I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

ネイチャーゲーム(2) Nature Game(2)

2006年01月12日 | 山のお話
(野母崎水仙公園にて モデル:まつどんぐり 「軍艦島が見えるぞぉ」)

シェアリングネイチャーの理念の中に「フローラーニング」という手法があります。各ゲームにはそれぞれ動物のマークがついていて、その特徴は以下の通りです。

第1段階 カワウソ 熱意を呼び起こす
第2段階 カラス  感覚をとぎすます
第3段階 クマ   自然を直接体験する
第4段階 イルカ  感動を分かち合う
(『ネイチャーゲーム1』より ジョセフ・B・コーネル著 柏書房)

参加者の心理状況や場の雰囲気にあわせて、ゲームが4段階に発展し深化していく「フローラーニング」。ネイチャーゲームのプログラムを考える時は、ただ単におもしろそうなゲームを組み合わせれば良いというわけではありません。

たとえば、『音いくつ』というゲームがあります。参加者は自然の中で聴覚を集中させ、耳に入ってくる様々な音の数を数えます。これは感覚をとぎすます活動なので、カラスのマークの付いた第2段階のゲームということになります。
この後、クマのマークの付いた第3段階の『夜は友だち』というゲームを行います。参加者は夜の森の中にたった一人で腰を下ろし、しばらくの間ただ静かにじっとしています。すると、『音いくつ』でとぎすまされた感覚が様々な音や気配を感じ、まるで自分が森の一部になったような気持ちになってくるのです。また、森との一体感を感じることにより、自然への畏敬の念や人と自然とのつながりを感じることができるのです。

私たちが『夜は友だち』を体験するために森に入った夜、木々の隙間からは月明かりがさしていました。街灯もないのに、そこには影が存在したのです。普段は気づくことのない風の音や動物の気配、落ち葉のあたたかさ、そして眩しいほどに明るい月の光。そのどれもが私の心をふるわせました。私たち人間も自然の一部なのですね。

「フローラーニング」がそれぞれのゲームをより効果的に深化させていることがおわかりになったでしょうか?そしてネイチャーゲームがただの「ゲーム」ではないことが少しでも感じていただけたら幸いです

詳しくはこちら→ネイチャーゲーム