天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第63期王冠戦/伊田が7連覇達成!

2022-11-30 21:00:00 | プロ棋戦

7連覇を目指す伊田篤史王冠に六浦雄太七段が挑戦する 第63期王冠戦挑戦手合一番勝負が11月22日(火)に名古屋市の「日本棋院中部総本部」で打たれ、伊田が黒番中押し勝ちしタイトルを防衛、7連覇(通算7期)を達成し、連覇記録を更新した。六浦の初の王冠位獲得はならなかった。
     (日本棋院HPより抜粋)
 
「伊田7連覇、投了目前から逆転」 「六浦、終盤悪夢の大失速」
     (週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

7連覇達成の伊田王冠(28)、必敗の形勢から執念の勝負強さで大逆転でした。
敗れた六浦七段(23)、序盤から勝勢を確立するも、まさかの見落としで敗れました。

「大逆転」、勝者も敗者も思いは複雑でしょうね。
勝者は「こんな内容で勝っても・・・」、敗者は「単純な見落としで自己嫌悪に・・・」。
新鋭の六浦さんには、この悔しさをバネに大きく飛躍いてほしいですね。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-11-30):第16回若鯉戦/上野愛咲美が初優勝!

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前橋市制130周年記念囲碁大会

2022-11-28 21:00:00 | 囲碁群馬

「前橋市施行130周年記念囲碁大会」
・日時:令和4年11月23日(水・祝)
・会場:臨江閣
・参加者:87名(前橋市関係者、日本棋院支部会員)
・指導棋士:岩田紗絵加・初段(関西棋院)

成績優秀者
◎Aブロック
 優勝:小田切英治、準優勝:栗原忠継
◎Bブロック
 優勝:中林正浩、準優勝:佐藤 章
◎Cブロック
 優勝:三田 潔、準優勝:山宮明久
◎Dブロック
 優勝:今井正夫、準優勝:市村俊夫
◎Eブロック
 優勝:大谷正巳、準優勝:原 但命
◎Fブロック
 優勝:江原珠羅、準優勝:斉藤 衛

※大会の詳細は「群馬県の囲碁情報」

    (大会実行委員会より)
 
     ○ ● ○

先日(11/23)この記念大会に参加してきました。
大会運営は、本大会の実行委員(日本棋院支部会員がメイン)が奮闘していました。

参加者は87名とコロナ禍の影響下では最大規模となりました。
前橋市関係者限定の募集で、よく集まったと思います。

会場の臨江閣は国指定の重要文化財となっており、群馬県の歴史建造物として有名です。
畳敷きの大広間に100名ほどが盤を囲む景色は壮観でしたね。

これまで主催者側としての参加が多かったのですが、今回は選手としての参加でした。
それでも大会運営の進行具合は気になります。結果は順調に終始したようです。
大会関係者の皆さん、お疲れ様でした。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-11-28):第47期天元戦五番勝負第3局/関が勝利、奪取まであと1勝

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カラミ攻め

2022-11-26 21:00:00 | 囲碁

囲碁雑誌の目次に「攻めの考え方」、副題「カラミ攻めで主導権を握りましょう」とありました。

「攻めの5か条」
1.むやみにツケない
2.相手の根拠を奪う
3.自分の用心をする
4.モタレて攻める
5.攻めながら得をする

ナルホド、納得ですが実戦での応用はムズなところです。
ザル碁党の場合、カラんでいくのですが相手にされなかったり、カラんで反撃を食ったり・・・。

人間関係で「絡む(からむ)」は負のイメージですが、囲碁のテクニックとしては正当なイメージ・・・?

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-11-26):明朗快活/下島陽平八段

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時代小説/三河雑兵心得(6)~(10)

2022-11-24 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「三河雑兵心得 6~10」
 (六)鉄砲大将仁義
 (七)伊賀越仁義
 (八)小牧長久手仁義
 (九)上田合戦仁義
 (十)馬廻役仁義
・発行所:双葉社
・著 者:井原忠政
・発行年月:2021年9月~2022年11月
◆内容紹介(第10巻)
上田合戦で大敗した徳川勢の殿軍を務め、単騎で真田勢に突っ込み戦場に消えた茂兵衛。
ところがどっこい、茂兵衛は生きていた。戸石城の土牢に囚われながら、じっと味方の救出を待つ。戦国足軽出世物語、第10弾。

