I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

八郎岳登山(長崎県長崎市)その2

2014年09月20日 | 山のお話

八郎岳の山頂では「これぞ長崎!」と言わんばかりの景色を眺めながらちょっと一休み。今回はここで午後から別の用事が入っている隊員N島さんとお別れです。

 

登山経験豊富なN島さん。あっ!という間に見えなくなってしまいました~ 私が一人で下山したらきっと迷子になるだろうな~

さて、休憩もそこそこに次は小八郎岳(564m)を目指します。時刻は10:50。来た道ではなく別のルートを辿るため、森の中に突入~

 

20分足らずで、乙女峠(千々峠)小八郎岳の分岐点に着きました。乙女峠で昼食をとる予定ですが、ここでも近道の誘惑に惑わされることなく小八郎岳の方へ登っていきます

分岐点から約10分ほどで小八郎岳山頂(564m)に到着~ 山頂は狭くて見晴らしも良くなく、特に何も見えません 時刻は11:18。徐々にお腹の虫が鳴きはじめるころです。早くお昼ご飯が食べたーい!ということで、プチ休憩を挟んで、いよいよ最終目的地である乙女峠へ。

小八郎岳の山頂から下る途中にロープのあるちょっと急な下りが現れました。でも誰もロープを使うこともなく下りていきます。このロープは上る人が使うものなのかな?

ここまで来ればお昼ご飯…いや、乙女峠まではもう少し

はい!乙女峠に着きました~小八郎岳から30分足らずで到着です。この辺り一帯には蕨(わらび)が群生していて、この時期は一面蕨の葉っぱだらけ。冬から春にかけての景色とは全く異なる風景が広がっています。(4月の様子はコチラ!)

待ちに待ったお昼ご飯ターイム 木陰に座って久々にカップラーメンをいただきました。普段めったに食べないけど、山で食べるカップラーメンって本当に美味 外で食べるから?それともみんなで食べるから?いずれにせよ、山ご飯は最高です

食事休憩を終え、後は下るのみ。車を停めた林道を目指して再び歩きはじめます

 

この辺りは石英が多く、この通り真っ白で大きな石英を含む珪石がゴロゴロと転がっています。

登りのルートにはなかった水場に出ました~ 冷たくて気持ちいい~ 

小さな滝もありましたよ~ 登山の途中に水がサラサラと流れる音が聞こえてくると、とても心地よく、また歩く元気が湧いてきます

ここは炭焼き窯の跡。この窯はいつも見かけるものより大きい感じがしました。

下り始めて40分ほどで最初の林道に出てきました。ここから車を停めた場所まではすぐなのですが、今回はちょっと寄り道を。

 

なんだかお社のような建物が見えてきました

 

 神社なのかお寺なのかよく分かりませんが、石像や小さなお社があちらこちらに点在しています。

  

さらに少し奥の方へ行くと、龍の口から流れ落ちる滝や不動明王の像などがあってちょっと不思議な雰囲気を醸し出していました。ここで滝行を行うのでしょうか。だとしたらやっぱりここはお寺かな??

 お地蔵さんもこのとおりズラリ!ネットでも調べてみたのですが、ここが一体何という場所なのかよく分かりませんでした

 

そしてこの付近で気になったのは大量のビールの空き缶が捨てられていたこと。炭焼き窯の辺りからこの神社なのかお寺なのかよく分からない場所までかなりゴミが多くて残念でした。特に窯の辺りは空き缶だらけ。いったいなぜ??ここで宴会でもしているのですか?それともわざわざゴミを捨てにここまで?八郎岳は九州百名山のひとつなのに、これはないなと思いました。きっと県外からいらした登山者の方々も残念な思いをしていることと思います。今度ここに来るときはゴミ袋を持参して、少しずつでも山のゴミを減らしたいと思ったkero-keroなのでした。

さて、今回の八郎岳登山はこれでおしまい。計画では3時間半の予定でしたが、半正味4時間の登山でした。登山の後は、三和町にある『阿池姫(おちひめ)の湯』でゆったりと温泉につかり、『みさき駅さんわ』でそれぞれ好みのソフトクリームやアイスを食べ、自宅に帰り着いたのは16時前。3連休の最終日でしたが、良いリフレッシュとなりました

10月の定例登山はまだどこに行くか分かりませんが、また参加できたらこのブログでご報告しますね!次回もなるべく早くお届けできるようにブログの更新頑張りまーす


八郎岳登山(長崎県長崎市)その1

2014年09月15日 | 山のお話

八郎岳からの景色

本日9月15日は敬老の日。我々T小登山隊には30代~70代まで幅広い年齢層の隊員がいるのですが(私はまだまだ下っ端の30代です~)、そんな年齢の差なんか全く感じさせないほど元気な方ばかり!登山中も笑い声や笑顔が絶えません。いつも最後尾でそんな登山隊メンバーの写真を撮りながら、私もこんな風に元気に年を取りたいな~と思うのkero-keroなのでした さて、そんなT小登山隊の9月の定例登山は長崎県南部にある八郎岳登山標高589.8mで、九州百名山の一つに数えられる山です。

 

今回の参加者はちょうど10名。9:10に登り始め、最初からしばらく急登が続きます。天気は曇りで多少涼しくはあったものの、この急登でかなり汗をかきました

枯れ木に寄生する大きなキノコたち。ヒラタケの仲間かな?キノコはとにかく種類が多くて、よほど特徴的なものでないと名前を特定できません。有毒なものもたくさんあるので、ここは観察するだけにとどめておきましょう~

 

「あ!あそこに鹿がいる!」隊員N島さんの声に、「どこどこ!?」と辺りを見回してみると、いましたいました どうやら親子のようです。ズームで撮ってみましたが、ご覧の通り一頭しかカメラに収めることができませんでした。しかも木や土の色と同化してよく分からない… この辺りにはニホンジカが数多く生息しているらしいのですが、登山中に野生の動物に出会うことはあまりないので、ちょっと興奮してしまいました

 

日差しは少ないのですが、ほとんど風がなかったので、今日は結構汗をかきました。時折休憩を入れながら、発汗によって奪われた水分をスポーツ飲料で少しずつ補給していきます。水分は一気に飲むのではなく、ちょっとずつ飲むのがポイントです

 

木々のトンネルの中を尾根伝いに歩いていきます。以前来た時にはなかった(もしくは気付かなかった?)「はちろう ようこそ」の文字が刻まれた石塚を発見 登山者の無事を祈願して作られたのかな? 

