囲碁名人戦七番勝負の第2局は9月21日から大分県別府市で打たれ、挑戦者の高尾紳路本因坊が張栩名人に白番中押し勝ちし、通算2勝0敗とした。
第3局は9月28、29の両日、神戸市で。
解説の王銘エン九段は、「名人の序盤の趣向に流されることなく、挑戦者が堂々と自分の碁を打ちきった一局でした」と話した。
<張名人の話>
2日目はむちゃくちゃになってしまった。どう打ったらいいか分からなかった。
<高尾挑戦者の話>
途中はまあまあと思ったが、ミスも多く、優勢を意識できたのは最終盤です。
(朝日新聞より抜粋)
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高尾本因坊の特長である厚い棋風を生かした白番の勝利、名局の内容とのことです。
一方の張名人、鉄壁の黒番を落とし前途多難の様相。第三局が正念場になりそうです。
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今回の対局地は温泉で有名な大分県別府市。大分県での名人戦開催は初めてだそうです。
弟が熊本に住んでおり、大分には二度ほど訪れています。
別府の温泉もさることながら、国東半島の古代寺院、臼杵の石仏など歴史を感じさせる独特のたたずまいは日本の原風景のようです。
昨日(9/23)は定例の「風鈴会」の日。今回の講座は「名人戦第2局」をS・IプロとS・Hインストラクターが解説されました。
結果は高尾本因坊の2連勝となりましたが、張名人は高尾本因坊に苦手意識があるのでしょうか。
「神経質なタイプの張名人」と「茫洋としたタイプの高尾本因坊」の組み合わせが面白いとのことでした。
解説の内容としては難解な死活などより、「ケイマと一間の良否」や「二段バネとツギの違い」などアマが日ごろ疑問に思っていることを解説してもらえるとありがたいですね。また、対戦者のエピソードや心理状況なども興味があります。
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例会のあとS・Iプロの誕生日が近いということで、イタリアン・レストランでワイン・パーティー。
S・Iプロから囲碁界の歴史に残る棋士の話などいろいろ聞かせてもらいました。
このレストランに入った時、ジャズの名曲「レフト・アローン」が流れていました。日本人が好きなバラードとして20代の後半頃、よく聞いていました。
数日前、日本棋院発行の月刊誌「碁ワールド」が届きました。
10月号のトップニュースは「世界王座戦(トヨタ&デンソー杯)」で張栩三冠が決勝に進出した記事でした。
最近は囲碁界の流れを意識してか、国際棋戦の記事もかなりウェートを占めるようになってきたようです。
記事の7割くらいは技術的な内容となっていますが、私の希望としては半分以下でもいいと思っています。
プロ棋戦の内容にしても技術的な内容とともに、盤側での出来事やエピソードなどを増やしてほしいと思います。(読者により好みの問題もあるでしょうが・・・)
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「碁ワールド」の定価は860円。私の場合、囲碁は生活の中でかなりのウェートを占めており、この金額はまあ普通かなと思います。
しかし多くの人は囲碁以外の趣味にも力点を置いているでしょうから、中身に魅力がないと売れないと思います。もっとこのレベルの読者を意識した誌面作りをしてはどうかと思います。
TVドラマ「結婚できない男」が今週で終わりました。
民放の連続ドラマはあまり見ないのですが、この「結婚できない男」は結構面白いコメディータッチのドラマでした。
民放の連続ドラマというと若者向けのトレンディー・ドラマが主流ですが、このドラマは男と女の本音が見え隠れして思わず「ニヤリ」とする場面も多く、大人が見ても十分楽しめる内容でした。
台詞のひと言ひと言も洗練されており、久しぶりに見た民放ドラマの快作でした。
