天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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2010/RT冬季囲碁合宿

2010-02-28 22:04:18 | プロ棋士

昨日/今日(2/27~2/28)と元勤務先の冬季囲碁合宿が開催されました。
参加者は12名、場所はいつもの埼玉県小鹿野町の「越後屋旅館」です。

今回の指導棋士は玉城忍六段。以前、日本棋院・八重洲囲碁センターの特訓コースで講師をされていました。あの頃は20代だったと思われますが、フレッシュな新鋭棋士の印象でしたね。
今は40代前半だそうですが、名前を聞いてあの頃の面影を思い出しました。年相応の容姿に変わっていましたが、真面目そうなイメージは変わっていないようです。

   ◇   ◇   ◇

優勝は玉城プロで8勝3敗。ハンディ差の多い人に苦労しましたが、さすがというところでしょうか。
2位はベテランのI田さん、3位は若手(といっても40歳)のH見さんと高段クラスが優勢でした。

全員と対戦すると11局ですが時間の関係もあり全局消化した人は5名、敢闘賞ですね。

私は4勝6敗、やや不満の残る成績でした。高段者には善戦したのですが、同じレベルの人に負けたのは悔しかったですね。
次回までにはステップアップして臨みたいと思っています。(毎回、同じセリフのようで・・・)

合宿の夜の対局は深夜の2時、3時が定番でしたが、昨夜は1時頃には引き上げました。
これもメンバーの高齢化でしょうか、イマイチがんばりが利きませんね。

   ◇   ◇   ◇

ほとんどのメンバーが10年以上の付き合いとなります。
年齢、仕事、出身地など異なった多士済々のメバーが、こうして一同に集まれるのは喜ばしいことです。
次回の再会を楽しみに、また明日からの生活をいそしんでいくことにしましょう。

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第57回NHK杯/関西勢が健闘

2010-02-26 19:14:32 | テレビ番組

「NHK杯囲碁トーナメント」もいよいよ大詰めを迎えました。
ベスト4進出は山田規三生・九段、結城聡・NHK杯、井山裕太・名人、そして今週放送の山下敬吾・天元と河野臨・九段の勝者となりました。
ベスト4のうち3人が関西勢ということで、地元では盛り上がっているでしょうね。

あとベスト8まで残った関西棋院の古谷裕・七段。今まであまり表舞台に登場しませんでしたが、本棋戦では大活躍でした。
秋山八段、依田九段、羽根本因坊を撃破。準々決勝で兄弟子の結城・NHK杯に敗れはしましたが、殊勲賞ですね。
風貌が何となく暗く感じられるのが、どうかと思いましたが・・・。

   ◇   ◇   ◇

先週の放送は「井山裕太・名人 VS 張栩・十段」戦。名人戦と同じカードでしたが、井山名人が快勝。波に乗っているようです。

あの井山名人が左手で「ビシッ」と自信ありげに打つしぐさは、本当に絵になりますね。
私などザル碁党が真似しても、「何をもったいぶっているんだ」と嘲笑されそうですが・・・。

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NHK囲碁講座/未練を断ち切る

2010-02-24 21:27:57 | テレビ番組

先週(2/21)放送の「NHK囲碁講座/横田茂昭の厚みの戦略」は「未練を断ち切る」。
聞き手の稲葉さんがこのタイトルを読んだとき、一瞬「ドキッ」としました。
でも別に恋愛ドラマじゃないので、驚くことはありませんよね。

2 実戦でも自分の石を見捨てるのは結構、勇気がいります。
「捨てるマイナス」と「新天地でのプラス」、この損得計算をすればよいのですが、未練が残るんですよね、これが・・・。

人生においても「未練」を残して、いいことはありません。
でも、この「心残り」が人生のアヤになっていくのでしょうね。演歌調ですが・・・・。

    ◇   ◇   ◇

本講座の講師は横田茂昭・九段。
素朴な感じが一世代前の田舎のオジサンというイメージですが、「ほっこり」といい味を出しています。
聞き手の稲葉さんは「才気煥発」のイメージ。いいコンビですね。

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第34期棋聖戦第4局/山下棋聖が勝ち、1勝3敗に

2010-02-22 18:56:33 | プロ棋戦

 第34期棋聖戦七番勝、山下敬吾棋聖と挑戦者、張栩三冠の第4局は2月18日、19日、神戸市で行われ、白番の山下棋聖が7目半勝ちし、通算成績を1勝3敗とした。
 第5局は2月25、26日、静岡県伊豆市の玉樟園新井で行われる。

<山下棋聖の話>
 4連敗しないで良かった。中央の白が死にそうになったが、辛抱して勝った。1局1局を頑張るしかない。

<張三冠の話>
 難しい碁で形勢判断ができなかった。中央を攻めた時はよくなったかとも思ったが、なかなか勝ちは見えなかった。

   (読売新聞より抜粋)

「山下反撃、難戦制し張から初白星」、「張 猛追するも届かず」

   (週刊碁見出しより)

