昨夜は類似の仕事をしている人の、定年退職慰労会がありました。
いわゆる団塊世代にあたりますがリストラや転籍などで定年前に去った人も多いので、事業所内での人数はそれほどでもありません。
当人の話を聞いていて、仕事の内容より同僚や仲間と一緒に遊んだことなど、「人とのつながり」の思い出が多いようでした。
サラリーマンの存在価値として「事を成し遂げる」ことも大きなテーマですが、「人とのふれあい」も大切なことだと再確認した次第です。
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囲碁について云えば、棋力向上や後進の指導などが「事を成し遂げる」ことでしょうか。
それが実現できなくても、碁を通しての「人とのふれあい」が叶えば、ハッピーだと思います。
ただ「人とのふれあい」というのはどういう状況なのか・・・難しい問題です。
TVでは昨日も北京オリンピック関係の番組が多かったようです。
中国のオリンピック運営などに対して多様な意見が噴出していました。今までは現実が不透明でしたから意見が出ること自体が進歩だと思います。
日本のメダル獲得数について批判もありましたが、世界でのポジションを考慮すると妥当な数のような気がします。メダルの数で本当の「豊かさ」は図れないと思いますね。
興奮と感動、期待と落胆などいろいろなドラマが交錯する真夏の祭典、その熱気も時間とともに冷めていくでしょう。
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オリンピックが終わって世の中の変化はどうでしょう。
私が社会人としてスタートしたのは東京オリンピック(1964年)の翌年でした。
最初の配属はテレビやオーディオなどの家電部門でしたが、オリンピック後の需要落ち込みもあり、半導体部門に移動となりました。
また、この翌年の採用はゼロと東京オリンピックの過熱が嘘のような冷え込みでした。
しかし、これも短期の低迷で日本の高度成長の勢いの中では、小さな窪み程度のようでした。
オリンピックはスポーツだけでなく、経済や社会生活の変化にも影響が大きいようです。
人類の進化や豊かさの源泉になってほしいものです。
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東京オリンピックが開催された1964年の囲碁界は坂田(二十三世本因坊)全盛の時代でした。
・二度目の7大タイトル制覇(名人・本因坊・日本棋院選手権・プロ十傑戦・王座・日本棋院第一位・NHK杯)
・年間30勝2敗(1964年)
・一般棋戦29連勝(1963-64年)
この頃の私は囲碁とはほとんど縁がなく、TVや新聞のニュースで坂田の名前が耳をかすめた程度でした。
昨日(8/23)は定例の「風鈴会」の日、講座の内容は「荒らしのテクニック」でした。
相手の地模様の中で居直ってしまうテクニックです。
内容を聴いていると容易にできそうですが、実戦では相手の強襲で持ち込みになるリスクもあり、状況判断とヨミが必要です。
実戦で試行錯誤しながら、テクニックを身に付けていくことが必要だと思います。
講座のあとの一般対局は1勝2敗、その中の一局で今回の講座と同じような局面が現れました。
相手のT亀さんにそのテクニックで当方の地模様が荒らされ、一本取られてしまいました。
対局中に思わず「この手はさっきの・・・」とつぶやきましたが、相手も「してやったり!」という心境だったと思います。
囲碁に限らず、学んだことを即実生活で応用することは簡単ではありませんが、いろいろな場面で機敏に対処できる感性・能力を鍛えておくことが大切だと思っています。
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例会後の食事会の話題はやっぱりオリンピック。「野球と女子ソフトボール」、「男子サッカーと女子サッカー」、いずれも女子の健闘と男子のだらしなさに、云いたい放題でした。
10月に北京で行われる「第1回ワールドマインドスポーツゲームズ(頭脳オリンピック)」の囲碁部門の出場者が決まったようです。女子ソフトボールのような結果は難しいでしょうが、囲碁ファンに感動を与えるような戦いぶりを見せてほしいと思います。
北京オリンピック、昨夜のソフトボール決勝は日本チームが強豪米国を破って悲願の優勝でした。金メダル、おめでとうございます。
それにしてもエースの上野選手、連投に次ぐ連投で本当によく投げ抜いたと思います。
私も上野選手が所属している事業所内に勤めており、社員食堂でチームメートと一緒に食事しているのを時々見かけました。
今日は職場でもこのソフトボールの話題で持ちきりでした。