     ○ ● ○

本書の第1巻は2020/2月、それから10巻まで2年半超、毎巻楽しみにしてきました。
時代小説の楽しみ方は様々ですが、本書は史実とフィクションの組み合わせがバランスよく、単なる娯楽作品に留まらない面白さがあります。
次巻が楽しみですね。

時代小説というと文庫本が多いような気がします。
単行本は2千円超の時代、年配のファンが多い時代小説は千円未満が妥当か・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-11-24):第69期王座戦第3局/井山勝利、奪取まであと1勝

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第48期天元戦第3局/伊田が勝ち2勝1敗に

2022-11-22 21:00:00 | プロ棋戦

第48期天元戦五番勝負の第3局が11月14日(月)福岡県久留米市の「ホテルマリターレ創世 久留米」で行われた。結果は伊田篤史九段が関航太郎天元に白番中押し勝ちをおさめ、シリーズ成績を2勝1敗とした。第4局は12月1日、兵庫県洲本市の「ホテルニューアワジ」で行われる。
    (日本棋院HPより抜粋)
 
「伊田連勝、奪取まで残り1勝」 「関、追い込まれた」
    (週刊碁、見出しより)

     ○ ● ○

タイトルに王手をかけた伊田九段(28)、空中戦の乱闘を制しました。
カド番に追い込まれた関天元(20)、中盤の後退を反省・・・。

先輩の伊田さんリードですが、勢いに乗れるか・・・。
瞬発力は後輩の方がありそう、第4局を期待しましょう。

     ○ ● ○

今回の対局地は福岡県久留米市の「ホテルマリターレ創世 久留米」。

久留米というと織物の「久留米絣(かすり)」を耳にしたことがあります。
最近は和服文化の衰退で伝統工芸の位置づけのようです。海外からは人気がありそうですが・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-11-22):第47期天元戦第2局/意地をみせた一力

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第70期王座戦第3局/井山が防衛

2022-11-20 21:00:00 | プロ棋戦

第70期王座戦五番勝負第3局が11月18日(金)に兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」で打たれ、井山裕太王座が余正麒八段に中押し勝ちをおさめシリーズ3連勝で防衛。王座2連覇となった。
     (日本棋院HPより抜粋)

「井山連覇、3連勝で3冠死守」 「余、積極策実らず」
     (週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

3連勝で防衛の井山王座、後半に余八段の猛攻を薄氷のしのぎでかわしました。
敗れた余八段、中盤の悲観から決死の取りかけも実らず・・・。

シノギ勝負に賢明な井山さん、勝負強さで優ったようです。
タイトルに一歩届かない余さん、令和三羽烏に追いつけないか・・・。

     ○ ● ○

今回の対局地は兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」。メリケンパークにあるようです。
「メリケン」という言葉を聞くのは久しぶり、「アメリカン」が訛った俗称とのこと。
老婦人が「メリケン粉」と呼んでいたのが懐かしい・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-11-20):用意周到/安斎伸彰七段

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イケメン棋士/平田智也七段

2022-11-18 21:00:00 | プロ棋士

月刊「碁ワールド」12月号が届きました。
表紙&グラビアは「阿含・桐山杯」で優勝した平田智也七段。一力さん、井山さんを破っての優勝ですから価値あります。

表紙&グラビアの写真を見ると、アイドル顔負けのイケメンですね。
以前、当ブログでで平田七段による「棋士のニックネーム」を紹介しており、そこでは自身を「オシャレ棋士」と・・・。

平田七段は宋光復九段門下、同門には一力遼九段、安斎伸彰八段、風間隼四段、池本遼太二段と精鋭が揃っています。
院生には群馬県の川又瑛介さん、プロ棋士誕生を願ってやみません。

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1年前の記事(2021-11-18):第4回SGW杯中庸戦/潘善琪が優勝!

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第70期王座戦第2局/井山が半目勝利

2022-11-16 21:00:00 | プロ棋戦

第70期王座戦五番勝負第2局が11月11日(金)に京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」で打たれ、井山裕太王座が余正麒八段に半目勝ちをおさめシリーズ2連勝。防衛まであと1勝とした。
     (日本棋院HPより抜粋)

「井山連勝、難解半目勝負制す」 「余、チャンスを逃がしたか」
     (週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

防衛にあと1勝とした井山王座、最後は執念の半目勝利でした。
2連敗の余八段、得意の読み比べも一歩及ばず・・・。

第1局が1目半、第2局は半目と僅差で敗れた余八段。海千山千の井山さんに気合い負けでしょうか。

     ○ ● ○

今回の対局地は京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」。
第1局は東京都港区「グランドプリンスホテル新高輪」で、第3局は兵庫県神戸市「ホテルオークラ」。
王座戦はシティホテルが多いようです。

伝統文化の囲碁対局としては和風が似合いそうですが、どうでしょう・・・?

