I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

常灯鼻

2009年01月30日 | 五島のお話

(常灯鼻のてっぺんにて) 

ある晴れた日に、自転車で福江港周辺を散策してみました 向こうに見えるのは市指定史跡である常灯鼻。一見すると海の中にポツンと浮かんでいるように見えますが、ちゃんと道が繋がっていて、ちょっと遠回りすると簡単に行くことができます。

車だとここまで入ることができませんが、自転車なら大丈夫!階段を上ってみると、その先には『金比羅宮』と書かれた鳥居と石造りの建物が建っていました。

案内板によると、この常灯鼻は、第十代藩主五島盛成(もりあきら)が石田城(福江城)を築く際、北東からの大波を防ぐために作らせたものだと言われているそうです。

 

当時は灯台としての役目も担っていたそうですが、中は石灯籠のような感じになっていて、現代の灯台のように遠くの方まで海を照らすというわけにはいかなかったようです。1849年に常灯鼻が完成し、その2年後に丸木地区からの防波堤も完成。それからというもの、多くの船が福江港に安全に停泊できるようになったのだとか。常灯鼻を囲む石垣は石田城を築城した石工さん達によって作られ、今もしっかりと崩れることなく船舶の安全を見守っています。

このように車で行けないところでも自転車だったらスーイスイ。ガソリンはいらないし、適度に体も動かせるし、自転車っていいよなぁ。ま、長く乗ってるとちょっとお尻が痛くなるのが難点ですけどね 

さて、他に行ってない場所は…と


三井楽ドライブ ~天満神社と大浜のカフェ編~

2009年01月29日 | 五島のお話

(天満神社で見つけた梅の花)

夕映えの路から福江方面に帰る途中、近道をしようと思い、2人とも通ったことのない道に入ってしまった私達。「多分こっちやろう」と勘に任せて車を走らせていると、なんと行き止まりに!どうやら京ノ岳周を張り巡る道に迷い込んでしまったようです。それでもまぁどこかに出るやろうと進んでいくと、出てきた場所は三井楽小学校の前。二人が予想していた場所と全く違う場所に出てきたので、なんだかきつねにつままれたような感じでした

神社好きの私をきつねさんが誘ってくれたのか、ちょうど近くに天満神社があったので、道路わきに車を停めて少し立ち寄ってみることにしました。

この神社の歴史はよく分かりませんが、鳥居や建物はなかなか年季が入っている様子。

 

獅子狛犬さんたちは新しい注連縄をかけてもらってなんだか嬉しそう

島の神社に必ずといっていいほど植えられているのはこのソテツの木。お正月に書かれたであろう真新しい絵馬の後ろで、人々の願いが成就するよう見守っているかのようです。

神社から参道の方を見ると、その先に見えるのは白良ヶ浜の美しい海。三井楽って島の中でも一際海の色がきれいな場所なんですよね~。参道の両側に植えられている桜の木に優しいピンク色の花が咲き、淡いブルーの海を彩る春の景色を想像し、また桜の時期に訪れてみたいと思ったkero-keroなのでした

天満神社を訪れたあとは、ドナドナ中の豚さんたちのお尻を眺めつつ、手作りの窯で焼くおいしいピザが食べられるというステキなカフェを求めて一路大浜へ。 

大浜の派出所から住宅地の方へ入って道なりに進んでいくと、ありました!こちらがちまたで噂のレトロカフェ『elle』です。

この時すでに15時を過ぎていたので、ピザを食べることはできませんでしたが、代わりにデザートセットを注文してみました。出てきたのはよもぎのシフォンケーキはちみつのアイスフルーツ、ティーポットにたっぷりと入った紅茶に、今ならバナナのプリンがサービスでついてきて、なんと500円 ケーキとアイスとプリンはどれも手作りで、とっても美味しかったです ちなみにケーキに入っているよもぎは島で採れたものなんですって。一見抹茶シフォンのように見えるけど、味はちゃんとよもぎの味がしましたよ~。田舎ならではの味っていうのがまたステキです

