I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

岩屋滝の観世音(長崎県東彼杵郡川棚町)

2011年10月31日 | 山のお話

岩屋登山口

川棚の虚空蔵山の登山口は木場岩屋の二か所があり、今回は木場の方から登ったのですが、帰りにちらっとだけ岩屋登山口の方にも立ち寄ってみました

登山口を過ぎて少し行った所に、滝の観世音菩薩の案内板を発見これはこのまま通り過ぎる訳にはいきません。ちょっと寄り道してみましょう~しかし、ご覧の通りここから先は車一台がギリギリ通るくらいの細い道。とりあえず車で突き当たりのUターンポイントまで坂を上がって、そこで私とtamiだけ降ろしてもらい、辺りを散策する事に

と、早速椎茸のほだ木を発見美味しそうな椎茸がぽこぽこ育ってました

 

道端にはブルーセージにバナナの木。何だか不思議な場所だなぁ

さらに不思議なものを発見道沿いに川が流れているのですが、その畔にはなんとそうめん流しセットが準備されているではありませんか~食器セットの横には『節度あるご利用お願いします』と地主さんの名前付きで注意書きが添えてあります。ということは、節度を守れば自由に使っていいという事なのでしょうか

どうやらここは『湧水の里農園』という場所のようです。看板には管理者の方のお名前もありた

 

ホトトギスの群生に目を奪われつつ、さらに坂を下って行くと『山留番所跡』の標示を発見ここは街道の跡なのかな?

とようやく滝の観世音入口を発見ではでは、中に入ってみましょう~

人気のないひっそりとした境内には八角形の東屋やお社がいくつか立ち並んでいます。案内板によると、かつて集落の信仰の場であったこれらの建造物は長年放置されかなり傷んでいたとの事。平成20年に地主さんを初め30名の有志の方々によって境内内外の整備作業が無事に完成したのだそうです。わずか3年前の事なのですね~

 

奥の方には小さな滝が流れ、その傍らには観世音菩薩堂と思われるお堂がありました。維持管理する人がいなければ、かつては人々の心の拠り所であった大切な場所もどんどん朽ちていってしまうのですね。今後も修復作業に携わった方々の思いが後世に伝わっていくといいのだけど…

途中畑仕事をしていたおじさんに挨拶をすると、「ここは紅葉がきれいだから、もう少ししてからまた遊びにおいで」と声をかけていただきました。もしかしたら、そうめん流しのセットを準備して下さっていたのも、農園の看板を掲げていたのも、あのおじさんだったのかも??確かに小川のほとりには紅葉の木がたくさんあって、それらが紅く色づいたときにはこの緑色の小さな細道が秋色に染まるんだろうなぁとは思っていたのですが、地元の方がおっしゃるなら間違いありませんぜひとも紅葉の時期にもう一度この場所を訪れてみたいと思います


虚空蔵山トレッキング(長崎県東彼杵郡川棚町)その2

2011年10月28日 | 山のお話

虚空蔵山(608m)山頂の景色

お昼ご飯を食べて、山頂からの絶景も堪能して、お腹も心も目一杯満たされたところで、そろそろ下山しましょう~

帰りは別のコースを歩きたかったので、家族連れコースを選択。少し下った所に「嬉野温泉へ」と書かれている標識があり、そちらの方へ下って行きます。

冒険者コースと違って、こちらは緩やかな遊歩道が続きます。こりゃ楽チンだ~

でもこんな急な場所もいくつかあるので、足下に注意して下っていきましょう~

 

下り始めて約10分ほどの所に大きな岩穴を発見

中には火を焚いた跡が見られました。こんな所で野営するのも楽しそう~

切り株にむす苔。天然のクッションみたいだな~

これは何の実だろう~?葉っぱの形からランの仲間だとは思うのですが、名前は分かりませんでした

 

ゴツゴツとした岩が転がっている道を下って約40分ほどで下山しましたこれくらいだったらうちの姪っ子(8歳)や甥っ子(6歳)も一緒に登れそうです。今度誘ってみようっと今回の登山は、いつも往復5時間コースの山を登る私達にはちょっと物足りませんでしたが、まだまだ山歩きに慣れてない旦那さんにはとっては程よい距離でちょうど良かったようです旦那さんのトレーニングも兼ねて、また初心者でも手軽に登れる山を探して登りに行ってみたいと思います

虚空蔵山登山(完)


虚空蔵山トレッキング(長崎県東彼杵郡川棚町)その1

2011年10月27日 | 山のお話

『九州のマッターホルン』と呼ばれている虚空蔵山

山歩きの秋です県民の森に引き続き、涼しくなってからはめっきりフットワークが軽くなった旦那さんと、ママ友ならぬヤマ友tamiと一緒に東彼杵郡川棚町にある虚空蔵山に登ってきました~

木場登山道までの道沿いには、日本の棚田百選にも選ばれている日向の棚田が一面に広がっています。この時はちょうど稲刈りの時期にあたり、稲穂が黄金色に輝いてより一層その美しさを増していましたお隣の波佐見町に住んでいた事もあったのに、こんな場所があったなんて全然知らなかったなぁ

山に登る前にまずは木場登山口の手前にある水汲み場に寄り道して、コーヒー用のお水を調達~

 

