I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

久住登山(大分県竹田市久住町)その5

2013年03月27日 | 山のお話

久住山(1786.5m)を登頂した我らがT小登山隊。次なる目的地は待ちに待ったお昼ご飯スポットです。

時刻は間もなく12:00。お腹の虫をなだめつつ、久住山を下って御池方面へと向かいます

正面に見えるのは稲星山(いなぼしやま)。標高は1774mで、久住山の東、中岳の南に位置する山です。この山の裾野を歩いて御池へと向かいます。ちなみにこの久住連山一帯には『御池』が2つあるのですが、中岳の直下にある池を『みいけ』大船山の直下にある池を『おいけ』と呼んで区別しているそうです。覚えておきましょう~

久住山の山頂から約30分ほどで今回のお昼ご飯スポットに到着~久住連山の雄大な景色に囲まれた場所でレジャーシートを広げてランチタイムです 

木陰が全くないので、おそらく真夏は暑くて仕方がないと思いますが、この季節だとちゃんと防寒していれば風が少し冷たいくらいだし、目の前が開けていて気持ちいい~ ぐるり360度どこを見渡しても絶景が広がっています

そんな絶景をおかずにしながら食べる今回のお昼ご飯は、久住高原荘で作っていただいたおにぎり弁当&お味噌汁。おにぎり3つは多いかなと思っていたのですが、難なくペロリと完食してしまいました 

ご飯を食べた場所で記念撮影 お腹も心も満たされて、みんな良い表情をしています ここからほんの数歩だけ歩いた所で私たちの目線の先に現れたのは…

噴火口に水が溜まってできた御池(みいけ)。ここから見る限りでは今年もしっかりと凍っているようです この光景を初めて見るokaとk原氏は、表面が凍結している御池を見て大興奮 天然のスケートリンクを目の前にしてはやる心を抑えきれず、スタコラサッサとがれ場を下っていきます

よく見ると池の上を人が何人も歩いています。去年もこの場所に立って思ったのですが、まさか九州でこんな景色を見ることができるとは。何度見ても驚くべき光景です 

ようやく出番がやってきたアイゼンを装着し、いざ氷の上へ つるつるの氷の上はアイゼンなくして歩くことはできません。

凍結した御池の上に三脚をセットしてまたまた記念撮影 アイゼンを装着していれば、片足で立つこともできちゃいますよ~ 

去年と比べると氷が薄くて、端っこの方は今にも割れそうな感じでしたが、今年も長崎では味わえない感動を味わわせてもらいました。お天気が良過ぎて霧氷は見られなかったけど、御池の氷まで溶けてなくてよかった~ 

時刻は13:20。さて、ここからはいよいよ帰路につきます。 

モクモクと水蒸気を上げる硫黄山ともお別れです。 

下ったり上ったりしながら、牧ノ戸登山口を目指してひたすら来た道を戻ります。 

太陽の熱で温められてドロドロになった道はなるべく避けて脇道を歩いていきます。それでもすでに足元は泥んこ状態 滑ったりぬかるみに足を取られたりしながらゴールを目指します。  

陰になるところはまだうっすらと雪が残っていましたが、登山道のほとんどが日光にさらされているので、行きに見た霜柱もこの時間にはすっかりなくなっていました。 

泥んこ道に苦戦している間に、いつの間にか他の隊員達に大きく遅れをとってしまった我らがS高出身3人娘。みんなに追いつけるかな~ 

最後の難関はコンクリートの下り坂でした。どういうわけかここだけはまだ凍っていて、とにかく滑る滑る 小さい子どもが駆け足で下っていくのに、我々大人は恐る恐る坂を下っていきます。去年は最後までアイゼンを装着していたので、なんてこと無かったんですけどね~

御池からちょうど2時間で牧ノ戸登山口に到着~ 今回も最後までみんな怪我をすることも無く元気に下山することができました

 

「ここのソフトクリームが一番美味しいんだよ」と言って牧ノ戸登山口で販売されているソフトクリームを美味しそうに食べるa野さん。日が落ち始めてかなり肌寒かったのですが、その言葉につられて思わず私もソフトクリームを買ってしまいました。でもこれがまた美味しいのなんのって a野さんのおっしゃる通り、確かに前日にガンジー牧場で食べたものより濃厚で美味しかったです

最後は例のごとく温泉にゆったりと浸かって登山の疲れを癒します。今回は九重星生温泉『山恵(さんけい)の湯』という所に行ってきましたよ 景色は良いし、いろんな湯船が楽しめるバラエティー豊かな温泉でした

