I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

久住登山(大分県竹田市久住町)その2

2012年02月28日 | 山のお話

沓掛でちょっとだけ休憩した後は、次の目的地である久住別れを目指します

霧氷のアーチ再び!まるで四方八方から雪の衣をまとった枝が迫ってくるようです

岩場に出てきました。ここは道が狭いため一方通行になっています下りの人とぶつからないように『登り専用道』を歩きましょう~

目に入る全ての景色がまるで絵葉書のような美しい世界。どこを切り取っても絵になるなぁ。

 尾根伝いにどんどん歩みを進めていきます。目標地点はまだまだ先です。

沓掛から約15分、第一回集合写真ポイントに到着しました~今回記録係に任命された私のお仕事の一つは、この集合写真の撮影です。隊長が持参してくださった簡易三脚を使って、コンパクトカメラの小さなモニターで全体のバランスを確認。真っ青な青空と真っ白な霧氷を背景にセルフタイマーをセットし、ダッシュでフレームの中に入ります一枚目の写真は、う~ん、ちょっと左に寄ってますな一番最初の撮影でちょっと焦った感じが思い切り写真に出てしまいました気を取り直して再び次のポイントを目指して出発

辺り一面の銀世界に燦々と降り注ぐ太陽の光。そして『北風と太陽』のお話のようにポカポカのお日様に照らされて上着を脱ぐ私達。お日様の力はすごいなぁ

 

再び霧氷ゾーンに突入去年もこの時期に雲仙に登って少しだけ霧氷を見たけれど、こんなに広範囲に渡って霧氷が見られるなんて、35年間生きてきて初めての経験です

辺り一帯を展望できる場所に出てきました。中央には水蒸気がもくもくと立ち上る様子が伺えます。実はここ大分県には国内最大級の発電量を誇る地熱発電所があり、それがこの阿蘇くじゅう国立公園の美しい山並みに囲まれた八丁原発電所。1号機は昭和52年に(なんと私と同い年)、2号機は平成2年に完成したのだそうで、さらに2km先には九州初の地熱発電所である大岳発電所もあります。地熱発電所の仕組みは、マグマの熱で熱くなった地下水を汲み上げて蒸気を取り出し、その蒸気でタービンを回して発電するというもの。その利点は

・純国産エネルギーの有効利用ができる。
・燃料が不要。
・半永久的に安定して利用できる。

と、原子力・火力・風力と比較しても地熱が豊富な火山列島日本にとっては最適な発電方法のように思われます。ちなみに八丁原発電所の出力は11万キロワットで、20万世帯分の電力を賄っているのだとか。ということは、長崎市全体(188,865世帯)の電力をこの発電所のみで賄えるということになります。東北地方は九州より地熱が豊富で、原子力発電なんかよりよっぽど地熱発電の方がメリットが大きいはずなのに、なぜ原子力発電の開発ばかりが推し進められてしまったのか…。『国策』と『安全神話』により、我々が気付かないうちに日本国中にはびこってしまった原発を、今後どのように処理していくのか。未来を生きる次世代の子ども達のためにも、現代を生きる私達一人一人がこの問題に真摯に向き合っていかなければいけません。

沓掛から約1時間、久住山と扇ヶ鼻の分岐を通過~しかし次の目的地である久住分かれはまだまだ先のようです。足元の雪を踏みしめながら、銀世界の中をどんどん進んでいきましょう

その3に続きます 


久住登山(大分県竹田市久住町)その1

2012年02月15日 | 山のお話

2月11日(土)快晴 T小登山隊のメンバー総勢15名で大分県にある久住高原へ行ってきました~

去年は悪天候のため中止になってしまった久住登山。今年は参加者全員の思いが通じたのか、最高のお天気に恵まれ、生涯忘れ得ぬ最高の景色に出逢うことができました。美しい景色をたくさんカメラに収めてきたので、どうぞご期待ください