常連さんのお話によると、ここのお水は軟水で、この水でお茶を淹れるととっても美味しいんですってこの時も次から次にお水を汲みにくる人で賑わっていましたよ~

水汲み場からもっと坂を上っていくとT字路に突き当たり、そこに木場の登山口があります。案内板によると、ここから頂上までの距離はなんとたったの900m。あれ?1kmもないの??これってかなり楽勝なのでは~

でも山の1kmは平地を1km歩くのとは訳が違います。なめてかかってはいけません。しかも案内人のいない登山は今回が初めて。というのも、私とtamiはT小登山隊の皆さんと約1年前から毎月のように山に登っていますが、いつも熟練者の隊長が山頂まで導いてくれるので、何も考えずに安心して山に登る事ができるのです。今回はその隊長もおらず、頼れるのは自分達自身のみ。というわけで、いつもより気を引き締めつつ、山頂を目指してLet's go

と、さっそくきのこを発見アポロチョコレートみたいな可愛いきのこ残念ながら本当の名前はわかりませんでした

ここからは冒険コース(新道)家族連れコース(旧道)に分かれます。やっぱり我々は冒険コースでしょう!なんだかワクワクする~

 

その名の通り、岩あり、鎖場あり、はしごありの楽しい冒険コース。こりゃおもしろい!

なんとこんな山の中にお寺があったらしい。天正2年(1574年)にキリスト教徒によって焼き討ちにあい消失したのだとか。さらには明治維新の神仏分離令により鳥居や手水鉢など神社関係のものは取り去られたとのこと。今はこの説明板のみが立っているだけです。

 

足取りの軽いtamiはどんどん岩を登って行きます。その一方でうちの旦那さんは後ろから自分のペースでゆっくりと付いてきます

普段なかなか運動をする機会がない旦那さんも、嬉しい事に最近は山登りの魅力に気付いてくれたようで、ふぅふぅ言いながらも楽しんでくれている様子さて、山頂までもう一息、頑張ろう

歩き始めて約40分、虚空蔵山(608m)山頂に到着~

山頂には虚空蔵菩薩が祀られていて、弘法大師がここで修行に励んで以来、長く信仰の対象とされてきたのだそうです。日照りが続くと人々は山に登り、虚空蔵菩薩の口元に味噌を塗り、雨乞いをしたのだとか。なぜ味噌を塗るのかというと、菩薩が喉を渇かせて雨を降らせてくれると信じられていたからなのだそうです。さらに干ばつが続く時は、人々は菩薩を担いで山を下り、海の中に入れていたとのこと。きっと必死だったのでしょうけど、菩薩様も味噌は塗られるは海に入れられるは、本当に大変ですよね~

山頂からの眺めは絶景さて、この絶景を眺めながらお昼ご飯にしましょう~

本日の山頂ランチは、はるさめちゃんぽんと手作りおにぎり。はるさめちゃんぽんは気圧の変化でパンパンに膨れ上がっていました

熱湯をかけて3分でできあがり~いつも山頂ではカップヌードル(シーフード)を食べる派なのですが、はるさめちゃんぽんは今回が初めて。率直な感想を申しますと、スープの味はよかったのですが、やはり麺が春雨だと若干もの足りないかなぁとやはり山の上ではもっとがっつり食べたくなってしまうものですね

次回は家族連れコースで山を下りまーす

その2へ続く


伊王島ドライブ(長崎県長崎市伊王島町)

2011年10月23日 | いろんなお話

本土と伊王島を繋ぐ伊王島大橋

野母崎ドライブの帰り道、ちょっとだけ伊王島へ寄り道してみました~

島の中には昭和6年に建立された馬込教会というゴシック様式の教会があります。中に入ってみたかったのですが、近くに駐車場がなかったため今回はスルー。島を一周しようと試みたのですが、やすらぎ伊王島の先で通行止めとなっており、それ以上先に行く事ができませんでした残念

仕方がないので、橋のたもとまで戻って左の脇道に入り、橋の下をくぐってみましょう

おぉ~、なかなか良い眺めです海もきれいだし、気持ちいい~

道の途中にはこのように車を停められる場所が数カ所あって、橋の下を行き来する船を眺めながらゆったりと過ごす事ができます。こういう場所、好きだなぁ今度はお弁当でも作ってお出掛けしてみようっと

ちなみにこの先も通行止めになっていて、島を車で一周することはできません。どうやら団地の中に車が入らないようにしてあるようです。歩行者や自転車だと通れるので、レンタサイクルを借りて島巡りをするのも楽しいかも知れませんね


十割手打ちそば 我流(長崎県長崎市脇岬町)

2011年10月22日 | 美味しいお話

先日、旦那さんと野母崎方面へドライブに行った時、「我流」というお蕎屋さんの看板を発見その看板に導かれるままに車を走らせると、脇岬海水浴場のさらにもっと奥の方にある一軒のちょっとステキなお蕎屋さんにたどり着きました

 

こちらでは蕎のみならず天然酵母のパンも手作りで作っており、さらにそば打ち体験や陶芸体験までできるのだとか。では早速中へ入ってみましょう!