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最近、結婚年齢が上昇し続けているようです。一番の原因は女性の社会進出ではないでしょうか。
私の周りにも元気な女性陣が、男顔負けで仕事を切り回しています。
それに比べ男性陣はというと、白黒はっきりしない優柔不断なタイプが増えているようで心配です。
かくいう私も家庭では女性陣に押され気味で、苦労しています。
昨日(9/18)は「敬老の日」で祝日でした。
「敬老の日」ができたのは戦後だと思いますが、昔は「父母や祖父母を敬うように」と事あるごとにいわれたものです。
そして「年長者のいうことには逆らわない」というのが絶対でしたが、核家族化や欧米文化の流入にともない、これらの風潮も希薄になってきました。
確かに「自由」という意識は大きく広がりましたが、モラルや道徳の観念が低下し将来が心配です。
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「歴史街道」という雑誌で「会津武士道」の特集がありました。その中で子供たちが毎日復唱する「什(じゅう)の誓ひ」というのが載っていました。
(什:現在の育成会のようなものでしょうか)
一、年長者の言ふことには背いてはなりませぬ。
一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ。
一、虚言(ウソ)を言ふ事はなりませぬ。
一、卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ。
一、弱いものをいぢめてはなりませぬ。
一、戸外でモノを食べてはなりませぬ。
一、戸外で婦人と言葉を交へてはなりませぬ。
「ならぬ事はならぬものです。」
これは「論理」ではなく「形」というようなことが書いてありましたが、理屈ではないんですね。
日曜朝のTVは「遠くへ行きたい」、「小さな旅」など落ちついた雰囲気の番組が多く好きな時間です。
今日は二つのジャズ(Jazz)に関する番組があり、興味深く見ていました。
・9:00~「題名のない音楽会/人気ジャズ30」」
・9:55~「波瀾万丈/ジャズバイオリン・寺井尚子」
私がジャズに興味を持ったのは20代後半でしょうか。何か大人の雰囲気があってカッコいいという印象でした。
高崎駅近くにあった小さなジャズ喫茶(今はもうない)に、毎週のように行っていました。
夢中になって音楽を聴いている風でもなく、コーヒーをすすりながら雑誌などを見て、ゆったりと過ぎていく時間が楽しみだったようです。
その頃、好きだったプレーヤーは「ジョン・コルトレーン」でしょうか。
それから所帯を持つようになって、次第にジャズから遠ざかってしまいましたが、時々TVからジャズのメロディが流れると心が弾みます。
第31期囲碁名人戦七番勝負の第1局は9月8日から新潟県長岡市で打たれ、挑戦者の高尾紳路本因坊(29)が、張栩(ちょう・う)名人(26)に黒番半目勝ちした。第2局は20、21の両日、大分県別府市で。
コウの絡む難解な戦いの後に半目勝負へと進む大激戦を、挑戦者が制した。名人の猛追で、終盤はどちらが勝つか分からない形勢。終局直後、勝者と敗者の両方が「ひどかった」ともらすきわどい勝負だった。
解説の加藤充志八段は「名人が仕掛け、挑戦者が受けて立った一局。敗れはしたが、名人のすごい闘志が印象的でした」と話した。
<張名人の話>
左上はやり過ぎ。一手かける余裕はなく、その分悪いでしょう。最後はチャンスがあったかどうか……。
<高尾挑戦者の話>
2日目がひどく、勝てたのは運が良かった。1勝できて、4局(4連敗)で終わらず良かった。
(朝日新聞より抜粋)
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3連覇のかかる張栩名人(26)と、リーグ初参加で挑戦権をものにした高尾紳路本因坊(29)によるシリーズは、名人戦史上初の20代対決だそうです。
昨年の本因坊戦では1勝4敗で高尾本因坊にタイトルを奪われた張名人。ことしは碁聖位を三連勝で獲得し、三冠と絶好調。