隊長が練りに練って考えてくださった日程は以下の通りです。

7:00 T小出発 → 彼杵IC(高速道路)→ 玖珠IC(四季彩ロード)→ 10:20 牧ノ戸峠到着(車内で昼食)

11:00 牧ノ戸峠(1330m)より登山開始 → 沓掛 → 久住分かれ → 御池 → 14:00 中岳登頂(1790m) → 16:30 下山完了

今回は運転手さん付きのマイクロバスをチャーターしたため、全員が一台の乗り込み、車内はまるで修学旅行さながらの雰囲気 極上天然ものの登山隊メンバーさっちゃんの司会進行により、爆笑が渦巻く中、大分県への楽しい登山旅行が始まりました

牧ノ戸峠の駐車場に着くと、絶好の登山日和のためかすでに満車状態で、マイクロバスを停める場所はありませんでした。しかし、今回は運転手さん付きなので大丈夫運転手さんとは下山するまでしばしお別れし、我々だけ山へと向かいます。慣れないおニューのアイゼンをどうにか装着し、さっそくトレッキング開始~

登り始めてすぐに真っ白な雪を身にまとった樹々が私達を出迎えてくれました長崎ではなかなか見られない光景に、登山隊メンバーの口から次々と驚きと感動のため息が聞こえてきます。

空を見上げると、真っ青な空に一筋の飛行機雲が。最後尾であるのをいいことに、霧氷のフレームの中に雲の筋が伸びていくのをしばし眺めていました。

霧氷のアーチを抜けると、そこには雄大な景色が広がっていましたなんて美しい山並みなのでしょう

歩き始めて20分ほどで、東屋のある展望所へ到着。空気が澄み渡っているので、遠くの山まではっきりと望むことができます。

この階段の先にはどのような景色が広がっているのでしょう。次から次に現れる見たことの無い景色にワクワクドキドキが止まりません。

山の間からもくもくと立ち上る湯気を確認あの辺りには噴火口があるようです。やっぱりこの惑星は生きてるんだな。地球の息づかいが聞こえてきそうです。 

 またまた階段を上っていきます。日が照りつけてだんだん暑くなってきました

細い枝も真っ白な衣をまとい、まるでムーミンに出てくるニョロニョロみたいな姿に。なんだか今にも動き出しそう

牧ノ戸から700m地点。第一休憩ポイントの沓掛まではもう少しです。

歩き始めて約30分、沓掛(くつかけ:1503m)に到着~ 30分歩いただけでもう体から湯気が出そうです

目の前にそびえ立つ山は数日前に降った雪で全体が白く覆われていました。確かこの方向に見えていたのは扇ヶ鼻(おうぎがはな:1698m)だったと思います。六月になるとミヤマキリシマの花が咲き誇り、山肌がピンク色に染まるのだそうです。

ちなみにこの子は長者原の駐車場で出会ったミヤちゃん。去年の6月に誕生したばかりの大分県九重町の町花であるミヤマキリシマのイメージキャラクターなのです。後で調べて分かったことなのですが、このミヤちゃんの考案者はなんとポケットモンスターの『ピカチュウ』を描いたデザイナーの方なのだとか。そう言われてみればどことなく雰囲気が似てますなぁミヤマキリシマのミヤちゃん、なかなか愛嬌があって可愛らしいです

話は元に戻りまして、沓掛の現在の気温は2度。T小登山隊のスーパーバイザーでもあるベテランTさんのお話によると、この時期は普段0度を下回ることが多いようですが、この日は好天のためいつもより気温が高かったようです。どうりで汗ばむ訳だ~ 沓掛で上着を脱いで温度調節をし、次の目的地である久住分かれを目指します

その2へ続く 


2012年初登り!虚空蔵山トレッキング(長崎県東彼杵郡川棚町)