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年前の記事(2021-11-16):将棋の藤井聡太、史上最年少で四冠に

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第41期女流本因坊戦/藤沢が3連勝、3連覇

2022-11-14 21:00:00 | プロ棋戦

【第41期女流本因坊戦五番勝負第3局】
藤沢里菜女流本因坊(女流名人)に上野愛咲美女流立葵杯(女流棋聖)が挑戦していた第41期女流本因坊戦五番勝負の第3局は藤沢2勝のあとを受けて11月4日、日本棋院東京本院で打たれ、藤沢が黒番半目勝ちした。
3連勝で3連覇を飾った藤沢はこれで女流本因坊通算6期獲得となり女流名人と合わせて二冠を堅持した。

「藤沢3連覇、ストレートで決着」 「上野、キレ欠いた」

    ◇  ◇

【第41期女流本因坊戦五番勝負第2局】
第41期女流本因坊戦五番勝負第2局が10月23日(日)に秋田県能代市「旧料亭 金勇」で打たれ、
白番の藤沢里菜女流本因坊が上野愛咲美女流立葵杯に中押し勝ちをおさめた。

「藤沢2連勝、3連覇へ充実一途」 「上野、序盤で誤算」
     (日本棋院HP、週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

【第3局】3連勝で3連覇の藤沢女流本因坊、第3局は粘り強い藤沢さんらしい半目勝ちでした。
敗れた上野女流立葵杯、ハンマーパンチの出番なく・・・。

【第2局】2連勝の藤沢女流本因坊、序盤の好手でリード後に順調な収束でした。
敗れた上野女流立葵杯、出だしから精彩を欠いたようです。

藤沢・上野、女流ツートップの頂上決戦はストレートで藤沢さんの快勝でした。
上野さんは少し前の湖盤杯(日中韓の勝ち抜き団体戦)で3人抜きで準優勝の快挙、過密スケジュールの疲労か・・・?

     ○ ● ○

第2局の対局地は秋田県能代市「旧料亭 金勇」。女流本因坊戦ではおなじみの舞台、対局室は110畳の大広間とのこと。
前夜祭では、「本因坊」の文字が入ったどら焼きが用意さてていたそうです。欲しい・・・。

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1年前の記事(2021-11-14):第69期王座戦第2局/芝野快勝、1勝1敗に

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プロ棋士・四字熟語/鈴木歩、井山裕太

2022-11-12 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の四字熟語、「ウニつるりん(鈴木伸二七段、鶴山淳志八段、林漢傑八段)式観る碁のすすめ」

第60回:虚心坦懐/鈴木歩七段
★虚心坦懐(きょしん・たんかい):心に何のわだかまりもなく素直でさっぱりしていること。

つる:今回は岩田(一九段)門下の弟弟子として歩さんのことを語ってもらいましょう!
ウニ:歩先生は話しやすいというか、僕のしょうもない話も普通に聞いてくれて優しい先輩でしたね。棋風は実利にカラくて自然体・・・。人柄と一致しますね。

第61回:創意工夫/井山裕太本因坊
★創意工夫(そうい・くふう):新しく斬新な考えで、いろいろな手段を試みること。適切な方法や能率的な手段を、新規に考え出すこと。

ウニ:とにかく読みの幅が広いです。打っていて「この手は考えない」みたいなの、あるじゃないですか。井山先生はそういう手まで全部考えているところがもう・・・。
りん:確かに、一局の中に井山さんしか打てない手が必ずある。
つる:しかもそれが打たれてみれば「ああ、そっかぁ」っていうね。
ウニ:独自性があって、魅せてくれるんですよね。
    (週刊碁より抜粋)

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鈴木歩七段(39)は林漢傑八段(38)の奥様。やや「姉さん女房」でしょうか。
女流碁界でも「姉さん」の雰囲気がありますね。

井山さんは芝野さんに名人位を奪われ、NHK杯でも張栩さんに敗退と秋風がしみる季節になったようです。
それでもレジェンド・井山はすぐに崩れないように思います。将棋の羽生さんのように・・・。

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1年前の記事(2021-11-12):電光石火/張栩九段

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