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映画『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』 を観て

2012-04-01 23:29:41 | アメリカ映画 2012

12-29.スーパー・チューズデー ~正義を売った日
■原題:The Ides Of March
■製作国・年:アメリカ、2011年
■上映時間:101分
■観賞日:4月1日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督・製作・脚本:ジョージ・クルーニー
◆ジョージ・クルーニー(マイク・モリス知事)
◆ライアン・ゴスリング(スティーヴン・マイヤーズ)
◆フィリッピ・シーモア・ホフマン(ポール・ザラ)
◆ポール・ジアマッティ(トム・ダフィ)
◆マリサ・トメイ(アイダ・ホロウィッチ)
◆エヴァン・レイチェル・ウッド(モリー・スターンズ)
◆マックス・ミンゲラ(ベン・ハーペン)
◆ジェフリー・ライト(トンプソン上院議員)
【この映画について】
トップスターでありながら、監督としてもリベラルで質の高い作品を発表しているジョージ・クルーニー。本作はそのクルーニーの監督第4作目。大統領予備選の大勢が決まる、“スーパーチューズデー”を前に、そのスタッフの駆け引きを描く、政治サスペンス。今回、クルーニーは大統領候補役で、主人公はその予備選を支える若い上昇志向の強い広報官。
共演は「ラブ・アゲイン」のライアン・ゴズリング、「マネー・ボール」のフィリップ・シーモア・ホフマン、「ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える」のポール・ジアマッティ。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
アメリカ合衆国大統領の座をめざし、民主党予備選に出馬したマイク・モリスは、選挙ツアー最大の正念場を迎えようとしていた。ペンシルベニア州知事として政治家の実績を積んだモリスは、ハンサムで弁舌に優れ、カリスマ性も十分。そのうえ清廉潔白な人柄と揺るぎない政治信条で多くの有権者を魅了し、ライバル候補のプルマン上院議員をじわじわと引き離しつつある。

来る3月15日のオハイオ州予備選に勝利すれば、その勢いに乗って共和党候補をも打ち破り、ホワイトハウスの主になることはほぼ確実。いよいよ一週間後に迫ったスーパー・チューズデーの決戦に全米の注目が集まっていた。
モリスを支えるのは、ベテランのキャンペーン・マネージャー、ポール・ザラと、広報官スティーヴン・マイヤーズ。ある日、スティーヴンのもとに、プルマン陣営の選挙参謀トム・ダフィが電話をかけてくる。極秘の面会を求められ、一度は拒んだスティーヴンだが、何らかの情報提供をちらつかせるダフィの言葉巧みな誘いに負けてしまう。ダフィの目的は、スティーヴンを自陣営に引き抜くことだった。

だがモリスに心酔しているスティーヴンは、その申し出を即座に拒絶。その夜、スティーヴンは選挙スタッフのインターンである若く美しい女性モリーとホテルで親密な一夜を過ごす。
翌日、スティーヴンはダフィとの密会の件をポールに打ち明け、謝罪するが、何より忠誠心を重んじるポールの怒りは想像以上だった。二人の間には亀裂が生じ、ダフィとの密会は新聞記者アイダにも嗅ぎつけられてしまう。圧倒的優勢を見込んでいたスーパー・チューズデーの雲行きも怪しくなり、スティーヴンを取り巻く状況はまたたく間に悪化していった。
そんな中、ポールからクビを宣告されたスティーヴンは、プルマン陣営への寝返りを決意するが、態度を豹変させたダフィにすげなく門前払いされてしまう。怒濤の嵐が吹き荒れるスーパー・チューズデー前夜、正義を売る者たちの最後の壮絶な駆け引きが始まった……。

G・クルーニーは俳優としては様々なタイプの作品に出演して一つの枠に拘らないのだが、監督作は硬派なテーマを撮る傾向にあるようだ。今回の作品はアメリカ大統領選を巡る裏話的なもので、G・クルーニーよりむしろ売り出し中のライアン・ゴスリングを主演に据えている。ライアン・ゴスリングは私も好きな俳優で、ここでは選挙参謀の役で、モリス候補の人柄に惚れ込んで選挙参謀としてスタッフ入りした。
しかし大統領選を巡って対立候補との駆け引きやネガティヴ・キャンペーンの話題や相手陣営との引き抜き、更には、大物議員との密約などの話題も盛り込んでいる飽きない作りとなっていた。
ストーリー的にはG・クルーニー演じるモリス知事と若い選挙スタッフの女性との密会を嗅ぎつけたマイヤーズがモリスを呼び出して問い詰めるシーンは、仮にモリスが大統領選で当選したら、知り過ぎたスタッフとしてどういう扱いを受けるのか気になってしまった。
それにしても洋の東西を問わず、政治家の下半身スキャンダルは政治家としては脇の甘さに繋がり運良く権力の座に就いても、対立陣営に嗅ぎつかれたら政治生命の危機に陥るのは明らか。

俳優陣では主役級の2人より脇を固めるポール・ジアマッティやフィリップ・シーモア・ホフマンンの個性的な演技が光っていたのは流石だった。



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