2012年02月14日 | 山のお話

2012年最初の登山は、tamiとうちの旦那さんと私の3人で、川棚町にある虚空蔵山へ登ってきました~なぜこの山を選んだのかというと、まだ自分たちだけで大きな山に登るのには不安があるし、旦那さんの体力を考えるとちょうど良いのがこの虚空蔵山なのです。上の写真は『2012』と体を使って表現したかったのですが、『12』担当の旦那さんはなんだか行き倒れ寸前の旅人のような姿に…今見るとまるでこれからの登山を予期するかのような姿でちょっと笑けてきます

前回の虚空蔵山トレッキング(その1その2)では木場登山口から登ったのですが、今回はルートを変えて岩屋登山口から登ることに。さて、準備運動をして早速登りましょう!

先頭はtami、二番目は私、三番目は旦那さんの順番で登ります。登山道もちゃんと整備されているので、迷うこと無く進んでいきます。

15分程で『犬の墓』に到着~しかし、犬の墓とは何ぞや??立て札には

旧藩時代、猪狩りがあったとき、フランという犬が猪を追って岩から飛び降りて死んでしまった。そこでここに犬の墓をつくったと伝えられ、この辺の字をフランという

と書いてあります。どうやらここにあるのはフランという犬のお墓のようですが、最後の『この辺の字をフランという』の意味がよく分かりませんこの辺り一帯が『フラン』と呼ばれているということでしょうか

たくさんの石が積まれている場所を発見願掛けでもしているのかなぁ

 

道すがら立派な大木にも出会いました。長い時間をかけて変形したアカガシの木は森の主の様相を呈しています

道しるべに従って山頂を目指します。あとどのくらいで登れるかな~?

この辺りは登山というよりは遊歩道を歩いている感じ。これなら小さいお子さんでも登れそうです

 

ふと気がつくと、旦那さんが後ろの方でふーふー言いながら立ち止まっていました私とtamiはいつものペースで歩いていたのですが、旦那さんにとってはかなりのハイペースだったようです

ヘロヘロになりながらも一歩ずつ歩みを進める旦那さん。山頂はもう目の前だよ!頑張れ~

登山口から歩くこと約50分、虚空蔵山山頂(609m)に到着~!ちょっと霞んではいましたが、なかなかの絶景です

登頂後、さっそく山頂でランチタイム。tamiが持ってきてくれた金箔入りのお吸い物でお正月気分を味わいつつ、おにぎりとカップラーメンでお腹を満たします。

山頂の祠もお正月バージョンに装飾されていましたどなたかがきちんと管理されているのでしょうね 

途中ヘロヘロだった旦那さんも山頂では満面の笑顔。登頂の喜びを一緒に共有できて本当によかった今年はもう少し高い山に登れるように頑張ろうね!

下山途中の森の中。整然と並んだ杉の木が無数の直線を描きます。

おや?この森にもこだまが住んでいるのかな?自然の営みによって偶然できた模様が、私にはもののけ姫に出てくる『こだま』の顔に見えたのでした

根っこから倒れてしまった木。いったいこの木に何が起こったのでしょう?

こちらは『悠久の泉』。泉に落ちた葉はもうすでに色を失っていましたが、紅葉の時季に来たら真っ赤な紅葉の葉が泉に浮かんできれいでしょうね~

 

帰りはなんと30分ほどで下山しましたなんだかあっという間だったなぁ~でもまだ山に慣れていない旦那さんにとってはちょうど良い距離だったように思います。これからもこの調子であちこちに引っ張りださなければ~

ここで虚空蔵山に関する豆知識をちょっと。登山口にあった説明板によると、ここ虚空蔵山は半径4kmの円形のコニーデ式火山なのだそうです。コニーデとは成層火山のことで、中心火口から吹き出した熔岩流と火山砕屑物が交互に積み重なってできた円錐形の火山をそう呼ぶのだそうです。ちなみに日本を代表する富士山もコニーデなのだそうですよ。今は活動しているようには見えませんが、太古の昔にはこの虚空蔵山も噴火を繰り返していたのでしょうね~この山自体が自然の力によって形成されたのだと思うと、自然の威力に対して畏敬の念を覚えずにはいられません。

