I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

春の花いろいろ(3)

2011年04月28日 | 植物のお話

一週間ほど前に旦那さんの実家へ遊びに行った時、最近新たに花を咲かせた植物たちを発見しました~

アケビ科ムベ

たくさんの花を咲かせていたムベ。長崎ではグベとも呼ばれています。前回もご紹介したかも知れませんが、花の数が増えていたので再びアップ!これって全部実になるのかな?

ユリ科ナルコユリ

葉っぱに斑が入っているタイプのナルコユリ。山にこっそり生えている野生のナルコユリも好きだけど、観賞用にお庭にあってもステキです

アヤメ科スイセンアヤメ

南アフリカ原産のスイセンアヤメは球根植物なので、毎年この時期にちゃんと花を咲かせてくれます

ミズキ科ハナミズキ

別名アメリカヤマボウシ。アメリカの桜とも呼ばれています。ピンク色のものもありますよ

ツツジ科ドウダンツツジ

普通のツツジと違って葉っぱも花も小さいドウダンツツジ。花の形も全然違って、まるでスズランみたいです 可愛いなぁ~

バラ科コデマリ

バラの花とは全く異なる印象を持つコデマリですが、実はバラ科の植物です。ちなみにコデマリと良く似た花を咲かせるユキヤナギもバラ科。サクラもバラ科だし、イチゴもバラ科。バラ科の植物ってすごく幅広いなぁ

人に個性があるように、草花たちにもそれぞれ個性があって、ずーっと見ていても全く飽きません。植物達は人と違って感情を表に出したり話をしたりしない分、見た目や香りなどで自分の存在をアピールします。そんな植物達の声無き声に耳を傾けると、驚くほど多様な植物達の生態が見えてきます。道を歩くとき、ちょっと気になる植物を見つけたら、少しだけ足を止めて植物達とじっくり向き合ってみて下さい。きっとその植物のことがもっと知りたくなりますよ~


春の花いろいろ(2)

2011年04月27日 | 植物のお話

今年は気持ちに余裕があるせいか、道を歩くと野の花がよく目に入る!というわけで、またまた近所で見つけた野草達をご紹介します

ゴマノハグサ科ツタバウンラン 

トップの写真に写っているのは、このツタバウンラン。ウンランと言えば以前マツバウンランという薄紫色の花をご紹介しましたが、やはり花の形が似ています

ケシ科ヒナゲシ?

花の形からケシ科だと思うのですが、花が小振りなのでヒナゲシの仲間かなと。道ばたに一輪だけひょっこり咲いていました

マンサク科ベニバナトキワマンサク 

人の家のお庭に咲いていました。花がチリチリしてるからマンサクの仲間かなと思っていたら、ズバリそうでした 庭木として人気のようです

ゴマノハグサ科オオイヌノフグリ

イヌノフグリより大きいからオオイヌノフグリ。大きな犬のフグリではありませんので、あしからず…

マメ科コメツブツメクサ

葉っぱはお馴染みのシロツメクサみたいですが、花が米粒のように小さいのでコメツブツメクサ。覚えやすいですね~

キンポウゲ科ヒメウズ 

これ、すっごく小さくて目立たない花なんですけど、よくよく見ると可愛いらしい形をしてるんですよ よく見かけるんですけど、ようやく名前を確認することができました

トウダイグサ科トウダイグサ

黄色いつぶつぶのようなお花がとってもキュートなトウダイグサ。日本にはあまり多くなく、熱帯地方に多い植物なのだそうです。

ケシ科シラユキゲシ 

今年初めて発見したのですが、まさかケシ科とは思いませんでした。葉っぱはツワのような形をしているし、あまりケシっぽくなかったから ちなみに英名はsnow poppy。和名と同じ意味なので覚えやすいですね

まだまだたくさんある山野草。ここ数年、あまり野草の名前を調べてなかったから、今年はたくさん山歩きをして、いろんな花の名前を覚えたいと思います。頑張るぞ~ではでは、おやすみなさい


歳神社と久山城山公園(長崎県諫早市久山町)

2011年04月27日 | いろんなお話

お星様のようなハナニラの花

春はウォーキングの季節。週末は我々夫婦も近所をウォーキングすることが多くなりました。今日はそのウォーキングコースの途中にある歳神社城山公園をご紹介します

車で通る度に気になっていたこの真新しい鳥居。奥に神社があるのは分かっていたのですが、車で通るには幅が狭く、この奥に入るのをずっとためらっていました。しかし、歩いて行けば話は別!せっかくなので、この機会に神社の境内を散策してみましょう

鳥居の先には線路が通っていて、そこを渡ると神社の境内に入って行きます。どうやら鉄道を建設する時に参道を寸断せざるを得なかったようです

再び大きな鳥居が現れました こちらの方は随分年季が入っていそうです。

さらに階段を上ると、その先にも鳥居が

なかなか立派な鳥居ですが、あちらこちらが補強されていて、まさに満身創痍といった感じ。古いものを大事に保存したいという氏子の皆さんの気持ちが伝わってくるようです

説明板によると、この歳神社の歴史は1592年にさかのぼり、「イナゴが大発生した時に連日連夜虫除けの祈願をしていたところ、ご利益があり稲が豊かに稔った」とか「塩田が開かれた際、堤防がしばしば破損し大きな被害を受けたため祈願したところ、その後は被害を免れた」などの由緒があるそうです。ちなみに「歳(とし)神社」とは五穀豊穣を司る神様なんですって

お社はこの通りなかなか立派な佇まい 古くからある神社らしく、独特の風格を漂わせています。こういう静かな森の中にひっそりと佇む神社って好きだなぁ

 

