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自然の中で見つけたステキなモノ

九千部岳登山(長崎県雲仙市)その2

2012年11月12日 | 山のお話

九千部岳の頂上を目指し、山を登り続けるT小登山隊。次第に森が深くなっていきます。

 

歩き始めて約1時間半のところで足を止めて少し休憩をすることに。岩場が多いので、多少足にも疲れが出てきました。少し甘いものを食べて元気を回復しましょう~ 隊長によると、この辺りにちょっと珍しい植物が自生しているとのこと。その植物とは…

このキンポウゲ科ウンゼントリカブト(雲仙鳥兜) トリカブトの仲間は日本には約30種類自生していて、毒を持っていることでよく知られています。ヨモギの葉に少し似ているので、残念なことに誤食して亡くなるという事故をニュースで時々耳にすることがあります。トリカブトドクウツギドクゼリ日本三大有毒植物とされていますので、これらの植物は絶対に口にしてはいけません

トリカブトの由来は、花が古来の衣装である鳥兜や烏帽子に似ているから、あるいは鶏の鶏冠(とさか)に似ているからとも言われているそうです。ちなみに英名のmonkshoodは「僧侶のフード(かぶりもの)」という意味。確かに、頭にかぶるものをイメージさせる名前ような形をしていますよね 

 

またまた岩場にやってきました 苔が生して滑りやすくなっているので、足元に気を付けながら慎重に登っていきます。ロープが下がっている場所でもあまりロープに頼りすぎると逆にバランスを崩してしまうことがあるので、なるべく両手両足を使って登りましょう

森が鬱蒼としてきました。足元が見えないと思わぬ所でつまずいたりするので要注意です

アップダウンが多いので、徐々に疲れが出てきましたそろそろ頂上かな?

と思いきや、大きな岩の上に出てきました~足場が滑りやすくてひやっとする場面もありましたが、ここからの眺めは絶景です

「た、隊長~っ!写真を撮ってくれるのはありがたいのですが、足元には注意してくださいよーっ

御歳60うん歳の我らが隊長は、山の中ではいつも少年のようです(笑)私もこんな60代になれるかな~?

滑りやすい岩の上で少し緊張しながらも、近隣の連なる美しい山々を眺めてほっと一息。さてさて、頂上まで後もう少し。岩場を後にして先へと進みます

その3へ続く


九千部岳登山(長崎県雲仙市)その1

2012年11月11日 | 山のお話

随分と報告が遅れてしまい申し訳ありません T小登山隊の9月の定例登山は雲仙市にある九千部(くせんぶ)岳でした 田代原キャンプ場に車を停めて、標高1063mの九千部岳山頂を目指します

今回の参加者はちょっと少なめの6名で、なんと隊長以外は全員女性。でもそんなことは全く気にしないN隊長を先頭に、さっそく登山開始~ 私にとっては初めての九千部岳登山。ワクワクドキドキのスタートです

と、さっそくおもしろい植物に遭遇しました これはギンリョウソウ…と思いきや、なんとギンリョウソウモドキというギンリョウソウのそっくりさん。姿形はそっくりなのですが、ギンリョウソウは春に花を咲かせるのに対して、このギンリョウソウモドキは秋に花を咲かせるのです。実物は今回初めて見ました 

次に見つけたのは可愛らしい真っ赤なキノコ。おそらくタマゴタケではないかと思われます。名前の通り、卵のように白い殻を破って中から出てくるなんともお茶目なキノコで、数年前に私がキノコにハマって以来ずっと探していたキノコでもあります  今回の登山はなんだか幸先が良さそうだな~

 

最初は石畳の緩やかな山道を余裕で歩いていたのですが、歩き始めて約30分後、急な登りが現れました おもしろくなってきましたよ~

岩を登った先に広がっていた景色。お天気はいいし、雲仙の山々を見渡せて気持ちいい~

 

まだまだ登りは続きます。道すがら、天然のキクラゲ(木耳)を発見しました こうして見ると、本当に木に耳がくっ付いているように見えますよね いっぱいあるので全部耳だと思うとちょっと怖いですけどね~

さらに天然のギボウシ(擬宝珠)も発見 園芸用としてよくホームセンターなどで見られる葉の形がとても美しい植物です。和名は擬宝珠(ぎぼうしゅ)が転訛したもので、そのつぼみが欄干の柱の上などに設けられている「擬宝珠」(ネギの花に似ていることから「葱台」とも呼ばれる)という飾りに似ていることに由来するそうです。

こちらはリンドウ科のツルリンドウ(蔓竜胆)。フデリンドウにはよく遭遇するのですが、ツルリンドウに出合ったのはこれまた初めてでした リンドウの名前の由来は、「根の味が竜の胆のように苦いことから」だそうですが、竜の胆って誰が食べたのかしら 漢方では干した根を健胃薬(胃を強くする薬)とするそうです。相当苦そうだな~

 

ちょうど一時間ほど歩いた所で、巨大なキノコを発見 なんと、あっこちゃんの顔と同じくらい…は言い過ぎかも知れませんが、なかなかの大きさですキノコの識別は難しく、残念ながらこのキノコの種類は分かりません。もしキノコにお詳しい方がいらっしゃったらぜひ教えてくださいませ

下界では出合うことの少ない植物達と遭遇している間に、山頂まであと500mの所までやってきました。T小登山隊の九千部岳登山はまだまだ続きます

その2へ続く