登り始めて約1時間ほど経ちました。山頂まではあと少し!最初の登りが少しきつかったけど、徐々に足が慣れてきて、足取りも軽くなっていきます

草住神社と書かれた立て看板を発見 下の方には「小八郎近道30分」と書いてありますが、我々が最初に目指すのは八郎岳の山頂。その後、子八郎を経由して乙女峠(千々峠)へ下るルートなので、こちらへは行きません。ここから八郎岳の山頂まではあと一息なので、近道の誘惑に惑わされないようにしましょう~

登り始めて約1時間20分。八郎岳の山頂(589.8m)に到着~ 曇り空ではありますが、ここからの見晴らしは最高です

女神大橋や伊王島、高島など、長崎湾一帯を一望することができる八郎岳の山頂には、ハイキングを楽しむ家族連れの姿も多く見られました。私もここからの眺めは大好きです 2~3月には運が良ければ鶴の北帰行も見ることができるのだとか。この冬はぜひ見てみたいものです

「八郎岳」の立て看板を囲んで恒例の記念撮影を 今回はちょうど男女5人ずつの参加でした~

八郎岳登山はもう少し続きます 


万年山(はねやま)登山(大分県玖珠郡玖珠町)

2014年09月13日 | 山のお話

またまた長らくご無沙汰していました!最近は仕事以外でなかなかパソコンに向かえないkero-keroです 8月の定例登山は参加できなかったのですが、9月の登山を15日に控え、また記録が滞ってしまわないように7月の登山の様子を駆け足でアップしたいと思います

今年の夏は本当に雨が多かった…。梅雨明けから8月にかけてこんなに雨が降ったのは、30数年間生きてきた中でおそらく初めてだったのではないでしょうか。その雨の影響で、7月の定例登山は久住のはずだったのですが、牧ノ戸峠の登山口まで行ったもののどしゃ降りに合い、久住登山を断念する羽目に… しかし、ここまで来たからにはただでは帰れぬ!という隊長の強い意志から、せめて軽い雨なら難なく登れそうな山に登って帰ろうということで、急遽場所を変え、たどり着いたのは「まんねんやま」と書いて「はねやま」と読む万年山。万年山は大分県玖珠郡玖珠町の耶馬日田英彦山国定公園内にある標高1,140mの山で、九州百名山の一つにもなっている山です。

駐車場から少し歩いたところで、早速真っ赤なキイチゴ(木苺)を発見 実が大きくて、色が濃くて美味しそう~ あまりにも美味しそうだったので実際に食べてみたのですが、これが意外と酸っぱかったです。ジャムにしたら美味しいだろうな~

右に行ったら万年山。左に行ったら伐採山。伐採山は「ばっさいやま」と読むのかと思いきや、なんと「きりかぶやま」と読むのだそうです。『豊後国風土記』によると、玖珠(くす)という地名はかつてこの地にあった大きな楠に因むもので、その大楠の木陰となって日が当たらずに困った住民がこの大楠を切り倒した後の切り株が伐採山(きりかぶやま)で、巨木が倒れる際に跳ね上げたのが万年山(はねやま)だという伝説があるのだとか。霧でよく見えないけど、きっと切り株のような形をしているのでしょうね

「雷が鳴りだしたら戻ろう」と言いつつ登り始めると、幸運なことに天気は回復の兆しを見せ、夏に咲く草花たちにもたくさん出会うことができました まずはこちらのムラサキツメクサアカツメクサとも呼ばれ、シロツメクサと共に明治以降に牧草として海外から入ってきた植物です。

 

左の黄色い花はキク科のオタカラコウ(雄宝香)で、右側はシソ科のウツボグサ(靫草)。「ウツボ」というのは魚のウツボではなく、弓矢を入れるうつぼのことで、円筒形の花穂がそれに似ていることからこの名前が付けられたのだとか。

 

左の丸いポンポンみたいな形の花はキク科のヒゴタイ(平江帯、肥後躰)の花。もう少しするともっと紫色を帯びてきます。ヒゴタイは環境省のレッドリスト(2007年)には絶滅危惧Ⅱ類に登録されており、希少な存在となっているようです。右側はマメ科のコマツナギ(駒繋)。根や茎が馬(駒)を繋いでおいても抜けないくらい丈夫なのでこの名前が付けられたのだそうです。

 

こちらはハマウツボ科のママコナ(飯子菜)。 花弁に2つ並んだ白い膨らみが米粒のように見えることが名前の由来となっているそうです。確かに花の先の方にある白い部分が米粒のように見えますよね

雨も上がり、舗装された道を歩く我らがT小登山隊。この道だったら雨の後でも決してぬかるむことはありません。予定とは全く違う道のりでしたが、隊長が機転を利かせてこの万年山に連れて行って下さったお蔭で、悪天候でも夏の山を楽しむことができました♪

今回の登山で私が一番気に入ったのは、このオカトラノオ(丘虎の尾)の花。サクラソウ科の植物で、この日はあちらこちらに咲いていましたよ 虎というよりはむしろ真っ白な猫の尻尾を連想させるとっても可愛らしい花です

道すがら「まんじゅう石」を発見 まんじゅう石より気になったのは、その下にある案内板。

南アルクス万年山コース」って…。「アルプス」と玖珠町の「くす」をかけているのかしら?? 

一際目立つこのユリのような黄色い花はキスゲ科のゼンテイカ(禅庭花)。日光の霧降高原、尾瀬ヶ原、霧ケ峰などの群落が有名で、「ニッコウキスゲ」とも呼ばれるようですが、日本各地に普通に分布している植物なのだそうです。

霧の中をひたすら登る登山隊。こんなに歩きやすい登山道は初めてかも?なんて思いながら歩いているうちに

登山口から約50分ほどで山頂に到着~ でも霧で何にも見えましぇーん というわけで、恒例の記念撮影も…

この通り、霧の中でぼんやりとした記念撮影となりましたとさ!でも雷も登りはじめに少しゴロゴロいっただけで、雨に打たれることもなく登頂できてよかった~

下り始めると霧が晴れてきて、山の全景を見ることができました。こんな山を登ってたのかとようやく実感。

7月の久住登山は往復2時間弱の軽い万年山ハイキングとなりましたが、天気に左右されるのも山の醍醐味の一つということで、これもまた我々T小登山隊の良き思い出となりました (隊長は途中やきもきしたと思いますが~) さて、9月の定例登山は長崎県南部にある八郎岳登山。もう明後日に控えているので、今度こそ新鮮な山ネタを皆様にお届けできるようにブログの更新頑張りまーす