さらに城山公園を目指して神社の脇にある階段を上って行きます。標識に書いてある「十二支公園(戌)」という言葉が気になり、ちょっと調べてみたのですが、どうやら諫早市内には子から亥まで12カ所の「十二支公園」があり、その中の1つがここ城山公園のようなのです。しかもどこもあまり人目に付かない辺鄙な場所に造られているのだとか そういうの大好き~ これは他の十二支公園も訪ねてみなければっ

道すがら、ヒメハギの花を見つけました 何度見ても可愛いなぁ

お!頂上が見えてきたぞ~

城山の頂上に到着~ 頂上にはちょっとした広場があり、テーブルやベンチが設けられていました。この時はもう既に散っていましたが、桜の木もたくさん植えられていましたよ

広場のまん中にはお地蔵様や小さな祠などが奉られています。長い間この山の上から久山の町を見守ってきたのでしょうね

普段はあまり人目に付くことのない公園でひっそりと咲く花々たち。彼らは人に見られるために咲いているのではなく、命を繋ぐために生きているんだなぁ。真っ赤なサツキの花やヤブツバキの花がとても印象的でした

遠くを見渡すと、思い出がたくさん詰まった我が母校の姿も。う~ん、やっぱり地元はいいですな この日はちょっとお天気が悪かったけど、距離的にもちょうどいいウォーキングとなりました。お天気の良い日はお弁当を持ってきて食べてもいいかも 最近ステキなお弁当箱をゲットしたので、お弁当作りにもちょっと気合いが入っているkero-keorなのでした 他の十二支公園の場所も調べて、このブログでご紹介したいと思いますので、今後ともどうぞお楽しみに~


松本つつじ園(長崎県大村市東大村)

2011年04月24日 | いろんなお話

数年ぶりに母と一緒に大村にある松本つつじ園に行ってきました 大村の鈴田峠からレインボーロードという農道に入って少し行くと、みどりの園病院の方へ右斜めに入っていく道があります。そこから右折して標識の通りに行くと、このつつじ園があります。最近はそのすぐ先にwaranaya cafeというカフェがあったり、松本つつじ園の看板も出ていて、以前と比べると随分と分かりやすくなりました

今回6~7年ぶりに訪れてみたのですが、その変わり様にびっくり もともとは個人の所有地で、無料で公開していたし、駐車場も少ししかなかったのですが、その評判が評判を呼び、規模もどんどん拡大していったようで、駐車場もお花畑も何倍も大きくなっていました。その代わり、入場料が500円(高校生以上)取られるようになってしまいましたが、そのくらい払っても見る価値有りです

入り口も以前とは違う場所になっていて、その斜面にはたくさんのサツキの木が植えられていました。この辺りは五分咲きくらいかな~

ツツジやサツキの数もさることながら、圧巻なのはこのシバザクラ 階段を上った先に一面に咲き誇る色とりどりのシバザクラの景観には、私を含め誰もが歓声を上げていました

サツキとシバザクラのコラボレーション サツキも上の方はほぼ満開でしたよ~

園内には丸太のベンチがいくつも設置されていて、このベンチに座りながらゆったりと目の前に広がるお花畑を観賞することができます。

こちらは下の段のお花畑。木陰にもベンチが設けられていて、シバザクラのお花畑を眺めながらおしゃべりをしたりお弁当を食べたりと、皆さんがそれぞれの時間を楽しんでいるようでした 目の前の景色がこんなに美しいと、お尻に根っこが生えちゃいそう!

日当りの良い場所にあるサツキは、驚くほど元気一杯に花を咲かせていました

驚くのはこの瑞々しい無数の蕾たち。こんなに隙間なく蕾が付くなんて、隅々まで手入れが行き届いている証拠です 自宅で植物を栽培したことがある人なら、こんなにたくさんの花を美しく咲かせることがどんなに難しいか分かるはず。土に適量の肥料が適切に施され、適切なタイミングで剪定されなければ、こんなに形良く、こんなに見事に花が付かないのです。その労力を考えれば、500円という入園料は決して高くはありません。

サツキの木の合間にはこのような小道が設けられており、木々の間を縫うように歩くことができます。ここを通っているとき、『千と千尋の神隠し』に出てくるあるシーンを思い出しました。千尋がハクに導かれて花の中を走り抜けるシーン。確かあの中には同じツツジ科のシャクナゲが咲いていたような…。まさにあんな感じでした

一緒に行った母もとても感動していたようです 今度はお父さんも連れてきてあげなきゃね

それにしてもこの花の数、一体いくつくらいあるんだろう 星の数ほどありそうですよね

サツキにもいろんな色や種類があるんですね~ ここだけポッコリと飛び出していたのがたんこぶみたいでちょっと気になっちゃいました

とにかく見ているだけでも心がほっとする風景。このままずっと眺めていたいなぁ~。シバザクラはすでに所々枯れかけていましたが、サツキやツツジはまだまだこれからが見頃だと思います。まだご覧になったことのない方はぜひ訪れてみて下さいね ただし、ここは元々観光目的で造られた施設ではなく、途中の道も狭く、マイクロバス等で来ても入園できないということなので、来園される際にはくれぐれもお気をつけ下さい。(詳しくはコチラ松本ツツジ園)土日は特に混雑するようですので、可能であれば平日に訪れることをお勧めします


春の虚空蔵山ハイク(長崎県諫早市多良見町西川内)

2011年04月18日 | いろんなお話

先週末、プチメタボな旦那さんと一緒に、我が家から歩いて登ることができる西川内虚空蔵山へハイキングに行ってきました。今日はその時に見つけた春の草花達をご紹介します

ケシ科キケマン

ムラサキケマンの黄色版。でもよく見ると花の形がちょっと違います。葉っぱの形は似てますけどね

ユリ科ハナニラ 

南アメリカ原産で、その花の形から『ベツレヘムの星』とも呼ばれているそうです。名前の通り、葉や茎にはニラのような匂いがあるそうですが、残念ながら食べても美味しくはないそうです

アブラナ科ムラサキハナナ(別名ショカツサイ・ハナダイコン)

ハマダイコンに良く似ていますが、ムラサキハナナの方は花びらの色が全体的に紫色をしています。諸葛孔明が広げたことから、別名ショカツサイとも呼ばれているそうです。

シソ科クルマバナ?