隣には雑貨屋さんも併設してあり(こちらにも食事ができそうなスペースがありました)、レトロな雑貨や焼き物などが販売されていました。お店の方の雰囲気もよく、口コミで若い女性を中心に人気が出てきているというこちらのカフェ。お店は小さいけどおススメです♪次回は手作りの土窯で焼くという人気のピザを食べにくるぞ~!と、今まさに次の機会を虎視眈々と狙っている二人なのでした

三井楽ドライブ おしまい


三井楽ドライブ ~夕映えの路とかんころ編~

2009年01月27日 | 五島のお話

(五島名物かんころ)

三井楽カトリック教会(岳教会)を訪れた後は、三井楽の最西端にある夕映えの路へ向かいました

ここは私が以前福江島にちょっとだけ住んでいたときに、時々夕陽を眺めに来ていた場所です。島の西端に位置し、水平線を紅く染めながら太陽が沈んでいくので、ここから見る夕景はとってもきれいなんですよ~ 看板は若干傷んでますけどね

夕映えの路を辿っていると、何かが干されてある大きな棚を発見 一緒にいた島友達のkaoriちゃんにはその正体がわかっていたようですが、見たことのない珍しいものがあると素通りできない私は、車を降りて近づいてみることに。海沿いだし、一見魚が干されているように見えますが、そこに並べられていたのは魚ではなく、なんと大量のさつま芋でした

「すご~い!」と言いながらこの棚をまじまじと観察していると、そこにタイミングよく軽トラに乗ったおじちゃんが登場 どうやらこの棚の持ち主のようです。こちらから「こんにちは!」と挨拶をすると、そのおじちゃんはニコニコしながらこの棚についていろいろと教えてくださいました。

おじちゃんの話によると、五島ではスライスして湯がいたさつま芋を天日で干してある程度乾燥させた後(この乾燥させたさつま芋のことをかんころという)、もち米や水あめなどと混ぜて、かんころ餅という味のついた餅を作る習慣があり、空気が乾燥し始める11月頃から島内の各地でこのような作業が行われるのだそうです。この時期のさつま芋は果実でいうと完熟の状態で、少し時期はずれではあるけど、甘みはより一層増しているのだとか。一枚試食させてもらったのですが、確かに甘くておいしかったです

おじちゃん自慢のこのかんころ棚は、地元のニュースにもよく登場する名物的存在なのだそうです。今年の年末辺りにテレビでかんころ餅の話題が出てきたら、このかんころ棚が出てくるかも知れませんよ~。特に11月頃は夕陽が最も美しく、写真を撮りに来る人も多いのだとか。私もその時期に来るんだったなぁ

海風が吹き付ける中、かんころ棚の説明からご自身の人生観までいろんな話をしてくれた黄色いニット帽をかぶったおじちゃん。「今もこうして元気に仕事ができることが何よりも幸せだ」という言葉がとても印象的でした。どうかこれからもずっとお元気で、おいしいかんころ餅をたくさん作ってくださいね!

おじちゃんに別れを告げ、カトリック墓地を通り過ぎ、夕映えの路の最後にたどり着いたのは長崎鼻灯台。この灯台は昭和52年に建てられたもので(なんと私と同い年!)、今も周辺を通る船舶の安全のため、西南西520メートルにある岩礁を照らし、その存在を知らせているのだそうです。灯台の光ってかなり遠くまで照らすことができるものなんですね~。

ここは外海に面していて、普段から波が荒く風も強いため、特に冬の間は訪れる人も少ないようですが、ここから眺める夕陽は一見の価値ありです。おススメですよ~ ただしこの時期はとっても寒いので防寒対策を忘れずに!

次は三井楽の天満神社と大浜のカフェを紹介します


三井楽ドライブ ~三井楽カトリック教会(岳教会)編~

2009年01月20日 | 五島のお話

前々から行ってみたかった三井楽カトリック教会(岳教会)に行ってきました

こちらの教会は1797年(寛政9年)に大村藩から迫害を逃れてやってきた潜伏キリシタンの流れを汲む信徒が、1880年(明治13年)にゴシック様式の木造聖堂を完成させたのが始まりなのだそうです。約90年間親しまれてきた旧聖堂は、木造だったためにシロアリの被害に遭い、1971年(昭和42年)に現在のコンクリート建ての教会が新たに建立されたとのこと。したがって、旧聖堂の姿は現在は案内板の写真(上)でしか見ることができませんが、二階部分にはテラスもあり、その佇まいはなかなかステキです