今年は例年になく気温が高くて雪山登山とはいきませんでしたが、好天のお陰で見晴らしがよく、去年とはまた違った久住連山の姿を見ることができて、今回もまた満足のゆく冬山登山となりました。初日に地熱発電所見学と足慣らし登山とプチ観光を入れ、翌日に登山という日程はとても充実していて良かったと思います ただ、運転手を務めて下さった隊長とy本さんにとってはハードな日程だったかなと。想定外のk原氏いびき事件で睡眠不足も重なった中、最後まで運転ご苦労様でした 来年はいびきも想定して部屋割りを考えましょうね~  

今回の久住登山はこれでおしまい。なかなかゆっくりパソコンに向かう時間がなくて完結するのに2ヶ月近くかかってしまいました 時間が経つと感動も薄れてしまうし、細かい部分も忘れてしまうので、できればもっと早くアップしてしまいたいのですが、なかなかそうはいきませんね… 根気強く最後まで読んで下さった皆様、どうもありがとうございました 次回は3月の岩屋山登山をアップしたいと思いますのでお楽しみに~


久住登山(大分県竹田市久住町)その4

2013年03月12日 | 山のお話

今回の久住登山。この時期(2月上旬)にしては珍しく、全くと言っていいほど雪が無く、霧氷も皆無でしたが、まるで真夏のように爽快な青空とその中に映える山並みを一望しながらの山歩きとなりました

目指すは久住山の頂上。アイゼン要らずの雪の無い登山道は徐々にぬかるみを増していきます

登山道の脇にある砂利の山は、雪が積もった時のための道しるべなのだとか。去年は見られなかった光景です。 

正面に久住山が見えてきました~ 九州本島最高峰の中岳に並ぶ久住連山の主峰です。 

左手上方にはゴツゴツとした巨岩が 噴火した時にモコモコと隆起してできたのでしょうか 

久住分かれ避難小屋が見えてきました。小屋の手前の下りは、少し急な上に石がゴロゴロしていて足を取られそうになるので、注意が必要です

避難小屋の辺りからも阿蘇五岳(あそごがく)を望むことができます。お釈迦様が横になっている姿、いわゆる涅槃像(ねはんぞう)に見える阿蘇五岳。いつ見ても美しいなぁ~

黙々と蒸気を噴出させているのは硫黄山(いおうやま)。今でも活発に活動しているのが分かります。そして右手の方にある山は三股山(みまたやま)。去年は雪に覆われていたのですが、今年は完全すっぴんです

いよいよここからが久住山山頂への登り道。辺りに樹木は見当たらず、あるのは大きな岩ばかり。岩にペイントされた黄色いマークは山頂への道しるべ。私たちのような初心者には、このマークがなければどこが登山道なのかよく分かりません

 

山頂の近くまで登ってきました ここまで来れば山頂は目の前 目の前に広がる素晴らしい景色に隊員達から「すごーい!!」「きれいだねー!!」と歓喜の声が上がります

さてさて、頂上まであと一踏ん張り あの先っぽまで行くと…

久住山(1786.5m)の頂上に到着~ 途中ずっと眺めてきた山々だけど、頂上から見る景色はまた格別です どこまでも澄んだ青空と、周辺に広がる雄大な山並み、そして硫黄山から噴出する真っ白な蒸気。日常では感じることのない宇宙と大地の繋がりを、また私たちが生きているこの地球の息づかいを感じることのできた瞬間でした

同じ高校出身の3人娘で記念撮影 今回はもう一人の同窓生tamiが来れなかったのがとても残念でした 

そして恒例のセルフタイマーでの登頂記念撮影 他にも登山客がたくさんいたので、先に三脚をセッティングしてから皆さんに並んでもらい、ささっと一発勝負で撮影しました。私もカメラマン担当となってからセルフタイマーの撮影にも慣れ、随分と手際が良くなってきました

さてはて、なかなか終わらない久住登山ですが、次回は御池をご紹介します。昨年はカチンコチンに凍っていた御池ですが、このぽかぽか陽気の中、果たして氷が張っているのでしょうか

その5に続きます


久住登山(大分県竹田市久住町)その3

2013年03月04日 | 山のお話

2月10日(日)晴れ

二日目の朝も雲ひとつない青空 去年もすっごくお天気が良かったけど、今年はそれ以上のお天気に恵まれました

朝焼けに浮かぶ阿蘇五岳の美しい稜線を望みながらの朝ご飯。ここからの景色は本当に素晴らしいです こちらの宿では、お昼のお弁当を作っていただいた上に、ステンレスボトルにお湯まで入れていただき、登山客にとってはありがたいサービス満載です オススメですよ~