クルマバナだと思っていたけど、よくよく図鑑と比べてみると、なんとなく違うような… よく見かける花なんですけどねぇ。

モクレン科シデコブシ

去年も見つけたシデコブシの花。今年はもうほとんど残っていませんでした。この花びらのゆらゆらした感じがステキ

リンドウ科フデリンドウ

この花を見つけるとかなりテンションが上がってしまう私なぜって、とっても小さい花なのに、色といい形といい細部に渡って完成された美しさを持ち合わせるているから。この写真で見ると大きく見えるかも知れませんが、

なんとこんなに小さいんです驚きでしょう?

アケビ科アケビ

蔓性植物のアケビは今がちょうど満開の時 ご覧の通り、アケビの花は雄花と雌花の形が違います。小さい方が雄花で、大きい方が雌花なんですよ~

スミレ科ニオイスミレ?

スミレの種類はかなり多くて、なかなか特定できないのですが、どうやら葉っぱの形に特徴が現れているようです。葉がもっと細長いのが普通のスミレで、ハート形のものはまた別の種類のようです

スミレ科タチツボスミレ?

全体が薄紫色で黄色い模様があるものはタチツボスミレ系のようです。しかしタチツボスミレにもまたいくつか種類があるようで、そこまでは特定できません 

バラ科キジムシロ 

これまた今年初発見のお花で、その名もキジムシロ。地面に広がる葉を『雉(きじ)が座る筵(むしろ)』に見立てた名前なんですって。花の形からキンポウゲ系かと思っていましたが、予想が外れました

 

バラ科モミジイチゴ 

名前の由来は葉の形がモミジの葉に似ていることから。別名はキイチゴ(黄苺)で、こちらの方がポピュラーですよね。また実がなる頃に来て、その実をご馳走になっちゃおうかな~

ヒメハギ科ヒメハギ 

花がマメ科のハギの花に似ていることからこの名が付けられたようです。今年初めて発見したのですが、一度目に入るとあちらこちらで見かけるようになりました。今までずっと見過ごすしてきたんだろうなぁ

アカネ科サツマイナモリ 

暖地の薄暗い林の中に群生する多年草で、虚空蔵山公園から市布方面に下る道の傍らでたくさん見かけました 和名は『薩摩産の稲森草』から。真っ白な無数の花はまるで夜空を照らす星々のようです

シソ科カキドオシ 

こちらも今年初めて発見した草花。シソ科の植物はよく目に付くのですが、カキドオシの花は他のものと比べて形が特徴的で、女性が着るチュニックみたいなキュートな形をしています

ユリ科ナルコユリ

とっても品のある端正な容姿のナルコユリ。この花も大好き 色も形も控えめなんだけど、すごく存在感のある植物です。

???

ぽんぽん系が好きな(?)旦那さんが発見しました でも名前が分からない…。ちなみにうちの旦那さん、前回もぽんぽん系のネコヤナギの花を見つけてくれました

シキミ科シキミ

ちょっとシデコブシに似てるど、こちらの方が花が小さいです。今まさに満開ですよ~

今日もたくさんの草花をご紹介しましたが、見覚えのあるお花はあったでしょうか?野草大好きな私は、今まで見たことのない草花を見つけると、どうしようもなく胸がときめいて、その草花たちのことが気になって仕方がありません。好きな人のことをもっと知りたいと思うのと同じように、その草花たちのことをもっともっと知りたいと思ってしまうのです。彼らは言葉を持たないけれど、その分、色や形や匂いで自分たちの存在を一生懸命示そうとしている。彼らは手や足や道具を持たないけれど、虫や風に手伝ってもらいながら、自分たちの種を絶やすまいと必死に努力を続けているのです。どんなに小さくても、どんなに目立たなくても、1つ1つの種に命があり、その命をつなぐ力がある。私はそんな彼らにとても魅力を感じるのです。このブログを読んで下さる全ての皆さんに、そんな彼らの存在にもっと気付いてほしいと思っています。花々が一斉につぼみを開くこの季節。皆さんも、車を降りてちょっと外を歩いてみませんか?心ときめくような発見があるかも知れませんよ~


春の花いろいろ(1)

2011年04月17日 | 植物のお話

3月末から長崎の桜の名所をたくさんご紹介してきましたが、今日は旦那さんの実家で見つけた春の花をご紹介します

スミレ科スミレ

スミレにはたくさんの種類がありますが、葉の形が細長いことから、ごく普通のスミレだと思われます。決して華やかではないけど、存在感がありますよね

モクセイ科ウンナンオウバイ

別名ウンナンソケイまたはオウバイモドキというのですが、オウバイよりこちらの方がよく見かけるような気がします。

モクセイ科レンギョウ

黄色の細長い花びらが特徴です。よくお庭に植えられているのを見かけます。

バラ科ボケ

ボケってどんな漢字かご存知ですか?なんと「木瓜」って書くのだそうです。実の形がちょっと瓜に似てるんですって。どんな実がなるのか見てみたいですね

シソ科ホトケノザ

葉っぱの形が仏様が座る蓮華座に似ていることからこの名前が付けられました。花の形がウサギの横顔に見えることから、私は勝手に「ウサギ草」と呼んでいます。あ、でもロバにも見えるかも…

