくるもの)に過ぎないのであり、正しくは、失語、失認、失行(紛い)の症状と規定すべき症状を、短絡的な観察に因る誤解に因り誤って失語、失認、失行と、規定しているのです。

※5 ついでのことに言うと、『DSM-Ⅳ』の第二要件が、(失語、失認、失行、又は実行機能の障害)の確認を要求していることについても、(規定の仕方自体が誤り)なのです。
何故なら、(失語、失認、失行紛いの症状)自体が、『実行機能の機能障害に起因して発現してくる症状であるからなのです。権威機関の主張内容(規定内容)が誤りだらけである上に、アミロイドβ仮説を筆頭とする3つの仮説の全てが、その誤りに気付かないで、そのまま踏襲しているのです。

(4)私たち二段階方式は、(前頭葉)を含む脳全体の機能レベル厳密にリンクした類型的な症状であり、複合機能体である「前頭葉が活性化」する『生活習慣』への改善と継続的な実践を内容とする「脳のリハビリ」に因る回復/症状の進行の抑制可能性の有無及び程度により三段階に区分(小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分するのが、私たち二段階方式の特徴)するのが、特徴なのです。

※1 他の研究機関は、極めて重度の物忘れの症状の確認と失語、失認、失行(紛い)の症状を確認して初めて、『アルツハイマー型認知症』の発病だと誤解しているのです(米国精神医学会が策定した「DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定内容、更には、世界的に通説とされているアミロイドβ仮説等、極めて重度の症状、私たち二段階方式の区分で言う大ボケの後期で初めて発現してくる症状しか知らないので、小ボケ、中ボケ及び大ボケの前期の症状を見落としているのです)。

※2  大ボケの段階(期と期に区分)にまで症状の重症化が進行してきてしまうと(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因って、「前頭葉」を含む脳全体の機能がそこまで衰えてきてしまうと、症状の更なる進行の抑制さえも、最早困難となってしまうのです。身体が保つ限り、(大ボケの範囲内で)更なる重症化が進行して行くだけなのです(介護する側の世話の負担を軽減するための目的となるものであり、症状の発現の仕方昂進させ、或いは、抑制するだけの効能でしかない対症療法薬(興奮型のアリセプトが代表)」を処方して対応するしか道が残されていないのです(4種類の対症療法薬は、治療の効能は有していないことに注意して下さい)。

※3 その結果、認知症全体に占める割合も70%等と、いい加減な数値の公表が常態化されているのです。

(5) 我が国では、厚労省が予測する『アルツハイマー型認知症』の発病者数は、600~700万人とされているのですが、権威機関が予測しただけの数値である、その数値は、大ボケの後期(MMSEの得点が一桁となる極めて重度の発病者)の数だけという「重大な誤りを犯している」(小ボケ、中ボケ、大ボケの前期の発病者数が含まれていない=見落としている)のです。

(6) 神経変性疾患とは無関係の病気であり、 廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病(但し、脳の使い方としての生活習慣を言い、食生活は無関係であることに留意する)であるに過ぎない『アルツハイマー型認知症』の発病者は、必ず、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくのが特徴なのです。
※上記特徴(事象の事実データ)について、アミロイドベータ仮説では、説明が不可能なのです。

2.早期の段階では、「標準的な滞留期間」が存在する:
(1) 『アルツハイマー型認知症』の発病者の場合には、日々に展開され、継続されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という要因が、直接的に前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に影響することとなり、徐々に、段階的に、症状の重症化が進行して行くのです。

(2) 本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、『標準的な滞留期間』の存在が確認できるのです。

※1 日々繰り広げられる『具体的な生活習慣』の要因が、症状の回復/進行の抑制/更なる進行に、直接的に影響することが確認出来るのです(『脳のリハビリ』の実践の効果が、未だ期待できる小ボケ」及び「中ボケ」の段階では、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が単に継続されているケースでは、標準的な滞留期間に合致していることが必ず確認されるのです。

※2 他方で、回復/症状の進行の抑制/進行に影響が出る程の何等かの他の具体的な質と量での(脳の使い方としての)生活習慣変化が入り込んできた場合には、(プラス要因とマイナス要因の影響により)、標準的な滞留期間が前後にずれることが確認できることに注意が不可欠となるのです(=二段階方式の手技では、脳の使い方としての「生活歴」の聞き取りを必須事項として『手順化」しているのです)。

(3) 「小ボケ」には3年間の、「中ボケ」には、2~3年間の『標準的な滞留期間』が確認されるのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
猶、「大ボケ」の段階になると、前期でさえも、『脳のリハビリ』の効果は、期待できなくなってしまうのです。
※上記特徴(事象の事実データ)について、アミロイドベータ仮説では、説明が不可能なのです。

3.MMSE下位項目の項目困難度の指標が存在する:
(1) 左脳と右脳の機能レベルを判定出来る手技である 『MMSE』のテスト結果について、極めて厳密な項目の低下順前頭葉を含む脳全体の機能レベルの面から、項目が出来なくなっていく厳密な順番)が存在しているのです。

(2)  30点が満点で11の下位項目から構成されている『MMSEの下位項目』について、早い方から順番に、以下の低下順(機能が衰えていく順番)が存在しているのです。
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名

(3) アルツハイマー型認知症の発病者は、且つ、その場合に限り必ずこの低下順の通りに、機能が衰えていくことになるのです。
※上記特徴(事象の事実データ)について、アミロイドベータ仮説では、説明が不可能なのです。

&2 アミロイドベータ仮説は、100%誤り:
(1) 『アルツハイマー型認知症』の発病患者14689人の『脳機能データ」であり、私たち二段階方式が例示する上記「三種類の脳機能データ」は、その精緻な質と量とにより、「事象の事実を示す客観的な脳機能データ』であると言えるものなのです。

(2) 上記三種類の『事象の事実』を示す各脳機能データの存在については、(『アミロイドβ仮説』の主張内容が正しいものと仮定)すると、説明が不可能となるのであり、(アミロイドβ仮説の主張内容は、事象の事実に合致していないこととなる)、即ち、(『アミロイドβ仮説』の主張内容が、100%誤りである)ことの『実証データ』となるのです(論理的な帰結)。

(3) 従って、「CDRの転用という重大な欠陥」がある『評価数値27%』の問題は脇に置いといても、(エーザイのレカネマブは、アルツハイマー型認知症の治療、症状の進行を抑制する効能がある薬ではない)こと、無関係の薬となるのであり、厚労省は、当該薬の使用申請を棄却すべきものなのです(アミロイドβの蓄積を阻害/除去できる効能を有するとしても、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行を抑制する効能は有していないこととなるのです)。

&3 アルツハイマー型認知症について権威が語る内容は誤りダラケ:
(1) 私たち二段階方式は、極く早期の段階に注目し、『注意の分配力』の機能の働きと働き方の特性に気付いて、前頭葉の機能及び注意の分配力の機能を精緻に判定できる独自の手技、二段階方式の手技を開発したのです。

(2)  14689例に上るアルツハイマー型認知症の発病者の前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした類型的な症状に関わる脳機能データを集積し、解析した結果、本態が(廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない)ことを、世界で初めて解明したのです。

(3) 『アルツハイマー型認知症』の正体が、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』であることを解明した後に、二段階方式の手技を実務化し、マニュアル化して、有償/有期の使用許諾契約を締結した上で、『アルツハイマー型認知症』の発病自体の予防に特化した活動、北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村で『住民参加型の地域予防活動』を指導し、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証したのです。

(4)  2010年に『アミロイドベータ仮説』が登場してきて、世界的な通説となる中で、我が国は、発病の予防という最も効果的で安価な「川上対策」である『アルツハイマー型認知症の発病の予防』の国策化による全国展開の政策を棚上げし真逆の政策である「ボケても安心な社会作り」という「川下対策」を優先して国策化し、末期段階での発病の診断(発病のレッテル貼りをするだけの診断及びエーザイの興奮型のアリセプトに代表される治療の効能がない、効きもしない「対症療法薬」の処方を含む)並びに本当の意味での早期の段階である(小ボケと中ボケが見落とされた儘で)、症状の進行が放置された結果としての、発病の末期の段階である「大ボケ」の後期にまで症状の重症化が進んでしまった結果としての『介護』に投入される「血税の総額が23兆円越え』となり、この先も更に増大していくとの予測の中で、『介護保険制度が、財政面から破綻の危機的状況にある』という状況にあるのです。

(5) 『アルツハイマー型認知症』は、人類最大の難問とされる『意識』が関わる認知症なのです。意識の世界が存在せず、前頭葉も注意の分配力の機能も備わっていないマウス(やら、マーモセット)が研究対象で、権威だけは絶大ながら実力は皆無、科学的で客観的な根拠データの集積さえも無く、『100%誤りの内容のアミロイドベータ仮説が、世の中を惑わせている』不条理な状況が是認された儘なのです。

本著作物「H-10」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。






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二段階方式が提示するアルツハイマー型認知症の真の正体(H-09)

2023-06-27 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
(1) 私たちの『二段階方式』は、Kinuko とTadの二人だけが運営する(有限会社)エイジングライフ研究所が、『アルツハイマー型認知症』に特化した研究を基礎とした「主張内容」、「根拠データ」及び「各種様式」の開示と二段階方式の「手技」を実務化、マニュアル化して有償/有期の『使用許諾契約』の締結下で、高齢化が進んで、『アルツハイマー型認知症』の発病高齢者の川下対策に過ぎない『介護の予防/介護』対策に苦しむ中での、問題意識がある市町村を対象とした『川上対策』としての『発病自体の予防』というテーマに対する先駆的な活動への問題意識を強く抱く市町村に対する、『活動の実践指導』を目的として活動して来た『諸活動及び主張内容並びに手技』を象徴するトレード・マークなのです。
※1「二段階方式」の名称は、アルツハイマー型認知症の発病者であるか否か/発病者である場合は、回復/症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度がどの程度であるかを判定し、告知することを目的として、「意識」が覚醒した世界に於ける「脳全体の司令塔」の役割(左脳、右脳及び運動の脳という3頭建ての馬車を運行する御者の役割)を担う最高次機能の「前頭葉」の機能レベルを「改訂版かなひろいテスト」により、高次機能の「左脳と右脳」の機能レベルを「MMSE」により判定し、両者を総合して全体としての機能レベルを精緻に判定できる手技であること(最高次機能と高次機能を個別に、2つの段階に区分して、判定する手技であること)を表記し、明記したもの。
※2 「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定出来る手技は、現在でもなお、私たち二段階方式が世界に誇る「改訂版かなひろいテスト」しか存在していないのです。
※3 世界中の権威ある機関と雖も、精緻な手技を持たないので、前頭葉の機能レベルは判定の対象外としていて、左脳と右脳の機能レベルを「MMSE」で判定するだけで、お茶を濁しているのです。
※4 エーザイは、レカネマブの製造及び販売を厚労省に申請した根拠データの中でさえも、レカネマブの服用の効能を判定するに際し、前頭葉の機能レベルの判定データは提出出来ていないのです(CDRでは、「前頭葉の機能レベル」の判定は、出来ないのです)。
(2) 様々な種類が数ある認知症の内の殆ど全てとも言うべき90%以上の割合を占めている『アルツハイマー型認知症』の発病と症状が進行するメカニズム、段階的な症状の類型、治療(症状の回復/進行の抑制)及び発病自体の予防の方法について、Gooブログ上に無料で公開中2012年3月に投稿を開始して、今日現在までに本Gooブログ上に投稿し公開して来た「累積での総字数」は、優に500万字を超える(全ゆる疑問に回答できるレベルの品質と量を誇る)。
※1 世界中の専門機関は、『アルツハイマー型認知症』についてほとんど無知なのです。
世界中の権威とされる機関はすべてが、「末期の段階」、私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の後期(30点が満点であるMMSEの得点が一桁の段階)で初めて発現してくる極めて重度の症状の外観からの早合点に因る誤解に因り、極めて重度の「物忘れ」の症状を伴う「神経変性疾患」だと誤解してきたのです。
※2 その結果、私たち「二段階方式」が提示する「本当の意味での早期の段階」、『脳のリハビリ』の実践に因り症状の回復/進行の抑制可能である『小ボケ』及び『中ボケ』の段階を見落としているのです。

(3) 更に、2023年の1月からは、ツイート(@tadnotwit30)でも、日々情報を発信して、(100%誤りの内容の主張でありながら、米国のハーバード大学が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所が追随し/牙城を形成して、それら機関の我が国における権威の高さ故に、社会に害悪を及ぼし続けてきている仮説である「アミロイドβ仮説」について、厚労省や認知症の診断が専門の精神科医までもが惑わされている)現在の状況に対し、警鐘を鳴らし続けているのです。

(4)哀しいというか、恐ろしいことに、我が国は、アミロイドβ仮説一辺倒なのです。東大、京大、理研-MIT 研究室(利根川進)がアミロイドβ仮説の我が国の牙城であること及びアミロイドβ仮説が、現在のところ世界的にも通説の地位に在る(支持する学者の数が一番多いというだけの意味)ことなどから、厚労省までが対策を誤り/公明党の要求もあって、(川上対策)の『発病自体の予防』を棚上げして、川下対策(介護の予防とボケても安心な社会作り)の制度化による政策の推進に邁進していて、意味不明の末期段階での発病の診断(末期段階の大ボケの後期で発病を見つける「発病のレッテル貼り」の意味でしかない診断)と(治療の効能は皆無)で、(症状の発現の仕方)を昂進させ、又は抑制するだけの効能でしかない対象療法薬(興奮型の薬である、エーザイのアリセプトが代表)を処方して、売り上げを稼ぐだけの不条理な診断が横行しているのです。

(5) 売り上げ規模が大きくて、(治療薬ではなくて、単なる「対症療法薬」でしかない)エーザイの「アリセプト」は、当該特許が有効であった時期には、多い年度には、3000億円を超える売上高を誇ってきたのです。
そもそもは、『治療薬』(アルツハイマー型認知症の症状の進行を或る程度遅らせる効能を有する治療薬)の謳い文句で申請して、厚労省の使用許可を得ておきながら、実態は、治療の効能は無くて単なる『対症療法薬』でしかなかったのです。
故意ならば詐欺、過失なら重大な社会的責任が問われるべきものなのに、マスコミも取り上げようとはしないのです。ちなみに、フランス政府は、長期期間に渡る効能の有無の追跡結果により、治療の効能が認められないとして、健康保険の適用を除外する措置をとっているのです(我が国では、『アルツハイマー型認知症』の診断が専門の精神科医までもが、『治療薬ではなくて、単なる対症療法薬でしかないエーザイのアリセプト』を治療薬として処方して、荒稼ぎする診断が横行して来たのです)。

(6) 世界的には、米国のハーバード大学が牽引し、東大、京大、理研ーMIT研究室(利根川進)が我が国での牙城である「アミロイドベータ(β)仮説」が通説(賛同者数が最も多いというだけの意味)ではあるのですが、廃用型の『生活習慣病』が本態であるにすぎない『アルツハイマー型認知症』については、世界中の権威機関が、ほとんど無知であり、科学的で客観的な根拠(裏付けとなる根拠データ)も提示できない儘に、更には、自説が主張する原因内容(要因)と『アルツハイマー型認知症』の発病/症状の進行との間の因果関係を実証できない儘での憶測だらけで/間違いだらけの「3つの仮説」が横行している状況(アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、アセチルコリン仮説等)なのです。
猶、(特定の『遺伝子の異常』が生来的に存する人だけを対象に発病するのが特徴である「アルツハイマー病」とは、全く異なる性質のものであるので注意して下さい。我が国では、無知により、専門家でさえも両者を混同している人たちが極めて多いのです)。
※ 『アミロイドβ仮説の主張内容が、100%誤りであること』について、本稿で、関連する脳機能データを提示し、説明していきます。

(7)『アルツハイマー型認知症』については、ハーバード大学を筆頭に,世界中の権威ある機関でさえも未だに無知なのです(権威だけを傘に着た、憶測だらけ。誤りだらけの仮説を主張し続けているのです)。
研究対象をマウス(齧歯類)から、マーモ・セット(哺乳類)に代えたところで、何も変わっては来ないのです。何故なら、マーモ・セットにも、肝心要の要因である『注意の分配力』の機能(ひいては、複合機能体である「前頭葉の機能」)が備わっていないし、そもそも『意識』の世界が存在していないから(「アルツハイマー型認知症」は、世界中の専門家達の間でさえ未だに『人類最大の難問』とされている『意識』が関わる認知症なのです)なのです(マウスやマーモセットを研究対象にすること自体が、的違いなのです!)。

(8) 『アルツハイマー型認知症』については、認知症研究の専門機関(専門家、医師達)までもが、神経変性疾患だと本質を誤解していて、「記憶障害起因して発病」するとの憶測(これこそが、重大な早合点による、「誤解」なのです!)による想定と構想に基づいたもので、科学的で客観的な根拠データも無い代物の仮説がアミロイドβ仮説(エーザイのアデュカヌマブ、レカネマブの開発根拠)であり、タウ蛋白仮説であり、アセチルコリン仮説(エーザイのアリセプトの開発根拠)なのです(マウスやマーモセット記憶行動並びに末期の発病患者の死後の脳の解剖所見から推測し、憶測しただけの「仮説」であり、権威だけを傘に着た、根本的に誤りの主張内容なのです)。

&1 (エーザイのレカネマブの効能の有無と問題点)
(1) (世界的に通説とされる)アミロイドβ仮説は、『アルツハイマー型認知症』の本質を器質的な病変の存在に因る、極めて重度の記憶障害を発病の原因要因とする神経変性疾患と早合点に因り誤解していて、100%誤りなのです。
※私たち二段階方式は、(アミロイドβ仮説の主張内容が、100%誤りだと実証出来ている)脳機能データ、『客観的で精緻な脳機能データ3種類』を提示出来るのです(『アルツハイマー型認知症』の発病患者14689人に実施した『二段階方式』のテスト結果データ(『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」を基礎とした、発病者の症状の段階の判定を含む)が、根拠なのです。

(2) 『アミロイドβ仮説』を開発の前提理論とするエーザイの『レカネマブ』は、アミロイドβの蓄積を阻害/除去出来ても、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行を抑制出来る効能は無い代物、(廃用型の生活習慣病が本態であるアルツハイマー型認知症の発病/症状が進行するメカニズムに照らして)、症状の進行を抑制できる効能は、100%無い(1%も有り得ない)のです!

(3) そもそも、アミロイドβの蓄積老人斑)と『アルツハイマー型認知症』の発病/症状の進行との間には因果関係自体が存在していないのです(アミロイドベータ仮説の牙城の、ハーバード大学も、東大も、京大も、理化学研究所も、更にはエーザイも、因果関係が存在することの実証が、未だに出来ていないのです)。
加えて、私たち二段階方式は、『アミロイドベータ仮説が100%誤りだと実証出来ている、3種類の「精緻な脳機能データ」を提示できる』のです。

(4) 更なる問題点として、CDRの転用数値である『27%』という数値自体にも、以下に詳説するように、『重大で致命的な欠陥』が存在しているのです。

&2 (レカネマブの評価方法には、重大で致命的な欠陥が存在)
(1) 我が国の製薬会社であるエーザイが『アルツハイマー型認知症』の症状の進行を抑制する効能を有する(初期段階の「軽度認知症」の段階であれば、症状の進行を2~3年程度遅らせる効能を有する)と強弁している『レカネマブ』の効能の評価方法には、重大で致命的な欠陥が種々存在しているのです。

(2) エーザイが提示するレカネマブの「効能の評価数値27%」には、評価に活用(悪意による転用か?)した『CDR』自体に、客観性が皆無なのです。
エーザイがレカネマブの評価に転用した『CDR』(Clinical Dementia Rating)という基準は、基準の名称、或いは、使用され、記述された言葉とは裏腹に、実際の機能基準の判定については、無価値主観的に過ぎるものなのです。
認知症の診断基準にも使用され得ない極めて主観的な記述が特徴なのです。
主観的記述に因る、②主観的基準に基づいて、③主観的観察結果を、④単に数値化するのが特徴なだけのものであり、主観が主体で、客観性に欠ける為に、本来は、『ケアプラン作成用』のものを転用した、極めて粗雑な効能の評価であり、レカネマブが症状の進行を抑制する効能を有するのか/どの程度の効能があるのかを、客観的で精緻に判定するためには不可欠の要因である『前頭葉』の客観的な機能レベルの変化及び進行の抑制効果についての、客観的な評価とは無縁のものであり、主観的な基準に基づく、主観的な観察結果を、単に数値化したところで、『客観性は生まれてこない』ものなのです(無から有は、生じないのです!)。

(3) そもそも、服用対象者を選別する『MCI』(軽度認知障害)の基準自体が、本人が申告する「物忘れの症状」と家族が申告する本人の「物忘れの症状」と判定者が観察する「物忘れの症状」が、主観的な観察を基礎とした判定であり、アルツハイマー型認知症の「発病者ではない」が(医師は大ボケで初めて発病と診断するので、大ボケより物忘れの症状が軽いはず)、「正常者でもない 」、発病の前駆的段階と定義するその定義自体が意味不明のもの。
加えて、「軽度の段階の発病者」の判定基準が極めて不明瞭なのです。

(4) 「認知機能障害」の有無及び程度が要のテーマとなるべき『アルツハイマー型認知症の』の症状の進行を抑制する効能を有する薬であると強弁していながら、肝心要の『前頭葉』の機能レベルについての(客観的な判定)が全く為されていない上に、何等の言及さえもなされていない無知と言うか、出鱈目な判定/評価が、臆面も無く、評価データとして提示されているのです(意識が覚醒した世界に於ける『脳全体の司令塔の役割』を担っている『前頭葉』の機能に関わる、就中、「注意の分配力」の機能の働きに関わる『治療薬』の効能の評価には、絶対に許されてはならない、出鱈目なデータなのです!)。

(5) 最も重大で致命的な欠陥は、小ボケ及び中ボケまでの本当の意味での早期の段階では、本人の日々の『脳の使い方としての生活習慣要因自体が、症状の回復/進行の抑制/進行に直接的な影響があるので(エーザイは、このことにさえも無知)、当該生活習慣要因が『排除されないで評価した結果』については、『レカネマブの服用による効能との因果関係が実証できないという重大で致命的な欠陥があることになる』のです。
※そもそも、『Aという原因が存在していない場合には、Bという結果は生じてこない』ことが実証される場合に限り、『Aという原因とBという結果との間に因果関係が存在していることになる』ものなのです。

(6) エーザイのレカネマブの効能の有無の評価については、服用者の日々の脳の使い方としての「生活習慣要因による影響が排除されていない」結果、「服用と効能」(症状の進行の抑制効果)との間の『因果関係を実証できていない、極めて重大で致命的な欠陥が存在している』ことになる訳なのです。

(7) 上記中(4)の欠陥及び(本来的な使途としてケアプラン作成用でしかない)「CDR;軽度認知障害」という、名前ばかりで、実際は極めて主観的な評価方法をレカネマブの効能の評価に転用(悪用)した極めて『重大な過失』が存在するのです(万一にも、無知からくる過失ではなくて、「故意」により転用したのであれば、詐欺的な行為であり、社会的責任が生ずることにもなる)。

(8) 『記憶障害』という要因が『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状が進行する核心的で要の要因であるとの『極めて重大な誤解をしている』ことへの問題を指摘しておきたいのです。

※1 世界中の権威機関からは、原因不明で治らない(発病の予防が出来ない)タイプの認知症であると誤解された儘である『アルツハイマー型認知症』の発病患者の症状の重症化が進行して行き、末期の段階である「大ボケ」の後期(MMSEの得点が、10点を切ってくる、一桁の得点となる段階)で発現が確認される症状である、(簡単な挨拶程度の会話もままならない=失語紛い/絡みの症状だと誤解されている)、(歯ブラシを握ったまま、茫然自失=失認紛い/絡みの症状だと誤解されている)及び(ズボンを頭から被る=失行紛い/絡みの症状だと誤解されている)について、米国精神医学会が策定した診断規定であり、未だに世界的に専門機関に対して影響力を維持している診断規定の『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容(記憶障害の要因の存在の確認を要求)及び第二要件の規定内容(失語、失認、失行は、器質的な原因で発症してくるものであるのに、廃用症候群であるにすぎないアルツハイマー型認知症の症状として、失語、失認、失行と規定している重大な誤り並びに失語、失認、失行{紛い}の症状は、極めて重度の段階で発現してくる症状であり、それらを初期症状と規定する重大な誤りの内容)をその儘踏襲しているのが、「アミロイドβ仮説」なのであり、(主張内容が、100%誤りの仮説である)「アミロイドβ仮説」を根拠にして開発されたエーザイの『レカネマブ』の効能の有無の評価の考え方(特に、エーザイが評価方法に転用している「CDR」の評価手法と考え方の基礎)に、以下に提示する極めて重大で、『致命的な欠陥が存在している』ことを指摘し、問題提起したいのです。

1つは、【『CDR』という基準が、主観的な観察基準に過ぎないものであり、(アルツハイマー型認知症の治療薬の効能の有無の評価には不適の)、主観的な評価の結果を、単に数値化するのが特徴であるにすぎないこと】。
もう1つは、『DSM - Ⅳ】の第一要件が確認を要求している【記憶障害】という要因自体が、『アルツハイマー型認知症』の発病を惹き起こす/症状の進行を惹き起こす真の要因ではなくて、真の要の要因は、『第二の人生を生きる高齢者の日々の脳の使い方としての単調な生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続起因した、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る「前頭葉の三本柱」の機能の核心機能である『注意の分配力』の機能が異常なレベルにまで機能低下が進行してくることを介して(機能発揮上の二重構造の存在)の、複合機能体としての『前頭葉』の機能が異常なレベルに衰えが進行して、前頭葉の機能障害に起因して発病する認知症なのです(発病の最初の段階である「小ボケ」は、三頭立ての馬車を牽引する三頭の馬、左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在って御者である前頭葉』の機能だけが異常なレベルに在ることが確認されるのです。
また『前頭葉』の機能が正常なレベルに保たれている限りは、『アルツハイマー型認知症』の発病は、起きてこないことが、確認されてもいるのです=14689例に上る『アルツハイマー型認知症』の発病患者の『脳機能データ』が根拠)。

※2 CDR(Clinical  Dementia  Rating)の略で、1982年に登場した認知機能評価スケールに、極めて重大な欠陥、致命的な欠陥が存在していることの指摘と問題提起なのです。医師(医療従事者)が、発病患者及び家族に対して『問診』(口頭でのやり取り)を行い、6項目(① 記憶、② 時と所の見当識、③ 判断と問題解決能力、④ 地域社会活動、⑤ 家庭生活及び趣味・関心、⑥ 介護状況)について、健康(CDR0点)、認知症の疑い(CDR0.5点)、軽度認知症(CDR1.0点)、中等度認知症(CDR2点)、重度認知症(CDR3点)の区分での「5段階評価」を行うもの。

※3 注意すべきは、項目の数と評価の段階は多いものの、判定基準項目の記述が極めて曖昧で大雑把な言葉の表現による主観的な記述内容であり、更には、意識的に/目的的に生活していく場面で最も肝心な脳機能である『前頭葉』の機能及び機能レベル並びに意識を操り、様々な場面で物事を処理する要の機能である『注意の分配力』の機能についての評価も、言及も全く為されていないものであり、「意識」の機能構造にも、意識が覚醒した世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」及び前頭葉の核心機能である「注意の分配力」の機能の役割及び働き方にも、無知な、権威だけを傘に着た人達が策定した、『無用の長物』としか言いようがない代物なのです。

※4 こんな主観的に過ぎ、出鱈目な基準に基づいて、評価者の主観的な観察と評価だけに基づいて、結果を単に数値化したところで、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルについての、客観的な評価は不可能なのであり、効能の客観的な評価とは無縁、無関係の結果が(効能の評価数値としてエーザイが強弁している27%という①主観的な基準に基づく、②主観的な観察結果を、③単に数値化しただけのものに過ぎない数値)なのです。

※5 『CDR』という基準が、「主観的な言葉の羅列に過ぎなくて、客観性が皆無で、肝心のアルツハイマー型認知症についても無知」な人達が、思いついた、いい加減で出鱈目な基準であり、『ケアプラン作成』程度の活用であるならまだしも、『前頭葉』の機能レベルの低下の進行の抑制にも拘わる、『アルツハイマー型認知症』の『治療薬』として効能の有無の評価に転用など、絶対にあってはならないことなのです。
ビッグモーターの問題以上に深刻な、エーザイの『社会的責任意識の浅薄さ』が問題視されるべきなのです!

※6 次章の&3で提示するテーマ、(MMSE下位項目の項目困難度)の指標は、アルツハイマー型認知症の発病者であれば(且つ、その場合に限りMMSEの11の下位項目について、『項目が出来なくなっていく極めて厳密な順番が存在している』ことを示しているものであり、基礎データの質と量とから、『事象の事実』としてのデータの価値が、注目されることになる筈のものなのです。このデータの存在は、(アミロイドβ仮説の主張内容が100%誤りであることを実証しているものであり、11の下位項目間には、困難度の差異が歴然と存在していて、『CD』Rのような、「記憶障害」の項目を核心の基準要因とした換算方法、評価結果は、極めて杜撰で、出鱈目な数値であることを実証するデータとなるのです)。

&3 14689例に上る発病患者の「脳機能データ」が意味すること
(1) 私たち二段階方式は、『意識的な世界』(目的的な世界)に於ける脳全体の「司令塔」の役割りを担っている『前頭葉』の機能レベルを、極めて精緻に判定できる独自の手技を開発し、極めて多数のデータを集積し、解析結果を「二段階方式」の手技として実務化し、マニュアル化し、452の導入先市町村での先駆的な予防活動としての「住民参加型の地域予防活動」への実践展開指導で活用してきた実績が有ります(二段階方式の主張内容が正しいこと及び極めて有効で有益であることについて、疫学的な方法により実証済み)。

(2) アミロイドβ仮説を先頭にして、世界中の権威機関から「神経変性疾患」だと誤解されているアルツハイマー型認知症』の本態(正体)はというと、『廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』(但し、食生活や糖尿病の発病とは無関係であり、仕事とは無縁の日々を生きる「第二の人生」を送る高齢者の日々の「脳の使い方」としての意味で言う『単調な生活習慣』の継続起因した病気であることに留意する)にすぎない認知症(病気)なのです。

(3)『脳のリハビリ』(脳の機能レベルに見合った「テーマ」の追求と目標の設定の日々の実践によって、『前頭葉が活性化』する生活習慣への改善と継続的な実践)により、症状の回復(小ボケ)/進行の抑制(中ボケ)が可能並びに『自分なりのテーマの追求と目標の設定による、前頭葉が活性化する生活習慣』の構築と継続的な実践により『前頭葉の機能を正常なレベルに保つこと』により、『発病自体を予防』(発病時期の先送り=身体が保つ限り、脳も保たせる)することが出来るのです(「自助努力」が、必要不可欠となります)。

(4) アミロイドβ仮説を提示/支持する世界中の権威機関が、マウスやマーモ・セットを対象としての研究結果から、客観的な根拠となる「脳機能データ」の集積さえも無しに憶測ばかりしているのに対して、私たち二段階方式は、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの客観的で精緻な判定並びに実務化した二段階方式の手技を活用した活動、市町村との有償/有期の使用許諾契約の締結下での「住民参加型の地域予防活動」の実践の成果により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証済みでもあるのです。

(5) 『アルツハイマー型認知症』の発病患者14689人の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした『類型的な症状』を三段階に区分し、指標化している(改訂版30項目問診票)のが特徴です。
前頭葉』が活性化する生活習慣への改善である『脳のリハビリ』の継続的な実践により症状の回復/進行の抑制の可能性の有無及び程度により、軽い方から順に「小ボケ」(症状の回復/進行の抑制が可能;社会生活の面だけに支障)、「中ボケ」(症状の進行の抑制が未だ可能;家庭生活の面にも支障)、「大ボケ」(進行の抑制も、最早困難;セルフケアの面にも支障)に区分した『脳機能データ』を保有していて、当該脳機能データ並びにその解析結果は、世界に誇れるレベルのものであり、並ぶものがない品質と量とを誇るのです。

本著作物「H-09」には、自動的に著作権が成立します。
本著作物「H-09」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。


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アルツハイマー型認知症の真の正体は、老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない(H--07)

2023-04-20 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1学説の現状
(1) 世界的にも未だに通説の地位を維持している仮説である「アミロイドβ仮説」の考え方を根拠として、世界中の数多くの製薬会社が挑戦して来た「治療薬」の開発は、悉くが失敗したのです。
(2)私たち二段階方式の主張は、『人間だけに特有な意識的な世界』を対象とし、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの精緻な判定及びその機能レベルの直接のアウトプットである「類型的な症状」の発現の確認並びに発病及び症状の重症化の進行をもたらした基礎的背景としての「生活歴」、脳の使い方としての「生活習慣」である単調な生活習慣の継続の確認に基づいた、14689例もの膨大な数の『アルツハイマー型認知症』発病患者の「脳機能データ」の解析を基礎としているのです。
(3)世界中の認知症研究の専門家達から発病の原因が不明であるとされていて、「神経変性疾患」だと誤解されている『アルツハイマー型認知症』について、私たち独自の見解である『本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であること』の主張並びにその基礎となる脳の機能面から見た『アルツハイマー型認知症』の発病原因(メカニズム)、症状の重症化が進行するメカニズム(機序)、症状を三段階に区分する基準とその内容、脳の使い方としての「生活習慣」の改善である「脳のリハビリ」により症状を治す方法、介護の予防、更には、発病自体を予防する方法に関する私たち二段階方式独自の主張内容については、関わる内容についての著作権が自動的に成立しているのであり、当該著作権が及ぶ内容と範囲を再度明確にしておく意図でもあるのです。

(4)私たち二段階方式が、世界で初めて解明した『評価の物差し及び実行機能機能発揮上の二重構造の存在』及び『意識的/目的的な世界における注意の分配力の機能の働き方』並びに『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」、追及する自分なりの特定のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い「単調な日々の暮らし方」の継続』という脳の使い方としての「単調な生活習慣」の継続に起因した『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』の問題及び「アルツハイマー型認知症」の発病患者だけに特有な性質として確認される『MMSE下位項目の項目困難度』(下位項目に出来なくなっていく厳密な順番が存在すること)並びに『標準的な滞留期間の存在』(「小ボケ」は3年間、中ボケは2~3年間)を示す「脳機能データ」について、過去のブログ内容の一部を引用し、それ等が私たち独自の主張内容であり、著作権が成立している内容であることを此処に注記し、再度確認しておく意図なのです。

&2 意識的な世界の機能構造と「注意の分配力」の機能の役割り
(1)私は今、ダイニングで、遅い朝食をいただいているところ。目の前は、一枚板の大きなガラスのWindow。その窓越しに、外の景色を眺めているというのが、今の私の状況という訳。

(2)ところで、「注意の分配力」の機能と言うのは、『覚醒の度合い及び内容が異なる複数の意識」を同時に並行して、構築し、管理し、統合し、分離し及びコントロールしていて並びに『異なった複数のテーマ」を同時に並行して処理する』上で必要不可欠の機能なのであり、加えて、咄嗟の判断及び処理に不可欠の機能(「あの人は頭の回転が速い」などと称されるあの機能)なのであり、「前頭葉の三本柱の機能」(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能のことを総称)の中でも最も高度な機能であり、「加齢」に起因した脳機能の正常な老化に因り潜在的な能力としての機能レベルが低下していく際も(私たち人間の誰にでも生来的に内在する性質であり、私たちは「正常老化の性質」と名付けている)、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した「廃用性」の加速度的で異常な機能低下の進行に因り潜在的な能力としての機能レベルが低下していく際も、最も早い段階からその機能が衰えていく性質を有するものなのです。「アルツハイマー型認知症」発病の仕組みを解明する上で、『この性質に気が付くことが極めて重要な手掛かりとなる』のです。

(3)そこで、『異なった複数の「テーマ」を同時に並行して処理する』とはどのようなことを言うのかについて、目の前の具体的な情景を利用して、皆さんの脳にも体験してもらいながら、分かり易く説明していこうと考えたのです。
注意の分配力」の機能は、私たち人間だけに特有な機能であり、マウスやマーモセットは勿論のこと、DNAの99%が人間と同じとされる「チンパンジー」にさえも備わっていなくて、異なる複数の「意識」 を同時に並行して構築し、統合し、管理し、統括し、コントロールする上で、更には、異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理し、或いは、様々な状況や場面や行為や行動の実行結果、或いは、思索や考察の実施結果を、メタ認知により、洞察し、推理し、シミュレーションし、或いは、比較し、選択する上で、必要不可欠の脳機能なのです。

(4)猶、個別の各意識は、「御者の判断や関心」により、『注意の分配力』の機能が選択的に分配される対象となる事象やテーマごとに同時に複数(多数)存在していて、前頭葉の三本柱の機能、就中、注意の分配力の機能の発揮度が高くなるほど、『個別の各意識』の覚醒の度合い及び質感の度合い(意識のqualia:クオリア)が増していき、注意の分配力の機能の発揮度が低くなるにつれて、個別の各意識の区分が薄れていくものなのです。

(5) 「注意の分配力」が特定の対象に向けられたままであっても、(興味や関心の度合いの変化、若しくは、「評価の物差し」の機能による事象に対する評価や興味の変化、又は、別の動機の発生による注意の対象の変化等により)『前頭葉の三本柱』の機能の発揮度が変化すると、当該対象から感得されていた質感自体が変化するのです。或る特定の事象に的を絞って、注意の分配力の分配対象が絞られている場合でも、何等かの契機により前頭葉の三本柱の機能の発揮度自体が変化することに因り、其れまで感得されていた質感が変化することになるのです。

(6)更には、意識に関わる研究で知覚交代刺激の図として実験によく使われる「ネッカー・キューブの図形」、又は、「ルビンの壺の図形」の知覚交代の識別は、一定レベルの機能発揮状態下に在る意欲、注意の集中力が関与することが要求されるのは言うまでもないことなのですが、核心となるのは、『注意の分配力』の機能なのです。
 一定レベルでの「注意の分配力」の機能が発揮されている状態下でないと、知覚の交代を識別することが出来ないのです(注意の分配力の機能が備わっていないサルに、知覚交代の識別は不可能)。私たちは、ネッカー・キューブの図形についての知覚交代の識別の可否を『前頭葉の機能レベルが正常であるか/否かを判定する為のテスト』の一部に活用してもいるのです。
意識の覚醒の度合い及び意識の質感(クオリア)の度合いを左右し/下支えているのが『注意の分配力』の機能を核心とした前頭葉の三本柱の機能の発揮の度合いの問題が有るのです。

(7)『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行するか/否かを左右している真の要因(真犯人)が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した『前頭葉の三本柱』の機能に生じてくる廃用性の異常な機能低下の進行という要因なのです。
『アルツハイマー型認知症』の発病を予防する方法は、「意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割」を担っている『前頭葉』が活性化する生活習慣、『評価の物差し』(意識の首座=自我)による評価、関心、選択、観方に従い、『注意の分配力』の機能が『実行機能』を行使する出番が出来るだけ多い『生活習慣』の構築とその継続的な実践が、『唯一のもの』となるのです。

(8)花瓶の花の部分に注意の分配力の分配を集中すると(注意の分配量を増加させる)、花が生けられた花瓶を一体のものとして認知しつつも、花瓶の部分に対する注意の分配量が少なくなる為に、花瓶の部分の質感がそれだけ薄れるのです。両者に対する質感の差異を含みつつも、花の部分に対する意識と花瓶の部分に対する意識という『質感が異なる複数の個別の意識』が生じ、存在しているのです。一定レベル以上の「注意の分配力」の機能が発揮され、分配されている対症毎に、内容及び覚醒度が異なる「意識」が構築され、管理され、コントロールされているのです。

(9)今私は、テーブルの椅子に深く腰を落として掛け、窓の方を向いて座っていて、窓越しに庭の景色を楽しんでいる状態、且つ、遅い朝食を摂っているところだと言いました。①花水木の木の下で餌をついばんでいる四十雀の親子連れの愛くるしい姿と動き、澄んだ冬の光を受けて輝く羽の色等に私の感情を豊かにしてくれる情感と質感(qualia)を感じ取っている情景として、記憶の倉庫に貯蔵していきながら(異なる複数の重層した個別の意識が生起し、存在している)、更には、②You Tube から流れてくるMriah Careyの歌に合わせて、心を晴れやかにして躍らせつつ、その歌詞を口ずさんでいるという心の動きと(別の異なる複数の意識が存在する)その基礎である私の脳の働きの具合と状態下で、異なった複数の「テーマ」を同時に並行して処理してくれているのが、私の「前頭葉」の個別認知機能(「実行機能」)の発揮及び発揮度を左右し/下支えている「前頭葉」の三本柱の機能の中核をなす機能である『注意の分配力』の機能ということなのです。
(10)上述した①、②の場面で「意識」が形成し感得する心の感覚として生じ、心が感じるその質感(qualia)及びその変化又は差異こそ、『注意の分配力』の機能が生殺与奪の核心的な役割を担い、『前頭葉の三本柱』の機能が中心的な役割を担って、生み出させているのです(意識の消長と注意の分配力の機能とは、密接不可分の関係に在る)。

(11)意識の質感(qualia)及びその差異は、対象となる事象それ自体が生み出しているものではなく、対象に捉えた事象を実行機能が都度処理する過程で、その瞬間に、注意の分配力の働き具合を核心としつつ、『前頭葉の三本柱』の働き具合により生み出され「評価の物差し」を介して感得されているのです(対象となる事象毎に異なる個別の質感を同時に並行して感得してもいるのです)。
(12)そのメカニズムを説明するには、私がこれまで問題提起してきた「前頭葉」の働きと不可分の連動関係にある「評価の物差し」及び「記憶の倉庫」について語る必要があります。意識が最も覚醒された状態、意識の覚醒度が最も高い状態とは、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が最も高度に発揮されている状態下で、評価の物差しも記憶の倉庫も含む全体の機能が、即ち、三頭立ての馬車の『馬も御者も』、全開状態に在る瞬間であり、質感を最高度に感得することが出来る瞬間でもあるのです。

(13) 「注意の分配力」の機能の発揮度を抑えて、注意の分配力の機能の発揮が分配される対象を「特定のテーマ」に出来るだけ絞って、意欲、注意の集中力の機能という風に、順を追って発揮度を高めていくことに因り、「特定のテーマ」に対する「意識の覚醒の度合い及び意識の質感」が高まっていくのです。前頭葉の三本柱の発揮度を意識的に選択して調節することに因り、質感を感得する閾値を増減させる(選択が出来る)のです。
(14) 猶、「意識の質感=qualia」は、識別されている個別の意識を同列に覆っているのではなくて、興味や関心や注意の変化により、「注意の分配力」の機能が様々な対象に拡大展開されていくのを抑制した状態下で、即ち、「注意の分配力」の機能が働く対象を特定のテーマに絞ることに因り並びに特定のテーマに対する注意の集中力及び意欲の働き具合を高めることに因り、それに応じて高まっていく機能構造だと考えるのです。
そのこと自体もまた、権威がことさらに唱える無意識が支配している訳のものではなくて、『意識』に基づく「自由意思」(conscious free will)による『選択』が行われているのです。意識と無意識との関わり方に関する有名な『リベットの実験』は、『注意の分配力』の働きと働き方に無知な(特に、先行するメタ認知についての無知)権威達が、解釈を誤っているだけのことなのです。

(15) ところで選択は、必然的に比較と評価と取捨という経路を要求します。
比較し評価し取捨するということは、異なったテーマを同時に並行して処理することが要求されるのです。即ち、『選択』という処理も、一定レベル下での「注意の分配力」の機能なしには行うことが出来ないのです。前頭葉の機能障害に起因した症状だけが確認される『小ボケの段階』(社会生活面だけの支障が特徴)では、感動することが無くなり、質感の差異の感得もコントロールも出来ないのです(私たち二段階方式が開発した「表情読み取りテスト」に不合格となるのです)。
(16)『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行していくメカニズムを理解する上で、『注意の分配力』の働き及び働き方並びにナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という問題の理解が不可欠のテーマとなるのです。この「注意の分配力」の機能は、私たちが意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行しようとする際には、なくてはならない機能なのです。意識的に何かのテーマを発想し、何等かの行為や行動を行うに際しては、一定レベルでの「意欲」及び「注意の集中力」という基盤的な機能の発揮が要求されることにもなるのです。

(17) 認知される対象となる事象に関わる「意識の質感」は、客観的なものではなくて、眼前の事象であれ、人の表情であれ、リンゴの赤さであれ、それを感じ取るその人のその折々の脳と身体の働き具合と更には体調(「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度、就中、「注意の分配力」の機能の発揮度並びに「事象」の捉え方、切り取り方、感じ方、考え方、或いは評価の仕方などで構成される『評価の物差し』の働きとその発揮の度合い、収納されている「記憶の倉庫」との照合により取り出される知識や体験や、更には感情や身体の動静など三頭の馬の関与の度合い、或いは、その時の体調や感情の有り様等)が、質感を感得するその度合いに直接影響するのであり、個別で、主観的なもので、且つ、「特定のテーマ」毎に感得されるものなのですーTad曰く、”石の心は、観る人の心”。
(18) 意識が覚醒されている状態下では、『注意の分配力』の機能が向けられ、注意の分配力の機能の分配の対象となっている異なる複数の様々なテーマ(事象)毎に『意識』が形成されていて、且つ、「注意の分配力」の機能が分配されているその程度に応じる形で、様々な程度でのそれぞれの「意識」の質感が感得される機能構造になっていると考えるのです。
注意の分配力」の機能が分配されている様々な程度及び態様による「事象」毎に形成されている複数の「個別の意識」を統合し、統括している機能の総体が、『前頭前野』領域の穹窿部に宿ると想定される「意識の首座=自我」(ホムンクルスの首座=自我)ではないかと考えるのです。

(19) 更なる問題として、上述の『意識の首座=自我』の構造問題に加えて、脳機能の発達年齢と密接に関わる『発揮される機能差』と言う問題が存在していることに注意が必要です。かなひろいテストで判定される『注意の分配力』の機能は、6歳児から判定可能となり18~22歳が機能の最高発揮年齢となるからなのです。『記憶の倉庫』としての機能の発揮及び自分独自の『評価の物差し』としての機能の発揮もまた、『脳機能の発達年齢』との密接な関わりがあると考えるのです。
(20) 加えて、私たち人間の思考及び考察並びに身体の動静としての行為や行動は、無意識が支配しているのではなく、『意識』に基づく「自由意思」による『選択』が行われていると考えるのです。然も、その「自由意思」は、自身が構築し、完成させて来た「評価の物差し」に規制されているのです。
「評価の物差し」が規制する「自由意思」に基づき、思索や考察、行為や行動及びその程度や態様並びに対象事象の選択及びその切り取り方並びに対象となる事象の評価を含む全ての「選択」が行われていると考えるのです。

(21) 種を保存させる為に環境に順応する「複合機能体」としてのニューロン群の進化したシステムであるその完成型が、『意識的で目的的な世界における、思考及び行動の規範である『評価の物差し』の機能と「前頭葉」の個別認知機能群である(『実行機能』=Executive Function)と『注意の分配力』の機能を核心とする『前頭葉の三本柱』の機能との連絡による「連結された、目的的で、有機的な複合機能体」としての『前頭葉』の機能であり、「意識の座」の機能の核心を構成している』と考えるのです(「意識の基本設計図」=Tadの私案=GooブログのG-02で詳説)。
(22) 日常の生活面でふと気が付いてみれば、「異なった複数のテーマ」を同時に並行して処理できている「注意の分配力」の働きの存在に気がつくはずなのです。脳全体の司令塔の役割を担っている 複合機能体である『前頭葉』の機能が、眼前の様々な対象事象を自分なりの視点と視野で切り取り、自分なりにそれと認知して、その事象に感動さえ覚えながら、且つ、様々な程度及び態様による質感を感得しながら、同時に今日の夕ご飯のメニューをあれこれ考える等、不思議でもなんでもなく、当たり前のようにできている貴方の日常があるはずなのです。
但し、そのことの「大前提」として、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能が「正常な機能レベルに在る」ことが必要不可欠的に要求されることになるということなのです。世界中の権威達から「神経変性疾患」と誤解されている『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する原因(メカニズム、機序)を解明する上で、「注意の分配力」の機能及び「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」という要因を含むその機能レベルを変化させる要因についての深い理解が必要不可欠となるのです。

(23) 傘寿の祝いの楽しい旅行日程の会話でさえも、「注意の分配力」の働き無しには成り立たないということなのです。
TadがKinukoとKinukoのお友達に対して説明している傘寿の祝いの旅行の案、オーストラリアのケアンズを楽しんでくるその案を、資料を手渡しながら、成田空港での出発から、ケアンズ空港を発つまでの間の日々の旅やイベントを楽しむその日程について、言葉で説明する内容をとりあえず聞き取り、理解し、同時に、提示されるイベントに対してKinukoとKinukoのお友達なりの想像力を働かせて具体的な場面を頭に描きながら、且つ、彼等なりの理解に立っての質問や、案の一部修正を唱えるには、この「注意の分配力」の機能が働いていることが必要不可欠の条件となるのです。
脳の機能面からの状況としては、まさしく、異なった複数のテーマを同時に並行して処理している状況にあるからなのです。然も上述したように、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能が「正常な機能レベル」にあることが要求されることになるのです。

(24) 世界的な権威を今なお保っているとされる『DSM-4』(米国精神医学会が策定したアルツハイマー型認知症の診断規定)の規定の第二要件が、アルツハイマー型認知症の発病と診断する上で不可欠のものとして要求している失語や失認や失行(実は、この表記も間違いであり、器質的な原因病変が存在していなくて、単に廃用型の生活習慣病であるに過ぎない『アルツハイマー型認知症』の症状の場合は、失語や失認や失行(紛いの症状と表記すべきもの)の症状の発現等という『極めて重度の症状』が確認できる段階(末期の段階である「大ボケ」の後期で初めて発現が確認される症状)ではなくて、本当の意味での早期の段階、左脳も右脳も運動の脳もその全てが正常な機能レベルに在る中で、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが既に異常な機能レベルに在ることが確認される『小ボケ』の段階(社会生活面での支障)、「アルツハイマー型認知症」の発病の最初の段階の症状は、「前頭葉」の機能障害(器質的な原因病変は何ら存在していなくて、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に因る廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行した『前頭葉』だけの機能障害)に起因した症状に過ぎないのです。『注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えてきていることが判定出来ない限り、「小ボケ」の段階の精緻な鑑別は出来ない相談なのです。

(25) 世界中で私達二段階方式だけが「アルツハイマー型認知症」を発病させる要因として問題提起している核心的な条件、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を送る上での「生き方」であり、「脳の使い方」としての単調な『生活習慣』、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が継続されている生活状況下で、この『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能の低下を進行させていき、且つ、異常なレベルにまで機能が衰えたことの直接のアウトプットそれ自体が、「アルツハイマー型認知症」としての発病の症状、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状であり、「前頭葉の三本柱」の機能の更なる機能低下の進行と左脳及び右脳の機能が異常な機能レベルにまで衰えたことの(「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常なレベルに衰えてきたことの)直接のアウト・プットそれ自体が、「中ボケ」の段階(家庭生活面にも支障)の症状であり、そして、「前頭葉」の三本柱の機能の更なる機能低下の進行と左脳及び右脳の機能が更に異常な機能レベルにまで衰えてきて、『注意の分配力の機能が殆ど働かない機能レベル』にまで機能低下が進行したことの直接のアウト・プットそれ自体が、為す術が何も残されていない末期の段階である「大ボケ」の段階(セルフケア面にも支障)の症状となるのです。

(26) 私たちは、私たちが独自に開発した神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ精緻な「脳機能データ」(前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分する段階的で類型的な症状)の解析結果と、北海道から沖縄だけを除く九州全域に至る全国的規模452の市町村で実践してきた、住民参加型の「地域予防活動」の実践の成果を根拠として、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」である』ことを疫学的な方法により実証もしているのです。

(27)『アルツハイマー型認知症』は、仕事というテーマの実行とは無縁となる第二の人生を送る高齢者の日々の生活習慣、脳の使い方としての「生活習慣」が発病の核心的な原因要因となるのです。私たちの「意識的な世界」(目的的な世界)を構築し、管理し、支配し、統括し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能複合体(「前頭葉の三本柱」の機能、中でも、「注意の分配力」の機能)の出番が極端に少ない単調な生活習慣」の継続、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されていく状況の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、そのことに直接起因して「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が惹き起こされてくるものなのです。

(28) その最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階であり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ)の段階があり、最後に末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階があるのです。
私たちが、「アルツハイマー型認知症」の症状を「三つの段階」に区分する理由は、「脳のリハビリ」(その人の「脳の機能レベルに見合った」生活習慣の改善、「前頭葉」の出番が多い生活、「前頭葉」を含む脳全体が活性化される生活習慣へと改善すること)を継続的に実践することにより、「小ボケ」の段階で見つければ、正常な機能レベルに改善させること(症状を治すこと)が可能(又、症状の進行の抑制が可能)であり、「中ボケ」の段階で見つければ(家族の後押しがあれば)、症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」の段階で見つけたのでは、症状の進行の抑制さえも、もはや困難となるからなのです。
(29) 生まれつき特定の遺伝子(現在、4つの遺伝子が築堤されている)に異常がある人だけを対象として発病する「アルツハイマー病」の場合は、働き盛りの若い年齢、若年発症と症状の急速な進行が特徴であり、且つ、治すことは出来ないのが特徴であるのに対して、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎない『アルツハイマー型認知症』の場合は、第二の人生を送っている高齢者だけが発病するという「老年発症」が特徴なのであり、症状の進行が緩やかであり、徐々に段階的に進行していくのが特徴でもあるのです。

(30)「アルツハイマー型認知症」は、早期診断【小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つける】及び早期治療【脳のリハビリの実施】(脳の機能レベルに見合った、脳の使い方としての生活習慣の改善)により治すこと(小ボケ)/症状の進行の抑制(中ボケ)が出来るものなのです。
 更なる問題点を指摘しておくと、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」の構築、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する生活習慣(自分なりの追求テーマと目標が有り、自分なりに楽しみや喜びや生き甲斐を覚えるときがある生活習慣)の実践により、発病自体を予防することが出来るのです。『治すことが出来ないし、予防することが出来ない』というのは、「神経変性疾患」と誤解していて、「末期の段階」の極めて重度の症状の確認だけで「発病」と診断している医師達の重大な誤解が有るのです。

(31) 医師達から『アルツハイマー型認知症は、治らない』とされている本当の理由は、『発病を発病を見つけて居る段階が遅すぎるだけのことなのです。
末期の段階の症状が確認されないと「アルツハイマー型認知症」の発病とは診断しない「診断の基準の誤り」にあるのです(小ボケと中ボケは、見落としているのです)。その上、治療の効能がない効きもしない「薬」(アリセプトなどの対症療法薬)を処方して、平気で金もうけだけに走っているのが医療現場の実態なのです。
「アルツハイマー型認知症」を発病した後に、症状の進行(重症化)のスピードが緩やかになるか或いは、逆に速くなるか、それは「脳の使い方」としての『生活習慣』の内容次第なのであり、医師が処方した薬の効能によるわけではないのです。そのことは、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した「脳機能データ」が証明してくれているのです。
「アルツハイマー型認知症」が発現してくるそのメカニズムからいって、飲むだけで(貼るだけで)、症状を治したり、症状の進行(重症化)を抑制したり、更には、発病自体を予防できる効能がある「薬」など開発されることは、『未来永劫、有り得ない事』と断言できるのです。

(32) st-medicaには、「着衣失行」について次のような説明が載っています。
『運動麻痺や観念性失行を認めず、半側空間無視や半側身体失認構成障害によらない着衣障害を着衣失行といいます。着衣の方法を口頭で説明することはできますが、上着やシャツを着る際にその裏表、上下、左右を逆にしてしまい、上手く着ることができなかったり、ボタンを掛け違えたりします。右側(劣位側)頭頂葉を含む広範な病変でみられ、特に上頭頂小葉から下頭頂小葉が責任病巣といわれています 』。
ところが、これはあくまで、「器質的な病変」が原因で起きる後遺症としての着衣失行についての説明に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化廃用型の単なる「生活習慣病」であり、器質的な病変が発病の原因ではなくて、「第二の人生」でのナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「廃用性の加速度的で異常な機能低下」が発病の原因に過ぎないのです。しかも、アルツハイマー型認知症の発病による症状としての失語や失認や失行(紛いの)の症状は、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてきていること、言い換えると、「前頭葉」の三本柱の機能が衰えてきていること、就中、「前頭葉」の三本柱の機能の中でも核心的な機能であり最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が衰えてきて殆ど働かない機能レベルに在ることが直接の原因となって、「上着の袖に頭を突っ込んでみたり、ズボンに腕を突っ込んでみたりする」と言った症状が発現してきているのです。
st-medicaが取り上げている上掲の器質的な病変が原因での着衣失行の症状が発現している場合は、肝心の「前頭葉」が働いているので、着衣の仕方の説明をすることが出来るのですが、「大ボケ」の症状としての着衣失行の症状が発現しているお年寄りの場合は、「前頭葉」の機能(特に、注意の分配力の機能)が殆ど機能しないレベルに在るので、上掲のst-medicaの説明に見られるような、「着衣の方法を口頭で説明することはできますが」のようなことは不可能になるのです。両者の根本的な相違は、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たち人間の意識的な世界を構築し、統合し、統括している「前頭葉」と言う機能が働いている状態に在るか否かの差異にあるのです。

(33)「アルツハイマー型認知症」発病の真の原因器質的な病変ではなくて、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因だということに専門家達が気付いていないだけのことなのです。
器質的な病変が発病の原因に違いないとの過度の思い込みから視野が狭くなってしまっていて、アミロイドベータの蓄積であるとか、タウ蛋白の蓄積であるとか、脳の萎縮の進行であるとか言った『器質的な病変探し』の森に迷い込んでしまっているのです。
意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を発想し、実行に移すにあたっては、「意欲」、「注意の集中力」の機能の一定レベルでの発揮が必要なのは言うまでもないことなのですが、『注意の分配力』という機能の一定レベルでの発揮が必要不可欠となることに無知、無関心なのです。

(34) 自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断するにも、状況判断に沿った「テーマ」を発想するにも、テーマの実行内容や実行の仕方を企画し、計画するにも、計画した実行内容について洞察し、推理し、シミュレーションするにも、シミュレーションの結果を比較し、必要な修正を加えて、最終的な実行内容を選択するにも、実行の決断を下すにも、更に言うと、特定の事象に向けて注意を集中するにも、複数の異なる多数の事象に向けて注意を分配するにも、意欲と注意の集中力の機能だけでは、足りないのです
意欲、注意の集中力の機能が一定レベルで働くそのことに加えて、『注意の分配力』の機能が一定レベルで働くことが必要不可欠なのです太字表記は、「前頭葉」の個別認知機能群の例示です)。

(35) 従って、『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくときは、それに付随して、『評価の物差し=意識の首座=自我』の機能及び「前頭葉」の個別認知機能群である『実行機能』(Executive Function )の発揮度も廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことになるのです(機能発揮上の二重構造の関係の存在)。
私たち二段階方式の『改訂版かなひろいテスト』は、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能について、かなひろいテストに従事している被験者のそれらの機能の個々の/及び総合的な機能の発揮具合を精緻に判定することが出来る優れものなのです。

(36) この手技の開発に成功したからこそ、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』というテーマに焦点を当てることが出来たのです。
このことを出発点として、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの精緻な判定、更には、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という視点/着眼点に到達することが出来たのです。その成果があったが故に、認知症研究の専門家とされる人達が、失語や失認や失行紛いの症状、或いは、それらの症状よりも更に重い症状である「極めて重度の症状」にしか目が行かない状況の中で、私達二段階方式だけが、本当の意味での早期の段階(「脳のリハビリ」の継続的な実践により(症状を治すこと/症状の進行の抑制)が可能である「小ボケ」/「中ボケ」の段階の存在を主張しているのです。

&3 脳の機能面から見た事象の認知に関わる「注意の分配力」の働き
(1) 窓越しに、視野の対象範囲内に在る目に入ってくる対象を全体としてとらえた時、認知の対象となる各々の対象物(範囲)が、どのように認知されているのかを詳細に分析していくと、面白いことが分かってくるのです。
丁度、カメラの焦点を開いたり絞ったりして、自分が写したい景色を、あれこれとシミュレーションしている時と似た状態が、貴方の脳でも起きていることに気がつくことでしょう。
(2) 眼前の窓とその枠、花水木の木と紅葉色に色づいた葉、満々と水をたたえて表面が風に揺れているプールの水面、天高く伸びた枝々を覆うように紅色の花を樹上一杯に折り重なってつけているブーゲンビリアの樹、真っ赤な小粒の実を鈴なり状態に枝先につけて重そうに垂れている枝を風に揺らしている鼠モチの樹の大木、その向こうに隣家との境界として植えられているサンゴ樹の垣根。これらの情景を全体として一度に認識している状態(その分、個々の認知対象であり、且つ、発現してくる個々の意識の質感が薄くなる)と特定の事象に注意を選択的に向けて認識している状態(その分、個々の認知対象の質感が濃くなる)、更には、その中間の状態という風に、意欲、注意の集中力及び「注意の分配力」の機能の各々の発揮度をカメラの焦点を開き/絞るように、様々に変え各意識の対象の認知度及び質感の差異を体験して下さい。

(3) 眼前の景色を全体として意識し、認知しようとすると、様々なレベルでの差異を伴った「意欲」と「注意の集中力」と「注意の分配力」と言う機能(「前頭葉の三本柱」の機能)の発揮が要求されていることに気づくのです。
対象を特定し、花水木の木と紅葉色に色づいた葉に注意を向けてみると、それ以外の周りの対象物に対する認知度が下がるのです。
更に、花水木の木の紅葉色に色づいた葉の濃淡だけでなく、葉脈までもがはっきりと認識出来るほどに注意をその部分に集中し、対象を絞ると(「注意の分配力」の分配対象を絞り、且つ、「注意の集中力」の発揮度を高めてみると)、鼠モチの樹も、ブーゲンビリアの樹も、輪郭はそれなりに認知できてはいるものの細部の認知が出来ていないことに気づくのです。

