第33期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖と挑戦者、依田紀基九段の第5局が2月25日から三重県志摩市で行われ、黒番の山下棋聖が5目半勝ちし、通算成績を3勝2敗とした。
黒が攻め、白がしのぎを図った中盤戦で、黒大きな模様を築いた。
白は左辺を荒らしたが、山下棋聖は先手を得て上辺に踏み込み、優位に立った。
下辺で難解な競り合いとなったが、山下棋聖は冷静な読みで勝負手を不発にさせ、寄せでも依田九段の粘りを封じた。
第6局は3月11、12日、静岡県熱海市の熱海後楽園ホテルで行われる。
(読売新聞より抜粋)
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今週の「週刊碁」トップページのタイトルは「山下快勝」、「ゆるまず依田をカド番に」。
白番の依田挑戦者、序盤から乱戦志向でしたが、山下棋聖は手厚く受けて黒の打ちやすい感触のようでした。
本局の流れは山下棋聖ペースで、イマイチ依田九段はリズムに乗れなかった印象でした。
立会人の羽根泰正九段はNHK衛星放送の中で依田九段について、「攻められることを最も嫌う棋士なので、彼の辞書に『逃げる』という文字はなく、『生きる』か『捨てる』の二種類しかない」と語っていました。
その説からすると、本局は不本意な展開のようでした。
山下棋聖が3勝2敗として棋聖防衛に王手をかけましたが、第6局の行方はどうでしょうか。熱戦を期待しましょう。
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今回の対局地は三重県志摩市の賢島宝生苑。志摩市は伊勢志摩国立公園に含まれ、風光明媚なリアス式海岸、豊富な海産物、真珠などで有名のようです。
もう15年程前になりますが、賢島に勤務先の保養施設があり家族旅行で訪れたことがあります。妹の婿殿がこちらの出身で、いろいろと案内してもらいました。
志摩マリンランド(水族館)や合歓の郷(リゾート施設)、英虞湾・的矢湾めぐり、海水浴、新鮮な海の幸など、楽しかった出来事が目に浮かびます。
娘二人はまだ小学生でしたが、覚えているかどうか。
子供が思い出に残るようなことをしてやりたいと思ってきましたが、本当は親自身の思い出づくりだったかも知れませんね