ケマンソウ科ムラサキケマン

別名をヤブケマンといい、この時期田んぼのあぜ道や山を歩くとしょっちゅう見かけるお馴染みの花です。同じケマンソウ科で、花の色が黄色いキケマンという種類もあります

アヤメ科シャガ

中国原産でかなり昔に日本に入ってきた帰化植物であると考えられているそうです。ヒラヒラした真っ白な花びらと、黄色と薄紫色の繊細な模様がステキです

ヒガンバナ科スノーフレーク

花びらの縁にある緑色の模様がチャームポイントです スズランみたいでとってもかわいい

カタバミ科オキザリス

球根植物の半耐寒性の多年草です。元祖カタバミより花も葉っぱも大きいです。

カタバミ科オキザリス

こちらもオキザリスの一種ですが、花が大きいものはフヨウカタバミ、またはハナカタバミと呼ばれているようです。

キョウチクトウ科ツルニチニチソウ

地中海沿岸原産で、観賞用に栽培されているつる性の植物です。きれいな薄紫色で、繁殖力が強く、毎年どんどん増えているような気がします

皆さんのお庭にも同じ花が咲いていませんか?身近にある植物の花の名前を覚えると、植物達の生き生きとした姿に季節の移ろいを感じたり、今まで目に留まらなかったような小さな花が目に入るようになったり、世界がもっと明るく色づいて見えるようになりますよ 先日近くにある山に登った時に、このブログでまだ紹介したことのない花を発見しましたので、また近々ご紹介したいと思います。お楽しみに~


橘公園(長崎県雲仙市千々石町)

2011年04月11日 | 桜のお話

こちらは雲仙市千々石町にある橘公園。ここは県内でも有数の桜の名所で、休日は人でごった返している場所なのですが、この日は平日だった上、夕方に差し掛かっていたので、あまり混雑していませんでした。母と猿葉山に行った後、あまりお祭りムードのお花見が好きではない私たちは、橘公園を素通りしてまっすぐ家に帰る予定だったのですが、車の中から見ると人も少なそうだし、少しだけ立ち寄ってみることにしました

この公園の前はよく通るのですが、中をゆっくり散策したことは今までありませんでした。園内には軍神橋と呼ばれる橋が架かっていて、その下を美しい小川が流れています。

こちらは橋の上から眺めた様子。たくさんの桜の花がちょうど満開の時を迎えていました

河川敷に下りると、これまたステキな風景が広がっていました こんな公園が橋の下に整備されていたなんて知らなかったなぁ。

公園を流れる小川とそこに反射する光と桜のコラボレーション。お気に入りの一枚です

この河川敷には枝垂れ桜も多く植樹されており、八重咲きのものはまだ二部咲きほどで、これから見頃を迎えるようでした。

こちらは公園の奥にある橘神社。軍神と言われた橘周太(1865~1904)をお奉りしている神社です。橘周太は陸軍軍人で橘中佐として知られており、日中戦争における遼陽の戦いで戦死し、以後軍神として尊崇された人物ですが、軍人である前に人間として優れた人格者だったのだとか。そのため、千々石支所にある橘中佐の像は『至誠の人 橘周太』として紹介されています。

橘公園には1000本もの桜の木が咲き誇り、長崎に本格的に春が訪れたことを教えてくれます。気温もぐんぐん上昇し、山を歩けば桜以外にもたくさんの草花達が小さな花を懸命に咲かせています。長崎はもうすっかり春です。

今日は4月11日。あの東日本を襲った大地震からちょうど一ヶ月が経ちました。決して他人事ではないのですが、長崎での生活があまりにも穏やかすぎて、いくらニュースを見ても、新聞を読んでも、どうしてもその惨状が実感として伝わってきません。もちろん、大きな災害が起きたということは分かってはいるのですが、実際に現地に行って被災した方達と生活を共にしない限りは、本当の意味で現地の惨状や被災した方達の悲しみや苦しみを感じ取ることはできないと思うのです。たくさんの人が未だ行方不明で、たくさんの人が亡くなっているというのに、それを「数字」という形だけで示されると、被害の大きさを「これだけ多くの人が被災したのか」とだけ思ってしまいがちです。しかし、その数字の裏には一人一人の人生があり、その一人一人に愛すべき家族がいたことを、私たちは決して忘れてはいけません。人が一人亡くなるだけでもとても大きな悲しみに包まれるのに、何万人ともなるとその喪失感は計り知れないものがあります。

今の私にできることは、宮城県にいる義兄夫婦に声をかけ続けること。たいしたことはできませんが、震災の日から始めたTwitterで二人の様子を伺い知り、声をかけることが私の毎日の日課となりました。Twitterを通して安否の確認をしたり、必要な情報を提供したり、時にはたわいもない会話をしたり、今ではTwitterが私たち家族を繋ぐ大切な手段となりました。私の親族も含め、毎日のように起こる大きな余震の脅威に怯え、ストレスの多い毎日を送っている方がまだまだたくさんいます。どうか一刻も早く東北にも暖かい春が訪れますように。そして一刻も早く余震や原発の問題が終息し、被災した全ての人たちが元のように普通の生活を送ることができるようになりますように。改めてお亡くなりになった全ての方々のご冥福を心よりお祈りいたします。


猿葉山再び!(長崎県雲仙市小浜町~千々石町)

2011年04月11日 | 桜のお話

先日もご紹介した猿葉山の桜ですが、母もぜひ見てみたいというので、あれから二日後に再び母を連れて猿葉山へ行ってきました

やはり何度見ても驚かされる不思議な風景。岩々の間からニョキニョキと幹を伸ばす桜の姿からは、とっても力強い生命力を感じます

この日も母と一緒に猿場神社まで上ってみました。上の方へ上って行くに連れて、桜の木が細く弱々しくなっていきます。日照は十分だと思うけど、栄養が足りないのかな?