店内は手作り感溢れる雰囲気で、お店の中にはご主人が作ったものと思われる陶芸作品がズラリとならんでいました。この箸置きもどうやら手作りのようです

私が注文したのはえび天ぶっかけそば。お値段は1300円です。まず出てきたのは、揚げた蕎が入ったそばサラダ。蕎がポリポリして美味しい~

そしてえび天ぶっかけそば登場~薬味に大根おろし、貝割れ大根、ネギ、ミョウガ、鰹節が乗っていて、別の容器に入ったそばつゆをかけ、これらを全部混ぜていただきます。天ぷら好きの私はよくお蕎屋さんでエビ天を注文するのですが、その中でもこちらのエビ天は絶品ピンとまっすぐに揚げられたエビ天は衣がサクサクで、エビ自体もすごくプリプリしていてとっても美味しかったです肝心のお蕎も美味でしたよ~

旦那さんが注文したのはざるそば定食。お値段は確か1000円くらいだったかな?

こちらは定食に付いてきたさしみこんにゃく。さっぱりとした梅風味の酢みそでいただきます。

そしてこちらは蕎の実が入った雑穀ご飯。お蕎の量は男性には少し少なめのようでしたが、旦那さん曰くご飯が付いてくるからちょうどいいとのこと。お食事が出てくるまでに20~30分ほどかかるので、時間がない時はあまりお勧めはできませんが、お食事はいずれも美味しく、また食べにきたいなと思わせてくれるお蕎屋さんでした

そば打ち体験や陶芸体験、さらに天然酵母パンまで作っちゃうお蕎屋さん『我流』。長崎半島の先っぽにあり、ここまで足を伸ばす機会はあまりないかも知れませんが、お蕎好きの方はぜひ訪れてみてください。お天気がいい日は軍艦島や脇岬の美しい砂浜を眺めながらのドライブも最高ですよ~

 

十割手打ちそば『我流』

場 所:長崎県長崎市脇岬町1880−1
電 話:090−3285−1278
営業日:木・金・土・日11:30~売り切れまで
駐車場:有り(結構広いです)


秋の県民の森ウォーク(長崎県長崎市)最終回

2011年10月22日 | 山のお話

キツネノマゴをデジタルズームで撮影

「おしどり淵」でちょっとだけ休憩した後は、またまた森の中へ入って「紅葉の森」へと向かいます

「紅葉の森」はその名の通り紅葉の木が立ち並ぶ森。この時はまだ葉が青々としていましたが、11月の終わり頃だときっと辺り一帯が真っ赤に紅葉してきれいでしょうね~

さて、次に目指すのは「瞑想庵」。どうやら森の中に「瞑想庵」という建物が立っているらしいのですが、一体どんな場所なのでしょう?

「瞑想庵」への道すがら、妙なきのこを発見なんだかシワシワでヨボヨボなきのこ達。元々このような姿なのか、はたまた単なる水分不足なのか、真相は分かりません

こちらはよく森の中で見かけるカワラタケ。色は地味だけど枯木にお花が咲いたみたいできれいです

「おしどり淵」から約20分ほどで「瞑想庵」に到着~

中に入るとテーブルやベンチが設けられていて、森の風景を眺めながらゆっくりと足を休める事ができます。

この中にいると、人工的な物音は一切聞こえず、聞こえてくるのは小鳥達のさえずりや風に揺られて木の葉がさざめく音だけ。一切の事を忘れて静かに瞑想をするにはぴったりの場所です。

瞑想庵の外でおもしろい生き物を発見多分クモの仲間なんだろうけど、その姿はまるでインディアンの顔のよう世の中には本当に様々な姿をした生き物が存在するものです

これ、何の実か分かりますか?実はツバキの実なんです。この実の中に入っている種からツバキ油が作られます。そう言えば、リニューアルされた資生堂のTSUBAKIというシャンプーには五島産のツバキ油が使われているのだそうですよ。五島うどんやら、鬼鯖寿司やら、最近全国的にもよく五島が注目されてきて、五島好きとしては嬉しい限りです

「瞑想庵」を出た後、「別にこのルート通り行かなくてもいいんじゃない?」という発想から「山桜の森」辺りから別のルートでゴールを目指そうと思った私達。地図上にはちゃんと道があるのに、どういうわけか途中で道が途切れてしまい、結局元に戻るはめにやっぱりルート通り行けば良かったね~

そうこうしながらも、着々とゴールに近づいてきました。ここまでくればあともう少し!

切り株に貝殻みたいなきのこが生えているのを発見ヒイロタケっぽいけど白く変色しています。別の種類かな~?

秋の山歩きではドングリ達にもたくさん出会いますこちらはドングリ三兄弟。

サングラスかけてるちょっと悪そうなドングリも発見タモさんみたい

結局3時間かけて森林館に戻ってきましたー道に迷ったりもしたけれど、やっぱりどう考えても70分じゃ帰って来れないでしょ~1時間ちょいの山歩きのつもりだったので楽ちんだと思ってたけど、森林館に着いた時には二人とも結構疲れてました秋も深まってきて随分涼しくなった事だし、「健康増進コース」を70分で歩ける脚力をつけるためにも、もっと外に歩きに行かなくちゃね

またお天気の良い日に県民の森へ山歩きに出掛けたいと思いまーす

秋の県民の森ウォーク(完)


秋の県民の森ウォーク(長崎県長崎市)その2

2011年10月22日 | 山のお話

「しゃくなげ橋」に到着~

「みどりの小路」を抜け、「みどりの池」で水面に映る木々を眺めながらさらにその奥の森に入り、「しゃくなげ橋」へ出てきました。この辺り一体は春になるとシャクナゲの花が咲き誇り、大変美しい場所です。さて、この橋を渡り、再び森に入って次の目的地である「水車小屋」を目指します。