最後に尋ね花です。写真が小さくて分かりづらいかも知れませんが、この薄黄色の花を咲かせている植物の名前を御存じの方がいらっしゃったらコメント欄を通じてお知らせください。これもまた7月に万年山で出会った花です。どうぞよろしくお願いします

 


天山登山(佐賀県小城市)その3

2014年05月14日 | 山のお話

山頂でお昼ご飯を食べた後は、登ってきた道をそのまま辿って下山します 下山し始めてまもなくツルリンドウ(蔓竜胆)を発見 私の大好きな花なのでもっと近くで接写したかったのですが、後ろから別のパーティーが迫っていたのでじっくり撮れませんでした 足元によーく気を付けていないと見逃してしまうほど小さな花ですが、ちゃんとリンドウの花の形をしていてとってもキュートです

この時期の山は落葉樹の明るい緑と常緑樹の濃い緑のコントラストがすごくきれいです 気温も高すぎず低すぎず、この季節の登山は本当に気分爽快 日頃のストレスなんか吹っ飛んじゃいますよ~ 

ふと見上げるとサルトリイバラ(猿捕茨)に花が咲いているのを見つけました!秋から冬にかけて真っ赤な実を付けるのですが、花の方は地味であまり目立ちません。

これは我が家に飾ってあるサルトリイバラのリースですが、半年たってもほとんど色落ちがなく、長い間楽しむことができるので、とっても重宝しています

これはバラ科のキジムシロ(雉莚)かな? 似たような花がたくさんあるのでよく分かりませんが、葉の形からおそらくイチゴ系の植物ではないかと思われます

 

これはアケビ(木通)の花。私がいつも見るアケビの花と比べると明らかに色が濃いです。まるでブドウの皮みたいですよね

これは後で見つけたアケビの花。私がよく見かけるのはこちらの色が薄い方です。調べてみるとアケビの種類には、アケビ、ゴヨウ(五葉)アケビ、ミツバ(三葉)アケビの三種類があり、ゴヨウアケビはアケビとミツバアケビの自然交雑種なのだとか。葉が一か所に5枚あることから、これらはアケビまたはゴヨウアケビであると思われます。さらに葉が丸いのがアケビで、大きな波上の鋸歯(ギザギザ)があるのがゴヨウアケビなのだそうですが、上の写真からは区別がつきません ちなみに学名はAkebia quinataというそうで、日本名のアケビはそこから来ているようです。ほぼそのまんまなんですね~

下山した後は厳木温泉『佐用姫の湯』でゆったりと温泉に入り、佐用姫の大きな像がある道の駅厳木でお土産を物色して帰路につきました。ちょっとざっくりとした紹介になりましたが、5月の定例登山の報告はこれでおしまい。次は18日のオプション登山で黒髪山へ登ります。残念ながら私はバスケの試合と重なってしまい参加できませんが、久々にK原隊員の参加もあり、大変賑やかな登山になりそうです 隊員の皆さん、私の分も楽しんできてくださいね~ では、次回の更新をお楽しみに


天山登山(佐賀県小城市)その2

2014年05月14日 | 山のお話

歩き始めて40分ほどのところでふと後ろを振り返って見た風景。ちょっと霞んでいて遠くまで望むことはできませんでしたが、お天気がよく登山日和だったので私たち以外にもたくさんの登山者の方々とお会いしました

日が高くなるにつれ徐々に日差しが強くなり、 肌がジリジリと焼き付けられるのを感じます。いよいよ日焼け対策を万全にしておかなければいけない季節になってきました。特に天山登山では日焼け対策は必須!!クマザサ(熊笹)の生い茂る尾根を太陽の光に照りつけられながら、ひたすら歩き続けます。

今回の登山でとても印象的だったのは、写真の中央に見えるうす紫色のヤマフジ(山藤)の花。

きれいに整備された公園などは別ですが、藤の花ってだいたい手の届かない高い所に咲いているもの。でもこの登山道では私たちのすぐ手の届く場所にたくさん咲いていたのです

これは藤の花のつぼみ。公園などにあるノダフジ(野田藤)のように花穂が下に長く垂れ下がってはいないので、最初に見たときは「これは何のつぼみだろう?」と思いました。

ano隊員のお話によると、藤の花って天ぷらで食べられるそうです。あらゆる食材を天ぷらにしてしまうほど天ぷら好きの私ですが、いまだかつて藤の花の天ぷらは食べたことがありません。いつか食してみたいものです あ、ちなみに最近のヒットはパセリの天ぷらでした。なかなか美味しかったですよ~♪

真っ白な妖精のようにも見えるこの可愛らしい花はバイカイカリソウ(梅花錨草)の花。私の小指の先ほどの小さな花です。今回の登山ではたくさん見つけることができました。

この紫色の花はヒメハギ(姫萩)の花。日本全土で見ることができるそうですが、山野の日当たりが良くてやや乾いた場所に生息するので、ちょっとした山に登らないと出会うことはありません。

これはおそらくセリ(芹)の花かな?にしては少し花が小さいような気もしますが… 所々に白くて小さい花が固まって咲いていて、接写しようと思いましたがうまく撮れませんでした

これはツボスミレ(壺菫)かな??花が白いので特徴的ではあるのですが、スミレの種類は何十種類もあるので特定は非常に困難です 

晴天の下、尾根歩きはまだまだ続きます。今回のルートの4分の3は日なただといっても過言ではありません。登山口では少し肌寒いくらいだったのに、登山中は本当に暑かったです

4月に郡岳に登った時には見られなかったミツバツツジ(三葉躑躅)の花がここでは満開でした!もう花期が終わって枯れかけているものもありましたが、山頂近くのものはまだたくさん咲いていましたよ 

太陽の光にさらされ続けるT小登山隊と、相変わらず雲一つない快晴の青空。山頂が近づくにつれ、お腹も空いてきました~

 

七曲登山口から1時間40分ほどで天山の山頂(1046m)に到着~ご覧の通り山頂には日陰一つありませんが、冷たい風が吹いていたため、急に体温が奪われ始めました。上着を忘れた私たちは準備の良い他の隊員たちに風よけのジャケットをお借りし、寒さに震えることなくお昼ご飯にありつくことができました。やはり山では様々な状況に対応できる衣服の準備をしておくことが大切ですね。次の登山では今回の反省を生かして準備をしたいと思います