普段はそれほどソフトボールに関心があるわけではありませんが、オリンピック優勝ともなると同じ事業所内にいるというだけで、誇らしくなるのが不思議です。
企業のシンボル・スポーツ運営は大変のようですが、社員に元気を与えてくれる効果もあるようです。
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オリンピック出場選手のコメントを聞いていると、「気持ちで負けない」というのがよく出てきます。
これは「相手を恐れない」ということでしょうか。同じくらいのレベルならその通りだと思いますが、明らかに格上の場合この気持ちを維持するのは難しいような気がします。
囲碁の場合、一階級差くらいなら互戦で「気持ちで負けてはいけない」という気持ちになりますが、それ以上の差があるとビビッてしまいます。
そんな場合は勝負にこだわらず、一局の中で「ナルホド」と感じる場面を脳裏に焼き付けていきたい思いいます。
張栩碁聖に山下敬吾棋聖が挑戦していた第33期碁聖戦五番勝負の第4局は8月15日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、張碁聖が黒番中押し勝ちし、通算3勝1敗で防衛、碁聖3連覇を果たした。
張碁聖は名人と合わせ二冠を守った。名人戦七番勝負は9月4日から、現行の7大タイトル戦で最年少挑戦者になった井山裕太八段(19)を迎え開幕する。
(朝日囲碁Webより抜粋)
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張栩碁聖が足早に先行、山下棋聖が厚味で対抗する構図は予想通りの展開。中盤、山下の疑問手に張が反撃、大コウを制しての勝利でした。
本シリーズは山下が初戦を制したあと、張が3連勝でタイトル防衛となりました。このところ「山張対決」は張碁聖が優勢のようですが、相性もあるのでしょうか。
本シリーズの4局はすべて中押し勝負でしたが、全般的に中押しでの決着が多くなったように思われます。これも中韓の影響でしょうか。
今週の「週刊碁」は他の週刊誌と同様に合併号でありません。よってこの碁聖戦の詳細もよく分かりませんでした。
また北京オリンピックの影響もあり、この碁聖戦も影が薄くなってしまいましたね。
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今回の対局は東京の日本棋院。地方対局に比べて棋士は楽で、主催者もやり易い点はあるのでしょうね。
日本棋院は千代田区五番町、「JR市ヶ谷駅」近くの帯坂沿いにあります。この「帯坂」、『怪談・番町皿屋敷』中の人物・お菊が、髪を振り乱し、帯を引きずりながら逃げた場所、という伝説が残っているそうです。
趙治勲九段は髪を振り乱して対局していますが・・・、関係ないですね。
夏になるとこの種の怖ろしい話がクローズアップされます。あの「背筋がゾォ~」とするのが夏向きなのでしょうか。
タレントの稲川淳二さんも大忙しでしょうね。
今年の夏期連休(8/9~8/17の9日間)も終わり、今日から日常に戻りました。
ハイキングと風鈴会で2日間、あとネット碁も30局以上は打ったと思います。勝率は5割をやや下回った感じですが、局数が多いと思考が雑になってダメですね。
健康維持のサイクリング&ウオーキングにも時々出かけ、減量まではいかなかったでしょうが、わりとヘルシーな連休だったと思います。
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世の中の出来事は「北京オリンピック」に席巻されました。
高校野球や終戦記念日なども「北京オリンピック」で、影が薄い感じでした。
個人的にはあまりお祭り騒ぎは好きではないので、もう少し静かな日常にしてほしいと思っていますが・・・。
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オリンピックといえば今年10月に北京で「第1回ワールドマインドスポーツゲームズ(頭脳五輪)」が開催されるというニュースを見ました。
囲碁競技の日本参加棋士ももう決まっているようですが、こちらは韓国と地元中国の二強に日本勢がどこまで食い込めるかが見どころでしょうか。
北京オリンピックの柔道を見ていて、国際化が柔道の精神を変えてしまったと嘆く関係者も多いようでした。
柔道と同様に日本の伝統である囲碁も、国際化にともない「棋道」の精神が薄くなっているように感じます。
強弱だけの追求でなく、精神性や美意識を忘れてほしくないものです。
昨日(8/15)は上信・高峰高原にある水ノ塔山・篭ノ塔山に行ってきました。
高峰温泉から二つの山を周回する歩行時間:3時間15分ほどのハイキング・コースです。