と、その途中でようやくきのこを発見落ち葉に隠れるようにして生えており、頭しか見えず通り過ぎてしまいそうになりましたが、落ち葉をめくってみると背丈が10センチほどもある立派なきのこでしたこれはおそらくヤマイグチというきのこのようです。このきのこのように、椎茸のようにヒダがあるのではなく、管孔と呼ばれる無数の小さな穴があるのは、イグチ系のきのこの特徴です。まだまだきのこに関する知識は少ないのですが、これだけは最初に覚えました

そうこうしている内に、「水車小屋」に到着~さて、ここでちょっと腰を下ろして休憩しましょう~。

 

辺りにはキンミズヒキや名前の分からない小さな花がひっそりと咲いていました。きのこも探したのですが、期待に反して全く見つからず…約一年ぶりのきのこ探しだったせいか、私のきのこセンサーの感度が随分と落ちているようです。しかし道のりはまだ半分ほど残っているので、残り半分の行程に期待しましょう!ここからは川沿いにある「せせらぎの路」を通って「おしどり淵」を目指します。

水辺に差し掛かると、森の中に生えている苔の様子が生き生きとし始めてきました。やっぱり水が近くにある場所では潤い方が違うのですね~キラキラしてとってもきれい

「せせらぎの路」を下ってきたところで小さな滝を発見これが「おしどり淵」かな小さな滝壺の水は緑色を帯びていながらも透明で、底の方まではっきりと見る事ができます

もう少し下ると森を抜けて「おしどり橋」という橋のところへ出てきました。そこにはもう一つ小さな滝が

もしかして、こっちが本当の「おしどり淵」?こちらの水も透明でとってもきれいですやっぱり水辺があると癒されるな~さっきの苔みたいに、美しい水の側では人の心も潤うのかもしれませんねここでもちょっと休憩して、お次は「紅葉の森」を目指します

と、道すがら旦那さんが何やら生き物を発見した様子。「ほら、そこ!」と言われても私にはどこに何がいるのかさっぱり分かりません。「ほら!よく見て!そこ!」と言われ、旦那さんの指差す方をよくよく見てみると…

 

 

 

 

 

なんとも立派なカエルさんが地面に這いつくばっているではありませんか~後で調べてみたのですが、どうもこの風貌からするとニホンアカガエルツシマアカガエルのようです。

サイズもなかなか大きくて、なんだかかっこいいカメラを向けている間はじーっとしていてくれたので、こんなに間近で撮影する事ができました。カエル君、被写体になってくれてありがとう

さて、すでに歩き始めて1時間半が経過しました。あれ?地図上ではまだ行程の半分くらいなのにもうすでに70分過ぎてる~リーフレットには「軽快な歩調で70分」って書いてありましたけどまあ写真撮ったり休憩したりしたから多少の誤差はあるだろうけど、70分で歩くにはほぼノンストップでかなり軽快な歩調でスタコラ歩かんと無理ですな…我々は一体どのくらいのタイムでゴールする事ができるのでしょうか県民の森ウォークはもう少し続きまーす

最終回へ続く


秋の県民の森ウォーク(長崎県長崎市)その1

2011年10月21日 | 山のお話

県民の森でもらったリーフレット

天山ハイキングの一週間後、ながさき県民の森へきのこ探しに行ってきました~今回のお供は暑さにめっぽう弱いうちの旦那さん。夏の間、極力外に出る事を避けていたのですが、暑さが弱まり気力が回復してきたせいか、なんと私のきのこ探しに同行してくれるというのですではでは、旦那さんの気が変わらないうちにとっととお出掛けしましょう~

今回私達が選んだコースは県民の森のリーフレットに紹介されている「健康増進コース」「軽快な歩調で約70分」と書いてあるので、運動不足の旦那さんと一緒に歩くにはちょうど良さそうなコースです。森林館の駐車場をスタートして、まずは「見晴らし展望台」へ向かいました

その名の通り、展望台からは辺りの景色を360度見晴らす事ができます。お天気が良かったので、とっても気持ちよかったですよ~

 

道ばたにはヒヨドリバナアキノタムラソウが咲いていました。天山でも見かけたおなじみの秋の草花達です

「見晴らし展望台」からちょっとだけ山を下って、次に目指すのは「みどりの小路」。こちらの駐車場の脇に小路への入口があり、そこから森の中へと入って行きます

「みどりの小路」は木のトンネルになっていて、直射日光を遮ってくれるため、暑さの苦手な旦那さんもなんだか気持ち良さそうしかも落ち葉が道をふかふかにしてくれているので、アスファルトを歩くよりも足の負担が少ないのです。この心地よさ、癖になってくれるといいんだけど~

森の中でステキな野花を発見これはなんという花でしょうシソ科の植物かな~と思ったのですが、名前を見つける事ができませんでした。もしご存知の方がいらっしゃったら情報をお寄せくださいませ~

次の目的地「みどりの池」が見えてきました橋がきれいに水面に映ってますよ~

「みどりの池」って水の色が緑色なんじゃなくて、池に森の緑がそのまま映って緑色になってるんですねまさに水鏡ですな~

欄干に赤とんぼを発見こんなに真っ赤なトンボは久しぶりに見ました。実は「赤とんぼ」とは体の色が赤いトンボの総称なのだそうで、これはどうやらネキトンボという種類のトンボのようです。このネキトンボは、頭からお尻にかけてと羽の一部までもが赤いので、「赤とんぼ」の中でもより赤とんぼらしいトンボなのです色もさることながら立ち姿もかっこいい~

