I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

百合岳公園(西海市大島町)

2009年10月28日 | 展望台のお話

先日、西海市にある大島町へ行ってきました 実はここ大島でお仕事の話をいただきまして、その面談のために久々に大島に足を踏み入れたのでした。面談はお昼までに無事終了。その日はとってもお天気がよかったので、まっすぐ帰るのはもったいないなと思い、ちょっとだけ島内を観光してきました

大島町は人口約6000人面積約13平方kmの小さな島で、現在は大島大橋(通行料300円)で本土と繋がっており、車で渡ることができます。2005年には大瀬戸町・西彼町・西海町・崎戸町と合併して西海市となり、西海市大島町となりました。最近注目されている大島トマトはとても甘くて美味しいと評判で、それを目当てに島を訪れる人も年々増えているそうです そんな大島で、ちょっと変わった展望台を見つけちゃいました。

大島に渡ったことがある人なら分かると思いますが、崎戸島へ向かう道路から山の方へ目をやると、二つの展望台らしき建造物を見つけることができます。それらを目指し車で山を上って行くと、百合岳公園という緑豊かな公園にたどり着きました。

その百合岳公園の中にあったのがこちらの展望台。真っ白で、まるで巻貝のような形をしています

展望台があるからには頂上まで上ってみなければ ちょっとワクワクしながら、らせん状の階段をくるくると上って行くと・・・

ん?行き止まり と思いきや、上からは太陽の光が差し込んでいます。ということは、ここものぼれってこと 学校やアパートの屋上に出る上り口がこんな風になってたけど、こんな展望台は初めて。さらに上があるからにはのぼってみないと気が済まない私は、自分が三十路の女性であることも忘れて、両手両足を使って頂上までのぼってみました。すると…

そこに広がっていたのは、大島を取り巻く美しい海と、天高く広がる秋の青空 あ~きれい。やっぱり私、島の景色が好きだなぁ。展望台からの景色を眺めていると、3月まで住んでいた五島の景色と大島の景色が重なって、五島の友人達のことが懐かしく思い出されました。みんな、元気にしてるかなぁ。

巻貝型の展望台を制覇したあとは、もうひとつ気になっていた建造物を目指し、森の中へ。神社の鳥居をくぐってしばらく歩いていくと…

何やら変わった形のモニュメントを発見 タイトルは『星のなる木(STAR-BEARING TREE)』とあります

このモニュメントの作者は新宮晋(しんぐうすすむ)さんといって、風や水で動く彫刻で世界的にも有名な彫刻家で、大島造船所の創業者である故南景樹相談役を偲び、「誠実」・「度量」・「勤勉」・「勇気」・「判断」・「友情」・「機知」の七つの心を人生航路の灯りに喩えて「七燈」をイメージして、平成5年に町民の浄財によって製作されたのだとか。風が吹くといろんな部分がくるくると動いて、常にその形を変えていたのには驚きました。大島には大島醸造という造り酒屋もあり、そこではこのモニュメントにちなんだ『星のなる木』という焼酎も造られているそうです。限定商品だそうでめったに手に入りそうにありませんが、一度は飲んでみたいものです

しかしこの大島という小さな島、調べれば調べるほど興味深いものが出てきそうな予感。これからまたボチボチと島の隅々まで探検してみたいと思います お楽しみに~


秋のハウステンボス

2009年10月23日 | 長崎県北部のお話

10月の連休に、旦那さんと一緒にハウステンボスに行ってきました~ 

佐世保に住んでいる私達にとって、ハウステンボスはとても身近な存在でありながら、ある意味ではとても遠い場所。つまり、しょっちゅうハウステンボスの側を車で通るけど、なかなかその中に入ることはありません。それはなぜか?