朝ご飯をたらふく食べ、予定通り8:00に宿を出発~ 久住高原荘から牧ノ戸峠登山口までは車でほんの15分程度だったのですが、なんとっ途中で私が宿にデジカメを忘れたことに気付き、Y本号だけUターン 忘れん坊の私のせいで予定より少し遅れて到着するはめに 連休の中日だったこともあって、駐車場は登山客の車ですでにほぼ満車の状態でしたが、隊長が先に行って場所を取っておいて下さったお陰で、Y本号もなんとか停めることができました 今回は初日から集合時間を勘違いするわ、忘れ物はするわ、おっちょこちょいぶりをフルに発揮してしまった私なのでした

若干到着が遅れましたが、8:50から登山開始~ 昨年と同じ登山口から、前回登った中岳ではなく、久住山(1786.5m)の頂上を目指します。

少し上った所で最初の記念撮影 ご覧の通り雪はほとんど無く、今回はアイゼンを装着せずとも歩けるコンディションでした。やはり霧氷は見られそうにありませんが、空気が澄んでいる分、昨年よりも遠くの山までくっきりと望むことができます

見てください、この雲ひとつない澄んだ青空を この写真には写っていませんが、なんと遠くは雲仙まで望むことができました~ 大分県から長崎県の雲仙が望めるなんて嘘みたいでしょう 

こんなにお天気が良くても日陰の気温はマイナス15℃。体感温度はそんなに低く感じなかったのでビックリしました 標高がこれぐらい高くなると、東北地方の気候とほぼ同じ気候なのだとか。九州に居ながらにして東北にいるという感じです。 

登山口から30分ほどで沓掛山に到着~2つのピークからなる猫耳のような形の由布岳の姿をはっきりと確認することができます。

 

山々の景色に感動し、思い思いに写真を撮る隊員達。みんなとっても楽しそう~

この案内板によると、久住山まではあと3.6km。まだまだ先は長いです。 

これ、なんだか分かりますか?真っ白な草が生い茂っているように見えますが、実はぜーんぶ霜柱 去年は一面に雪が積もっていたので見られなかった光景です 

気温は低いですが、まるで春のような日差しが照りつけます。この調子だと帰る頃には霜柱も消え去り、登山道がドロドロになること間違いありません

登山口から1時間10分ほど登った所で休憩中。まだ気温は低いですが、随分と体が温まってきました。お天気の良すぎる久住登山はまだまだ続きます

その4へ続く


久住登山(大分県竹田市久住町)その2

2013年03月02日 | 山のお話

次に訪れたのはガンジー牧場。ここではガンジー種という牛から搾られたミルクを使ったチーズやヨーグルトなどの乳製品やお菓子が販売されています。

ガンジー種は乳牛として有名なホルスタイン種と比べると、脂質やタンパク質などの成分が豊富なことや一頭あたりの搾乳量が少ないなどの特徴があるため、そのミルクは『ゴールデンミルクと言われているそうです

そしてこれがそのゴールデンミルクを使ったソフトクリーム。日が落ちかけて随分肌寒くなってきていたのですが、この牧場の名物ということだったので、若干寒さに震えつつも1つ食べてみました。お味は美味しくはあったのですが、想像していたほど濃厚ではなかったような…。ちょっと期待しすぎちゃったかな

 

 

駐車場では大きなニャンコを発見 厳しい寒さの中、逞しく生きる野生(?)のニャンコ。迫力のある顔をしていますが、意外と人懐っこくて愛嬌のあるニャンコでした 

この日最後に訪れたのは、久住ワイナリー。ここでは久住連山のふもとに広がるぶどう畑で取れたぶどうを使ったオリジナルのワインを試飲することができます 

ズラリと並ぶオリジナルワイン 運転手のお二人に遠慮して…、いや遠慮することもなく、みんな(もちろん私も)お好みのワインをぐびぐびと試飲していました 隊長、Y本さん、遠慮のない隊員でどうもすみません  

すっかり日も暮れて、昨年と同じ阿蘇五岳を望む久住高原荘に到着~ここから望む景色は相変わらず美しい~

チェックインを済ませ、しばらく休憩してから待ちに待ったお夕飯タイム。去年はお座敷だったのですが、今回はレストランでのお食事となりました。久々の参加でテンションが上がりまくり、饒舌なおしゃべりとビールが止まらないk原隊員を時折横から制止しつつ、美味しいお料理に舌鼓。普段なかなか会えない隊員同士の会話も弾み、賑やかで楽しいひと時となりました そしてこのお食事が終わった後、隊長より驚くべきお知らせが…

隊長:「この後、M上さんとM世さんのお誕生日を祝うパラダイス…、いやサプライズパーティーを行いまーす!」

なんと、どうやら2月生まれのM上さんと私をサプライズでお祝いしようという計画が水面下でなされていたようなのです。みんな内緒にしていたので全然気付かなかったのですが、サプライズを事前に公表しちゃった隊長さん。しかもちょっとしたボケ付きで(笑)。隊長っ、お茶目過ぎです