それにしても最近は植物のみならず昆虫達との出会いも増えてきたなぁ。ブログ用の写真はほぼコンパクトデジタルカメラで撮っているのですが、昆虫達がしっかりとポーズをとってくれるので、なかなかいい写真が撮れることもしばしば。バッタやカマキリなんかはちゃんと目線までくれたりして、「撮るんならかっこ良く撮ってよね」なんて声が聞こえてきそうです。昆虫写真家の栗林慧さんが彼らに夢中になるのも分かるなぁ~

県民の森のお散歩はまだまだ続きまーす

その2へ続く


天山ハイキング(佐賀県)最終回

2011年10月20日 | 山のお話

下山途中の風景

山頂ではお昼ご飯を食べず、下山し始めた私達。すでにお腹が空き始めていましたが、山を下った所に隊長とっておきのお食事スポットがあるとのこと。隊長がそうおっしゃるなら、そこまで我慢しましょう来た道ではなくダム方面へ下って行くと、そこにはたくさんの野花たちと、その野花達に集まる昆虫達との出会いが私達を待っていたのでした~

まずはフウロソウ科のゲンノショウコ。タカバミに似ていますが、よく見ると花びらに筋がありますよ~。葉っぱの形も全然違います。

こちらはタデ科のオオイタドリ(白)。このオオイタドリは、普通のイタドリと比べると葉っぱの大きさがなんと4倍くらいあるらしいです。

こちらはタデ科のオオイタドリ(赤)。赤も白もどちらも至る所で見かけました。

こちらはこのブログに初登場のお花、ツリフネソウ科のツリフネソウ。お尻がくりりんって巻いてるところがとってもキュート

秋の七草の一つ、マメ科のハギを発見オミナエシ、ススキに続き三つ目~

なんと9月なのにアジサイの花が咲いていました~こちらはユキノシタ科クサアジサイ。セイヨウアジサイのような華やかさはないけど、マツムシソウのように清楚で優しい雰囲気を漂わせています。

駐車場まであと1.6kmの所までたどり着きました。帰りは途中からアスファルトの道を歩きます

こちらはキク科のアキノノゲシ。あちらこちらでよく見かけるポピュラーな草花です。

こちらはタデ科のサクラタデ。ちょっと普通のタデよりとってもゴージャス

 

アカバナ科のオオマツヨイグザは花が終わると右のような姿に。種がいっぱい実っていました。

こちらはシソ科のナギナタコウジュ。お初にお目にかかりますちょっと高い所にあったので、近くで撮影する事ができませんでしたが、子猫のしっぽみたいに花穂がピンと立っていて可愛らしかったです

こちらはキク科のヒヨドリバナ。薄いピンク色と白の二色がありました。

オミナエシ科オトコエシ。黄色い花を咲かせるオミナエシに対して、こちらは真っ白な花を咲かせます。ご想像通り、漢字で書くと「男郎花」。オミナエシと比べるとこちらの方が強壮な感じがするからオトコエシと名付けられたそうですが、確かに茎がしっかりしているような感じがします

 

 

写真右のシソ科のメハジキはこれまた初対面シソ科の植物ってみんな似ているようで、花の並び方や葉っぱの付き方が違ったりして、とってもユニーク。お隣のウリ科のキカラスウリはオレンジ色のカラスウリと違って熟すと黄色になります。ウリ系の植物を発見すると、幼い頃父と歩いた散歩道を思い出します私の植物好きはきっとあの頃から始まったんだろうな~。

たくさんのお花を観察しながら下っているうちに、隊長オススメのお昼ご飯スポットに到着~時刻は13時を回っていて、空腹もピークに!雄大な景色を眺めながら食べるおにぎりは最高です

今回はいろいろな昆虫にも出会いましたよ~

まずはアザミの蜜を吸うアサギマダラ水色の羽がとってもきれい~

これはアキアカネというトンボのようです。私が近づいてもじーっとしていてくれました

こちらはダイミョウセセリという黒い蝶。サクラタデの蜜は美味しいかい?

メハジキの花にとまっているツマグロヒョウモン。警戒心が強いのか、この蝶だけにはあまり近づけませんでしたメハジキとのツーショットがステキで、慌ててカメラを構えて撮った一枚です。

それにしてもこんなに花や昆虫の写真を撮ったのは久しぶりです。人数が3人で、道も緩やかだったので、これだけの写真を撮る余裕があったのでしょうね。植生の豊かな天山周辺では、植物達との新しい出会いがたくさんあって、とっても楽しいハイキングとなったのでした

恒例の登山の後の温泉は、佐賀県唐津市厳木町にある佐用姫の湯へ。ちょうど旅芸人の一座が来ていて駐車場はほぼ満車でしたが、お風呂の方はがら空きでゆったりと湯船につかる事ができました本当に気持ちよかった

秋の天山、本当にオススメです今はまた別のお花が見頃を迎えているようなので、興味のある方はぜひ遊びに行ってみてください。たくさんの可憐な野花に出会える事間違いなしですよ~

天山ハイキング(完)


天山ハイキング(佐賀県)その2

2011年10月19日 | 山のお話

雨山を下って天山山頂へ

雨山(996m)に登った後は、来た道を下って天山のピークを目指しますここからは頂上までの間にたくさんの秋の野に出会ったのですが、その中には実際に見た事の無い花もたくさん咲いていました

