天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
画像をクリックすると拡大されます。

第61回NHK杯/結城聡十段が3連覇!

2014-03-31 21:07:44 | テレビ番組

「第61回NHK杯テレビ囲碁トーナメント」決勝は3月23日放送され、結城聡十段河野臨九段に白番中押し勝ちし、3連覇を達成した。第56、57回の連覇を加え、6年で5度目の優勝になる。3連覇は故坂田栄男名誉NHK杯、依田紀基九段に続き3人目。
   (朝日囲碁Webより抜粋)

「結城3連覇、ヨセの絶妙手が勝因に」 「河野 序盤先行も・・・」
   (週刊碁見出しより)

    ◇   ◇

結城十段はこのNHK杯で3連覇、6年で5回優勝と滅法相性がいいようです。
本局では序盤押され気味でしたが中盤で盛り返し、一進一退の熱戦を制しました。
早碁の場合、瞬時の決断が勝負を左右しますが、結城さんの勝負勘はバツグンですね。

敗れた河野九段、序盤は力強い攻めで好調でしたが、中盤以降に持ち前の冷静さが乱れたかも知れません。

これで8月に予定されている「テレビアジア選手権」には今回決勝に進出した両者と、昨年優勝した井山6冠の3人が出場します。
厳しい戦いが予想されますが、健闘を期待しましょう。

今期のNHK杯では首藤七段が快進撃で準決勝に進出、大いに気を吐きました。
十代の余七段も小林覚九段、張栩九段といった強豪を倒して大物ぶりを発揮しましたね。

このNKK杯、過去の通算優勝回数をみると1位は故坂田・名誉NHK杯の11回、2位が大竹九段、依田九段、結城十段の5回となります。
今さらながら坂田師の凄さを実感しますね。

    ◇   ◇

本シリーズ準決勝のテレビ解説は山城九段(河野・高尾戦)と石田芳夫九段(首藤・結城戦)、決勝は小林覚九段(河野・結城戦)でした。

山城九段はちょっと頼りない感じですが、ホンワカした雰囲気が救われますね。
石田九段は首藤七段の敗勢に辛辣でしたね。大御所ですから・・・
小林九段はは勝者、敗者に紳士的なコメントが好感触・・・

解説者の話術で対局の印象も随分変わりますね。

コメント

月刊・NHK囲碁講座/趙治勲のちょっといい碁の話

2014-03-29 21:27:33 | プロ棋士

Nhkigokoza201404 NHKテレビテキスト・「囲碁講座」も4月から一部衣替えになっています。
新連載として「趙治勲のちょっといい碁の話」がスタートしました。

第1回は「やっぱり僕は天才だったのかも♪」。
6歳で韓国から来日した翌日、林海峰(名誉天元)との指導碁(5子局)を自画自賛している内容です。
趙さんは「週刊碁」で「お悩み天国」というコーナーを連載していますが、表現・感性は似ているような気がしますね。

プロ棋士というと以前は遠い存在のようでしたが、最近は棋士もブログなどで日常のライフスタイルなどを公開し、親近感が増したように思います。
ただ、真剣勝負を戦っている棋士の心情までは、理解しがたいでしょうか・・・

コメント

パソコン乗り換えに四苦八苦

2014-03-27 19:40:12 | デジタル・インターネット

私が現在メインに使っているPC(パソコン)は「Windows 7」のノートPCですが、妻や娘は「Windows XP」の古いタイプです。
「Windows XP」のサポートが4/9に終了するというこで、3週間ほど前に新型の「Windows 8.1」PCを購入しました。

初期設定など有料サービスもあるようですが、2万円ほどかかるということなので自力でやることにしました。
メーカーやセキュリティ・ソフトのサポート窓口に何度も電話で確認しながら、やっと最低限の利用環境は整いました。

「Windows 8.1」でいろいろ便利なるということですが、旧PCからの乗り換え、初期設定などウンザリですね。
「あれもできる、これもできる」は結構ですが、基本機能だけの簡素なものにしてほしいものです。

世の中便利になりましたが、家電品、車など余計な機能が多すぎるように思います。
機能が多い分、トラブルの対応も複雑になっているんですね。

   ◇   ◇

数日前の朝日新聞「天声人語」に、社会学者・上野千鶴子さんのエッセー「かさばらない男」についてのコメントがありました。
「男はどちらかと言えば、自分を実力以上にかさばらせて見せたい動物だ・・・」

男(女も)も、いろいろなモノも「かさばらない」シンプルな方がよろしいようで・・・

コメント

棋士の本棚(桂篤五段)/子どもが育つ魔法の言葉

2014-03-25 21:09:35 | プロ棋士

Mahonokotoba◆書籍紹介
・書籍名:「子どもが育つ魔法の言葉」
・発行所:PHP研究所
・著者:ドロシー・ロー・ノルト
・発行年月:2006年6月(第1版)