(4) そして、花水木の樹に対する注意の集中力の発揮の程度を次第に下げていくと、それに反比例するかのように、鼠モチの樹も、ブーゲンビリアの樹も認知の度合いが上がってきて、例えば、ブーゲンビリアの花の色が次第にはっきりとしたものになってくることに気づく自分が居るのです。
意欲、注意の集中力の働きが高まってきていても、「注意の分配力」の働きが高まってきていないと、音楽を楽しみながら、外の景色を楽しみながら、小鳥が餌をついばむ姿を観察しながらという風に、言い換えると、『異なった複数のテーマを同時に並行して処理する』ことは出来ないのです。
三者の関係はと言うと、「意欲」が湧いてこない状態下では「注意の集中力」が高まってこないのです。「注意の集中力」が高まらないと、「注意の分配力」の機能の発揮度が上がってこないのです。「意欲」を源として「注意の集中力」の機能が在り、「注意の集中力」の機能が分化し、機能拡大したものとして「注意の分配力」の機能が在るのです。

(5)『評価の物差し』の機能及び「前頭葉」の個別の認知機能群(「実行機能」と総称)の働き具合自体が、『注意の分配力』の機能を核心とする「前頭葉の三本柱」の機能の働き具合にリンクしているという問題、機能発揮上の「二重構造の問題」が存在しているのです。
「二重構造の問題」と言うテーマに気が付いたのも、精緻で膨大な量の「脳機能データ」の存在と私自身の実体験が出発点になっているのです。
私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』での『実行機能』の働きとそれ等の機能の発揮度を左右し/下支えしている前頭葉の三本柱の最も核心的な機能である『注意の分配力』の機能について、私の知見の概要を述べているのです。

(6) 前頭前野に局在する「実行機能」と総称される個別認知機能群(Executive Function)を司る各ニューロンの存在並びに前頭葉の三本柱の機能及び私たち二段階方式が名付けている機能群、意欲、注意の集中力、就中、特定の事象に選択的に注意を集中し、或いは、複数の異なる多数の事象に注意を分配する機能、更には、複数で多数の個別の各意識を統合し、統括する上で不可欠の機能である「注意の分配力」の機能を司る各ニューロンの存在及びそれ等が連結された回路網の発見、更には、それ等の各ニューロンの興奮及び抑制のメカニズムを早く解明して欲しいのですが、それには、「生きた人間」を対象とする困難が伴うのです(注意の分配力の機能が備わっていないサルでは無理なのです)。

(7) ところで、「加齢」に因る脳機能の低下、私たちが「正常老化の性質」と呼ぶその性質に起因して「前頭葉の三本柱」の機能の潜在的な機能発揮能力のレベルが低下していくにつれて、認知できる「対象範囲」が狭くなっていき、認知の度合いも低くなっていくのです。
第二の人生』を送っていて、自動車を運転されている『高齢者』なら体験的にお分かりだと思うのですが、自分では十分気を付けている筈なのに、ガムテープ等を張って対応しようとする程度の小さなかすり傷や、小さなへこみを付ける程度の、小さな自損事故が、年を取るにつれて増えてくるものなのです。
気になっている方は、『1日1時間の「速足の散歩」を楽しんでください』。『意欲』の潜在的な機能レベルが膨らんでくるのです。
廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」の発病を予防するには、「前頭葉」を含む脳全体が活性化する生活習慣、就中、「前頭葉」の三本柱の機能が活性化する「生活習慣」、実行機能を駆使する「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の構築と継続的な実践とが不可欠になるのです。 
  
(8) 世界中の脳科学者達の誰もが及び世界中の認知症の専門家達の誰もが未だに気が付いていないテーマ、それが、『評価の物差しの機能(意識の首座=自我)』及び『前頭葉の個別認知機能群である実行機能=Executive Function』の発揮度と『前頭葉の三本柱の機能との機能発揮上の構造的な関係』として私たちが世界で初めて解明した機能構造、『評価の物差しの機能及び実行機能の機能発揮面における二重構造の関係』という問題の存在なのです。
自分が置かれている状況の分析と理解と判断、状況判断に沿った「テーマ」の発想、発想テーマに沿った発言、身体の動静としての行為、或いは行動の実行に関わる企画と計画、実行結果についての洞察、推理及びシミュレーション、シミュレーション結果に基づく比較と選択と修正、実行内容並びにその程度及び態様の最終的な選択、実行の決断と脳の各部に対する実行の指示並びに抑制や感動や共感等の「前頭葉」の個別の認知機能は、『注意の分配力』の機能を核心とする「前頭葉の三本柱」の機能の発揮の度合いにリンクして、その機能の発揮度が形成され、下支えられ、管理され、コントロールされるメカニズムになっている機能関係/ 機能構造問題のことなのです。

(9) これは、私たちが『意識的な世界(目的的な世界)』の機能構造を追求する過程で及び『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』というテーマを追求する過程で、世界で初めて発見し、解明したものなのです。この延長線上のものとして、『アルツハイマー型認知症』の発病患者である場合には(且つ、その場合に限って)、『MMSEの下位項目に出来なくなっていく厳密な順番が存在する(MMSE下位項目の項目困難度の順番)』という『指標』の発見があるのです。

(10) そのことに加えて、この「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能について、私たちが独自に付けた呼称)には、「正常老化の性質」と私たちが名付けている生来的な性質があるのです。「前頭葉」が生き生きと働くような「テーマ」を日々追求して生活していようとも、「加齢」とともに働き具合が次第に低下していくという(生まれながらに備わっている)『生来的な性質』が、誰の脳にも例外なく備わっていることが、アルツハイマー型認知症の発病の基盤要因(発病の第一要件)なのです

(11) 私たち二段階方式が、「第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者」という条件を、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」として定義している根拠がここに在るのです。
我が国で「第二の人生」が始まる65歳くらいの年齢になると、「前頭葉」の三本柱の機能の働き具合が、最盛期である20歳代の前半の頃のそれに比べて半分くらいに衰えてきていることを「脳機能データ」が示しているのです。
『加齢に起因した正常老化の進行という基盤要因』が存在しているからこそ、何事/状況の発生と継続を「キッカケ」として、心が折れて、意欲を喪失すると、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥っていった場合、意識的/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるという訳なのです。30~40歳代の若い年齢に在るものが、何事かの発生と継続をキッカケにして、心が折れ、意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まり継続していこうとも、前頭葉の機能の廃用性の異常な機能低下は起きてこないのです。
「アルツハイマー型認知症」を発病する対象は、第二の人生を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者」だけ(に限られる)という事象事実が示す根拠は、この要因の存在に在るのです。

(12) 脳の使い方としての『生活習慣』とは無関係に、18~22歳頃をピークとして、第二の人生が始まる60歳過ぎにピーク時の丁度半分位に低下して来て、その後は、100歳に向かって緩やかに直線的に衰えていくという性質、「正常老化の性質」に起因して「前頭葉」の三本柱の機能レベルが或るレベル以下に低下してきて居り、且つ「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が(私たちが定義する発病の「第一の要件」)、何等かの出来事や状況の発生及び継続を「キッカケ」として、『心が折れて』しまい、その人がその時遭遇した精神的、肉体的及び/又は経済的な逆境に対して、立ち上がり、這い上がって行こうとする『意欲を喪失』してしまった結果、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続されていくとき(私たちが定義する発病の「第二の要件」)、第一の要件と第二の要件とが(同時に充足される相剰効果)により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです。

(13) 世界中の認知症研究の専門家達の全てから、発病の原因が不明であるとされ、発病原因について仮説しか提示されていない「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、「脳の使い方」としての生活習慣なのであり、食生活や糖尿病の発病とは無関係)であるというのが私たち二段階方式独自の見解であり、主張なのです(著作権が自動的に成立しています)。
(14) そのことに加えて言うと、私たち二段階方式独自の考え方に立ち、私たちが独自に開発した手法である「二段階方式」の考え方及び「二段階方式」の手技の活用により、北海道から九州に跨る450を超える数の市町村での有償/有期の使用許諾契約の締結下での、実施対象を『アルツハイマー型認知症に特化した活動』である「住民参加型の地域予防活動」の実践指導により、私達の主張内容が正しいことを疫学的方法により、実証してきてもいるのです。

(15) アルツハイマー型認知症の発病及び重症化が進行して行くメカニズムを理解し、解明する上で不可欠の「脳の使い方としての意味で言うナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が原因である廃用性の異常な機能低下の進行要因」の条件を構成している脳の機能要因、自分が現在置かれている状況の分析と理解と判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想、テーマを実行する上で必要となる実行内容の企画と計画、実行内容の実施結果を予測する為の洞察、推理、シミュ・レーション、シミュ・レーション結果に基づいた実行内容及び実行の仕方の選択と修正、最終的な実行の内容、その程度及び態様の選択、実行の決断、左脳や右脳や運動の脳と言った脳の各部に対する実行の指令、更には、抑制や感動や共感等「前頭葉」の「個別の認知機能群」である『実行機能』(executive function)の発揮度を左右し/下支えしているのが、『評価の物差し』による評価、注意、観方に従い、実行機能を行使する働きを担っている『注意の分配力』の機能なのであり、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのだということに気が付いたのです。

(16) この理解を出発点にして、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」発病患者の精緻な「脳機能データ」の解析により、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」である』との結論に達したのです。
『前頭葉の三本柱』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続する状況下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くとき、機能発揮上の二重構造の関係により、『評価の物差し』及び『実行機能』が付随し連動する形で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、『意識的な世界』に於ける脳全体の司令塔の役割を担っていて、複合機能体である『前頭葉の機能』が、異常なレベルに廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く為に、前頭葉の機能が異常なレベルに衰えてきたその時の、「アルツハイマー型認知症」を(発病の最初の段階が、私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」の段階なのであり、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が更に継続されていくことに因り、症状の更なる重症化が進行して行く(「中ボケ」の段階を経由して、最後は、末期の段階である「大ボケ」へと進行して行く訳なのです)。

&4 ボケない(アルツハイマー型認知症を発病しない)生活習慣
(1) 様々な種類が数有る認知症の内の大半、90%以上は、「アルツハイマー型認知症」なのです(脳梗塞や脳出血等の脳の一部の器質的な病変の発生による単なる後遺症レベルのものが、症状の発現が経年変化を特徴としていて、徐々に段階的に症状が発現してくる脳血管性認知症と診断されている誤診が多い為に、その分、アルツハイマー型認知症の割合を少ないものにしている実態があるのです(正しい診断では、脳血管性認知症ではなくて、アルツハイマー型認知症なのです)。
更に、認知症が円門の精神科医は、「小ボケ」と「中ボケ」を見落としているので、厚労省が発表する発病者数の600万人は、末期の段階の発病者である「大ボケ」だけの人数なのです。

(2) 脳梗塞や脳出血の後遺症が残ったことをキッカケとして、何事に対しても意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まり継続していった結果、前頭葉を含む脳全体の機能について廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、アルツハイマー型認知症を発病している患者について、一つには、因果関係の確認作業の杜撰さにより、もう一つには、アルツハイマー型認知症についての知識の浅さにより、誤診しているケースが極めて多いのです。
(3)私たちの意識的な世界を構築し、支配し、統括し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」(具体的には、複合機能体である『前頭葉』を構成する要の機能である「注意の分配力」の機能及び「実行機能」)の出番が出来るだけ多くなるような「生活習慣」、更に言うと、あなたなりの「テーマ」を継続的に追求し、実践する「生活習慣」(前頭葉が活性化する脳の使い方としての「生活習慣」)が、「加齢」という条件(「正常老化」の性質)により緩やかなカーブを描きつつも、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能レベルを正常な機能レベルのままに維持させてくれることになるのです。

(4) 私たち二段階方式の14689例にも上る精緻な「脳機能データ」が示唆し、証明しているように、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、脳全体の機能の中で【「前頭葉」の機能だけが、最初に異常なレベルに衰えてくることから発症する(「小ボケ」の段階)】という厳然たる機序が存在するのであり、【「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに保たれている限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に起きてこない】のです。 

本著作物「Hー07」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるよう、(特に、医学会に籍を置く人達)にお願いします。 


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意識が覚醒下の記憶の構造とアルツハイマー型認知症発病者の記憶の特徴(H-06)

2023-03-20 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
   

&1意識が覚醒した下での脳の働き方の構造
覚醒の度合い(覚醒度)が異なるものの、意識が覚醒した世界は、(何らかの
目的を遂行する為の)目的的な世界であり、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する馬車(三頭立ての馬車)を運行する世界であり、馬車の運行を支配し、管理しているのが『御者』であり、『意識的な世界』(目的的な世界)における脳全体の「司令塔の役割」を担っているのが『前頭葉』という脳機能なのです。その「前頭葉」は、『前頭葉の三本柱』の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」を総称=二段階方式による命名)、『評価の物差し』の機能(意識の首座=自我)及び『実行機能』(前頭葉の個別認知機能群の総称=Executive Function )により構築される複合機能体であると私たち二段階方式は理解しているのです(二段階方式が提示する独自の見解)。
※1 上記構造による複合機能体としての『前頭葉』が働く場面では、『意欲』の
機能が「注意の集中力」の機能の発揮度を下支え、『注意の集中力』の機能が、『注意の分配力』の機能の発揮度を下支える『三層の機能構造』が存在しているのです。
※2 上記三層の機能構造の下で、「前頭葉の三本柱」の核心的な機能である『注意の分配力』の機能が、『評価の物差し』による評価、注意、関心、観方に基づいて、『実行機能』を行使しつつ、『メタ認知』及びメタ認知に随伴し連動する『実認知(実体験認知)』を実行していくのが、『意識的(目的的)な世界』での脳の働き方なのです。

&2意識の覚醒下での記憶の構造の特徴
私たち人間の記憶には、記憶の対象となる情報を「記銘」して、「保持」している内容の情報をそのままに、或いは、或る程度のあいまいな内容の儘に「想起」するという、「3つの過程」が有ります。
(2) 想い出せない(想起できない)ときに、忘れたということになるのですが、この間の機能構造を分かりやすく言うと、『よく記銘された情報が、よく想起される』ことになるのです。
(3) 記銘に際しては、よく記銘される(記銘度が高い)ことが、よく保持され/よく想起される為の『必要条件』となります。記銘時における「対象となる情報」に対する『注意の分配力』の機能の発揮度が高い/低い(分配力の機能の配分の量が多い/少ない)ことが、記銘度の高さ/低さを左右することになるのです。
(4) 想起に際しては、注意の分配力の機能の発揮により、よく検索する(想起の機能が良く発揮される=想起の発揮度が高い)ことが、よく想起される為の『十分条件』となります。
(5) 上述のように、人間だけに特有な『注意の分配力』の機能が関与し、記銘度及び想起度を支配する、私たち『人間だけに特有な記憶』の過程では、『注意の分配力の機能』機能レベル及び機能の発揮度が関わることにより、記銘度及び想起の機能の発揮度が大きく左右されることの理解が必要なのです。アミロイドβ仮説の支持者が、マウスの記憶行動を基礎とした研究をして、主張の基礎に置いていること自体、重大な欠陥があるということなのです。注意の分配力人間だけに特有な機能である上に、記憶(記銘度及び想起の機能の発揮度)に重大な影響を与えている機能要因であり、マウスの記憶と同じ条件で、アミロイドβの蓄積の影響の有無とその程度を評価するには、注意の分配力の影響を排除することが不可欠となるのです(世界中の権威機関は、未だに、このことに気付いてはいないのです)。

   
&3 アルツハイマー型認知症の発病患者の類型的な症状の進行の順番
(1) 「小ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルに衰えてきた為に/咄嗟の判断及び処理の機能が異常なレベルに在る為に、様々な場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速
30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、自分では思いつかなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来にくくなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れている)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚える風が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと昼寝をするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、実行機能の一要素である発想する機能が発揮できなくなってくる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる

(2) 「中ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても、日付があやふやになる(今日が何日なのかがあやふや)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事も出来なくなる
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行く、時の見当識が衰えてきて、季節の感覚がなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳ お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる

(3) 「大ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からない(人の見当識がなくなる)
㉔ 家庭生活の面で、介助が必要となる
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする

※1上記に提示した小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分された類型的症状を注意して読んでみてください。これらの段階的で類型的な症状は、「前頭葉を含む『脳全体の機能レベル』(二段階方式は、厳格な定義を有しています)に、厳密にリンクした症状群なのです。記憶障害に起因して、発現してきたものではないことを理解できるでしょう(世界中の権威機関は、「末期の段階」の大ボケが研究の中心であり、小ボケ及び中ボケを見落としているのです。未だに知らない。)。
※2 此処に挙げてある症状は、全てが、アルツハイマー型認知症の発病患者に確認される類型的な症状について、軽い症状の順番に並べたもの(現行の30項目問診票の順番を入れ替えたもの)です。世界の専門家達は、上記の内の末期の段階の後半の症状(11の下位項目により構成されていて30点が満点のMMSEの総得点が、一桁、9点以下になって初めて発現してくる症状)のことしか知らないのです。
「小ボケ」や「中ボケ」の段階があることにさえも気づいていないので、MCI (軽度認知機能障害)とかの極めてあいまいで主観的な内容でしかない基準の該当者とされる「極めて重度の物忘れの症状」の発現者(アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態に在るとかの、意味不明な説明が行われている)に加えて、失語、失認、失行(紛いの)の症状が確認されて初めて、アルツハイマー型認知症の発病だと主張しているのです(川下にしか目が向いていない大間違いの主張)。
※3 アリセプト(アセチルコリン仮説の考え方に立脚して開発された)、アデュカヌマブ、レカネマブ(両者は、共に、アミロイドβ仮説の考え方に立脚して開発された)は、日本の製薬会社であるエーザイ(開発の根拠となる学説が、仮説のままのレベルで「薬の開発」を実行するのが特徴)が、アルツハイマー型認知症の治療薬として、開発したものばかりなのです。医学会に於いても、アリセプトは、治療の効能は無くて、単なる対症療法薬(症状の治療ではなくて、症状の発現の仕方を昂進させたり、抑制させる効能の薬の事)でしかないことがほぼ確定しているのですが、アデュカヌマブとレカネマブについても、近い将来、治療の効能を有していないことが確定されることになる筈のものなのです。
アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に因果関係が存在していないのであり、アミロイドドベータの蓄積を除去/阻害する効能を有しているからといって、アルツハイマー型認知症の発病の予防、症状の治癒を含む及び/又は症状の進行を抑制する効能を有することには繋がらないのです(因果関係の有無の評価方法の誤り/又は評価の仕方が杜撰なだけなのです。効能の評価を主張しているエーザイのCDRという(診断基準でもなく、薬の評価基準でもなく、ケアプラン作成用の基準に過ぎないもの)手法を転用した評価は、判定基準自体が『主観的な内容の構成』であり、主観的な評価結果を「単に数値化しているだけの主観的な手法」に過ぎず、客観性が担保されていないものなのです=「禁じ手」の使用)。
下記最初の図が前頭葉の加齢要因に因る(正常老化のカーブ)。次の図が、前頭葉を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下のカーブ。両者の差異を生じさせているのが、(廃用性の要因)。正常で緩やかな機能低下のカーブが、廃用性の要因が加わることにより、加速度的で異常な機能低下のカーブへと変化するのです(=発病及び症状進行の真の原因)。

&4 アルツハイマー型認知症を発病する原因(二段階方式独自の主張)
Ⅰ.アミロイドベータ仮説が破綻したことに伴い、記憶障害を引き起こす原因は異なるものの、同じメカニズムの上に立った仮説である他の3つの仮説も同じ運命を辿ることとなり、医学会には、定説が無い状態が起きてきています。
その状況下で、権威が無く、カロリンスカ研究所やランセット委員会に対してだけでなく、何処にも論文を提出したことがない私たち『二段階方式』の主張内容は、北海道から九州に跨る452の市町村での、住民参加型の『地域予防活動』の先駆的な試みの指導の中で、疫学的方法により実証されているのです。
4つの仮説が破綻した現在、私たち「二段階方式」の主張内容が、世界標準となる日は近く、岸田政権(の中枢)に対して、国策化による全国展開を提言している所なのです。
※『MCI』(軽度認知障害)の基準の該当者を対象として「介護の予防措置」を実施したところで、さしたる効果は期待できないのです。
最も有効で有益なのは、発病自体の予防に因る発病時期の先送り効果なのです。
自分なりに興味や関心が持てる特定のテーマを選んで、前頭葉の三本柱の機能が、注意の分配力の機能の活躍に因る実行機能の駆使により、創意、工夫、シミュレーションして、自分なりの喜びや楽しみが得られ、時には、感動できるような自分なりの生活習慣を構築し、継続して実践することが、発病自体の予防(発病時期の先送り)効果を生むことになるのです。三密の回避に徹した単調な生活習慣(脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)を厳格に順守してきた高齢者にとっては、このことの啓蒙が必要不可欠のものとなるのです。

  

Ⅱ.世界最高の権威規定である「DSM-Ⅳ」の規定内容の重大な誤り
1.「 DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定の構成と内容の分析
(1)米国精神医学会が策定した『アルツハイマー型認知症』の診断規定である『DSM-Ⅳ』の規定は、①第一要件では、記憶の障害(記銘及び想起の機能の障害)に起因して発病し、②第二要件に規定する症状(器質的な原因が関わらないものであり、失語、失認、失行(紛い!)の症状、又は実行機能の障害等)が発現して来ると規定しています。
(2) その論理的構成は、「第一要件」の要因が原因となって、「第二要件」に例示する症状が発現して来るという構想/構成の仕方をしていることが、それ以降の各項目の規定内容に照らして明白なのです(構成自体が重大な誤りの内容)。
(3) 「アミロイドベータ仮説」(発病との間の因果関係を未だに実証できていないという意味で仮説とされている)の旗印の下で、マウスにアミロイドベータを注入したアルツハイマー・マウスとかが檻の中で餌を探して徘徊する動きを対象にして、記憶障害とアルツハイマー型認知症との関係、言い換えると、アミロイドベータの蓄積量と記憶の機能レベルとの相関関係を研究し、世の中に対して、間違った情報を発信しているのが、ハーバード大学であり、我が国では、東大、京大、理化学研究所なのです。彼等は、アルツハイマー型認知症が、意識的な世界、目的的な世界と密接な関係を有するタイプの認知症であることにさえも気づいていないのです。意識的な世界、基本的にというか、常に複数の異なる意識が並存している状態下で、それ等複数の意識を構築し、統合し、統括し、分離し、管理し、コントロールしている要の機能が、『注意の分配力』の機能であることも知らないのです。意識と記憶に関わる最も重要な機能である『注意の分配力』の機能が備わっていない、マウスを研究対象にしていることが問題。
(4)『アルツハイマー型認知症』の発病原因は、記憶障害にあるのではなく、意欲の喪失状況の継続に端を発した『注意の分配力』の機能の機能障害を契機とした、『実行機能』の機能障害を介した機能構造関係、最終的な機能構造の関係では、『前頭葉』の機能障害の進行が原因なのです。
「アルツハイマー型認知症」は、左脳が専管する仕事とは無縁の日々を生きることになる「第二の人生」を送る上で継続される『単調な生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(追求する特別のテーマも無く、生き甲斐無く、趣味なく、交遊無く、運動もせず、達成すべき目標も無い単調な「生活習慣」を言う)の継続に起因した『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発病し、症状の重症化が進行して行く性質のもの。➡ 発病を予防するには、食生活ではなくて、仕事とは無縁となる第二の人生を送る上での脳の使い方としての『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践、即ち、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力のことを言います)の機能の出番が多くて、『注意の分配力』の機能が機能の発揮度を支配し、下支えている機能である「実行機能」の出番が多くなることによって、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な実践が、唯一の方法となるのです。「意識的な世界」を支える要の機能である『注意の分配力』の機能が、廃用性の機能低下の場合には、真っ先に衰えて行く性質があるからなのです(14689例の発病者の「脳機能データ」の分析結果が証拠資料)。
発病を予防したり、症状の進行を抑制する効能を有する「治療薬」は、発病のメカニズムに照らして、未来永劫開発されることは有り得ないことなのです。
アリセプトを含む「4種の薬」に、症状の進行を抑制する/緩やかなものにする効能、治療薬としての効能は存在していないのです。あるのは、単なる『対症療法薬』としての効能(症状の発現の仕方を抑制し、或いは、昂進させる効能)だけなのです。「効能の評価」をする方法に欠陥があるだけなのです。当該薬を飲んだ人達の日々の脳の使い方としての生活習慣が、症状の進行を抑制又は、緩徐にする影響に気づいていない評価方法なのです)。
私たち「二段階方式」には、『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』という脳機能データが存在しているのです(過去のブログ中で公開)。
➡『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』に過ぎないのです(世界中の権威が、未だに無知)。
(5) 意識的な世界は、目的的な世界であり、何等かの具体的なテーマを見つけて、自分が置かれている状況を判断して、自分なりの目標を設定して、発想、分析、理解、企画、計画、洞察、憶測、推理、検索、比較、シミュレーションして、シミュレーションの結果により選択して、実行内容及び程度と態様を決定し、実行の決断をして、脳の各部に実行の指令を下す。その際の、脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能が、『前頭葉』であり、その過程で、様々な「個別認知機能」が活躍することになるのです。それら個別認知機能群の総称が『実行機能』なのであり、実行機能が機能を発揮する上で、その機能の発揮度(実行機能の機能レベル)を下支えし、支配している要の機能が注意の分配力の機能なのです。ここに挙げた注意の分配力や実行機能や前頭葉という脳機能は、マウスには備わっていないのです。意識的な世界は、注意の分配力の機能が構築し、維持し、下支えている世界であり、『記憶』(記銘、保持、想起)についても、記銘時も想起時も、必ず、注意の分配力の機能が関与することになるのです。こうした脳の機能構造の相違にも気付かないで、アミロイドベータ仮説の研究者達は、マウスを題材にして、研究しているのです。
注意の分配力の機能は、意識を構築し、維持し、管理する為の核心的な機能であり、アルツハイマー型認知症発病のメカニズムを解明する上で要の機能なのです。
注意の分配力の機能は、DNAの99%が人間と同じであるとされるチンパンジーにも備わっていない機能なのです。世界中の専門家たちは、意識が関わるタイプの認知症であることに気づいていなくて、注意の分配力の機能が備わっていないマウスやマーモセットを追いかけまわし、憶測ばかりしているのです。
(6) 何れにしろ、問題の対象となる世界は、無意識や条件反射の世界で起きてくるものではなくて、意識的な世界、「意識が覚醒」している状態下での、異常な症状として、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現して来るものであるとの理解と認識に立って、発病のメカニズムを規定すべきものであることに注意を喚起したいのです。⇔「DSM—Ⅳ」の規定が確認を要求する記憶障害の症状自体、「注意の分配力」の機能及び『前頭葉』の機能障害に起因して発現するのです。
2.上記構成の理解に立って、第二要件の規定内容を検討してみたいのです。
(1) 第二要件の規定を別の視点で分析すると、失語、失認、失行(紛い)の症状、又は、実行機能がらみの症状が発現して来ることになると規定していて、そうした症状が発現してくる原因が、「記憶の障害という要因だと規定している」のです。
(2) 実は、この第二要件の規定内容自体が、重大な誤り、欠陥規定であるということになるのです。その問題点を以下に論じてみることにします(我が国では、東大、京大、理化学研究所が、アミロイドベータ仮説の牙城なのです)。アミロイドベータ仮説は、「DSM-Ⅳ」の第一要件が、正しい規定内容であるとして、アミロイドベータの蓄積に因る老人斑の沈着により、老人斑が持つ毒性により、情報を連絡している神経細胞の大量死が惹き起こされることに因る記憶障害が原因となって、失語や失認や失行(紛い)の症状が発現して来ると主張しているのです。
「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定(記憶障害に起因して発病するとの規定)を
妄信し、アルツハイマー型認知症を発病し、末期の段階にまで重症化が進行し、失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されていた高齢者の死後の「脳の解剖所見」で取り上げられるアミロイドベータの蓄積に因る「老人斑」の沈着に着目して、老人斑が毒性を有していて、その毒性が情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を招くことに因り、記憶障害が惹き起こされるという想定をしただけの仮説なのです。その仮説の主張内容とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の存在を未だに実証できないでいる為に、仮説の地位に甘んじているものなのです。支持する学者の数が多いので、通説なのですが。

 

Ⅲ。「意識的な世界」における「前頭葉」を含む脳全体の働き方
(1) 「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合は、発現して来る症状は、失語紛いの(左脳がらみの症状)、失認紛いの(右脳がらみの症状)、失行紛いの(運動の脳がらみの症状)、又は、実行機能がらみの症状であると、第二要件は規定しているのですが、実はこれが「重大な誤り」の規定内容なのです。最初の3つの要件は、特定の症状を例示しているのに対し、最後の要件は、症状が発現してくる原因、機序を規定したものなのです(=「実行機能」の障害に起因して発現して来る症状という、前3者とは異なる異質の規定の仕方となっているのです)。規定の仕方自体が、論理的に支離滅裂のもの。「失語、失認、失行の症状」の規定内容は、誤りであり、実際には、『失語紛い、失認紛い、失行紛いの症状』のことであり、加えて、それらは発現する症状の全てではないのです{『そうした症状を呈する発病者もいる』というのが、末期の段階である「大ボケ」の後期の段階(MMSEの総得点が一桁)で発現してくる症状の実態}。
※ 後で、詳細について説明しますが、失語や失認や失行(紛い)の症状自体が、実は、記憶障害でなくて、「実行機能」の機能障害(三者の機能構造の関係で言うと、「前頭葉の三本柱」の機能障害に起因した「実行機能」の機能障害=それらの複合機能体である『前頭葉』の機能障害)に起因して、発現して来る症状群の一部の症状に過ぎないのです(支離滅裂の規定内容なのです)。
(2) 加えて、DSM-Ⅳの規定は、「意識的な世界」での脳の機能構造を無視した規定内容なのです(機能構造を知らない為に誤った内容の規定をしたもの)。
(3) 意識的な世界、即ち、目的的な世界は、『評価の物差し』による評価、注意、関心、観方に基づいて、『注意の分配力』の機能が、『実行機能』を行使して、メタ認知して(①自分が置かれている状況を分析し、理解し、憶測し、推測し、判断して、②その状況判断に沿った自分なりの特定の追求「テーマ」を発想し、③「テーマ」の実行内容及び実行の仕方を企画し、計画して、④想定した条件下での実行の結果を洞察し、推理し、検索し、シミュレーションして、⑤シミュレーションの結果を比較し、⑥最終的な実行内容及び実行の仕方を選択し、⑦決定して、⑧実行の決断をして、⑨意識的な世界における脳全体の「司令塔の役割」を担っている、『前頭葉』の機能が、左脳、右脳及び運動の脳に対して、実行の指令を出す結果として、先行するメタ認知随伴し連動する形と内容での実認知(実体験認知)実行されていくという機能構造になっているのです(「二段階方式独自の理解)。
①『実行機能』とは、上記(3)で太字列挙した個別認知機能群の総称なのであり、②実行機能が働くには、左脳、右脳及び運動の脳を介しての働きが不可欠となるのであり、更には、③実行機能が機能を発揮する為には、「注意の分配力」の機能を中核とした「前頭葉の三本柱」の機能による下支え及び支配が不可欠となるという機能発揮上の二重構造の関係があるのです{前頭葉の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能の関与の度合いが、「評価の物差しの機能」及び「実行機能」の機能の発揮度(働きの度合い)を左右している機能構造のことを言います}。
➡『注意の分配力』の機能の関与の度合いが、実行機能の発揮度を左右している。
この機能発揮上の二重構造から、「実行機能の機能障害」は、前頭葉の三本柱の機能の機能障害に起因して惹き起こされることになるという「機能構造」に対する無知からくる規定上での間違いを起こしているのです(「実行機能の機能障害」と規定するのではなくて、「前頭葉の三本柱の機能の機能障害に起因した実行機能の機能障害が正しい規定となるのです)。加えて、実行機能の機能障害は、第二要件ではなくて、第一要件に規定すべきものなのです。注意の分配力』の機能障害に起因して、器質的な原因が関わらないものである失語や失認や失行(紛い)の症状が発現して来るものだからなのです
(4) このことを分かり易く表現して説明すると、意識的な世界、目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」なのであり、馬車の運行を判断し、支配し、管理し、コントロールしているのが御者である『前頭葉』(複合機能体であることに注意)という脳機能なのです(意識的な世界、目的的な世界では、「前頭葉」の機能が、脳全体の司令塔の役割を担っているのです)。左脳、右脳及び運動の脳を手足として、『前頭葉』が運行の全般を管理し、コントロールしつつ、思索や思考、行為や行動、或いは、言葉を介した発言を実行して行く上で、不可欠となる脳機能が「実行機能」なのです。
(5) このことを言い換えると、意識的な世界、即ち、意識が覚醒した世界、目的的な世界では、左脳、右脳及び運動の脳を手足として、前頭葉(評価の物差しの機能=自我の評価に基づいて注意の分配力の機能)が、実行機能を活用して馬車を運行して行くときに、『注意の分配力』の機能レベルが、その先の全ての、意識的なアウトプット、即ち、「評価の物差し」の働き具合、「実行機能」の働き具合並びに、左脳、右脳及び運動の脳の働き具合、或いは、それら機能の複合した機能発揮の関係の上で、必ず、直接的に影響するという廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る機能障害に起因した因果関係の連鎖により、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベル厳密にリンクした『三段階に区分される類型的な症状』が発現してくるのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
➡ 『注意の分配力』の機能を核とした「前頭葉の三本柱の機能」の機能障害が、評価の物差し及び実行機能機能障害に繋がり、即ち、そのことが、複合機能体である『前頭葉』の機能障害となり、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能障害が、その関わる全てのアウトプットに直接反映されることになり、三段階に区分されるアルツハイマー型認知症の症状が発現してくることになる(小ボケ及び中ボケの症状は、アルツハイマー型認知症発病としての症状であることが、世界中の権威達から見落とされているのです)。
※ 世界中の認知症研究や診断の権威達が『アルツハイマー型認知症』の発病の症状と認めている「大ボケ」の段階(実は、末期の段階)の症状だけでなくて(川下にしか目が向いていない結果としての産物)、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状も(川上に目が向いた判定の結果)、認知症の発病としての症状なのです。
(6) 第二要件の規定の問題点を明確にしつつ表現すると、「注意の分配力」の機能を核とする前頭葉の三本柱の機能の機能障害が、「評価の物差し」及び「実行機能」の機能レベルに直接的に影響し(機能障害に直結する)、「前頭葉の三本柱」、「評価の物差し」及び「実行機能」の機能障害が、即ち、複合機能体としての『前頭葉』の機能障害となるのであり、「意識的な世界」における脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』の機能レベルを含む脳全体の機能レベルの直接のアウトプットそれ自体が、『アルツハイマー型認知症』の発病としての「症状」となるという訳なのです(三段階に区分される類型的な症状については、&3を参照して下さい)。
(7) その意味で言うと、発現して来る症状の初期段階の症状について例示列挙的に規定した「DSM-Ⅳ」の「第二要件」の規定の仕方は、上述した、「前頭葉」及び「実行機能」並びに左脳、右脳及び運動の脳との構造的な機能関係を無視した規定内容であるということになるのです{失語や失認や失行(紛い)の症状自体が、発病の「初期段階の症状」ではなくて、極めて「重度の症状である」ことの問題点については、後述するものとします}。
(8) 上記問題点に加えて、第二要件の内容には、もっと重い罪があるのです。
ⅰ)「第二要件」は、アルツハイマー型認知症の症状を例示しているのですが、失語や失認や失行(紛い)の症状が、発病の「初期症状」であると規定している。
そもそも、『アルツハイマー型認知症』は、元々は、精神科の専門領域とされていたのです。「重度の記憶障害の症状」に焦点が当てられて、症状が精神症状と誤解されて、精神科のみが診断を行っていたのです。我が国で厚労省が、「アルツハイマー型認知症」の発病患者の診断の為の専門病院の指定に際して、精神科を有する地域の総合病院を『老人性痴呆疾患センター』という形で、僅かな数を指定したのが始まりなのです。「食事をしたばかりなのに、そのことも忘れている」と言った重度の「記憶障害」の症状や「夜中に騒ぐ」とか、「徘徊」等の症状や行動ばかりが取り上げられていたのです。そのため、発病者を抱えることになった家族は、発病を疑っても病院に連れて行かないで、手に負えなくなって初めて病院、精神科に連れて行くことが常態化し、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で治らないタイプの認知症である』という誤解が、我が国の隅々にまで浸透して行ったのです。浜松医療センターは、『老人性痴呆疾患センター』の中では唯一、精神科の精神科医ではなくて、脳外科の脳外科医が診断を行った為に、正常下限のお年寄りから、軽い初期症状、中等度の症状の発病者から重い症状までを含めた、日本全国の発病患者を診察する機会を得たのです(脳外科で、高槻絹子=Kinukoが、「神経心理機能テスト」の開発及び判定実務の責任者だったのです)。
ⅱ)失語や失認や失行紛い)の症状は、11の下位項目で構成されていて、30点が満点であるMMSEの総得点が、9点以下になって初めて発現が確認される極めて重度の症状であることさえ、精神科医達には、認識されていなかったのです。
それが「初期症状である」と第二要件が規定していたので、それらの症状よりも更に重い症状ばかりに目が行っていた訳なのです。
症状を治したり、症状の進行を抑制できる効能を有する治療薬としての効能を有する薬は存在していないし、加えて、CTやMRIやSPECT、果ては、PETまで持ち出してきて、高額の診療費を稼ぎ出していながら、『脳のリハビリ』の実践による回復の可能性が皆無の段階で発病を見つけているのでは、『発病のレッテル張り』をしているだけの診断なのです。現在処方されている「4種の薬」も、症状の進行を遅らせる効能が期待されると製薬会社が謳い文句にしているものの、実際には、そうした効能は有していない単なる「対症療法薬」(症状の発現の仕方を抑制したり、又は、昂進させるだけのもの)が、『国民健康保険』の適用の下で、大手を振って処方され、処方代を稼いでいるという訳なのです。
⇔ 野党もマスコミも、何故かこのことを問題にしていないのです。末期の段階での発病の診断(発病のレッテル貼り)と対症療法薬の処方の為の医療費に投入する税金の総額が単年度ベースで10兆円を超えてきていて、更には、MCIとかの意味不明な基準を活用して行われる「介護の予防措置」(実際の効果は期待できない)の実施に重きが置かれていて、川上対策であり、究極の介護の予防措置であり、大きな効果が期待できる「発病自体の予防」に目を向けた住民参加型の地域予防活動が、棚上げにされた儘なのです。その結果として、介護に投入する税金の総額もまた、単年度ベースで13兆円を超えてきているのです(一般会計と特別会計の合計総額)。我が国は、一般会計の規模が108兆円程度であるのに対して、特別会計の規模は、その2倍以上なのです。
ところが、一般会計については、国会で審議がなされるのに対して、特別会計に対しては、国会の審議がなされないのです。川下に目を向けていて、意味も効果も不明の「介護の予防措置」だけを実施していて、川上に目を向けた『発病自体の予防措置』を棚上げにしていても、国会での審議がなされない現在の状況に、違和感を覚えるのです。⇔昨日の報道では、介護の費用の支払いに要する税金の総額が、単年度で13兆円を超えたので、介護保険料の増額及び介護の費用の負担の額を増額させる検討に入ったとの由。財政規律の為に有識者会議が提言する方策は、税金の無駄を大幅に削減する方策の実施ではなくて、税金を増額する方策が先決とされているのでしょうか。
※ 発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動を展開するには、二段階方式の種々の「マニュアル」(個別事例判定マニュアルのA,B及びC並びにマニュアル使用の手引き」の内容の改訂、保健師さんに使い易くする為の平準化、脳機能データ管理ソフト(エイジング)の改訂、保健師さんを指導する女性の専門職集団の養成等のステップを踏んで実施する必要があるので、準備期間が必要となります。一方で、『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なのであり、第二の人生を送る上での脳の使い方としての生活習慣の改善、前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践により、発病自体を予防できる(発病時期の先送り)し、何らかの事情で、万一発病することがあった場合でも、症状の進行の抑制効果により、介護の予防措置が効果的に達成できることについての基本書の配布による啓蒙活動は、岸田政権がソノ気になりさえすれば、直ぐにでも、コロナ対策費で実施できることなのです(期末まで、10日)。
ⅲ)失語や失認や失行紛い)の症状が初期症状であると規定されているために、それより軽い段階の症状(「二段階方式」の区分で言う小ボケ及び中ボケの段階での発現が確認される症状)が存在していることについて、専門家でさえ未だに考えていないし知らないのです(『重度の記憶障害』が核心と誤解している為)。
ⅳ)専門家とか言いながら、「MCI」(軽度認知障害)とか言う基準を持ち出して、『物忘れの症状』を外観から観察しただけの基準に依拠して、「アルツハイマー型認知症」の発病の「前駆的状態にある」とか説明しているのです。
➡ 意識の機能構造について無知であり、前頭葉の廃用性の機能低下の進行という認識さえなく、小ボケ及び中ボケの段階が存在することさえ知らないで、末期の段階で発病を見つけていて、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で、治せない』タイプの認知症であると公言してはばからないのです。
その全ての責任は、『DSM-Ⅳ』の規定内容の誤りにあるのです
※専門家とされる人達は、米国精神医学会が策定した『DSM-Ⅳ』の権威に押されてしまい、その規定内容自体に重大な誤りが存するなど予想もしていないで、ただ単に、疑うこともなく追随しているという状況にあるのです。
私たち二段階方式は、独自に保有する各種の脳機能データについて、「DSM—Ⅳ」の規定内容では説明が出来ないので、他の道を追求したのです。

.「意識的な世界」と「注意の分配力」の機能の関わり方の問題
(1) 「意識的な世界」、目的的な世界では、『前頭葉』の機能(但し、単体ではなくて、上述した複合機能体)が、左脳、右脳及び運動の脳を手足の機能としつつ、「実行機能」を介して、更に、「注意の分配力」の機能を核とする「前頭葉の三本柱の機能」による下支え及び支配を得ることに因り、「意識的」な、且つ、「目的的」な思索や思考、行為や行動、或いは、発言や言動を実行しているのです。
(2) ところが、世界中の脳科学者も哲学者も、誰一人として、未だに気づいていない問題、問題を提示し得ていない、「実行機能」の機能発揮と「注意の分配力」の機能との関係、私たち「二段階方式」の表現で言う『実行機能の機能発揮上の二重構造の問題』という機能構造の問題があるのです。実は、この機能構造の問題に気が付かない限り、何時迄、マウス(又は、アルツハイマーマウス)のお尻を追いかけまわそうとも、アルツハイマー型認知症の発病のメカニズム及び症状の重症化が進行して行くメカニズムを解明することは出来ないことを、専門の学者や研究者達に問題提起しておきたいのです(掘っている穴が間違い)。

本著作物「H-06」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。猶、メタバース空間に構築し、構成し、表現することも、著作権法に違反することとなるので年の為。
このブログ中の内容の一部を引用する際は、著作権法の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。
 エイジングライフ研究所のHP(左の部分をクリックしてください) 脳機能からみた認知症 (もうひとつのブログ)  
 


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厚労省への提言書の概要『エーザイの「レカネマブ」には、治療薬の効能はない』(Hー05)

2023-02-21 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 エーザイの「レカネマブには、治療薬の効能はない」
開発の大前提である①アミロイドβ仮説自体が誤りで、②効能の評価の仕方が主観に基づいたCDRに因る杜撰な評価で、③『エーザイのレカネマブには、アルツハイマー型認知症の症状の進行を抑制できる治療薬としての効能は、無い』ことを実証します。

&2 発病を惹き起こす原因は、廃用性の異常な機能低下の進行と言う要因:
(1)アルツハイマー型認知症の診断基準に関わる『DSM-Ⅳ』(米国精神医学会が策定した診断基準)の規定の第一要件の内容も、「アミロイドβ仮説」の内容も、共に『重大な誤り』の内容。
『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』であって、『発病自体の予防が出来、症状を治すことが出来、症状の進行を抑制することが出来る』効能を有するが開発されることは、発病のメカニズムに照らして、未来永劫、有り得ないことなのです。
(2)我が国の製薬会社エーザイが開発に成功と強弁している治療薬なるレカネマブに、『症状の進行を抑制する効能は、無い』のです。アルツハイマー型認知症が『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる要因に無知であり、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であるに過ぎないこと(但し、「脳の使い方」としての意味で言う生活習慣病であって、食生活とは無関係であることに留意)に無知であり、且つ、意識の機能構造に無知であることから生じた問題であり、治療薬と強弁している「レカネマブの服用」と効能に対する『因果関係の有無の評価の仕方自体が、不適切で杜撰』なのです。
(3)アミロイドベータ仮説に立脚して開発され、治療薬と強弁している『レカネマブ』は、アミロイドベータの蓄積を除去する効果を有しているとしても、『アルツハイマー型認知症』に対する治療薬(症状の進行を抑制する効能を有する薬)では、有り得ないのです。服用による効能の有無の評価に関わる評価自体も、不十分で不適切で、杜撰なのです(人間の脳の働きに関わる「治療薬」と主張するなら、『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能障害の進行の変化を、客観的な手法で判定した脳機能データを開示すべきなのです)。更には、開発の前提条件としている、『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の症状の進行との間に『因果関係が存在する』ことを実証するのが先決となるはず(仮説の儘の状態)』なのです(東大、京大、理研でさえ、因果関係の実証が未だに出来ていないのです)。
(4)エーザイによるレカネマブの服用に因る効能の評価は、下記&4のⅠ(3)で説明してある『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の影響を排除しない儘(必要不可欠であることの認識も無く)、服用の効能の評価を行っていて、服用の結果としての効能との因果関係の有無の確認の仕方が、不適切で杜撰なのです。
(5)レカネマブ開発の前提である『アミロイドβ仮説』自体が、アルツハイマー型認知症の症状の進行との因果関係の存在の実証が、未だに出来ていない『仮説』なのです。
(6)私たち「二段階方式」は、『因果関係が存在していないことを実証できる「客観的な証拠データ」を「3種類」保有し、何時でも公開できるのです。
その一つであり、決定的な証拠データ、14689人のアルツハイマー型認知症の発病患者と診断された高齢者に対する『MMSE』(11の下位項目で構成されていて、30点が満点)の実施結果について、(「MMSE下位項目の項目困難度」の指標の脳機能データ=事象の事実)という解析結果が存在しているのです。
(7)『アルツハイマー型認知症』の発病者であれば、その場合に限り、必ず上記項目の順番に出来なくなっていくのです。「アミロイドベータ仮説」の主張内容(アミロイドベータの蓄積に因り形成される、老人斑が有する毒性により、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされ、その対象領域が拡大していくことに因り、記憶障害の程度が重くなっていき、アルツハイマー型認知症を発病し、症状が進行して行くことになると主張する仮説)は、上記データの存在を客観的な証拠データにより「説明することが困難なのです=事象の事実に合致しない」=「アミロイドベータ仮説の主張内容は誤りである」ことの完璧で決定的な証拠資料なのです。
(8)アミロイドベータ仮説の内容が誤りであることは、アミロイドベータの蓄積が症状を進行させている原因ではないこととなり、アミロイドベータの蓄積阻害する効能を有していても、そのことが、『発病を予防し、或いは、症状の進行を抑制する効能を有することには繋がらない』ということとなるのです。『レカネマブは、無関係の薬』ということが論理的な帰結となる。更に、後述するように、肝心要の『服用による効能の有無の評価自体も不適切で、杜撰な薬』の使用を厚労省が認可することがあってはならないのです。
(9)「認知機能の障害」の進行の抑制が主題のテーマとされていながら、レカネマブの服用の効能としての意識的な世界を操る核心的な機能である前頭葉の機能障害の進行の抑制に関わる脳機能データの開示が全く為されていないことが、重大な欠陥なのです。

&3 アルツハイマー型認知症は、人間だけに特有な『意識』が関わるタイプの認知症
Ⅰ.私たち人間だけに備わる『注意の分配力』の機能が核心機能:
(1) 私たち人間の脳は、意識が覚醒された状態下では、常に、必ず、『3つ以上の異なる複数のテーマの処理』、『異なる複数の意識の構築と管理』が行えるような機能構造をしている。
(2) その核心的な機能が、『注意の分配力』という脳機能なのです。『注意の分配力』は、「3つ以上の異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能」であり、「異なる複数の意識を構築し、管理し、コントロールし、維持する為に不可欠の機能」であり、「咄嗟の判断や処理に不可欠の機能」でもあるのです。
(3) 覚醒された『異なる複数の意識』が同時に並存している状態下、「評価の物差し」による評価、注意、関心、観方に従い、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の総称)の核心をなす機能である『注意の分配力』の機能が、機能発揮上の二重構造に因り、機能の発揮度を支配し、管理し、下支えている『実行機能』を行使して様々なメタ認知が行われる(自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったテーマを発想し、発想したテーマの実行を計画し、実行内容、程度及び態様について様々なシミュレーションを行う)のです。先行する「メタ認知」に随伴し/連動する形で、「実体験認知」が行われているのです。その『意識的な世界』(目的的な世界)を生み出し、活動させている核心の機能が、意欲/注意の集中力の機能に下支えられた『注意の分配力』の機能なのです。
.「注意の分配力」の機能が関わる特有な「記憶のメカニズム」:
(1) 記憶は、記銘して、保持して、想起するという過程を辿ります。
(2) 記憶の特徴は、『よく記銘され記銘度が高かったもの程、よく保持され、よく想起される』のです。記銘は『意識的な世界』(目的的な世界)で起きてくるもの。記憶の対象となった情報を(全部または一部を)、意識的に記憶しよう【記銘しよう】とする場面では、意欲、注意の集中力の高度な発揮に加えて、『注意の分配力』の機能の高度な発揮が必要となるのです。意識的な世界では、異なる複数のテーマ及び異なる複数の意識が同時に並行して存在し処理されていることに注意が必要。その中から記憶の対象について記銘度を高くするには、記憶の対象をできるだけ特定の対象に、出来れば一点に絞って認知することが必要となるのです。
『注意の分配力』の機能の発揮度が低いと、そのことに直接起因して、記憶の(記銘の)対象の記銘度が低くなってしまうのです。
⇒聞き流す(pay no attention to)、聞き捨てる、聞き過ごすという言葉があるでしょう。他のもっと大切なテーマが念頭に在って、相手との間で、意識的に言葉を交わしていても、僅かな時間の経過で、忘れてしまう(応酬した言葉に対する記銘度が低い為に、後で想起できないことになる)。
(3) 記銘時には、脳内に複数の異なるテーマ及び意識が存在していて、その時の状況及び関心の度合いのにより、各々が異なる「注意の分配量」が配分されているのです。その結果、記銘度が異なる複数の対象情報が記銘され、その後は保持されていくことになる。それぞれに保持された対象情報には、記銘度の差異が存在する状態で保持されて及び記銘度が高いものほど想起され易いことを理解すべきなのです。記銘時の記銘度の差異により、短期記憶と長期記憶との差が生じてくるのです。
※ アミロイドβ仮説の研究者達が、「注意の分配力」の機能が備わっていない(意識の世界が存在していない)『ADマウス』の記憶の行動を基礎に、アルツハイマー型認知症の症状の進行との関係を研究して居るのは、方法論的にも、重大な誤り。
(4) 人間の記憶は、『注意の分配力』の関与の度合い次第で、記銘度と想起の機能の発揮度とが大きく影響され、左右されることに無知なアミロイドβ仮説の支持者達は、注意の分配力の機能が備わっていなくて、意識の世界も存在しないADマウスの記憶絡みの行動を研究しているのです。
(5) アミロイドβ仮説の権威達は、マウス(アミロイドβを注入したADマウス)の記憶がらみの行動を単に観察して、憶測ばかりしている。
その一方で、世界中の誰一人として、アミロイドβの蓄積がアルツハイマー型認知症を惹き起こすことを、未だに実証できていないのです。
.意識が覚醒した状態下での脳の使い方としての『生活習慣』に起因した『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』が真犯人なのです:
(1)アルツハイマー型認知症の発病及び症状の重症化の進行を惹き起こさせている原因の核心は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る、『前頭葉』の機能障害の進行が、真の原因であり、『加齢』に因る正常老化の進行が基盤/基礎要因に在る為、「老年発症」が特徴となる(若年での発症は、皆無なのです=『若年性アルツハイマー型認知症』は架空の病気であり、『側頭葉性健忘症』を誤診しているだけ)。
(2)廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を惹き起こす要因(原因)が、左脳が専管する「仕事」とは無縁の『第二の人生』を送る上で日々展開されている脳の使い方としての『生活習慣』(食生活や糖尿病の発病とは無関係)であり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方)の継続なのです。
(3) 『アルツハイマー型認知症』の発病者(中ボケの後半から大ボケの段階)に確認される「記憶障害」(記憶障害の症状)自体が、『前頭葉の機能障害』に起因して、発現してくるものなのです。アミロイドβ仮説の権威者達は、ADマウスを研究対象としているせいで、この程度の知見も有していないのです。
(4) 『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の進行を惹き起こす原因は、『第二の人生』を送る上で日々繰り返されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が惹き起こす『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです。
.アミロイドベータ仮説が誤りである証拠資料
(1) 私たち二段階方式(エイジングライフ研究所)は集積してきた発病患者の「3種類の脳機能データ」の解析結果に因り、『アミロイドβの蓄積が、発病及び症状の進行を惹き起こす原因であると仮定した場合、当該「脳機能データの解析結果が提示する特徴」を説明できない』ことを提示することに因り(間接的な実証の方法)、『アミロイドβ仮説の主張内容が、誤りである』ことを『完璧に実証できる』のです。
(2) 二段階方式が有する発病者の『脳機能データ』の解析結果:
私たち「二段階方式」は、全国から来院され、浜松医療センターの(精神科ではなくて)脳外科で受診され、『発病と診断された患者である14689人分のMMSEのテスト結果である脳機能データ』を解析して得られた『MMSE下位項目の項目困難度の指標』を保有していて、マニュアル化し、全国452の導入先市町村で、保健師さん達が実践してきた極めて多数の実績を誇るもの。
①『アルツハイマー型認知症』の発病者は且つ、その場合に限り、「MMSEのテスト結果」に関し、『出来なくなっていく厳密な順番が有る』ことの指標、『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が存在しているのです。項目困難度の順番は、&4のⅡの(Ⅱ)の(3)に記載し、説明がある通り。被験者のテスト結果が『この順番の通りでない場合】、『被験者はアルツハイマー型認知症の発病者ではない』こととなる「極めて重要で、客観的な指標」です。
②本当の意味での発病の早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階に確認される『標準的な滞留期間』のデータが存在すること。
発病の最初の段階である「小ボケ」の期間は、3年間であり、次いで、「中ボケ」の期間が2~3年の期間続いて、最後に、末期の段階である「大ボケ」へと進行して行く。発病してから、5~6年が経過すると、末期の段階である「大ボケ」となり、介護が必要となるのです。
③アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、必ず、(真っ先に)前頭葉、次いで、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くものであること。
※1専門の医師達は、「末期の段階で発病を見つけている」ことと『前頭葉の機能レベルの判定データが無い』為に、全く気付かないのです。
※2「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定し確認を要求している記憶障害の症状は、第二要件との関係で、重度の記憶障害の症状の確認が要求されることとなる(同じ被験者に、同時に確認が要求されている為)。
(3)「DSM-Ⅳ」の第二要件が例示する失語、失認、失行(紛いの症状)は、MMSEの総得点が一桁になって初めて発現する『極めて重度の症状』であることに注意。
(4)『事象の事実のデータ』である①「MMSE下位項目の項目困難度の指標」、②「小ボケ及び中ボケの段階に確認される標準的な滞留期間の存在」及び③『廃用性の機能低下の進行が原因要因であるアルツハイマー型認知症は、前頭葉から真っ先に異常な機能低下が進行して行く』ことについて『アミロイドβ仮説の主張内容が正しいと仮定すると、上記内容の①、②及び③の全ての事実を科学的データで、説明することが出来ない』のです。ここに提示する『3つの脳機能データ』の解析結果の存在の実証により、『アミロイドβ仮説の主張内容は、誤りであることが、実証される』のです。その結果、『アミロイドβ仮説の考え方が正しい』ことを前提として開発された薬である『レカネマブ』には、『「アルツハイマー型認知症」の症状の進行を抑制する効能は、無い』こととなるのです(論理的な結論)。
(5) &4では、『レカネマブの効能評価の内容にも、重大な欠陥が存在する』ことを実証します。効能の評価の実証には、『症状の進行に影響する条件の排除が不可欠』となるのに、エーザイによる効能の評価方法は、当該要因を排除できていないことが大問題なのです。

&4『脳の老化のスピード差』をもたらす「生活習慣の要因」
Ⅰ.脳の老化の進行の差異(症状の回復又は進行)は、「小ボケ」と「中ボケ」だけの問題であり、「大ボケ」は、無関係となる(『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が更に進行してきて、極めて異常な機能レベルに在る為、もはや、「生活習慣の影響が出てこない」ことに注意が必要=『脳のリハビリ』の効果も期待できない)。
(1) 『キッカケ』となる生活状況(出来事)の発生を契機に意欲を喪失すること及び機能構造の連鎖の関係で『注意の分配力』の機能が『実行機能』を駆使する生活習慣が消えて行き、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され継続されていき、人間だけに特有な「意識的な世界」(目的的な世界)での出番が大幅に少なくなった『前頭葉』(脳全体の司令塔)が、居眠りし始める状況が続いて半年間程度が経過すると、『アルツハイマー型認知症』を発病するのです。発病して3年間が「小ボケ」の期間、2~3年の期間「中ボケ」が続いて(各々の期間が、それぞれの「標準的な滞留期間」)、発病してから5~6年経つと「大ボケ」になるのが『大原則』です。
この『標準的な滞留期間』の基準に適合しないケースは、次図のプラス要因とマイナス要因の質と量とが脳に働いて、症状の回復や更なる進行に直接的な影響を与えているのです(下記解析図=この要因の排除無しに服用の効能の有無を判定したエーザイのレカネマブの評価データには、根本的な欠陥が存在していることになる=極めて重大なミス)。
(2)上記(1)に掲げる「小ボケと中ボケの標準的な滞留期間に関する原則」は、私たち二段階方式が、極めて多数の症例を解析して得られたもの。 アルツハイマー型認知症発病の早期の段階である「小ボケ」(軽度認知症)及び「中ボケ」(中等度認知症)になってから次の段階に移行するまでの期間の生活が、基本的に変化しない儘で継続されていく場合(生活改善が行われず、「従前の単調な暮らし方が継続」されていく場合)、この原則に従って、『アルツハイマー型認知症』の症状が進行していくことになります{必ず、「中ボケ」の段階を経由して、末期の段階である「大ボケ」(重度認知症)の段階に移行していく)滞留期間を述べたもの}。
(3)この「標準的な滞留期間」の原則は、多数例の分析結果による為とてもよく当たります(『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定する「手技」を有していない医療機関は、本当の意味での『早期の段階』(小ボケ及び中ボケの段階)の発病者に関する『脳機能データ』の蓄積さえもないのです)。
 ※1勿論、実際の生活場面では、前頭葉の出番が増え、活性化するような『楽しい生活(家族や仲間と共に散歩や運動を楽しむ生活;家族とのイベントを楽しむ生活;趣味の教室へ通う楽しい生活;友人や仲間とのふれあいがある生活)』の増加要因がある/その期間が続くと、楽しい生活の質と量にリンクして『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使することにより、『前頭葉』の出番が増えて活性化することにより、働きが回復してくる為、症状の進行が遅くなり、進行が止まり、或いは、回復の方向に向かう。
※2逆に、前頭葉の出番が減り、不活性化するような辛く苦しい状況下での生活(友人や趣味の仲間との別離; 趣味や遊びの会の中止;腰痛など身体の虚弱化の進行; 自分自身の病気の発生;家族の病気や介護に自分の時間をとられてしまうような生活;重大な心配事の発生;家族内の重大な問題)の増加要因がある/その期間が続くと、その辛く苦しい生活の質と量とにリンクして『前頭葉』の出番が減り、不活性化することで、働きの衰え(廃用性の加速度的で異常な機能低下)が進行するので、重症化がその分速く進んでいくことになる。
(4) 問題は、評価の判定の対象者達の『生活習慣要因の影響の排除が為されていない』こと即ち、レカネマブの服用と服用に因る症状の進行の抑制の効果の評価に際して、「日々の『脳の使い方』としての生活習慣要因の排除が為されない儘での評価であり」更に、主観的な観察基準に基づいた評価者の主観的な観察結果を単に数値化するだけの手法が特徴である『CDR』の適用による数値を評価データに使用しているのです。『効能の有無の評価の客観性が担保されていない』という『極めて重大な欠陥が存在する』のです。