一方の高尾本因坊は先の本因坊戦で山田規三生九段を4勝2敗で退け、余勢をかって名人挑戦者に名乗りをあげました。
韋駄天・張栩名人と重厚戦車・高尾本因坊の激突、味わい深い七番勝負が展開されそうです。
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今回の対局地は新潟県長岡市。長岡の花火大会は全国的に有名でたくさんの人が見物に訪れるようです。
そして「米百表」の精神も長岡から生まれたそうです。
■以下、長岡市HPより抜粋
小泉首相の所信表明演説(平成13年5月7日)で一躍全国的に有名になった「米百俵」。この「米百俵」は、救援米として贈られてきた百俵の米にまつわるエピソードであり、長岡市民がずっと受け継いできた大きな精神的遺産である。
明治のはじめ、戊辰戦争で焼け野原となった長岡城下に、支藩の三根山藩(現在の新潟県西蒲原郡巻町)から見舞いとして百俵の米が贈られてきた。しかし、ときの長岡藩の大参事・小林虎三郎は、この百俵の米を藩士に配分せず売却し、その代金を国漢学校の資金に注ぎ込んだ。
この「米百俵」の故事は、文豪・山本有三の同名の戯曲によって広く知られるようになった。そして「国がおこるのもまちが栄えるのも、ことごとく人にある。食えないからこそ学校を建て、人物を養成するのだ。」という小林虎三郎の主張は、「目先のことばかりにとらわれず、明日をよくしよう。」という思想となり、多くの人に深い感動を与えた。
9月1日東京・市ヶ谷の日本棋院本院で始まった第3期囲碁世界王座戦の準決勝で、日本代表の張栩三冠が韓国代表の朴永訓九段に中押し勝ちし、決勝進出を決めた。日本代表が世界王座戦の決勝に進出したのは初めて。
一方、第1期と第2期の世界王座、韓国代表同士の対決となった李昌鎬九段と李世ドル九段の対局は、李世ドル九段が中押し勝ちを収め、大会2連覇を目指すこととなった。
この結果、決勝戦は日本の張栩三冠と韓国の李世ドル九段による日韓対決となった。
決勝は三番勝負で2007年1月6日に第1局、同月8日に第2局、翌9日に第3局を戦う。対局場は東京都の「ホテル・ニューオータニ」の予定。
(日経 e-碁サロンより抜粋)
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囲碁世界王座戦(トヨタ&デンソー杯)は世界囲碁選手権(富士通杯)に並ぶ日本主催の国際棋戦。
ここ数年は両棋戦とも韓国勢が席捲しており、スポンサーとしては苦い思いをしてきたでしょう。
そんな逆風の中、張栩三冠が見事決勝に進出しました。
プロの話では「張栩さんの碁はあきらかに中韓を意識し、序盤から踏み込んだ棋風に変化している」とのこと。
一方の李世ドル九段、韓国の国内棋戦ではあまり目立ちませんが国際棋戦では第一人者。才能溢れる独特の棋風はプロも絶賛のようです。
来年初頭の決勝戦、是非とも日本に世界王座のタイトルをもたらしてほしいものです。
日中韓3カ国の第18回テレビ囲碁アジア選手権はソウルであり、決勝で22歳の中国・王檄五段が韓国の李昌鎬九段に白番中押し勝ちし、初優勝した。日本勢は1回戦で今村俊也九段が李九段に負け、準決勝で張栩名人が王五段に、羽根直樹九段が李九段に敗れた。
(朝日囲碁Webより抜粋)
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このところ録画しておいた、囲碁番組が消化できず苦戦しています。先週は8/28に録画した「テレビ囲碁アジア選手権(BS2)」を見ました。
優勝した新鋭の中国・王檄(22)五段は世界最強といわれる韓国・李昌鎬九段を相手に一歩も譲らず、絶妙の打ち回しでタイトルを奪取しました。
王檄五段は端正な顔立ちで、中国囲碁界のプリンスになりそうです。
この放送の解説は小林覚九段、きき手は矢代久美子女流本因坊でした。
小林覚九段の解説は形勢判断や、その場の心理状態などを柔らかく解説され、爽やかな気分で見ることができました。