      ◇  ◇  ◇

カド番の山下棋聖、終盤できわどい場面もありましたが粘って初勝利。時間との戦いがポイントのようです。

棋聖位奪取に王手をかけた張栩・挑戦者、中盤では劣勢との評でしたが、終盤から混戦に持ち込む粘りはさすがと云えます。

本シリーズ、山下棋聖にとっては1-3とカド番の状況が続きますが、主催者や多くの囲碁ファンは7局目までいってほしいと思っているのではないでしょうか。山下棋聖の健闘を期待します。

      ◇  ◇  ◇

今回の対局地は神戸市の有馬グランドホテル。
有馬温泉は日本最古の温泉地と云われ、温泉ランキングでもベスト10に名を連ねているようです。

人気のある温泉も目的、設備、周辺の見所など、その人の視点によって変化するでしょうね。個人的には静かな自然の中で、ゆったりとリラックスできるような癒し系の温泉がいいと思いますが・・・。

最近、テレビなどの影響で「秘湯」が注目されています。交通の便が悪く、徒歩でないと行けないような秘境にある場合が多いようです。
マニアックな傾向も程度問題のような気がしますね。

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こども囲碁教室と町内定例碁会(2010/02/20)

2010-02-20 20:39:14 | 囲碁

今日の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフ。
今回より「宿題」に取り組んでもらうということで、昨日は問題作りに一苦労でした。
2桁級の生徒では、この教室以外で囲碁に取り組む人は少ないようです。そこで宿題により向上心の動機付けになればと考えた次第です。
次回の提出状況が気になりますね。

格言シリーズ、今回は「二立三析、三立四析」でした。
最近のプロの碁ではあまり参考ならないようですが、級位者には目安になる格言だと思います。

前回は「一間トビに悪手なし」。やや緩手になることはあっても、致命的な悪手にはならないということでしょうか。

    ◇   ◇

Tama5 午後は玉村町囲碁会の定例碁会、20人ほどのメンバーが集まっていました。
風邪気味だったので5子局(白番)を二番で早めに帰宅しました。

置かせる側としては「どうしてそんなに無理気味な手を選ぶのか」と思います。
でも逆の立場で私が高段者と何子か置いて打つ場合は、同様な着手をしているんですね。
勝負はメンタルな部分も大きい要素のようです。

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藤沢里菜さん、最年少入段

2010-02-17 20:47:57 | プロ棋士

11歳桜咲く/ヒロインは秀行師の孫

藤沢里菜さんが、二月六日に女流棋士特別採用試験本戦で一位になり、小学生プロ棋士が誕生した。

<藤沢里菜さんの話>
待っているときは、ちょっと緊張、どきどきしてました。昨年は予選で負け、今年も二敗した時点でもうダメかと思っていました。今回は三回目の挑戦でしたが、入段することができてうれしいです。

    (週刊碁より抜粋)

   ◇   ◇

藤沢里菜さん入段のニュース、「最年少入段、秀行師の孫」など話題性もあり、全国紙でも大きく掲載されていました。
囲碁界にとって認知度アップの起爆剤となればいいですね。大ブレークを期待しましょう。

   ◇   ◇

入段試験にはドラマがあります。今回、悲劇のヒロインは出口万里子さんでしょう。
本戦7回戦を終わった時点での入段候補の成績(手空き1戦あり)
・出口万里子さん:6勝0敗
・藤沢里菜さん :4勝2敗
・岩田紗絵加さん:4勝2敗

ここから出口さんは2連敗、上記の3者が6勝2敗で並び、序列1位の藤沢さんが入段を決めました。
涙を飲んだ外来出場の出口さん、やはりプレッシャーでしょうか。
年少院生の中で、来年度の戦いも厳しいでしょうね。

   ◇   ◇

本試験には群馬県出身の木部さん、新井さんが出場しています。
木部さんは5勝3敗の4位、新井さんは2勝6敗の7位でした。
プロ採用には厳しい状況ですが、なんとか悲願達成を実現してほしいものです。

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逆襲の手筋/風鈴会

2010-02-15 22:21:35 | 囲碁

Wind_1_3 昨日(2/14)は定例の「風鈴会」の日。講座の内容は「逆襲の手筋(詰碁)」でした。

死活の手筋解説でしたが、「安易にあきらめるな」ということです。
確かに問題として出されると「もっといい手があるのでは?」と考えるのですが、実戦では見過ごすケースが多いようです。
「どうしたら最善の筋を見出すか?」それには普段から詰碁や棋譜鑑賞などで感性を磨くことでしょうね。
それができればザル碁党から離党できるのですが・・・。

今回の実戦対局は●●の二連敗。
1局目は山梨のM澤さんと白番2子局。序盤で見損じがあり大石が憤死、「なんとかシノギがある」と安易に考えたのが間違いでした。繰り返すこのパターン、懲りないですね。
2局目はN島さんとの先番。微細な形勢で終盤を迎え、ヨセの手段でポカ。持続力低下でしょうか。