.『アルツハイマー型認知症』の発病者の「脳機能の衰え方」の特徴:
(Ⅰ) 脳の機能低下の「3つの特徴」
アルツハイマー型認知症は、「加齢による脳の正常老化」と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下」という、『異なる二つの要因が重なる』ことにより、その相剰効果としての「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」に因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常なレベルに衰えていく際は、「3つの特徴」が確認できるのです。
(1) 最初に、『前頭葉』だけが異常な機能低下が進行し、異常なレベルにまで衰えが進行する(左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常)=「小ボケ」;
(2) 次いで『前頭葉』の更なる機能低下の進行に同時並行し、左脳と右脳と運動の脳も、その順番に、異常な機能低下が進行して行き、異常な機能レベルに迄、衰えが進行する=「中ボケ」;
(3) 『前頭葉』並びに左脳及び右脳と運動の脳の異常な機能の低下が同時並行して更に進行して行き、身体が持つ間、機能低下が進行していく=末期の段階の「大ボケ」。
※ 権威達は、『小ボケ及び中ボケの段階』を見落としている(無知)。 
(Ⅱ)  MMSEで判定する下位項目には、脳機能低下の厳密な規則性が存在:
(1) 次のグラフは、改訂版かなひろいテスト(前頭葉の機能テスト)とMMSE(左脳と右脳の機能テスト)を同時に施行した14,689人のテスト結果の分布を示しています。14689人の発病患者の『脳機能分布図』(横軸が前頭葉の機能レベル。縦軸が左脳及び右脳の機能レベルを表示)=正常、小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階が含まれることに注意。
(2) 通常使われているMMSE(左脳と右脳の検査)検査では、『前頭葉』機能の衰えは判定できないのです。『前頭葉』の機能テストを実施しない場合は、『アルツハイマー型認知症』の「発病の本当の意味での早期の段階」(回復が可能/進行の抑制が可能な小ボケと中ボケ)を見落としてしまうことになる。
(3)「MMSEテスト」を実施して確認される『下位項目の低下順』の『厳密な規則性の存在』:
「MMSEで測定される高次機能(左脳と右脳)には、衰えていく厳密な順番が認められる」という(事象の事実)の存在が確認されることが、極めて重要。
※1 このデータの意味するところは、『廃用症候群』に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、食生活及び糖尿病の発病は無関係)という要因が、発病及び症状が重症化していく核心的な原因である『アルツハイマー型認知症』、「単調な生活習慣の継続」に因り「脳の老化が加速された」(アミロイドβの蓄積とは無関係の要因)『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状が進行する場合は(且つ、その場合に限り)、MMSEで判定される下位項目がこの項目の順番に衰えていく(出来なくなっていく)という『厳密な規則性』が認められるのです。
※2  被験者のテスト結果が、上記順番と異なるときは、「アルツハイマー型認知症」の発病ではないこととなる。⇒ 『アルツハイマー型認知症』の発病者であれば (且つ、その場合に限り)、『想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名』の順番に、下位項目が出来なくなっていくのです。
※3『下位項目が衰えていく厳密な順番』は、『アルツハイマー型認知症』であるか否かの鑑別、「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際し、極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標となります。
(4)「脳の老化」を加速する『キッカケ(=意欲の喪失)』の発生:
ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始されて行くことになるキッカケは、本人にとって、人生上の大きな出来事や生活上の大きな変化が起きて、従来本人が営んできた生活習慣(そうした暮らし方の下で、明日も第二の人生を生きていく自身の納得が得られていた生活)が継続できなくなり、そのことで心が折れて、意欲を喪失することが「キッカケ」となり、何事にも関心が無くなるのです。『キッカケ』は種々様々で、本人の受け止め方次第(意欲を喪失する『キッカケ』となるか否かは、本人の受け止め方による=『同じ状況でも、誰でもが「意欲」を喪失する訳ではない』のです)。
※震災で、家も家族も友人も失うという出来事は勿論のことですが、自分が可愛がっていた飼い猫が死んだ、仲がとでも良かった「妹が先に」死んだ、玄関先で転び骨折し、その儘寝たきりの生活とか、老人性難聴が進んだことで他人と会って会話するのが嫌で会う機会が極端に減るとかも、「キッカケ」となり、特定の「テーマ」を実行する『意欲を喪失』することに繋がるのです。
意欲の喪失⇔『キッカケ』を契機に、何か特定の「テーマ」を継続して実行する『意欲を喪失』してしまい、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され継続されていくことで、『廃用性の異常な機能低下の進行』が継続して行く結果『発病』することになるのです(発病の最初の段階が、『小ボケ』=『前頭葉の機能だけ』が、異常なレベルに衰えてきている=左脳、右脳及び運動の脳は正常なレベルに在る。次いで、必ず『中ボケ』の段階を経由。
※権威達は、末期の段階である『大ボケしか知らない』のです{その結果、『MCI』(軽度認知障害)とか言う「発病の前駆的状態とかの説明」をして、意味不明の基準を持ち出してくるのです}。

.「アミロイドベータの蓄積」(老人斑の数)と『アルツハイマー型認知症』発病者の症状の進行(認知機能の低下)とは、無関係
(1)アルツハイマー型認知症の発病者の症状の進行の特徴
『アルツハイマー型認知症』は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」が発現するのが特徴であり、且つ「早期の段階」である「小ボケ」及び「中ボケ」については、『標準的な滞留期間』が存在していることが、極めて多数のケース事例の脳機能データにより確認されているのです。
(2) 「アルツハイマー型認知症」の発病者に確認される『記憶障害』(記憶障害の症状)は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因した『前頭葉』の機能障害の進行(「注意の分配力」の機能障害の進行が核となる)が『原因』で発現してくるものであり、『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』のアウトプットとして、「記憶障害(の症状)」の発現及び程度の進行が起きてくる(結果)もの。
(3) 『アミロイドβの蓄積』が、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行を惹き起こす原因であると主張するアミロイドβ仮説は、誤り。従って、アミロイドβ仮説が正しいことを前提として開発されたレカネマブは、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行を抑制する効能とは無関係の薬。

Ⅳ.使用した「CDR」は、客観的な評価データとはなり得ない:
(1) 『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』は、発病の早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)だけに確認されることに注意。
(2)エーザイが提出した主観的な観察基準である『CDR』に依拠した主観的な評価に過ぎない『症状の悪化が27%抑制された』と主張する根拠に重大な欠陥が有る。レカネマブによる抑制効果であると強弁する観察基準が、言葉だけでの表現による5段階区分に基づいて、観察者各人の主観に基づいた観察結果を数値化する手法である主観的な評価に過ぎない(客観性の欠如が問題)。『人間の脳に作用する薬』でありながら、効能の評価の客観性が担保されていない杜撰な評価の方法及び評価結果。
(3) 発病のメカニズムに照らして、治療薬の開発は有り得ないもの。アセチルコリン仮説に基づき開発されたエーザイのアリセプト並びにアミロイドベータ仮説に基づき開発されたエーザイのアデュカヌマブ及びレカネマブには、治療薬としての効能(症状の進行の抑制効果)は有り得ないのであり、開発の前提理論が間違いである上、効能の評価方法が杜撰に過ぎるのです。

Ⅴ「アミロイドベータ仮説」は、誤りであり、世の中を惑わすだけ:
(1)抗アミロイドβ抗体(アミロイドβを標的とする抗体)を投与することにより、脳内のアミロイドβが除去され、老人斑の沈着が阻害されようとも、アルツハイマー型認知症の発病の予防に対しても、症状の重症化の進行の抑制に対しても、何等の効能が確認されることには絶対にならない。『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです。『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データの指標が説示しているように『発病を惹き起こす原因は、器質的な病変ではない』のです。
アミロイドベータの蓄積(老人斑)と『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の進行との間には、因果関係が存在していない
(2)発病のメカニズムに鑑みて、『アルツハイマー型認知症』の発病を予防出来たり、症状を治せたり、症状の進行を抑制できたりする「効能」が認められる薬、「治療薬」の開発は、『未来永劫、絶対に有り得ない』のです。レカネマブは、効能の評価方法にも重大な欠陥があり、評価の仕方が杜撰なだけ。
※1巷間、レカネマブの価格が問題とされているが、『仮説』に立脚した開発である上、『症状の進行を抑制する効能が無い』ことが問題視されるべき。
※2 「二段階方式」が集積し、解析した『アルツハイマー型認知症』の発病患者の「脳機能データ」によると、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であるアルツハイマー型認知症の発病者の場合、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の異常な機能低下が進行して行くのです(本態が、使い方が足りない為に機能が衰えていく性質のものである廃用症候群である為に、より高度な機能から順番に、機能低下が進行して行くことになる)。

&5  アルツハイマー型認知症の発病の予防・進行の抑制の方法
Ⅰ.発病及び症状の重症化が進行するメカニズム(原因):
(1)『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを対象として、アルツハイマー型認知症が発病してくるのです。加齢に起因した「正常老化の進行」が、私たち二段階方式が定義する『アルツハイマー型認知症』発病の「第一の要件」なのです。この要件により、「アルツハイマー型認知症」は、「老年での発症」が特徴となるのです。
(2) 「第一の人生」での「仕事」に相当するような、何等かの追及している自分なりの特定の「テーマ」が無い暮らし方の高齢者だけが、発病の対象となるのです。その「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で、或いは、目標の達成自体により、自分なりに楽しみや喜びや生き甲斐を覚える機会が得られる暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の継続的な実践(生活習慣化)が、発病を予防(発病時期を先送り)する為に求められる『不可欠の条件』となる。
(3) 上記に提示した内容が、『アルツハイマー型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=『脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が決定的な条件となる(アルツハイマー型認知症は、「第二の人生での生き方が問われる」病気なのです)。
私たち「二段階方式」が規定する発病の第二の要件は、『追及する自分なりの特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続、即ち、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている、唯一で真のリスク因子』なのです(「食生活」とは無関係)。
(4)『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での「生き方」が問われることになるということなのです。『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄なのです。そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『テーマ』を見つけて、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、自分なりの『役割』を見つけることが出来て、そうした日々の暮らし方に因り『第二の人生』を自分なりに楽しむことが出来て、喜びや生き甲斐が得られるような、自分なりの『生活習慣』を構築し、継続して実践することが、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、「脳の使い方」としての『生活習慣の在り方』が問われることになる病気なのです。
(5)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)が同時に存在し充足されることに因り、異なる二つの要因の、同時存在に因る「相剰効果」に因り、『前頭葉を含む脳全体の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが唯一の原因となり、『アルツハイマー型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行していくことになるのです(脳機能データの解析と疫学的方法により実証)。
「仮説」が想定するような、アミロイドベータの蓄積も、タウタンパクの蓄積やアセチルコリンの不足や脳の萎縮の進行も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係であり、それらは、「発病との間に、因果関係が存在していない」。
(6) 異なった複数の「テーマ」(必然的に、異なった複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が機能発揮上の二重構造の連鎖の結果として、『実行機能』の機能の発揮が異常なレベルに衰えてきていることの反映が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での様々な症状が発現してくる真の原因なのです。
(7)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映が、即ち『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした機能発揮の結果としての状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察や推理やシミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断という『実行機能』の機能の「発揮度」に直接影響する為、対象となる情報の認知並びに記銘、保持及び想起、更に、個々の処理の面で、当該機能の発揮が、不的確で不十分となる「小ボケ」の段階を出発点に「中ボケ」の段階を経由し、最後に、殆ど働かないことの直接の反映としての末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになるのです。
(8)『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/直接の反映としての三段階に区分される様々な支障が、アルツハイマー型認知症の発病としての症状として、発現してくるのです。最初に社会生活の面に支障(小ボケ:回復/進行の抑制が容易)が、次いで、家庭生活の面にも支障(中ボケ:回復/進行の抑制が未だ可能)が、最後にセルフケアの面にも支障(大ボケ:回復も進行の抑制も、最早困難)が起きてくる「段階的な症状の発現」を特徴として、思考、言動或いは行動の面に、徐々で/緩やかな進行という形で現れてくるのが『アルツハイマー型認知症』の特徴です(器質的な原因に因り、発病してくる「アルツハイマー病」とは、全く異なる性質を示す)。
(9) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではないのです。『アミロイドβ仮説、タウタンパク仮説及びアセチルコリン仮説』の『3つの仮説』が、『発病の原因と想定し主張する種々の要因の内容』は、誤り。
①一つ目のデータは、『前頭葉』の機能が最初に異常なレベルに衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えていくという衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、MMSEテストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合、且つその場合に限り、MMSEの下位項目に出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の項目困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。その順番は、項目困難度が高い方から、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相関図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。③三つ目のデータは、『脳のリハビリ』の実践により正常なレベルに回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、『標準的な滞留期間が存在している』ことなのです(「小ボケ」の期間は3年間、「中ボケ」の期間は2~3年間)。
上記3つの「脳機能データ」の解析結果は、『事象の事実であること』が重要なのです(極めて多数の発病者の脳機能データの解析結果)。
これらは、「アミロイドβ仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの(レカネマブには治療の効能が存しないことの)証拠資料でもあるのです。「DSM—Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容、アミロイドベータ仮説が提示する発病のメカニズムが誤りなのであり、真の本態は、廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」であることの啓蒙が重要となる。

Ⅱ.アルツハイマー型認知症の症状を判定する基準と方法の問題点
(1) 私たち『二段階方式』は、『アルツハイマー型認知症』の発病者について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」を、被験者の生活実態を確認する上で指標化しています(「改訂版30項目問診票」)。
我が国の医学会も、その誤りに気付かないでいて、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容を未だに信望していて、更に、世界的に通説の地位にある『アミロイドベータ仮説』を未だに支持していて、極めて主観的で曖昧な基準である「MCIの基準」を活用している人達が多い状況なのです(権威達は、誤りだらけ)。
(2)『MCI(軽度認知障害)』というこの基準は、『MCIの基準に該当するお年寄りは、アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態に在る』と説明するもの。この基準は、①本人が認識する物忘れの症状と、②家族が観察する本人の物忘れの症状及び③診断する医師が確認する物忘れの症状という、「外観から観測しただけ」の『重度の物忘れの症状』を判定の対象としているものであり、客観的な基準が全く存在せず、極めて主観的で根拠データも極めて曖昧な基準なのです(権威があるとされるどこかの機関が言い出したのでしょう。MCI、即ち、軽度認知障害と銘打っている以上は、認知機能の障害が確認されるべきなのに、最も重要な要因である、『前頭葉の機能レベル』についての言及がないのです。「前頭葉の機能レベル」を精緻に判定できる手技を持たないので、言及しないで、物忘れの症状の外観的な観察に頼っているだけなのかも知れませんが)。
(3) 判定の基準となる要の要件は、『前頭葉の機能』が正常なレベルに在るか、異常なレベルに在るかが『選択基準』とされるべきものなのです。
①前頭葉の機能が正常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人は、『加齢』という要因に起因した正常老化の物忘れに過ぎないのです。この対象者はというと、『第二の人生』を送っている『高齢者』なら、その全員が対象となるのです。確認しておきますが、それらの人達は、全員が、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、正常なレベルに在る人達なのです(②とは、次元が異なるのです)。
②前頭葉の機能が異常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人(高齢者)は、加齢という要因に起因した機能低下の進行(正常老化の進行)に加えて、加重要因である廃用性の異常な機能低下の進行という要因(第二の人生を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)の同時存在による相剰効果に因って、『前頭葉』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて、異常な機能レベルに衰えて来たことの直接の反映としての物忘れの症状(記憶障害の症状の一態様)が発現してきている訳なのであり、『両者は全く異なる次元にある記憶障害の症状』なのです。『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定できる手技を持たない為に、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを無視した「対象の選別基準」なのです。『MCIの基準』の該当者に対して、アデュカヌマブやレカネマブを服用させることなど、絶対にあってはならないことなのです。更に言うと、アミロイドベータの蓄積(老人斑)とアルツハイマー型認知症の発病・症状の進行との間に、直接の因果関係は存在していないのです。『因果関係の存在の立証さえ出来ない儘である』薬のレカネマブを服用させることなど、国の政策として絶対にあってはならないと考えるのです。
※1 『認知機能の障害』を問題とする病気の判定に際して、意識的/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベル」(正常であるか、異常であるか)の判定が、全く為されていないのが、「アルツハイマー型認知症」の判定の世界的な特殊性です。
※2その結果として、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、正常な機能レベルに回復させること【脳の機能が正常なレベルに回復することで、アルツハイマー型認知症の症状が消滅し、治る】が可能である、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(学者も認知症の診断が専門の医師も、「末期の段階」であり、『介護が必要』となる「大ボケ」の段階で、『発病を見つけているだけ』)。

Ⅲ.「アルツハイマー型認知症」の症状の三段階区分の目的と意味
(1) 『前頭葉』の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、症状の回復及び進行を抑制するための、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の意味があるからです。
「二段階方式」では、以下の区分に従い、『脳のリハビリ』(被験者の『前頭葉』が活性化する『本人なりの生活習慣』への改善、構築及び実践)の指導を行います。
小ボケ:「脳のリハビリ」の実践により治すことが、可能な段階
中ボケ:「脳のリハビリ」の実践により進行の抑制が、未だ可能な段階
大ボケ:「脳のリハビリ」の実践により進行の抑制が、困難な段階
※ 『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルにより、類型的症状を三段階に区分する目的は、「脳の機能レベル」に見合った適切な措置を実施する為のもの。
(2)「小ボケ」の段階は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが異常な機能レベルに在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在るのです(区分には、厳密な定義があります)。
「中ボケ」の段階は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、前頭葉を含む脳全体の機能が異常なレベルに在るのです(二段階方式は、脳のリハビリに関して、中ボケの前期と中ボケの後期とに区分します)。
「大ボケ」の段階は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が「中ボケ」の段階よりさらに異常なレベルに機能低下が進んできている為に、『実行機能』が、殆ど働かなくなってきているのです。
『実行機能』(分析、理解、判断、検索、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、比較、決定、選択、憶測、抑制、感動等の個別認知機能群の総称=Executive Function)の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(脳の使い方としての生活習慣を言い、食生活とは無関係)の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で(「アミロイドベータ」の蓄積量が増えてきていることが原因ではないことに注意)、殆ど働かなくなってきている。
「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、「アルツハイマー型認知症」発病の初期症状として例示する失語、失認、失行の症状は、記憶障害が進んだこと(アミロイドドベータの蓄積による老人斑の沈着が神経細胞の大量死を惹き起こした領域が拡大)により発現してきているのではなく、『注意の分配力』の機能が殆ど働かないことに因る『実行機能』の行使が出来ないことが原因です(機能発揮上の二重構造が関わる「アルツハイマー型認知症」の特徴)。
※1挨拶程度の単純な言葉のやり取りでの会話も困難とか(失語ではない)、歯ブラシを握ったままで茫然自失の状態とか(失認ではない)、ズボンを頭から被ろうとする(失行ではない)とかの行動は、日常の生活面で、『実行機能』を殆ど行使することが出来ないほどに、『注意の分配力』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、極めて異常な機能レベルにまで機能の低下が進行していることが、真で、直接の原因なのであり、アミロイドベータの蓄積量とは無関係。
※2「DSM-Ⅳ」の第二要件が、『アルツハイマー型認知症』の発病と診断する上で確認を要求している失語、失認、失行という用語は、『注意の分配力』の機能が『実行機能』を行使できない程に、『前頭葉の三本柱の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り殆んど機能できない結果としての失語かと疑う/失認かと疑う/失行かと疑うが、それらとは異なる、末期段階の症状の発現を見誤ったことに因る/誤った用語による規定に過ぎない。
※3ハーバード大学を筆頭とする世界中の権威ある機関は、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現してくるのが『アルツハイマー型認知症』の特徴であることに未だに気が付いていなくて、更には、「アルツハイマー型認知症」が、私たち人間だけに「特有な世界」である『意識』の機能構造と深い関係があることに気づかないで、「注意の分配力」の機能が備わっていなくて、『前頭葉』の機能が備わっていない「マウスやマーモセット」の記憶絡みの行動を研究対象に、「憶測」ばかりしているのです。
(3)エーザイの研究者も、アミロイドベータの蓄積を阻害することが出来ても、そのことが、発病を予防したり、症状の進行を抑制し、或いは、症状を治す効能には繋がらないことに気づくべき(=『因果関係の有無』の評価の仕方が、杜撰に過ぎる!)。
FDAが迅速手続きによりエーザイのレカネマブを承認したとしても、そのことは単に、『レカネマブの服用に因り、アミロイドベータの蓄積に対する阻害効果が認められる』程度のことであって、そのことの効能に起因して、アルツハイマー型認知症の発病の予防や症状の進行の抑制効果には繋がらないのです。『仮説』(発病との間の因果関係が未だに立証されていない)の状態の儘で、「治療薬を開発した」との発表及び認可申請は理不尽で、経営陣は社会的責任感が希薄。
『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に因果関係自体が存在していない』=「アミロイドベータ仮説」の主張内容は、重大な誤りの内容=重大な誤りの内容であり、主張内容に致命的な欠陥を有している『アミロイドベータ仮説に立脚して(主張内容が正しいことを前提条件)』、開発されたレカネマブには、アルツハイマー型認知症の症状の進行を抑制する効能が存在していないのです。レカネマブは、価格設定の問題以前に、『効能を有していない無関係の薬である』ことが、『審査のポイント』です。

&6   結論(レカネマブには、『治療薬』としての効能は無いし、有り得ない)
(1)『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです。発病する対象者は、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』に限られるのです。
権威とされる世界中の機関(研究者)が、末期の段階にまで症状が進行したお年寄りの死後の脳の解剖所見に共通に確認される「アミロイドβの蓄積(老人斑)」や「タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)」が犯人であると誤解し並びに『DSM-Ⅳ』の第一要件が記憶障害の確認を要求したことから、『記憶障害が、『アルツハイマー型認知症』を惹き起こす条件であると誤解』して、記憶障害を惹き起こす原因と想定したのが、『アミロイドβの蓄積』や「タウ蛋白の沈着」という「犯人の仕立て上げ」だったのです。
(2)彼ら権威の誤りの最大の原因は、「アルツハイマー病」(遺伝子の異常)と『アルツハイマー型認知症』(脳の使い方が関わる生活習慣病)とを同一視してきたこと(今も猶)。『アルツハイマー型認知症』の発病原因は、器質的な病変とは無関係であり、第二の人生を送る上で日々に展開され繰り返される「脳の使い方」としての『生活習慣』の在り様、「二段階方式」の端的な表現で言うと、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続、自分なりに追求する「特定のテーマ」が無く、生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方の継続(生活習慣化)が、発病を惹き起こし症状を進行させる、唯一で、真の原因要因です。
(3)『アルツハイマー型認知症』の発病原因(発病及び症状の重症化が進行するメカニズム)については、「記憶障害が原因条件」との想定の下で構想され、提示されたアミロイドベータ仮説(世界的に通説の地位にある)やタウタンパク仮説(少数説)やアセチルコリン仮説(異説)等の仮説が存在しているのですが、現在も猶、「アルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の実証が出来ていない」のです。
(4)  私たち「二段階方式」は、14689人に上る「アルツハイマー型認知症」の発病患者と診断された高齢者に実施したMMSEのテスト結果の解析データ(MMSE下位項目の項目困難度の指標)を保有。この指標の意味は、『アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、11の下位項目について出来なくなっていく「厳密な順番の存在」が確認される』ということなのです。
(5)更に、三段階に区分される「類型的な症状」が発現するのが特徴。様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)される『類型的な症状』が発現してくるのが特徴であり、『脳のリハビリ』の実践に因り症状を回復させ/症状の進行を抑制することが可能である「本当の意味での早期の段階」である「小ボケ」(標準的な滞留期間が3年間)及び「中ボケ」(標準的な滞留期間が2~3年間)という「事象の事実」である『脳機能データの解析結果』が存在しているのです。
権威とされる人たちは、時、所、人の見当識の障害、記憶障害、実行機能障害、判断力障害等の区分をしていながら、それらの障害が脳の機能面から発現してくるメカニズムについて無知である為、何も語ることが出来ないのです。
(6)私たち「二段階方式」では、『意識的な世界』(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベル(改訂版かなひろいテストに因る客観的な評価の実施)並びに「左脳及び右脳」の機能レベル(MMSEテストに因る客観的な評価の実施)の組み合わせによる区分と及び『精緻で客観的で科学的』な判定区分である「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の『三段階区分』を規定し、各区分毎に各10項目から構成される「類型的症状」を例示列挙しているのです(「改訂版30項目問診票」は、発病者の生活実態の把握と確認の上で、極めて重要で有益な指標なのです)。
(7) 「二段階方式」の手技の実施と客観的な評価によって、『アルツハイマー型認知症』の発病者であると判定された被験者の脳の機能データであるMMSEの実施結果の解析により、『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が様式化されていて、14689例に上る当該データが示す指標(事象の事実)は、『アミロイドベータ仮説の主張内容が誤りである』ことの間接的ではあるが、完璧な実証資料なのです。
(8) 発病の予防及び症状の進行の抑制の『先駆的な実践』が、特徴。私たち「二段階方式」は、北海道から九州に跨る452に上る市町村での有償の個別契約の締結に基づいた活動、『アルツハイマー型認知症』に特化した活動であり、『アルツハイマー型認知症の早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」を明確な目的とした地域活動』、住民参加型の『地域予防活動』の実践展開の指導に因り、『主張内容が正しい』ことを、疫学的方法により実証してきているのです。
※ 早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」の場合に、極めて有効であることが証明されている方法は、『脳の使い方としての意味で言う生活習慣』をいうものであり、『前頭葉が活性化する生活習慣の構築及び継続的な実践』が、唯一で核心の対策方法となるのです。
(9) 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』である『アルツハイマー型認知症』の「治療薬」(発病の予防、症状の回復及び進行の抑制の効能を有する薬の意味)は、発病のメカニズムに照らして、未来永劫、開発されることは有り得ないことなのです。
(10) 治療薬の効能を有すると強弁する薬(「アミロイドベータ」の蓄積を、初期段階で阻害する効能が確認されることを根拠とし、症状の進行を抑制する効能を有する薬)と強弁して、エーザイから認可が申請されているレカネマブについては、開発の前提条件とされている『アミロイドベータ仮説』の主張内容が、誤りであること及び服用に因る効能の評価自体(症状の進行を抑制する効能が確認されたと主張)について、評価基準ではない単なる観察基準に過ぎないCDRを判定基準に使用していること(評価者の主観的な観察結果が数値化されても、客観性は生じてはこない)も含めて、極めて杜撰で、お粗末な評価の仕方と結果であると糾弾せざるを得ないのです。
『人間の脳の機能に関わる薬』でありながら、余りに不適切で、且つ、余りに杜撰な評価データの提出に憤りを覚えるのです。
(11) 私たち「二段階方式」は、アミロイドベータ仮説の主張内容が誤りであることの証拠データ、事象事実としての「脳機能データ」について、①『MMSE下位項目の項目困難度の指標』のデータ、②本当の意味での発病の早期の段階である「小ボケ」(標準的な滞留期間が、3年間)及び「中ボケ」(標準的な滞留期間が2~3年間)、更に加えて、③『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の『3種類の証拠となる実証資料』を保有しているのです。
※「二段階方式」は、全国452の市町村での実践展開の成果が根拠。
「大ボケ」は、身体が持つ限り、「大ボケ」の枠の範囲の中で、更なる重症化が進行して行くものであり、標準的な滞留期間は存在していなくて、滞留期間は、発病者それぞれの期間ということになります。

&7 住民参加型の「地域予防活動」の実践展開(その他)
Ⅰ.個別の使用許諾契約に基づき全国452の市町村で展開の指導
(1) 毎年度個別に使用許諾契約(契約の題名だけの名目は、マニュアルの賃貸借契約、予防事業の請負契約を選択する市町村もあったが、内容は、著作権が成立している二段階方式の手技の使用許諾契約)を更新する形で、導入後10年間だけ有償とするものです。
(2) 1995年に活動を開始し、実践の効果の保健師間の口コミが基本でしたが、更に、幾つかの国保連合会が傘下市町村に対し導入を勧奨したこともあり、導入先が急速に全国に拡大して行きました。
(3) 他方で、平成の大合併の進行で導入先が減少していく中で、アミロイドベータ仮説の登場と製薬会社の治療薬開発競争の激化、追い打ちをかける形で、厚労省が市町村による活動を川下対策に焦点を定める施策の中で、新規の導入先が次第に無くなって行きました。
(4) 1997年頃、人を介して厚労省の山嵜課長に呼ばれて、二段階方式の全国展開を要望されました(『国として出来ることは、何でもする』との条件を提示して頂きました)、But、(私的な理由で)辞退しました。
(5) 2019年3月、アポなしで、「二段階方式」の活用に因る『住民参加型の地域予防活動』の国策に因る全国展開案を厚労省に持参しました。『中には入れなかった』のですが、受け取られました(建物の入り口まで、事務官が受け取りに来てくれた)。
(6) 菅官房長官の計らいで、2019年11月29日、認知症施策推進室と協議の場を持ちましたが、(室長が、『AMEDに持っていかれては』との発言だけで)、無回答(技官の要望が有り、『マニュアルA、B及びC』を置いて来ました)。
(7) 私たちが実証してきたように、発病の予防が可能であるのに、権威達が末期の段階の症状にしか目が行かなくて、『ボケても安心な社会の構築』を目指して、川下対策しか制度化されていない我が国では、新規発病者が増え続けていて、発病後はただ重症化の進行が放置された儘で、介護が必要な高齢者数が増加の一途を辿っています。
『介護保険制度』が財政面から破綻しそうな状況下で、家族介護が増加していき、我が国として「あってはならない」社会現象、認認介護や介護離職【累積総数が、100万人越えとの報道】が放置された儘なのです。
(8) 持続可能な超高齢社会を維持していくには、川下対策に目が向いた「ボケても安心な社会の構築」ではなくて、川上対策に目を向けた『アルツハイマー型認知症に的を絞った、発病の予防に軸足を置いた』対策、『発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動=一次予防』を目的に、市町村の(健康課)が一元的に管理し、実施する政策の国策による実施の制度化が不可欠と考えるのです。
Ⅱ.『アルツハイマー型認知症』の発病を予防する方法(自助努力)
(1)発病の予防並びに早期段階で発病を見つけて、症状の回復及び症状の進行の抑制が可能であるのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
※権威や医師から、治せないとされているのは、早期の段階での発病を見落として、末期の段階で発病を見つけているせいなのです。
(2) 対策となるのは、「脳の使い方」としての『生活習慣』の工夫、自分なりに『前頭葉』が活性化する生活習慣の創意工夫と継続的な実践の方法しか、他に方法が有り得ないのです。
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発病のメカニズムから、エーザイのレカネマブに治療薬の効能は(有り得ない)のです(Hー04)

2023-02-11 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 『アルツハイマー型認知症』発病の理解の基礎となる「脳の機能構造」
Ⅰ.脳の働きのアウトプットである思考、発言、行為や行動、言動との関係
1. 脳の各部の機能、役割りの概要
頭のてっぺんには、身体を動かす働きの「運動の脳」(単体)があります。
脳の後ろの左側部分には、言葉や計算や論理や場合分け(シミュレーション)などのデジタル情報を処理する働きの「左脳」(単体)あります。
脳の後ろの右側部分には、感情や感性や形や色彩や空間の認知や時間の経過の認知等のアナログ情報を処理する働きの「右脳」(単体)があります。
額の所、前頭前野と呼ばれる所には、『前頭葉』(前頭葉の三本柱の機能、評価の物差し及び実行機能により構成される複合機能体)があります。

額の所にある『前頭葉』(前頭前野の穹窿部局在する)は、複合機能体です。
前頭葉』には、「意欲」の機能に下支えられた『注意力の機能』を集中し(注意集中力)、分配し(注意分配力)、その機能構造によって、「評価の物差し」(意識の首座自我)による先行的な評価、関心、注意、観方、選択に基づいて『注意の分配力』の機能が、「実行機能」を行使する為の「様々な働き」が詰まっていて、『脳全体の司令塔の役割』を担っています。私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界(目的的な世界)』の支配者です。

1.私たちが、意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す際は、『評価の物差し』(意識首座=自我の機能が、意識の覚醒下で、他機能に先行して行い、立ち上がる評価、関心、注意、観方、選択に基づいて、『注意の分配力』の機能が「実行機能」を行使して行う「分析、理解、判断、企画、計画、洞察、推理、比較、検索、シミュレーション、整理、憶測、忖度、修正、抑制、決断、感動等の認知機能群(Executive Functionと総称)の個別の認知によりメタ認知しつつ、思考、行為、行動、発言、言動や動作が、実体験認知として実行されることになるのです。DNAの99%が同じとされるチンパンジーにもない世界、人間だけに特有な『意識が覚醒している世界覚醒の度合いが、様々に異なる)』(目的的な世界)における思考、発言、動作や行為や行動、或いは、言動が行われることとなる『』としての『脳の働き方』のメカニズムなのです(『意識』の機能構造は未だに「人類最大の難問」とされているのですが、様々な種類の生きた人間の「脳機能データ」の解析を基礎にして、Tadが構想し、理解しているもの=ブログ「G-02」で詳細を提示)。

2.『アルツハイマー型認知症』は、『意識』の機能構造が関わってくる認知症なのです。私たち人間だけに『特有な脳機能』である『注意の分配力』の機能の働き方、就中、『注意の分配力』の機能が、『評価の物差し』による評価、注意、関心、選択に基づいて『実行機能』を行使して行う機能関係、私たち『二段階方式』が世界で初めて発見し、『機能発揮上の二重構造』と名付けている機能構造の関係に気付かない限り、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の進行のメカニズム(廃用性の機能低下要因)並びに症状の回復、進行の抑制、更には発病自体の予防のメカニズム(方法)を解明することは、不可能事に近いのです。

3.「脳を解剖」して分かる程、単純なものではないし(アミロイドβ仮説やタウタンパク仮説)、マウスやマーモセットには備わっていない脳機能である『注意の分配力』の機能が核心の複合機能体である『前頭葉』の機能レベルの精緻な判定も、私たち二段階方式以外は、世界中を探しても、個人も組織も、精緻な「手技」を持っていないのです。
4. 左脳、右脳、運動の脳が牽引する三頭建ての馬車をあやつる御者の役割をしているのが『前頭葉』なのです。三頭の馬を十分に働かせられるのも不十分にしか働かせられないのも、「前頭葉」の働き方次第なのです。
その『前頭葉』の機能が、時々軽い居眠りが出てくるようになり(社会生活面で支障=小ボケ)、気が付くと居眠りしているようになり(家庭生活面でも支障=中ボケ)、深く眠り込んでしまう(セルフケアにも支障=大ボケ)のが、『アルツハイマー型認知症』を発病した世界なのです。

&2 『アルツハイマー型認知症』を発病する世界とは
1.『前頭葉』を含む脳全体の働き異常なレベル衰えてきて、その為『社会生活や、家庭生活や、セルフケア』の面に支障が起きてくるのが、『アルツハイマー型認知症』を発病した世界なのです。
2.脳の司令塔の『前頭葉』が、ちゃんと(正常なレベルで)働かなくなった(『前頭葉』の機能が、異常な機能レベルに衰えてきた)段階で、ほんの少し前に食事をしたばかりなのに、そのことさえ思い出せないような「重度の記憶障害の症状」が出てくるようになる、はるか前の段階で、『アルツハイマー型認知症』はもう始まっているのです(認知症としての症状が発現しているのです(「小ボケ」の段階=世界中の専門家達が見落としている)
3.左脳、右脳及び運動の脳、馬車を牽引する「三頭の馬」が未だ正常な機能レベルに在ろうとも、三頭の馬を操る「御者」である『前頭葉』の機能が異常なレベルに衰えてきたその(その段階から、意識的な世界のアウトプットは全て異常なものとなる、『アルツハイマー型認知症』の発病であると考えるべきなのです(『意識の機能構造』に無知な専門家達が見落としている『発病の極く初期』の段階があるのです)。

4.アルツハイマー型認知症の原因を見つけるにも、早い段階で見つけて治すにも、症状の進行を抑制するにも、発病自体を予防するにも、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベル精緻に判定することが出来る『脳の働きという物差し』が不可欠になるのです(『意識の機能構造』の詳しい理解に立って開発された『二段階方式』の手技は、世界中でも比類のない、極めて高度で精緻な判定のための唯一の手技なのです)。
5.「アルツハイマー型認知症」研究(診断)の専門家としての学者や(医師)は、「認知機能の判定」に際し、『MMSE』(或いは、我が国では長谷川式)を活用しているだけであり、『脳の後半領域の働き』にしか注目していないのです。現在までの所では、『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定出来る手技を持っていないのです。
意識的な世界(目的的な世界)における、脳全体の司令塔の働きをしている『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定出来ない限り、脳のリハビリにより回復/症状の進行を抑制させることが出来る本当の意味での『早期の段階』(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)の症状を鑑別することは出来ないのです。

&3  アルツハイマー型認知症は、「脳の使い方」としての『生活習慣病』
1.我が国だけでなく、世界中のアルツハイマー型認知症の専門家とされる機関や人達はと言うと、意識的な世界の要である『前頭葉』の機能構造、就中、『注意の分配力』の機能構造に注目することをしないで、前頭葉の機能も、注意の分配力の機能も備わっていない「マウス(ADマウス)やマーモセット」が檻の中で餌を探して徘徊する動きの研究を基礎とした「憶測混じりの主張」を、権威と肩書だけを振りかざして主張し、間違った主張内容を垂れ流し続けているのです。
2.彼等専門家と言われる人達は、意識を構築し、統合し、分割し、統括し、管理し、コントロールしているのが、『注意の分配力の機能である』ことが良く分かっていないのです。
※彼等は、実行機能(分析、理解、判断、計画、企画、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、決定、決断、抑制、感動等、『前頭葉』の個別認知機能を総称して、このように呼びます=Executive Function)の機能の発揮度が、注意の分配力を核心とした前頭葉の三本柱の機能に左右され下支えられている構造『機能発揮上の二重構造』という依存関係にあることに、未だに気づいていないのです。
3.『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズム並びに症状の重症化が進行していく原因が「加齢」に起因した機能低下という要因(正常な老化)を基盤としていて、更に、その要因に加重される要因である、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した「廃用性異常な機能低下」の進行という要因の存在であることに気づいていないのです(廃用症候群に属する老化・廃用型の 生活習慣病』が本態なのです)。
4.  60歳を超える年齢の『高齢者』が、『第二の人生』を送る日々での「脳の使い方」としての『生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方)の継続に起因して、『前頭葉』(「注意の分配力」の機能が核)についての『廃用性の異常な機能低下』が進行してくることが『発病を惹き起こす原因』であることに、未だに気づいていないのです。

&4  加齢』に起因した「正常な老化の進行」という要因とアルツハイマー型認知症の発病による『異常な機能低下の進行』との差異:
1. 「前頭葉」の老化曲線(正常老化)の存在とその意味
各種の高度な働きを担当している『前頭葉』の機能、中でも、『実行機能』を正常に発揮させる上でのとりわけ重要な働き、実行機能の発揮度を左右する三本柱の機能である、『意欲、注意の集中力及び注意の分配力(前頭葉の三本柱の機能と二段階方式が命名)』の機能には、「加齢」の進行に連れて『働きが老化し、「正常な機能範囲内のレベル」を保ちつつも、緩やかに衰えていく』という性質があるのです。
18歳から22歳までがピークで、23歳を過ぎるころから100歳に向かって、緩やかではあるけれど、直線的に衰えていくのです。「第二の人生」が始まる60代半ばになると、前頭葉の働き具合は、ピーク時の18歳から22歳の頃に比べ、働きが半分以下になっているのです。70歳代、80歳代、90歳代、100歳代と、年をとればとる程、『前頭葉』の働きが更に衰えていく。正常な機能範囲内とはいえ、どんどん低空飛行になっていくという性質が確認されるのです(「二段階方式」が、「正常老化の性質」と命名)。
2.様々な種類がある認知症の内の大多数90%以上を占め、皆さんが日常よく目にしている『アルツハイマー型認知症』の正体は、加齢に起因した「脳の老化」という要因が基盤(基礎)にあるのです。『加齢に起因した脳の老化』という問題が基盤にある為、アルツハイマー型認知症の発病は、若者には関係なくて、「60歳代以降の『お年寄りだけ』が、発病の対象になる」のです(老年発症が特徴)。⇒「若年性アルツハイマー型認知症」という病気は、実在していないのです。「側頭葉性健忘症」との異同の要素を知らない医師達が、誤診しているだけなのです)。
※側頭葉性健忘症は、若年で発症するのが特徴。「重度の記銘力障害」に起因した「重度の記憶障害の症状」を伴うこと(記銘度が低い為に、直前の記憶は想起できるが、短期及び長期の記憶が想起できない)及び「海馬の萎縮」が確認されるのが特徴。但し、『前頭葉』の機能レベルが正常な機能レベルに在るのが特徴なのです。
これに対し、「アルツハイマー型認知症」の発病である場合は、「前頭葉」の機能が(から)真っ先に異常なレベルに衰えてくるのが特徴なのです。
※「アルツハイマー型認知症」の発病は、加齢に起因した機能低下という要因とは別の要因の存在、「廃用性の異常な機能低下」という別の要因が加重されることが、発病の核心的な条件なのです。
※『加齢』に起因した「前頭葉」の機能低下は、正常な機能範囲の中で、徐々に、緩やかに、低下して行くという性質が確認されるのが特徴なのです。

3.アルツハイマー型認知症の『症状の三段階区分』
(1) 厚生労働省の発表によると、認知症のお年寄りの数は2019年12月末現在で、600万人超とされています。600万人もの認知症のお年寄りとは、自分が住んでいる家がわからなくなったり、同居の家族の名前や顔も分からなかったり、ズボンを頭から被ってみたり、トイレの後始末も自分でできないで、セルフケアにも介助が要る、認知症の末期段階の人達なのであり、私たち「二段階方式」の区分で言う重度認知症(「大ボケ」)の人達だけの数なのです。 
(2) 認知症とは、「いったん完成した脳機能が、何らかの原因で全般的に低下し、社会生活や家庭生活やセルフケア等に支障が起きてくる病気」と定義されています。元々は正常な社会生活を営んでいた人に起きるものである以上、現在セルフ・ケアもおぼつかなくなっている人であろうとも、その人の過去に遡ってみれば、正常であった時期があり、発病後に症状が次第に進行し、重症化していった結果だと言えます。
(3)『アルツハイマー型認知症』は、症状が徐々段階的緩やかに進むのが特徴なのです。
昨日まで正常だった人が、いきなり、アルツハイマー型認知症を発病した途端に、同居の家族の名前や顔も分からなかったり、ズボンを頭から被ってみたり、トイレの後始末も自分でできないで、セルフ・ケアにも支障が出て介助が要るようにはならないのです。
※「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を二段階方式のテストで調べてみると、軽い方から順に、「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の三段階に分かれていることが分かるのです。
そのことに加え、新型コロナの回避策として政府が推奨した「三密の回避」策が、第二の人生を送っている高齢者の厳密な遵守により、アルツハイマー型認知症の新規発病者の大幅な増加と重症化の更なる進行を惹き起こしていることに注意が必要なのです。

4.「アルツハイマー型認知症」の発病と生活実態は、以下の表のとおり:
(「アルツハイマー型認知症」の症状の三段階と脳機能及び生活実態)
前頭葉を含む脳全体の機能レベル
生活実態(症状)
区分
正常な機能レベル
正常(支障が起きていない)
正常
前頭葉のみ異常なレベルに低下
(脳の後半領域の機能は正常)
社会生活面のみに支障
(指示待ち人)
小ボケ
前頭葉が更に低下+後半領域も異常レベル
家庭生活面にも支障
 (言い訳のうまい幼稚園児)
中ボケ
前頭葉大幅低下+後半領域大幅な異常レベル
セルフケアの面にも支障
 (脳の寝たきり児)
大ボケ
※前頭葉は、「改訂版かなひろいテスト」で、
左脳と右脳は、「MMSE]で判定
※「改訂版30項目問診票」による
  該当項目のチェックと確認
各段階

&5「アルツハイマー型認知症」の年齢別発生頻度
1.エイジングライフ研究所がこれまで集積してきた多数の脳機能データの分析によると、アルツハイマー型認知症を発病する「お年寄り」達の年齢別の割合は、年をとるにつれ、どんどん増加していきます。
「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の全部を含めたアルツハイマー型認知症の人達全体の年代ごとの割合は、第二の人生が始まったばかりの60代で12%もの高い割合を示しています。60代のお年寄りが100人集まったら、12人はもうアルツハイマー型認知症を発病しているのです。「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」のどれかのレベルになっている。厚労省の発表数値は、大ボケの人達だけの人数。
加齢が進行する(高齢者になる)につれてこの割合は更に多くなり、70代で30%、80代で50%、90代で75%、100歳代では97%もの人がアルツハイマー型認知症を発病しているのです(様々な種類がある「認知症の発病者」の90%以上が、「アルツハイマー型認知症」)。
※但し、上記は、新型コロナの発生前での推定数値であることに注意して下さい。新型コロナに対する有効な感染回避策としての『三密の回避』策、脳の使い方といての単調な生活習慣が3年間も継続し、発病と重症化が大幅に増加しているのです。従来言われてきた2025年問題に、予測外の上記増加の問題が加わることになるのです。

2.上述のデータから、次の「三つのことが分かる」のです:
①『アルツハイマー型認知症』の発病は、50歳代以下の若い人達には関係がなくて、『第二の人生を送っている60歳代以降の「お年寄り」だけが発病の対象になる』のが特徴なのです=『老年発症』が特徴なのです(加齢に起因した前頭葉の機能低下の進行が基礎要因なので、必ず老年発症となるのです=若年での発症者は、いないことに注意)。
年をとる程発病者の割合が増えていき、身体も限界の100歳代では、殆どの人(97%)が「アルツハイマー型認知症」を発病しているのです(「超100歳高齢者調査」のデータ)。
② アルツハイマー型認知症のお年寄りの年代ごとの割合が、北海道、東北、関東、東海、中部、北陸、近畿、中国、四国、九州と日本のどの地域をとってみても、どこもみな殆ど同じであり、基本的に「地域差が認められない」のです(452の市町村)。
③ 更に、もう1つ重要なデータがあります。その詳細はⅤで説明している、「回復が可能な早期段階である小ボケ及び中ボケの期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因」についてのデータの意味。 
極めて多数症例に基づくこのデータは、脳の使い方と言う視点から見た『生活習慣』要因がアルツハイマー型認知症を発病した人達の症状の更なる進行、進行の抑制、又は認知症の症状からの回復と密接な関係があることを示しているのです。
※アルツハイマー型認知症の発病及び重症化が進行する要因は、食べ物(一部の専門家が推奨しているカレー料理や地中海料理)でも、学歴でもない、アミロイドベータとかタウタンパクの蓄積ではなく、「脳の老化」という問題及びナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という異なる二つの要因の同時存在なのです(相剰効果)。

&6   『アルツハイマー型認知症』の発病(症状の進行)のメカニズム
1.加齢』による「正常老化」が、アルツハイマー型認知症の発病の『第一の要因』であり、脳の使い方としてのナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方)の継続による廃用性の異常な機能低下の進行が発病の『第二の要因』であるとエイジングライフ研究所は考えるのです。第一の要因に第二の要因が加重されることに因り、前頭葉を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが、発病及び症状が進行していく原因であると考えるのです。即ち、『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです。
2.それ故、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行を抑制したり、症状を治す効能を有する「の開発」は、有り得ない事と主張しているのです(アリセプトも、アデュカヌマブも、レカネマブも、きちんとした評価さえ実施すれば、「治療薬としての効能は無い」ことが確認される筈なのです)。
私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)の主張内容が正しいことは、北海道から九州まで日本全国の452を数える市町村で展開した「アルツハイマー型認知症」に特化した活動、住民参加型の『地域予防活動』の実践により、疫学的方法により実証)されている。
※「3密の回避」に徹した『生活習慣の継続』による発病者の増加の問題
小ボケの滞留期間は、発病から3年間及び中ボケの滞留期間は2~3年間続くのです。「小ボケ」及び「中ボケ」の段階迄であれば、『脳のリハビリ』の実施により、正常なレベルに回復させること/又は、症状の進行の抑制が可能なのです(「大ボケ」になると最早困難、「介護」が不可欠となります)。

&7脳の機能面から見た『アルツハイマー型認知症』の発病と症状の進行
1.『意識的な世界』(思索や発言や行為や行動面)における「前頭葉」の役割
意識的に/目的的に何等かのテーマを発想し、実行に移す」ことは、三頭建ての馬車を運行していくようなもので、御者なくしては、どんなに立派な馬をつないだところで、馬車は動きようもありません。御者の働きが『前頭葉』の働きだと考えると、分かり易いと思います。
 馬車が動くときいつも、御者が手綱を引いて馬を制御しているように、毎日の具体的な生活の場面で、「意識的に/目的的に何かのテーマを発想し、実行しようとするとき」は、必ず前頭葉が状況を分析し、理解し、状況判断に沿ったテーマを発想し、その実行を計画し、実行のシミュレーションを行い、何をどのようにするかを決定し実行の決断を下し必要な指令を出しているのです。
意識的に何かの「テーマ」を実行する場面では、『前頭葉』が脳全体の司令塔の役割を担っています。『アルツハイマー型認知症』の段階的な症状が発現してくる核心的な原因要因が、『前頭葉』の廃用性の異常な機能低下の進行という要因、『加齢』に起因した機能低下という基盤要因に加重される要因の存在なのです(症状が「記憶障害」に起因して発現すると想定している内容、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM―Ⅳ』の「第一要件」の規定内容は、重大な誤りを犯しているのです)。
※中ボケになると、7個のブロックで作った煙突付きの「2階建ての家」を目の前に置き、それを見ながら、同じ7個のブロックを使用して、目の前の家を再現できなくなるのです。これ1つ見ても、記憶障害が原因で発病するのではいことが分かるのです。この作業は、『注意の分配力』の機能が、「実行機能]を駆使して、見本と再現の両者比較し、実行することが必要となります。
2.『前頭葉』の「実行機能」=Executive Functionと総称される、分析、理解、判断、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、比較、検討、選択、決定、決断、抑制、感動等の個別の認知機能が発揮される為には、意欲、注意の集中力及び『注意の分配力』の機能が関わることが構造的に必要となるのです。⇒「実行機能」の機能の発揮度は、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能に支配され/下支えられているという『機能発揮上の二重構造』の問題が存在しているのです。

&8アルツハイマー型認知症』の発病と症状の進行のメカに関わるデータ
『アルツハイマー型認知症』は、日々の脳の使い方としての生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続が発病及び症状の重症化の進行を左右する核心的な要因となるのです。
加齢」に因る正常老化と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に因る廃用性の異常な機能低下の進行」という「異なる二つの要因」が重なることに因り、その相剰効果で、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させることに起因して発病し、症状の重症化が進行していく「アルツハイマー型認知症」は、「前頭葉」を含む脳全体の機能の衰え方にも明確な特徴があります(事象の事実であり、通説のアミロイドベータ仮説を含む「3つの仮説」の主張は全てが誤りであることの証拠資料でもある)。
その「衰え方の特徴」とは:
① 最高次機能である「前頭葉の働き」が最初に、異常なレベルに衰えていく
次いで高次機能である「左脳と右脳と運動の脳の働き」が、且つその順に異常なレベルに衰えていく
③ MMSEの下位項目には「機能が衰えていく(出来なくなっていく)厳密な順番がある」こと
④ 小ボケ(3年間)及び中ボケ(2~3年間)の『標準的な滞留期間』が存在
従って、『前頭葉』を含む脳全体の機能がどこまで衰えているのか及びその脳の機能レベルでは、どんな症状を特徴的に示すのかを調べることで、『アルツハイマー型認知症』を発病している人の認知症のレベル(「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」)を判定することができるのです。
エイジングライフ研究所が開発した『二段階方式』の手技は、御者の働きをする前頭葉の働き具合を『改訂版かなひろいテスト』で判定し、馬の働きをする左脳と右脳の働き具合を『MMSE』で判定し、両者の機能レベルを個別に及び総合的に判定することにより、『アルツハイマー型認知症』の発病の有無及び重症度を精緻に判定できます。更に、回復が困難で介護するだけの「大ボケ」と回復可能な早期の段階の「小ボケ」と「中ボケ」とを明確に区別して、脳の機能レベル毎に適切な措置が実施できるように工夫されているのです。

&9.単調な「生活習慣」に入っていく「キッカケ」の類型的な事例
人によって日々の生活習慣(脳の使い方としての生活習慣)は異なりますが、大まかに言えば、以下のような状況(「キッカケ」の発生と継続)が起きれば、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥る『可能性が高い』と言えるのです。
1.ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まる契機となる「キッカケ」
「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要因」である「加齢による脳の老化」という条件は誰にでも共通した条件なのですが、「第二の要因」である「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続による廃用性の異常な機能低下の進行」という条件は、「第二の人生」を送る個々人によって違います。
自分なりのテーマに挑戦する「意欲」を喪失させる「キッカケ」となる生活状況や出来事を分類すると以下の通り。
(1) 生きる意欲を支えてきた「それまでの生活習慣を継続できなくなる」
①趣味も遊びも交友もなく、「仕事一筋の人生」を送ってきた人の定年退職、
②特定の趣味だけが生き甲斐の人が、その趣味を中止せざるを得なくなる、
③親や兄弟、子や孫、友人、ペットなど大事な人や動物との別離やその死亡
(2)「生きる意欲」をなくしてしまう状況の発生に直面し、その状態が継続する
①重い病気や大きな怪我や難聴の進行などの肉体的に困難な状況の継続
②子供の失業や借金問題、孫の不登校等、家庭内に重大な問題が発生し継続
③配偶者や家族の看病や介護に追われるだけの毎日で、自分の時間もなくて、気持ちが沈む毎日の暮らし方
④地震、台風、火事等の被災による大事な財物、住居、家族、友人、仕事、或いは地域の喪失

2.キッカケ』が、どんなものであるかは、重要ではないのです。
『その人』にとっては、そのことが「キッカケになった」という程度の意味でしかないのです。重要なことは、「キッカケ」の発生と継続に因り心が折れて、『本人が意欲を喪失』してしまうことなのです。意欲を喪失した結果、『趣味であれ、人付き合いであれ、運動であれ、何等かの地域や社会活動への参加であれ、何事に対しても、挑戦しようとしなくなって行った』ことが、「脳の使い方」としての意味で言う『生活習慣』の根本的で顕著な変化となり、且つ、そのことに起因して『廃用性の異常な機能低下が進行の事実』の確認作業が、極めて重要となるのです。
キッカケ発生後の生活状況の変化により、その人の脳の使い方としての生活習慣がどのように変わったかが、極めて重要なのです。キッカケの発生と継続を契機に喜びや楽しみの基礎となっていた生活が無くなり、日々の営みに対し、意欲を喪失した結果、前頭葉(注意の分配力/実行機能)の出番が極端に少ない単調な生活習慣が継続され、『前頭葉』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるのです。
脳の使い方としての「生活習慣」と言う視点からその人の生活を具体的に振り返り、何を「キッカケ」に意欲を喪失し、単調な生活習慣に変わり、『前頭葉』の出番が極端に少ない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続した実態を具体的に確認することが重要不可欠の作業。

&10   症状の継続期間と「脳の老化のスピード差」をもたらす『生活要因』
キッカケ」が起き/その状況が継続して心が折れて、意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され継続されていく中で、半年から1年の経過で発病します。発病から3年の期間が『小ボケ』の標準的な滞留期間、次いで、『中ボケ』の期間が2~3年となります。即ち、発病から5~6年経つと、『大ボケ』になる」が大原則です。この『標準的な滞留期間』に適合しないケースは、プラス要因とマイナス要因の質と量とが脳に働いて、「アルツハイマー型認知症」の症状の更なる進行や回復に影響を与えているのです(『脳の老化のスピード差を生む生活習慣の要因』)。
  
 
&11『アルツハイマー型認知症』の発病者の脳機能の衰え方とその特徴
1.脳の機能低下の「4つの特徴」
アルツハイマー型認知症は、「加齢による正常老化」と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下」という、異なる二つの要因が重なることにより、その相剰効果としての「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が衰えていく際に、「4つの特徴」が確認できるのです:
最初に、『前頭葉』だけが、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行する(「小ボケ」);
次いで、前頭葉の機能低下の進行の継続と同時並行して、左脳と右脳と運動の脳も、その順番に廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していく(「中ボケ」);
③ 前頭葉並びに左脳及び右脳と運動の脳の廃用性の加速度的で異常な機能の低下が同時に並行して進行し、身体が持つ間、機能低下が更に進んでいく(「大ボケ」);
④ MMSEで判定される下位項目は、衰えていく「厳密な順番」が認められる
MMSEで判定する下位項目の機能低下の『厳密な規則性』の内容
(1)  MMSEテストを実施した場合に確認される『下位項目の低下順』の規則性
次に示すのは、「MMSEで測定される高次機能には、衰えていく順番が認められる」という「衰え方の順番の厳密な規則性」が存在することなのです(全国から来院された14689人の発病患者の解析結果=事象の事実)。
※これだけ精緻で多数の『脳機能データ』は、世界中のどこにも無いのです。
(2)この脳機能データの意味するところは、『脳の老化』が加速されたアルツハイマー型認知症の場合は(且つ、その場合に限り)、MMSEで判定される下位項目がこの項目の順番に衰えていく(出来なくなっていく)という厳密な規則性が認められるのです(アミロイドベータの蓄積とは、無関係!)。
(3)「想起」、「計算」、「三段階口頭命令(机上のみ)」から出来なくなっていくのは、この3つの項目の処理には、「注意の分配力の機能」の発揮が高度に必要となる為。
(4)上記順番と異なる時「アルツハイマー型認知症」の発病ではないのです。
⇒ アルツハイマー型認知症であれば(且つ、その場合に限り)、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番に出来なくなっていきます(衰え方の『厳密な規則性』となります)。
(5) MMSEの換算後の総得点が高いのに、減点を構成する項目が、本来であれば項目困難度が極めて低い項目で構成されるケースの場合があります。この場合は、アルツハイマー型認知症ではなくて、失語症や神経症を疑います。
この衰えていく順番は、①「アルツハイマー型認知症」であるか否かの鑑別、②「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、③認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際して、『極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標』となるのです。


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アルツハイマー型認知症の予防-身体がもつ限り脳も持たせる方法 (H-03)

2023-02-01 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1『アルツハイマー型認知症』について権威の主張の問題点、
(1) 『アルツハイマー型認知症』については、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないものを極めて重度の「記憶障害」の症状を呈するのが特徴の「神経変性疾患」と誤解しているのが世界中の専門家達。
(2)我が国の政策も、川上対策(発病の予防)が棚上げにされて、『政府大綱』の第一条の規定では、「発病の予防」は、将来の研究テーマとすると規定されているだけ。川下対策(通達により、アミロイドβ仮説の考え方が根拠として提示され、『重度の物忘れの症状』の外観的な観察基準に過ぎない「MCIの基準」の適用に基づいた、実効性が期待薄い「介護の予防措置」の制度化)しか実施されていないのです。

&2 権威が主張する内容の問題点の整理
世界中の権威(機関や精神科医)の間で、アルツハイマー型認知症は、①発病の原因が分からないし、②治すことが出来ないタイプの認知症であると誤解されているのです(神経変性疾患との誤解がその基礎に在る)。
Ⅰ.発病原因については、各種「仮説」が、発病との間の『因果関係の実証が為されない儘』に提示されている:
(1) 世界的に通説の地位(支持する学者の数が一番多いという意味)を維持しているのが、「アミロイドβ仮説」であり、我が国でも、通説。
(2)対抗馬として有力な少数説が、「タウ蛋白仮説」。
(3) 他に、異説である「アセチルコリン仮説」等。
(4) 『仮説という扱い』を医学会で受けているのは、発病の原因と主張している原因内容とアルツハイマー型認知症の発病との間の『因果関係』の存在については、未だに実証出来ていないという意味。

Ⅱ.米国精神医学会が、本態が神経変性疾患であるとの誤解に因り策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定し、確認を要求している発病原因、『記憶の障害』に起因して発病するとの『内容を正しいものとして』受け入れ、前提とした上での仮説であることに注意。
(1) 各仮説に共通している条件は、アルツハイマー型認知症を発病し、重度の記憶障害の症状が確認されていて、失語や失認や失行(紛い)の症状(極めて重度の症状)が確認された発病者(高齢者)達の、死後の脳の解剖所見に共通して確認されるアミロイドβの蓄積(老人斑)、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)、脳の顕著な萎縮等が『記憶障害を惹き起こす機序』であると想定し、「発病のメカニズム」を構想しているだけ。
(2) 通説であり、世界中の学者や医師や研究者をミスリードしているアミロイドβ仮説は、『アミロイドβの蓄積に因る老人斑がもつ毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こし、その範囲や対象が拡大されることに因り、「神経変性疾患としての重度の記憶障害を特徴」とした「アルツハイマー型認知症」を発病し、重症化が進行して行く』と規定【発病との間の因果関係の実証が無いことに注意する】。
(3) 「DSM—Ⅳ」の「第一要件」の規定内容も、「第二要件」の規定内容も、両者ともに極めて重大な誤りの内容なのです。