天山登山はもう少し続きます 


天山登山(佐賀県小城市)その1

2014年05月09日 | 山のお話

T小登山隊5月の活動報告です。
5月3日(土)に佐賀県小城市にある天山に行ってきました 天気は快晴!最高の登山日和でした 天山登山は今回で3回目。2回とも天山上宮の駐車場から登るコースだったのですが、今回は七曲峠の登山口から登頂し、来た道を戻るという往復コースを歩きました。

天山登山は木陰が少ないため、真夏に登るとかなり暑さにやられてしまうのですが、今はまだ新緑の5月。お天気が良く日差しも多少強かったものの、山頂付近の風はまだ少し肌寒く感じるほどで、そう汗をかくこともなく爽快な登山となりました。 植物たちは今まさに成長期を迎え、1年のうちで山の緑が最も艶やかで美しく映える時期です。4月の郡岳登山の時より葉は大きく育ち、私の視界に飛び込んでくる花の数も増えていました。

この色艶の美しい葉っぱはギボウシ(擬宝珠)の葉。山間の湿地などに自生する植物で、日陰でもよく育つ多年草です。花もきれいなので、よく園芸店でも見かけます。

こちらはアケビ科のムべ(郁子、野木瓜)。アケビに似たような果実のなる植物で、こちらの方言では『グベ』と呼ばれています。果肉は甘くておいしいですが、種がびっしり入っているのでなかなか食べるのに苦戦します

こちらはホウチャクソウ(宝鐸草)。筒状で垂れ下がった花はナルコユリ(鳴子百合)の花に似ていますが、花のつき方が違います。

 

しばらく森の中を歩いていると、栗みたいな丸っこいキノコを発見 なんだか小さな栗饅頭みたいでおいしそう~ このキノコ、調べてみるとどうやらサルノコシカケ科のヒトクチタケ(一口茸)のようで、枯れてから一年以内のアカマツなどに発生するのだとか。 うんうん、確かに松の木に生えてました!見た目や名前から一口でぱくっと食べられそうですが、食用にはならないそうなのでご注意を~

天山の登山と言えば概ねこんな感じ。尾根伝いを歩くことが多いので、思いっきり太陽の光にさらされます。登山口に着いた時には少し肌寒く、上着を忘れたことを後悔しましたが、登る間は大体「暑い~」って言ってました

天山登山はまだまだ続きます

その2へ続く 


ブログ復活しました~!郡岳登山&天ぷら総会(長崎県大村市)

2014年04月29日 | 山のお話

春の山菜の天ぷらたち

随分長らくご無沙汰しています。kero-keroです 
諸々の事情によりなかなか更新ができなくなり、いざ更新しようと思ったらパスワードが分からなくなり、途方に暮れていましたが、今日からまた復活することができました~ 今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

早速ですが、T小登山隊の活動報告です。4月12日(土)、今年度最初の登山に行ってきました。3年前から年度初めの登山は大村の郡岳登山&天ぷら総会と決まっており、いつもは登山の後温泉に入っておしまいなのですが、軽めの登山を行った後、郡岳のふもとにある儀太夫記念館という公民館で調理場を借りて山菜の天ぷらを作り、みんなでわいわいいただきながら、今年度の登山計画について話し合うという、なんとも楽しいイベントなのです。この時ばかりは登山よりもむしろ天ぷらを目当てに参加する隊員も多く、いつもより多めの12名の参加がありました。山では春の草花たちともちらほらと出逢うことができましたよ~

9:00に儀太夫記念館の駐車場に集合し、乗り合わせて南登山口に移動後、登山開始!826mの山頂を目指します。

少し歩いていると、登山道の整備をしてくださっている方に遭遇しました。登山者が歩きやすいように、このように石を階段状に並べてくださったそうです。普段あまり考えることはありませんが、私たちが何気なく歩いている登山道は最初からできていた訳ではなく、このような方たちによって少しずつ作られてきたのですね。本当にありがたいことです。

ではでは、郡岳で出逢った春の植物たちをご紹介します!

まずは今回初対面の軸まで真っ赤なキノコさん。おそらくベニヤマタケ(紅山茸)だと思われます。「きれい」と思われた方と「毒々しい」と思われた方がいらっしゃると思いますが、私は前者でした。キノコの種類はたくさんあり、特定は難しいのですが、これが本当にベニヤマタケだとしたら、なんと食べられるのだそうですよ~。ベニヤマタケを卵に入れてオムレツ風に焼くと美味しいのだとか。一度食べてみたいものです

お次は春の登山ではすっかりお馴染みとなった腐生植物のギンリョウソウ(銀竜草)。色素をもたない真っ白なその姿は幽霊のようなので、別名ユウレイタケとも呼ばれているそうです 

こちらの白い花はミヤマシキミ(深山樒)。小さな花が集まって半球のような形になっていて、一つ一つの花から元気に飛び出す雄しべの先には黄色い花粉がたっぷりと付いています。

枝にびっしりと黄色い花を付けているこちらの植物はレンギョウ(連翹)。郡岳の山頂にたくさん群生しています。4月に登るととってもきれいに咲いていますよ~

まるでフラミンゴのように一本足でバランスよく立ち上がっているこの植物はマムシグサ(蝮草)。茎の模様がマムシのようなのでそう呼ばれています。花のように見える仏炎苞(ぶつえんほう)が緑色のものは「カントウマムシグサ」または「アオマムシグサ」とも呼ばれるそうです。

レンギョウの黄色い花をバックに郡岳山頂(826m)で記念撮影。 登山隊の皆様、今年度もどうぞよろしくお願いします!

さて、年に一度の天ぷら総会のため早々に下山し、ふもとにある儀太夫記念館にて天ぷらの準備に取り掛かります。今年の天ぷらの材料は、ユキノシタ・ノビル・クレソン・タラの芽・ヨモギ・ウド。どれもこれも隊長や隊員が自然の中で採ってきてくださったものばかり! 

作業を手分けしてどんどん揚げていきます。こんなに材料が豊富に揃ったのは天ぷら総会始まって以来。早く食べた~い!

