kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『ラッシュ/プライドと友情』を観て

2014-02-09 00:35:15 | 映画・ドラマ、アクション

14-13.ラッシュ/プライドと友情
■原題:Rush
■製作年、国:2013年、アメリカ・ドイツ・イギリス
■上映時間:123分
■料金:1,800円
■観賞日:2月9日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)



□監督・製作:ロン・ハワード
◆クリス・ヘムズワース
◆ダニエル・ブリュール
◆オリヴィア・ワイルド
◆アレクサンドラ・マリア・ララ
◆ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
◆デヴィッド・コールダー
◆クリスチャン・マッケイ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
モータースポーツの最高峰、F1。その1976年シーズンの壮絶なチャンピオン争いに迫るヒューマンドラマ。性格もドライビングスタイルも正反対な2人の戦いを臨場感あふれるレースシーンとともに描く。
フェラーリに乗る沈着冷静で隙のないレース運びをするニキ・ラウダ(オーストリア)と、マクラーレンに乗る奔放な性格ながら誰からも愛される天才型のジェームズ・ハント(イギリス)は、正反対の性格と走り方のため、常に比較され、衝突することもあった。
1976年、前年チャンピオンのラウダはトップを疾走していたが、ドイツ・ニュルブルクのレースで雨天中止を求めるラウダに対して、中止で逃げ切りは許さないとばかりに周りを煽るハントの決行要請が通る。嫌な予感を抱きながらレースに臨んだラウダだったが、雨は強くなるばかりで、レース中にコントロールを失いラウダは壮絶な事故を起こす。
大怪我を負ったラウダは生死の境をさまよい再起不能かと思われたが、6週間後、まだ傷が治っていないものの彼は復帰。ラウダ入院中に間にポイントを確実に重ねて行ったハントと僅かな点差で迎えたシリーズ最終決戦の日本・富士スピードウェイ。ラウダとハントは互いにライバル以上のつながりを感じながらレースに臨む……。

そして、富士スピードウェイでの決戦は再び雨中レースとなった。レースは決行され、二人の順位争いに注目が一心に注がれる中、ラウダはニュルンブルクでの悪夢が蘇ったのか、完走しないことで年間1位争いは決着したのだった。

この映画では二人の性格描写がどちらかに偏ることなく描いている点には好感が持てた、流石、名匠ロン・ハワードだ。メカにも精通し生い立ちにまで遡って描いたラウダ、派手な私生活が前面に出ながらもレース直前には緊張で嘔吐するなど繊細な面も持ち合わせるハント。ハントはレース引退後、キャスター業に転身しながらも亡くなったが、ラウダはその後、自身の名を冠した「ラウダ航空」を創業するもタイで墜落事故を起こし経営難に陥り手放す羽目になった。(映画ではカットされていましたが)

ハントを演じたクリス・ヘムズワースとラウダを演じたダニエル・ブリュールの配役は良かった。ドイツ人のブリュールは「グッバイ・レーニン」以来多くの出演作を観てきたが、母国語のドイツ語だけでなくスペイン語(確か母親がスペイン人?)や英語も堪能なので、ドイツ語が必要な映画にはダイアン・クルーガーと共にキャスティングされるケースが多いようだ。英語の訛りもラウダに似せているようで芸が細かい。
一方のへムズワースは天才型レーサーのハントのイメージにピッタリ。レース場の外ではプレーボーイぶりを遺憾なく発揮し、美人の妻との結婚も長続きはせず、俳優リチャード・バートン(故エリザベス・テイラーの元夫)との浮気が発覚して離婚。私生活面でもレースでも対照的な二人だった。
二人はレース場では良きライヴァルであり、お互いの存在が自分の能力を高めていることは認めあっている。ラウダが大怪我を負って入院した際にも、病室でハントのレースをTVで観て復帰を早めた程の間柄だ。こうした点がしっかりと描かれているので迫力のあるレースシーンだけの作品では無い、いつまでも印象に残る名作として語られることになるだろう。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (えい)
2014-03-15 14:15:24
この映画、
オスカーでは完全無視されてしまいましたが、
ぼくはいまのところ、
この作品と『あなたを抱きしめる日まで』が
飛び抜けて好きです。
描く内容よりも、
描き方に魅せられているのかな…とも
思ったりもしています。

この映画は、主人公二人、
どちらの魅力をも共に追うことで、
人はひとりひとり違う生き物、
と、その<個性>を讃えている気がして、
そこがぼくの胸を打ちました。
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Unknown (kintyre)
2014-03-16 21:02:40
>えいさん、こんばんは
配給会社の前宣伝ではオスカー確実のような
表現?がありましたが、完全無視されましたね。
「あなたを...」実は、今日観に行く予定でしたが、
サイトを観たら既に満席近い様子で次週に持ち
こします。
ラッシュの二人ですが、ハワード監督は二人共
に主人公として描いていた姿勢はこれで良かった
と思います。
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