まずはキキョウ科のサイヨウシャジン。同じキキョウ科のツリガネニンジンにも似ていますが、サイヨウシャジンは花の先がすぼんでいるのが特徴です。

 

写真左はシソ科のアキチョウジ。天山周辺にたくさん咲いていました。写真右はアキノタムラソウ。アキチョウジと同じシソ科の植物です。ちなみにアキノタムラソウの学名はSalvia japonica(日本のサルビア)なのだそうです。なるほど~、そう言われてみればサルビアの花に少し似ていますよねでも真っ赤なサルビアと比べると、こちらは控えめで慎ましやか。日本の美を象徴しているかのようです

稜線は九州自然歩道になっていて、緩やかな山道が続きます。これなら家族連れでもハイキング気分で楽しめそう♪

こちらはキク科のヒメアザミ。平地で見るアザミと比べるとかなり小振りで色は薄いピンク色をしています。花が撓垂れるのもこのヒメアザミの特徴のようです。

これは何だったかな?隊長に教えていただいたのに名前を忘れてしまいました今度の登山の時に隊長に確認してきます

こちらはゴマノハグサ科のキュウシュウコゴメグサ。小さくて可憐な花がたくさん咲いていました。

小指の先ほどの小さな花もデジタルズームで撮影するとこの通り!それぞれの花が持つ個性がキラリと光ります

そして今回の天山ハイキングの目玉はこちらのマツムシソウ。その名と同じマツムシソウ科の植物です。

図鑑では見た事があったのですが、実際に野山に咲いているのを見るのは初めてなんて可愛らしい花なんでしょう~この花を見ているだけで気持ちが優しくなっていくような、そんな感じがしました。マツムシソウが持つ柔らかな雰囲気がそうさせるのでしょうか。私が今まで見てきた草花の中でもこのマツムシソウはかなり上位にランクインしました

マツムシソウの数が増え始めたら山頂はもう目の前です。

10時50分、天山山頂(1046m)に到着~雨山から30分足らずで着いちゃいました。頂上はなだらかな草原が広がっていて、ゆっくりと足を休める事ができます。

辺りにちらほらと咲くマツムシソウを観察しながら、しばらくの間山頂をお散歩。山の中って本当に気持ちいい♪今回はタイトルにもあるように「登山」というよりは「ハイキング」という感じで、ちょこちょこ足を止めながらゆったりと登れるコースでした。これならメタボなお父さんや小さな子どもさんも一緒に登れそうです

さて、マツムシソウもたっぷり堪能したことだし、そろそろ下山しましょう~。次は別のルートから山を下ります

天山ハイキング最終回へ続く


天山ハイキング(佐賀県)その1

2011年10月15日 | 山のお話

天山上宮駐車場にて

もうひと月ほど前の話になってしまうのですが、9月17日(土)にT小登山隊のメンバーと佐賀県にある天山へ登ってきました今回の参加者は、隊長とtamiと私の三人。朝8時に大村にあるT小に集合し、東彼杵ICから多久ICまで高速を使って一路天山の登山口へ。今回は車で標高850m辺りにある上宮駐車場まで上り、そこから歩いて標高1046mの天山山頂を目指します。

天気予報によるとこの日は曇りまたは雨だったのに、予報に反して天気は良好!やっぱり私達って晴れ女嬉しい誤算に私達のテンションもアゲアゲです時刻は9時45分。さあ、今日も張り切って登りましょう!

と、早速すご~く個性的な花を発見こちらはヤマホトトギスというユリ科の植物なのですが、その姿はまるで小さなイカがひっくり返っているようです。似たような花でホトトギスヤマジノホトトギスなどがありますが、このヤマホトトギスだけ花びらが反り返っているので、その違いは一目瞭然です

登山口のすぐ側には天山神社の鳥居が立っています。山の神様にご挨拶してから山に入りましょう~

鳥居をくぐってすぐの所には東屋があります。景色が良いので、ドライブがてら立ち寄って絶景を眺めながらおしゃべりをしたりお弁当を食べたりするのも良さそうです

緩やかな上りをしばらく歩いていると、分岐点にさしかかりました。このまま山頂を目指すとあっという間に山頂にたどり着いてしまうので、雨山(996m)へ寄り道しましょう~。

 

山道に入ると様々な秋の花が私達を出迎えてくれました。これはノダケと言ってセリ科の仲間です。確かにセリの花のような形をしていますが、色が全く違います。というのも、セリは真っ白な花を咲かせますが、こちらは渋~いえんじ色。秋を感じさせる色ですよね

こちらは秋の七草の一つであるオミナエシ。こちらもセリの花と形は似ていますがオミナエシ科の植物で、花の色は黄色。漢字では『女郎花』と書き、その名前は能の演目(読み方は『おみなめし』)にもなっているのだそうで、その内容は以下の通りです。

小野頼風とその妻の話。頼風に捨てられたと誤解した妻が法生川に飛び込んで自殺。妻を墓に埋めると、そこから一輪の女郎花が生える。頼風がその女郎花に近づくと、まるで頼風を拒絶するかのように女郎花が風で逃げ、頼風が離れるとまた元に戻った。それを見た頼風は死んだ妻が自分を拒絶しているのだと思い、妻と同じ川に飛び込んで自殺する。(Wikipediaより)

