天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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TVドラマ/「ありふれた奇跡」

2009-01-31 21:07:35 | テレビ番組

フジテレビ/ドラマ『ありふれた奇跡』
【脚本】 :山田太一
【出演】 :仲間由紀恵、加瀬亮、陣内孝則、八千草薫、風間杜夫、戸田恵子 、他

フジテレビ開局50周年を記念して制作されるドラマ第2弾。前作『風のガーデン』の倉本聰から、往年のライバル・山田太一へとバトンが渡されることになった。

山田太一のドラマといえば1970年代のNHK『男たちの旅路』、1980年代のTBS『ふぞろいの林檎たち』を思い出します。

『男たちの旅路』は主人公のガードマン役、鶴田浩二の男らしさ、優しさが格好よくで夢中で見ていました。水谷豊、桃井かおりも個性的でよかったですね。

『ふぞろいの林檎たち』は中井貴一、時任三郎、柳沢慎吾などが繰り広げる青春群像劇。どこにでもあるような日常の会話を、さりげなく切り取ってみせるシーンは輝きがありました。
テーマソング、サザンオールスターズの『いとしのエリー』もマッチしていましたね。

     ◇   ◇

今回の『ありふれた奇跡』、フジテレビ開局50周年記念ドラマ第1弾である倉本聰の『風のガーデン』と比較してしまいます。
『風のガーデン』は題名通り爽やかな風が通り抜けるようなイメージで、ストーリーも淡々と進行していました。

一方、『ありふれた奇跡』は踏み込んだ会話の応酬が楽しくもありますが、煩わしいと感じる人もいるでしょうね。
主題歌の「エンヤ/ありふれた奇跡」もいい雰囲気を出しています。また効果音を極力省いているのもいいと思いますね。
視聴率では『風のガーデン』に及ばないようですが、今後の展開を期待しています。

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第10期早碁オープン戦・日中決戦/古力が優勝

2009-01-29 20:45:19 | プロ棋戦

 日本と中国でそれぞれ開催されている囲碁の阿含・桐山杯早碁オープン戦の08年の優勝者同士が対決する日中決戦は1月17日、京都市で打たれ、中国の古力九段が日本の張栩名人に白番中押し勝ちした。
 日中決戦は10回目。日本は4連勝の後6連敗となった。

  (朝日囲碁Webより抜粋)

    ◇   ◇

日本主催の国際棋戦における中国・古力九段の活躍は、目を見張るものがあります。
昨年の「富士通杯」、今年初頭の「世界王座戦」、そして今回の「早碁オープン戦」とタイトルを独占しています。

日本の囲碁ファンとしては残念ですが、実力差を認めざるを得ないですね。
それでもこのような棋戦を通じて、親日的な中韓の棋士が増えてくれればハッピーだと思いますが・・・、どうでしょうか。

日中韓の棋士はそれぞれの国で、それぞれの問題を抱えて暮らしていると思います。
強弱を競うことも大切ですが、「囲碁」が人々を幸せにする「ささやかな力」になってくれればと願う次第です。

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群馬県女流アマ囲碁大会/2009

2009-01-27 20:26:05 | アマ棋戦

一昨日(1/25)、県女流アマ囲碁大会が行われ、優勝は久保田さん、準優勝は野村さんと前評判通りの結果となりました。
昨年、一昨年は他県から転入された高段者が優勝しましたが、その方も2年で他県へ転出されたため、県女流碁界の勢力図は数年前に逆戻りした感じです。
若手の台頭を期待したいところですが、残念ながら若い芽が育ってきません。

優勝、準優勝の2名が全国大会に出場します。実力的には苦戦でしょうが、一つでも上を目ざしてがんばってほしいと思います。

         ◇  ◇  ◇  ◇

全国大会への選抜戦は10名が参加し、勝ち上がり方式で順位を決めます。
優勝は3連勝者で問題なく決定ですが、準優勝者の選出は単純ではありません。
トーナメント方式と割り切れば簡単ですが、組合せの運により本当の実力2位としては決めづらいものがあります。

そこで今回は2勝1敗の4者による復活トーナメントで準優勝者を決めることになりました。
この方式で実力2位の選抜は問題なくなりましたが、大会の時間が延長され、選手・役員とも大変でした。