この日はお天気がとってもよかったので、遠くまで見晴らすことができました いい景色だなぁ~
そうそう、先日ご紹介した猿場稲荷神社ですが、場所はギリギリ小浜町であることが判明しました。猿葉山の頂上は千々石町なんですけどね ここからもう少し上ったところにお社があります。森の中にある数々の真っ赤な鳥居と樹々の間から差し込む光がなんとも神秘的です
こちらは母が撮った一枚「ちょっとあの岩の上に上って!そう、そこそこ!」とカメラマンばりに指示を出す母が構図を考えて撮ってくれました 図らずもピンクのシャツを着ていた私。もう一本桜の木が咲いているようには見えませんか?
この猿葉山の桜は、あまり広く知られていないのか、前回同様この日もほとんど人がいませんでした。でもどちらかと言えば、お祭りムードのお花見より、桜の花を静かに観賞したい私にとっては、ここはお気に入りの桜スポットとなりました また来年も同じ時期にお祖母ちゃんのお墓参りに行くと思うので、その際にはまたこの場所を訪れてみたいと思います

白木峰高原(長崎県諫早市白木峰町)

2011年04月10日 | 桜のお話

4月5日(火)、母と一緒に白木峰高原へ行ってきました~

白木峰と言えば、春の菜の花秋のコスモス。だけだと思っていましたが、実はの名所でもあるのです。特にこの時期は菜の花の開花と重なるため、菜の花と桜のコラボレーションがとってもステキなんですよ~

ご覧下さい、この美しい景色 菜の花や桜だけでなく、なんと真正面には雲仙普賢岳の勇壮な景色をも望むことができるのです

こちらは菜の花畑の中にある小道を通って、菜の花をメインで撮った一枚。菜の花の黄色と、桜のピンク色、そして雲仙と空の青が素晴らしいコントラストを生み出しています

菜の花畑の脇にある満開の桜と母のツーショット この桜の花のようにいつまでもはつらつとした明るく元気なお母さんでいてね

とっても明るいビタミンカラーの黄色。高校生のとき黄色が大好きで、傘やバッグや筆箱など、あらゆる持ち物がほとんど黄色だったことをふと思い出しました。制服以外はみんな黄色で、今思うとちょっと恥ずかしいけど、黄色って元気を与えてくれる色なんですよね~

桜は菜の花畑の脇だけではなく、高原の遊歩道沿いにも植えられています。時折ちらちらと舞い落ちる桜吹雪を浴びながら高原を歩くと、体中がなんとも言えない幸福感に満たされます。昔から桜を愛でることが大好きだった日本人のDNAが、私の中にも脈々と息づいているのだなと感じる瞬間です

最後は桜メインで高原の風景をパチリ「去年はあの山のてっぺんに登ったなぁ~」なんて、普賢岳の頂上から見た風景を思い出しながら、母と一緒にベンチに座ってお弁当をつついた、あるうららかな春の日の午後でした もう葉桜になっているかもしれませんが、近くにお住まいの方はぜひ白木峰高原を訪れてみて下さい。すご~くおススメですよ~ 高原の維持管理のため100円を寄付することも忘れずによろしくお願いします


猿葉山神社その2(長崎県雲仙市千々石町)

2011年04月07日 | 桜のお話

猿場神社から小浜温泉街の町並みと青く穏やかな橘湾の景色を望んだ後、辺りをちょっとだけ散策してみました~

 

どこからか森の神様がふっと現れそうな猿場神社の境内には、ヤブツバキの真っ赤な花が咲き誇り、その花は形を留めたままあちらこちらに落ちています 桜が咲いている場所と同様、ここにもたくさんの巨石が積み重なっており、その岩と岩との間に観音様やお地蔵様がひっそりと手を合わせておられました

なんとこんな所にも祠が 岩々の隙間にできた穴に階段が設けられていて、その奥に小さな祠が奉られていました。洞穴には神狐が潜むと言われているため、お稲荷さんを奉っている神社ではこのような場所が多いのだとか。ちなみにこの神社は今から450年ほど前の永禄5年(1562年)に創建されたそうです。かなり古くから信仰があったのですね~

おっと!お義母さん達が下で待っているので、そろそろ戻らなきゃ!ひとしきり写真を撮って、駆け足で戻ろうとしていると、なんと下からお義父さんが階段を上ってくるではありませんか 多分私しか上らないだろうと思い、駆け足で上がってきたものだから、後ろからお義父さんが付いてきていることに全く気づかなかったのです

こちらがうちのお義父さんです。70代半ばになっても元気いっぱいのお義父さんは、実は去年四国八十八ヶ所をほとんど歩いて踏破した健脚の持ち主で、その行動力にはいつも驚かされています ここ数年は俳句に深くハマっており、この時もいくつかの句が頭に浮かんだようで、「こんなのはどうかな?」と言って三つの句を詠んでくれました せっかくなので今日はこのブログでご紹介したいと思います

まず、洞穴の中にある祠で手を合わせて一句。

岩穴の 稲荷の祠 落ち椿
(いわあなの いなりのほこら おちつばき)

あちらこちらに花を咲かせているちょっと個性的な外見のムサシアブミを見て一句。

をちこちの 武蔵鐙や 花の山
(をちこちの むさしあぶみや はなのやま)

巨石の間から幹を伸ばし、見事に咲き誇る桜の花を見て一句。

巨石群れ うねる桜の 猿葉山
(きょせきむれ うねるさくらの さるばさん)

お義父さんに続き、今まで図鑑でしか見たことがなかったヒトリシズカを発見した次男の嫁が、その愛らしさに感動して一句。

足下に 一人静や 咲き誇る
(あしもとに ひとりしずかや さきほこる) 
 