できあがったのがこちら!ズラ~ッと並ぶ春の山菜の天ぷらの数々。長机を寄せた食卓には隊長作のヨモギ団子やTさん作のきゃらぶきなども並びます。どれもこれも、とっても美味しかったです♪ 春の味覚を楽しみながら昨年度の活動を振り返った後、隊長から今年度の活動計画について説明がありました。

<2014年の登山計画>

・4月12日(土) 郡岳(長崎県大村市)
・5月3日(土) 天山(佐賀県) 
・6月7日(土) 雲仙(長崎県雲仙市)
・7月20日(日) 天山(佐賀県)または平尾台(福岡県)
・8月2日(土) 多良山系(長崎県大村市)
・9月14日(日) 岩屋山(長崎県長崎市)、八郎岳(長崎県長崎市)、または黒髪山系(佐賀県)
・10月12日(日) 天山(佐賀県)または平尾台(福岡県)
・11月1日(土)~2日(日) 久住または由布岳(大分県)
・12月20日(日) 郡岳~経ヶ岳(長崎県大村市)または黒髪山系(佐賀県)
・1月24日(土) 難所が滝(福岡県)、雲仙、経ヶ岳(長崎県雲仙市)、久住(大分県)または天草(熊本県)
・2月14日(土) 郡岳~経ヶ岳(長崎県大村市)
・3月14日(土) 八郎岳(長崎県長崎市)

確定ではありませんが、今年度はT小登山隊ではまだ行ったことのない平尾台や由布岳や天草なども登山の候補地に上がっていました。この他にも隊長のご厚意によりオプション登山が予定されていて、月に一度は気の置けない仲間たちと一緒に自然とたっぷり戯れる時間が持てそうです。ブログも復活することができ、登山隊の広報部長としてこれからも更新を続けていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします

 


秋の岩屋山登山(長崎県長崎市)

2013年10月19日 | 山のお話

長らくご無沙汰していました!近頃はなかなかゆっくりパソコンに向かう余裕が無く、このブログからも随分と遠ざかってしまっていました。気がつけば2ヶ月以上も更新してなかったようですアップしたいネタがたくさん溜まっているはのですが…

とりあえず今夜は先週末の岩屋山登山の様子をアップしたいと思います!

今回の参加者は親子参加も含めて8名。今年の3月にもT小登山隊のメンバーで登った岩屋山ですが、前回はあぐりの丘集合で式見ダムの方から登ったのに対して、今回は岩屋神社に集合し、神社の鳥居の先にある登山口から登りました。

山の神様にご挨拶をして、いざ出発3月に登った時は霞がかかっていて山頂からの景色はほとんど何も見えませんでしたが、この日は秋晴れの清々しいお天気で、空気も澄んでいて最高の登山日和でした 

今回は全行程3時間ほどの短いコースで、登山というよりはハイキングのような感じの軽登山。ようやく訪れた秋の気配を感じながら、森の中を歩いていきます。 

 

左はタデ科ミズヒキ(水引)の花。ちょっと見えにくいですが、細長~い茎の赤い小さな花がたくさん付いています。ふわっと爽やかなレモンの香りがしたので辺りを見回すと、シソ科っぽい植物を発見葉を擦ってその指先を鼻に近づけてみると、やはり先ほど感じたレモンの香りはこの植物が発しているのだということが分かりました。後で調べてみると、この植物はどうやらシソ科のエゴマ(荏胡麻)という植物のようで、種子はゴマと同様に炒ってからすりつぶし、薬味としたり、エゴマ味噌などにして食べたりするそうです。韓国料理ではナムルにもよく使うのだとか。思いがけず爽やかな香りに包まれ、心地よい瞬間でした

巨大な岩を発見こんな岩が転がってきたらひとたまりもありません  

色鮮やかな水色の体にたくさんの黄色い足を持つ見たこともない虫が落ち葉の中へゴソゴソと潜り込んでいます。ムカデのようなゲジゲジのようなこの虫。調べてみましたが、正体は分かりませんでした。写真で見るとおもちゃの虫のように見えますが、ちゃんと生きていましたよ~ 

 

お天気は良かったけど、樹々の葉っぱが日よけの役割を果たしてくれて、ほとんど日に当たること無く山頂まで登ることができました。 

登り始めて一時間ほどで標高475mの山頂に到着~前回の曇り空と違って抜けるような青空です

この日はとても空気が澄んでいて、ずっと遠くの方の景色まではっきりと望むことができました 

岩屋山は長崎市の北西部にある山で、古くから信仰の山として崇められ、長崎七高山のひとつにも数えられています。この上の写真の真ん中に見えるのは、T小登山隊でもう何度も登っているお馴染みの雲仙普賢岳。霞んで何も見えなかった前回とは大違いの美しい景色に一同歓喜の声があがります。何度同じ山に登っても、同じ景色は二度とない。その一回一回が一度きりの景色なんだなぁ。

小さい秋見つけた 小さな栗三つ。落ちているのは毬(いが)ばかりだったけど、かろうじて三つだけ拾うことができました 

こちらはブナ科シラカシ(白樫)の木。よく見るとまだ緑色のどんぐりがたくさん実っています。 

 

赤い実を付けているのはスイカズラ科のサンゴジュ(珊瑚樹)ハクサンボク(白山木)。この真っ赤な実の様子が珊瑚のように美しいことから珊瑚樹と名付けられたそうです。紫色の花はクマツヅラ科のダンギク(段菊)で、隊長のお話に寄るとこの山の中ではこの辺りにしか咲いてないのだとか。福江島にいる時はドンドン渕の辺りでたくさん見かけたような記憶がありますが、確かに本土では滅多に見かけません。花が節ごとに丸くまとまって段々に咲くので段菊と呼ばれているのですが、残念ながらもう花が終わりかけだったので段々にはなっていませんでした

空に向かってまっすぐに伸びる杉の林の間を縫うように山を下りていきます。樹々の隙間から差す木漏れ日を浴びながらゴールを目指します。  

登り始めて約3時間で岩屋神社に到着~ゴール付近では行きには気付かなかったユリ科のホトトギスの花を最後に発見しましたホトトギスは種類が多く、日本にはなんと13種類もあるそうなので、これから花の時期を迎えあちこちで出会うこととなるでしょう

10月になっても夏日が続き、台風の影響で蒸し蒸しとした日々が続いていましたが、先週末は少し気温が下がりカラッと晴れて登山にはもってこいの週末となりました。次回は11月3~4日に福岡県の英彦山に登る予定です。その前に9月の定例登山(佐賀県の黒髪山)の様子もアップできるといいなぁと思うのですが、どうかあまり期待せずに次回の更新をお待ちくださいませずっと放置していたにも関わらずご覧になって下さった皆様、どうもありがとうございました ではまた!


