烽火山(426m)を登頂した後はひたすら下るのみ 訓練登山開始からすでに5時間が経過しており、3つの山を縦走した隊員たちの脚には疲労が蓄積され、山を下り始めると膝がカクカク笑い出すという現象が起こり始めます。意外と上りより下りの方が足にくるんですよね~
隊員M上さんはストックを持ってきていなかったのですが、西山ダムで発見した天然木の杖のお陰でかなり足の負担が軽減された様子。私たちのような軽装備の登山者にとってはまるで魔法の杖です なかなか立派な杖だったので、おそらくこの辺りの山を登る人が別の登山者のために置いておいてくれたのでしょうね
足に負担はかかるもののやはり下りは速い あっという間に秋葉大権現(あきはだいごんげん)まで下ってきました。秋葉権現とは静岡県にある秋葉山(あきはやま)の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神様なのだそうです。ちなみに秋葉山は東京都の秋葉原(あきはばら)の地名由来としても知られているとのこと。もとを辿れば何にでもきちんと由来があるものですね
T村さんが「目の神様みたいよ!」とお参りしているこの祠の中には、にっこりと微笑みながらうっすらと目を開いた観音様が座っておられました。その祠の両側に書かれた文字が気になったので調べてみると、ステキな言葉が刻まれていることが分かりました。
『慈眼視衆生(じげんじしゅじょう)』
仏・菩薩が大慈大悲の心で衆生を見ること
『福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)』
福徳の集まることが海のように広大であるということ
観世音菩薩の恵みが広大であることをたたえた語
つまり、「観音様は何時もやさしい、思いやりの眼をもって私たち生きとし生ける衆生を見てくださる。その観音様の心をもって生きれば、海の如く無量に福が集まる。」という意味なのだそうです。この言葉、自分の心にも刻んでおきたいものですね (あ、残念ながら目の神様ではなかったようです、T村さん)
膝が小刻みにカクカクするのを感じつつ、さらに急な階段を下っていくと、苔むした古めかしいお社が見えてきました。少し離れた場所から水が流れ落ちる音も聞こえてきます。
奥には小さな滝があり、その手前には不動明王や六体地蔵など古めかしくも趣のある石像がズラリと並んでいました。ここでは修験者達が修行をしていたのでしょうか
小川の流れる緩やかな石畳の道を下っていきます。この辺りはモミジの木が多く、秋にはすばらしい紅葉の景色が見られそうです
またまた石像を発見 おや、この左側の石像、なんだか誰かに似ているような… 私には政治家Iさんの顔にしか見えないのですが~ 皆さんはどなたか思い当たる人はいませんか?
こちらは瑠璃光山妙相禅寺。下り始めて約50分で烽火山を下りきりました。
可愛らしい狛犬さん。みごとに「阿(あ)吽(うん)」のお口になってます
この石の山門、なんだかステキ 日本のものではなさそうだと思い調べてみると、1679年に開創されたこの妙相禅寺は中国ゆかりのお寺で、江戸時代後期には長崎に住む中国人達の避難所にもなっていたのだとか。地元では昔から『春は中川カルルスの桜、秋は妙相寺(みょうそうじ)の紅葉』と言われるほど紅葉の名所としても知られているそうです。ぜひ秋に訪れてみたいものですね
日見バイパスの下を通って、本河内ダムに架かる橋を渡ります。この橋を渡ると後はバス停からバスに乗って諏訪神社に戻るのみ。ゴールまであと少しです
約6時間の訓練登山の労をねぎらってくれるかのように、ダムの噴水にはきれいな虹がかかっていました こういう自然からのサプライズが私たちの心を潤してくれます
訓練登山の後は久住登山前のミーティングとお疲れ会を兼ね、諏訪神社の境内にある月見茶屋へ。ここのぼた餅、ちょうど良い甘さでとっても美味しいんです 確か1個80円くらいだったかな?2つは多いかな~と思っていましたが、ペロリと食べてしまいました 甘味好きのあなた、諏訪神社を訪れる機会があればぜひ立ち寄ってみてくださいね♪
さてさて、さっと終わるはずだった訓練登山の集約がようやく終わり、次回はいよいよ久住登山をアップします。来週中には頑張ってアップしたいと思いますので、隊員の皆さん、もうしばらくお待ちくださいね~ ではでは、次回をお楽しみに
金比羅山~健山~烽火山縦走登山(完)