何のひねりもなくてすみません 俳句って難しいですね、お義父さん

例のごとく、私の思いつきでした寄り道でしたが、三人ともめいっぱい桜を堪能してくれたようでよかったです

小浜町と千々石町の間くらいにある猿場神社の桜。あまり見に来る人もいないようなので、ゆっくりと桜を眺めたい方にはおススメのスポットです ただし、神社まで上るにはおよそ568段の階段が待ち受けていますので、心して上ってくださいね 結構ハードでーす


猿葉山神社その1(長崎県雲仙市千々石町)

2011年04月05日 | 桜のお話

なかなかおもしろい桜スポットを発見しました~ その場所は雲仙市千々石町にある猿葉山(364m)というところにあります。先週の土曜日、旦那さんの両親と4人でお祖母さんのお墓参りのため加津佐町に行ってきたのですが、その帰りに千々石付近で山の一画がピンク色に染まっているのを発見 あれは桜の花に違いない!と踏んだ私は、3人の了承のもと、猿葉山へと車を走らせました

こちらが猿葉山公園の桜です。なかなか見事でしょう これらの桜は宝くじの益金で植えられたそうです。たくさんの桜の木を植えるなんて、なんとも粋な使い方ですよね~

私と同じB型のお義母さんは何にでも興味津々で、いつも私の思いつきの寄り道を楽しんでくれます お義父さんと旦那さんはどちらかと言えば直行直帰タイプなので、半ば強引に連れてこられたという感じですけどね(笑)。公園の標識によると、ここから猿葉神社までは300mとのこと。長く階段が続いているので、足の悪いお義母さんと旦那さんは少し登ったところで桜見物と写真撮影を楽しみ、その間に山中の神社仏閣に目がない私は、猿葉神社まで駆け足で登ってみることにしました

斜面一帯には遥か昔に火山が噴火して転がってきたと見られる大きな岩がゴロゴロ転がっていて、その隙間に桜の木が植えられています。これまでに見た桜スポットにはない光景がそこには広がっていました

中腹にさしかかってくると、次第に桜の数が少なくなってきました。ふうふう言いながらふと後ろを振り返ると、橘湾と小浜の街が見えたのですが、急いでいたのであまり景色を楽しむ余裕はありませんでした。写真撮影もほどほどに、スピードダウンしながらも、さらに神社へ続く階段を上って行きます

階段を400段ほど上ったところで、ようやく真っ赤な鳥居が現れました~

さらに階段を上り詰めると、等身大ほどもあるお馬さんの像が奉納されていました

人っ子一人いない神社の境内はしーんと静まり返っていて、ちょっと不気味な雰囲気が漂っています。なんか視線を感じるなぁと思ってふと顔を上げると、なんと岩上からお不動さんが私を睨みつけているではありませんか 周りに誰もいなかったので、それに気づいた時はちょっと怖かったです

登り口には『猿神社』って書いてあったけど、いつの間にか『猿神社』に変わってる いったいどちらが本当なんだろう?

お稲荷さんの奥には獅子狛さん。ご神体はSECOMばりにがっちりとガードされています

ようやく猿場神社に到着~ずーっと階段ばっかりだったので、結構しんどかったです  600段近くはあったかなぁ? ではでは、さっそく頂上からの景色を拝ませていただくとしましょう

こちらが猿場神社からの景色です 木が生い茂っていて(随分伐採されてはいましたが)あまり視界は開けていませんが、橘湾の美しい景色を一望することができました しんどかったけど、ここまで上ってきてよかった~ お義母さん達にもこの景色を見せてあげたかったなぁ。あれ?そういえばお義父さんはどうしたんだろう?なんか途中から姿を見かけなかったような…

このお話はまた次回に


八郎岳登山その6(長崎県長崎市三和町付近)

2011年04月05日 | 山のお話

お昼ご飯を食べ終えた後、付近を散策していると、いろんなものを発見しました

まず目についたのはこちらのワラビ。乙女峠一帯はワラビの宝庫で、もう少し温かくなると辺り一面にワラビが生えるのだそうです。

こちらは野生のグミ。これから実が赤くなるのですが、野生のグミはとても渋くてあまり美味しくはありません

こちらはマムシグサ。まだ葉っぱが開く前の赤ちゃんマムシグサです。花のように見えるのは仏炎包(ぶつえんほう)といって、厳密に言うと花ではありません。よくお花屋さんで見かける真っ白なカラーと同じサトイモ科の植物で、仏炎包の色が緑色のものがカントウマムシグサ、紫色のものがムラサキマムシグサというそうです。ここは関東じゃないけど、仏炎包が緑色だから、これはカントウマムシグサかな?

足下に注意しながら歩いていると、たくさんのシカの糞を発見しましたちょうど大豆のような大きさで、匂いはほとんどありません。この辺りにはキュウシュウジカが多く生息しているらしく、運が良ければ昼間でもシカに遭遇することがあるそうです。この辺りにそんなにたくさんシカが生息しているなんて、今まで知りませんでした

13:17

しばらくの間、乙女峠で鶴達が飛翔する姿を期待しながら待っていたのですが、残念ながらこの日は見ることができませんでした ま、最初から何でもうまく行くことなんて滅多にないので、それはそれでよしとしましょう!楽しみは後にとっておくものですしね チャンポン食べてお腹も満たされたことだし、そろそろ山を下りましょう

なんとも立派な樹木を発見 たくさんの幹が天に向かって放射状に伸びています。地の底から湧き出るような力強さを感じるなぁ

長く伸びた蔓もたくさんありました。

「ターザンロープみたい!」と言って、ねじねじの蔓にぶら下がるお茶目な副隊長S先生。私たちに時々見せてくれる少年に戻ったS先生のお姿です

13:46

しばらくすると遠くの方から水の音が聞こえてきました。その音が徐々に近くなり、辿り着いたのはいくつかの小さな滝が流れる水場。

どこからともなく湧き出る透き通った水がとっても清々しい。水の音ってなんでこんなに癒されるんでしょうね~ この辺りの空気に触れていると、身も心も内側から潤ってくるような感じがします