というわけで、お夕飯の後部屋に集まって公のサプライズパーティーが行われました こちらはサプライズの仕掛人だった後輩okaが準備してくれたケーキ。手書きでチョコレートにメッセージまで書いてくれました。優しい後輩やステキな仲間達にお祝いしていただいて本当に幸せ 皆さん、ありがとうございました

この後はゆったりと温泉に浸かって、翌日の登山に備え早めに就寝。私とshihoちゃんとokaの三人部屋はとっても静かで、朝までぐっすりと心地よい眠りに就くことができました 一方、男性陣のお部屋では、昼夜を問わず賑やかなk原隊員の猛烈ないびきにより、ご本人以外は皆さん眠れない夜を過ごしましたとさ チャンチャン!

次回は久住登山本番の様子をアップします

その3へ続く


久住登山(大分県竹田市久住町)その1

2013年03月01日 | 山のお話

今年度のT小登山隊の活動も残すところ2回となり、昨年と同じく2月は一泊二日の久住登山に行ってきました

今年の日程は図らずして2月の9・10(く・じゅう)日となりました。今回の参加者はちょうど10名。昨年は15名の参加でマイクロバスを一台借りたのですが、今年は人数も少ないし、経費節減ということで、隊長号とY本さん号の2台に乗り合わせて、いざ大分へ出発

2月9日(土)

最初に訪れたのは昨年11月21日に『パヴァリエ エコエリア山田』としてリニューアルオープンした山田サービスエリア(下り)。驚くのは辺り一帯に敷き詰められた太陽光パネルの数々。この太陽光発電設備で発電した電力でエリア内の電気を賄っているのだとか。地産地消をテーマにしたメニューやオリジナルの焼きたてパンなどが食べられるちょっとワクワクするサービスエリアです。トイレもとってもきれいでしたよ~

高速道路を下りてお昼ご飯を食べるために訪れたのは、『春日うどん』という定食屋さん。メニューはたくさんあったのですが、隊長オススメのとろろご飯とお豆腐の定食と大分名物とり天を頂きました。このボリュームでお値段は750円。リーズナブルでとっても美味しかったです

次に訪れたのは久住高原内にある八丁原地熱発電所。昨年は山の上から水蒸気がもくもくと上がっているのを見ただけだったのですが、今年は登山日を二日目に設定したので、初日を有効利用するためにも施設見学を入れることにしたのです。 

 

施設の中では地熱発電についての映画の上映や説明が行われ、ガイドさんに案内で実際に発電している様子を見せてもらうことができます。標高が高く冬は気温がマイナスを下回るので、水蒸気が凍って巨大なつららと化していました。

地熱発電の仕組みもさることながら、我々がハマったのはこの変身モニター。このモニターの前を通ると人の顔が認識され、アフロヘアーやお公家さんに変身してしまいます。どういうわけかどちらもバッチリはまってしまう私とY本さんと、なぜか顔が認識されないshihoちゃんとのギャップに一同大笑い どうやっても最後までアフロになれないshihoちゃんなのでした~。 

さてさて、お次は翌日の登山に備えて足慣らしをするために八丁原発電所から程近い場所にある一目山(ひとめやま)へ登ります。一目山の標高は1287mあるのですが、ここからだと20分程度で登れる距離です。

20分程度とは言いながら、なかなか急な傾斜を登っていきます。足慣らしなので辺りの景色を確かめながらゆっくりと登りましょう~

こちらは一目山を登る途中の景色。ご覧の通り去年に比べると全く雪がありません。唯一白く積もっているのはスキー場のみです。うーん、この様子だと霧氷は見られそうにありませんね

辺りの景色を眺めているうちに一目山に到着~ 

 

ここからの景色はまさに絶景 この山に登ると一目で辺りの久住連山の景色を一望できることから『一目山』と呼ばれているそうですが、実際に登ってみるとその名前を付けた人の気持ちがよく分かります

 

登ったということはもちろん下るわけなのですが、これがぬかるんでいる上に滑るという悪条件が重なって、結構大変でした k原隊員に至っては滑ってお尻を付いてしまいこの有様 明日もこんな状態だったらいやだなぁ~

道端で噴水のように立ち上がっている霜柱を発見 その一本一本はまるで糸のように細く、水晶のようにキラキラと輝いていました この辺りでは当たり前の景色も、私たちの目にはまるで芸術家が創造したアートのように映ります。感性を磨くためにも、時には少し離れた場所に足を運び、普段目にすることのできないものに触れ、心を動かす体験をしていきたいものです

この後は牧場とワイナリーを訪れます

その2に続く