能の演目とはいえ、なんとも悲しいお話ですよね…川に身を投げる前に誤解を解く方法はなかったのかな~?なんて思ってしまいました。

『女郎花』という名前から香りが強い花を連想したのですが、近づいてみてもあまり香りはしませんでした。オミナエシにとっては手入れの行き届いた溜め池の土手などが最適な自生地なのだそうですが、最近は放棄された場所が多く、オミナエシの個体数も減ってきているのだとか。秋の七草の一つなのになかなか目にしないのはそのせいなのですねちなみに、秋の七草と言えば以下の七つ。

女郎花の花・尾花(ススキ)の花・桔梗の花・撫子の花・藤袴の花・葛の花・萩の花

春の七草は七草粥にして1月7日に食べるという風習がありますが、こちらは特別な行事もなく、ただ野に咲くのを眺めて楽しむもの。さて、今回のハイキングで何種類の七草に会えるのでしょうか?

足下にはお隣の草の葉に隠れるようにウツボグサの花がひっそりと咲いていました。もうそろそろウツボグサの季節も終わりです。

これはキクの仲間だとは思うのですが、名前は分かりませんでした。ご存知の方がいらっしゃったらコメント欄に投稿をお願いいたします

 

10時20分、雨山に到着~頂上には石碑が鎮座していますが、そこには登山客がゆったり座って休むスペースはありませんちょっとだけ景色を眺めて再び来た道を下り、次はいよいよ天山の頂上を目指しますどうかこのままお天気が崩れませんように!

秋の野花を観察しながらの楽しいハイキングはまだまだ続きます

『天山ハイキングその2』へ続く


熊野神社と宝円寺(長崎県大村市池田町)最終回

2011年10月14日 | いろんなお話

鴨の親子が湖畔をお散歩中~

熊野神社の入り口から少し諫早よりに戻った所に池田湖公園という公園があります。池田湖はもともと江戸時代に作られた農業用のため池なのですが、今では辺り一帯が公園として整備され、近所の人たちの憩いの場となっているようです。熊野神社で出会った大村の歴史にやたらと詳しいおじさんの話によると、宝円寺の代々の住職の墓石群が高速道路建設の際にこの湖畔に移されたというのですが、真相はいかにとりあえず、池田湖の取り囲む遊歩道を時計回りに廻ってみる事にしました~

 

遊歩道を少し歩くと、湖の中に突き出した小さな島を発見橋を渡って先の方まで行ってみると、これまた小さな祠がありました。しかしこれは水神様を祀っている祠のようで、残念ながら墓石群では無い様子。もう少し湖畔を歩いてみましょう~。

と、しばらくすると真新しい灯籠の奥に鳥居を発見鳥居には幸天神社と書かれています。そういえばおじさんの話の中にこの神社の名前が出てきたような…鳥居をくぐって奥の方へ入ってみると…

あーっ、宝円寺墓碑群って書いてあるおじさんが言ってたことは本当だったんだ~

傍らにはなんとも味のある観音様のお姿がおそらくこれらの観音様も元あった場所から移されたものと思われます。

こちらは六地蔵様かな?それぞれのお地蔵様の表情やたち姿に個性があってステキです

一方、左手にある壁面を見上げると、そこには新しい住宅が建ち並んでいます。歴史ある墓石達が私達現代人の都合でこんなに人目につかない離れた場所へ移されてしまったのです。

 

私は便利な高速道路の恩恵のみを受け、これまで道路ができる前に何があったかなんて考えてことすらありませんでした。この場所に立つと「古いものを破壊し新しいものを創造することばかり考えるのではなく、私達のご先祖様達が大切にしてきたものを次の世代に残していくことも同時に考えなければいけない」ということを感じずにはいられません。

この日はお天気が良くて、絶好のお散歩日和でしたこの池田湖公園の湖には野生のカモが泳ぎ、湖畔には遊歩道が整備され、さらには広場や東屋もあるので、お子さん連れでもお友達同士でも楽しめそうです。こんな公園が近くにあったら毎日お散歩したくなるだろうなぁ

池田湖を後にして帰路についた我々ですが、もう一か所寄りたい場所があったのでちょっと寄り道~その場所とは、山田の滝。おじさんの話では、この場所もかつてお坊さんが修行した場所なのだとか。入り口には山田神社と書かれた背の低い鳥居が立っていて、どうやらこの奥に滝があるようです。ではちょっくら鳥居の奥へ入ってみましょう~

しばらく山道を歩いていると、お社と石碑を発見

そういえばあのおじさん、この石碑の事も言ってたなぁ~なんて書いてあるかは読めませんが、この石の拓本を取って何が書かれているかを解読した人がいたとか、私の記憶が確かならそんな話を聞いたような気がします。

さらに先へと歩いて行くと、大きな岩がごろりと転がっていました。これが落ちてきたらちょっとした地震が起きるだろうな~

これもおじさんから聞いたお話ですけど、「池田山には黒い龍が棲み、山田の滝には白い龍が棲んでいる」なんて逸話もあるそうで、池田山と山田の滝はこの辺りを代表する二大パワースポットなんですって。あいにく私にはそのような力を感じる能力はないようで、パワーを感じることも龍の姿を目にすることもありませんでしたが、滝好きな私は新たな滝スポットを発見することができてとってもラッキーでしたこの日は先客があり、この後姪っ子のお迎えもあったので、滝の所まで行く事はできませんでしたが、また近々この場所を訪れたいと思います。その時はまた改めてこのブログで紹介しますね!

