天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第2回大和証券杯ネット囲碁/井山八段V2

2009-03-31 16:47:16 | プロ棋戦

ネット囲碁のオールスター戦「第2回大和証券杯ネット囲碁グランドチャンピオン戦」の決勝戦が3月21日、東京駅八重洲口の大和証券本店で行われた。
井山裕太八段と首藤瞬六段、新鋭同士が激突した。
地合で大幅リードした井山八段がそのまま逃げ切るかと思われたが、中盤に大エラー。最後はヨセ勝負にもつれ込み、井山八段が薄氷の半目勝利をつかんだ。

      (週刊碁より抜粋)

   ◇   ◇

◎ネット囲碁の本棋戦(囲碁グランドチャンピオン戦)出場者8名

① 第1回グランドチャンピオン戦優勝者:井山裕太七段
② 第4回オープンベスト4進出者:河野臨天元、小林光一九段、張栩名人、首藤瞬六段
③ レディース決勝進出者:謝依旻女流本因坊、小林泉美六段
④ アマチュア選手権覇王戦の部優勝者:洪マルグンセム氏

この8名によるトーナメントで決勝に進出したのは井山八段と首藤六段。
結果は実績のある井山八段の優勝となりましたが、準優勝の首藤六段は殊勲賞ですね。

出場者8名のメンバーでは小林光一門下(含む張栩名人)が4人と半数を占めていますが、ネット碁への関心度が高いということでしょうか。

   ◇   ◇

この棋戦は公式戦ではないので棋士の参加は任意のようです。
山下棋聖、羽根本因坊は出場していませんし、ベテラン勢も辞退する棋士が多いでしょうね。

Dessktop_pc 「碁盤と碁石」対「パソコン画面とマウス」、違和感を持つ棋士も多く、公式戦として採用されるのはまだまだ先のようです。

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力強く打つ?軽く打つ?/風鈴会

2009-03-29 21:48:20 | 囲碁

Wind_1_3 昨日(3/28)は定例の「風鈴会」の日。
講座の内容は「力強く打つ?軽く打つ?」というテーマで、「サバキのテクニック」の解説でした。
力関係のにより打ち方が変わるということですが、ザル碁党は重い打ち方に注意が必要ですね。

   ◇   ◇   ◇

講座のあとの一般対局は2勝1敗とまずまずの結果でした。
○1局目は長考派のA井さん、互戦の黒番。相手の模様を消し、地合いで優勢となりました。
○2局目はH鎌さん、向こう先の白番。序盤から地合いで先行、後半に危なっかしい局面もありましたが何とか切り抜けました。
●3局目は格上のN田さん、当方の先番。序盤でいい形になったのですが、石の方向を誤りました。

   ◇   ◇   ◇

例会の後は常連が集まっての懇親会。
今日はY田さんの息子さんが大学に合格ということで、親子二人のお祝い。笑顔が弾けていました。

隣りの席はK合夫妻でしたが、夫婦で囲碁の趣味というのはうらやましいものです。
懇親会には出てきませんでしたが、O夫妻も例会に出席しています。

夫婦で囲碁というのはケンカになりやすく難しいとのことですが、風鈴会の二組を見ていると仲良く楽しんでいる様子です。
円満の秘訣は何でしょう。世の流れからすると「婦唱夫随」でしょうか。

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なごり雪/2009

2009-03-27 21:02:25 | 日記・エッセイ・コラム

今朝、起きて新聞を取りに外へ出たところ、雪が舞っていました。
雪はすぐに止んでしまいましたが、一週間ほど前の桜便りはどこへいったのでしょうか。
この季節の雪は「なごり雪」というのでしょうね。

この気候変化の影響か、私自身も10日ほど前から風邪気味で静かに潜行しています。

   ◇  ◇

「なごり雪」といえば「イルカ」が唄う「なごり雪」が思い起こされます。
早春のテーマソングとして、誰もが口ずさむ名曲になっていますね。

音楽のジャンルではフォークソングの部類に入るのでしょうか。
作詞・作曲はフォーク・グループ「かぐや姫」のメンバーだった伊勢正三。1974年の作品だそうです。
早春の情景が目に浮かぶような、センチメンタルな歌詞とメロディーは日本的だなと思います。

冒頭の「字あまり」風の歌詞や、個人のささやかな日常を表現するのが、当時のフォークソングの特長だったように思います。

唄っているのは「イルカ」、1975年にシングル発売ですから、もう30年以上になるんですね。
TVの歌番組で時々拝見しますが、容姿や声もほとんど変わっていませんし、独特の語り口もそのままという感じです。
現実は変化しているのでしょうが、変わってほしくないという声が届いているのでしょうか。