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踏み込みを鋭く/風鈴会

2009-01-25 21:51:19 | 囲碁

Wind_1_3 昨日(1/24)は定例の「風鈴会」の日。講座の内容は「踏み込みを鋭く」というテーマで、相手の地模様を荒らすテクニックの解説でした。
相手の地がまとまる直前で、巧みに削れることができれば気分がいいですね。
ただ踏み込みの度合いを注意しないと、命からがら逃げ惑うことになります。
また荒らしたのはよかったものの、終わってみれば相手の模様が強大になっていたということでは失敗です。

   ◇   ◇   ◇

講座のあとの第1局目は前回昇段の褒美でプロの指導碁、中盤まではまずまずでしたが大石の生きる手段を間違えてあえなく投了でした。
問題点として「石が下に向かっている」という指摘でしたが、なるほどと納得しました。

●2局目は同年代らしきS藤さん、硬いタイプに見えます。向こう先の白番。流れはよかったのですが、中盤から自滅の格好でした。
●3局目はメタボ気味のN川さん、このところ連敗です。向こう先の白番。2局目と同様、流れはよかったのですが、勝負所のミスで一気に転落でした。

   ◇   ◇   ◇

例会の後は10人ほどの常連が集まっての食事会(飲み会)。
主役は本会発足当時からの常連メンバーだったK村さん。3~4年ぶりの参加だそうですが、自然にこの会に溶け込める雰囲気はいいものです。

同じテーブルに座ったHさんはまだ30歳程度なんですが、ビールの影響か通風らしいとのことでした。プリン体はダメということでホッピーを飲んでいましたが、周りから「若いのに~」とからかわれていましたね。

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第7期正官庄杯/梅沢も敗れ、日本チーム全滅

2009-01-22 14:14:48 | プロ棋戦

日・中・韓三国の女流棋士による勝ち抜き団体戦、第7期正官庄杯世界女流選手権は、1月16日に第2ラウンドの最終戦・第10戦が行われた。
日本チームは今期の正官庄杯でまだ勝ち星がなく、最後の砦(5番手)である梅沢由香里五段に期待がかかったが、 中国の2番手・李赫初段の勢いに押され、結果、李初段の黒番12目半勝ちとなった。
これで日本チームは最終ラウンドを残し、第2ラウンドでの敗退が決まった。なお、1勝もあげずに敗退するのは、正官庄杯が団体戦になってから初めてのこととなる。
第2ラウンドはこれで終了し、残り選手は中国が4人、韓国が1人となった。
勝った李初段は、3月9日から行われる第3ラウンド第11戦で韓国チームの5番手・李ミン真五段と対戦する。

   (日本棋院HPより抜粋)

       ◇   ◇   ◇

日本勢の苦戦は予想していましたが、1勝もあげられないとは悔しいですね。
前期は青木八段の3連勝がありましたが、結果は韓国、中国に次いで3位でした。

それにしても中国の若手女流棋士の台頭は驚異的です。1番手の宋容慧初段が6連勝、2番手の李赫初段が2連勝中でいずれも16~17歳です。
熾烈な競争と国家支援の強化策の成果が出ているようです。
世界囲碁界の覇権は日本 → 韓国 → 中国と巡っているように思われますね。

       ◇   ◇   ◇

日本の苦境を嘆いても仕方ありませんが、囲碁のように時間を要する知的ゲームは経済の豊かさと反比例していくような気がします。
これから中韓とも経済発展していくでしょうが、その過程で囲碁に対する価値観をこれまで通り継続していけるかが課題だと思います。

残念ながら日本は囲碁への価値観が薄れて国際棋戦では低迷していますが、私的には「日本らしい囲碁のあり方」を維持していくことが必要ではないかと思っています。
「日本らしい囲碁のあり方」、この定義が難しいところですが・・・。

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第4期囲碁世界王座戦/古九段が世界王座

2009-01-20 16:31:09 | プロ棋戦

 古力九段(25)と朴文尭五段(20)の中国勢同士が世界最強の座をかけて争うトヨタ&デンソー杯第4期囲碁世界王座戦の決勝3番勝負第2局が1月8日、中国・北京市の中国棋院で打たれ、白番の古九段が中押し勝ちし、2連勝でタイトルを獲得した。
 第3期まではいずれも韓国勢が優勝しており、中国勢の優勝は初めて。古九段の世界戦制覇は2006年のLG杯、08年の富士通杯などに続き4回目。