&3『アルツハイマー型認知症』の発病患者の「症状の進行の順番の指標」
Ⅰ.『アルツハイマー型認知症』の発病原因は、「記憶障害」ではない
(1)「キッカケ」となる出来事や状況の発生とその継続により心が折れて、意欲を喪失することで開始されるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続が原因で、『注意の分配力』の機能障害を発端とした『評価の物差しの機能』及び『実行機能』の機能障害を介した機能構造、最終的な関係では、複合機能体である『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、『前頭葉の機能が異常なレベルに衰えてくること』が発病を惹き起こす『真の原因』なのです。
(2)『アルツハイマー型認知症』は、人間だけに特有な意識的な世界(目的的な世界)が関わる認知症であり、「第二の人生」を送る上で継続されるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(追求する特定のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、達成すべき目標もない単調な「生活習慣」)の継続に起因した『前頭葉』の廃用性の、加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発病し、症状が進行して行くもの。
(3)発病の予防には、食生活でなくて、仕事とは無縁となる第二の人生を送る上での脳の使い方としての『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力のことを言います)の出番が多く、『注意の分配力』の機能が発揮度を支配し下支えている「実行機能」の出番が多くなることにより、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な実践により、『前頭葉の機能を正常なレベルに保ち続ける』ことが、唯一の『対策方法』となるのです。
Ⅱ.『アルツハイマー型認知症』は、第二の人生を送る上での脳の使い方としての生活習慣の在り方、生き方が問われることになる病気:
(1)「ボケーッ!とした暮らし方」が継続されたままで居ると、半年もしない内に「ボケる」、『アルツハイマー型認知症』を発病することになるのです。然も、抜き足、差し足、忍び足で、背後から忍び寄ってきて発病し、徐々に、段階的に、何年もかけて、症状の重症化が進行して行くのです。
※小ボケの期間が3年間、中ボケの期間が2~3年間在って、最後に、末期の段階である大ボケの期間が、身体が続く限り続いていくのです。&5に詳述する『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズムに照らして、「発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する薬」、すなわち、「治療の効能を有する治療薬」の開発は、未来永劫有り得ないことなのです。
(2)アルツハイマー型認知症の発病としての三段階に区分される類型的な症状は、『前頭葉』を含む『脳全体の機能レベル』に、厳密にリンクした症状なのです。「記憶障害」の症状を含め、小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階の全ての症状が、『前頭葉』の機能障害に起因した症状なのです。その『前頭葉の機能障害』は、『注意の分配力』の機能を核心とする前頭葉の三本柱の機能の『機能障害』が惹き起こしているのです。『意識的な世界』は、異なる複数の、多数の意識が、同時に並存している世界でもある。人間だけに特有な世界である『意識的な世界』は、「目的的な世界」であり、『注意の分配力』の機能の関与なしには、成立し得ない世界なのです。
※1 『意識』を構築し、コント・ロールしている要の機能である『注意の分配力』の機能に対する理解が不足している人達が、記憶障害に起因して症状が発現してくると誤解しているだけ。その上権威達は、上記の内の「末期の段階の大ボケの後期」の症状を発病の初期症状と誤解しているのです。
(3)「小ボケ」と「中ボケ」の段階を見落としていて、『重度の物忘れの症状』の主観的な観察に基づいただけのMCI (軽度認知障害)とかの、極めて曖昧で主観的な基準の該当者とされるお年寄り達(=「極めて重度の物忘れの症状」の発現者)について、「アルツハイマー型認知症」発病の前駆的状態に在るとの説明が行われている。失語、失認、失行(紛い)の症状が確認されて初めてアルツハイマー型認知症の発病だとも主張している(誤解)。

&4 発病者の脳機能データから見る「アルツハイマー型認知症」の特徴
Ⅰ.廃用性の機能低下が加重された「前頭葉を含む脳全体の老化曲線」
(1)『アルツハイマー型認知症』発病の(基盤要因)
60歳を超える年齢の『高齢者』であれば誰でも、『加齢』に因る正常老化の進行により、何年もかけて緩やかに『前頭葉』の機能低下が進行してきていて、意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、正常な機能レベルを保ちつつも、最盛期(18~22歳頃)のほぼ半分程度に機能の低下が進行してきているのです(発病の第一要件)。
(2) ①加齢という要因により正常老化の曲線を描いて緩やかな機能低下が進行していた正常老化の曲線が、②キッカケの発生と継続に対し心が折れて、意欲を喪失することで開始されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の要因が「加重される」結果、両者の相剰効果に因って、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のカーブを描いていくことが、明確な形で読み取れるのが特徴(脳の解剖では分からない)。
(3) 二段階方式の手技では、意識的な世界、目的的な世界では、①自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、②状況判断に沿った実行テーマを発想し、③テーマの実行の内容及び仕方を企画し、計画し、④実行結果を洞察し推理し、シミュレーションし、⑤シミュレーション結果を比較し、⑥最終的な実行内容を選択し、⑦実行の決断をして、⑧実行の指令を脳の各部に出すという『脳の機能の関わり』を解析。
意識的な世界(目的的な世界)は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車を運行する世界であり、馬車の運行を支配し管理しているのが御者、即ち、『意識的な(目的的な)世界』での脳全体の「司令塔の役割」を担っているのが『前頭葉』という機能なのです。
(4)アルツハイマー型認知症の発病及び重症化の進行を惹き起こすのは、①権威が主張している記憶障害が原因ではなくて、②実行機能(上記赤字で例示した機能の総称)の機能の発揮度を左右し、下支えている『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の総称)について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することを(基盤)として、評価の物差し及び実行機能が、総体としては、それらの複合機能体である『前頭葉』が廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して異常なレベルに衰えが進行したことの直接の反映(アウトプット)が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される症状」として発現してくるのです。

※1それまで「正常なレベル」を保ち続けていた『前頭葉』の機能レベルが異常値を示してくると、「左脳と右脳」の機能レベルは、「3つの段階」に区分されるのです(この区分が、極めて重要)。
その3つの段階は、『前頭葉』の機能レベルだけが異常値で在って、左脳と右脳は正常値(MMSEの総得点が24点以上)である段階(軽度認知症:小ボケ)、「前頭葉」の機能レベルが異常値で在って、左脳と右脳も中等度の異常値(MMSEの総得点が23点以下、15点以上)である段階、この段階からは、『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常値(中等度認知症:中ボケ)及び『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常値で在って、左脳と右脳が(MMSEの総得点が14点以下0点迄)である段階から(重度認知症:大ボケ)となるのです。
「小ボケ」の段階は、社会生活面での支障が起きてきて、「中ボケ」の段階になると、家庭生活面にも支障が出て、「大ボケ」の段階になると、セルフケアの面にも支障が出てきて、「介護」が不可欠となってくるのです。
※2小ボケ、中ボケ、大ボケについては、「類型的な症状の事例」として、各段階毎に特有な各10例の症状を抽出し、『改訂版30項目問診票』として定型化し、指標化して、個別ケースの『生活実態』の確認をしています。
※3認知機能の障害の判定に際して、意識的な世界に於ける『脳全体の司令塔』の役割を担っている「前頭葉の機能レベル」の判定が全くなされていないのが、「アルツハイマー型認知症」判定の世界的な特殊性です。
※4その結果、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、前頭葉の機能を正常なレベルに回復させる(アルツハイマー型認知症の症状が消滅し、治る)ことが可能である(治せなかったケースでも、少なくとも、症状の更なる進行を抑制することが出来る)、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(診断が専門の精神科医は、「末期の段階」である「大ボケ」の段階で発病を見つけている(「発病のレッテル貼り」をしているだけ)。
※5前頭葉の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の重要な意味があるからなのです。
「二段階方式」では、以下の区分に従い、「脳のリハビリ」(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築=生活習慣の改善)の実践の指導を行います。
  • 小ボケ「脳のリハビリ」により治す/症状の進行を抑制することが、可能。
  • 中ボケ「脳のリハビリ」により症状の進行を抑制することが、未だ可能。
  • 大ボケ「脳のリハビリ」により症状の進行を抑制することも、最早困難。
小ボケ」は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常な機能レベルに在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在ることに留意する。
「中ボケ」は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、前頭葉を含む脳全体の機能が異常なレベルに在る。
「大ボケ」は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が「中ボケ」の段階よりさらに異常なレベルに機能低下が進んできて、「実行機能」の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、殆ど働かなくなっていることに注意。

Ⅱ.『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データ(14689人の発病患者)
(1) この「脳機能データ」は、『アルツハイマー型認知症』が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、アルツハイマー型認知症の症状が、記憶障害に起因して発現すると規定している『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容が誤りであり並びに『第一要件の規定内容が正しいものとの前提に立脚して、主張内容が構築されている』種々の仮説、『アミロイドβ仮説』の主張内容が誤りであることの客観的な証拠資料です(アミロイドβの蓄積により形成された老人斑が持つ毒性に因り、神経細胞の大量死が引き起こされ発病するとの仮説は、項目困難度の順番の存在と矛盾していて、合理的な説明が出来ない=アミロイドβ仮説の主張内容は、誤りとなるのです)。
(2) 項目困難度の順番は、次の通り(困難度が高い順);
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
(3) MMSEの実施結果が、『事象の事実』である「項目困難度の順番」の通りでないケースは、アルツハイマー型認知症の発病者ではないこととなります。
Ⅲ.「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣の要因(「脳の使い方」)
(1)「キッカケ」の発生と継続により心が折れて、意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が始まり半年もすると、『アルツハイマー型認知症』を発病するのが通例です。
発病してから、3年間が小ボケの期間、4~5年目が中ボケの期間、5~6年経つと大ボケになるが大原則(標準的な滞留期間が存在している)。
この基準に適合しないケースは、次ページに提示するプラス要因とマイナス要因が脳に働いた影響によって、症状の更なる進行や症状の回復の結果をもたらすのです(アデュカヌマブやレカネマブの評価は、この視点が欠けていることで、重大な欠陥を内包している)。

※1 日々の生活場面では、実行機能の出番が増えて、『前頭葉』が活性化するような楽しい生活の要因があると、楽しい生活の質と量にリンクして『前頭葉』の働きが回復してくる/認知症の進行が遅くなり/進行が止まり、或いは、回復の方向に向かうのです。逆に、実行機能の出番が減り、『前頭葉』が不活性化するような辛く苦しい状況下での生活の要因が重なると、その辛く苦しい生活の質と量とにリンクし『前頭葉』の働きの衰えが速く進行するので、重症化が速く進んでいくことになるのです(『標準的な滞留期間』からその分ズレテいくことになる)。
(2)『早期の段階』である 小ボケの段階の期間及び中ボケの段階の期間については、各々について、『標準的な滞留期間』が存在していることが確認されるのです。具体的な個別のケース判定で、『その標準的な滞留期間に合致しないケース」が出てくるのです(但し、それらの割合は少ない)。大ボケの段階になると、「脳のリハビリ」の意味が理解できず実践が困難となり、生活習慣の影響は殆どなくなって、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、身体がもつ限り、更に機能低下が進行して行くのです。

&5 『アルツハイマー型認知症』の真の正体
Ⅰ.『アルツハイマー型認知症』と「意識の機能構造」との関わり:
(1) 「意識的な世界」は、目的的な世界であり、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿った具体的な特定のテーマを発想して、自分なりの目標を設定して、テーマを実行する為の企画、計画、洞察、憶測、推理、忖度、検索、比較、シミュレーションして、シミュレーションの結果により選択して、実行内容及び程度と態様を決定し、実行の決断をして、脳の各部に実行の指令を下すという経路をたどっているのです。
(2)その際に、脳全体の「司令塔の役割」を担っている脳機能が、『前頭葉』であり、その過程で、様々な「個別認知機能」が活躍することになるのです。
それら個別認知機能群の総称が『実行機能』なのであり、実行機能が機能を発揮する上で、その機能の発揮度(実行機能の機能レベル)を下支えし支配している要の機能が『注意の分配力』の機能なのです。

ここに挙げた、注意の分配力実行機能前頭葉という脳機能は、マウスには備わっていないのです。意識的な世界は、『注意の分配力』の機能が構築し、維持し、下支えている世界であり、『記憶』(記銘、保持、想起)についても、記銘時も想起時も、『注意の分配力』の機能が強く関与することになる。
こうした「脳の機能構造」の相違にも気付かないで、アミロイドベータ仮説の研究者達は、マウスを題材にして、憶測ばかりしているのです。
※私たち人間だけに備わっている特有な脳機能である『注意の分配力』の機能は、意識を構築し、統合し、処理し、管理する為の核心的な機能であり、アルツハイマー型認知症発病のメカニズムを解明する上で、要の機能なのです。
(3) 何れにしろ、問題の対象となる世界は、無意識や条件反射の世界で起きてくるものではなくて、意識的な世界、「意識が覚醒」している状態下での、異常な症状として、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現して来るものであるとの理解に立って、発病のメカニズムを記述すべきものであることに注意を喚起したいのです。
※1「DSM—Ⅳ」の規定が確認を要求する「記憶障害」(絡みの症状)自体が、「注意の分配力」の機能の機能障害に端を発しての『前頭葉』の機能障害に起因して発現してくるものなのです。その『前頭葉の機能障害』を惹き起こしている最も重要な要因が、『注意の分配力』の機能に生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因。

『注意の分配力の機能』の機能障害を惹き起こしてきている最も重要な要因が、『注意の集中力の機能』に生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです。更に、『注意の集中力の機能』の機能障害を惹き起こしてきている最も重要な要因が、『意欲の機能』に生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因です。
※『注意の分配力』の機能を下支えしているのが、注意の集中力の機能であり、『注意の集中力』の機能を下支えしているのが「意欲」の機能なのです。三者間には、『三層の機能構造』の関係があり、「機能障害の連鎖」となって、複合機能体である『前頭葉の機能障害』へと繋がっていく。

Ⅱ.アルツハイマー型認知症の発病、症状の重症化が進行するメカニズム
(1) 私たち「二段階方式」は、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界に目を向け、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』、「脳全体の司令塔」の役割を担っている『前頭葉』(前頭前野に局在している「前頭葉の三本柱」の機能」、「評価の物差しの機能=意識の首座=自我」及び「実行機能」の複合機能体を総称して言う)に的を絞り、『前頭葉』の個別認知機能群である『実行機能』(Executive Function)の働き具合(機能の発揮度)を左右し/下支えている「前頭葉の三本柱」の機能、就中、『注意の分配力』の機能(重層的、且つ複層して存在している複数で多数の意識を構築し、統合し、統括し、コントロールする要となる機能であり、更には、異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理する上で、不可欠の機能であり、咄嗟の判断と処理に不可欠の機能=あの人は頭の回転が速いねと言う際のあの機能)に焦点を定めて、『私たちが「意識的」に何等かのテーマを発想し、実行しようとする際に起きてくる様々な症状』が発現してくるメカニズムの解明を主眼としてきた。

最も精緻に調べ上げたのは、正常下限から「小ボケ」の症状が発現してくる境界域及び『脳のリハビリ』の実践の効果が期待できる「中ボケ」の段階(前期と後期に区分)迄の本当の意味での早期の段階に注力し、「二段階方式」の手技を活用して、「脳機能データ」を集積し、解析してきた。
※1 世界中の認知症研究の専門家達から、発病の原因が不明と言われている「アルツハイマー型認知症」は、『三頭立ての馬車』の御者である『前頭葉』が最初に異常なレベルに衰えてくることから発病するのです(小ボケ)。
『アルツハイマー型認知症は、私たち人間だけに特有な意識が関わる』認知症なのです。意識の機能構造、更には、評価の物差しの機能及び実行機能の機能発揮を下支えている注意の分配力の機能との関係(機能発揮上の二重構造)、「意識の質感」(記銘度の差異)を発現させる評価の物差しの機能、記憶の倉庫と注意の分配力の機能の関与の度合い等、マウスとは無関係の世界が、症状が発現してくるメカニズムを解明する上で要の「研究対象領域」なのです。
(2)『注意の分配力』の関与の程度で、記銘度も想起度も異なってくる:
『注意の分配力』の機能の機能レベルが、正常か/異常かがKey条件なのです。
私たちの、区分で言う小ボケの段階では、左脳も右脳も運動の脳もそれら全てが未だ正常な機能レベルに在る状態下で、『前頭葉』の機能だけが異常な機能レベルに衰えてきている。
※1『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを発病対象として、『アルツハイマー型認知症』が発症してくるのです(老年発症が特徴)。自分なりに追求する特別の「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で、或いは、目標の達成自体により、自分なりに喜びや生き甲斐を覚える機会を持てている暮らし方(脳の使い方としての生活習慣)が、発病を予防(発病時期の先送り)する為に求められるのです。

※2『ボケーッとした暮らし方』が、一番の「発病のリスク因子」なのです。
上記に提示した内容が、『アルツハイマー型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=「第二の人生」を生きる上での『脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が決定的な条件となるのです。私たちが規定する発病の第二の要因は、『追及する自分なりの特別のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続という条件、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている、唯一で真の、リスク因子』なのです(「食生活」とは、無関係)。

※3『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での『生き方』が問われることになるのです。
『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄。
そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『特定のテーマ』を見つけて(必須条件)、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、自分なりの『役割』を見つけることが出来て、そうした日々の暮らし方(脳の使い方としての生活習慣)に因り、『そうした生き方での第二の人生を楽しむことが出来、喜びや生き甲斐が、時には感動が得られるような、『自分なりの生活習慣』を構築し、継続して実践すること、「その生き方、生活習慣が明日も続くことに、自分自身の納得が得られていること」が、不可欠の条件である『前頭葉の機能を正常なレベルに保つ』こと、即ち『アルツハイマー型認知症』の発病の予防(発病時期の先送り)に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、脳の使い方としての『生活習慣の在り方=生き方』が問われるのです。
(3)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)が同時に充足されることに因り、異なる二つの要因の、同時存在に因る「相剰効果」に因り、『前頭葉を含む脳全体の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが唯一の原因となり、『アルツハイマー型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行していくことになるのです(疫学的に実証済み)。アミロイドβの蓄積もタウ蛋白の蓄積もアセチルコリンの不足も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係。
(4)異なる複数の「テーマ」(必然的に、異なる複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、就中、機能構造の連鎖の反映となり、「前頭葉の三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での、様々な症状が発現してくる核心の要因なのです。
※『アルツハイマー型認知症』は、人間だけに特有な『意識』が関わるタイプの認知症であり、『意識』と『注意の分配力の機能』との関係の深い理解が不可欠となるのです。
(5)『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクし/反映としての三段階に区分される様々な支障が、『アルツハイマー型認知症』発病としての症状として、発現してくるのです。最初に社会生活の面で(小ボケ)、次いで家庭生活の面でも(中ボケ)支障が出て来て、最後にセルフケアの面でも支障が出て来る(大ボケ)という『症状の段階的な発現を特徴』としていて、思考、発言、言動或いは行動の面に徐々で/緩やかな進行という形で現れてくるのが、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行の特徴なのです。
『脳のリハビリ』の実践により、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに回復させることが出来ないケースについても、症状の更なる進行の抑制により、「中ボケ」に留まらせて「大ボケ」に重症化が進行しないで居る限り、『介護の予防』という副次的な成果が得られるのです。
(6) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではないのです。
『3つの仮説』が発病の原因と想定し主張する種々の要因は、誤りなのです。
一つ目のデータは、「前頭葉」の機能が最初に異常なレベルに衰えていき、
次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えていくという衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、二段階方式テストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の項目困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。③三つ目のデータは、「脳のリハビリ」の継続的な実践により正常なレベルに回復/進行の抑制が可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、標準的な『滞留期間』が存在していることなのです(「小ボケ」の期間は3年間、「中ボケ」の期間は2~3年間)⇒発病してから5~6年が経過すると末期の段階である「大ボケ」の段階へと進行して、『介護が不可欠のものとなる』のです。
これらは、事象の事実なのであり、「アミロイドベータ仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの決定的な『証拠資料』

&6 アルツハイマー型認知症に関する医学会、医療の現場の問題点(現状)
(1) 『アルツハイマー型認知症』は、仕事とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる認知症なのであり、加齢に起因した脳機能の老化の進行が発病の基盤要因である為に、『老年発症』が特徴となるのです(若年性アルツハイマー型認知症は、架空の病気)。
(2)『アルツハイマー型認知症』の発病の場合は、『前頭葉』の異常な機能低下が真っ先に起きてくるのです(「二段階方式」の手技に因る確認)。
※ 記憶障害が惹き起こされる原因でなくて、『前頭葉』の異常な機能障害(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因)が惹き起こされる原因(要因)こそが、アルツハイマー型認知症の発病を惹き起こす真で唯一の犯人なのです。
(3) アミロイドβ仮説が構想され、発表されてから10年以上が経過した現在も猶、アミロイドβ仮説を含む「3つの仮説」が発病を惹き起こす原因と想定した発病原因、『アミロイドベータの蓄積、タウ蛋白の沈着、アセチルコリンの不足』と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在について、実証自体が為されていないのです。
Aという原因が存在していなかったなら、Bという結果は起きてこなかった場合に限り、『Aという原因とBという結果との間に因果関係が存在している』と認められることになります。
※1『前頭葉』は、前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体であって、「注意の分配力の機能」を核心とする「前頭葉の三本柱の機能」、「評価の物差しの機能」(意識の首座=自我)及び「実行機能」(「前頭葉」の個別認知機能群の総称=Executive Function)により構築されている複合機能体なのです。
※2「意識」の機能構造と機能発揮上の二重構造が背景に在って並びに人間だけに特有な『注意の分配力』の機能に端を発して、『前頭葉』の機能に生じてくる『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』という要因が、『アルツハイマー型認知症』という病気を生み出しているのです。
記憶に関して、記銘及び想起する際に、注意の分配力の機能の関わり具合が、記銘の度合いを左右し、想起の度合いを左右する機能構造に気づいていないのです。その結果、『注意の分配力の機能』が備わっていない、マウスやマーモセットを研究対象にしていて、徒に、憶測ばかりをしているのです。注意の分配力の機能を核心とする前頭葉の三本柱の機能の関与の度合い、機能発揮の度合いによって、記銘度が左右されることになる機能構造から、『前頭葉の三本柱の機能』の発揮度の強弱に因る、記銘度の深さ/浅さが、長期記憶となるか/短期記憶となるかを左右していることに気づいてもいなくて、「海馬が、長期記憶となるか、短期記憶となるかを区分けている」とかの憶測を語るのです(「よく記銘された」情報程、「よく想起されやすい」のです)。
※3上記実情に在りながら彼ら専門家達は、臆面もなく、『MCI』(軽度認知障害)なる基準を持ち出してきて、「重度の物忘れの症状」を外観的に観察しただけの極めて主観的な基準により、『MCIの基準の該当者は、アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態にある』と、それが重大な誤りであることも知らないで、意味不明の言葉を、専門家ぶった口調で語るのです。
(4) 「アミロイドβ仮説」は、世界的に、専門家達(学者、医師、製薬会社の研究者)の間で、圧倒的に通説の地位を保持してきた(支持する学者の数が多いというだけの意味)ものであり、政府大綱に基づいて「介護の予防措置」の実施を市町村に要求している通達中でも、〈100%誤りの内容である〉『アミロイドβ仮説』がその根拠に挙げられているのです。
(5)私たち「二段階方式」が集積し保有する14689例にも上る『アルツハイマー型認知症』の発病患者の脳機能データである①MMSE下位項目の項目困難度の指標、②小ボケ及び中ボケの期間に関する「標準的な滞留期間」の存在及び③脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』というデータ、即ち、『事象の事実』である3種類の「脳機能データ」について、アミロイドベータ仮説を筆頭とする「4つの仮説」は、合理的な説明が出来ないのです(=内容が誤りと言うことが、論理的な結論)。
※1『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、発病のメカニズムに照らして言うと、「私たち人間だけに特有な世界」である『意識』が関わるタイプの認知症なのであり、『意識が覚醒』した下で、意識的に何か特定のテーマを発想し、実行に移していく場面での様々な認知機能の障害が関わる認知症なのであって、意識的な世界に於ける脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、三段階に区分される「類型的な症状」が発現してくるのが特徴なのです。
※2失語や失認や失行(紛い)の症状(極めて重度の症状)は「記憶障害」が原因で発現してくるのではない」のです。正しくは、前頭葉の三本柱の機能、実行機能及び評価の物差しの機能により構成され、構築されている『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたそのレベルに応じた認知機能障害としての症状が発現してくるのです。
※3意識の機能構造については、今日現在でもなお、世界中の専門家達の間では、『人類最大の難問である』とされているのです。『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズムについて、意識の機能構造との関係に目を向けることなく、更には、前頭葉の機能障害に目を向けることなく、且つ、注意の分配力の機能障害に目を向ける事さえなく、徒に、重度の物忘れの症状という極めて川下に目が向けられていて、『誤った場所を誤った方法で、単に深く掘り続けようとしている』のが、アミロイドβ仮説等の世界中の専門家達の研究態度。
(6) アルツハイマー型認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病なのであり、『自分なりに追求する特定のテーマを選択して、自分なりの目標を設定して、そのテーマの実行の企画、実行方法の計画、実行することが、自身の楽しみや喜びや生き甲斐に繋がるとき、前頭葉が活性化して、発病の予防に繋がる』のです。『アルツハイマー型認知症』の発病者である場合は、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、異常なレベルに衰えていくことが特徴なのです。このことを言い換えると、『前頭葉』の機能が正常な機能レベルに保たれている限りは、『アルツハイマー型認知症』の発病は、起きてこないのです(14689例の発病患者の「脳機能データ」が根拠)。

&7 「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防法及び治療の方法
Ⅰ.『前頭葉』が活性化する生活習慣の構築と継続的実践(発病自体の予防
(1)発病すると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、「三段階に区分」される類型的症状が発現してくるのが特徴となるのです。
この場合、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に異常なレベルに機能低下が進行して行く、言い換えると、「より高度な順番に衰えが進行して行く」のが、廃用症候群である『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
(2)発病自体を予防する方法は、仕事というテーマとは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を送る上での日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』の在り様次第なのです(第二の人生での日々の『生き方』が関わる)。
※本態が、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症』は、「左脳」の出番が極めて多い『仕事』とは無縁の日々の生活となる「第二の人生」を送る上で、『高齢者自身が都度選択する脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が問われる病気ということなのです(右脳と運動の脳の活用が不可欠となる。なお、「食生活」とは無関係であることに留意する)。

Ⅱ.『発病の予防(発病時期の先送り)と治療の為に構築、実践すべき『生活習慣』の条件(脳の機能面から見た、達成すべき「核心的な条件」):
症状の進行を抑制するにも、症状を治すにも、発病を予防するにも、対策となる方法は唯一。『脳全体を、しっかりと使ってやることにより、『前頭葉』の機能を正常なレベルに保ち続けてやること(機能を異常なレベルに低下させないこと)/小ボケは前頭葉を正常なレベルに回復させることで回復/中ボケの前期は、機能レベルの更なる悪化を防止する』以外に方法は無いのです。
=予防や治療に効く薬、『治療薬』は存在し得ないものであることに注意。
『前頭葉』を含む脳全体をしっかりと使うには、自身にとって、実行の対象となるべきテーマの発想、検索、選択が、当該テーマの実行が、実行の過程が、更には、実行の結果が、楽しくて、喜びや生き甲斐に繋がることが必須の条件となります(『前頭葉の活性化』は、脳全体を活性化させることが不可欠)。
(1)「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの『テーマ』を見つけ、自分の出番としての『役割』があって、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が見つけられる「脳の使い方」としての『生活習慣』、即ち、自分なりの『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけ、自分なりの『生活の楽しみ方』をして、自分なりに『脳が活き活きとしている』と感じられるような日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』を構築し、継続的に実践することなのです(生活習慣化)。
(2) 何等かのテーマに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような『生活習慣』を構築して、『継続して実践』(「生活習慣化」)することに因り、日々の暮らし方の中で、『前頭葉の機能が活性化する』機会が出来るだけ多く確保される生活習慣が継続されていることに因り、『前頭葉が、正常な機能レベルを維持し続けること』が、発病を予防(発病時期の先送り)する為の不可欠の条件なのです(「脳の使い方」としての『生活習慣病』であり、食生活は無関係なのです)。
(3) 『実行機能』を行使する要の機能である『注意の分配力』の機能の出番を増加させ、メタ認知する(脳内で、自分なりに、自分なりの視点で、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、検索、比較、選択、決定、決断、抑制、感動etc.)機会が出来るだけ多くなる『生活習慣』が、意識的な世界(目的的な世界)に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を活性化させ、そうした脳の使い方としての『生活習慣の構築と継続的な実践』が、『アルツハイマー型認知症の発病を予防する』ことに直結するのです(=発病時期の先送り)。
Ⅲ.『第二の人生』を明日も復た生きることの意味が自分自身に納得出来ていて、そのことを下支えする『自分なりの役割が保て、目標のある日々の暮らし方』が、『身体が保つ限り、脳も保てる』脳の使い方としての『生活習慣』なのであり、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を担保できる「哲学的な意義」なのです(第二の人生が何十年も続くので、この要因は、極めて重要なのです)。

※「キッカケ」の発生により自己承認(自己実現)の根拠となる哲学(精神的な基盤)を失くし、心が折れて、『意欲を喪失』することとなり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され、継続されていくことになるのです。
その「キッカケ」となる事象は、北海道から九州まで、ほぼ全国から、浜松医療センターの脳外科を訪ねて診察を受ける為に見えた14689人の発病患者の症例にみるとおり、特別なものではなくて、『誰にも、何時でも、起きてきそうなものばかり』なのです。

&8 住民参加型の地域予防活動に因る「発病を予防する脳の使い方体験教室」
(1)『脳イキイキ教室』展開の目的と効果
自分なりの特定の(特別の)「テーマ」を持ち、自分なりの興味や関心が持てる「趣味や遊びや人付き合いや地域活動」を選択し、自分なりの「目標」を設定して、自分なりの楽しさや喜びや感動が得られる『生活習慣』を構築し、継続して実践することにより『前頭葉を含む脳全体が活性化』する『生活習慣』の継続の下で、『前頭葉が正常な機能レベル保ち続ける』こととなるのです。
『アルツハイマー型認知症』の発病自体の予防(発病時期の「先送り」)を明確な目標とした「第二の人生の生き方」を追求し、構築し、継続していくのです。
※1上記(1)の生活習慣を個々のお年寄りが構築し、実践することが求められるのです(自助努力が必要不可欠の条件となる)が、事は簡単ではないのです。
競争原理が支配する第一の人生で他者に少しでも遅れまいと仕事一筋の人生を送っていた世界とは真反対のもの、競争原理を排除して、共に生き、他者の輪に溶け込み(共助)、他者との協調が主となるべき第二の人生で、『何をどうやったら良いのかが、分からない』と悩む「お年寄り」達が、意外と多いのです!
(2)できれば歩いて通える程の近い場所、住んでいる地域単位で、健康課(健康長寿課)の保健師さん達に、『脳のイキイキ教室』を開催してもらおうというのが主旨なのです。第二の人生を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』を、できるだけ多く集めてもらって、準備してもらったテーマを体験することで、自分なりに『前頭葉が活性化』する生活習慣への改善への道標が得られる体験が出来、『発病の予防』を達成目標とした「第二の人生での生き方」が追及できるようになると期待しているのです(地域予防活動の実践で確認済み)。
⇒教室で、参加者と交わりながら共同体験して(共助)、楽しいと感じたテーマを我が家に持ち帰り、日々の生活習慣に取り込めばいいのではないか。そうした体験を積み重ねていくうちに、自分なりに楽しむことが出来るテーマを見つけ出すことが出来るようになり、自分なりにテーマの実践の仕方を創意、工夫、シミュレーションできるようになっていくのではないかと考えるのです。
※ 家に籠り、ボケーっと過ごすのでなく、家の外に出て行くことが重要です。

(3)『脳のイキイキ度チェック』による「脳の定期的な健康診断」の実施
 そのテーマ、実践の仕方が、自分の脳にあっているのか、「前頭葉」の機能レベルの改善と維持に役立っているのか、『脳のイキイキ度の定期的なチェック』が必要不可欠となります(「二段階方式」の手技の活用が不可欠)。
(4)『脳イキイキ教室での体験テーマ』
 各教室が実施する「体験テーマの内容」が極めて重要な意味を持ちます。
教室に参加する個々のお年寄りは、第一の人生でのキャリアが異なる上に、
第二の人生を送っている現在の経済的事情が異なり、家族関係が異なり、身体的な条件が異なり、そもそも価値観が異なるのです。そうした雑多なお年寄りの集団に対して、共通のテーマ、当該テーマの体験により、個々のお年寄りの前頭葉が活性化してくる生の体験をさせて、そのことを基礎体験にし、各人の日々の「第二の人生で」の生き方を改善させることが、教室運営の核心的な目標であるからなのです。教室運営の主役は、地域のボランティアが担い、体験テーマの選定についても、ボランティアが提案していくことになります。
※教室の運営は、地域のボランティアが担う、重要な役割となるのです。
②保健師さんの主たる任務は、教室参加の個々のお年寄りに対する『脳のイキイキ度チェック』の実施及び『前頭葉』が活性化する生活習慣の改善のための指導(特に、脳のイキイキ度チェックの結果、「小ボケ」と判定されたお年寄りに対しては、「脳のリハビリ」の為の具体的な「生活習慣」、『前頭葉が活性化』するための「生活習慣」)の改善指導を実施していくことにあります。

(5) 『地域ボランティアの活用』
「脳イキイキ教室」では、月に1回の開催が原則です。従って、参加者が各回に体験する『体験テーマ』の内容が極めて重要となります。前回までの「体験テーマ」を考慮し、新鮮な気持ちと感覚で、且つ、できれば参加者の全員が、そのテーマの実施を楽しめること、各人のその後の脳の使い方としての個別の生活習慣の改善への反映という意味で、極めて重要だからなのです。
保健師さんの最も重要な任務は、参加者の個別の『脳のイキイキ度チェック』です(かなひろいテストとMMSEを個別に同時に実施することが重要)。
※ 高齢化率が30%に達しようとしている我が国の現状の問題点を指摘すると、『身体が保つのに、脳が保っていない=アルツハイマー型認知症の発病者』であるお年寄りが極めて多いのです(第二の人生を送る高齢者の3割がボケている)。
『発病の予防』の国策化による実施というテーマが棚上げにされて居るために、『アルツハイマー型認知症』を発病する高齢者の数は、年々「うなぎのぼり」の状況で、増加に歯止めがかからないのです(「MCI」では、無理)。
身体が元気な状態にあって、『身体が保つ限りは、脳も保たせたい』と考えておられる高齢者の方達は、「脳イキイキ教室」の運営に積極的に参画して頂きたいのです。「教室で体験」するテーマの選択、結果の評価(参加者が、どの程度楽しんでいたか)にも参加し、次回の体験テーマや年間を通した体験テーマなどの選考に関わって頂きたいのです。ご自身の前頭葉の活性化に繋がるのです。

&9「介護の予防」が可能である為の条件及び今後の方向性
(1)「介護の予防」措置の実施が有効である為には、『前頭葉』を含む脳全体の機能が「小ボケ」及び「中ボケ」のレベル迄であることが、精緻な機能判定を実施した結果として確認されていることが、必要不可欠の条件となります。
末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状の重症化が進行しては、「脳のリハビリ」実施の効果を期待することが、最早困難となるのです。「大ボケ」は、「大ボケ」の枠内で、更なる重症化が進行して行くだけなのです。
(2)上記条件から、「認知症ケアパス」作成の下、市町村で現在実施されている
「重度の物忘れの症状」の主観的な判定だけを判定基準としたものである「MCI」(軽度認知機能障害)の基準は、措置を実施する対象の判定基準とは、なり得ないものなのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を抑制する効果が期待できるのは、遅くとも、「中ボケ」(の前期)までの段階と判定された高齢者となるからなのです。そのためには、「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定(かなひろいテスト)並びに左脳及び右脳の精緻な判定(MMSE)が必要不可欠となるのです。
(重度の物忘れの症状を外観から観察するだけ)のMCIの基準による判定は、末期の段階での選別しか出来ないので、予防措置実施の効果が期待できないのです(中ボケの後期は、同居の家族の献身的な支援が不可欠であり、大ボケの前期は最早困難な『脳の機能レベルに在る』ことに注意)。
※1高齢者であれば、加齢に起因した正常な老化の進行の結果としての物忘れの症状が確認されるのであり、アルツハイマー型認知症の発病者である小ボケ及び中ボケの段階にある高齢者の判定は、MCIの基準では(無理)なのです。
※2「脳の働き具合」、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを、客観的な手法で調べないで、「記憶障害」の症状の有無とその程度ばかりに焦点を当てていて、且つ末期の段階の「症状」だけからボケを見つけようとしていたのでは、「脳のリハビリ」により、症状を回復させることが可能な/更なる進行の抑制を期待できる本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされてしまい、『アルツハイマー型認知症と言うタイプの認知症は、治らないし、進行が止められない』ことにされてしまうのです。
※3我が国は、川下対策(介護)に目が行き、川上対策(発病自体の予防と早期診断と早期治療による回復及び進行の抑制)に目が向いていないのです。
川上対策(対象を「アルツハイマー型認知症」に特化した活動であり、発病自体の予防及び早期診断による回復及び重症化の進行の抑制を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の国策に因る全国展開)について、『必要不可欠』となる措置は、『発病の予防が可能であることの啓蒙』であると考えるのです。
※4 発病自体を予防する(発病時期を先送りする)には、日々の脳の使い方としての生活習慣、『前頭葉』が活性化する生活習慣の在り方が問われることになる訳であり、その意味で、『先ずは、自助努力が求められる』ことになるのです。

&10 「持続可能な超高齢社会」を維持していく為の有効で有益な方策
  1. 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『アルツハイ
マー型認知症」は、その性質上『老年発症』が特徴なのであり、若年層が多くて厚い「発展途上国」には無縁のものであり、老年層が多くて厚い「超高齢社会」に到達している我が国日本を筆頭に及び超高齢社会に到達しようとしている米国やフランスなどで、極めて大きな社会問題が発生してきているのです。
(2) アルツハイマー型認知症は、症状の進行が極めて緩やかであり【小ボケの期間は3年間、中ボケの期間は2~3年間】、その後は末期の段階の大ボケの期間となり、大ボケのレベルの範囲の中で、身体が持つ限り症状の更なる重症化が進行して行くのが特徴なのです。「小ボケ」の段階は、社会生活面だけに支障が出て来るのですが、「中ボケ」の段階になると家庭生活面にも支障が出てくることとなり、末期の段階である「大ボケ」の段階になると、食事や入浴や、身の回りの世話などのセルフケアにも支障が出て来る為、日常の生活面での介護が不可欠となるのです。身体が保つ場合は、植物人間状態にまで症状の重症化が進行して行くことになるのです。日本の現状は、介護保険制度があるものの、年々の発病者数が極めて多人数であることから、十分な介護の措置が取れていなくて、「家族介護」にしわ寄せが行っていて、老老介護、認認介護、更には、介護離職(累計数100万人突破)が放置された儘と言う状況に在るのです。
家族に頼る介護は、極力回避して、介護保険制度の適用により対応すべき。
(3) 世界的な権威があるとされる機関や専門家達が、通説とされてきたアミロイドベータ仮説を筆頭とする「3つの仮説」にしがみつき、マウスやマーモ・セットのお尻を追い掛け回し、無意味な論争を続けてきたのです。他方で、我が国では、論文を提出していないために、専門家達の注目を集めることが無かったとはいえ、私たち『二段階方式』が、北海道から九州に跨る累計数で452にも上る市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の指導により、『アルツハイマー型認知症は、①早期診断と早期治療により症状を治すことが出来るし、②症状の更なる進行を抑制出来るし、③「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践とにより発病自体を予防することが出来る』タイプの認知症であることについて「疫学的な方法により、実証済み」なのです。
(4)①「二段階方式」の考え方に基づき、②「二段階方式」の手技を活用して、③対象を「アルツハイマー型認知症」に特化して、④発病自体の予防(第一次予防)を目的として、⑤市町村の健康課(健康保健課)が活動推進の核となり、(発病の有無の判定、三段階に区分される段階的症状の判定、早期段階の発病者に対する回復の為の「脳のリハビリ」の実践指導の全てを含む)、更には、発病自体の予防の為の『前頭葉が活性化』する生活習慣の実践体験を目的とする『脳のイキイキ教室』の運営について、地域のボランティアが参画し、「第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者」である地域住民が参加者となる『住民参加型の地域予防活動』を国策として制度化し、我が国の全ての市町村、更には、その隅々に迄、活動の展開を広げていくことを切望するのです。
※ 前頭葉が活性化する体験を求め、家の外に出て行き、交流することに因り、高齢化が進行している地方の地域の活性化にも繋がる副次効果が期待できる。
(5)『持続可能な、超高齢社会』を構築し、維持する為には、『アルツハイマー型認知症』の発病自体を予防する為の政策の国策化による実施が不可欠となるのです(住民参加型の「地域予防活動」の実践展開の実績がある)。ボケて安心な社会でなくて、『身体が保つ限り、脳も保たせられる社会』を構築するのです。

&11『発病自体の予防が可能である』ことの啓蒙が必要不可欠
Ⅰ.新型コロナに対する感染回避策としての『三密の回避』の意味
(1) 2020年初頭から、新型コロナの感染の拡大に因る重症者、死者の発生及び重症化しない場合でも、後遺症の発生等の問題の発生により、感染の回避策が大きな社会問題となってくる状況の中で、政府は、新型コロナに対する有効な感染回避策としての『三密の回避』に徹した『生活習慣』の継続的な実践を、国民全体に対して、特に、『第二の人生』を送っている『高齢者』に対しては、厳格な遵守を強く求める政策を採用してきたところなのです。
(2) 三密の回避に徹した生活の仕方を、脳の機能面から言い換えて説明すると、「脳の使い方」が単調な日々の暮らし方、遵守し、徹底される場合には、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』ということになる訳なのです。
※新型コロナに対する感染回避策として有効とされ、特に、第二の人生を送る高齢者に対して厳格な順守を政府が要請してきた『三密の回避』は、脳の機能面から言うと、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続なのであり、こうした生活を遵守する日々が継続されて、それまで、楽しんで体験できていて、時には、喜びや生き甲斐が得られていた源泉となっていた「生活習慣」を維持できなくなること(社会的な意味が大きく、且つ、我が意に反してでも、従わざるを得ない社会的状況が存在)をキッカケとして(その上に、可愛がっていた飼い猫が死んだ、特別懇意にしていた友人が死亡した、孫が不登校になって家庭内が不安定etc. 等、本人が意欲を失くすキッカケは、何処にでもありそうなものばかりなのです)、次第に何事に対しても意欲をなくしていくことに因り、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が繰り返され、継続されていくようになり、そのことが直接の原因で、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させる結果、『アルツハイマー型認知症』を発病した高齢者達が極めて多数出てきているはずなのです。
(3)「小ボケ」は発病してから3年間続き、その次の段階である「中ボケ」は2~3年間続き、その次に、末期の段階である「大ボケ」へと、症状の重症化が進行して行くのが、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が本態である『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
その上、専門家(学者や医師や研究者)は、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が存在していることを未だに知らない(失語や失認や失行紛いの症状が初期症状だと誤解している)為に、未だ気づいていないで、騒いでいないだけなのです。

Ⅱ.喫緊の課題が、『基本書』の配布に因る啓蒙です。
(1)「小ボケ」の期間は、発病して3年間は続くので、コロナの初期に発病した高齢者でも、今なら、回復させることが、未だ可能なのです。回復させることが出来なかったケースについては、症状の更なる重症化の進行を防止/抑制することが出来るのです。次の段階の「中ボケ」の期間は、2~3年間続くので(標準的な滞留期間)、介護が必要となる末期の段階、「大ボケ」の段階にまで進行する期間を先延ばしすることが出来る、即ち、『介護の予防効果』が期待できるのです。
(2) 提案は、Kinuko版(右脳タイプの人用)とTad版(左脳タイプの人用)の合作版である『基本書』(アルツハイマー型認知症は防げる治せる)を「65歳以上の年齢の高齢者世帯」を対象として、政府が配布し啓蒙することなのです。

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♯認知症 人間に特有な記憶のメカニズムとレカネマブの効能の有無(H-02)

2023-01-15 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
アルツハイマー型認知症の治療薬であるとエーザイが強弁しているレカネマブの認可申請を機に(米国では、迅速承認手続きに因り、条件付き認可が認められていて、我が国に対しても認可の申請がなされた)、エーザイの株価が急上昇しています。そのこととは無関係に、我が国民と我が国とを守る為に、記憶の機能構造についての私たち「二段階方式」の知見を、G00ブログ上に公開することにしたのです。
専門家と言いながら、憶測に基づいた『仮説』ばかりを提示しているのです。仮説というのは、誤った内容の仮説という意味なのです。なぜなら、記憶については、『注意の分配力』の機能の関与の程度が記銘及び想起に大きな影響を及ぼすものであることについて、世界中の権威(著名な機関や人達)が無知(ついでに言うと、エーザイも無知)だからなのです。
実は、『注意の分配力』の機能は、私たち人間だけに備わっている特有な脳機能であり、マウスやマーモ・セットは愚か、チンパンジーにさえも備わっていないのです。

&1 『意識』の機能構造(By「二段階方式」の私見)
(1) 詳細な機能構造図は、G00ブログ上の(G-02-「その1」)を参照して。
実は、私たち人間だけに特有な存在であり、脳機能である「意識」は、異なる複数の意識が/それぞれに異なる意識の覚醒度の下で、同時に並存しているのが、常態であるのが特徴なのです。特定の一つの意識が存在しているのは、極めて稀な状態であり、むしろ、特別な訓練が必要不可欠となるものなのです。

(2) 『意識的な世界』(目的的な世界)は、「評価の物差し」(意識の首座自我)による評価、関心、注意、観方、選択に基づいて注意の分配力』の機能が「実行機能」を行使して発現してくる世界であり、評価の物差しの機能が、注意の分配力の機能を通じて、実行機能の行使を統括する「目的的な世界」でもあるのです(意識的に何かを実行する時には、目的が伴うということ)。
その機能構造の存在下で、『評価の物差し=意識の首座=自我』の機能及び『実行機能』さらには、前頭葉の手足の機能である左脳、右脳及び運動の脳の機能の発揮度支配し、下支えしているのが、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して二段階方式が命名)なのです(二段階方式が、世界で初めて解明した『機能発揮上の二重構造』が存在しているのです)。その機能構造の下で、『注意の分配力』の機能が、『評価の物差し』による事前の評価、関心、注意、観方、選択に基づいて『実行機能=Executive Function』(分析、理解、判断、企画、計画、洞察、推理、検索、シミュレーション、比較、修正、選択、決定、決断、抑制、感動等の個別認知機能群の総称)を行使して、先行的なメタ認知と随伴する実体験認知が行われることにより、思索し、考察し、発言し、行為し、行動し、言動をしているのです(人間だけに特有な世界なのです)。

(3) 意識的な世界は、『評価の物差し』の機能による評価と注意と関心と選択(自由意思に基づいた働きであり、無意識が支配している訳ではない)に基づいて、『注意の分配力』の機能が「実行機能」を行使して、メタ認知が先行しつつ、実体験認知が行われる目的的な世界なのです。

(4) 60歳を超える年齢の高齢者が、「 第二の人生」を送る日々の暮らし方の中で、ある日『キッカケ』となる出来事(状況)の発生とその継続により、自分なりに『意欲』を発揮するテーマと場面が消えて、心が折れ意欲を喪失し、何事に対しても「挑戦する気持ちを喪失」してしまい、「脳の使い方」としての単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』が開始されて、継続していくことに起因した、『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常機能低下の進行に因り(連鎖し)、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」、更には、左脳、右脳及び運動の脳の順番により、『前頭葉』を含む脳全体の機能の発揮度が加速度的に衰えて、異常なレベルに機能の衰えが進行していくことに因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される類型的な症状が発現してくるのが、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行して行く世界なのです。

&2 人間だけに備わる特有な脳機能である『注意の分配力』の機能とは
(1) 異なる複数の『意識』を構築し、統合し、分離し、統括し、管理していて、異なる3つ以上の「テーマ」(用事や仕事)を、『同時に並行して』処理する為に不可欠の機能であり(あの人は、頭の回転が速い人と言われるあの機能)、人間だけに特有な機能であり、マウスは愚かDNAの99%が人間と同じとされるチンパンジーにも備わっていない脳機能なのです。
(2) 「意欲」の機能が「注意の集中力」の機能の発揮度を支配し、下支えしていて、「注意の集中力」の機能が「注意の分配力」の機能の発揮度を支配し、下支えしているという「三層の機能構造」が存在しているのです。
(3) この三層構造の下で、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因して、意欲の機能に廃用性の異常な機能低下が進行して行くとき、この「機能構造の連鎖」に因り、注意の集中力の機能に、更には、注意の分配力の機能について、廃用性の異常な機能低下が進行して行くのです。

(4) この三層構造の下で、三者間に、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く連鎖に因り、前頭葉の三本柱の機能が機能の発揮度を下支えし、管理している実行機能及び評価の物差しの機能並びに左脳、右脳及び運動の脳について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くのです。このことを言い換えると、『前頭葉の機能』(「前頭葉の三本柱」の機能、実行機能及び評価の物差しの機能から構成される複合機能体)について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くのです(核心)。
(5) 上記機能発揮上の二重構造及び機能構造の連鎖に因り、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される類型的な症状が、発現してくるのが、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状が進行して行く世界なのです(「アミロイドベータ」の蓄積とは無関係)。

&3 人間だけに特有な『記憶のメカニズム』とは
(1) 記憶とは、対象となる情報(左脳がらみ、右脳がらみ、運動の脳がらみ更には、三者又は二者が複雑に絡み合った情報)を記銘して(記銘度の差異の問題が存在)、保持して、更には、想起してくる3段階の過程を辿ります。
(2) この記銘及び想起について、『注意の分配力』の機能の関与の度合いの影響という要因が、『物忘れの症状』の発現の程度を左右して、更には、『廃用性の機能低下』が進行して行った場合、『記憶障害』と総称される記憶機能の重度の障害が関わる症状(認知症の症状の一態様)が発現してくるのです。

(3) 意識的な世界、覚醒の度合いは異なるものの、意識が覚醒している世界では、『注意の分配力』の機能の関与と発揮の度合いに因って、常に、「異なる複数の意識」が、『同時に並行して存在する』世界となるのです。
記銘に際して、『評価の物差し』に因る関心、興味、評価の差異に起因した『注意の分配力』の配分量の差異が生じてくることに因り、記銘の対象となっている情報についての『記銘度が、異なってくる』のです。記銘度が高かった情報ほど、よく保持されて、よく想起されることになるだけなのです。
(4)専門家とされる人達は、(3)の構造に未だに気がついていないのです。
端的な表現を借りれば、『よく記銘された情報が、よく保持され、よく想起されることになる』結果として、その程度に因って、『短期記憶と長期記憶の差異が生じてくるだけ』なのです。

(5) 更に、エーザイが開発した「レカネマブ」の効能との関係で言うと、通常の場合に、40代の後半から発現が確認されるようになる「物忘れの症状」は、『前頭葉』の機能に確認される老化の進行(但し、正常な機能範囲内で起きてくるものであり、「正常老化」の進行と私たち「二段階方式」が呼称しているもの。
この脳機能データは、NHKの人気番組である「チコちゃんに叱られる」でも取り上げられて、「加齢に因る機能レベルの推移図」が提示された)という要因に起因した症状の発現なのです。更には、「アルツハイマー型認知症」の発病者であって、二段階方式の区分で言う、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階で発現してくる「記憶障害の症状」は、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下に因り、「注意の分配力」の機能が、最終的には『前頭葉』の機能が異常なレベルに衰えが進行してきたことが直接の原因で発現してくるものであり、「アルツハイマー型認知症」の発病としての症状の一つの態様なのです(『アミロイドベータ』の蓄積により生じてくる「老人斑」等の「器質的な原因病変」の存在に起因して「記憶障害」が惹き起こされて、アルツハイマー型認知症の発病としての症状が発現してきている訳ではないのです。

(6)「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容は、誤りなのであり並びに第一要件の規定内容が正しいものとして構築されたアミロイドベータ仮説の主張内容は、誤りということなのです)。付加して言うと、アミロイドベータ仮説の主張内容が正しいことを前提としていて、「アミロイドベータ仮説」の考え方に立脚して開発された「レカネマブ」には、「アルツハイマー型認知症」の治療薬としての効能(症状の進行を抑制する効能)は、存在していないのであり、エーザイが提出している評価結果の資料は、効能を有することの証拠/根拠データとはなり得ないということなのです。評価の基準自体が極めて主観的であり、評価の仕方を誤っている/評価の仕方が杜撰なのです。

&4 前頭葉という脳機能と機能発揮上の二重構造
(1) 機能発揮上の二重構造の存在
意識的な世界(目的的な世界)』における、「機能発揮上の二重構造」の問題を簡単に図示すると、意欲⇒注意の集中力⇒注意の分配力⇒評価の物差しの機能⇒実行機能の発揮という機能発揮の連鎖構造となるのです。前頭葉の活性化というときは、「複合機能体としての側面」及び「機能発揮上の二重構造の存在」についての理解と考察とが不可欠となるのです。
(2) 前頭葉の機能構造と前頭葉の活性化
『前頭葉』という脳機能は、前頭葉の三本柱の機能、評価の物差しの機能及び実行機能から構成される複合機能体であると言いました。前頭葉が活性化する/している状態とは、構成機能の全てが、個々に/且つ、連動して、同時に活性化していることを意味することに注意。
『第二の人生』を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という問題は、機能発揮上の二重構造及び廃用性の機能低下が進行して行く「連鎖の構造」という問題を包含したものであることの理解が必要不可欠となるのです。

&5 『アルツハイマー型認知症』の発病/重症化が進行するメカニズム
Ⅰ.発病及び症状の重症化が進行するメカニズム(原因)
(1)『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを発病の対象として、アルツハイマー型認知症が発病してくるのです。加齢に起因した「正常老化の進行」が、私たち二段階方式が定義する『アルツハイマー型認知症』発病の「第一の要件」なのです。この要件により、「アルツハイマー型認知症」は、「老年発症」が特徴なのです。
(2) 「第一の人生」での「仕事」に相当するような、何等かの追及している自分なりの特定の「テーマ」が無い暮らし方の高齢者が、発病の対象となる。
その「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で及び目標の達成自体により、自分なりに楽しみや喜びや生き甲斐を覚える機会を持てている暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の継続的な実践(生活習慣化)が、発病を予防(発病時期を先送り)する為に求められる、『不可欠の条件』となるのです。
(3) 上記に提示した内容が、『アルツハイマー型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=『脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が決定的な条件。
※私たち「二段階方式」が規定する発病の第二の要件は、『追及する自分なりの特別のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続、即ち、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている、唯一で真のリスク因子』なのです(「食生活」や「糖尿病の発病」とは無関係に注意)。
(4)『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での「生き方」が問われることになるということなのです。『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄なのです。そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『テーマ』を見つけて、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、『自分なりの役割を見つけることが出来て』、そうした日々の暮らし方に因り『第二の人生』を楽しむことが出来て、喜びや生き甲斐が得られるような、自分なりの『生活習慣』を構築し、継続して実践することが、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、脳の使い方としての『生活習慣の在り方』が問われる病気なのです。
(5)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)が同時に存在し充足されることに因り、異なる二つの要因の、同時存在/充足に因る「相剰効果」に因り、『前頭葉を含む脳全体の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが唯一の原因となり、『アルツハイマー型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行していくことになるのです(疫学的に実証済み)。「4つの仮説」が想定するような、アミロイドベータの蓄積も、タウタンパクの蓄積も脳の萎縮の進行もアセチルコリンの不足も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係の要因であり、「発病との間に、直接の因果関係が存在していない」のです。
(6) 異なる複数の「テーマ」(必然的に、異なった複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、就中、機能構造の連鎖の結果として、「前頭葉の三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での様々な症状が発現してくる真の原因、核心的な要因なのです。
(7)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映、言い換えると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした機能発揮の結果としての状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察や推理やシミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断という『個別の実行機能』の機能の「発揮度」に直接影響する為、対象となる情報の認知並びに記銘、その保持及び想起、更には、個々の処理の面でも、当該機能の発揮が不的確で不十分であった「小ボケ」の段階を出発点に、「中ボケ」の段階を経由して、末期の段階、(注意の分配力は、殆ど機能していない状態で、右脳と運動の脳がらみの僅かな機能が僅かに残っている)だけの「大ボケ」の段階の症状が発現してくるのです。
※ 権威達は、中核症状と周辺症状という言葉の区分だけなのです。
(8)これを言い換えると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/厳密な反映としての三段階に区分される様々な支障が、アルツハイマー型認知症の発病としての症状として、発現してくるのです。最初に社会生活の面(小ボケ:回復させることが容易)に、次いで、家庭生活の面(中ボケ:回復させることが未だ可能)に、最後にセルフケアの面(大ボケ:回復させることは、最早困難)における症状の段階的な発現を特徴としていて、思考、言動或いは行動の面に、徐々で/緩やかな進行という形で現れてくるのが『アルツハイマー型認知症』の症状の進行の特徴なのです(アルツハイマー病とは全く異なる)。
※『脳のリハビリ』(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善とその継続的な実践)により、「中ボケ」に留まらせている限り、『介護の予防』(大ボケにならない)という副次的な成果が得られることにもなるのです。
(9) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではないのです。
『4つの仮説』が発病の原因と想定し主張する種々の要因は誤りなのです。
①一つ目のデータは、「前頭葉」の機能が最初に異常なレベルに衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えていくという衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、MMSEテストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。その順番は、項目困難度が高い方から、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。③三つ目のデータは、「脳のリハビリ」の実践により正常なレベルに回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、標準的な滞留期間が存在していることなのです(「小ボケ」の期間は3年間、「中ボケ」の期間は2~3年間)。
上記3つの「脳機能データ」の解析結果は、事象の事実であることが重要。
これらは、事象の事実なのであり、「4つの仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの(レカネマブには治療の効能が存しない事の)証拠資料でもあるのです。「DSM—Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容、アミロイドベータ仮説を含む「3つの仮説」が提示する発病のメカニズムの「全てが誤り」なのであり、真の本態は、廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」(「脳の使い方」としての)であることの啓蒙が重要なのです(自助努力)。
Ⅱ.権威はあるも誤った内容のアミロイドベータ仮説が跋扈する我が国の現状
(1) 読んで、納得がいくお年寄りは、前頭葉が活性化する自分なりの生活習慣を(脳の使い方としての生活習慣であり、食生活とは無関係)創意工夫して構築し実践して行けば、発病時期の先送りとなり、身体が保つ限り脳も保たせせられる「第二の人生」を、その分長く、完走できることになるのですから。
(2)権威が発する間違った内容の主張であるアミロイドベータ仮説に惑わされて、発病自体が予防できるものを予防も治療も出来ないと誤解して、与党の一角を担っている政党の要求もあって、ボケても安心な社会づくりに邁進しているのが我が国の現状なのです。このまま発病者が増え続け、末期の段階で発病を見つけているだけ(発病のレッテル貼り)の医療費及び介護の費用が増え続けていくと、持続可能な超高齢化社会の維持そのものが困難となってくるのです。出産費用の補助と家族手当の増額程度の小手先の政策しか、肝心の少子化対策に割り振れないのです。結婚適正年齢の若年層を対象とした非正規雇用を制度的に制限しない限り、有効な少子化対策とはなり得ないのです。
※ 少子化の原因は、『結婚年齢の上昇及び結婚しても子供を2人以上生まないこと』であり、その原因は、結婚適正年齢の若年層の30%が非正規雇用であることが原因(若年層全体の生活の志向に悪影響)なのです。結婚して、子供を2人以上生んで、明るい人生を送れる未来像が描けないことが問題なのです。
(3)発病の予防も早期診断による回復も、十分な議論もしない儘棚に上げて居て、年々発病者の増加が進行している結果、介護が不可欠となる末期の段階である大ボケの段階にまで重症化が進行して行く高齢者の増加を惹き起こしていて、介護保険制度が財政面から破綻するのを回避する為に介護保険の適用を絞っている結果、家族介護にしわ寄せが行っている訳なのです。社会保障費の相当部分が、「アルツハイマー型」認知症を発病し、何等の対策が為されない儘末期の段階にまで重症化が進行したお年寄りの「介護の費用」に充てられ(それでも足りなくて介護保険の料金が増額される予定)、「介護の費用」だけで、単年度ベースで13兆円を超え、末期の段階で発病を見つける診断と重症化の進行の抑制に対しては無意味な薬(効きもしない、単なる対症療法薬)の処方をするだけの「医療費」が10兆円越え、両者を合計(一般会計と特別会計の総額)すると(23兆円を超える天文学的な規模に達しているのです)。そのことに対して、政府も、野党も、マスコミも、国民も、何の問題意識もないのです。
(4) 発病自体の予防は、更には、重症化の進行の抑制は、自分なりに『前頭葉』が活性化する「生活習慣」を創意工夫して構築し、継続していくことが唯一の対策となるのですが、そのことが、自助努力の要求になるとして、与党の一部を構成している政党が反対しているそうなのです(発病の予防法は、G13-&5を参照)。自助努力をしていても、何らかの理由で発病し、更には重症化が進行して末期の段階である大ボケの段階にまで症状が進行し介護が必要となったお年寄りに対しては、介護保険で全面的に対応する社会を構築すべきなのです。『ボケても安心な社会』の追求と構築は、聞こえは良くても、誤った政策であり、少子化が急速に進行してきている我が国を滅ぼしてしまうのです。
630億円と言う巨額の米国政府に対する移転価格訴訟(当時は、世界最大の移転価格訴訟として注目された)を含めて、米国で数種類、欧州、オーストラリア、東南アジアの国々で、数百億円規模の国際訴訟に対応して、10戦10勝無敗の戦績を誇るTadは、理論の精緻さと実証の程度が、“異次元”なのです。
その頭脳をフル回転させて、アミロイドベータ仮説の誤りを暴きだしたのです。
単年度での合計総額が23兆円もの規模になっている「発病のレッテル貼り」と効きもしない「対症療法薬」を治療薬と称して処方する診断費用と認認介護や介護離職というあってはならない社会現象を引きずりながら費用の増加が留まることを知らない介護の費用に対し、発病自体の予防、早期診断と早期治療の実施に因る回復及び重症化の進行の抑制措置の国策化に因る実施により、何等の対策が打たれない儘に費用の増加だけが進行している状況を、『異次元に変革させたい』と願っているのです(但し、今のところは、孤軍奮闘の状況)。
(5)『家に籠って、日々ボケーとした暮らし方で第二の人生を過ごす』のでは、何のための長生きなのか考えていただきたいのです。『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使することに因り、『前頭葉が活性化』する『仕事』(左脳が専管するテーマ)とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』では、右脳と運動の脳の出番を活用することに主眼を置き、家の外に出て行き、他人と交わる機会が不可欠となるのです。趣味や遊びや交遊、或いは、地域の活性化活動等、ワイワイガヤガヤと楽しく、時間が経つのも忘れて話が出来る場所、『交流の駅』が、「発病の予防」に有効なのです。「ボケても安心な社会」は、国が追及すべき政策目標としては、根本的に間違っているのです。