◆内容紹介
子育てでもっとも大切なことは何か、どんな親になればいいのかというヒントが、この本にあります。
シンプルな言葉の中に、誰もが共感できる子育ての知恵がちりばめられています。

   ◇  ◇

「週刊碁/棋士の本棚(3月24日号、第66回)」は桂篤(かつら・あつし)・五段の「子どもが育つ魔法の言葉」でした。
桂篤・五段は子供に碁を教える機会が多いそうです。そこで「子供と信頼関係を築く」ためにいろいろな本を読み、最も勉強になったのが本書だそうです。

読んでみると特別なノウハウが書いてあるのではなく、「子供は大人の社会生活や日常の行動を鏡に育つ」というのがキーワードのようです。
私も囲碁教室で子供と接する機会は多いのですが、子供の視点で会話するのは結構ムズなんですよね。つい感情的になって・・・

   ◇  ◇

自分の娘が子供のころ、躾け(しつけ)などはほとんど女房殿まかせで、甘い父親だったと思います。
今は二人の孫(2歳半の男女)が毎日のように家にきますが、相変らず「アマチャンのジジ」です。

孫には「オモチャで遊んだら後片付けすること!」と言ってますが、自分の部屋は雑然としています。失格ですね・・・

コメント

第56回女流アマ選手権/藤原彰子さんが初優勝!

2014-03-23 20:49:49 | アマ棋戦

第56回全日本女流アマチュア囲碁選手権大会の全国大会が3月15、16日に日本棋院で行われ、「東京・千葉」代表の藤原彰子さんがうれしい初優勝を決めた。

 優 勝:藤原 彰子(東京・千葉)
 準優勝:小田 彩子(シード)
 第3位:成島奈津子(東京・千葉)
 第4位:須藤真理子(東京・千葉)
   (日本棋院HPより抜粋)

「早咲きクイーン、藤原さん高校1年生V」
   (週刊碁見出しより)

    ◇   ◇

優勝の藤原さんは昨年末まで院生とのこと、この大会でも元院生の活躍が目立ちました。
一般の社会人での入賞は困難になってきましたね。

参加選手118名中、小学生10名を含む十代以下の選手は45名と全体の4割ほどになるそうです。
若手の台頭は喜ばしいことでしょうが、ベテラン勢にとっては苦しい状況のようで・・・

群馬県代表の小鮒すみれさんは○○●野村京子さんは●●●で決勝トーナメント進出は成りませんでした。全国大会の壁は厚い・・・

    ◇   ◇

囲碁に限らず「女性大会」はいろいろありますが、「男性大会」というのはほとんどありません。
「女子会」はあっても「男子会」もありませんね。

女性は本能的にグループでの行動力が旺盛ということでしょうか。
男は生涯孤独な生き物よ・・・

コメント

囲碁業界用語:盤十(盤面十目)

2014-03-21 20:22:36 | 囲碁

囲碁番組や囲碁雑誌でプロ棋士が解説するとき、「盤十(ばんじゅう)」という単語がときどき出てきます。
形勢判断で目算し、黒が盤面で10目ほど勝っているときに、略して「黒、盤十ですか」となるわけです。

黒・盤面10目ということは、6目半のコミを引くと3目半勝ちとなります。
プロが目算して3目半差というのは、ほぼ「勝ちが確定」ということのようです。
ザル碁党の場合、3目半という目算はほとんどアテになりませんね。

ネット碁の場合「形勢判断」という機能があり、終盤時点ではかなり正確な目数が表示されます。
この機能を使うべきか微妙なところですが、多くの人は参考にしているようです。

    ◇   ◇

「盤十(ばんじゅう)」で連想したのは、喜劇役者の「ばんじゅん(伴淳三郎)」です。
亡くなってもう30年ほどですから、若い方は知らないででしょうが・・・
東北訛りで、とぼけた笑いに味わいがあり、映画やテレビによく出ていましたね。

盤十とはあまり関係ないですが・・・

コメント

第26期女流名人戦第2局/加藤が勝ちタイに!

2014-03-19 21:28:42 | プロ棋士

第26期女流名人戦挑戦手合三番勝負の第2局が3月12日、京都市で行われた。結果は黒番の加藤六段が謝女流名人に1目半勝ちをおさめシリーズ成績を1勝1敗のタイとした。
謝の7連覇か!加藤の7年ぶりの女流名人獲得か!注目の第3局は24日(月)に東京「日本棋院」で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「加藤タイに、謝の剛腕を封印」 「謝、好みのヨセが敗着」
   (週刊碁見出しより)

    ◇   ◇

1-1のタイに持ち込んだ加藤さん。長期戦に持ち込む戦略が功を奏したようです。
終盤のヨセ勝負で乱れた謝さん、地味な碁形は好みでないかも・・・

棋士はそれぞれ持ち味があると思いますが、本局はその持ち味が明暗を分けたような気がします。
さて、第三局(最終局)はどうなるか?黒番を握った方が良さそうですが、どうでしょう・・・

    ◇   ◇

今回の対局地は京都市「平安女学院大学 『有栖館』」。女流名人戦開催は今回で3年連続だそうです。

「平安女学院大学」のホームページを見ていたら、「客員教授:今村俊也、客員講師:今村康子」とありました。
関西棋院の今村俊也・九段と奥様で囲碁インストラクターの今村康子さんですね。
その関係で開催地に選ばれたのかも知れません。

ただ、女流アマ棋戦で「平安女学院」の活字を見た記憶はありません。棋力より伝統文化の「嗜み(たしなみ)・心得」でしょうか・・・

コメント

第38期棋聖戦第6局/井山裕太棋聖が防衛!