東篭ノ塔山頂より、烏帽子岳(左奥)、湯の丸山(中央)
天気は最初、霧で見通しが悪かったのですが途中から晴間も見え、山頂からの眺望もまずまずでした。
連休中でしたがハイカーもそれほど多くもなく、静かな山行となりました。
それでも下山した「池の平湿原入口」の駐車場は結構な賑わいでしたね。
ハイキングの後の温泉は高峰温泉。温泉の質は良く趣きもあるのですが、湯船が狭く混雑していました。
平日にのんびりと訪れたら、もっと楽しめたと思います。
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今年のハイキングは5月連休以来の2回目となります。もう少し回数を増やしたいと思っていますが、計画や準備が面倒で年2、3回のペースとなっています。
ハイキングの目的は普段では見られない山頂の景色、体力維持などありますが、第一は目標を達成した充実感でしょうか。
第29回少年少女囲碁大会が8月5、6日の両日に渡って東京・市ヶ谷の日本棋院会館で行われ、小学生の部では平野翔大(東京・新宿区立牛込仲之小学校・6年)くんが、中学生の部では夏冰(京都・京都市立西京高等学校附中学校・3年)くんがそれぞれ優勝した。
■小学生の部
優勝 平野翔大(東京)
準優勝 坂倉健太(広島)
3位 斉藤正樹(神奈川)
4位 阿部良希(兵庫)
■中学生の部
優勝 夏 冰(京都)
準優勝 矢次右京(福岡)
3位 玉井一輝(岐阜)
4位 小山和之(埼玉)
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■群馬県勢の成績
▽小学生の部
宮崎 裕貴(前橋・天川小)1勝2敗で決勝T進出ならず
惣蔵 夕輝(伊勢崎・広瀬小)1勝2敗で決勝T進出ならず
▽中学生の部
小沢 弘季(渋川・子持中)1勝2敗で決勝T進出ならず
北爪 裕幸(沼田・南中)1勝2敗で決勝T進出ならず
(日本棋院HPより抜粋)
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中学生優勝の夏冰くんは昨年に続いての二連覇、プロを目差すのでのでしょうか。
小学生の上位入賞者からプロになった人は結構いますが、中学生の場合は年齢的に微妙なところです。
プロになれるのはほんの一握りの英才のみ、小・中学生の段階で進む道を決断するというのは大変なことです。
群馬県勢は残念ながら決勝トーナメント進出はなりませんでした。やはり全国レベルの壁は高いようです。
今回は苦戦でしたが今後は県内のレベルアップを図り、上位をめざしてしてほしいものです。
小・中学生による囲碁の団体戦「文部科学大臣杯 第5回小・中学校囲碁団体戦全国大会」が8月3、4の両日、東京の日本棋院で行われ、小学校の部は埼玉のさいたま市立北浦和が、中学校の部は栃木の栃木市立栃木南がそれぞれ初優勝し、団体日本一の座に輝いた。
【小学校の部】
▽優勝=さいたま市立北浦和(埼玉) ▽準優勝=横浜市立大豆戸A(神奈川) ▽3位=新宿区立市谷(東京) ▽4位=千代田区立九段(東京) ▽5位=帯広市立明和(北海道) ▽6位=香川大教育学部付属坂出(香川) ▽7位=佐々町立口石(長崎) ▽8位=仙台市立八幡(宮城)
【中学校の部】
▽優勝=栃木市立栃木南(栃木) ▽準優勝=浅野(神奈川) ▽3位=筑波大付属駒場(東京) ▽4位=三田市立富士(兵庫) ▽5位=洛南高付属(京都) ▽6位=富士吉田市立下吉田(山梨) ▽7位=北海道教育大付属旭川(北海道) ▽8位=岩手(岩手)
(産経囲碁Webより抜粋)
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群馬県勢の成績
・小学校団体:
伊勢崎市立広瀬小学校(栗原貴大、惣蔵夕輝、惣蔵あさき)
1勝2敗で決勝T進出ならず
・中学校団体:
伊勢崎市立第二中学校(栗原慶、大塚恒、丸山勇人)
2勝1敗で決勝T進出ならず
(日本棋院HPより抜粋)
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昨年までは都市圏の学校が上位を占めていましたが、今年は地方の公立校ががんばっているようです。
本大会も5回を数え、囲碁団体戦として定着しつつあるように思いますが、学校のクラブ活動が盛んになったかというと、まだまだという感触です。
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閉会式で高尾十段の挨拶:
「選手のみなさんが囲碁に没頭している姿が印象的でした。囲碁の道を選ぶ人はもちろん、他の道へ進む人も今回の経験を生かしてがんばってください」
本当にその通りだと思いましたね。