九千部岳ヤマボウシ登山(長崎県雲仙市)その4

2013年06月18日 | 山のお話

九千部岳を登頂したあとは、吹越方面へと下ります。少しずつ霧が晴れてきて、再び緑の山にヤマボウシの白が現れ始めました。

道のりはまだまだ遠い~ 今回は下山してから昼食なので、おやつでちょっとずつエネルギー補給しながら山を下ります。

何やら珍しい花を発見これは何という植物なのでしょう?隊長!教えて下さーい 

こちらはスイカズラ科のニシキウツギ(二色空木)の花。白とピンクの花が可愛い~ 

これは何の葉っぱでしょう?緑の葉の上にひょっこりと白い葉っぱが顔を出していました 葉っぱのアルビノ種??なんてあるのかなー?

山をどんどん下っていきます。太陽に向かって咲くヤマボウシの花は下からはあまり見えませんが、あの山頂から見た風景の中を歩いていると思うとなんだかワクワクしちゃいます 

こちらはユキノシタ科のガクウツギ(額空木)の花。同じ「ウツギ」という名前が付いていますが、ニシキウツギ(二色空木)はスイカズラ科で、花の形は全然違います。ガクウツギの花はむしろアジサイの花に似ていますよね。純白の清楚な雰囲気の花で、この時期この辺りの一帯の山で見ることができます 

T小登山隊の登山では、ただ黙々と山を登るのではなく、時々立ち止まって山の緑を観賞します。珍しい植物があると隊長が教えて下さるので、自ずと植物の知識が増えていきます。 

またまた今回の登山の主役であるヤマボウシを発見艶やかな葉の緑と総苞片の黄緑色を帯びた白のコントラストがとってもきれい 

まるでサクラの花のようなこちらの植物。調べてみましたが、これまた名前が分かりませんでした一輪しか見つけることができなかったけど、珍しい花なのかな?

梅雨入りして蒸し暑い日が続いてたけど、山の中は本当に気持ちがいい特に雲仙は標高が高いので、下界と比べると気温も低く快適です 

こちらはスイカズラ科のスイカズラ(吸い葛)。ニシキウツギと同じでこちらも二色の花がありますが、白い花が後に黄色に変わるそうです。キンモクセイに似たほのかに甘い香りがあるのもこの花の特徴です。

吹越に到着~そしてこの写真を撮った後、事件が起こりました…

いつも隊長の三脚をお借りしてセルフタイマーで撮影をするのですが、なんと撮影後その三脚の脚をしまおうとしたところ、私の怪力で脚がボキッと折れてしまったのです…いつもは脚を縦にして下から脚を押し込めるのに、横にして真横から力をかけたらボキッといってしまいました 私の相棒と言っても過言ではない隊長の三脚さん、本当にごめんなさいっ物の扱いが荒いので、何でももっと丁寧に扱おうと思います

この後車で場所を移動し、サプライズで待ち構えていたtami&猫のノンくんと合流して、みんなでお昼ご飯を食べました。そして大量にかいた汗を流し、疲れた体を癒すべく温泉へ。今回の温泉はT小登山隊では初めての富貴屋でした。通常700円ですが、回数券で安く入ることができ、お湯は乳白色の単純硫黄温泉で温度もちょうど良く、アメニティも充実していて、とっても良い温泉でしたョ~

登山の締めは熱々の温泉卵で おしどりの池の近くにある地獄で、持参した卵を茹でて作ったできたてホヤホヤの温泉卵たち。(tami、卵持ってきてくれてありがとう)「あちちちちっ」なんて言いながら殻を剥いて、美味しいお塩を付けていただきまーす とっても美味しくて勢い余って2つも食べちゃいました

今回のヤマボウシを観賞する雲仙九千部岳登山。この時期ならではの美しい景色に終始うっとりの目にも楽しい登山でした これからどんどん暑くなっていきますが、この夏もアクティブに登山を楽しんでいきたいと思いまーす

九千部岳ヤマボウシ登山(おわり)


九千部岳ヤマボウシ登山(長崎県雲仙市)その3

2013年06月17日 | 山のお話

雲仙の春の風物詩であるミヤマキリシマの時期はもう終わりましたが、九千部岳にはまだ所々にツツジの花が咲いています。時折現れる赤い花は新緑の山に彩りを添え、私たち登山客の目を楽しませてくれます

4枚の葉が輪生した可愛らしい植物を発見茎の先端には星のような形の花(もしくはガク?)が付いています。この植物、アカネ科のオオバノヨツバムグラ(大葉の四葉葎)に似ていますが、ちょっと違うような…。もしご存知の方がいらっしゃったら教えて下さい 

九千部岳の頂上に近づいてくると、岩の間を両手を使いながらよじ登っていく急登が続きます。前日の雨で岩が滑って登りにくくなっていましたが、手足をバランスよく使って登っていく過程はワクワクの連続です

 

山頂付近で飼い主さんと登山を楽しんでいるワンちゃん達に遭遇しました~ 左はマルチーズのぼたんちゃんで、右はダックスフントのさくらちゃん。飼い主さんのお話では、このワンちゃん達は大分県の久住連山をはじめ、九州各地の山々を登頂ことのある(おそらく飼い主さんにとっての)山岳ガイド犬なのだとか。これまでも山で何度かワンちゃんに遭遇しましたが、小型犬のワンちゃんと遭遇したのは初めてです。可愛かったなぁ~

元気いっぱいのワンちゃん達と遭遇して程なく、九千部周辺の山々が一望できる岩場に到着~昨年9月に登った時(その時の様子はコチラ!)には緑一色だった山が、まるで雪でも積もっているかのように白く染まっていました なんとこれ、ぜーんぶヤマボウシの花なんです 所々にピンク色の花も咲いていましたよ

山頂よりもこの岩場からの景色の方が素晴らしいのですが、この日は私たちと同じようにヤマボウシ目当ての登山客が多かったので、早々にこの場を離れ、山頂を目指します 

ここは九千部岳山頂への最後の難所。両手両足を使って最後のひと登りです 

九千部岳山頂(1062.4m)に到着~ちょうどこの時、辺り一帯が霧で包まれて何も見えなくなってしまいましたが、山頂では可愛らしいシモツケの花が私たちを待っていてくれました