さて、虚空蔵山登山から幕を開けた2012年の登山ライフ。1月はこの他にT小登山隊の登山が3回もあったのですが、悲しくも仕事が入ったり体調を崩したりで一度も参加できずに終わってしまいました その代わり…と言っては何ですが、2月11日(土)の久住登山はお天気にも恵まれて最高の景色を堪能することができました今まで見た中で最も素晴らしい景色だったようにも思います。その様子はなるべく早いうちにアップしたいと思いますので、乞うご期待!

今日はそろそろ床に就きたいと思いますではでは皆様、おやすみなさい


多良岳登山(佐賀県太良町)その4

2012年02月13日 | 山のお話

 遠くに見えるのは前岳。昔修験者が修行を行っていたと言われている座禅岩などがあるそうです。今回は多良岳山頂から望むだけでしたが、どんな岩なのか気になる~しかし、今回のルートに座禅岩は無いので、後ろ髪を引かれつつも来た道を下りましょう~ 

 雪で滑りやすくなっているので足元に気をつけて~ 上りより下りの方が神経を使います

 

 針山の様な切り株。なんでこんな形になっちゃったんだろう?行きに見つけたなんとも味のある石像に再びご挨拶をしてどんどん山を下っていきます。

 このアカガシ、立派だなぁ。木肌にむした緑色の苔が寒さから守ってくれてるみたい

 役行者まで戻ってきました~ 無事に長い階段を下りることができてほっと一息。ここからまだまだ下りますよ~

まるで飴細工みたいな霜柱たち。子どもの頃初めて霜柱を見つけた時の驚きと感動を思い出しました 下山中もたくさん目にすることができましたよ~

 足元に何かの球根を発見なんとこれはキツネノカミソリの球根なのだそうです。12月だというのにもう新芽が出ていましたよ~ 8月になると辺り一帯がオレンジ色の花でいっぱいになるのだとか。その時期にも訪れてみたいなぁ

 途中一匹のワンちゃんに遭遇しました ボコボコした岩場も難なく軽快に下っていくワンちゃん。このワンちゃんにとってはなんてことない山道なんだろうけど、少し下っては立ち止まり、後ろを振り帰っては飼い主さんがちゃんと下りてくるのを確認しているようでした。

「大丈夫かなぁ。そこ滑りやすいから足元に気をつけてね!」なんて声が聞こえてきそうですね

 

歩きにくい岩場を抜けると、ようやく歩きやすいなだらかな道に出てきました。木のアーチをくぐって、落ち葉の階段を下っていきます。

季節外れのアザミの花。普通この時期には枯れているものなのですが、今年は12月に入っても気温が高いせいか植物達もまだ花期だと勘違いしているようです。

多良岳山頂から1時間40分ほどで無事に下山しました~ここまで来ると雪が残っていた山頂とはまるで別世界のようです。上へ上へと登っていくにつれて植生や風景が変わっていくのも登山の魅力の一つ。下界ではほとんど見ることのできない雪景色を楽しむことができて満足のkero-keroなのでした~

下山した後は例のごとく温泉へgo!今回は最寄りの平谷温泉『山吹の湯』 入湯料は600円と、いつも我々が行く雲仙の『よか湯』や嬉野の『シーボルトの湯』と比べると若干お高めですが、汗が冷えないうちに到着する一番近い温泉をチョイスしました。冬山登山の後の温泉は最高です冷えた体が芯まで温まって本当に気持ちいい~ 登山をするようになって温泉にゆったりと浸かる機会が増えてとっても幸せでーす

2011年の登山はこれでおしまい。次回は2012年1月3日に登った川棚町にある虚空蔵山の様子をご紹介します。2月11日の久住登山の様子もなるべく早くアップしたいと思いますので、どうぞお楽しみに~