   (「日経e碁サロン」より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

昨年8月に準決勝までが行われ、決勝進出は中国代表の2人。日本勢では張栩名人がベスト4に何とか食い込んだ棋戦でしたね。
古力九段は昨年の富士通杯でも優勝しており、日本主催の国際棋戦2つを制覇しました。古力九段にとって日本は幸運を運んでくれる、ありがたい国だと思っているかもしれませんね。

今回の対局地は中国棋院。当初は日本で行われる予定だったそうですが、日本棋院の判断で中国に決まったそうです。
日本で行われても中国棋士同士の対戦では、あまり盛り上がらないということでしょうか。残念ながら日本の囲碁ファンの層の薄さを痛感します。

       ◇   ◇   ◇

Rikisi 大相撲初場所は朝青龍の予想外の活躍で活気を見せています。相撲は日本の伝統文化ですが、上位の力士はモンゴル勢、欧州勢に席巻されている現状です。

私が小・中学生の頃は学校の昼休みや放課後など、校庭で相撲をとったりしていました。また町内の相撲大会というのもありましたね。
それほど相撲は身近にあったのですが、今の子供たちにその景色はまったくありません。
このような状況では当然ながら力士を目指す子供はほんの一握りでしょうし、日本の相撲界が海外勢に圧倒されるもの止むなしといったところです。

一方、囲碁界はどうでしょうか。日本の囲碁ファンは団塊世代以上が大半を占めており、日本を支える中心世代の囲碁人口は微少といえます。
日本囲碁界の地盤沈下は囲碁人口に比例した結果だと思います。

中韓囲碁界のの勢いは、国民が囲碁の価値を支持していることだと思います。
日本も囲碁を伝統文化と位置づけて、その価値を見直し、PRしていく活動が必要ではないでしょうか。

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第33期棋聖戦第1局/山下棋聖が先勝

2009-01-19 14:14:40 | プロ棋士

 第33期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖(30)と挑戦者、依田紀基九段(42)の第1局は1月14日から札幌市の札幌後楽園ホテルで行われ、先番の山下棋聖が1目半勝ちした。
 山下棋聖は中盤、絶妙のハサミツケから中央を止めたのが厚く、下辺の大場に回ってペースをつかんだ。そして左下隅の黒を捨て石にし、白を締め付けたのが好手順で、細かいながらも優位を築き、依田九段の追撃を振り切った。
 第2局は1月28、29日、神奈川県平塚市のホテルサンライフガーデンで行われる。

<山下棋聖の話>
 途中で形勢がいいかと思ったが、意外に細かく、小ヨセで勝ちを確信した。次も頑張る。

<依田九段の話>
 序盤は少し苦しいかと思った。でもそこから一生懸命に打てたので満足している。

           (読売新聞より抜粋)

    ◇  ◇  ◇  ◇

昨年末に王座位を張名人に奪われてイマイチ本調子ではない冬将軍:山下棋聖でしたが、本局では依田挑戦者のお株を奪うような捨石作戦でがっちりと勝ち切りました。

一方の初戦を落とした無冠の帝王:依田九段。序盤から長考の連続で本シリーズに賭ける意気込みは並々ならぬ想いがあったようですが、流れをつかみ切れず惜敗でした。

精緻な読み合いと高まる緊張感は、国際棋戦では味わえない二日制の碁ならではの醍醐味だと思います。第2局以降の熱戦に期待しましょう。

    ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は札幌市の札幌後楽園ホテル。本シリーズはは道産子決戦といわれ、第1局は同郷対決になりました。
対局者の山下棋聖(旭川市)、依田九段(岩見沢市)。立会いの小林光一九段(旭川市)、新聞解説の宮沢吾朗九段(帯広市)と道内の棋士が揃いました。

Kabuto NHK/BS2で本局を放送していましたが、その中で宮沢吾朗九段が登場しました。
宮沢九段と云えば、その激しい棋風で「武闘派」と呼ばれ活躍していました。
久しぶりに拝見しましたが、今年還暦ということで年相応になったという印象でしたね。
最近はやや鳴りをひそめているようですが、あの100%戦闘モードの激戦を再現してほしいものです。

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NHK大河ドラマ「天地人」始まる

2009-01-16 20:55:13 | テレビ番組

◎企画意図
上杉謙信を師と仰ぎ、兜に「愛」の文字を掲げた兼続は、その波乱の生涯を通じて、民・義・故郷への愛を貫きました。
「利」を求める戦国時代において、「愛」を信じた兼続の生き様は、弱者を切り捨て、利益追求に邁進する現代人に鮮烈な印象を与えます。
大河ドラマは、失われつつある「日本人の義と愛」を描き出します!