この日の山頂は登山客で大にぎわい。清掃登山で登ってきたグループもあったようです。 

山頂に咲いていたヤマボウシの花。ヤマボウシはミズキ科の落葉高木で、白い花びらのように見えるのは総苞片(そうほうへん)と呼ばれるもので、厳密に言うと花びらではなくつぼみを包んでいた葉が開いたもの。真ん中にある小さな球状のものがヤマボウシの花なのです。下界で見る園芸用のヤマボウシと比べると、葉も総苞片も大きく逞しい印象です。やっぱり自然の中にあるものは生命力が漲ってるなぁ~ 

九千部岳の山頂は狭いので、得意の三脚セルフタイマー撮影をするかどうか迷いましたが、ちょうど一瞬だけ登山客が少なくなったので、ささっとセッティングしてパパッと撮影しました 一発勝負だったけど、お目当てのヤマボウシも入ってなかなか良い感じに撮れてよかったです

九千部岳登山はまだまだ続きまーす

その4に続く 


九千部岳ヤマボウシ登山(長崎県雲仙市)その2

2013年06月17日 | 山のお話

雨の多いこの時期は(今年はあまり降りませんが…)、植物達は水分をたっぷりと含んで、山の緑がよりいっそう美しく見えるもの。山野に生きる草花たちが「見て見て!」と言わんばかりに私たちの視界に次から次へと飛び込んできます。上の写真はハナイカダ(花筏)といって、ヤマボウシと同じミズキ科の落葉低木です。この植物、なんと葉の上に花が咲くという特徴を持ち、その様子をイカダに見立ててハナイカダと呼ばれるようになったのだとか。別名をヨメノナミダ(嫁の涙)ともいうそうですが、こちらは花の後に付く黒い実をお嫁さんが隠れて泣いた涙に例えた呼び名なのだそうです植物の名前って時々こんな悲しい感じの名前があるんですよね~ 

こちらは私の大好きなユリ科のナルコユリ(成子百合)。きれいに一列に並んだ釣鐘形の花は揺するとカランカランと優しい音を奏でそうです。実際には音は鳴りませんのであしからず! 

田代原方面からの上りはなかなかの急登ですが、花を賞でたり、みんなでおしゃべりをしたりしながら登れば、なんてことありません。これが一人だったらきっともっとしんどいと思いますけどね 登山では仲間の存在はとても大きいものです。

隊長が珍しい植物を発見 これはクモキリソウ(雲切草、雲霧草、蜘蛛切草)というラン科の植物で、この辺りでは希少な植物なのだそうです。

調べてみるとクモキリソウという名前の由来は諸説あり、どれが本当か分かりませんでしたが、花の形が昆虫を連想させる形であることは間違いありません。一見すると茎に虫が集まっているようにも見えます。自然界にはおもしろい植物がたくさん存在するものですね

この大きな岩が見えたら頂上までは後少しです。九千部岳一面に広がるヤマボウシの様子はいよいよ次回ご紹介しまーす

その3に続く 


九千部岳ヤマボウシ登山(長崎県雲仙市)その1

2013年06月16日 | 山のお話

長らくお待たせしました!久々の更新です

今日はT小登山隊のメンバーと雲仙市にある九千部岳(くせんぶだけ)に登ってきました。今回のメンバーは初参加のa馬さんと2回目の参加となるf中さんを含む8名。目的は今まさに満開の時を迎えているヤマボウシの花です。昨年はどういう訳かヤマボウシがほとんど花をつけなかったそうですが、今年は真っ白なたくさんの花を咲かせているそうで、しかも例年より10日ほど早く開花したのだとか。今回もどんな景色に出逢えるのか期待に胸が躍ります 

今回のコースは、田代原キャンプ場側の登山口から九千部の頂上を目指し、第二吹越側の登山口へ下るコースをチョイス。隊長たちが車を吹越側に動かして下さっている間、我々はキイチゴの試食を。甘酸っぱくて美味しかったです

この白くて小さい花はネジキ(捩木)の花。ツツジ科の落葉小高木で、幹がよくねじれることからネジキと呼ばれています。釣鐘形の小さな花はほのかに甘い香りを漂わせていました

隊長達が到着し、いよいよ登山口から山へ入っていきます。時刻は9:36を回ったところ。頂上まではやく2時間の行程を歩きます。

さっそくおもしろい植物に遭遇しました。これはキクラゲで、キノコの仲間です。漢字では「木耳」と書きます。確かに木に耳が付いているみたいに見えますよね

後ろ姿はこんな感じ。これまた耳っぽい感じ!日本では干したクラゲと味が似ているので、「樹木に生えるクラゲ」で「キクラゲ」と呼んでいたそうですが、中国から来た「木耳」という漢字をあてて「木耳」を「キクラゲ」と呼ぶようになったのだとか。漢字をそのまま読んで「きのみみ」なんて別名もあるそうですよ

こちらはコガクウツギ(小額空木)の花。ユキノシタ科アジサイ属の植物で、アジサイと同じように白い花びらのように見えるのは装飾花のガクです。

葉っぱの色や形が美しいのはユリ科のカンザシギボウシ(簪擬宝珠)。 花はこれからのようです。

そしてコチラが九千部岳の夏の風物詩であるヤマボウシ(山法師)の花ですミズキ科の落葉高木で、この花の特徴である4枚の白い花びらのようなものは花びらではなく総苞片と呼ばれるもので、真ん中にある球状の部分が花なのだそうです ちなみによく庭木や街路樹に用いられるハナミズキアメリカヤマボウシとも呼ばれ、北アメリカ原産の落葉高木です。日本原産のヤマボウシと比べて色も形も派手なイメージがあります。

ヤマボウシの花はみんな空に向かって咲くため、森の中を歩いている間はご覧の通りあまり花の様子を見ることができません。頂上から山全体を眺めたとき、どんな景色が広がっているのか考えただけでもワクワクしちゃいます ヤマボウシを観賞する夏の九千部岳登山はまだまだ続きます

その2へ続く

 


岩屋山登山(長崎県長崎市)その2

2013年04月02日 | 山のお話

山頂の少し手前にある広場には窯跡のようなものがあります。説明をよく見ませんでしたが、烽火(のろし)をあげていたものでしょうか? 