ギシギシギシ…コンコンコンコンコン…

なんだかカエルの鳴き声のような、キツツキが木をつつくような、不思議な音が聞こえてきました。一体何の音だろうと思ってよくよく耳を澄ませてみると、カエルでもキツツキでもなく、長く長く伸びた杉の木同士が上の方で絡まり合って、それが風に揺られて不思議な音を奏でているのでした。森の中ってとっても静かだから、五感が研ぎすまされて、普段は気にならないような音が聞こえてきたり、目にも留まらないような小さな植物が目に入ってくるものです。この感覚が私にはたまりません

人工的に積み上げられた石垣を発見 奥には窯のようなものも見えます。炭焼き窯の跡かな?

13:54

登山口まで下ってきました~ 隊長N先生のポリシーで、行きとは違う道を下ってきたので、最初から最後まで楽しみどころ満載の素晴らしいルートでした

市民農園まで帰ってきました。余談ですが、この農園、なんと年間3000円で借りることができるのだそうです。諫早方面にもこんな農園があればいいのになぁ。

14:04

スタート地点である駐車場まで戻ってきました~ 今回は休憩時間も含め約5時間の登山でした。前回の宝満山登山の時と比べると、足の疲れもほとんどなく、ほどよい疲労感が残る程度だったような気がします。駐車場で各自整理運動をして、後は例のごとくお風呂へGO 今回は三和町にある健康づくりセンター内にある大浴場『阿池姫の湯』に行ってきました。入湯料は300円で、なんとサウナも付いています!登山の後、お風呂にゆっくり浸かって疲れた筋肉をもみほぐしてやると、翌日はほとんど疲れが残りません ここまで考えて下さるところが隊長N先生のすごいところ。私たちが楽しく山を登ることができるのは、毎回細かなところまで気を使って登山計画を立てて下さる先生方のお陰です。今回も本当にありがとうございました

なんと、今年度はすでに月一回の登山計画が立てられていて、その計画表を見てワクワクせずにはいられませんでした 今年度もできる限り参加させていただこうと思いますので、T小登山隊の皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします
T小登山隊広報部担当kero-keroより

八郎岳登山(完)


八郎岳登山その5(長崎県長崎市三和町付近)

2011年04月04日 | 山のお話

11:39

小八郎岳(564m)で記念撮影をした後は、この日の昼食スポットである乙女峠(千々峠)を目指します。前述した通り、今日のお昼ご飯は長崎名物『チャンポン』事前に隊長から連絡があり、チャンポンの材料は持参したものの、山でチャンポンを食べるなんて今までにない経験だし、なかなか想像がつきません私たちは本当にこんな山の中でチャンポンを食べることができるのでしょうか半信半疑のまま、小八郎岳を下り乙女峠へと向かいます

この辺りには松の木がたくさん自生していて、松ぼっくりがたくさん落ちていました。小振りでまるっこくて可愛いらしい松ぼっくりです

 

小八郎岳から乙女峠の方へ下る道にはロープが設置されていました。ちょっと急で滑りやすいので要注意です。

千々峠、別名乙女峠。その名前の由来を調べてみましたが、よく分かりませんでしたその代わり八郎岳の由来を調べてみると、鎮西八郎(1139~1170)という人物がこの山に登ったことからその名が付けられたのだということが分かりました鎮西八郎とは源為朝のことで、弓の名手で鎮西を名目に九州で暴れていたため、鎮西八郎と称していたそうです。(「鎮西」は西方(つまり九州)を鎮めるという意味。「八郎」は源為義の八男だったことから。)鎮西八郎の長兄が源義朝で、源頼朝や義経の叔父にあたり、身長がなんと七尺(2m10cm)ほどもある大男でかなりの暴れん坊だったため、九州には鎮西八郎にまつわる伝説が数多く残っているんですって。ちなみに近くにある落矢ダムは八郎が放った弓が落ちた場所なのだそうです。やはり地名にはそれぞれ歴史的な由来があるのですね~

急な坂を下ったら後はなだらかな道を辿るのみ!
乙女峠はもうすぐそこです。

道すがら小さな小さなヒサカキの花が咲いていました

サンショウ(山椒)の木もありましたよ~
長いトゲトゲをたくさん身にまとっています

葉を少しだけちぎってみると、とても良い香りがしました
ちょっと刺激があって元気がでるような香りです。

11:57

小八郎岳から約20分で乙女峠(千々峠)に到着~!ちょうどお昼時なのでもうお腹ぺこぺこです早速お昼ご飯の準備に取りかかりましょう

なるべく平らな場所にN先生とTさんのバーナーをセットして、アウトドア用の鍋をその上に置き、それぞれ持参したお湯を入れてぐらぐらと沸騰させます。ステンレスの風よけもベテランTさんのアウトドアグッズの1つ。本当に何でもお持ちなんですね~さ、お湯が沸いたら事前に切ってきたキャベツ・ニンジン・長ネギ・シイタケを投入

野菜の良い香りが立って火が通ったら、スープの元・モヤシ・かまぼこを入れ、最後にチャンポン玉を投入し、少し煮立ったら出来上がりー

お湯を沸かして具材を入れるだけの簡単ヘルシーチャンポンの完成です家で作る時は具材を油で炒めたりするけど、油なしでも全く問題ありません隊長のお話によると、チャンポンのような麺類はもちろん、天ぷらだって何だって基本どんな料理でもできちゃうそうですよ~