   (NHK「天地人」HPより抜粋)

    ◇  ◇  ◇

今年の大河ドラマは「天地人」、主人公は上杉家の家臣である直江兼続。
第1回、第2回と放送されていますが、視聴率はまずまずのようです。

この2回の内容は幼少の主人公が親と別れるところで、親子の細やかな情愛を表現しています。
ただ、子役が必死に涙を誘うシーンはどうも苦手ですね。日本人的ではありますが・・・。

前回の「篤姫」は主人公が女性、脚本も女性ということで、女性の視点を感じました。
今回は主人公は男性、脚本は女性となります。女性の目から見た戦国武将をどう描いていくのか。
男性視聴者の期待に応えられるような展開を楽しみにしています。

    ◇  ◇  ◇

今回の舞台は新潟県。観光関係の方々もこの「天地人」にあやかろうと、いろいろ作戦を考えていることでしょうね。
今は雪景色で訪れるのもためらいますが季節がよくなったら、「八海山ハイキング」でも考えてみようかと思っています。

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囲碁書籍/囲碁・世界の新手法ガイド

2009-01-15 21:44:31 | 囲碁

Sekai_sinsyuhou ◆書籍紹介
 ・書籍名:囲碁・世界の新手法ガイド
 ・出版社:誠文堂新光社   ・著者:結城聡
 ・発行年月 2008年12月

■内容紹介
 ・各国の棋士たちは、自国によい結果を
もたらすために日夜、新手や新型の開発に取り組んでいます。
研究熱心な結城聡九段が世界の潮流に迫ります。

    ◇   ◇   ◇

本書は2007年10月から半年間放送されていた「NHK囲碁講座」を一冊にまとめたものです。
出版社は誠文堂新光社で、なぜかNHK出版ではありません。内容が専門的で一般受けしないからでしょうか。
誠文堂新光社は「月刊・囲碁」など囲碁書籍の老舗としてがんばっている数少ない出版社ですが、囲碁ファンにとってはありがたい存在ですね。

まだ一部しか読んでいませんが、紹介されている手法を理解して実戦に応用すれば勝率は上がるような気がします。
「上がるような気がする」いつもそう思って囲碁書籍を購入するのですが、投資効果は未回収のようです。

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「成人の日」雑感

2009-01-13 22:37:50 | 日記・エッセイ・コラム

昨日(1/12)は「成人の日」でした。
以前は1月15日と決まっていたのですが、最近は「ハッピー・マンデー」とやらでその年によって変わってきます。
記念日が変わるのもどうかと思いますが、連休を歓迎する人も多いのでしょう。

この「成人の日」、時代によって景色も変わってきているのでしょうね。
私の成人式は1960年代の後半、東京都下K市の公会堂のようなところでした。
会社の寮住まいでしたので同期生と新調の背広で出席しました。
女性はやはり振袖姿が多かったですが、1割~2割くらいはダーク系のスーツ姿の方もいたように思います。華やかな振袖のなかで、落ち着いたスーツ姿の女性が妙に大人びていたのが印象的でした。

式のあと10人くらいの仲間と明治神宮に行きましたね。なぜ明治神宮だったなのかよく分かりませんが・・・。
私の成人式の記憶はそんな程度です。

   ◇  ◇

成人式の祝辞などでは「『夢』とか『目標』を持って生きてほしい」というような内容が多かったようです。
私も今なら後輩には同じようなことを云うと思います。
でもその頃を思い返してみると、具体的な夢とか目標は思い浮かびません。現実的というか・・・。

これまでを振り返ってみると、ほとんど「なりゆき」だったような気がします。
「これでよかったのか?」と思う時もありますが、「人生いろいろ」ですね。

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