Ⅲ.アルツハイマー型認知症の症状を判定する基準及び方法の問題点
(1) 私たち「二段階方式」は、「アルツハイマー型認知症」の発病者について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」を、被験者の生活実態を確認する上で指標化しています。
我が国の医学会も、その誤りに気付かないでいて、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容を未だに信望していて、更には、世界的に通説の地位にある『アミロイドベータ仮説』を未だに支持していて、極めて主観的で曖昧な基準である「MCIの基準」を活用している人達が多い状況です。
(2)『MCI(軽度認知障害)』というこの基準は、『MCIの基準に該当するお年寄りは、アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態に在る』と説明するもの。この基準は、①本人が認識する物忘れの症状と、②家族が観察する本人の物忘れの症状及び③診断する医師が確認する物忘れの症状という、「外観から観測しただけ」の『重度の物忘れの症状』を判定の対象としているものであり、客観的な基準が全く存在せず、極めて主観的で根拠データも極めて曖昧な基準なのです(権威があるとされるどこかの機関が言い出したのでしょう。MCI、即ち、軽度認知障害と銘打っている以上は、認知機能の障害が確認されるべきなのに、最も重要な要因である、『前頭葉の機能レベル』についての言及がないのです。「前頭葉の機能レベル」を精緻に判定できる手技を持たないので、言及しないで、物忘れの症状の外観的な観察に頼っているだけなのかもしれませんが)。
※1昔から言い伝えられている『物忘れは、ボケの始まり』とかいう金言がありますが、『前頭葉』の機能について無知な為に、その内容が誤りだとも知らないで、言い伝えられてきているだけのことなのです。但し、エーザイのレカネマブを服用させようとしている対象者について、アミロイドベータの蓄積が確認されていて、且つ、物忘れの症状が確認されている人(=MCIの該当者)とされているのは、この間違った金言が頭のどこかにあったのかもしれないのかと疑うのです。判定の基準となる要の要件は、『前頭葉の機能』が正常なレベルに在るか、異常なレベルに在るかが『選択基準』とされるべきなのです。
①前頭葉の機能が正常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人は、
『加齢』という要因に起因した正常老化の物忘れに過ぎないのです。この対象者はというと、『第二の人生』を送っている『高齢者』なら、その全員が対象となるのです。確認しておきますが、それらの人達は、全員が、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、正常なレベルに在る人たちなのです。
これに対し、②前頭葉の機能が異常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人(高齢者)は、加齢という要因に起因した機能低下の進行(正常老化の進行)に加えて、加重要因である廃用性の機能低下の進行という要因(第二の人生を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行)の同時存在による相乗効果に因って、前頭葉の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて、異常な機能レベルに衰えて来たことの直接の反映としての物忘れの症状(記憶障害の症状の一態様)が発現してきている訳なのであり、『両者は全く異なる次元にある記憶障害の症状』なのです。前頭葉の機能レベルを精緻に判定できる手技を持たない為に、
『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを無視した「対象の選別基準」なのです。『MCIの基準』の該当者に対して、アデュカヌマブやレカネマブを服用させることなど、絶対にあってはならないことなのです。更に言うと、アミロイドベータの蓄積(老人斑)とアルツハイマー型認知症の発病との間に、直接の因果関係は存在していないのです。『因果関係の存在の立証さえ出来ない』でいて、効能の評価が杜撰な、脳の働きに関わる薬を服用させるなど、国の政策として絶対にあってはならないのです。
※2認知機能の障害を問題とする病気の判定に際して、意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉の機能レベル」(正常であるか、異常であるか)の判定が、全くなされていないのが、「アルツハイマー型認知症」の判定の世界的な特殊性なのです(すべてが、憶測に基づいたもの)。
※3その結果として、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、正常な機能レベルに回復させること【脳の機能が正常なレベルに回復することで、アルツハイマー型認知症の症状が消滅し、治る】が可能である【万一治せなかったケースでも、少なくとも、症状の更なる重症化の進行を抑制することが出来る】、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(学者も認知症の診断が専門の医師も、「末期の段階」であり、『介護が必要』となる「大ボケ」の段階で、『発病を見つけているだけ』なのです(不条理な世界!!)。

Ⅳ.「アルツハイマー型認知症」の症状の「3段階区分」の目的と意味
(1) 『前頭葉』の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の意味があるからなのです。
私たち「二段階方式」では、以下の区分に従い、「脳のリハビリ」(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」への改善、構築及び実践)の指導を行います。
  • 小ボケ「脳のリハビリ」の実践により、症状を治す/進行を抑制が可能な段階
  • 中ボケ「脳のリハビリ」の実践により、症状の進行の抑制が未だ可能な段階
  • 大ボケ「脳のリハビリ」の実践により、症状の進行の抑制さえ最早困難な段階
(2)小ボケの段階は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが異常な機能レベルに在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在るのです。
中ボケの段階は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、前頭葉を含む脳全体の機能が異常なレベルに在るのです。大ボケの段階は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が「中ボケ」の段階よりさらに異常なレベルに機能低下が進んできているために、『注意の分配力』並びに「評価の物差し」及び「実行機能」が殆ど働かなくなってきているのです。
「実行機能」(分析、理解、判断、検索、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、比較、決定、選択、憶測、抑制、感動等の個別認知機能群の総称=Executive Function)の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(脳の使い方としての生活習慣を言い、食生活とは無関係)の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で(「アミロイドベータ」の蓄積量が増えてきていることが原因ではないことに注意)殆ど働かなくなっているのです。
「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、「アルツハイマー型認知症」発病の初期症状として例示する失語、失認、失行の症状(11の下位項目で構成され、30点が満点のMMSEの総得点が一桁になって初めて発現してくる極めて重度の症状であることに注意)は、記憶障害が進んだこと(アミロイドドベータの蓄積による老人斑の沈着が神経細胞の大量死を惹き起こした領域が拡大)により発現してきているのではなくて、真の原因は、注意の分配力の機能が殆ど働かないことに因る「実行機能」の行使が出来ないことが原因なのです(「アルツハイマー型認知症」の重要な特徴)。挨拶程度の単純な言葉のやり取りでの会話も交わせないとか、ズボンを頭から被ろうとするとか、歯ブラシを握ったままで茫然自失の状態とかは、日常の生活面で、「実行機能」を殆ど行使することが出来ないまでに、『注意の分配力』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、極めて異常な機能レベルにまで機能の低下が進行していることが真で、直接の原因であり、アミロイドベータの蓄積量とは無関係なのです。
※1ハーバード大学を筆頭とする(我が国では、東大)世界中の権威ある機関は、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現してくるのが『アルツハイマー型認知症』の特徴であることに未だに気が付いていなくて、更には、「アルツハイマー型認知症」が、私たち人間だけに「特有な世界」である『意識』の機能構造と深い関係があることに気づかないで、「注意の分配力」の機能が備わっていなくて、『前頭葉』の機能が備わっていない「マウスやマーモセット」を研究対象に、「憶測」ばかりしているのです。彼らは、『木ばかり見ていて、肝心の森をみていない』のです。
※2『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのであり、治療の効能(症状を治したり、症状の進行を抑制する効能や発病自体を予防する効能)を有する薬が開発されることは、未来永劫あり得ないことなのです。エーザイの研究者も、いい加減に、アミロイドベータの蓄積を阻害することが出来ても、そのことが、発病を予防したり、症状の進行を抑制し、或いは、症状を治す効能は有していないことに気づくべきなのです(『因果関係の有無』の評価の仕方が、杜撰に過ぎるのです!!)。
FDAが迅速手続きによりエーザイのレカネマブを承認したとしても、そのことは単に、『レカネマブの服用により、アミロイドベータの蓄積に対する阻害効果が認められる』程度のことであって、そのことに起因して、アルツハイマー型認知症の発病の予防や症状の進行の抑制効果には繋がらないのです。
※『仮説』状態の儘で、認知症の治療薬を開発したとの声明は、理不尽!
何度も言いますが、『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に因果関係自体が存在していない』のです=「アミロイドベータ仮説」の主張内容は、重大な誤り、致命的な誤りの内容なのです=重大な誤りの主張内容であり、主張内容に致命的な欠陥を有している『アミロイドベータ仮説に立脚して(主張内容が正しいことを前提として)』開発されたレカネマブには、アルツハイマー型認知症の発病を予防し及び/又は症状の進行を抑制する効能が存在していないことを、自覚し、厚労省に対する認可の申請を取り下げるべき『社会的責任』が、エーザイの経営陣には、課せられるのです。
Ⅴ.脳の機能データから見た特徴
(1)廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病
『アルツハイマー型認知症』の発病原因(発病及び症状の重症化が進行するメカニズム)については、「記憶障害が原因条件」との想定の下で構想され、提示されたアミロイドベータ仮説(世界的に通説の地位にある)やタウタンパク仮説(少数説)やアセチルコリン仮説(異説)等の仮説が存在しているのですが、今日現在も猶、「アルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係を立証できない」儘でいるのです(単なる「憶測の類」に過ぎないのです)。
そのことに加えて、私たち「二段階方式」は、14689人に上る「アルツハイマー型認知症」の発病患者と診断された高齢者に実施したMMSEのテスト結果の解析データ(MMSE下位項目の項目困難度の指標)を保有しているのです。
この指標の意味は、『アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、11の下位項目について出来なくなっていく厳密な順番が存在する』のです。
(2)三段階に区分される「類型的な症状」が発現するのが特徴
様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される『類型的な症状』が発現してくるのが特徴(G00ブログのG-14参照)。
権威とされる人たちは、アルツハイマー型認知症の症状について、中核症状と周辺症状に区分するのが通例なのですが、言葉の遊び程度のものなのです。
時、所、人の見当識の障害、記憶障害、実行機能障害、判断力障害等の区分をしていながら、それらの障害が脳の機能面から発現してくるメカニズムについて無知である為に、何も語ろうとはしない(語ることが出来ない)のです。
私たち「二段階方式」では、『意識的な世界』における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベル(改訂版かなひろいテストに因る客観的な評価の実施)並びに「左脳及び右脳」の機能レベル(MMSEテストに因る客観的な評価の実施)の組み合わせによる区分により、『精緻で客観的で科学的』な判定区分である、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の『三段階の区分』を規定し及び各区分ごとに各10項目から構成される「類型的症状」を例示列挙しているのです(発病者の生活実態の把握と確認の上で、極めて重要で有益)。
(3) 「二段階方式」の手技の実施と客観的な評価によって、『アルツハイマー型認知症』の発病者であると判定された被験者の脳の機能データであるMMSEの実施結果の解析により、『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が様式化されていて、14689例に上る当該データが示す指標(事象の事実)は、アミロイドベータ仮説の主張内容が誤りであることの決定的な証拠資料なのです。
(4) 発病の予防及び症状の重症化の進行の抑制方法の『先駆的な実践』
私たち「二段階方式」は、北海道から九州に跨る452に上る市町村での有償の個別契約の締結に基づいた活動、『アルツハイマー型認知症』に特化した活動であり、『アルツハイマー型認知症の早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」を明確な目的とした活動』、住民参加型の『地域予防活動』の実践展開の指導に因り、『主張内容が正しい』ことについて、疫学的方法により実証してきているのです。
(5) 早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」の場合に極めて有効であることが証明されている方法とは、『脳の使い方としての意味で言う生活習慣』なのであり、『前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践』という方法なのです。
(6) 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』である『アルツハイマー型認知症』の「治療薬」(治療の効能を有する薬の意味)は、発病のメカニズムに照らし、未来永劫、開発されることはあり得ないことなのです。
(7) 治療薬の効能を有する薬(「アミロイドベータ」の蓄積を、初期段階で阻害する効能が確認されることを根拠として、「症状の進行を抑制する効能を有する薬」)であると強弁して、エーザイから認可が申請されているレカネマブについては、開発の前提とされている『アミロイドベータ仮説』の主張内容が、誤りであること並びに服用に因る効能の評価自体(症状の進行を抑制する効能が確認されたと主張)について、評価基準ではない単なる観察基準に過ぎないCDRを判定基準に使用していることも含めて、極めて杜撰で、お粗末な評価の仕方と結果であると糾弾せざるを得ないのです。
人間の脳の機能に関わる薬でありながら、余りに不適切で、且つ、余りに杜撰な評価データの提出に憤りを覚えるのです。
猶、私たち「二段階方式」は、アミロイドベータ仮説の主張内容が誤りであることの証拠データ、事象事実としての「脳機能データ」について、①『MMSE下位項目の項目困難度の指標』のデータ、②本当の意味での発病の早期の段階である「小ボケ」(標準的な滞留期間が、3年間)及び「中ボケ」(標準的な滞留期間が2~3年間)、更には、③脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因という『3種類の証拠資料』を保有しているのです。
「大ボケ」は、身体が持つ限り、「大ボケ」の枠の範囲の中で、更なる重症化が進行して行くものであり、標準的な滞留期間は存在していなくて、滞留期間は、発病者それぞれの期間ということになります。
(8) 上記に列挙したいくつもの証拠データ(資料)から、『レカネマブについて、「アルツハイマー型認知症」の発病患者の症状の進行を抑制する効能は有していない』ことを此処に提起し、厚労省が当該薬を認可しないことを求めるものなのです。厚労省の求めがあれば、何時でも、厚労省の立ち合いの下で、エーザイに対して、説明し、「認可の申請を取り下げるよう」働きかける用意があることを、この場で表明しておきたいのです)。
※発病自体の予防が、自分なりに『前頭葉が活性化する生活習慣の構築の為の
創意工夫』が必要(自助努力)であることに反対する立場から、ボケても安心な社会を追求している政党にも、立ち会って頂ければと思うのです。

&6 認可申請中のレカネマブの問題点
Ⅰ.開発の前提条件とされている「アミロイドベータ仮説」の問題点
(1)アミロイドベータ仮説が正しいことを立証すべき責任の問題
アミロイドベータ仮説は、『アミロイドベータの蓄積に因り、老人斑が有している毒性により、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされ、その対象領域が拡大していくことに因り、記憶障害の程度が重くなっていき、アルツハイマー型認知症を発病し、症状の重症化が進行して行くことになる』という主張内容の仮説なのです。
仮説とされている意味は、『当該仮説が発病を惹き起こす原因であると主張する内容(原因)と「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行という(結果)との間の「因果関係の存在を実証できていない」ということ』なのです。
(2)レカネマブという薬は、『脳の働き方に関わる薬』である以上、エーザイは、治療薬と称するレカネマブの認可を厚労省に申請する以上は、開発の前提条件としている「アミロイドベータ仮説」が抱えている欠陥、最大の問題点である『アミロイドベータの蓄積(原因)』と『アルツハイマー型認知症の発病/症状の重症化の進行(結果)』との間に因果関係が存在していること、
即ち、『アミロイドベータの蓄積(原因)』が存在しない場合は、『アルツハイマー型認知症の発病/症状の重症化の進行(結果)』は、発生してこないことを科学的な手法と客観的なデータに因り、実証すべき責任があるのです。
 私たち「二段階方式」は、アミロイドベータ仮説の主張内容が、誤りである【アミロイドベータの蓄積は、アルツハイマー型認知症の発病/症状の重症化の進行を惹き起こしている原因要因ではないこと=アミロイドベータの蓄積を、初期段階で阻害できても、そのことに因りアルツハイマー型認知症の発病/症状の重症化の進行を抑制することは出来ないこと】について、科学的で客観的な証拠データを3種類も保有し、Gooブログ上に何度も公開しているのです。
レカネマブに先立ち、アミロイドベータ仮説の考え方に立脚してエーザイが
開発したアデュカヌマブの認可の申請を、エーザイが厚労省に申請した際にも、私たち「二段階方式」は、Gooブログ上に、同様の問題を提起したのです。
(3) レカネマブが、『アルツハイマー型認知症』の発病後の症状の重症化の進行を抑制する効能を有する『治療薬』であると強弁するエーザイの経営陣の社会的な責任感の浅さの問題、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化が進行するメカニズムに対する研究陣の無知、意識の機能構造に対する知識の浅さに加えて、レカネマブの服用に因る「アルツハイマー型認知症」の症状の重症化を抑制する効能の有無の評価に対する無責任な評価の仕方(外観の観察に頼る主観的な観察基準でしかないはずの「CDR」を効能の有無の評価基準に転用した無責任な態度など、不安を感じると共に憤りを覚えるのです。

Ⅱ.治療の効能を有していないことの問題提起
(1)『アルツハイマー型認知症』は、仕事とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を送っているお年寄りだけが発病の対象となる認知症なのであり、加齢に起因した脳機能の老化の進行が発病の基礎要因である為に、『老年での発症』が特徴となるのです。その『アルツハイマー型認知症』については、世界中の専門家達からも、『発病の原因が不明で、治すことも発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされているのです。そのこと自体が重大な誤りであることを、前頭葉を含む脳全体の機能レベルという視点から、根拠となる脳機能データを示しながら、できるだけ分かり易く説明しているつもりです。
 「4つの仮説」は、共通して、憶測に基づいただけの『器質的な原因病変に基づいて記憶障害が惹き起こされることに起因して発病する』というメカニズムを想定しているのです。猶、各内容が異なるのは、記憶障害を惹き起こす要因が、アミロイド・ベータの蓄積(老人斑)によると主張するのが従来通説の地位にあったアミロイド・ベータ仮説であり、タウ・タンパクの沈着(神経原線維変化)によると主張するのがタウ・タンパク仮説であり、アセチルコリンの不足によると主張するのがアセチルコリン仮説なのです。⇔注意すべきは、器質的な原因病変による記憶障害が、発病を惹き起こす主たる要因ではないこととなったときは、これら4つの仮説は、破綻することになるのです。
(2『アルツハイマー型認知症』の発病者に確認される症状は記憶障害に起因したものではなく、注意の分配力を核心とする前頭葉の三本柱の機能の機能障害及び実行機能の機能障害並びに評価の物差し(意識の首座=自我)の機能の機能障害に起因した、総体としての『前頭葉』の機能障害に起因して、惹き起こされるものなのです(機能発揮上の二重構造に因る機能障害の連鎖)。
(3) アミロイドベータ仮説を代表とする「3つの仮説」は、「意識の機能構造」
に無知な人達が、『器質的な原因病変』の存在を前提としての「記憶障害」という要因に起因した発病と憶測した程度の仮説に過ぎないのです。
そうした『記憶障害』を惹き起こしている真の原因はというと、廃用性の機能低下、「第二の人生」を送っている『高齢者』が、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣を日々継続していることに起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです。
(4)そもそも、『アルツハイマー型認知症』の発病者で、末期の段階である大ボケの高齢者達に観測される『重度の記憶障害』(重度の「物忘れの症状」)自体が、『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して発現してくるものだということについても、彼ら専門家たちは、無知なのです。記憶障害が前頭葉の機能障害を惹き起こしているのではなくて、『前頭葉』の機能障害が記憶障害を惹き起こしている機序なのです。加えて言うと、『アルツハイマー型認知症』の発病の場合は、『前頭葉』の機能障害が真っ先に起きてくるものなのです(「小ボケ」の段階=「二段階方式」の手技の実施に因る確認)。
※ 記憶障害が惹き起こされる原因でなくて、『前頭葉』の機能障害が惹き起こされる原因こそが、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の進行を惹き起こす真犯人なのです。
(5)アルツハイマー型認知症を発病して、極めて重度の物忘れの症状が確認されていて、更に失語や失認や失行の症状が確認されていたお年寄り、言い換えると、末期の段階の症状が確認されていたお年寄り達の死後の脳の解剖所見に共通して確認されるアミロイドベータの蓄積(老人斑)やタウ蛋白の沈着(神経原線維変化)や脳の萎縮に目を付け、それらが記憶障害を惹き起こしている犯人であると決めつけただけの主張であり、「主張する発病原因とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の存在の立証が為されていない」し、客観的な脳機能データの根拠もなく、真犯人ではないのかと憶測しただけの主張内容が、上述した「3つの仮説」のレベルなのです。
(6) 仮説が組み立てられてから、10年以上が経過した現在も猶、3つの仮説が発病を惹き起こす原因と想定した発病原因、『アミロイドベータの蓄積、タウ蛋白の沈着、アセチルコリンの不足、脳の萎縮』と「アルツハイマー型認知症」の発病との間の因果関係の存在について、立証がなされていないのです。Aという原因が存在していなかったなら、Bという結果は起きてこなかった場合に限り、『Aという原因とBという結果との間に因果関係が存在している』と認められることになるのです。「3つの仮説」は、単なる憶測の類にすぎないのです

Ⅲ.効能の有無の評価基準/評価方法と主観的な評価結果の内容の問題点
(1)前頭葉を含む脳全体の機能レベルの変化の評価データの不存在
「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となり、「老年発症」が特徴である『アルツハイマー型認知症』(生来的に特定の遺伝子に異常が存する人たちだけを対象に発病して、若年発症が特徴である「アルツハイマー病」とは全てが全く異なる性質のものなので注意して下さい)、様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている(厚労省の発表数値では、70%程度とされているのですが、その数値は、末期の段階である「大ボケ」の発病者数しか含まれていなくて、本当の意味での「早期の段階」である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の発病者数が含まれていない)、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的症状」が発現してくるのが特徴なのです。自社が開発し、治療薬としての効能の有無を評価することが目的とされている臨床試験の評価であって、認知機能の障害がテーマである以上、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルについての、科学的で客観的な評価基準及び評価方法が採用されていない理由は、いったい何なのか(不可思議な選択)。
(2) MCI(軽度認知障害)なる基準の問題点
レカネマブの効能の有無の評価を実施するに際して、エーザイは、対象者をMCI(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)の基準を適用して、選別したとしています(そのことに加えて、「アミロイドベータの蓄積」が確認された中・高年齢者層)。MCIは、用語的には『軽度認知障害』という表現を採用しているのですが、評価の対象となっているのは、「被験者本人が自覚している物忘れの症状」、「家族又は介護者が認識している被験者の物忘れの症状」及び「診察者が診た被験者の物忘れの症状」なのであり、『全てが外観的な観察方法で、認識された主観的な評価に因るものである』ことに注意して下さい。他方で私たち「二段階方式」の場合は、全ての被験者に対し、二段階方式の手技を活用して(改訂版かなひろいテスト及びMMSE)、『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』を精緻に判定する、極めて『科学的で、客観的な方法』を実施するのです。エーザイは、被験者の選定に際しても、「主観的な手技の採用」を好むのです。
(3) CDR【Clinical Dementia Rating:臨床的認知症尺度】は、客観的な評価の
基準ではなくて、「主観的な観察基準」に過ぎないのです。記憶、見当識、判断力と問題解決、地域社会活動、家庭生活及び趣味・関心、介護状況の6項目について判定し、各項目にはRateがついているもの。言葉による例示によって、5段階に区分されているものの、客観的な評価の手技には程遠いものなのです。
脳の機能障害に関わる治療薬の認可の申請に、このような判定方法に因る評価結果を添付するエーザイの、『問題意識の浅さ』に驚くばかりなのです。
私たち「二段階方式」なら、このような杜撰な評価は、絶対に致しません!
(4) CDRの主観的なデータでは、認可判断の為の根拠資料とはなり得ない
判定者による評価結果が数値化されていても、評価基準自体が、極めてあいまいな言葉による記述での5段階区分であり、「極めて主観的な基準の活用」による、判定者の主観的な評価が集められただけのものであり、結果が数値化の形態をとっていても、客観的な評価とはならない(曖昧な言葉の表記での区分である評価の基準に従って判定した結果を数値化という手法で、客観化されたかの形式を装っているだけのものであり、単なる「観察評価」に過ぎない)。

Ⅳ.レカネマブには、症状の進行を抑制する効能、治療薬の効能はない
(1)アルツハイマー型認知症の発病原因に関する『DSM-Ⅳ』(米国精神医学会が策定した診断基準)の規定の第一要件の内容も、「3つの仮説」の内容も、共に重大な誤りの内容なのです。『アルツハイマー型認知症の正体は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのであって、『発病自体の予防が出来、症状を治すことが出来、症状の進行を抑制することが出来る』効能を有する薬の開発は、発病の原因に照らして、未来永劫有り得ないのです。
(2)我が国の製薬会社エーザイが開発に成功したと称している治療薬なる3種類の薬には、『発病を予防したり、症状を回復させたり、或いは症状の進行を抑制する効能は、有り得ない』のです。アルツハイマー型認知症が『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる原因に無知であり、廃用症候群に属する生活習慣病であること(「脳の使い方」としての意味で言う生活習慣病であり、食生活とは無関係)に無知であり、且つ、意識の機能構造に無知であることから生じた問題であり、治療薬と称している「レカネマブの服用」とその効能に対する『因果関係の有無の評価の仕方も不適切』なのです。
(3)アリセプト(アセチルコリン仮説に立脚し、神経伝達物質の不足を補強する目的だけで開発された薬には、治療の効能はなく、単なる対症療法薬であるに過ぎない=フランスでは、健康保険の「適用除外」措置が取られている)並びにアミロイドベータ仮説に立脚して開発され、治療薬と称しているアデュカヌマブ及びレカネマブは、アミロイドベータの蓄積を阻害する効果を有していようとも、『アルツハイマー型認知症』に対する治療薬(発病を予防し又は症状を回復させ、若しくは症状の重症化の進行を抑制する効能を有する薬)では、あり得ないのです。服用による効能の評価の仕方に対する考察が不十分で、不適切なのです(私達人間の脳の働きに関わる「治療薬」であると主張するのなら、『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能障害の進行の客観的な判定と評価が可能な一定レベルでの変化について、服用と効能との間の因果関係を厳密に、且つ客観的な手法で判定した脳機能データを開示すべきなのです)。更なる問題を提起するなら、開発の前提条件としている、『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に直接の因果関係が存在することを立証するのが先決となるはず(仮説の儘の状態)』と考えるのです。
エーザイによる効能の評価は、二段階方式が公開している『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の影響を排除しない儘で(そのことが必要不可欠であることの認識がなくて)、服用の効能の評価を行っていて、服用と服用の結果としての効能との因果関係の有無の確認の仕方が杜撰なのです。
(4)ところで、Aという原因要因の存在(アミロイドベータの蓄積)が、Bという結果の発生(アルツハイマー型認知症の発病/重症化)をもたらす直接で真の原因であると認められるには、『Aという要因が存在しなかった場合は、Bという結果は起きてこない』ことの立証が必要不可欠となるのです。
もう一度提示しておきます。『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病及び重症化の進行との間に、肝心の「因果関係が存在していない」という事実が存する』のです(科学的で客観的な「脳機能データ」の集積)。
私たち「二段階方式」は、因果関係が存在していないことの証拠データを3種類保持していて、何時でも公開できるのです。その一つであり、決定的な証拠データ、14689人のアルツハイマー型認知症の発病患者と診断された高齢者に対する『MMSE』(11の下位項目で構成されていて、30点が満点)の実施結果について、(「MMSE下位項目の項目困難度」の指標の脳機能データ=事象の事実)という解析結果が存在しているのです(「二段階方式」が、世界に誇る脳機能データ)。⇔出来なくなっていく項目の順番(項目困難度の順番)は、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。
(5)『アルツハイマー型認知症』の発病者であれば、且つ、その場合に限り、必ず上記項目の順番に出来なくなっていくのです。「アミロイドベータ仮説」の主張内容(アミロイドベータの蓄積に因り、老人斑が有している毒性によって、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされ、その対象領域が拡大していくことに因り、記憶障害の程度が重くなっていき、アルツハイマー型認知症を発病し、症状の重症化が進行して行くことになると主張する仮説)は、上記データの存在を合理的、且つ客観的な証拠データにより「説明することが不可能」なのです=アミロイドベータ仮説の主張内容は誤りであることの重要で決定的な証拠資料なのです。
(6)アミロイドベータ仮説の主張内容が誤りであるということは、アミロイドベータの蓄積が発病を惹き起こしている原因ではないこととなり、アミロイドベータの蓄積を初期段階で阻害する効能を有するとしても、そのことが、『発病を予防し、或いは、症状の重症化の進行を抑制する効能を有することには繋がらない』ということなのです。『無関係の薬』ということになるのです。
これが、因果関係の有無に関わる正しい結論(論理的な帰結)なのです。
※肝心要の『服用と効能との間の因果関係の必要十分な立証が出来ていない』薬の使用を、厚労省が認可することがあってはならないのです。
そもそも、「認知機能の障害」の進行の抑制が「主題のテーマ」とされていながら、アデュカヌマブやレカネマブの服用の効果としての意識的な世界を操る核心的な機能である前頭葉の機能障害の発生の予防及び/又は機能障害の進行の抑制に関わる効果の有無についての言及が全く為されていないこと自体が、根拠データとして、重大な欠陥が存すると言うしかないのです。開発に際して、エーザイは、『意識が関わっていることを、意識していない』のです。

&7 『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が示す意味の重要性

(1) これは、「二段階方式」のテスト(前頭葉の機能レベルを精緻に判定できる神経心理機能テストである「かなひろいテスト」及び左脳と右脳の機能レベルを判定できるMMSE)を同時に実施して、アルツハイマー型認知症の発病者であることが確定されたお年寄り、『14689人分の脳機能データ』の解析結果である『MMSE下位項目の項目困難度』の分布図です(各項目で満点を取る分布)。
この「脳機能データ」は、『アルツハイマー型認知症』が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、アルツハイマー型認知症の症状が、記憶障害に起因して発現すると規定している『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容が誤りであり並びに、『第一要件の規定内容が正しいものとの前提に立脚して、主張内容が構築されている』種々の仮説、『アミロイドベータ仮説』を筆頭とする「3つの仮説」の主張内容が誤りであることの客観的な証拠資料(事象事実)でもあるのです(老人斑が持つ毒性に因り、神経細胞の大量死が引き起こされ発病するとの仮説では、項目困難度の順番が存在していることを説明出来ない)。
(2) 項目困難度の順番は、次の通りとなります(困難度が高い順)。
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
(3) MMSEの実施結果が、この項目困難度の順番の通りでないケースは、アルツハイマー型認知症の発病者ではないこととなります(アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、必ずこの順番の通りに出来なくなっていくのです)。発病者であるか/否かの判定上極めて重要な指標。
(4) MMSEの換算後の総得点が高いのに、減点を構成する項目が、本来であれば項目困難度が極めて低い項目で構成されるケースの場合があります。
この場合は、アルツハイマー型認知症でなくて、失語症や神経症を疑います。
⇒ この衰えていく順番の指標は、「アルツハイマー型認知症」であるか否かの鑑別、「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際して、『極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標』となるのです。
⇒「二段階方式」では、この「MMSE下位項目の低下順」が持つ『厳密な規則性』に着目して、①アルツハイマー型認知症の発病及び症状の段階区分の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルB』及び②アルツハイマー型認知症以外の認知症及び認知症と紛らわしい病気の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルC』を著作し、導入先市町村に配布しています。


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アミロイドベータ仮説が前提のレカネマブに治療薬の効能は有り得ない(H-01)

2023-01-01 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めていながら、世界中の権威から、『発病の原因が分からない、発病したら症状を治すことができない、症状の重症化の進行を抑制できない、発病自体の予防が困難なタイプの認知症』と言われていて、発病原因については、単なる憶測の類でしかない「3種類の仮説」が提示されているだけの『アルツハイマー型認知症』は、覚醒した『意識』が関わるタイプの認知症なのです。「意識」は、今猶『人類最大の難問』とされていて、『アルツハイマー型認知症』の発病との関係を追求する専門家が居ないのです。我が国では、専門家と称していながら、生来的に『特定の遺伝子に異常が存する人達だけを対象』に発病して、若年発症が特徴であり、認知症全体の1%程度でしかない「アルツハイマー病」と第二の人生を送っている高齢者だけを対象にして発病し、老年発症が特徴である『アルツハイマー型認知症』とをまとめて「アルツハイマー病」と呼称する人達が極めて多いのですが、両者は全く異なる性質のものなのです。

世界中の権威(機関や人達)は、加齢の進行につれて、「スマホや眼鏡を家のどこかに置き忘れる」機会が増えてくるのが、「注意の分配力の機能の加齢の進行による機能低下の進行(但し、正常老化の範囲内)」が原因であることも知らないで(ブログ【Gー07の&5】を参照)、「注意の分配力」の機能、就中、『前頭葉』という脳の機能が備わっていないマウスやマーモセット等の動物の「記憶に関わる行動」を研究し、『アルツハイマー型認知症を器質的な原因病変由来の神経変性疾患』だと決めつけ、更には、『アルツハイマー型認知症の症状が器質的な原因病変の存在に因る極めて重度の記憶障害起因して発現してくるものと誤解しているのです。『アルツハイマー型認知症』の発病者であり、末期の大ボケ」の後期の段階(MMSEの得点が一桁となる)に迄重症化が進行した「お年寄り達」に確認される「極めて重度の物忘れの症状」並びに失語、失認、失行紛いの症状(失語、失認、失行は、器質的な病変が原因で発現することに注意)自体が、『前頭葉機能障害、就中、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る『注意の分配力』の機能の機能障害に起因して、『実行機能』の行使に重大な支障が起きてきている為に発現してくることに気付いていないのです。

私たち「二段階方式」の主張内容は、北海道から九州に跨る452の市町村での、『対象をアルツハイマー型認知症に特化した、発病自体の予防並びに早期診断と早期治療による回復及び症状の重症化の進行の抑制を明確な達成目的とした住民参加型の「地域予防活動」の実践の成果によって、主張内容が正しいことが、疫学的に実証されていて、関わる脳機能データの質と量とが異次元』なのです。

&1 発病を惹き起こす原因は、『廃用性の異常な機能低下の進行』と言う要因
『二段階方式の考え方』及び『二段階方式の手技』の活用による活動であり、対象を『アルツハイマー型認知症』に特化した、早期診断による回復、症状の重症化の進行の抑制による介護の予防、更には、発病自体の予防を明確な目的とした「住民参加型」の『地域予防活動』を市町村の保健師さんが主体となる国策化による全国展開を実現し、『第二の人生を送る高齢者達』が、『身体がもつ限り出来るだけ脳も持たせて』、『持続可能な超高齢社会』を構築したいのです。

アルツハイマー型認知症の発病原因に関する『DSM-Ⅳ』(米国精神医学会が策定した診断基準)の規定の第一要件の内容も、「3つの仮説」(アミロイドβ仮説=通説、タウ蛋白仮説=少数説、アセチルコリン仮説=異説)の内容も、共に重大な誤りの内容なのです。『アルツハイマー型認知症の正体は、精神科医が主張する(神経変性疾患とは無縁)のものであり、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのであって、『発病自体の予防が出来、症状を治すことが出来、症状の進行を抑制することが出来る』効能を有する薬が開発されることは、発病のメカニズムに照らして、未来永劫有り得ないことなのです。

我が国の製薬会社エーザイが開発に成功したと強弁している治療薬なる3種類の薬には、『発病を予防したり、症状を回復させたり、或いは症状の進行を抑制する効能は、有り得ない』のです。アルツハイマー型認知症が『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる原因無知であり、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病であること(但し、「脳の使い方」としての意味で言う生活習慣であって、食生活とは無関係であることに留意)に無知であり、且つ、『意識』の機能構造に無知であることから生じた問題であり、治療薬と称している「薬の服用」とその効能に対する『因果関係の有無の評価の仕方にも、致命的な欠陥が指摘できる』のです。

アリセプト(アセチルコリン仮説に立脚して、神経伝達物質の不足を補強する目的だけで開発された薬には、治療の効能はなく、単なる対症療法薬であるに過ぎない=フランスでは、健康保険の「適用除外」措置が取られている)並びに(アミロイドβ仮説)に立脚して開発され、治療薬と強弁しているアデュカヌマブ及びレカネマブは、アミロイドベータの蓄積を阻害・除去する効能を有していようとも、『アルツハイマー型認知症』に対する治療薬(発病を予防し又は症状を回復させ、若しくは症状の重症化の進行を抑制する効能を有する薬)では、有り得ないのです。服用による効能の評価の仕方に対する考察が不十分で、不適切なのです(私達人間の脳の働きに関わる「治療薬」であると主張するのなら、『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能障害の進行の客観的な判定と評価が可能な一定レベルでの変化について、服用と効能との間の因果関係の有無の確認を厳格に、且つ客観的な手法で判定した脳機能データを開示すべきなのです)。更なる問題を提起するなら、開発の前提条件としている、『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に直接の因果関係が存在することを実証するのが先決となるはず(仮説の儘の状態)』と考えるのです。エーザイによる効能の評価は、下記&4に提示してある『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の影響を排除しない儘で(そのことが必要不可欠であることの認識がなくて)、服用の効能の評価を行っていて、服用と服用の結果としての効能との因果関係の有無の確認の仕方が杜撰なのです。

ところで、Aという原因要因の存在(アミロイドベータの蓄積)が、Bという結果の発生(アルツハイマー型認知症の発病/重症化)をもたらす直接で真の原因であると認められるには、『Aという要因が存在しなかった場合は、Bという結果は起きてこない』ことの実証が必要不可欠となるのです

もう一度提示しておきます。『アミロイドβの蓄積』と『アルツハイマー型認知症』の発病及び重症化の進行との間に、肝心の「因果関係(原と結の関係)が存在していない」という事実がある』のです(科学的で、客観的な「脳機能データ」の集積)
私たち「二段階方式」は、因果関係が存在していないことの証拠データを3種類保持していて、何時でも公開できるのです。その一つであり、決定的な証拠データ、14689人のアルツハイマー型認知症の発病患者と診断された高齢者に対する『MMSE』(11の下位項目で構成されていて、30点が満点)の実施結果について、(「MMSE下位項目の項目困難度」の指標の脳機能データ=事象の事実)という解析結果が存在しているのです(「二段階方式」が、世界に誇る脳機能データ)。⇔出来なくなっていく項目の順番(項目困難度の順番)は、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。

『アルツハイマー型認知症』の発病者であれば、且つ、その場合に限り必ず上記項目の順番に出来なくなっていくのです。「アミロイドベータ仮説」の主張内容アミロイドベータの蓄積に因る老人斑が有している毒性により、情報を連絡する役割を担う神経細胞の大量死が惹起され、対象領域が拡大していくことに因り記憶障害の程度が重くなっていき、アルツハイマー型認知症を発病し、症状の重症化が進行して行くことになると主張する仮説は、上記データの存在を合理的、且つ客観的な証拠データにより「説明することが不可能」なのです=『アミロイドβ仮説が主張する内容は、事実と合致していない』、即ち、誤りなのです(科学的で、重要で、決定的な実証資料)。

アミロイドβ仮説の主張内容が誤りであるということは、アミロイドβの蓄積が発病を惹き起こしている原因ではないこととなり、アミロイドβの蓄積を初期段階で除去する効能を有するとしても、そのことが、『発病を予防し、或いは、症状の進行を抑制する効能を有することには繋がらない』、無関係の薬』なのです。
これが因果関係の有無に関わる正しい結論論理的な帰結)なのです。
※肝心要の『因果関係の必要十分な実証が出来ていない』薬の使用を厚労省認可することがあってはならないのです(厳格で、科学的な審査により、棄却の決定をすべきもの)。

そもそも、「認知機能の障害」の進行の抑制が「主題のテーマ」とされていながら、アデュカヌマブやレカネマブの服用の効果としての意識的な世界を操る核心的な機能である前頭葉の機能障害の発生の予防及び/又は機能障害の進行の抑制に関わる効果の有無についての言及が全く為されていないこと自体が、根拠データとして、重大な欠陥が存すると言うしかないのです。開発に際して、エーザイは、『意識が関わっていることを、意識できていない』のです。
      

左脳が専管する仕事の遂行というテーマとは無縁の暮らし方となるのが、「第二の人生」であり、発病を予防するにも、症状を治すにも、重症化の進行を抑制するにも、注意の分配力の機能が実行機能駆使し、分析、理解、評価、発想、洞察、推理、検索、シミュレーション、比較、選択、判定、判断、決断、抑制、感動等の機能を発揮する『対象となるテーマの選択及び達成目標の設定』について、置かれている状況や環境を基盤にして、自分なりの特定のテーマ」を見つけ出して自分なりの達成すべき目標」を設定すること及びそうした暮らし方(脳の使い方としての生活習慣)の構築と実践と継続とが、『前頭葉を活性化』させることとなり、自分なりの楽しさや喜びや生き甲斐』に繋がり、『そうした生活習慣の継続の下で、明日も第二の人生を生きていく』ことが納得でき、「下支えとなる」ことが求められるのです。

仕事というテーマが常に意識を捉えた生活となる第一の人生の脳の使い方とは全く異なり、『仕事とは無縁』の日々での「前頭葉が活性化する脳の使い方」が要求されることになるのが、『第二の人生』の特徴なのです。そうした特徴下での「生活習慣』の在り様の差異、「第二の人生」を送る上での『前頭葉の使い方、活性化しているか/いないか』という要因だけが、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるか/ならないかを決定づける『Key条件』となるのです(『前頭葉』が正常な機能レベルに保たれている限り、『アルツハイマー型認知症』を発病することは、起きないのです)。

第二の人生』を送る生活の中で、ある日突然降って沸いてきた、本人だけに特有なキッカケの発生とその状況の継続とにより、心が折れて意欲を喪失することとなった結果、何事にも関心を示さなくなり、己が追及する特定のテーマ及びテーマを実行していく為の目標を見失ってしまい、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣を繰り返していく日々の暮らし方こそが(生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々、脳の使い方としての単調な生活習慣の継続)、本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であるに過ぎない『アルツハイマー型認知症』の発病/更なる重症化の進行を決定ずける真で唯一の要因なのです。権威達が主張する『器質的な原因病変は存在していない』のです

新型コロナに対する有効な「感染の回避策」として、『三密の回避』に徹した『生活習慣』の順守を政府が国民に要請し、特に、第二の人生を送っている「高齢者」に対しその遵守を強く要請して、「我が国の高齢者達はというと、他国とは全く異なる反応」を示して、2019年の初頭以来、この3年間「三密の回避」という「生活習慣の継続」を厳格に守ってきたのです。

ところで、「三密の回避」に徹した『生活習慣』の継続を脳の使い方としての生活習慣の面から説明すると、ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣の継続』とほぼ同じことなのです。
三密の回避を遵守しながらも、自分なりに、『前頭葉が活性化』する何らかの『生活習慣』の選択と継続的な実践とが実行できていた高齢者(但し、第二の人生を送っている高齢者に限定)は、発病の対象とならないのですが、望ましくはなくても、『社会的に、三密の回避に徹した生活習慣が継続されることを余儀なくされた』と当の本人自身が感じていて、そのことに因り、従来、自分なりに、楽しみや喜びや生き甲斐を生み出すもととなっていた生活習慣の遂行が阻害されたと感じていて(自身にとってのキッカケの発生とその継続)、何事に対しても意欲をなくして行ったお年寄り』の場合であれば、「前頭葉が活性化」する生活習慣、脳の使い方としての生活習慣場面が失われたこと意欲を喪失するキッカケの発生と継続起因して、『前頭葉の機能が、廃用性異常機能低下を進行させていった高齢者が多い可能性が高いのです(3年間もの間、「三密の回避」に徹した「単調な生活習慣」が継続していると、新規発病者数が大幅に増加してきている可能性が高いことを危惧)。

『アルツハイマー型認知症』を新規に発病して、最初の段階である「小ボケ」の段階の症状が発現してきている高齢者が大幅に増加してきているのではないかと危惧しているのです。「小ボケ」の段階で発現が確認される類型的な症状については、前回のブログ【G-14の&3(1)】を参照して下さい。

小ボケ」の段階が3年間ほど続いたのちは、「中ボケ」の段階へと『症状の重症化が進行して行く』ことになるのです(標準的な滞留期間の指標から説明)すると、「中ボケ」の段階が、2~3年間続いた後は、末期の段階である「大ボケ」へと進行して行くことになる)。
 但し、認知症の診断が専門の医師はというと、「DSM—Ⅳ」の第二要件の規定内容が誤りであることを知らないので、『末期の段階である「大ボケ」の症状しか知らない』ことに、注意が必要です。その際に説明される「MCI」(軽度認知障害)なる基準は、『内容が誤りというか、まがいもの」であって、『MCIの基準に該当するものは、アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態にある』とかの説明もいい加減なもので、誤りなのです。

 私たち「二段階方式」は、どこにも論文を提出していない為に専門家達にも知られていなくて権威もないのですが、主張内容が正しいこと及び主張内容が正しいことを住民参加型の地域予防活動の実践の成果という疫学的方法により実証してきている点では、他の追随を許さない異次元のレベルに在るのです。

 ハーバード大学を筆頭にした、世界中の権威とされる機関の重大な誤りを、理論面だけでなく、実際の活動面で顕著な成果を実現して、正していきたいと考えているのです。『アルツハイマー型認知症』の発病原因が、「アミロイドベータ仮説」の主張通りであるとするなら、『アルツハイマー型認知症の発病者の数が社会的にも大きな問題となる」程の大量の発病者の発生と言う社会現象が起きてくるのが、高齢化率高くて超高齢化社会超高齢社会という状況に到達した国でしか確認できないこと及び『発病対象者が「第二の人生」を送っている高齢者だけとなる』=『老年発症』を特徴とすることに関しどのように理解し説明できるのか。各仮説が提示している内容が誤った内容である為に、それらのことを説明できないのです。

世界的にも、『若年性アルツハイマー型認知症』と呼称される病気が存在するとされているのですが、実は、それは現実には存在していない架空の病気であり、『側頭葉性健忘症が正しい診断であるものを誤診しているだけなのです。様々な種類が数ある認知症の内の大多数90%以上を占めているのが、『(老年性)アルツハイマー型認知症』なのです(実際には老年発症のタイプしか存在していない。三者について、『前頭葉の機能レベル』を精緻に判定してみれば、若年性アルツハイマー型認知症の発病者とされている人達の前頭葉の機能は、「正常な機能レベルに在る」こと、側頭葉性健忘症の発病者であれば、前頭葉の機能が「正常な機能レベルに在る」こと及び『(老年性)アルツハイマー型認知症』の発病者であれば、『前頭葉の機能は、異常な機能レベルに在る」ことが、必ず確認されるのです。

『側頭葉性健忘症』は、海馬の萎縮が確認できて、極めて重度の記銘力障害起因した極めて重度の記憶障害の症状を呈するのが特徴なのですが、その一方で、『前頭葉』の機能が正常レベルに在るので、自分に起きている症状の認識が有るだけでなく、その症状がわが身に惹き起こしている様々な困難を的確な言葉で、見事に説明できるのです。他方で、『アルツハイマー型認知症』の発病者であって、重度の物忘れの症状が確認される高齢者(=大ボケの段階の発病者)であれば、前頭葉の機能異常なレベルに在る為、自分に起きている症状の認識が無いだけでなく、その症状がわが身に惹き起こしている様々な困難を的確な言葉で説明することは、不可能なのです。

※ 「二段階方式」が集積し、解析した『アルツハイマー型認知症』の発病患者の「脳機能データ」によると、廃用症候群に属するアルツハイマー型認知症の発病者の場合は、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くのです(本態が、使い方が足りない為に機能が衰えていく性質のものである廃用症候群であるために、より高度な機能から順番に、機能低下が進行して行くことになるのです

&2 「アミロイドベータ仮説」は、誤りであり、世の中を惑わすだけ:
抗アミロイドβ抗体(アミロイドβを標的とする抗体)を投与することにより、脳内のアミロイドβが除去され、老人斑の沈着が阻害されようとも、アルツハイマー型認知症の発病の予防に対しても、症状の重症化の進行の抑制に対しても、何等の効能が確認されることには絶対にならないのです。『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』に過ぎないのです。「MMSE下位項目の項目困難度」の脳機能データの存在が説示しているように、『発病を惹き起こす原因は、器質的な病変ではないのです。アミロイドベータの蓄積(老人斑)と『アルツハイマー型認知症』の発病との間には、『因果関係(原と結の関係)が存在していない』のです。

発病のメカニズムに鑑みて、アルツハイマー型認知症の発病を予防出来たり、症状を治せたり、症状の重症化が進行するのを抑制できたりする「効能」が認められる薬、「治療薬」が開発されることは、未来永劫有り得ない事なのです。アミロイドベータ仮説の考え方に立脚して、エーザイが開発した『アデュカヌマブ』は、我が国では、認可が見送られたのです。更に、東大が開発研究中とされる『光酸素化法』も、エーザイが更に新規に開発し、米国FDAにより迅速手続きによって認可が承認されたレカネマブも「アミロイドβ仮説」が正しいものとする前提に立脚したものであり、早晩、効能が否定されることになるものなのです。
  
&3 アルツハイマー型認知症は、意識が関わるタイプの認知症
 今回は、(Gー02)で提示した『意識の機能構造図』を基礎にして、アルツハイマー型認知症の発病との関係について、Keyとなる要因及び条件を提示し、世の中に問題提起し、説明したいと考えるのです。
『アルツハイマー型認知症』を発病して、失語や失認や失行(紛い)の症状が確認される段階、末期の段階である「大ボケ」の後期の段階にまで症状の重症化が進行した「お年寄り」の死後の脳の解剖所見に確認されるもの、「老人斑の沈着」(アミロイドベータ仮説)や「神経原線維変化」(タウ蛋白仮説)に着目しただけの仮説、中でも、通説である「アミロイドベータ仮説」の主張内容は、「二段階方式」が集積し、解析した「脳機能データ」に因り「重大な誤り」の内容」であることが実証されているのです。
※アルツハイマー型認知症は、意識が関わることに無知。
(1) 『意識』は、人類最大の難問であると評されていて、世界中の専門家達の間では、未だに、『意識の機能構造図』を提示出来る機関も人も現れていないのです。今回初めて、Tad私案を提示してみたのです。意識は、「人間だけに特有な機能」である上に、解剖では不可能なほど極めて複雑で、輻輳し、複合した機能であるために、解明することがとても難しい脳機能なのです。
(2) 意識的な世界は、目的的な世界でもあることが、重要な手掛かりになるとTadは考えているのです。「評価の物差し」(自我)による目的性の評価の度合いが、前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、二段階方式が呼称しているもの)の『機能の発揮度』及びクオリア(意識の質感)に直接反映されることとなる機能構造をしていて、  そのことが、意識の覚醒の度合い(意識の覚醒度)にもリンクしていることが重要なのです。

(3) 『意識』が覚醒された状態下、即ち、意識的な世界(思考、発言、行為、行動、言動等)は、目的的な世界と言い換えることが出来るのです。目的の内容、注意の対象の設定、変更及び評価を行っている機能が、「評価(注意、興味、関心)の物差し」の機能(=意識の首座自我)であると、私たち「二段階方式」は、各種脳機能データの解析結果を基礎として、理解しているのです。
  
(4) 「意識が覚醒」している世界=①「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度が、一定レベル以上に立ち上がってきている状態=②(①の機能の発揮度にリンクして)「評価の物差し」及び「実行機能」の機能の発揮度が一定レベル以上に立ち上がってきている状態が出発点(基盤の状態)となって【①+②】が出発点となって、その後の「意識の世界」が連動し、変動し、変化していくことになることに注意して下さい。

(5)『意識的(目的的)な世界では、目標を設定し、達成の程度を評価していくには、第一義的に、『評価の物差し』の機能に因る評価と判断に従い、「注意の分配力の機能が、『実行機能』を駆使することに因り、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、情況判断に沿った「テーマ」を発想し、テーマの実行を企画し計画して、実行結果の洞察、推理、シミュレーションを行って、シミュレーション結果に基づいて選択し/或いは修正して、最終的な実行内容、程度及び態様を決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び/又は運動の脳)に実行の指令を行っているのです(私達人間だけに特有な世界)。
(6) その場合に、前頭葉の三本柱の機能、就中、『注意の分配力』の機能に生じてくる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、『複合機能体』である『前頭葉』の機能に生じてくる(最終的には、前頭葉を含む脳全体の機能に生じてくる)廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が真の犯人。
何であろうその正体は、「器質的な原因病変」ではなくて、仕事というテーマの実行とは無縁の世界となる「第二の人生」を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」(生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方、『脳の使い方』としての単調な生活習慣)の継続という『機能的な生活習慣要因』だったのです。

(7)アミロイドβの蓄積も、タウ蛋白の沈着も、アセチルコリンの不足も、脳の萎縮も、食生活も、糖尿病の発病も無関係の要因であり、端的な表現で言うと、『第二の人生での生き方が問われる』病気ということだったのです。左脳が専管する仕事とは無縁の日々の暮らし方の中で、自分が何のために、どのように生きていくのかが問われることになる病気ということなのです。
日々「ボケーっとした暮らし方」を継続して生きていると、『アルツハイマー型認知症』を発病することになる可能性が極めて高いということなのです。その意味では、第義的には、『自助努力』がもとめられるということなのです。その上で、第義的に『共助』(脳生き生き教室の運営及び交流の駅の建設と運営)が求められ、それでも、何らかの理由で発病し、更には、症状の重症化が進行して行き、介護の措置が必要となる「末期の段階」、「大ボケ」の段階にまで症状の重症化が進行したお年寄りに対しては、第議的に家族介護に頼るのではなくて、「全面的に、介護保険を適用する」(適用できる)制度(社会態勢)を構築すべきであり(『公助=介護保険制度の適用対象の拡充』)、どこかの政党が要求している「ボケても安心な社会づくり」は、血税を無駄に垂れ流すだけであり、「根本的に道を踏み違えた政策」というしかないのです。

(8) 更に、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、老年発症が特徴であり、発病後の症状の進行はというと「何年間もかかって、徐々に、緩やかに進行して行く」のが特徴でもあるのです。発病してくる症状について、本人が認識できるのは、最初の段階である「小ボケ」の段階までであって(社会生活面での支障が出てくる)、次の段階、「中ボケ」の段階になると、わが身に発現している症状の認識が出来なくなり(家庭生活面でも支障が出てくる)、末期の段階である「大ボケ」に進行してしまうと(日常のセルフケアにも重大な支障が出てくる為)、「介護」が不可欠となってくるのです。『身体がもつのに、脳が持たない第二の人生を、長々と生きていくことにどのような意義があるのか』を、社会全体で真剣に考えるべき時期と規模とに到達しているのです。脳の使い方としての「生活習慣」の在り方次第で、『発病自体の予防が可能』(自助努力が不可欠となる)なのであり、『ボケても安心な社会』は、『国の政策』として追及すべきものではないのです。発病自体を予防する事業の国策化による実施(医師ではなくて、市町村の保健師さんと地域のボランティアが主体)の態勢づくりと制度化が、喫緊の課題となるのです。

(9)末期の段階での「アルツハイマー型認知症」の発病の有無診断および治療の効能が認められない対症療法薬の処方の費用並びに発病の予防も早期診断と早期治療による回復及び重症化の進行の抑制による介護の予防措置もが棚上げにされている結果として、診断と介護の費用の両者を合計した総額(一般会計と特別会計の総額)が、『単年度ベースで23兆円超』という天文学的な規模に達していて、この先も、その金額が増加し続けていく見通しの中で、高齢者に対する社会保障費がうなぎ上りに増えていく状態が放置された儘(国会での議論さえも無い)で、若年層を対象とした非正規雇用(派遣労働)が社会に広く拡散していく中で、経済的な原因から、①結婚できなくて、②結果として子供を産んで育てていくことが難しい社会状況にあって、少子化が急速に進行して行っているのです。このままでは、『わが日本は、衰退してしまう』のです。

『発病自体を予防』する政策を早期に実現して、「アルツハイマー型認知症」の新規発病者数を大幅に減少させていき、結果として、介護が不可欠のものとなる大ボケの段階にまで症状の重症化が進行して行く高齢者の数がその分減少していくことに因り(半分減らせただけで、毎年度10兆円が浮いてくる)、
少子化防止対策に、先端分野での中国からのデカップリング対策に、国土と国民を守るための防衛費の増額に、もっと巨額の規模での税金を割り振ることが可能となるのです。そうすれば、『日は、また高く昇ることになる』、即ち、『日本が、経済的に大復興してくることになる』のです。

&4「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣の要因
1.意欲を喪失させる「キッカケ」となる生活状況(出来事)の発生を契機に『意欲注意の集中力』の機能が低下し、何事に対しても関心を示さなくなり、何かに取り掛かろうとしなくなり、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、更には、継続されていくことに起因して、『注意の分配力』の機能が実行機能を駆使する「生活習慣=暮らし方」が影を潜めてしまい、人間だけに特有な世界である「意識的な世界」における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉が時々居眠りする場面が増えてくる』状態が、同居の家族の目に留まり、気にかかるようになり、半年間程度(助走期間は、人と状況により差が少しはあるが経過すると、『アルツハイマー型認知症発病することになる』のです。
発病してから、3年間が「小ボケ」の期間、2~3年の期間「中ボケ」の段階が続いて、発病してから5~6年経つと「大ボケ」になるのが大原則なのです。
この『標準的な滞留期間』の基準に適合しないケースは、下図のプラス要因とマイナス要因の質と量とが脳に働いて、症状の更なる進行や回復に直接的な影響を与えているのです【解析図は、22年10月Gooブログに公開の、( G-11)を参照して下さい】。

2.上記の1.に掲げる「認知症が進行する期間(標準的な滞留期間)に関する原則」は、私たち二段階方式(エイジングライフ研究所)が、多数の症例(アルツハイマー型認知症を発病するメカニズムを知らないため、単調な生活がそのまま継続されていった多数のケース)を分析して得られたもの。

認知症の最初の段階である「小ボケ」(軽度認知症)になってから以降の生活が基本的に変化しないでそのまま継続されていく場合(生活改善が行われないで、従来どおりの生活が継続されていく場合)には、この原則に従ってアルツハイマー型認知症の症状が進行していく〔必ず、「中ボケ」(中等度認知症)の段階を経由してから、末期の段階である「大ボケ」(重度認知症)の段階に移行していく)各期間(「標準的な滞留期間」)を述べたものです。
この「標準的な滞留期間」の原則は、多数例の分析結果による為、とてもよく当たります。小ボケと中ボケの期間について確認される事象の事実である標準的な滞留期間存在について、『アミロイドベータ仮説の主張内容が正しいと仮定する』と、『標準的な滞留期間が存在する事』を合理的に証明できないのです=『アミロイドベータ仮説の主張内容は、事実に反する
=『誤りである』=『論理的な帰結』となるのです。このデータよりも更に強力なのが、私たち「二段階方式」が世界に誇る脳機能データである『MMSE下位項目の項目困難度の指標』(アルツハイマー型認知症の発病者が、「出来なくなっていく下位項目の順番のデータ」)であり、これも『事象の事実データ』なのです。

※1 勿論、実際の生活場面では、前頭葉出番が増え活性化するような『楽しい生活(家族や仲間と共に散歩や運動を楽しむ生活;家族とのイベントを楽しむ生活;趣味の教室へ通う楽しい生活;友人や仲間とのふれあいがある生活)』の増加要因がある/その期間が続くと、楽しい生活の質と量にリンクして『評価の物差し』による評価に従い、『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使することにより、『前頭葉』の出番が増えて活性化することにより、働きが回復してくる為、認知症の進行が遅くなり、進行が止まり、或いは、回復の方向に向かうのです。
※2 逆に、前頭葉出番が減り不活性化するような辛く、苦しい状況下での生活(友人や趣味の仲間との別離; 趣味や遊びの会の中止;腰痛など身体の虚弱化の進行; 自分自身の病気の発生;家族の病気や介護に自分の時間をとられてしまうような生活;重大な心配事の発生;家族内の重大な問題)の増加/その期間が続くという要因が重なると、その辛く苦しい生活の質と量とにリンクして『前頭葉』の出番が減り、働きの衰えが進行するので、重症化がその分速く進んでいくことになるのです。
※3 レカネマブの評価は、『早期の段階程、生活習慣の影響を受けることになる』という、この視点(生活習慣要因の影響条件の排除)が欠如していて、致命的な欠陥が存するのです。

本著作物「H-01」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。    


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# 認知症 発病原因、症状、治療、予防についての誤解と正しい知識(G-14)

2022-12-15 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ

(プロローグ)
(1)   私たち二段階方式は、アルツハイマー型認知症の本態が廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病であることを解明し、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして発現する症状を小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分する類型的症状として指標化して居ます。
(2)権威達の世界は、アミロイドベータ仮説が通説であり、この仮説の考えに立脚して我が国のエーザイが開発したアデュカヌマブやレカネマブが、「治療薬」として申請されているのです。効能の評価が杜撰で、「治療の効能を有する筈が無い」もの。

アミロイドベータ仮説は2010年に提示されてから未だに、発病/症状の進行との間の因果関係の存在を実証できていない仮説であり、「アルツハイマー型(AD型)認知症」を重度の物忘れが特徴の神経変性疾患だと誤解し、発病者の「死後の脳の解剖所見」を見て、憶測に因り、「アミロイドβの蓄積(老人斑)に因る神経細胞の大量死が(記憶障害)を惹き起こす核心の要因」と誤解に因り想定しただけの誤りの仮説に過ぎないのです。
注意の分配力の機能も、前頭葉の機能も備わっていなくて、意識の世界も存在していない「マウス」(マーモセット)を研究対象にしている有様なのです。

(3)「アルツハイマー型認知症」の発病として様々な程度及び態様により発現してくる症状は、「意識が覚醒している世界」における脳全体の司令塔の役割の『前頭葉』の機能障害が発端となり症状が発現してくるのです(小ボケ=発病の最初の段階であり、前頭葉の機能障害の症状だけが発現してくる段階)。世界中の権威は、極めて重度記憶障害物忘れ症状)を「発病の基盤」とする『神経変性疾患』と誤解し並びに末期の段階の大ボケの後期の段階で初めて発現してくる、失語、失認、失行(紛い)の症状を確認して初めて、発病と診断しているのです。

(4) 認知機能の障害を特徴とする「アルツハイマー型認知症」の診断業務に従事している専門の精神科医でさえも、発病の有無の診断に際して、『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定することには無関心なのです。CTやら、MRIやら、 SPECT、果てはPETまで持ち出して来ようとも、高額な診断の費用を稼ぎ出すのに役立つことがあっても、肝心の、『前頭葉』の機能を精緻に判定することは出来ないのです。私たち二段階方式が、活動を開始した初期の段階では、「二段階方式」の導入契約を締結し、実務研修会にも参加してくれて、使用に意欲を示す医師(病院)が多くいたのです。ところが、神経心理機能テストであるに過ぎない「二段階方式の手技」の使用は、一定規模での売上が至上命題である病院では、神経心理機能テストの使用に対する保険点数があまりにも低い為に、テスターの人件費も稼げないので使用の継続が困難として、使用許諾契約が全て更新されないで、消えて行った歴史が有るのです。その後は、売り上げが要求されない市町村に対象を転じて、導入市町村が急激に増えて行ったのです。