理由その1 入場料が高いから。入るだけで3200円もかかります。

理由その2 以前行った時に食事がおいしくなかったから。

理由その3 アミューズメント施設が充実してないから。

とまあこのような理由から、すっかり脚が遠ざかっていたのでした。今回はバスケット仲間のおくさんから『Sunset Jazz Inn』のチケットを2枚頂いたので(おくさん、ありがとうございました)、それならばと旦那さんを誘って足を運んでみたというわけです。さて、経営の危機に瀕していると言われるハウステンボスですが、中は一体どのようになっているのでしょうか

うちからハウステンボスまでは車で40分ほど。駐車場(一日800円)に車を停め、Jazzライブの会場であるユトレヒト広場まで歩いて向かいます。そこまでの風景はまるでヨーロッパの片田舎に来たかのよう

ハウステンボスといえば春のチューリップのイメージが強いですが、秋のハウステンボスも花であふれていました 今はダリアの花が満開でとってもきれいでしたよ~

ガーデンの中の水路には色とりどりのダリアの花がたくさん浮かべられていてこれまたステキ Jazzライブのことも忘れて、しばし花の方に夢中になってしまったkero-keroなのでした

Jazzライブ自体は会場がちょっと狭くて、私達が座る場所もなく、なかなかゆっくりとは楽しめませんでしたが、ちょうど近くでワインの祭典が行われていて、おいしそうなワインを2本、なんと半額でゲットすることができました 別のお店でチーズのセットとパンチェッタをゲットし、ちょうど日が暮れた頃に帰宅。その日の夜は買ってきたパンチェッタでカルボナーラを作り、ワインで乾杯したのでした 久々に飲んだワイン、美味しかったなぁ

で、今回の感想です。

久々に訪れた秋のハウステンボスは、閉まっているお店もちょこちょこあって、連休の中日にしてはちょっと閑散としていたような気もしますが、花好きな私としては結構楽しめました ヨーロッパ風の景色や雰囲気をゆっくりと楽しみたい方にはおススメしたいと思います。いつでも入場無料、アミューズメント施設も無料、さらにバイオパークの入場も無料になる年間パスポートがなんと8000円で購入できるようなので、買ってみてもいいかなという気持ちにもなりました。レストランやショップはあまり期待しないほうがいいとは思いますが、夜のハウステンボスの景色もきれいですし、中のホテルに泊まってゆったりとヨーロッパ気分を味わうのもいいかも知れません。地元にいるとなかなか宿泊はできませんが、いつか私も泊まってみたいものです


秘密の場所で山登り

2009年10月22日 | 長崎県北部のお話

晴れの日が多いと言われる10月10日(旧体育の日)、いつも普通の人には思いも寄らないネイチャースポットへ連れていってくれる川漁師さんファミリーから久々にお誘いがあり、とある場所へ山登りに行ってきました

登山や自然散策と聞くと、いつも「いってらっしゃ~い」と言って留守番を決め込むインドア派の旦那さんも、珍しいことに今回は一緒に行くとのこと。私自身も本格的な山登りは去年の屋久島以来ということで、私達夫婦が果たして健脚の川猟師さんファミリーについていけるのかというプチ不安を抱えつつも、お昼ごはんのおにぎりとあったかいコーヒー、スポーツドリンクなどをザックに入れ、朝7時半に我が家を出発!果たして登頂できるのか

最初に述べておきますが、川猟師さんのお話によると、今回案内していただいた場所は希少な植物が多く、その珍しさゆえにそれらの植物を盗掘する人がおり、それが原因で今や絶滅の危機に瀕している植物も多いとのこと。それらの植物を守るためにも、今回は詳しい場所はご紹介できません。どの山に登るときもそうですが、むやみに山野草を持ち帰ったり、足元にある植物を踏みつけたり、樹木を傷つけたりするようなことはしないようにしたいものですね。

人って不思議なもので、興味のない物には全く気づきもしないんだけど、興味のあるものには自然と目が行ってしまうもの。私の場合は植物が好きなので、今回もいろいろな植物を発見することができました 浜辺で見つけた赤い実のついた松の葉のような葉を持つこの植物は、なんと野生のアスパラガス!アスパラガスはユリ科の植物で、和名はキジカクシ。5~6月の花期には可愛らしい白い花を咲かせるのだそうです。一方、私が手のひらにのせているのはハマゴウの実。ハマゴウと言えば、五島の海岸でもよく見かけた薄紫色の花を咲かせるクマツヅラ科の植物ですが、その実を見たのは初めて 山椒のような強い香りがするのにも驚きました