   ◇   ◇

2 昨日はバレンタイン・デーということで、会員のO女史が包み紙に「ハート型詰碁」を印刷したチョコをプレゼントしてくれました。なんとも粋な計らいですね。

例会の後は、常連十数人が集まっての懇親会。
碁界の話題トップは最年少入段の藤沢里菜ちゃん。主宰の鈴木プロも「対局が組まれないことを願う」と及び腰でした。

隣席だったR太さんは最近、「加藤正夫打碁集」を並べていると語っていました。
私も15局ほど並べたのですがその後挫折、中途半端で我ながら情けない・・・。

私は遠方なので閉会前に退散するのですが会計担当のH波嬢、前日行われた女流囲碁選手権での敗戦が影響したのか、荒れていましたね。「乱れH波嬢、飲みすぎにはご注意を!」

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みんなで学ぶ楽しい囲碁入門教室/伊勢崎市(3)

2010-02-13 21:24:06 | 囲碁

今日は午後から「生活文化普及支援事業/みんなで学ぶ楽しい囲碁入門教室」の4回目です。
私自身は前回の3回目に町内の新春囲碁大会があり、こちらの指導スタッフは欠席でした。

講師は三谷哲也六段。最近、昇段を果たし意欲がみなぎっていましたね。
第1回目の参加者は60人ほどでしたが、今回は30数人と半分ほどに減っています。
この教室の代表者もこの程度の減少は想定内ということで、まずまずかなということでした。

指導内容は「プロの解説」、「囲碁問題のテスト」、「九路盤の対戦」ですが、やはり実戦が楽しいようです。
親子対決も何局か見られ「お母さんに勝った!」、「お父さんの負けた!」と一喜一憂する子供達の姿に、場内は和やかな雰囲気になりましたね。

次回の5回目でこの教室は修了となります。
「九路盤で碁が打てる」という目標は可能と思われますが、問題はその後も継続して囲碁に親しんでもらえるかということです。
その後の受け皿をどうするかが、指導スタッフの宿題となりそうです。

   ◇   ◇   ◇

私が小学生のころは正月などで兄弟や親戚が集まると、「かるた」や「トランプ」などで大人も子供も一緒になってゲームに興じていました。
現在はどうでしょうか。小家族が多くなり、世代間の交流も薄れてきているように思われます。

囲碁が「人の心を結ぶ架け橋」になればと、願ってやみません。

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第8回正官庄杯/朴4連勝 韓国逆転V

2010-02-12 19:00:08 | プロ棋戦

「鈴木敗れ日本3位に沈む」
日中韓3ヵ国の女流勝ち抜き戦、第8回正官庄杯(韓国主催)最終戦は、韓国チーム5番手朴鋕恩九段が中国5番手の李赫二段に中押し勝ちをおさめ、韓国チームが優勝した。
韓国の朴九段が4連勝を記録し第3ラウンド開始時点で3人を残し優位に立っていた中国チームを逆転した。

   (日本棋院HPより抜粋)

   ◇  ◇  ◇

韓国のエース・朴九段の4連勝で逆転優勝。躍進著しい中国勢に対し、韓国が意地を見せたシリーズとなりました。
総成績は、韓国:6勝4敗、中国:6勝5敗、日本:2勝5敗、日本勢(吉田、青木、梅沢、向井、鈴木)は青木八段と向井三段が各1勝の成績でした。

昨年の本シリーズは中国:9勝1敗、韓国:2勝5敗、日本:0勝5敗と中国の圧勝でしたが、1強では勝負の面白さも半減します。日本勢の奮起を期待しましょう。

その日本勢、国際棋戦では中韓の後塵を拝し、苦戦が続いています。
国内の囲碁ファンはイライラ状態ですが「栄枯盛衰は世の常」、現時点では遅れず追走いくことでしょうか。
文化的側面を持つ「日本の囲碁」、欧米などから支持される時が来ることを期待しています。

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第13期女流棋聖戦/謝依旻・女流三冠独占

2010-02-10 20:43:46 | プロ棋戦

 梅沢由香里・女流棋聖に謝依旻・女流2冠が挑戦していた第13期女流棋聖戦三番勝負の第2局は1月28日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、謝女流2冠が白番中押し勝ちし、対戦成績を2連勝としてタイトルを奪取した。
 謝は女流名人、女流本因坊を保持しており、初めて現行の女流タイトル3冠を独占した。

<謝依旻女流3冠の話>
 三つのタイトルを独占できたことは、夢のような結果です。今は、その喜びと同じだけの責任も感じています。女流タイトル保持者にふさわしい碁を打ちたいです。

     (産経囲碁Webより抜粋)

    ◇   ◇

謝さんが2連勝でタイトルを奪取して3冠を独占、国内女流囲碁界では目下敵なしの状況ですね。謝さんの強さは勝負強いという点でしょうか。中韓の棋士と同じ闘魂を感じます。

本棋戦4連覇をめざしていた梅沢さん、残念でした。このところ勝負に淡白な気配が感じられますが、若さと気迫に押されたのでしょうか。

一般棋戦では張栩・三冠、女流棋戦では謝・三冠と台湾出身の棋士が大活躍です。
国内出身の棋士と比べ、気迫と執着力に格段の差があるように感じます。

日本国民は豊かになったのか、甘くなったのか・・・。この先が心配ですね。

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