タチツボスミレの花が咲いていました。春はスミレの季節と言ってもいいほど、県内の山野では様々な種類のスミレの花が咲き誇ります。葉っぱの形が長細いものとハート形のものがあり、元祖スミレはもう少し濃い紫色の花をつけ、葉は長細い形をしています。

雑木林のトンネルを抜けるとその先に山頂があります。春の山は新緑がきれいだな~♪

 

と、道端に黄色いテントを発見 よく見ると名前まで書いてあります 一部の隊員の話によると、どなたかが週末だけここで暮らしているのだとか。つまりこのテントは週末だけ過ごす別荘のようなもの。ちょっと中へお邪魔してみたいものです

広場から約10分ほどで岩屋山山頂(475.5m)に到着~ 

景色は相変わらずこんな感じに霞んでいます。今日は絶景は諦めるしかありませんね 

今年度最後のT小登山隊の記念撮影 参加者は6名と少し寂しい締めくくりとなりましたが、この1年も誰一人怪我することなく、月に1度(時々オプションあり)の山歩きを存分に楽しむことができました。来年度はこの個性豊かで強力な常連メンバーにまた新たなメンバーが加わりそうな予感。来年度もT小登山隊の活動がより一層充実したものとなりますように

さて、帰りは途中で道をそれたとっても急な階段を下っていきます。これを登ってきたほうが近道だったのでしょうけど、やはり迂回して正解でした

淡いピンク色のもじゃもじゃした可愛らしい花を発見 帰ってから調べてみたのですが、この植物に該当するものを見つけることはできませんでした。 もしご存知の方がいらっしゃったら教えてくださいませ~

式見ダムに戻ってきました。皆さんダムの方を見下ろしていますが、その視線の先にあるのはなんと色とりどりの錦鯉。誰が放流したのかわかりませんが、どうやらこのダムに住み着いているようです

アポロチョコレートみたいなキノコたちが草の間からご挨拶。相変わらずキノコの種類はまったくわかりませんが、今年こそキノコの女王キヌガサダケに出合ってみたいものです

これ、すべて桜の木なのですが、枝先がほうきのように細かく枝分かれしているのがお分かりですか?春になるとたくさんの美しい花を咲かせ、私たちの目を楽しませてくれる桜ですが、なんと、この枝分かれしている部分にはもう花が咲かないのだそうです。これは『てんぐ巣病』といって、タフリナ菌というカビの一種によっておこる伝染病で、放っておくと木全体に感染していき、ついにはまったく花が咲かない状態になってしまうのだとか。早めにてんぐ巣の部分を除去してあげないと、ここの桜たちはダメになってしまいます。ここまでなってしまったらもう手遅れなのかなぁ。ちなみに、英語ではてんぐ巣病のことを『witches' broom(魔女のほうき)』と言うそうです。てんぐと魔女。皆さんにはどちらがしっくりきますか?

こちらは春の訪れを告げるキブシの花。ブドウの房のような形をしていて、3月の初旬頃から観賞することができますよ 

この日歩いた登山道は九州自然歩道の一部。いつの日か全ルート制覇してみたいものです さてさて、今年度のT小登山隊の活動報告はこれでおしまい。次回は4月14日(日)の郡岳登山&春の天ぷら総会ですが、私は参加できませんでしたので、5月の報告をお待ちください。来年度もT小登山隊の広報兼記念写真撮影担当として、皆さんと一緒にばりばり山を登っていきたいと思っていますので、隊員の皆様、今度ともどうぞよろしくお願いします


岩屋山登山(長崎県長崎市)その1

2013年04月01日 | 山のお話

3月のT小登山隊の定例登山は長崎市の北西部に位置する岩屋山(475.2m)登山でした。今年に入ってからPM2.5(2.5μm以下の微粒子物質)という大気汚染物質の名称をよく耳にするようになりましたが、県内ではこの日3月9日はその数値が高く、辺り一面なにやら黄色いどんよりとした空気に包まれているような感じでした。これは山に登っても遠景は望めないだろうなぁと思いつつも9:00にあぐりの丘に集合し、車を乗り合わせて登山口へと向かいました

今回の参加者は6名。年度末の忙しい時期とあって少なめでしたが、定例登山は初参加のお二人o浦さんとazumaさんを交えて、春の気配を感じながらの楽しい登山となりました。式見ダムを左手に見ながら歩いていると、フェンスに帽子がぶら下がっているのを発見 実はこれ、我が登山隊のアドバイザーtさんの帽子。以前この辺りを登っていた時に忘れてきたのだそうです。親切にも誰かが分かりやすい場所にぶら下げておいてくれたのでしょう。山で帽子を失くしてもこのように見つかることが多いのだそうです。崖の下に落ちちゃったりするとちょっと無理かも知れませんけどね 

春の食材セリ科のミツバを発見 お吸い物に入れたら美味しそう~ この辺りの道端にたくさん自生していました。 

さて、いよいよここから山に入っていきます。どうやらこの登山道は九州自然歩道の一部になっているようです 

石垣の跡が残る登山道を歩いていきます。昔はこの辺り一帯に段々畑があったのかな?

まあるいキノコ、ホコリタケを発見 ホコリタケという名前は、成熟した子実体が何かに接触したり風に吹かれたりすると、頂部に開いた孔から胞子が煙のようにボフッと出ることに由来するのだとか。キツネノチャブクロなんて別名もあるそうですよ

道すがら九州自然歩道の説明板を発見 なんと長崎県全域に自然歩道があるんですね~。ちょっとずつでいいから全部歩いてみたいなぁ

 

春の山に登ると、ムサシアブミ(左)マムシグサ(右)のサトイモ科コンビがあちらこちらでニョキニョキと伸びているのを必ずと言っていいほど目にします。仏炎苞(花のように見える部分)の形と葉っぱの形が違うので簡単に区別できますが、茎の様子はよく似ているので、仏炎苞や葉が開く前はほぼ同じように見えます。

なが~いなが~い階段を上っていくのかと思いきや、途中から脇道に入っていくT小登山隊。この先の急な階段を上るよりもこちらの方が歩きやすいのだとか。一人だったら絶対分からないだろうな… 

登山口から歩くこと約45分。岩屋山頂の案内板が出てきましたが、山頂まではまだまだです

ここらでちょっとコーヒータイム。空気が澄んでいればかなり遠景まで見えるそうですが、やはりこの日はPM2.5&黄砂の影響でほとんど何にも見えませんでした 残念

登山口から約1時間半でちょっとした広場に到着~ ベンチもあって見晴らしも良好な場所ですが、ここはまだ山頂ではないようです。

見晴らしは良くても、空気がよどんでいてはこの通り。お天気はそう悪くないはずなのに、一日中どこを見ても黄色っぽい感じでした 2月の久住山登山とは大違いで、あまり写真を撮る気にもならなかったので、今回はその2で終わりそうです

岩屋山登山はもう少し続きます

その2に続く