向かって左側が教会で、右側には背の高い鐘楼があり、その奥には司祭館や信徒会館があります。この教会のシンボルは、島の貝殻を集めて作られたというモザイク壁画で、教会の正面と内部、そして司祭館の壁面を色鮮やかに飾っています。

壁画に近づいてみると、タイルやお皿のようなものまでが装飾に使われていました。

こちらは司祭館のモザイク画。人々が麦の収穫をしている絵のようです。

教会の内部は少し広めで、中央のキリスト像を中心に広がって行くような形になっています。出入り口に向かって斜めに下がっている天井からはたくさんの照明が吊り下げられていて、現代的な雰囲気を漂わせています。木造やレンガ造りの教会が多かった当時はものすごくモダンな建物だったでしょうね~。

 

窓ガラスにはキリスト教の歴史が描かれたステンドグラスがはまっていました。五島の教会のステンドグラスといえば椿の模様が多いのですが、この教会には見当たりませんでした。

こちらは駐車場から見た教会の様子。庭の木々も丁寧に剪定されていて、とってもきれいでした。手入れが行き届いているということは、この教会が今も多くの信者さんに親しまれている証拠なのだと思います。

教会のすぐ目の前にはカトリック墓地もあり、こちらもきれいに管理されているようでした。このような風景は五島ではあまり珍しくありませんが、日本のキリスト教信者の割合はほんの0.8%で、いまだかつて1%を超えたことはないのだとか。それを思えば、カトリック教会が50棟以上も点在するこの五島列島は、とても珍しい例だと言っても過言ではありません。ちなみに五島のキリスト教信者の数を調べてみると、新上五島町と五島市を併せて約1万人。人口は約7万2千人ですから、その割合はなんと約14% 以前から教会が多いことは知っていましたが、調べてみて改めてその特殊性に気付いたkero-keroなのでした。たいていの教会は行き尽くしたつもりですが、もしかしたらまだ行っていない場所があるかもしれません。残り少ない五島生活ですが、その間にもまだまだ新たな発見がありそうな予感です 

次は夕映えの路へ向かいます

 

三井楽カトリック教会(岳教会)

場所:五島市三井楽町嶽郷1420


島の散歩道

2009年01月16日 | 五島のお話


(福江島を後にするORC16:30発長崎行き最終便)

この日は空港の近くにある喫茶店まで歩いてコーヒー豆を買いに行くことにしました

道すがら、可愛らしい植物を発見!葉っぱのグラデーションがステキです。

再び気になる植物を発見!これは花かしら?

なんて思いながら、その場にしゃがみこんで写真を撮り、「よし!」と立ち上がると…

ゴツッ!

やたらと背の低いカーブミラーで思い切り頭を打ってしまいました。イタカッタ…

ふと空を見上げると、紅く染まりかけた青空の中を長崎行きの飛行機が飛び去っていきました。

いつも車で通り抜けるお馴染みの道も、歩くと少し違って見えます。 

左手に見える島のシンボル鬼岳は、夏は緑に冬は茶色にその姿を変えます。この時は夕日を浴びて橙色に染まっていました。

ふと畑に目を遣ると、そこに植えられていたのはブロッコリー。大きな葉っぱに守られて、とってもあたたかそう。

夕景の中をもっと歩きたくて、ちょっと遠回り。歩きながら顔に当たる風がスッと冷たくなる瞬間を感じました。もしかしたら昼と夜の境目だったのかな。

セイタカアワダチソウの黄色い花はいつしか枯れ、まるで雪が積もったみたいにふわふわの綿毛で覆われていました。こんな風になるなんて知らなかったなぁ。

一時間程度の散歩の中に新しい発見がいくつもあった島の散歩道でした。

 

島での散歩はとっても気持ちがいい。空気は美味しいし、景色もきれいだし、どんどん遠回りしたくなる。車を持つようになってからというもの、近い距離でも車に乗って移動する事が多くなってしまったけど、ここに来てからは逆にちょっと離れた場所でも歩いてみようかなと思うことが多くなった。四季によって姿を変える島の風景が、私の足を外の世界へと誘ってくれるのだろう。寒いと外に出るのが億劫になってしまいがちだけど、晴れた日はやっぱり歩くに限るな。