 更には、アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)と全労済の資金援助やら、国保連合会に因る傘下市町村への導入の勧誘等もあり、僅か4年後には、厚生省に呼ばれて、尾嵜課長から「二段階方式」の全国展開を要請されるまでになったのです(国としてできることは何でもするとまで言って頂いたのですが、私的な理由で、全国展開をお断りした経緯があるのです)。

(5)導入先市町村が増えて450を超えるところまで行ったのですが、平成の大合併の進行、更に、アミロイドベータ仮説の出現、オレンジプランに因る川下対策の制度化等もあって、新規の導入先が消えて行ったのです(既に導入していた市町村は、10年間の有償期間が経過して、二段階方式の使用料の予算化が不要になると、保健師さんの配置もなくなったのです)。

 後期高齢者の年齢に達したKinukoとTadの国の現状を憂える熱い想いから、「二段階方式の考え方に基づいた、二段階方式の手技を活用した、市町村による、住民参加型の『地域予防活動』の国策による全国展開」をこの1年間岸田政権に提案してきたのですが、今回は、未回答。『二段階方式の活用に因る住民参加型の地域予防活動の展開がまだ無理なら、せめて「基本書の配布による啓蒙」をすべきなのでは』と、人を介して、岸田政権の中枢(懐刀)に対して提案しているのですが、これまた未回答なのです。

(6) 権威が発する間違った内容の主張であるアミロイドベータ仮説に惑わされて、発病自体が予防できるものを予防も治療も出来ないと誤解して、与党の一角を担っている公明党の要求もあり、「ボケても安心な社会づくり」に邁進しているのが我が国の実態なのです。このまま発病者が増え続け、介護の費用が増え続けていくと持続可能な超高齢社会の維持そのものが困難となってくるのです。 結婚適正年齢の若年層を対象とした非正規雇用(派遣社員)を制度的に制限しない限り有効な少子化対策とはなり得ないのです。

(7) 発病の予防も早期診断による回復も、十分な議論もしない儘棚に上げて居て、年々発病者の増加が進行している結果、介護が不可欠となる末期の段階である大ボケの段階にまで重症化が進行して行く高齢者の増加を惹き起こしていて、介護保険制度が財政面から破綻するのを回避する為に介護保険の適用を絞っている結果、家族介護にしわ寄せが行っている訳なのです。社会保障費の相当部分が、「アルツハイマー型」認知症を発病し、何等の対策が為されない儘末期の段階にまで重症化が進行したお年寄りの「介護の費用」並びに『介護の予防措置』の実施関連費用に充てられて居て、『介護の費用及び介護関連の費用』に投入する血税の規模が、単年度ベースで13兆円を超える天文学的な規模に達しているのです。

(8)発病自体の予防、更には、症状の進行の抑制は、自分なりに『前頭葉』が活性化する「生活習慣」を創意工夫して構築し、継続していくことが唯一の対策となるのですが、そのことが、自助努力の要求になるとして、与党の一角を構成している公明党が反対しているそうなのです。
自助努力をしていても、何らかの理由で発病し、更には症状が進行して末期の段階である(大ボケ)の段階にまで進行し介護が必要となった高齢者に対しては、「認認介護」や「介護離職」の弊害を惹き起こしている「家族介護」に頼るのでなくて、『介護保険で全面的に対応する社会』を構築すべきなのです。

(9)当時世界最大規模 630億円と言う巨額の米国政府に対する移転価格訴訟を含めて、米国、欧州、オーストラリア、東南アジアの国々で、数百億円規模の国際訴訟に対応して、10戦10勝無敗の戦績を誇るTadは、精緻な理論と実証の程度もさること乍ら、粘り腰でもあるのです。最終的には、国策化による全国展開を政府に認めさせるつもりなのです。これは、ビジネスではなくて、世の為、人の為、国の為になる施策なのですから。単年度の一般会計と特別会計の合計総額が23兆円もの規模になっている「発病のレッテル貼り」と効きもしない「対症療法薬」を治療薬と称しての処方の為の診断費用と認認介護や介護離職というあってはならない社会現象を引きずりながら費用の増加が留まることを知らない介護(介護関連)の費用に投入している税金の総額に対し、発病自体の予防、早期診断と早期治療の実施に因る回復及び症状の進行の抑制措置の国策化に因る実施により、何等の対策が打たれない儘に投入する税金の総額の増加だけが進行している状況を『劇的に変革させたい』と願うのです。

(10)『家に籠り、日々ボケーとした暮らし方で第二の人生を過ごす』のでは、何の為の長生きなのか考えていただきたいのです。『注意の分配力』の機能が「実行機能」を行使することに因り、『前頭葉が活性化』する『仕事』(左脳が専管するテーマ)とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』では、右脳と運動の脳の出番を活用することに主眼を置き、家の外に出て行き他人と交わる機会が不可欠となるのです。趣味や遊びや交遊或いは地域活性化の活動等、ワイワイガヤガヤと楽しく、時間が経つのも忘れて話が出来る場所、『交流の駅』が「発病の予防」に有効なのです。

&1  アルツハイマー型認知症の症状を判定する基準及び方法の問題点
(1) 私たち「二段階方式」は、「アルツハイマー型認知症」の発病者について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」を、生活実態を確認する上で指標化しています。
我が国の医学会は、その誤りに気付かないで、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容を未だに信望し、更に、世界的に通説の地位にある『アミロイドベータ仮説』を未だに支持していて、極めて主観的で曖昧な内容である「MCIの基準」を活用している人達が多いのです。

(2)『MCI(軽度認知障害)』という基準は、『MCIの基準に該当するお年寄りは、アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態に在る』と説明するもの。この基準は、①本人が申告する物忘れの症状と、②家族が申告する本人の物忘れの症状及び③診断する医師が確認する物忘れの症状という、「外観から観測しただけ」の『極めて重度の物忘れの症状』を判定の対象としているものであり、客観的な基準が全く存在せず、極めて主観的で根拠データも極めて曖昧な基準なのです(MCI、即ち、軽度認知障害と銘打っている以上は、認知機能の障害が確認されるべきものなのに、最も重要な要因である、『前頭葉の機能レベル』についての言及がないのです。「前頭葉の機能レベル」を精緻に判定できる手技を持たないので、物忘れの症状の外観的な観察に頼っているだけなのかもしれませんが)。

※1昔から言い伝えられている『物忘れは、ボケの始まり』とかいう金言がありますが、『前頭葉』の機能について無知な為に、その内容が誤りだとも知らないで、言い伝えられてきているだけのことなのです。但し、エーザイのレカネマブを服用させようとしている対象者について、アミロイドベータの蓄積が確認されていて、且つ、物忘れの症状が確認されている人(=MCIの対象者)とされているのは、この間違った金言が頭のどこかにあったのかもしれないのかと疑うのです。
前頭葉の機能が正常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人は、
『加齢』という要因に起因した正常老化の物忘れに過ぎないのです。この対象者はというと、『第二の人生』を送っている『高齢者』なら、その全員が対象となるのです。確認しておきますが、それらの人達は、全員が、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、正常なレベルに在る人たちなのです。

これに対し、②前頭葉の機能が異常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人(高齢者)は、加齢という要因に起因した機能低下の進行(正常老化の進行)に加えて、加重要因である廃用性の異常な機能低下の進行という要因(第二の人生を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)の同時存在による相剰効果に因り、前頭葉の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて、異常な機能レベルに衰えて来たことの直接の反映としての物忘れの症状(記憶障害の症状の一態様)が発現してきているのであり、『両者は全く異なる次元にある記憶障害の症状』なのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを無視した対象の選別基準なのです。

③『MCIの基準』の該当者に対して、アデュカヌマブやレカネマブを服用させることなど、絶対にあってはならないのです。更に言うと、アミロイドベータの蓄積(老人斑)とアルツハイマー型認知症の発病との間に、因果関係自体が存在していないのです。アミロイドベータの蓄積阻害/初期段階で除去出来ようとも、肝心要の発病との間の因果関係の存在の実証さえ出来ていないアミロイドベータ仮説に立脚して開発された新薬を服用させるなど、国の政策としてあってはならないのです。「治療の効能を有してもいない」薬に、大事な健康保険を適用してはならないのです(「アリセプト」の二の舞を演じてはならない)。厚労省は、因果関係の有無について、的確で正しい評価を実施すべきであり、「二段階方式」は、何時でも、証拠データを提供する用意があります。

※2 認知機能の障害を問題とする病気の判定に際して、意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉の機能レベル」(正常であるか、異常であるか)の判定が、全くなされていないのが、「アルツハイマー型認知症」の判定の世界的な特殊性。
※3 本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、正常な機能レベルに回復させること【アルツハイマー型認知症の症状が消滅し、治る】が可能である【万一治せなかったケースでも、少なくとも、症状の更なる重症化の進行を抑制することが出来る】、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです。

&2 「アルツハイマー型認知症」の症状の段階区分の意味
(1) 「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の意味があるからなのです。
私たち「二段階方式」では、以下の区分に従い、「脳のリハビリ」(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築と実践)の指導を行います。
  • 小ボケ「脳のリハビリ」の実践により、治す/進行を抑制することが、可能な段階
  • 中ボケ「脳のリハビリ」の実践により、進行を抑制することが、未だ可能な段階
  • 大ボケ「脳のリハビリ」の実践により、進行を抑制することさえ、もはや困難な段階

(2)小ボケの段階は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが異常な機能レベルに在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在るのです。
中ボケの段階は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、前頭葉を含む脳全体の機能が異常なレベルに在るのです。大ボケの段階は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、「中ボケ」の段階より更に異常なレベルに機能低下が進んで、「実行機能」の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、殆ど働かなくなってきている為にメタ認知が困難なのです。

(3)「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、「アルツハイマー型認知症」発病の初期症状として例示する失語、失認、失行(紛い)の症状は、記憶障害が進んだこと(アミロイドベータの蓄積による老人斑の沈着が神経細胞の大量死を惹き起こした領域が拡大)により発現してきているのではなく、原因注意の分配力の機能が殆ど働かなくて実行機能の行使が出来ない為にメタ認知が困難なことが原因。
(4) ハーバード大を筆頭とする(我が国は、東大)世界中の権威ある機関は、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現してくるのが『アルツハイマー型認知症』の特徴であることに未だに気が付いていなくて、更には、「アルツハイマー型認知症」が、私たち人間だけに「特有な世界」である「意識」の機能構造と深い関係があることに気づかないで、「注意の分配力」の機能が備わっていなくて、『前頭葉』の機能が備わっていない「マウス」を研究対象に、「憶測」ばかりしている。
(5)『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのであり、治療の効能(症状を治したり、症状の進行を抑制する効能)や発病を予防する効能を有する『薬が開発されることは、未来永劫あり得ないこと』なのです。エーザイの研究者達も、アミロイドベータの蓄積を阻害することが出来ても、そのことが、発病を予防したり、症状の進行を抑制し、或いは、症状を治す効能は有していないことに気づくべきなのです(因果関係の有無の評価の仕方が杜撰に過ぎる)。
FDAが迅速手続きによりエーザイのレカネマブを承認したとしても、そのことは単に、『レカネマブの服用により、アミロイドベータの蓄積に対する阻害効果が認められる』程度のことであって、そのことに起因して、アルツハイマー型認知症の発病の予防や症状の進行の抑制効果には繋がらないのです。何度も言いますが、『アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に因果関係自体が存在していない』のです。
※『A(アミロイドベータの蓄積)という要因が、B(アルツハイマー型認知症の発病及び重症化の進行)という結果を惹き起こしている原因である』と言える為には、『Aという要因が存在しないならば、Bという結果は発生してこない』ことが、実証される必要があるのです(訴訟の場では、実証できないことは、主張する意味がないのです=時間とコストの無駄遣い)。

&3  アルツハイマー型認知症発病患者の症状が進行して行く指標となる順番
(1)「小ボケ」の類型的症状の10項目(「改訂版かなひろいテスト」に不合格=「前頭葉」の機能が異常なレベルが前提となります)。
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルに衰えてきたため、いろいろな場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、自分ではどんなテーマをどのように実行したら良いのか思いつかなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来にくくなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを何度も繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れている)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚えている雰囲気が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと居眠りするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在る為、実行機能の一要素である「実行テーマ」を発想する機能が発揮できなくなってくる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる

(2)『中ボケ』の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても日付があやふやになる(今日が何日なのか、あやふやになる)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事(洗濯、掃除、片付け)も出来なくなる
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行くことになる「時の見当識」が衰えて、季節の感覚が分からなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる

(3)「大ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からなくなる(人の見当識がなくなる)
㉔ 田んぼに行く、会社に行くとか言い、夜中に騒ぐようになる(時の見当識もなくなる)
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする

(4)(『DSM-Ⅳ』の第二要件が規定する内容が正しいと信じている)為に、精神科医は、「小ボケ」や「中ボケ」の段階の存在自体を知らないので、上記に例示列挙した「大ボケ」の段階の症状の発現を初期症状だと誤解しているのです。「介護」の仕事に従事している人達は、本態が、廃用症候群に属する老化廃用型の『生活習慣病』であることを知らない。その結果、症状の重症化の進行自体が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこととなる為に、より高度な機能の順番に、『前頭葉』の機能、左脳、右脳、運動の脳の順番に、衰えが進行して行くことも知らない。
(5) 末期の段階である「大ボケ」の後半、「DSM—Ⅳ」の第二要件が規定する初期症状(実は、極めて重度の症状)が発現してきていると、「注意の分配力」の機能が、実行機能が、即ち『前頭葉』の機能が、殆ど働かなくなってきているのです。左脳(論理的な思考や言葉の使用など、デジタル情報の処理に特化した機能)の働きも衰えてきてしまっていて、主として、右脳(感情や空間の認知など、アナログ情報の処理に特化した機能)の機能と運動の脳(身体を動かすことに特化した機能)の機能とが、僅かに働いている脳の機能レベルに在るのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを、分かり易く表現すれば、『3歳~0歳児』の脳の機能年齢にあるのです。但し、「3歳の幼児」と違うのは、何十年間も生きて来たことの残滓が、時々、身体にしみこんでいる言葉の一片や態度が、表面的に出てくることなのです。

(6) 自由意思に基づいた『評価の物差し』(意識の首座=自我)の機能の関与は全く困難な脳の機能レベルに在るのです。外観からの憶測だけで、判断してはいけないのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能が、そのような機能レベルに在る発病者(「大ボケ」の後期の発病者)が、『自分らしく生きていく』ことは、最早不可能なことなのです(自分らしいテーマの選択、理解や判断や評価や決断が出来るには、「評価の物差し」、最終的な機能としては、『前頭葉』の機能が正常なレベルに在ることが不可欠の条件となるのです。医師が発病者と診断する「大ボケ」の段階の高齢者達の前頭葉は、極めて異常なレベルに在るのです)。

『発病高齢者の「意思」を尊重する』対応の要求は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点を持っていない人達の、独りよがりの主張に過ぎないのです。彼等は、「大ボケ」の段階にある発病者は愚か「中ボケ」の段階の発病者が、既に我が身に起きている様々な支障(アルツハイマー型認知症の発病の症状)について、『認識が困難となっている脳の機能レベルに在る』ことを知らないのです。

&4 アルツハイマー型認知症の症状が進行して行く特徴
(1) 上記に提示の小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分された類型的症状を注意して読んでみてください。
これらの段階的で類型的な症状は、「前頭葉」を含む『脳全体の機能レベル』(二段階方式は厳密な定義を有している)に厳密にリンクした症状なのです。権威達(DSM-Ⅳの規定やMCIの規定)が憶測し、主張している原因、「記憶の障害」に起因して、発現してきたものではないことを理解できるでしょう。
(2) 例えば、「小ボケ」の段階の症状である『発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる』について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点を加えて、考えてみましょう。
何十年間も家族のために料理を作ってきて、家族の好みや栄養にも気を配って、栄養のバランスが良くて、それなりにおいしい料理を作ることが出来ていたのです。その(高齢者)が、夫婦二人だけの生活が続く第二の人生を送ってきていて、何時か、同じ料理ばかりを作ったり、同じような食材が、冷蔵庫の中に溜まるようになってきたのです。二人だけの生活なのに、お豆腐やらアゲやらが、『何人分も溜まってくる』のが常態化してくるのです。

これは、『記憶障害が、為させている訳のものではない』のです。
 自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、②状況判断に沿ったテーマを発想して、③テーマの実行の内容(程度と態様を含む)を計画して、④実行の結果を洞察、推理、シミュレーションして、⑤シミュレーション結果を比較し、⑥必要な修正を加えた上で、最終内容(程度と態様を含む)を選択して、⑦実行の決断を下して、⑧実行する。これが、意識的な世界(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の働き方であり、即ち、『前頭葉』の機能が正常なレベルに在る場合の働き方なのです。
『アルツハイマー型認知症』の発病者である場合は、前頭葉の機能が真っ先に異常なレベルに衰えていくのが特徴なのです(二段階方式が世界に誇る『アルツハイマー型認知症』の発病者14689人分の「脳機能データ」が根拠)。

(3)「DSM-Ⅳ」の策定者や、アミロイドベータ仮説を筆頭とする「3つの仮説」の支持者達は、「前頭葉の機能レベルについての精緻な判定の為の手技」を持っていないので、前頭葉の機能が異常なレベルに衰えて来た時発現してくる症状、本当の意味での早期の段階の症状である「小ボケ」の段階の存在について、未だに無知、無関心なのです。挙句の果てに、「物忘れの症状」の外観的な確認だけを持って、「アルツハイマー型認知症」の発病の前駆的な段階が判定できるなどと主張しているのです(『MCIの基準』の支持者達)。
※発病の最初の段階である「小ボケ」は、左脳と右脳(MMSEで判定)の機能は正常な機能レベルに在る(MMSEの総得点が、24点以上)ことが確認されるのに対し、『前頭葉』の機能は、異常な機能レベルに在る(「かなひろいテスト」が不合格となる)ことが確認されるのです。

(4) 例えば、「中ボケ」の段階の症状である『2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある』について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点を加えて、考えてみましょう。
例えば、「糖尿病」の治療薬として、血糖値の上昇を抑えるために処方される薬、3種類の薬があって、①食前と食後に服用の区分があり、②食前に服用すべきものと食後に服用すべきものとが明確に区分されているとしましょう。
ⅰ)実は、「小ボケ」の段階だけでなく、「中ボケ」の段階も、その存在について専門家達が気づかなくて、見落としているのです(「大ボケ」の段階のことと症状しか知らないのです)。

前頭葉の機能レベルを精緻に判定できる手技があれば、容易に気づく筈のものなのに、MMSE(医師によっては、長谷川式)しか活用しない為に、〔前頭葉の機能レベル〕の判定に関心が向いていないのです。中ボケの段階にまで、前頭葉を含む脳全体の機能レベルが衰えてくると、その直接の結果として、我が身に起きてきている様々な支障(アルツハイマー型認知症の発病としての症状)について、認識が出来ないのです。他方、中ボケの段階の発病者であれば、口だけは結構しゃべれるのです(「中ボケ」の脳の機能レベルの特徴は、言い訳ばかりする幼稚園児)。

ⅱ)しゃべれる発病者を見て、医師は、アルツハイマー型認知症の発病者ではないと診断するのです(「失語紛いの症状」とは、かけ離れて、しゃべれるからです)。 それでいて、「中ボケ」の段階の発病者であれば、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、異常なレベルに衰えてきているのです。①自分が置かれている状況を理解し、判断したり、②状況判断に沿った、実行すべき「テーマ」を思いついたり、③実行の仕方について、シミュレーション(洞察、推理)できなくて、④自分に発現してきている様々な症状の認識が出来ないのです。
そうした『脳の機能レベルにある』為、『2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある』のです。『記憶障害が原因で起きてきている症状ではない』ことは、『本人が、服用の仕方の説明書を読んでみても、管理が無理なことを見れば、理解できる』のです。『何をどのように管理すべきなのかの理解と判断が出来ない為、服薬管理が出来ない』のです。

(5) 例えば、「大ボケ」の段階の症状、『服を一人では正しく着られないで、上着に足を通したりする』について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点から、考えてみましょう。
今は冬の寒い時期(但し、当の本人は、寒い冬の時期だから、風邪などを引かないように、厚手のセーターを着ることにしようとは、考えることが出来ない、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに在ることに注意)。
専門家が、発病者であると言っている高齢者は、①重度の物忘れの症状が確認されていて、②失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されているのです。
セーターを着ようとするとしましょう。セーターの腕の中に、頭を入れようとして、悪戦苦闘するのです。セーターの着方を忘れた為に起きてくるものと専門家達は、「誤解している」だけなのです。

(6) 『前頭葉』を含む脳全体の機能が、極めて異常なレベルに衰えてきている〔失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されるのは、①前頭葉の機能が極めて異常なレベルに衰えてきて、②注意の分配力の機能が殆ど働かない機能レベルに在り、③左脳、右脳、運動の脳が極めて異常なレベルに衰えて、11の下位項目により構成されて、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁、9点以下になって初めて確認される極めて重度の症状なのです=14689例の発病患者の脳機能データの解析結果で、事象の事実のMMSE下位項目の項目困難度の指標が根拠〕ことが原因で、起きてくる症状であり(前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状)、「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定し及び「3つの仮説」が想定している『記憶の障害』に起因して発現してきているものではないのです。
ⅰ)『意識』の機能構造については、世界中の専門家達から、未だに不明で、
『人類最大の難問である』とされているのです。私たち「二段階方式」が解明したところでは(意識の機能構造については、このブログのG-02を参照して下さい)、実行機能自体については、機能を発揮させる機構が備わっていないのです。どうやって、実行機能の『機能の発揮度』が確保されているのかというと、「注意の分配力」の機能が関わることに因って、初めて、実行機能の発揮度が確保される機能構造をしているのです。『注意の分配力』の機能(の発揮度)が、実行機能能の機能の発揮度を左右し、下支えている機能関係、言い換えると、『機能発揮上の二重構造』の問題(機能発揮機構)が存在しているのです。

ⅱ)ところで、『注意の分配力』の機能の発揮度は、「注意の集中力」の機能が左右し、下支えている機能関係に在って、更には、「注意の集中力」の機能の発揮度は、「意欲」の機能が、左右し下支えている機能関係にあるのです。
このことについて下部機構から上部機構の順に沿って言い換えると、①「意欲」の機能が『注意の集中力』の機能の発揮度を左右し、下支えていて、②「注意の集中力」の機能が、『注意の分配力』の機能の発揮度を左右し、下支えていて、③「注意の分配力」の機能が実効機能、評価の物差しの機能並びに左脳、右脳及び運動の脳の機能の発揮度を左右し、下支えている機能関係にあるのです。
従って、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、二段階方式が名付けている呼称)が、実行機能及び評価の物差しの機能(意識の首座=自我)、即ち、それらの機能総合体としての『前頭葉』の機能(前頭葉の三本柱の機能、実行機能及び評価の物差しの機能により構成される複合機能体であると二段階方式は、考えている)の発揮度を左右し、下支えている機能関係(「機能発揮上の二重構造」)にあるのです。

ⅲ)上記、※1及び※2で説明した『機能構造の関係』(機能発揮上の二重構造の関係)により、『服を一人では正しく着られないで、上着に足を通したりする』という症状は{「DSM-Ⅳ」の第二要件が規定する失語、失認、失行(紛い)の症状も同じことなのですが}、「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定しているような『記憶の障害』に起因して発現してくるのではなくて、『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきて、末期の段階(大ボケ)の後半にまで、重症化が進行してきたことに因る機能障害、機能発揮上の二重構造の関係から、「実行機能」、就中『前頭葉』の機能障害に直接起因した症状として発現してきているものに過ぎないのです。

(7) ここに挙げてある症状は、全て、「アルツハイマー型認知症」の発病患者に確認される類型的な症状について、軽い症状の順番に並べたもの(現行の30項目問診票の順番を入れ替えたもの)です。世界の専門家達は、上記の内の末期の段階の後半の症状を発病の初期症状と誤解しているのです。
ⅰ)「小ボケ」や「中ボケ」の段階があることにさえも気づいていないので、重度の物忘れの症状の主観的な観察に基づいただけのMCI (軽度認知障害)とかの極めてあいまいで主観的な内容の基準の該当者とされるお年寄り達(=「極めて重度の物忘れの症状」の発現者)について、「アルツハイマー型認知症」発病の前駆的状態に在るとかの説明が行われているのです。加えて、失語、失認、失行(紛い)の症状(注意の分配力の機能が殆ど働かないことが原因で発現)が確認されて初めて、アルツハイマー型認知症の発病だとしているのです。

ⅱ)回復させたり、症状の進行を抑制できる本当の意味での早期の段階、小ボケ及び中ボケの段階を見過ごしていて、「末期の段階」である大ボケの段階で初めて発病を見つけて居る「発病のレッテル貼り」をしているだけの診断の費用並びに発病の予防も症状の回復も将来の「研究課題と言う名目」で棚上げにして居て、介護が不可欠となる大ボケにまで症状が進行したことに因る介護の費用の合計総額は(今回決定された防衛費の総額をはるかに超える規模)、単年度ベースで、優に20兆円を超える規模となっていて(一般会計と特別会計の総額)、『ボケても、安心な社会作り』を追求する政策、川下にしか目が向いていない対策は、世紀の愚策であり、『発病自体の予防及び早期診断と早期治療による回復又は、更なる重症化の進行の抑制』を国策として制度化し、全国展開することに因って初めて、『持続可能な超高齢社会』の構築と維持が可能となるのです。

ⅲ)「アルツハイマー型認知症」の発病者であれば、前頭葉の機能が最初に異常なレベルに衰えて行くのです(発病の『最初の段階である「小ボケ」の段階』では、①左脳も右脳も運動の脳も、「正常な機能レベルに在る」のに対して、前頭葉の機能だけが異常なレベルに在るのです②。『前頭葉の機能が正常なレベルに保たれている限りは、アルツハイマー型認知症の発病は起きてこない』ということなのです。

ⅳ) 防衛費の増額をめぐっての増税論議が、岸田政権の屋台骨を揺るがしそうな様相を呈しています。『アルツハイマー型認知症』対策に特化して、市町村の保健課が主導して、『発病の予防』措置の全国展開を制度化すれば、新規発病者数の激減及び介護費用の減少、更には、末期の段階での発病の診断と効きもしない薬の処方の費用の大幅な減額により、増税しなくても容易に捻出できるのです。中国と北朝鮮が隣国という地政学的な条件に在って、我が国(国土と国民)を守るための防衛費の増額(一部を増税に因る負担)の問題が、ここまで大きな社会問題とされるのに、発病自体の予防について何等の対策をしない(議論さえもしない)でいて、ボケても安心な社会を作ることに腐心する(結果として、診断費用と介護費用がとめどもなく増加して行くことになる)のでなくて、『持続可能な超高齢社会』を維持していく要の政策として、『アルツハイマー型認知症』の発病自体の予防を制度化すべきなのです。

ⅴ)特別会計は、一般会計の2倍の規模でありながら、『目的税項目なので、国会での議論が不要』とされているのですが、例えば、介護保険費用の使い方(ボケても安心な社会作りを目的として介護費用に使ってしまうので良いのか、啓蒙活動等を含む「発病自体の予防」の制度化に費用の一部を投入して、川上で発病者数を大幅に減少させるべきものなのか等)について、国会で議論すべきテーマであると考えるのです。防衛費の増額の一部を税金で徴収すべきかでなくて、発病自体の予防を制度化して、介護保険の徴収額の減少相当額を防衛費増額の不足部分(税金で徴収しようとしている部分)に充てる(国債の発行で対策することとして、増税しないで、国債の発行額をその分減額できる)等について、解散総選挙の選挙テーマとして、国民の信を仰ぐべきなのです。

&5 「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化が進行する原因
Ⅰ.アルツハイマー型認知症を発病するメカニズム(原因=G-13からの引用)
(1)『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを発病の対象として、アルツハイマー型認知症が発病してくるのです。加齢に起因した「正常老化の進行」が、私たち二段階方式が定義する『アルツハイマー型認知症』発病の「第一の要件」なのです。この要件により、「アルツハイマー型認知症」は、「老年発症」が特徴となるのです。
(2) 「第一の人生」での「仕事」に相当するような、何等かの追及している自分なりの特定の「テーマ」が無い暮らし方の高齢者が、発病の対象となるのです。その「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で、或いは、目標の達成自体により、自分なりに喜びや生き甲斐を覚える機会を持てている暮らし方、『前頭葉』が活性化する「脳の使い方」としての『生活習慣』の継続的な実践(生活習慣化)が、発病を予防(発病時期を先送り)する為に求められる、『不可欠の条件』となるのです。
(3)  上記『脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が、『アルツハイマー型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。
※私たち「二段階方式」が規定する発病の第二の要件は、『追及する自分なりの特別のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続、即ち、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている(発病の引き金)、唯一で真のリスク因子』なのです(「食生活」や「糖尿病の発病」とは無関係)。

(4)『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での「生き方」が問われることになるということなのです。『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄なのです。そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『テーマ』を見つけて、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、『自分なりの役割を見つけることが出来て』、そうした日々の暮らし方に因り『第二の人生』を楽しむことが出来て、喜びや生き甲斐が得られるような、自分なりの『生活習慣』を構築し、継続して実践することが、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防に不可欠の条件となるのです。食生活ではなくて、「脳の使い方」としての『生活習慣の在り方』が問われることになるのです。
(5)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な老化の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)が同時に存在し充足されることに因り、異なる二つの要因の、同時存在に因る「相剰効果」に因り、『前頭葉を含む脳全体の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが唯一の原因となり、『アルツハイマー型認知症』を発病し、更には、症状が進行していくことになるのです(疫学的に実証済み)。アミロイドベータの蓄積も、タウタンパクの蓄積もアセチルコリンの不足も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係であり、それらの要因は、「発病との間に、因果関係が存在していない」のです。

(6)  異なった複数の「テーマ」(必然的に、異なった複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、就中、廃用性の異常な機能低下の進行の連鎖の結果として、「前頭葉の三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での、様々な症状が発現してくる真の原因、核心的な要因なのです。
(7)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映、言い換えると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした機能発揮の結果としての状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察や推理やシミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断という『実行機能』の機能の「発揮度」に直接影響する為、対象となる情報の認知並びに記銘、その保持及び想起、更には、個々の処理の面でも、当該機能の発揮が不的確で不十分であった「小ボケ」の段階を出発点に、「中ボケ」の段階を経由して、最後に、殆ど働かないことの直接の反映としての末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになるのです。

(8)これを言い換えると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクし/反映としての三段階に区分される様々な支障が、アルツハイマー型認知症の発病としての症状として、発現してくるのです。最初に社会生活の面(小ボケ:回復/症状の進行の抑制が可能)に、次いで家庭生活の面(中ボケ:症状の進行の抑制が未だ可能)にも、最後にセルフケアの面(大ボケ:症状の進行の抑制さえも、最早困難)にも発病としての支障が起きてくるのです。『症状の段階的な発現を特徴』としていて、思考、発言、行為、言動或いは行動の面に、徐々で/緩やかな進行という形で現れてくるのが、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行の特徴なのです(アルツハイマー病とは全く異なることに注意)。
※『脳のリハビリ』(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善とその継続的な実践)により、正常なレベルに回復させることが出来ないケースについても、「中ボケ」に留まらせている限り、『介護の予防』(大ボケにはならないこと)という副次的な成果が得られることにもなるのです。

(9) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではないのです。『3つの仮説』が発病の原因と想定し主張する種々の要因は誤りなのです。
一つ目のデータは、「前頭葉」の機能が最初に異常なレベルに衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えていくという衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、MMSEテストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。その順番は、項目困難度が高い方から、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。③三つ目のデータは、「脳のリハビリ」の実践により、回復/症状の更なる進行の抑制が可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、『標準的な滞留期間が存在している』ことなのです(「小ボケ」の期間は3年間、「中ボケ」の期間は2~3年間)。

(10)上記三つの「脳機能データ」の解析結果は、事象の事実なのです。
これらは、事象の事実なのであり、「3つの仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの『証拠資料』でもあるのです。「DSM—Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容、アミロイドベータ仮説を含む「3つの仮説」が提示する発病のメカニズムの「全てが誤り」なのであり、真の本態は、廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」であることの啓蒙が重要なのです。エーザイの経営陣は、社会的責任を自覚すれば、アデュカヌマブとレカネマブの申請を取り下げるべきなのです。アリセプトにもアデュカヌマブにもレカネマブにも、症状の治療や発病の予防効能は存していないのですから。

Ⅱ.アルツハイマー型認知症の症状の重症化が進行するメカニズム(原因)
ⅰ)症状の重症化が進行して行く特徴
(1) 『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現する形で、症状の重症化が進行して行くのが特徴なのです。
『症状の進行は緩やか』であり、「小ボケ」の期間が3年間続いて、「中ボケ」の期間が2~3年間続いて、最後に、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていくのです。なお、大ボケの期間は、身体が持つ限り、大河の川幅のように幅が広い「大ボケ」の枠の範囲で更なる重症化が進行して行くのです。
2.症状の『重症化が進行』するメカニズム(原因)
(1)「発病するメカニズム」と全く同じ要因に因り、「症状の重症化」が進行して行くのが、本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病(但し、食生活は無関係の要因であり、脳の使い方としての生活習慣を言うことに留意)である『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
(2) 基本的には、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続されることに因り、症状の更なる重症化が進行して行くことになるのです。然も、発病後の高齢者の場合は、「加齢」による機能低下の進行という要因の効果に因り、前頭葉が活性化する生活習慣が継続されていない限りは、徐々にではあるものの、更なる重症化が進行して行くことになります。発病前の高齢者であれば、加齢に起因した機能低下の進行は、正常な機能レベルを保ちながら、徐々に緩やかに機能低下が進行して行くことになるのです。発病後の高齢者である場合は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、『前頭葉』の機能が既に異常な機能レベルに衰えてきているので、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されていない生活習慣下でも、加齢に起因した機能低下の進行という要因によって、単調な生活習慣が継続されていれば、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことになるのです。
3.症状の重症化の進行を「抑制」する方法並びに効果が得られる為の条件
(1) 症状の重症化の進行を抑制する方法も、『前頭葉』が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践であり、発病自体を予防する方法と殆ど同じなのです。
(2) 「ほとんど同じという限定条件」を付したのは、『発病の予防は、前頭葉を含む脳全体の機能が、未だ正常なレベルに保たれている』高齢者だけが対象となることに注意して下さい(前頭葉を含む脳全体の機能レベルの差異)。
(3) 症状の重症化の進行を抑制する対象となる「高齢者」は、既に、「アルツハイマー型認知症」を発病している訳なのです。「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の段階と判定された「高齢者」は、『「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルがそれぞれに異なる』点に注意して頂きたいのです。
『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの差異があることに因り、脳のリハビリの実施内容(程度及び態様)も、実施の効果も異なってくる訳なのです。
※ 「小ボケ」は、左脳も右脳も未だ正常で(MMSEの得点が、24点以上)『前頭葉』の機能だけが異常なレベル。「中ボケ」は、 「前頭葉」を含む脳全体の機能が、異常なレベル(MMSEの得点が、23点以下、15点以上)であり、「大ボケ」は、 「前頭葉」を含む脳全体の機能が、中ボケよりも、更に異常なレベル(MMSEの得点が、14点以下、0点まで)。

&6「 DSMーⅣ」の規定内容(第一要件と第二要件)の内容の重大な誤り
Ⅰ.「DSM—Ⅳ」の規定内容(規定の仕方)の問題点
(1)第一要件は、「記憶の障害」に起因して、『アルツハイマー型認知症』を発病すると規定した内容なのです。この規定内容が誤りであることは、このブログの&4を読んで頂ければ、理解できると思うのです。アルツハイマー型認知症の発病者に確認される記憶障害の症状自体が、『前頭葉の機能障害』(①その前段で起きてくる実行機能の機能障害及び②その更なる前段で起きてくる注意の分配力の機能障害が機能構造的に、機能発揮上の二重構造にリンクして発現してくるのです)に起因して発現してくるものだからなのです。
(2)第二要件は、「記憶障害」に起因して失語や失認や失行(紛い)の症状が発現してくると規定して、且つ、それらの症状が初期症状であると規定しているのです。それ以外には、何の規定もされていないのです。文言で言うと、左脳についての器質的な原因が存在していないとしかされていないのです。
この規定からすると、本来の失語(脳の器質的な原因病変が存在する)とは、
どこがどう違うのかが、規定されていないのです(実は、失語紛いの症状)。
(3) アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病(=器質的な原因病変は存在していない)に過ぎないのであり、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的症状」が発現してくるのが特徴です。
(4) そもそも、アルツハイマー型認知症は、「意識」が関わる認知症なのであり、意識が覚醒している状態下(但し、覚醒の度合いは、様々であることに注意)で行われる『意識的』な思考、思索、発言、行為、言動、行動の場面で、意識的な世界(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉の機能障害を発端として発病し(「小ボケ」の段階)、重症化が進行(症状の更なる進行)して行くことに因り、必ず「中ボケ」の段階を経由して、最後に、末期の段階である「大ボケ」の段階へと進行して行くものなのです。昨日まで社会生活を楽しんで、第二の人生を送ってきていた「高齢者」が、一晩寝たら、日常の簡単な挨拶程度の会話さえ交わせなくなり、歯ブラシを握ったまま茫然自失の状態にあったり、ズボンを頭から被ったりするようにはならないのです。アルツハイマー型認知症」の発病者の症状は、徐々に、段階的に、緩やかに、何年もかけて症状の重症化が進行して行くのが特徴です。

Ⅱ.そもそも、『失語症』は、発病の原因は、記憶障害とは無縁のもの。
(1)失語症は、殆どが、血管障害が原因で引き起こされるものなのです。その為脳障害の程度によりますが、突然起こることが多いのです。
(2)最も重要なポイントを挙げるとすれば、①『アルツハイマー型認知症』は、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して『前頭葉』の機能が異常なレベルに衰えてきているのを特徴とするのに対し、②『失語症』は、『前頭葉』の機能は正常なレベルに在って、「左脳」の機能である「言葉の障害」が確認されるだけなのです。
「前頭葉」の機能が正常レベルに在るため、表情の表出も豊かで意欲もあり、一見して普通に見えるのが、失語症患者の特徴なのです。言葉を使わないで、ジェスチャーで指示をすると、『前頭葉』の機能が正常レベルにあるので、正確に反応することが出来、アルツハイマー型認知症の発病患者とは簡単に識別できるのです。「DSM—Ⅳ」の第二要件の「失語」とは、「失語紛いの機能障害の」症状の意味か/「左脳の器質障害」の症状の意味なのか不明。
(3)本来「失語」は、左脳が専管するものである「言語機能の障害」を特徴とする病気なのです。言葉を話したり、文字を書いたりなどの表出することが困難(出力障害)となる『運動性失語症』(motor aphasia)の場合と、言葉を聞き取ったり、文字を読み取ったりするなどの受容することが困難(入力障害)となる『感覚性失語症』(sensory aphasia)の二種類のタイプがあるのです。
(4) 「運動性失語」の場合は、①質問の意味は大体分かり、答えも分かってはいても、②自分が答えたい言葉を表出出来ない、或いは言葉を文字で書けない等の為に、③正答が出来なくなって、④MMSEの得点が低くなってしまうのです(『前頭葉』を含む脳全体の機能が、正常なレベルに在るのが特徴です)。
表出する「症状」自体からは、いかにも重篤な印象を受けるのですが、リハビリで改善しやすいこと/「Yes」「No」で答えられるように質問の仕方を工夫することで、意思疎通がかなりな程度図れることにもなります。
(5)「感覚性失語」の場合は、運動麻痺などを伴わない場合に、認知症を間違われることが少なくありません。入力障害により、言葉を介して相手が話す内容を(言葉として聞き取ること及び言葉として理解すること)自体が困難な状態にあるのです。その為、相手が話した言葉の内容に対して、トンチンカンな、応答をしてしまいがちとなるのです。『ボケた』と間違われたり、『耳が遠い』と勘違いされてしまうのです。
他方で、「入力面での障害」はあるものの、出力面での障害はないので、自分が話そうと思う「言葉の出力」はスムーズにできて、滑らかに話すのです。
但し、軽度の場合でも、肝心のキーワードが出てこないことがよくあるので、
理解しがたい話をペラペラしゃべると誤解され、認知症と間違われるのです。
重篤な場合は、滑らかにしゃべっていても、日本語の単語になっていないことすらあり(ジャルゴン)、認知症の発病者と間違われるのです。
(6) 『感覚性失語症』の場合も、「入力障害」に因って、①何を質問されているのかを聞き取れなかったり、②何が書いてあるのかが読み取れなかったりするので、③質問の意味が分からなくて、④正答できなくなり、⑤MMSEの得点が低くなってしまうのです。
(7) 以上の理由から、大脳後半領域の機能レベル(左脳と右脳の機能レベル)を示すMMSEの総得点が非常に低いものとなっているにも拘わらず、生活の実態を表す指標である『改訂版30項目問診票』の項目に、〇がそれほどついていない場合に一番に疑うべきものは、認知症ではなくて、失語症なのです。
(8) 被験者に失語症の症状が確認されるときは、『失語症は、言語野の働きに関わる左脳の機能障害をもたらすに過ぎないものなので、失語症それ自体が認知症を意味する訳ではない』ことを十分に理解し、注意して頂きたいのです。

本著作物「G-14」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。猶、メタバース空間に構築し、構成し、表現することも、著作権法に違反することとなるので年の為。
このブログ中の内容の一部を引用する際は、著作権法の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。

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# 認知症 権威の誤りと問題点の全て 発病原因、症状を治す方法、発病の予防(G-13)

2022-12-01 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 アルツハイマー型認知症の発病原因と学説の問題点
Ⅰ.アルツハイマー型認知症の「発病者数」
  1. アルツハイマー型認知症が認知症全体に占める割合
(1) 脳血管性認知症について、認知症全体の20%を占めるとされるのですが、
脳梗塞や脳出血の既往が認められると、脳血管性認知症と診断しているケースが多く確認されるのです。「脳血管の障害」とその直接の結果である「認知症の症状」との間の因果関係について、厳密に確認して診断される場合の正確な数値を挙げると、全体に占める割合は5%程度にしかならないのです。
脳梗塞や脳出血が発生したことをキッカケとして、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されて数年が経過することにより、重度の記憶障害の症状が確認されるようになるものは、アルツハイマー型認知症です。
(2) アルツハイマー型認知症は、重度の記憶障害の症状及び失語、失認、又は失行紛いの症状が確認されて初めて発病とする診断が横行し、二段階方式の区分で言う末期の段階大ボケの段階の症状が確認されて初めて、発病と診断していて、「早期の段階」である「小ボケ」と「中ボケ」の段階の発病者が見落とされ、発病者数にカウントされていないのです。
(3)実態は、『アルツハイマー型認知症』が認知症全体に占める割合は、90%以上となります(日頃目にしたり、耳にする認知症の大半が「アルツハイマー型認知症」ということ)。
2.九州大学の久山町調査及び筑波大学の研究報告の問題点
(1)上記データの内容及び数値には、上記1の(1)、(2)、(3)の問題点が反映されていないのです。
(2) その結果、アルツハイマー型認知症の発病者数だけで、上記数値をはるかに上回ることになることが、権威とされる人達にも認識されていないのです。
Ⅱ.世界中の権威達(機関や個人)の間では、アルツハイマー型認知症は、①発病の原因が分からないし、②一旦発病すると、治すことが出来ないタイプの認知症であると誤解されている。
1.肝心の「アルツハイマー型認知症」の発病原因について、各種「仮説」が、発病との間の因果関係の実証が未だに為されない儘に提示されているのです。
(1) 世界的に通説の地位(支持する学者の数が一番多いという意味)を維持しているのが「アミロイドベータ仮説」であり、我が国でも通説。
(2) その対抗馬として有力な少数説が、「タウタンパク仮説」。
(3) 更に、異説であるアセチルコリン仮説、脳の萎縮仮説等。
(4) 仮説という扱いを医学会で受けているのは、発病の原因と主張している原因内容とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の存在について、未だに実証出来ていないという意味(憶測の類に過ぎないのです)。
2.それらの「仮説」は、基本的には、米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断規定である「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定し、確認を要求している発病原因、『記憶の障害』に起因して発病するとの規定内容を、正しいものとして受け入れた(前提とした)仮説であることに注意が必要。
更には、「DSM-Ⅳ」の第二要件が規定する失語や失認や失行紛いの症状が初期症状であると規定していることも、そのまま受け入れている。
(1) 各仮説に共通している条件は、アルツハイマー型認知症を発病して、重度の記憶障害の症状が確認されていて、失語や失認や失行紛いの症状(11の下位項目により構成されていて、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁となる段階、末期の段階の大ボケの後半になって初めて発現が確認されることになる極めて重度の症状)が確認されていた発病者(高齢者)達の、死後の脳の解剖所見に共通して確認されるものであるアミロイドベータの蓄積(老人斑)、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)、脳の顕著な萎縮、その他、アセチルコリンの不足等が、記憶障害を惹き起こす要因であると(想定)して、「発病のメカニズム」を構想し、主張しているだけ。
(2) 通説であり世界中の学者や医師や研究者をミスリードしているアミロイドベータ仮説は、「アミロイドベータの蓄積に因る老人斑がもつ毒性」が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こし、その範囲や対象が、拡大されることに因って、「記憶障害が惹き起こされる」ことが原因で、アルツハイマー型認知症を発病することになると主張する仮説。
(3) 実は、「DSM—Ⅳ」の「第一要件」の規定内容も、「第二要件」の規定内容も、両者ともに極めて重大な誤りの内容。
3.「発病の原因」については、原因が不明であるとされて、本態を神経変性疾患と誤解した仮説が提示されただけの状態で、極めて重度の記憶障害の症状の確認並びに失語、失認、失行(紛い)の症状、極めて重度の症状が確認されて初めて発病との診断が常態化してきた為に、川上対策である「発病自体の予防、早期診断と早期治療による回復」に我が国の専門家たちの目が向けられなくて、「政府大綱」による「介護の予防措置」しか、制度化されていない。
.アルツハイマー型認知症(若年発症型/老年発症型)、アルツハイマー病の区分けが重大な間違いであることの問題提起:
1.「アルツハイマー病」とは、生まれつき「特定の遺伝子に異常が存在している」人達だけを対象として、発病してくるものであり、若年での発症並びに症状の進行が極めて急速であること及び発病の予防、症状の回復、症状の進行の抑制について、現代の医学では対策の方法が全く存していない認知症なのであり、アルツハイマー博士が世界で初めてその存在を発見したものを言います。
2.「アルツハイマー型認知症」は、&4で詳細を説明するように、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者だけを対象にして発病するものであり、老年発症が特徴であり、その本態は、「廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病」であって、早期診断と早期治療に因り、症状を治すことが出来るし、症状の更なる重症化の進行を抑制することが出来るタイプの認知症なのです。もっと重要な特徴は、発病自体の「予防が可能」であること。
※我が国では認知症の研究や診断が専門の人達の間でも、アルツハイマー病と
アルツハイマー型認知症をまとめて、アルツハイマー病と呼ぶ人たちが極めて多いので注意して下さい(両者は、全く異なるタイプの認知症)。
3.専門家達の誤りが背景にあって、社会活動が拡大してきている、更にもう
一つの問題として、「若年性アルツハイマー型認知症」の問題があります。
結論から言うと、若年性アルツハイマー型認知症は、この世に存在していない架空の病気であり、医師が「側頭葉性健忘症」を誤診しているだけ。
  1. 側頭葉性健忘症は、海馬の萎縮が確認され並びに「脳の変性や障害が原因」で起きてくる「重度の記銘力障害」に起因した、重度の記憶障害の症状が確認されるのですが、『前頭葉』の機能レベルが正常であることが特徴。発病する年齢は、30~50歳代という若年発症、働き盛りの年齢で発病してくるのがもう一つの特徴(症例数は減るが、老年での発症もある)。
  2. 記憶は、記銘し、保持して、想起するものである為に、重度の記銘力障害
があると、想起することが出来難くなる。
  1. ところが、側頭葉性健忘症の発病者である場合は、重度の記銘力障害に起因した極めて重度の「記憶力障害」(脳の変性による記銘力障害)の症状が確認されるものの、『前頭葉』の機能が正常なレベルに在るのが特徴。
  2. これに対し、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であるに過ぎない「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合は、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉の機能が真っ先に異常なレベルに衰えていくのが特徴なのであり(前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、異常なレベルに機能低下が進行して行く)、重度の記憶障害の症状(想起する機能が真っ先に衰えていき、記銘する機能は、MMSEの総得点が10点を切るときから、急速に衰えていくのが特徴)が確認される「アルツハイマー型認知症」の発病者であれば(大ボケの段階)、自分に起きてきている症状の認識が出来ないし、自分が置かれている困難な生活実態を説明するなど到底できないのです。他方で、重度の記憶障害(重度の記銘力障害が原因)の症状が顕著であろうとも、前頭葉の機能が正常な機能レベルに在る側頭葉性健忘症の発病者であれば、自分に起きている症状の認識があり、置かれている状況の把握と理解が出来ていて、生活面で起きてきている種々の困難を、的確に言葉で説明できるのです。
※両者の差異を知らない為に混同していて、アルツハイマー型認知症の発病者
であっても(発病者とされている人達は、小ボケや中ボケではなくて、末期の段階である大ボケであることに注意)、自分に起きている様々な生活面での支障について十分な理解が出来ているものと誤解しているのです。私たちの脳機能データに因れば、「中ボケ」の段階で既に、自分に起きている生活上の様々な支障の認識が出来ないのです(認知症カフェはそのことに無知)。

&2 脳機能データが示す『アルツハイマー型認知症』の特徴
Ⅰ.廃用性の機能低下が加重された「前頭葉を含む脳全体の老化曲線」
 「二段階方式」が規定する『アルツハイマー型認知症』発病の第一要件の加齢に起因した「正常老化」の機能低下に、第二要件の「第二の人生」を送る上で展開され、キッケケの発生と継続を契機に、心が折れてしまい、意欲を喪失して開始されたナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した「廃用性の異常な機能低下」と言う要因が加わることに因り、加速度的で異常な機能低下が進行して行く曲線へと変化してくることが分かる。
※両データ共に、「かなひろいテスト」と「MMSE」を同時に実施している。
 (14689例)  ⇔ (熊地区での全数調査)
※何年もかけて緩やかに機能低下が進行していた前頭葉の正常老化の進行が、
キッカケを契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続されることにより、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことを示しています。更に、右図から明確に読み取れるように、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能(三頭立ての馬車の御者=かなひろいテストの実施結果)が異常なレベルに衰えてきた時、馬のレベル(MMSEの実施結果=左脳と右脳の機能レベル)は、「三つの段階」に区分されることが分かるのです。
※権威とされる人達は、末期の段階(大ボケ)にしか関心が向いていなくて、前頭葉の機能レベルに言及がなく、中核症状と周辺症状とに区分することで満足している。
  1. 二段階方式が、同時に実施した前頭葉の機能テスト(かなひろいテスト)並びに左脳と右脳の機能テスト(MMSEテスト)のテスト結果をプロットで(横軸にかなひろいテストの結果を、縦軸にMMSEのテスト結果を表示している)、図示化し表現したもの。
  2. ①「加齢」に起因した機能低下の進行(正常な老化の進行)という要因に②単調な生活習慣の継続に起因した廃用性異常な機能低下の進行という要因が加重された結果としての③廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のカーブを示しています。
(3)上掲左の図(14689例)の分かりやすい表示が、全数調査の上掲右の図。
①加齢という要因に起因して正常老化の曲線を描いて緩やかな機能低下が進行していた正常老化の曲線が、②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に因り廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のカーブを描いていくことが、明確な形で読み取れるのが特徴(脳の解剖所見では、分からない事実)。
二段階方式の手技では、意識的な世界、目的的な世界では、①自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、②状況判断に沿った実行テーマを発想し、③テーマの実行の内容及び仕方を企画し、計画し、④実行結果を洞察し推理し、シミュレーションし、⑤シミュレーション結果を比較し、⑥最終的な実行内容を選択し、⑦実行の決断をして、⑧実行の指令を脳の各部に出すという『前頭葉の関わり』を解析しています。意識的な世界(目的的な世界)は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車を運行する世界であり、馬車の運行を支配し管理しているのが御者、即ち、『意識的な世界』での脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』という訳です。
アルツハイマー型認知症の発病及び重症化の進行を惹き起こすのは、①権威が主張している記憶障害が原因ではなく、②実行機能(上記赤字で例示した機能の総称)の機能の発揮度を左右し、下支えている『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することを(基盤)にして、評価の物差し(意識の首座=自我)と実行機能が、総体としては、複合機能体である『前頭葉』の機能が異常なレベルに機能低下が進行していくことの直接の反映(アウトプット)が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される症状」として発現してくるということ。
※1上図に見るように、それまで「正常なレベル」を保ち続けていた『前頭葉』の機能レベルが異常値を示してくると、「左脳と右脳」の機能レベルは、「3つの段階」に区分される(極めて重要な区分):
その3つの段階とは、『前頭葉』の機能レベルだけが異常値で在って、左脳と右脳は正常値(24点以上)である段階(軽度認知症:小ボケ)、「前頭葉」の機能レベルが異常値で在って、左脳と右脳も中等度の異常値(23点以下、15点以上)である段階(中等度認知症:中ボケ)及び「前頭葉」の機能レベルが異常値で在って、左脳と右脳も重度の異常値(14点以下)である段階(重度認知症:大ボケ)の「3つの段階」に区分されるのです。
⇔「小ボケ」の段階は、社会生活面での支障が起きてきて、「中ボケ」の段階になると、家庭生活面にも支障が出てきて、「大ボケ」の段階になると、セルフケアの面にも支障が出てきて、「介護」が不可欠となってくるのです。
※2小ボケ、中ボケ、大ボケについては、多数の症例群の中から、「類型的な症状の事例」として、各段階毎に特有な各10例の症状を抽出し、『30項目問診票』として定型化し指標化して、『生活実態』の把握と確認をしています。
猶、「DSM-Ⅳ」が第二要件で、発病の初期症状として例示する失語、失認、失行紛いの症状は、『極めて重度の症状』であることに注意が必要。加えて、第一要件が、記憶障害の症状の確認を要求していることから、即ち、第一の要件と第二の要件の充足が要求されている為、記憶障害については、極めて重度の物忘れの症状の確認が要求されていることとなり、更には、失語、失認、失行紛いの症状、若しくは、それ等よりも更に重い症状の確認でもって、「アルツハイマー型認知症」の発病と診断する、「重大な誤りが内包されている」のです(医療現場での診断)。
⇔ その上、医療の現場では、治療の効能を有していない薬、単なる対症療法薬(アリセプトを含む4種の薬)が、『場合によって、症状の進行が或る程度抑制されることが期待できる』などの説明に因り、処方されているのです。  
我が国の医学会も、その誤りに気付かないでいて、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容を未だに信望していて、更には、世界的に通説の地位にある『アミロイドベータ仮説』を未だに支持していて、極めて主観的で曖昧な基準である「MCIの基準」を活用している人達が多いのです。
(4)以下は、『MCI(軽度認知障害)』という基準が抱える問題点のこと:
この基準は、『MCIの基準に該当するお年寄りは、アルツハイマー型認知症の発病の前駆的状態に在る』と説明する。ところが、この基準は、①本人が申告する物忘れの症状と、②家族が申告する本人の物忘れの症状及び③診断する医師が確認する物忘れの症状という、『外観から観測しただけの極めて重度の物忘れの症状だけ』を判定の対象としていて、客観的な基準が全く存在していない、極めて主観的で、根拠データも極めて曖昧な基準。
※1認知機能の障害を問題とする病気の判定に際して、意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉の機能レベル」(正常であるか、異常であるか)の判定が、全くなされていないのが、「アルツハイマー型認知症」の判定の世界的な特殊性。
※2その結果、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、正常な機能レベルに回復させる(アルツハイマー型認知症の症状が消滅し、治る)ことが可能である(治せなかったケースでも、少なくとも、症状の更なる重症化の進行を抑制することが出来る)、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(専門の医師は、「末期の段階」である「大ボケ」の段階で発病を見つけているだけなのです=「発病のレッテル貼り」の不条理な診断)。
※3 前頭葉の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の重要な意味があるからです。
私たち「二段階方式」では、以下の区分に従い、「脳のリハビリ」(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築)の実践の指導を行います。
  • 小ボケ「脳のリハビリ」の実践により症状の回復/症状の進行の抑制が、可能な段階
  • 中ボケ「脳のリハビリ」の実践により症状の進行の抑制が、未だ可能な段階
  • 大ボケ「脳のリハビリ」の実践により症状の進行の抑制さえも、最早困難な段階
⇒ 小ボケの段階は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常な機能レベルに在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在るのです。中ボケの段階は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、前頭葉を含む脳全体の機能が異常なレベルに在るのです。大ボケの段階は、「前頭葉」を含む脳全体の機能が「中ボケ」の段階よりさらに異常なレベルに機能低下が進んできて、「実行機能」の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、殆ど働かなくなってきているのです。「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、アルツハイマー型認知症発病の初期症状として例示する失語、失認、失行(紛いの症状は、記憶障害が進んだこと(アミロイドドベータの蓄積による老人斑の沈着が神経細胞の大量死を惹き起こした領域が拡大)により発現してきているのではなく、真の原因は、注意の分配力の機能が殆ど働かないことに因る実行機能の行使が出来ないこと、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が発現してくるのです。
Ⅱ.『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データ
(1) これは、「二段階方式」のテスト(前頭葉の機能レベルを精緻に判定できる神経心理機能テストである「かなひろいテスト」及び左脳と右脳の機能レベルを判定できるMMSE)を同時に実施して、アルツハイマー型認知症の発病者であることが確定された高齢者、14689人分の脳機能データの解析結果である『MMSE下位項目の項目困難度』の分布図です(半数が満点を取る推移グラフ)。
この「脳機能データ」は、『アルツハイマー型認知症』が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、アルツハイマー型認知症の症状が、記憶障害に起因して発現すると規定している『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容が誤りであり並びに、『第一要件の規定内容が正しいものとの前提に立脚して、主張内容が構築されている』種々の仮説、『アミロイドベータ仮説』を筆頭とする「4つの仮説」の主張内容が誤りであることの客観的な証拠資料(事象事実)なのです(老人斑が持つ毒性に因り、神経細胞の大量死が引き起こされ発病するとの仮説では、項目困難度の順番が存在している『事象の事実データ』を説明出来ない=アミリ度β仮説は誤り)。
(2) 項目困難度の順番は、次の通り(困難度が高い順に並べてあります)。
    想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、
  模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
(3) MMSEの実施結果が、この項目困難度の順番の通りでないケースは、アルツハイマー型認知症の発病者ではないこととなります(アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、必ずこの順番の通りに出来なくなっていくのです)。
(4) MMSEの換算後の総得点が高いのに、減点を構成する項目が、本来であれば項目困難度が極めて低い項目で構成されるケースの場合があります。
この場合は、アルツハイマー型認知症でなくて、失語症や神経症を疑います。
⇒ この衰えていく順番の指標は、「アルツハイマー型認知症」であるか否かの鑑別、「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際して、『極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標』となるのです。
⇒「二段階方式」では、この「MMSE下位項目の低下順」が持つ『厳密な規則性』に着目して、①アルツハイマー型認知症の発病及び症状の段階区分の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルB』及び②アルツハイマー型認知症以外の認知症及び認知症と紛らわしい病気の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルC』を著作し、導入市町村に配布。
Ⅲ.「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣の要因
1.「キッカケ」を契機に心が折れて意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が始まり半年もすると、アルツハイマー型認知症を発病するのが通例なのです。アルツハイマー型認知症を発病してから、3年間が小ボケの期間、4~5年目が中ボケの期間、5~6年経つと大ボケになるが大原則(標準的な滞留期間):
この基準に適合しないケースは、次ページに提示するプラス要因とマイナス要因が脳に働いた影響によって、症状の更なる進行や症状の回復の結果をもたらすのです(アデュカヌマブやレカネマブの評価は、この視点が欠けている)。
※1) 日々の生活場面では、前頭葉の出番が増え、活性化するような楽しい生活の要因があると、楽しい生活の質と量にリンクして前頭葉の出番が増え働きが回復してくる為、認知症の進行が遅くなり、進行が止まり、或いは、回復の方向に向かうのです(進行を抑制する効果)。
※2)逆に、前頭葉の出番が減り、不活性化するような辛く苦しい状況下での生活の要因が重なると、辛く苦しい生活の質と量とにリンクし前頭葉の出番が減り働きの衰えが進行するので、重症化が速く進んでいくことになる。
※3) 『アルツハイマー型認知症』は、第二の人生を送る上での、脳の使い方としての「生活習慣病」なのです。
⇔ 世界中の専門家(機関)は、末期の段階で発現してくる「重度の記憶障害の症状」や徘徊や不潔行為や、夜中に騒ぐなどの症状ばかりに関心が向いていて、器質的な原因病変による記憶障害という要因が、発病を惹き起こすと誤解している為、第二の人生を送る上で日々繰り返される脳の使い方としての生活習慣の在り方に起因した廃用性の機能低下の進行という要因に関心が向いていないのです(老年発症の原因にも気づかないで、憶測ばかりしている)。