大自然に囲まれて、うららかな陽気の中、長崎名物チャンポンに舌鼓を打つT小登山隊。本当に美味しかったなぁ 後は鶴の渡りを見ることができればパーフェクトなのですが…。次回、いよいよ八郎岳登山最終回です

つづく


八郎岳登山その4(長崎県長崎市三和町付近)

2011年04月01日 | 山のお話

11:14

景色の素晴らしい八郎岳山頂を後にして、次は標高564mの小八郎岳を目指します。

途中男性陣が「ちょっと雉(きじ)撃ちに行ってきます」と言って草むらの中へ入って行きました。実はこれ、登山の隠語で「トイレに行く」という意味なのだそうです。女性だと「お花摘みに行く」という表現を使うんですって。覚えておきましょう

 

まるでムーミンに出てくるニョロニョロのようなこの植物は、マムシグサの新芽です。もっと成長したマムシグサなら何度も見たことがあるのですが、葉っぱの出ていないマムシグサを一度にこんなにたくさん見たのは初めて!急に温かくなったから、みんな一斉に慌てて土の中から出てきたのかな?

八郎岳よりちょっと低いから小八郎岳。まだできて間もない標識が私たちを小八郎岳へ導いてくれます。

道ばたに小さな水溜まりを発見隊長N先生のお話によると、このような場所でイノシシが体に泥をなすりつけ、ダニやノミなどの害虫を駆除するのだそうです。ネットで調べてみると、このような場所は「沼田場(ぬたば)」と呼ばれ、イノシシの他にもシカなどが同じように泥浴びをするそうです。

道というよりは斜面を、ちょっと斜めになりながら歩いて行きます

小八郎岳のふもとにはヤブツバキの花がたくさん咲いていました

冬の寒い時期に咲くイメージが強い椿だけど、このヤブツバキはこれから見頃を迎えそうです

小八郎岳山頂まであと5分。意外とあっという間だったなぁ。

山頂の入り口では二本の松の木が出迎えてくれました
左の木は枯れかけてるのかな?

11:35

小八郎岳(564m)頂上に到着~!八郎岳からわずか20分で着いちゃいました

標識の向こうに見えるのが八郎岳。ここから見るとすごく遠くに見えて、あそこから歩いてきたなんてなんだか信じられません

お腹も空いてきたことだし、ここではちょっとだけ景色を眺めて、次の目的地である乙女峠を目指します。この日のランチはなんと長崎名物チャンポン 本当に山の中でチャンポンが食べられるのって思うでしょう?でもちゃんと食べられるんです その様子は次回ご紹介しますね

つづく


八郎岳登山その3(長崎県長崎市三和町付近)

2011年04月01日 | 山のお話

10:22

途中二回ほど小休憩を入れて、約1時間ちょっとで山頂まであと300mのところまでやってきました。ここまで来ればあと一息です

木の根元に何やら白い固まりがあるぞ?
まさかとは思うけど残雪

近づいてよくよく見てみると、残雪のように見えたものはなんと石英(せきえい、quartz)の固まりでした。この石英の中でも無色透明なものが水晶(すいしょう、rock crystal)です。八郎岳にはこのような大きな石英の固まりがゴロゴロ転がっています。

八郎岳を登っていると、真新しい木の標識をたくさん見つけることができます。一昨年前に中学生が遭難したらしく、標識が新設されたのだとか。登山初心者にとっては心強い道しるべです。

青空が見えた!山頂はもう目の前です

10:35

八郎岳山頂(590m)に到着~駐車場から約1時間半で登ることができましたお天気も良くてとっても気持ちいい~

ここからは香焼の造船所や長崎市街を一望することができます。眼下に広がる真っ青な海もとってもきれい 海有り山有り島有り、「これぞ長崎」と言わんばかりの素晴らしい景色です。

この日開通した本土(香焼町)と伊王島を繋ぐ伊王島大橋も見ることができました。奥の島が伊王島で、写真のまん中辺りに橋が架かっているのが分かりますか?これまでは長崎港から船で渡っていたのですが、陸路から行くことも可能になりました。小さい島ですが宿泊施設や温泉もあってなかなかいい所ですよ~ 興味のある方はコチラ→やすらぎ伊王島

さて、ここでちょっと腰を下ろしてコーヒーブレイクといきましょう ベテランTさんが持ってきて下さったバネ型のドリッパーを使って、隊長N先生がこの日の朝挽いてきて下さった挽きたての豆でコーヒーを淹れて下さいました

 

しかしこんな便利なアウトドア用のドリッパーがあったとは!これならザックに入れてもかさばらなくていいですよね Tさんのザックからは毎回様々なアウトドアグッズが出てきて、まるでドラえもんのポケットみたい。バーナーでお湯を沸かして、ちょっとずつドリッパーに注ぐと、コーヒーの香りがふわ~っと広がります。ちゃんと泡が立ってて美味しそう~ T小山中カフェopenです

風の当らない場所にシートを敷いて、お菓子をつまみながらみんなでコーヒータイム 青空と樹々の緑、風の音と鳥達のさえずり、そして温かいコーヒーと山が大好きな人たちに囲まれて過ごす幸せな時間です。N先生もS先生もTさんも、皆さん私の両親と同じくらいの年代で、いわば人生の大先輩なのですが、ここでは世代を超えて同じ「登山仲間」として山登りの楽しさを共有することができます。これも登山の魅力の1つ。職場ではなかなか味わえない喜びがここにはあります

隊長N先生によると、この時期八郎岳では鶴の渡りを見ることができるそうで、運が良ければ隊列を組んだ鶴達が大きな鳴き声を上げながらこの大空を飛翔する姿を見ることができるのだそうです。お昼過ぎくらいからよく見られるということなので、その光景を期待しつつ、次は小八郎岳(564m)を目指します

つづく