皆さんも冬のお散歩いかがです?ただし、背丈の低いカーブミラーにはくれぐれも注意してくださいねー(笑)。

 

長崎から福江島へのアクセス

飛行機→ORC(オリエンタルエアブリッジ) 長崎空港から約30分
 船  →九州商船 フェリーで3時間半~4時間、ジェットフォイルで約2時間


福江四社参り

2009年01月05日 | 五島のお話

(下大津の八幡神社にて)

あけましておめでとうございます!

今年は初めて五島で年を越し、新しい年を迎えました。さて、五島でお正月を迎えるからには、やはり地元ならではのお正月を体験せねば!…ということで、何かないかなぁ~と思っていると、長崎新聞に県内の初詣情報を発見!五島市の欄には「八幡神社、天満神社、五社神社、住吉神社の四社参りは、地元住民の習わし」と書いてあったので、一日のお昼から島友達のkaoriちゃんと四社参りに行ってきました。

まず最初に訪れたのは、八幡神社。八幡神とは日本独自で信仰される神様で、八幡大菩薩とも呼ばれ、八幡神を祀る八幡神社は全国各地にあり、稲荷神社に次いで全国2位なのだそうです。立派な門松が立てられていて、ちょっとだけ出店も出ており、四社の中では一番賑やかな雰囲気で、次から次へと参拝者の方が訪れていました。

次に訪れたのは八幡神社から歩いて5分ほどのところにある天満神社。天満神社と言えば菅原道真を祭神とする神社で、「学問の神様」ともされています。こちらの神社は初めて訪れたのですが、あちらこちらに立てられている大きな灯篭がとても印象的でした。

その中でも私のお気に入りの灯篭はコレ!誰かが植えたのか、はたまた自然にそこに生えたのかは分かりませんが、土台となっている岩にはオオタニワタリやアロエが寄生していて、島ならではの雰囲気たっぷりなところがステキです この時期はオレンジ色のアロエの花が咲いているので、お正月らしくちょっぴり華やかな感じに仕上がってますよ~

天満神社の拝殿はちょっと小さめで、私達が訪れたときは参拝している人はほとんどいませんでした。絵馬も一つしかかかっていなかったので、八幡神社と比べると参拝者は少なそうですが、駐車場は四社の中で一番広かったです

三社目は八幡神社から車で5分くらいのところにある五社神社。社名は太玉命(ふとだまのみこと)、武雷命(たけみかづち)、斎主命(いわいぬしのかみ)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、姫大神(ひめのかみ)の「五柱の神」を祀るという意味なのだそうです。ちなみに、こちらの立派な鳥居は筥崎鳥居と呼ばれ、市の有形文化財に指定されています。

五社神社の拝殿は木々に囲まれていて、ひっそりとした佇まいです。こちらには参拝客がちらほら見えていました。

最後に訪れたのは住吉神社。五社神社からはこれまた車で5分くらいのところにあります。日本が韓国へ出兵するときに航海の安全を祈願して作られたのが住吉神社の起源なのだそうですが、この境内にある別宮大神宮良縁と開運の守護神として信仰されていて、縁結びのお守りや恋みくじなどを求めて来る参拝者も多いようです

 

住吉神社で目を引いたのはこちらの手水舎(ちょうずや)。岩の間からひょっこり竜が顔を覗かせていました。みんな水をかけていたけど、何かご利益があるのかな~?

お正月に神社を四社も巡ったのは初めてでしたが、四社とも大津という地区の中にあるので短時間で巡ることができました。今回は寒さに負けて車でまわりましたが、この距離なら歩いても参拝できそうです。ちなみに、最後に参拝した住吉神社で引いたおみくじは「末吉」でしたが、運が良かろうが悪かろうが、2009年もいつもと変わらず「ポジティブ&アクティブ」をスローガンに、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。このブログもできる限り更新していきたいと思っていますので、これからも時々覘いてやってください。どうぞよろしくお願いします!

2009年も皆様にとって実り多きステキな年になりますように