&3  発病者の『症状の進行』の特徴
(1)「小ボケ」の類型的症状の10項目(「かなひろいテスト」に不合格=「前頭葉」の機能が異常なレベルが前提となります)。
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルに衰えてきたため、いろいろな場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、どんなテーマをどのように実行したら良いのか思いつかない(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来難くなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを何度も繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れている)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚えている雰囲気が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと居眠りするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、実行機能の一要素である「実行テーマ」を発想する機能が発揮できなくなる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる
(2)『中ボケ』の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても日付があやふやになる(今日が何日なのかが、あやふや)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事(洗濯、掃除、片付け)も出来ない
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行く「時の見当識」が衰えてきて、季節の感覚が分からなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる
(3)「大ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からなくなる(人の見当識もなくなる)
㉔ 田んぼに行く、会社に行くとか言い、夜中に騒ぐようになる
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする
※1 上記に提示した小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分された類型的症状を注意して読んでみてください。これらの段階的で類型的な症状は、「前頭葉」を含む『脳全体の機能レベル』(二段階方式は、厳格な定義を有しています)に厳密にリンクした症状なのです。「記憶障害」に起因して、発現してきたものではないことを理解できるでしょうか。
※2ここに挙げてある症状は、全て、「アルツハイマー型認知症」の発病患者に確認される類型的な症状について、軽い症状の順番に並べたもの(現行の30項目問診票の順番を入れ替えたもの)です。専門家達は、失語や失認や失行(紛い)の症状が初期症状であると誤解していて、上記の内の末期の段階の後半の症状(極めて重度の症状)を発病の初期症状と誤解しているのです。
「小ボケ」や「中ボケ」の段階があることにさえも気づいていないので、重度の物忘れの症状の主観的な観察に基づいただけのMCI (軽度認知障害)とかの極めてあいまいで主観的な内容の基準の該当者とされるお年寄り達(=「極めて重度の物忘れの症状」の発現者)について、「アルツハイマー型認知症」発病の前駆的状態に在るとかの説明が行われているのです。加えて、失語、失認、失行(紛い)の症状が確認されて初めて、アルツハイマー型認知症の発病だと主張しているのです(川下しか見ていない大間違いの主張)。
※3 アリセプト(アセチルコリン仮説の考え方に立脚して開発された)、アデュカヌマブ、レカネマブ(両者共に、アミロイドベータ仮説に立脚して開発された)は、日本の製薬会社であるエーザイが、アルツハイマー型認知症の治療薬として、仮説の儘で開発したもの。フランスでは、アリセプトは、治療の効能は無くて、単なる対症療法薬でしかない(症状の発現の仕方や程度を抑制したり、昂進させるだけの効能しか有していないもの)ことが確定しているのですが、アデュカヌマブとレカネマブについても、治療の効能を有していないことが確定されることになる筈です。
※4アデュカヌマブとレカネマブについて、アミロイドベータの蓄積を阻害する効果が確認されても、アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に因果関係が存在していないのであり、アミロイドドベータの蓄積を阻害する効能を有していても、そのことが、「アルツハイマー型認知症」の症状の進行を抑制する効能を有することには繋がらないのです(因果関係の有無の評価の仕方が杜撰)。
「脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因」の影響を排除しない儘に、杜撰な評価をしているだけなのです。
※5 「脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因」の存在は、事象の事実なのであり、当該影響を排除しない評価は、当該薬の服用に因る効能の有無の判定結果が無意味なのです(効能の客観的な根拠データとはならない)。

&4  『アルツハイマー型認知症』の正体
Ⅰ.アルツハイマー型認知症の発病、症状の重症化が進行するメカニズム
(1) 私たち「二段階方式」は、人間だけに特有な世界である意識的な世界に
目を向けて、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』、「脳全体の司令塔」の役割を担っている『前頭葉』(前頭前野に局在している「前頭葉の三本柱」の機能」、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」の総合体を総称して言う)に的を絞り、「前頭葉」の個別認知機能群である「実行機能」(Executive Function)の働き具合(機能の発揮度)を左右し/下支えている「意欲」、「注意の集中力」及び『注意の分配力』の機能(重層的、且つ複層して存在している複数で多数の意識を構築し、統合し、統括し、コントロールする要となる機能であり、更には、異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理する上で、不可欠の機能)に焦点を定めて、『私たちが「意識的」に何かのテーマを発想し、実行しようとする際に起きてくる様々な症状』が発現してくるメカニズム(発病の原因)の解明を主眼としてきたのです。
最も精緻に、調べ上げたのは、正常下限から小ボケの症状が発現してくる境界域及び『脳のリハビリ』の実践の効果が期待できる中ボケの段階(前期と後期に区分)迄の本当の意味での早期の段階に注力して、「二段階方式」の手技を活用して、「脳機能データ」を集積し、解析してきたのです(客観性)。
(2) 私たち独自の主張である『二段階方式』の考え方は、北海道から九州に
跨る452の市町村で、アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』という先駆的な活動の実践の成果によって、『主張内容が正しいことを疫学的に証明』し、『顕著な成果』を挙げていたのです(1995年から2012年頃まで)。
※1 世界中の認知症研究の専門家達から、発病の原因が不明と言われている「アルツハイマー型認知症」は、『三頭立ての馬車』の御者である『前頭葉』の機能が最初に異常なレベルに衰えてくることから発病するのです。端的に指摘すると、『アルツハイマー型認知症は、私たち人間だけに特有な意識が関わる』認知症なのです。意識の機能構造、実行機能の機能発揮を下支えている注意の分配力の機能との関係(機能発揮上の二重構造)、「意識の質感」(クオリア=記銘度の差異)を発現させる評価の物差しの機能、記憶の倉庫と注意の分配力の機能の関与の度合いなど(マウスとは無関係の世界)、症状が発現してくるメカニズムを解明する上で、肝心要の「研究対象領域」となるのです。
私たちの、区分で言う小ボケの段階では、左脳も右脳も運動の脳もそれら全てが未だ正常な機能レベルに在る状態下で、『前頭葉』の機能だけが、異常な機能レベルに衰えてきているのです。この事象事実一つを例にとっても、『4つの仮説』の主張内容が全て誤りであり、「憶測の類」だと指摘できるのです。
※2『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを発病対象として、アルツハイマー型認知症が発病してくるのです。「第一の人生」での「仕事」に相当するような、何等かの追及している自分なりの「テーマ」が無い暮らし方の高齢者が対象となるのです。
その「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で、或いは、目標の達成自体により、自分なりに喜びや生き甲斐を覚える機会を持てている暮らし方、「脳の使い方」としての生活習慣が、発病しない(発病時期を先送り)為に求められるのです。
上記に提示した内容が、『アルツハイマー型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=『脳の使い方としての生活習慣の在り方』が決定的な条件となるのです。私たちが規定する発病の第二の要因は、『追及する自分なりの特別のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続、即ち、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている、唯一で真の、リスク因子』なのです(「食生活」とは無関係)。
※3『アルツハイマー型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での「生き方」が問われることになるということなのです。『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄なのです。そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『テーマ』を見つけて、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、『自分なりの役割を見つけることが出来て』、そうした日々の暮らし方に因り、『第二の人生を楽しむことが出来て、喜びや生き甲斐が得られるような、自分なりの生活習慣』を構築し、継続して実践することが、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、脳の使い方としての『生活習慣の在り方』が問われることになるのです。周りから、「カクシャク老人」と認められている高齢者の脳の使い方としての『生活習慣』(暮らし方、生き方)が、「一つの指針」となるのです。
(3)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)が同時に存在し充足されることに因り、異なる二つの要因の同時存在に因る『相剰効果』に因り、『前頭葉を含む脳全体の機能』が、廃用性加速度的異常な機能低下を進行させていくことが唯一の原因となり、『アルツハイマー型認知症』を発病し、更には、症状が進行していくことになるのです(疫学的方法によりに実証済み)。「4つの仮説」が想定するような、アミロイドベータの蓄積も、タウタンパクの蓄積も脳の萎縮の進行もアセチルコリンの不足も、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係なのであり、「発病との間には、因果関係が存在していない」のです。
(4)  異なった複数の「テーマ」(必然的に、異なった複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、就中、機能構造の連鎖の結果として、「前頭葉の三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での、様々な症状が発現してくる原因です。
※『意識』と『注意の分配力の機能』との関係の深い理解が不可欠なのです。
(5)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映、言い換えると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした機能発揮の結果としての状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察や推理やシミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断という『実行機能』の機能の「発揮度」に直接影響する為、対象となる情報の認知並びに記銘、保持及び想起、更に、処理の面でも、当該機能の発揮が不的確で不十分であった「小ボケ」の段階を出発点に、「中ボケ」の段階を経由して、最後に、要の機能である『注意の分配力』が殆ど働かないことの直接の反映としての末期の段階、「大ボケ」の段階の症状が発現してくるのです。
(6)これを言い換えると、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/機能レベルを反映した三段階に区分される様々な症状が、アルツハイマー型認知症の発病としての症状として、発現してくるのです。最初に社会生活の面(小ボケ:回復させることが容易)に、次いで家庭生活の面(中ボケ:回復させることが未だ可能)にも、最後にセルフケアの面(大ボケ:回復させることは、最早困難)にも支障が出てくる段階的な症状の発現を特徴としていて、思考、言動或いは行動の面に徐々に/緩やかな進行という形で現れてくるのが、『アルツハイマー型認知症』の症状の進行の特徴。
(7) 権威が神経変性疾患ととらえていること自体が、重大な誤り。発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではなくて、『3つの仮説』が発病の原因と想定し主張する種々の要因は、誤り
①一つ目のデータは、「前頭葉」の機能が最初に異常なレベルに衰えていき、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えていくという衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、MMSEテストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。③三つ目のデータは、「脳のリハビリ」の実践により正常なレベルに回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、『標準的な滞留期間が存在している』のです(「小ボケ」の期間は3年間、「中ボケ」の期間は2~3年間)。
※前記3つの「脳機能データ」の解析結果は、『事象の事実』なのであり、「4つの仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの「完璧な証拠資料」でもあるのです。「DSM—Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容、アミロイドβ仮説を含む「3つの仮説」が提示する発病のメカニズムの「全てが誤り」なのであり、『真の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」である』ことの啓蒙が重要となるのです。

&5  『アルツハイマー型認知症』の発病の予防と治療の方法
1.『前頭葉』が活性化する生活習慣の構築と継続的実践(発病自体の予防)
(1)発病自体を予防する方法は、仕事というテーマとは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を日々送る上での『脳の使い方』としての『生活習慣』の在りよう次第ということになるのです(『前頭葉』が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践がKey条件となる)。
(2) 本態が、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症』は、「左脳」の出番が極めて多い『仕事』とは無縁の日々の生活となる「第二の人生」を送る上で、『高齢者自身が都度選択する脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が問われる病気ということなのです(右脳と運動の脳の活用が不可欠となる(「食生活」とは無関係であることに留意)。
2.『発病の予防』(発病時期の先送り)の為に構築、実践すべき『生活習慣』の条件(脳の機能面から見た、達成すべき「核心的な条件」):
症状を治すにも、発病を予防するにも、方法は唯一。『脳全体を、しっかりと使ってやる』以外に方法は無いのです(予防や治療に効く薬は存在し得ない)。
『前頭葉』を含む脳全体をしっかりと使うには、自身にとって、実行の対象となるべきテーマの発想、検索、選択が、当該テーマの実行が、実行の過程が、更に、実行の結果が、楽しくて、喜びや生き甲斐に繋がることが必須の条件となります(『前頭葉の活性化』には、脳全体を活性化させることが不可欠)。
(1)「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの『テーマ』を見つけ、自分の出番としての役割があって、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が見つけられる、自分なりの『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけ、自分なりの『生活の楽しみ方』をして、自分なりに『脳が活き活きとしている』と感じられるような日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』の構築、何かに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような『生活習慣』を構築して、『継続して実践』(「生活習慣化」)することが、発病を予防(発病時期の先送り)する為の不可欠の条件となる。
(2) 『実行機能』を行使する要の機能である『注意の分配力』の機能の出番を増加させ、メタ認知する(脳内で、自分なりに、自分なりの視点で、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、検索、比較、選択、決定、決断、抑制、感動etc.)機会が出来るだけ多くなる『生活習慣』が、意識的な世界(目的的な世界)に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を活性化させ、そうした脳の使い方としての『生活習慣の構築と継続的な実践』が、『アルツハイマー型認知症の発病を予防』することに直結するのです。
3.『第二の人生』を明日も復た生きることの意味が自分自身に納得することが出来ていて、そのことを下支えする『自分なりの役割が保て、目標のある日々の暮らし方』が、『身体が保つ限り、脳も保てる』脳の使い方としての『生活習慣』なのであり、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を担保できる哲学的な意義なのです。「キッカケ」の派生により自己承認(自己実現)の根拠となる哲学(精神的な基盤)を失くした時、心が折れて、『意欲を喪失』することにより、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始されていくのです。
4.仕上げのテーマが、『速足の散歩』:
(1) 異なる複数の『意識』を同時に並行して構築するにも、統合するにも、分離するにも、管理するにも、コントロールするにも、『「前頭葉」の三本柱の機能』(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能を総称して、二段階方式が独自に名付けた呼称)が、常に、『正常な機能レベルで働くこと』が、必要不可欠となるのです。
(2) 『前頭葉の三本柱』の機能は、「意欲」の上位に「注意の集中力」の機能があり、「注意の集中力」の上位に『注意の分配力』の機能が鎮座しているという構造、3層構造をしているのです。従って、廃用性の機能低下により、それらの機能が低下していくに際しては、より高度な機能から順番に「注意の分配力」の機能、「注意の集中力」の機能、「意欲」の機能の順番に機能の衰えが進行していくのです(廃用性の機能低下の進行により、『注意の分配力』の機能が、極めて異常なレベルに衰えてきている「大ボケ」の後期、MMSEの総得点が10点を切ってくると、そのことに起因して「失語や失認や失行紛いの症状」が発現してくるのです=「記憶障害」に起因してそれらの症状が発現する訳ではない)。
(3) 『速足の散歩』の継続的な実践(生活習慣化)により、『意欲』と「注意の集中力」の機能のかさ上げが進む(機能レベルの拡大が起きる)ために、結果として、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなる「テーマ」の実行により、「実行機能」を駆使して行う『メタ認知』機能の機能の発揮度が向上することに繋がり、複合機能体としての『前頭葉』の機能の活性化に直結する効果が得られることになる(3層の機能構造の機能の連鎖発揮)。

&6  『発病を予防する』脳の使い方の体験教室
(1)『脳イキイキ教室』展開の目的と効果
自分なりの特定の(特別の)「テーマ」を持ち、自分なりの興味や関心が持てる「趣味や遊びや人付き合いや地域活動」を選択し、自分なりの「目標」を設定して、自分なりの楽しさや喜びや感動が得られる『生活習慣』を構築し、継続して実践することにより、『前頭葉を含む脳全体が活性化』する為に、『アルツハイマー型認知症』の発病自体の予防(発病時期の「先送り」効果が得られる)を明確な目的とした「第二の人生の生き方」を構築できるのです。
※上記(1)の生活習慣を個々のお年寄りが構築し、実践することが求められるのです(自助)が、事は簡単ではないのです。競争原理が支配する第一の人生で他者に少しでも遅れまいと仕事一筋の人生を送っていた世界とは真反対のもの、競争原理を排除して、共に生き、他者の輪に溶け込み、他者との協調が主となるべき第二の人生で、『何をどうやったら良いのかが、分からない』と悩む「お年寄り」達が、意外と多いのです!)。
(2)できれば歩いて通える程の近い場所、住んでいる地域単位で、健康課(健康長寿課)の保健師さん達に、『脳のイキイキ教室』を開催してもらおうというのが主旨なのです。第二の人生を送っている60歳を超える年齢のお年寄りをできるだけ多く集めてもらって、準備してもらったテーマを体験することで、自分なりに『前頭葉が活性化』する生活習慣への改善への道しるべが得られる体験が出来て、『発病の予防』を達成目標とした生き方が追及できるようになる(自助努力が必要)と期待しているのです(地域予防活動の実践で確認済み)
⇒教室で体験して、楽しいと感じたテーマを、我が家に持ち帰り、日々の生活習慣に取り込めばいいのではないか。そうした体験を積み重ねていくうちに、自分なりに楽しむことが出来るテーマを見つけ出すことが出来るようになり、自分なりにテーマの実践の仕方を創意、工夫、シミュレーションできるようになっていくのではないかと考えるのです。
※ 家に籠りボケーっと過ごす(発病のリスクが高い)のでなく、家の外に出て行くことが重要です。
(3)『脳のイキイキ度チェック』による「脳の定期的な健康診断」の実施
 そのテーマ、実践の仕方が、自分の脳にあっているのか、「前頭葉」の機能レベルの改善と維持に役立っているのか、『脳のイキイキ度の定期的なチェック』が必要不可欠となります(権威が示す「MCI:軽度認知障害」の基準は、何等の意味がなく、基準には不適。「二段階方式」の手技の活用が不可欠)。
(4)『教室運営の体験テーマ』
 各教室が実施する「体験テーマの内容」が極めて重要な意味を持ちます。
教室に参加する個々のお年寄りは、第一の人生でのキャリアが異なる上に、
第二の人生を送っている現在の経済的事情が異なり、家族関係が異なり、身体的な条件が異なり、そもそも価値観が異なるのです。そうした雑多なお年寄りの集団に対して、共通のテーマ、当該テーマの体験により、個々のお年寄りの前頭葉が活性化してくる生の体験をさせて、そのことを基礎体験にし、各人の日々の「第二の人生で」の生き方を改善させることが、教室運営の核心的な目標であるからなのです。教室運営の主役は、地域のボランティアが担い、体験テーマの選定についても、ボランティアが提案していくことになります。
②保健師さんの主たる任務は、教室参加の個々のお年寄りに対する『脳のイキイキ度チェック』の実施及び『前頭葉』が活性化する生活習慣の改善のための指導(特に、脳のイキイキ度チェックの結果、「小ボケ」と判定されたお年寄りに対しては、「脳のリハビリ」の為の具体的な「生活習慣」、『前頭葉が活性化』するための「生活習慣」)の改善指導を実施していくことにあります。
(5) 『地域ボランティアの活用』
「脳イキイキ教室」では、月に1回の開催が原則です。従って、参加者が各回に体験する『体験テーマ』の内容が極めて重要となります。前回までの「体験テーマ」を考慮し、新鮮な気持ちと感覚で、且つ、できれば参加者の全員が、そのテーマの実施を楽しめること、各人のその後の脳の使い方としての個別の生活習慣の改善への反映という意味で、極めて重要だからなのです。
※保健師さんの最も重要な任務は、参加者の『脳のイキイキ度チェック』なのです(かなひろいテストとMMSEを個別に同時に実施することが重要)。
一方で、教室の運営は、地域のボランティアが担う重要な役割となるのです。
※ 高齢化率が30%に達しようとしている我が国の現状の問題点はというと、『身体が保つのに、脳が保っていない=アルツハイマー型認知症の発病者』であるお年寄りが極めて多いのです。アルツハイマー型認知症を発病する高齢者数は、年々「ウナギのぼり」の状況で、増加に歯止めがかからないのです。
身体が元気な状態にあって、『身体が保つ限りは、脳も保たせたい』と考えておられる高齢者の方達は、「脳イキイキ教室」の運営に積極的に参画して頂きたいのです。「教室で体験」するテーマの選択、結果の評価(参加者が、どの程度楽しんでいたか)にも参加し、次回の体験テーマや年間を通した体験テーマなどの選考に関わって頂きたいのです(自身の前頭葉の活性化に繋がる)。

&7  「介護の予防措置」が有効となるための条件
  1. 「介護の予防措置」の実施が有効である為には、『前頭葉』を含む脳全体の機能が「小ボケ」及び「中ボケ」のレベル迄であることが、精緻な機能判定を実施した結果として確認されていることが、必要不可欠の条件となります。末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状の重症化が進行していたのでは、「脳のリハビリ」実施の効果を期待することが、最早困難となるからです。
  2. 上記条件から、「認知症ケアパス」作成の下、市町村で現在実施されている「重度の物忘れの症状」の主観的な判定だけを判定基準としたものである「MCI」(軽度認知障害)の基準は、措置を実施する対象の判定基準とは、なり得ないものなのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を抑制する効果が期待できるのは、遅くとも、「中ボケ」までの段階と判定された高齢者となるからなのです。そのためには、「前頭葉」の機能レベルの精緻な判定(かなひろいテスト)並びに左脳及び右脳の精緻な判定(MMSE)が必要不可欠となるのです。MCIの基準による判定は、末期の段階での選別しか出来ないので、予防措置実施の効果が期待できないのです。
※1高齢者であれば、加齢に起因した正常な老化の進行の結果としての物忘れの症状が確認されるのであり、アルツハイマー型認知症の発病者である小ボケ及び中ボケの段階にある高齢者の判定には、MCIの基準は役立たないのです。
※2「脳の働き具合」、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを、客観的な手法で調べないで、「記憶障害」の症状の有無とその程度ばかりに焦点を当てていて、且つ末期の段階の「症状」だけからボケを見つけようとしていたのでは、「脳のリハビリ」により、症状を回復させることが可能な/更なる進行の抑制を期待できる本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされて、『アルツハイマー型認知症と言うタイプの認知症は、治らないし進行が止められない』ことにされてしまうのです。ボケても安心な社会の構築を目指す川下対策(介護)だけに目が行き、川上対策(発病自体の予防と早期診断と早期治療による回復及び進行の抑制)に目が向いていないのです。目指すべきは、「ボケても安心な社会」ではなくて、「身体が保つ限り、脳も出来るだけ保てる社会、『持続可能な超高齢社会』の構築」なのです。

&8  『持続可能な超高齢社会』を維持するための発用条件
(1) 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症」は、その性質上『老年発症』が特徴なのであり、若年層が多くて厚い「発展途上国」には無縁のもので、老年層が多くて厚い「超高齢社会」に到達している我が国日本を筆頭に及び超高齢社会に到達しようとしている米国やフランスなどで、極めて大きな社会問題が発生してきているのです。
(2) アルツハイマー型認知症は、症状の進行が極めて緩やかであり【小ボケの期間は3年間、中ボケの期間は2~3年間】、その後は末期の段階の大ボケの期間となり、大ボケのレベルの範囲の中で、身体が持つ限り症状の更なる重症化が進行して行くのが特徴なのです。「小ボケ」の段階は、社会生活面だけに支障が出て来るのですが、「中ボケ」の段階になると家庭生活面にも支障が出てくることとなり、末期の段階である「大ボケ」の段階になると、食事や入浴や、身の回りの世話などのセルフケアにも支障が出て来る為、日常の生活面での介護が不可欠となるのです。身体が保つ場合は、植物人間状態にまで症状の重症化が進行して行くことになるのです。日本の現状は、介護保険制度があるものの、年々の発病者数が極めて多人数であることから、十分な介護の措置が取れていなくて「家族介護」にしわ寄せが行っていて、老老介護、認認介護、更に、介護離職(累計数100万人突破)が放置された儘の状況に在るのです。 家族に頼る介護は極力回避して、介護保険制度の適用により対応すべき。
(3) 世界的な権威があるとされる機関や専門家達が、通説とされてきたアミロイドベータ仮説を筆頭とする「4つの仮説」にしがみつき、マウスやマーモ・セットのお尻を追い掛け回し、無意味な論争を続けてきたのです。他方で、我が国では、論文を提出していないために、専門家達の注目を集めることが無かったとはいえ、私たち『二段階方式』が、北海道から九州に跨る累計数で452にも上る市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の指導により、『アルツハイマー型認知症は、①早期診断と早期治療により症状を治すことが出来るし、②症状の更なる進行を抑制出来るし、③「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践とにより発病自体を予防することが出来る』タイプの認知症であることについて、「疫学的な方法によって実証してきている」のです。
(4)①「二段階方式」の考え方に基づき、②「二段階方式」の手技を活用して、③対象を「アルツハイマー型認知症」に特化して、④発病自体の予防(第一次予防)を目的として、⑤市町村の健康課(健康保健課)が活動推進の核となり、(発病の有無の判定、三段階に区分される段階的症状の判定、早期段階の発病者に対する回復の為の「脳のリハビリ」の実践指導の全てを含む)、更には、発病自体の予防の為の『前頭葉が活性化』する生活習慣の実践体験を目的とする『脳のイキイキ教室』の運営について、地域のボランティアが参画し、「第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者」である地域住民が参加者となる『住民参加型の地域予防活動』を国策として制度化し、我が国の全ての市町村、更に、その隅々に迄、活動の展開を広げていくことを切望しているのです。
※高齢化が進行している地方の地域の活性化にも繋がる効果が期待できる。
(5)『持続可能な、超高齢社会』を構築し、維持する為には、『アルツハイマー型認知症』の発病自体を予防する為の政策の国策化による実施が不可欠となると考えるのです。この面で、世界をリードできるのは、日本だけなのです。 日本は、住民参加型の「地域予防活動」の実践展開の実績があるからです。

&9  『発病の予防が可能であること』の「啓蒙」が不可欠
Ⅰ.新型コロナに対する感染回避策としての『三密の回避』の意味
(1) 2020年初頭から、新型コロナの感染の拡大に因る重症者、死者の発生及び重症化しない場合でも、後遺症の発生等の問題の発生により、感染の回避策が大きな社会問題となってくる状況の中で、政府は、新型コロナに対する有効な感染回避策としての『三密の回避』に徹した『生活習慣』の継続的な実施を、国民全体に対して、特に、『第二の人生』を送っている『高齢者』に対しては、厳格な遵守を強く求める政策を採用してきたところなのです。
(2) 「三密の回避」とは、①換気が悪い『密閉空間』、②多人数が集まる『密集場所』及び③間近で会話や発声をする『密接場面』をできるだけ回避して暮らす「生活習慣」のことを言うのです。
(3) 三密の回避に徹した生活の仕方を、脳の機能面から言い換えて説明すると、脳の使い方が単調な日々の暮らし方、遵守し、徹底される場合には、
『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』ということになる訳なのです。
※新型コロナに対する感染回避策として有効とされ、特に、第二の人生を送る高齢者に対して厳格な順守を政府が要請してきた『三密の回避』は、脳の機能面から言うと、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続なのであり、こうした生活を遵守する日々が継続されて、それまで、楽しんで体験できていて、時には、喜びや生き甲斐が得られていた源泉となっていた「生活習慣」を維持できなくなること(社会的な意味が大きく、且つ、我が意に反してでも、従わざるを得ない社会的状況が存在)をキッカケとして、次第に、何事に対しても意欲をなくしていくことに因り、前頭葉を含む脳全体の機能について、廃用性の速度的で異常な機能低下を進行させる要因(生活条件)でもあったのです。
※専門家たちの間でも(例を挙げると、介護の予防措置の国策化による実施を
策定した政府大綱の有識者会議での議論をリードされた朝田 隆教授)が、
次のような認識を語っておられるのです【産経新聞記事から】。
⇔ 『アルツハイマー型認知症の発病の予防の取り組みは、人と人とが交流する通いの場の確保が必要であるが、コロナ感染防止のため、三密を回避することは、予備軍から認知症発病者へ進むリスクを高める』、『コロナの影響により、認知症発病患者の67%で、認知機能が更に低下したとの報告がある』、『コロナの感染防止を図りながら、どうやって人と人との交流の場を確保していくのかが、これからの、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防のカギになる』 。
Ⅱ.喫緊の課題が、『基本書』の配布に因る啓蒙です。
(1)「小ボケ」の期間は、発病して3年間は続くので、コロナの初期に発病した高齢者でも、今なら、回復させることが、未だ可能なのです。回復させることが出来なかったケースについては、症状の更なる重症化の進行を防止/抑制することが出来るのです。次の段階の中ボケの期間は、2~3年間続くので(標準的な滞留期間)、介護が必要となる末期の段階、大ボケの段階にまで進行する期間を先延ばしすることが出来る、『介護の予防』が期待できるのです。
(2) 今回ここで提案するのは、添付してある『基本書』(「アルツハイマー型認知症」は、防げる治せる)を「70歳代の高齢者世帯」を対象として配布し、啓蒙することなのです。

本著作物「G-13」に掲載され、記述され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
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# 認知症 アルツハイマー型認知症の発病と三段階に区分される症状の進行(G-12)

2022-11-01 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
脳血管性認知症、二次性認知症、アルツハイマー病、アルツハイマー型認知症など、様々な種類がある認知症の90%以上を占めるのが、『アルツハイマー型認知症』と呼ばれるタイプの認知症です(アルツハイマー病とアルツハイマー型認知症の両者を、まとめて、アルツハイマー病と呼ぶ人達が極めて多いのですが、両者は全く異なるタイプの認知症なので要注意)。

『アルツハイマー型認知症』については、世界中の専門家達からも、発病の原因が不明であるとされていて、発病の原因については、アミロイドベータ仮説を筆頭に、少数説であるタウタンパク仮説、異説の扱いを受けているアセチルコリン仮説等の『3つの仮説』が提示されているだけ。
3つの仮説は全て、主張する発病原因とアルツハイマー型認知症の発病との間の因果関係の実証が、未だに出来ていないのです。
 それら「3つの仮説」は、共通して、憶測に基づいた『器質的な原因病変に基づいて記憶障害が惹き起こされることに起因して発病する』というメカニズムを主張していて、各内容が異なるのは、記憶障害を引き起こす要因が、アミロイド・ベータの蓄積(老人斑)によると主張するのが通説であるアミロイド・ベータ仮説であり、タウ・タンパクの蓄積(神経原線維変化)によると主張するのがタウ・タンパク仮説であり、アセチルコリンの不足によると主張するのがアセチルコリン仮説という訳なのです。
器質的な原因病変による記憶障害が、発病を惹き起こす主たる要因ではないこととなったときは、これら3つの仮説は、破綻することになるのです。実は、『アルツハイマー型認知症』の発病者に確認される症状は記憶障害に起因したものではなくて、注意の分配力を核心とする前頭葉の三本柱の機能の機能障害並びに評価の物差し(意識の首座=自我)の機能障害及び実行機能の機能障害に起因した、それら機能の複合機能体としての『前頭葉』の機能障害に起因して、惹き起こされるものなのです(「意識の機能構造」に無知な人達が、記憶障害に起因したものと憶測)。
※1専門家は、『前頭葉の活性化』という表現をしばしば使います。
主張内容を調べると、「前頭葉」という機能が、単体であるかのように誤解しているのです。『前頭葉』は、前頭前野に局在する複合機能体であり、『注意の分配力』を核心とする「前頭葉の三本柱の機能」(意欲、注意の集中力及び注意の分配力を総称)、「評価の物差しの機能」(意識の首座=自我)及び「実行機能」(個別認知機能群の総称=Executive Function)により構成され構築されている複合機能体なのです。意識が覚醒している状態下で、何らかのテーマを実行するに際して、『評価の物差し』による評価、関心、注意、選択に基づいて、『注意の分配力』の機能が『実行機能』を行使することで活性化し、複合機能体としての『前頭葉の活性化』が実現されるのです。この機能構造に無知であり乍ら、彼等専門家は、『前頭葉の活性化』を語るのです。
その為、記憶に関して、記銘及び想起する際に、注意の分配力の機能の関わり具合が、記銘の度合いを左右し、想起の度合いを左右する機能関係に気づいていないのです。その為、『注意の分配力』が備わっていない、ADマウスやらマーモセットを研究対象に使って憶測ばかりしているのです。
※2 その上、彼ら専門家達は、臆面もなく、『MCI』(軽度認知障害)なる基準を持ち出してきて、「重度の物忘れの症状」を外観的に観察しただけの極めて主観的な基準により、『MCIの基準の該当者は、アルツハイマー型認知症発病の前駆的状態にある』等と、「意味不明の状態」について語るのです。
※3この(&3)で、詳細を述べてあるように、『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であることに気づかないで、更に、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される類型的な症状が発現してくることにも気づかないで、失語や失認や失行(紛い)の症状が記憶障害に起因して発現してくると誤解した儘、それらの症状が「発病の初期症状」であると語るのです。

ところで、アミロイドベータ仮説は、世界的に、専門家達(学者、医師、製薬会社の研究者)の間で、圧倒的に通説の地位を保持してきていた(主張内容が正しいこととは無関係であり、支持する学者の数が多いというだけの意味なのですが)ものであり、政府大綱に基づいて「介護の予防措置」の実施を市町村に要求している厚労省の通達(認知症ケアパス作成の手引き)の中でも、アミロイドβ仮説がその根拠に、挙げられているほどなのです。
 その一方で、アミロイドβ仮説の考え方に立脚して治療薬の開発に挑戦して来た世界中の大規模な製薬会社の試みが、悉く、失敗に終わったのです。
我が国の製薬会社であるエーザイのアリセプト(アセチルコリン仮説に立脚)を含む4種の薬は、全てが、謳い文句とは裏腹に、治療の効能は有していなくて単なる『対症療法薬』(症状の発現の仕方を抑制したり、昂進させたりするだけのもの)でしかないのです。我が国の最近の事例では、エーザイが認可を申請しているアデュカヌマブも、つい最近になって、その「エーザイ」が認可を申請しているレカネマブもまた、謳い文句とは裏腹に、治療の効能は有していないのです(前二者は、アミロイドβ仮説に立脚して開発されたもの)。
私たち「二段階方式」が提示し、主張している発病のメカニズムに照らして、更には、各種の『脳機能データの解析結果』に照らして、そのことを実証することが出来るのです(14689例の脳機能データの解析結果=事象の事実)。
『アルツハイマー型認知症』は、後述する発病のメカニズム(&3を参照)について言うと、「私たち人間だけに特有な世界」である「意識」が関わるタイプの認知症であり、『意識が覚醒』した状態下で、意識的に何か特定のテーマを発想し、実行に移していく場面での様々な認知機能の障害が関わる認知症であり、意識的な世界に於ける脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、三段階に区分される「類型的症状」が発現してくるのが特徴です。なお、『意識の機能構造』については、このブログの(G-02)を読んで下さい。
「 DSM-Ⅳ」の第二要件が発病と診断する上で確認を要求する失語や失認や失行(紛い)の症状は『記憶障害が原因で発現してくるのではない』のです。
正しくは、前頭葉の三本柱の機能、評価の物差し及び実行機能により構成され、構築されている複合機能体である『前頭葉』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきたことが原因で起きてくる廃用性の異常な認知機能障害の進行に起因して、『アルツハイマー型認知症』が発病するのです。
米国精神医学会が策定した『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容(記憶障害に起因して発病すると規定)が重大な誤りの内容であること、更には、第二要件の内容(失語、失認、失行紛いの症状が発病の初期症状であると規定)が重大な誤りの内容であることにも気づかなくて、それを妄信しているのが、「4つの仮説」の追随者達なのです。

意識』の機能構造については今日現在でも、世界中の専門家達の間では、『人類最大の難問である』とされているのです。そのせいか、アルツハイマー型認知症の発病のメカニズムについて、意識の機能構造との関係に目を向けることなく、更には、前頭葉の機能障害に目を向けることなく、且つまた、注意の分配力の機能障害に目を向けることさえもなく、徒に、重度の物忘れの症状という極めて川下に目が向けられて、誤った場所を誤った方法で、単に深く掘り続けようとしているのが専門家達の研究態度。
 私たち二段階方式は、川下には目を向けないで、川上(正常な機能レベルから、異常な機能レベルに変化していくその境界域)に目をつけて、認知症の症状が、どのようなメカニズムで、どのような機序で、発現してくるのかを追い続けてきたのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを精緻に判定するには、二段階方式の「手技」の活用が不可欠となるのですが【世界で唯一の簡便で精緻な手技】、今回新たに提示し、公開する「改訂版30項目問診票」の順番によって、『発病者がどの段階のどのレベルに在り、今後どのような症状の進行をたどっていくのか』の一定の指標を与えることになるのです。『著作権が成立』していることとの関係で、事前の書面による承諾なしには業務上使用することは出来ないのですが、個人が自身や家族の参考にすることはできますので、念の為。

&1 三段階に区分される「類型的な症状」
  1. 私たち「二段階方式」は、『アルツハイマー型認知症』の症状に関して、
発病患者の症状を確認するに際して、類型化された症状を『改訂版30項目問診票』という形で整理し、実際の判定面で活用。
 専門家とされる人達は、様々な程度及び態様により発現してくる『アルツハイマー型認知症』の症状について、「中核症状」と「周辺症状」とに区分けるのが常態なのですが、言葉の遊び以上の意味を持たないものなのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした症状が発現してくるのが特徴であることに気付いていない為、認知機能の障害を根本的なテーマとする症状の発現に関して、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという問題意識さえ、専門家達(特に、認知症の診断が専門の精神科医)は持っていないのです。
(2)「意識的な世界」は、「目的的な世界」なのです。その目的的な世界は、『実行機能(Executive Function)』と総称される前頭葉の「個別認知機能群」(分析、理解、判断、発想、企画、計画、考察、洞察、推理、シミュレーション、推測、憶測、忖度、比較、選択、決定、抑制、感動etc.)の働きの具合により、様々な態様を示すのです。例えば、『アルツハイマー型認知症』の発病者であれば、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状であり、「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の各段階に応じた類型的症状が、社会生活面や家庭生活面やセルフケアの面での様々な支障(アルツハイマー型認知症の発病としての症状)として発現してくるのです。
(3) 世界中の専門家達は、客観的な脳機能データの裏付けもなしに、器質的な原因病変に起因した「記憶障害」が原因で発病してくると想定して(誤解)、その上、重度の記憶障害(重度の物忘れの症状)を基準にしただけの『MCI』(軽度認知障害)の基準を持ち出してきて、「基準に該当する者は、アルツハイマー型認知症発病の前駆的状態にある」等と客観的な脳機能データの提示も無しに、語るのです。権威とは名ばかり、「世間や世界を混乱させている」との問題意識もなければ、『社会的な責任感に乏しい人達』なのです。
(4) 世界中の製薬会社が『アルツハイマー型認知症の治療薬の開発』に投資した資金の総額は、60~70兆円もの巨額な規模にのぼるとされているのです。
その殆どは、専門家達の間で通説とされる「アミロイドベータ仮説」の考え方に立脚して開発されたのです。
(5) 我が国に於いても、末期の段階で発病を見つけて、効きもしない薬を処方する為の医療費と介護の費用とが、両者共に10兆円を超えてきているのです。
『アルツハイマー型認知症』は、廃用症候群に過ぎないのであり、「加齢に因る正常老化」という基盤要因とナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した「廃用性の異常な機能低下」という加重要因の存在、『異なる二つの要因』が、同時に存在し充足されることに因る相剰効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」が発現し、症状が進行していくものなのです。
※1このことについては、①MMSE下位項目の項目困難度の指標、②「小ボケ」及び「中ボケ」の期間について確認される『標準的な滞留期間』の存在及び③脳の老化のスピード差をもたらす『生活習慣要因』という、科学的で、客観的で、事象の事実に基づいた「脳機能データ」が存在しているのです。
※2 事象事実としての脳機能データの存在並びに二段階方式が提示する発病及び症状が進行するメカニズムに照らして、『アルツハイマー型認知症』の発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する治療薬の開発はあり得ないのです(「対症療法薬」は、治療の効能は有していない)。
※3『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズムに照らして(&3を参照)『アルツハイマー型認知症』の発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制することが出来る方法は、自分なりに『前頭葉』を含む脳全体が活性化する『生活習慣』の構築とその継続的な実践だけなのです。
※4記憶障害が原因ではなくて、『注意の分配力』の機能の廃用性異常な低下の進行に因る機能障害に端を発して、評価の物差し及び実行機能の機能障害が惹起され、最終的には、それらの機能の複合機能体である『前頭葉』の機能障害が惹き起こされてくることにより発病するのが、「アルツハイマー型認知症」が発病するメカニズム(原因)であり、『意識の機能構造』が関わるのが特徴なのです。(発病及び症状が進行するメカニズムに照らして)症状の進行を抑制する効能を有する『治療薬の開発』は、絶対に、有り得ないのです。
治療薬とかの効能をうたい文句にしている薬は、因果関係の評価の仕方が杜撰であるか、評価の仕方を誤っているだけのものなのです。『アデュカヌマブもレカネマブも、認可してはならない 』のです。
※5 実は、この『改訂版30項目問診票』に挙げている類型的な症状について、私たち二段階方式が、静岡県磐田市に本拠を置いていた遥かな昔(2000年7月に、現在の伊東市八幡野に本社を移転してきた)、当時の『東京都老人総合研究所』が、私たち「二段階方式」が有していた『生データ=発病患者各人の脳の機能データと症状の該当項目』との関係を解析してくれて、発現が早い順を推定してくれたデータがあるのです。今回、その結果(「改訂版30項目問診票」を初めて公表します。発病患者の症状がこの先どのように重症化していくかの順番の参考資料です。
※6私たち二段階方式は、正常な物忘れの症状(加齢要因だけで発現してくる症状)の原因である『前頭葉の正常老化の曲線』という「脳機能データ」を保有しています。この正常老化の曲線、即ち、加齢という要因だけに起因した『前頭葉の老化曲線』のデータは、NHKの人気番組である『チコちゃんに叱られる』でも取り上げられたものなのです。同時に取り上げられたものが、米国のハーバード大学が保有する「左脳と右脳」の機能データだったのです。
※7「アルツハイマー型認知症」の発病者の場合は、加齢による脳の正常老化と言う基盤要因に対し、加重された廃用性異常な機能低下の進行と言う要因(キッカケの発生と継続を契機に心が折れて意欲を喪失することで開始され、継続されるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続という要因、廃用性の異常な機能低下の進行)により、両者の同時存在に因る相剰効果による廃用性加速度的異常な機能低下の進行により、『注意の分配力』の機能を核心とする前頭葉の三本柱の機能が異常なレベルに在り、評価の物差し及び実行機能が異常なレベルに在り、その総体としての『前頭葉』の機能が異常なレベルに在り、そのことに起因した(記憶障害の症状を含む)様々な症状が発現してくるのです。
『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常なレベルに衰えてくるのに厳密にリンクして、発病の最初の段階である小ボケの段階、次いで、中ボケの段階を経由して、最後に、末期の段階の大ボケの段階へと徐々に、段階的に、進行して行くことに因り、各段階に応じた症状が発現してくるのです。但し、「記憶障害の症状」は、『アルツハイマー型認知症』の発病の結果なのであり、『DSM-Ⅳ』の第一要件が規定し、通説であるアミロイドβ仮説を含む「4つの仮説」が発病を引き起こす原因であると想定していること自体が、誤りなのです。

&2   アルツハイマー型認知症の発病患者の類型的な症状の進行の順番
1.「小ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に、今回並べ替え)
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルに衰えてきたため、いろいろな場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速
30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、自分では思いつかなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来にくくなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れている)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚える風が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと昼寝をするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、実行機能の一要素である発想する機能が発揮できなくなってくる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる
(2) 「中ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても、日付があやふやになる(今日が何日なのかがあやふや)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事も出来なくなる
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行く、時の見当識が衰えてきて、季節の感覚がなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳ お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる
(3) 「大ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からない(人の見当識がなくなる)
㉔ 家庭生活の面で、介助が必要となる
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする
※1 上記に提示した小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分された類型的症状を注意して読んでみてください。これらの段階的で類型的な症状は、「前頭葉」を含む『脳全体の機能レベル』(二段階方式は、厳格な定義を有しています)に厳密にリンクした症状群なのです。記憶障害に起因して、発現してきたものではないことを理解できるでしょう。
※2此処に挙げてある症状は、全てが、アルツハイマー型認知症の発病患者に確認される類型的な症状について、軽い症状の順番に並べたものです。世界の専門家達は、上記の内の末期の段階の後半の症状のことしか知らないのです。「小ボケ」や「中ボケ」の段階があることに気づいていないので、「MCI 」(軽度認知障害)とかの極めて曖昧で主観的な内容でしかない基準の該当者とされる「極めて重度の物忘れの症状」の発現者(アルツハイマー型認知症発病の前駆的状態に在るとかの説明が行われる)に加えて、失語、失認、失行(紛い)の症状が確認されて初めて、『アルツハイマー型認知症』の発病だと主張しているのです(川下しか見ていない大間違いの主張)。
※3 アリセプト(アセチルコリン仮説の考え方に立脚して開発された)、アデュカヌマブ、レカネマブ(両者は、共に、アミロイドベータ仮説の考え方に立脚して開発された)は、日本の製薬会社であるエーザイが、アルツハイマー型認知症の治療薬として、開発したものばかりなのです。医学会に於いても、アリセプトは、治療の効能は無く、単なる対症療法薬でしかないことが確定しているのですが、アデュカヌマブとレカネマブについても、治療の効能を有していないことが確定されることになるのです。
アミロイドベータの蓄積とアルツハイマー型認知症の発病との間に直接の因果関係が存在していないのであり、アミロイドドベータの蓄積を阻害する効能を有しているとしても、『アルツハイマー型認知症』の発病の予防及び症状の進行を抑制する効能を有することには繋がらないのです(因果関係の有無の評価方法の誤り/又は評価の仕方が杜撰なだけ)。

&3 『アルツハイマー型認知症が発現する原因』(二段階方式独自の主張)
Ⅰ.アミロイドベータ仮説が破綻したことに伴い、記憶障害を引き起こす原因は異なるものの、同じメカニズムの上に立った仮説である他の3つの仮説も同じ運命を辿ることとなり、医学会には、定説が無い状態が起きてきています。
その状況下で、権威が無く、カロリンスカ研究所やランセット委員会に対してだけでなく、何処にも論文を提出したことがない私たち『二段階方式』の主張内容は、北海道から九州に跨る452の市町村での、住民参加型の『地域予防活動』の先駆的な試みの指導の中で、疫学的に実証されているのです。
※『MCI』の基準の該当者を対象として介護の予防措置を実施したところで、さしたる効果は期待できないのです。最も有効で有益なのは、発病自体の予防に因る発病時期の先送り効果なのです。自分なりに興味や関心が持てる特定のテーマを選んで、前頭葉の三本柱の機能が、注意の分配力の機能の活躍に因る実行機能の駆使により、創意、工夫、シミュレーションして、自分なりの喜びや楽しみが得られ、時には、感動できるような自分なりの生活習慣を構築し、継続して実践することが、発病自体の予防(発病時期の先送り)効果を生むことになるのです。三密の回避に徹した生活習慣を厳格に順守してきた高齢者にとっては、このことの啓蒙が不可欠のものとなるのです。

Ⅱ.世界最高の権威規定である「 DSM-Ⅳ」の内容の重大な誤り
1.「 DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定の構成と内容の分析
(1)米国精神医学会が策定した『アルツハイマー型認知症』の診断規定である『DSM-Ⅳ』の規定は、①第一要件では、「記憶の障害」に起因して発病し、②第二要件に規定する症状(失語、失認、失行の症状又は実行機能の障害等)が発現して来ると規定しています。
(2) 「アミロイドβ仮説」の旗印の下で、マウスにアミロイドβを注入したアルツハイマー・マウスとかが檻の中で餌を探して徘徊する動きを対象に、「記憶障害」とアルツハイマー型認知症との関係、言い換えると、アミロイドβの蓄積量と記憶の機能レベルとの相関関係を研究し、世の中に対して、間違った情報を発信しているのがハーバード大学であり、我が国では、東大、京大、理研-MIT研究室なのです。彼等は、アルツハイマー型認知症が、意識的な世界、目的的な世界と密接な関係を有するタイプの認知症であることにさえ気づいていないのです。意識的な世界、常に複数の異なる意識並存している状態下、それ等複数の意識を構築し、統合し、統括し、分離し、管理し、コントロールしている要の機能が、『注意の分配力』であることも知らないのです。その為、意識と記憶に関わる最も重要な機能である『注意の分配力』の機能が備わっていない、ADマウスを研究対象にしているのです。
(3)『アルツハイマー型認知症』の発病原因は、記憶障害にあるのではなくて、キッカケの発生と継続で心が折れて意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に端を発した『注意の分配力』の機能の廃用性の異常な機能低下の進行に起因した機能障害を介在した、「評価の物差し」及び『実行機能』の機能障害の進行、機能構造の連鎖関係に因る最終的な機能構造の関係では、それらの複合機能体である『前頭葉』の廃用性異常な機能低下の進行に起因した機能障害が、発病を惹き起こす原因なのです。
※1『アルツハイマー型認知症』は、「第二の人生」を送る上で継続される単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』(追求する特別のテーマも無く、生き甲斐無く、趣味なく、交遊無く、運動もせず、達成すべき目標も無い単調な「生活習慣」を言う)の継続に起因した前頭葉の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発病し、症状が進行して行くものなのです。※2 発病を予防するには、食生活ではなくて、仕事とは無縁となる『第二の人生』を送る上での脳の使い方としての『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践、即ち、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)の機能の出番が多くて、『注意の分配力』の機能が機能の発揮度を支配し、下支えている機能である「実行機能」の出番が多くなることによって、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』の構築と継続的な実践が、唯一の方法となるのです。廃用性の異常な機能低下の進行の場合は、「意識的な世界」を支える要の機能である『前頭葉』の機能が、真っ先に衰えて行く性質があるからです。
※3『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』に過ぎないのです(世界中の権威達が未だに無知)。
発病を予防したり、症状の進行を抑制する効能を有する「治療薬」は、発病のメカニズムに照らして、未来永劫開発されることは有り得ないことなのです。
(4) 意識的な世界は目的的な世界であり、何等かの具体的なテーマを見つけ、自分が置かれている状況を判断して、自分なりの目標を設定して、発想、分析、理解、企画、計画、洞察、憶測、推理、検索、比較、シミュレーションして、シミュレーションの結果により選択して、実行内容及び程度と態様を決定し、実行の決断をして、脳の各部に実行の指令を下す。その際の、脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能が、『前頭葉』であり、その過程で、様々な「個別認知機能」が活躍することになるのです。それら個別認知機能群の総称が『実行機能』なのであり、実行機能が機能を発揮する上で、その機能の発揮度(実行機能の機能レベル)を下支えし、支配している要の機能が『注意の分配力』の機能なのです。ここに挙げた注意の分配力や実行機能や前頭葉という脳機能はマウスには備わっていないのです。意識的な世界は、『注意の分配力』の機能が構築し、維持し、下支えている世界であり、『記憶』(記銘、保持、想起)についても、記銘時も想起時も、必ず、『注意の分配力』の機能が関与することになるのです。
※『注意の分配力』の機能は、異なる複数の意識を構築し、維持し、管理する為の核心的な機能であり並びに異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり及び咄嗟の判断に不可欠の機能なのです。アルツハイマー型認知症発病のメカニズムを解明する上で要の機能なのです。
(5) 何れにしろ、問題の対象となる世界は、無意識や条件反射の世界で起きてくるものではなくて、『意識的な世界』、「意識が覚醒」している状態下での『異常な症状』として、『アルツハイマー型認知症』の症状が発現して来るものであるとの理解と認識に立って、発病のメカニズムを規定すべきものであることに注意を喚起したいのです。
「DSMーⅣ」の第一要件の規定が確認を要求する「記憶障害」自体が、「注意の分配力」の機能障害が核心となる『前頭葉』の機能障害に起因して発現することを注意喚起しておきたいのです。
2.上記構成の理解に立って、第二要件の規定内容を検討してみたいのです。
(1) 「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定を別の視点で分析すると、左脳(失語紛い)がらみの症状、右脳(失認紛い)がらみの症状、運動の脳(失行紛い)がらみの症状、又は、実行機能がらみの症状が発現して来ることになると規定しているのです。そうした症状が発現してくる原因が、「記憶の障害という要因だと規定している」のです。
(2) この第二要件の規定内容自体が、重大な誤り、欠陥規定であるということなのです。
『アミロイドβ仮説』は、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定(記憶障害に起因して発病するとの内容)が正しいとの前提に立脚していて、『アルツハイマー型認知症』を発病し、末期の段階にまで症状が進行し、失語や失認や失行紛いの症状が確認されていたお年寄りの死後の「脳の解剖所見」で共通に確認される要因、アミロイドβの蓄積に因る「老人斑」の沈着に着目して、老人斑が毒性を有していて、その毒性が情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を招くことに因り、記憶障害が惹き起こされるという想定をしただけの仮説なのです。その仮説の主張原因と『アルツハイマー型認知症』の発病との間の『因果関係の存在を未だに実証できないでいる』為に、仮説の地位に甘んじているのです(その仮説を大前提に開発されたのが、「レカネマブ」)。
Ⅲ.「意識的な世界」での「前頭葉」を含む脳全体の機能構造
(1) 「アルツハイマー型認知症」の発病者場合、発現して来る症状は、失語、失認、失行、又は実行機能の障害の症状であると、第二要件は規定しているのです。実はこれが「重大な誤り」の規定内容なのです。最初の3つの要件は、特定の症状を例示しているのに対し、最後の要件は、症状が発現してくる原因、機序を規定したもの(=「実行機能」の障害に起因して発現して来る症状という、規定の仕方となっている)。規定の仕方自体が、論理的に支離滅裂なものなのです。
※ 実は、失語や失認や失行の症状(正しくは、失語、失認、失行紛いの症状自体が、「記憶障害」ではなくて、『実行機能』の機能障害(三者の機能構造の関係で言うと、「前頭葉の三本柱」の機能障害に起因した「評価の物差し」及び「実行機能」の機能障害=複合機能体である『前頭葉』の機能障害)に起因して、発現して来る症状なのです。
(2) DSM-Ⅳの第一要件の規定は、「意識的な世界」での、機能発揮上の二重構造を無視した規定内容なのです(知らない為、誤った規定の仕方をした)。
(3) 意識的な世界、即ち、目的的な世界において、「評価の物差し」に因る評価、注意、関心、選択に基づいて、『注意の分配力』の機能に因る機能発揮上の二重構造に因り、『実行機能』の機能の発揮及び発揮度が下支えられる機能構造下で、①自分が置かれている状況を分析し、理解し、憶測し、推測し、判断して、②その状況判断に沿った自分なりの何等かの「テーマ」を発想し、③「テーマ」の実行内容及び実行の仕方を企画し、計画して、④想定した条件下での実行の結果を洞察し、推理し、検索し、シミュレーションし、⑤シミュレーションの結果を比較し、⑥最終的な実行内容及び実行の仕方を選択し、⑦決定して、⑧実行の決断をして、⑨意識的な世界における脳全体の「司令塔の役割」を担っている、『前頭葉』の機能が、左脳、右脳及び運動の脳に対して、実行の指令を出すという機能構造になっているのです。
※ ①『実行機能』とは、上記(3)で赤字列挙した個別認知機能群の総称なのであり、②実行機能が働くには、左脳、右脳及び運動の脳を介しての働きが不可欠となるのであり、更には、③実行機能が機能を発揮するには、「注意の分配力」の機能を中核とした「前頭葉の三本柱」の機能による下支え及び支配が不可欠となるという『機能発揮上の二重構造の関係』があるのです(『注意の分配力』の機能の関与の度合いが、評価の物差し、実行機能、更には、左脳、右脳及び運動の脳の機能の発揮及び発揮度を左右している機能構造のことを言います=「二段階方式」独自の発見と理解)。
機能発揮上の二重構造から、『前頭葉』を含む脳全体の「機能障害」は、『前頭葉の三本柱』の機能の廃用性の異常な機能低下の進行に起因した「機能障害」が原因で、惹き起こされることになるという「機能構造」に対する無知からくる規定上での誤りを犯しているのです。本来、実行機能の機能障害は、第二要件ではなくて、第一要件に規定すべきものなのです。『前頭葉』の機能障害に起因して、失語や失認や失行(紛い)の症状(本来の失語や失認や失行とは異なることに注意)が、発現して来るものだからなのです。
(4) このことを分かり易く表現して説明すると、意識的な世界、目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」なのであり、馬車の運行を判断し、支配し、管理し、コントロールしているのが御者である「前頭葉」という脳機能なのです(意識的な世界、目的的な世界では、『前頭葉』の機能が、脳全体の司令塔の役割を担っているのです)。
左脳、右脳及び運動の脳を手足として、『前頭葉』が運行の全般を管理し、コントロールしつつ、思索や思考、行為や行動、或いは、言葉を介した発言を実行して行く上で、不可欠となる脳機能が『注意の分配力』が行使する「実行機能」なのです。
(5) 意識的な世界、意識が覚醒した世界、目的的な世界では、左脳、右脳及び運動の脳を手足とし、『評価の物差し=意識の首座=自我』に因る評価、関心、注意、選択に基づいて、『注意の分配力』の機能が、『実行機能』を行使して馬車を運行して行くときに、『注意の分配力』の機能レベルが、その先の全ての、意識的なアウトプット、即ち、評価の物差し及び実行機能の働き具合並びに左脳、右脳及び運動の脳の働き具合、或いは、それら機能の複合した機能発揮の関係の上で、必ず、直接影響するという機能の発揮上及び廃用性の異常な機能低下の進行の上での)「因果関係の連鎖」が存在し、働いていると考えるのです。
※1 注意の分配力の機能の機能障害が評価の物差し及び実行機能の機能障害を惹起させ、そのことの直接のアウトプットが、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される類型的な症状が発現してくる、それが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。
※2 その意味で言うと、発現して来る症状の初期段階の症状について例示列挙的に規定した「DSM-Ⅳ」の「第二要件」の規定の仕方は、上述した、複合機能体としての『前頭葉』並びに左脳、右脳及び運動の脳との構造的な機能関係を無視した規定内容であるということになるのです。
(6) 上記問題点に加えて、第二要件の内容には、もっと重い罪があるのです。
ⅰ)「第二要件」は、アルツハイマー型認知症の症状を例示しているのですが、失語や失認や失行(紛い)の症状が、発病の「初期症状」であると規定しているのです。
そもそも、『アルツハイマー型認知症』は、元々は、精神科の専門領域とされていたのです。「重度の記憶障害の症状」に焦点が当てられて、症状が精神症状と誤解されて、精神科のみが診断を行っていたのです。我が国で厚労省が、「アルツハイマー型認知症」の発病患者の診断の為の専門病院の指定に際して、精神科を有する地域の総合病院を『老人性痴呆疾患センター』という形で、僅かな数を指定したのが始まりなのです。「食事をしたばかりなのに、そのことも忘れている」と言った重度の「記憶障害」の症状や「夜中に騒ぐ」とか、「徘徊」等の症状や行動ばかりが取り上げられていたのです。そのため、発病者を抱えることになった家族は、発病を疑っても病院に連れて行かないで、手に負えなくなって初めて病院、精神科に連れて行くことが常態化して行き、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で治らないタイプの認知症である』という誤解が、我が国の隅々にまで浸透して行ったのです。浜松医療センターは、『老人性痴呆疾患センター』の中では唯一、精神科の精神科医ではなくて、脳外科の脳外科医が診断を行った為に、正常下限のお年寄りから、軽い初期症状、中等度の症状の発病者から重い症状までを含めた、日本全国の発病患者を診察する機会を得たのです(脳外科で、高槻絹子が、「神経心理機能テスト」を開発したのです)。
ⅱ)失語や失認や失行(紛い)の症状は、MMSEの総得点が、一桁、9点以下の段階の発病者になって初めて発現が確認される『極めて重度の症状』であることさえ、精神科医達には、認識されていなかったのです。
それが「初期症状である」と第二要件が規定していたので、それらの症状よりも、「更に重い症状」ばかりに目が行っていた訳なのです。
症状を治したり、症状の進行を抑制できる効能を有する治療薬としての効能を有する薬は存在していないし、加えて、CTやMRIやSPECT、果ては、PETまで持ち出してきて、高額の診療費を稼ぎ出していながら、『脳のリハビリ』の実践による回復の可能性が皆無の段階で発病を見つけているのでは、『発病のレッテル張り』をしているだけの診断なのです。現在処方されている「4種の薬」も、症状の進行を遅らせる効能が期待されると製薬会社が謳い文句にしているものの、実際には、そうした効能は有していない単なる「対症療法薬」(症状の発現の仕方を抑制したり、又は、昂進させるだけのもの)が、『国民健康保険』の適用の下で、大手を振って処方され、処方代を稼いでいるという訳なのです。
(7) 末期の段階での発病の診断(発病のレッテル貼り)と対症療法薬の処方の為の費用の総額が単年度ベースで10兆円を超えてきていて、更には、MCIとかの意味不明な基準を活用して行われる「介護の予防措置」の実施に重きが置かれていて、川上対策であり、究極の介護の予防措置であり、大きな効果が期待できる「発病自体の予防」に目を向けた住民参加型の地域予防活動が、棚上げにされた儘なのです。その結果として、介護に要する税金の総額もまた、単年度ベースで10兆円を超えてきているのです(一般会計と特別会計の合計総額)。我が国は、一般会計の規模が108兆円程度であるのに対して、特別会計の規模は、その2倍以上なのです。ところが、一般会計については、国会で審議がなされるのに対して、特別会計に対しては、国会の審議がなされないのです。川下に目を向けていて、意味も効果も不明の「介護の予防措置」だけを実施していて、川上に目を向けた『発病自体の予防措置』を棚上げにしていても、国会での審議がなされない現在の状況に、違和感を覚えるのです。
昨日の報道では、介護の費用の支払いに要する税金の総額が、単年度で13兆円を超えたので、介護保険料の増額及び介護の費用の負担の額を増額させる検討に入ったとの由。財政規律の為に有識者会議が提言する方策は、税金の無駄を大幅に削減する方策の実施ではなくて、税金を増額する方策が先決とされているのでしょうか。
※発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動を展開する
には、二段階方式の種々のマニュアルの整備、保健師さんに使い易くする為の平準化、脳機能データ管理ソフトの改訂、保健師さんを指導する女性の専門職集団の養成等のステップを踏んで実施する必要があるので、準備期間が必要となります。一方で、『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なのであり、第二の人生を送る上での脳の使い方としての生活習慣の改善、前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践により、発病自体を予防できる(発病時期の先送り)し、何らかの事情で、万一発病することがあった場合でも、症状の進行の抑制効果により、介護の予防措置が効果的に達成できることについて「基本書の配布」による啓蒙活動は、岸田政権がソノ気になりさえすれば、すぐにでも実施できることなのです。
ⅲ)失語や失認や失行(紛い)の症状が初期症状であると規定されている為、それより軽い段階の症状(「二段階方式」の区分で言う小ボケ及び中ボケの段階での発現が確認される症状)が存在していることに、専門家達でさえ未だに考えていないし、知らないのです(『重度の記憶障害』が核心に在る)。
ⅳ)専門家とか言いながら、「MCI」(軽度認知障害)とか言う基準を持ち出して、『物忘れの症状』を外観から観察しただけの基準に依拠して、「アルツハイマー型認知症」の発病の「前駆的状態にある」とか説明しているのです。
➡ 意識の機能構造について無知であり、前頭葉の廃用性の機能低下の進行という認識さえなく、小ボケ及び中ボケの段階が存在することさえ知らないで、
末期の段階で発病を見つけていて、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で、治せない』タイプの認知症であると公言してはばからないのです。
その全ての責任は、『DSM-Ⅳ』の規定内容の誤りにあるのです。
※専門家とされる人達は、米国精神医学会が策定した『DSM-Ⅳ』の権威に
押されてしまい、その規定内容自体に重大な誤りが存するなど予想もしていないで、ただ単に、疑うこともなく追随しているという状況にあるのです。
私たち二段階方式は、独自に保有する各種の脳機能データについて、「DSM—Ⅳ」の規定内容では説明が出来ないので、他の道を追求したのです。
.「意識的な世界」と「注意の分配力」の機能の関わり方の問題
(1) 「意識的な世界」、目的的な世界では、『前頭葉』の機能が、左脳、右脳及び運動の脳を手足の機能としつつ、「実行機能」を介して、更に、「注意の分配力」の機能を核とする「前頭葉の三本柱の機能」による下支え及び支配を得ることに因り、「意識的」な、且つ、「目的的」な思索や思考、行為や行動、或いは、発言や言動を実行しているのです。
(2) ところが、世界中の脳科学者も哲学者も、誰一人として、未だに気づいていない問題、問題を提示し得ていない、「評価の物差し」及び「実行機能」の機能発揮と『注意の分配力』の機能との関係、私たち「二段階方式」の表現で言う『機能発揮上の二重構造』という機能構造の問題があるのです。この機能構造の問題に気が付かない限り、何時迄、マウス(又は、アルツハイマーマウス)のお尻を追いかけまわそうとも、アルツハイマー型認知症の発病のメカニズム及び症状の重症化が進行して行くメカニズムを解明することは出来ないことを、専門の学者や研究者達に問題提起しておきたいのです。