   ◇  ◇

Signal 「なごり雪」
伊勢正三作詞・作曲

汽車を待つ君の横で 僕は時計を気にしてる
季節はずれの 雪が降ってる
東京で見る雪は これが最後ねと
さみしそうに 君がつぶやく

なごり雪も 降るときを知り
ふざけすぎた 季節のあとで
今 春が来て 君はきれいになった
去年よりずっと きれいになった

動き始めた汽車の窓に 顔をつけて
君は何か 言おうとしている
君のくちびるが さようならと動くことが
こわくて 下をむいてた

時がゆけば 幼い君も
大人になると 気づかないまま
今 春が来て 君はきれいになった
去年よりずっと きれいになった

君が去った ホームにのこり
落ちてはとける 雪を見ていた
今 春が来て 君はきれいになった
去年よりずっと きれいになった

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第47期十段戦第2局/張栩四冠が勝ち五分に

2009-03-25 20:53:07 | プロ棋戦

 高尾紳路十段に張栩四冠が挑戦している「第47期十段戦五番勝負」の第2局が3月18日午、新潟市の岩室温泉「高島屋」で行われ、黒番の張が4目半勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。第3局は4月9日、長野県大町市の「くろよんロイヤルホテル」で打たれる。
 立会人・工藤紀夫九段の合図で両者、序盤から気合がぶつかる早い進行。黒は左辺でコウを仕掛け、戦線を拡大しながらペースをつかんでいく。
 大盤解説会場で工藤九段は「まだまだ分かりませんが、雰囲気は黒がよさそうです」と途中の形勢をファンに報告した。
 戦いが中央へと広がり、難解な寄せ合いが続く。張は「何やってんだ」などとぼやきながらも、最後は上辺の4子取りに回って、勝利をつかんだ。

<張四冠の話>
 右下で少し面白いかなと思いましたけど、中央の寄せ合いになってからは難しく、細かかったと思います。

<高尾十段の話>
 最初よくなかったです。途中から難しくなり、右下ではいろいろ選択肢があったんですが、最悪な手を選んでしまいました。

      (産経新聞より抜粋)

  ◇  ◇  ◇

今週の「週刊碁/十段戦」のタイトルは「快速張栩/機敏な立ち回り」、「勝負所で高尾後退」。

韋駄天/張栩四冠、足早やな打ち回しが冴えた一局のようでした。

重厚戦車/高尾十段、第1局で見せた鋭い追い上げが不発でした。

  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は新潟市の岩室温泉「高島屋」。前日の女流名人戦の椅子対局から、通常の和室に戻されました。
高尾十段は対局前日に近くの弥彦神社に「必勝祈願」に出かけたそうです。結果は残念でしたが・・・。

新潟へは子供が小学生の頃の夏休み、義兄の家族と海水浴で何度も訪れました。寺泊、出雲崎、石地などの海岸が思い出されます。
群馬県から日帰りでは大変なので、民宿などに泊まることになりますが、宿泊施設というより民家の一室という雰囲気でイマイチ・・・。
それでも子供たちにとっては、非日常的な日々が刺激的に映ったことだと思います。

Sunset_2 「出雲崎」というと昨年ヒットした演歌、ジェロの「海雪」を思い起こします。ジェロは紅白出場、レコード大賞新人賞など大活躍でした。
異色の演歌歌手という話題性もありますが、楽曲(作詞:秋元康、作曲:宇崎竜童)の素晴らしさも見逃せません。
「どらまちっく日本海、良寛さんと夕日の町/出雲崎」というキャッチフレーズに「海雪」という新しいフレーズが加わり、注目の出雲崎ですね。

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第21期女流名人戦第2局/知念勝ち五分に

2009-03-24 20:27:51 | プロ棋戦

 謝依旻女流名人に知念かおり四段が挑戦している「第21期女流名人戦三番勝負」の第2局が3月17日、新潟市の岩室温泉「高島屋」で行われ、白番の知念が3目半勝ちし、対戦成績を1勝1敗の五分にした。最終第3局は4月1日、東京都千代田区の日本棋院で打たれる。
 立会人・工藤紀夫九段の合図で、謝が右上隅小目に第一着。控室には、対局を翌日に控えた高尾紳路十段と張栩名人(四冠)も盤をはさんで向き合い、熱気を帯びた検討が続く。十段戦との合同開催ならではの光景だ。
 中盤まで黒が白の模様を消しながらペースをつかみ、「黒が打ちやすい」と控室の検討陣。終盤、白が猛然と右下の黒に襲いかかるが、控室の見方は「どうも無理のよう」。が、白190と1子取って中央を助けたのが控室を驚かせた冷静な一手で、勝ちを引き寄せた。