2014-03-17 21:05:11 | テレビ番組

第38期棋聖戦七番勝負第6局が3月12日、13日に新潟県南魚沼市で行われた。結果は黒番の井山棋聖が山下九段に中押し勝ちをおさめシリーズ成績4勝2敗でタイトル防衛を決めた。井山は棋聖2連覇。名人・本因坊・天元・王座・碁聖とあわせて六冠を堅持した。山下の5年ぶりの棋聖獲得は成らなかった。
   (日本棋院HPより抜粋)

「井山連覇、1日目で黒ペース?」 「山下倒れ激闘決着」
   (週刊碁、見出しより)

    ◇   ◇

4勝2敗で棋聖位を防衛した井山棋聖。序盤でペースをつかみ、捨て気味の三子を生還して勝負を決めました。
敗れた山下九段、厚みの碁形を生かせず、石のリズムが乱れた感じでした。

井山棋聖の3連勝で始まった本シリーズ、ストレートで幕引きかと心配しましたが第4局、第5局と山下九段が反撃、それなりに盛り上がったシリーズと言えましょうか・・・

それにしても井山さんの攻守自在の打ち回しは見事でしたね。しばらくは「井山一強」時代が続くのでしょうか。
返り討ちの山下さん、残念でした。現時点で本因坊リーグ6連勝、名人リーグは3連勝とトップを走っており、打倒井山の最右翼ですね。

    ◇   ◇

今回の対局地は新潟県南魚沼市の六日町温泉「龍言」。
六日町は2009年放送のNHK大河ドラマ「天地人」の舞台になりましたね。
主人公は上杉景勝に仕えた上杉家の家老・直江兼続。出演は妻夫木聡、北村一輝、常盤貴子、阿部寛、他。

この年の夏、ドラマのオープニングで空撮されていた「八海山」に登りました。暑さで結構バテバテでしたね。
六日町周辺では「天地人ツアー」などのイベントが行われており、結構にぎわっていました。

太河ドラマの舞台で有名になると、ご当地はいろいろなイベントで「町おこし」につなげたいでしょうね。
今年の「軍師・官兵衛」姫路、いろんなイベントを開催しているようです。

ただ放送時の年はそれなりに盛り上がるでしょうが、その後は忘れられることも多いようですね。「天地人」の六日町はどうでしょう・・・

※関連記事 2009-08-13
 「真夏のハイキング2009/新潟・八海山」

コメント

囲碁業界用語:「くすぐる」

2014-03-15 20:29:05 | 囲碁

「くすぐる」は直接攻めてもうまくいかないときに、少し離れたところから間接的に打って相手の出方をうかがうような手。
   (日本棋院・用語小辞典より)

このように相手を幻惑するような手は、高段者レベルでないと難しいのかも知れません。
「くすぐる」方はタイミングが大切ですし、「くすぐられた」方は惑わされないような注意が必要ですね。

ザル碁党レベルがマネすると、大ケガになりかねませんのでご注意を・・・

ひと昔前に亡くなった母が「くすぐったい」のを「こそばい」と言ってました。
戦中をはさんで苦労ばかりの「おふくろさん」、親不孝でスミマセン・・・

コメント

囲碁書籍/「実践囲碁総合演習」

2014-03-13 22:06:51 | 囲碁

9784818206250◆書籍紹介
・書籍名:実践囲碁総合演習
    
~入門その後に完全対応~
・発行所:日本棋院 ・発行人:山田至宝
・発行年月:2014年2月
◆内容紹介
囲碁の「入門その後」を対象に、ルールの内容理解をより深めるための総括的な問題集。
“いかに早く実戦をこなし、終局にたどり着けるか”を問題選出の第一義としている。

     ◇   ◇

本書は日本棋院発行の初級者対象の新刊。
指導者用として実用的だと思いますが、やや総花的でしょうか。
棋力アップを考えている初級者の購買意欲をそそるか、ムズなところで・・・

「こども囲碁教室」のスタッフをしている関係で、初級者向けの適切な指導書・教材がないかと常に関心を持っています。
それでも「これは!」と思える決定版はなかなか見当たりませんね。

囲碁が本当に面白くなるのは一桁級のレベルになってからだと思いますが、そこまでの道のりが結構大変です。
楽しみながら初級の壁をクリアーできる、そんな方法があればいいのですが・・・

コメント