Ⅴ. 『実行機能』の機能発揮上の「二重構造の問題」とは
(1)『注意の分配力』の機能は、『3つ以上の異なる複数の「テーマ」及び『意識』を同時に並行して処理する上で不可欠の機能であり並びに「意識」(覚醒の度合いが異なる、覚醒度が異なる状態の意識を含む)を構築し、統合し、統括し、分離し、管理し、コントロールする上で、不可欠の機能であることを注記し、問題提起しておきたいのです(分かり易い事例で。仲のいいお友達を助手席に乗せ、好みのBGMを流しながら、全国旅行支援を活用して、群馬県の水上温泉、四万温泉、伊香保温泉を梯子してきた思い出話に花を咲かせながら、交通量が多い街中を、昼間に運転している状況を想像して下さい)。
(2) そうした状況は、注意の分配力の機能が、『異なる3つ以上の、複数のテーマ及び意識』を、同時に並行して処理している状況なのです。同乗者と交わしている会話の流れを把握し、会話の内容を理解し、楽しみながら、他方で、BGMも楽しみながら、更には、行き交う車の流れに沿いつつ、前後の車の動きやその変化にも注意しつつ、信号の色の変化にも気を配り、移り変わって変化して行く周囲の景色にも目をやり楽しみつつ、アクセルを踏んだり、時にはブレーキを踏んだりして、自分の車の速度の維持や変化にも注意しながら、左端に寄りすぎないようにも注意しつつ、山頂に在る熱川リゾート&スパに向けて、適切に車を運行して行くのです。
そうした状況を可能にしているのが、DNAの99%が同じとされるチンパンジーにも、マウスにも備わってもいない『注意の分配力』という脳機能なのです。『意識的な世界(目的的な世界)』の考察(メタ認知)や言動(実体験認知)に不可欠の機能である『実行機能』が働く為にも及び複数の異なる意識が、覚醒の度合いが異なる儘に、発現して来ては消えていき、再度復活してくる等、同時に並行し、並存して、存在している為にも、正常な機能レベル下での/及び異常な機能レベル下での『意識的な世界』(目的的な世界)自体が、『注意の分配力』の機能の関与なしには、『存在し得ないもの』であるという『意識の機能構造』のメカニズムを提示しておきたいのです(『改訂版かなひろいテスト』の解析結果が根拠)。
(3) その『注意の分配力』の機能の発揮度を下支えしていて、支配しているのが「注意の集中力」の機能であり、「注意の集中力」の機能の発揮度を下支えしていて、支配しているのが「意欲」の機能であり、三者間には、常にこの三層の機能関係の鎖という構造が存在していることの理解が、意識的な世界での「実行機能」の(複合機能体としての前頭葉)の種々のアウトプットの理解と判定と評価に不可欠なのです。「第二の人生」を送る高齢者だけを対象として(「二段階方式」が規定する「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一要件」)、「キッカケ」の発生と継続を契機に心が折れて「意欲を喪失」することで開始される『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続』(「二段階方式」が規定する「アルツハイマー型認知症」の発病の「第二要件」)により、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くその先に、『アルツハイマー型認知症』の発病並びに症状の重症化の進行が待っていると主張する「二段階方式」が主張する「発病及び症状が進行するメカニズム」の基礎をなしているのが、意識の機能構造の理解に基づいた「私たち人間だけに特有な脳の機能構造」なのです。
(4) 『前頭葉』の機能と言う用語は比較的によく見かけるものの、その前頭葉の機能の精緻な「機能構造」について語れる専門家は、未だに居ないのです。
『前頭葉』の機能について語るのであれば、「評価の物差し」(=意識の首座=自我)、記憶の倉庫、実行機能、「前頭葉の三本柱」の機能と呼称する極めて重要な機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能、並びに左脳、右脳及び運動の脳が関わる機能構造の理解と認識が必要となるのです。
前頭葉という脳機能は、前頭前野に局在している前述した様々な脳機能の複合機能体であると考えるのです。世界中の著名な専門家とされる人達の論文を見渡しても、『評価の物差し自我』という概念を提示している人は、このTad以外には、未だに居ないのです。対象情報の記憶に際して、「評価の物差し」が働くことが「認知の開始」であり、「記憶の倉庫」との照合による『同定が起きないと、記銘されない』、即ち、意識下での認知自体の完成は無いということを知るべきなのです。その上で、「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度に下支えられた「実行機能」の機能の発揮度が顕現してくることになる、これが「意識的な世界」(=「目的的な世界」)で起きてくる、様々な種類及び態様に因る「認知機能の発揮」なのです。
ここに提示した『認知機能の発揮』の下で、器質的な病変による「記憶障害」という要因ではなくて、第二の人生を送る上で、キッカケの発生を契機にして意欲をなくしてしまい、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(食生活とは無関係のものであり、「脳の使い方」としての意味で言う生活習慣であることに注意)が継続することに因り(発病させる直接の原因)、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことに因り発病するのが『アルツハイマー型認知症』発病のメカニズムなのであり、本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』であるに過ぎないと考えているのです(「二段階方」式独自の考え方=著作権が成立)。
(5)『アルツハイマー型認知症』の症状の発現及び重症化の進行のメカニズムを考えるとき、上述した脳全体の機能構造の理解が不可欠となるのです。その意味からも、「注意の分配力」の機能も、「実行機能」も、「前頭葉」という脳機能も備わっていない、マウス(アルツハイマーマウスとて同じことなのです)の行動を対象にして、アミロイドβの注入量との関係を調べ、そのデータを根拠に、発病のメカニズムを論じている「アミロイドβ仮説」は、間違った場所を、間違った方法で、単に深く掘っているだけのものなのです。
(6) 注意の分配力の機能を核とした前頭葉の三本柱の機能が実行機能の機能の発揮度を支えている機能構造の下で、意識的な世界、目的的な世界が展開されているのです。その意味で厳密に定義するなら、「アルツハイマー型認知症」の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現して来るというべきものなのです(二段階方式の場合は、小ボケ、中ボケ及び大ボケの「3つの段階」に区分しているのですが、世界中を見ても、様々な程度及び態様により発現して来る「アルツハイマー型認知症」の症状について、「前頭葉の機能レベルに厳密にリンクした症状」という視点は全くなくて、「記憶障害について、言葉の区分だけで説明しているものばかり」なのです。

Ⅵ.正しく規定した場合の「規定内容」の在り方(『DSM-Ⅵ』の規定)
(1) 第一要件は、発病のメカニズムを規定していて、第二要件は、発現して来る症状について規定しようとしているのが、「DSM-Ⅳ」の規定の策定者達の意図だった訳なのです。問題は、「意識的な世界の脳の機能構造」についての知見が不足していた為に、規定の内容を間違えたということになるのです。
※「DSM—Ⅳ」の第一要件、第二要件共に、規定内容の根拠がないのです。
『前頭葉』の機能障害に起因して発病したことが確認されること。これが、『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定でのあるべき正しい規定内容だったのです。
この規定が為されていたなら、アルツハイマー型認知症の発病原因について、「記憶障害に起因」して発病するとの誤った内容の規定を、正しい内容である誤解し、記憶障害を惹き起こしている原因が「アミロイドベータの蓄積」及び「老人斑」の沈着による神経細胞の大量死であるとする仮説を思いつくことも無かったであろうし、ここ迄の迷路にはまり込むことも無かったろうと考えるのです(その間違いが、発病の予防という川上対策を棚上げにさせている)。
(2)「覚醒の度合い」が低い場合を含めて、「意識が覚醒している」状態下で、様々な程度及び態様により発現して来る『アルツハイマー型認知症』の症状は、三つの段階に区分されるものであることを明確な、客観的な条件により、定義すべきなのです。猶、私たち「二段階方式」の場合は、『前頭葉』の機能レベルの判定については、「かなひろいテスト」の実施結果については、50歳代、60歳代、70歳代、 80歳代以上の年齢別の基準値が設定されていて及びMMSEのテスト結果については、「注意と計算」の項目について、「時の見当識」の得点を基礎とした換算を実施した後の「換算値」により、『小ボケは、換算値が24点以上』、『中ボケは、換算値が23点以下15点以上』、『大ボケは、換算値が14点以下』と定義されています。
①発病の最初の段階の症状は、「社会生活」を送る面での支障が出てきている
ことが確認される症状群であり、左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在るものの、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルであることが確認されることになるのです(二段階方式の区分の「小ボケ」の段階に相当)。
②それに次ぐ段階の症状は、「家庭生活」を送る面でも支障が出てきている
ことが確認される症状群であり、脳全体の機能(前頭葉の三本柱の機能、実行機能、前頭葉機能、左脳、右脳及び運動の脳)の全てが異常なレベルであることが、確認されることになるのです(二段階方式の区分で言う「中ボケ」の段階に相当)。
③最後の段階、末期の段階の症状は、「セルフケア」の面でも支障が出てきていることが確認される症状群であり、注意の分配力の機能を核とした「前頭葉の三本柱の機能」を核とする脳全体の機能が、極めて異常なレベルに在る為、実行機能が殆ど働かないまでに極めて異常なレベルに機能低下が進行してきていることが確認されることになります(二段階方式の区分で言う「大ボケ」の段階に相当)。
(3)  症状を三段階に区分する目的は、『脳のリハビリ』(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」への改善と継続的な実践)の継続的な実践に因る回復の可能性の有無及び程度により、以下の実態が疫学的方法により実証されているからなのです(以下は、事象の事実)。
① 小ボケ 「脳のリハビリ」の継続的な実践により治すことが比較的に容易
② 中ボケ 「脳のリハビリ」の継続的な実践により治すことが未だ可能
③ 大ボケ 「脳のリハビリ」の継続的な実践により治すことが最早困難
※ 専門家とされる人達は、アミロイドベータ仮説やタウタンパク仮説やアセチルコリン仮説や脳の萎縮仮説などの仮説のいづれかを妄信してきたのです
(現在は、「4つの仮説」が破綻した状態なので、定説が存在していない)。
「アルツハイマー型認知症」を発病して、発病の原因が不明で、治すことが出来ないタイプの認知症であるとされているために、加えて、身体がもつ為に、症状が進行して行き、末期の段階の症状であり、「DSM—Ⅳ」の第二要件が確認を要求している失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されていた高齢者の死後の脳の「解剖所見」に共通して確認されるアミロイドベータの蓄積(老人斑)、タウ蛋白の蓄積(神経原線維変化)、脳の顕著な委縮を対象として、憶測し、想定しただけの発病原因(メカニズム)に関わる仮説が、誤りの内容であった為に、世界中及び我が国に多大な混乱をもたらしてきたのです。
(4) 私たち「二段階方式」は、「介護保険制度」が制定される以前の時期を中心として、北海道から九州にまたがる全国規模の累計導入数452の市町村で実践を指導した『アルツハイマー型認知症に特化した活動であり、発病自体の予防と早期診断による回復を明確な目的とした活動』であり、『導入先の保健師さんが主導し、地域のボランティアやボランティア組織が活動を支援』し、『地域の高齢者が参加する』活動、住民参加型の地域予防活動を指導して、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証しているのです(世界初)。
※1 今回は、アルツハイマー型認知症の発病の予防活動の導入・実施、『二段階方式の考え方に基づいて、二段階方式の手技を活用』して展開する全国展開の実施を岸田政権に提案しているところなのです(対案として、70歳代の高齢者世帯に対し、基本書の配布に因る啓蒙活動の実施を提案中)。
※2「4つの仮説」が破綻した今もなお、政府大綱は、MCIの基準に基づく判定を基礎とした「介護の予防措置」の実施という、「川下対策」にしか目が向いていないのです。川下対策では、コストと手間がかかるにもかかわらず、効果が期待できないのです。川上対策としての発病の予防については、政府大綱の第一条の規定の中で『将来の検討課題』として棚上げにされた儘なのです。
※3 「アルツハイマー型認知症」の診断を専門とする医師を含めて、専門家とされる人達は川下にしか目が向いていなくて、その上に、発病の末期の段階である「大ボケ」の後半になって初めて発現が確認される極めて重度の症状である失語や失認や失行等の症状が初期症状であると誤解し、思い込んでいる為に、もっと早期の発病段階、私たち「二段階方式」が提示する「小ボケ」及び「中ボケ」の段階があることに気づいていないのです。
※4新型コロナに対する感染回避策として政府が国民に呼びかけて、その順守を求めて来たところの『三密の回避』に徹した暮らしぶりは、脳の機能面から言うと、単調な生活習慣の継続と言う日々の暮らし方でもあったのです。三密の回避に徹した単調な『生活習慣』が2年半にもわたって継続されてきたことに因り、「二段階方式」が『アルツハイマー型認知症』の発病の第一要件に規定する該当者、『第二の人生』を送る60歳を超えた年齢の『高齢者』達の間で、『アルツハイマー型認知症』の発病者数が、『大幅な増加の傾向』を示してきている筈なのです(「小ボケ」の標準的な滞留期間は、発病してから3年間なので、新型コロナ対策が始まって、初期に発病した人達であれば、未だ、「小ボケ」の段階の症状しか発現してきていないので、専門家達が未だ騒いでいないだけなのです。次いで、「中ボケ」の標準的な滞留期間が2~3年間で、発病から5~6年が経過すると、「末期の段階」であり、専門家達が発病の初期と言って騒ぐ「大ボケ」の段階となるのです)。
※5 廃用症候群に属する生活習慣病の正体を詳述した『基本書』の配布による『啓蒙』対策が、急がれるのです。
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♯ 認知症  アルツハイマー型認知症の発病の原因とメカニズム(【G-11】)

2022-10-02 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
〇 (「意欲、注意集中力及び注意分配力」の老化曲線)
〇 エーザイのレカネマブは、&8の『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』を排除せずに効能の有無を評価した因果関係無視の杜撰な評価。

&1『前頭葉』の老化曲線(「老年発症」の基盤となる条件)
(1)私達が意識的に何かをしようとするとき(発言、行為、言動、行動etc.)、状況を自分なりに、分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったやるべき「テーマ」を発想し、具体的な実行の中身(程度と態様を含む)を計画し、実行したときの結果を予測し、洞察し、推察し、シミュレーションして、必要と考えればその内容を修正します。
脳内での一連の思考【メタ認知機能の発揮】の過程で及びメタ認知に随伴連動する実体験認知の世界で、核心的な役割りを果たしているのが、『前頭葉』という脳機能、就中、「前頭葉の三本柱」(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)の機能の核心的な機能であり、私たち人間だけに備わっている特有な機能である「注意の分配力」の機能なのです。

(2)『前頭葉』と言う脳機能単体ではなくて複合機能体)は、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っていて、その構成機能であり核心機能である「注意の分配力」の機能が、評価の物差し(意識の首座=自我】の評価、注意、関心、観方に従い、注意の分配量配分先配分量変化させて、個別の認知機能群である「実行機能」(Executive Function)を行使(機能発揮上の二重構造が存在し、作用する機能構造が存在)することに因り、状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿った「テーマ」を発想し、テーマを実行する為の計画を立て、実行の仕方及び結果を工夫し、洞察し、予測し、機転を利かせ、ある時は、抑制する等各種の高度な働き(人間だけに特有な機能と世界)を発揮しているのです。

(3)様々な展開をシミュレーションする為に脳内だけで行われるバーチャルな世界としてのメタ認知機能を正常に発揮させる上でとりわけ重要な働きをしているのが、「注意の分配力」の機能なのです。
その「注意の分配力」の機能を含む『前頭葉の三本柱』の機能には、「加齢」の進行に連れて働きが老化し衰えていくという性質(「正常老化の性質」)があるのです。18歳から22歳までがピークで、23歳を過ぎるころから100歳に向かって、緩やかではあるけれど、直線的に衰えていくのです。
第二の人生」が始まる60代半ばになると、前頭葉の働き具合は、ピーク時の18歳から22歳の頃に比べ、働きが半分以下になっているのです。70歳代、80歳代、90歳代、100歳代と、年をとればとる程、『前頭葉』の働きが更に衰えていく。正常な機能範囲内とはいえ、徐々に低下して、低空飛行になっていくのです。この「正常老化の性質」が、『アルツハイマー型認知症』を発病する第一の原因要因なのであり、「老年発症」となる原因なのです。

(4)様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上を占めていて、皆さんが日常よく目にしているアルツハイマー型認知症の正体は、加齢に起因した「脳の老化」(正常老化の性質)という要因が基盤にあるのです。
『加齢に起因した脳の老化』という問題が基盤にあるから、アルツハイマー型認知症の発病の対象は若者には関係なくて、「60歳代以降の『お年寄りだけ』が、発病の対象になる」のです(老年発症が特徴)(⇒「若年性アルツハイマー型認知症」という病気は、実在していないのです。「側頭葉性健忘症」との異同の要素を知らない医師達が、誤診しているのです)。
側頭葉性健忘症』は、若年で発症するのが特徴。「重度の記銘力障害」に起因した記憶障害の症状を伴うこと(器質的病変に因る記銘度極度に低い為に、直前の記憶は想起できるが、僅かな時間が経過しただけの短期記憶及び相当な時間が経過した長期の記憶が、共に想起できない)及び「海馬の萎縮」が確認されるのが特徴。ところが、側頭葉性健忘症は『前頭葉』の機能レベルが正常な機能レベルに在るのが特徴なのです。前頭葉の機能が真っ先に異常なレベルに衰えて行くのが特徴である『アルツハイマー型認知症』とは、そこのところが、根本的に異なるのです(前頭葉の機能レベルを精緻に判定すれば、容易に鑑別できるのです)。
(5) 加齢に起因した機能低下の進行という要因を基盤(発病の第一要件)としていて、それとは、別のもう一つの要因の存在、「廃用性の異常な機能低下の進行」という別の要因加重されること【発病の第二要件】が、『アルツハイマー型認知症』の発病核心的な条件なのです(「DSMーⅣ」の第一要件が確認を要求している「記憶障害」の要因が原因で発病する訳ではないのです。
アミロイドベータ仮説や、タウタンパク仮説やアセチルコりン仮説は、全て、
記憶障害に起因して発病するとの想定条件に立っての憶測に因る主張(仮説)を展開しているのですが、その前提条件自体が重大な誤りなのです。
)「意欲、注意集中力と注意分配力」の加齢による老化のカーブ(正常老化の曲線) が示しているように、『加齢』という要件だけに起因した「前頭葉」の機能低下は、正常な機能範囲の中で、何年もかけて徐々に緩やかに低下して行くという性質が確認されるのが特徴なのです。
(6)「脳の働き具合」、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを客観的な手法で調べないで、「記憶障害」の症状(重度の物忘れの症状)の有無とその程度ばかりに焦点を当てて、且つ、末期の段階の「症状」だけから発病者を見つけようとしていたのでは、『脳のリハビリ』(「前頭葉」が改善する生活習慣への改善の実施)により回復させることが可能な本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされてしまうだけでなく、『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、原因も分からないし、治らない』ことにされてしまい、且つ、国としての、為すべき対策が、川下対策(介護)だけに目が行くこととなり、最も重要で有効で有益な対策である川上対策(発病自体の予防)が、放置されてしまうことになるのです。
(7) 効果とコストの面からも、介護の予防措置は、出来るだけ川上で実施すべきなのです。MCI(重度の「物忘れの症状」の確認を判定要件とする軽度認知障害の基準)とかの極めて曖昧な基準を基礎としていて、末期の段階に焦点を定めた介護の予防措置には、効果が期待できないのです。
⇒ 極めて遺憾なことに、「介護の予防」の国策化実施を制度化した『政府大綱』の第一条は、「発病自体の予防の実施の制度化を将来の研究課題」と規定しているのです。発病自体の予防対策の実施を逃げる理由は何なのか。
  
&2 アルツハイマー型認知症の年齢別発生頻度
(1)厚生労働省の発表では、我が国には、現在600万人を超える認知症のお年寄りがいるそうです。その大半、90%以上が『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症を発病している「高齢者」なのです。
然し、ここで言っている認知症を発病した老人とは、「大ボケ」の段階の人達だけだということに注意してください。「小ボケ」と「中ボケ」は、不活発病とか、脳のフレイルとか、歳のせいと誤解され、見落とされているのです。
(2)「前頭葉」を含む脳全体の認知機能障害がテーマである病気の診断が要求されていながら、前頭葉の機能レベルを調べないで、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点も持たないで、単に「重度の記憶障害」の症状並びに失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されて初めて発病者とする杜撰な診断が横行しているのです(「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合は、重度の記憶障害そのものが、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下の進行起因した認知機能障害のアウトプットであることに気づいてもいない)。
(3)『アルツハイマー型認知症』の発病の対象となるのは、小ボケ以下の認知症高齢者の全て(小ボケ、中ボケ、大ボケの全て)なのです。
発病の有無の判定(診断)に際して、回復させることが可能かどうかに関心が無くて、発病を見つけることだけ(回復させることが最早困難な大ボケの段階の症状が確認されるお年寄りだけ)にしか注目していないのでは、この先、発病のレッテル貼りの為の「診断費用」に加え、「介護の費用」が増大していくばかりなのです(両者を併せて、年間で22兆円を超えている)。
(4)私たちがこれまでに蓄積してきた3万人を越える全国規模の調査によるデータによると、小ボケ以下の人たち(小ボケ、中ボケ、大ボケレベルの全ての人たち)の年代ごとの割合は、定年退職などで、第二の人生が始まったばかりの60代に12%もの高い割合を示し、70代に30%、80代に50%、90代に75%、加齢の極まりの100歳代に97%と、年をとるにつれて、どんどん増加していくのが特徴です(正常老化としての加齢要因が発病の基盤条件であるために、歳をとればとるほど、発病する割合が高くなっていくのです)。
⓵アルツハイマー型認知症の発病の対象者は、現役世代である60歳未満の年齢の若い人はいないのであり、「第二の人生」を送っている「高齢者」と呼ばれる60歳以上の年齢のお年寄りに限られていること
②年をとるほど、アルツハイマー型認知症を発病するお年寄りの年代別の
割合がどんどん増えていき、命の極まりの100歳代では、殆どの人が(97%の人が)アルツハイマー型認知症を発病していること
③アルツハイマー型認知症を発病するお年寄りの年代ごとの割合が、
日本のどの地域をとっても、どこも殆ど同じで、地域差が認められないこと
※これらのデータから、アルツハイマー型認知症を発病する要因は、食べ物でも金属の摂取でもなくて、「加齢による脳の老化の進行」という問題が基本的な条件として考えられるのです(「発病の第一要件」)。
(5)上述したように、『アルツハイマー型認知症』を発病する対象者は基本的に60代以降の高齢者だけなのです。「脳の老化」と言う問題が基本にあるから、アルツハイマー型認知症は若者には関係なくて、60代以降の高齢者だけが対象になるのです(若年性アルツハイマー型認知症は、架空の病気であり、医師が、『側頭葉性健忘症』を誤診しているだけなのです)。
(6)仕事に対する評価と趣味や遊びや人付き合いを楽しむことに対する評価、言い換えれば、「どのような生活習慣(脳の使い方)」を重視するのかということに関して、私たち日本人の考え方は、日本全国ほとんど同じで地域差がないのです。生き方や日常生活での脳の使い方が、ほとんど同じなのです。私たち日本人は、仕事偏重の考えの人が多いのです。「第二の人生」が始まり、日常生活を送る上での大きな目標を与えてくれていた「仕事というテーマ」がなくなったら、どうやって毎日を過ごしだらいいのかが分からないのです。時間をもてあまして、単調な生活を日々過ごすのです。有り余るほど時間があるのに、することがない毎日、ナイナイ尽くしの単調な毎日を送るのです。
(正常な老化の進行に廃用性異常な機能低下が加重された)

&3『アルツハイマー型認知症』の発病者の脳機能の衰え方の特徴
Ⅰ.脳機能低下の「4つの特徴」
『アルツハイマー型認知症』は、「加齢による脳の老化」と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下」という、異なる二つの要因が重なることにより、その相乗効果としての「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が機能低下を進行させていく際に、「4つの特徴」が確認できるのです。
(1)最初に前頭葉だけにつき廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行する(小ボケ);
(2)次いで、前頭葉の機能低下の進行の継続と同時並行して、左脳と右脳と運動の脳も、その順番に廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していく(中ボケ);
(3)前頭葉並びに左脳及び右脳と運動の脳について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が同時に並行して更に進行し、注意の分配力の機能が殆ど機能しなくなり、身体が持つ間は、機能低下が更に進んでいく(大ボケ);
(4)脳の後半領域の働き具合を判定するMMSEで判定される下位項目には、衰えていく「厳密な順番」が認められる(これは、事象の事実なのです)。
※1 衰えていく順番は、機能が高度なほうから順番に、以下の通りとなる。
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、
文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名(14689例の発病患者の解析結果)
⇔低下順がこの順番の通りでないケースは、アルツハイマー型認知症の発病ではないとされるのが「二段階方式」の特徴。
※2医療機関は、テストを実施する場合でもMMSEテストの実施だけで、お茶を濁しているのです(重度の物忘れの症状に対する外観からの主観的な観察だけが基礎である「軽度認知障害」【MCI】の基準で判定し、基準の該当者は、発病の前駆的状態に在るとの説明をするのです)。⇒その上、単なる「対症療法薬」の効能しか有していない「アリセプト」などを処方するのです。
Ⅱ.「MMSE」の実施により確認される『下位項目の低下順の規則性
(1)この脳機能データの意味するところは、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣)が、発病及び症状が重症化していく核心的な原因である認知症、言い換えると、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続と言う加重要因により、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行(『脳の老化』が加速された)が原因で発病し、症状の重症化が進行して行くのが特徴である『アルツハイマー型認知症』の場合には(且つ、その場合に限り)、MMSEで判定される下位項目がこの項目の順番通りに衰えていく(出来なくなっていく)という厳密な規則性が認められるのです(アミロイドベータ仮説を含む4つの仮説では、合理的な説明が不可能なのです)。14689例の発病者達は、小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階を含み、『事象の事実と言える』脳機能データなのです。
(2)MMSEの換算後の総得点が高いのに、減点を構成する項目が、本来であれば項目困難度が極めて低い項目で構成されるケースの場合があります。
この場合は、アルツハイマー型認知症でなくて、失語症神経症を疑います。
⇒ この衰えていく順番は、「アルツハイマー型認知症」であるか否かの鑑別、「アルツハイマー型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際して、『極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標』となるのです。
(3)「二段階方式」では、この「MMSE下位項目の低下順」が持つ『厳密な規則性』に着目して、①アルツハイマー型認知症の発病及び症状の段階区分の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルB』及び②アルツハイマー型認知症以外の認知症及び認知症と紛らわしい病気の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルC』を著作し、配布しています。
 

&4『アルツハイマー型認知症』の発病のメカニズム
(1)左脳が専管する仕事というテーマとは無縁の日々となる「第二の人生」を送っている60代以降の高齢者が、『第二の人生』を生きていく上での支えとなってきた『生活習慣』の継続が阻害される出来事や状況が発生し、継続されることで(「キッカケ」の発生)、心が折れて、意欲を喪失し、意識的な世界(目的的な世界)に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の出番が極端に少ない生活習慣、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を継続していると、出番が少なくなり、使われる場面が極端に減った『前頭葉』が、廃用性異常な機能低下を進行させていきます(「キッカケ」の発生と継続により、『第二の人生』を送る上で自分の生き方を支えてくれていたテーマの実行が出来なくなる為に、上の空状態で過ごす日々が続くと、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が開始され、継続されて行くことになるのです)。
(2)意欲の機能が出発点となり、注意の集中力、注意の分配力の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行く結果、「機能発揮上の二重構造」の連鎖により、実行機能(最終的には、複合機能体である『前頭葉』)の働きが急速に異常なレベルに衰えて『発病し重症化が進行して行く』のです。
認知症の大多数90%以上を占める『アルツハイマー型認知症』は、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続という「脳の使い方」としての『生活習慣』の継続に起因する病気です(仕事とは無縁の日々となる『第二の人生』での『生き方』=脳の使い方としての生活習慣の在り様が問われる認知症)。
(3)『前頭葉の三本柱』の機能に生来的に宿る加齢による正常老化の性質という条件とナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続による廃用性の異常な機能低下の進行という条件とが同時に充足されることによる相剰効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことにより発病し、且つ、症状の重症化が進行して行くことになります。
その機能低下の進行の度合いにより、私たち二段階方式の区分で言う「三つの段階」(小ボケ、中ボケ、大ボケ)の症状、アルツハイマー型認知症の症状が発現してくることになるのです。
これが、世間で未だに「原因も分からないし、治すこともできない」と言われている『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する「メカニズム」なのです{このメカニズムは、人間だけに特有な世界である意識的な世界(目的的な世界)と「実行機能」(前頭葉の個別認知機能群の総称=Executive Function)の発揮度を左右し、下支えている『注意の分配力』の機能の正しい理解が不可欠となるのです}。
Ⅲ.「キッカケ」の類型の類型
(1) 廃用性の機能低下を惹き起こす原因要因である「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」が始まる「キッカケ」は、次の3点に集約することができます。
⓵頑張って生きようという意欲を支えてきた従前の生活がなくなること
②頑張って生きようという意欲を喪失してしまう状況や出来事が発生することで、従来維持し、継続してきた自分なりの「テーマ」及び「目標」のある生活が出来なくなること
③ 従前の生活習慣継続の中で得られていた楽しみや喜びや生き甲斐を得られなくなること
注1)『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』とは、追及する特定の「テーマ」が無く、目標や楽しみや喜びや生き甲斐のない生活、趣味や遊びや人付き合いもなく、運動もしない『単調な生活習慣』のこと。
注2)「キッカケ」の発生により、楽しみや喜びや生き甲斐が得られる源になっていた生活習慣が継続していけなくなります。その結果、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が始まり、継続するのです。単調な生活に変化すると、いろんなことを発想して計画を立てたり、やりかたを工夫してみたり、結果を見通して修正したりしなくなります。喜びが得られたり、なにかに感動する場面もなくなります。毎日の脳の使い方(生活習慣)が大きく変化して、脳全体の司令塔としての『前頭葉』の出番が極端に少なくなります。

&5  かくしゃく老人の生き方(「生活を楽しむ」)
(1) 脳の司令塔の前頭葉は、60歳より70歳、70歳より80歳と、年をとればとるほど誰でも老化が進んで、働きが次第に悪くなっていきます。それなら、お年よりは誰でもアルツハイマー型認知症になるのかと言うと、そうではありません。第二の人生が始まったばかりの60歳代で早々とアルツハイマー型認知症を発病するお年寄りもいれば、前頭葉の働き具合が普通のお年寄りもいれば、身体がもつ限り脳ももって、生涯かくしゃくとしている老人もいるのです。早々と『アルツハイマー型認知症』を発病するお年寄りと生涯かくしゃくとして生きるお年より;その違いはどこにあるのでしょうか?
⓵かくしゃく老人は、「キッカケ」になりそうな生活状況の発生に対しての
抵抗力が強い生活習慣をしている(『代替品』をたくさん持った生活習慣)。②アルツハイマー型認知症を簡単に(早々と)発病するお年寄りの場合は、
自分なりに追求する特定の「テーマ」が無く、喜びや生き甲斐に繋がる趣味や遊びや交遊を楽しむ機会が少ない生活習慣である為に、「キッカケ」となりそうな生活状況の変化や発生に対する抵抗力が弱い生活習慣なのです。
③「アルツハイマー型認知症」を発病するか/しないか」又は、「早々と発病
することになるか/ならないか、身体が持つ限り脳もイキイキと保てるか」:それは、第二の人生を送る上での日々の「脳の使い方」という「生活習慣」が、決め手になるのです。前頭葉を含む脳全体を生き生きと使う「生活習慣」を保っていること:毎日の暮らしの中で、何をどのようにするのかを決める『前頭葉』の出番が多くて、活性化する生活を楽しんで暮らすのです。
(2)運動の脳を使ってスポーツや散歩を楽しむ生活、右脳や左脳を使って趣味や遊びや人付き合いを楽しむ生活、居住地域の活性化などボランティア活動等を自分なりに楽しむ生活をして暮らすのです(御者の出番が多く、忙しい)。
自分なりのテーマがあり、自分なりの目標や喜びや生き甲斐を持てる生活を送っていて前頭葉の出番が多い為、前頭葉を含む脳全体の機能がイキイキと働き、活性化し、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁となるのです。
※)脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が活性化する生活習慣が継続されていることに因り、『廃用性の機能低下の進行』と言う要因が加重されないので、異常なレベルにまでは機能が低下して行かないのです。

&6 『アルツハイマー型認知症』になるお年寄りと単調な生活習慣 
(1)「第二の人生」を送っている高齢者、60代以降の高齢者と呼ばれる年代になってから、アルツハイマー型認知症を発病する高齢者が出てくるようになります。発病する割合が、70歳代で30%、80歳代で50%、90歳代で75%という風に、年代が上がるにつれて、割合がどんどん増加していきます。
「第二の人生」を送っているということは、高齢者と呼ばれる年代になっているということなので、誰でも、「加齢による前頭葉の老化の問題」を抱えているのです。誰でも例外が無くて、二段階方式が、アルツハイマー型認知症を発病する「第一要件」に規定してある条件なのです。
(2) ところが、高齢者は誰でもアルツハイマー型認知症になるかと言うとそうではありません。70代のお年寄りの30%が認知症になるのに対して、80代のお年寄りの50%は認知症にならないで社会生活を送れているのです。
アルツハイマー型認知症を発病するのか又はしないのか、その差はどこからくるのか(キッカケ発生後のボケーっとした暮らし方の継続で、ボケる)。
アルツハイマー型認知症になるお年寄りは、カクシャク老人と呼ばれる人達の生活振りとは、「対照的な生活振りを送っている」のが特徴なのです。
「時間だけはたっぷり有るのに、することがない」毎日、ただボンヤリと暮らすだけの「単調な生活」を送っているのです。ボケーッとした生活習慣をダラダラと継続していると、ボケる(アルツハイマー型認知症を発病する)のです。
(3)『アルツハイマー型認知症』を発病する高齢者は、毎日の「脳の使い方」としての『生活習慣』(食生活や糖尿病の発病は無関係)に大きな問題があるのです。脳の使い方は、言い換えれば、『前頭葉』の使い方でもあるのです。『アルツハイマー型認知症』になるか、ならないか、その差は、日々の『前頭葉の使い方』としての意味で言う『生活習慣』の差にあるのです(アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であり、第二の人生を送る高齢者だけが発病の対象者となるのが特徴であり、60歳を超える年齢の「高齢者」が『第二の人生』を送る上での「脳の使い方」としての『生活習慣』の有り様、『生き方が問われることになる』認知症なのです。
(4) アミロイドベータの蓄積に因る神経細胞の死滅が記憶障害を惹き起こすとの仮説、器質的な原因病変に起因した記憶障害が発病の原因であると主張するアミロイドベータ仮説は、発病との間の『因果関係』が存在していない誤りの内容であり、アミロイドベータ仮説の考え方に立脚した治療薬と称するエーザイのアデュカヌマブもレカネマブも、『アミロイドベータの蓄積量の減少や蓄積の阻害にどれほどの効果を発揮しようとも、発病の予防、症状の治療や症状の進行の抑制とは無関係の薬』なのであり、『前頭葉』の機能レベルの変化を精緻に判定できる手技と数多くの発病患者の脳機能データの解析結果を有する私たち「二段階方式」からすれば、効果の評価の方法や仕方がずさんな代物と言うだけのものでしかないのです。
    
&7 単調な生活習慣が始まる「キッカケ」の具体的な事例 
(1) ナイナイ尽くしの単調な生活に入る「キッカケ」としては、以下のようなものを例示できます。以下に挙げる具体例がそのまま「キッカケ」になるかどうかは人それぞれで、一概には言えません。本人にとっての「失われた生活」(生活状況)が占めていた重要度と痛手を感じる深さによる『意欲の喪失』の度合い次第で、影響の有無と度合いが変わってくることになります。
ある程度重要なものでも痛手が小さければ、心が折れはしないので(立ち上がる「意欲」自体が残っているので)、「キッカケ」にならないのです。
□定年退職。家業を息子に譲ること。専業主婦なら台所と財布を嫁に
明け渡すこと。子供や孫の手離れ;
□  相互に信頼関係が構築され維持されていた配偶者の死亡; 
□ 趣味や遊びやお茶飲み会などの集いの会の中止;
□ 重大な病気や怪我。身体上の不具合;
□ 看病だけの生活(自身の病気や怪我による入院生活。病気や怪我あるいは   身体の痛みなどの不具合の継続。病気の相手の看病生活の継続)
□人に言えない家庭内の重大なトラブルや心配事が継続すること:
( 何をしていても何時もうわの空状態(原因が、息子のリストラや離婚。
サラ金問題。孫の不登校。家庭内の不和等);
□ 重大な災害の被災(により家族、友人、財産、地域等を失うこと);
□ 可愛がっていたペットの死亡;
□ 友人や自分自身の転居(転居により旧来の友達を失って、新しい友達が出来ないままの状況の継続);
□兄弟姉妹の死(特に、相手が自分より年少の場合は痛手が大きいようです)
□周囲との接触もない孤独な一人暮らし(趣味や遊びや交遊を楽しんでいるような暮らし振りの一人暮らしなら「ボケとは無縁」です);
□寂しい生活(家庭の隅に追いやられ、家族との会話もない寂しい生活);

&8「脳の老化のスピード差」をもたらす生活要因(「脳の使い方」)
1.「キッカケ」の継続を契機に心が折れ意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続し、半年から1年もすると『アルツハイマー型認知症』を発病します。発病してから、3年間が『小ボケ』の期間、4~5年の間が『中ボケ』の期間で、5~6年経つと『大ボケ』になる」が、大原則なのです。
この基準に適合しないケースは、下図のプラス要因とマイナス要因の質と量とが脳に働いて、症状の更なる進行や回復に直接的な影響を与えているのです。
2.前述の1.に掲げる「認知症が進行する期間に関する原則」は、エイジングライフ研究所が多数の症例(アルツハイマー型認知症を発病するメカニズムを知らないため、単調な生活がそのまま継続されていった多数のケース)を分析して得られたものです(脳の使い方としての生活習慣要因のコホート分析であることが重要)。
従来どおりの単調な生活習慣が継続されていく場合には、この原則に従って、『アルツハイマー型認知症』の症状が進行していくその期間(標準的な滞留期間)を述べたものです。この標準的な滞留期間の原則は、多数例の分析結果によるため、とてもよく当たります(小ボケと中ボケの期間について確認される事象の事実である標準的な滞留期間の存在について、アミロイドベータ仮説では、合理的に説明できないのです)。
※1) 勿論、実際の生活場面では、前頭葉の出番が増え、活性化するような楽しい生活(家族や仲間と共に散歩や運動を楽しむ生活;家族とのイベントを楽しむ生活;趣味の教室へ通う楽しい生活;友人や仲間とのふれあいがある生活)の増加要因があると、楽しい生活の質と量にリンクして前頭葉の出番が増え働きが回復してくる為、認知症の進行が遅くなり、進行が止まり、或いは、回復の方向に向かうのです。
※2)逆に、前頭葉の出番が減り、不活性化するような辛く苦しい状況下での生活(友人や趣味の仲間との別離; 趣味や遊びの会の中止;腰痛など身体の虚弱化の進行; 自分自身の病気の発生;家族の病気や介護に自分の時間をとられてしまうような生活;重大な心配事の発生;家族内の重大な問題)の増加という要因が重なると、その辛く苦しい生活の質と量とにリンクして前頭葉の出番が減り働きの衰えが進行するので、重症化が速く進んでいくことになるのです。
※3) 下は『脳の老化のスピード差』をもたらす「生活習慣要因」の解析図。

※①MMSE下位項目の項目困難度』の解析結果のデータ及び ②小ボケと中ボケの期間について確認される『標準的な滞留期間の存在』のデータ(両者ともに、事象の事実のデータ)について、『アミロイドベータ仮説』は、合理的、科学的、客観的な説明が困難なのです。

&9 ボケの治療は「脳のリハビリ」(「小ボケ」の場合)
(1)『アルツハイマー型認知症』(ボケ)も早期発見、早期治療が大切です。
早く見つける程、回復する可能性が高いのです。
小ボケで見つければ、簡単に治せます(回復が比較的容易)。
中ボケで見つければ、手間はかかり大変だけど、家族の協力があれば何とか治せます(回復が未だ可能)。
大ボケで見つけたのでは、見つけても手遅れ、治らないのです(回復困難)。
医療機関では、ボケの末期段階の大ボケの症状を物指しとしてボケを見つけようとするので、せっかく見つけても治らないのです(物忘れの症状を判定基準とした『MCI』【軽度認知障害】の基準は、使い物にならないのです)。
(2) ここでは、小ボケだけを対象として、回復方法を説明します。
アルツハイマー型認知症を治す(脳の働きを正常レベルに引き戻す)には、前頭葉の出番が多い生活に変えて、前頭葉の働きを活発にしてやることです。前頭葉の働きを活発にするのに最も効果的な方法は、「右脳」をしっかり使う生活、趣味や遊びや人づきあいをしっかり楽しむ生活を送ることが不可欠になります。趣味や遊びや人づきあいなどを楽しむことで、自分なりに目標や喜びや生き甲斐があり、意欲が湧いてくるような毎日を過ごすのです。
趣味や遊びや人づきあいといった右脳中心の生活が、前頭葉の出番を増やし働きを活性化させることになり、前頭葉の元気を取り戻させるのです。
やるのが楽しくて、時間があっという間に経って、またやりたくなるような趣味や遊びや人づきあいを楽しむ生活とその仕方を工夫するのが大切です。
周りが助けて、本人なりに毎日を楽しめる生活習慣を組み立てるのです。
(3) 過去の生活習慣にさかのぼって、どんなことに熱中していたのか、どんなことなら意欲を持って取り組めていたのかを調べてあげることも必要です。
趣味も遊びも人づきあいも苦手と言う人には、運動の脳からの刺激が意外と効果的です。 一日一時間の速足での散歩が目標(5000歩が目安)です。
その場合も、散歩をするのが楽しくなるような工夫が大切です。散歩するのに安全な場所を選び、散歩してみたくなるような場所を探し、家族や友人が談笑しながら一緒に歩いてあげると効果が一層大きくなります。

&10 『発病自体の予防』(「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築)
Ⅰ.発病を予防する方法は、唯一。脳の使い方としての生活習慣次第:
(1)発病自体を予防する方法は、仕事というテーマとは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を日々送る上での『脳の使い方』としての『生活習慣』の在りよう次第ということになるのです。
(2) 本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症』は、「左脳」の出番が極めて多い『仕事』とは無縁の生活となる「第二の人生」を送る上で、自身が都度選択する脳の使い方としての『生活習慣』の在り方が問われる病気なのです(「食生活」とは無関係であることに注意して下さい)。
Ⅱ.『発病の予防』の為に構築し、実践すべき『生活習慣』の核心的条件:
※症状を治すにも、発病を予防するにも、方法は唯一。『脳全体をしっかりと使ってやる』以外に方法は無いのです(予防や治療に効く薬は、存在しない)。
脳全体をしっかりと使うには、自身にとって、当該テーマの実行が、実行の過程が、実行の結果が、楽しくて、喜びや生き甲斐に繋がることが必要条件。
(1)「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの『テーマ』を見つけ、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が得られるような、自分なりの『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけ、自分なりの『生活の楽しみ方』をして、自分なりに『脳が活き活きとしている』と感じられるような日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』、何かに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような『生活習慣』を構築し、『継続して実践』(「生活習慣化」)することが、『発病を予防』する(発病時期を先送りする)為の不可欠の条件となります。
(2) 『実行機能』を駆使する要の機能である『注意の分配力』の機能の出番を増加させて、メタ認知する(脳内で、自分なりに、自分なりの視点で、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、検索、比較、選択、決定、決断、抑制、感動etc.)機会をできるだけ多くしてやることが、意識的な世界(目的的な世界)に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を活性化させ、そうした脳の使い方としての生活習慣の構築と継続的な実践が、『アルツハイマー型認知症の発病を予防』することに直結するのです。
Ⅲ.仕上げのテーマが、『速足の散歩』です:
(1) 異なる複数の『意識』を同時に並行して構築するにも、統合するにも、分離するにも、管理するにも、コントロールするにも、『「前頭葉」の三本柱の機能』(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能を総称して、二段階方式が独自に名付けた呼称)が、『正常な機能レベルで働くこと』が必要不可欠となるのです。
(2) 『前頭葉の三本柱』の機能は、「意欲」の上位に「注意の集中力」の機能があり、「注意の集中力」の上位に『注意の分配力』の機能が鎮座しているという構造、3層構造をしているのです。従って、廃用性の機能低下により、それらの機能が低下していくに際しては、「注意の分配力」の機能、「注意の集中力」の機能、「意欲」の機能の順に機能の衰えが進行していくのです。
(3) 『速足の散歩』の継続的な実践(生活習慣化)により、『意欲』と「注意の集中力」の機能のかさ上げが進む(機能レベルの拡大が起きる)ために、結果として、『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使しておこなう『メタ認知』機能の機能の発揮度が或る程度向上することに繋がります。但し、『前頭葉』の機能の活性化に直結する程の効果が得られることにはならないのです。 歩け歩け、週に1~2回の速足の散歩は、『魔法の散歩』なのです!!その時、出来れば仲間たちと一緒に、ワイワイ、ガヤガヤ笑談しながら!
『前頭葉』の機能の活性化の方法として、専門家たちの間で、「デュアル・
タスク」の実行(異なる2つのテーマを同時に並行して実行)が推奨されているのですが、それだけでは、前頭葉の活性化には足りないのです。
※『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化が進行するメカニズム並びに症状を治す方法、症状の重症化の進行を抑制する方法、発病自体を予防する方法等の全てが、意識の機能構造と密接不可分の関係にあることについて、世界中の専門家とされる機関(人達)が未だに気づいていないことが、解明を妨げる最大の要因となっているのです。⇔その最大の難問の関門が、『実行機能の機能発揮上の二重構造の存在』という問題なのです(By Tad)。

&11  脳の機能面からみる散歩することの効能(物忘れの症状の改善)
(1) 散歩すること、即ち、「歩く」ことは、『意欲』と『注意の集中力』の機能を「きちんと使う」ことが不可欠となるのです。
(2) 『意欲』と『注意の集中力』の機能は、思考や思索をする上で、或いは行為や行動を実行する上で、不可欠の機能でもあるのです。意識的な世界(目的的な世界)でのすべての思索、思考、行為、行動の源となる機能なのです。
(3)『意欲』と『注意の集中力』の機能を使う機会が増えてくることにより、それ等の機能が向上することによって、『情報の記銘度が高くなり、よく保存され、よく想起される』ことになる結果、『物忘れの症状が、改善してくることになる』のです。海馬が対象の重要度に応じて短期記憶と長期記憶とに区分けているとの学説は、誤りなのであり、評価の物差し(自我)により意識的注意が向けられた(一定量以上の閾値の注意が分配された)ものだけが、記憶の対象(一定の閾値を超える記銘度が確保される)となり、記銘されなかったものは、想起されることは無いのです。想起できる期間が短期に終わるか、長期となるかは、記銘度の高さ、低さの差異に因るのです(Ex.側頭葉性健忘症)。
(4) 下を向いて歩いていて、畳の目が目に入って海馬に届いたからと言って、そのまま記憶(記銘)されることにはならないのです。⇒『注意の分配力』の機能が備わっていないマウスの記憶のメカニズムと人間のそれとは根本的に異なるのです。
但し、『物忘れの症状』の改善は、意欲と注意の集中力の機能の改善(機能レベルの向上)による結果ではあっても、『前頭葉』の機能レベルの改善には繋がらないことに注意して下さい。『前頭葉』の機能の行使及び機能の活性化、更には、機能レベルの改善には、『注意の分配力』の機能の行使が必要不可欠となるからなのです。脳の機能構造の面から指摘すると、『前頭葉が活性化』するには、『注意の分配力』の機能が「実効機能」を駆使して行うテーマの実行の場面、即ち、『メタ認知』機能の発揮の場面が多い生活習慣、脳の使い方としての『生活習慣』の継続的な実践が必要不可欠となるのです。
⇔このメカニズムは、人類最大の難問として、未だに未解決のテーマである、意識の機能構造の理解とも密接にリンクしているのです。
(5)『注意の分配力』の機能は、私たち人間だけに特有な脳機能であって(DNAの99%が人間と同一とされるチンパンジーにも備わっていない機能)①3つ以上の異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、②異なる複数の「意識」を構築し、分離し、統合し、管理し、コントロールする為に不可欠の機能であり、③咄嗟の判断及び処理に不可欠の機能であり(所謂、「頭の回転の速さ」をいう)及び④実行機能と総称される個別認知機能群(分析、理解、判断、発想、企画、計画、洞察、推理、憶測、シミュレーション、比較、選択、検索、決定、決断、抑制、感動等)を駆使して行うメタ認知機能の発揮に不可欠の機能なのです。
(6) 意識的な世界(目的的な世界)、意識が覚醒した世界においては、『注意の分配力』の機能が「実行機能」と総称される個別認知機能群の分析、理解、判断、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、抑制等の機能を駆使して行う『メタ認知機能』の高度な発揮が、『前頭葉の活性化』に直結することになるのです。
※1『アルツハイマー型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病なのであり、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳格にリンクした三段階に区分される認知症の症状が発現してくるのが特徴であり、『前頭葉を含む脳全体が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践によって、発病自体を予防すること(発病時期の先送り)が可能であり、早期診断(小ボケ及び中ボケの早期の段階で発病を見つけること)と早期治療(「脳のリハビリ」の実施)により、症状の回復、或いは、重症化の進行の抑制が可能となるものなのです(「二段階方式」独自の見解。現在も認知症研究が専門の世界中の権威達の主張内容とは、真反対の主張内容)。
※2私達人間だけに特有な世界である『意識的な世界』に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常なレベルに衰えてきたことの直接の反映が、認知症発病としての症状となって発現して来るのです【⇒前頭葉の機能が正常なレベルに在る限り、アルツハイマー型認知症を発病することは絶対に起きてこないのです=発病を予防する方法)。
※3『アルツハイマー型認知症』の症状の発現は、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下が進行して行くことが直接の原因であるために、徐々に、段階的に、何年もかけて進行して行くのが特徴なのです(小ボケの期間が3年間、中ボケの期間が2~3年間、発病から5~6年が経過すると大ボケとなるという標準的な滞留期間が確認されるのです=By 「二段階方式」)。

&12「前頭葉の活性化」とは(機能構造面からの正しい理解と説明)
(1) 書籍中でも、テレビでの発言中でも、「前頭葉」という言葉を専門家がよく使用します。ところが、『前頭葉』という機能は、単体で存在しているものではないのです。「前頭前野」に局在する①「評価の物差し」の機能、②「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の機能からなる「前頭葉の三本柱」の機能及び③「実行機能」の三者から構成される脳機能総合体のことなのです。
⇒ Tadのブログの「G-02」に提示してある意識の機能構造図を参照。
(2) 更に問題を提起しつつ言うと、『前頭葉』の機能が活性化するに際して、『実行機能の機能発揮上の二重構造の機構が存在する』ことの理解が「意識」の機能構造を理解する上においても、「前頭葉」の活性化のメカニズムを理解する上においても、必要不可欠のものとなるのです。⇔ 機能発揮上の二重構造は、世界中で二段階方式しか、未だに気づいていないものなのです。
即ち、「実行機能」(分析、理解、判断、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、憶測、検索、比較、選択、決定、決断、抑制、感動etc.)とは、ここに例示列挙した個別の認知機能群の総称なのであって、実行機能自体には、自身の機能を発揮させる機能機構が備わっていないことが重要。
実効機能の発揮度は、前頭葉の三本柱の機能のうちで最も高度な機能であり、核心をなす機能である注意の分配力の機能が直接的に関わることによって及び意欲と注意の集中力の機能の発揮度が加わることによって、直接下支えられ、支配され、管理されているという機能構造(二段階方式が、「実行機能の機能発揮上の二重構造」と命名)が存在しているのです(世界初の発見)。
(3) 先ずは、「意欲」と「注意の集中力」の機能レベルの向上(嵩上げ)を図るべきなのです。両者の機能の向上を基盤にして、『注意の分配力』の機能レベルの向上(嵩上げ)を図る、二段階ロケット方式が、お勧めのやり方です。
⇔意欲と注意の集中力の機能レベルの改善、向上方法としては、『速足の散歩』(1日当たり5000歩が目安)が極めて有効なのです。
⇔『前頭葉』の活性化には、『注意の分配力』の機能が、「実行機能」を駆使して行うメタ認知機能を発揮する場面の増加が必要不可欠なのです。自分が置かれている状況を考慮し、「特定のテーマ」を追求して、『注意の分配力』の機能が実行機能を駆使して『あれかこれかと、洞察し、推理し、発想し、シミュレーションし、創意、工夫し』、且つ、楽しみ乍ら、「メタ認知機能」を思う存分発揮すること。それらの過程が、テーマの実行が、目標達成の結果が、自身の楽しみや喜びや生き甲斐に繋がる状態下で『前頭葉が活性化』してくるのです。
(4) 自分なりの「特定のテーマ」の実行は、できれば、気心が知れた仲間たちと一緒に、楽しみ乍ら、実践していただきたいのです。歩いていく先々で、目に留まった、あなたの注意を惹いた景色を、スマホで撮って欲しいのです。
⇔ 趣味、遊び、人付き合い、居住している地域の活性化【祭事、催事、行事、習俗、居住環境】等の中から、自分なりに興味や関心が持てて、継続して実践出来そうな『テーマ』を選択して、『先ずは、トライしてみる』のです。
⇔ 『脳生き生き日記』をつけることをお勧めします。毎週単位で、テーマの実行内容とその目標を設定し、当該テーマの実行に際し、実行の結果について、楽しみや喜びや生き甲斐を覚えられたことについて、何をどうしたことが、どのような楽しみや喜びや生き甲斐に繋がったのかを記録するのです。

&13「物忘れの症状」を改善させる機能構造(生活習慣)
(1) 記憶は、海馬が短期記憶と長期記憶に区分けて、睡眠中に整理されて、短期記憶が長期記憶に移されている。ネットで検索してみると、こんな説明がなされているのですが、どこの誰が言い出したものか知りませんが、「これこそが、『真っ赤な大ウソ!』なのです」。
(2) 「記憶を短期記憶と長期記憶とに区分けている」真のメカニズムは、極めて簡単なメカニズムなのです。真実は、『よく記銘されたものが、よく想起される』ことになる。記憶の対象となった情報の記銘時での記銘度の差異が、短期記憶と長期記憶とに区分ける(結果的に、両者に別れる)だけなのです。
(3) 記憶の対象となる中身自体が千差万別のものであり、左脳、右脳及び運動の脳の様々な質と量による三者の絡み合いが基礎として存在し、加えて、記銘度の差異を生みやすい要因となるメタ認知機能の発揮がある訳であり、それらの対象を短期と長期とに区分出来る「基準」等あるはずもないのです。
例えて言うと、お友達と会話をしていて、相手があなたに「話した内容」を翌日の朝、考えてみましょう。『はっきりと想起できる対象とその内容』は、というと、「興味や関心、或いは、目的など」、何らかの理由やキッカケで、あなたの注意が多く向けられた(記銘度が高かった)もの程、よく想起することが出来るのです。すなわち、『よく記銘された(記銘度が高かった)情報程、よく想起できる』のです。即ち、『情報の最終的な集積機構であり、入り口機構である海馬は、記銘する上での要の機能(結果的に記銘度に影響を与える)だと、二段階方式は考えている』のです(cf:側頭葉性健忘症の原因)。
(4) 『物忘れの症状』の頻度や程度が改善する為には、記銘時の記銘度が高まることが必要不可欠となります。直接的な機能関係は、「意欲」と「注意の集中力」の機能の発揮度が高まることにあります。例えば、散歩を日課とする生活習慣が継続されているとか、何かに熱中して毎日繰り返していること(簡単な足し算や引き算の練習や脳トレ本の練習)があると、『意欲と注意の集中力』の機能の出番が増えてくることにより、『意欲と注意の集中力』の機能の機能レベルが向上してくるからなのです。但し、『注意の分配力』の機能の出番は基本的にはないか、少ないので、『前頭葉』の機能の改善には直結しないことに、注意して下さい(『前頭葉』の機能レベルを改善させる為には、注意の分配力の機能の出番が増えるようなテーマの実践、注意の分配力の機能が「実行機能」【発想、企画、計画、洞察、推理、検索、シミュレーション、比較、選択、決定、決断、抑制、感動等の「個別認知機能」】を活用して行うメタ認知機能の活発な行使が不可欠となるのです。ところが、『前頭葉』の機能を活性化させる機能構造について、専門家達が未だに無知なのです)。
 
&14  第一の人生と根本的に異なる「第二の人生」の『生活習慣』の特徴
(1) 「第一の人生」では、仕事と言う極めて重要な日々遂行すべき「テーマ」があります。然も、仕事の遂行については、なすべき仕事の内容と範囲が明確であり、達成すべき明確な目標があり、当該仕事の達成期限までが明確にあるものなのです⇔『仕事とは無縁の日々となる』のが、『第二の人生』の特徴であり、それに代わる役割を持つのが、『趣味や遊びや人付き合い、地域の活性化活動』等であり、第二の人生での追及すべき「テーマ」なのです。
(2) 『仕事』を遂行するに際しては、『左脳』(言葉、論理、計算、場合分け等の「デジタルな情報」の処理に特化した脳機能)の活用が、不可欠のものとなり、且つ、具体的に「仕事」に関わる種々の作業を実行していくに際しては、意欲、注意の集中力の行使は勿論のこと、機能発揮上の二重構造の関係により、『注意の分配力』の機能の出番が必要不可欠のものとなる「実行機能」の行使による「メタ認知機能」の活用の場面が不可避的に多くなってくるのです。脳の機能構造面から見ると、『前頭葉』の機能が活性化する場面が極めて多くなるということなのです(Ex.“仕事一筋の人生を送る人”)。
※1仕事の遂行というテーマが日常的に継続される生活習慣(左脳を活用する場面が多くて、注意の分配力の機能が実行機能を行使して行うメタ認知機能を発揮する場面が極めて多いために、必然の結果として、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が活性化する場面が極めて多い生活習慣、脳の使い方としての生活習慣)が継続されていくことになる為に(直接の因果関係の結果としての廃用性の機能低下が起きてこない結果として、『前頭葉』の機能が正常なレベルを保ち続けていく為に)、「第一の人生」(現役で仕事を継続)を送っている限り(60歳を超える年齢の高齢者であっても)、『アルツハイマー型認知症』を発病する状況は起きてこないことになるのです(前頭葉が正常な機能レベルを維持し続ける)。
※2 若年者がナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続するような生き方をしていても、アルツハイマー型認知症を発病することにはならないのです。
発病する第一要件が、「60歳を超える年齢の高齢者であること」という、年齢要件(正常老化に起因した機能低下の進行)があるからなのです。
(3) オーストラリアに端を発して、英国で活動が拡大し、我が国でも同様の支援活動が拡大してきている病気、所謂「若年性アルツハイマー型認知症」の発病であると「誤診されている」人達の真の病名は、『側頭葉性健忘症』なのです。『側頭葉性健忘症』の特徴は、①『海馬の顕著な萎縮』が確認されて、②重度の記銘力障害に起因した重度の記憶障害の症状(記銘に重大な支障がある為に想起できない)が確認されるものの、③前頭葉の機能が正常なレベルに在る為に、自分に起きている困難な生活状況を的確に話せるのです。
他方、医師達がアルツハイマー型認知症の発病と診断するのは、末期の段階である大ボケのレベルの発病者であり、前頭葉が極めて異常なレベルに在る為に、自分に起きている重度の様々な症状の認識も無ければ、自分に起きてきている困難な生活状況を語ること等一切出来ないのです(両者の差異)。

本著作物「G-11」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。猶、メタバース空間に構築し、構成し、表現することも、著作権法に違反することとなるので年の為。
このブログ中の内容の一部を引用する際は、著作権法の規定に則り、引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人に、お願い)。
 
 


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