<知念四段の話>
 全体が結構甘い形になりましたが、中央に手が戻って手応えを感じました。

<謝女流名人の話>
 右下が生きれば勝ちだと思いましたが、判断が甘かったですね。

      (産経新聞より抜粋)

    ◇   ◇   ◇

第1局は攻めが空回りした知念挑戦者。本局でも攻め主体の展開、形勢は芳しくなかったようですが後半から粘って逆転の勝利でした。
一方、初戦を制して勢いに乗る謝女流名人。中盤までは好調な流れのようでしたが、終盤で形勢を仕損じたようでした。
これで三番勝負は1勝1敗のタイ、決着の第3局に注目です。

本シリーズは知念さんが腰痛とのことで、椅子対局でした。体調不全では止む負えないないですね。
国際棋戦が増えて、椅子対局も時流といえばそれまでですが、畳文化は大切にしてほしいものです。

    ◇   ◇   ◇

今回の対局地は新潟市の岩室温泉「高島屋」。十段戦では毎年当地で行われている常宿です。
女流棋戦は地方での対局が珍しく、当地の囲碁ファンにとっては大歓迎でしょうね。

新潟県は今年のNHK大河ドラマ「天地人」の舞台となり、各種のイベントが行われているようです。
ここ2~3週のストーリーは、上杉謙信亡きあとの跡目争いとなる「御館(おたて)の乱」が中心となっています。

「跡目争い」はいつの世も、どんな世界でも起こるえる永遠のテーマのようです。
囲碁界でも世襲制最後の本因坊・秀哉の時代までは、ドロドロとした跡目争いが繰り広げられたのでしょうね。
現在では、いろいろな世界で実力本位が中心となっていますが、それでも「跡目=実力」という単純な図式ではないような気がします。

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玉村町囲碁会/2009年3月週定例会

2009-03-22 21:40:21 | 囲碁

Tama5 昨日(3/21)は町内囲碁会の週定例会に参加してきました。
本会は「毎週土曜日」に週定例会、「毎月第一土曜日」は月例大会が行われています。
私は成績が記録される月例大会は参加してきましたが、週の例会にはほとんど出席していませんでした。

ネット碁や、勤務先の例会、風鈴会などの対局は、いずれも記録が残りハンディが上下します。
それに比べるとこの週例会は、空いているメンバーと適当に数局対戦する方式で、緊張感がイマイチのような思いがありました。
それでも参加している人達を見ていると、あまり勝負にこだわらず、和気藹々とした雰囲気で対局しており、これも一つ楽しみ方のような気がしました。

囲碁の楽しみ方は、人それぞれなんでしょうね。

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玉村町囲碁会総会集合写真/2009年3月14日

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第28期NECカップ/羽根本因坊が初優勝

2009-03-20 20:43:06 | プロ棋戦

全国を縦断して行われている公開公式戦、第28期NECカップ決勝が3月7日、東京・芝の「メルパルクホール」で行われ、羽根直樹本因坊が張栩名人・天元・王座・碁聖を降して初優勝を飾った。

    (週刊碁より抜粋)

    ◇  ◇

序盤から激しい競り合いの一局でしたが、羽根本因坊が乱戦を制し初優勝を果たしました。
羽根本因坊は1月末に行われた「ペア碁選手権」でも優勝しており、早碁の方も好調のようですね。

一方の敗れた張四冠、十段戦第1局の直後でお疲れでしょうか。イマイチ精彩を欠いたようです。

    ◇  ◇

本局の対局地は東京・芝の「メルパルクホール」。以前は「郵便貯金ホール」とい名称で色々なイベントが行われてきました。
施設・土地は日本郵政が保持しており、施設の運営をワタベウェディング傘下のメルパルク株式会社が行っているそうです。

郵政民営化にともなう「かんぽの宿」売却が大きな問題となりましたが、透明性のある決着をしてほしいものです。

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第33期棋聖戦第6局/山下棋聖が4連覇

2009-03-17 20:40:06 | プロ棋戦

第33期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖と挑戦者、依田紀基九段の第6局は3月11日から静岡県熱海市の熱海後楽園ホテルで行われ、白番の山下棋聖が2目半勝ちした。
山下棋聖は4勝2敗で4連覇(通算5期目)を果たし、名誉棋聖の資格を得る5連覇に、あとひとつと迫った。