それにしても今回は見知らぬおじさんに最後まで導いてもらったなんとも不思議なドライブでした大村の歴史に興味のある方はぜひ熊野神社を訪れてみてください。あなたも神社仏閣を愛してやまないとっても物知りなおじさんに出会えるかも知れませんよ~

『熊野神社と宝円寺』(完)


熊野神社と宝円寺(長崎県大村市池田町)その3

2011年10月08日 | いろんなお話

お昼ご飯を食べた後はおじさんに教えてもらった大村市福重町にある妙宣寺』へ。

この妙宣寺は日蓮宗の寺院で、1602年に『仙乗院』として創建され、1614年にこの場所に移設され『深重山妙宣寺』と称するようになったのだそうです。

 

説明板によるとおじさんのお話の通り、1885年にこの妙宣寺の本堂が焼失した際に、廃寺となっていた池田山の『宝円寺』を買い受けこの場所に移築されたのだとか。

 

ここにはその当時の瓦などがそのまま保存されていて、当時の寺院の面影を少しだけ見ることができます。

ふと空を見上げると、龍を思わせるような雲が熊野神社で神社仏閣マニアのおじさんから池田山に住む龍の伝説を聞いたからか、私達の目にはこの不思議な形の雲が龍の姿に見えたのでした~

こちらはこの妙宣寺の墓地。小高い丘の上には日蓮上人の像が妙宣寺を見守るように立っています。すぐ側にはお寺が経営する保育園もあり、この辺りではかなり大きなお寺でした。檀家さんも多いのかな~

さて、お次は池田湖に移されたという宝円寺の墓石群へ向かいます。おじさんの言う通り、本当に墓石群はあるのでしょうか?

最終回へ続きます


熊野神社と宝円寺(長崎県大村市池田町)その2

2011年10月06日 | いろんなお話

熊野神社から見える高速道路

母と二人で熊野神社の境内を散策していると、一人の年配の男性に遭遇実はこのおじさん、ものすごい神社仏閣マニアで、「ここはもともと熊野神社ではなく、宝円寺というお寺だったんですよ」という所から話がどんどん広がっていって、この場所にまつわるお話をたっくさん教えてくださいましたこちらもそういうお話には興味があり、「そうなんですか~!」なんて頷きながらおじさんの話を興味深く聞いていたので、きっと話し甲斐があったのでしょうねついには境内を詳しい解説付きでくまなく案内してくださいました~

そのおじさんのお話によると、神社の本殿から階段を少し下った所にあるこちらの建物は、もともとは『宝円寺』というお寺の護摩堂、つまりお坊さんが修行する場所だったのだそうです。

 

その護摩堂の裏には石段があり、その石段を上った先には剣と龍の姿が刻まれた石碑がおじさん曰く、なんとこの池田山には「龍が住んでいる」と言う伝説があり、霊感の強い人はこの山に入るとその存在を感じるのだそうで、今流行の「パワースポット」らしいのです。かつてはこの場所に滝があり、お寺の僧侶たちが修行をしていたのだそうですが、現在その滝は水源が寸断され残っていません。

明治時代の廃仏毀釈によって廃寺となった宝円寺の本堂は、その後『妙宣寺』というお寺が火災によって消失した際に、そこに移されたというのです。

 

護摩堂の側にはいくつかの石像が残されていてます。表情に味があるなぁ~

階段の中腹にはこの辺り一帯に散在していた石仏が集められている場所があるというので、少し下ってみる事に。

そこにはおじさんの言う通り、千手観音像などたくさんの石仏が祀られていました。これらの石像は廃仏毀釈により破壊されたり散り散りになったもので、後にこの場所に収集されたのだとか。

こちらは六地蔵。苔むしてそのお顔を拝見する事はできません。お隣は道祖神かな?

立派な灯籠も残されています。すぐ目の前には倉庫のような建物があり、かつての風情は完全に損なわれてしまっています

頭が落ちてしまった石仏。なんだか悲しそう…おじさんのお話によると、宝円寺の重職のお墓は高速道路建設の際に池田湖の畔に移されてしまったのだとか。本堂は妙宣寺に、お墓は池田湖に、そして石仏達は一ヵ所に集められ…。さらに農道の傍らにある鳥居は二の鳥居で、一の鳥居はレストラン『いとう』の横にぽつりと立っているのだそう。かつての宝円寺の重職たちがこの有様を見たらきっと悲しむでしょうね。

こんな話がいつまでもつきない神社仏閣マニアのおじさん。なんと四国八十八ヶ所霊場は4周も廻ったのだそうです。すごいですよね~ちょっと立ち寄るつもりだった熊野神社でしたが、気がつくとおじさんと遭遇してから一時間以上経っていました。この後お昼ご飯を食べにいく予定だったので、おじさんにお礼を言ってから熊野神社を後にすることにしたのですが、階段を上り車に乗り込もうとすると、再びおじさんがバイクに乗って現れ、「妙宣寺まで案内しましょうか?」と。なんてサービス精神あふれるおじさんなのでしょう~きっとまだ話したい事がたくさんあったのでしょうねもうこれ以上お世話になる訳にも行かないし、正直かなりお腹も減っていたので、「ナビがあるから大丈夫ですよ~」とやんわりお断りして、おじさんとお別れしたのでした。

次回はおじさんに教わった妙宣寺を訪れます

その3へ続く