海岸から山に入り、薄暗い森を抜け、山の上まで来ると、無数の小さな石が固まってできたような岩がむき出しになっていました。一見触ると崩れそうに見えますが、一つ一つの石がしっかりとくっついていて、そう簡単には外れません

今回登ったのは300m弱の山ですが、結構スリリングな場所もあり、途中ひやっとしながらも、2時間ほどかけて無事登頂

この日はとっても天気がよく、頂上からの眺めは最高でした 初めて一緒に山に登った旦那さんも、「自分の脚で登らないと、この感動は味わえないよね」と、山登りの楽しさを実感した様子。そうそう、その通り。決して楽ではないけれど、時間をかけて自分の脚で登ったからこそ、登頂の喜びや感動を味わえるのであり、またそれらの喜びや感動があるからこそ、山頂からの景色が私達の目により美しく映るのでしょう。もしかしたら人生もそんなものかも知れませんね

岩場にはマンネングサ科の多肉植物や、希少なユリ科のイトラッキョウ、乾燥すると丸くしぼんでしまうイワヒバ科のイワヒバ、クマツヅラ科のダンギクなど、岩場ならではの植物を観察することができました

こちらは島自体が国の天然記念物に指定されているという阿値賀島(無人島)。ここからでは分かりませんが、玄武岩の柱状節理(→生月塩俵断崖)が発達して断崖をなしており、亜熱帯性植物群落の北限を代表する原始林となっているのだとか。やはりこの島にも希少な動植物が生息しており、貴重な繁殖地ともなっているそうです。珍しいものを見たいという欲求に任せてそこに足を踏み入れ、彼らを絶滅に追い込むようなことだけはしないようにしなければいけません。私自身、常にそのことを肝に銘じておきたいと思います。

目にも留まらないような小さな動植物が、健気にも厳しい環境の中で生きている。

私達人間が誕生するずっと前から、この地で命のバトンを繋ぎ続けているのだ。

そのバトンを途切れさせることは絶対にしてはいけない。

なぜならそれはこの地球を育んできた大切な“命のリレー”なのだから。

そんなことを思いながら、眼下に広がる美しい景色を眺めていたのでした。川猟師さんと一緒に山を歩くと、その山の歴史やそこに息づく植物の生態などを知ることができ、足元に転がっている小さな石の一粒一粒にさえ命が宿っているように感じます。初めて一緒に山に登った旦那さんも、登山の醍醐味を十二分に味わえたようだし、私達夫婦にとっても貴重な一日となりました。 このような貴重な体験を共有させてくださった川猟師さんファミリーに感謝 本当にありがとうございました うちの旦那さんも味を占めたようなので、また近々誘ってください。お待ちしてまーす


長崎くんち『庭見世』

2009年10月09日 | いろんなお話

長崎市では毎年10月7~9日長崎くんち(おくんち)というお祭りが開催されます。「くんち」とは長崎市にある諏訪神社の祭礼で、昭和54年に国指定重要無形民俗文化財に指定されている長崎の代表的な伝統的行事で、龍踊り(じゃおどり)、鯨の潮吹き、太鼓山(コッコデショ)、阿蘭陀漫才など南蛮文化を色濃く残す奉納踊りが特徴です。長崎県民でありながら今まで一度もおくんちを見に行ったことがなかったので、いつか本踊りを見に行ってみたいと思っていたのですが、まずは手始めにおくんちの前に行われる『庭見世(にわみせ)』を見に行くことにしました

庭見世とは、本番前の10月3日に各踊町(おどりちょう)がそれぞれの出し物や衣装などをお披露目すること。毎年踊町が変わるので、庭見世を行う場所も毎年異なります。 今年の踊町は上町・油屋町・元船町・今籠町・鍛冶屋町・筑後町だったのですが、これらは旧町名なので、諫早市生まれの私にはどこがどこだかさっぱり分かりません とりあえず新地付近に車を停めて辺りを歩いてみると…、