           (読売新聞より抜粋)

    ◇  ◇  ◇  ◇

衛星放送の解説では依田九段の優勢が伝えられていましたが、山下棋聖の終盤の追い上げが功を奏し棋聖位防衛を果たしました。
山下棋聖としては本局を前に3-2と一つ貯金があるということで、思い切りよく勝負手が打てたようです。

一方の敗れた依田九段、カド番ということで中盤以降の打ち回しに堅さが現れたようです。
勝負のアヤは微妙ですね。

今期の棋聖戦七番勝負、山下棋聖の防衛という結果で終わりました。
二日制の七番勝負は日本だけですが、今後も永続されることを願っています。

何局目だったか忘れましたが、BS-2の中継で司会の女流棋士が読売新聞の記者に、
「対局時間の短縮について、どう思いますか?」とたずねたところ、
「二日制の七番勝負は日本で永らく受け継がれた伝統、中国・韓国もこの緊迫感あふれる対局を味わってほしい」
というようなニュアンスで答えていました。

本当にそうだと思いますね。

    ◇  ◇  ◇  ◇

本局のTV放送は3本ありました。
・NHK-BS2「タイトル戦中継&ダイジェスト」
  (解説:武宮正樹 九段、司会:万波佳奈 四段)
・NHK-BS2「囲碁将棋ジャーナル」
  (解説:小林光一 九段 九段、聞き手:田村千明 二段)
・日本テレビ「棋聖戦2009~激突の譜~」
  (解説:小林覚 九段、聞き手:巻幡多栄子三段)

今回、久しぶりに早朝放映の日本テレビ「激突の譜」を見ました。
NHKと違いBGMが流れ、エンタメ風の盛り上げ方は新鮮に映りましたね。
名人戦や本因坊戦でも是非、このような番組を放映してほしいものです。

    ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は静岡県熱海市の「熱海後楽園ホテル」。東京ドームグループのリゾート部門だそうです。
棋聖戦の主催が読売新聞ですので、内輪の会場設定ということでしょうか。

山下棋聖はタイトル戦で日本全国を訪れていると思いますが、各地の印象はほとんど覚えていないと云ってました。
なんとなく「らしさ」を感じますね。

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玉村町囲碁会、総会&月例会

2009-03-15 21:37:21 | 囲碁

Tama5 昨日(3/14)は町内囲碁会の総会&月例会でした。参加者は28名。
今回の総会で本囲碁会の代表者に選ばれてしまいました。
私より年配の方がほとんどですが、今まで以上に囲碁に親しんでもらえるよう、運営していきたいと思っています。
初心者向けの入門教室ができればよいのですが、なかなか難しそうです。

   ◇  ◇

月例会優勝はAリーグがT牧さん。本大会には2年以上のブランクがありましたが、慎重な打ちぶりで優勝を飾りました。
BリーグはM崎さん。この会へは半年ほど前からの参加ですが、着実に腕を上げているようです。

私の成績は○○●●の2勝2敗。負けた2局は序盤の攻め合いで間違えました。「ダメの詰まりは身の詰まり」、よくある負けパターンです。

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県下の囲碁指導者、山下さん逝く

2009-03-13 16:25:10 | 囲碁

先日、県下で長い間、碁会所の席亭をされていた「山下さん(77歳)」が亡くなられました。
山下さんは小中学生や女流の囲碁指導に尽力され、少年少女囲碁大会や高校選手権の県代表選手を何人も輩出させてきました。
子供たちのヤル気を引き出すのが上手かったのでしょうね。

県内の青少年への囲碁普及という面では、大きな損失と云わざるを得ません。
囲碁指導者も高齢化が進み、後継者の存在が気にかかるところです。

    ◇   ◇

何かを勉強する際、何人かのグループで勉強する方法と、個人で勉強する方法があります。
中韓の囲碁棋士の間では共同研究が進んでいるようで、日本でもその傾向が強くなっているようです。
しかし一流のレベルとなると個性とか創造性がモノを云うのでしょうね。 

Igo002 日本人は伝統的に職人気質の人が多いように思います。
一人前になるためには、何年も師匠の背中を見て、技を盗み、自ら精進して成長するパターンです。
グループ研究の方がスピーディで合理的に思えますが、伝統文化や職人の世界では一概に当てはまらないように思います。

最近の囲碁界は短時間化・ゲーム化が進みつつあるようですが、伝統文化・芸道の一面を残してほしいものです。
崩したものを再建するのには、膨大なエネルギーが必要となります。

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