お!やってるやってる!どうやら庭見世が行われている場所には、軒先に笹が飾られているようです

                

中に入ると本番の奉納踊りで実際に着られる衣装などがきれいに飾ってありました お酒や果物や大きな鯛などのお供え物もたくさん飾られています。下調べが足りなかったので、今回見られたのはこれくらいでしたが、ちゃんと場所を確認してから行けば傘鉾や宝船なども見られたようです。あとからこんなサイトも発見しました→『NBC長崎放送おくんちナビ2009』 あ~、先にこれを見とけばよかったな 来年はできれば本踊りを見に行くぞ~。毎年テレビで中継があるので、長崎弁まるだしの長崎地方史研究家・越中哲也さんの解説を聞きながらお茶の間で見るのもいいですけどね!今年の庭見世見学はちょっと失敗だったけど、長崎の文化をもっともっと知りたいと思ったkero-keroなのでした


中秋節

2009年10月08日 | いろんなお話

先週末、最近付き合いの良い旦那さんを誘って、長崎新地中華街で行われていた中秋節に行ってきました~

…と言っても、実は本来の目的は『中秋節』ではなく、長崎くんちの直前に各踊り町で行われる『庭見世(にわみせ)』を見に行くことだったのですが、たまたま新地付近の駐車場に車を停めたため、偶然にもそのイベントに鉢合わることになったのでした。その日は十月十三日、今年の十五夜だったのです

そもそも十五夜とは旧暦の八月十五日のこと。昔は七・八・九月を秋としており、十五夜はその真ん中にあたることから中秋とも言われます。中秋節とは、家族が集まって月をめでる中国の伝統的な祭日で、ここ新地中華街でも5年前からランタンフェスティバルの姉妹イベントとしてちょっとしたお祭りが行われるようになったようです。知らなかったなぁ~

こちらは月をかたちどった焼き菓子、月餅(げっぺい)。中国では丸い月を家族団欒の象徴とされ、中秋節の夜にはみんなで月餅を食べ、幸せで円満な生活を祈るのだそうです。中には漉し餡(こしあん)の他、松の実、胡麻、レーズン、胡桃、干し柿などがいろいろなものが入っているそうですよ。私も幼い頃に食べた記憶がありますが、あまり好みではなかったような気がして、今回はパスしちゃいました

メイン会場である湊公園に設けられた祭壇の上には、野菜や果物などのお供え物がズラリ!ランタンフェスティバルと同じく、真ん中には子豚さんが供えられていました。もちろん、本物でーす

中華街では満月をイメージした黄色いランタンに明かりが灯され、普段薄暗い通りを明るく彩っていました その数、なんと1000個。まるで夜空にたくさんの満月が現れたかのようです。春節の紅いランタンも幻想的な雰囲気できれいだったけど、黄色いランタンもまた違う趣があってステキだなぁ~ 

 

ランタンを眺めながら中華街を歩いていると、突然爆竹の音が鳴り響き、中国獅子舞の行列が現れました 日本の獅子と比べると見た目にも鮮やかで、その表情は愛らしく、目がパッチリしていてとってもキュート でも小さい子どもの目にはそんな風には映らないようで、獅子を見てわんわん泣いてる子もいました。そうよね、こんな可愛い顔しててもやっぱり怖いよね

日が落ちて暗くなった湊公園では、十二支のランタン全てに明かりが灯され、その様子を見に来たたくさんの人で賑わっていました。十二支のランタンが一箇所に集まるのはこの中秋節の時だけで、ランタンフェスティバルの時でもこの景色を見ることはできません。決して大きなイベントではありませんが、お散歩するにはちょうどよい季節ですし、家族で中秋の名月を眺めながら、ランタンに彩られた中華街をそぞろ歩くのもいいかもしれません。もっともうちの旦那さんは人ごみに酔ったようで、ひたすら「疲れた」と言っていましたが… まぁ付き合ってくれただけでもよしとしましょう!

メインのはずだった庭見世の様子は次回アップしま~す